くにさくロゴ
1953/07/11 第16回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第016回国会 本会議 第21号
姉妹サイト
 
1953/07/11 第16回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第016回国会 本会議 第21号

#1
第016回国会 本会議 第21号
昭和二十八年七月十一日(土曜日)
 議事日程 第二十号
    午後一時開議
 第一 昭和二十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)
    昭和二十六年度特別会計予備費使用総調書(その2)
    昭和二十六年度特別会計予算総則第七条及び第八条に基く使用総調書
    昭和二十七年度一般会計予備費使用総調書
    昭和二十七年度特別会計予備費使用総調書
    昭和二十七年度特別会計予算総則第九条及び第十条に基く使用総調書
(承諾を求める件)
 第二 外務省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 保安庁法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第四 国の所有に属する物品の売払代金の納付に関する法律の一部を改正する法律案(参議院提出)
 第五 設備輸出為替損失補償法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第六 日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第七 地方公共団体の負担金の納付の特例に関する法律案(内閣提出)
 第八 社寺等に無償で貸し付けてある国有財産の処分に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第九 木船再保険特別会計法案(内閣提出)
 第十 保険業法等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第十一 昭和二十八年度における特定道路整備事業特別会計の歳出の財源の特例に関する法律案(内閣提出)
 第十二 漁船再保険特別会計における漁船再保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十三 印刷局特別会計法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十四 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十五 輸出信用保険法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十六 鉄道敷設法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十七 水先法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した事件
 大野国務大臣の西日本水害被害状況及び西日本水害対策本部の対策事項に関する報告
 電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案(内閣提出)
    午後二時二十七分開議
#2
○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○議長(堤康次郎君) 大野国務大臣から、西日本水害被害状況及び西日本水害対策本部の対策事項に関する報告のため、発言を求められております。この際これを許します。国務大臣大野伴睦君。
    〔国務大臣大野伴睦君登壇〕
#4
○国務大臣(大野伴睦君) このたびの西日本水害の被害状況並びに西日本水害対策本部のとつた対策の概要について、現地本部長として中間報告をいたします。
 去る六月二十五日から四日間にわたり、まれに見る大豪雨が降り続き、部分的には九百ミリ以上にも及び、大洪水とともに、土砂の流出、地すべり等を起し、人命財産に莫大な被害を生じましたことは、すでに御承知の通りでありまするが、今回の水害の特徴を見まするに、第一に、降雨量多きため、従来の例に見るがごとく、一河川一、二箇所の決壊でなく、筑後川、白川等、いずれも一河川敷十箇所の決壊を見ていることであります。第二に、洪水とともに阿蘇火山灰を大量に流出し、熊本市街の二百四十万立米を初め、白川流域の耕地に泥土のおびただしき堆積を来したのであります。第三に、門司市等に見るように、市街地に山津波を起し、街路に巨石落下し、家屋を倒壊するの惨害を来しました。第四に、この降雨のため、地盤がゆるみ、まれに見る大規模な地すべりを起しまして、鉄道、路線、道路、耕地の埋没を来したことがあげられるのであります。
 次に、被害概要を申し上げますと、被害の概要はすでに御承知のことと存じますので、詳細は省略いたしますが、国警本部の調査によりますれば、死者六百八十四名、負傷者二千九十七名、住宅の全壊二千九百三十二戸、流失三千二百五十三戸、床上浸水十八万七千七百二十七戸、耕地の被害としては、水田の流失埋没二万二千三百二十五町歩、畑の流失埋没一万五百七十六町歩、道路の損壊一万二千八十八箇所、橋梁流失二千四百八十六箇所、堤防決壊七千七百五十箇所、山くずれ一万三千六百六箇所となつておるのであります。さらに、罹災者総数はおおむね二百二十五万を数え、このうち災害救助法による救助の対象となつた罹災者は、約百万人、三十六万世帯となつております。
 次に、被害金額について申し上げます。被害金額は、完全な調査はいまだ困難な地区もあり、必ずしも正確ではないのでありますが、現在のところ約二千百十三億円程度と見積られます。内訳を申しますと、一般被害においては、土木関係三百七十七億、農林関係六百六十六億、厚生関係は一般罹災者被害五百七億を含めて六百三十四億、商工関係三百五億、文教関係三十四億、その他六億でありまして、なおほかに鉄道関係、電信電話関係、電力、ガス会社関係等計九十一億を加えまして、総計二千百十三億と推定いたしております。
 次に、地元の災害応急救助活動と現地の対策本部のとつた応急対策とを申し上げます。御承知のように、地元罹災各県においては、いち早く、災害発生と同時に災害救助法を発動して応急救助を開始し、県市町村当局はもちろん、保安隊、警察、消防その他関係各機関が緊密に連携協力して罹災者の応急救助、災害復旧に従事しておりますが、政府といたしましては、三十日午後福岡県庁に西日本水害対策本部を設けて活動を開始し、連日連夜全力を尽して、現地における実情調査と応急措置の即決、実行に努めて参りました。現地本部としては、中央本部と密接な連絡をとり、罹災各県の要望と現地の実情とをあわせ考えて、応急対策として各種の手配をいたしましたが、実施した事項のうち、おもなものは次の通りであります。
 第一に、食糧対策を申し上げますと、罹災市町村内の希望者に対して五日分の繰上げ配給を行いました。また、保有米を流失毀損した農家に対しては、一般消費者並の配給を行う等の措置をとりました。なお、政府手持ち食糧の被害はきわめて軽微であつて、加配分を見込んでも十月まで配給に支障なく、その上、罹災地の食生活安定のため、罹災県に精麦合計三万石を緊急補給いたしました。
 第二に、防疫対策には特に重点を置きまして、県、保安隊及び米軍貸与の濾水器を総動員いたして給水に当らしめ、また防疫班による消毒と、はえの駆除等、赤痢の予防に努めた結果、現在のところ、赤痢患者約七百名で、集団的な発生なく、憂慮すべきことではないと思われます。
 第三に、衣料品等の物資給与といたしましては、罹災者に対する衣料品の給与等、応急救助に必要な物資として、政府保有物資を充てるほか、罹災各県間の相互融通、米軍なりの放出等によつて、遺漏のないように努めました。
 第四に、金融対策といたしましては、罹災埴における金融機関の支払い準備金不足に備えるため、資金の現送を行い、また現地各金融機関間の現金相互融資を了解せしめ、金融混乱の予防措置を講じました。また、水害のため決済不能に陥つたと認められる手形について、手形の書きかえ期限延長等について、できる限り緩和措置をとるよう指導いたしました。また、復旧資金等の円滑をはかるため、特に政府指定預金十五億の増加、並びに引上げ期限到来の指定預金につき一箇月延長の手続をとつた次第であります。以上のほか、政府関係金融機関に対する別わく資金として、国民金融公庫六億円、住宅金融公庫四億円、農林漁業金融公庫三億円、商工組合中央金庫十億円がそれぞれ実行されました。
 第五に、地方団体に対する緊急融資について申し上げます。災害救助法実施に伴う経費、応急復旧の所要経費等、県市町村の支出は莫大に達する見込みであり、各県とも、つなぎ融資の要望きわめて切なるものがありました。すでに第一回のつなぎ融資十億円の決定を見ていましたが、その金額ではとうてい実際の必要額を満たしがたいので、現地本部といたしましては、さらに二十億の追加要求を決定し、そのうち、とりあえず十億円の追加を行うこととし、現地の実情に即応する配分を決定し、現地各県の要望にこたえました。なお、政府といたしましては、昨日さらに十億円の緊急融資を現地の実情により決定いたし、総計三十億円の融資額となりましたことは、御承知の通りであります。
 第六に、河川の応急工事といたしましては、田植え時にあたり破堤の修理は最も急を要するので、筑後川、遠賀川その他の河川の破堤箇所の締切り工事はいち早く着手させ、遅くとも七月末には完了する目途をもつて、保安隊の協力も求め、工事はおおむね予定通りの進捗を見ております。
 第七に、苗代対策といたしましては、種苗の補給は県内操作を主とし、県外から若干の補給を行い、必要な種もみの確保に努め、すでに遠く東北、北陸より輸送いたしました。
 第八に、交通通信施設の復旧といたしましては、関係当局を督励して復旧の促進をいたしました。特に国鉄については、幹線は一応開通し、関門トンネルは七月十五日開通を目途として、復旧作業は順調に進捗し、また電信機関については、主要線の回復に努め、七月八日現在、ほぼ平常状態にもどりました。郵便物については、交通機関の復旧に応じて、漸次取扱い停止を解除しています。
 第九に、民心安定と治安対策といたしましては、災害発生直後ただちに郵便貯金の非常払出しを実施するほか、当本部の決定実施事項はもちろん、災害に関する情報は逐一新聞発表し、特に民心安定と犯罪防止等のため、飛行機によるビラ散布を行いました。現在までのところ、民心の動揺もなく、治安状態も良好であります。
 第十に、木材薪炭対策として、応急木材として国有林材十二万石を供給する方途等を講じました。
 第十一に、熊本市並びに付近耕地一帯における火山灰泥土の処理につきましては、人心安定上または各種救援物資輸送の必要上、特にこれが取片づけに重点を置き、保安隊の出動、失業対策事業費大量雇用を実施し、米軍から器材の協力も得て、これが処理に全力をあげているのであります。さらに、以上のほか暴利取締り対策、労働関係保険料納期延長、失業対策事業の災害復旧への転換、罹災児童対策、義捐金品の処理等、現地の実情に応じ、考えられる限りの対策を現地本部といたしましては実施いたしたつもりであります。
 次に、保安隊の活躍でありますが、災害に直面し、福岡、熊本、佐賀、大分の各県当局は保安隊の出動を要請、これに対し保安隊は時を移さずただちに出動、まず人命の救助、罹災者に対する食糧、飲料水の配給、防疫、鉄道、道路、堤防の防禦等に決死的にして統制ある活動を行いますとともに、引続き道路、橋梁、堤防の復旧、流木の引揚げ、泥土の片づけ等、困難な災害復旧作業に従事し、応急復旧工事の中心となつて活動しているのであります。七月八日現在の出動員数は総計一万五百八十名で、災害発生以来の延べ人員は実に六万九千三百三十名に達しているのであります。今回の災害における保安隊の活躍こそは、まさに特筆大書すべきものと考えております。(拍手)
 次に、米軍等の協力についてでありますが、米軍駐留部隊は六月二十六日、いち早く水害対策本部を設け、罹災者の救出作業、食糧、衣料、医薬品等の配給、運搬並びに給水及び交通の啓開に協力するとともに、現在までに毛布一万三千枚、上着五千着を初め、食糧、衣料等各種の救急用資材を多大に放出し、他にトラツク、プルトーザー、舟艇、軍用浄水器等、復旧用器材をも貸与し、罹災者から非常に感謝されていることを特に申し上げます。
 なお、在京各国大公使、総領事等を初め、在留外国人側よりの防疫、医薬その他一般救恤品等も続々現地に到着し、罹災者一同に多大の感激を与えております。
 以上は今次水害の被害状況並びに対策本部のとりました対策の概要について申し上げたのでありますが、災害発生するや、即刻政府が現地に対策本部を設置し、諸般の応急措置をただちに実施に移したことについて、地元罹災者を初め県市町村当局、報道機関が積極的かつ好意的に協力を寄せられ、幸いこれを円滑に遂行することができまして、今では人心も安定し、治安状態、また良好であることを、各位とともに喜びとする次第であります。しかしながら、今後の復旧にあたり、地方財政の救済対策、営農対策、中小企業並びに炭鉱等の復旧対策等、早急に措置すべき事項が残されているのでありますが、これらの点につきまして至急対策を立て、災害復旧に渾身の努力を傾倒いたす所存であります。
 最後に、衆参両院派遣の議員団の対策本部に与えられました貴重な御鞭撻について、この機会に衷心より感謝の意を表する次第でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案(内閣提出)
#5
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
    〔「反対々々」「賛成」と呼び、その他発言する者あり〕
#6
○議長(堤康次郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」「異議あり」と呼び、その他発言する者多し〕
#7
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。労働委員長赤松勇君。つ
    〔「通産大臣を呼べ」「進行度々」「休懇々々」「総理を出せ」と呼び、その他発言する者多し〕
#8
○議長(堤康次郎君) 通産大臣は予算分科会に出席中でありますから、請求いたしております。委員室を出たそうでありますから、もうただちに見えるはずです。
    〔赤松勇君登壇〕
#9
○赤松勇君 ただいま議題となりました電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案につきまして、労働委員会における審査の経過並びにその結果を御報告申し上げます。
 本案につきましては、さきに小坂労働大臣より、前内閣と同様、公共の福祉と争議権の調整をはかることは必要と考えるが、これが具体的措置については、各方面の情勢を検討の上、慎重に善処したいと思つていると述べられ、いわゆる労働問題協議会なるものの構想が表明されていたのでありますが、去る六月十四日夕刻、本案は内閣より提出せられるに至り、翌十五日、当労働委員会に付託となつた次第であります。
 委員会といたしましては、六月二十二日、小坂労働大臣よう提案理由の説明を聴取し、本案に対する審査を六月二十七日、三十日、七月一日、二日、三日、四日と継続いたしましたところ、本案は基本的人権と公共の福祉に関連する憲法上の諸問題に抵触する重要なる案件と考えられ、各委員とも慎重なる質疑を行い、終始真筆なる審査が続行せられたのであります。
 そのうち明らかになりましたおもなる点を申し上げまするならば、労働争議に対しては、何ものにも優先して、憲法二十八条に保障する団結権、団体交渉権、団体行動権を遵奉しなければならす、この権利を規制することは望ま七べない“しかも、現行の電気及びガスに関する臨時措置に関する法律、鉱仙保安法並びに労働関係調整法第三十六棟等において、本案の意図するところのものはすでに明確に規定されているのに、今また新しく単行法をつくる必要がどこにあるのかとの質問に対しまして、政府は、旧公共事業令の規定していた内容のもの、あるいは現行鉱山保安法で規定しているものが、争議行為との関連において、はたして労働組合法一条二項に言う違法性を阻却するかどうか、きわめて不明確であり、従来相当の質疑を生じた現実にかんがみ、今回電気と石炭について、現におそれのある、正当でないものについてだけ確認的に規定しようとする旨の答弁がなされたのであります。
 次に、本案の持つている内容からすれば、憲法二十八条が保障する勤労者の団体行動権を侵害するものではないか、労働組合法一条二項の正当性の限界いかんとの質問に対しまして、政府は、憲法第二十八条は、解釈上当然公共の福祉に反しないという制限があるので、憲法における勤労者の団体行動権を何ち侵害するものではなく、また正当性の限界の点については、ときの社会通念を判断基準とするが、最終的にほ裁判所の認定によつて決定されるものであるとの答弁がなされたのであります。そこで、この答弁に関連をいたしまして、昭和二十七年七月三日の東京高等裁判所の判決、あるいは昭和二十五年二月十七日の福岡地方裁判所柳川支部の判決等が引例され、作為的行為についてもやはり争議行為とし合法的であるとの判例があげられたのでありますが、政府は、いまだ最高裁判所のこの点に関する判例がなく、社会通念上現在において適当でないと考えるものをここに並べたのであつて、将来はそのときどきの社会通念がこれを決定するものであると答弁されているのであります。また、本案によつて争議行為が規制されるならば、労使の力関係において均衡をくずすことになるが、一方の制限に対しで、相手方にはいかなる方途を講じようとするものであるかとの質問に対し、本案は、均衡をくずすというよりも、従来より不当であるものを、不当であると明らかにしたにすぎないとの答弁をいたしておるのであります。
 なお、委員会は、本法案の重要性にかんがみまして、審査の慎重を期するため、七月五日、六日の両日公聴会を開催し、学識経験者の本案に対する意見を聴取したのでありますが、公述人は、憲法十二条、十三条は憲法二十八条に何ら制限を付するものではないことをまず述べ、次に公共の福祉の問題に触れて、争議は生産一般の停滞を来すものであり、企業が独占的に大きぐなつているときは、国民の一般的需給関係に影響を及ぼすこととなるが、どこの国の争議権の保障も、このような経済的組織の成熟とともにできて来ており、当時に予想されているところである、従つて、国民一般の需給関係に影響があるというがごとき程度のもので公共の福祉が阻害されるとは言い得ない。次に、企業の性質から見て、公益事業のように大きな公衆の便益と衝突するような場合でも、やはり今日一般に公益事業の存在は予測されているのであつて、公共の便益を理由に争議禁止はできない。このことは公衆の便益を全然顧慮しなくともよいということではなく、組合自体の運動の自制にまつ方が正しいのであつて、生存権を守るための交渉に対して、公衆は同感を持つてある程度まで認容しておるのであつて、法律による禁圧を行えば、公衆の認容と組合の自制の限界点が発達して来なくなる。(拍手)争議権は原則として制約すべきものではなく、争議権の行使によつて、人の生命を直接に奪い取るとか、健康にはなはだしい損害を与えることが目前の現実的危険として出るような争議においてのみ禁止してしかるべきである。公共の福祉とは、立法によつて一般的にこれを適用すべきものではなく、個別的な問題の判定にあたつて用い得る一つの観念と考えられる。もしそうでなければ、憲法上でも、二十九条と同じように、二十八条にも制約できる規定がなければならない。民法のいう公序良俗、あるいは信義則といつた一般条項を濫用し、法律全体を軟化ざせることは、立憲制の建前からいうと非常に大きな問題であり、従つて、公共の福祉と争議権を一般論として制約する理論は適当ではないという意見が述べられたのであります。(拍手)
 さて、公述の全般を通じ、第一に、公共の福祉ということで争議権を制限すべきではなく、またこの意味からして制限がなされるとすれば、将来他の産業に及ぶ可能性のあること、並びに拡張解釈がなされる危険があること。第二に、かりに一歩を譲つて、争議権の本体を侵害していないとしても、一方の権利行使を制約すれば、これに補償を与えるべきであるが、その規定が本法にはないということ。第三に、違法を宣言するというが、それはあくまでも政府の行政解釈にすぎず、いまだ裁判所において最終決定がなされていないということ。第四に、本法案は宣言的規定であるどの政府の説明にもかかわらず、三年間の期限を付しておるということは、法理的にも矛盾があり、なお立法技術の点においても非常なあいまいさを残しているということ等からいたしまして、本案には賛成しがたい旨の公述がなされたのであります。(拍手)
 そこで、委員会は、翌七月七日より、これらの問題を究明しながら、九日、十月と慎重なる審議を継続いたしましたところ、さらに次のような質疑が行われたのであります。
 本法違反の罰則の適用によつて、労働者は、労働法士の保護が受けられず、民事上、刑事上の免責を失うことになり、さらには解雇の危険が生じ、本法案は桃色パージのねらいがあると考えるとの質問北対し、政府は、罰則を拡大するようなことはしないと答弁をいたしました。
 次に、国家公務員については人事院の勧告等があり、公共企業体関係労働者には調停、仲裁の機関があるが、私企業でありながら、これら企業の従業員には何ら救済の道が講ぜられていないとの質問に対し、政府は、労働問題協議会等で考慮して行きたいとの答弁がございました。また、争議中の職務命令の効果は平時のときと同じに出て来るかどうかとの質問に対しましては、政府は、争議中も鉱山保安法により従う義務があるとの答弁がなされたのであります。さらに、刑罰によつて事実上争議を取締ることはできないし、また、してはならないと思う、もしかくのごとき方法をとるとするならば、それはまさに政治の貧困であると言わなければならないがどうかとの質問に対し、政府は、この点について法施行上十分考慮するとの答弁をいたしました。
 なお、昨冬の炭労争議を見まするに、当時石炭業者は、石炭契約が安く結ばれている時期であり、そのため滞貨は一掃され、高契約で結ばれる結果を生み、この争議によつて石炭業者は何らの損害も受けておらず、しかも高額所得者は、二十人のうち十七人までが炭鉱業者で占め、しかもなおかつ今日補給金を要求しているような現状にある一方においては、炭鉱労働者一人当りの労働生産性が上昇しているにもかかわらず、依然賃金がくぎづけの状態に放置されておる。昨冬の両争議は、電産については、労働協約改訂及び賃金要求という妥当なものでありながら、会社側は逆に労働時間の延長を強要する態度に出ており、炭労については、当然過ぎる賃金引上げ要求に対して、基準能率の引上げ、すなわち実質的には賃金切下げをもつて労働者を圧迫して来ており、このことが電産、炭労の労働者の苦しい長期間の争議の原因となつて出て来ておるのである。(拍手)このことについて、政府は、一体両争議がどの原因によりて生れて来ておるのであるか、これを答えてもらいたいとの質問に対し、明確な答弁をなされなかつたのでございます。
 次に、政府は、この法案において、公共性との調和ということをしきりに説明しておりましたが、これら企業については、石炭国管を廃止し、電力は九分割し、まつたく自由放任の利潤追求を無制限に許しておき、しかも、一方労働者に対しては、争議権の行使にあたつて、公共性との調和を強調しているのが現状である、一体政府は、このような状態において、企業の社会化の方向についてどう考えているかという質問に対し、政府は、個人の創意くふうを伸ばすことによつて自由競争させ、企業の繁栄を目ざすと答弁されておるのであります。
 次に、保安放棄の事実が過去にあつたかどうか、昨冬は単に準備指令だけであり、このような仮定の上に立つて立法することが、はたして正しいかどうかという質問に対し、政府は、法律解釈を明確にしたにすぎないと答弁しておるのでございます。
 以上、審議の過程を通じて、政府の答弁は、違法を違法と確認したのにすぎないということと、健全なる社会通念という抽象論に終始いたした次第でございます。(拍手)
 以上のごとき慎重なる審議が続行されておりましたところ、昨十日夕刻に至り、自由党より質疑打切りの動議が提出され、採決の結果、動議が可決されましたので、十一日午前ただちに討論に入つたのでありますが、まず自由党山村新治郎君より、本法案附則二項の三年を一年に改めるとの修正案が提出されましたので、一括討論に付しましたるところ、持永義夫君は自由党を代表いたしまして、昨冬の大規模、長期のストライキの苦い経験にかんがみ、両産業の違法性の範囲を明確に規定することは当然の処置であり、また何ら憲法違反でもなく、争議権の剥奪でもなく、経営者を規制しない片手落ちの立法というようなものでもなく、原案に賛成し、修正案に反対の意を表明せちれたのであります。
 次に、高橋禎一君は改進党を代表されまして、労働基本権の保障は当然であるが、これは決して無制限なものでないということは、多くの学説、判例にも明らかであり、この法律はやむを得ざるものと認め、適用に誤りなきことを期待して、原案に養成し、修正案に反対の意を表明せられたのであります。
 次に、黒澤幸一君より、日本社会党を代表して、本案は反民主主義的な吉田反動政府の労働政策の現われであり、終戦来の労働者弾圧法の濫発に終始する反動立法であり、さらには、電産、炭労労働者に対し強制労働を強要する奴隷的立法である、この法案に従えば、全産業の争議権は順次剥奪されてしまうものであり、原案には絶対に反対を表明し、修正案にも反対の意を述べられたのであります。(拍手)
 次に、熊本虎三君は日本社会党を代表して、営利資本の利潤追求を無制限に放置し、ストの原因を究明することなく、労働者の当然の要求を押しつぶし、経営者に奉仕する立法であり、原案には絶対に反対し、修正案にも反対するの意を表明せられたのであります。(拍手)
 次に、山村新治郎君は自由党を代表して、日本の復興は勤労者の協力がなくては不可能であり、民主主義の成長のためには、労働基本権はあくまで保障されなければならない、昨冬の争議において、国民の光明を奪つたことについて、労働者の深い反省が必要であるが、一かし一方、この争議について、資本家も政府もその責任を負わなければならない、この法案において労働者を一方的に規制せんとすることは、吉田内閣の血も涙もなき労働政策の現われである、(拍手)今後における抜本的な労働政策の樹立を要望して、修正案に賛成、原案に養成するとの意を表明されたのであります。
 次に、中原健次君より、労働者農民党を代表して、同じく、この法案は反動吉田内閣の反動政策の一端であり、今日日本労働組合総評議会等多くの労働団体が反対しており、わが党はあくまでもこの反対のために闘うという意思表示をされ、原案に反対、修正案にも断固として反対するの意を表明せられたのであります。
 かくて、採決いたしましたところ、修正案は否決され、多数をもつて原案が可決せられた次第であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#10
○議長(堤康次郎君) これより討論に入ります。山花秀雄君。
    〔山花秀雄君登壇〕
#11
○山花秀雄君 私は、日本社会党を代表して、このたび政府より提案されました電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案に関するただいまの労働委員会委員長の報告に対して、絶対反対の意思を表明するものであります。(拍手)また、山村新治郎君提案の修正案にも反対の意を表するものであります。
 本法律案は、労働委員会において論議の過程において明らかにされた提案理由は、公共の福祉を危殆に陥れるような争議行為は許さるべきではない、従つて、公共の福祉のため、やむを得ず争議行為の一部を規制したものであつて、労働者の持つ労働権、すなわち争議権の禁止ではない、他にいろいろ争議行為は残されている、また規制した争議行為は、従来明らかに違法とされた争議行為をこの法律で明らかにしたにすぎないものである、これらのことは、現在の社会通念上非とされたをものを、この際正当ならざることを明らかにすると同時に、争議行為と公益の調和をはかるためであると説明されたのであります。私は、公共の福祉、公益事業、社会通念等々の、国民大衆に受入れられやすい言葉の魔術によつて、憲法二十八条に規定されたる労働者の基本的労働権を断圧抑制し、もつてわが国民主主義態勢の逆行に狂奔する吉田内閣の反動的労働政策の本性を露骨に現わしたものと断言せざるを得ません。(拍手)
 私は、一つの具体的論拠を示して、本法案に反対意見を開陳するものであります。政府は、労働基本権である争議権を禁止するものでない、その争議行為の一部を規制するものであると言つているが、たとえば、法律第二条で示すごとく、停電スト、給電ストを禁止しているが、わが国労働組合組織は、産業別労働組合への望ましき組織形態はいまだしの状況であります。その多くは、企業別、職業別に組織され、この第二条の対象となる電気労働者が職業別労働組合を組織した場合はもちろんのこと、現状組織においても、電気技術労働者は絶対に争議行為は行い得なくなるのであります。これらの労働者に対しては、明らかに争議権の禁止であり、決して争議行為の一部規制では断じてないのであります。(拍手)また、法律第三条の規定による炭鉱労働者に対する保安要員引揚げ禁止の争議行為規制のごときは、産業の重要性とか特殊性とかいうことを政府は非常に強調しております。しかしながら、この規定を推し進めて行くと、炭鉱労働者の場合、どんな規模の山であつても、その山が日本の産業の全体に影響を及ぼす大手筋の山々であつても、また日本の全体の経済にほとんど関係のない群小の山々であつても、ひとしく争議行為の規制を受けることになるのであります。産業の特殊性とか、日本経済に及ぼす重要性とかいう考えを進めて行けば、この考え方を一貫した法律として制定せらるべきであるのにもかかわらず、そうでなくて、どんな小さな、またどんな産業にもあまり影響のないよろなところであろうと、ひとしくこの法律の適用を受けるということは、これは決して政府の口ぐせのごとく強調する産業の特殊性とか、重要性とかでなく、その真意は、炭鉱資本家の施設を守るために、すなわち資本擁護の犠牲に労働者の権益を抹殺せんとする、まことにもつて驚き入つた資本偏重の天下の悪法であります。
 政府は、従来違法であつた争議行為を、本法律によつてそれを明らかにしたまでで、新しく争議行為を規制したものでないと、しばしば弁明しているのであります。まるで、今まで違法の争議行為をさも見のがしていたごとき口吻を漏らしているのであります。とんでもない詭弁であります。今まで電気労働組合や石炭労働組合の行つた、本法律で規制された争議行為を、いまだかつて違法行為として処罰ざれた実例はないのであります。(拍手)もし政府説明のごとく、従来から違法であれば、違法に対する法律的制裁を行い得るために、いろいろたくさん法律があるはずであります。しかるに、数多い法律をもつてしても制限され得なかつたことは、従来の争議行為が断じて違法でなく、りつぱな合法的わく内の正当なる争議行為であることを実証しておるものであります。(拍手)
 なお、この争議行為が合法か違法かをさらに明らかにするために、政府の言う社会通念というようなあいまいな論拠でなく、最近東京高等裁判所で示された判決を見よう。それは、昭和二十五年に川崎市の変電所で行われたスイツチ・オフによる停電行為を、当時の電気事業法違反事件として起訴されたものに対する裁判所の判断であります。
 判決文は、労働争議における争議行為によつて業務の正当な運営は当然阻害されるに至るものである、従つて、その間において使用者の発する労務または業務命令が労働者によつて拒否され得ることは起り得ることであるから、かかる事態が発生したとしても、これがために何ら争議行為の正当性を否認する理由とはならないことはもちろんである、また、これがために使用者に財産上の損害を生ずるに至ることも当然であつて、そのような財産権の侵害をするものについては、争議行為なるがゆえに正当な争議行為でないということは判定することはできない。この判決文は、明らかに、憲法第二十九条の財産権より、二十八条の労働基本権がはるかに優位の立場にあることの解釈を明らかにしたものでございます。(拍手)また、本法案三条の石炭関係の禁止規定に対しても、反発の議論となつているのであります。また、判決文は、重大な事故発生の危険の伴いやすい職場放棄等の手段を避け、比較的安全にして効果的な停電ストの方法に出たことは、電気事業の性質上時宜に適した措置であつたとも言えるべく、従つて、本件停電行為をもつて必ずしも正当な争議行為の範囲を逸脱したものとは認められない。(拍手)
 これが昭和二十七年七月三日の判決であります。すなわち本法における争議行為の禁止事項は何らの違法行為でないことは、この判決によつても明らかにされていたものであります。(拍手)私は、裁判所の判決は、これこそ科学的社会通念であるということを申し上げたいと思うのであります。(拍手)政府は、いたずらに社会通念なるものを振りまわしているが、いかに政府がそういう観念を国民に宣伝いたしましても、裁判所がただいま申し上げましたような判断をしておるのであります。この裁判所の判断こそが、ただいま申し上げましたように、誤りなき社会通念と私は付言して申し上げたいと思うのであります。(拍手)
 政府は、本法提案に対して、公共の福祉ということを、くどいほど説明されておるのであります。それは、基本的人権は公共の福祉に沿うようにしなければならないという憲法十二条の規定を強く前面に押し出して、さも基本的人権が公共の福祉に従属的立場にあるがごとき解釈精神をこの法律案に押し込もうとしておるのであります。そもそも公共の福祉は、決して基本的人権の上に君臨するものではありません。
 そこで、公共の福祉という概念が問題になりますが、わが憲法においては、すべての国民は個人として尊重され、主権は国民にあり、国政の権威は国民に由来するとされておるのであります。国民の基本的人権を越える、あるいはこれに対する存在として権威を認めることができないゆえに君臨するのではなく、一つの基本的人権の行使が他の基本的人権を侵害し、もしくはこれに脅威を与えるおそれある場合にこれを制約し、すべて基本的人権をして平等にこれを享受し得るため相互の摩擦を調整する、いわば基本的人権に内存する一つの調整できる機能であると解釈すべきであります。(拍手)すなわち、基本的人権が第一義的であつて、具体的な場合において基本的人権間に衝突があつた場合は、公共の福祉という一個の調整的な概念をもつて調整するという、調整的機能しか持たないものであると解さるべきであると、私どもは解釈しておるのであります。(拍手)
 政府は、この概念規定であるところの公共の福祉を阻害する争議行為、または公益的性質を有する産業については、その争議権を適当に押えねばならぬと言つておるが、公益的性質を持つ産業は、ひとり電気事業や石炭産業だけではないのであります。政府は、昨年の争議の実情にかんがみて、種々検討の結果、今日は電気、石炭にのみ規制すると言つておるが、たといそれが今回は電気事業、石炭産業のみであろうが、法律制定の精神が、基本的人権より公共の福祉が優先するという誤つた観念規定でこの法律が制定される限り、将来これに類似する産業、すなわち交通機関、貨物輸送、ガス、水道等々に従事する労働者が生活権擁護のために争議を行えば、必ず公共の福祉に阻害ありと断定し、これらの産業に従事するすべての労働者の基本的人権を次々と剥奪されることは、火を見るよりも明らかなことであります。(拍手)まことに、公共の福祉の美名に口をかり、すべての労働者から労働運動の自由を奪い、再び戦前の奴隷労働に追いやらんとする恐るべき反動的意図が、わずか三条しかない条文であるが、法の全体に充満しておるのであります。
 憲法または労働法の建前から言えば、むしろその仕事に公益的性質が大きければ大きいほど、労働者が喜んで自発的に働き得るような条件をつくり出さなくてはならないのであります。しかるに、公益的性質ということに名をかりて労働争議を禁止するということは、電気がとまれば、まつ暗になつて社会が困る、石炭が出なければ、日本の産業に重大な影響を与える、だから、公益的性質を持つ産業に働く労働者は、いわゆる賃金が安くても、劣悪な労働条件のもとにおいても労働争議をやつてはいけない、社会を明るくするために、日本の産業がフルに動くために、発電所の労働者や山の労働者を奴隷にする――君らが労働争議をやるから社会が迷惑する、ゆえに労働争議をやつてはいけないということは、まつたく労働者を奴隷にすることであり、実に憲法の真髄であるすべての国民は個人として尊重される精神に違反することになり、近代社会における最も愚劣なる労使関係を規定せんとするものであります。(拍手)
 私は、今、近代社会における最も愚劣なる労使関係を規定せんとしていると言つたが、これを裏づける適当な事例を申し上げましよう。吉田内閣が常にその範を求めているアメリカの労働運動においても、かつてタフト・ハートレー法が国会に上程されたとき、アメリカ炭鉱労働組合長ジヨソ・ルイス氏は、近代的な労働と奴隷労働の差異は労働者に争議権があるかないかということだ、これだけであると彼は喝破しておるのであります。(拍手)吉田内閣が範を求めているアメリカ労働運動においても、労働者から争議権を奪うことは奴隷労働の強要であるということを言つておるのであります。社会が迷惑するから労働争議をやつてはいけないということは、明らかに労働基本権を無視した封建社会における労働蔑視の観念を一歩も前進していないことを如実に示すものであり、これは吉田内閣が近代社会における労働政策を担当し得る資格のないことを端的に表明しておるものであると、われわれは断言せざるを得ないのであります。(拍手)政府にして、もし公共の福祉とか産業、の公益性を真剣に考えるならば、いたずらに法をもつてこれを規制する前に、何がゆえにこのような社会に重大な影響を及ぼした労働争議が発生したかを探求して、その原因除去に努力すべきであります。
 およそ労働争議なるものは、突発的に発生するものでありません。必ずよつて来るべき原因が存するのであります。労働争議発生の原因は、大別して三つにわけることができるのであります。すなわち、労働者側と、資本家側と、当時の社会環境であります。社会環境のうちには、政府の労働行政対策が含まれておることは言うまでもございません。
 そこで、具体的問題として、昨年の電気事業と石炭産業の長期にわたる労働争議が、相当社会に重大な影響を与えたことは、いなむことができません。昨年の労働争議の根本的原因を探求して参りますと、特に石炭関係におきましては、一般的物価の上昇に伴つて、社会常識として賃金値上げの妥当性を持つていたのであります。この環境の中にあつて、賃金値下げで対抗して来た資本家の横暴に対して、生活を守る労働者の必死の闘いが争議を長期化した原因であります。電気関係におきましては、統一労働交渉、労働組合組織を分断破壊せんとする資本家の挑戦が争議を長期化した原因であります。なお、この二大労働争議の長期化が必然の様相を呈しておるのにもかかわらず、拱手傍観、無策に過ぎた政府の無能が、この争議をして長期化せしめた根本的原因であるということを私は申し上げたい。(拍手)今日、社会に重大なる影響を与えることを理由として、おのれの無能に対しては自己批判することなく、その責任をひとり労働者のみに負わせ、てんとして恥じざる厚顔無恥の政府の態度こそ、国民の名においてその責任を追究さるべきであるとわれわれは考えます。(拍手)
 政府は、昨年のごとき深刻なる労働争議を再び発生せしめないために本法の立法化を急いだと説明して、本法によつて生存権を主張する労働者の闘争が終息すると安易に考えているが、近代社会において資本主義経済組織を死守ぜんとする保守政治のためにも逆の結果を来すであろうことを私は警告したい。(拍手)昨年の長期にわたる二大労働争議が、要約すれば、片方はすなわち生命身体を維持するための生活の基礎を得るための生存権の主張であります。片方は公益性を口実に自己財産を保全せんとする財産権の主張であります。すなわち、財産権と生存権の二つの基本的人権の対立であります。わが国憲法においては、先に申し上げましたごとく、公共の福祉は基本的人権の衝突の場合における調整でありますが、この場合、憲法を誤りなぐ解釈すれば、財産権よりは生存権を重く考えることが正しい憲法解釈であると私は確信するものであります。(拍手)
 以上、いかなる観点より政府提案の本法を批判いたしましても、明らかに違憲立法であります。私は、日本国民の代表として、明白に違憲である本法律案には断じて賛成できないのであります。(拍手)なお、山村新治郎君の修正意見も、以上の見地によつて反対するものであります。
 最後に一言いたしたいことは、憲法九十七条の精神についてであります。九十七条では、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」、つまり人類多年にわたる自由度得の努力の成果こそ基本的人権であり、この人権は過去の幾多の試練に耐えて来た……(「時間だ、時間だ」と呼び、その他発言する者あり)憲法九十七条の規定は、まざに労使を超越した、国民のすべてが厳守しなければならない条項である。憲法を守るこの一点から、本法案に冷静なる判断をされんことを望みまして、私の反対討論を終るものであります。(拍手)
#12
○議長(堤康次郎君) 倉石忠雄君。
    〔倉石忠雄君登壇〕
#13
○倉石忠雄君 私は、ただいま上程せられましたる本案につき、自由党を代表して賛成の意を表し、山村君御提出の修正案には反対の意を表明せんとするものであります。(拍手)
 わが国が独立を回復いたしましてから、社会の一部にとうとうとして行われる風潮は、占領政策の行き過ぎを是正すべしという言論の流行であります。もとより、わが国情に沿わざるものは、これを是正する必要もありましよう。しかしながら、われわれが断じて守り抜かなければならないものは民主主義であります。民主憲法の精神であります。わが自由党内閣の労働政策も、またこの民主憲法の理念に立脚したものでなければならないのであります。(拍手)
 私どもは、この見地に立つて本案を検討いたしたものでありまするが、政府が本案を提出いたしましたる動機は、昨年行われました電気産業及び石炭鉱業の大規模なるストライキに刺激されたものでありますが、本案は、電気事業及び石炭鉱業の従業員の争議行為の方法を規制しようとするものであります。この法律によつて禁止しようとする行為は、ただいま山花君はストライキを抑圧するものであるというようなことを申されましたが、これは電気事業及び石炭鉱業の従業員の争議行為の方法だけを規制しようとするものであります。(拍手)この法律によつて禁止しようとする行為は、すでに旧公共事業令及び鉱山保安法等によつて明確に規定せられておるところであります。しかるに、昨年秋の電産及び炭労のストライキは、これらの規定を無視いたしまして、あえてこれを断行いたしたことは、諸君御承知の通りであります。(拍手)
 衆議院の労働委員会における本案審議の過程において最も論議の中心をなしましたものは、憲法第二十八条の労働基本権と憲法第十二条の公共の福祉とをいかにして調整するかという点でありました。私どもは、国権の最高機関たる議院の一員として、憲法が保障する国民の自由及び基本的人権を守り抜くべき義務を有する者であります。かるがゆえに、私どもは、憲法第二十八条の労働基本権はあくまでもこれを尊重いたさなければならないのであります。しかしながら、一方において、憲法が国民に対して要求いたしておるところは、その第十二条において、この憲法が国民に保障する自由及び権利は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉りためにこれを利用する責任を負うと、明確にいたしておるのであります。(「その通り」、拍手)すなわち、私どもは、国民として、憲法に保障されておる自由の権利も、常に国民多数の利益を侵してはならないという前提条件が掲げられておることを忘れてはならないのであります。(拍手)しかるに、本案に反対せらるる一部の学者及び社会党の人々は、労働争議権は憲法の保障するところなるがゆえに、刑法、労働組合法等に禁止せられておる行為以外にこれを制限することは憲法違反であると主張せられたのであります。
 しかしながら、諸君、およそ民主主義の社会生活においては、少数者の利益のために多数人の生活を犠牲にするようなことは断じて許されないのであります。(拍手)今日敗戦のどん底から立ち直らんと努力しつつあるわが国において、国の重要なる財産である石炭鉱山の保安要員が職場を捨ててストライキを行つたために、坑道は水浸しになり、ガスがあふれて爆発してしまうようなことや、あるいはまた停電ストを断行して、全国の工場、事業場の作業を停止せしめるような争議行為でも、なおかつわが国の憲法二十八条の労働基本権はこれを許しておるものであると主張せられたのが社会党の議員諸君であります。(拍手)
 本案の審議中に、ある議員は、本案のごときストライキ規制をいたしておる立法例は外国には見当らないと申されました。まことにその通りでございます。何ゆえならば、国民大多数の迷惑を顧みず、また国家の大切な富を破壊してしまうような愚かな労働争議は外国には発生いたしませんので、(「ノーノー」拍手)取締りを必要といたさないのであります。先ほど、山花秀雄君は、アメリカの労働運動の例をお引きになりました。一昨年の夏、私は山花君とともにアメリカに滞在をいたしておつた当時に、ワシントンにおいては電車のストライキがありましたが、アメリカにおける公益事業に従事する労働組合は、みずからきめておるそり組合規約の中で、ほとんどストライギなどはできないようにこれを制限いたしておることは、山花君よく御承知の通りであります。(拍手)また、アメリカの公共企業体であると言われておりますTVAの従業員組合は、みずから制定いたした組合規約の中でストライキ権を放棄いたしておることも、御承知の通りであります。(拍手)私ど心日本と敗戦後の立場がきわめて似ております西ドイツは、御承知のように、公共的性質を有する事業のストライキは、刑法の中で明らかにこれを禁止いたしておることや、(拍手)ソビエト・ロシヤの刑法の反逆罪を読んでみましたならばいおよそ労働組合のストライキなどというものは夢にも思い及ばないことは、御承知の通りであります。(拍手)これらの事実を、社会党の諸君は、どのようにお考えになつておられるのでありましようが。
 諸君、左派社会党の諸君を指導いたしておるかのごとく見られる労働組合総評議会は、その創立当初の堂々たる態度から今日まつたく転向いたしまして、現在では、総資本に対決せよとか、再軍備計画を粉砕せよとか言つて、いたずらに容共左派的指導方針をとりつつあるのでありますが、この総評幹部と左派社会党は、議会の内外相呼応して国会における闘争を展開しておるのでありますが、およそ国民代表が、議会において、自由なる言論のもとに、その意思決定をなすべきが民主主義の精神であります。(拍手)しかるに、外部よりのデモンストレーシヨンを利用して法案の通過を阻止せんとするがごとき態度こそ民主主義の敵であり、(拍手)この思想こそ、共産党の全体主義に通ずる思想であります典(拍手)今日、労働運動の真の目的から逸脱して、政治闘争にのみ熱中し、まじめなる労働者の利害を何ら考慮せざる幹部に指導されておる多数の労働組合員諸君こそ、まことにわれわれは同情を禁じ得ないのであります。(拍手)しかしながら、現在、総評傘下の組合にも、全繊あるいは海員組合等のごどき、きわめて健全なる民主労連が発展しつつある事実を、私はわが国労働界のためにまことに喜ばしく存ずる次第であります。(拍手)かくのごとき健全なる民主的労働組合が発展して、全日本の労働運動の中核体となり、本案のごとき法律案の廃止せられる日の一日も早からんことを待望いたしつつ、私は自由党を代表して本案に賛成の意を表する次第であります。(拍手)
#14
○議長(堤康次郎君) 矢尾喜三郎君。
    〔矢尾喜三郎君登壇〕
#15
○矢尾喜三郎君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま上程されております電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案に対し、委員長報告に対しまして絶対反対の意を表するものでございます。(拍手)
 本法案の提案理由が、昨年の暮れ起つた電産、炭労の争議によつてなされた炭鉱の保安要員の引揚げ準備指令、発電所におけるスイツチ・オフにその端を発していることは明らかなるところであります。しかしながら、昨年冬の炭鉱のストライキの場合においても、実際には単に準備指令だけにとどまつて、保安放棄は争議行為としては行われず、せいぜい戦術的意義を発揮したにすぎなかつたのであります。(拍手)炭鉱においては、鉱山保安法の定めるところにより、労働者も資本家もともに保安の義務を負“労働協約の中には、労働争議の保安要員については労働組合も責任を持つことが厳重にきめられ、現場の具体的事項については労資双方の協議にゆだねられておるのであります、従つて、炭鉱労働争議においては、団体交渉が、たといスドライキに移つたあとにおいても、保安問題についての協議は平和的に続けられているのであります。従つて、現実的には、保安要員の引揚げのごとき最悪事態は、過去においては見出すことができないし、また将来においても容易に起るべき性質のものではないのであります。(拍手)このことは、単に日本のみならず、世界の労働運動の歴史的事実が明らかに証明しておるところでございます。(拍手)昨年の炭鉱ストライキの場合における保安要員就業拒否の準備指令も、単に一方的なものでなくして、相当長期にわたり労資間で数次の協議折衝が重ねられ、最後に、資本家団体石炭連盟が炭労側からの現地調査派遣申入れを拒否したことによつて、この問題の交渉が決裂するのやむなきに至つたのであります。(拍手)しかるに、この間にありて政府は何らなすところなく、手をこまねいてこれを傍観し、炭労をあの事態に追い込んでおきながら、一方的にその責任を炭労側に押しつけるがごとき謀略をあえて行い、あまつさえ労働者の唯一の武器たるスト権々剥奪せんとするに至つては、まつたく言語道断と言わざるを得ないのであります。(拍手)私は、むしろ、あの炭坑ストにおける責任の大半が、経営者側の無理解な、ストを激発する労働対策にあつたことを追究したいのであります。同様に、電気産業の場合においても、電産労組が労調法の精神を守り、隠忍自重、長期にわたる平和的交渉を続けて来たにもかかわらず、資本家側の頑迷の態度と政府の無為無策のため、かえつて争議が長期化した事実を無視することはできないのであります。従つて私は、かかる見地から、昨年の炭労、電産両争議における責任は、労働者側が負うよりも、むしろ政府の無能な長期引延ばしにあつたことを認めるのでございます。
 もちろん、私は、昨年の両争議において、一部の行き過ぎがあつたことを率直に認めるものであります。しかしながら、このスト規制法が、公共の福祉ということを理由に、その責任のすべてを労働者のみに負わせ、みずからの責任を全面的に回避して、労働者側の争議手段だけに一方的制限を加えんとする政府の謀略的責任回避の態度に、まつこうから反対するものであります。(拍手)それと同時に、これが関係労働者の正当なストライキにも重大な制約を加える結果となる点において、本質的に憲法の精神にも違反するものであります。そのことが私をしての法案に反対せしめる第一の理由であります。
 第二の反対理由は、このスト規制法が労働運動の健全な発展にとつてまつたくマイナスであるという点であります。民主的労働運動の育成発展が特に強く叫ばれている今日、その生成発展のためにあらゆる努力を尽すことこそわれわれの使命であります。労働者といえども、決してストライキを好んでやる者は一入もなく、やむを得ざる結果そこに追い込んだものであります。かかる重大なる法案を提案するのに、原因をきわめず、しかも、労働者の基本的人権として憲法が保障する団結権や、団体交渉、その他の団体行動をとる権利をくつがえしでストを規制するためには、争議を起さないで済むような、起つても早く円滑に解決がつくようなあらゆる手段を尽して、それでもなお公共の福祉を著しく害するストがやまないという実証が前提とならなければならないのであります。そのような手段や実証をおろそかにし、ストが公共の福祉を脅かしたという現象だけをとらえて、石炭と電気のストライキだけを押えてみたところで、それは決して問題の根本的解決にはなり得ないのであります。(拍手)むしろそれは労働運動をますます険悪な事態に追い込み、労働者の反抗心をかき立てる有害無益に終るであろうことは、火を見るよりも明らかなところでございます、もしこのスト規制法が成立するならば、従来民主的労働組合として健全な道を歩んで来た労働組合さえ、この法案反対のためには立ち上らなければならない状態に追い込み、ひいては労働運動の民主化に逆行する方向に追いやることは必至と言わざるを得ないのであります。
 労働運動の健全化は、むしろ政府や経営者の労働対策を正すことが第一であります。またさらに、企業経営の健全化が必要条件であります。しかしながら、政府は今までにこれにふさわしい施策の一つでも実施したことがありますか。資本家の利潤追求、労働者に対する低賃金、労働強化が、労働者を必然的にストに追い込んで行くことは、政府の貧困なる労働政策自体に基因する重大な事柄であることを、政府がまず認識すべきであります。(拍手)政府の労働運動と労働階級の動向に対する認識不足の現われがこの規制法であり、それは明らかに労働組合の健全な発展を阻止するもの以外の何物でもありません。(拍手)私は、この意味においても、同様に反対せざるを得ないのであります。
 最後に、第三の反対理由は、この法案が公共の福祉の名のもとに労働者を弾圧する恐るべき非民主的反動立法であるという点であります。(拍手)公共の福祉と風見の基本酌人権は、相並行して尊重さるべきものであります。国民の大多数を占めている労働者の基本酌権利を押えることは、生産大衆を貧困に陥れて行くものであり、働いている者が生活を享受できないということは、これほど公共の福祉を無視するものはないとともに、労働者の犠牲の上に公共の福祉はあり得ないのであります。(拍手)政府は、かつて、公共の福祉の名のもとに、国家公務員の労働基本権に制限を加え、政治的活動の自由を奪い去り、公務員の福祉増進を無視して来たのであります。今また同様の名のもとに、炭鉱、電産の労働者かみ浄議権を奪い去り、奴隷化することによつて、再び憲法の精神を躊躇し、労働者の手を切り、足を切り、やがては全労働者の基本権を剥奪する陰謀であり、これは、吉田政府のいわゆる公共の福祉が一部少数資本家の福祉であることは明らかである。(拍手)公共の福祉の名において、それを禁止することがあたりまえになるならば、やがて国民の自由と権利とは、なしくずしに姿を消すかもしれない。それでは、公共の福祉という民主主義の理想が、逆に民主主義を殺すという奇怪な結果を生ずるのであります。
 不当争議の克服は、法律をもつて々さるべきものではなくして、労働者自身の手によつてなさるべきものであります、法律の力をかりずとも、労働者自身の手で、若干の時日をかすことによつて必ずなしとげられることを私は確信するとともに、現に各労働組合において起りつつある現象は、これを裏書きするものであります。政府の同法律案の説明の中においても、労使関係の事項については、法をもつてこれを抑制規律することはできる限り最小限とし、労使の良識と健全な慣行の成熟にゆだねることが望ましいと言つているが、政府がもしこれを真剣に思うのであるならば、かかる非民主的、反憲法的悪法をすみやかに撤回してしかるべきものと考えるのであります。現政府によつて今や健全な民主主義憲法の精神はゆがめられようとしていることを私は深く憂うると同時に、民主主義を擁護するものとして、同法律案に反対する大きな理由がここにあるのであります。
 今や、炭労、電産の労働者のみならず、全国のすべてり労働者並びに心ある国民が、この法案反対のために悲壮なる決意をもつて立ち上つておるのであります。私は、政府がかかる輿論の叫びをすなおに受取つて、今からでもおそくはない、同法案すみやかに撤回することを国民の名において要求すると同時に、同法案に対し、目上述べた理由により、絶対反対の態度をとる次第であります。(拍手)
#16
○議長(堤康次郎君) 高橋禎一君。
    〔高橋禎一君登壇〕
#17
○高橋禎一君 私は、ただいま議題となつでおります法律案について、改進党を代表し、冷静なる判断と全国民駒立場に立つて、政府原案に養成、修正案に反対の討論を試みんとするものでございます。(拍手)憲法の保障する勤労者の団結権ないし団体行動権は、もとより立法その他国政の上において尊重されなければならないことは申すまでもないところであります。勤労者の労働条件を適正に保持し、かつこれを改善することは、勤労者自身の生活権の擁護であるばかりでなく、勤労者が勤労に対する意欲を高め、もつて日本産業の興隆に寄与するゆえんであると存ずるのであります。けれども、勤労者がいかにその労働条件を適正に保持改善しようといたしましても、各個別にその使用者である企業者に対立しておりましたのでは、一般に相手方たる企業者の経済的実力に圧倒せられ、労使対等の立場においてその利益を主張し、これを貫徹することは困難でございます。従つて、勤労者に、多数団結し、その団結の威力を利用し、必要なる団体行動をなすことによつて、適性な労働条件の保持、改善をはからなければならない必要が生れて参りますことは、けだし当然であります。憲法はここに着眼し、勤労者の団結権ないし団体行動権を保障し、その精神を基調として、労働法がその促進、助成をはかるために生れたこともまた明らかでございます。
 しかしながら、勤労者の権利といえども、絶対無制限のものではなく、憲法のいわゆる公共の福祉に反せざる限度においてのみ認められ、かつ尊重されるものなのであります。(拍手)このことにつきましては、有力なる学説もございますし、最高裁判所の判例も明らかにこれを示しておるところであむます。(拍手)日本国民は、公共の福祉に反する内容の権利を有することはございません。(拍手)また、すべて権利は、その濫用が許されないのみではなく、公共の福祉のためにこれを利用するの義務をさえ伴つておるのでありまして、このことは、財産権においてしかり、勤労者の団結権ないし団体行動権においてもまたしかりでございます。(拍手)
 労働組合法について見ましても、その保護するところは、どこまでも公共の福祉に反せざる正当の団体行動にとどまりまして、しからざるものには、もちろん及んでおらないのであります。もし憲法第二十八条により保障せられました勤労者の権利が絶対無制限のものであるといたしますと、ときにはかえつて逆に使用者の自由を侵害するだけでなく、国家の公益を害し、国民全体に不幸を与えるに至ることさえあるのであります。勤労者自身、社会構成の一部で、それは全体社会の中に合一して生存し、個人として尊重されつつ、しかも社会との調和において幸福を追求すべきものであるとするのが日本国憲法の精神であります。(拍手、発言する者多し)国家社会の不幸は、決して勤労者に幸いをもたらすものではありません。そこに、国民共同の利益としての公共の福祉は、勤労者を含めての国民全体が共同して守らなければならぬゆえんがあり、ここに争議権に限界のある理由もあるのであります。私は、この勤労者の憲法上の団体行動権の正しき限界を電気事業、石炭鉱業について明らかにせんとするのが本法案であると解するのであります。
 すべて争議行為の正当性を維持することは憲法の精神であり、むしろこれは憲法の遵守であるとさえ思うのでございます。争議行為の正当性について考えますとぎ、その主体についての正当性、目的についての正当性、手段についての正当性等が問題となるわけでございますが、本法案は争議行為の手段について規定するものであります。争議行為の手段の正当性を明確にするためこれを法文化したものに、現行法のもとにおきましても、すでに二、三の例があるのであります。また外国においてもこの種の立法例を見るものでございます。かように法律をもつて争議行為の正当性の限度を明確にするの態度は、必ずしも排斥すべきものでなく、むしろかえつて、事情のいかんによつてはそれが必要であるということを私は認むるものでございます。(拍手、発言する者多し)世に、それは裁判所の判例の集積により自然にその限界は定まるをもつて、それを待つべきであるとの説もあり、これには若干うなずける点もあるのでありますけれども、判例をつくりますには、勤労者を法廷に立たしむるという勤労者の犠牲があるのでありまして、これはわれわれのとうてい忍び得ざるところでございます。(拍手)また、それゆえに、国民に具体的にあらかじめその限界線を示すことが、かえつて親切なる態度であるとも考えられるのでございます。(拍手)
 本法案は、昨冬行われました電産、炭労の二大ストより得た経験に基き、電気事業、石炭鉱業に関するある特殊の争議行為が、国民経済の運行を著しく阻害し、また国民の日常生活をはなはだしく危うくし、国家公共の利益を害することあるに思いをいたし、この際その争議行為の手段に関する限界を定め置かんとするもので、私はそのやむを得ざることを是認し、国民の良識ないし社会通念は本法案を支持するものと考え、特に本法が、一部破壊的分子のために、まじめなる勤労者がとりこになることを防ぎ得る効果のあることを考えまして、適用に誤りなきを期待しつつ原案に賛意を表するものであり、修正案には遺憾ながら反対をいたすものでございます。(拍手)
 最後に、私は、政府当局に対し特に要望いたしたいのであります。その第一は、本法案が三年間の臨時立法であることの意義のきわめて重大であるという点であります。わが党は、つとに、労働政策の要諦は労使双方の均衡を保持しつつ、争議発生の諸原因を探究し、その除去に努め、争議を未然に防止するにあることを強調して参つたのでございます。また、不幸にして争議の発生したる場合においては、公平機関の活動に期待すべきもの多きことの認識をさらに強め、中労委の権限、機能の強化等による争議解決方法こそ、中正を得たる最良の効果的措置たることを主張して参つたのでありますが、本法が実施されるにおいては、それと同時に政府は、わが党の主張して参りましたような、かかるゆたかなる労働政策を樹立し遂行して、本法存在の必要をさえ見ないところまで前進せんことを要請し鞭撻するの意味が、この臨時法たるの意義であることを考えられたいのでございます。この期間内に、政府は日本に産業平和を招来すべく最善の努力を尽すべきで、この法律ができたからストはなくなるであろうなどというような安易な気持を持つて、この法律の上にあぐらをかいているようでは、将来恐るべき結果の生れることを私は憂うるのでございます。政府は、労働行政に対する責任が、本法の成立によりますます重きを加えたことを痛感し、国民の期待に沿わなければならぬのでございます。
 第二に、運用の問題でありますが、この法運用の責任は政府にあるのでございます。法の生命はその運用にあるのでありまして、もし本法が、公共の福祉を守るの精神を忘れ、勤労者の一方的制圧に悪用せられるというようなことがございましたならば、それは宝刀を血にぬらすにひとしきものでございまして、調和でなく闘争であり、法の蹂躙であります。それは遂に労働問題解決の禍根を将来に残すことと相なるものと思われるのでございまして、日本経済の再建を阻害するものたることをよく銘記して善処されんことを特に強く申し述べて、私の討論を終る次第でございます。(拍手)
#18
○議長(堤康次郎君) 山村新治郎君。
    〔山村新治郎君登壇〕
#19
○山村新治郎君 私は、自由党を代表いたしまして、ただいま議題と相なりましたる電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案に対して、わが党の労働問題に対する立場を明らかにしつつ討論を行わんとするものであります。
 ただいま委員長より御報告のありましたるごとくに、労働委員会におきまして、わが党は本法の有効期間三箇年とありますのを一箇年に短縮せしめんとする修正案を提出いたしたのであります。しかし、残念ながら少数のゆえをもつて否決されました。ここにやむなく、わが党といたしましては、次善の策として、条件を付して一応原案に養成の意を表明せんとするものであります。(拍手)
 皆さん、そもそも民主主義体制下におきましては、憲法に規定せられたる労働者の団結権、罷業権こそは、新しい日本を民主化せしむる一大要因であることは、これは疑う余地がありません、しかしながら、終戦直後の混乱のうちに芽ばえた日本の労働運動は、必ずしも今日まで正しい成長をして参つたとは言いがたいものがあると言わざるを得ないのでございます。日本の経済力を復興せしめるためには、何としても労働者諸君の勤労意欲の高揚にまたねばならぬことは申すまでもありません。しかし、敗戦後の痛手と世界の不況にあえぐところの今の日本の経済は、あたかも瀕死の重病人の姿にほうふつたるものがあるのであります。瀕死の重病人に対して、いかに効力ある薬といえども、みだりに劇薬を服用せしめることは許されないのであります。ストライキがいかに労働者諸君の身を守る妙薬であるといたしましても、この劇薬をたびたび用うるということは、決して労働者諸君自身のためにもならないということを銘記しなければなりません。(拍手)日本再建のためには、あの西ドイツにおける労働者と資本家のごとく、お互いに力を合せ、ここしばらくは労使休戦をなして、祖国の経済復興に当らなければならないのであります。(拍手)
 しかして、昨年の電産並びに炭労の争議が国家国民に多大の迷惑をかけたることは、いまだに記憶に新たなるものがあるのであります。この二つのストライキは、今までにない長期にして大規模なものであつたのでありまして、炭労ストの長期化によりまして、貯炭の減少は列車の削減という事態までも引起し、さまざまな産業並びに消費者に対し重大なる影響を与え、遂には保安要員の引揚げという非常手段をもあえてせんとするに立ち至つたのであります。一方、電産のストライキにつきましても、さまざまの産業、特に中小企業に対して甚大なる打撃を与え、停電ストライキは消費者から光明を奪い取り、社会全般に対する悪影響は実に莫大なるものがあつたのであります。すなわち、かかる罷業権行使のために国家公共に好ましからざる影響を与えるがごときストライキは、今日の段階におきましては、一般大衆はもとよりのこと、心ある労働者諸君の絶対にとらざるところであると私は確信をいたすものでございます。(拍手)また半面におきまして、昨年のストライキの実態を詳しく検討いたしまするときに、その一半の責任は何としても政府並びに資本家側においてこれを負わねばならないと考える点が多々あるのであります。(拍手)
 元来、労働問題の解決のためには、労使双方が満足をすることが最も望ましく、かりに不満足であるといたしましても、その不満足の中にも納得の行く点を見出さなければならないのでございます。しかるに、今回の法律案につきましては、労働者の争議権は規制せられておりまするが、資本家側に対する規制の規定は全然設けられておらないのであります。(拍手)なお、労働者の権利の侵害に対する何らの保障もなされておらないのであります。(拍手)かくのごとき処置は、労働者諸君に対する吉田内閣の血も涙もなぎ労働行政の現われと言わざるを得ないのであります。(拍手)すなわち、公聴会における学識経験者の公述人の方々が、一人としてこの法案に賛成をされなかつたことは、これが、大きな原因であるということを恐れてはならないと思うのでございます。(拍手)また、先ほどは自由党の倉石君自身からも、この法律はなるべく早く廃止した方がいいという意見もございましたし、なお労働委員会における自由党の持永委員が、この法案が間に合せのずさんな法案であることを指摘されている点も、本法案がいかに不備であるかのよき証拠であるのであります。(拍手)すなわち、この法案は、あくまでも暫定立法でなければなりません。
 私どもは、公共の福祉を守るためには、本法の対象となる争議行為につきましてはやむなくこれを禁止するといえども、これが代償といたしまして、労働者の利益を守り、労働者の勤労意欲を高揚せしむるがごどき抜本的労働政策を樹立すべきことを、強く政府に要望するものであります。かかる見地より、わが自由党は、労働委員会におきましては、本法の有効期間三箇年を一箇年に短縮せしめんといたしたのであります。しかし、残念ながらわが党の修正案は葬られましたので、ここにやむなく次善の策といたしまして、政府原案に一応賛成するのであります。だが、私どもは、どうか建設的にしてしかも進歩的なる労働政策が一日も早く樹立されんことを、労働者諸君のために強く当局に要望してやみません。
 最後に、一言わが自由党の立場よりつけ加えるところのものは、従来ややもいたしますれば、労働組合と保守政党とは対立をいたすかのごとき感があつたのであります。これは、労健者諸君のためにも、はたまた健全なる保守政党のためにも、最も悲しむべき事実であつたと言うよりほかございません。いやしくも政治に志を抱くところの者は、国民全般の幸福をこいねがい、すべての国民の立場を勘案しつつ政治を行うて参らなければならないのであります。従いまして、労働者諸君を不逞のやから扱いするがごとき保守政党の存在は、健全なる保守党としては、はなはだ迷惑千万なる存在と言わざるを得ないのであります。また、反面におきまして、労働者諸君にこびへつらい、労働者の投票をかぎ集めることにのみ汲々だる、いわゆる階級政党のごときは、真の民主的労働運動のこれまた仇敵であると断ぜざるを得ません。(拍手)すなわち、建設的にして、れかも進歩的なる労働政策の樹立こそは、わが自由党の主張であり、また真に国を愛する労働者諸君の希望でもあると私は確信いたすものであります。
 私は、日本の労働運動のすこやかに発達せんことをこいねがい、労働者諸君の幸福を祈りつつ、私の討論を終るものであります。(拍手)
#20
○議長(堤康次郎君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決いたします。この採決は記名投票をもつて行います。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通か決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。
 これより氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#21
○議長(堤康次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。開鎖。
 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#22
○議長(堤康次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長朗読〕
 投票総数 三百八十九
  可とする者(白票) 二百五十六
    〔拍手〕
  否とする者(青票)  百三十三
    〔拍手〕
#23
○議長(堤康次郎君) 右の結、電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
    〔参照〕
電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
  相川 勝六君  逢澤  寛君
  青木  正君  青柳 一郎君
  赤城 宗徳君  秋山 利恭君
  淺香 忠雄君  麻生太賀吉君
  足立 篤郎君  天野 公義君
  荒舩清十郎君  有田 二郎君
  飯塚 定輔君  生田 宏一君
  池田  清君  池田 勇人君
  石井光次郎君  犬養  健君
  今村 忠助君  岩川 與助君
  宇都宮徳馬君  上塚  司君
  植木庚子郎君  内海 安吉君
  江藤 夏雄君  遠藤 三郎君
  小笠 公紹君 小笠原三九郎君
  小川 平二君  小澤佐重喜君
  尾崎 末吉君  尾関 義一君
  越智  茂君  緒方 竹虎君
  大上  司君  大久保武雄君
  大野 伴睦君  大橋 武夫君
  大平 正芳君  大村 清一君
  岡崎 勝男君  岡田 五郎君
  岡野 清豪君  岡本 忠雄君
 岡村利右衞門君  押谷 富三君
  加藤 精三君  加藤鐐五郎君
  鍛冶 良作君  金光 庸夫君
  川島正次郎君  川村善八郎君
  河原田稼吉君  菅家 喜六君
  木村 俊夫君  菊池 義郎君
  岸  信介君  岸田 正記君
  熊谷 憲一君  倉石 忠雄君
  小枝 一雄君  小金 義照君
  小坂善太郎君  小西 寅松君
  小林かなえ君  小林 絹治君
  佐々木盛雄君  佐藤 榮作君
  佐藤善一郎君  佐藤 親弘君
  佐藤洋之助君  坂田 英一君
  坂田 道太君  迫水 久常君
  塩原時三郎君  庄司 一郎君
  助川 良平君  鈴木 正文君
  瀬戸山三男君  關内 正一君
  關谷 勝利君  田口長治郎君
  田子 一民君  田嶋 好文君
  田中伊三次君  田中  好君
  田中 龍夫君  田中  元君
  田中 萬逸君  田渕 光一君
  高橋 英吉君  高橋圓三郎君
  高橋  等君  竹尾  弌君
  武田信之助君  武知 勇記君
  玉置 信一君  津雲 國利君
  塚田十一郎君  塚原 俊郎君
  辻  寛一君  土倉 宗明君
  綱島 正興君  坪川 信三君
  寺島隆太郎君  戸塚九一郎君
  徳安 實藏君  苫米地英俊君
  富田 健治君  中井 一夫君
  中川源一郎君  中村  清君
  中村 幸八君  中山 マサ君
  仲川房次郎君  永田 良吉君
  長野 長廣君  灘尾 弘吉君
  夏堀源三郎君  南條 徳男君
  丹羽喬四郎君  西村 英一君
   西村 直己君  西村 久之君
   野田一卯一君  羽田武嗣郎君
   葉梨新五郎君  馬場 元治君
   橋本登美三郎君  橋本 龍伍君
   長谷川 峻君  濱田 幸雄君
   林  讓治君  林  信雄君
   原 健三郎君  原田  憲君
   平井 義一君  平野 三郎君
   福井  勇君  福田 篤泰君
   福田  一君  藤枝 泉介君
   船越  弘君  船田  中君
   保利  茂君  坊  秀男君
   星島 二郎君  堀川 恭平君
   本多 市郎君  本間 俊一君
   前尾繁三郎君  牧野 寛索君
   益谷 秀次君  増田甲子七君
   松井 豊吉君  松岡 俊三君
   松崎 朝治君  松永 佛骨君
   松野 頼三君  松山 義雄君
   三池  信君  三浦寅之助君
   三和 精一君  水田三喜男君
   南  好雄君  宮原幸三郎君
   村上  勇君  持永 義夫君
   八木 一郎君  安井 大吉君
  山口喜久一郎君  山口六郎次君
   山崎 岩男君  山崎  巖君
   山崎  猛君  山田 彌一君
   山中 貞則君  山本 友一君
   吉田 重延君  吉武 惠市君
   渡邊 良夫君  赤澤 正道君
   荒木萬壽夫君  有田 喜一君
   井出一太郎君  伊東 岩男君
   池田 清志君  稻葉  修君
   今井  耕君  臼井 莊一君
   小山倉之助君  大麻 唯男君
   大高  康君  岡部 得三君
   加藤 高藏君  金子與重郎君
   川崎 秀二君  吉川 久衛君
   楠美 省吾君  小島 徹三君
   河野 金昇君  齋藤 憲三君
   笹本 一雄君  志賀健次郎君
   椎熊 三郎君  白浜 仁吉君
   須磨彌吉郎君  高瀬  傳君
   高橋 禎一君  竹山祐太郎君
   舘林三喜男君  千葉 三郎君
   床次 徳二君  内藤 友明君
   中嶋 太郎君  中村三之丞君
   並木 芳雄君  長谷川四郎君
   原   彪君  廣瀬 正雄君
   古井 喜實君  古屋 菊男君
   本名  武君  町村 金五君
   松村 謙三君  村瀬 宣親君
   粟山  博君  山下 春江君
   吉田  安君  石田 博英君
   石橋 湛山君  小高 熹郎君
   加藤常太郎君  河野 一郎君
   始関 伊平君  島村 一郎君
   首藤 新八君  鈴木 仙八君
   世耕 弘一君  田中 彰治君
   高木 松吉君  中  助松君
   中村 梅吉君  根本龍太郎君
   花村、四郎君  濱地 文平君
   松田竹千代君  松田 鐡蔵君
   松永  東君  森 幸太郎君
   山口 好一君  山村新治郎君
   亘  四郎君  只野直三郎君
   辻  政信君  福田 赳夫君
 否とする議員の氏名
   阿部 五郎君  青野 武一君
   赤路 友藏君  赤松  勇君
   足鹿  覺君  飛鳥田一雄君
   淡谷 悠藏君  井手 以誠君
   井谷 正吉君  猪俣 浩三君
   石村 英雄君  石山 權作君
   稻村 順三君  小川 豊明君
   加賀田 進君  加藤 清二君
   片島  港君  勝間田清一君
   上林與市郎君  神近 市子君
   木原津與志君  北山 愛郎君
   久保田鶴松君  黒澤 幸一君
   佐々木更三君  佐藤觀次郎君
   齋木 重一君  櫻井 奎夫君
   志村 茂治君  柴田 義男君
   島上善五郎君  下川儀太郎君
   鈴木茂三郎君  田中織之進君
   田中 稔男君  多賀谷真稔君
   高津 正道君  滝井 義高君
   楯 兼次郎君  辻原 弘市君
   永井勝次郎君  成田 知巳君
   西村 力弥君  野原  覺君
   芳賀  貢君  萩元たけ子君
   長谷川 保君  原   茂君
   福田 昌子君  古屋 貞雄君
   穗積 七郎君  細迫 兼光君
   正木  清君  松原喜之次君
   三鍋 義三君  武藤運十郎君
   森 三樹二君  八百板 正君
   八木 一男君  安平 鹿一君
   柳田 秀一君  山口丈太郎君
   山崎 始男君  山田 長司君
   山中日露史君  山花 秀雄君
   山本 幸一君  横路 節雄君
   和田 博雄君  淺沼稻次郎君
   井伊 誠一君  井堀 繁雄君
   伊瀬幸太郎君  伊藤卯四郎君
   池田 禎治君  稲富 稜人君
   今澄  勇君  大石ヨシエ君
   大西 正道君  大矢 省三君
   加藤 勘十君  加藤 鐐造君
   甲斐 政治君  春日 一幸君
   片山  哲君  川島 金次君
   川俣 清音君  菊川 忠雄君
   熊本 虎三君  小平  忠君
   佐竹 新市君  杉村沖治郎君
   杉山元治郎君  鈴木 義男君
   田中幾三郎君  辻  文雄君
   堤 ツルヨ君  戸叶 里子君
   土井 直作君  冨吉 榮二君
   中井徳次郎君  中居英太郎君
   中崎  敏君  中澤 茂一君
   中村 高一君  中村 時雄君
   西村 榮一君  日野 吉夫君
   平岡忠次郎君  平野 力三君
   細野三千雄君  前田榮之助君
   松井 政吉君  松平 忠久君
   松前 重義君  三宅 正一君
   三輪 壽壯君  水谷長三郎君
   門司  亮君  矢尾喜三郎君
   吉田 賢一君  岡田 春夫君
   風見  章君  川上 貫一君
   久保田 豊君  黒田 寿男君
   小林 信一君  館  俊三君
   中原 健次君  中村 英男君
   原   彪君
    ―――――――――――――
#24
○今村忠助君 議事日程を延期し、本日はこれにて散会せらんことを望みます。
#25
○議長(堤康次郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト