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1953/07/22 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 電気通信委員会 第15号
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1953/07/22 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 電気通信委員会 第15号

#1
第016回国会 電気通信委員会 第15号
昭和二十八年七月二十二日(水曜日)
   午前十時五十五分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     左藤 義詮君
   理事
           島津 忠彦君
           久保  等君
   委員
           津島 壽一君
           新谷寅三郎君
           小林 孝平君
           山田 節男君
           三浦 義男君
  衆議院議員
          橋本登美三郎君
           廣瀬 正雄君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   郵政省電気通信
   監理官     金光  昭君
   郵政省電気通信
   監理官     庄司 新治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 榮一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○公衆電気通信法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○有線電気通信法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○有線電気通信法及び公衆電気通信法
 施行法案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を開会いたします。
 公衆電気通信法案、有線電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案を一括議題といたします。
 昨二十一日衆議院において、公衆電気通信法案は修正議決、有線電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案はそれぞれ原案通り可決せられまして、直ちに参議院に送付の上本委員会に本付託と相成つた次第でございます。つきましては、先ず公衆電気通信法案の衆議院修正について衆議院側より説明をお願いいたします。
#3
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 修正案作成の三派を代表いたしまして私から衆議院修正の内容について説明申上げます。
 公衆電気通信法案に対する衆議院修正の趣旨並びに内容の概略を御説明申上げます。
 衆議院の修正は、公衆電気通信法案別表中の第二、電話使用料及び第四、市外通話料の全面的修正でありまして、即ち、電信電話料金のうち、電話使用料及び市外通話料の政府草案による料金額を殆んど全般に亙つて修正いたしたものであります。
 最初に修正の基本方針について申上げます。
 第一、原案の電信電話料金の値上げは、これによつて日本電信電話公社の収入の増加を図り、その大部分を減価償却費の不足及び設備拡充資金に充当して公社の企図する拡充五ヵ年計画の達成に資せしめようとするものでありまするが、電話の新設とサービス改善に関する国民の要望に鑑み拡充五ヵ年計画は公社案の規模を以つてこれを実施するの必要を認めることであります。
 第二、併しながら、たとえ八月一日から料金を値上げするとしても、八カ月分の増収のみより期待できない本年度において、七十六億円の建設勘定繰入を行う必要から増収額百三十四億円、増収率二五%を得るための料金引上げを実施することは、利用者の負担過重を招く虞れがある。電信電話設備の拡充資金は従来とも財政資金の融通又は公募社債の発行によつてその大半を調達していたのでありますから、利用者の負担軽減を図るため、本修正案においては、本年度において増収額百九億円、増収率二〇%を挙げることを目途として各種料金を算定し、なおその結果、建設勘定繰入に生ずる不足額二十五億円は、本年度中に公募社債発行限度を拡張して対処する建前をとつたことであります。
 第三、各種料金額の設定に当つては、成るべく一部利用者に急激な負担増加を来たさないように按配したのであります。
 右の三点であります。
 以上の方針による各種料金の修正内容は、修正案及びお手許に差上げた「修正案と政府原案との比較対照表」によつて御覧頂きたいのでありますが、主要点について少しく説明を加えますれば、
一、電報料については修正を行わなかつたこと。
二、電話使用料は、度数料金制の基本料につき、原案の一月六十度までの度数料を基本料に包含せしめる制度を廃止したこと、及び基本料に事務用、住宅用の別を存置せしめたこと。
三、度数料市内通話一度数ごとの料金額原案十円を七円に引下げたこと。
四、度数料金制局における値上率原案五三・六%を四一・五%に引下げることを目途として各料金額を算定したこと。
五、定額料金制局においても、値上率原案二七・四%を一六%に引下げることを目途として各料金額を算定したこと。
六、公衆電話料については修正を行わなかつたこと。
七、市外通話料については、六〇キロを超える待時通話区間において、午後十時から翌日の午前六時までの通話につき四割乃至一割二分五厘の夜間割引制を設けたこと。
八、近距離の即時、準即時区間の市外通話料金は、自動接続市外通話方式の関係もあるので、度数料七円の倍数とし、且つ利用者の負担が急激に増加しないように、昼間通話料に対する割増率を軽減したこと。
九、市外通話料における値上率原案三一・一%を二七・七%に引下げることを目途として、各料金額を算定したこと。
十、市外専用料、市内専用料、及び電信専用料については修正を行わなかつたこと。
 以上であります。何とぞ十分御審議の上、本修正に御賛成あらんことを希望いたします。
#4
○新谷寅三郎君 ちよつと一、二伺つておきたいのですが、今お話になつたように結局細かいことは別として、今度の値上げの基礎になつております電話の拡充五ヵ年計画というものは、衆議院でも大体それでよかろうということをおきめになつたようですが、そこで本年度はこれも技術的に多少問題があるかと思いますけれども、政府側のはつきりとした答弁を私は求めておきたいと思うのですけれども、補正予算その他法律の改正等によりまして、ここでお示しになつておるところでは公募社債の発行の方法を考えておられるようですが、或いは財政資金の繰入とかいうようなことも考えられる、又或る程度公社自体ができるだけ節約をして経費を浮かすというようなことも考えられるのですが、これが来年度以降になりますと、今年度は平年度になつて二十五億というのは非常に殖えるだろうと思うのです、来年度以降一年間の分になりますと。それに対してもこの五ヵ年という計画をもとにして或いは公募社債、或いはその財政資金の繰入等の方法を講ずるのだということを衆議院では一応審議され、そしてそのラインで決定されたものですかどうですか、お伺いしたいと思います。
#5
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 今新谷さんの御質問ですが、この説明にもあります通りに、公社の五ヵ年計画を衆議院におきましてもこれを認めて、現在の産業状態から考えても、又電話の疏通状況から見ても、五ヵ年計画は当然必要である、この前提に立つてその範囲内の仕事はどうしても遂行しなくちやならん、こういうことで修正案の骨子ができておりますが、政府原案のほうは二割五分の料金収入を基礎にして立つておるのですが、衆議院のほうで二〇%、二割に引下げました関係上、そこで多少の財政資金の融通を得なくちやならん。問題は来年度は二十五億でいいのですが、今新谷さんのおつしやるような再来年度、次の年度ということになれば、それだけでは足らんのじやないかと、こういう御意見御尤もですが、ただ来年度の二十五億の問題は、財政治金等もいろいろ研究し、大蔵当局も呼んでこの余裕があるかどうか、よく調べたのですが、実際の問題として本年度の問題ですが、いわゆる本年度の財政資金のいわゆる残り額というものは百二十六億である。大体財政資金、いわゆる運用部資金ですが、千五百億前後ですが、このうちどうしても後年度に繰越すべき金額は、その一割を補填することが原則である。昨年度においては百九十九億、いわゆる今年度繰越ですね、昭和二十七年度に繰越された額は百九十九億で、本年度は財政資金の要望が非常に多いために、だんだんこれを切つて百二十六億に減つておる。これ以上に来年度繰越を少くするということが、来年度の運用部資金の運営上非常な困難を来たす。或いは齟齬を来たしはしないか、こういうことからして現在の百二十六億でも、将来、来年度の運用部資金の運用の上においても困難を来たすような状態であるからして、これから財政資金を本年度二十五億円を出すということは不可能に近い。そこで当時衆議院においてもいろいろ質問があつたのですが、政府は手持国債を持つておるんだ、約四百億円あるのです。この四百億の処分によつて財政資金の潤沢を図ることができないか。これによつて政府としてこの四百億の国債というものは、いわゆる終戦後に発行されたものであつて、これを処分して財政運用資金のほうに廻わすということになれば、あたかも赤字公債を発行したと同じことになりはしないか、であるからしていろいろ法律的にも疑義があるし、金融行政の上においてもいろいろ困難な情勢が伴う。従つて本年度においてはそういう問題のない百八十一億円の国債だけはこれを処分して運用部資金に繰入れて、今度の計画ができた。だから本年度においては、いわゆる国債の処分等によつて運用部資金を増加せしめて、そこで財政資金によつて来年二十五億円を持つということが困難であり不可能であると言つてよろしい。であるからして財政資金において余裕を求めることは困難であるからして、できれば政府として公募公債の枠を拡げて、そこで来年度の問題を解決したい、こういう考えであります。一応政府としては修正案に対する来年度の基礎としての二十五億は、次の補正の機会においてできるだけ二十五億の補正をしてよいとする考えである、こういうような政府の答弁に基いて二十五億円を財源として、今度これに対しまして野党、野党というと変ですが、社会党の意見の中にはまだ国の予算が通過しておらない。一般会計並びに特別会計ですが、通過しておらない。従つてこの予算の修正の余地かあるのではないか。だからしてそれを次の補正予算の機会に出すという考え方はおかしいのじやないか。且つ又この公社法によつて補正する場合においては、やはりこのきめられた予算が将来においてその必要を認めたときにおいてのみ補正を出す、こういう計画になつておるからして、すでに予算が通過しておるのに赤字を見越すような二割切下げることについては、いろいろ疑義がありはしないか、こういう質問がありましたので、それに対して我々提案者の考えとしては、従来の日本の国会の場合は、予算の提案権は政府にある。而も法律の提出権は政府並びに国会側にある。アメリカの場合ですと、予算の編成権も法律の議決権も立法側にあるのですが、逆にイギリス側になると、イギリスのほうでは、政府並びに国会でなくて、政府側にのみ予算の編成権と法律の提出権があるが、日本の新憲法では、予算編成権は政府にあつて、法律の提出権は政府と国会にある。こういうような憲法の成り立ちからして予算と法律とが往々にして合致しない場合の例がある。その場合においては予算の提出権は政府にあるからして、次の議会において政府は国会のきめた意思に従つて善処すべし、こういうことが実際上の問題として従来行われておつた。で、この問題については、昭和二十七年の四月に議院運営委員会で当時の委員長は石田博英君ですが、そのときの木村国務大臣、今の保安庁長官、これが呼ばれて、保安庁の場合に石田委員長からして、こういう工合に国会と政府との意思が食い違つた場合においては、それは政府はどう処置するのだ、これに対して木村国務大臣からして、国会において議決せられた場合においては、その趣旨に従つて政府が善処することが当然の義務であり、責任であるという答え方を述べておるようであります。従つてこれが政府において到底補正すべからざる金額を上程せられた場合においては、政府は他に政治的責任をとらざるを得ないでしようが、この二十五億の程度であれば、公募公債の枠も非常に多いでしようから、金融情勢から見れば、この金額の程度であれば当然政府としては補正し得るものであるとし、又政府も衆議院若しくは参議院において、予算が原案通り通り、且つ又法律案が衆議院通り参議院を通過した場合においては、不一致を来たせば別であろうけれども、その結果については政府は善処をする。いわゆる公募公債の枠なり、そういう程度の方針によつて補正をする考えである、こういう見解で二十五億円の問題は一応まあ了承願つたんです。そこで二年度以上のことですが、これらについても、従つて料金収入が五ヵ年間に亙つて五分ずつ引下げになるのですから、従つて二十五億円少し上廻る結果になると思うのですが、その結果については、実際上その金額にしても大した金額じやないと思います。大体において予定ですが、一応まあ計画としては、公募公債は、本年度補正を加えて百億になります。そこで来年度は、公募公債と、政府借入金の割合はどのようになりますか、運用部資金の如何によつてきまると思いますが、合せて大体昭和二十九年度は二百六億を予定しておる。それから昭和三十年は、政府借入金と公募公債を合せて百七十一億円、それから三十一年度は、両者合せて百四十一億円、昭和三十二年度、第五年度目は、両者合わせて百二十四億円、これらを計上しております。なおその間における損益勘定への繰入ですが、料金収入による損益勘定への繰入は、二十八年度は五十一億円、二十九年度が百十三億円、三十年度は九十三億円、三十一年度は八十二億円、三十二年度は六十五億円、合計合わせて五ヵ年間に四百四億円の損益勘定への繰入、こういう計算をしております。これによつて大体公社の計画しておる総資金二千七百七十二億円が達成できる。こういう計算になつております。
#6
○新谷寅三郎君 今からまあ二十九年度以降のことを確言しろと言つても、これは無理かと思いますが、この所要資金は、衆議院のほうでも、今の御説明によれば、とにかく料金収入で或る程度の償却やらその他いろいろやつてですね、足りない建設勘定のほうの資金は公募公債なり或いはお話の財政資金の繰入によつて、必ず建設資金を賄つて行くんだという方針ですね。その方針だけはこれはもう確立されたと見てよろしいのでございますね。それじやもう一つ伺つておきたいのは、これは衆議院においてどこまで御審議になつたか知りませんけれども、御承知のように、今の例えば減価償却等を見ますと、今の電信電話設備のこの再評価の仕方が、非常にまあ我々から見ると、低いところにまだある。ですから従来やつておりますのは多少余裕が出て来たから、償却率を高めて行くというようにですね、本来あるべき姿ではなくて、つまり本来はもつと償却率を高くしなければならんところを、財政の状況を見ながら漸次正しい状態に近付けて行ごうという努力をしておるわけです。そこで今度は、まあ公社ができて初めての予算で、私たちはまあ希くば事業体として本来あるべき姿で予算を作つてもらいたいということを希望しておつたのです。ところが若干償却なんかについて考慮されておりますけれども、まだその点は非常に不足している。特に最近の電話についてのいろいろな新らしい技術を導入することになりましたですね、現在まあライフが来ていないような設備でも、もう取替えなければならんというものが相当たくさんあると思います。従つて物理的には、例えば二十年持つものにしても、経済的に考えると、それを十年に下げるというようにして行かないと、電話はよくならない。これは当然のことだと思いますが、そこで以て現在の償却等について、これを正しい姿で計算して参りますと、この料金の引上げ方が、そうむやみなものではないというような結論も数字的に出て来るわけです。で、その点から、これはまあ勿論政治的にはいろいろ考慮されたと思いますけれども、償却その他について、立派に独立採算で、事業体としてかくあるべしという姿を御覧になつて、やはり料金算定の基礎にされたかどうかということを、念のために一つお聞きしたいと思います。
#7
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 新谷委員の御説御尤もであつて、我々が、政府原案の二割五分という基本的な考えから言えば、決して無理な数字ではない。これは改進党も同様な見解ではあります。要するに五ヵ年計画でこれだけの事業をやつて行くという建前に立てば、当然この二割五分の料金収入の値上げを行わなければ大体満足するものはできない。この点の基本的な考え方については何ら変りは政府とないのですが、ただ実際上の問題として、今日の国民経済の状況及び産業経済の状況から見て、非常に高率に、一遍に高率の値上げになるということについては、相当中小企業に与える影響が甚大なものがありやしないか。これは関係者を招致して詳細に参考人から供述を聞いたのでありますが、必ずしも銀行等の状況を聞きますというと、いわゆる電信電話の通信料の値上げというのは、結果においては、せいぜい〇・二%程度の値上げであつて、必ずしも影響は甚大であるとは考えませんけれども、いわゆる一部の証券会社或いは又非常に数の少い電話を以てやつている中小企業者、これなどは、実際上から言つて、一日二十通話前後のものをかけている実情が相当あります。これらを勘案して、私たちは料金を十円という原案に対して、大幅に七円まで引下げたのは、そうした……勿論電話を余計使うのだから商売が忙がしいことは事実でありますけれども、一面から言えば、それだけに生産費或いは営業費に大きな影響を与える、これらを或る程度是正する必要があろう。又一面において、基本料を今度上げております。修正案では、これは例えば荻窪局などの平均を見ますと、自動局でありながら、大体の一日平均が三通話に過ぎない。これを地方の均一制度の料金の地区と併せて見ると、これだけ便利な施設が行われており、而も広範囲に電話をかけられる地帯になつておつて、なお度数料金と室内用電話といいますか、基本料金とを合せましても、なお地方の均一料金に満たない、こういうような状況になつておりますから、そこでその意味においては、電話の復興といいますか、拡充は、全加入者の利益になるものである。であるからして、広く一般が平均して負担をするという建前をとるのが至当であろう、こういうことからして、基本料金において、多少の値上率を認めて、その一面には、まあ度数制を勘案して平均化を図つた、こういうような考え方で以て行われているわけです。その点については、できるだけ我々としましては、慎重に且つ又不公平のないようにという意味でやつたつもりでありますが、細かい点については一つ御審議を願いたいと思います。
#8
○新谷寅三郎君 結局今のあとの問題は、結論的に衆議院の修正案の提案者の気持を察しますると、そういうその企業体として、特に独立採算制を堅持する公共企業体として本来あるべき料金制度というものとは多少違つた考慮を加えて今日の修正案になつた。従つて諸般の事情が許すようになれば、本来あるべき料金制度というものを採用すべき余地が今後に残されておるというように考えてよろしいのでしようか。
#9
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 御意見御尤もの点もありますが、我々といたしましては、必ずしも将来、今のお話を少し強めて言いますと、料金収入によつて建設勘定の大部分を補うことが健全な状態ではないかという御意見だろうと思いますが、まだ現在の日本の施設の状況から見れば、当分の間は必ずしも料金収入を以つて建設勘定の大部分を補う、こういう方針で行くかどうかということについては、そこまでの最後の結論を我々は得ておりませんけれども、大体この案で我々が修正でできましたように、損益勘定の繰入で約四百億円を料金収入から得られる。一方において約七百三十億円を借入勘定から行う。この程度のバランスが当分の建設計画における妥当性じやなかろうか、こういう見解の下にそういう修正をしたのであります。
#10
○新谷寅三郎君 この点は多少意見が違う点があるかも知れませんが、今の最後のお話の点は、まあいろいろの事情を勘案されて、むしろ現実の状態から見てバランスのとれた料金制度にしたんだというように聞えます。私の申上げているのは、そういうことじやなしに、これも成るほどいい案だと私も考えますけれども、併しこういうふうな例えば減価償却にしたつて、本来うんとやらなければならないのを抑えに抑えて、それは結局どこへ行くかというと、建設費を食つてしまつて、補充取替等も十分できない状態にあるのだから、本来ならば償却率というものはもつと高めなければならない。高めた場合に一体その料金制度がどうあるべきかということは、自然にこれは出て来る問題なんです。そういう点から見て今後更に周囲の事情が許せば、料金制度についても又検討をして再考する余地を残しておられるのじやないかということを私はお尋ねしたのです。
#11
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 今のお話ですが、まあ政府の原案を償却等についてはできるだけ大体その通りに見ております。普通の減価償却では来年度で以て百六十四億ですか、それから今度特別償却というものを二十七億毎年大体取つておりますから、これが現在の再評価によつてどういうような金額になるか知りませんが、大体のところ、この政府原案によるところの償却及び特別償却で大体一人前の償却の歩合はとつておると思うのです。もつと近代化される事業で、新谷委員が言われるように今の電話の改修というものは、忙しいのだからこの程度の償却率では疑問がある、こういうことになりますれば、いろいろの御意見の相違と言うほか仕方ありませんが、一応現在の電信電話の事業体から見て、この程度の償却を以て原則としてはよろしい、而も来年度からは特別償却をも認めておるのであるからして、或る程度の近代化にも備えることができるのじやないか。であるからその状況から言えば、我々は近い将来において料金値上げを考えておらない。できるだけ公社は企業の合理化、それから能率化によつて五ヵ年計画を進めて、この間においてはできるだけ料金値上げの処置には出ないようにやつて行きたい。勿論周囲の状況が変つて社会現象が変動して来て、種々な問題、例えば待遇問題ができて到底これらが維持できないという物価高の現象があれば別ですけれども、今日の物価を以て行くならば、大体五ヵ年は値上げをせずともやつて行けるのじやなかろうか。勿論それには公社は一段の努力を必要とするけれども、大体我々の見通しとしては五ヵ年間はこれを以てやつて行けるという、こういう前提に立つて修正案を作つております。
#12
○山田節男君 今の新谷委員の質問に対する御答弁で大体わかるのですが、私もう一遍この修正案に対する根本的態度というものをはつきりしておいてもらいたいと思うのです。というのは、殊に橋本君は電電公社法を作るについても非常な努力をして頂いて、従来の公社即ち国鉄とか専売公社よりも非常に伸縮性を持つた自主的な経営を建前に行つたわけですね。従つて公社としては、国鉄とか専売公社に比べれば、そういう意味においては最も合理的な、最も能率的な、殊に電話サービスという国会の衆参両院の決議を数回まで経ておるという重大な使命を持つておる純然たる公社の建前でやらなきやならん、こういう法律を作つたわけです。作つて、今回こうして料金の改正問題をこれに関連して我々は考えなくちやいかんと思うのですが、今ずつと新谷委員の質問に対する御答弁を聞いておりますと、今回の二割の値上げ、政府提案の二割五分に対して五分減らした、それに対するいろいろな御説明があつたわけですが、これはまあ初めに見解の相違を言いますが、結局自主的な経営をやる公社になつた以上は、借金をすればこれは公債の形において、或いは政府からの借入金にしましても、結局金利を払う。借金というものは成るべく少くしなきやならんということは、これはもう公社の建前として当然なんです。今もこの修正案によれば五分減による二十五億円というものが出て来ているわけです。私のお尋ねしたいことは、今回の二割五分の値上げの政府案というものを、これはまあいろいろな表に出ておりますが、一般の物価指数なり或いは同じ郵政省管轄の郵便料金の値上げ等に比べましても、電話料金というものは非常に低いということは、これはもうはつきりしておるわけです。そこで二割という値上げによる減収が来れば、これは公社のほうでどういう将来の収支見積なり、或いは資金計画をするか、これはまだ私たちの手許に来ておりませんが、いずれにしても料金の度合が二割五分が妥当でなくて二割が妥当だ、今の橋本議員の御説明によれば、五ヵ年間というものは大体これで以てやつて行けるんだ、公社の経営を合理化して行けば大体これでやつて行けるんだ、こう言われますが、現にこの法案が出て以来もうすでに闇米が二百円になつておる。それから今度の二十八年度の予算が実行に移れば、インフレーシヨンということは当然のことです。物価がどんどん上る。人事院の給与べースにしましても、勧告案によれば一四%も上つておるわけです。そういうようなインフレーシヨンの兆候を来たしておつて、この法案を我々はきめなくちやならん。而も先ほど申上げた公社の建前の自主的な経営ということ、成るべく借金を少くしなくちやならん。もう一つは、この電話の施設というものがもう非常な老朽施設である。そうしてまあ何といいますか、老朽に加うるに非常に陳腐な時代遅れのものを持つておる。これはもう公社となればどんどん償却をしまして、そうして施設を改善するということがこれ又重要な一つの仕事になる。そういうような観点に立ちますと、これはむしろ二五%すら低いのじやないか、私はかように考えるのです。然るに今回それを更に五分減されて二割というもので五ヵ年計画をする。これは合理化によつてカバーし得るということをおつしやるのですが、私はどうもその点に自信が持てないのですが、私は率直に申上げれば、政府提案を五分減らしたということは、今いろいろのことをおつしやいますが、本当に公社が自主的に電話サービスをよくするということは、先ほど新谷委員から質問された条項を見ましても非常な無理があるように私は直観するわけです。そこで私は今五分減らしたということは、いろいろな口実をおつしやるが、結局今言つたような証券業者であるとか、中小工業者であるとか、こういういわば政治的な部面を非常に考慮されて、公社自体の身になつての、成るべく借金を少くして健全な経営を公社をしてせしめるという点の考慮が私は足りないように思う。ですからそこは本審査に入つたのですから、あなたのほうとしては、一応三派共同で五分減らして妥協した、これでは私は非常に無責任だと思うのです。殊にあなたのような専門家がおられる以上は、無責任だと思う。そこは苦しい点は私あるだろうと思いますが、とにかくこれは率直に言つてもらつたほうがいい。二割五分の今の予算措置はさつきあなたが言つたように、二十八年度の予算……二五%の予算は通つているわけです。その調整は、これは如何ようにもできるかも知らんが、併しそれによつて起る次年度からのいろいろなズレというものは、私はあなたがお考えになつておるほど楽観はしていないのです。ですからこの点は言いにくいかも知らんけれども、率直に言われたほうが、第二院として、又そういうことをカバーする義務があると思う。これは鳩山自由党か改進党か知りませんけれども、(「改進党」と呼ぶ者あり)こういう点を一つ率直に、ほかの法案とは違いますから、飽くまでこれは経営的に考えなければならんと思う。国民の電話サービスというものは切なる要望である。そうして五分減らして来られたということについては、余り客観情勢を甘い見方をしておる。又将来に対しても非常に甘く見ておられる。今米の闇は二百円だ、又給与ベースも一割ばかり上げるのですから、政府案を五分削つてお出しになるということについて、私は賢明な諸君がおやりになるものとしては、どうも余りに政治的な考慮をされた憂いが多分にあるのじやないかと思います。これは一つあなたの御答弁を記録に残しておいて下さい。
#13
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 山田委員の御意見、公社を非常に愛するの御精神、私も同様であつて、お互いにこの公社法制定については非常なる苦心を以て、党内野党の立場をとつて我我としましては理想案に近い公社法としたい。新谷、山田両君といえども、そう思つておるのじやないかと思います。併し今度の我々の修正案は、今おつしやつたような工合に、必ずしも政治的考慮といいますか、外部の政治力に押されてこういう修正案を作つたのじやなくて、飽くまでも、勿論これは外部のそうした意見も参考には供しましたけれども、広く国民経済及び政府の財政等を考慮して、そこで公社としての最大限の措置をとるべきである、こういうような見解の下に作つたわけであつて、ただ私これは個人の意見ですが、こういうことは将来において考慮さるべきものであろう。こういうことを私は委員会で大蔵並びに郵政大臣に質問をしたのですが、これには直接関係はありません。間接関係がありますが、従来公社は電通省時代から、政府から預全部資金なり或いは見返資金等を借入れて、そうして借金になつております。こういうような政府の事業であり、且つ又過去の歴史を遡れば数千億に達する政府への繰入金もこの電話事業というものはやつておる。従つて現在政府からして借入金として借金になつている分に対しては、将来適当な時期においてこれを公社の資本勘定に繰入れるべきではないか、即ち返還する義務を持たない、こういう措置を講ずべきではないか、こういうような質問をしておいたのですが、これに対して政府は、将来これらの問題についてはとくと研究しましよう。こういうような考え方のようでありますが、これは私の個人の意見ですけれども、公社はいずれにせよ、政府関係機関であり、且つ又一般会計に対して五千億円以上の繰入金をすらしておるのであるからして、その後における政府の借金に対しては、これを資本勘定に繰入れる、こういうことによつて今後公社が元利支払の責任を逃がれる、こういうこともあるのじやないか、こういうことを、一応これとは直接関係ありませんが考えております。公社がやつて行く場合においては、当時参考人の供述の中にも、建設勘定に料金収入を相当額繰入れるごとについては、必ずしも不合理ではない、ごういり見解が述べられたが、こういう公共企業体、即ち政府関係機関として行う場合には、その全額を、或いはその大部分を料金収入によつて行う、或いは政府はその一部分を料金収入によつて建設勘定に繰入れることについては、これはアメリカ等においても行われておるからして問題ではない。こういうように参考人も供述しておりましたが、私もその意見は同一であつて、我々はどこに限度を置くかということが問題であります。例えば一般会社の借金と収入との割合を調べると、まあ普通の会社ですが、収入に対する借金の利子の支払は、大体五%前後である。現在の公社は五%を超えております。そこで政府原案によるところの借入金をやつて行なつて行くということになりますというと、昭和三十二年度においては総収入の七、八%ぐらいになります。これは大蔵委員に対して質疑をしたのですが、収入に対して公社の経営としてどの程度を以て利子の支払の限度に考えるか。健全な公社として発達して行くためにはどの程度がいわゆる利子支払の限度になるかという質問をしておいたのですが、詳細は調べてから御返事をしましようということで、まだ返答には接しておりませんが、我々の考えるところでは、七、八%を以て大体限度ではなかろうか。これを超えて料金収入の一割以上を利子として支払う、こういう結果になれば、いわゆる公社経営としては不健全な状態になる。併し我々の修正案の限度から言つて、損益勘定に大体において四百億円、それから借入金において約七百三十億円、こういう度合で進んで行くならば、いわゆる公社経営の基礎については、必ずしも危険な状態ではない、いわゆる健全経営が可能である、こういう見解で二割強の料金収入の引上によつても、決してこの公社経営が不健全にはならない、健全経営ができるであろう、こういう見解でこの修正案を作つたのでありますからして、いわゆる政治的圧力によつて修正がなされた、こういう点はありませんので、その点については御了承願いたい。
#14
○山田節男君 まあ公社となつたからにはこれは一応政府の手を離れたのであります。これは法律の立前上当然のことであつて、これはもう否定すべからざる事実である。で、成るべく政府の援助を得ないでやるということ、これ又当然の原則でなければならないわけである。であるからして今の橋本委員のおつしやるような料金収入を一部分入れるという考えに重要性を持たすべきだと思う。この見解は、私はちよつと違うのですが、これは御承知のようにこの電通省或いは逓信省以来、御承知のようにもう三百億に近い、昔の金で十二億円余の納付金をしておる。そうしてそれに対して政府か一体どのくらいの援助をしているかと言えば、これは殆んど電話の加入者の負担においてやつたということは、結局従来の電通事業というものは、これはもう非常な悪辣な一つの収奪経営、国家が利益金を吸い取つてしまつて、それに対する何といいますか、報酬というものは割合になかつた、これは歴史的に見ても明らかな事実だと思うのです。私が政治的考慮というのは、中小工業者或いは証券業者、これは値上げの部面でありまして、公社の経営が本来こうあるべきだという面から見れば、もう一つ、修正をするからには、政治的な考えとしてはすでに今日までそういう収奪経営によつて、もう非常にこれは国庫が利益をしているわけです。然らば、例えばこの電電公社が出しておる電信電話の五年計画の収支見積なんかを見ましても、今年度は四十一億円の利子を払う。これは勿論社債もありましようけれども、とにかくこれだけの利子を払わねばならぬ。第五年度の終回において九十億近くの金利を払う、こういう収支見積を立てておるわけです。そうなつて来ますと、今のように料金というものは、どう見ても今の物価指数から言えば、殊に郵便とか鉄道、そういうものに比べれば、一番低位にあるということは、これはもう争うべからざる事実であると思う。料金を二割五分上げると中小企業者、証券業者が文句を言うから、とにかく二割にとどめて、五分減らすのだというならば、多分に政治的な考慮として、大蔵省では、例えば今の二十五億にしても政府が引受ける、或いはその他社債の形式にしまして政府が融資する、こういう一つの保証をしておいてやらんと私は公平じやないのじやないかと思うのです。で、こういうことについて具体的に今御質問があつたのも承わりますが、そこまでは政府に駄目を押してないのですか。
#15
○衆議院議員(橋本登美三郎君) それにつきましては、勿論我々は修正案の意向としては、できれば政府も運用部資金の借入はまあないと、若しくは公債としてこうして幅を残しておりますが、現実の問題として本年度において百二十六億円の預金部資金の残額で、実はそこから二十五億円を出すということは非常に困難である。従つて公募公債によらざるを得ないだろうと思うのですが、政府はいずれかの方法によつてこれを達成せしめる、こういう確約を得ておりますから、これは公募公債になりましても、政府が斡旋をして必ず達成せしめる、こういう見通しの下に立つて、その公募公債でもよろしい、こういうことで了承をしておるわけであります。
#16
○山田節男君 これは私一応この政府委員のほうで二割値上げとしての資金計画収支見積というものを資料として出してもらつて、そして又この修正案について御質問をさせてもらうということを条件にして、私は一応総括的な質問を終ります。
#17
○委員長(左藤義詮君) どなたか……。
#18
○山田節男君 今の修正案によるこの収支見積とか、或いは資金計画の資料が私の所にないのですが、これは衆議院にあるのだろうと思うのですが、あれば一つ頂きたいと思いますから、請求して頂けませんか。
#19
○委員長(左藤義詮君) 只今の資料は衆議院のほうでは御用意になつておりますか。頂いておりますのは比較対照表だけですが、もう少し詳細な資料がございますかどうか。
#20
○衆議院議員(廣瀬正雄君) 只今御要求の資料がまだ印刷ができておりませんので、早速印刷いたしましてお手許に差上げます。
#21
○委員長(左藤義詮君) 審議を急ぎますので、できるだけ一つ速かにお願いいたします。
#22
○山田節男君 それでよろしうございます。
#23
○津島壽一君 ちよつとお伺いしたいと思います。今の結論で二割に改訂するという場合に、二十五億、これは衆議院の委員会で政府側の答弁は、資金運用部資金は見ない、であるから公募社債という方法の含みによる、こういう結論になつておる。そこで大体この二割ということに御修正になる、こういうふうに伺つたのですが、それでよろしうございますか。
#24
○衆議院議員(廣瀬正雄君) まあ大体そういうことでございます。
#25
○津島壽一君 委員長、これは若し機会があれば、大蔵省の政府委員にもはつきり確かめたいと思います。郵政大臣にも、大蔵当局にも、私の承知しておる限りにおいは、公募社債の発行の枠はこれ以上認められない。それは不可能というまでの言葉は不適当でしようが、非常に困難であるという意味から、前国会の一割五分或いは二割或いは二割五分と言つて、結局二割五分に落ち着いたのは、それは公募社債の発行の困難な事情からみて、そういう事情であつたと私は了承します。而して今回の修正案で二割五分値上げを二割にして、そして今年度内の不足は、公募社債の発行の増加二十五億と見ていいのでしようか。それが可能であるということを、衆議院の委員会において、確認されたのであるかどうかということが、重大なまあポイントだろうと思うのですね。重ねて聞くようですけれども、衆議院の委員会においては政府委員というか、政府側は、その増加社債の発行は今日の事情において可能であると、こういうような見通しをはつきり言つたかどうか、この点を私は伺つておきたい。
#26
○衆議院議員(廣瀬正雄君) もともと私どもが二割五分値上げの原案を二割に修正いたしましたのは、利用者の負担を軽減するというのが狙いであつたわけでございます。これにつきましては、先刻橋本議員から御説明した通りでありまして、そういうことをいたしますれば、二十五億の本年度の減収になる。これをどこからか持つて来なければならないということで、私ども考えましたことは、資金運用部の資金はもうないということになりますれば、公募社債の発行限度というものをもう二十五億増加いたしまして、百億にするという方法しかないということになりますわけでございますので、これにつきましては、委員会で私が郵政大臣と大蔵大臣の御出席を求めたのでありますけれども、お差支えがありまして愛知次官が御出席された。それに電電公社の総裁がおられたのであります。お三人に質問をいたしたわけであります。その質問に対しまして御答弁は、二割に料金の値上げを引下げるということになりますれば、二十五億の収入減を来たすから、これについては質問通りの公募社債の発行というものを増額する、限度を引上げるということが考えられるのだと、これについては補正予算において、本年度内において、二十五億の発行額限度の引上げということについて最善の努力をすると、自分らはそれについて自信があるというような、私は解釈のできるような御答弁を頂いたのであります。それに基いて、更に私どもの確信を強くいたしまして、修正案を進めて行つたわけであります。
#27
○津島壽一君 これは先ほど言つたように、政府当局から直接聞いたほうがいいと思いますから、念のためにもう一つ聞きたい。二十五億増額を、社債公募によるということだけの解決の方法しかないかどうかということです。即ち資金運用部資金の枠から他に融通したために、この電電公社のためにする資金運用部資金の融通額が抑えられておるわけです。同時に社債の発行限度はこの程度しかないということであつたのか。この修正案によつて、二十五億の社債公募をやろうといつた場合に、増額を公募社債に持つて行くか、これはほかの資金運用部資金の融通の内容を同時に変更して、或る程度この一部をこの値上案の切下げによる不足額を補てし、又一部は公募社債によるといつたような、つまり総合した対策というものが考えられるのではないかと思うのですが、そういうことについては、衆議院の委員会においては政府当局に御質問になつたことがあるでしようか、こういうことをお聞きしたいのです。
#28
○衆議院議員(廣瀬正雄君) その問題につきましての質問に当りましては、資金運用部の資金は原資がもうすでに枯渇しておるというようなこともあつたものですから、いずれかというようなことには質問しなかつたわけでありまして、原資が資金運用部において枯渇しておるというようなことでありますれば、公募債の増発をするというほかに方法がないということで、そういう観点から質問いたしまして、それはできることであるというような解釈のできる御答弁があつたのであります。
#29
○山田節男君 今の御答弁だと、二十五億円の社債券は公募する、併しこのマーケットが、二十五億も発行してこれが応募者があるかどうかということに対しての非常な疑問がある。私はそのことについては前に橋本さんに御質問したのですが、この修正案で二割にしてしまう、そうして二十五億は政府が債券を引受ける、こういうようなところの交渉を求められたことはなかつたのですか。それから今のあなたのおつしやることでは、どうもそういうように向うが何とかしようというように、引受けたように感ぜられたような答弁をした。その程度のものでこの法案を通された、こういうふうに解していいですか。今の津島委員に対する御答弁から聞くと、どうもそういうふうにしか聞き取れないのですが。
#30
○衆議院議員(廣瀬正雄君) さようでございます。さような確信を得ましたから、実は委員長には修正案はその前に提出しておつたのでありますけれども、修正案の趣旨弁明をいたします前に念を入れて質問いたしまして、修正案を提出するにつきましては、いろいろ委員会ではつきりした答弁によつてでなくて、いろいろ折衝によりまして、大体そういうことが私ども窺えておりましたので提出いたしましたけれども、更に委員会におきましてはつきりそのことが窺えるような答弁を頂きましたので確信を以て趣旨弁明ができ、修正案の提出につきましての信念を強くいたしまして進めて行くことができたのであります。
#31
○山田節男君 そうしますとこういうことになりやしないですか。二十八年度の予算はもう二五%の値上げということで通つてしまつたのですね。そうしてその後においてそれよりも五%下げた。それで今の予算措置はどうするかというので、先ほども橋本君からも御答弁があつたのですが、これは確信があるとおつしやいますけれども、先に言つたように、一般のマーケットで二十五億円というものを応募する能力がない。確信を得るような政府が答弁をしたとおつしやいますが、少くともこの修正案をお出しになるについては、その五%がはつきりしていなければならん。先ほど申上げたように、電気通信事業というものは収奪経営で政府が非常に儲けておる。そうして公社の立場に立つて明らかに二十五億ばかりも足りない。足りないというところに更に五分削つたことになれば、これは提案者としたら責任を以て、そういう確信を得るような答弁をしたということじやなくて、はつきりした政府の意思表示がなけらねばこれは完全な修正案として論議するについても不安があつて、我々は更にあなたがたのお確かめになつたことを確かめなければいかんということになりますから、ですからこれは若しそういう程度のものだつたら重要な問題だと思う。もうこれはどの法案でも予算の裏付けをする場合には、修正案の提出者としては当然その点は確認させて、文書を取れとまでは申しませんけれども、ともかくも大蔵大臣或いは総理大臣のそれに対するはつきりした言質をおとりにならないと、予算の裏付けのない法案ならよろしうございますけれども、少くともその二十五億、政府の出したそれよりも二十五億減らすということになれば、それだけの数字では少し危なつか過ぎやしないか、これに対しては少し十分でないように思うのですがどうですか。
#32
○衆議院議員(廣瀬正雄君) 予算と法案との食い違いにつきましては、先刻橋本議員からお答えがありました通りなんでございますが、私どもの電気通信委員会の立場から申しますならば、料金の決定を予算に先行させまして、それに基きまして予算の修正をやるということが一番正しかつた方法だつたということは勿論だと思いますが、私どもの審議に手間取りまして、予算が衆議院を通過するということのほうが先になりましたために、到頭料金の決定が予算に遅れたのでございますが、これにつきましては、御説のように減収を公募債その他によつて補填するという見通しがつかなければ、五ヵ年計画を遂行させるという立場に立ちます以上は、我々の料金値下げというものが、原案に対しまして出されております値下げができないことになつて参りますわけでございまして、私どもといたしましては、委員会における私どもと郵政大臣、大蔵次官、電電公社の総裁の質疑応答の、言葉ははつきり記憶いたしませんけれども、それは速記録を御覧を願いまして、さような確信を持ちましたので、二割の案を進めて行くということで進むことに左つたのであります。さような確信の下に二十五億の公募債の発行額の限度を引上げるという前提の下に、参考資料として出しております。五ヵ年計画を遂行させて、二割の料金の値上げでやつてもらうということで私ども考えておるような次第であります。
#33
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 今の関連について。この二十五億の債券の限度の問題ですが、これはこういう工合に我々は解釈できると思うのです。御承知のように予算総則で、電信電話債券のうち、公募により発行するものの限度額は七十五億円で予算措置は決定しております。それからその次に電話設備費負担臨時措置法、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法に関連して発行するもの並びに受益者の引受、受益者債券ですが、これが予算総則では八十五億円まで認められたのです。実際に公社が予定しておる金額は四十八億円です。いわゆる事業計画によるところの限度は四十八億円ですが、予算総則で認められた金額は八十五億円、いわゆる相当の増額かできるわけであります。従つて二十五億円の予算書の関係から言えば、必ずしも予算との関係から言いまして、予算のほうを訂正せずともこの四十八億、本年度の受益者債券というものを約四十八億円を限度として考えておるのですが、予算書のほうにおいてはこれをいろいろな事情を考慮して八十五億円までの受益者債券というものを認めてもらつております。こういう点でいわゆる二割によつての多少の減収がありましても、これらのことを考慮すれば二五十億円のほうは予算書との関係から言えば、これは変更しなくても済むのではなかろうか。併し実際上やつてみて、これはいわゆる相当の金額の五ヵ年計画を遂行する上に困難な状態になるということの見通しがつけば、当然これは公募社債の枠を拡げてもらうことになりましようが、一応の予算書との関係から言えば、こういうようなふうに予算総則において承認を得ておりますからして、ただ一方は公募社債において七十五億円、こういうことになつておりますが、受益者債券のほうにおいては公社の考えておるのは大体四十八億円のようでありますが、予算書においてはこれを八十五億円まで発行し得るという幅をみて、予算書の許可をとつておりまして、その方面との関連性から見ても、予算書との関係においては間違いなく遂行できる、こういう工合に考えておりますが、ただ山田さんの言われるように、飽くまで五ヵ年計画を遂行するためには、政府は必ず五ヵ年間の第一年度の四百六十一億円の資金を調達せしめるかどうかということにかかつておるのでありまして、この四百六十一億円の資金については、飽くまで政府をして確保せしめたい、こういう工合に考えております。
#34
○委員長(左藤義詮君) ちよつと伺いますが、只今の受益者負担のほうの枠で賄うと、話が少し変つて来たようですが、この修正案に、ここにございますところの公募債券というその債券募集の方法ですね。条件ですね、時期、こういうものに対してはどういうふうに政府とお話になつておりますか。
#35
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 政府の見解は大体本年度の公募社債の枠は最初は百億円になつておつたんですが、四カ月間のズレがあつたために、大事をみて二十五億円は公債発行が困難であろうということから七十五億円にしたんですが、併しこれは政府は非常に大事をとつて七十五億円として二十五億円を減したんですが、どうしても電話の建設が重大であるという見解に立つて政府が努力するならば、二十五億の枠を拡げることについては、いわゆる公債を達成せしめることについては必ずしも不可能ではない。できるだけそれが実現に資するように努力する、そういうふうな大蔵政府委員からの答弁もありますからして、時期等は政府にお任せして、必ず本年度内にこれだけのものが手に入る、こういう見通しがつけばそれでよろしいという見解で、その時期等については政府にそれを一任する、こういうことになつております。
#36
○委員長(左藤義詮君) その条件なり償還の計画とか、そういうことについては念を押しておいでにならない。政府委員の発言を信頼をしてお任せになつておるというのですか。
#37
○衆議院議員(橋本登美三郎君) そうです。大体条件としては、七十五億円の発行に関する公債発行の条件がありますから、例えば本年度においては公債発行のものが、この間決定したものだと七分五厘の限度のようですからして、大体政府が金融市場と相談をして決定せられるであろうし、その点においては政府にお任せをして差支えない。こう考えております。
#38
○委員長(左藤義詮君) 七十五億と同じような条件で大体行ける、こういうお見通しでありますか。
#39
○衆議院議員(橋本登美三郎君) そういう見通しであります。
#40
○委員長(左藤義詮君) この問題は、当委員会といたしましても今津島、山田両委員の御発言もありましたので、結局大蔵、郵政当局とよく念を押したいと思います。
#41
○久保等君 ちよつとなおお尋ねいたしますが、今橋本議員の御説明だと、特に受益者負担の枠が八十五億というような形で、いわば余裕がそちらのほうから出て来るのじやないかというような推測的なお話があるのですが、その方面で弾力性を認められておるのは、公社債の方面から見て必ずそのままに実施できるかどうか、これはやつてみなければわからんことだから、そういう方面の危険を見積つて両方相補完し合つて、結局当初の受益者負担とそれから更に一般の公募社債というものの達成をいわば政府としては考えておるのだと思うのです。少くとも絶対大丈夫だという額は七十五億というような形の公募社債を認めるということで、いわば絶体確実という数字で料金値上げの方面で負担させるのが二割五分という形で出されておつたと思うのですが、それが只今の御答弁だと、極力そういうことで努力すれば大丈夫だろうといういわば大分確信がぼけて来たように考えるわけなんで、少くとも予算はこれはすでに衆議院を通過してしまつておるのだし、この通過しておる予算というものは飽くまでも二五%の値上げということを前提にした予算であるわけです。ところが実際これを修正した法律案のほうは、これは飽くまでも衆議院が修正をなさつたわけですから、当然その予算と法律案のギャップというものは、これは少くとも政府当局の考え方から行けば二五%が正しいということでいろいろ公募債なり或いは受益者負担の債券の裏付け等も考えておつたやつが、今言つたように五%程度料金値上げ面が切下げられたということになつて来ると、当然それに対する措置、裏付けというものはこれは明確にしておかないと、実行上今後に非常に大きな不安があるわけですが、そのことについて、政府に何とかやつてもらえるだろうという期待を非常に確信を持つたようなことで言われておるのですが、残念ながら明確に政府をして二割料金値上げで大丈夫、あとの足りない面については公募債にしろ或いは運用部資金の貸出という形で面倒みましようというところまでは、残念ながらはつきり確約をさせたという御答弁には、先ほど来いろいろ御説明を承わつておるのですが、そういつたことには実はなつておらないようですが、その点念を押しておきますけれども、そういうことなんでしようか。
#42
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 今久保委員の御質疑ですが、これは我々は衆議院の解散でもない限り、この修正案に対しては分自党及び改進党、吉田自由党が責任を持つて責任を敢行し、且つ又政府に向つて、二十五億の赤字に対しては政府が次の国会において予算に組む、こういう建前で出ている以上は、当然政府かこれを組んで出すということを言明している以上は、衆議院も、これは組まなかつたならば修正を又国会にしなければならんということになつております。従つてこの二十五億に対する欠陥の措置については、衆議院は勿論全責任を持つて次の国会において場合によつては修正もし、且つ又政府においても当然三派が共同して国会にこれを提出した以上は、二十五億円は組まれることと思う。若し組まなければ、三派修正した責任を以て直すだけの責任は持つておりますから、従つてこれは確約だと我々は考えておるのであります。
#43
○久保等君 なお、その時期的な問題は、補正予算を、今最悪の場合は三派が政治責任を以て補正予算に計上したい、させたいという御意見なんですが、その点の時期的な見通しはいつ頃そういつた問題を処理せられるのか。できれば早くそれが解決されればそれに越したことはないと思うのですが、どんなに遅くともいつ頃までに責任を以て、若し政府がやれなければ、政府がやれないと言うか、政府が全然そつぽを向いてしまえば別だが、とにかくあらゆる努力を払つて補正予算に計上させる考えを持つておられるということなんですが、一体いつ頃を目途に考えられているのですか。
#44
○衆議院議員(橋本登美三郎君) 予算の執行は本年度中になりますから、百億のうちの七十五億は、今国会の議決が今月で以て確定するから、その七十五億を使つているのですから、残りの二十五億は最後に使う、こうなりますから、今年度内に行えばよいということになつております。
#45
○委員長(左藤義詮君) これにて暫時休憩いたしまして、午後一時から再開いたします。
   午後零時九分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時四十六分開会
#46
○委員長(左藤義詮君) 午前に引続き委員会を再開いたします。
#47
○政府委員(金光昭君) 先般の当委員会におきまして山田委員からお尋ねのありました国際通信料金につきまして、日本から外国に対する料金と外国から日本に対する料金との間に不一致があるじやないかといつたような御質問がありましたので、それにつきまして調査いたしました結果につきましてお答え申上げたいと存じます。
 先般の山田委員のお尋ねになりました日本タイムスに出ておりました投書によりますと、日本からセイロンに向けて打ちます電報は、一語について通常の電報につきましては三シリング三ペンスになつておる、ところがセイロンから日本向けに出します電報につきましては、通常電報でニシリングニペンスになつておる、そういうふうにセイロンから来る電報のほうが安くなつている、これは一体どういうなんだといつたような投書が出ておるわけでございます。これにつきまして調査をいたしましたところ、もともとこの国際電報の料金というものは非常に複雑でございますし、又沿革的な理由というものがあるわけでございまして、諸外国におきましても、いろいろとこれにつきましては沿革的な理由から独自の立場によつているわけでございます。そこで国際電気通信条約におきましては、その附属の電信規則の二十六条におきまして、二国間の料金は同一線路且つ二方向においては同一とするということが原則に相成つておるわけでございます。そこで日本から打ちます電報もそれから外国から日本に宛てます電報も、原則としては、これは料金は当然同一であるべきなのが原則でございます。ところが、例えば英国及び英連邦諸国と申しますか、英国系の所におきましては、従前からそういつた原則があるにもかかわらず、久しく独自の立場をとつて参つておるのでございます。現在におきましては、御承知のように国際通信の料金というものは、金フランというもので定まつておるわけでございます。この金フランというものは、現在の為替相場で計算いたしますと、ドルとの換算におきましては一ドルが三・〇六一フランに当るわけでございます。そこで邦貨に換算いたしますと、約百二十円に相成つております。そこで本来から申しますと、いわゆる金フランによりまして、ドルとの換価一ドル三・〇六一フランによりまして換算いたしましたものを、それぞれの国におきます外国通信料金といたさなければならないのでございますが、英国におきましては、一八一六年の金本位採用当時におきますポンドと金フランとの換算割合というものが一金フラン九・六ペンスに当つておるそうでございます。そこでイギリスにおきましては、現在の為替相場で申しますと一金フランは二十八ペンスに相成つておるにもかかわらず、国内の徴収料金といたしましては、イギリスのポンドの対内価値は依然として一八〇〇年当時とさほど変つておらないということを理由といたしまして、国内の料金といたしましては相当低額な料金を定めておるわけでございます。それからアメリカにおきましても、只今申上げましたようなドル換算一ドル三・〇六一金フランが正当であるにもかかわらず、一九三四年のドル切下げ以前の率であります一ドル五・一八二五フランというものを適用しておる、こういつたようにそれぞれ各国におきまして、こういつた当然金フランで定められておるにもかかわらず、それぞれ自国の政策によりましてそういつた低率の料金を定める。そこでイギリスだとかアメリカだとかのように、国際通信回線というものがすでに相当厖大な施設を持ち、又歴史的にも相当古い沿革を持つておるという所におきましては、こういつたような多少国内的に低位なものを定めるということもでき得るわけでございますが、その後におきまして、こういう国際通信回線を整備したというような所におきましては、こういつたようなことがなかなかできかねるというようなことで、例えば欧洲大陸でもフランスとかドイツとかいうような所におきましては、やはり正当なる金フランの換価によつて国際通信料金を定めておるという状態でございます。そこで日本におきましてはどうかと申しますと、終戦直後におきまして、戦争中に中絶いたしました対米回線をいち早く進駐軍が参りまして開いたわけでございます。その際に従前の率で、従前の為替相場を以ちましてその当時におきます国際通信料金、対米の通信料金を定めますと相当高額になるということと、それからもう一つ、当時におきましては先ず対米の回線を再開いたしましたため取りあえず料金をドル建で定めたのでございます。それらの関連でいよいよ金フランを正式に採用するようになりました際に、これを金フランに換算いたします場合に、結局先ほど申しましたように、アメリカがすでに国内で切下げております一ドル五・一八二五フランというものでこのアメリカ向けの通信料金を定めて、一ドル五・一八二五フランというもので計算いたしますと、日本金に換算いたしまして七十円になるわけでございます。そこで本来の金フランで正当な換算をやりますと、先ほど申しました百二十円換えになるものを、対米通信については七十円というふうに定めたわけでございます。そこで日本につきましても、こういう関係で本来の金フランの正当なる換価を用いなかつたということに相成つております。その後におきまして欧洲との通信回線を開きます場合に、アメリカとの間で一ドル五・一八二五フラン、日本金に換価いたしまして七十円換えでアメリカ通信を再開いたしましたので、今度欧洲との通信を開きます場合に、正当なる一ドル三・〇六一フランの百二十円換でやりますということになると非常に高い料金に相成るわけでございます。そこで欧洲諸国との通信再開の場合にいろいろ折衝しました結果、日本としては一応アメリカ向けの五フラン換えというものを主張しましたのに対して、欧洲のほうでは正当な三フラン換えを主張する、そこで結局その中をとりまして一ドル四フラン換えというもので欧洲向けの通信料金を定める。そのため現在におきましては外国との間の通信料金というものが、一ドル三フラン換えのもの、一ドル四フラン換えのもの、及び一ドル五フラン換えの三本建という非常に複雑なる体系に相成つておる次第でございます。それじや一体そういう三本建のものをどういうふうに適用しておるかと申しますと、只今申しましたように、大体アメリカの地域に対しましては一ドル五フラン換え、七十円換えでやつております。それからヨーロッパ地域につきましては、只今申しましたような一ドル四フラン、九十円換えを採用しております。それからその他の地域、主としてこれは東南アジア地域でございますが、中国、台湾、インドシナ、タイといつたような所につきましては、正当なる一ドル三フラン換えという百二十円換えのものを採用するという結果と相成つておるわけでございます。
 そこで只今問題となりましたセイロン向けでございますが、多少日本タイムスに出ておりますものは、先方の計算にミスがあるようでございます。そこで我々のほうで計算いたしましたもので日本金に換算して申上げますと、日本からセイロン向けのものにつきましては一語百六十四円でございます。それからセイロンから日本向けのものは百十三円というふうに相成つております。これは只今申しましたようにセイロンから日本向けのものは、イギリスが先ほど申しましたように、国内的にはポンドの価値というものは依然として変りないという主張の下に、先ほど申しました一八一六年当時の一金フラン九・六ペンスよりは勿論高くしておりますが、当然現在におきまして一金フラン二十八ペンス相当のものを相当程度割引いた額で国内料金を定めているといつたような形で、こういう結果に相成つているわけでございます。日本タイムスにございますように、五〇%までの開きはないようでございます。只今申しましたように、日本からのものが百六十四円、先方からのものが百十三円でございますので、それほどの開きはございません。こういうふうな方法におきましてイギリス連邦諸地域との間におきましては、日本の徴収料金のほうが高くて外国からのものが低い。ところが逆に日本の徴収料金が安くて、それから先方からの徴収料金のほうが高いものもございます。これは先ほど申しましたように、欧洲地域等のものは、日本が要するに四フラン換えというものを採用したためにそういうことになるわけでございます。一例を申上げますと、フランス宛の電報につきましては、日本におきますフランス宛の電報料金は、一語当り二百二円になるのに対しまして、フランスから日本に参ります料金は、一語当り二百六十六円といつたように欧洲諸地域との間におきましては、日本のほうの徴集料金が安くて、外国から来る電報のほうが高いといつたような所もあります。それからアメリカとの間におきましては、これは日本の徴集料金と、それからアメリカにおきまして出します場合の徴集料金と全く同額、そういつたようにそれぞれこういう地域との間に差がありまして、必ずしもこれを一概に今直ちに統一するというようなことは、非常にいろいろな諸外国等の特殊事情があるので困難を極めておるわけでありますが、今申上げましたように日なにおきましては、先ず外国との間の国際通信料金については三本建をとつた。これは終戦後におきます特殊事情によつてそうなつたわけでございますので、これを全部正当なる金フランとの換算割合にするということになれば、日本の国内におきまする徴集料金は非常に高くなるということで、これは、今これを実施するというようなことは困難でございます。又その必要もないかと存ずる次第でございます。そこでできるだけこういつたような差のできないようにということを国際条約にも規定してあるわけでございますが、これは原則としてということを入れて定めてあるわけでございまして、イギリスのやり方につきましては、前回のパリーにおきます会議の際に、主管庁会議の際にも各方面からいろいろとそれに対する非難が出たそうでございますが、これはイギリスとしては沿革的の理由でそうやつているのだからといつて、遂にイギリスがはねつけたというような情勢に相成つておるわけであります。アメリカにおきましても、先ほど申しましたように、すでにアメリカ自身もドルの換算割合を切下げているといつたような形でやつているわけでございますので、こういつたような事実は事案でございまして、今直ちにこれをどうこうするということはできがたい情勢に相成つておるわけでございます。
#48
○山田節男君 これは投書で指摘したように、少くとも百十三円対百六十円ですか、ですから四十七円高いということは、四割高いということは、はつきり数字で出ている。殊に東南アジア地区は将来の貿易ということになれば、よほど我々はこの点について意を用いなくてはならんのですが、第一電報が四割高い、そうして実情は今話されたような事情だとすると、日本国としての政治力といいますか、国際上の地位が低いから、こういつたような三本建でやる、而も最も将来重要に思われる東南アジアを目当てとした貿易国策から考えて、こういう通信費が、日本から打つ場合には五割も高い、四割強も高いということは、これは非常に大きな私は問題だろうと思う。そこで今の話された事情から私察するのですが、要するにイギリスの、英帝国連邦といいますか、連邦内の貿易政策並びにその他政治、経済、文化、これはいろいろな意味も含んでいるだろうと思うのですが、併し少くともセイロンも英連邦の一員ではございますけれども、独立国家になつている。又インドも英連邦の一員でありますが、とにかく日本としては貿易国策ということを先ず第一に今日考えなければならんというときに、最も重要な通信費でコストがなお国際市場においてハンディキヤップをつけられるというのでは、これは黙視、黙過できない問題だと思う。そこで今の金光監理官のお話によると、こういう結論をしていいのですか。現在としては今のような三本建をやめる途は全然ない。例えば日本の政府が、英本国の政府に対してこの問題を交渉しても、現状を改める見込なしというのか。それは、見込があるかないかという問題ですが、更に将来アメリカから来ているいろいろな国際無線電信のルートがあるわけですが、これが更に東南アジアに進出といいますか、そういうような機関が設けられることによつて、今のような、非常な日本の四割強の通信上の不利というものを避け得る途が考えられるのかどうか、そういう点はどうですか。
#49
○政府委員(金光昭君) 東南アジアと申しましてもいろいろの国があるわけでありまして、英連邦諸国の一員ばかり只今申上げました。又山田委員の御指摘のありましたような、イギリスの伝統的な貿易政策というものによりますこういう低額の料金というものを実施する必要はないわけでございますが、遺憾ながら東南アジア方面におきましては、英連邦諸地域の国が多いわけでございますので、これらの地域につきましては、なかなかこちらのほうが日本からそういう話を持出しましても、今直ちに向うが受諾するということは、相当困難があるのではないかと存ずるわけでございます。その他の英連邦地域に属しない国におきましては、これは何もそういつたような特殊事情がないわけでございますので、できるだけ日本と先方との間の話合いによりまして、そういつたような矛盾のないようにやつて行くということはできることと存じております。
#50
○山田節男君 そうしますと英連邦に関する、例えばインド、パキスタン、それからセイロン、それに関する限りにおいては、英本国が現在の方針を堅持する限り、これはいたし方がない。条約において原則論としては、これはこういうことがあつちやいけないけれども、事実上は英政府がこれを改めないということになれば、政府としても現在の日本の地位から見て、これを改めるということは殆んど不可能に近い、こういう意味ですか。
#51
○政府委員(金光昭君) 只今御指摘のように、英本国につきましては、かねがね日本ばかりでなく、ほかの国からも、イギリスのこういつた政策については相当非難の声を挙げているのでありますが、遺憾ながら現在までこの態度をイギリスとしては変更していないというような実情から見まして、相当この点は困難だと存じます。
#52
○山田節男君 これで質問を打切ります。
#53
○新谷寅三郎君 郵政大臣にお尋ねしたいのですが、先ほど午前中に、衆議院の、法律案に対する修正案を提案されたかたから御説明を伺つたのですが、それに関連しまして予算との関係において非常に困難な問題があるように思われますので、その点をお尋ねしたいと思います。予算は今参議院において審議中でございまして、総理も大蔵大臣も、予算案はあのままで修正案通りに可決して頂くことを切望するということを頻に委員会では言つておられます。そういたしますと、電電公社の予算につきましては、歳出方面ではその政府原案の二五%料金引上げの線で歳出予算は組まれているわけであります。今度の修正案によりますと、それが二〇%になつている。今までの計算方法で参りますと、そこに歳入の欠陥が生じて来るように思われる。予算審議の上でこれをどう取扱うかという問題が生じて来るわけであります。この委員会でお聞きしたいと思いますのは、その予算との関連において政府がこの二十五億という歳入欠陥をどう処理せられるかという問題でありまして、日時にこの委員会として聞きたいと思いますのは、衆議院の修正案の提案者も、公社の出されました電話の五ヵ年拡張計画、これを大体了承しておられる。私どもまあこの五ヵ年計画でもまだ実は電話の需要からいいますと足りない、これは恐らく最小限度のものだろうという考えでございますが、少くとも五ヵ年計画は衆議院でも、是非とも奥行したいという考えで修正案を作つておられるそうであります。そういたしますと歳出の方をいじるという考えは毛頭ないので、歳入方面の欠陥を何とか是正して行かないと本年度の公社の予算執行上非常に困つた結果になる、こういうことになるのであります。一応の説明によりますと、公募社債の発行によつてこれを賄うことに大体政府の方針も明示されたし、自分たちもそれで大丈夫行けると思つてこの修正案を通したのだ、こういう説明があつたわけです。郵政大臣の御所管の事項でない点がございますけれども、いずれこれは大蔵省にも聞いて頂いてはつきりと聞かなければならん問題ではありますが、大蔵大臣との話合いも、恐らく政府部内ではあつたことと思いますので、この予算上の二十五億の歳入欠陥に対して、これをどういうふうに処理せられるか、この点今両方から申し上げたわけですが、郵政大臣から御所見を伺いたいと思います。
#54
○国務大臣(塚田十一郎君) 実は私といたしましては、原案の通りに御承認をお願いしたいということを強く考えておりましたのでありますが、衆議院の委員会におきまして、あのような御修正がありましたので、併しさりとて、私といたしましては、公社が考えております五ヵ年計画というものは、日本の今日の電信電話の状態からして絶対にこれはやらなくちやならん、こういうように考えておりますので、結局法案の修正によつて生ずる見通しの歳入欠陥というものを、どこでどうするかということを考えなければならないわけであります。併し歳入の予算というものは、御承知でもありまするように、一応の見積りでございますので、まああの通りに料金収入が二割五分が二割に下つたから、そのように減収するかどうかということは勿論やつてみなければわからないのでありますから、一応ああいう工合に法律が直れば、その料金の下で極力収入が上るように努力をして行かなくちやならん、こう思つておるわけでありますが、併し努力いたしましたつて恐らくおのずから限度があると考えられますので、その限度があつて結局歳入に不足を来たしました場合には、どうしても歳入不足というものは何かの機会にこれは新らしく支出できるように法的予算措置をいたさなくちやならないのじやないか、こういう工合に考えておるわけであります。ただ昨日衆議院の予算委員会でもいろいろ御指摘がありましたように、公社法の五十一条の規定との関係で、果して今の段階で衆議院が予算を補正するということがはつきり言い切れるのかどうかということになると、非常に解釈が微妙な問題になつているようなんでして、私も若干当惑いたしておるような点もあるのでありますが、併し何とかしてそれは補正をいたしますなり何なりいたしまして、必ずこの計画が実施できますように努力をいたしたい、こう考えております。又大蔵省とも御指摘のように話合いをして同じ考え方に意見がまとまつている、こういうことは申上げられると思います。
#55
○新谷寅三郎君 お気持はよくわかるのでありますけれども、歳入のほうは見積りだからやつてみなければ実際はわからない、これも御尤もです。併し政府が初めから提案されておりますのは二割五分引上げをして、それであの歳出を賄つて行くという案でありますから、それは僅かの金額であればこれはその節減をしたり、節約をしたり、或いは増収をするように努力をして賄えるということも考えられますけれども、二十五億という数字になりますと、これはなまじつかな節約とか或いは増収の努力とかでは恐らく賄い切れないということは大体予見し得るのじやないか。政府のほうでも今になつてやつてみればやれるかも知れんというお考えは恐らくないだろうと思う。そこでどうしても金額は別として、ともかくあの歳出の予算を実行するために必要な歳入の計画というものは、今そこでやはりお考えになつて置かなければいかんと思います。そういう意味で私はむずかしい法律論を離れまして申上げるのですが、今何かの機会にというようなお話もありましたが、そういう頼りないことじやなしに、臨時国会も恐らくあるでしようし、通常国会もあるわけですから、本年度内に必ずこの歳入の欠陥は補填をするという政府は決意を持つておられるかどうか、その点をもう少しはつきりして頂きたいと思います。
#56
○国務大臣(塚田十一郎君) これは何かの機会というのは漠然と申上げましたが、恐らくやるとなれば、この次に予算がいじれるような機会にということになると思うので、臨時国会があれば臨時国会に、臨時国会がなければ通常国会の初めの頃にということになると思うのでありますが、その機会には必ずその歳入欠陥だけは処理をいたします。その最高の限度は二十五億までは処理をいたすと、こういうことを申上げられると思います。
#57
○新谷寅三郎君 なお、これについてはいろいろ問題もあるようですが、他の委員からも御意見があると思いますので、私はこれに関連しまして、先ほども実は提案者に対してお聞きしたことですが、提案者のほうは、大体五ヵ年計画を遂行するのに二割程度の料金値上げで今の見通しから行けばやつて行ける見込だということでありまして、私はまだ非常に細かく数字を当つたわけじやありませんけれども、いろいろの物価の変動等が予期しない状態で発生した場合は、これは又全然別でありますが、今の状態におきましても、先般来大臣に申上げたと思いますが、非常に日本の電話が古い機械が多くて、早くこれを取換えて行かなければならんものがたくさんある。能率のいい、いいサービスをしようと思えば、これらの機械類がまだ時期が来ていなくてもそれを取換えて行くということも考えなきやならん。こうなると相当に償却等において考えて行かなければならない。今度は特別償却も認められたように考えられるのですが、この程度でいいと考えられるのか。そうしますと自然的にやはり料金のほうに又これははね返つて行くわけでありますから、公社が本当に企業体として独立採算制でやつて行こうというのには、将来の状況にもよりますけれども、この料金制度の制度に反しても再び検討をし直すということがあり得るのじやないかということを言つたところが、衆議院のかたは、大体これで行くという、こういうお話ですが、この点私の考えと少し考えが違う点があるのです。それで政府のほうでは、これは勿論国会が修正したのですから、その修正の法律に従つて実行して行かれる以外にないのですが、御見解としては、これで五ヵ年計画を果して十分に完遂できるかどうかということについての御意見を承わりたい。特に今頂いた資料によりますと、金利の負担というのが非常な莫大な額に上つて三十二年度になると年間百億に上る金利を払つて行かなければならんというようなことになつて行く。これらについても公社の経営上これは非常に重大な問題である、考慮しなければならん問題だと思う。これらの点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。
#58
○国務大臣(塚田十一郎君) 私も自分の考えといたしましては、只今新谷委員が御指摘になつた通り、やはり多少無理なのではないかと、こういうように考えられるわけであります。殊に私が先来ぼつぼつと市内の電話局その他を見て廻つておるのでありますが、行つてみてしみじみと感じましたことは、今度の整備拡充計画は、どこのどういうものをどういう工合に直すかということになつておるかということは承知しないのでありますけれども、よくしようと思う。又本当に利用者の便宜というものを考えるならば、私は全部のものをどんどん変えて行くというくらいにして行かなければ、本当にサービスで御満足の願えるような整備拡充というものはできない。従つて公社が今考えております五カ年計画というものは、そういう観点からはまだまだとても不徹底なものであるとさえ考えられます。従つてまあ私といたしましては、今後勿論この国会で御修正になつた計画で以て取りあえず五カ年計画に着手して行くわけでありますが、整備がだんだんでき、利用者の便益も増すに連れて、適当な機会にもう少し値上げをお許し願つて、更に一層改良拡充して行くということのほうが、本当に電信電話経営の将来のため、又加入者の利益に帰するゆえんではないかと、こういうように考えているわけであります。
#59
○新谷寅三郎君 もう一つ、これは全然別な問題ですが、大臣に一点お伺いしたいのは、大臣おられませんでしたが、先般他の政府委員に質疑をいたしたのですが、それは御承知のように従来と申しますか、現行法では、こういう気通信の事業というものは政府が専管をしておつて、専用線のごときは、これはやはり許可を受けておるわけであります。ところが今度の法律案によりますというと、国内の専用線については一切届出主義をとつて、許可制度は廃止された。これは非常に一面から言うと手数を省いて結構なことと思うのでありますが、そのときに私第八条でしたかの問題について、つまり外国と日本との間を結ぶ有線のケーブルの施設に関しては、これは誰がやろうと、専用線であろうと何であろうと、政府の許可を要するということになつておりますので、その立法理由を聞きましたところが、いろいろ政治的に考慮すべき問題もあるし、機密というような点も考えなければならんというような政府委員の御答弁があつたのです。その点から申しますと、私はその国内の専用線でもこれは同じような理由から考慮しなければならん部分が相当あるんじやないかという考えであります。余り具体的な例を引いて言いたくはありませんけれども、外国公館の間の通信、これは自分たちだけで使うのだからというので、国内で専用通信設備を設置されますと、これは恐らく将来国内法が変るようなことがありましても、それを撤去させるのには、既得権として一応得たものでありますから、相当のトラブルが予想されると思うのであります。ほかの国の例も多少調べてみましたが、まあアメリカは、御承知のように会社経営でありますからこれは問題はないのでありますが、専用線についても問題はないのですが、併しその他のヨーロッパ方面の諸国では、やはり原則として、こういう専用線についても許可主義をとつている国が多いのです。然るに日本で急にこれを一転して許可主義から届出主義に改められたということは、私は余り軽卒じやないかという感じがするのでありまして、できれば、私は例えば鉄道とか、或いは気象台とか、警察とかいうような機関が設置します専用線は、これはまあ当然してやらなければならんのですから、許可主義にしておいて、迅速に許可をしてしまえばそれでよろしい。そこに不安があるというならば、閣議決定で申合せをされて、そういつたものは無条件に許すのだということにしておけば、何らの不安もない。手続だけの問題だ。併しそういうものがたくさんあるために許可主義をとれないということになりますと、どうしても許可主義をとつて或る程度篩にかけなければならんというものも、全部届出ということになるわけであります。この点は私は十分に日本の将来というものをお考えになつて考慮される必要のある問題かと思うのであります。この点についての大臣の御所見は如何でございましようか。
#60
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は今新谷委員がいろいろお話になつておりまして、私も伺つていると、まさに同じような感じをいたします。ただ政府がこのようにいたしましたのは、実際問題として国内の人たちにそれほどの面倒をかける必要もないということと、それからして国内をそういう工合にいたしますと、この程度の問題に内国人とそうでない者とに差別をするということのいろいろな対外関係に対して及ぼす影響というものも考えまして、それほどの理由はとても見出せないのじやないか。そこで私はそういう懸念が出て来たときにどうであろうかということをいろいろ考えてみましたのですが、相当広い範囲にそういう施設をするといたしますれば、ただ許可だけでは用地の関係その他でかなり面倒があるから、そう大規模に現実の問題が起きないのじやないか。そういうようないろいろな問題を考えまして、かたがたこういう規定にいたしましたのでありますが、これは御指摘の通りであります。又今御注意がありましたように、仮に法律をそうしておいても国内のものは簡単に許すということにしておけば実害はないわけでありますから、これはなお適当の機会に十分検討してみたい、こういうように考えております。
#61
○津島壽一君 先ほどの新谷委員の御質問に関連いたしまして、値上率の引下げによる歳入の点についてちよつと伺いたいと思います。衆議院の修正の説明によりますと、歳出面、即ち事業計画そのものは変更しない。併し歳入面、即ち電信電話の値上料金の引下げによつて二十五億円の欠陥が生じた、この補填の方法については、衆議院発議者の説明によると、公募債券によつて補填する、こういうはつきりしたものになつている。その方法、将来いつ補正の予算的措置をとられるかという問題は別として、この方法までも政府として承認、同意されたのであるか、そこをはつきりお伺いしたい。
#62
○国務大臣(塚田十一郎君) 只今お尋ねのように、衆議院におきましては大体公募債の枠を、只今七十五億となつておりますのを百億まで拡げるという方法で何とか処置をいたしたい、こういうふうにお答え申上げる次第であります。
#63
○津島壽一君 そこでこの適否についてお伺いしたいのですが、この電信電話公社の公募社債乃至は政府からのいわゆる資金運用部資金の借入を利用する、こういつた二つの方法については、やはり政府機関としての他との権衡も図つて、その公募社債の発行額なり、又資金運用部の資金の割当を考慮に入れるというように考えられます。そこでこれは計数を頂きたいと思つたのですが、時間がなかつたですから算参考書だけをちよつと見た。間違つたら御訂正願いたい。先ず比較になるのは国鉄だろうと思う。日本国有鉄道公社と、あとは電電公社、二つ比較して見るのですが、国鉄の予算を見ますと、資金運用部からの借入による建設費の財源、これは前年度即ち二十七年度においては百三十億円になり、どのくらい使つたか承知いたしませんが、まあ計数はそう書いてあります。而して二十八年度予算においては、百四十五億円であつて、更にそれが十五億円増加したこの予算書の計数になつておるわけです。それで鉄道債券として、ここにはつきり公募とは書いてないのですが、鉄道のは公募以外にないと思いますが、仮に公募債券といたしましては、前年度はなく、二十八年度は八十五億円ということになつておる。鉄道の資金の調達の上においては、要すれば本年度においては百四十五億円を資金運用部から借入れて、八十五億円を鉄道債券、これは公募と了解して、そういうので資金調達ができると、こういうことに予算がなつておる。そこで電電公社の今回のこの拡張計画による財源は、今回の値上げの引下げといつた修正案によつて、予定の公募社債が七十五億円を二十五億増して百億円になるというのでありますから、鉄道の公募社債よりも十億円余計になる、こういう結果になると思う。まあ仮にあとの追加をするということの前提に百億円と勘定すれば、鉄道の八十五億公募に対して、電電公社の百億円の公募という結果になるようです。殊に資金運用部からの借入が、鉄道は昨年度よりも増して百四十五億であり、然るに一方電電公社の資金運用部からの借入は、これも予算の計数でありまするから、これは確認して頂きたいと思うのですが、前年度は百三十五億円の資金運用部資金を借入れて電電公社はやつた、大体鉄道と同じ、或いは五億円多いといつたもの。然るに二十八年度においては、資金運用部からの借入は零になるわけです。鉄道は十五億も増して百四十五億、電電公社は零にして七十五億円の公募、あとは値上げによる財源によつて賄おうという計画で、値上げというものが二割五分是認されたゆえんは、資金運用部資金というものがなくてもやれると、それで確定の財源であり、又利子の付かん金である。こういうことになつたと想像する。でありまするから、まあ今の政府の同意なすつた二十五億円の公募社債を加えたら百億円を増加するのには非常な困難があるということを想像しなければならん。若し困難がなければ、これは鉄道債券と均衡上どうであるかという問題がある。つまり政府の利子の負担の上からいつて、公募社債は相当高利であり、資金運用部の金は低利である。こういう点からいつても両者間に相当資金運用部資金の運用の割合を適当に調節するのが、負担関係からいつても、又公募社債の可能性からいつても適切であろうかと思うのです。どういうわけで資金運用部資金が鉄道にのみかくのごとく百四十五億も行つて、増加の傾向にあり、片一方は零にするという理由、ここに私は非常な問題があると思う。そこでこの予算については、この公募社債の発行限度の七十五億と書いたものを補正のときに直されるということが想像されるのでありますが、一方利子及び債券の取扱費という予算があるわけです。これはどういう予算で、年度内何カ月分を見積つてやつたか。これは既存のものは別として、新規の公募社債等については三カ月を見積もつたとか、いろいろ見積りによつて、その利子及び債券の取扱費が出ていると思うのですが、これが今度の改正というか、修正案によつては、公募社債の増額ということから更に増すということは当然であろうと思う。この予算の補正も必要になる場合に、更に公社の利子負担において、鉄道等に比較しても財政上の負担が非常に多いということになるように思うのであります。でありますから、今議論めいたことになりましたが、そういつた政府が同意なきる場合に、何らかその点についての考慮を大蔵当局となされて、電信電話公社の財政的地位を合理的に、又均衡も得たようにすることについての御配慮があつたかどうか。この点を、先ずこの値上率の問題が、あとまだ本案の審議がありまするから、衆議院の決定がいいということを言つて善後措置を議論しているわけじやないのですが、その改正が適正であるかどうかは別問題といたしまして、二十五億公募社債増加というはつきり御答弁があつたのに関連して、この結論を得るまでの関係当局との御交渉振りはどうなつておるか、それをお伺いしたいのです。
#64
○国務大臣(塚田十一郎君) それはこの初めの計画で、運用部資金と公募社債を国鉄と電電にどういう工合に考えて配分をしたかということは、これはやはり国鉄と電気通信事業の持つ公衆性というものを若干の違いというものを頭におきまして、国鉄のほうは料金値上げというものを相当シヴイアに抑えておる。電電公社は、電気通信の場合にはそんなにシヴイアに抑えるつもりはないので、或る程度上げさせるということも、強く抑えるものは国でも資金面で面倒を見なくちやならないという考え方でここに余計行つたと私は記憶しておるのであります。ただ今度の修正後の事態になりますと、私もできるならば何とか預金部資金か何か考えてやれるならばということを真剣に考えてみたのでありますけれども、何にいたしましても原資が非常に窮屈になつていてどうにもならない状態であるということが先ず第一段に考えられまして、そうして公社当局と果して公募社債でやり切れるかどうかということを相談もしてみたのであります。もともとこの前の不成立予算のときに、公募社債が百億でありましたのを七十五億にしましたのは、時期的にもずれたから、かなり募集に困難するであろうから、これも成るべく減らしたらいいだろうということで七十五億にいたしたわけでありますが、いろいろ料金が希望通り上らなかつたというわけで、何とかこれをしなければならないということであるならば、どうしても公募社債の枠で面倒みて差上げるということにする以外に手がないのじやないかというふうに考えたわけであります。それと併せて考えられますことは、今度のこの予算に対する国会修正では、若干懸念しておるのでありますが、幾らか民間に撒布超過の傾向が強く出て来ておる。ですからそういうことを頭において考えますと、国会における他の部面の予算修正の影響が、若干こういうものの募集に楽になるという影響を与えるのじやないかというようにも考えて、まあかたがた百億ぐらいまでの公社債ならば何とか消化してもらえるのじやないかというように考えて、一応この案を出したわけでございます。
#65
○津島壽一君 そこで只今の御答弁の中の鉄道のほうは、値上等について大衆的の利用施設であるから困難であり、電信電話というか、電電公社の事業はそういつた分が少いから、値上げの可能性又比較的受入という点においても明らかであろう、こういう趣旨だつたと思うんでありますが、そこで値上げのほうへ持つて行つた、こういうような意味であると思いますが、これは私は一つ大臣にお願いしたい点があるわけです。今の点では直接ないのでありますが、電信電話公社の事業を見まして、その中枢面として最も重要な電信の問題、これは非常に大きな政府が赤字を出して、そうして大衆的の利用に供するためにこの委員会においても二十七年度でありますが、約七十億近い六十何億という赤字が出た。これは非常な大きな政府としては国民に対する負担を忍んでやつている事業であつて、これらの点から見るというと、電話の部分が仮にそういつた大衆性というか公共的な事業でないにしても、一体として考えると非常な私は国家的な負担によつてやる事業であつて、大衆性の多いものである。ところがこの赤字を払拭する将来の何というか、計画もなく七十億程度の赤字を負担して、この事業が収支を償つて行くということは非常な私不合理なものである。その点から考えると、これは一般会計から補給すべき性質のものだといえるかも知れない。それで電話料金を調整するのかいいということが制度としての根本の問題であるとも思う。今そこでそういう議論をするのは時期を得ていないと思うんでありますが、併しそういつた赤字を含んでおるこの公社に対しては、鉄道のことも大事でありますが、その観点からいつても鉄道の場合以上に政治的の資金を十分に配給するのが私は権衡を得ているんではないかと思うんです。にもかかわらず、二十八年度のこの値上案の修正削減によつて、公募社債が鉄道においては八十五億にとどまり、そうして電信電話公社の公募が百億になろうということは同じく権衡を得ていないと思うんですね。でありますから願わくは大臣は国民にも又各省関係者にも知らして、電電公社というものはこういう六十数億の赤字を抱いてやつている仕事であるから、その点からいつても多分に政府資金というものの配給を受けるべき性質のものであるということを強調される必要がある。その点からいつて今回の修正は、予算的には政府予算は総額を認められた、それに見合いの財源を調達するという迫られたる機会に及んだのは、誠に私は不仕合せ中の仕合せだつたと思うんであります。又この前大臣がおいでにならなかつたときも私は電電公社総裁に申上げたんですが、実は甚だ迂潤であつたんですが、電話がかくのごとき厖大な赤字を何年ともずつとそのままにして、又将来数年たつてもこの赤字はなかなか減額は困難だろうといつた状態において、そうして困難な公募に自分から突込んで行こうということは、どうも私は郵政当局としてのその責任を果してないような感じをしたんですがね、でありまするから衆議院においてこの修正案をまあこの修正案がいいかどうかは今後この委員会で討議される問題でありますけれども、仮にこういつた修正案がこの国会の議決となつて行く場合における必要財源の補填の措置については、衆議院の委員会或いは本会議も含めてでありましようが、全部が公募社債によるんだということを同意されるということは、時期尚早ではないかという感じをいたすんですね。願わくばその点について十分一つほかの当局とも御相談下すつて、この委員会で意のあることを御説明願いたい、こう思う次第であります。
#66
○国務大臣(塚田十一郎君) 全く御指摘の通りであると思いますので、私又先ほども申上げましたように、これは資金運用部の資金に余裕さえあれば、私も政府が二十五億ぐらいそうしたらという考えは持つておつたのでありますから、今後資金運用部資金の動きの状態を見まして、そのような最大の努力をいたしたい、こういうふうに考えております。
#67
○山田節男君 この衆議院から出された修正案の説明は聞いたのでありますが、前の国会にいわゆる一割値上案としての資金計画、まあ収支見積り、こういうのが出ているわけでありますが、それが今回二割五分値上げということになつて、更に資金計画、それから収支見積り等も又改めて今回出されているのですが、この前回一割の値上げの場合の勿論これは資金計画といたしましても、借入金が非常に多い。中には外債を一カ年間二百億というものを、二十八年度から三十二年度までに一千億という外資を見積つている。それから政府資金もこれは二十八年度から三十二年度まで、合計一千百四十四億余の政府資金というものを見積つた資金計画を出されている。今回この二割五分の値上率としての資金計画を見ますと、これはもう外債も何も吹き飛んでしまつて、二十八年度資金計画から申しますと、二十八年度の七十五億から三十二年度の三十五億、で、今までにまあ漸減的な計画は立つているわけであります。今回のこの衆議院が出しました二割値上げによる収支計画、それから資金計画、殊に問題は資金計画でありますが、資金計画を見ますというと、政府がこの電電公社が出した資金計画の中で、減価償却であるとか、特別償却、設備負担金、それから加入者の負担する債券、それから国債、株式売却代金、これは電電公社として株の売却代、電話の設備料、こういうものは政府の二割五分値上案としての計画と数字は同じなんです。そこでそのバランスをとらんがために、今津島議員からも指摘された政府の借入金及び公募債のこれで帳尻を合しているわけであります。その数字を政府が提案した二割五分の値上案を、政府が借入金公募債の五ヵ年計画としての総計から見まして、政府案では、電電公社の案では四百四十九億、然るに今度衆議院の修正案によりますと、この総額が実に七百四十三億、三百億近くのこれは政府借入金によるか或いは公募社債による金額が殖えて来ているわけであります。而もその政府借入金及び公募社債はこの電電公社の二割五分引上案による見積りを、資金計画を見ますというと、初年度において七十五億円で、二年度が百六十億、三年度において百十一億、それから三十一年度におきまして六十八億、それで三十二年の終年度におきまして三十五億と、こういうふうに減つている。ところが衆議院の修正案におきまして、これが初年度におきまして百億、二十九年度におきまして二百六億、三十年度におきましては百七十一億、それから三十一年度におきまして、百二十四億、それから最終年度においての数字を比較してみましても、三倍半といいますか、四倍に近いこの借入金をしなくちやならんということをやつているわけです。で、こういうような今回の衆議院の修正案の政府の借入金という数字が厖大にこれは殖えて来ておるわけです。現在昭和二十七年度の末現在では、電電公社の背負つておる長期負債が六百五十二億円ある。昭和二十八年度から二十カ年に償還するとしましても、毎年三十二億円の利子が要る。御承知のように電電公社の提案によりましても、昭和二十八年度には四十一億円の利子を出さなければならんということを計上しておる。こういうようなことになりますと、今津島議員から指摘されておるように、今年度において七十五プラス二十五億という額すら、今大臣の御答弁を聞いておると、政府資金というものは全然ない。枯渇しておる。公募しなくちやならん。それは今度無理を通したといたしましても、この修正案によりまして、来年度は倍くらいの、二百億くらいを政府の借入金、公募社債によつて賄わなければならんということになりますと、先ほど津島議員が指摘されたように、公社の自主的な健全経営をやるということになりますと、すでに今日でも三十二億円の金利、或いは公社の見積りによつて、四十一億プラスこれだけの借入金を五ヵ年間合計七百四十二億円というものをやつたといたしますと、これは到底この計画はそこまでできるかどうか。これは実は衆議院の立てられた法案が、全く机上の法案であり、今にして言えば、一つの辻褄を合わすために一番ごまかしやすい借入金で数字を合わしたに過ぎない。極端に言えばこれはそうではないかと思う。衆議院でこういうような修正案が成立したのでありますが、大臣は、果してこういうような将来の資金計画で健全な電電公社の経営ができるか。それから今年度の二十五億プラスという問題で、すでに難関があるのに、来年度において二百億の中で、一体政府がどれだけ出すか。今年度の大水害によりまして、全国で損害をこうむつている。これは来年度は今年度よりかもつと政府の資金は枯渇するだろうと思う。そういうことになつた場合、果して来年度の二百億というものが、例えば半分の百億でも交付できるかどうか。これは私は常識で考えても実に私は希望的観測に余りに負わせすぎたような数字ではないかと思うのです。これは今の津島議員の質問された点に関連して、大臣は責任持つて、この修正案を呑んで、責任を持つて電電公社というものの電話のサービス改善と、施設の拡充というようなことに自信をお持ちになるかどうか。本当に私は良心的にお考え願つて、私は御返答が願いたいと思う。そうしなければ修正案を審議しましても、そういう不安があれば私は何にもならんと思う。この点の御見解を一つ承わりたい。
#68
○国務大臣(塚田十一郎君) これは御指摘の通り、政府の当初の計画が崩れましたために、それだけ必ず計画の上に無理があると私ども思うのです。御指摘の通り、ここに政府借入金及び公募社債というものの金額というものは五ヵ年計画の各年度の必要額というものを頭におきまして、損益勘定から繰入れられる額その他の収入の差引いた額がここに出ておるのでありまして、まさに御指摘のような考え方で出て来ておる数字であります。併し私はこの数字が、大体この年度において政府借入及び公募社債によつて賄わなければならない最高限であると考えておりますので、実際の運用ではこの範囲以下で何とかやれるようになるのじや左いかと、又そういうように持つて行くように努力しなければならないと思つておるわけであります。これは元の政府案によりますと、このときには、この五ヵ年計画というものは、大体計画五年間を通じて大蔵省とも十分折衝いたしまして、承認を得てできた案でありまして、従つて当初の案の程度でありますならば、第二年度以降も勿論公募だけでなしに、運用部資金というものの枠を付けて、これだけの資金は何とか大蔵省でも考えよう、電信電話事業のために考えよう、こういうふうに考えておつてくれた数字なんであります。ですから多少変つて参りましたけれども、新らしい計画によつて大蔵省も協力をしてくれるだろうし、私も強くその要請をいたしまして、この計画がそう大きくずれることなしに下五年のうちにこれだけの仕事ができるように努力したいし、大体できるのじやないかと、こういう確信を持てるわけであります。
#69
○山田節男君 今の大臣のお言葉は、こういう修正案が出されたことによつて、電電公社の経営責任者とも十分御協議の結果、そういう大臣の確信ができたわけですか。
#70
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は国会におきましていろいろ修正の案が問題になりました都度々々に、仮に二割になつたらどういう工合のものだということは、その都度その都度総裁、副総裁と話合いをいたしております。その程度ならば何とかやつて行けるだろうという公社側の意向もあり、私もそのような確信を持つて修正案に応じた、こういうふうに御了解願いたいと思います。
#71
○山田節男君 常識的に考えますと、二割五分値上げの場合よりも二割値上げの場合が電話の使用といいますか、電話の使用がより減らないだろうという、これは常識的な考えですが、こういう経済情勢の変化によつては、二割によつてその割合以上の収入があるかも知れない。これは結果を見なくちやわからん問題であります。これは最悪の場合を考えて、若し二割値上げをしまして、例えば公衆電話の十割の値上げをしても、それがために若し万一収入が減つたということになりますと、それからその他の市外電話等にいたしましても、これは前よりも、政府提案のよりも減つたにしても、値上げされたにしろ全体から言えば、例えば電信電話事業で収入が減つたというふうな場合になりますと、今の修正案による政府借入金及び公募社債に頼つている百億というものが、更に又プラス・アルファーというものが出て来るかも知れない。こういう場合一体どうするのか、大蔵省として、政府として、それはさつきこの衆議院の修正案の説明者の言葉から聞きましても、これは確信を持つている。自由党、鳩山自由党、重光三派の者で解散しない限りは責任を持つてやると言われましたが、この点は私は大臣にもう一遍念を押しておきたいと思うのです。若し万一そういつたような見込みが違つた、或いは収入が非常に減つて、この問題になつている政府借入金或いは公募社債に頼らなくちや百億プラス・アルファーというものが出た場合には、プラス・アルファーに対しては政府はやはり責任を持つ、こういう意味が加わつているのかどうかということをお聞きしておきたいと思うのであります。
#72
○国務大臣(塚田十一郎君) そこまでは政府は考えておりませんので、この百億は仮にそういう場合がありましても、少くとも二十八年度はこれが最高限である、こういうふうに政府は考えております。併しそういうふうな事態は私どもが公社側の意向その他を聞きまして、十分検討したところでは、万そういうことは起るまい、こういう確信を持つて、これを最高限で抑えてこの計画が実施できる、こういう工合に考えておるわけであります。
#73
○久保等君 ちよつとお尋ねいたしますが、先ほど郵政大臣、冒頭に五ヵ年計画で御説明になられた際は、非常に力強く五ヵ年計画は絶対にやりたいという御所見を述べられたわけなんですが、具体的な資金計画の問題で先ほど来衆議院における修正以後における政府の考え方というようなもので、大分その絶対やりたいと言われる少くとも郵政大臣の気持の中には、当然絶対資金は確保しなければならないし、絶対資金は確保できるのだということを前提にして、当然五ヵ年計画というものは組立てられて来ると思うのですが、ところが今衆議院における修正後の情勢としては、非常に最高限そのあたりを目途に全力を挙げてやつて行きたいし、そのことについては大体やり得るだろうというような御答弁なんですが、ここで勿論昨日の衆議院における修正以後の事態のいわば態度というものも、これは非常に緊急な問題として重要な問題なんですが、同時に掘下げてやはりこの際考えなければならんことは、何と言つても電電公社になつた当初における、初年度であるこの昭和二十八年度の今から始めようとする五ヵ年計画に対するやはり計画というものをびちつと立てる必要か、本年度より以上に今後来年度からは、工事の幅にいたしましてもより大幅になつて来ると思うのですが、そういう点で緻密な、而も正確な計画が出ておらなければならんと思うのですが、その点で来年からの問題自体についても、本年の値上げがやはり二割五分が二割になるということによつて非常に危ぶまれるようなことが言われておるわけなんですが、結論として、昨日の衆議院におけるあの修正以後の事態として、五ヵ年計画に対する再検討をしなければならないというお考えはやはり持つておられるのかどうか。飽くまでも既定の五ヵ年計画というものは絶対やるのだという御決意なのかどうなのか。具体的な資金計画はすでに立てられておつて、これについては政府案によれば大蔵当局とも了解済みのものであるというようなことが言われておるのですが、その当時と今の状態におけるやはり郵政大臣としての五ヵ年計画に対する決意と、それから見通しというものについては、何ら変らないものかどうか。それとも或いはここのところで再検討を加えなければならないのじやないかというふうな状態に来ておると判断せられておるのか。その点を一つはつきりと確認いたしたいと思うのですが、郵政大臣の御所見を承わりたいと思います。
#74
○国務大臣(塚田十一郎君) 決意は今も変りませんで、同じように持つておるわけであります。見通しは先ほども申上げましたように、こういう第二年度以降のいろいろな苦労が想像されますので、何とか二割五分までは上げて頂きたいということを考えたのでありますが、併し二割になつた以上は、多少困難は増しては来ておるようには考えられますが、併しその困難が増しただけは決意と努力で更に補充いたしまして、この計画通り何とかやつて行き得る、こういうふうに御了解願いたいと思います。
#75
○新谷寅三郎君 今の問題に関連いたしまして、二十八年度は、津島委員からも御希望がありましたが、私どもも同じような考えを持つておるのです。これは大臣がこの実情を御覧になつて、最大限の努力をせられるならば、電電公社にとつて比較的有利な条件で二十五億の資金が可能であると思うのですが、二十九年度以降の問題ですが、当初の政府の提案の模様だと、久保君も言われたように、割合に見通しも立ち、そうしてこれならばやつて行けるのではないかという気もしたのですが、こういうふうに歳入の欠陥はすべて公募社債によつて賄うのだというような単純な考え方で参りますと、後年度になるに従つてこれはますます困難の度を加えて行くことは必然だと思うのです。そこでこの財源を確保せられる場合に、津島委員の言われたように、本当に十分に考えられると同時に、私はやはりそこに総合的にこういう建設財源の確保についての政府としての一応の方針をお持ちにならなければならんと思うのですが、ただ将来のことだから何とかなるだろうということでは、どうも我々何を審議していいかわからん。政府がそういう決意を持つてやりたいと言われるので、初めて我々これならばこうしたらどうですかということが言えるわけですから、困難の度を加えるということですが、その困難をあらゆる方法を講じてこれは克服して五ヵ年計画は必ず遂行するという結論だけは、郵政大臣としては私ははつきりして頂かんとどうも非常に頼りなくて、審議の対象がどこへ行つたかわからない。この点はもう一遍御答弁願いたい。
#76
○国務大臣(塚田十一郎君) これは必ず御期待に副うように五ヵ年計画は貫徹いたすつもりでおります。ついでに申上げたいのでありますが、先ほど来資金運用部資金の話がいろいろ出ておるのでありますが、今の段階ではさつき申しましたように、資金運用部資金には全然枠のゆとりというものが考えられておらない、ないらしいというような見通しになつておるのです。ただ預金の伸び方というものは、これはいろいろなその他の施策などに相関のものでありますし、私も幸い郵政省の仕事を見ておりますので、郵便貯金何かもまだ幾らか今までの当初の計画よりは伸びるのじやないか、こういう見通しもあるわけであります。そういう工合に、多少こちらでできたならば、これは郵便貯金で働いたのだから、こつちへもらいたいというように大蔵省に粘り込んで、何とか出してもらいたい、こういうように持つて行きたいという肚づもりは持つておるわけであります。同じような努力は恐らく二百六億の資金を必要とする二十九年度において一層起きて来るだろうと思いますので、そういうように自分といたしましては、最大の努力を傾けてこれの実現を期したいと、こういうように思つております。
#77
○新谷寅三郎君 ついでですから、これは私希望に過ぎませんが、是非実行して頂きたいと思うことがありますから、大臣にお願いいたしますが、私は電電公社の総裁ともいつもそういう話をするのですが、どこのお役所でも今何か一つの工事をいたします場合に、すぐに起工式をやつたり、竣工式をやつて随分大勢の人が東京からでも出かけて行つて、お祭り騒ぎをするのですね。これは私は総理にも言おうと思うのですが、このために日本のなけなしの財政から数十億の金が浪費きれておると私は思うのです。勿論橋を架けたり、道路ができたり、或いは電話ができたりするというのは喜ばしいことで、地元の人がそれ相応に喜びの意を表せられることは私はちつともかまわないと思うのですが、事ごとにああいうお祭り騒ぎをするような習慣というものはこれはいつからできたのでしようか。我々の役人の時代ににそんなことは余りなかつたのですが、随分お祭り騒ぎがお好きなようです。ですからこういつたものは今後郵政大臣所管の仕事では一切厳禁をして頂きい。これで大分私は建設資金に廻る金が多くなつて来るのではないかと思う。
 それからもう一つは、機構の問題にも関連いたしますが、電電公社ができましてから、大分機構も簡素化されたり、備品の節約もしておられるようでありますが、まだ併し徹底しない部分があると思います。つまり地方にいろいろの出先機関がありますけれども、これらの機関がそれ相当の権限を持たされておれば、そういう機関があつてもこれはかまわんと思うのですが、併し一つの何か工事をやるにしましても、地方の通信部があり、更に通信局があり、更に本社があるというふうにして、三段階で調べたり、見たりしないと施工できないということは、私は実に機構の上からいつてまずいと思うのです。又権限の配分もよろしくないと思うのです。ごういつたことを改めることによりましてその人件費或いは旅費等の費用も節減し得ると思います。公社とも十分御相談を願つて、そういうふうな無駄な経費を当然のような顔をして使うことのないように十分にこれは御注意下さる必要があると思います。これはまあ余計な話を申上げましたが、非常に最近の目に余る官庁の事故の一つでございますから、特に大臣この機会に一つ。
#78
○国務大臣(塚田十一郎君) 十分注意いたして御期待に副うようにいたしたいと思います。
#79
○山田節男君 さつきは津島委員からこの国鉄公社の場合のお話がありましたが、これはまあ大臣は申すまでもなく御存じのことでしようが、電電公社は要するに納付金制度を廃止した、これが専売公社と国鉄公社と非常に違う点であります。それからこの修正を参議院でやつたわけですが、これは国会、衆参両院全会一致で修正したわけですが、このいきさつから見て、むしろ電電公社は従来の公社よりも非常に違つている点である。それで大蔵委員会との連合委員会を開いた場合も、これはこのほかの条項も含めておりますが、とにかく大蔵省の監督権といいますか、これを非常に薄められたわけです。この点は大蔵省としたらば非常に不快に感ずるわけです。従つて納付金制度のない公社に対しては、国家は余り責任がない。その納付金を廃止した理由としては、やはりこの公社の経営を堅実化するためにそういう余裕金があつたならば積立てろ、こういうことになつておる。そういう一つのこの新らしい公社の理念をここに盛込んでいる。併し今日の今の官僚制度の中から来るとこれは非常に不利であります。従つて今大臣が大蔵省と折衝して資金運用部の金を出させようといつても一文もない。併しこれは私は今予算委員をしておりませんが、三十億か四十億くらいの金はこれは何とかなるのです、実際の話が。それをあえて枯渇してしまつたというようなところに、これは私は大蔵省として電電公社に対する一つの何といいますか、冷淡と言つちや語弊があるけれども、こういう点が私はあるというように想像できるのです。この点やはり大臣としてそういう一つの事態が詰まつているということを十分御認識になつた上で措置せられたい。
 それからもう一つは、政府の借入資金にすべき金がない。それから公募債券にしても非常にむずかしいということになれば、これは何かほかの金融機関からの、市中銀行では駄目です、少くとも日本開発銀行あたりはああして船舶、電源開発、こういつたようなものの資金を相当割当てているわけです。この電話事業に対して開発銀行の融資というものが可能なのかどうか。私は法律のことはわかりませんが、どうも私はこれは一つ開発銀行という立場からすれば、そういうことも考えられるのじやないかと思う。こういう方面については大臣から交渉なさつたようなことは、電電公社がそういうことを交渉したようないきさつはございませんか。
#80
○国務大臣(塚田十一郎君) これは政府の考え方は、やはり公社は直接に運用部資金から、それから国策会社で、公社でないものは開発銀行からと、こういうことになつておりますので、資金の出るもとはみんな一つの所から出ているのでありますから、開発銀行から公社の資金が出る可能性があるという財政状態、金融状態のときには当然直接資金運用部から公社に出ると、こういう工合になると思うのです。それから今の電信電話公社に運用部資金が出なかつたということは、要するに全体の原資の関係でこれが出なくなつた、こういうことになるわけでございます。なお、ついでに最初の御疑問の点でありますが、実は私もこの公社法ができた時分に、あの時分はまだ予算委員会だの大蔵委員会に出まして、若干電信電話公社が他の公社と違う形であるのを、公社というものの全体的な規定の中からして反対をした一人なのであります。ところが自分で直接担当の衝にあつて、電信電話事業というものが他の鉄道やその他の公社と比べて見て、やつぱりこの形がよかつたと考えているくらいで、私が大蔵省と折衝いたす段階においては、私は今申上げますような気持でおります。併し大蔵省には、今山田委員の御指摘になつたような、もう勝手に行き過ぎた我がままな形に電信電話公社の形がなつたのだから、資金の面倒を見ないというような空気は全然見受けられません一ただ大蔵省としてたまにこの公社法のあり方について意見が出ますのは、やはり当初の考え方通り、もう一度国鉄や何かと同じようにあり方を揃えたらいいのではないかという考え方は、議論としてときどきあるようでありますけれども、併しこうなつておるから資金面で面倒を見ないというような感じは全然交渉の段階には、私は向うから受けるものはございませんから、そういうことは先すないのだろうと、こういうふうに思つております。
#81
○山田節男君 私は塚田大臣の政治力を非常に信頼しておりますから、この点は心配ないだろうと思うのですが、併しどうもこの公社法を作る経過において、これは今回だけでは、ありません。やはり江戸の敵を長崎で討つというような、これは浅ましいけれども、官僚のそういう通弊があるわけです。そこで一つ大臣の偉大なる政治力を発揮して、これをカバーしてもらわなければいけないということを申上げておきます。
#82
○津島壽一君 ちよつと一言、今の山田委員の政治力の問題ですが、どうして実行に移すかということで昨日申上げたことを念のために繰返したい。それはやはり公募金額の鉄道との均衡問題で、七十五億、八十五億、これは適当な或いは均衡を得た金額に落付くかもわからないと思われる。併し今度の新らしい事態によつて、先ほど申上げましたように電電公社は百億、鉄道は八十五億、これは全体の社債市場に及ぼす影響は勿論考慮すべきでありますが、両者の権衡如何か問題になる。そこで具体的にどうこうは申上げかねますが、大体公募社債というものは、その事業会社、仮にこれが民間の会社とすれば、その会社というものがどのくらいの社債を発行して、適当に応募し得るかという目安があるわけです。鉄道と電電公社の経営資金の収支の規模というものは大体三分の一です。鉄道を三として電電公社は一出すという、それは予算の計数を御覧になつても、国有鉄道が歳出が二千九百八十八億円、電電公社は電話を含んで九百億円、こういうわけです。又収入の点からいつても三分の一くらい、そういつたような、仮に民間会社として資本金並びに収支その他が三分の一のものが百億出して、三倍もあるものがそれ以下の八十五億だけ出して、これが一般の社債市場においてどう受けられるかという問題が非常に懸念される。こうやるとだんだん今月は幾ら社債を発行しよう、そういつた場合、常に鉄道よりも電電公社の社債募集の金額を多く盛込んで行かなければならんことになる。殊に今年は八月予算実行になりますから、それが下期に移つて行く、政府資金の撒布超過ということはこれは考慮に入れてよいのでありますけれども、皆銘柄を考えて、あそこの銘柄なら五十億やります。こちらは二十億出るというのが普通の観念です。ですからこれは大蔵省当局で或いはそういつた社債の発行の毎月の計画を立てて行く場合においても、これは非常な異例なことになると思うのです。でありますからこの補正する時分に、その起債能力に応じたる形において高所から政府がこの会計はこの程度でいいじやないか、この会計はこの可能性ありというところに抑えるように話合いをすれば、極めて合理的な無理な要求でない、而して今の運用部資金の金においてもこちらは零、片一方は昨年よりも本年は増して行こうというような大きな金額になつておるから、資金がないのでなくて、ほかへ余計行つておる。と言つちや悪いが、とにかく比較的には非常に厚く行つているところの調整の方法が大所高所から極めて合理的に公正にやれないかというところに御配慮は願えんものか。而して同時にそのことを関係当局とお話を願つてその結果を一つ御報告を願いたい、こういう意味のことを言つたんですね。どうぞそういう意味のことをお願いします。
#83
○久保等君 まあくどいようですが、もう一遍ですね、五ヵ年計画の問題を更にもう少し確めておきたいと思うんです。それは当初郵政大臣がここへ出されました五ヵ年計画というものが、そういつた関係方面、特に大蔵当局とお打合せになつた資金計画を出されたというお話を承わつたんですが、少くとも今後の五ヵ年というものを考えてみた場合に、政府借入金か、或いは公募債券になるか知らんけれども、とにかく金額は相当大幅に追加しなければならないという状態に二割案を前提とした場合に出て来るわけですが、そのことについて郵政大臣が異常な決意を以て上程せられておりまする五ヵ年計画であるだけに、私は少くとも将来の見通しについてやはり当初の政府原案であつたと同じような、この二割は仮に決定いたすとしても、郵政大臣としては五ヵ年計画についての確信のあるやはり提案をされることは当然だと思うんですが、そういう意味で修正すべき点について、大蔵当局なり関係方面にお打合せになつた提案を、このまま本委員会の料金値上げの問題と関連するわけですが、審議の過程ではつきりとした数字をお示し願えるかどうか、その点承わりたいと思うんですが、なお、ちよつともう少し私の質問の要旨がはつきりしないかと思うんですが、要するに当初の資金計画によりますと、初年度が七十五億、第二年度が百六十億、それから第三年目が百十一億、四年目が六十八億、最後が三十五億というふうになつておつたわけです。それでほかの要素は勿論ありますが、一応特に問題になつておりまする公募社債と政府の借入金、まあいずれの方法によるか知らんが、とにかくそういう考え方で資金計画の一部を考えておられたわけですが、この面が料金の少くとも二割五分ということでないならば、当然そこが相当な金額に殖やして行かなければならんということになるわけです。そうすると郵政大臣は、これは数字的に当然料金値上げが少くなつたんだから、そこへ持つて行くとすれば、只今申上げたようなところの数字のところを殖やして行くほかはないんじやないか、これは当然の帰結ではないかと思うんですが、併し問題は実行しなければならんですから、それがためには当初のそういつた数字が大蔵当局との一応の打合せで了解を得た数字であつたとするならば、今度二割に修正された場合には、その点についてやはり再打合せというか、更に政府当局として再検討しなければならないという状態に私はあると思うんです。だからその点について明確に、仮に二割になつても、政府としては当初の五ヵ年計画というものが只今の数字のところさえ実ははつきりこのように握つて、而もこれについては大蔵当局との打合せもすでにできておるんだという形において提案せられるのが、政府の少くともこの五ヵ年計画を提案せられておる責任者であられる郵政大臣の私は立場として当然の措置だろうと考える。そこでそういつた措置をとられて本委員会で明確に御答弁願えるならば、五ヵ年計画は成るほど衆議院で五分引下けられた形の料金値上げに修正されたけれども、五ヵ年計画は実施できるだろうという委員会としても確信が持てるだろう。それが一応今決意なり見通しが、郵政大臣の立場だけでお話を伺うだけでは、当初の計画案というものは、少くともそういつた方面との打合せの上で実はでき上つておるものならば、同じように内部的な準備と、いろいろなお打合せの上で私御説明をお願い頂ければ、非常に郵政大臣の考えておられる五ヵ年計画というものに対する将来の見通しというものについてはつきり確信が持てると思うんですが、そのあたりのことを御質問しておるわけです。
#84
○国務大臣(塚田十一郎君) 御不審御尤もだと思うのであります。この衆議院におきまして修正いたしましたときには、私だけが政府側として立会つておつたわけじやなくて、大蔵省側から、大蔵大臣の代理として愛知政務次官も立会つておられたわけであります。勿論議論は主として二十八年度の予算について議論せられておつたのでありますけれども、二十八年度がこういう工合に変るということは、五ヵ年計画に対して変つた意見を表示されない以上は、やはり二十九年度以降も数字的な変更があるということは大蔵省側も承知していたと思うのであります。ただこの正確な数字を以て、お前のほうで十分折衝して確信持つているかということになりますと、私としてもなおもう一段折衝しなければならん面があると私も考えます。勿論一応これで話がついているということは申上げられます。でありますが、なお私といたしましても、その点の御不審は御尤でありますが、当委員会におきまして重ねて大蔵省側をお呼び頂いて、その辺を頂けるならば私仕合せだと、こういうふうに思つているわけであります。
#85
○委員長(左藤義詮君) そういたしますと、私は二十八年度は百億大体全部社債、二十九年度も予算の編成期が来ているわけでありますが、二百六億、そのうちで郵政大臣としては、我々も大蔵省に尋ねますが、郵政大臣としては、政府借入金をどれくらい二百六億のうちで御要求なさるおつもりであるか、或いはもうどのくらいがすでにお話がついているのか。
#86
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は恐らく二十九年度になりますと、二十八年度の実際にやつた実績が出て参りますからして、そういうことも相当この資金の内訳を決定する要素になると思うのです。従つて公社側の意向も聞いてみないとなんなのでありますが、やはりそれから今山田委員、それから津島委員からいろいろ御指摘がありまして、ただ非常に政府が全然力をかしておらないというようにお考えになつておつたようでありますが、御承知のように二十八年度にはこのほかに三十二億を一般会計から持ち出している。国際電信電話株式会社の株の譲渡金というものがあるのでありまして、二十八年度もその程度に政府が会社に金を出しているわけであります。そういうものを考慮に入れまして、それは二十九年度は勿論なくなるのでありますが、どんなにしても私は、これは極く大ざつぱな感じで申上げまして、百億ぐらいは運用部資金から出て来ないとなかなかこれはうまく行かんのじやないかという感じは持つている。まあほんの腰溜め的な、想像的な数字の程度で申上げたわけでありますが、その意味においてお聞きを願いたい。
#87
○委員長(左藤義詮君) 二十八年度の実績によりますし、又運用部資金の伸びにもよる、運用部は郵政大臣所管であつて、非常にこれから努力されるという、努力されれば勿論関係が深いから余計本年度から一つ努力しようと、そうしますれば非常に有利な地位におられるのでありますから、明年度の二百六億のうちの百億というお話がありましたが、その点だけ一つ我々予算を審議しているうちに大蔵省とお話をなさつて、確実に、もう予算の編成期に普通ならば来ているわけでありますから、郵政大臣の御努力というか、政治力というか、そのお手のほどを是非お示しを下さるように一つお願いをしておきたいと思います。
#88
○国務大臣(塚田十一郎君) これは話がつきますかどうかわかりませんが、とにかく話をして大いに頑張つて行きたいと思います。
#89
○久保等君 それじやちよつとお願い申上げておくのですがね、この電通関係三法案の審議に当つては、今日まで予備審査を昨日来やつて参つたのですが、特に衆議院の本審査の方面に対する御答弁で、こちらのほうへ余りお見えにならなかつたのですが、そういう意味で今日の論議は主として衆議院において修正されたあの料金問題に集中されたような形になつているのですが、私はこの三法案は御覧のように非常に厖大な法案でもありますし、同時に非常に画期的な整備法案だと思うのです。それだけに多角的にいろいろ御質問申上げたい点も私たくさんあるのですが、本審査に本日から入つたのですが、会期もそう長くないようですし、衆議院のように審議の時間をかけることもできないにしても、更にやはり御質問もいたしたい点もあるわけですし、ほかの委員のかたもおありだと思うのです。そういう点で、極力電通委員会のほうに御出席を願つて、今後御答弁を願わないと、実は重大な三法案の審議の上に重大な支障を及ぼすのじやないかというふうに考えまするので、今日ほかに御出席になられても、実はその点是非頭に置いて頂いて、審議の進行に御尽力願いたいと思います。
#90
○国務大臣(塚田十一郎君) 承知いたしました。
#91
○委員長(左藤義詮君) 明日も午前十時からやりますので、一つ是非。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十三分散会
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ソース: 国立国会図書館
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