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1947/07/01 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 治安及び地方制度委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号
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1947/07/01 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 治安及び地方制度委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号

#1
第002回国会 治安及び地方制度委員会財政及び金融委員会連合審査会 第1号
昭和二十三年七月一日(木曜日)
    午後三時五十分開議
 出席委員
  治安及び地方制度委員会
   委員長 坂東幸太郎君
   理事 小暮藤三郎君 理事 千賀 康治君
   理事 門司  亮君 理事 矢尾喜三郎君
   理事 坂口 主税君 理事 高岡 忠弘君
   理事 大石ヨシエ君
      大内 一郎君    大澤嘉平治君
      大村 清一君    坂田 道太君
      佐藤 通吉君    中島 守利君
      原田  憲君    松浦  榮君
      菊池 重作君    久保田鶴松君
      松澤 兼人君    松谷天光光君
      高橋 長治君    高橋 禎一君
      小枝 一雄君    川橋豊治郎君
  財政及び金融委員会
      田中織之進君    後藤 悦治君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 野溝  勝君
 委員外の出席者
        専門調査員   有松  昇君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 地方財政法案(内閣提出)(第一五八号)
 地方配付税法案(内閣提出)(第一六二号)
 地方税法を改正する法律案(内閣提出)(第一
 六三号)
    ―――――――――――――
#2
○坂東委員長 これより治安及び地方制度委員会、財政及び金融委員会連合審査会を開会いたします。
 まずもつて金融委員会側の委員からその御意見を拝聴いたします。なお順序は、約二十分間でありまして、連合審査会が終わりますればすぐわれわれの委員会を開会することにいたします。田中織之進君。
#3
○田中(織)委員 私は野溝國務大臣に対して一、二お伺いいたしたいと思います。この問題は、先般の本会議で同じ和歌山出身議員であります早川君から緊急質問がございましたが、先月の十五日に、和歌山縣が第二次の震災に襲われまして、特に山間奥地でありすしたために、被害状況の詳細の判明が遅くなつたのであります。殊に公共設備において相当の被害を受けておるのであります。この点に対しまして、國としてもいろいろ救済方法について考えていただいておるわけでございますが、地方財政委員会といたしましては、財政的に、これら和歌山縣のみならず、過般の福井等の震災に対しても同様でありまするが、地方財政の枯渇しておる現状において、地方財政委員会において積極的に御活動を願わなければならない部面があると思うのであります。これに対して所管大臣としていかなる方針を持つておられるか、まず伺いたいと思います。
#4
○野溝國務大臣 ただいま田中委員からの御質疑でございますが、これは震災地ばかりでなくて、特に天災地変等等の事故の発生したような場所については、地方財政委員会といたしましては、起債に関する應念措置を優先的斡旋をするということになつております。なお今回の税法改正によりまして、特に特別の融資をすることになつておりますので、さよう御了承願いたいのであります。なお起債につきましては、單に斡旋をするというだけでなくして、責任をもつてその措置を講ずることにいたしたいと思います。
#5
○田中(織)委員 あともう二点を一度にお尋ねいたしたいと思うのでありますが、一つは、これまた地方財政委員会において盛んに論議せられたのでありまするが、本議会への提案をみておりません酒、タバコ消費税の地方委譲の問題であります。この点現在の地方財政の財源といたしまして、これにかける期待が絶大なるものがあると思うのであります。われわれの見るところによれば、地方財政委員会を初めとする地方財政に関する当局のいま一段の努力を願うならば、たとえ一部分でも地方委譲の実現性はあると確信するのでありますが、この点に対して、國務大臣として今後どういう方針をもつて進むかという点を伺つておきたいと思うのであります。
 それから、私これで質問を終りますが、一つは小さ問題といえば小さい問題でございますが、九十三條にあります遊興飲食税の問題でございます。この名称はどろもその内容から見まして不適当な部分があると思うのであります。もちろんカフェー、バー等におけるいわゆる遊興の場合もありますけれども、殊に宿泊税もこれに含まれておるのでありまして、和歌山縣の高野山のごとく、寺院が宿泊所を提供しておるというような場合においても、この課税が行われるのでありますが、そういう場合には遊興というようなことがお寺の性格から見ても不適当であると思いますので、その点は遊興の部分、宿泊の部分、飲食の部分というように、適当にその内容にふさわしい税の名称に改める必要があると思うのでありますが、その点についてはどういうふうにお考えでありますか、併せてお答え願いたいと思います。
#6
○野溝國務大臣 第一の御質疑でございますが、酒、タバコの消費税の問題ですが、先般來委員会におきましても御質疑願つたおもなる点でございます。この酒、タバコの消費税につきましては、すでに地方財政委員会といたしましては決定をして政府に要望したのでございますが、遺憾ながら今回はこの地方財政委員会の要求は容れられるところとならなかつたのであります。もちろんこの趣旨においては、われわれといたしましても賛成でありますが、遺憾ながら関係各方面との折衝の結果、結論を得ることができず、ここに余儀なく省いた次第であります。
 次に遊興飲食税の点でありますが、御指摘になりました通り、これはごもつともと思います。御指摘になりました通り、宿屋その他カフエー、バー等と、あるいは寺院を同一にするというようなことは非常に議論もあり、異議もある点であると思います。本日も善光寺の檀徒の総代がやつてまいりまして、これは尊嚴を冒涜するものである。われわれは自分の意思によつてお礼の意味で坊あるいは院いわゆる寺院でありますが、泊つた場合にお礼してくるのである。なお飲食については自分の持つていつたものを飲食するのである。かような建前になつておる。寺院に対して遊興とははなはだ心外である。宗教の冐犢であるという設を強く施調されたのであります。この点はごもつともと思うのでありますが、何しろ今日ではポツダム政令によります料理店というものが廃されておりますので、いきおい宿屋であるとか、あるいはその他宿泊する場合において、貸席業においては戰前の料理店にふさわしき行物が続けられておるそうであります。特に國会におきましてもかようなやみ営業に対して徹底的な課税の対象としようという強い要望もありますので、ここにふさわしき名ではありませんけれども、くるめて遊興飲食税ということにしたのでございます。しかし御指摘にありました通り、この点は非常に疑義もあることでありますし、非常に誤解も起すような点もありますので十分考慮いたして御期待に副うようなことにいたしたい、かように思つております。
#7
○後藤委員 私はこの機会に電気、ガスの消費税と入場税に関しまして、野溝國務大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。今回設定されておりますところの電氣、ガス消費税の中で、二十一品目に対しては税を課さないということになつておるのでありますが、この点について私の考え方は、この課税をしない範困を撤廃して、全部に課税をされたい、こういう考え方であります。その理由といたしまするところは、私が伺つておりますところにおいては、地方財政委員会においては二十一業態に関しても課するという意見であつた由であります。しかるに商工省その他の反対意見の結果、これを課さないということに内定をみた由でありますけれども、これは商工省関係がそれらの生産施設を所管いたします立場から、これらを擁護する立場にある。ないしは價格に及ぼす影響を考慮する、こういう理由も当然なのでありますけれども、一面地方の実情を考えてみますと、今回の御提出になつております法案の中においては、鉱産税等も設定されてあるのであります。つまり鉱産税が設定されてあるところの精神は、たとえば炭鉱地帯等におきましては、炭鉱それ自体が赤字を出しました際に、地方の自治体がこれに從來の営業税を課すことができない、しかしながら炭鉱があり、炭鉱施設があり、あるいはそこに工場労務者が多数從業することによりまして、たとえば公共施設――教育機関にいたしましても、衛生施設にしても、これは地方自治体が賄わなければならないのであります。地方税として税源の対象にはならないが、公共国体として施設は行わねばならぬ。これでは炭鉱地帯等においてはどうしてもやつていけないという実情であります。基礎物資であるところの石炭に補給金を出すくらいでありますから、若干の税といえども課すべきではないのが当然であります。しかしながらこれらの地方の実情を加味いたしまして、炭鉱地帯等の石炭の産出量に対して、鉱産税を課することを承認しておるのであります。この石炭等に対して、地方財政を賄う上において鉱産税を課することが承認でき得る限りにおいては、少くとも電氣、ガス消費税をそれより少い範囲において課することを禁止する精神は、成り立たないと思うのであります。また禁止しては相ならぬと思うのであります。この点に関しまして私どもはそれらの工場が存在することによつて、地方が負担する教育、衛生その他の公共施設の負担費を支弁する意味合いから申しまして、この二十一業態の非課税範囲は撤廃すべしという考え方を持つておるのであります。相なるべくはさように修正をいたしたい考え方を持つておるのでありまして、この点に関しまする國務大臣の御見解を伺いたいのであります。
 次に入場税に関してであります。入場税は從來國税として徴收はいたしましても、分與税の財源となつてこれが地方に還付されておつたりでありますが、今回地方財源の自主性の見地から、地方へ委譲されることになつたのであります。結局分與税の形によりますところの中央集権的な配分方法がよいのか、地方財源の自主性がよいのか、こういう論点になりますと、地方財政に自主性を與えることがよろしいのは論をまたないのでありますけれども、実際にその精神はさように相なりましても、地方差が起るのであります。歓楽地帯をもつておる府縣と、さような歓楽地帯をもつておらない純山村府縣と、大いに府縣差が起るのであります。さらにそれを府縣内におきます実情に鑑みましても、今度は市町村差が非常に大きいのであります。この市町村差ということになりますと、たとえば関西等で一例をあげますと、宝塚をもつている地帯、もしくは西宮球場をもつておる地帯、甲子園球場をもつておる地帯、それと隣接いたしまする市町村とは大きなハンデイキヤツプが生ずるのであります。ここで今回の改正案によると、府縣が五%でありまして、地元町村が一〇%であります。これは実に莫大なるそれらの施設をもつておる市町村と、もつておらない隣接市町村の住民の負担差を生ずることがあるのでありまして、むしろ地方財政の自主性を尊重されて御委譲になりましても、この比例はむしろ十が府縣である、五が当該市町村であることが適正ではないか、かように考える次第でありますが、この点に関しまする大臣の御所見はどうでありますか、この二点について伺つてみたいと思うのであります。
#8
○野溝國務大臣 後藤委員にお答えいたします。第一点は多分税法第七十七條第五項の点に対する質疑だと思います。第七十七條は、電氣、ガスに関した規定でございますが、その五項で「命令で定める用途に使用する電氣に対しては、電氣ガス税は、これを課することができない。」この点だろうと思います。確かに御指摘になつた通りでございまして、後藤委員の仰せの通り特に財政委員会といたしても、財源の少いこの際に、なおかつ大衆課税とまで騒がれておる電氣ガス税を増徴いたしまして、課税をする際に、特殊の製品に対してこれを省くことは、理論上においてもまた感情上においてもおもしろくないじやないか、これはまことに同感でございます。私もこれに対しては非常な疑義と意見を持つておつたのでございますが、関係各方面の見解並びに今日までの規定の内容を分析いたしますと、原價、要するに生産費ですが、生産品に対して五%以上の電氣を使用しておる場合は、その製品に対してこれを除外するという規定になつておるのでございます。その規定の製品の品目は御指摘になりました通り石炭はじめ二十一品目になつておかます。この点につきましては非常に意見もありましたが、そういう必需物資、あるいは生産の再開、企業の成長というようなことが高く買われておりまして、この点においてむしろ今日企業を圧縮するようなことがあつたのではどうかというような意見もありまして、ちようど法人税に対する税率の引下げと同じような意味であつたのでございます。趣旨におきましては私も後藤委員と同様に反対の意見をもつて強調をしたのでございますが、以上の次第で結局かように規定せざるを得なくなつたのでございますから、その点は十分本委員会においても御検討くださいまして、御理解を願いたいと思います。
 次に第二点り入場税の問題でございますが、これもたびたび委員会において私説明を申し上げておいたのであります。御指摘になりました通りのような不安が非常にあるのでございます。せつかく入場税を地方に委譲いたしましても、設備のある所、会場のある所では非常に利益を得られるが、会場のない所では利益を得られぬのではないか、非常に府縣としても不公中であるし、あるいは町村としても不公平ではないか、かような意見が強く吐かれておつたりであります。しかしこの点は特に分與税の関係において十分考慮勘案しなければならない点でありますので、委員会といたしましても十分檢討いたしまして、特に入場税の收入のある縣並びに町村等に対しましては、分與税の方で特にこれを加減する。特に配付税の方につきましては人口その他学校のいわゆる学級の数というような諸種の事情を勘案いたしまして、最も公正妥当な方針をとることになつたのでございます。よつて入場税が特殊
 の地域においてはいつたといたしましても、その代り配付税の方においては十分これを査定することになつておりますから、さよう御了承願いたいと思います。
#9
○後藤委員 大体大臣の御答弁を了承するのでありますが、さらに地方財政の主管者でありますところの野溝國務大臣が、閣内において強力に御主張願いたいと考えます点は、たとえて申しますと、政府は今回物資の割当に関する手数料等の徴収に関する法律案を提出しておるのであります。これを見ますと、政府が割当をする生産資材に対して、申請一件に対して五十円の手数料と、配給いたしますものと價格に感じまして、その総額に対して一%の割当料を徴收せんとしておるのであります。名前は手数料でございましても、実体は一つの割当資材に一%の課税をいたしておるのと変らないのであります。國費を賄わんとする際には、いかなる重要物資に対しても、生産資材に対しても、一%とろうとしているものが、五%しか占めない――五%以上の電力量を使う云々ということに関して、その電力消費量全額でなしに、何分の一かの低い率の電力消耗の、さらにその若干の附加なのでありますからして、これらはただいま申し上げました國が行う生産資材の割当に対して一%國費を賄うためにとるのだ、地方税の場合にはとらせないのだ、これでは論旨が一貫しないと考えるのでありまして、少くとも地方財政のめんどうをみられます野溝國務大臣におかせられましては、さらに申しました鉱産税の精神と申し、ただいま申しました例と申し、強力に地方財政のために閣内において御発言を願いたいと思うのであります。なお入場に関しましては配付税について調整したいという御答弁でありますけれども、希わくぱこの配分比例は、徴収比例を府縣が十、市町村が五とし、その少い差を配付によつて加減調整されるということが正しいのではないか、かように考える次第でありますが、これに関しましての御所見を伺います。
#10
○野溝國務大臣 第一の点は同感と存じます。最善の努力を毒して善処するつもりであります。第二の点は御指摘になりました点を十分勘案いたしまして、その公平を万遺憾なぐ期するつもりであります。
#11
○佐藤(通)委員 ちよつと今の発言に関連して一言野溝國務相にお尋ねしたいのであります。ただいま入場税のことが問題になりましたが、観劇にしてもその他映画館などにおいて映画を見る場合においても、有料と無料というものが從來あるのであります。そこで入場税をとる場合、その対象になるのは有料の場合においてのみとるのであるか、あるいはまた無料の招待券などに対しても入場を課するのであるか、その点を伺いたい。もし課するとするならば、どういう税率によつてこれを課するのであるか、その点を明確にしていただきたいと思います。
#12
○野溝國務大臣 その点はたびたび御質問があつた点でありますが、今回これは特に有料無料を問わず、全部入場税としてとることになりました。ただとる税率でございますが、税率は百分の百五十であります。府縣の方が百分の五十、町村が百分の百ということであります。
#13
○原田委員 同問題に関連してお尋ね
 いたしますが、この招待券を発行した者に対してとるのか、入場者に対してとるのかを伺います。
#14
○野溝國務大臣 入場者に対してとります。
#15
○原田委員 入場者に対してとるのでありますか、招待券の発行に対してとるのではありませんか。
#16
○野溝國務大臣 招待券を発行いたしましても、入場する場合は入場者とみなしてとるのであります。
#17
○原田委員 私の申しますのは招待券を出しまして、招待券を出したけれどもその人が來ない場合がある。その場合に税金をどうするか、招待券を発行するのに対してとるのか。入場したとき初めてとるのか、いずれその方法によつて徴收ざれるのでありますか。
#18
○野溝國務大臣 もちろん発行する発行しないということは劇場なりあるいは会場なり経営者の意思でございます。課税の対象となるべきものは、あくまでも入場者をもつて対象といたします。
#19
○坂東委員長 それでは両委員会の地方税改正案以下二件に対する連合審査会は散会いたします。
    午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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