くにさくロゴ
1953/08/03 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 地方行政委員会 第21号
姉妹サイト
 
1953/08/03 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 地方行政委員会 第21号

#1
第016回国会 地方行政委員会 第21号
昭和二十八年八月三日(月曜日)
   午後二時三十四分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     内村 清次君
   理事
           石村 幸作君
           堀  末治君
           館  哲二君
   委員
           西郷吉之助君
           長谷山行毅君
           小林 武治君
           秋山 長造君
           若木 勝藏君
           加瀬  完君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   自治政務次官  青木  正君
   自治庁財政部長 武岡 憲一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永與一郎君
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○地方財政平衡交付金法の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(内村清次君) それでは地方行政委員会を開会いたします。
 今日委員長理事会を開催いたしまして、今後の委員会の日程を取極めましたことは、日程の案をお手許にお配りした通りであります。ただここで議決をしておかなくてはなりませんことは、人事委員会との合同審査の件でございます。これは一般職の職員の給与に関する法律の一部改正法案、それに対して地方行政関係とも関連がございまするからして、委員会の合同審査をする、その日程につきましては人事委員会と相談をして決定するということにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(内村清次君) そういうように決定をいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(内村清次君) それでは今日は平衡交付金法の一部改正法案、これを議題に供します。質疑のおありのかたは一つ……。
#5
○若木勝藏君 塚田長官にちよつと伺いたいと思うのでありますが、先般の修正予算についてみますると、五十億の平衡交付金が増額になつておる。ところがこれに対して私は衆議院の速記録を見たんですけれども、三浦委員の説明では五十億の中に三本建てに見合うところの三億六千万円が入つておる。それから河本委員がこれに対して補足説明をやつておりまして、これは給与関係で出て来るところの百四十二億円の赤字のためにこの五十億を振り当てる、こういうふうな説明があるのです。そこで私はこの五十億について、一体如何様な内容になつておるかということについては判明しないのであります。その点どういうふうになつておるのか、これを伺いたい、こういうふうに思います。
#6
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は政府のほうも当初ははつきりしなかつたのであります。殊にその中にいろいろ不明確な分子がたくさん入つておりまして、殊に一番弱りましたのは例の教員給与の三本建ての問題なんです。それの経費は、どうも改進党の当初案を考えた人の考え方では、五十億の中に三億六千万入つておるというようなお考えであつたようでありますが、その後自由党との話合をして、だんだんと検討して行つておる間に変化して、実は約一億五千万しか入つてないんだ、そういうような結果になりまして、従つて今の段階では勿論はつきりしておるのでありますが、そういうようなことで政府は当初はつきりしないで、非常に弱りましたのですが、その後いろいろなそういう変化して参つた事情が全部はつきりしまして、そうして最終におきまして、新しい五十億の増加に伴う地方財政計画の修正というものを、自治庁といたしましては大蔵省と話合をしてやりました。これはまあ最終的に話合いがついておるわけであります。その考え方から申しますと、やはり給与の部分が一番大きいのであります。それからそれと同時に、やはり国の一般会計における節約と歩調を合せて、節約を約四十八億ばかりやるということにまあなつております。それで節約した分と殖えた分を合計しまして、新しく財政計画を立て直したものがあるのでありますが、それは一つの財政部長から後ほど御説明申上げることにいたしまして、そこでその給与の問題をどういう工合に考えたのかという根本的な考え方だけをちよつと申上げておきたいと思うのでありますが、先ず第一に学校教員のほうは御承知のように義務教育費国庫負担法の実施によりまして、二十六年の十月に地方公務員の給与実態を調査したときよりも、教員構成が非常に弱くなつておるということがはつきりして参りました。そこで中学校の教員給与は国立学校の教員給与額を以て地方財政計画上の所要額を算定することとし、小学校、高等学校その他の教育給与は、地方公務員相互間においてそれぞれ中学校教員給与に対して示しておつた実績比率というものを乗じまして拵えて行く、そうして新しく給与の数字ということを数え出した。つまり中学校の学校教員の場合には新しく考え直したのは義務教育費国庫負担法を実施してみて、教員構成が二十六年の十月のときよりもずつと変つておることがはつきりして来たから、そこで国の、国立中学校の教員と、それからして公立の中学校教員の給与のところでバランスをとりまして、そうして中学校、公立の学校の中学校教員の給与の先ずあり方をきめて、そうしてその中学校教員の数字を基準にしまして、小学校、高等学校は実績比率をきめるという考え方であります。それから一般の職員の部分でありますが、それには警察、消防職員を含めているのでありますが、これは昭和二十六年十月現在における地方公務員と国家公務員との比率を現在の国家公務員の本俸に乗じて、地方財政計画に組むべき地方公務員の本俸とする。これによつてすでに国家公務員の予算単価に見られる学歴及び勤続年数の上昇、即ち質の向上による給与費の上昇を地方財政計画の上に反映させる。こういり考え方で以て給与の財政計画上の数字を弾き直したわけであります。そういたしますと、給与改訂による給与関係費増加額が八十四億ばかり殖えて参つたわけであります。これが一番大きなものでありまして、そのほか今度の修正に伴ういろいろな必要というもの、例えば国庫支出金の増に伴う増六十億というようなものを含めまして新らしい財政計画を作り直した、こういうふうに御了解願いたいと思います。なお細部は武岡部長から申上げます。
#7
○政府委員(武岡憲一君) 政府予算の国会修正に伴います地方財政計画の修正の要領でございますが、只今大臣から大体御説明申上げた通りでございます。若干の補足をいたしますと、今回修正をいたします総額は当初の、今回の修正前の総額に比べまして約百三億ほどの総額に相成るのでございます。その大部分は只今大臣から申上げましたように、殆んど給与関係の諸経費でございまして、これが八十数億に上るわけでございます。それから今回の予算修正によりまして、義務教育の施設関係並びに食糧増産等につきまして地方の補助金が増額をいたしましたので、それに伴いまして地方経費が約六十億殖えて参るのでございます。半面節約を国の予算において行いますものに大体準じまして、勿論地方の特殊性を考慮いたしておりますが、約四十八億、これだけが歳出の減になつて参りますので、差引いたしまして大体先ほど申上げました百億程度のものが殖えて参るわけでございます。それに対しまして、歳入のほうにおきましては、地方財政平衡交付金が五十億円、それから国庫支出金が二十八億円、それと今度の予算修正に伴います地方の負但を賄いますための地方債の総額が二十五億円でございます。これで大体歳入が百三億ほどに相成るのでございます。それによりまして結局最終的に地方財政計画の総規模と申しますか、歳入並びに歳出の総額は八千五百八十億六千万円ほどに相成るのでございまして、大体そういう要領で修正せられる予定でございます。
#8
○若木勝藏君 そうしますというと、当初に立てられた二十八年度の地方財政計画がそういうふうに修正されたということになるわけでございますが、そうすると、この平衡交付金法の一部改正案に出ておるところの単位費用というようなものに変更はございませんか。
#9
○政府委員(武岡憲一君) これは勿論財政計画がかように変つて参りますれば、純理論的に申しますならば、若木さんのおつしやいますように単位費用というものは修正いたさなければならん部面が、或いは出て参るかと思います。ただ平衡交付金の算定に用いておりますところの基準財政需要額、それと基準財政収入額との差額即ち交付基準額を元にいたしまして配分をいたすわけでございますが、これは単位費用を定めましても、具体的に計算をいたします際には、各地方団体から出て参りますところの各行政項目の測定単位の数値でございますね、数値が必ずしも当初において的確に把握いたされません関係から、具体的に計算いたしてみますと、交付すべき普通平衡交付金の額と只今申上げました交付基準額というものとの間に若干のずれがありますことは免れないのであります。先ほどの例で申上げますと、大体これが五十億円程度のずれがあつたわけでございます。そこで本年度におきましては、只今予定をいたしております単位費用を元として弾きました場合に、普通交付金の額と交付基準額との間にどの程度のずれを生ずるかというのが只今計算中でございまして、的確に把握いたされませんけれども、例年の例からいたしまして五十億乃至その程度のものは或いは本年もずれとして生じて来るのではないかというふうにも考えられるわけでございます。さようなことでございますれば、実際上の問題といたしましては、交付金を配分いたします際に、只今一応予定をいたしております単位費用によりまして計算をしましても、配分の実際上の影響というものは、それほど来たさなくても済むのではないかということも一応考えられるわけであります。ただこれらは実際計算をいたしませんことには、その程度がわかりませんので、具体的な数字が出ました上で、更に考慮いたしたいと考えるのであります。それからこの地方財政計画の修正に伴つて、単位費用が理論上は変えられるべきものだということをまあ申上げたわけでありますが、実際上の問題としては、先ほど御説明申上げたようなことで或いは今の単位を用いても結果的には大した影響がなくて済むのではないかということでございますが、いま一つ考えられますことは、この単位費用を算定いたします元にしておりますところの標準予算を想定いたしました標準規模の団体でありますとか、或いは標準規模の施設について標準予算を想定して、それを基に単位費用を計算しておりますが、その標準予算は勿論大体におきましては地方財政計画が一応元にはなつておりますが、理論的に申しまするならば、財政計画を離れて、今日のレベルにおいて行政、いわゆる基準的な合理的な妥当な水準における行政を行うには、どの程度のものが要るだろうかという想定に立つて計算をいたします関係から、その算定の基礎となります標準予算の作成の場合におきましては、若干程度の人件費なり或いは物件費なりの予算への織り込み方、これは非常に縛られたもので財政計画が五十億殖えたから必ずしも五十億どこかに殖やさなければ辻褄が合わんという厳密なものではありませんので、これは財政計画の趣旨に従つて立てるべきであることは当然でございますけれども、なおそれらの点を十分検討いたしまして、今回この予算或いはそれに伴いますところの地方行政に関する制度等の修正が確定いたしました場合におきましては、それらの点を特に考慮いたしました上で十分再検討してみたい、かように考えている次第であります。
#10
○若木勝藏君 単位費用を定めておきまして、それが実際に交付額をきめる場合に、多少のズレがあるというような場合は一応考えられますけれども、すでに財政計画が修正されて変つている場合に、元の単位費用が法律の上にそのまま残るということについては、これはどうも法律的に考えて納得の行かない点なんです。必ずや私はこういう点については或いは多少のズレが出て来るだろうというようなことは、単位費用との関係を、修正された財政計画と単位費用との関係のあいまいなところが多く、その場合にズレが出て来るのじやないか、こういうふうに思うのでありますが、従来のように地方財政委員会の規則で以て単位費用を定めて行つたような場合と違つて、明らかにこれは法律にこういうふうに詳細に項目が乗るものでありまするからして、この場合においてはあいまい性を私は許さるべきものでない、法律上そう考えるのですが、その点如何ですか。
#11
○政府委員(武岡憲一君) 勿論単位費用算定は別にあいまいにやつておるわけじやございませんが、先ほど申上げておりますように、財政計画の修正の程度にもよると考えられます。今回予算が確定いたしましたならば、それに伴いまして正確にこの地方財政計画の修正ということも行わなければなりませんので、それらの要素の決定を待ちました上で再検討いたしたい、かように考えておる次第でございます。
#12
○若木勝藏君 そうしますというと、今度の修正された財政計画によつて、実際この第十二条の第一項の表に単位費用が載つておりますが、どの費目について多くここに影響が出て来るか、この点をお伺いしたい。
#13
○政府委員(武岡憲一君) これも純粋に理論的に申上げますならば、地方財政計画の修正の要点が先ほど来御説明申上げておりまするように、給与費に関する地方経費の増額を中心とした修正ということに相成つておりますので、従いまして単位費用の算定におきましても、全面的にこれを取入れて算定しなおすのだということに相成りますれば、給与関係のものを含んでおりますところの一切の単位費用に及ぶわけでございまして、現在法律で定められております測定単位のうち、例えば公債費でありますとかいうような直接給与に関係のございませんものを除きまして、殆んど大部分のものに大なり小なりの影響は及び得るわけでございます。
#14
○若木勝藏君 そういう場合に実際の取扱いは何か、政令か何かを定めて、それによつて取扱われることになりますか。
#15
○政府委員(武岡憲一君) 法律の規定によりまして、国会閉会中でございますれば政令によつてこれを改正をいたすことになります。
#16
○若木勝藏君 そうすると、今国会の開会中でありますからして、その場合において我々に明瞭にするのが本当だと思うのでありますが、この点は如何ですか。
#17
○政府委員(武岡憲一君) 予算が修正ということに決定いたしますれば、勿論さようなことに相成るわけでございまして、政府といたしましては、当初政府から提案をいたしました予算を前提としてこの単位費用の計算をいたしておるわけでございまして、従いまして予算をかくのごとく修正するのだからという措置に伴いまして、単位費用もかくかく改めろということでございますれば、そのように措置いたすべきであろうと存ずるのでございますが、まだ予算も御審議の中間の段階でございまするので、政府といたしましては今のところ確定いたしておりません。
#18
○若木勝藏君 いやいや、予算はもう通過してしまつているのですよ。(笑声)成立しているのですよ。
#19
○政府委員(武岡憲一君) 予算の成立をみたわけでございますか、それでは只今のは取消します。誤りでございました。予算の決定をみましたので、早速その内容によりまして単位費用を直ちに改訂すべきか否かを検討いたしたいと考えております。
#20
○加瀬完君 若木委員のと関連する質問でありますが、前の財政計画によつて単位費用は計算されておるわけでございますけれども、そうしますと、財政計画の全般が変つて来るならば、単位費用というものも変らなければ初めの計画とは食い違いが出て来るわけですね、というふうに考えられるわけですけれども、その点もう一度はつきりと御説明願いたいと思います。
#21
○政府委員(武岡憲一君) 単位費用の算定が地方財政計画と非常に、何と申しますか、細かく結付けて、地方財政計画に盛られておりますところの数字を、そのままに取入れて単位費用の計算をしておるということでございますれば、おつしやるようなことになると思います。又理論的にはそうあるべきであると思うのであります。ただ実際におきましては、これは前にも御説明申上げたかと思うのでございますが、単位費用を算定いたします際には、例えば土木費でございますと、土木費の中で、一つまあ土木費の算定をいたします際に、人口百七十万の府県というものを一つ想定いたすわけであります。標準規模をもつたその団体において、今日法律によつて定められておるところの土木行政を行うためには、一体どれだけの経費がかかるか、予算が要るかということを標準予算として計上いたしております。その場合に例えばその行政に携わるところの職員として、仮りに十人の職員が必要であり、又その職員の職員構成というものが十級職のものが何人あり、或いは八級職のものが何人あるというふうに一応算定をいたしております。そういう場合に、一体どういう基準でやることがその団体の土木行政を合理的妥当な水準において行う必要な経費であるかということは、勿論今日の経済情勢、又国家地方を通じて社会情勢、財政状態というものが前提になるだろうと思います。そういう意味合におきまして、この単位費用のとり方というものが財政計画なり、或いは広く申しまするならば国家財政、国家予算との関係において結付けて考えられるわけなんであります。その場合に、給与の関係が仮りにまあ非常に極端に変りまして、国の予算なり或いはそれに伴う地方財政計画において、極端な例を申し上げますならば、給与が倍になつたというように、給与に充てらるべきところの経費が倍になつたというような事態があつたといたしますならば、それは仮りに今までの単位費用の算定の前提として用いられておつた職員が、仮りに十人あつたものを二十名にもできる、或いはその待遇も倍にできるというようなことも考えられるのでありますが、それほどでもないような場合においては、その職員の構成なり或いは職員の定員なんというものを何人ぐらいにするかというようなことは、大体それは今日の地方財政並びに国家の経済情勢、並びに財政状態を前提といたしまして想定をいたしますので、その限りにおきまして仮りに給与関係の経費が今日これは総額におきましては二千数百億、財政計画で二千数百億、三千億近くになつておりますので、それに対しまして仮りに百億足らずのものが地方財政に給与関係の経費として追加されましても、その職員構成をまるまる変えなければ、今日の地方財政計画並びに大蔵省予算に合わないかどうかという、これは程度の問題になると思うのであります。そこでさような程度のものであれば、或いは現在予想しておりますところの標準予算というものでも、大体合理的にやつて行けると考えられる場合もございましようし、或いはものによりましては、これはもつと職員構成というものを上げて考えなければ、ここに修正された地方並びに国家の財政状態に合わないというようなこともございましようが、それらのものも併せて検討いたしたいと思います。
#22
○西郷吉之助君 先ほどの財政部長の御説明だと、この平衡交付金法の単位費用を変えるという考えなんですか。
#23
○政府委員(武岡憲一君) すでに成立をいたしました予算を前提といたしまして、又それに伴なつて修正いたしますところの地方財政計画の内容を検討いたしました上で、必要があれば単位費用の一部は或いは変えなければならんという結論にも相成ろうかと思うのですが、それらの点は只今申上げたような見地において検討いたしたいと思います。
#24
○西郷吉之助君 変えなくちやならんかも知れんというが、今この予算審議中なんだから、而も明日委員長のあれでは採決しなければならんという段階に来ておるときに、検討すれば変わるかも知れんということでは、それをはつきりしなければこの法案を上げることも何もできないじやないですか。もつと明確なことを大臣から……。
#25
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は私はこういうように実は了解しておるのでございます。全体の計画として約五十億殖えたのでありますが、最初に武岡部長が申上げましたように、五十億くらいは去年の例から見ても食い違いができておるらしいからして、そこのところへ埋めることによつて、今度の五十億の増額というものが丁度それに一杯になるくらいの数字になるのじやないかという今年も一応見通しをもつておるわけであります。それで総額のほうはそれで済むとして、それじや個々の面の割振りでありますが、給与に行つたのと給与に行かないのとでは、個々の府県町村の配分になると、当然頭の上で考えれば単位費用を変えれば変つて来るはずなんでありますが、これもさつき申上げましたように、給与の単位費用を変えると個々の測定単位、いろいろなものに皆それがかかつて来るから、どれもこれも変えるということになつて、現実には変えても変えないでも大した各個々の団体に行く数字というものは影響がないのじやないかというもう一つ見通しがあるわけです。そうすると、今予算が三十一日に上つたまんまで、個々の所で慌てて単位費用の計算をして、それをやるだけの実益があるかないかということと、それからして今申上げたように、給与費が各費用に測定単位に皆分れておりますのと、それからいよいよ変えて行くといたしますと、それだけのいろいろな増加した費目についても、皆検討しなければなりませんので、相当の大仕事なんでありまして、簡単に短時日でできないというような関係にあるものでありますからして、一応この程度で以て単位費用はいじらないでうまく行けるならば、今度はそれで行つてみたい。勿論それをいたしますためにも、単位費用をいじらなかつたために非常に個々の団体間に大きな食違いが出て来る、団体間の配分が国会で御審議を願い、又予算を修正願つた趣旨に反するようなことになつてはいかんから、勿論大ざつぱな検討はしてみなければなりませんが、そう給与は各費目に分れておりますので大きな食違いが出ないのじやないか、まあこういう考え方でおります。若しその程度で御勘弁願えるならば、本質的にこの単位費用の検討はどうせ二十九年度には大がかりな改訂をしなければならなくなると考えられますので、そのときまで一つ十分検討さして頂いて、あれしたほうがいいのじやないか、まあどうしても行けなくなれば、国会が終つてしまつたあとでも、政令で直す途もありますので、それでこういう状態になつてまだはつきりしないわけなんでありますが、併しどちらにいたしましても、私の考えといたしましては、今度の予算の修正がこうしてはつきり財政計画がきまつて、給与とそれからして国庫支出金の増に伴う増というものが一番大きなものでありますが、そのように御審議願つてきまつた以上は、その趣旨に則つて配分というものは考え直してみなければならないと考えております。そうしてどうしてもこれは直さなければならないということであれば、今年は政令で以てやらして頂きたいと考えておるのでありますが、そういうように考えました理由は今申上げたような状態なんでございます。どうぞ御了承をお願いいたします。
#26
○西郷吉之助君 そうしますと、今の塚田国務大臣の御説明だと、まあこれで現在の単位費用でやつて行けないこともないが、場合によつては必要が生じたならば政令でやらしてくれというお話でしたが、そうすると、さつきの武岡君の話と違いますが、大臣のお考えでは、この平衡交付金の改正案では一応このままで今回は通してもらいたいというふうなことですか、その点をはつきり一つ……。
#27
○国務大臣(塚田十一郎君) この分は勿論今度の平衡交付金の分は修正に関連のないものでありますから、この部分はこのままで御審議を願つて、御通過願えれば是非そういうようにお願いしたい、こういうように考えております。
#28
○西郷吉之助君 今の単位費用に関連しまして、予算も多少変つて来ましたが、一般職の職員の給与に関する法律とは関連はございませんか、この点お伺いします。
#29
○政府委員(武岡憲一君) これは大体高等学校の教員の給与に関しますところの部分におきまして財政計画に、従つて又先ほど申上げておりますような意味において、この単位費用の算定等にも関係は持つて参ります。
#30
○西郷吉之助君 関係があるんですか、もう一度はつきり伺いたい。
#31
○政府委員(武岡憲一君) 関係はございます。
#32
○西郷吉之助君 もう一度大臣に念を押しておきますが、これが出て通るか通らんかわかりませんが、通るとしても、先ほどのこれを含まない大臣の御答弁の通りに、平衡交付金の単位費用はこのままで一応やつてもらいたいという御見解ですかどうか、もう一回伺つておきます。
#33
○国務大臣(塚田十一郎君) このいわゆる給与の三本建による計画は財政計画の上でも、先ほど申上げましたように五十億の枠の中から約一億五百万円とはつきり数字が出ておりますので、この部分だけは、私は単位費用の算定のときも、別個に考えて是正をして行かなければならないと考えておるわけであります。
#34
○若木勝藏君 今大臣並びに財政部長の答弁で、私は非常にこの法律はあいまいなものであるというふうな考えを持つたわけであります。(同感」と呼ぶ者あり)こういうあいまいな法律を政令によつて単位費用を変えるかも知れないからというような気持で、今これを通してもらいたいということであります。これは私はおかしいと思う。またこれは国会の開催中の問題であつて、十分これは審議を尽して、単位費用を変えるものであつたならば、はつきり変えて、何しろ五十億の交付金の増加によつて、当然私は単位費用は変つて来なければならん、而もそれを国会の開催中にやらないで、そうして政令に委ねるなどということはあり得ないことだと思います。この点如何ですか。
#35
○国務大臣(塚田十一郎君) この点は全くその通りなんでありますけれども、実は政府の考えておりましたのは、こんな工合に予算が通つたあと一週間も国会が延びてあれをするというふうなことは予期しておらず、大体七月三十一日予算が通ると一緒に会期も終るということで、この単位費用をこの新らしい財政計画がきまつたそれに即応して変えるという作業が、どつちにしても間に合わない。幸い間に合わない場合には、こういう工合に政令によつて措置できるという方法があつたものでありますからして、かたがた相当大きな仕事でございますからして、そこまで手が廻つておらんわけであります。これはまあ一週間延ばされたわけでありますから、夜を日にかけて只今の数字を修正するという行き方をとれば、勿論理論的には行かないことはないわけでありますが、そういう事情で今回は間に合わなかつたのであります。
#36
○若木勝藏君 これはまだ相当日数もあるわけでありますからして、再修正もして、そうして更に提案して審議すべきものだと私は考えます。若しそれができなければ、これは廃案となすべきだ、こういうふうに考えますが、如何ですか。
#37
○国務大臣(塚田十一郎君) この現在出しておりますのは、修正前の政府原案に則つて、どうしてもこれをいたしませんと工合が悪いという考え方のものが、ここに載つかつているわけでありまして、この部分が若し廃案になりますと、政府原案によつた平衡交付金の配分というものが、非常に狂つて来るということになるわけであります。ところが今度の予算修正に伴う財政計画の修正によります部分は、非常に大雑把な無責任な話を申上げたようでありますけれども、先ほど申上げましたように、給与費による部分が非常に大きいのでありますからして、これを更に厳格に直して配分し直したのと、このまま行つたのでも、そう大きな食違いがないのじやないかという漠然たる見通しを事務当局もいたしているわけであります。でありますから、大体やつてみて、勿論国会が終りまして引続いて新らしい財政計画に従つて新らしく単位費用の検討をし直すわけでありますが、その試算の額と、今申上げたようにこのままで不足の五十億の穴を埋めたという形の配分の金額と、大きな食違いがなければ、今度はそれで御勘弁願つても実質的に大きな食違いがないのじやないかと、こういうふうに考えているわけでありますが、併し国会が終つて財政を配分いたしますまでには、勿論見当がつきますのでありますから、その二つの方法による数字が個個の団体の間に非常に違いがあるようであれば、勿論それに従つて直して行かなければならん、まあこういうのであります。非常に事務がそんなふうで遅れておりましたので、国会がこうして延びている時期に、間に合わないで恐縮いたしているのでありますが、事情はそんなような事情でありますので、御了解願いたいと、こういうふうに考えているわけであります。
#38
○若木勝藏君 このままでやつても、或いは修正した単位によつても、そう大差がないだろうから、今回はまあこのままにして通して頂きたいというふうな御意向のようでございましたが、従来のように、この地方財政委員会の規則によつて単位費用をきめた場合と違つて、これをわざわざ法律にこれを移行しまして、単位費用の決定というものはかくのごとく載せてある。そうして今あなたのお話のような場合で行つたら、何のために一体こういうふうなものを法律に載せて来たかということの措置に関する、これは重大な問題だと私は考える。これをまあ大差ないからして、国会が過ぎてから政令でやつてもいいのではないかということに対して、私は納得が行かない。いやしくも一国の法律として出る場合には、あいまい性を含んだところの法律を審議することは、我々審議に当るものの責任においても考えなければならない。
#39
○国務大臣(塚田十一郎君) これはまあ考えて行く経過を何も包みかくさずに露骨に申上げたからそういうことになるのでありますが、大してどちらの方法でやつても数字に違いがないのじやないかということのほうに重点があるのではなくて、重点はむしろのちほどあとのほうで申上げた、結局この修正計画がきまりましたのが、あの予算が三十一日に参議院に上ります日、最終決定をみましたと言つて事務当局から来ましたのがこの日なんです。そういうようにその日までこの三億六千万円の問題なんかにもいろいろ意見があつて、なかなか又大蔵省との話合もつきませんのできまらずにおりました。これがきまりません以上は、単位費用の改訂作業に手をつけてみようが実はないわけであります。従つてそういう単位費用をきめました新しい法律におきましても、法律できめられないような場合には、やむを得ない場合には政令できめてよろしいということになつておることは御承知の通りなんで、その気持をこの場合にも準用して頂きまして、成るほど国会はまだお開きになつておるというけれども、そういう事情で、この修正計画のきめ方が非常に遅かつたものでありますから、事務当局としては作業が間に合わない。殊に国会が予算が上つたあとにあるということは、いろいろほかの事情で国会が延期をされたためにあるような事情にあつたために、国会開会中にできなかつた場合の一つの特例として何とかお認め願いたい、こういうところが本来の重点なんでございます。
#40
○若木勝藏君 国会開会中に作業ができなかつたということは、まだ私は言うに早いと思う。国会は七日まであることになつている。或いは又前の例から行くと、更に延ばすかも知れない。そういうことが我々予想される。従来の慣例と言いますか、政府のやり方と言いますか、初め三日延ばしておいて今度はうまくいかないというと五日延ばす、こういう手を使つたら何日でも延びる。そういうような情勢にあるときに、もはこれは間に合わないから政令に委ねてくれということに対しては、私はどうもそれは了解できない。やはり審議中に十分これは事務局を動員してやるべきである、こういうふうに考えておりますが、如何ですか。
#41
○国務大臣(塚田十一郎君) まさに御指摘の通りで、大いにやらなければならんのでありますが、勿論すぐに作業も始めますけれども、まあ今見通される状態では、恐らく会期中には間に合わないのではないかということで、従つてすぐに法案を修正して新しい法案の形に印刷をして出すということには、ここ数日の見通しではとても間に合いそうもありませんので、率直にどうか御勘弁を願いたいということであります。
#42
○若木勝藏君 これは併し私は重大な問題だと思うのです。この法律は極めて不備で、そういうふうな法律を我々は審議してこれを成立さすということになつたら審議した我々に責任が来ますよ。政府は御勘弁を願いますと、それでいいかも知れませんけれども、そこなんですよ、問題は。まあほかの委員の御意見もあるだろうと思いますけれども、私はそう思う。この点はもう少し私は留保して考えなければならんと思う。
#43
○秋山長造君 今の関連ですけれども、さつきもお話が出たですけれども、財政部長のお話から自治庁長官のお話、而も自治庁長官のお話も、しまい頃になつて、いろいろ政府がおつしやるように、単位費用を再検討なさるのかどうかですね。又それを法律でやられるのかどうか、結局やられるのですか。
#44
○国務大臣(塚田十一郎君) これはもう再検討は必ずする、又しなければならんのであります。
#45
○秋山長造君 国会中におやりになるのですか。
#46
○国務大臣(塚田十一郎君) 国会中には勿論、今からでもやつておるのでありましようし、引続いてやるのでありますけれども。
#47
○秋山長造君 さつきやつていないということを……。
#48
○国務大臣(塚田十一郎君) まあまとまつてそういう意味ではまだやつておらないかも知れませんが、併し単位費用の再検討というものは恐らくやつておることと思います。併しこれに応じた新しい数字というものをここ早急に作つて皆さんがたに御審議を願うというところまでは、とても今の段階の状態では間に合う自信がありませんので申上げなかつたのであります。併しもうこれは必ず再検討はいたしますし、そうして新しい検討に従つて、我々が漠然と大した違いがないのではないかと考えておつたものが違えば、当然これは直さなければなりませんのであります。そのようにいたすつもりであります。
#49
○秋山長造君 先ほど若木さんのおつしやつたように、やはりこういう問題は、政令なんかでやるべきものではなくて、飽くまで法律ではつきりきめることが本筋だという原則は、はつきり御確認になるわけですね。
#50
○国務大臣(塚田十一郎君) その通りでございまして、この場合は今国会が完全にないという場合ではありませんけれども、それに準ずる場合としてお取扱を願えれば非常に仕合せだと、こういうことなんでございます。
#51
○堀末治君 本当に作業すると、どのくらいかかるのですか。
#52
○政府委員(武岡憲一君) 先ほど私申上げたのでございますけれども、その単位給与関係の経費が変つております。そこで給与に関係のある実際の単位費用に理論的に言えば大なり小なりいろいろみんな関係を持つて来るのであります。それを仮に給与関係八十億殖えたから全部そういうふうに直すのだということになりますと、事務的にも二、三週間やそこらはかかるのであります。だから予算全部を直しまして計算を全部やり直さなければならん実情にあります。
#53
○加瀬完君 そうすると、実際において単位費用はこのままにしておいて、それだけの総体から殖えた額を配分するときにはどういうふうな方法を用いるのですか。
#54
○政府委員(武岡憲一君) 申上げておりますのは、単位費用の中に物件費、それから人件費、いろいろな要素が入つておるわけであります。そこでそれによつて基準財政需要額を弾き出して参りますと、基準財政需要額の中に一体人件費の占めるウエイト或いは物件費の占めるウエイトというものがおのずから出て参ります。それがこの確定した財政計画に比べて、不当にまあ給与関係の経費が、何と申しますか、基準財政需要額の中で算定洩れになつておりますか、算定不足であるかどうかというのが問題であろうと思います。計画を修正いたしました予算修正の御趣旨というものが、給与関係の経費を多く見るのだということでおやりになつておるのでありますから、実際に今の単位費用を用いまして、各団体ごとに基準財政需要額を弾き出しまして、そうしてその全体の中で一体給与の占めるウエイトというものが、今回予算修正の趣旨に合うような程度になつておるか、この単位費用ではこの分が非常に足りないのか、この点を見極めなければならないのであります。大体これで給与関係の経費は間に合つていると申しますか、十分算定されておるということでございますれば、今の単位費用を用いて配分いたしましても、御趣旨のような配分ができると思つております。ただ併しそれが非常に算定が不足であるというようなことで、給与費の見方が足りないという点がございますところは、その点を修正して、そのほうにウエイトのかかるように単位費用の立直しをしなければならない、こういうことに相成ろうと考えております。
#55
○加瀬完君 そこがどうもはつきりしないのですが、この単位費用というのは、一応の財政計画に基いて、これだけの単位費用で計算して行くときに、収支の決算がつくという前提の下に、単位費用というものが定められてあるでしよう。とにかく総体これだけの予算額に対して単位費用がこれだけであつて、これだけの総体の事業をするということの見通しをつけて、それでその総体の予算というものと辻褄が合うということでなければ、単位費用の計算というのはやつたつて意味のないことなんでしよう。その総体の予算額というのは、府県からいつたときに、単位費用をそのままにしておけば、予算というものは当然剰余を生ずることになるわけでしよう。そうすると、単位費用をそのままにしておいたときに、どういうふうに配分をするか。
#56
○政府委員(武岡憲一君) その点は先ほどから申上げましたように、普通交付金の額と、それから交付金配分の基礎になりますところのいわゆる交付基準額ですね。基準財政需要額と収入額の差額、その差額の間にズレがあると申上げておつたのはその点なんです。ですから、この単位費用で以て、これを各団体の測定単位数字にかけまして、団体毎にいわゆる基準財政需要額が出て参ります。それを全体合せまして、一方収入額を算定する。その差額が本来ならば、普通交付金の額にぴつたり合う筋のものなんです。それが実際はなかなか技術的な問題としてそのままに参りませんで、五十億やそこらのズレが出て参ります。それがそういうことでなくて、単位費用というものがぴつたりと普通交付金の額と同様に出て参りますれば、単位費用を増額するか或いは数字を増額するかしませんと、交付金の額と交付基準額の額と合わないという問題が出て参りますけれども、その差も例年は五十億程度のズレがございますから、今度も算定すれば、或いはそのようなことで五十億あつても、交付基準額と一致するということはあり得るわけなんであります。そこらの見当が実際試算をしてみませんとわからないということを申上げたのであります。
#57
○加瀬完君 そうすると、この単位費用のとり方は、このまま総額の予算というものが殖えない場合は、五十億前後の問題はあとに残るということを前提にして立てたものなんですか。
#58
○政府委員(武岡憲一君) それは計算をしてみませんと出るか出ないかわかりませんで、勿論単位費用を定めます場合には、大体今の財政計画で考えられております行政水準の程度ということを頭におきながら、標準予算を考えておるわけであります。そこでその単位費用を数字にかけて需要額を出すのですから、大体作業をいたしますものの頭には、ほぼ交付金の額は今年はこれくらいだということで目安がついておるわけなんでございますが、実際上の計算をいたします場合には、各団体から新たに数字を出すわけでありますから、例えば道路の面積にいたしましても或いは河川の延長にいたしましても、必ずしも我々が昨年の実績から推計をしております数字と一致いたしません。そういう誤差がどうしてもございますので、必ずしもこれは出るのだとは申上げかねますが、或いは交付金の額のほうが交付基準額よりも多いというような事態が生ずるかも知れませんけれども、或いはさようでなくて、去年のようなことで交付基準額のほうが多いかも知れません。大体の傾向から申上げますと、交付基準額のほうが多いのが通例のようでございますし、或いは或る程度今年もそのような傾向が出るのではないかということは考えております。併しながら初めから当然そうなるということではじいているのではございませんで、理想的には一致させたいという作業はいたしております。
#59
○加瀬完君 これが或る幅の誤差が出るということが前提みたいな観念になつて、従つて予算を組む上にも少しふくらまして予算を組むというようなことが、地方財政の赤字を生じている原因にもなつておるというふうなことはないのでございますか。もう一度申しますと、単位費用と交付額というものの関係がきちんと整頓されておらないで、割合に場合によつては有無相通ずるような条件のいいことも予想されるので、適当にふくらまして予算計画をする。そのために今度は逆に赤字が出てどうにもならなくなつたというようなことはないのでございますか。
#60
○政府委員(武岡憲一君) さようなことはないと考えております。と申しますのは、標準予算は単位費用を一体どうやつてきめるかという問題が前提としてあるわけでございますけれども、これは若し法律が考えておりますことをその通りにやつて行くのだといたしますと、客観的にその水準いわゆる法律の言葉で言えば、合理的妥当な水準をやるためには、これだけのものでなければならんという絶対的なものが、仮に考えられるといたしますならば、それは勿論それによつて計算すべきであります。そのようにして仮にそういう数字が出て、それで計算をいたしましたとしますならば、現実に行われておる地方行政なり或いはその前提となる国の予算、地方財政計画というものと、いわゆる神聖な理想的な単位費用との間には相当ギヤツプが起り得るわけなんです。それが多かろうが少なかろうが、とにかく標準的なものを作つて、足りなければ配分すればよろしいし、多ければ特別交付金か何かで配付すればよろしい。これも一つの行き方だろうと思いますけれども、今日の段階では、国家なり地方の経済情勢と離れた純粋且つ客観的に合理的な理想的な行政水準というものは考えられないと思います。どうしても国の予算というものはこのくらいで、もつと別な言葉で申上げますれば、この程度であるから、行政のほうもこの程度でやるということに、どうしてもならざるを得ない。従つてその間の結びつきが出て参りますので、そういうことを地方財政計画を前提にして、標準試算、標準予算というものを考えて参りますならば、本来から言えば、交付金の額と交付基準額というものは一致するのが至当で、併せて行かなければならないように考えて行かなければならんと思います。併しそこに誤差が出るのは技術的な問題で出て来るのでありまして、従つてそれを理論的につきつめて参りますならば、五十億交付金が殖えたとか、財政計画において八十億の給与費が殖えたから変えるべきだ、こういうことになりましようけれども、或る程度そういつた程度の誤差は今日の段階では止むを得ないと考えますから、このままで行きましても、結果的にはそう大きな不当な結論にはならなくて済むのではないか、さような一応見方をしておるのであります。
#61
○堀末治君 今の説明ですと、これをやつて三年やつておりますね。平衡交付金を……。それをずつと毎年々々の決算といつていいものを一遍我々に見せて頂けませんか。五十億、五十億とあらましをつかまえて、初めの年はこのくらい出て、それをどう処理した、二年目はこのくらい余つてこれをどう処理して、三年目はこうだという一種の決算、それを一つ。そのくらいの表ならすぐ出るでしようね。
#62
○政府委員(武岡憲一君) その資料ならございますからお出しいたします。
#63
○加瀬完君 この前奈良県の知事に来て頂いていろいろ話合をしたのでありますが、結局五十億の起債が議会なり政府の考えの通りに、奈良県においては行なわれておらなかつたということが問題になつた。五十億というのは地方にとつては非常に大きな金額だと思う。その五十億なり八十億というものが、単位費用の額を変えなくても、適当に当然これは配分されるものだというその前提が、私どもにはどうも納得が行かない。逆に疑つて申しますならば単位費用というもので計算すれば、割合正確な計算が出るが、五十億なり八十億というものが正確な計算でなくて適当に配分されるということも疑つてみれば疑えないでもない。そういうふうに五十億という地方にとつては大きな金が、はつきりした標準のない配当ということになると私は問題があるのではないか。そういうことがないのだということをお聞かせ頂きたい。
#64
○政府委員(武岡憲一君) 誠に御尤な御見解だと思います。勿論私たちも五十億を決して軽少なものとは考えておりません。五十億の交付金が殖えることによりまして、先ほど申上げましたように、地方財政計画におきましては、給与関係で八十億ほど、給与関係のつまり財政計画上の給与額の経費が殖える。こういう予想をいたしました。この八十億というのは今日の地方財政計画の全体から申しますと、一%でございます。それと基準財政、仮に財政計画の全体の数は別といたしましても、基準財政需要額を各団体から積み上げて計算いたします場合には、今日基準財政需要額を府県市町村と併せて三千億程度になつておる。それから財政計画上の数字をそのままそれだけの額が熱準財政需要額には入りませんで、標準需要額でございますので、そのうちの大体平均して恐らく八十億程度のものが地方財政需要額の中に入つて来るのでありますから、従つて三千億の基準財政需要額の総額においては、仮りに八%というと六十億余のものが、今度給与費として動いて来るという程度のものになつて来るわけであります。そこで三千億のものが仮りに三千六十億になるということになつて、どの程度仮りに今言つたような、単位費用の算定の過程において数字的に影響があるかということが問題になつて参りますれば、もちろんこれは多少といえども影響はないとは申しませんので、理論的に申しますれば、その通り給与費が皆それぞれ殖えて行かなければならんわけでございますけれども、その程度のものであれば、今度はそれを積み上げて、単位費用を計算して交付基準額を計算して、それによつて按分して配分するわけでございますから、その際にはそれほど大きな各団体にとつて変動はないのではないか、かようなことを申上げているわけであります。決して私は結論的に五十億の額がどうでもいいとは申上げておらないのでございますけれども、単位費用の一つ一つについてどの程度の誤差が出るか、いちいち計算しなければ、結果的に各団体に配分される交付金の額に非常に不当な影響があるというふうには考えておらない、かように申上げているわけであります。
#65
○小林武治君 ちよつと伺いますが、この基準財政需要額をいつ計算しますか。
#66
○政府委員(武岡憲一君) 只今各団体に照会いたしまして、各団体で今計算中でございます。先月の二十八日に全国の課長会議を持ちまして、その際に私のほうの準備いたしておりますところの、これらの単位費用なり或いは補正係数なりを示しまして、それに基く算定を只今算定中でございまして、大体中旬から下旬にかけての頃に、各団体からの数字が集まる予定になつております。
#67
○小林武治君 そうすると、この単位費用を年度内に変更することはありませんか。
#68
○政府委員(武岡憲一君) それらの数値を見ました上で、先ほど大臣から申しましたように、どうしてもこれは不当な結果を生ずるというようなことでありますれば、或いは政令によつて直さして頂くということに相成るかも知れませんが、大体の私たちの事務的な見通しといたしましては、このままでもやつて行けるのではないかと一応は考えております。
#69
○小林武治君 そうすると、もう法律はいじらない、こういうことですか。
#70
○政府委員(武岡憲一君) 法律はさような問題点を若干含んでおりますけれども、その点を一つ御了承の上で、このままで一つやつて頂ければ結構だと思います。
#71
○秋山長造君 さつき自治庁長官はやつて行ける行けんにかかわらず、もう今すぐでも直ちに作業をはじめて、できるだけ早くこれを再検討したい、それでできれば今国会が済むまでに間に合せたいけれども、それに間に合わん場合は一つ政令か何かで間に合せたいというお話でしたが、今財政部長のお話では、肚の中ではこのままいじらずに行くのだというようなお考えのように聞えるのですが……。
#72
○政府委員(武岡憲一君) さようでございませんで、検討は直ちに始めているわけでございます。その結果によりまして、必要があれば勿論これは修正しなければならんと考えております。
#73
○秋山長造君 必要があることはわかつているのじやないですか。これは単位費用は変えなければならんのでしよう。
#74
○政府委員(武岡憲一君) それは先ほど来申上げておりますように、程度の問題になると思うのでございます。どの程度に今回の修正による誤差が単位費用上出て来るかということが問題点であろうと思いますので、その点を直ちに今検討しているわけでございます。勿論純粋に理論的に申しますれば、一銭一厘といえども、これは変えるべきが当然と思いますので、或いはさような結論に我々到達するかも知れませんけれども、若し単にそれこそ一銭一厘程度でありますれば、今のものでもやつて行けるのではないか。その誤差の程度と申しますか、その影響の程度ということを私たち考えまして検討したい。理論的にはおつしやる通り変えるべきが当然であることはその通りに考えております。
#75
○若木勝藏君 ちよつと伺いますが、これは小学校、中学校、高等学校の単位費用について考えて見る場合に、小学校、中学校は義務教育、それから高等学校は義務教育でない、そういうふうに分けて考える場合に、そこで小学校の単位費用を児童一人についてなんぼ、こういうふうにきめて行く場合に、この間も私質問した通り、いわゆる一学級人数を何人にするか、それから一学級あたり先生がなんぼにするか、或いは一人制にするとかいうようなことはみんな関係して来ますね。それから結核の人数をどうするか、産休の人数をどうするかということはみんな関係して来る、そういうことがきまつて、これが初めて出て来るわけです。そこでその場合に最も重要な要素になつて来るものは教員の平均給だと思います。給与、これが関係して来る、ところが今五十億というようなものは、いわゆる教員給与の三本建のために、これは五十億を増額した大きな原因がある、で、あなたの説明でも五十億の中の大部分はこれは給与費に関係して来るのだ、こういうふうなお話がありましたが、そこで私は小学校の場合も、中学校の場合も、高等学校の場合も、今度の五十億の増額によつて教員の平均給というものがぐつと変つて来るだろうと思います。その大きな要素がそういうふうに変化を来した場合には、これは当然大きな単位費用の変化が来る、一銭一厘程度ではないと思います。私はその点をはつきりしまして、そうしてこれを修正しなければ、この法律の意味がない、こういうふうに言つているのであります。そこで実際その平均給が、小学校、中学校、高等学校の場合にどういうふうに変つて参りますか、今度の五十億の増額についてそこなんです、問題は……。
#76
○政府委員(武岡憲一君) 今回の予算修正の趣旨に伴いまして、地方財政計画をこの修正するわけでございますが、その際の教員の基本給の平均単価ですね。平均単価の額がどう動いて来るかというお尋でございますが、大体申上げますと、小学校の場合は現行の額が一万一千九百七十一円でありますものが、修正によりますと一万二千五百七十二円、中学校の場合は一万三千七十円でありますが、それが一万三千三百四十八円、それからその他の学校、これは財政計画上、高等学校、大学が入つておりますけれども、それが現行で一万五千五百十円のものが修正では一万五千三百九十円、大体こういうふうになつております。
#77
○若木勝藏君 そういうふうな変りがあるわけですね。修正によつてこういうふうに高くなつて行くわけです。そこでそれから計算しまして、小学校の場合なら、この一人あたり千五百六十二円というのはどう変りますか、そこまでまだやつていませんか。
#78
○政府委員(武岡憲一君) その計算はまだやつておりません。予算的にこの小学校の単位費用の算定は、この前御説明申上げたように平均給与を用いて計算しておりますが、平均数が動いて来れば、これも動いて来るのが条理上当然と思います。
#79
○若木勝藏君 これは予算が修正されて通つたのは、衆議院ではたしか七月十七日だと思うのです。それから今までの期間に相当日数がある。ところがあなたがたはその間に何ら今のような作業を進めておらないということは、これは明らかに国会の開催中にこれを修正して提案するという意思がないと私はそう思う。これは怠慢でありませんか。
#80
○委員長(内村清次君) その点は私もそう考えておつたんですよ。これはこの前から、平衡交付金を議題にしていたときに、五十億の増額分は、一体どういうふうに今後この単位費用によつて分配されるか、これは資料は何回もあなたのほうには要求しておる。委員のかたも要求しておる。これが今以てまだ出て来ない。これは五十億の増額、あの修正案というものは、即ち予算項目の款の項目でただ来ておるだけでしよう、あれは。……だからそれではいかないから、やはりこの参議院の予算が通過するまでには、これを明確にしてもらいたいというのが大体の筋だつたのです。それでこの地方行政委員会でも、これは問題ですから、その修正の部分の増額は一体どういうふうに分配されるかということの資料は、再三あなたがたに要求しておるのだ。先ほどの大臣の発言からして見ますると、やはりまだどうも、国会が三十一日に終りになると思うから、まだその点までは、聞いておつたけれども、どうしても作業が届かんだろうということで、併しまあ延会になつたから取急ぎやつてはおりますと、こういうことでしよう。だからこれは挙げてあなたのぼうでは、やはりこの法案を出しておる以上は、責任上修正すべきものは修正するなり、全力を挙げてやはり間に合せなくては、実際委員会の、又各委員の方々の責任になつてしまうのですよ、これは。そういうことでその点一つ考えて頂きたい。
#81
○若木勝藏君 今の問題で財政部長さんにそう言つたつてあなたは事務当局のかたで……。今大臣が来たら私ははつきり聞きます。それから問題は……
#82
○政府委員(武岡憲一君) ちよつと、それでは大変弁解がましいことを申上げるようでございますが、実は五十億の予算の共同修正がございまして、その御趣旨は、御指摘の通り給与関係の経費が相当少いのではないか、従つて又そういうものの財源に充てるのだという御趣旨はよく伺つておつたわけです。それによつて然らば財政計画をどう直すかという問題でございますが、これはこの前にも若木委員からお尋ねがございまして、私中間的にちよつと申上げておつたのでございますが、給与関係の経費を財政計画上殖やして行くといたしましても、その一体給与関係の経費の算定の仕方の中で、従来財政計画上調整減になつておつたものを元へ戻すという仕方も一つございますし、或いは勤務地手当の算定の比率を上げるという算定の方法もございます。それから又昇給率の見方、率というものにつきましても、これは当初計画に見ておつたものが、必ずしもそのまま正しいとは考えられませんし、意見はいろいろあるだろうと思いますので、そういうものの一体どの部分の修正によつて直して行くかというような点につきまして、これは大変技術的な問題でございますけれども、実は大蔵省との間にいろいろ打合せを行なつて参つておつたわけでございます。その点がなかなか話合いがつきませんで、この調整単価をそのまま元へ戻すということになりますと、これは百数十億かかるわけでございます。大体今年の計画で参りますと、百四、五十億ほどないと今年の修正ができない次第でございます。それから又いわゆる調整前並みに直さないにいたしましても、国家公務員並みに直すんだということになりますと、これは百四十二億という数字になる。さような給与関係の経費の修正というものは、財政計画上五十億円程度の財政交付金の増額ではできないわけです。そこでせいぜい考えられますことは、節約を一方において四十億程度、それと財政交付金を見合いにいたしますと、大体ほかのことを見なければ、九十億円程度の経費の増が見られる。大体九十から八十というところで直すとすれば、一体どういう単価なり或いはその昇給率或いは勤務地手当の支給率といつたような給与費算定の、どういう部分をどの程度に直せるかという問題につきまして、実はいろいろ技術的に打合せをやつておりました。それが大変手間取りまして、最終的にとにかくこれで行こう、このことが結局予算修正の御趣旨にも副うわけであるし、又財政計画の修正としても一番まあ筋が通るというようなことで、話合いがつきましたのが実はもう会期ぎりぎりであつたわけでございます。そのときまでその点がきまりませんので、従つて単位費用を算出いたします際にも、この今の御指摘の義務教育の問題にいたしましても、教員の給与というものは平均単価をどれだけ引上げるかという問題はなかなか話合いがきまりませんので、最終的に只今申上げましたような単価で計算をするという話合いが付きましたのは、恐らく二十九日か三十日頃になつて、実はやつと話がついたような始末でございます。そういうようなことでございましたので、単位費用の算定基準につきましても、いろいろ問題があつて我々気にもいたしておつたのでありますけれども、実際上の状況が間に合わなかつた、そういうような次第でありますので、御了承願いたいと思います。
#83
○若木勝藏君 それでは大臣が来るまでこの問題更に保留しておきまして、他のことについて伺いたいと思います。これは十四条ですか、この税率を道府県税で百分の八十に引上げる問題ですね。これはまあこの間も私ちよつと伺つた問題でありまするが、これは第十回の国会でしよう、昭和二十六年の……。そのときに参議院の地方行政委員会で修正して削つておるのです。ここにおられる西郷さんが委員長のときですね。その理由として基準税率を百分の七十から八十に上げることについては、政府は確固たる自信もなく、諸般の事情を考え、この点は今後慎重に考慮を要することと考え、百分の七十を八十に改める点は、これは留保する、こういうふうに修正して、これは削除したのです、あのときに。私はあのときには地方行政委員ではなかつたのでありますけれども、それが再びここに又持出される。どういうふうにその間において政府はこれを検討されたんですか。その点を伺いたい。
#84
○政府委員(武岡憲一君) 昭和二十六年でございましたか、政府がこれは府県、市町村を通じまして基準財政収入額算定の基礎でございますところの基準税率を七〇%から八〇%に引上げをいたしたいという御提案を申上げたのでございます。そのときに御提案申上げました理由は、やはりこれは前回にもちよつと私申上げましたように、平衡交付金制度の趣旨から申しまして、だんだんにこれは調整的機能を高めて行くために、基準税率というものを七十から八十、八十から九十というふうに高くして参ることが、交付金制度の理想に一歩近づくことであるということで御提案申上げたのでございます。そのときには只今お尋ねがございましたように、ただ併しながらこの実際問題として基準財政需要額の算定というものについて、まだ制度が始まつてから丁度二年目のことでもございますし、まだ十分な経験を積んでなかつた。従つて各団体の本当に必要な需要額というものが、そのときの方法によつて確実に把握されておるかどうかわからない。殊にその当時におきましては、又単位費用さえもまだ法定されておらないような状態でありまして、そういう段階で以て、いきなりこの均衡化の徹底を図るということが、まだ時期尚早である、危険である、もつと確実に各団体の基準財政需要額というものを算定できるような段階に行つてから、これは考慮すべきであるということが理由であつたように伺つておるのでございます。その後いろいろ毎年度平衡交付金の算定につきましては、地方団体の御意向等も伺い、又実際に配分をいたしました実績等にも鑑みまして、数次に亙つてこれは修正を続けて参つております。殊に昨年度からは学位費用も是非法定して頂く段階にもなりましたし、さようなことでまあ二年前、三年前に比べますれば、基準財政需要額の算定方法というものは相当に私たちは進んで来た、と申しますとおこがましいのでありますが、よほど改正されて来たように、結果的に考えておるのでございます。そこでさような意味合いにおきまして、この際やはり交付金制度の本質からいたしまして、七十を八十にいたしたいと考えたのでございますが、その際、なお市町村分につきましては、これは市町村というものの態容が非常にまちまちでございまして、これを一律に基準財政需要額で捕捉をいたしますことは、なおそこに若干の困難性、問題性がございますけれども、府県につきましては、これは大小、それから性格等について相違がございますから、大体から申しますならば、各府県を通じまして、基準的な需要額というものは四十六都道府県におきましては、およそのところは把握できる段階にまで来たのではないか、かように考えまして、今回は府県分についてだけ、この分を実施したい、かようなことで御提案申上げた次第でございます。
#85
○若木勝藏君 ところが、政府がそういうふうに考えて今回再び提出されたんだけれども、これは全く見通しを誤つているというふうに私は考える。というのは今日府県の間において抗争対立が行われておるということ、これは明らかに政府は実情の見通しが悪くて、再びこういうふうなものを提出している、こういうふうに私は考える。如何ですか。
#86
○政府委員(武岡憲一君) 各府県の中でいろいろ御意見のございますことは、私たちもよく伺つております。ただ併しながら、これは百分の七十のままで計算をいたします場合と百分の八十で計算をいたします場合とで、制度自身が、まあ何と申しますか、一歩前進と申しましようか、均衡化の度合が徹底いたします関係から、ただ平衡交付金の額だけで申上げますというと、確かにこれは七十の場合と八十の場合とで以て、県によりましては相当移動を生じて参るわけでございます。そういうことからしてそういう変動を生ずることが困るというような御意見のように伺つておるのでございますが、これはなお具体的には、今回まだ査定してみませんというと、どの県でどの程度の一体移動を生ずるものであるからということは具体的にはわかりませんし、又若しこの制度の改正によりまして、万一非常に極端な変動を生じて財政運営に支障を来たすんだ、さようなことは万々ないと考えておるのでございますが、さようなことがございますれば、これは又おのずから調整の方法はあろうと考えておるのでございます。問題は、私たちはやはり時期の判断の問題はございましようけれども、この段階においては、府県分に関する限りはこういつた均衡化、制度の推進ということのほうが、交付金制度を今後運営して参りまする上から申しまするならば、理想に近づいて参るのではないか、かように考えておる次第でございます。
#87
○若木勝藏君 この問題も私は大臣に聞きたいんです。そこで大臣が来るまで、私は休憩する動議を提出いたします。
#88
○西郷吉之助君 ちよつとその前に関連して聞きたいと思います。財政部長に聞きますが、今の若木君の質問に関連しているんですが、八十に一〇%を上げることにつきまして、府県側にも賛否両論がありますが、自治庁側では、賛成の意見はどういう理由で賛成するか、反対は反対理由はどこだ、その賛否の両論はどういうふうにあなたのほうで把握しておるか、ちよつと……。
#89
○政府委員(武岡憲一君) 私の伺つておりますところでは、いわゆる賛成意見はやはり私の申上げましたように、この制度の長所を活かして行く、いわゆる各団体間における財政のアンバランスをそれだけ均衡化して行く、なくして行くということがこの制度を運営する上にはよろしいのだという、こういう意味で御賛成頂いているのだと思つております。一方反対の御意見のほうでは、この制度を実施することによつて、従来いわゆる標準税収入の三〇%というものを、いわゆる自由財源と申しましようか、各団体が財政交付金の算定以外のものとして使つておつたものが、今回の措置によつてそれが二〇%に減つて来る。これはどうも団体の何といいますか、自主行政というような言葉を用いられたかと思いますが、ちよつと字句まで記憶しておりませんが、非常に要するに団体の財政が窮屈になるのじやないかと、かようか御意向のように伺つているのであります。併しながらこれは私たちは必ずしもさように考えておりません。ではこれはその団体としてみますれば、成るほど交付金の算定となつているものが、三〇%から二〇%に減るということのようでございますが、その半面に平衡交付金といわゆる基準財政収入額によつて保障をいたしますところの財政の範囲というか、即ち基準財政需要額の支給の額というものは殖えて参るのでありますから、その点においては、おつしやるように必ずしも自治を侵害するとか、自治を制限するとかいうことは、万々ないというふうに私たちは考えているのであります。
#90
○西郷吉之助君 それで今度一〇%上つて、その差額は大体金額は幾らぐらいですか、差額は。
#91
○政府委員(武岡憲一君) 金額におきまして、百二十四億でございます。
#92
○委員長(内村清次君) 如何ですか。今動議も出ておりますから、暫く休憩いたしましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○委員長(内村清次君) それでは暫く休憩いたします。
   午後三時五十六分休憩
   〔休憩後開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト