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1947/02/03 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第6号
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1947/02/03 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 財政及び金融委員会 第6号

#1
第002回国会 財政及び金融委員会 第6号
昭和二十三年二月三日(火曜日)
    午後二時二十九分開議
 出席委員
   委員長 早稻田柳右エ門君
   理事 島田 晋作君 理事 中崎  敏君
   理事 梅林 時雄君 理事 塚田十一郎君
   理事 吉川 久衛君
      川合 彰武君    河井 榮藏君
      佐藤觀次郎君    田中織之進君
      西村 榮一君    松尾 トシ君
      大上  司君    中曽根康弘君
      原   彪君    細川八十八君
      松田 正一君    青木 孝義君
      泉山 三六君    江崎 真澄君
      島村 一郎君    周東 英雄君
     山口喜久一郎君    淺利 三朗君
      井出一太郎君    内藤 友明君
 出席政府委員
        大藏事務官   愛知 揆一君
 委員外の出席者
        大藏事務官   谷村  裕君
        商工事務官   大野 數雄君
        復興金融金庫理
        事長      北代 誠彌君
        復興金融金庫審
        査課長     村上 素男君
        專門調査員   圓地與四松君
        專門調査員   氏家  武君
    ―――――――――――――
一月三十一日
 昭和二十二年法律第百七十号(大藏省預金部特
 別会計、國有鉄道事業特別会計、通信事業特別
 会計並びに簡易生命保險及び郵便年金特別会計
 の保險勘定及び年金勘定の昭和二十二年度にお
 ける歳入不足補填のための一般会計からする繰
 入金に関する法律)の一部を改正する法律案(
 内閣提出)(第一〇号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 小委員会設置に関する件
 復興金融金庫法の一部を政正する法律案(内閣
 提出)(第五号)
    ―――――――――――――
#2
○早稻田委員長 会議を開きます。
 去る一月三十日本委員会より議長のもとに提出をいたしておきました復興金融金庫の業務内容に関する國政調査承認要求書に関しては、当日議長の承認を得ましたので、本日はこれに基いて復興金融金庫の業務関係について、当局との懇談会を開きたいと存じます。これは速記を止めて秘密会とします。
     ――――◇―――――
    〔午後二時三十分懇談会に入る〕
    〔午後三時三十七分懇談会を終る〕
     ――――◇―――――
#3
○早稻田委員長 以上をもちまして、復金当局との懇談会を閉じまして、ただいまより委員会を継続いたしたいと存じます。
 復興金融金庫法の一部を改正する法律案に対する質疑はすでに終了をいたしておりますので、これより本案を議題といたしまして、討論採決に入ります。島田君。
#4
○島田委員 私は日本社会党を代表いたしまして、本案に対しまする賛成意見を述べたいと思います。賛成意見を述べるにつきまして、賛成意見には違いありませんけれども、実はいろいろ強い希望をもつておるのであります。今までの例から申しますると、附帶決議というような形式をとりますけれども、附帶決議の性格というものにつきましては、御承知のような関係筋の意向もございますし、またわれわれが考えましても、ただ通り一遍の附帶決議で、ほとんど実行できないということでは、國会の権威に関しますので、この際は強い意見をただいまから織りこみまして、そして本案に対する賛成意見といたしたいと存じます。
 実は率直に申しますると、ただいま復金のあり方につきましては、國民の間に非常な疑惑の目をもつて見られているのです。この点につきましては本委員会の質疑におきまして、各委員から相当つつこんだ質問があり、また御意見なりの開陳がありまして、委員会としては十分審議したと思うのでありますけれども、世間一般におきましては、先ほどの秘密懇談会にありましたように、いろいろ特殊な問題、あるいは一般的に復金のあり方、やり方につきましては、疑惑の目をもつて見られている。この点は復金の当事者自身においても、御迷惑だと思うのであります。國民といたしましても、非常な不明朗な感じを受ける。どちらにいたしましても、芳ばしくないことでありますので、この点はわれわれの責任におきましても明瞭にいたしたい。その点と、それからもう一つは、そういう問題を離れまして、廣く日本の金融政策と申しますか そういうものを裏づける金融政策といたしまして、インフレの問題と関連いたしまして、復金のあり方、復金という方式による産業金融のあり方がはたして妥当であるかどうか、そういう問題もあると思うのであります。わが党の鈴木政務調査会長は先般の本会議における首相の施政方針演説に対する質問におきまして、復金インフレ、あるいは復金が第二発券銀行の性格を帶びておるのではないかという言葉がありましたが、これはひとり鈴木さんのみならず、そういう意味においていろいろな批判が展開されておりますことは、皆さん御承知だと思います。私どももその点におきまして、復金がこのままでいつてよいかどうか、いろいろの復金の運営あるいはやり方に対する國民の疑惑ということを抜きにしまして、一國の財政金融政策面から申しまして、復金のやり方がよいかどうかということを痛感するのであります。しかしながら、現実の問題といたしまして、いろいろ資金計画もありましようし、また現実に復金が今日非常に資金が枯渇しておる。また一方におきまして、復金の方式によります生産増強の方式が妥当であるかどうかという問題を拔きにしまして、現実に石炭、肥料その他の重要物資に対する増産のために、復金が今役立つており、そうして資金がないという現実の要請に迫られますと、私どもは、ただいま議案になつております百五十億の増資というものを否定するという積極的の根拠がないのでありまして、率直に申しますと、私不本意でありますけれども、現実の要請に迫られて、この際はこの百五十億に賛成するのであります。しかしながら、いろいろの國民的な疑惑と、復金のあり方に対する根本的の問題がありますので、社会党といたしましては、一方におきましては、先ほどから言われましたような國政調査によりまして、問題になつておりまする会社、あるいはそうでなくとも、若干の会社を選びまして、徹底的な融資の調査をいたしたい。今回の法案を可決あるいは採決しますことに関係なく、常時ひとつやつていきたい。もう一つは復金方式を前提とする限りにおきましても、復金そのものの機構を改革し、強化刷新しなければならぬのじやないか。私の考えでは、復金の機構の改革には、少くとも二つの面があると思います。一つは融資を決定する場合の機関をどうするか。ただいまにおきましては、大分刷新されたと思いますが、それでもまだ満足なものがありません。もう一つは融資しましたものに対する監査のやり方、今日は監査部が復金の中にあるそうでありますが、それだけでもつて満足できるかどうか。こういう二つの面があると思いまして、これにはいろいろ私ども意見もありますし、また各党にも意見があると思います。また國会以外の学識経驗者あるいは識者の間にも、いろいろ意見があると思いますので、この点は十分にひとつ近い將來までに成案を練りまして、そうして法制化すべきものなら法制化し、また法制化が必要でないものならば、直すものは直す。また私どもといたしましては、この財政及び金融委員会の中に小委員会というか、特別委員会というかを設けまして、これと大藏、あるいは安本等関係当局並びに当事者であるところの復金の方々と私どもが主体となりまして、その関係の方々と、随時あるいは常時、協議懇談しまして、できるならば もしこの今議会が休会となりまするならば、休会中、あるいは休会になりませんでも、そういう一つの機関を設けまして、お互いに、また外部からも、それぞれの意見を伺いまして、何らかの途を発見したい。そういうふうにして、政府においても責任をもち、またわれわれも國会のイニシアテイヴによつて、あるいは法案改正、たとえば公團法におきましても、公團の運轉資金というものは、新公團ではありませんが、今までの公團は、運轉資金を復金から仰ぐことになつておりますが、それをそうしないで、市中銀行からするというように、なるべく復金の金をよけい使わないという方向にもつていきまして、ただいたずらな機関をつくるという案でなくして、実際政府もわれわれも腹をすえ、復金の方々も、ガラス箱の中に入りまして、三者が提携して案をつくりたいということを申し上げまして、私はこの法案に対し賛成したいと思うのであります。それについては、ひとつ私どもの強い要求に対して、政府の御答弁を承つておきたいと思います。
#5
○愛知政府委員 ただいま島田委員からまことに適切な御意見を拝聽いたしまして、非常にありがたく感謝いたす次第でございます。と申しますのは、今御指摘になりました事項は、その一つ一つがたまたま大藏当局といたしましても、特に最近痛切に感じておるところでございますので、ぜひともただいま御提案のようなことが至急に実現されることを、私どもとしてお願いいたしたいと思うわけであります。なお細目等にわたりましては、私どもでも案を立てまして、それぞれ上司の決裁を受けました上で、御相談申し上げたいと考えておるわけでありましす。なおまた財政金融委員会を中心に小委員会等をおつくりいただきますことについては、特にわれわれとしても率直に申しまして、國民的な観点から、その責任をわかつていただくという意味におきまして、ぜひさような方向に進めていただきたいと考えておるわけであります。
#6
○早稻田委員長 梅林君。
#7
○梅林委員 私は民主党を代表いたしまして、本案に賛成するとともに、二、三希望を述べたいと思うのであります。先般の委員会において自由党の塚田委員より、いろいろと意見の御開陳がありまして、当時、われわれもごもつともであると存じたわけであります。なおまた今同僚島田委員より適切なる御意見の開陳があり、これまたわれわれもそのように思う次第であります。御案内のごとく、再建途上にあるわが國といたしまして、この金融機関の非民主的であるということについては、各方面で指摘されると同時に、特にこのたびの復金問題に関する限り、社会指彈の的となつておるというようなことが、すなわちわが國の金融機関に対するいろいろな理論が唱えられ、あるいは金融機関の社会化と言われ、公共化の言われるゆえんでないかと私は思うのであります。しかしながら、金融機関の改革という問題につきましては、そのよつて起るところの理論に対して、われわれは公式理念をそのまま受け入れることはできないのでありますけれども、しかしながら、ここに私は猛反省をしなければならない重要な段階があるのではないかと思うのであります。そこでわれわれは金融機関の民主的な発展と、これによつてわが國の産業を再建するというような観点から、ぜひこの金融機関の民主的公共的な改革を私は主張するのであります。先般の委員会における塚田委員の言つておられたことも、あるいは島田委員の言われるようなことも、おそらくこのようなお氣持からではないかと思うのであります。われわれはその政治的責任におきましても、先ほどお話のござました小委員会のごときものを、ぜひとも本委員会に設けられまして、もう少し実態をつかんだ仕事をやつていきたいと思うのであります。一例を私申し上げますならば先ほど復金のお係りの方からお話がありましたが、実際にそのような実態を掴んでおられるかどうかという問題であります。私はある地区における建設本部長をやつておりますが、一昨年來政府とともに私はその審査にあたつております。同じ地域において同じ木材を製材しておる。ところが、その平坦地において使用されるものは四百二十円、それから一日にトラツクが一回か二回しか行かないという山の上にあり、しかもトラツクの中には三分の一くらいしか荷物は積めないというような所に持つて行くものは二百九十円である。この矛盾をどう見るか。しかも、二百九十円の実際を檢討することを怠つて、業者から四百数十円の要求があつたものを四百二十円に査定したというようなことは、私は將來國家財政の上から見て、重大な問題ではないかと思うのであります。さような点につきましては、実態を把握されるということに重大な意義があろうと思います。その点も今後の復金の査定におきましても、十二分の御考慮を煩わしたいと思うのであります。またそのようなことが、実際社会問題としてあれこれのことを引起すところの重大なる意義をもつておるのではないかと思うのであります。要するにこの復金の改革と申しますか、あるいは復金方式が、はたして是なりや非なりやという問題につきましては、先ほどの島田委員の御説の通りであります。ともかくこのようないまわしい社会に、いろいろなことが流布されるということについては、お互いその衝に当る政府当局も、復金当局も、われわれまた委員会も、その政治的責任においても、猛反省をせねばならぬ重大な時期であろうと思います。こういう意味合いにおきまして、先ほど島田委員の提唱されました委員会のごときものを、可及的速やかにお互いの間で研究して、國民大衆の意に反することのないような資金の運用をやりたいと希うものであります。これらの点に関しましては、いろいろと申し上げたいこともありますけれども、時間の関係もあり、いずれ不日にそれらのことを讓りたいと思いますが、ともかくこういう徹底的な監査的処置を講ずるということは、今の國民大衆に対する疑惑をなくするところの大きい意義もあることでありますから、先ほどの委員会のごときものを急速に設置して、これらの運営に当るということを、われわれも大いに要望し、希望すると同時に、私の申し上げましたところ一、二の点について、今後十二分の御考慮を煩わして復金資金の運営にお当りを願うということを希望申し上げまして、賛成の意を表する次第であります。
#8
○早稻田委員長 浅利君。
#9
○淺利委員 私は自由党を代表いたしまして、大体この案については賛成を表するものであります。しかしながら、先刻來も復金の当局よりいろいろ御説明を承つたのでありますが、なおわれわれといたしましては、これ以上に深く檢討をいたしまして、将來に向つてもなお復金の調査檢討については、継続してその調査を進めたいと思うのであります。その点を留保いたしまして、ともかくこの案には賛意を表するものであります。申すまでもなく、復金の設立いたしました理由が、日本再建に当りまして、どうしてもかくのごとき公共的性質を有する金融機関の設置が必要であるという建前から復金ができたのであります。今日の企業再建整備というものは、主として融資の方面に重点が置かれておるのであります。その融資の中におきましても、復金はその王座を占めておるのであります。從つて復金の融資いかんによつて、企業の消長が緩急を生ずる。また復金によつて、その企業の死命を制せられる生殺與奪の権を握つておられるという重要な関係があるのであります。從つてこの復金の融資及び運営ということにつきましては、この上とも十分愼重に復金設立の目的に副うように運営せられんことを希望するのであります。なおこまかいことにつきましては、いろいろ意見もありますけれども、今日は省きますが 過日來わが党の塚田委員から十分質問應答の際にもその意見を表されておるのであります。あるいは公團に対する融資の方面をどうするか、いろいろ檢討すべき問題は多々あると思うのであります。わが党はここにおいても、この点については目下いろいろ復金のありかた、あるいは將來の運営ということについて調査を進めておるのであります。先刻他の委員からもすでにお話がありましたように、復金が國家公共的の性質をもち、日本の再建復興に重要なる寄與をするという建前から、われわれ財政金融委員会におきましても、重大関心をもつのでありますから、この金融委員会と復金との関連において、今後一層密接なる関係を保持していくということは、最も必要であると思うのでありまして、先の委員の御意見に、全然同意をする次第であります。そういう次第でありまして、いろいろの今後のことにつきまして、多大の希望をもつておるのでありますけれども、今日の企業界の現状から見まして、復金の役割というものは、最も重要であります。この融資の運用で、円滑に、そうして生産の増強をはかる上において十分なる運用をせられるという心構えをもつて、今後事業を遂行せられるように希望を申し上げて、本案に賛成する次第であります。
#10
○早稻田委員長 内藤君。
#11
○内藤委員 私は國民協同党を代表いたしまして本案に賛成いたすものであります。ただいままで社会党、民主党、自由党の皆さんがそれぞれお述べになりました希望の事項につきましては全然同感であります。別な観点からもう一つ希望を申し上げて賛成いたしたいと思うのであります。それは前回三百億円を増資いたしまして、五百五十億円にいたされましたときもその希望を申し上げたのでありますが、重ねてその希望をここに附して賛成いたしたいと思うのであります。それは農業復興に要する資金、特に長期固定資金については、一般金融機関からの融資きはめて困難であります現状に鑑みまして、政府は速やかにこれが打開方策を立てられまして、本國会に提案いただきたいという希望であります。なおこの希望を一應明確にしておきたいために、きわめて簡單にその理由を申し上げたいと思うのであります。農業復興を期するためには、戰爭による直接間接の影響によつて荒廃した農地、山林その他の生産施設を復旧すると同時に、さらに進んでこれらの拡充及び改善をはかりまして、生産力増加の基盤を整えることが、その対策の根本でなければならぬと思うのであります。そのためには物資と資金との両面からその裏打をすることが不可欠の要件でありますが、物資の面はさておきまして、資金の面についてこれを見ますると、その対策はおおむね國家または地方公共團体の財政支出にまつか、あるいは金融にまつかの二つの途しかないのであります。ところが國家財政はきわめて貧困でありますし、地方財政またしかりの現駅でありますので、それらに多くの期待をもつことのできないことは明らかであります。期するところは金融に依存しなければならぬのであります。金融の需要が非常に大きくなつてきたのであります。ところが從來この方面に最も大きな金融の源泉をなしておりました預金部低利資金というものは、今日においてはその機能は著しく挾められておりますし、また資力的にもその余力が乏しいのであります。復興金融金庫は、その分野を主として鉱工業の方面に限つておられますし、農林中央金庫は、機能的にも厚生資金の性質から見ましても、この方面への進出はきわめて困難な状態でありますし、また営利機関であります勧業銀行にこれを求めるのは不可能であります。ましてや一般銀行に対しましてこれを求めることは、とうてい望むことはできません。これを要しまするに、農業復興に対する金融には、既設の金融機関をもつてしては、どうしても解決することのできない空白の部面があります。この空白の問題を解決して、農林水産業復興の具体策を求めるには、どうしても特別なる金融機関または金融方法を講ずる必要性があるのでありまして、こういう理由からいたしまして、この際再び先ほど申しましたこの希望條件をつけて本案に賛成をするのであります。願わくはこの希望條件は、私ども國民協同党のみが主張するのではなくて、この委員会全体としてお取上げいただきまして、何とぞこの方面に今少しくこの問題を解決せられますように、お取計らい願いたいということを申し上げまして、本案に賛成をいたすものであります。
#12
○早稻田委員長 討論は終結いたしました。
 これより採決いたします。本案に御賛成の諸君は御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#13
○早稻田委員長 総員。よつて本案は原案の通り可決いたしました。――先ほど來各党委員から復興金融金庫の業務内容については、今後なお嚴重に調査する必要があるという御意見もありますので、この場合小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○早稻田委員長 御異議はないようでありますから、小委員会を設置することにいたします。小委員会の名称、小委員の選定、小委員長の選任等につきましては、委員長及び理事会に御一任を願いたいと存じます。御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○早稻田委員長 それではさよう決定いたします。
 本日はこれをもつて散会いたします。
    午後四時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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