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1953/07/02 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 大蔵委員会 第11号
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1953/07/02 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 大蔵委員会 第11号

#1
第016回国会 大蔵委員会 第11号
昭和二十八年七月二日(木曜日)
   午前十時四十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     大矢半次郎君
   理事
           西川甚五郎君
           小林 政夫君
           菊川 孝夫君
           森下 政一君
   委員
           青柳 秀夫君
           岡崎 真一君
           木内 四郎君
           藤野 繁雄君
           土田國太郎君
           前田 久吉君
           成瀬 幡治君
           堀木 鎌三君
           平林 太一君
  政府委員
   大蔵省主税局長 渡辺喜久造君
   大蔵省主税局関
   税部長     北島 武雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
   常任委員会専門
   員       小田 正義君
  説明員
   大蔵省主税局税
   制第二課長   塩崎  潤君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○揮発油税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○砂糖消費税法の一部を改正する法律
 案(内閣送付)
○有価証券取引税法案(内閣送付)
○登録税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○国税徴収法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○納税貯蓄組合法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○関税定率法等の一部を改正する等の
 法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(大矢半次郎君) これより第十一回の大蔵委員会を開会いたします。
 一、揮発油税法の一部を改正する法律案、二、砂糖消費税法の一部を改正する法律案、三、有価証券取引税法案、四、登録税法の一部を改正する法律案、五、国税徴収法の一部を改正する法律案、六、納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案、七、関税定率法等の一部を改正する等の法律案、いずれも予備審査、以上七案を一括議題とし、順次内容の説明を聴取いたします。
#3
○説明員(塩崎潤君) 只今から揮発油税法の一部を改正する法律案……。
#4
○小林政夫君 ちよつと、説明の時に、前からいる人の便宜のために、前と若し変つた点があれば、それはちよつとここが変りましたということを言つて説明して下さい。
#5
○説明員(塩崎潤君) 改正法案について御説明申上げます。先ず第一に、揮発油税法の一部を改正する法律案要綱について申上げたいと思うのでございますが、便宜上私どものほうから配付いたしました、昭和二十八年度税制改れば、この順序に従いまして重要な参照条文等を挙げつつ御説明申上げたいと思います。
 先ず揮発油税法の一部を改正する法律案でございますが、これは前国会に提案いたしましたものと内容は全く同一でございます。その趣旨はここにも書いてございますように、利子税の制度を設けることでございますが、これは前国会において成立いたしました酒税法及び今国会にすでに成立いたしまして六月一日から施行になつておりますところの物品税法において新らしく設けられました利子税と全く同様の規定を設ける規定でございまして、日歩四銭の利子税を滞納分の税額から取る。併し徴収猶了を法律上認められたものについては、その期間については取らない。その他端数計算等につきましては、各直接税、間接税にありますところの利子税と、全く同様な税額でございます。特に詳しく御説明する必要はないと思うのであります。
 その次は砂糖消費税法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。この法案と前国会に提案いたしましたるところの法案との差異は、ただ一点ございます。それは税法の十二条の関係でございます。御承知のように我が国におきましては再製糖というものがありまして、すでに精製いたしました精製糖と、これに糖蜜等を加えまして、再び含蜜糖を作るというものがございまして、これを私どもは再製糖と言つておりますが、この再製糖にいたしますところの課税は、従来二つ方法があつたわけでございますが、一つは二重課税を防止するために、原料免税を認めまして製品に課税するという方法と、すでに課税を受けましたものを使いまして再製糖を作りました場合には、歩留り等を考慮いたしましてその斤数を査定いたしまして徴収漏れの税額がありますならば、その差額を追徴するという規定があつたのであります。併し現実におきましては、税務執行上再製糖業者は、零細な業者で、帳簿組織等も不備でございますので、実際は原料において課税を受けました砂糖を使いました再製糖につきましては、差額を徴収しておらない実情であつたわけでございます。又未納税を認めますと、その間の取締りが非常に煩雑であつたのでございます。原料免税の方法は認めてなかつたわけでございますが、今回は、この点を実情に即するために、従来の未納税の観念と原料税の観念と差額課税の観念を捨てまして、差額課税は原料課税を受けたものを使用した再製糖につきましては、行わないという規定を十二条に明らかにしたわけでございます。この点が前国会に提案した法案と根本的に異なつた点でございますが、極めて技術的な点であります。
 その他税率の引上げ割合、税率の構成等につきましては、前国会に提案いたしましたところの法律案の内容と、全く同様でございます。
 これにつきまして、この要綱に従いまして御説明申上げます。先ず税率でございますが、この税率は次の通りに改めることといたしまして、おおむね分蜜糖の現行千九百五十円を二千三百五十円と、約二割の引上げを行なつております。砂糖消費税の税収の大部分は、分蜜糖でございますので、これを中心にいたしまして若干の増税を図つておるであります。又含蜜糖の税率でございますが、甲類は四百円、これは現行四百田でございます。現行税法では含蜜糖全体が四百円になつておつたわけでございますが、前々国会でございますか、砂糖消費税の税率の引上げが行われました際にも、この含蜜糖につきましては、税率が据置となつておつたわけでございます。その趣旨は御承知の通りこの含蜜糖は、あとには鹿児島県或いは沖縄で産しますところの樽入黒糖その他四国の樽入白下糖の土産糖がございます。これは極めて原始的な生産方法で作らもております。その消費先も大部分農村等でございますので、その税率につきましては引上げられなかつたのであります。含蜜糖全体がそういう構成を、られました関係上、外国から含蜜糖として相当輸入が入つて来たわけでごごいます。税率が低いために砂糖の市場が相当活溌になるにつれて、外国から含蜜糖が相当入つて来たわけでございますが、そのために内地産の樽入糖の業者は相当の影響を受ける。又分蜜糖と含蜜糖との限界のあいまいなもの、すでに分蜜したものに更に蜜を振り込んで含蜜糖と称するようなものも入つて来る。こういうような弊害もございましたので、今度は今まで含蜜糖の税率が据置きになりました事情を基礎といたしまして、含蜜糖を甲乙丙に分類いたしましておのおのそれらの消費の性質等に応じますところの税率を盛つたわけでございます。従いまして、分蜜糖につきましては二割でございますが、含蜜糖の乙類につきましては税率が倍に上つたわけでございますが、この引上げの根拠は、今申上げたような趣旨でございます。甲類は、樽入黒糖及び樽入白下糖でございます。これは現行四百円、同じでございます。乙類含蜜糖の糖度が八十度以下のものでございます。若干低いので、インドグルー糖というのが非常に多く入つておりますが、これは八百円。これが倍に上つているわけでございます。併し丙類は、千七百円といたしております。ただこの千七百円の丙類は、八十一度以上の含蜜糖でございます。それから八十度以下でも、先ほど申上げました再製糖は、乙類に、例えば糖度が八十度以下でも再製糖に入れないとしてございまして分蜜糖と糖蜜糖を使いました再製糖は丙類に入れております。これはその性質から見まして、すでにいいものを使つて、悪いと申しますか、消費の性質の違う含蜜糖を使いますという関係上、昔から再製糖については丙類に入れておりますので、糖度の高いものと、この再製糖が丙類に入るわけでございます。これは千七百円。これの千七百円の根拠は、分蜜糖の二千三百五十円のものと、今回引上げました糖蜜の第二種の三百五十円のものを使いまして作りましたときに、おのおの課せられておりますところの税額を計算いたしますと、大体千七百円になる。こういうところから千七百円の根拠が出ているわけでございます。その次の分蜜糖は、現行千九百五十円から二千三百五十円。砂糖消費税の税収の大部分はこの分蜜糖で、いわゆる白糖でございます。その次は、氷砂糖でございまして、これも二割程度上げます。現行二千五百円を三千円。その次は、糖蜜でございますが、第一種と申しますのは、これは氷糖蜜、私ども氷糖蜜と言つております。氷砂糖を作りました時にできます氷蜜……真白な比較的上等なものでございます。現行八百円から二割引上げの九百五十円。第二種は、その他の糖蜜でございますが、三百円から三百五十円。これは品質の悪いものでございますが、これも大体二割程度の引上げを図つたわけでございます。その次は、糖水でございますが、第一種というのは蔗糖度が十五度以下のものでございます。これは四百円。これはやはり四国あたりに若干ございます。非常に少うございますが産しますところの糖水でございます。まあ甘薦を搾つたようなものでございますが、これは四百円。これは樽入糖等と同様な趣旨から現行税率を据置きにいたしているわけでございます。第二種は、第一種以外の糖水でございますが、現行千五百円を千八百円。約二割の引上げを図つたわけでございます。
 次は、第二点でございますが、これは先ほど申上げましたような、再製糖に対しますところの課税方式の変更でございます。課税済の砂糖等を原料として製造した第三種の砂糖以外の砂糖等を製造場から引取る場合には、砂糖消費税を徴収しない。従来はおのおの使用しました砂糖消費税を計算し、それから歩留りを計算いたしまして、でき上りました再製糖と、今まで原料に取りました税金とを比較いたしまして、差額を取るとあつたわけでございますが、これは手続も煩項でございますし、或る場合は、むしろ取過ぎの場合も、歩留り等によつてはあるわけでございます。これらを勘案いたしまして、僅かの差のときには、僅かの差の場合が多いのでございますので、取締りの煩雑を考慮いたしまして、今度は、その差額課税の規定を廃止したわけでございます。これが十二条でございます。
 その次の三は、揮発油税法の一部を改正する法律案にもありますところの利子税の制度でございますが、これも砂糖消費税につきましても、他の税と同様に利子税を設けようという趣旨でございます。
 四は、昭和二十八年八月一日から施行するものとすること。これだけ施行期日が出ておりますが、税率に関係いたしますものは、施行期日を明らかにいたしたわけでございます。
 その他法文上簡単な改正といたしましては、定義を明確にするために、三条の二におきまして分蜜糖、含蜜糖それから樽入黒糖の定義を明らかにいたしております。従来の税法におきましては解釈によつて行なつたわけでございますが、外国さんから輸入するときの課税関係等を考慮いたしまして、定義を明らかにいたしております。それから同じく定義を明確化する規定といたしまして、十一条の一項の三号に育児食の定義を明らかにするために政令に委任することにいたしました。これは従来育児食の範囲が法律上はつきりいたしませんので、今度は政令で明らかにする。この政令の内容は後ほど政令案要綱が出ると思いますが、厚生省が一定の成分の規格について承認をし育児食という表示をしたもの、その他一定の製法に従うものでございますが、その育児食い範囲を明らかにしようという趣旨でございます。それから規定の実益が最近なくなりましたので規定を廃止いたしましたものといたしましては、四条の四の無担保徴収制度の廃止でございます。これは統制時代に日本砂糖統制株式会社については担保を提供しなくても徴収猶予を認めるという規定があつたのでございますが、統制会社がなくなりましたし、実益もございませんので、この規定を削除するというような配慮がなされております。その他附則につきましては若干の規定が整備されて、前国会と変つております。その趣旨は、先ほど申上げました再製糖に対する課税方式が原料で課税したならば差額を徴収しないということに改めることに伴いまする改正関係でございまして、税率引上の際に手持するものについては、再製糖業者が持つておるものについては手持品課税をする、そのための税率はこうだという点が前国会の法案と違つておるわけでございます。その趣旨は再製糖に対する課税方式の改正について申上げましたところから出て来るのでございます。
 その次には有価証券取引税法案について御説明申上げます。この法案と前国会に提出いたしました法案との差は大体二点あります。
 先ず第一点は税率でございます。瀞国会に提案いたしました際の証券界の状況は非常な好況でございまして、日々の取引が東京証券取引所におきましては約千万株くらいな好況の時期だつたわけでございます。その時におきます税率は、私どもが考えましたのは、一般顧客分につきましては万分の二十、証券業者分につきましては万分の八というふうな税率を考えておつたわけでございますが、去る二月の初旬から始まりましたところの株式界の不況は未だに続いておりますので、最近の取引事情を考慮いたしまして、有価証券の流通を阻害しない意味から、今回の提案の税率はこの税率を引下げております。前回の提案の万分の二十を今回の提案におきましては万分の十五としているのであります。なおこれは一般顧客分でございます。業者分でございますと、前回の提案は万分の八であつたわけでございますが、今回の提案におきましては万分の六になつております。以上申上げましたのが株券、出資証券、投資信託の受益証券等のいわゆる確定利付証券以外の変動の多い証券の税率でございますが、これに確定利付の有価証券に対しますところの税率を、おのおの同様な割合で下げておるわけでございます。これが前国会に提案いたしましたところの案と今回の案との差の第一点でございます。
 第二点は、その他の税法と合せました規定の整備だけでございます。これは重加算税の規定でございますが、従前の税法におきましては、重加算税は、隠蔽仮装した事実がありますと、隠蔽仮装した部分の税額のみならず、その他の過小申告税額についても重加算税を取るというような規定であつたわけでございますが、今回その他の税法が改正されまして、重加算税は隠蔽仮装した部分の事実に基くところの税額について百分の五十の重加算税を取る、こういうふうに改正いたされましたので、有価証券取引税法におきましてもそのように改めたわけでございます。
 以上が前国会に提案いたしましたところの案と今回の案との差でございます。
 これから有価証券取引税法案の内容について御説明申上げます。この法案は御承知のように大体シヤウプ勧告によりまして昭和二十五年度から廃止になりましたところの有価証券移転税にならつて作られておるわけでございます。併し最近の情勢等考慮いたしまして、若干の差異を持たしめております。その差異について参考までに申上げたいと思います。
 先ず第一点は、課税範囲の問題でございます。今回の取引税法案におきましては、旧有価証券移転税と違いまして、讓渡者課税となりますと、贈与遺贈につきましては税体系こそ違いますが、贈与税が課税されますのに反し、譲渡所得税が廃止されますと譲渡に対しましては何らの課税が行われない関係等を考慮しまして課税範囲は贈与、遺贈を除外いたしております。有価証券の譲渡、これを中心に課税いたしております。贈与、遺贈という場合には課税しない、こういうふうに考えております。
 第二は、課税有価証券の範囲でございますが、移転税が行われました際の取引事情というものは大体清算取引が多かつたわけでございまして、実物取引は比較的少かつたわけでございます。戦後の証券取引法の制定に伴いまして実物取引が中心になつて来たわけでございます。証券取引法も改正されておるわけでございますが、その中に権利株の取引が認められておるわけでございます。従来の有価証券移転税のときには、慣行上行われておりました権利株の取引については課税することになつていなかつたわけでございますが、今回の有価証券取引税法案におきましては、いわゆる権利株、発行日取引と言われるものにつきましても、これがやはり清算取引ではないというような建前から課税することにいたしております。それが第二点の差でございます。
 第三点の大きな差は、納税義務者が違つている点でございますが、移転税におきましては取得者課税という趣旨であつたわけでございますが、今回の案におきましては譲渡者に課税する。この譲渡者に課税するという趣旨は、これは証券業界からの要望もあつたわけでございますが譲渡者のほうが金を受取る、税金が払いいいというようなことから出て来るわけでございます。この税の性格はどちらに転嫁するか議論があるわけでございますが、いずれにいたしましても流通税的な性格を帯びておりますので、どちらに課税いたしましてもその転嫁の関係は必ずしも明白でございませんが、今回の案におきましては譲渡者を納税義務者とする、こういうふうにいたしております。
 その次は税率の差でございます。税率の数字的な差は勿論あるわけでございますが、税率の盛り方の考え方に差が若干あるわけでございます。旧有価証券移転税におきましては、取引所取引を優遇する乏いうような見地から、取引所取引分にかかりますところの税率というものは、店頭取引に対します税率の半分だつたわけでございますが、今回におきましてはその思想を捨てまして、取引所取引も店頭取引も同様な税率といたしております。このことは地方の有価証券業者が必ずしも取引所取引を行い得ないというような事情に基くものでございます。今回は、両者の税率を同様といたしております。
 以上が旧有価証券移転税と今回の有価証券取引税法案との大きな差異でございます。
 次にごの法案の要項に従いまして若干の御説明を加えたいと存じます。
 先ず第一は課税標準でございますが、課税標準は有価証券の譲渡価格を原則としております。但し交換のような場合には、これはそのときにおける時価というようなことにいたしておりますが、中心は譲渡価格でございます。課税有価証券の種類はどんなものにするかということが問題であるわけでございますが、ここに書いてあるようなものを有価証券というふうにいたしております。これは大体証券取引法によりますところの有価証券の範囲にならつておるわけでございます。
 その次の税率は、先ほど申上げましたような思想の下にでき上つております。一、国債証券、地方債証券、社債券、貸付信託の受益証券、これまではいわゆる確定利付債券でございまして、必ずしも譲渡所得の廃止と全部が見合つておるわけではございませんが、譲渡所得というものが発生する余地の極めて少いものでございます。利廻りは金利が下つたような場合は別でございますが、少くともこういうものは譲渡所得が発生する機会は少い、担税力も弱いと見まして、これにつきましてはその次にあります株券、出資証券、証券投資信託の受益証券、これらのものは担税力が少いと見まして、大体半分の税率をもつておるわけでございます。そのうちの税率のうちで上欄下欄とございますが、上欄は証券業者自体が自己の責任において譲渡するものでございます。これは御承知のように証券業者自体は大体委託取引を中心とするものでありまして、自己売買のものでないのが主でございますが、現行においては相当行われておりますし、場合によつては地方の業者あたりのように仕切つて取引しなければいかないような情勢もございます。そもそも証券業者が取引するのは必ずしも儲けるためというふうな趣旨じやないので、止むを得ず仕切るような場合もあります。頻繁に回転いたしますので、従来からその税率は、一般の、我々がやりますところの取引に比べて税率が半分でございます。ここに書いてありますように確定利付債券分については万分の三、その他株券等におきましては万分の六というふうに、下欄にありますところの一般顧客がやる、消費者が行う取引につきまして設けられております税率の半分でございます。一般の分は確定利付債春分につきましては万分の七、株券等につきましては万分の十五、こういうふうに差別を設けておるわけでございます。その次に、ここにありますが、公社債、貸付信託の受益証券については一年間を限つて課税しない。これは公社債市場は御承知の通り現在立つておりません。有価証券移転税が行われました際にはあつたわけでございますが、現行の公社債市場が立つていない状況から考えまして、これを暫く育成する見地から公社債、貸付信託の受益証券につきましては一年間を限つて課税しない。こういう措置を設けたわけでございます。その次はやはり例外的な税率でございますが、証券投資信託の信託財産に属する株券を譲渡した場合でございます。御承知のように証券投資信託は最近非常に普及して参りましているわけでございますが、これも何分増資期でございますので、これを優遇するような見地からこれにつきまして例外的な税率を二年間だけ設けることにいたしたわけでございます。
 次にこの趣旨は、信託財産に属しておりますところの株券を、証券業者が委託者といたしまして利廻り一割を確保するために時々入れ替える、或いは切替えるというような場合が多いわけでございますが、頻繁に移動するというようなことがございます。これは受益者が本来ならば持つているものと思いまして、一般の顧客分の株券ならば万分の十五の税率が適用されるわけでございますが、今申上げました育成の見地から二年間に限り万分の六、業者なみの税率を適用するということにいたしているわけでございます。
 第二点は納税義務者でございますが、これも先ほどから申上げましたように、今回の案におきましては「有価証券の譲渡をした者」といたしております。但し国及び地方公共団体には課税上ないというようなことにいたしております。
 その次は非課税有価証券と申しておりますが、短期国債証券、大蔵省証券等でございますが、短期国債証券につきましては課税しない。それから国民貯蓄債券、これは小額の債券でございますが、小額の債券については課税しない。このあたりの点につきましては前国会の提案と全く同様でございます。
 その次は有価証券取引税の納付方法でございます。有価証券の取引は大部分証券取引所を通じまして証券業者が取扱うわけでございますが、納付方法はおおむね旧有価証移転税に倣いまして、証券業者が取扱う分につきましては、業者が毎月取纏めまして翌月末までに現金を以て納付する、こういうことにいたしております。証券業者自体が売買する分につきましても自分が税金を取りまして納付する、こういうふうなことをするわけであります。その他相対売買等につきましては納付の便宜を考慮いたしまして印紙納付にいたしております。これは旧有価証券移転税から取られている方法でございます。
 その次は利子税、加算税、罰則、これらの附加徴収の制度につきましては、おおむね通行税、源泉徴収所得税、これらの例に倣いまして利子税、加算税、罰則等の規定を設けております。
 なお、この法律の施行日は大体八月一日から施行する、こういうことに附則で以ていたしておるわけでございます。
 以上有価証券取引税法案の説明を終りましてその次に登録税法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。
 この法案と前国会に提案いたしました法律案との内容は全く同一な案をそのまま提案いたしております。先ず第一は、登録税納付の際に使用された印紙が不正印紙であつた場合には、登記所から税務署に通知いたしまして、その税金を、現金であとから徴収するという規定を入れておるわけでございます。従来時々登記所において問題になりましたすでに使用済の印紙を再び登記官吏の不正などによりまして剥がしましてこれを又使用するという例がありまして、国会におきましても問題がありました経緯を考えまして、これらにつきましては、これを防止するために登録申請者から税金を税務署のほうで現金で徴収するという規定を設けたわけでございます。
 その次は外国公認会計士及び計理士の更新登録の場合の登録税でございますが、これは公認会計士法の改正の際に、更新登録の際の登録税の規定が洩れましたので国内公認会計士、日本の公認会計士、それから計理士法廃止の際の計理士、これらもそのまま計理士として登録するならば事業を継続いたすことができますので、開業登録の場合との権衡を考慮いたしまして同様に登録税を課することにいたしたわけでございます。
 その次は、鉱業法の改正によりまして鉱害による賠償金を支払つた場合には、その旨を登録した場合には、一つの権利といたしましてその後鉱業権を取得したものについても、まだなお効力があるというような鉱業財産権保護の規定が設けられましたので、登録手数料の趣旨等を考慮いたしまして新規登録は支払金額の千分の一、抹消登録は一件毎に二十円、その他の登録は一件毎に十円の登録税を課するということにいたしたわけでございます。登録税法は八月一日から実施することにいたしております。以上が登録税法の一部を改正する法律案でございますが、これは全く前国会に提案しました法律案と同様でございます。
 その次に、国税徴収法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。先ず第一に前国会に提出いたしました案との差異は一点あるわけでございます。これはすでに所得税法或いは法人税法で説明があつたと思いますが、簡易利子税額の計算方法の規定でございますが、利子税額十万円未満のときには簡易税額表によるというような規定があります。同様に国税徴収法におきましても延滞加算税額について十万円のときには簡易加算税額表によることにしておるわけでございますが、前国会におきましてはその計算の基礎が延滞加算税の加算の基礎が百八十日未満の条件があつたわけでございますが、今回の案におきましては、所得税の利子税の計算方法にならいまして、この百八十日未満という計算の期間を落したわけであります。その他の点につきましては前国会案と全く同様でございます。内容につきまして大略御説明申上げます。
 先ず第一点は、過誤納に係る国税及び滞納処分費の過誤納の還付方法でございますが、過誤納の還付を促進するために、従来は税務署所在地の納税者につきましては、最寄りの郵便局から還付する方法がなくて、大体呼び出しまして、税務署まで来てもらつて還付しておつたわけでございますが、今回の案におきましては、最寄りの郵便局において還付することができる。そのために郵便局に資金を渡しておきます。大体十四億ぐらい予定いたしておるわけでございます。
 その次は、今申上げました延滞加算税額の計算の簡素化の問題でございます。これも大体日歩四銭の延滞加算税額が滞納になりますとつくわけでございますが、細かい納税者につきましては、その計算方法が非常に煩雑でございますので、これを簡素化の見地から、十万円未満のときには簡易加算税額表によるというようなことを利子税と同様に設けてあるわけでございます。
 第三点は、これは滞納処分の簡素化の見地でございますが、会社更生法によりまして更生手続が開始されますと、その整理事務はおおむね本店所在置の地方裁判所に集中されるわけでございます。併し国税のうちでも関接国税、或いは源泉所得税になりますと、或いは支店或いは工場ごとに滞納処分が行われるわけでございますが、整理事務が集中されることを考慮いたしまして、滞納処分を集中する意味から、その更生事件の所轄地方裁判所の所在地の国税局又は税務署に対しましてその徴収事務を引継ぐと、こういうことにいたしておるわけでございます。一つの内部的な手続規定のようなものでございます。
 第四点は、これも計算簡素化の見地でございます。還付加算金の計算については、過誤納額が百円未満のときには還付加算金をつけないことにいたしております。利子税のほうは、国が取ります場合には逆に千円未満のほう片取らないと、いうふうにいたしまして、還付加算金をつけますほうの金額を少くいたしておりますが、これは納税者保護の思想が現われておるわけでございますが、そういう計算簡素化の見地から、前国会に提案いたしました法案と同様な趣旨をここに入れておるわけでございます。
 その次に、納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。
 先ず前国会に提案いたしました法安との差異が一点あります。その一点はこの法案は納税貯蓄組合制度の普及を図るために、納付の委託の目的以外に引出された場合におきましても、納税貯蓄組合預金ならば、引出された金額が一定金額以内のときには所得税を課さないと、こういたしておつたわけでございますが、前国会におきましては一定金額が三万円となつておつたわけでございますが、本国会におきましては、三万円では若干ゆとりが少いというわけで、五万円にいたしたわけでございます。これが大きな差でございますが、五万円の根拠は、大体総所得四十五万円ぐらいのかたが納税貯蓄組合に入りまして、毎月貯蓄をして参りますと、納期前の平均残高が約三万円くらいになる。そのかたの税金は、所得税、事業税、市町村民税、固定資産税で大体十五万円くらいになるわけでありますが、計算上三万円くらいになる。その三万円を引出した場合には、例えば病気とかその他の事由に上り引出した際には、所得税を取らないということにいたしたいという趣旨でございまするが、三万円では余りゆとりがないというわけで、五万円程度というふうにいたしておるわけでございます。
 以上が揮発油税法ほか五税法案の説明でございます。
#6
○政府委員(北島武雄君) 関税定率法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その大要を御説明申上げます。
 この法案の主要な目的といたしている点は、三つの点でございます。その第一点は、セメンシナほか六品目の関税を引上げて、当該産業の維持育成を図らんとするものであります。その関税率の引上げの点につきましては、前国会におきまして提案いたしましたものと全くその内容同一でございます。以下御説明申上げます。
 先ず便宜上サントニンから御説明申上げますと、サントニンは従来日本では製造できておらなかつたのでありますが、戦後みぶよもぎを原料といたしましてサントニンを製造することができるようになつたのであります。北海道、東北地方におきまして、みぶよもぎと称するサントニンを含有いたしております植物の栽培に成功いたしまして、それからサントニンを製造して現在に至つておるのでありますが、現在におきましては、国内需要を十分賄い得るだけでなく、相当量の輸出も可能な程度になつたのでありますが、外国品に比べまして我が国産品は幾らか価格の点において不利な面がございますので、この際関税を、従来無税でございましたのを、二割の関税を新たに課するということであります。
 次にセメンシナと申しますのは、これはみぶよもぎと同様な種類の植物でございまして、サントニンを含有する植物でございます。サントニンの関税率を無税から二割に上げまする権衡上、原料となりまするところの植物につきましても、従来の無税に放置いたしておりますと、その間の抜け道ができますので、セメンシナにつきまして従来の無税の関税を一割かけるということにいたしたわけでございます。
 次に麦角でございます。麦角と申しますと、ライ麦に一種の菌類を発生させまして、できた黒い穂を採集したものでございます。婦人薬として重要な薬制であります。戦前は我が国におきまして全く生産されなかつたのでありますが、昭和二十三年頃から岩手県におきましてその栽培に成功いたしまして、現在では国内需要を十分に満して、なお且つ輸出もできる程度の生産量を挙げるに至つたのでありますが、これも輸入品に比べまして価格の点におきまして国産品が不利でありまするので、この際従来の無税の税率を従価一割の関税をかけて国産品を保護しようというわけであります。
 次に群青でございますが、群青と申しますと、カオリン、珪藻土、ソーダ灰、硫黄、石炭を原料として製造いたしました一種の青色の顔料でございます。スタンプ用インキ、印刷用インキ、或いは絵具、クレヨン、塗料等の原料になるのであります。本品の国産は昭和十三年頃から始められまして、その品質も外国品に比べて何ら遜色がないのでありますが、価格の面におきまして外国品に圧迫を受けまして、最近におきましては年々その国産量も減つて来ておるような状況でございますので、この際関税率を従来の二割から二割五分に引上げてこの生産を保護しようという趣旨のものであります。
 次にカーボンプラツクでございますが、カーボンブラックはゴム工業、即ちタイヤを製造いたします場合のゴムの補強剤でございますが、その他印刷用インキも或いは電線の製造に当りましても、その原料となるものでございます。カーボンブラックにつきましては、国産の製造能力といたしましては、昨年末におきまして約九千七百トンでございますが、残念ながらアメリカから輸入されまするものにつきまして価格が二割乃至五割程度高いということと、それから一部のものはアメリカ品に比べて品質が劣るという事情から、九千七百トンの製造能力がありながら、昨年中の生産は約半分でありまして、四千五百四十七トンの生産しかなく、他は輸入に待つておつた状況でございますが、ところが最近我が国におきまして新しい方法によりましてアメリカの産品に匹敵するような品質のカーボンブラックを製造する計画ができまして、四つの工場におきましてその計画を進めております。すでに或る工場におきましてはその設備も完了し、この七月中には市販ができるように相成つておる。これらの新製品の製造能力は約四千トンでありまして、これを以ていたしますれば従来の舶来品に対して優に対抗できる程度までに至つたのでありますが、然るに価格の而から先ほど申上げましたように国産がいささか高いので、このままに推移いたしますとなかなか国産の伸びが悪い、或いは又生産を手控えるというような状況になりますので、この際に従来のカーボンブラックの従価一割の税率を二割に引上げようというものでございます。
 次にテレビジヨンの受像機でございますが、御承知のごとく今年の二月一日からテレビジヨンの放送が本格的に行われまして、テレビジヨン受像機の国産工業を至急確立することが必要となつたのであります。このテレビジヨン受像機の工業を育成いたしますことは、結局我が国が先進国に比べまして立遅れておりますところの超短波通信工業の確立に寄与することが多大なのでありまして、遺憾ながら現在におきましてはテレビジヨン受像機の生産も日本において開始されたばかりであります。アメリカ等の外国品に比べまして価格も著しく高いのであります。この際従価二割の税率を三割に引上げようというわけでございます。
 次に、こんにやく芋でございますが、こんにやく芋は我が国におきましては群馬県、茨城県、栃木県或いは富城県、長野県、静岡県等におきまして農家が栽培いたしておるのでありますが、これらのこんにやく芋が生産されまする場所は、大体におきまして山間の傾斜地帯でありまして、これらの農家におきましては、こんにやく芋の収入が非常に重要な現金収入に相成つております。その農家の戸数は十六万戸、その作付面積は八千二百四十四町歩という、ふうに及んでおります。このこんにやく芋の昨年中におきまする生産量は九千二百六十六トンでありまして、まあ国内需要は十分に満し得る程度の生産量があるのでありますが、割安な外国品が南支或いはインドネシア方面から入つて参りまして、又これらの地帯におきましては殆んどこんにやく芋というのは野生の植物でありますので、ただそれを採集いたしまして運ぶだけで足りるわけであります、国産品に比べて非常に安い。このために我が国のこんにやく芋の価格がだんだん下落いたしまして、これらを栽培いたしておりまする農家方面におきましては非常に苦しんでおります。この際こんにやく芋につきまして従来従価一割五分の関税でありましたものを、四割五分といよふうに引上げたのであります。なお、こんにやく芋の関税率について沿革的に申しますと、昭和八年におき申しても同様な事情が起りまして、外国から非常に安い野生のこんにやく芋が入つて来るというので税率の改正を行なつたことがございます。その時の税率は当時従価一〇%でありましたのを今度は従量税に直しましたが、これを従価に換算いたしますと五二%に相成つておつたのであります。昭和二十六年の一般的正に際しましては、当時の食糧事情等のこともありまして、一般の税率である現行の一五%にいたしたのであります。最近の事情に鑑みまして、こんにやく芋についていささか率は高いようで周りますが、今まで通りの税率を四割五分に引上げたということであります。
 なお関税率の改正につきましては、前国会に提案いたします前にいろいろな方面から引上げ或いは引下げの要望がございまして、約四十品目につきまして改正の要求があつたのでありますが、我々といたしましては、すでに日本はガットに加入申請をいたしております際でもありましたので、外国との関係もありますの外れそれらを考えまして最小限度において品目を選んで、止むを得ないものを取上げるということにいたしたのであります。
 次に、この法案の主要な改正点であります第二点は、現在関税定率法の附則におきまして、種々の物品につきまして暫定的に関税を免税又は軽減している品目がございます。これらの品目につきましては、先に参議院の緊急集会におきまして或いは又先般国会に提案いたしまして差当り今年の七月三十一日までその輸入税が免除されているのであります。更に引続いてこれを昭和二十九年三月末日までその免税期間を延長するということに提案いたしております。但し品目につきましては若干の整理をいたしまして、その中で前国会に御提案いたしましたのと違つておりますのは、高梁及びとうもろこしでございます。高梁及びとうもろこしにつきましては、今回の案におきましては今年の十二月までは一応全部免税する、併し来年の一月からは飼料の製造の用に供するものだけを免税するというふうに変えたのでございます。高梁及びとうもろこしは、一昨年暫定的に免税措置がとられております。当時は一般に食糧事情も十分でなく、それから又これらの高梁、とうもろこしは、その用途の大部分が飼料に用いられるというので、一般的に免税をいたしておつたのでありますが、目下の事情によりますと、もはや他の用途に供せられるものについてはもう免税する必要はないというように考えまして、この飼料の製造の用に供するものについて来年一月から免税するということにいたしております。
 なお落花生につきましては、前国会にも提案いたしましたのと同様、免税から外しまして、搾油の用に供せられるものに限つて免税するというように関税定率法第九条を改訂いたしております。
 又菜種、からし菜の種につきましては、これも前国会におきまして免税を廃止するという提案をいたしたのであります。菜種、からし菜の種は最近非常に国内の生産が増大いたしまして、もはや殆んど輸入を必要としない状況であります。一般的な免税はこれを廃止することにいたしております。
 又船舶につきましても、前国会におきまして提案いたしましたのと同様、もはや中古船舶を緊急輸入するというような状態でありませんので、この際免税措置を廃止いたすことにいたします。
 又他面におきまして、企業経営の合理化を促進するために、新たにせん孔カード式統計会計機械を免税品目に追加いたしました。これは前国会に提案いたしましたのと同一でございます。
 なお、重要機械類の免税でございますが、重要機械類につきましては、従来関税定率法別表「輸入税表第十六類に掲げる機械類」と書いてございまして、常識的には機械類と考えられるものであつても、輸入税表第十六類に掲げるものじやないと工合が悪いということになつて、運用上支障が生ずる場合もございまして、十六類に掲げる機械類ということを削除いたしまして、単に機械類でというふうに直しております。
 又金鉱業に使用する特定の部品につきましては、従来金管理法におきまして免税されておつたのでありますが、先般の改正からこれを関税定率法のほうに移しております。但し免税品目につきましては、若干の整理をいたしております。
 次にこの法案の改正の第三の点は、鉄の輸入税を免除する法律を廃止いたそういうことであります。鉄の輸入税免除に関する措置は、昭和十二年支那事変が始まります前に緊急勅令によりまして、当時の軍需生産の必要から免税措置がとられたのであります。その後期限が延長され、或いはそれを法律に書き改めまして現在まで至つております。いわば戦時立法であつたわけであります。終戦後におきましても、一応戦争の被害によりまして鉄工業が殆んど壊滅的な打撃をこうむりましたので、その鉄鋼業の生産が回復するまで免税が続いておつたわけであります。最近の鉄鋼の需給及び価格の状況等に鑑みまして、もはや一般的にその輸入税を免除する法律というのを存置しておく必要はないというふうに考えまして、この法律を廃止することにいたしました。但し暫定的な措置といたしまして、この法案にも書いてありまするように、溝型のレールにつきましては、今年の九月末まで暫定的に免除するということが書いてございます。この溝型レールと申しますと、市内電車の曲り魚に使います溝型のレールであります。これは日本でできないことはないのでありますが、数量等の関係から今までベルギーから輸入いたしております。何年かに一回相当大量な工事する時期が来まして、輸入するわけであります。今年はたまたまその時期に当つておりまして、大都市におきましてはすでにもう菅の免税であるということのつもりで予算を組んでありました。それを突然免税措置を廃止することは公共団体において使用するのに鑑みまして、いささか酷なる点もございまするので、今年の九月末まで免税いたしまして、その間に契約を作ろうということにいたしました。
 なお、鉄につきましては、更に厚さ〇・六ミリメートルを超えない薄鉄板のきず物でございます。これにつきましては来年の三月末まで輸入税を免除することにいたします。これらは輸出、玩具に使用されまするところの材料になるのでありまして、相当部分をアメリカから輸入いたしております。而もこの金属玩具はその又相当部分が輸出されますので、取りあえず来年の三月末までの輸入税については免税措置を講じまして、なおその間に或いは場合によりましては保税工場の制度を利用せしむるなり、或いは又一般的な輸出免税の措置を講ずるようにいたしまして、来年の四月以降はまあ一般的な免税ははずす、こう考えております。
 以上を以ちましてこの法案の説明を終ります。
#7
○委員長(大矢半次郎君) 今までの七つの法案につきまして御質疑を願います。
#8
○平林太一君 議事進行。質疑に先だちまして、資料の提出を要求いたしておきます。昨日この日本開発銀行及び日本輸出入銀行より当委員会の要求によりまして一覧表を提示して参りました。私はこれを一応点検いたしまするに、その結果、この一覧表においては甚だ満足しがたきものがある。この一覧表の提出を要求いたしましたる私の意思、目的に合致せざるものがある。でありますから、これは五千万円以上のみを摘出いたしましてこちらに提出いたしたのでありまするが、至急に五千万円以下の全部に亙ります貸付先の一覧表を提出することを再度私から要求いたします。そのことは先日大蔵政務次官の愛知揆一君にこのことを要求いたしましたときに、同君は突然として驚標したごとき態度を以ちまして物理的に大量なことに相成るから、さようなことは不可能であるということを言われております。それで私から同時にそれに対しまして、それじや物理的に大量と言うなら富士山くらいの大きさの量になるのかということを反駁いたしておきましたが、ところが持つて参りました資料はそういう比較からいたしましても、実はこの部屋一ばいのものを持つて来るかと思いましたが、嵩図らんや、数片の紙片に過ぎない。而もこういうものは大体わかつておる。殊に輸出入銀行の、ごときものに至りましては、甚だ国会に提出する資料といたしましては、国会を軽視しておるというような事態がこの輸出入銀行の書類の中によく現われておる。甚だこれは容易ならざることであります。そこで今申上げておる通り、事経理の問題になりますると、愕然として驚くということでありますから、当委員会として、私は大蔵委員会の一人として、この特殊なる国民の血税によるその資金を以ていたす銀行に対しましては、厳重なるこれに対する内容を知悉しなければなりません。でありまするから、取りあえずの処置といたしまして、これを本日は五千万円以上でありまするが、五千万円以下全体の貸付けに対します資料の再提出を求めます。そしてこれに対しましては、なお貸付けの総額、それに対しまして返済、これは残高だけでありますが、返済、第一回に貸付けた総額、それからこれに対しまする貸付期限、それから貸付をいたした目的と理由、この理由というものに対しましては、相当にこれはよく調査しておかなければ、銀行に対する運用の使命を達成することができない。それから当然これに附随いたしまして申込件数、いわゆる融資を申込みました総体の件数、それに対しましてどのくらい除外されておるか。その除外された中のものに対しまするそれぞれについても、これはよく検討しなければなりませんが、これは一応私は寛容の態度を示しましてそれはいたしておきません。とにかく貸付をいたしましたものに対しまして、全体の資料を私から要求いたします。そして改めて大蔵大臣及び両銀行総裁を招致いたしまして、これに対しまする徹底的な、よく国民の目にも納得の行くような措置をいたさなければならん。故に本日委員長にこの書類の再提出をいたすことを求めますので、その点然るべく事務的な手続をとられることを要求いたします。
#9
○委員長(大矢半次郎君) 昨日政府側から今の問題の資料提出のあつた場合に、平林委員からこれで結構だというお話がありましたので、従つてかねて申上げておりましたところの理事会で御相談をしてきめようということは取りやめにしていた次第であります。たまたま今、更に平林委員よりこれでは不十分だからして、なお詳細な資料を欲しいという御要望でございます。この委員会散会後理事会で十分御相談いたしてその扱い方をさめたいと思います。
#10
○平林太一君 結構です。只今委員長から非常に丁重なお言葉がございまして昨日は委員長からもお話がありまして又当委員会の西川甚五郎君からも私のところへそういうお話がありましたのでございます。併しそれはやはり会議以外の場所におきまして、一応その人への儀礼といたしまして、エチケットといたしまして、そういうことはあり得ることであります。それでありますから、それは別個の個人的の問題であります。本日なお、昨日来これらの内容を調査いたしました結果、正式に出します。個人の関係と公式の関係は全然別でありますから、それは今後とも我々といたしましては、その点を私からよく然るべく申上げて、それが大体これでいいというようなことは、非公式に申上げることは甚だ言うべきことではない。それだから言うべきことではないから、私のほうではとるに足らないものとしたということであります。後に参考にもなりますので、私からこういうことを申上げておきます。
#11
○委員長(大矢半次郎君) 平林委員に申上げます。昨日私はそういうことははつきり申上げたはずであります。政府から資料の提出があつて、それを平林委員が御覧になつて御満足行けばそれでよろしいとする、御満足が行かないならば改めて理事会を開いてよく御相談しようと、こういうことで速記にもちやんとあるはずであります。而して資料が提出された後、それでいいかとお尋ねいたしましたところ、よろしいと、こういうわけでありますから、今朝の理事会を開くことも取りやめになつた。そしてこれは決して私事ではありません。そのことをはつきり申上げておきます。いずれ本委員会散会後に理事会を開きまして、この扱い方につきまして、平林委員も御出席の上よく御相談いたすつもりであります。
#12
○平林太一君 了承いたしました。
#13
○小林政夫君 もうお昼前で、時間もないようですから、簡単に説明の範囲の質問をいたします。ちよつと今関税定率法説明の中になかつたので、或いは御説明があつたとすれば重複になるならばいいのですが、附則の第五項と第一項にこうりやん、とうもろこしについて例の飼料、餌用のこうりやん、とうもろこしは二十九年一月一日から免税にする。それから今まではとりあえず七月三十一日までは全部免税、その免税規定は本年の末日まで。こう分けたのはどういうわけですか。
#14
○政府委員(北島武雄君) この点につきましての内幕を御説明申上げますと、まあ私どもといたしましては、もうすでに切替えてよろしい。飼料の製造用のみに供するものについて免税するのは切替えてよろしい。こういう考えであつたのであります。ところが農林省の方面におきましては、これは飼料の品質改善に関する法律というのが前国会に通過いたしまして、その施行が来年の一月になるのであります。実は農林行政特に畜産行政の見地からいつて、それまでの間一般的に免税してもらつて法の施行と実は合せてもらつたほうが技術的に便利だという話がありましたので、僅かな期間ではありますし、まあそこまで私どもも折れたというのが実情であります。
#15
○小林政夫君 折れたというのは、農林省案で一月一日からと分けたほうがとれるということになるのですね。税収は上り得る余地があるわけですね。
#16
○政府委員(北島武雄君) 実は農林省の畜産局の意向はこういうことなんです。飼料の品質改善に関する法律というのは、来年の一月から施行になります。で実は従来こうりやん、とうもろこしというものは昔は保税工場で以てこうりやん、とうもろこしを他のものと混入いたしまして飼料に製造してそうして国内に出す、そうすると免税になるわけです。こうりやん、とうもろこしも飼料用の免税する方法は、その保税工場制度によれば大体できるわけであります。そういたしますると、差当りは大工場だけがまあ便利、利益する。そこで農林省方面におきましては、農業協同組合方面にも保税工場とまでは行かなくても、飼料の配合を行わせるような設備を極力来年一月を目的としてしよう。そういうことになりますれば、それと同時に飼料の製造用に供するものを免税にするというのを、関税定率法第九条に調つてございます通り、大きい工場と小さい工場が同じスタートに立つて発足できるという説明であつたのであります。それも尤もなことだと考えまして、農林行政に協力する意味から一月一日からすると、こういうふうにいたしたわけであります。
#17
○小林政夫君 それからさつき塩崎君から説明のあつた郵便局から払戻す租税ですね。これは六十億の租税払戻金のあの予算の中で十四億を復活するということですか。
#18
○説明員(塩崎潤君) さようでございます。
#19
○小林政夫君 それは予算書には現われなくていいわけだな。六十億租税払戻金というものが予算にとつてあれば、それで財政措置はいいわけですか。
#20
○説明員(塩崎潤君) 税務官署所在地の納税者に払戻金を還付する際には、この新らしい規定でいたすこととなるのであります。従来税務官署所在地外の納税者に対していわゆる隔地者払いとして郵便局を通じて払戻している取扱いの趣旨から考えまして、郵政官署に交付するものにつきましては、払戻金のうちから交付されることとなる取扱いができるのではないかと考えます。
#21
○小林政夫君 収納事務を取扱う事務費は、一般会計からはつきり郵政特別会計に繰入れておる。払戻金だけは取りのけていいという見解だな。
#22
○政府委員(渡辺喜久造君) 予算の点ですから、我々のほうでも余り専門的によく知りませんので、主計局のほうでまあこれでいいという意見だものですから、一応それでやつておるわけでございますが、事務費のほうは事務費として別に上げておりますが、払戻金につきましては、一応税務官署が直接払戻す場合と、それから郵政官署を通じて払い戻す場合と、結局郵政官署のほうはその払戻しの項目から振替えをいたしてまあ払つて行く。従来も一応今塩崎課長から御説明いたしました通り、隔地者払いにつきましては、その制度でずつと御承認を願つてやつておりまして、今度措置いたしますのは、一応所蔵地の分についてもそれを拡げようというので、新らしい制度を作るというよりも、従来の範囲を拡めようということにとどまつておるのでありますから、大体従来それでいいというようになつておつたので、我々も主計局のほうの意見をそのまま尊重しておるわけでございますが、なお若し御必要がありますれば、そのほうの専門の人に説明して頂いたらいいではないかと思います。
#23
○菊川孝夫君 今御説明のあつた点について若干御質問したいと思いますが、第一番の揮発油税法の一部を改正する法律についてでございますが、今度利子税を徴収するというようになつておりますが、今まではそれは徴収はされなかつたのかどうか。
#24
○政府委員(渡辺喜久造君) 今までは間接税の面におきまして利子税の制度がございませんで、従いまして徴収はしておりません。ただ附加えて申上げさせて頂きますと、揮発油税につきましては、大体ずつと納期に完納になつておりまして、滞納の事実は殆んどない。現在においては揮発油税については全然滞納の事実はないということを申上げておきます。
#25
○菊川孝夫君 滞納の事実はないのに、なぜ新たにこの法律改正で日歩四銭の利子税ということを設けたか、その理由を一つ伺います。
 それからもう一つは、この日歩四銭というのはどこから算出して四銭ということになつたか。というのは一般の、悪く解釈をいたしますと、日歩四銭の利子税を払つておれば、相当長い間滞納できる。そうすると一般市中の金利はとても今では日歩四銭というようなことはない。今問題になつております市中の金融その他を考えた場合に、十五銭或いは二十銭ぐらいは通例だというので、四銭の滞納利子税を払つて、二十銭のものを借りるよりも四銭を払つておれば、いつまでも滞納できるということになつて参りますと、その納税義務者が悪意にやろうと思えばやれるわけですが、これらに対する制裁をどういうふうにするか、悪意のそういう滞納者に対する制裁はどうするか。
#26
○政府委員(渡辺喜久造君) 現実の姿は先ほど申上げましたように、揮発油税に関する限りにおいては今は滞納はございません。併し将来その状況がずうつと続くということについてはちよつと保証しかねますので、他の一般の間接税につきまして今度すでに成立を見ました酒の税金におきましても、まあ物品税におきましても利子税をつける、それに倣いましてやはり揮発油税につきましても四銭の利子税を設けた。将来滞納事実が起きました場合におきましては、やはりそれが適用されるように措置をしておくのが全体の体系の上から言いまして適当な措置ではあるまいか、こういう意味におきまして、滞納がなければ勿論適用はないはずですが、将来滞納が起きないということの保証もございませんので、やはり設けておいたほうがいいんじやないかというのが、その規定を挿入した趣旨でございます。なお四銭の問題につきましては、これはいろいろ経過がございまして、たしか昔四銭くらいとつていたと思つております。そのときは大体株の払込の遅延などの場合におきまして、よく四銭ずつの延滞金をとつていたというような点をにらみ合せまして、通常の今菊川さんがお話になりました闇的、高利貸的な金利というよりも、普通銀行から借りた場合の金利よりも或る程度少し高目だという点で、四銭というのがきまつたと思つております。その後インフレが進みまして、かなり一般的な金利がまあ高くなつて行つたというときにおきまして、これを十銭に引上げたことがございます。併しドツジ・ラインの強化によりまして大分経済も落着いたのちにおきまして、どうも十銭では少し高過ぎやせんかという、闇がそう一般的でない時代におきましては十銭は高過ぎやせんかというので、シヤウプ勧告による税制の改正の機会におきまして四銭に戻したという経過を持つております。なお四銭は一応利子税として加算されますが、税務署のほうで滞納になつております場合におきまして、督促状を出しまして、そうして督促の期限内に納まりませんと、今度は延滞金日歩四銭がもう一つ加算されます。従いまして督促期限を過ぎましたのちにおける滞納におきましては、八銭の一応まあ負担が納税者にかかるということに現行法においてなつております。
 なお、今お話ございました悪意の滞納者というものに対する措置といたしましては、国税徴収法におきまして差押え、公売の手続がそれぞれ規定されてございますので、我々のほうといたしましては、ただ八銭納めればいつまでもまあそれで漫然放置していいという気持は毛頭ございません。それぞれの手続によりまして納まらなければ納まらないなりの措置を講ずべきものだと考えております。
#27
○菊川孝夫君 私は日歩四銭につきまして、直接税の場合と間接税の場合とはちよつと趣きが異なつておるのじやないかと思うのですが、直接税が何でも延滞の場合には日歩四銭かけて、地方税その他においても皆これに倣つておるのですが、直接税はこれは悪意のものもあるが、税金が高いので納められないという人が多いので、その人々の延納、延滞とはちよつとここは間接税の場合とは趣きを異にしているということを考えなければならんので、それとの均衡から考えて日歩四銭というものについては矛盾があるわけですが、今日は立法の趣旨だけお伺いいたしておきます。
#28
○政府委員(渡辺喜久造君) 更に一言申上げさして頂きますと、確かに直接税と間接税につきましては、或る程度区別した考え方があり得ると思つております。ただまあ間接税につきましては、実は直接税よりももつとシヴイアであつていい面ともつとゆるやかでなければならん面と二つのフアクターが入つて来ると思つております。と申しますのは、御承知のように間接税は転嫁を予想しておるわけでございますが、最近のように買手市場になると、これはまあ品物によつて違いますが、かなり代金の回収などが遅れまして、納税者としましてはできるだけ納期に納めたいという気持が相当強うございましても、まあ代金回収が遅れる面におきましてなかなか思うように納めきらんといつたような、割合にまあ気の毒な事情の場合も実はあるわけでございまして、まあ転嫁が完全に行われ、代金回収が納期までに十分行われまして、なお且つ納めていないという人につきましては、お説のように直接税よりももつと厳格に出ていいと思いますが、逆に又品物によりましては、代金回収が十分に期限内に行かないために、まあ止むを得ず延ばしているといつたような、かなり同情さるべき事情のものもあるようでございまして、と申しましてもそれを一々税法の上で区分するということもちよつと困難であろうというふうに思いますので、確かにお説のように直接税と違つたフアクターがあることは我々も思いますが、それじや間接税のほうをすぐ直接税よりも高い利子税にしていいかということにつきましては、相当いろいろの角度から見まして慎重考慮を要すべきものじやないかと、かように考えております。
#29
○菊川孝夫君 第二点、砂糖消費税の一部を改正する法律案……。
#30
○委員長(大矢半次郎君) まだたくさんありますか。
#31
○菊川孝夫君 ええ。
#32
○委員長(大矢半次郎君) ちよつとお諮りいたします。各般についての御質疑はまだまだたくさんおありのことと存じますが、都合によりまして本日はこの程度にとどめたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○委員長(大矢半次郎君) 御異議ないと認めます。それではこの委員会散会後に先ほど平林委員が要求せられた資料の扱い方について御相談願いたいと思いますから、理事のかたはお残り願います。なお午後一時からここで建設委員と道路整備費の財源等に関する臨時措置法案について連合審査が開かれるはずであります。念のために申上げておきます。
 本日はこれで以て散会いたします。
   午後零時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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