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1953/07/11 第16回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第016回国会 予算委員会第四分科会 第1号
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1953/07/11 第16回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第016回国会 予算委員会第四分科会 第1号

#1
第016回国会 予算委員会第四分科会 第1号
本分科員は昭和二十八年七月九日(木曜日)委員
長の指名で次の通り選任された。
   主査 羽田武嗣郎君
      小峯 柳多君    迫水 久常君
      高橋圓三郎君    富田 健治君
      河本 敏夫君    村瀬 宣親君
      石山 權作君    勝間田清一君
      門司  亮君    北 れい吉君
会議
    ―――――――――――――
昭和二十八年七月十一日(土曜日)
    午後四時五十八分開議
 出席分科員
   主査 羽田武嗣郎君
      迫水 久常君    富田 健治君
      稻葉  修君    石山 權作君
      中居英太郎君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 石井光次郎君
        郵 政 大 臣 塚田十一郎君
        建 設 大 臣 戸塚九一郎君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      植田 純一君
        運輸事務官
        (自動車局長) 中村  豊君
        海上保安庁長官 出口  傳君
        運 輸 技 官
        (港湾局長)  黒田 靜夫君
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部長)     八藤 東禧君
        郵政事務官
        (経理局主計課
        長)      佐方 信博君
        建設事務官
        (大臣官房長) 石破 二朗君
 分科員外の出席者
        予算委員会専門
        員       園山 芳造君
    ―――――――――――――
七月十日
 分科員村瀬宣親君及び門司亮君辞任につき、そ
 の補欠として稻葉修君及び中居英太郎君が委員
 長の指名で分科員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 昭和二十八年度一般会計予算申運輸省、郵政省
 及び建設省所管
 昭和二十八年度特別会計予算中運輸省、郵政省
 及び建設省所管
 昭和二十八年度政府関係機関予算中運輸省、郵
 政省及び建設省所管
    ―――――――――――――
#2
○羽田主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。
 ふなれですから、何分の御協力をお願いいたします。
 なお、分科会の審査日程は、本日午後及び明後日午前十時より午後四時までの間に行うとの理事会の申合がありましたので、御了承をお願いいたし、御協力をお願いいたす次第であります。
 本分科会は昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算、昭和二十八年度政府関係機関予算中運輸省、郵政省及び建設省所管の審査に当ることになつておるのでありますが、審査の都合上、まず各省所管別にそれぞれ説明を聴取し、所管全部について説明が終りました後に、本日は運輸省、明後月曜日には郵政省及び建設省に対する質疑を行いたいと思いますが、これに御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○羽田主査 御異議なしと認めます。よつてそのように決します。
 それではまず郵政省所管にいて御説明を求めます。塚田郵政大臣。
#4
○塚田国務大臣 私から郵政省所管の二十八年度予算案と、これに付随する若干の問題につきまして御説明を申し上げ、御参考に供したいと存じます。
 まず最初に郵政事業特別会計予算でありますが、この予算の総額は歳入歳出ともに九百四十七億二千二百余万円でありまして、その内訳といたしましては、郵便切手及び郵便はがき等の売りさばき収入並びに郵便為替、振替貯金の手数料等郵政固有業務の収入が三百三十九億二千四百余万円、郵便貯金及び簡易生命保険並びに電気通信業務等他会計よりの委託業務運営の諸経費の財源に充てるために、それぞれの会計から繰入れを受ける繰入金が四百六億三千七百余万円、広告収入及び病院収入等の雑収入が十六億五千七百余万円、収入印紙、失業保険印紙及び日雇労働者健康保険印紙の売りさばきによる業務外の収入が百七十四億二千六百余万円、郵便局合算の建設費の財源に充てるための資金運用部よりの借入金が五億円、同じく他会計から繰入れられる設備負担金が五億七千六百万円となつておりますが、これらの歳入の総額を前年度と比較いたしますと百六億六千二百余万円の増加となつておりまして、その内訳といたしましては、業務収入の自然増収見込額が十四億二千余万円、他会計からの繰入金の増加が五十一億五千九百余万円、雑収入の増加が四億三百余万円、業務外収入が三十三億余万円、設備負担金が一億二千七百万円、鉄道小荷物運賃の改訂に伴う小包郵便料金の調整等による増収が二億五千百余万円となつております。
 以上は歳入予算の概略を申し上げたのでありますが、次に歳出予算について申し上げますと、歳出予算総額九百四十七億二千二百余万円の内訳といたしましては、郵政業務の運営に必要な経費が三百六十一億三千余円、為替貯金業務の運営経費が百二十六億千五百余万円、保険年金業務運営経費が百二十二億五千二百余万円、電気通信業務運営経費が七十五億六千余万円、さらにこれらの業務運営のための総係経費が百三十三億千百余万円、恩給負担金、失業退職手当等他会計に繰入れを必要とする経費が十五億八千百余万円、収入印紙及び失業保険印紙等の売りさばきによる収入をそれぞれの会計に繰入れる業務外の支出経費が百七十四億二千八百余万円、郵便局舎等の建歳費が三「億四千余万円、公債及び借入金の償還に必要な経費が一億五百余万円、予備費が六億九千六百余万円となつておりますが、これらの歳出予算を前年度に比較してみますと、収入印紙及び失業保険印紙等の業務外支出が葦十三億余万円、昨年十一月から実施を見ました職員の給与改善等に伴う人件費が六十三億四千百余万円、その他予備費及び他会計への繰入金等の経費が十億二千百余万円とそれぞれ増加しているのであります。
 御参考までに歳出経費を人件費と物件費に分類した比率を申し上げてみますと、人件費が約七一%、物件費その他が二九%となるのでありまして、前年度予算における人件費率六八%に比べ約三%の増加を示している実情でございます。以上が郵政事業特別会計の昭和二十八年度予算の概略であります。
 次に郵便貯金特別会計について申し上げます。この会計の歳出予算といたしましては、郵便貯金預入者に対して支払う支払い利子が百七億五千余万円、郵便貯金業務の取扱費として、郵政事業特別会計に繰入れを必要とする経費が百十八億四千三百余万円でありまして、合計三百三十五億九千三百余万円となつているのでありますが、これに対します歳入予算は、資金運用部に預け入れる郵便貯金の利子収入が百九十四億四百万円、雑収入が三千六百余万円でありまして、合計百九十四億四千万円となつているのでありまして、歳出に対し歳入不足額は三十一億五千百余万円となつております。この歳入不足額な一般会計からの繰入金によつて補うことといたしている次第でございます。
 次に簡易生命保険及び郵便年金特別会計の予算について申し上げます。この会計の歳入予算は保険料、掛金及利子収入等といたしまして六百七十七億二千余万円を予定いたしておりまして、これに対します歳出予算は、保険金、還付金、分配金及び郵政事業特別会計への繰入金等合せまして二百七十五億三千五百万円となつておりますので、歳入超過額が四百一億八千四百万円となつております。この超過額は余裕金として資金運用部に預託することとなつている次第であります。
 次に郵政省所管の一般会計予算について申し上げます。まず、郵政省基幹職員に必要な経費といたしまして三百八十余万円電信電話公社及び国際電信電話株式会社並びに有線電気通信の監督業務に必要とする経費といたしまして、二千九百余方円、郵便貯金業務の歳入不足補填に必要な経費といたしまして、三十一億五千百余万円、電波行政関係に必要な経費といたしまして、十二億五千万円でありまして、合計四十四億九千七百余万円を話上しているのであります。
 なお、電波関係の昭和二十八年度の歳出予算総額十三億五千万円を前年度の予算額十二億五百万円に比較いたしますと四千五百万円の増となつております。その増減のおもな内訳といたしましては、増額の部といたしまして、給与ベース改削に伴う人件費関係で約一億七百万円、電波監督及び研究施設の維持費及び各種事業用庁費で約千七百万円、洗外放送交付金で千三三直万円、その他で約一千万円百であります。減額の部では、国際電気通信条約に基く無線局の割当周波数変更に伴う損失補償金で約一億百万円、その他で約百万円であります。
 郵政省関係につきましてはこれで説明を終わりまして、次に、昭和二十八年度日本電信電話公社の予算について申上げます。同公社の予算は、損害、建設、資本、貯蔵品割掛及び工作の五勘定に分れており、その総計におきまして、収入支出とも千八百六十七億四千五百余万円でありますが、このうち勘定間の振替によつて重複する金額七百二十三億七千六百余万円を控除した収入支出予算の純計額はいずれも千百四十三億六千九百余万円でありまして、これを前年度と比較しますと百六十六億三千百余万円の増加となつております。
 次に、主要勘定たる損益、建設の両勘定の収入、支出の内訳について申上げますと、損益勘定におきまして、収入は、電信収入及び電話収入が、料金改訂による増収分百三十四価三千九百余万円を含めまして、九百十八億千三百余万円、受託工事収入が、七億七千八百余万円、雑収入が三十三億二千千八百余万円、計九百四十九億千九百余万円となつており、支出は、電信電話運用表が三百十七億七千百万円弱、電信電話保守費が二百十一億千三百万円弱、管理共通費、試験研究費、職員訓練費等が九十五億六千万円弱、増接続電話の受託工事費四億九千三百万円、利子及び債券取扱費が四十一億三千九百余万円、減価償却費が百九十一億三万四百万円、予備費が十一億円、計八百七十二億九万円弱となり、収支差額七十六億三千万円弱は建設改良及び債む償還に充てるため資本勘定へ繰入れることになつております。
 次に建設勘定におきましては、建設改良のための財源といたしまして、電信電話債券の公募による分が七十五億円、同じく加入者及び地元引受によるものが四十八億円、電話設備負担金等が三十六億五千百余万円、損益勘定からの繰入金が、減価償却費百九十一億二千四百万円を含めまして、二百六十七億二千四百万円弱、国際電信電話株式会社へ出資した財産引当の株式売却による収入が三十二億円、前年度からの持越し資産の充当額が二億九千四百万円、合計四百六十一億六千九百余万円が建設改良のための資金であります。同じく文出といたしましては、給与及び事務費が五十二億二千余万円、建設改良工事費が四百九億四千九百万円弱、計四百六十一億六千九百余万円となつております。
 なお、建設改良工事につきましては、ただいま申し上げました四百六十一億六千九百余万円をもちまして、加入者開通は十四万加入、市外電話回線は東京・大阪間、東京・名古屋間及び名古屋・大阪間の即時式に接続する回線を含めまして十八万キロメートル、分局開始九局、方式変更十八局を主要工程とする拡張改良工事を計画しております。
 以上を通じまして本年度予算案が前度以前の予算と異なつている点を申し上げますと、まず、料金改訂と建設財源の調述方法についてでありますが、料金改訂による増収額は年度内約百三十四億円でありまして、これは八月以降来年三月までの現行料金による収入の約二割五分に当つております。
 この百三十四億円の使途といたしましては、第一に戦時中よりの老朽施設の特別償却費及び従来収入のわくに制約されて十分に計上し得なかつた減価償却費不足分を適正に計上するための増加分等、経営損費充当分が約五十八億円、第二に建設改良工事費として繰入分が七十六億円であります。
 すなわち、従来は施設の整備拡張の財源の大宗は毎年の財政資金にたよつており、また減価償却もその必要額を計上し得なかつたのでありますが、今後は電信電話債券による民間からの資金調達と相まつて、今回の料金改訂により、適性な減価償却費の計上、事業収入よりの繰入金勢を現有施設の維持と建設改良の財源とすることにしたのであります。
 次に、公社の経営経費についてでありますが、その合理化と節減には特に留意いたしました。
 すなわち損益勘定予算案についてみますと、本年度支出九百四十九億円は二十七年度に比し、約百九十四億円の増でありますが、そのうち七十六億は前述の通り建設改良費として繰入れるものでありますから、それを差引いた百十八億が経営損費の増加であります。この百十八億円の増加は、人件費、支払い利子、減価償却費等の増加と物件費その他における減少との差額であります。
 まず、人件費につきましては総額二再八十四億円で経営支出の三三%を占め、昨年度の比率二九%に比し四%、金額にして六十八億円の増となりますが、これは、給与ベースを国鉄、專売等とほぼ均衡のとれたものにいたしたためでありまして、人件費算定の基礎となつている予算定員におきましては、設備や業務量が前年度に比べ一割ないし一割五分の拡張が見込まれておりますのに対し、ほとんど現在騰貴と異ならない人員をもつて運行することとなつております。次に利子額は四十一億で昨年度に比し約十四億円の増、減価償却費は前に述べましたように総額百九十一億で昨年度に比し五十三億円の増となつております。以上の三項目がやむを得ない増加を見ておりますのに対し、人件費とともに経営費中の主要費目である物件費は総額三百五十六億円で、これは昨年度の三百七十二億円に比し十六億余の減、総経費中に占める割合においては昨年度の四九%から本年度の四〇%と九%を減じているのであります。物件費の減十六億と申しましても、物件費の中には、共済組合負担金、業務量託費等の義務的経費で増額を要するものを含んでおりますため、庁費の減二十四億を初め実質には相等大幅の節約を予定しているものであります。
 このように事業経営の合理化を今後一段と推進せしめるとともに、建設資金調達の安定化をはかり、現在熾烈な需要に十分こたえ得ない電信電話事業を健全な財政的基礎の上に立つて改善拡張せしめたい所存でございます。
 以上で郵政省所管各会計の昭和二十八年度予算及び業務内容の概略を御説明申し上げたのでありますが、なお御質疑によりましてお答え申し上げたいと存じます。
#5
○羽田主査 次に建設省所管について説明を求めます。戸塚建設大臣。
#6
○戸塚国務大臣 建設省関係の昭和二十八年度歳入歳出予算案について概要を御説明申し上げます。
 まず一般会計から申し上げます。建設省所管の昭和二十八年度歳入歳出予算は、歳入四十億八千二百余万円、歳出八百七十億千四百余万円でありますが、この歳出に総理府所管に計上されており、予算執行の際建設省所管に移しがえになる予定の北海道開発のための経費を合算いたしますと、歳出合計額は九百四十六億三千五百余万円に相なるのでありまして、これを前年度の予算額と比較いたしますと、歳出において百八十九億十五百万円の増加となつております。本予算案は、一、道路交通網の整備、二、河川総合開発事業の推進、三、住宅建設の促進に重点を置くとともに、その他の項目につきましても、それぞれ所要の経費を計上いたしておる次第でございます。
 以下歳出予算案の各項目について御説明いたします。河川等事業費、内地分百八十八億四千八百余万円、北海道分二十一億五千六百余万円、計二百十億四百余万円を計上いたしております。前年度に比し、四十七億四千九百余万円、三割二分の増加となつております。これは河川改修事業、河川総合開発事業並びに海岸堤防の改良、補修等に必要な経費でありまして、前年度において実施いたしておりました諸事業を重点的に継続施行するほか、昭和二十八年度におきましては、直轄河川改修事業を新たに二河川、中小河川改修事業を新たに四十河川程度それぞれ追加施行することといたし、さらに河川総合開発事業として総合ダム十六を新規に建設しようとするものであります。
 砂防事業費は内地分四十七億三千余万円、北海道分五千四百余万円、計四十七億八千五百余万円を計上いたしております。前年度に比し五億千二百余万円、約一割二分の増加となつております。これは河川上流の荒廃、溪流における土砂の流出及び溪床の浸蝕防止または崩壊の拡大防止のため、堰堤、護岸、水制等の築造に必要な経費でありまして、前年度実施の事業を継続施行のほか、昭和二十八年度におきましては、特にダムの埋没防止に力をいたしたい所存でございます。
 道路事業費内地分百三十二億七十四百余万円、北海道分三十三億三千八百余万円、計百六十六億二百余万円を計上いたしております。前年度に比し七十九億千五百余万円、約九割一分の増加となつております。これは通路の改良補修、橋梁の整備に必要な経費でありまして、前年度実施の事業を継続施行いたしますほか、昭和二十八年度におきましては、自動車の増加及び大型バス等の重量車両の増加に対処いたしまして、幹線道路の鋪装並びに橋梁の整備を特に促進すると共ともに、産業開発道路の建設を実施いたす計画のもとに、所要の経費を計上いたした次第でございます。なお本経費のうちには、特定道路整備事業特別会計への繰入金二十五億円を含んでおります。
 都市計画事業費は、内地分四十七億三千余万円、北海道分七千二百余万円、計四十八億三百余万円を計上いたしております。前年度に比し五億五千万円、約一割三分の増加となつております。これは戦災復興、街路の補装、橋梁、立体交叉の整備並びに都市水利等の事業に必要な経費でありまして、昭和二十八年度におきましては、前年度におきまして実施いたしました事業を継続施行いたしますほか、街路の舖装、橋梁及び立体交叉の整備並びに都市水利事業に重点を置き施行することにいたしております。
 建設機械整備事業費は、内地分十四億四千三百余万円、北海道分四億九百余万円、計十八億五千二百余万円を計上いたしております。前年度に比し一億二千二百余万円、約七分の増加となつております。これは土木事業を機械化により合理化するため大型機械の購入、修理及びモータープール、機械工場等の整備に必要な経費並びに地方公共団体の機械購入費の補助金であります。
 住宅施設費は、内地分百一億三千八百余万円、北海道分八億五十余万円、計百九億八千九百余万円を計上いたしております。前年度に比し五十九億九千五百余万円、約十二割の増加となつております。これは終戦以来の著しい住宅の不足を緩和するため、公営住宅法に基き、低廉な賃貸住宅を建設するための経費でございまして、昭和二十八年度におきましては比較的規格の高い一般向き賃貸住宅四万戸及び低所得若向きの賃貸住宅一万三百八十戸、計五万三百八十戸を建設したい所存でございます。
 次に災害復旧事業について申上げます。昭和二十七年度以前発生いたしました北海道を含む全地域における建設省関係災害復旧事業費を建設省所管に計上しております。
 災害復旧事業費合計額は二百五十五億八千七百余万円に相なりまして、これを前年度に比較いたしますと、五億八千余万円の減額となります。本経費によりまして直轄災害につきましては、全事業をほぼ完成、地方公共団体において実施いたします災害復旧につきましては、残事業の約三分の一を復旧いたす計画でございます。
 これを各項目別に申上げます。
 河川災害復旧事業費二百五十一億四百余万円は、前年に比し四千余万円の増加となつております。都市計画災害復旧事業費二億九千余万円は、前年に比し五千五百余万円の増加となつております、住宅施設災害復旧事業費一億九千二百余万円は、前年に比し六億七千六百余万円の減額になつております。
 次に雑件について御説明いたしますと、総額三十三億三千百余万円、前年度に比し二億八千二百余万円の増加となつております。本経費のうちおもなるものは高速自動車道路調査費千五百余万円、国土総合開発調査費三千余万円、防火建築帯造成補助金二億二千万円、産業開発青中隊導入費補助金千百余万円でありまして、このうち産業開発青年隊導入費は、国または都道府県の行う建設工事に青年隊を導入するための経費でありまして、これは新規事業であります。
 以上は一般会計の概要でございます。
 次に特定道路整備事業特別会計につき御説明申し上げます、
 歳入予定額は、一般会計より繰入金二十五億円、借入金五億円、地方公共団体貸付金利子収入一億二千二百余万円、前年度剰余金受入れによる収入七千百万円、計三十一億九千余万円、歳出予定額は歳入予定額と同額で三十一億九千余万円、これを前年度に比較いたしますと、九億七千余万円増加となつております。この特別会計は道路整備特別措置法に基き、国または地方公共団体の行う有料道路の建設に要する経費を経理するものでありまして、前年度において実施いたしておりました事業を継続施行するほか、昭和二十八年度におきましては、直轄分において松江国道、貸付分において立山登山道路外五路線を新規に計上いたしております。
 なお借入金五億円は、一般会計よりの繰入が法的措置を必要といたします関係上、暫定予算期間中の、財源措置として計上されたものでありまして、一般会計よりの繰入れをまつて繰上げ償還される予定のものであります。
 終りに住宅金融公庫の事業計画について一言申し上げます。昭和二十八年度の貸付金は、総額二百二億五千百万円を予定いたしており、その原資として、一般会計出資金八十億円、資金運用部より借入金百億円、回収金等二十二億五千百万円、計二百三億五千百万円を予定いたしております。その貸付戸数は一般四万五千戸、産業労務者用六千五百戸でありまして、この産業労務者用住宅建設資金の貸付は昭和二十八年度よりの新規事業であります。
 以上簡単に御説明いたしましたが、詳細については政府委員より説明いたさせます。
 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
#7
○羽田主査 次に運輸省所管について説明を求めます。石井運輸大臣。
#8
○石井国務大臣 それでは私から昭和二十八年度運輸省所管予算の大綱について御説明申し上げます。時間の関係もありますので、詳細なる点はお手元に配付いたしました昭和二十八年度運輸省所管予算の説明並びにすでに配件済みの予算参照書をごらん願いたく、私からはごく簡単に申し上げます。
 まず一般会計から申し上げます。昭和二十八年度一般会計歳入予算総額は七億八千七百三十七万五千円でありまして、これを前年度予算額二十二億二千一百五十二万六千円に比較いたしますと、十四億三千四百十五万一千円を減少することになりますが、そのおもなるものは、港湾工事費の分担金として地方公共団体よりの納付金一億三千二百四十四万五千円、商船管理委員会の解散に伴う残余財産収入八億三百三十六万一千円、及び雑収としての収入五億一千一百四十三万一千円等が減少したためであります。
 次に歳出予算について申し上げます。昭和二十八年度の予定経費要求額は二百十一億三十四万八千円でありまして、これを前年度予算額一百九十一億三千八百六十万八千円に比較いたしますと、十九億六千一百七十四万円の増加となります。
 以下おもなる事項につきまして部門別に御説明申し上げます。まず海運関係から申し上げます。その第一として船舶建造及び改造資金貸付補助に必要な経費として一億二百五十三万七千円を計上いたしましたが、これはわが国海運の発展をはかるため、その助成措置の一環として外航船舶建造融資利子補給法に基きまして、外航船舶の建造を促進するため、これが建造に要する資金の利子補給金六千六百四十七万二千円、臨時船質等改善助成利子補給法に基きまして、船質改善を促進するため、低性能船舶を解撤して、新たに外航船舶を建造するために要する資金の利子補給金三千四百五十三万一千円、離島航路整備法に基きまして、定期航路事業の用に供する船舶の建造、改造に必要な資金の利子補給金一百三十万六千円等のために必要な経費でありまして、いずれも新規要求であります。
 第二は、木船再保険実施に必要な経費として一百二十八万五千円を新たに計上いたしましたが、これは木船事業経営の健全化をはかり、もつて木船船主経済の安定に資するため、木船保険法に基きまして、木船保険特別会計を設置し、保険業務を行うために必要な経費を同特別会計へ繰入れるために必要な経費であります。
 第三は離島航路補助に必要な経費として四千四百万円を計上いたしましたが、これは離島航路整備法に基きまして、公益上必要な最小限度の運送を確保するため、航路の性質上経営の困難な定期航路事業に対する補助金であります。
 第四は帰還輸送に必要な経費として二億六千百十二万五千円を計上いたしましたが、これは在外同胞の引揚げ輸送に必要な経費でありまして、前年度に比較して経費の増加いたしましたのは、中共地区よりの集団引揚げ輸送を現実に実施するための輸送費が増加したためであります。
 第五に船舶の動静調査に必要な経費として五千二十四万八千円を計上いたしましたが、これは日本沿岸及び近海における一定船舶の行動を、米国極東海軍司令部に毎日定時に報告するために必要な経費でありまして、前年度は平和回復口後処理費予算を移しかえ実施したものであります。
 なお外航船舶建造融資利子補給法に基き、昭和二十八年度以降八箇年を通じての利子補給の総額として十三億五百九万三千円、離島航路整備法に基く利子補給の総額として三千十九万六千円、船質改善助成臨時措置法に基く利子補給の総額として一億八千五百二十二万円を国庫債務負担行為として予算総則第十条、十一条及び第十二条においてそれぞれ要求いたしております。以上が海運関係のおもなるものであります。
 次は航空関係について御説明申し上げます。航空関係の第一といたしましては、東京国際空港の維持管理に必要な経費として四千十八万三千円、東京国際通信施設運営に必要な経費として二千二百四十三万八千円を計上いたしましたが、これは平和回復後、自主的に東京国際空港を国際民間飛行場として維持運営するための経費と、国際民間航空に対する航空安全通信を行うため、東京国際通信施設を維持運営するために必要な経費でありまして、前年度はいずれも平和回復善後処理費予算を移しかえ実施したものであります。
 次は、航空法施行に伴い必要な経費として七百十六万一千円、国内航空運送事業の管理に必要な経費として一千五百十八万五千円、航空保安官署運営に必要な経費として一億四千六百八十三万四千円を前年度に引続き計上いたしましたが、これはわが国民間航空の自主的健全なる発達をはかるため、国際基準に基き航空機の運航の安全をはかるとともに、航空事業に関する秩序を確立するための航空機検査、航空従業者検定試験、航空交通管制等の業務の処理と、国内航空運送事業を管理するため、及びわが国民間航空のための航空保安業務の円滑なる処理並びに各空港間の通信施設等、航空保安施設の完全なる維持運営のため必要な経費であります。
 次は航空機乗員養成補助に必要な経費として五千万円を計上いたしましたが、これは航空運送事業者が行う操縦士の訓練に必要な経費の一部を補助するために必要な経費でありまして、前年度に比較いたしまして経費の増加しましたのは訓練の対象人員が増加したためであります。
 なお航空関係の新規といたしましては、航空交通管制要員の訓練に必要な経費として八十五万円、航空標識施設の整備に必要な経費として六百八十万円、及び飛行場調査に必要な経費として運輸本省一般行政へ六十九万七千円、気象官署既定業務維持運営へ百二十七万五千円を計上いたしましたが、これはわが国における自主的航空交通管制を早急に実施するために必要な要員の訓練と、航空保安の万全を期するため、福岡航空標識所の通信施設を整備するため、並びに国内航空路線の拡充に補えて、飛行場の調査のために必要な経費であります。
 次は航空保安協力業務に必要な経費として一億三千七百七万八千円を計上いたしましたが、これは日米行政協定に基きまして、既存の各飛行場及び航空保安施設を維持管理するために必要な経費でありまして、前年度は平和回復善後処理費予算を移しかえ実施したものであります。
 次は港湾関係について申し上げます。港湾関係におけるおもなるものとしては、港湾事業に必要な経費として四十二億二千二百三十四万二千円、港湾災害復旧事業に必要な経費として三十一億六百三万七千円、港湾事業附帯事務に必要な経費として七千三百二十四万三千円を計上いたしましたが、これは貿易の振興及び輸送力の増強をはかるため、出入船舶並びに取扱い貨物量の増加に対応して、港湾施設の整備及び昭和二十七年以前の災害復旧事業を国が直接施行するための経費と、地方公共団体または港湾管理者が行う場合の事業費の補助金並びにこれら事業を実施するために必要な事務費であります。
 なお北海道関係港湾事業費は、六億三千六十八万三千円を総理府所管(北海道開発庁)予算に計上して要求しております。
 次は鉄道関係について申し上げます。鉄道関係につきましては、北海道開発鉄道及び軌道補助に必要な経費として一千八十九万四十円、鉄道特別鉱害復旧補助に必要な経費として四千百四十四万三千円を計上いたしましたが、これは前年度に引続き、北海道の開発をはかるために必要と認められる地方鉄道及び軌道に対する補助金及び北九州地区における戦時中の石炭の濫掘による鉄道の鉱害復旧のための補助金であります。
 次は海上保安関係について申し上げます。海上保安については、海上保安庁に警備救難費として三値六千三百八十五万四千円、同じく管区海上保安本部に三十六億九千四百五十七万八千円を計上いたしましたが、これは海上保安庁法第二条に規定してある海難救助、海上における犯罪の予防、鎮圧、犯人の捜査及び逮捕に関する業務、並びにこれら業務遂行のため、巡視船を改装、補強して装備を強化するためと、海上保安庁職員の教育訓練に必要な経費であります。
 次は海上保安費として海上保安庁に四億六百九十一万八千円、管区海上保安本部に六億一千四百八十万八千円を計上いたしましたが、これは海上保安庁に所属する航路標識千六百六十一基の維持運営並びに水路の測量、観測のためと、これらに関する事務処理及び水路、灯台関係職員の訓練に必要な経費であります。
 次は海上保安施設費において、巡視船及び灯台業務用船等の建造に必要な経費として五億八千四百万円を計上いたしましたが、これは老朽巡視船の代替として、三百五十トン型巡視船二隻、二十三米型内火艇四隻及び七百トン型灯台業務用船一隻、六トン型水路測量艇二隻を建造するために必要な経費であります。
 次は航路標識整備に必要な経費として五億一千七百四十六万四千円を計上いたしましたが、これは灯台、電波標識、浮標の新設と既設のこれらの改良工事並びに昭和二十七年度以前の航路標識、灯台復旧のための経費で、前年度は公共事業費として実施したものであります。以上が海上保安関係のおもなるものであります。
 以上御説明申し上げました海運、航空、港湾、海上保安関係のほかにおもなるものを申し上げますと、次の通りであります。
 まず観光事業に必要な経費として八千一百五十五万二千円を計上いたしましたが、これは全日本観光連盟をして国内の観光宣伝、日本交通公社をして外客の誘致、対外宣伝等の事業を実施させるための補助金と、これら観光機関の指導、監督等に必要な事務費でありまして、前年度に比較して経費の増加いたしましたのは、日本交通公社をして米国内に観光宣伝事務所を増設せしめ、活発な対外宣伝を行わしめることにしたのが、そのおもな理由であります。
 次は気象官署に、固定点観測業務維持運営に必要な経費として三億七千五百二十三万五千円、マーカス島測候所維持運営に必要な経費として七千二百三十七万二千円を計上いたしましたが、これは日米行政協定により、中央気象台の観測船により太平洋上の固定点における気象観測及び米国政府の要請により、マーカス島における気象観測所を運営するために必要な経費でありまして、前年度はいずれも平和回復善後処理費予算を移しかえ実施したものであります。
 気象関係の新規といたしては、羽田の航空気象関係として四千六百八十万一千円を既定業務維持運営に必要な経費において要求しておりますが、これは羽田において自主的航空気象業務を行うために必要な経費であります。
 次は練習船購入に必要な経費として航海訓練所へ二億八千万円を計上いたしましたが、これは既存の小型練習船を廃船とし新たに千九百トン型船舶を購入し改装して、航海練習船とするために必要な経費であります。
 次は口之津海員学校の増設に必要な経費として、海員学校に必要な経費として八百二十二万六千円、海員学校施設新営等に必要な経費として一千五百万円を計上いたしましたが、これは長崎県口之津町に新たに海員学校を増設し、普通船員の需要を急速に満たすために必要な経費であります。
 次は特別会計について申し上げます。本年度より新たに木船再保険特別会計を設置することといたしまして歳入歳出ともに三千九百九十一万一千円を計上いたしましたが、これは木船事業経営の健全化をはかり、もつて木船船主経済の安定に資するため、木船再保険法(仮称)及び木船再保険特別計法(仮称)に基き設置される特別会計の運営に必要な経費でありまして、そのおもな内訳は、三千八百五十二万三千円の木船再保険収入(再保険料)をもつて同額の木船保険費(再保険金及び賠償償還払いもどし金)をまかない、一百二十八万五千円の一般会計よりの受入れをもつて木船再保険業務費をまかなおうとするものであります。
 以上運輸省所管昭和二十八年度予算の概要を御説明則し上げました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを御願い申し上げます。
 続いて昭和二十八年度日本国有鉄道予算の概要について御説明申し上げ、御審議の盗といたしたいと存じます。なお、四、五、六、七月につきましては、すでに御審議されました暫定予算を実施しておりまして、暫定予算に本予算成立に伴い失効するものであります。
 予算の説明に入ります前にまず本年度の事業計画の大綱について申し上げます。
 昭和二十八年度輸送計画は昭和二十七年度補正予算のベースをもととし、最近の輸送量を勘案し、施設、車両の整備と保安の向上をはかり、もつて輸送力を強化し、サービスの改善をはかる目途をもつて計画を樹立したのであります。鉄道による旅客輸送人員は対前年度増一二%、三十四億九千百万人、人キロでは八百十九億万人キロと策定いたし、貨物輸送トン数は一億六千二百万トンを目標に対前年度一・三%増とし、トン・キロにおいて、四百七億トン・キロを計上しております。これら旅客、貨物輸送に要する列車キロは三億三千九百万キロで対前年度一・七%の増加となつております。
 次に工事計画は施設の維持及びとりかえ補充に留意するとともに、国土の開発並びに必要なる輸送力の強化に力を注いでおります。そのおもなるものは国民の熾烈な要望にこたえ、国土の開発、産業の振興等に資するため新線建設の促進を計画しております。また電化につきましては、現在施行中の浜松・姫路間電化を促進し、本年七月二十一日より旅客列車を、また十一月ころには貨物列車を、それぞれ名古屋まで電気運転する予定であります。また山手貨物線の電化を計画いたしております。車両関係としては電気機関車、デいーゼル車、客車、電車及び貨車等の新造のほか客貨車の改造等でありまして、二十八年度の輸送力確保に重点を置いたのでありまして、特にデイーゼル車につきましては地方交通の便益に供するため、二百両余の購入を計画いたしております。
 以上の諸計画を実施に要する職員数は四十四万七千二百四十九人でありまして、これは二十七年度定員に新線開業に伴う新規増員三百三十人を加えたものであります。この他休職者一万三千二百五十一人については別に予算上の措置がとられておりまして、給与の総額としては合計九百六十四億円が計上せられております。
 次に昭和二十八年度日本国有鉄道歳入歳出予算について説明いたします。
 以上の諸計画を織り込みました予算の総額は蔵入、歳出ともに二千九百八十八億円でありまして、この中には工事勘定における財源として損益勘定より受入れる三百二十五億円が重複計上されておりますので、差引きますと純計では二千六百六十三億円となりますが、これを損益、工事各勘定について申し上げます。
 昭和二十八年度損益勘定の予算は、給与改訂、輸送力増加、運賃値上げ等を織り込んだ前年度補正予算のべースの上に立つて組まれておりますが、その後最近の輸送量の実績を加味し、旅客一千二百三十四億円、貨物一千百二十八億円のほか、雑収入等を合せて二千四百三十一億円の収入を見込んでおります。経営費について見ますに、人件費関係では一万三千四百円ベースに二十八年度の昇給を見込んで算出いたしておりますが、このほか期末手当一箇月分、奨励手当半箇月分が見込まれ、その他休職者給与等合せて給与の額としては八百二億円となつております。また物件費関係では、動力費の大宗である石炭費として三百五十五億円、修繕費五百六十六億円、その他業務費等合せて経営費総額一千九百八十八億円であります。
 このほかに減価償却費は二十七年度同様帳簿価格を基礎として四十九億円、特別補充取替費二百七十六億円、利子六十八億円、予備費二十億円、及び借入金返還のため三十億円が計上せられ、以上合せて二千四百三十一億円となつております。
 次に工事勘定について申し上げます。計画のあらましは前に述べました通りでありますが、その内容は新線建設費九十億円、電化設備費七十八億円、車両費百三十七億円、諸設備費二百十二億円でありまして、このほか出資としての九千六百万円は帝都高速度交通営団の増資に伴うもので神田・池袋間の足技に充てられることになつております。これらに要する財源としては、資金運用部よりの借入金百四十五億円、鉄遺債券の発行による八十五億円、不川品等売却収入一億円及び減価償却相当額として損益勘定よりの受入れ三百二十五億円であり、総計五百五十六億円としております。
 最後に日本国有鉄道の財政につき今後の見通しを申し上げますと、昨年御承認を得ました運賃改正により、国鉄財政はようやく不満足ながらも健全な姿を維持し狩ることとなりますので、日本経済の検定に資するため公共企業体として、より一層の能率向上をはかり、サービスの改善に努めますとともに、経営の合理化を行い、経費節減に努力いたすよう指導監督いたしたい所存でございます。
 以上昭和二十八年度日本国有鉄道予算の大綱につき御説明いたしましたが、何とぞ御審議の上御承認あらんことを切望いたします。
#9
○羽田主査 これにて当分科会に付託されました予算各案についての各省別の説明は全部終了いたしました。
 これより昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算及び昭和二十八年度政府関係機関予算中、運輸省所管を議題とし質疑に入ります。通告がありますので、通告順にこれを許します。富田健治君。
#10
○富田委員 私は国鉄の総裁、副総裁、営業局長にお伺いしたいと思いますが、御出席になつておりますか。
#11
○羽田主査 それでは今そういう手続をとりますから、次にお譲りをいただきまして、それでは迫水久常君。
#12
○迫水委員 今回の北九州の風水害につきまして、運輸省所管の港湾なり鉄道なり、そういうものに非常な大きな損害が出たと思います。これが復旧には非常に大きな経費を要するのであつて、従つて運輸省所管の本年度の予算には大きな問題になると思うのでありますが、それについて詳細な御説明をお願いいたします。
#13
○植田政府委員 鉄道の被害状況を簡単に申し上げますと、国鉄は一時はほとんど寸断の状況でございましたが、鋭意復旧に努力いたしまして、鹿児島本線、長崎本線、それから旧懐本線等は回復いたしております。問題は関門隧道でございまして、水浸しになりました関係で、今日まだ不通の状態でありますが、排水に鋭意努力いたしまして、大体十五日には開通いたす見込みでございます。支線におきましてはまだ若干不通の所がございます。かような被害を受けまして、その被害額は今日までわかりましたところにおきまして約五十億と見積られております。この五十億につきまして、本年度の復旧にほんとうにどのくらい要するかということを目下検討いたしたいと思つておる次第であります。
#14
○黒田政府委員 北九州におきまする今次の災害のうち、港湾関係の被害状況とその対策について御説明を申し上げます。
 北九州におきまする港湾の被害といたしましては、おもなるものは、港湾に流入いたしております小さい川から土砂が流れ出して来まして港内の一部を埋没した程度でございまして、港湾施設そのものにはほとんど特記すべき被害はないような報告を受けております。その総額はおおむね八億程度でございまして、そのうち関門とか博多あるいは長崎のように直轄をもつてやつておりまする港湾に対する被害は約四億、地方海湾の被害は四億となつております。これに対しましてそれぞれ重要な港湾の荷揚げ上必要な面出の埋没につきましては、一部復旧に着手いたしておりまして、今年度の予算といたしましては、目下関係方面と折衝で中ありますが、来週の閣議には二千五百万円程度の金がさしあたり第一次として緊急の復旧分に充当されるように聞いております。なおもし必要がありますれば、これらの港湾に対しましては現在施行しておる工事がございますので、その方の工事を一時振り向けるということも考えて現在関門等におきましては、その処置を講じておるのでございます。倉庫に対しまする被害は施設そのものに対しましては、雨漏りその他の程度でございまして、大なる被害はございませんでしたが、寄託されました貨物が全区域でおおむね一億程度のぬれの被害があつたような報告を聞いております。港湾の関係の災害状況は以上のようでございます。
#15
○植田政府委員 ただいま国鉄の被害状況を申し上げて、私鉄関係の状況を申し忘れましたので、つけ加えさしていただきたいと思います。大体私鉄は福岡県の西日本鉄道を初めといたしまして、熊本付近の熊本市電等若干の私鉄が被害を受けております。最も被害額の大きいのは熊本市電と西日本鉄道でございます。合計におきましてただいま参つております報告におきまして約六意という額に上つておる次第でございます。
#16
○迫水委員 御配付を受けました被害見積額と復旧費負担機関別調というのがありますが、その中の被害額というのは、復旧に要する見込額を被告額としてあげてあるのですか。
#17
○黒田政府委員 港湾の災害につきましてはお説の通りでございまして、これは現在現地からの報告に基いて、これを被害額としておりますが、工事の確定被告額となりますと、現地に査定官を派遣いたしまして、否定して、正確な被告額が出ることになつております。
#18
○迫水委員 この表の中で復旧費調達種別の一番上に国産と書いてあるが、これはどういう意味ですか。
#19
○黒田政府委員 これはミスプリントでございまして、国庫という意味だそうでございます。
#20
○迫水委員 やはりその中の欄の上から四番目のたとえば自動車関係の中に、七億八千万市中と書いてあるのは、どういう意味ですか。
#21
○黒田政府委員 市中銀行という意味だそうでございます。
#22
○迫水委員 自動車関係の七億八千万という被害はどういう意味ですか。
#23
○中村(豊)政府委員 この内訳は建物と自動車と修理費という三つの項目でございます。
#24
○出口(傳)政府委員 この表の中にあります海上保安庁関係の内容を若干御説明申し上げます。まず九州の関係では、海上保安庁に所属します燈台が十七箇所それぞれ大小の被害を受けましたが、それの全部の被害額二千五百八十万円、このうち緊急復旧しなくてはならない分と認められるものが二千二百七院八万円、多少時間のずれていいものが約三百万円であります。それからそのほかに六管区、つまり広島の管区におきましても、燈台が七箇所ばかり被害がございまして、これが約三百万円、その他役所の建物であるとか職員の応命その他で、これがかなりの箇所にわたつておりますが、大小まぜまして二十一箇所、これは総額におきまして二百三十万円くらいであります。これらを全部総計いたしまして、お手元にありますように三千百万円余になつておりますが、そのうち緊急に復旧を要するものが二千五百万円、後年度でよろしい復旧費が六百万円程度であります。
#25
○羽田主査 次に石山權作君。
#26
○石山委員 私は表日本の港湾施設について、港湾局長から御説明を承りたいと思ます。私たち一般に物事を考える場合に、やはり課税に対しては公平な国家施設が必要だろうというふうな見地に立つのであります。その点から申しますと、裏日本の港は設備において非常に政府の息がかかつておらないというふうな印象を受けておるのであります。たとえば、伏木、直江津、新潟、酒田、秋田というような諸港は、表日本から比べますと、非常に手当が遅れておる。今回の予算にこれら裏日本の河川港と申しますか、日本海の荒波にさらされておる港に対して、港湾局はどのくらいの手当をしておるかということを御説明願いたい。
#27
○黒田政府委員 日本海沿岸の諸港におきましては、これは秋田にいたしましても、新潟、酒田、伏木にいたしましても、いずれも河口港であります関係で、これが施設の整備には、河口の改修とあわせて、相当多額の費用を要するのでございます。ことに冬季の風浪なり、あるいは四月における雪解け水の港内埋没が相当ひどいのであります。これらに対しましては、従来終戦後におきまして、日本沿岸諸港の埋没対策委員会のようなものをつくりまして、これが整備促進に努力して参つたのでございますが、私ども相当な工費の要求をいたしておるのでございますが、いろいろの情勢、特に日本海の諸港におきましては貿易量が戦前戦中に比べまして、貨物扱い量が少い関係で、施設費が多少太平洋沿岸の港に比べますと減額いたしておる傾向もあるのでございますけれども、最小限度水深を維持する程度の港湾施設整備費はいつも計上いたしておるのでありまして、新潟等におきましては、戦前やつと七メートルの水深維持ができておつたものが、終戦後におきましては、これが八メートル半までに深くすることができたのであります。秋田等におきましても、戦前五メートル程度でございましたものを、どうにか今は六メートル程度に維持しておりますが、これでも私は十分とは思いませんので、今後港湾改修事業費の予算の増額に努力いたしまして、促進いたしたいと存じております。伏木、酒田等につきましても右と同様な実情になつております。
#28
○石山委員 私は土木工事はすべてでありますけれども、ぼつりぼつりとやつては金の効果がちつとも上らないというふうに考えております。特に日本海のような波浪の高い場所には、思い切つた投資をやつてこそ、その金の効率が上るというふうに考えておるのであります。そういう点では、年次五箇年計画ということを官庁ではよくやつていられるようでありますけれども、事港湾の場合、特に日本海の場合にはそういうふうな普通の計画的な考え方よりも、もう一歩、突き進んで予算を組んでいただかなければならないのではないかというふうに考えております。
 それから港湾局長から貿易量のお話があつたのでございますけれども、貿易量を現在の港に対する投資の効率ということは、私は国家の場合においては、あまりそれを重要視することによつて、たとえば表日本の神戸あるいは横浜というふうなところへ重点的になりがちであつて、特に不幸を感じているところの裏日本あるいは東北の人たちは、この効率の問題になりますと、ますます不遇の度が強まるのではないか。国家の投資の場合には、効率よりもまず地方の産業の開発、地方住民の民生の安定という方向へ向けられてこそ正しいのではないかと考えております。
 もう一つお尋ねしたいことは、港というものは水の中の仕事なのでございまして、来年度たとえばアジア大陸との貿易ができても、私は来年度すぐ港が役立つというふうな考え方にはなり得ない。現在において貨物量が少くても、あすあすアジアとの貿易が日の前にちらついている場合において、現在がどうといつて、裏日本を打捨てておくようなことがもしあると仮定するならば、これはゆゆしき問題だと思います。こういう点でもう少し評しく御説明願いたいと思います。
#29
○黒田政府委員 日本海沿岸諸港の工事を重点的に促進したらどうかというお尋ねでございますが、私どももお説のようにこれを重点的に施工いたしたいという方針を立てておるのでございますが、国の財政の都合でなかなかに港湾の公共事業費の増額を期し得ませんので、この点微力で非常に残念に存じておりますが、重点的に促進さすということにつきましてはお説の通りでございまして、本年度あるいは今後の日本海沿岸港の整備については、格段の努力をは傾けたいと存じておるのでございます。
 それから第二のお問いの貿易理の問題でありますが、お話のありましたように港湾の工事は短日月ではできないのでありまして、三年、三年の年月を要する場合が多いのでありますから、これに対してもそれを見通しまして整備をやつておるのでありまして、戦後において日本海諸港埋没対策委員会で取上げまして、現に新潟においても伏木においても、秋田、酒田においても戦前、戦時中の水深より一メートル以上の増深があるのでございます。しかし現在の日本に入つて来る貨物船の船型は増大する傾向にございますので、これを十分見通しまして遺憾のないようにいたして参りたいと存じております。
#30
○石山委員 たいへん良識のある御説明を聞いて私はうれしく思いますが、より以上に裏日本の――前にもあつたと聞いておりますが、埋没対策委員会なるものを側面から当局は援助されまして、これから後も常に文化的なにおいには特に押し流されるような傾向にある裏日本に対して、協力していただくことを希望しまして質問を打切ります。
#31
○羽田主査 本日はこれにて散会いたします。
    午後六時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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