くにさくロゴ
1953/06/23 第16回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第016回国会 電気通信委員会 第3号
姉妹サイト
 
1953/06/23 第16回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第016回国会 電気通信委員会 第3号

#1
第016回国会 電気通信委員会 第3号
昭和二十八年六月二十三日(火曜日)
    午後一時二十二分開議
 出席委員
   委員長 成田 知巳君
   理事 岩川 與助君 理事 塩原時三郎君
  理事 橋本登美三郎君 理事 小泉 純也君
   理事 原   茂君 理事 松前 重義君
   理事 中村 梅吉君
      齋藤 憲三君    廣瀬 正雄君
      柴田 義男君    甲斐 政治君
      風見  章君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      長谷 愼一君
 委員外の出席者
        専  門  員 吉田 弘苗君
        専  門  員 中村 寅市君
    ―――――――――――――
五月三十日
 公共放送の諏訪中継所設置に関する請願(原茂
 君紹介)(第九一号)
六月九日
 日本放送協会にテレビジヨン放送本免許決定等
 に関する請願(伊藤郷一君紹介)(第五六四
 号)
同月十三日
 電気通信施設の整備改善に関する請願(岩川與
 助君紹介)(第七四〇号)
同月十五日
 豊岡電報電話局の電話施設整備拡充に関する請
 願(有田喜一君紹介)(第八五五号)
同月十七日
 塩沢郵便局に電話交換台新設の請願(河原田稼
 吉君紹介)(第一一〇四号)
同月二十日
 杉生郵便局に電話交換事務開始の請願(山口丈
 太郎君紹介)(第一二一三号)
 公共放送の岡谷中継所設置に関する請願(原茂
 君紹介)(第一二一四号)
 四和村に飛地多数共同電話架設の請願(山崎岩
 男君紹介)(第一二一五号)
同月二十二日
 御坊電報電話局舎新築等の請願(田渕光一君紹
 介)(第一三四〇号)
の審査を本委員会に付託された。
同月二日
 姫路放送局存置に関する陳情書(兵庫県神崎郡
 越知谷村長奥野恵司郎外二名)(第九五号)
同月八日
 諏訪中継放送局設置に関する陳情書(諏訪市長
 金井清外十三名)(第一二〇号)
 大阪におけるテレビジヨン放送開始に関する陳
 情書(日本電気通信工業連合会関西支部、無線
 通信機械工業会関西支部支部長森駿外二名)(
 第一九八号)
 同(大阪市東区京橋三丁目五十七番地の一近畿
 ラジオ電器協会会長松下幸之助)(第一九九
 号)
同月二十二日
 諏訪中継放送局設置に関する陳情書外二十一件
 (諏訪市豊田三千三百五十二番地田中三三外一
 万一千名)(第三七九号)
 徳島、高松放送局に第二放送増設等の陳情書(
 松山市放送教育研究会四国連盟理事長有馬明)
 (第三八〇号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 電波管理に関する件
    ―――――――――――――
#2
○成田委員長 ではただいまより開会いたします。
 電波管理に関しまして調査を進めたいと思いますが、まず政府当局より説明を求めます。
#3
○長谷政府委員 電波管理の事項につきまして、最近の事柄を御報告申し上げたいと思います。
 電波監理委員の仕事といたしましては、最近、特にこの一年ばかりの間に各方面に利用されます無線局の数が非常に増加して参りまして、現在におきましては総数が約九千になんなんといたしております。その数だけから申し上げまするならば、アメリカ及びイギリスに次ぎまして、世界で第三位の数にまで達しているように思われるのであります。従いましてこの電波を利用する、いわゆる無線局及び高周波利用設備等の管理ということにつきましては、量、質、両面につきまして非常にわれわれ意を用いなければならないと実は考えておる次第でございます。
 次に特に御報告申し上げたいと存じますのは、放送関係の事項でございます。先般郵政大臣からも御報告申し上げましたように、いわゆる標準放送用周波数の再編成につきまして、その経緯をやや詳しく御報告申し上げたいと存じます。
 民間放送が発足いたしてからすでに一年余を経過いたしておりまして、これが当初の予想以上に好成績を上げておられまして、しかもその事業のさらに一層の発展を期しまして、昨年秋ごろから放送電力をさらに増強いたしたい、あるいはまた新たに民間放送局を設けたいというような申請が、相次いで提出されております。また一方日本放送協会におきましても、放送法によつて課せられておりますところの同協会の本来の使命を達成するために新たな拡充計画を立てて、その計画に沿いまして放送局の増強あるいは新たな申請書等の提出を見ておつたのであります。これらの要望を満たすためには、従来の放送用の電波の割当のままの状態では、とうていそういうようなたくさんの申請に沿うことができませんでしたのと、日本放送協会と民間放送とを公平に考えまして、技術的にあるいはまた国際的な関連の上から見まして、できるだけ不公平の少くなるようにという考え方から、標準放送用の周波数の割当の再編成を行うというようなことになつたのでございます。郵政省といたしましては、昨年からこの件につきまして鋭意検討を重ねて参つたのでございますが、先ほども申し上げましたように技術上の問題ばかりでなく、内外の放送の現状あるいは将来の計画及び放送以外のものの電波との関連等も当然考えなければなりませんために、相当の時日を要したのでございますが、去る四月の初めに一応の方針の案とも申すべきものができあがりましたので、郵政大臣の諮問機関でございます電波監理審議会に、電波の割当の再編成の方針につきまして諮問をいたしまして、同時にこれを関係者に発表をいたしまして、批判を仰ぐ段取りをとつたのでございます。なおこの方針だけでは一体どんな形になるのかということか、関係者によく納得していたたけないのではないかと思いましたので、この方針に基いた場合の仮の割当案というものも一緒に作成いたしまして、参考として発表したのでございます。この案を電波監理審議会に諮問いたしましたところ、審議会では、その事の重要性から考えまして、各方面の学識経験者及び利害関係者、つまり日本放送協会とかあるいは民間放送連盟及び民間放送を現実にやつておられる方々等の出席を求めて公聴会を開き、その公聴会によつて各方面の方々の意見の発表されたもの等をくまれまして、四月末に電波監理審議会が、郵政大臣の方針について諮問を受けたことに対する答申をされました。この答申を尊重しまして、五月の初めに郵政大臣が放送用の周波数の割当の方針を決定いたしまして、同時にその方針に基く具体的な、たとえばどこの都市の何々放送局にはどういう電波でどれだけの電力までこれを認めるかというような、きわめて具体的な割当案を発表いたしました。
 この具体的な割当案は、日本放送協会とか民間放送関係者にきわめて深い利害関係がございますので、単に方針が今申し上げましたような経緯を経てきまりましたものに基いておるとは申しながら、きわめて重大なものでございますので、ただいま申し上げましたような利害関係者との間に打合会を開催いたしました。これは前後約三回、数日間にわたつてそれぞれ利害関係者の御意見もお聞きし、われわれとして調整のし得る範囲内で調整を遂げまして、五月半ばに一応の検討を終えまして、再び電波監理審議会にその割当案を諮問をし、大体それをもつて可とする答申を得たのであります。なおこの電波の割当につきましては、先ほども申し上げましたように渉外関係の事項がございますので、遠く場合によりましては国際電気通信事務当局、あるいは近隣の関係国との調整をいたしまして、一応最後的に決定をいたしましたのは去る五月三十日であります。
 この電波の割当案が決定をいたしまして、六月一日からその割当案によつて変更いたしますので、従来放送を行つておりました放送局の再免許を六月一日をもつて発表いたしたのであります。なお六月一日には新しい周波数にすぐ切りかわることはできませんし、各聴取者に十分周知徹底を期した上で電波をかえるのでなければ、非常な迷惑を聴取者にかけるわけでありますので、約二月間、その期間を設けることにいたしまして、新しい電波の割当に応ずる波長への切りかえは八月一日ということにいたして、目下関係者の間で準備を進めておる状態であります。
 なお先ほど申し上げましたように、全国的に申しますと三十数箇所から一般的な放送、つまり民間放送を実施したいという申請が出ております。これらに対しましては、ただいま御説明申し上げました周波数の割当のある地域につきましては、申請者のうちどれかが適法でありますならば免許を与え得る。つまり電波の割当も可能でありますので、今月初めから各地方の民間放送並びにNHKの提出されております放送局の申請の内容につきまして、実地調査を開始いたしております。その中には相当準備も進められておりまして、大体法律並びに規則に準じたものと認められるものもあるようでありますが、また相当数のものは、これから準備を始めよう、ただ計画だけができておりまして、まだ十分な準備態勢の整つていないものもあるようであります。私どもといたしましては、大体のところは今月中には第一回の審査を済まして、問題のないもので逐次許可を与え得るものは許可を与えて行くようにする、こういうふうに考えておる次第であります。しかし何と申しましても、民間放送は御案内のように広告資源をその経営の基盤としておるわけでありまして、これにも限度があるわけであります。すでに現在全国的に申しますと二十数局が民間放送局として運営されているのでありますが、さらにこれに同数程度の民間放送局が設けられる場合に、はたして従来のものと同じように運営が行われて行くであろうかということにも、われわれとしては十分意を用いなければならないと存じているのでございます。技術的な点よりは、民間放送の地方の一般社会なり各方面との結びつきの問題、及び先ほど申し上げました経済的にはたして順当な発達をし得るものであるかどうかというような点も、十分考慮して行かなければならない。今までできておりますものよりは、比較いたしますと今後生れて来るであろう民間放送には、より一層の困難がたくさんあるのではなかろうか、そういう点も十分考慮いたし、また既設の、今までできておりまず民間放送との関連等も考えて行かなければならないと存じている次第でございます。
 また放送といたしまして、一般の声の放送以外にテレビジヨン放送がございます。すでに御案内のように去る二月から日本放送協会においては、東京で本放送を開始いたしておりますが、実はいろいろなことが影響していると存ずるのでございますが、遺憾ながらわれわれが予想しておりましたよりは、受信機等の普及の程度が低いように思われるのでございます。NHK等に登録の済んでいるものは三千件には達していないようでありまして、これはわれわれとしてはもう少し早く順調にふえて行くのではなかろうかと思つたのでありますけれども、その予想よりはやや下まわつている状態でございます。これは日本におけるテレビジヨンの国産の品物が、しかも適正に一般の人に早く手に入れられると思われるような比較的安い値段での優秀な受信機が、まだ早く出まわつて来ていないということも二つの大きな原因ではなかろうかと思うのでありますが、これらにつきましては前会にも御報告申し上げましたように、通産省その他関係省、民間団体等とも協力の上で、適切な処置をできるだけの範囲でやつて行きたい、実はこういうふうに考えているのであります。
 なお東京におきましては、そのほかに日本テレビ放送網株式会社及びラジオ東京に免許が与えられておりまして、ラジオ東京、テレビ放送網では建設がほとんど最終段階に来つつあるように聞いております。そのほかにテレビの放送局といたしましては大阪、名古屋に申請が出ております。またそのほかの地域につきましても申請書が提出されております。これらの処理につきましては、大体テレビジヨンはそれに使いますところの電波の割当ということが非常に重要な問題でありますので、実は東京のテレビジヨンの処置をいたします前に、いわゆる京浜地区と京阪神及び名古屋地区の三大地区に、どんなぐあいにテレビの放送用の電波を割当てたらよろしいだろうかということをまず取上げまして、昨年やはり公聴会その他を経まして、この三大地区についてのテレビの電波の割当計画を立てたわけであります。いわゆるテレビジヨン・チヤンネル・プランを決定いたしまして、これに基いて処理をいたして来ているわけであります。現在大阪と名古屋につきましては、このテレビのチヤンネル・プランに基いて処理ができるわけでございますが、御案内のようにテレビジヨンの放送は、一般の声のみの放送に比較いたしますと、その影響力も非常に大きいかわりに、それの建設運営に要する経費はきわめて莫大なものでございます。従いまして私どもといたしましては、各般の状況を十分調査の上で、許可するかいなかを決定するべきではなかろうかと存じまして、鋭意研究をいたしておるわけであります。東京におきますところの公共並びに民間テレビ放送の実施及びその運営のいかんということも、今後の他の地域のテレビジヨンの放送局を許可するかいなかということについての判定にも、非常な資料になるのではなかろうかと思つておる次第でございます。なお東京、大阪、名古屋以外の地域についてのテレビジヨンの申請もたくさんございますが、これはやはりその地域以外の全国的なテレビジヨンのチヤンネル・プランを立てまして、その上で順次処理をいたして行きたい。この全国的なテレビジヨンの割当計画を立てますためには、都会だけでなしに各町村その他についての調査もいたさなければならぬのでありますが、いわゆる雑音調査というものを徹底的にいたし、また電波の伝わり方の調査を十分いたしまして、日本の地勢その他に適合したチヤンネル・プランというものを立てなければいけないのでございます。そういう観点から十分検討を加えまして、チヤンネル・プランの決定を見てから地方のテレビジヨンの処置はして行きたい、こういうふうに考えまして、ただいま技術上の問題その他いろいろの点から、実は調査を進めておる状態でございます。
 時間の都合もおありと思いますので、一応私の説明を終えさせていただきまして、なお御質問等によりましてお答え申し上げます。
#4
○成田委員長 お諮りいたしますが、実は議長の方から本会議が始まつたら、予算委員会以外は休憩して本会議に入るようにという通知がありましたのですが、きようの本会議は一時半からということになつておりますが、まだ振鈴も鳴りませんので、せつかく監理局長が来ておりますので、御質問があつたら御質問をしていただきたいと思います。
#5
○松前委員 電波法に対して政府として都合の悪い点を改正したいというような御意見はどうでございますか。
#6
○長谷政府委員 お答え申し上げます。電波法も占領当時に制定されました法律で、今後さらに検討を加えなければならないような点がないとは申せないように存じておりますが、ただいま近い機会に電波法の改正をお願い申し上げるというほどにはなつていないと思います。と申しますのは、前の国会におきまして航空法の制定及び海上における人命の安全に関する条約等の加盟その他につきまして、一緒に電波法のある程度の改正もいたしておりますので、今急に電波法のその他の点についての改正の必要は今のところは認めておらないのでございますが、しかし電波の利用の点は先ほど申し上げましたように非常に広範囲に及び、非常に急激な速度で進歩発達しておりますので、絶えず御趣旨のような点で研究はして行かなければならないという考えで調査はいたしておりますけれども、成案は得ておりません。
#7
○松前委員 放送法に関してはいかがでございますか。
#8
○長谷政府委員 お答え申し上げます。放送法につきましては、先ほども申し上げましたように民間放送が最近非常な勢いで発達をいたして来ておりまして、また放送協会としましてもテレビジヨンを実施いたしましたり、あるいは海外放送につきましても相当力を入れて行かなければなりませんので、いろいろの観点から放送法につきましては一部分でもあるいは改正をしていただかなければならぬのではなかろうかと存じまして、政府といたしまして今研究並びに準備をいたしておるところでございます。
#9
○松前委員 大体どういう点を改正しなければならないと政府としてはお思いになつておられますか。
#10
○長谷政府委員 お答え申し上げます。放送法の改正につきまして考えております点を数点申し上げてみたいと存じます。この点につきましては政府といたしましてもまだ調査を完了いたしておりませんので、今後またいろいろ御検討もいただきまして、万全を期して行きたいと存じておりますが、そのうちの一点は、放送協会が日本の放送事業の進歩発達を期するために、部外に対して助成あるいは研究の委託、そういうことが従来できない形になつておりましたので、そういうことが政府の認可を得て放送協会ができるような形にして行く、それによりまして日本の放送全体の健全なる進歩発達を期するような道を開きたい、こういうふうに実は思います。もちろんこれには政府みずからもやらなければならぬ点が多々あるのでございまして、それも当然でございますが、放送協会がになつておる任務等から考えまして、協会みずからも日本の放送全体のために有形無形の努力をし得るような形にすべきではなかろうかと存じまして、そういう点を考えております。
 なおもう一点は、放送協会の現在及び近い将来実施して行こうといたします仕事の規模、性質等からいいまして、役員の人数なり構成が不十分ではなかろうかと思いますので、役員その他の強化を考えております。
 もう一点は、放送協会は御案内のように、協会の経営方針の決定及び業務運行の統制、指導というのは、経営委員会が持つております。この経営委員会が全国の八地域の中から一人づつ、この八地域に住所を持つた方を総理大臣が国会の承認を得て任命するということになつておりますが、この地域代表的な考え方と、そのほかにいろいろ教育、文化、産業その他のいわゆる各界の代表ということとを一緒に考えて、全国各地から八人の方を選ぶことになつておりますが、この地域代表的な考え方といわゆる各界の代表という考え方とを、お一人の方で二重のそういう代表を御期待するようなかつこうになつており、しかも各地域に住所を持たなければならないということのために、いろいろ今後の経営委員の方の選定上、条件があまりかた過ぎて、広く人材をお求めするのにはきゆうくつではなかろうかという点も考えられておりますので、この点も研究をいたしまして、放送事業に最も貢献をしていただける方を広く選べる形に持つて行きたい、こういうふうに考えております。
#11
○松前委員 もう一つお伺いいたします。民間放送がだんだん各地で行われているようでありますが、先ほどのお話にありましたように周波数が非常にきゆうくつになつていると思う。従つてその周波数を厳格なる規定通りの周波数に維持する必要性が非常に増して来る。そうなると、その放送局の機械の取扱いをやる技術者の資質というものが、非常に重要な問題になるわけであります。御承知のように電気事業法では、発電所や変電所その他の施設についてはそれぞれ規定を設けている。もちろんこれは人命の危険の立場からやつておりますが、技術者の検定試験制度を設けている。そしてある程度その機械の運用を安全ならしめるようにやつているというのでありますが、あれ以上に精密であり、しかもより高度な技術的要素を持つている放送設備に対する技術者の資格について、何かお考えをお持ちでありますか。検定試験なり何なりの資格審査と申しますか、そのようなものをお考えになつておりますか。
#12
○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいま御指摘の点はごもつともでございますので、私どももその点にかねがね意を用いており、そういたしたいと考えているところでございますが、電波法におきましてその第四章に無線従事者という章がございまして、これはいわゆる無線の機械を運用するオペレーターの資格と同時に技術者の資格もきめておられます。この技術者につきましては第一級無線技術士及び第二級無線技術士という、大体二段階の技術者のクラスをつくりまして、同じく郵政大臣の行います国家試験に合格した者に、この資格を与えているのでございます。大体の第一級及び第二級の程度を御参考のために申し上げますと、第一級の無線技術士はただいまの新制大学の卒業生程度を目標にした資格でございます。
#13
○甲斐委員 放送法の立法の趣旨は、この電波が一部の者のために使われるのでなく、全国民のために開放するいわゆる電波の民主化であつたと考えておりますが、その意味から民間放送が今日のように隆盛になるということは、あの制定当時には予想されていなかつた。従つて民間放送に重きを置いた立法になつていなかつた。そのことが今日わが国の電波のあり方についていろいろ制約を受ける、あるいは不合理を生み出しているのではないかと考えるのでありますが、これについては立法の趣旨からしましても各層、各界において、現在の日本の電波のあり方についての批判が相当盛んになつていることは御承知の通りであります。先ほどの御説明による放送法の若干の改正案なるものは、重要な問題を含んでいるし、われわれ関心を厚うしているのでございますけれども、さらに一歩を進めて、この放送法の根本的改正ということが必要ではなかろうか。これは単にNHKのあり方がこうである、民間放送はどうであるかというようなそんな立場からでなくして、この貴重な文化財である電波を、わが国として最も効率的に合理的に使う。そのためには現在の放送法そのままでよろしいかどうかについては、どうお考えになつているか。またそれに関して根本的にこの放送法の改正をお考えになつているかどうかお伺いしたい。
#14
○長谷政府委員 お答え申し上、げます。電波法並びに放送法の全般的な考え方につきましてはただいま御発言の通り、私どもも御趣旨ごもつともと存じております。しかし放送は私から申し上げるまでもなく、いわゆる一般国民に影響の大きないわゆるマス・コミニユケーシヨンの最も偉大なるものと思うのでございますが、従いましてこの放送を規制する放送法というものは、これをかえて行く場合には、特にその番組なりあるいはその放送の運営の面につきましては、慎重を期さなければならないのじやないかと存ずるのでございます。確かに現在の放送法におきましては、ほとんどその大部分が日本放送協会の運営に関する条項でございまして、一般放送関係のことにつきましては二条あるいは三条程度にとどまつているのでございますが、これは決して私どもが一般放送を軽視したのではなしに、一般放送はこの法律の制定当時には、どのように発展して行くか全然未知数でございましたので、できるだけ一般放送事業関係を規制する条文は最小限度にいたしまして、自由闊達に民間放送関係の方が活躍なされまして、十分な発達を期せられるようにということで、大体広告放送に関しての問題、それから選挙についての候補者の放送、もう一つは放送番組の編成について、この三つの要項だけで、あとはまつたく自由な形にされているのでございます。しかし考え方によりましては、片方を自由にされておりましても、もう一方の方が非常に規制を受けておりましたり、あるいはそれが保護助成を受けておつたその形のいかんによつては、不公平が起きないとも限らぬのでございますので、私どもといたしましてはこの番組の問題、あるいは日本における放送の全体のあり方等につきまして、いろいろ関係の方々初め皆様方の御意見を十分いただきまして十分検討を加えて、適当な時期に根本的な放送法改正なり、あるいはそれの研究ということも十分進めてみたいと考えております。しかし先ほど申し上げましたように、この問題はきわめて関係の微妙なものでございますので、十分慎重を期して行きたいと考えております。
#15
○原(茂)委員 今御説明いただきました件とは別なんですが、一般に今ラジオがまだ聞き取りにくいところがたくさん実際にあるわけなんです。こういう難聴な箇所に対する調査を今しておられるのか。もししておられるとすると、どういうところに多く難聴な箇所が起きているのか等、その対策をちよつと先にお伺いしたい。
#16
○長谷政府委員 ただいまの御質問の点は、主として日本放送協会に関することではないかと存じますが、日本放送協会は、全国あまねく放送が聞えるようにすることが使命でございますので、放送協会としては今御指摘になつたような難聴地域がどの方面にあるかということを絶えず調査をしまして、適当な年度計画を立てて、実はその経費につきましては国会の御承認を得て予算を認めていただく。電波の方面では私の方と連絡をとりまして計画を立てておるのでございますが、今回先ほど御説明申し上げました周波数の割当の再編成を行います場合においては、放送協会はただいま御指摘の難聴地域を救うための放送局の設置についての将来計画というものを持つております。それを提出してもらいまして、それを私どもとしては再編成の案の中に織り込んで実施いたしたつもりでございます。
 なお御参考に、現在難聴地域がどの方面に多いかということを申し上げますと、東北、北海道及か九州のある地域並びに中部地方の山間地域に、比較的多いのではないかと思います。なお四国、中国にもそういう地域が残つておりますが、今までの諸計画の確定しておるものもございますが、順次新しい局あるいは電力の増強等によりまして、逐次その難聴地域が救われて行くと存じております。しかし何と申しましても、それはすべて資金問題に関連がございますので、全部を解消するにはどうしても数年間の日時を要するのではないかと存じております。
#17
○原(茂)委員 その対策の技術的な方向をお聞きしたい。
#18
○長谷政府委員 ただいま技術的というお話がございましたが、その点御質問に十分なお答えにならないかも存じませんが、大体現在ある局を増力するやり方と、それから新しく中継局その他を設けて行くというやり方と、両方を考えておるように思われます。なおすでに御承知かと存じますが、本年度国会の御承認を得ましたところの二十八年度の計画が実施されまするならば、第一放送においては、全国の世帯数の大体九八%が日本放送協会の放送が聞える状態に達すると存じております。
#19
○原(茂)委員 今のは電力の増強の問題と、それから中継局を設けることに伺つたのでありますが、たとえば中継局を設ける場合に、その費用は全部NHKが負担するものでしようか。あるいは地元のその設定される地方で多少費用の負担をするようになつておるのですか。
#20
○長谷政府委員 本来は日本放送協会みずからの費用で、全部をまかなうのが建前であります。しかし地方におきましては土地の提供、その他地元が放送協会に助力を申し出て、これが妥当でありまするならば、協会もそれを受けておる例もないことはないようでございます。
#21
○成田委員長 本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつて御通知申し上げます。
    午後二時五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト