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1953/08/03 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 通商産業委員会 第23号
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1953/08/03 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 通商産業委員会 第23号

#1
第016回国会 通商産業委員会 第23号
昭和二十八年八月三日(月曜日)
   午後一時五十二分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
七月二十九日委員阿具根登君及び石原
幹市郎君辞任につき、その補欠として
吉田法晴君及び北村一男君を議長にお
いて指名した。
七月三十日委員吉田法晴君辞任につ
き、その補欠として阿具根登君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     中川 以良君
   理事
           加藤 正人君
           海野 三朗君
   委員
           西川彌平治君
           酒井 利雄君
           松平 勇雄君
           岸  良一君
           豊田 雅孝君
           武藤 常介君
           白川 一雄君
  政府委員
   経済審議庁計画
   部長      佐々木義武君
   通商産業省軽工
   業局化学肥料部
   長       柿手 操六君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞壽君
  説明員
   通商産業省軽工
   業局化学肥料第
   一課長     石井 秀平君
   通商産業省公益
   事業局技術長  吉岡 俊男君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨
 時措置法案(内閣送付)
○通商及び産業一般に関する調査の
 件
 (只見川電源開発に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○理事(加藤正人君) それでは前回に引続きまして硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案、今日は質疑に入ります。質疑のあるかたはどうぞ。御質疑のかたありませんか。
#3
○豊田雅孝君 今回の法案を提案するに至つた事情、打割つた事情を先ず以て伺いたいと思います。
#4
○政府委員(柿手操六君) 昭和二十五年八月に、それまで価格及び配給の統制をしておりました化学肥料全体の統制を撤廃したのであります。それは我が国の硫安初め国内生産が国内の需要量をオーバーするということになりまして、もはや価格統制及び配給統制はその要がないだろうということで、重要物資としては一番最後でありますが、統制撤廃をいたしたのであります。爾来、今まで約この八月を以て満三年でありますが、統制撤廃の直前、六月に朝鮮事変が起りました。それと共に一般の物価も漸次高騰するというようなことで、問題になつております硫安の価格も、コストの増嵩に伴つて市価も漸次昂騰を続けるという状況を示したのであります。一方生産の数量から申しますというと、先ほどから申上げましたように、国内の需要量を、大体硫安は年間百五、六十万トンという需要量でございますが、その国内の需要量を超過する生産量があつたのでありまして、その超過する生産量を一掃して行くということを政府としても図つて行つたのであります。併しながら我々が推定する需給、生産から見て、国内生産から国内の需要量を差引いたいわゆる輸出余力というものが相当あるにもかかわらず、統制を撤廃しております場合においては、なかなかこれを消費する国内の農家のほうの側で、余つてはおるということを或る程度承知してはいるけれども、それを輸出されるというと、国内の価格が上つて来るというふうな誤解がありまして、特にさつきも申上げました通り、二十五年六月以来物価が上つて、それに伴つて硫安のコストが上つて市価が上るのでありますけれども、輸出を少しでもすることによつて、市価をメーカーが吊り上げるというような誤解がありまして、勢い政府の側としても、輸出に非常に消極的にならざるを得ない、非常に数量的には余つておるにもかかわらず、そういう消費者側のいろいろな要求がありまして、非常な無駄なことではありながら、或る程度ダブつかせておるというようなことにならざるを得ないという状況があつたのであります。そこで我々としましては、これは非常に日本経済全体として無駄なことであるから価格及び配給の統制は一応やめたのでありますけれども、何とか輸出によつて価格の吊り上げ、高騰を来たさないように、又そういう非難のないようにするためにせめて価格の適正な安定をする方途を講じて、そうして生産をやつて本当に余つたものは勇敢にどしどし出して行く、出して行つても何ら数量的には心配ないようにリザーブして、価格の高騰を来たさないようにするという方途は考えたいということを昭和二十六年の末の七年の春頃盛んに研究したのであります。ところが法定価格というようなものを復活するというようなことは、漸次経済を自由に持つて行こうという主張、主義から言いますというと逆行の方向だということで、なかなかそういうことが実行に至らなかつたのであります。そこで二十七年の夏でありますが、法的にそういうことはやらないでも、需要者のほうに全購連という一つの団体がありまして、これが五、六割扱つておるのでありますから、そういうような大口の消費者団体と、メーカーも十四社しかないのでありますから、メーカーとの間で何とか向う半年なり、或いは一年の取引価格をこの辺でやつて行こうじやないかというような話合いをつけさせて、そうして価格を安定さす。そうして輸出をしても価格の高騰のないような措置をこれは法律的じやないけれども、これは実際の行政的な指導として、そういうようなことをやられたらどうかということが、いわゆる安定帯価格という制度で、制度と言えば制度でありますが、行政的にそういうものを需給両者の間において話合いをさせて、そうして本書に余つたものはどんどん輸出して行こうということを考えたのであります。それは去年の夏であります。その頃まではどうかと申しますと、国内価格より五ドル乃至十ドル輸出は高く売れておりました。でありますから、今言つたような安定帯価格というものが全購連、消費者の団体が初め扱つておるのでありますから、その団体とメーーカーとの間で話がつく。それを両省が指導をして行くということでやつて行けばこれはおのずから、問題が解決して来る。そうして余つたものはどんどん輸出して行くということをやつて行けば問題が起らなかつたのでありますが、去年の十月頃から非常に輸出価格が下つて来たのであります。国内価格よりも五ドル乃至十ドル高く売れたものが、逆に十ドル乃至十五ドル安くなければ輸出ができないという国内価格よりも安く売らないと輸出ができないという状況に立至つたのであります。その原因は主として欧米、西独あたりから東南アジアへ持つて来る運賃が二十ドルから二十二ドルしておつたのが、急に下つて参りまして十ドル、現在では八ドルくらいに下つております。そういうふうな非常に外航運賃が下つておる。これは国際情勢の反映だろうと思うのでありますが下つております。それからやはり一般的に生産も増したということもありますが、殊に西欧諸国は非常にドル不足であります。国内の価格よりも相当下値でも東洋市場に売込んで行かなければならん。こういうことのためにいろいろな処置をやつているようでありますが、そういうようなことと相待つて、急に国内価格よりも高く売れていた輸出が、国内価格よりも相当安く売らなければ輸出ができないという羽目に去年の秋に急に立至つたのであります。これがいわゆる硫安の出血輸出問題なのであります。国内に当時安定帯価格というのは、当時一叺八百七十円から九百四十円という安定帯価格をきめまして、当時の取引価格は八百九十円から九百円くらいまであつたと思うのでありますが、そういう国内価格に対しまして輸出は一番ひどいのは六百数十円、六、七百円、七百五十円くらいのものが相当多いのでありますが、そういうふうに非常に安くでなければ売れないという状態に立至つたのであります。これはいわゆる硫安の出血輸出問題でありまして、この問題に対しまして消費者側のほうではとにかく相当な量をそういう価格で売つているということは、これはぎぎりのコストはこの辺なんだろうという先ず疑いを持たれまして、そんな安く売るなら国内の安定帯価格もそこまで下げろというのが先ず最初の叫びでありまして、だんだん説明なりでそんな安い価格ではないだろうということはわかつて来たのでありますが、そういたしますと、その次に起る問題は、それは成るほど出血であろうけれども、その出血を営利企業たる硫安メーカーは経理の中に包含すればこれは安定帯価格をきめているからもつと安定価格を上ろということは言わないだろうけれども、いつかは硫安を輸出して、それが農民に転嫁されることで、要するに出血輸出を国内の農民に転嫁することはけしからんというのが次に起つた問題であります。こういういわゆる硫安の出血輸出問題が起りまして、国会等におきましても相当議論があつたのでありますが、それに関して我々政府側といたしまして、当時今後どうすべきか。農林、水産、経済審議庁等関係者がいろいろ協議したのであります。先ずこれは国内の価格に得られて国内価格以下で輸出することはいかんという方針をとれば、結局今一百万トン程度作つている硫安を国内の消費量だけに生産を落さなければとても今の生産コストの現状では輸出はできない情勢から見まして、そうせざるを得ない。そうするというと結局国内の硫安コストは今のコストよりも相当の増嵩を来たす。御承知のように非常に設備資金も多額に要しますし、高度の化学工業でありますから、原材料以外の生産量の多少にかかわらず、かかりますところの
 コストは現在二百万トン程度作つておりましても約四割は原材料以外のいわゆる固定費でありますから、これは二百万トンから百六十万トンに減少しますというと、相当の生産費の増嵩ということになつて、結局農家にも安い肥料を供給することができない。更に数十万トンの輸出をしないことによつて外貨獲得の機会も失つて行く。而も硫安は生産をするために一セントの外貨も要しないで全部国内の資源と国内のレーバーによつて、いわゆる正味外貨でありますので、これを何とかしてこの際より困難な輸出であるけれども、これは輸出を維持増加して行くとうことをやるべきであろう。これは将来日本が如何に努力しても到底西独あたりと太刀打が絶対できないものであるということであつて、常に永久に高い肥料を西欧よりも日本の農民が使わなければならないということであればともかくも、それは今後の施策のしようによつてコストが低下できるのはないかという目標を立てまして、先ず至急に国内の硫安工業の合理化をやつてコストの低下を図る。更にこれが硫安企業だけの手で負えない部分がある。石炭の面或いは電源開発によつて電気の割当増加によるそういう角度を改善するという問題、更に先ほどちよつと申しましたが、西欧からアジアへ持つて来ます運賃と日本からアジアへ持つて行きます運賃との有利さもありますので、それらを勘案いたしますと、かすに時日を以てし、更にその方向に一つの施策を持つて行けば数年後には太刀打ができるのではないかということを我々のほうで肚をきめたのであります。そこで先ず合理化についての方策を講ずる。そうしてその三年なり五年なりの過渡期の期間できるだけ輸出の損を少くして行くように、又起るべき損につきましても現在の生産に、或いは現在の会社の経理に非常な不都合が起らんように暫くこの起るべき赤字を別途処理する、そうして合理化によつて輸出の有利なときにこれを漸次なし崩して行くという経過的な措置として硫安メーカーの共同輸出態勢を作つて行く。ただこの肥料という問題は他の鉱工品目と違いまして、国内農業の重要なる物資で農家経済に非常な関係を持つておりますので、そういうことを要するにやりますことは、これは国内農民にも安い肥料を供給し、国際収支にも非常な大きな意義を持つておるのでありますが、この過渡期の期間に対しまして、国内農家に対していやしくもこういうことによつて農家に犠牲を負わしてはいけないということから、先ず現在やつておりまする制度である肥料メーカーに対しまして、価格の原価の報告をさせる、更にそれをチェックするために両省が工場、倉庫等に参りまして、実地に調べまして、そうして原価を十分把握して、その原価に基きまして、それを基準として適正な価格をきめて行つて、それを最高価格といたしまして、それ以上上げないということを一つ法律を以て法定する。それから年間の需給推算を年の当初に立てまして、そうしてその立つた需要数量に対して、更に一割程度のリザーブを持ちます。これは生産計画につきましても、今までは大体硫安の生産計画から実生産は減少したことはありませんでしたが、万一そういうこともないとも限りません。生産計画の異常なることによつて減少した、或いは非常にそのとき需要が急速に伸びたりすることのために、需要量の一割程度は安全のためにリザーブするというような措置を講じて、そうして生産量も消費量の一割程度リザーブをとつて、そうしてあとの残りを輸出計画といたしまして、その輸出計画に基きましてそれを一手に輸出会社に売渡す。そうして計画的に機動的に、今までみたようなばらばらにやつておりますと、相手は大体今MSA資本による買入れとか、或いは台湾の中央信託局による一手買入れとかいうふうに、向うは大抵一本になつておりますのに、こつちは各社、或いは各輸出商というようにばらばらになつておりますと、非常に買叩かれるというような状況でありますので、これは一手に輸出機関によつて有利な条件で計画的にやつて行くという制度を考えておるのであります。
 更にこれは硫安需給安定法に対する何になりますが、そういうふうに価格も法定しておきます。そして数量も通常の場合には大丈夫というように更に一割程度の用心をしておく。それから配給統制は、これはそれだけ数量を置きますから必要ないけれども、何かの場合に、つまり地域的にでも季節的にでも、全国のうちどこかに肥料の足らんというようなことが万々一ないとも限らないというようなことから、法律の何と言いますか、硫安需給安定法の九条の、これはいろいろ議論のある何でありますが、第九条に両大臣は、「硫安の需給の調整を図るため必要があると認めるときは、硫安審議会の意見を開いて、硫安の生産業者に対し、その在庫状況、出荷能力等を勘案して、硫安を譲渡すべき旨の指示をすることができる。」というような規定も設けまして、いやしくもこういう制度をやりますることによつて消費者に悪影響のないようにして行くということにつきましていろいろ万全の案講じおるのであります。なおこの制度の運用いたして参ります場合に、その適正を図るために硫安審議会を経済審議庁に置いて行かれますようなことの規定を設けております。大体のこの制度を作りました当時の状況において、それに対処する政策としてはまあこういうようなことが最もいいのじやないかということに考えた次第であります。
#5
○豊田雅孝君 大体の構想はわかつたのですが、今回独禁法が大幅に緩和されることになつたのですが、独禁法緩和後の見通しから言つて、独禁法でさようなことが賄い得ないのだ。殊に一面御承知のように輸出取引法が今日輸出入取引法というふうなものになつて、内容も非常に強化されて、これが一手輸出もできる、輪番輸出もできる。更に又アウト・サイダーまで抑えるというようなことにもなつているわけです。殊に輸出の意思と能力さえあればこれは輸出業者に見るということで、メーカーは勿論輸出業者と見得るということになつているわけでありまして、独禁法の緩和なり、殊に輸出取引法の今回の改正で賄なおうと思つたら十分賄い得るのじやないかという点があろうと思うのでございますが、その点についての御意見はどうですか。
#6
○政府委員(柿手操六君) 法律解釈の問題もありますので石井課長からお答えいたさせます。
#7
○説明員(石井秀平君) それでは説明させて頂きます。
 只今の御質問の大きなポイントは、主として取引法の関係になるのじやないかと存ずる次第でございます。と申しますのは、御承知のように独禁法のほうは大体国内価格、まあ国内的な事項に対する協定の問題が問題になつているようでありますが、併し仮にそれによるとしましてもちよつと硫安の工業につきましては、ぴつたりそのまま当てはまるものじやないかと確信する次第でございます。御承知のように独禁法のカルテルの問題は数量、設備或いは価格のカルテルの問題でございますが、硫安工業は御承知のように、先ほど部長からも申上げましたように数量、設備の制限のための協定は全然考えない、のみならず、ますます増産して行くという空気もあるのでございます。値段のほうの協定の問題でございますが、成るほど独禁法の場合にも価格についてのカルテルについて或る一定の場合強要されているわけでありますが、その前提条件として条件が四つほどあるわけでございます。その中で一番考えられますことは、需給関係が著しく均衡を失しているという問題でございますが、硫安につきましては御承知のように他産業と違いまして、内外量を合せて考えますと、需給が不均衡ということは現在申すことができないのでございます。御承知のように、大体生産二百万トン余りのうちで国内において毎年百六十万トンぐらいは確実に消化されます。併し対外的には百五十万トン程度の、東南アジアだけでも需要はあるわけでありまして、そういう関係で内外量を合せますと需給が不均衡ということは断定できないのじやないか。殊に繊維その他と違いまして硫安につきましての買手国のほうには何らの数量的な制限がない次第でございます。そういう意味で一つの条件を必ずしも満たし得ないのではないかと存ずる次第でございます。
 なお当該商品の価格が、その平均生産費を相当下廻つておるという条件が、独禁法の一つの条件になつておるのでございますが、御承知のように、他産業の繊維、鉄その他におきましては、たとえ海外に出血輸出をいたしましても、それと国内の価格と経費をブールして相殺して考えるということもとり得られるのでございますが、先ほど部長からも継々御説明申上げましたように、硫安というものが、国内農業生産にとつて、非常に重要な資材であるという点と、農家経済に及ぼします非常な特殊性ということから、政治的にも行政的にも転嫁を絶対認めておらないわけでございます。そういう点で、若干、出血その他の、いわゆる出血という問題が起つておるわけでございまして、この点、他の産業と趣きを異にしておるのではないかと存ずる次第でございます。我々いろいろその点も考えるのでございますが、独禁法の改正によります不況カルテルに直ちに当てはめるということは考えられないという考え方をとつておる次第でございます。
 もう一つの問題は、御指摘になりました改正輸出取引法の問題でございますが、成るほど改正輸出取引法によりまして、或る程度の協定が認められるわけでございます。特に硫安のごとく台湾のように国営輸入のものにつきましては、こちらでも一手に協定することができるのでございますが、硫安の今度の措置をとりました大きな問題は、単なる協定だけではこの目的を達し得ないのでございまして、政治的に一番問題になつておりますのは、只今ちよつと申上げました、国内に転嫁することは相成らんという問題でございます。そのためにはどうしても個々の営利企業の中で、海外向けの出血部分を国内向けの分に転嫁しないように、経理上区分するということは、非常に一困難な状況にあります。そういうようなわけで、どうしてもそれを数量的にも経理的に内外需を明らかに区分するためには、只今提案しております特別な輸出会社を作りまして、そこで出血分を棚上げをしておくということは、どうしてもとらなければならないという方法ではないかと存ずる次第でございます。
 なおそれでは改正取引法で輸出組合の制度が認められておるのではないか、その組合でどうかという御指摘もあるかと存ずる次第でございます。輸出組合は、大体御承知のように、貿易業者を主体として作られる組合でございます。そういう関係上発起人が大体三十名、最低三十名ないと設立できないわけでございまして、現在、大体硫安業者が十四社ございますが、大部分のものは、三十名を満たすためには貿易業者が入らなければならない。而もメーカーとして入ることじやなくして、メーカーが輸出業者としての資格で入るということで、建前から申しますと大変間違つておる次第でございます。而もこれは自由に入る、又自由に脱退することが可能でございまして、一定の資格条件を持つておるものは自由にこれに加入することができる次第でございます。ただ先ほど部長からもちよつと申上げたと思いますが、肥料対策委員会の答申の結果にも、その損失はメーカーみずからが自主的に処理るのだということが、大きな答申の線になつておる次第でございます。そういう点から考えますと、やはり貿易業者と一緒でないと設立できない。輸出組合でそのうちでメーカーのみが損失を負うというような行き方の機構よりも、やはり輸出の損益の最終帰属者のみで作つて、創意工夫で自分の責任においてやるという機構のほうが、やはり輸出面において、熱心に、合理的に創意工夫をいたしてやるということのためには、非常にいいのではないかということを確信いたす次第でございます。
 それともう一つ、この輸出会社は、遺憾ながら、恐らく一、二年は、合理化が進みますまでの間は、若干の赤字が出るのじやないかと存ずる次第でございます。これに関しましては、合理化をむしろ促進する意味で、政府が損失補償をする措置を我々は絶対とつてもらわなければならない次第であります。そして硫安でもその損失をカバーしてやることができないものだろうか、これは対外的な問題、或いは国内のいろいろな問題もございまして、慎重に考慮を要する点でございますが、可能な限り、有利なバーター物資を結び付けまして、若干でも輸出の赤字を埋めてやろうということを行政上とつて行きたいのでございますが、今度の改正取引法によります輸出組合では、輸入業務というものを絶対行い得ないのでございまして、そういう恩典と申しますか、措置を我々とつてやろうと思いましても、なかなかとることが法律上できないわけでございます。そういつた点を勘案いたしまして、やはりこれは一つの特別立法を以て、輸出会社によつて十二分に有利な運営をやらして行くのが一番いいんじやないかと確信いたしまして本案を提出いたしたような次第でございます。
#8
○豊田雅孝君 いろいろまあ説明はせられたのですが、輸出組合でも、これは作りようによつては私は行けるのじやないかと思うのです。というのは、輸出組合を、硫安のメーカー、而もこれはじきに輸出をするのであるから、輸出業者と見ると、さような業者だけで輸出組合を作り、その共同施設として、今度の輸出会社に匹敵するような事業を行わせる。先ほどお話がありました。国内のほうへ転嫁をしないような算盤のとり方も、輸出組合共同施設の経理としてやるということもできるでありましようし。それから又輸出組合は脱退が任意であるというふうなんでありますが、輸出会社のほうも、恐らくその出資者は脱退しようと思えば脱退できるので、その点やつばり同じなんじやないかと思うのであります。更に又、或る程度、バーター等を認めて、そうして輸出会社の赤字を埋めるような行き方にしようということでありますが、これは恐らく輸出会社の附帯事業のようなふうにして認めようとすることかとも思うのでありますが、これも輸出組合の附帯事業として認めるというような、要するに定款の作成の仕方の問題になるだろうと思うのでありまして、今回輸出取引法が、あれだけに強化せられ、而も一定輸出をするというようなことを大きな看板にまでしているわけでありまして、特別法まで作らなくても輸出取引法の、輸出組合の共同施設、これを今構想に描いておられるような、目的達成できるようなふうに仕組んで行かれるならば、十分できるのじやないかという感じを持つわけなんですが、この点は如何なものでしようか。
#9
○政府委員(柿手操六君) 私は、法律的な説明はできないのでありますが、ただこの点は、私ども技術者が常識的に、而もこういうふうなメーカーだけの共同輸出機関でないと、なかなかこの運営はむずかしかろうと思うことが一つあるのであります。それは何かと申しますと、当分これは、輸出機関は赤字であろうと思うのでありますが、出血輸出であろうと思うのであります。そういうような改正でありますから、この会社がこの需給計画によつて、計画的に、輸出があつてもなくても輸出肥料を買取るのでありますが、その金融がなかなか大変であろうと思うのであります。これは内情を申上げますというと、この法律を立案しますときに、この会社の運転資金は政府が斡旋するのだという項目を、そういう条文に入れてあつたのでございますが、なかなかこれ議論がありまして、遂に閣議ではこの条文を削つたというようなふうなことが、こういうことは言つていいかどうかわかりませんがあつた。従つて会社の運営上、この金融は非常にむずかしいと思うのであります。いろいろ難関にぶつかると思うのであります。そこで私は、結局これはメーカーが当分は損をして、出血でも輸出をして行かなかつたならば、更に大きな難関にぶつかるのであるから、それは歯を食いしばつても輸出して行かなければならんという以上は、これはメーカー全体の責任において、結局この金融についてはメーカーの連帯保証ぐらいにして借入れをしなかつたら、なかなか金融はつかないのじやないかと思うぐらいに感ずるのであります。更に、これは非常にうまく行つて、その損も五年ぐらいのうちには解消すればよろしいのでありますが、これはその保証も必ずしも保証されておらない、最後にこれを見るというようなことは絶対にとらない、どこまでも製造業者の自主的処理に任すという方針で行つているのでありますから、この犠牲は製造業者だけの共同でどこまでも処理して行く、対処して行くということをメーカーも覚悟しなければならんでありましようし、政府としてもそれに期待するのでありまして、それ以上は法律上いろいろのこれでやつて行ける、あれでもやつて行けるという問題があるかとも思いますが、私どもはそういう意味においてこれはどうしてもメーカーの共同自治体制、メーカーだけによる責任を共同で負つて行くという体制のためにもやはりこういうものがうまく行かなきや駄目じやないかと思うのであります。
#10
○豊田雅孝君 赤字が出るであろうということは想定せられるわけですが、赤字を補填するということを政府がやる、国会がやるということだと、かような法律が絶対必要になると私は思う。それがいいか、悪いかは別として……別に補填をやるということになれば、どうしても法律が特別に要ると思うのですが、それはやはり業者のほうでやるの、だということになりますと、これはもう会社も組合も同じことで、もうそれは会社というと如何にも大きなものでも作る、組合だというとそれは実施はできんのじやないかという、これはもう本当の何というか、気持だけの問題で、本当のリーガル・コンスタル・オフイションから言えば、組合というものは会社と同じなんで、資金がうんと要ると思えば出資をうんとさせる、而して赤字が出た場合には出資者たる組合員がその尻を見て行くというようにして行くのならばこれは同じことなんですね。ですから法律論としては、私はもう今回のいわゆる輸出取引法の改正で賄い得るのじやないか、むしろそれを認めるということになつたら改正の精神から言うと、こういうものこそあれでやつて行くということでないと意味がないのじやないか、そういうところでは通商局の見解も一部聞いて見たらと思うのですが、後ほど又そういう機会を作つたりいたしますが、それはまあ別の機会に譲るといたしまして、この赤字を別途に処理するということをさつき部長が説明せられ、又その問題が輸出会社の一つの大きな問題点だと思うわけなんですが、この赤字を別途処理をするというその内容と、そうしてどういう構想を持つておられるか、そういう点について御意見を伺いたいと思います。それから同時に、この会社の買取値段、それから輸出値段、それはどういう機関できめて行くか、それから買取る場合に業界に対してどういう方法で買取つて行くか、具体的に言えば、割合買取で行くのか、或いは特定のメーカーから安いオッフアーがあれば、もうすぐそれを買つて行くのか、そういう点についても伺いたいと思います。而うして出て来た損失というものに対してこれを如何に処理して行くか、そういう、見通しにも触れてお話を伺いたいと思います。
#11
○政府委員(柿手操六君) 先ほどちよつと私言つたのでありますが、最初はメーカーだけの出資で作らせるということが、さつき私が申上げましたような意味で必要と思うのでありますが、実際の輸出事務はこの会社がすべて独占的にやるというのじやないのでありまして、現在の肥料の輸出も大体はメーカーの委託輸出という実態を備えているのであります。
   〔理事加藤正人君退席、委員長着席〕
今輸出いたしております状況は市中から輸出業者が買つて輸出しているという例はないのであります。メーカーの輸出代行といいますか、委託輸出というような状況で、メーカーの売渡契約を元にして輸出をしているというような状況であります。今後の会社の運用につきましても、勿論これは輸出の専門家を大いに活用しまして、直接この会社で一手にやるというようなことはやらないで、実態は委託と大差ない輸出事務の代行は専門家を使つて参りたいという心積りでおります。
 それからこの最初の買取値段の問題、買取方法の問題でありますが、これは一応二百万トンなり二百十万トンなりという国内の一カ年間の生産量を元にし、それの原価を調べて、そうして平均生産費によりましてそれを元にしまして公定価格を、国内公定価格を作るのであります。従つてこれは最高価格でありますが、その国内最高価格がきまりますから、メーカーはこの輸出会社に売渡しますときは、会社から言えば買取りますときは、輸出用硫安を買取りますときは、国内の公定価格で買取るということを考えております。勿論これは最高価格でありますから、そのときの時価が非常に低落するというようなことが万一ありました場合には、時価より高く買うということは無論されんと思いますけれども、大体国内と同じ価格で買入れるというふうに考えております。
 それから買入れの数量をどうするかという問題でありますが、これも一つの協定が、硫安メーカーのこの輸出会社に売りますときの輸出量の協定事項というのにあると思うのでありまするが、大体今までの例から申上げて、特に安い所とか、特に高い所とかいうだけでなく、大体皆生産量というようなものはパリティーで買入計画、売渡計画が行えるというふうに考えております。それから輸出値段の問題は、これは先ずできるだけ……今までは非常に輸出の許可が農林省と通産省との間でいろいろもまれましたり何かして、非常に輸出のたびに手の中は皆外国にわかるというようなことでありますが、今度は輸出することと許可することでなしに、輸出すべき硫安の買入計画によつて、この会社に一括輸出のあるなしにかかわらず、計画的に買入れて持つておりまして、そうして非常にいわゆる輸出工合を見付けては輸出をやつて行く、そういう個々の輸出については農林大臣が許可するというようなことをしないで、どんどん輸出用硫安である限りは自由にやるようにして参るのでありまして、この輸出値段につきましては、これは当分は、特にこの会社がきめて行くことになる。この輸出用の硫安を捌くという意味においては、それをできるだけ有利に捌きたいというのでありまして、国内価格より安くてもこれは売払つて行かなければならん、こういうふうに考えております。それから輸出の処置の見通しでありますが、これは非常にむずかしい問題で、これは五カ年間の時限立法でありまして、五カ年間に毎年こういうような合理化計画をやつて行つて、コストをこういうふうに下げて行こうというようなことも想定をいたして見てはおりますが、果してどの程度に実際にうまく売れて行きますものか。今までのような非常にへまな売り方をするよりは、これは非常に計画的、機動的にやつて行きますから、よくは売れると思つておりますけれども、初年度、二年度、三年度、四年度、五年度というふうに、それぞれ何年度まではどれだけの赤字があつて、何年度から黒字に転じて、五カ年後にはそれがどうなるという見通しを今立てることは困難でありますけれども、私どもの考えでは、三年目ぐらいまではやはり出血輸出は続いて行くのではないか、額は減つて行くけれども続いて行くのではないか、四年目、五年目頃からは或る程度の輸出ができて行くのではないかと思います。現在の輸出数量は、大体国内二百十万トン程度の生産がありまして、需要は百六十万トンくらいでありますから、四十万トンか五十万トン程度の輸出でありますが、だんだん電源開発も進み、生産が殖えて行く、或いは殖やして行く計画でありまして、最後の五年目は大体硫安二百五十万トン程度に、これはこの計画等とも睨み合せまして、その程度は可能であろうという見通しを持つております。が、先ず五年目には二百五十万トン、無論国内の消費も幾分殖えると思いますが、現在十万トン、二十万トン程度だと思いますから四年、五年頃になりますと、現在の輸出量の倍くらいになつて来るのではないかというふうに考えております。これは非常に甘いというお叱りを或るところで受けましたが、まあ三年くらいまでは赤字であろうけれども、四年、五年頃から黒字に転じて、先ず五年の期限が来る頃にはそう大きな赤字を持越さずにこの会社の解散ができるのではないか、かように考えております。
#12
○豊田雅孝君 値段等の点はさつき伺つたのですが、買取りの数量、これは会社別によどういう方法できめておるかその点。
#13
○政府委員(柿手操六君) これは政府のほうはこの会社の買取計画につきましては、総体の数量の買取計画につきまして、これは認可をして行く、認可する前に農林大臣の同意を得てやつて行くということでありまして、個々の会社からどういうふうに買取るかということにつきましては、これは会社の実質的な協定に任せる。但しその協定につきましては認可をして疎漏にならんようにする、これは又公正取引委員会にも御同意を求めて不公平にならんようにやつています。
#14
○豊田雅孝君 そうすると、一つの会社の生産実績に一定の比率を掛けて、その数量を買上げて行くというような割当的な買上げじやなく、会社別に、一つの商一取引という、公定価格によつて買上げて行くというふうになるのでしようか。
#15
○政府委員(柿手操六君) 大体そういうふうになると思います。政府のほうで会社別の買取数量を指定するというようなことは考えておりません。
#16
○豊田雅孝君 そうすれば輸出会社の気に入つた会社はどんどん買上げられる。余り覚えのよくない会社のほうは買上げてもらえんというようなことが出て来るわけですね。
#17
○政府委員(柿手操六君) これは会社は恐らく十四社しかございませんから、この十四社から一人ずつ理事者が出られると思うのであります。そういう重要な事項はその理事会において適正におきめになると思います。それから若し協定をされた場合には協定の認可を大臣がいたします。更にその後やる場合には、私のほうで公正取引委員会にも御相談いたしまして適正を期して行きたいと考えております。
#18
○豊田雅孝君 この輸出会社の損失をカバーして行くということについては、政府のほうで見ないということになりますので、どうしてもこれは大きな金融措置が必要になつて来ると思うのでありますが、この金融措置について具体的にどういうことを考え、そして又すでに日銀方面に渡りがついているのかどうか、その点と、それから更に三年間出血をすれば大体バランスがとれて来るのだというお話なんでありますが、その三年間の間に日本の硫安工業というものが非常に合理化せられて、コストの引下げが行われるだろう、こういう意味かと思うのでありますが、その合理化計画というのですか、そういうものをどういうふうに具体的にお考えになつておりますか、その点を伺いたい。
#19
○政府委員(柿手操六君) この合理化計画につきましては、現在一応の案を持つておるのでありますが、これは今後の情勢によつてなお変化があるかと存じますが、一応私どものところで肥料対策委員会において御研究になる下請としていろいろな計画を審査いたしたのでありますが、大体政府の財政投資の対象工事として百六十億くらいの金額を考えている。それは主として日本の硫安の割高である原因が石炭の関係にありますので、石炭の消費量を極力減らすという設備の合理化、近代化これに重点を置いて行く。その中で更に分けて申上げますと、水素を作るときの石炭の使用量をうんと少くするということ、更に化学工業、殊に硫安は製造工程に非常に多くの蒸気を要しますので、この蒸気の節約、能率を高めるためにもいろいろな設備の近代化、合理化を図る。次には合成設備専も戦争中相当、私どもは行かないのでありますが、各社競つて欧米視察に出た。アンモニア合成関係で相当設備的に遜色があるということがわかりましたので、その方面にも相当のことをやつて行く、そういたしまして大体百六十億を財政投資対象工事といたしまして、そのうち半額の八十億くらいを開銀融資ということに考えております。大体これは五カ年計画でありますが、その九割くらいは三カ年でやつて行こうというふうに考えております。それによりましてコストの低下の額の見込でありますが、これはいろいろはじきようはあるのでありますが、それによつてコストの低下いたしました部分、それからこの設備資金を注ぎ込んで余り能力は殖えないのでありますから、これの設備資金、投下資本の金利償却、これは一方電力とか石炭の消費が減つてコストが下りますけれども、今度コスト増の分が金利償却として重圧になりますから、それを差引かなければならないのでございます。それを差引きますと、差引大体六ドルくらいなものが下ると、こういうふうに考えております。
 それからその他には、これは硫安工業の内部の問題ではないのでありますが、これは別途肥料だけでなしに、日本の産業全般に亘つて非常な諸外国と、の競争において不利な点でありますが、石炭工業の合理化によつておよそ現在から二割くらいの石炭のコストを安くするというような計画も盛り込んでおります。それによりまして、私どもとしては大体、硫安は電解法とガス法とありますが、それを押しなべて見まして、硫安一トンを造るのに石炭一トンがおよその見当の消費でありますので、その二割低下によるコスト低下を期待する部分がやはり三、四ドルくらいにはなると思つております。更に電源開発により、今の電解法のコストの高いということは、これは現在の操業度が六〇%以下でありますが、これを七五とか七八くらいに上げますことによりまして、これも四、五ドルくらい下つて行くのじやないかと考えております。かたがた三年くらいの後には十ドルか十五ドルくらいの低下は期待できるのじやないかというふうに考えております。硫安工業自体だけで十ドル以上の低下は困難だろうと考えておりますが、以上申上げましたことと相待つてやつて行けば大体諸外国と太刀打できるのではないかと考えております。
#20
○豊田雅孝君 金融措置は……。
#21
○政府委員(柿手操六君) 会社への金融措置は、これはちよつと私も口がさつき滑りましたが、なかなかこれは本制度の重点の問題でありまして、法律に斡旋をするということを書くことはやめましたけれども、これは政府部内において、必要なる資金の斡旋は事実上強力にやるということをきめております。ただ法文に書くことはどうかということになつたのであります。各メーカーといたしましても、これは先ほど申上げましたように、企業の合理化によつてコストの低下を図り、これによつて競争して、苦しくても歯を食いしばつて輸出をして行かなければ、これは基本的に本事業基礎を危くすることになるのでありますから、これは如何なる犠牲を払つても、先ほど申上げましたように、これはなかなか言うべくして簡単ではないかと思いますが、輸出をうまくやつて行くためには、メーカー全体の保証をしても金を調達するという意気込みを持つておるものと考えております。
#22
○豊田雅孝君 それでは資料を少し要求したいと思いますが、第一は、今回の肥料関係法案は肥料対策委員会の答申案に基いて立案せられたということを聞いておるのでありまして、肥料対策委員会の政府に対する答申案の要綱を資料としてお出し願いたいのが一つと、それからもう一つは、昭和二十八肥料年度における需給数量、これが第二、第三に、この輸出会社の事業目論見書の大体の構想、これは要するに、第一年度には一体どの程度の損失があるか、第二年度にはどの程度の損失があるか、第三年度においてはどの程度の損失が出て来るかと、そういうようなことに基調をおいた事業目論見書のようなものもお出し願いたい。そうしてなおこの輸出取引法とそれから肥料関係特別法との両方の相互関係をどういうふうに見たらよいかということを通商局から一度意見を聞いて見たいと思います。これを一つお願いいたします。
#23
○加藤正人君 大体豊田委員の質問でわかりましたが、日本の硫安と諸外国の硫安と品質的な関係はどうなんでしよう、品質の比較は……。
#24
○政府委員(柿手操六君) この硫安は硫酸アンモニウムという化合物でありまして、水分の違い、或いは少しばかり含んでおりまする遊離硫酸の違いだけでありまして、成分は窒素含有量二〇・八%から二一%くらいの間でありまして、殆んど品質的には差はないのです。むしろ東亜の市場では、欧米の品物よりも日本の品物のほうが品質がよいと言つて歓迎されておるような状態でございます。
#25
○加藤正人君 主なる競争国というのはどこですか。
#26
○政府委員(柿手操六君) 現在のところは、西独、英国、ベルギー、オランダ、イタリーというようなところから相当に東南アジア地区に品物が出ておるようであります。
#27
○加藤正人君 何でも西独はトン当りFOBで四十七ドルで、日本のものか五十九ドルというようなことで、向うのほうが安くなつておる。こういうような値段に開きのあるものは、販売会社が如何にできても、販売会社の販売技術と言うか、能力と言うか、どういう人が当つて、どんな販売工夫をするのか。そんなに販売会社ができたからといつて、競争上有利な立場に両三年のうち立つものか、どうでしよか。
#28
○政府委員(柿手操六君) これは西独あたりも国内価格より相当輸出価格をやはり安くして、これはドイツばかりでなしに、西欧諸国とも相当ドル不足のために輸出をいろいろな面において奨励をいたしておるというようなことから、相当無理をして輸出をしておるという状況が出るのであります。お話の通り、現在はドイツあたりは四十五ドルくらいなところで出しまして、こちらへ運賃を十ドルくらいかけまして五十数ドルというのでアジア地区に持つて来ております。日本は十ドルくらいの開きがあつてちよつと太刀打ちできないという状況であります。これは今まで肥料の輸出を日本としては、国内農村のことを非常に強く考えまして、常に輸出許可が消極的になり、いわば行き当りばつたりの肥料の輸出許可をしたというようなこともありまして、非常に不利に立ち廻らざるを得ない。例えば輸出契約をする場合に、政府の許可があつたらこの商売をやろうというような条件付きの輸出商売しかできなかつたというようなことから非常に不利でありましたが、今度この制度ができまして、国内に要る数量を十分に取つておき、国内の価格を公正にして、これ以上上げんようにする、而も輸出は年間こういうふうな量を許して行こうというようなことを計画的にきめまして、その計画に基いてこの輸出会社が一手に輸出用肥料を買取つておりまして、最も良い条件、最も良い時期を狙つて輸出に向けて行きますと、これは相当今までの出血率は改善して行くと思います。併しながら、これを全部日本が輸出をうまくやつて行きさえすれば問題は解決するというものではないということは、これは向うのコストがよくわかりませんけれども、硫安製造原料である石炭に例をとつて見ましても、相当に向うのほうが安いのであります。そういうことから見ますれば、向うが合理的にドルをとるために、無理をして輸出する部分がありますけれども、元来コストが安いという部分が相当に考えられるのであります。従つて、この際我々としては根本的にはどうしてもコストを安くする方面に力を入れなければならんということで、設備の合理化、近代化というものに重点を置いて行くと、それにしてもそれができるまでも成るべく輸出を有利にして行こうという態勢を考えたのがこの輸出会社なのであります。さつきもちよつと豊田さんからの御質問に答えたのでありますが、まあ三年ぐらいすれば、今十ドルぐらいなんですが、何とかやつて行けるのではないか。これもまあ硫安企業案内部だけの設備の近代化では或いはどうかと思いますが、これは日本の石炭工業に対する、これは日本の石炭は全産業から見ても何とかしなければならん問題でありますので、通産省といたしましてもこの点についていろいろ画策しおりますので、石炭工業の合理化によるコスト低下、石炭の価格低下ということも考え、それから更にまあ電源開発による電気の増加によつて肥料産業の操業度の上昇も考えられると思うのであります。それらを考えれば、何とかやつて行けるのじやないかというふうに考えております。
#29
○加藤正人君 どうもお話を聞いておりますと、大分これは最初政府の補助に依存する腹案であつたものが、的が外れたというようなことになつたらしいので、まあすでに出発したからやらなくちやならんというような形もあるように思われるのですが、それにもかかわらず、これほど海外の競争品が安いのに、まあ生産量を増加することによつてコストを切下げるという方法で安いものが、海外に競争者があるのに一方で増産して行こうというわけですね。それはまあ増産しなければますますコストが高くなつて来るので、そこにまあ合理化、今の電源開発というような力の結集で、何とか三年ぐらいになるだろうというのですね。併し、コスト切下げは日本ばかりできることじやないのですね。すでに今日、数年前は……、数年前じやない、海外のものが高かつたのは一昨年ぐらいですか、一昨年頃向うのほうが高かつたのに、逆にこういうふうに安くなつたということも、向うはいろいろな工夫をしてコストを切下げておるのです。それだけの力を持つておるのです。それが競争相手ですから、合理化や何かで日本のものも下るかも知れんけれども、向うだつて黙つておるわけじやない。向うでも非常な合理化をして更に下げるかも知れない。そうすると、三年が五年たつてもどうなるかわからん。ましてや金融の措置においても、政府が法律じやきめられないが何とかしてやるというようなあやふやな……、非常に根底がこの法律というものはあやふやだと思います。というのは、最初政府に大いに依存しようと思つて計画したものが、いすかの嘴の食い違いで止むを得ずこういう形になつたように看取されるのです。これは御説明の中にも我々は察知されるのであります。もう三年後、或いは五年後においても、向うもさるものでありますから、ますます改善工夫を加えるというようなことになり、電源は開発されても思つたほど開発もされんでしようし、開発した電力を全部硫安のほうに向けるわけのものでもなし、かれこれ考えると、これはもう初め計画したんだから止むを得ないというのでなく、もういい加減でやめてしまつたほうが無事じやないかと思うぐらいに感じられるのであります。どうでしよう、私はそう考えるのですが……。これは余り計画しないうちにもうやめたほうがいいんじやないかと思うぐらいなんです。
#30
○政府委員(柿手操六君) 乗りかかつた船だから自信がないのにやるというわけではないのでありまして、まあ私ども相当自信を持つて提案をいたしておるつもりであります。ただ先ほど御指摘がありました、向うも合理化をするだろうから、こつちだけいたしましても、向うは足踏みしておるのではないのですから、こつちを合理化してやつても、向うもやつぱりついて来ると言いますか、やはり差は同じになるじやないかというような御指摘だつたと思うのですが、実は去年の春頃までは相当まあ五ドルか十ドルぐらい高く売れた、去年の秋から急にそうなつたということも、一番大きいのは、西独あたりから東南アジアへ持つて来る運賃がトン当り二十ドルから二十二ドルしておつたのが、大体現在ハドル乃至十ドルになつたということが、非常に国際競争が激しくなつたという原因であります。それからもう一つは、やはり西独あたりは非常にドル不足のために、国内価格よりも相当無理をして輸出をして来ておるというような点があります。でありますから、こんなに急に向うが一遍に日本よりも十ドルも十五ドルも下げて来たということは、それだけ向うが急に合理化して来たというわけではないように考えております。併しながらそれにしても、さつき御説明いたしましたように、コストがはつきりは向うも説明しませんし、まあ調べようもないのでありますが、重要な原料である石炭をとつて見ましても、まあ大方日本の半分ぐらいのようでありますから、それから推定しても、これはこちらが相当勉強し、まあ賃金も少くて働いても、コストの上でこちらが負けておるという点は、これは否めないのでありますから、あらゆる手を打つて一ドルでも二ドルでも下げて行くということを考えて行けば、これはまあ我々だけそう言つても、実際それに携わる業界が真剣にならなければいかんのでありますが、両方が力を結集して行けば、私が先ほど来説明いたしましたようなふうになるのじやないか。ただまあいろんな国際情勢、すべての点が混沌としておりますから、これは一〇〇%そういうふうになるという保証も無理できかねるのでありますけれども、私どもは国内にできるだけ安い肥料を供給するという点、そうして一ドルでも外貨を余計とるという点から、これは相当西欧に対して辛いのでありますけれども、これは少くとも、どうせ駄目だからといつて投げる手はないのでありまして、あらゆる努力を今申上げましたようなことを目標にしまして官民共に努力して行く、こういうことしかないように思います。
#31
○加藤正人君 投げてはまあいかんですけれども、併しやりかけたから止むを得ずやるという、確信を持つているというお話があるけれども、このことに最も重点を置かなければならん金融措置についてもはつきり法律の裏付けがあるのだからやるのだと、確かなんだ、こういうのじやなくて、そういう最もキイ・ポイントだと思われるような点が甚だあやふやで、法律ではきめられないけれども、政府が何としてもやるのだというようなお話ですと、どうも余り根底のある企画じやないように思うのです。又更に輸出会社を構成する生産会社も、コストに非常な違いがあつて、負担能力も甲乙いろいろまちまちになつておるのです。それが三年後、五年後にほぼ初期の目的を達成すればおめでたいが、今私の申上げたのが、杞憂かも知れないのですが、相当にコストを引上げる、むしろ両方の値段の差が開けて来るというようなことが、若しあるような場合には、生産会社はついて行けない。二、三の大きなのだけ残つてあとは整理しなければならんというようなこともないとは限らないと思うのでありますが、さればといつて現状を放置して置いていいという議論ではないのです。もう少し最初に戻つて、構想を考え直すというようなことも大切ではないかと私は思うのです。お説のように五年と思うが、ほぼ三年頃には順次目的に近付いて来るというふうになれば、誠におめでたいと思う。どうも出発から成行きの話を聞いて見ると、そういう私は不安が、これは私の不安だからそれをどうこう言うわけに行かんですが、そういう不安を私は感じておるということだけ言つておきます。
#32
○政府委員(柿手操六君) お話の点につきましてちよつと御説明いたしますが、いわゆる硫安でありますが、Cクラスというのがたくさんありますが、ドツジさんが来て価格を改訂する場合に、個別価格をとつたり、グループ価格をとつたりしてはいかん、一本価格でいい会社も悪い会社も一律の価格にしないと合理化が進まないということで、非常にやかましい、昭和二十四年にあつたのでありますが、そのときに私は硫安でありましたか、硫安は各社各工場ごとに個別価格を作つておつた、まだ肥料が足りませんから、硫安一トンで米が二十石とれるという大体技術的にそういう計算になつておるのでありますから、硫安一トン造ることは米を二十石作ることだという相言葉で、或る程度硫安のコストはかまわずに増産々々といつてやつた事実が終戦後あります。そのときそうでありますからして、物価庁が各社のコストを調べて、かかるだけの値段で買取つたという時代に、ドツジさんが見える前のときの価格は一番安いのは一万六千円から高いものは二万八千円、又そのときの一番高いものが数社ありましたが、それをCクラスと言つたのであります。それを未だにCクラスというものはそれだけの差があるのだというふうにおつしやつて、それで議論がいろいろな面でされておるのでありますが、これは私は各社のコストを調査しておりませんけれども、私生産行政をやつて行く場合に、いろいろな指導とか、割当をまだ電気、燐鉱等においてやつておりますが、それらの面から、いろいろ資料をとつて推定いたしておるところによりましても、そう十四社の間で価格は格段に差があるということはないのであります。というのは、殊に二十五年八月以来はこれは統制撤廃し、価格をきめておらんのでありますから、否応なしに一本価格であります。それでともかくやつて来ておる。そうすればそんなに、高いものは儲からないで、安いものはべらぼうに儲かつているかというとそうではないのであります。大体余り大きな差はない。殊に一、二の例としては、発電所を自分で持つている、昔三十年も前に水力発電所を、非常に安い建設の発電所を作つて持つておつて、そうして自家発電で硫安を造つているという会社は、これは数は極く少いのでありますから例外であります。それは大体そういつた硫安一トン造れば米二十石作るのだというその意味においては、値段をかまわず硫安の増産をしようといつたときの、一万六千円から二万八千円でありましたが、そんなことは今毛頭ない、非常に幅が狭まつております。で今いろいろ合理化計画を我々のところで集計いたしまして、いろいろ整理いたしておりますが、やはり自由競争の時代でありますから、一番コストがかかろうというところでは、一番合理化計画に熱心であります。いろいろな計算を出しております。私どもは現在においても、世間でいわゆるCクラスというものは、非常に高いものだというふうな感じを持つておられることは、もうそういうことじやないということを、今後の合理化計画につきましても、そういうような幾分昔コストが高かつたというような肥料会社というようなものの合理化計画は、非常に熱心に会社も考えております。私どもとしてもそういう点を考えまして、処置いたしたいというふうに考えております。
#33
○西川彌平治君 加藤委員のお話と大体同じなんですけれども、実は硫安の問題で生産コストを合理化した場合に、どのくらい下げられるものだろうということについて、二、三のかたの意見を聞いて見たのでありますが、その際にこういうことを言つておられるのであります。日本は電力は現在では世界のどこの国よりも電力は安いのだ、それから石炭はどこの国よりも高い。それから労銀におきましては、これも世界水準からいつたらまだ決して世界水準の上を行つているとは言えない、安いのだ。それでいて石炭だけは高いのでありますけれども、それで安い条件があるのであるにもかかわらず、他国よりも今非常にコストが高くついているらしい。これをそれでは合理化によつて、簡単にコストを下げ得るかということに対しては、化学工業においては欧米が先進国である。特にドイツなどは化学工業が年々発達しているのであるから、なかなか今日の場合、二年や三年や四年では、向うよりも如何に合理化したといたしましても、向うもその代り同じように合理化をやつているのであるから、先ずコストが三年や五年後に向うよりも安く下るようなことは、なかなかむずかしいのではないかというような意見を言うておられた人がございましたが、果してそういうふうな労銀がどうである、それから今度は石炭がどうである。それから電力がどうであるというような、そのコストのうちで主要のものを生産する、そういうものから割出したいわゆる御調査によつて合理化を図るということになると思いまするが、もう少しこれは本当は具体的に肚を割つてそれでは二年とか三年とかいうことで行くのですか。そういうことで合理化がたやすく行きますか。まあさつきの加藤さんのお話と同じようなことになるが……。
#34
○政府委員(柿手操六君) これは私どもも生やさしい問題ではないと思つております。電気のほうは日本が一番安いというわけでもないようです。まあ大体電気は余り変らない。石炭は大体日本が向うよりも倍高い。それから金利もこれは非常にその資金を、設備資金を要しますので、投下資本を要しますが、金利が相当向うよりも高い。それから労賃はやはり日本が、こつちが安い。これは将来まあ十五ドルとか二十ドルとかいうように差を縮めて行ける確信がありや否やということも先ほどおつしやつたが、これは硫安の企業の内部だけ設備を近代化し、合理化して行くというだけでは私はまあせいぜい五、六ドルしか下らない。やはりこれは日本の全産業のコスト高を現わしておる石炭を、これはどうしても、向うみたいにならないと思うが、まあ今通産省で考えているのは二割程度引下げて行くというあの計画、それから電解法のほうで非常に割高になつている点は、電気の単価は割高ではないけれども、非常にこれは、電源開発が非常に遅れたということになるのですが、操業度が五七、八%、約六〇%でありますが、これがまあ八割近くになりますとこれは相当の低下になるので、それらを勘案すれば……これは運賃に相当の差があるので、東南アジア地区では大体競争に堪えて行けるのではないかと思います。向うがどの程度又こつちがやつている間に合理化して競争して来るかという点でありますが、これはわからんごとでありますけれども、去年の夏頃までは勿論日本が有利であつたのが秋から急にかなわなくなつたということの大きな事情は、ヨーロッパからアジアへ来る運賃が二十ドルしたものが八ドル――十ドルになつたということは間違いない。それからその他には西独方面のドル不足による相当無理な輸出ということもありますが、そうこれも長くは続かないというふうに考えればまあ私どもの甘いというお叱りがあるかも知れませんが、目標としては行けるのじやないか、まあ仮に百%、どうせ百%保証がないものならやつてもしようがないということじやなくして、仮に百だとすればそれが成功しなくてもこれはコストを幾分でも下げて農村に安く供給し、所期の輸出を全部できなくても一ドルでも外貨を余計とるという方向に努力すべきだという考えなんであります。
#35
○西川彌平治君 つい最近の話でありますが、これはドイツの、私はドイツのことでそういうことを申上げたのですが、ドイツは確かに日本よりは出力は高い、而もその利用率が今日本では六五%だとか何%とか言うが、ドイツは七二%だということを最近言つておる。五、六%ほど実はドイツのほうが利用率がいいような感じがする。但し今の硫安会社は労働問題においては拘束時間は八時間で、大体今の硫安肥料会社の関係は拘束時間は八時間でありますが、向うは、実働時間九時間半ということをドイツでは言つておる。そういうことを考えると労働条件が安い。日本が安いと言つておりましても、拘束時間八時間と実働時間九時間半ということになると、具体的にそこに何割かの違いが出て来る。それから電気の利用率においてもそういう違いがあるということは実にこれは重大な問題だと私は考えておるのでありますが、十分なる一つ、我々も乏しい知識で検討いたしますが、一つよく御検討願いたいということを申上げておきます。
#36
○酒井利雄君 会社の買入価格は生産業者の最高販売価格によるということになつておりますが、現在の価格ですら赤字で悩んでおるのに、最高価格になればますます赤字がそこにあるように思うが、こういう会社があつたつていいものでありましようか。又この会社としては生産業者が株主でありまするから、会社が例えば起きようが潰れようが裏の物を表に持つて行つたようなものでありますから差支えないが、これによつて迷惑をするのは金融機関であると思うが、こういう会社は成立つものでありましようか、どうでありましようか。そういう点について伺いたいと思います。
#37
○政府委員(柿手操六君) ここにあります法律の最高販売価格というのは公定価格のことを最高販売価格というので現わしておるのであります。これ以上高く売つてはいけないという価格を今度は硫安需給安定法のほうで価格を公定しようというわけでございます。物価庁当時にマル公というものをきめましたのは、これを法律的な言葉で申上げますと、最高販売価格をきめるということであります。若し一つの法律の硫安需給安定法のように、法律におきまして硫安会社の生産費を法律を以て調査します政府は、その生産費を調査したところに基きましてこれは農産物価格その他の経済事情を勘酌して、そうしてこれ以上高く売つてはならないという価格をきめる、そのきめるのが、最高販売価格でありまして、これは法律を適用したあとにおいて現在あります価格より高くなるか、安くなるか、これは調査して見なければわからないのでありますが、そういう意味の最高販売価格であります。
#38
○酒井利雄君 最高というのはマル公のことですか。
#39
○政府委員(柿手操六君) そうです、マル公であります。
#40
○酒井利雄君 この法案を見ますと、これは生産業者の擁護のような法案であつて、どこかこの余波が、どこかの会社が潰れるか、金融機関が欠損するか、どこかへこの余波が行くものと私は思うが、三年は出血しても三年後にはどうにかバランスのとれるような先ほどの答弁と承わつておりますが、三年間の出血はどの程度に受ければいいか。
#41
○政府委員(柿手操六君) これは専ら三年間にどの程の輸出ができるかという、要するに国際価格がどの程度になるかということの予測になりますが、これは先ほど豊田さんからもその目論見を出せということでありましたが、なかなかむずかしく、いろいろな前提を置かないと計算がつかないのでありますが、要するに、こつちの公定価格が幾らになるか、それから輸出価格が幾らになるかということの仮に予想をすれば計算が出ますが、今のところこういうものであろうということについて計算を立てておらないので即答はできませんが、いろいろ前提を作つて先ほどの豊田さんの御質問に答えなければならないと今思つておるところであります。今すぐどうなるかということについての初年度は何億、次年度は何億かということについてはすぐ即答しかねるのであります。
#42
○酒井利雄君 この会社の出資者は生産のメーカーが皆出資者になるのでありますから、まあ会社が欠損をしてもこれはあえて自分の欠損にはならないのですから差支えないのでありますが、やはり会社を作らなければならんということはどういう意味からでありましようか。私はこういう会社は生産の会社である以上は、先ほど豊田さんが言われましたように、組合組織でもやり得るのではないかと、こういうふうに考えるのでありますが、そのどうしてもこの会社を作らなければならんという趣旨を一つはつきりしたお答えを承わりたいと思います。
#43
○政府委員(柿手操六君) これはこういう制度を作らなければならんということについてのよつて来たつた目的を初めに申上げたのでありますが、まあそこまで申上げないと意を尽さないと思いますが、まあ極く簡単に申上げますと、まあ非常に輸出は困難だつたと、出血輸出をあえてしなければこれはもう国内に要る量だけにしか生産を縮小せなければならんという羽目に陥つたのでありますが、今二百万トンから造つているものは国内の消費分だけに減産しますというと、これは非常にコストが高くなつて来る。そうなれば国内の農家にも高い肥料を供給し、そうしてメーカーも得られないという非常に日本経済全般の損でありますから、これはこの際相当困難な輸出でもあえて強行せざるを得んだろうというわけであります。併しその場合、これはひとりメーカーのためでなしに農民に安い肥料を供給し、将来その輸出を継続して外貨を得るというようなために出血輸出を強行するのであるから、その出血はこれをメーカーだけの負担にしないで、国の負担にする、社会全体の負担にするという考え方もあるのであります。併しながらそれは肥料対策委員会においていろいろ審議の結果、この出血はこれは補助金等の財政措置で賄うことにおいてはそうすべきでないと、これはメーカーの自主的措置に任すべきだという肥料対策委員会の結論になつたのであります。減産もしないで増産もしなければならん。増産はするが、この増産によつて暫らく出血する。その出血もメーカーにおいて自主的に処理するということをやつて行くためにはこれはどうしてもメーカーだけに責任を負わす以上は、メーカーだけでその輸出に対する最も有利な条件において輸出のできる機構を作るということがこれがやはりその出血輸出の負担を自主的に処理させるという建前からも、又将来その負担をメーカーに共同で当らせるという立場からも、これはメーカーのみによる輸出機構はこれはいけないのじやないかということの結論に達したのであります。
#44
○委員長(中川以良君) ちよつと私お伺いいたしたいのですが、資料ですが、この欧洲諸国の窒素肥料の実情ですが、これはスペインが大きな生産量になつておりますが、これはどういうわけですか。違つておれば一つ訂正を願いたいと思います。
#45
○政府委員(柿手操六君) ちよつと単位の取違いかと思いますが、これは調べて訂正いたします。
#46
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#47
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 それでは本法案につきましては本日はこの程度にとどめたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。速記をとめて。
   〔速記中止〕
#49
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 それでは引続きまして只見川の電源開発に関する件につきまして調査をいたします。本件は先月の二十八日、電源開発調整審議会において結論を得たと新聞に報道をされておりまするが、多年に亘り紛争を続けられた問題でございまするから、本件の決定に至つた経過並びに技術的経済的に政府案を決定された根拠等につきまして、詳細に政府側の説明を聴取いたしたいと存じます。本日政府側よりは、経済審議庁の佐々木計画部長、それから藤波計画部の調査官、公益事業局の吉岡技術長が見えております。それでは先ず佐々木計画部長より説明を聴取いたします。
#50
○政府委員(佐々木義武君) 御要請によりまして只見川開発問題の経過並びに内容に関しまして御報告申上げたいと思います。只見川の開発問題は、御承知のように昭和二十二年でございますから、只今まで七年間くらいに亘りまして、長い間論争に論争を重ね、今まで未解決のまま進んで来た問題でございまするが、その間電源の開発並びに信濃川下流におきます農業開発等の問題に関しまして、当時の経済安定本部の中に河川総合開発協議会というものがございまして、そこで農業の問題は農林省、電源の問題は当時の商工省に調査を委託申上げまして、そうして商工省のほうでは当時の日発に調査いたさせまして、三年間に亘つて調査いたしてございます。その後いろいろこの開発の問題をめぐりまして、各種の案が出て参りましたので、その後に発生いたしました公益事業委員会、当時の電力の問題一切に関する一つの独立の決定機関でございましたこの公益事業委員会が約一億の予算を以ちまして、この予算全部を只見川に使つたわけではございませんが、その大部分は只見川問題の解決のための調査立案のための費用に使つたわけでございます。その結果が昨年の五月に出まして、その結論と申しますか、勧告に基きまして、政府ですぐこの只見川の問題を決定する状態にあつたはずでございまするが、丁度電源開発促進法が議会で討議の真つ最中でございました。はた又公益事業委員会も機構改革その他で、やがて解消する運命にありました関係上、その決定を待たずして、電力の問題は通商産業省の公益事業局のほうに引継がれたわけでございます。その後促進法も昨年の七月三十一日に決定、公布になりまして、それに伴つて電源開発調整審議会ができたわけでございますが、この只見川の開発問題は、促進法の規定によりますと、いわゆる基本計画というものの本体をなす問題でございまして、この審議会できめるように規定されてございます。そこで去年の九月に発足いたしました今の電源開発株式会社に、この只見川の調査研究を依頼いたしまして、審議会とされまして調査河川としてこれを指定して、そして調査決定を依頼いたしまして、爾後政府のほうでは相並行いたしまして、各省間でお知り合いのかたがたがまだ残つておりますので、その人たちから資料、又は調査の成果を聞き、或いは福島、新潟県側等からいろいろ資料の提出を求めまして、或いは報告を聞きまして、検討を重ねて参つたわけであります。そうしておる間に、本年度の五月の末頃かと思いましたが、大体開発会社の只見川問題に対する成案ができ上りまして、新聞でも御承知のように、東北電力並びに東京電力、このほうは非常にこの問題に関係深い会社でございまして、開発会社といたしましても、今後開発を進めて行く際に、東北電力からは資料並びに技術、東京電力からは水利権といつたような、それぞれ協力を求めませんと、実際開発というものは円滑に進まんという関係にございまするので、三社、開発会社と、東北電力、東京電力と話合いまして、そして何回も何回も会議を重ねまして、三社の決定を見たいわゆる開発会社案というものができたわけでございます。で、それができたのと相並行いたしまして、政府のほうでは先ほど申しましたように、いろいり研究を重ねておつたのと、大体或る程度研究も進んでおりましたし、もう一つの理由といたしましては、今年度は少くとも七月末ぐらいまでにこの問題をきめませんと、工事の締切の関係からいたしまして、どうしても工事が一年延びる、そういたしますと、これは一応予算にも関係がありますし、或いは外資等にも非常に関係の深い問題でございまするから、もう一年この問題を延ばすには忍びないという上層部の意向もございまして、どうしても七月頃までにこの問題を決定いたしたいという御主張がございまして……、たまたま開発会社の原案もでき、政府等の調査等も或る程度進んで参りましたので、今年の六月二十三日と、六月二十九日のこの両日に亘りまして、第八回、弟九回の電源開発調整審議会を開催いたしまして、そしてこの二日の八回、九四の審議会では、主としてO・C・Iの調査結果並びに新潟県側の正式な案と申しますか、最後的な……、それから開発会社並びに福島県の意見等をつぶさに報告を受けまして、それで第九回の審議会では、一応開発に対する質疑応答を進めたわけでございますので、その第九回の審議会の際、問題が、非常経済的、或いは技術的に深い問題がざいまするので、調整審議会の各委員が全員出席して、そうしてこれをつぶさに検討するというのは、なかなか困難なように思われるので、これに審議会の幹事と申しますか、これは関係各省の局長クラスで構成されたのでございますが、その幹事会で十分比較検討してもらいたいという付託がございましたので、今月の末から今月の下旬にかけまして、幹事会といたしまして検討を進めたわけでございます。その検討を進めました内容を申上げますと、主としてO・C・Iの成果は開発会社並びに、新潟県の最終分水案に両案も包含されおりまして、従いまして、O・C・Iの勧告も勿論参考資料にはなりまするが、検討の対象からは抜きまして、並びに福島県側で主として意見を述べました開発会社案と同じ立場で行きたい、こういう意見でございまするから、主として審議い出たしました対象の案は、開発会社案と、それから新潟県の分水案と、この二つを審議の対象に載せまして、三回に亘つて公式な幹事会を開きその中から通産、或いは審議庁、或いは農林、建設から、それぞれ人が出て参りまして、そうして審議をし、並びに作業と申しますか、詳細な作業に入つたわけでございます。
 その調査の内容といたしましては、全体計画と、第一期の着手地点を如何にすべきかという三つの問題に亘るわけでございまするが、全体計画といたしましては、先ほど申しましたような二つの案を中心にいたしまして、主として建設単価、或いは将来の需給量に対する弾力性の問題、或いは工事施行上の問題、或いは運転維持上の問題、或いは灌漑用水確保上の問題、或いは森林資源の開発、及び治水上の問題、或いは早期開発上の問題、こういうふうな諸点を中心にいたして、両案を検討いたしました結果、結論といたしましては、新潟県の案よりも開発会社案のほうがよりよろしいというふうな調査の成果が出たわけでございます。同時に第一期の計画と申しますのは、少くとも昭和三十二年度まで、今後五カ年以内に完成するものであつて、今年度に着工、或いは着工準備をするという、第一次の着工地点をどこどこにしたらいいのかという問題に入つたわけございます。その着工地点の対象に挙げましたのは、幾つかの組合せも考えて見たのでございますが、大体AからFまでございまして、Aといたしましては湯ノ谷第一、第二、第三、奥只見、これは新潟県の分水案でございます。Bといたしましては、開発会社案をそのままとりまして、奥只見四台、山子倉三台、黒又川第一。第三番目の点は、奥只見三台、田子倉二台、黒又川第一、Dとしては奥只見三台、黒又川第一、田子倉二台、上野尻。Eとしては奥只見二台、滝、黒又川第一、上野尻。Fは田子倉三台、黒又川第一、工野尻というふうな六つの案を作りまして、その対象を主として電力需給上り要求発電効果、或いは総合開開上の効果、資金の見通し、その他の関係等から、詳細に検討したわけでございます。で発電効果上の問題といたしましては、内容といたしましては、建設単価、或いは需給収益率、或いは渇水期給電力量、或いは早期開発の効果という点から、発電効果を検討したわけでございまするが、その結論といたしまして、第一期の着手地点としましては、先ほど申しました諸案の中で、奥見三台、田子倉二台、黒又川第一とう案が一番よろしいというふうな成果を得たわけでございます。この中で只今今申上げました意味で、上野尻というのは、東北電力で現在やつておりま本流沿いの下流地点にありまして、東北電力でやらしたほうがいいのじやなかろうかということになつておりまして、開発会社で主として取上げる地点は、今申しました奥只見、田子倉、黒又川第一、この三カ点にするのが一番よろしい、というような調査の成果が出たわけでございます。
 只今まで申上げましたのが、先ほど申上げました審議会のその委員から付託がございまして、幹事会といたしまして、両案を比較検討いたしました一応の調査検討の成果でございます。
 ところが電源開発促進法の第三条によりますると、「内閣総理大臣は、国土の総合的な開発、利用及び保全、電力の需給その他電源開発の円滑な実施を図るため必要な事項を考慮し、電源開発基本計画を立案し、電源開発調整審議会の議を経て、これを決定しなければならない。」こういうふうになつております。要は内閣総理大臣が只見問題の開発方針、開発計画という政府案を立案いたしまして、そうして電源開発調整審議会にこれをかけ、その議を経て、これを正式に決定するというように法はなつておりまして、その立案に際しては、只今申上げましたように国土の総合開発、或いは電力の需給その他電源開発の円滑な実施を図るために必要なる事項を考慮して立案しろ、こういうふうに法に命じておりますので、経済審議庁長官並びに通灘大臣であります岡野さんが先ほど申しました審議会の済んだあとで、どうしても政府としては、法案通りの構想で、そうして政府案を作つてもらいたいというお話がございましたので、先ほど申しました両案の比較検討するのと相並行いたしまして、政府案の立案に入つたわけでございます。なかなか問題が技術的でもあり、或いは机上プランというのでは困りますから、政府案を作成いたします際には、できるだけ現地の実地調査等もわからんところは見させ、或いは既存の各般の比較検討のデーターも使いまして、そうして一番この本来の着想と申しますか、法の精神に則り得るような案を作ろうということになりまして、先ず一番初めに持つた考え方といたしましては、開発会社の案は本流案が本体でございまして、その信濃川の上流、主流になつております黒又川という所を開発いたしまして、ここを新潟県側で主張しております農業用水の補給に当てよう、そうしてどうしてもこの異常渇水期で足りないときは田子倉という地点から一部分水をして参りまして、そうしてこれを黒又川に一部分水いたしまして、そうして渇水期に対する補給に備えて、同時に黒又川には第一、第二の発電所を作りまして、七千キロの出力の発電所を設けようという計画になつてございます。ところがその案をよく検討して見ますと、どうも黒又川の水量並びに落差を十分利用していないように見受けられたわけでございます。と申しますのは、黒又、奥只見地点というのは田子倉よりずつと上流に位いしておりまして、田子倉から水を流しますと、どうしても黒又の中部から水を利用するという恰好になります。黒又の全落差を半分くらいしか利用していないという結果になつて、非常に消極的な立場に立つております。そこで先ほど申しました国土の総合開発という観点からいたしますと、むしろ只見川と黒又川と一本に問題を考え、只見地区全体の開発という観点に立つたほうが、より積極的な、或いは有機的な、総合的な開発というものはできるのではないかという着想の下に、今度は奥只見から分水したらどうであろうかということで、奥只見から黒又川に分水する案を考えて見たのでございます。新潟案のほうは、奥只見から真直に妙見という所まで、約四十キロの高圧のトンネルで四カ所ばかり発電するという案でございますが、政府案として考えましたのはその案と全く異なりまして、奥只見から一部この黒又川のほうへ分水いたしまして、そうしてそこで黒又水系の水を、全部落差を利用するという着想を立つたわけであります。そういたしますと現地のほうの結論を聞きますと、その地点は開発上もよろしい、地形、地質等もよろしいというような結論もありましたので、いろいろ技術的に検討いたしました結果、このほうがむしろ開発会社案よりもより積極的であり、技術的に見てよろしいのではないかという考えに立つたものでありますから、それを基本といたしまして、主として経済的なと申しますと、発生電力量或いは建設コスト等の検討をして見たわけでありますが、大体電力量といたしましては開発会社案よりも、只見、黒又全部を合せて将来の完成した姿を見ますと約一億五千万キロ・ワット・アワー多い。それから建設コストにいたしましても、会社のほうは一キロ・ワット当り二十五円七十銭というのが、政府案では二十五円六十六銭、若干安いという結果になるものですから、経済的にもこれはよろしい。それからいわゆる総合開発という面からいたしますと、開発会社のほうは新潟県の今所要しておる農業用水を確保するというその要望に副い得る程度の水量でございまして、将来あの地区が大きく開発された場合の効力というものは、若干消極的な態度で出ておりますから、政府案で参りますとその点は十分解消されまして、将来あの地区で鉱工業或いは農業開発、或いは土地の水道或いは水位等考えましても、十分これに堪え得る電力量を用い得るという点が一つと、もう一つは森林の開発等から見まして、黒又の上流を合せて開発するわけでございますから、道路等の開発に伴つてその地点だけは森林の開発になるというような関係もありまして、総合開発の観点から見ても若干よろしいのじやなかろうか。
 それから一番問題になります点は、本流に対する発電所、或いは将来の計画に対してどういうふうな影響があるかという点が一番大きい問題でございますけれども、政府案によりまするというと本流沿いの既存の発電所に対しては全然影響がありません。将来全部下流を予定通り開発した場合、どのくらいの影響があるかと申しますと、全部できますと四十三キロ・ワット・アワーになりますが、この僅かの分流による影響は二千七百万キロ・ワツト・アワーでございまして、〇・六%の影響しかないという結論に達してございます。ですから本流沿いに対する影響は非常に僅少であつて、而も黒又、只見全体を合せれば建設コストが高いというのでございますから、これは決して二重設備でも何でもない、非常に技術的にも経済的にもよろしいという結論に達したものですから……。
 なおくどいようでございますが、言い落しましたが、新潟県の分水案というのは、奥只見のほうからの水を七五%持つて行きたいというのに対しまして、政府の案は僅かに三%、三・二%の水を分水する、それによつて黒又川の全水系の水を、落差並びに水量を利用したい。こういう案になつておりますので、只見、黒又両河川とも生きるというような総合的な観点に立つたわけでございます。そういたしまして黒又水系では会社案が七万七千キロ・ワットの発電設備に対しまして、政府案の砥うは十二万一千キロ・ワットの発電設備を以て発電するという結論になつております。こういう次第でございまして、委員から付託されました両案、新潟県或いは会社案に対する比較検討と同時に、只今まで申上げました政府案というものが並行してでき上りましたので、首脳部のほうにこれを申上げ、爾後大臣から総理、副総理或いは関係閣僚等の御了承を得、その他関係機関の了承等を得まして、この二十八日に第十回の審議会を開催したわけでございます。勿論審議会にかけます際には、先ほど申上げました促進法の第三条の規定に基きまして正式に総理大臣の決裁、御判を頂きまして、そうして政府案としてこれを審議会に付議いたしまして、そうして審議にかけたわけでございます。その結果、調整審議会といたしましても満場一致これを可決してもらいまして、爾後その決定に基いて正式答申をし、そうして総理の決裁を得まして、法の規定通り只今関係各省のほうに通告をしてございます。その決定以後の経過に関しましては、公式の報告は受けてございませんが、電力会社三社、開発会社並びに東京、東北電力とも非常に円滑に実施に関して協議をしているようでございますし、新潟県、福島県のほうもそれぞれ協力態勢に向いつつあるように存じますので、本件の進行には現在のところでは目的通り進み得るのではなかろうかというふうに考えるわけであります。
 経過並びに内容に関しまして概略でございましたが説明申上げますと以上の通りであります。
#51
○委員長(中川以良君) 御質疑をお願いいたします。
#52
○海野三朗君 只今お話下さつたのはこの頂いた資料についてお話下さつたのですか。
#53
○政府委員(佐々木義武君) 只今申上げましたのは、お手許の政府案についてという資料と、只見、黒又川総合計画の構想というのと、電源開発基本計画という三つの資料がお手許に行つているはずでございますが、その通りでございましようか。今説明申上げましたのは政府案についてというのは、経過並びに政府案の特徴的な点を申上げた中に入つてございます。それから総合計画の構想というのは、これは政府案の内容そのものでございます。それから電源開発基本計画のほうは、これは促進法では当該年度に電源開発株式会社が着工する地点並びに規模、様式、こういうことになつておりますので、その決定されました部分を掲げておるわけでございます。
#54
○海野三朗君 只今ABCD……六つの調査をしたというのはどこのことをおつしやつたのですか、五つしかないじやないですか、この中には。
#55
○政府委員(佐々木義武君) これは先ほど申上げましたように、審議会から付託がありまして、幹事会でいろいろ討議をいたしました参考資料でございますので、配つてございません。
#56
○海野三朗君 それはここにはないでしよう。
#57
○西川彌平治君 私はこの只見川水系の電源開発につきましては、ちよつと日は忘れましたが、通産大臣のおいでの委員会におきまして質問をいたしまして、詳細な、質問をいたすつもりでおりましたけれども、資料その他をお願いしまして、質問は後日に保留をいたしておいたのであります。私の最も問わんとしたところは、我々は最も経済的に、而も最高技術の決定によつて出たところのものに対しては承服をするところの用意を持つておつた新潟県でありまするが、それが過去七カ年間におきましては何ら具体的の問題が出ておらなかつたのであります。而も新潟県がいろいろの資料の不足であるということがいろいろ票ございまして、国費で以て何ら調査をしておらない、僅かに新潟県の県費を以ての調査しかしておらないものでありますから、従つて調査資料等も不足であつたかも知れないのでありますが、その調査資料の不足の故を以て新潟県案は闇から闇へ葬むられるような形にありましたので、私はその点を具体的に一つ衝いて見ようと思つたのでありますが、今回のこの発表によりますと、非常にその新潟県の考えおるところのいろいろの点を加味して頂きまして、政府案としてこういう案が出まして、それが閣議決定を見たということでありますので、私は一応今まで質問いたそうと思いましたこと全部を撤回いたすのでございます。その点御了承頂きたいと思います。
#58
○松平勇雄君 只見川の問題は大分昔からの話なのでありますが、これを検討するには相当技術的な知識がないと詳しくは検討できないので、我々のような素人ではちよつと見当違いの質問をするかも知れませんけれども、それを一つ御了承をお願いいたします。
 先ず一番先にお尋ねしたいのは、O・C・Iの案というものが検討の対象から除かれたというようなお話を承わつていたわけですが、開発会社案というのは、大体新潟県とO・C・Iとの間をとるというか、そういつたところで開発会社の案ができたと私は了解しておるのですが、そういう場合に、途中の中間にある案を対象にしておる、それから一番初めの新潟案を対象にしてやるというのはどういうわけですか。
#59
○政府委員(佐々木義武君) O・C・Iの案についてでございますが、O・C・Iの案を検討する際には、いろいろの案がございまして、例えば一番最上位にあります尾瀬原から利根川に水を流す案とか、或いは当時新潟県で持つておりましたが、奥只見、田子倉両方から分流するというような案であつたかと思いますが、実は田子倉から分流する、或いは本流沿いに今の案のように開発するとか、或いは日窒研究所のように非常にもつともつと雄大な構想で開発するとか、或いは一部で考えましたように、田子倉地点に厖大な貯水池を造りまして、そこで両方本流、分流とも満足できるような開発をするといつたような大変いろいろな諸案あつたわけですが、そういうものをO・C・Iが残らず検討いたしました結果、結論といたしましては、本来の本流案で開発するほうが一番いいのではなかろうかというのが結論でございまして、同時に分水するとすればこういう案のほうがよろしい、こういう両案を出してございます。そこで新潟県のほうはそのO・C・Iで出しました分水案、分流案と申しますから、このほうを更にその後検討を深めまして、去年のたしか十一月だと思いますが、七五%分水案というものを最後に決定案として持つて来たわけでございます。それから本流沿いの案は只今お話がありましたように、開発会社のほうでその分水案並びに本流案をいろいろ検討いたしました結果、勿論O・C・Iの案も中心になつて検討したわけですが、本流案のほうが、本流沿いで開発したほうがよろしいというので本流沿いの開発をいたしまして、ただその際どうしても新潟の農業用水の計画というものがありまして、O・C・Iの勧告の中にも、新潟県の農業用の灌漑水を確保するのであるならば、それが主たる目的であるならば、信濃川の上流地点に何かまだ未開発の川があるのではなかろうか、そういうものを十分考慮研究すべきだということを勧告し、たのでございます。そこでそういう点も加味し、あの黒又川によつて農業用水を確保する。そうして、どうしても黒又川で足らん場合には他の川の一部分水してやろう、こういうふうなことになつた次第でございます。
#60
○松平勇雄君 これは人から聞いたのでまだ事実かどうか知らないのですが、新潟県の農業用水の規模が問題なんですが、これは農業用水の要るというのは信濃川の下流のほうで要るわけなんですね。
#61
○政府委員(佐々木義武君) 信濃川の下流と、それからもう一つは分流沿いの下流であります阿賀川の下流と、両方でございます。
#62
○松平勇雄君 そうですが。阿賀川のほうは本流から行くわけですね。
#63
○政府委員(佐々木義武君) さようでございます。
#64
○松平勇雄君 問題は、結局分水するというのは信濃川の下流のほうのことが問題になるわけですね。これは仄聞なんですが、信濃川の下流の灌漑用水が不定するというような問題に関しまして、農林省としては必ずしもそれだけ不足しているというようなことは責任を持てないというようなことを幹事会かどこかで言つたような話があるのですが、そういつたことはあるのですか。
#65
○政府委員(佐々木義武君) 先ほど申上げましたように、農業用水としてどのくらいの水がいつ必要かという精密な調査に関しましては、いろいろ従来から、当時の経済安定本部であつた時代から、調査をしておつたのでございますが、何しい非常に広汎な調査でございまするので、農地事務局からは試案といたしまして一案が出てございますから、大分早い話でございますが……それから今年の春かと思いましたが、新潟県のほうで、非常に苦労いたしましてその農業用水の調査研究を進めまして資料を出してございます。これは各省とも報告を受けてございます。それに対して農林省のほうでもいろいろ調査研究を進めておつたのでございまするが、それを省としてはつきりオーソライズするためには、聞きますとまだ相当の調査費を使いまして更に、一年或いは一年半或いは二年といつたような調査を進めないと結論が出ませんということになつておりますので、大体新潟県で出して参りました最大渇水期のときに四千三百万トンという水が欲しいというので、四千三百万トンの水が渇水期のときに確保ができれば先ずますじやなかろうかというので、その資料を中心にいたしまして開発会社のほうでは水量の計算をしてございます。政府案のほうは、先ほども申しましたように更に竿頭一歩を進めまして、将来如何ように水が殖えても弾力性を以て行い得るというふうな態勢にしてございます。従いまして農林省のほうといたしましては、精密な調査の結果でありませんから、これでよろしいという責任のある御答弁はしてございませんが、大体四千三百万トンくらいあれば最高よろしいのじやなかろうかというふうな考えではおりますけれども、それで最高なりや、足りるものやら足りないものやらという点は、まだ結論が出ておりませんから、更に政府案としては大事をとつた次第でございます。
#66
○松平勇雄君 そうしますと四千三百万トンという水が仮に要るとしまして、その灌漑用の水というものは、信濃川の水系を何とか直すとかしてそれだけの水を出すということはできないですか。
#67
○政府委員(佐々木義武君) 信濃川上流の河川をいろいろ調べて見ましたのでございますが、去年の夏かと思いますが、通産省のほうからいろいろの調査をしました結果黒又川が一番最適じやなかろうかというふうな調査を進めまして、そうして単にダムのみならずそういう問題に関しては、さつき申上げましたO・C・Iの関係にもあります通り、信濃川の上流を調べれば黒又のような川もあるのじやなかろうかというので、黒又川の開発というものと合せて考えるようになつた計画かと思つております。
#68
○松平勇雄君 この案がいろいろ実際にやつて見ると調査不十分で、計画によると齟齬する点も或いは出て来るかと思つておるのでありますが、そういつた場合に、工事上の齟齬とか資金面の齟齬とかいうものの最終責任者というのは一体誰が責任者になるのですか。案を立てた人が責任者になるのですか。それとも工事を依頼されて実行した人が責任者になるのですか。
#69
○政府委員(佐々木義武君) 大変むずかしい質問でございますが、問題によつてそれぞれ責任の所在が変ろうかと思います。政府で只今立案し、そうして調査も勿論先ほど申しましたようにいたしまして、そうしてこれでよろしいというので審議会にかけ、決定したのでありまするから、最終的には政府が責任を負うべきものだと思いますけれども、実際の工事の期間或いは工事費等に関しましては、原案通りそのまま一銭一厘も違わないで工事が施行できるということは殆んどございません。大概の場合は更に最終の工事に際してはいろいろな条件が加わりまして、そうして変化するわけでございますから、案といたしましては一番最良の案だとは思つておりますけれども、併しながら必ずしも予定通りぴちんと行くかとしますと、これはなかなか困難な事態が起ろうかと思います。そういう場合に、現実に実施いたしましてそれが行かなかつた場合にどこが責任者かと申しますと、これはいわゆる不可抗力或いはその他の原因によらざる限り、実施者そのものの責任かと思います。併しそれが或いは物価の変動とか、或いは気候その他の関係とか、或いは発注の機械がなかなか思うように予定通り入らなかつたとかいつたような問題になりますと、会社の責任と申上げましても、会社が任せたことの責任といつたような恰好になりまして、非常に責任の所在がむずかしいのじやなかろうかと思いますが、一応そういう問題に関しましては主務官庁として監督しているわけでございますから、十分齟齬のないように実施し得るのじやなかろうかというふうに考えているのであります。が……。
#70
○松平勇雄君 くどいようですけれども、その調査不十分によつて計画通り行かなかつたという場合は、責任はどこになりますか。
#71
○政府委員(佐々木義武君) 調査の程度の問題でございますが、不十分といつてもその不十分の程度でございますが、奥只見から流す際でも田子倉川から流す場合でも、同じように短距離でございますが、隧道を掘ります。その隧道は非常に圧力も小さいのでございますし、先ほどのように水量も新潟県に比較して問題になりません。地形も、一番いい地質の所を掘つておりまして、新潟で考えておりました危険な所を全部避けております。それから実際に発電所を作ります地点に関しましても踏査をしてきた現場でごさざいまして、まだボーリング等はこれからの地点もございます。従いましてトンネルに関しましては大体問題ないということは技術者がはつきり申しておりますので、これは問題ないかと思いますが、或いは発電に際しまして更にボーリング等を含めました際に或いは問題が……問題と申しますか、予想せざる困難な事態も起り得る可能性もあるかと思いますが、只今までにいたしました調査では、岩磐その他が非常によろしいと、そうして今までの何と申しますか、建設工事よりももつと楽に行けるのではないかという考え方でございます。
 それから奥只見ダムそのものでございますが、これは本流であろうと、分流であろうと、それだけは造らなければいかんわけでございます。ダムそのものにつきましては、只今までの調査が実際に実施に入る場合には、或いはもう少し精査する必要があるかと思います。併しその際に、全然それは責任を問われるほど調査が不徹底であつたというふうなことはまずまず万々かろうというふうに考えております。
#72
○松平勇雄君 奥只見から新潟に持つて行く水は何トンでございますか。
#73
○説明員(吉岡俊男君) 政府案によりますと、奥只見から黒又川に流れる水は最大十立方米毎秒でございます。
#74
○松平勇雄君 最大なんだけれども、常時二トン半の水を持つて行くというふうな話をちよつと聞いたのですが……。
#75
○説明員(吉岡俊男君) 政府案によりますと、最大十トンの設備を以ちまして、年間に七千三百万立方米の水を分水する予定でございます。これは平均いたしますと、二、四トンぐらいであります。年間平均のことを言つているのだと思います。それからそのうち約三千万立方米の水を黒又川から余つている水をダム、奥只見貯水池に汲み上げます。従つて差引いたしますと、四千三百万トンという水が本流沿いで減少することになります。この水は年間平均いたしますと、約一・四トンぐらいになります。ですから本流沿いで減ります水は、年平均一・四トンということであります。
#76
○松平勇雄君 この設備は 実際に流す水の量の倍の設備がしてあるわけなんですか、そういうわけですか。
#77
○説明員(吉岡俊男君) そうでございます。
#78
○松平勇雄君 そうすると、一体トンネルの直径というのは、どのくらいの長さなんですか。
#79
○説明員(吉岡俊男君) 面径は二・四メーターでございます。そのように大きくいたしましたのは、灌漑期に短期間に渇水時四千三百万トンという水が要るわけでございます。従いましてそういう短期間に、十分補給できるようにするためには、年間平均に通す必要のあるトンネルの大きさよりも大きくしなければならんということで十トンでございます。この前会社案によりますと、田子倉から分水することになつておりましたが、そのときのトンネルも大体これに似たような設計でございまして、あのときは、灌漑期に平均五トン程度流そうということになつておりましたのでございますが、政府案はその大体倍を見たということが、先ほど佐々木部長が言いました灌漑用水に対する弾力性を持たせたという意味でございます。
#80
○松平勇雄君 もう一つお伺いしたいのですが、ポンプ・アップして三千万立方米上げるわけなんですね、その電力量というのはどのくらいなんですか。
#81
○説明員(吉岡俊男君) 年間約千三百万キロ・ワット・アワーでございます。
#82
○松平勇雄君 そうすると、この表のように千三百万キロ・ワットアワーというのは引いてあるのですか。引いて一キロ・ワット・アワーの値段が出ているわけですか。
#83
○説明員(吉岡俊男君) そうでございます。
#84
○海野三朗君 私は根本をお伺いしたいのでありますが、これは開発会社にやらせるというのですか、政府がやるというのですか、このダムの開発は……。
#85
○政府委員(佐々木義武君) 開発会社がやるのでございます。
#86
○海野三朗君 そういたしますと、水利権というものは幾らに見積つてあるのでしようか。
#87
○政府委員(佐々木義武君) 水利権は、只今東北電力並びに東京電力でそれぞれ持つておりますが、実際の措置といたしましては、会社に譲渡という恰好になりますか、或いは、一旦取消して新規に水利権を賦与するという関係になりますか、今後の主務官庁、従いまして建設省の研究に待つことになるわけでございますが、その際の水利件の価値判断と申しますか、譲渡価格と申しますか、その点の御質問かと思いますが、その点はまだ決定してございません。
#88
○海野三朗君 開発会社にやらせるといたしますと、水利権というものは無限なものだと私は思うのです。あたかも尽きざる炭鉱と同じようなもので、水は永久にこれは使える。その利益というものはどこに所属していると考えておるのでありますか。
#89
○説明員(吉岡俊男君) 水利権は通常四十年程度に切られまして、四十年たちますと一応失効すみわけでございますが、そのときの情勢に応じまして、更に許可申請すれば、これが又許可されることがあるのでございます。従つて一応は無期限ということでなくて、有期限というように解釈しております。
 それから水利権の所属と申しますか、これはむずかしい問題でありますが、現在は川の属する県知事が許可権を持つておりまして、県知事が建設大臣の許可を受けて、なお通産大臣の承認……了承を得て、許可することになつております。
#90
○海野三朗君 そこのところです。つまり水利権というものが無限の宝であり、その無限の宝というのは誰に所属しておるのか、それは国家に所属しておるのではないか、そういたしますと、その権利というものをはつきり認識して、そうしてこの案を立てるべき問題ではないか。開発会社にやらせる、いや誰にやらせる、彼にやらせると言つたつて、無限の宝をここに見逃しておるのではないか。私はそういうふうに考えるのでありますが、当局としては、かような水利権というものを、いわゆる炭鉱にいたしましては無限の石炭の埋蔵量に該当するこの水利権というものをネグレクトして、この法案を今出して、そうして開発会社に一つ永久の米櫃を与えようとしておるが、この米櫃というのは、国民のものではないか、そういうところはどういうふうに政府当局は考えておるのか、それを私はお伺いしたい。
#91
○政府委員(佐々木義武君) 促進法の十三条に規定してございますが、その例示にもあります通り、開発会社が開発する地点はいろいろ条件がございます。大規模、或いは実施困難な地点、他の実施者であつた場合には実施困難な地点、或いは国土の総合開発利用保全の必要上、或いは需給調整のため特に必要な地点といつたようにございまして、その中で、第一号に、「只見川その他の河川等に係る」云々と河川を例示いたしまして、これは勿論例示ではございまするが、将来有力な候補地点であることは、この法案通りでございまして、そういう地点でございますから、只見川の既開発は別にいたしま百して、それ以外の新らしい地点に関しましては、大体開発会社にやらすべきである。やらしたほうが、至当だというふうに法の精神では見えているように窺えます。そこで開発会社にやらせます場合に、水利権の取得はどこかと申しますと、水利権そのものは御承知のように公法上の使用権でございまして、公法上の使用権でありますから、その使用許可を誰に与えるかという問題でございます。そこで使用権は誰に与えるかという許可権限は、県知事が第一義的に持つて……、先ほど御説明がありましたように持つておりまして、知事から許可する際には建設大臣に稟示をしまして、建設大臣がその稟示に対して、よろしいということで了承がある場合に、それを許可する。そのときには建設大臣が併せて、電気事業会社の統轄者であるところの通産大臣にお諮りしまして、そうしてその了解を得た上で、使用権というものを誰に与えるか、要するに川そのものの公法上の財産権であります使用権を誰にやるかという決定権は、先ほどから申上げましたように、知事が第一義的には持つておりますので、こういうふうに法で、大体その地点は開発会社でやるべきである、審議会でも法の規定通りに開発会社でやるという規定をきめまして、そうしてきめる際にはできるだけこれはあとで問題が起りませんように、各関係者の意見を十分尊重して協力を求めるものでございまするから、先ほどの報告でも申上げましたように、新潟県知事、或いは福島県知事にも協力方を御依頼いたしまして、只今のところでは両県とも大体了解して、協力しますという建前になつているように伺つておりますので、実際にその水利権の譲渡、或いは新らしい賦与という際には、県の協力が得られるのじやなかろうかというふうに考えております。
#92
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#93
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
 それでは本日はこれには散会いたします。
   午後四時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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