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1953/07/16 第16回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第016回国会 本会議 第23号
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1953/07/16 第16回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第016回国会 本会議 第23号

#1
第016回国会 本会議 第23号
昭和二十八年七月十六日(木曜日)
 議事日程 第二十二号
    午後一時開議
 第一 地方財政法の一部を改正する一法律日案(内閣提出)
 第二 町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案(加藤精三君提出)
 第三 社会保険審査官及び社会保険審査会法案(内閣提出)
 第四 医師等の免許及び試験の特例に関する法律案(内閣提出)
 第五 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第六 逃亡犯罪人引渡法案(内閣提出)
 第七 道路運送法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第八 特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(小笠公韶君外十八名提出)
 第九 公認会計士法の一部を改正する法律案(苫米地英俊君外二十四名提出
 第十旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第十一 昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案(内閣提出)
 第十二 昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した事件
 日程第六逃亡犯罪人引渡法案(内閣提出)
 日程第一 地方財政法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案(加藤精三君提出)
 日程第三 社会保険審査官及び社会保険審査会法案(内閣提出)
 日程第四 医師等の免許及び試験の特例に関する法律案(内閣提出)
 日程第五 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第七 道路運送法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第八 特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(小笠公韶君外十八名提出)
 日程第九公認会計士法の一部を改正する法律案(苫米地英俊君外二十四名提出)
 日程第十 旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案(内十閣提出)
 日程第十一 昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案(内閣提出)
 日程第十二 昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案(内閣提出)
 納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 登録税法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 揮発酒税法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 国税徴収法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 通行税法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    午後一時十四分開議
#2
○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○今村忠助君 議事の日程順序変更の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、日程第六を繰上げ上程し、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(堤康次郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程の順序は変更せられました。
 日程第六、逃亡犯罪人引渡法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員長小林かなえ君。
    〔小林かなえ君登壇〕
#6
○小林かなえ君 ただいま議題と相なりました逃亡犯罪人引渡法案について提案の要旨及び委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 御承知のように、日本国との平和条約第七条(a)に基き、アメリカ合衆国は、本年四月二十二日、わが国に対しまして、日米犯罪人引渡条約を同日より三箇月後の七月二十二日から有効とする旨の通告をして参りました。犯罪人の引渡しとは、外国政府の請求により、その外国の法令にかかる罪を犯した犯罪人の現在する国の政府が、その犯罪人を審判または刑の執行のために外国政府に引渡すことを言うのでございます。現在のわが国においては、アメリカ人の逃亡犯罪人を引渡すための国内法としては、明治二十年に制定されました逃亡犯罪人引渡条例がありますが、同条例はもはや今日の事情に適合しない規定が多々ありますので、今回アメリカの通告を機会といたしまして、諸外国の立法例を参酌して、新たに本法案を制定しようとするものでございます。
 現行の条例と本法案との異なる点を申し上げますと、第一に、逃亡犯罪人の身柄を拘束するには、検察官の発する逮捕状によることになつているのを、裁判官の発する令状によるものといたしました。第二に、条例では、検察官の報告を受けて法務大臣が犯罪人を引渡すべきかいなかを決定することになつておりますが、本法案では、東京高等裁判所の審査により、犯罪人の引渡しができる旨の決定をした場合に限り、法務大臣は引渡しができることといたしたのであります。
 以上が政府の提案理由及びその要旨でございます。
 法務委員会におきましては、去る六月二十四日本法案の付託以来審議を続けて参りましたが、質疑のおもなるものを申し上げますと、第一に、条約のあるアメリカは別といたしまして、条約のない英国などの諸国との間では、犯罪人の引渡しはいかにするかとの質問に対しまして、政府よりは、国際礼譲によりこの法案の内容に準じて処理したいとの答弁でありました。第二に、裁判所が犯罪人の引渡しができると決定した場合に、法務大臣が引渡しをしない場合のあることは適当であるまいとの質疑に対しまして政府から、諸外国の立法例もそうなつておるし、国際的紛争の渦中にある人物の引渡し等の責任を裁判所に負わしめることとするのは適当でないとの答弁がありました。
 かくて、七月十四日質疑を終了し、次いで、自由党より修正案が提出いたされました。その修正内容は、犯罪人は弁護士の補佐を受けることができること、さらに、犯罪人の引渡しの適否は、裁判所の決定を土台として、その上に立つて大局的立場から法務大臣は引渡しをするとの内容であります。
 同日、討論省略の上採決に入りましたところ、修正案並びに修正部分を除く政府原案はいずれも全会一致をもつて可決いたされました。かくて逃亡犯罪人引渡法案は修正議決された次第であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#7
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り決しました。
     ――――◇―――――
#9
○議長(堤康次郎君) 日程第一、地方財政法の一部を改正する法律案、日程第二、町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。地方行政委員長中井一夫君。
    〔中井一夫君登壇〕
#10
○中井一夫君 ただいま議題となりました地方財政法の一部を改正する法律案に関する地方行政委員会における審議の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本案は地方債の制限の緩和と地方債の信用を高めることとを主たる目的とするものであります。詳細は一切速記録に譲ります。
 本案は、六月十六日本委員会に付託せられ、慎重審議を重ねました上、七月八日質疑を終了いたしましたところ、自由党、改進党、日本社会党両派の四党共同提案による修正案が提出せられました。すなわち、修正の第一点は、本法第五条第一項第五号に関する政府の改正案の文言を改め、「その他の文教施設、保育所その他の厚生施設、消防施設、」「その他の土木施設等」の文字を加えることによつて、これらの施設の財源として地方債を認め得ることを法文上明らかにすること。修正の第二点は、本法附則第三十三条の地方債の特例中、自治体警察の創設に伴う施設の建設費については当分の間地方債を財源とすることを認められているのを、さらに、自治体警察の整備についても起債を認められるよう改めることであります。討論を経て採決に付し、修正案は全会一致、修正部分を除く原案は賛成多数をもつて可決せられましたので、本案は修正議決すべきものと決定した次第であります。
 次に、町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案につき、本委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 本案の提出理由は、警察法の規定によりますと、十月三十一日までに警察を維持しないことに決定した旨の報告が内閣総理大臣に対してなされたときは、翌年四月一日に警察維持の責任転移が行われることになつておるのであります。しかるに、若干の町村は、財政困難等の理由よりいたしまして、右四月一日を待つことができず、すみやかにその転移を切望するものがあります。しかも、その実情やむを得ないと認むべきものがありますので、警察法の規定の特例として、昭和二十八年八月三十一日までに一定の手続を完了した町村については、同年九月一日に責任転移の時期を繰上げる道を開かんとするものであります。
 本案は、七月十一日加藤精三君から提出せられ、慎重審議し、討論採決の結果、全会一致をもつて原案の通り可決すべきものと議決せられました。
 なお、この議決につきましては、特に委員会一致の希望がありますので、この際これだけをつけ加えて申し上げます。西日本水害等の特殊事情を特に考慮したのであるが、本案が警察法の規定に対する特例でありますから、かかる特例をたびたびいたしますことは、警察法そのものの修正にかわるものであり、また立法府の権威にかかわるものであるのにかんがみまして、将来かかる法案を提出しないようにいたしたい、こういう厳重な希望があつたことをつけ加えて御報告いたしておきます。(拍手)
#11
○議長(堤康次郎君) まず、日程第一につき採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#12
○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り決しました。
 次に、日程第二につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#14
○議長(堤康次郎君) 日程第三、社会保険審査官及び社会保険審査会法案、日程第四、医師等の免許及び試験の特例に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。厚生委員会理事松永佛骨君。
    〔松永佛骨君登壇〕
#15
○松永佛骨君 ただいま議題となりました社会保険審査官及び社会保険審査会法案、及び医師等の免許及び試験の特例に関する法律案の審議の経過並びに結果を簡単に御報告申し上げます。
 まず、社会保険審査官及び社会保険審査会法案について申し上げます。
 最近における社会保険審査会に対する審査請求件数は、社会保険の適用範囲の拡大等に伴い、ますます増加するものと予想せられるのでありますが、本制度本来の目的である、簡易迅速に被保険者及び事業主の権利を保護救済するという実をあげることが困難となりましたので、これを改正し、審査の能率を上げるとともに、その公正を期そうとするのが、政府の本法案提出の理由であります。本法案の詳細については速記録によつて、了承賜わりたいと存じます。
 本法案は、六月二十九日本委員会に付託せられ、七月十一日までの間審議を行い、ことに審査官の数及び任命の手続、審査会の構成等に関し、きわめて熱心なる質疑応答が行われたのであります。かくて、七月十日質疑を終了し、同十一日討論に入りましたところ、自由党を代表して田中委員、改進党を代表して古屋委員、自由党を代表して亘委員より、それぞれ希望を付して賛成の意見が述べられ、次いで、日本社会党を代表して柳田委員、日本社会党を代表して杉山委員よりは、審査会の構成、審査委員の任命等が非民主的である等の理由をあげて反対の意見が述べられたのであります。討論を終了し、採決に入りましたところ、本法案は多数をもつて原案通り可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、医師等の免許及び試験の特例に関する法律案について申し上げます。
 本案の大要は速記録によつて御了承賜わりたいと存じます。
 本法律案は、七月一日本委員会に付託せられ、同五日政府より提案理由の説明を聽取した後、熱心なる審議が行われ、七月十日質疑を終了し、同十一日討論を省略して採決に入りましたところ、本法律案は全会一致をもつて原案通り可決すべきものと議決いたした次第であります。
 以上御報告申し上げます。
#16
○議長(堤康次郎君) 討論の通告があります。これを許します。長谷川保君。
    〔長谷川保君登壇〕
#17
○長谷川保君 ただいま上程せられました社会保険審査官及び社会保険審査会法案に対しまして、私は日本社会党を代表いたしまして反対の討論をなさんとするものであります。
 御承知のごとく、従来、健康保険法、船員保険法及び厚生年金保険法に基く保険給付の処分に不服のある被保険者及び保険料の賦課、徴収、滞納の処分に不服のある事業主は社会保険審査会に審査の請求ができることとなつておりました。この審査会は、各六名よりなる被保険者、すなわち労働者代表、事業、主代表、公益代表の三者構成によつて民主的に公正な運営がなされ、被保険者の利益が守られて来たのであります。今回、政府は、最近の審査請求の増加と、現在百六十件の審査請求が未処理となつていることと、さらに健康保険、厚生年金保険の適用範囲の拡大、日雇労働者健康保険の新設による今後の審査請求件数が二倍になるであろうという予想のもとに、従来の三者構成の民主的審査会は非常勤の委員のために非能率であるといたしまして、これを官制化し、新たに内閣総理大臣が国会の承認を得て任命する特別職たる常勤の五名の委員をもつて処理せしめることといたしたのであります。これによりますれば、従来審査会において決議権を持つていた被保険者代表及び事業主代表は、決議権を失つて、単に会議に出席して意見を述べ得るにすぎないものと相なるのであります。
 政府は三者構成による民主的審査会の組織が非能率の原因だと考えておるようでありますが、これは間違いであります。現行審査制度が開始された昭和二十五年四月から二十七年十二月までの三十三箇月間に開催された審査会は、わずかに三十回しかありません。しかも、この審査会は、通常午後一時から開会される予定でありますが、実際に会議に入るのは午後二時ぐらいからであり、午後四時半ぐらいには散会しております。従つて、この間処理された審査件数は百三十一件、すなわち一回の審査会に平均四9八件しかありません。こんなやり方では、どんな制度のもとでも、未処理件数が累加して来るのは当然であります。これをもつてすれば、審査会の組織が悪いのではなくて、会の運営の方法が悪いのであることは明白であります。もし審査会を月四、五回開き、あるいは午前、午後にわたつて開けば、現在の三倍以上の処理件数があつても十分処理でき、被保険者の利益を十分守り得るはずであります。
 政府はまた、審査会委員諸君がそれぞれ社会の重要なるポストにある人々であるために出席率が悪いと申しておりますが、もしさようであるならば、会議において決議権を持つ重要な委員の資格をもつてすらさようでありますから、これを単なるオブザーヴアー的な資格のものとすれば、いよいよこの種の委員の出席を期待することはできなくなります。審査会は、まつたく官選の委員によつてのみ事務的に、独善的に運営されることとなつて、被保険者や事業主の利益を守ることはできなくなるのであります。従つて、言うがごとく、政府が被保険者の利益を守るために本改正をなさんとするならば、本案のような改正をすべきではありません。よろしく審査委員の人選に重点を置いて、人をかえて、この職務の重要性を認識する熱心なる人々を選べばよろしいのであつて、かかる人々は労働組合にも日経連その他の団体にも幾らもおります。この種の団体は喜んで適当なる委員を推薦し、協力するでありましよう。
 第二に、社会保険はほとんど大部分が事業主と被保険者の保険料によつて運営せられており、この点からも、保険の運営について事業主及び被保険者の発言は十分尊重されなければなりません。ことに、被保険者にとつて最後の生活保障ともいうべき保険給付の不服について、被保険者に十分発言の機会が与えられるべきは当然であります。現行審査会制度が発足して四年、現に審査会において、被保険者代表委員から被保険者の立場に立つて発言して、ともすれば事務的に処理されようとした事案を被保険者に有利に解決せしめ、一歩冷々と被保険者に有利な範例を積み重ねておりまするし、事業主代表もまた、実情を無視して法規一点ばりで行われた保険料の差押え等について、事業主の立場より発言して厚生省側の反省を求め、事業主の立場を守ることに努力しているのであります。発足以来四年、ようやく本審査会制度の価値が認められて来た今日、本改悪案のごとく審査会が官制式となれば、その決定に厚生省側の意向が強く反映し、審査は、被保険者と事業主の利益を擁護するよりも、厚生省の保険経営、特に保険財政の見地から事務的に考慮される結果になることは明らかであつて、審査会制度を設けた趣旨はほとんど失われると言わなければなりません。
 第三に、陸上労働者は、現行失業保険及び労災保険については従来通り三者構成の審査会制度によつてその利益を守られるが、船員保険法ば御承知のごとく総合保険であつて、その中に失業保険も労災保険も包含されている関係上、本改悪によつて審査会委員が官制化された場合は、船員は、その保険給付の不服について自己の代表者を通じて審査会において自己の主張を述べて決定に参加する権利をまつたく失い、一般陸上労働者に比べまして、はなはだしく不均衡で不利な立場に置かれることは明白であります。社会保障制度審議会が、本改正案に対し、審査会の三者構成について厚生省の反省を強く求めたるに対しまして、厚生省は、この勧告をしいて曲解無視して、本改正を強行せんとする意図はいずこにあるのでありましようか。思うに、その第一は、スト規制法、MSA、刑事訴訟法の改悪等々と、一連の民主主義の進歩を阻害せんとする逆コース立法の一翼としての本法改悪であり、その第二の意図は、民主主義の価値を評価し得ざる官僚の独善が、民主的運営の非能率に籍口して官僚支配を一歩前進せしめ、あわせて官僚古手の姥捨山を新たに一つでつち上げんとするものと断ぜざるを得ません。(拍手)もし、スト規制法を、正面切つてわが国民主主義の外ぼりを埋めんとするものであるとすれば、本法案は、大切なる食糧の一つ一つを台所から盗み引き行く、日本民主主義に対するどぶねずみ法案だと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 わが日本社会党は、かかる勤労者の利益を無視し、民主主義の進歩に逆行する反動立法に断固反対するものであります。(拍手)
#18
○議長(堤康次郎君) これにて討論は終局いたしました。
 まず、日程第三につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#19
○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
 次に、日程第四につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#21
○議長(堤康次郎君) 日程第五、学校教育法等の一部を政正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。文部委員長辻寛一君。
    〔辻寛一君登壇〕
#22
○辻寛一君 ただいま上程せられました学校教育法等の一部を改正する法律案につきまして、その内容の概略と審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、この法案の目的としております焦点について申し上げますと、言うまでもなく、教科用図書は学校教育における主要な教材でありますので、常にその内容の充実と水準の維持向上とをはかりますことは、文部行政上重要な施策でございます。従つて、その検定権の所在ということもきわめて影響するところの多い問題でございます。今日までのところ、教科書の検定は文部大臣が行つて参つたのでありますが、この権限につきましては、教育委員会法、私立学校法、学校教育法及び文部省設置法の四つの法律にわたつて規定されておりまして、その所属が不明確を来しておるのでございます。そこで、この際、教科書行政の重要性にかんがみまして、この権限を文部大臣に所属することを明確にし、もつて今後一層教科書の向上改善を期しようとするものであります。
 法案の概要は速記録に譲り、審議の結果を申し上げます。慎重審議を重ねた末討論に入り、日本社会党を代表して野原覺君より、教科書の検定権を文部大臣に属せしめることは、民主主義の原則と教育委員会設置の趣旨に反し、かつ画一的統制の弊害に陥るおそれがあるから反対である旨の反対論が行われ、自由党を代表して坂田道太君、日本社会党を代表して大西正道君、自由党を代表して世耕弘一君より、それぞれ賛成の意見が述べられました。かくて討論を終り、採決に入りましたところ、起立多数をもちまして本案は可決せられました。
 以上御報告を終ります。(拍手)
#23
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#24
○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#25
○議長(堤康次郎君) 日程第七、道路運送法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。運輸委員長關内正一君。
    〔關内正一君登壇〕
#26
○關内正一君 ただいま議題となりました道路運送法の一部を改正する法律案につき、運輸委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本法案は、七月一日本委員会に付託され、六日政府より提案理由の説明を聴取した後、委員会を開くこと五回、質疑応答を重ね、慎重に審査いたしたのでありますが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 かくて十五日質疑を打切り、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して楯兼次郎君より、日本社会党を代表して熊本虎三君よりそれぞれ賛成の意見を述べられ、また自由党を代表して鈴木仙八君より、本案に対し、政府は自動車運送事業に対する事業区域を定めるにあたつては、経済交通圏の実情に即してこれを行うべきであり、同時にまた常習としてその事業区域外のみにおいて営業する者に対しては厳にこれを取締るべきである旨の附帯決議を付して賛成の意見を述べられ、次いで小会派クラブ館俊三君より賛成の意見を表明せられました。
 右をもつて討論を終局し、採決の結果、本法案は全会一致をもつて政府原案の通り可決、次いで鈴木仙八君提案の附帯決議について採決の結果、これまた全会一致をもつて可決、よつて本法案は附帯決議を付して可決すべきものと議決した次第であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#27
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#29
○議長(堤康次郎君) 日程第八、特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律茶を議題といたします。委員長の報告を求めます。通商産業委員長大西禎夫君。
    〔大西禎夫君登壇〕
#30
○大西禎夫君 ただいま議題となりました特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について通商産業委員会における、審議の経過並びに結果の概要を御報告申し上げます。
 御承知のごとく、現行法は、第十三回国会において制定され、中小企業対策の一環として、特定の中小企業に適用実施されて参つたのであります。しかし、今日のわが国経済事情の変遷に伴い、経済界における中小企業の実情にかんがみまして、特定業種におけるコスト割れによる損失が発生するか、または発生するおそれのある事態に対する措置として、法の機動的運用を期することと、調整組合並びに連合会の事業活動を拡大し、中小企業育成強化に万全の策を施さんとすることが、本改正案提出の理由であります。
 次に、改正の主要点について申上げますと、第一に、本法を恒久法とし、中小企業安定法とした点であります。第二の点としまして、業種指定の方式を政令でも指定し得ることとし、その条件も、コスト割れによる損失が発生している場合のみならず、そのおそれがある場合にも指定し得ることといたしたのであります。第三に、調整組合及び連合会の事業として、販売方法及び原材料の購入方法、並びに一定の条件のもとに販売価格及び原材料購入価格等の制限をも認め、生産、出荷数量及び販売価格等の制限の実施に必要な検査に関する規定を整理したのであります。さらに、調整規程の設定または変更に関する手続を簡素化し、総合調整計画と同一内容のものについては認可制を届出制といたしたのであります。第四に、特定業種に対し設備の制限に関する命令をした場合において、その命令の有効期限に限り設備の新設を抑制することができることとしたのであります。第五に、調整組合または連合会が生産調整資金を借り入れる場合、特に必要ありと認めるときに限り、政府は、予算の範囲内において、金融機関に対し年五分を限度として利子の補給をすることができることといたしたのであります。その他、事務手続上の簡素化をいたしておるのであります。
 本案は、七月七日当委員会に付託せられ、十四日、提案者を代表し自由党小笠公韶君より提案理由を聴取し、翌十五日、質疑及び討論を省略して採決いたしましたところ、全会一致をもつて可決した次第であります。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#31
○議長(堤康次郎君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#33
○議長(堤康次郎君) 日程第九、公認会計士法の一部を改正する法律案、日程第十、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案、日程第十一、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案、日程第十二、昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案、右四案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事淺香忠雄君。
    〔淺香忠雄君登壇]
#34
○淺香忠雄君 ただいま議題となりました四法律案について大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、公認会計士法の一部を改正する法律案について申し上げます。この法律案は、特別公認会計士試験の施行期間が本年七月をもつて満了することになつておりますが、受験者側の事情を考慮いたしまして、その施行期間をさらに一箇年延長いたそうとするものであります。
 次に、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び国家公務員共済組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。この法律案は、第一に、現在旧陸海軍の共済組合及び外地関係共済組合等の組合員であつた者で、年金受給権を有していた者に対しては年金を支給することとなつているのでありますが、共済組合の組合員であつた者のうち、昭和二十年八月十五日において二十年以上勤続していた者については、国家公務員共済組合法の規定による退職年金または遺族年金に相当する年金を支給することとし、なお、旧陸軍兵器廠職工扶助令の適用を受けていた者についても同様の措置を講ずることとしております。
 次に、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の特別措置に関する法律案について申し上げます。この法律案は、国家公務員共済組合法及び旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法の規定により現に支給されている年金のうち、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた年金につきましては、同年七月一日以降に給付事由の生じた年金との間に不均衡を生じておりますので、年金額算定の基準となつている俸給に対応する新たな仮定俸給をつくりまして昭和二十八年一月一日から年金額を改定すること等の措置を講ずることといたそうとするものであります。
 次に、昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案について申し上げます。この法律案は、昭和二十七年十一月一日に行われた国家公務員の給与水準の改訂に伴い、国家公務員共済組合法及び旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法の規定による年金の額を、昭和二十八年十月分以降国家公務員の現行給与水準にあわせて改定することといたそうとするものであります。
 以上の各法律案につきましては、審議の結果、昨十五日質疑を打切り、討論を省略して、ただちに一括採決いたしましたところ、いずれも起立総員をもつて原案の通り可決すべきものと決した次第であります。
#35
○議長(堤康次郎君) 四案を一括して採決いたします。四案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて四案は委員長報告の通り可決いたしました。
     ――――◇―――――
#37
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案、登録税法の一部を改正する法律案、揮発油税法の一部を改正する法律案、国税徴収法の一部を改正する法律案、通行税法の一部を改正する法律案、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律案、外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案、右七案を一括議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#38
○議長(堤康次郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案、登録税法の一部を改正する法律案、揮発油税法の一部を改正する法律案、国税徴収法の一部を改正する法律案、通行税法の一部を改正する法律案、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律案、外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案、右七案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事淺香忠雄君。
    〔淺香忠雄君登壇〕
#40
○淺香忠雄君 ただいま議題となりました納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案外六法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず第一に、納税貯蓄組合法の一部を改正する法律案について申し上げます。現行制度におきましては、納税貯蓄組合の預金を納税以外の目的のために引出した場合には、その部分の利子については所得税を課税することとしておるのでありますが、合計額が二万円以下であるときには、今回その利子に対しては課税しないことに改正しようとするものであります。
 次に、登録税法の一部を改正する法律案について申し上げます。登録税につきましては、登記所等において登録税の納付に使用された印紙が偽造等不正のものであることを発見したときは、これを税務署に通報させ、これに基いて国税徴収法の規定により登録税を追徴することができることとする等の改正を行うというのであります。
 次に、揮発油税法の一部を改正する法律案について申し上げます。揮発油税につきましては、直接国税の場合と同様に、指定納期限までに揮発油税を完納しなかつたときは、その翌日から日歩四銭の利子税を徴収することとする等、規定の整備をはかろうとするものであります。
 次に、国税徴収法の一部を改正する法律案について申し上げます。本改正案におきましては、過誤納金の還付を促進するため、税務署はもよりの郵便局において還付を行うことができることとし、なお延滞加算税額の計算の簡素化をはかる等のため、所要の改正を行うこととするのであります。
 次に、通行税法の一部を改正する法律案について申し上げます。通行税につきましても、今国会に提案せられております所得税法、法人税法等の改正と同様に、三百円未満の利子税は徴収しないこととするとともに、重加算税額の計算の基礎となる通行税には、隠蔽または仮装されていない事実に基く税額を含まないことといたすのであります。
 次に、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。本法案は、組合員の企業合理化等に必要な金融を容易にするため、酒類業組合等が、資金の借入れのあつせんにかえて、みずから資金の借入れ及びその組合員に対する貸付を行うことができるようにするとともに、中小企業金融公庫から資金を借り入れることができるようにしようというのであります。
 最後に、外国為替資金特別会計法の一部を改正する法律案について申し上げます。この法律案は、外国為替相場の変動に備えるため、外国為替資金特別会計において決算上の剰余金ができたときは、これを積立金として積み立て、また決算上不定を生じたときは、まずこの積立金をもつて補足することができることといたそうとするものであります。
 以上各法律案につきましては、慎重に審議の結果、本日質疑を打切り、ただちに討論を省略して一括採決に入りましたところ、起立総員をもつて原案の通り可決いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#41
○議長(堤康次郎君) 七案を一括して採決いたします。七案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて七案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
 明十七日は定刻より特に本会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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