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1947/05/31 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 商業委員会 第6号
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1947/05/31 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 商業委員会 第6号

#1
第002回国会 商業委員会 第6号
昭和二十三年五月三十一日(月曜日)
    午後二時二分開議
 出席委員
   委員長 堀川 恭平君
   理事 石神 啓吾君 理事 笹口  晃君
   理事 細川八十八君 理事 中村元治郎君
      鈴木 仙八君    關内 正一君
      辻  寛一君    前田  郁君
      梶川 靜雄君    林  大作君
      松原喜之次君    井村 徳二君
      岡野 繁藏君    櫻内 義雄君
     唐木田藤五郎君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 野溝  勝君
 出席政府委員
        総理廳事務官  荻田  保君
 委員外の出席者
        大藏事務官   原  純夫君
四月十三日委員佐竹新市君辞任につき、その補欠
として梶川靜雄君が議長の指名で委員に選任され
た。
五月六日委員喜多楢治郎君辞任につき、その補欠
として堀川恭平君が議長の指名で委員に選任され
た。
同時委員長喜多楢治郎君の補欠として、堀川恭平
君が議長の指名で委員長に選任された。
    ―――――――――――――
四月六日
 主食代替の砂糖配給に関する請願(佐々木盛雄
 君紹介)(第三八九号)
四月十五日
 度量衡法令中の甲種檢定を地方廳に移讓の請願
 (亘四郎君外一名紹介)第五二〇号)
五月十日
 外人観光客用の自動車輸入に関する請願(高橋
 長治君紹介)(第五九二号)
同月十一日
 主食代替の砂糖配給に関する請願外一件(外崎
 千代吉君紹介)(第六四九号)
 産兒用資材特配の請願(村上清治君紹介)(第
 六五四号)
同月十二日
 中小商工業振興に関する請願(小暮藤三郎君紹
 介)(第七五九号)
同月十四日
 輸出包裝の認識高揚並びに綜合的主務官廳設定
 に関する請願(川越博君外五名紹介)(第八五
 六号)
 國立包裝試驗所設置の請願(川越博君外五名紹
 介)(第八六〇号)
同月二十八日
 農民の自給生産する纖維製品に対する統制法規
 適用緩和に関する請願(竹山祐太郎君紹介)(
 第一〇八二号)
の審査を本委員会に付託された。
四月八日
 中小商業対策に関する陳情書(東京都港区芝田
 町商工協同組合中央会会長豊田雅孝)(第一一
 七号)
 豪雪地鉄道從業員にゴム靴等配給に関する陳情
 書(新潟縣南魚沼郡石打村大字大澤四十五番地
 星野享一)(第一二二号)
 木炭生産労務者に対し衣料特配に関する陳情書
 (岩手縣木炭生産者組合委員長長内市松(第一
 四三号)
 蚊帳、幌蚊帳類の統制撤廃に関する陳情書(栃木
 縣佐野市栃木縣蚊帳幌蚊帳商工業協同組合理事
 長田尻丹情郎次)(第一五二号)
五月十日
 名古屋商工局出張所を富山商工局に昇格の陳情
 書(富山縣議会議長前田治吉)(第二四六号)
同月十八日
 中小企業の保護助成に関する陳情書(青森縣八
 戸市中野町日東化学労働組合内三十八地方労働
 組合協議会)(第三九三号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日会の義に付した事件
 地方事業税及び取引高税に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○堀川委員長 ただいまより会議を開きます。
 本日は地方事業税及び取引高税を議題といたしまして当局から説明を聽きたいと思います。なお本日御出席の政府委員は野溝地方財政委員長、荻田地方財政事務局長、それから大藏省の國税第二課長の原事務官、この方々が御説明にあたるそうであります。それでは事業税から御説明願います。
#3
○野溝國務大臣 事業税について簡單に御説明申し上げます。事業税につきましては新しい税目でございまして、これは大体前に営業税として徴税になつておつたのでありますが、今回この範囲を拡張いたしまして、事業税として徴税することになつたのであります。特に從來営業税としての範囲は非常に狹まつておつたのでありまして、おもに商業、工業関係に中心に置いておつたのですが、今回は原始産業及び自由職業と申しましようか、そうした方面に拡強いたしまして、事務税ということにしたわけであります。それから特に附け加えて申しておきたいことは、この事業税は府縣税を本税といたしまして、町村においては附加税をとることになつております。これは半分々々、五%づつとることになつております。簡單に御説明申し上げます。
#4
○前田(郁)委員 ただいまごく簡單な御説明を承りましたが、なおまだ参考書類がまいりませんので、どうもはつきりしたところが掴めないのであります。今の御説明で課税の範囲でございますが、どういう点にあるか、もう少し具体的に説明していただきたい。
#5
○野溝國務大臣 範囲は前の営業税をとられておつた方々は全部はいるのでありますが、新たに自由職業としては医者、弁護士、それから原始産業の方としては水産、畜産、養蚕等農林関係の産業がはいることになつております。
#6
○梶川委員 これはすでに決定したのですが、まずそれを伺いたいのであります。
#7
○野溝國務大臣 一應事務局案として提案いたしまして、財政委員会で決定になり、閣議において決定いたしまして、本議会に提案いたしまして御審議を願う運びになつております。
#8
○梶川委員 地方においてはすでに府縣條例を定めてこれを決定いたしておる所が多々あるのであります。しかもその根拠といたしますところは、大藏次官並びにどなたか二人の連名のもとに通牒を出しておられるというようなことが根拠になりまして、もうすでに決定しておるというような状態でありますが、一体こういうことが決定できるものかどうか。こちらの方ですでに財政金融委員会にかけて云々ということを地財の委員長は言われますけれども、審議決定しない前に地方において決定しておられるということはどういうふうに見られますか。
#9
○野溝國務大臣 何か誤解だと思いますが、事業税に関する限りさような通知をいたしたことはございません。
#10
○梶川委員 それでは府縣でもう條例を決定しておるということは違法なのかどうかという点を、どういうぐあいに見ておられますか。
#11
○野溝國務大臣 梶川さんの御意思がはつきりしないのでありますが、法定税として規定されておらないものを地方の府縣の條令でとるということは誤りでございます。法定税として規定されていないものを地方の條令としてとる場合もありますが、しかし事業税に関する限りはさようなことを通牒したことはないと思います。もしかりに事業税に関して、地方にそうした通牒をするとするならば、これは誤りだと思います。そういうことはこちらから通牒したことはありません。
#12
○梶川委員 これは私の出身の鳥取縣においてももうすでに條令を決定しておる、また今隣に來ておられる林君の愛知縣でも、すでに條令を決定しておるというようなぐあいでありまして、われわれ今地方において條令改正の要求を提出しておるわけですが、これは一應府縣においては独立税として認められないものをとることはできないはずでありますから、地財の方並びに大藏当局として十分調査の上、こういうものに対してもう少しはつきり監督されるように希望し、さらにまたこれがもしこちらの方で認められた範囲内というものが決定するならば、すでに地方において決定した條令は当然に改正しなければならぬものかどうかという点についてお伺いいたします。
#13
○野溝國務大臣 先ほど梶川委員からの御質疑のうち、事業税に対して鳥取縣はそれを実行に移しておるという御意見でございましたが、今事務局から聞いてみると、その申請があつたけれども許可はまだしないことになつているそうですが、さよう御了承願いたいと思います。
 それから事業税の率が決定した場合、法定外課税で今までとつておつたいわゆる條令で許しておつた税率がどういうふうになるかという御質疑でございますが、それは今回決定する税率をもつてやることになつております。
#14
○梶川委員 わかりました。大体先ほどの地財委員長の説明で五%ずつ本税と附加税ととるということはわかりましたが、この課税対象の業種別のおもなところはわかりましたけれども、これは別にここで聽くまでもないことでありまして、われわれは課税対象の内容がどういうような、たとえば農林関係の業務と申しましても、非常に廣いのでありまして、そのうちどれくらいになつておるか。また現在閣議の決定がどういう範囲内においてなされておるかということを承りたいと思うのであります。
#15
○野溝國務大臣 御趣旨の点は非常に範囲が廣いのでございますので、あるいは私の答弁が少し御趣旨とは違うかもしれませんが、一應お答えしておきます。特に農業事業税の御質問のように思いました。農業事業税に関しましては、主食に対しましては除外することにいたします。他の農業に対しましては課税することになつておるようであります。
#16
○梶川委員 それからもう一つ農業の方は大体そういうぐあいなものらしいですが、医師に対する問題ですが、医師の場合において、当然これが患者負担になつてくると思います。それから今の医者が仁術をもつてやつておるかどうかということは別問題といたしまして、医者は診断を要求されれば当然にこれを診なければならないという規定があるのにかかわらず、これに対して普通の一般商業営業と同じような方法において、営業税にひとしい事業税をとるということは、ちよつとぐあいが惡いじやないかというふうにも考えられるのでありますが、これに対してどういうぐあいな見方をしておられますか。
#17
○野溝國務大臣 医者に事業税をかける理論的根拠が薄弱ではないかという御趣旨のように思いますが、御承知のごとく日本の経済、地方の経済ともに逼迫しておるのでありまして、この経済の打開ということはなかなか容易でないのでございます。特にこの経済の打開の一つとして購買力の吸收、あるいは納税の義務というようなことも、経済打開の一つになつておるのでございますが、このうち一つとして、今回医者らも事業税として課税をすることになつたのでございます。そこで医者の方々にもいろいろ言分はあります。弁護士の方々にもいろいろ言分はあります。かつまた他の事業税をかけられておる方々の中にも、いろいろ言分があるのであります。なお商業者の方々も、從來百分の六であつたのが百分の十になつたというようなことについても、いろいろ言分があります。しかし現下の諸事情から勘案いたしまして、百分の十くらいは負担してもらわなければならぬじやないかということになつたのでございます。特に医者につきましては、梶川委員も仰せられる通り、いろいろの意味において圧搾されまして、生活範囲が狹めれたということを申されておりますが、この点におきましては各業界とも皆生活範囲を狹められてきておるのでございまして、ひとり医師ばかりではないのでございます。特殊性のある点は認めますけれども、だからと言つてこれのみをするというわけにはまいらないのでございます。特に主食に対する課税を除外したのは、各委員も御承認くださる通り、何と言いましても生産の基礎になるものは主食でございます。そうしてこの主食が外國から輸入を受けておるという絶対的な課題のもとにおきましては、一應これだけを除外するということは、現下の日本の生産経済諸事情から考えてみても当然なことではないか。かように勘案いたしまして、この主食だけを除外したわけでございます。
#18
○林(大)委員 地方税の話のついでに伺つておきたいことは、府縣では機械設備税であるとか、電氣ガス税などを考えており、またすでに議題に上つておつたり、決定された所もあるようでございます。電氣ガスについてはあまり私も異論がございませんが、機械設備、殊に農業機械設備については、相当これは考究を要すると思うのであります。その点に関する野溝大臣の御見解を承りたいのであります。
#19
○野溝國務大臣 御趣旨の点をよく聽き取りにくかつたのですが、農業事業税をとる場合、農業機械などに対する課税はやめる意思があるのかどうかという御趣旨だと思いますが、これにつきましてはまだ具体的に考えておりませんが、その点は十分檢討してみたいと思います。
#20
○笹口委員 事業税について一つ伺つておきたいのですが、事業に対する所得税の税金のかけ方は、今までは大体見かけ税であつた。そういう見かけ税でありますから、ここに府縣税として、地方税として今まで独立した営業税をとるというような根拠があつたわけなのであります。ところが所得税のとり方が、できるだけ実收を確実につかんでとつていく。これは一般俸給生活者ははつきりいたしておりますが、各種事業をやつております者も、できる限りその実收を正確に把握して、これに対して課税していくというような御方針に進んでおり、これが昭和二十二年度において今までとあまりそこに隔りがありましたために、摩擦を起したわけなのでありますが、こういうような方針になつていきまして、事業者が実收を所得税の対象としてとられるということになりますと、これは一般の俸給生活者のいわゆる源泉課税でとられます分と大差がないわけであります。そこへもつてきて今度は事業税というものを特にとつていこう。これは商業者ばかりでなく農水産業者あるいは今言つて自由職業の人たちにまでかけていこうという考え方が、どういうところから出てきているのか。ひとつお伺いしておきたい。
#21
○野溝國務大臣 これは先ほど梶川委員に申し上げておいた通り、日本の財政並びに地方財政の貧困からいたしまして、この税の財源を得るために一應範囲を拡強いたしまして、事業税として約数十億を見込んだのでございます。ただいま笹口委員からいろいろと所得税との関係において御意見もありましたが、これは笹口委員も御承知の通り、收益に対して課税するのでございまして、收入に対する支出を差引いたものに対する收益に対して何パーセントというものをかけることになつておるのであります。そのかけたあとが所得税ということになるのであります。でありますから何と言いましてもこの税が第一優先というか、そういうことになつておるのでありますから、所得税との関係におきましても、もしこの事業税において納税をし、あとその所得が少いという場合においては、いきおい所得税というものが非常に軽くなるわけでありますから、さような点に対する矛盾はない、かように考えております。
#22
○笹口委員 今日大臣から御答弁ありましたが、結局事業所得者が收入があり、それから所要経費を差引いたものを所得税の対象にする。これが生活費に充当されるわけであります。あたかも俸給生活者が給料をもらつて、それを生活費に充当するということと、さして変りないと思うのであります。この実收、実際の自分の生活に充当できる金額そのものを税金の対象にするということ、この実收をできるだけ正確につかみながらやつていこうというのが、昨年あたりからの税務署の方針であり、またこれがために昭和二十二年度におきましては、むしろ非常に過重と思われるくらいの査定をせられまして、摩擦を生じたことは大臣よく御了承の通りであります。一般所得ということになりますると、俸給生活をやつております者の給料賃金というようなものと、それから事業から得ておりますところの收入というようなものと、そこに差異を設けるということの根拠、それが私どもにはつきり了解できませんので、その根拠をお伺いしておきたい。たとえば地方税におきましても一般俸給生活者ばかりではございません。すべてのものがいわゆる住民税を賦課せられておる。これはだれしも賦課せられておるのでありますから、異論ないといたしまして、俸給生活者がとられておらない税金を、特に事業者がとられるというその根拠であります。その根拠はどういうところにあるのであるか、この不均衡というか、事業者側から見れば非常に不均衡だというのでありますが、これは事業者なるがゆえにかけなくてはならないのか、あるいは俸給生活者もかけるのであるけれども、俸給生活者の方は特にそういうようなものをかけずに地方税の点においてはそれだけ免除してある。こういう考え方であるか。その根本的な考え方を伺つておきたい。
#23
○野溝國務大臣 これは要は勤労所得税であるか、勤労所得税でないかという点において問題がわかれてくるのでございますが、俸給生活者、労働者等は勤労所得として課税することになつておるのでありまして、事業家ではないという建前をとつておるのでございます。そこでそういう関係から普通一船の事業並びに営業をやつておる人には、総称して事業税としてこれを課税するという建前をとつておるのでございます。
#24
○笹口委員 くどいようでありますが、大臣のお話もわかりますが、私のお尋ねしたいその根本の問題、いわゆる勤労所得に対しましては、こういう特別の地方税をかけない、事業者にだけかける、今までどういうわけでかけるのかと言いますならば、事業者は今までは商工業者でありましたが、その商工業者の收入というものは、確実に把握できない。從つて見かけ税である。そこに幾分余裕があるのであろうから、それで地方税としてこれを負担してもらうのだ、こういうふうに私どは伺つておつたのであります。ところが今度は事業所得の方も、勤労所得と同じようにできる限りその実態を把握する。ほとんど根こそぎ課税の対象にする。こういうことになつてきますと、勤労所得が根こそぎとられておりますことと同じことになる、同じ事情になるわけであります。そういう事情になりましてもなおかつ事業税をとらなければならぬ、それは財源がないからと言えばそれまでの話でありますけれども、ここに区別を設けますのはどういうわけであろうか、これは事業者からそういう質問が非常に出るのです。殊に商人にいたしましても、あるいは小さい小賣商人などは、今日われわれは月給取以下の收入しかない。しかも所得税をとられたほかに、地方税としての事業税、今までの営業税をとられることがわからない。こういうようなことをよく聽かれるのでありますが、ちようどいい機会でありますから、そういうような事業者に特にこういう地方税を賦課することの理由、税制上の考え方、これをお伺いしたわけであります。
#25
○野溝國務大臣 これは角度々々によつて違うのでございますが、私どもの考えといたしましては、彈力があるものと認めております。笹口委員のお話になりました通り、あらゆる角度から課税をされてくる場合においては、そんな余裕はない。見かけ税も一体間違つているし、彈力があるということも間違つているという意見も成立つかも知れませんが、何と言いましても回轉をしていることは事実でございます。俸給生活者も労働者の諸君も勤労者でございますが、月給なら月給がはいると、それは全部生計費に当てるというのが常識でございます。他の事業部面に関係をもつている方々は、その得た営業資金と言いましようか、それが回轉資金になる関係にもありますので、幾分彈力のあるものと認めているわけでございます。しかしその彈力がはたして收益であるかどうかという点につきましては、そのときの調査によりまして決定していきたいと思つております。
#26
○堀川委員長 地方事業税の点についてはこれくらいにいたしまして、大藏省の課長がまいつておりますが、税制懇談会があるので急ぐのだということでありますから、とりあえずこれを生眼として今日懇談会を開いたわけでありますから、その方に御質問ください。なお事業税に対しての資料がありましたら御提出願います。それでは質問に移ります。
#27
○中村(元)委員 取引高税に関しまして、税金の徴收が主としてその業者が取扱うことになつたと思うのですが、業者が取扱うということの法的根拠はあるのであるかどうか。
#28
○原説明員 御質問の御趣旨をはつきり了解いたしておらないかしれませんが、業者がとおつしやいますのは印紙を交付して納めるというあたりが、何と言いますかそこで業者が税を取るというふうにお考えになる趣旨でございましようが、業者に税金を徴收をさせるという趣旨ははいつておりませんので、印紙を交付して税金が納まるというのは、納入いたしますためには、印紙を買つてくるわけでありまして、資金は印紙を買いますときに、國庫にはいるのであります。それを取引の際に消印をいたしまして相手に渡していただくのであります。この消印をいたしました際に、その印紙につきまして納税があつたということになりますので、そういう形で税の納付があつたというふうに見てまいるわけでありまして、これはやはり政府がそういう形で税をとるというふうに考えている次第であります。
#29
○中村(元)委員 そういたしますとこれを取引いたしまするその業者が、印紙を貼付してこれに消印を加えて納税するという、これは手続上のことでありまして、実際その税金に当てるべき金を取扱うものがすなわち業者である。その業者がそういう税金を取扱うべき義務があるということに法律では定められておるかどうか。これはいささか違いますが、興行の入場税などの取扱方も、同じくその業者が委ねられて、それを取扱つて政府へ納めておる。こういう形と大差ないと思う。それがどうしても業者がなさなければならない法律上の義務づけがなされておるかどうかということを私はお尋ねするのであつて、取扱の過程における問題をお尋ねしておるのではないのであります。
#30
○原説明員 御趣旨が大分わかつてまいりましたので、なお附加えて申し上げたいと思います。入場税の場合は、御指摘の通り業者が徴收義務者になりまして、從來その間の規定が法律にはいつておるのでありますが、取引高税におきましては、営業者自体が納税義務者でありまして、たとえば物を賣りました場合に、お客に対し印紙を渡すということは、お客から税をとるという趣旨ではないのであります。取引を行つた場合に営業者から税をとるのでありまして、從つて営業者だお客からとるという関係は、いわゆる税の轉嫁ということで、それを價格に入れて轉嫁さすかどうかという問題になるわけであります。この点については、大体において轉嫁を認めるという考え方でいるわけであります。從つて税の納税義務者という見地でまいりますと、営業者自体が納税義務省で、これが印紙を使つて納めるということでありまして、お客さんが納税義務者になり、それを営業者がとつて集めて納めるという関係はないのでございます。そういうわけですから、御指摘のような点の御心配のないものと思つている次第であります。
#31
○梶川委員 今の説明員のお話によりますと、営業者が納めるのであつて、消費者が納めるのではない、その点はなるほど物品税の場合とは異なりますけれども、少くとも営業者にかける場合においては、明らかに営業收益に対してかけるという見方と、もう一つは営業收益というものをそのままにして、当然に大衆負担に轉嫁するということと、二つの場合が考えられるのであつて、現在のように経済界の実情を見ればすぐわかる話で、営業者自体がその收益の一部を割いて納めるというふうには考えられないで、どうしてもこれが消費者負担になることは明瞭だとめ思います。そこで問題は、近日中に設定せられるところの物價改訂にあたつて、この取引高税をその中に織込み組織になつているかどうか。あるいはそれを拔きにして営業者の完全なる企業者負担でこれをとろうとしているのかどうか。そこのところをはつきり御説明願いたい。
#32
○原説明員 ただいま中村委員に対してちよつと申し上げましたように、大体においてこの税は轉嫁されるという扱いをいたしてまいりたいと思つております。從いまして、將來物價を設定する場合には、これを含めたものを公定價格としてきめてまいりたいと思つております。ただ、ただいま梶川委員から御指摘のありました、善迫つた物價改訂にどう織込むかという問題でございますが、取引高税法は九月一日から柴定いたしたいというふうに提案者は思つておりますので、それまでの間は織込む必要がなく、織込むとそれだけ余分の利益が出るというようなことにもなるわけであります。それで差迫つている價格改訂にはそれを織込むわけにはまいらないと思つております。從つて九月一日取引高税法を施行する場合に、何らかの措置をとらなければならない。その措置の詳密なことはなお研究中でございますが、その際は全部の告示を改めて、一々精詳に計算を出したものを出すということは実際上煩わしいことでありますし、とても不可能に近いほど多いものでありますから、何か一本の告示でもつてカバーするようなことができないだろうかというような案をもつて、ただいま研究しております。大体そういう考え方でまいりたいと思つております。
#33
○堀川委員 あなたの御意見が大藏省の意見というふうに考えてよいかどうかわかりませんが、この物價改訂の問題について物價廳の連中とこの間も意見を交換してみますると、物價廳の方は物價改訂には織込まない、完全に企業者の負担でいくのだといつておるのでありまして、非常にここに両者の意見が相違してくる、そうなりますると、これはおそらく官廳のセクシヨナリズムの関係だろうと思うが、両者の間で一本連絡をとつてやつておられるのだろうが、迷惑するのは國民ばかりである。物價廳が物價改訂をやつて物價を算定する場合には、賃金ベースとの関係を考慮して決定されるのであるが、その後において大藏省の方で新税を課していく、そうすると当然に業者の方はこれを轉嫁してくる、あるいは大藏省の方では物價に織込む、こう言われる。結局物價改訂をいくらやる、あるいは物價体系をいくらに定め、賃金ベースをいくらに定めても、これを次から次に破壞しておるのは大藏省であるとわれわれは認定せざるを得ないような立場になつてくる。そういうことは九月から実施される、九月までに生産面が軌道に乘つてくるだろう、生産面が軌道に乘つてきて、それまでにおける資本蓄積というものを今度吐き出してもらう形になるというような、いわば子供騙しのような見方をここに言われるのであるけれども、そういうことはとうての成り立たないと思う。そこで今度の場合、やるならやるで物價改訂の中に当然に織込んでやつていく、そうすればこんなものは通るはずがない、そういう子供騙しのような、当面をごまかすようなやり方で税を取立てていくという方法に対しては、われわれ非常に納得しがたいと思う。もう少しわかりよくそこのところを話していただきたい。さらにまた物價廳との話合い、物價改訂について最後の決定権は物價廳の方がむしろ指導権をもつておるわけであつて、大藏省の方でそう言われても、事実上そうならないというように考える。もう一つ現在の税制機構というものが非常に複雜で、脱税のしやすいようにきておるということも明らかでありますが、それを所得税一本にまとめる、あるいは根本的に改めるという方向に向わずして、物品税として消費者からとる、取引高税を企業者からとる。そうしてなるほど公平のように見えるけれども、実質的にはこれは明らかに大衆課税になつてくる。大衆課税にならないものもちよいちよいありますけれども、大体に大衆課税になつてくるというようなぐあいで、現在の税制改革というものの目指す方向とむしろ逆の方向に進みつつある、こういう場合になぜこういうような税金を定められたかということをわかりよく説明してもらいたい、そうしないとこういう取引高税を定められる理由というものは、ただ金が足らぬから定めたというだけでは納得し切れないと思うのです。ひとつこの点御説明願いたい。
#34
○原説明員 初めにこの取引高税を物價に織込むについての態度の物價廳との食い違いについての御指摘と、第二に取引高税は、私が先ほど申し上げたことは、業者に負担させることになるという意味での御意見がございました。その第一の物價廳との関係は、先ほど私が申し上げましたことは、物價廳の担当部面と十分打合わせました上での答弁であります。従いましてそれに違う答弁がございますれで、政府部内における打合せのついてものではないというふうに御了解願つてよろしいと思います。
 それから第二の業者に負担させることになる、つまり今回の物價改訂に織込まないでおいて、九月一日に取引高税を施行して、知らない顔をしていれば業者が負担せざるを得ないことになるというふうにごらんになつておられるように伺いましたが、先ほど申し上げましたのは、ただいますぐ物價改訂いたします場合に、取引高税がかかつておらないのに、これを織込んだ價格を設けることは困難である。しかしながら取引高税がかかるようになれば、これを物價に織込むというようなつもりであります。九月一日に織込みます場合には、詳しく申しますれば、各品目につきまして、製造業者のところにまいります原料、燃料、資材というようなものが、全部取引高税の関係で若干の値上りがある。さらに製造者から出まして卸、小賣と消費者にまいりますまでにも値上りがある、これを一々の段階におきまして精細に計算をするのが理想的なのでありますが、このたくさんの公定價格のついております品物に誠いて、全部一度にそれをやることは非常に煩にたえませんので、その際は便法を設けて、たとえば製造者であれば何パーセント、卸であれば何パーセント、小賣であれば何パーセントという形の告示にはせざるを得ないのではないかというふうな見方で、ただいま具体案を研究しておるということを先ほど申し上げたのてありまして、その際に物價をそのままにして、全部業者の負担にするという考えはもつおてらないわけでありますから、ひとつその点十分御了承いただきたいと思います。
 第三の取引高税の創設の税制体系全般との関連における意味を申せというお話でありまして、弱輩の私が申し上げるのには、いささか問題が大き過ぎると思うのでありますが、御指摘のように、この近代的な経済社会における税といたしましては、所得税を中軸として、極端に申せばこれ一本でまいるというのが理想的なことであることは、まさにおつしやられた通りであります。われわれといたしましても極力そういう形で、すらつとした税制でまいられることを望むわけでありますが、何さま現実の日本の経済は、そういう安定した、しかもいわば経済の構成員がまず衣食足るということのあり得ないような、極端に申しますれば、非常に乱れた時代であるわけであります。そういう時代におきまして、率直に申しまして、所得税だけで担税力をとらえることはなかなかむずかしいという面が多々あるわけであります。そういう点を考えましたのが一つと、それから第二が、お話のありましたように、今回そういう氣持で所得税を中心にやつてまいりました結論が、所得、特に勤労所得に対する非常な重課となつて現われておるという面を、この際何とか大きく救済いたしたいというので、所得税の面におきまして、税率並びに各般の控除につきまして、相当の軽減を行うということにいたしましたために、これはまさに御指摘の通り金が足らないので窮余の一策と申しますか、考えあぐんだ末、こういう税を設けたという次第であります。まことに苦しい答弁で御不満かもしれませんが……。
#35
○梶川委員 それでは取引高税によつて大体どれくらいの税を見積られておるか。さらにまたそれが大体パーセンテージで徴税の何パーセントくらいに当るかどうか、その見透しについてひとつ御説明願います。
#36
○原説明員 取引高税の税收見込みは、今年度におきましては二百七十億……。
#37
○梶川委員 九月以降三月までですね。
#38
○原説明員 そうです。本年度の税收総額が二千六百三十二億でございますから、約一割ちよつとというところに相なるのではないかと思います。
#39
○梶川委員 説明員の方をあまり何しても、主税局長もあられねし、また大藏大臣もおられぬのですから、ぐあいが惡いんですが、なるほど今言われた勤労所得税の負担が多過ぎるから云々、これはまさにその通りでありまして、勤労所得税が多過ぎるというのは、結局勤労所得税自体には脱税の方法がないし、ほかの企業所得に対しては脱税の方法があるということである。もう一つは徴税の技術上の問題もありましようが、実際の課税にあたつて、要するに所得決定にあたつて非常に不合理な点が多いということのために税が集まらない。勤労所得税との関係が非常にアンバランスになつておるということが言えるのであつて、所得税一本にして税が集まらないし、また勤労所得税が重くなるから、ほかでとるという論は成り立たないですよ。だからもう少し脱税の部分を押えるように、所得をもつと徹底的につかむように努力されることを希望するわけなんです。そこで今度取引高税を二百七十億見積つておられるが、これがまた相当脱税があると思うのです。たとえば銀行のような一番脱税しにくいようなところの利息なんかに対して云々と言われますが、この間もある支店長の話を聽いてみると、今までは大体やみ金融をやつておる、金利は定められておるから日歩二銭五厘なら二銭五厘というやつを、実際は四銭も五銭もとつておる。しかし名目は二銭五厘でやつておる。今度は逆に四銭五銭のやつを、けたを低めて、課税対象になる方は低めて脱税をやるだろうということを、これは良心的に話しておられたのです。おそらく銀行は一齊にそれを始め、特に一般のやみ金融に対しては、現在でも二十五銭くらいは金利をみんなとつておるらしいですが、そういうような面の人は、もともとやみ金融であり、やみ金利なんですから、ますます脱税もしてくると思うんですよ。だから正式の市中銀行なども結局脱税にそれられ追込んでいくような形になる。私はこういうぐあいに見るわけです。しかし一方において同じ銀行業をとつてみて、やみ金融でやつておるようなものは、のほほんとして取引高税は納めないと思う。ほかの業種になればなおこの点はひどいと思うのですが、銀行の金融というのは、取引関係において一番帳簿の上によく現われてくるので、脱税の部面においてもそういうことが現われるのではないかと考えられるのでありまして、この取引高税というのは窮余の一策という点は認めますけれども、これによりいわゆる不正業者をどんどん製造して、脱税者をどんどんとつくつていくということになり一方ではないかと思うのでありまして、こういうものを定めるよりも、むしろ現在の所得決定というものにあたつて、先を見越したり何かして法令違反をやりながら、脱税をやつていく、こういうものを見逃しながら一方において勤労者から労働攻勢が起ると、あわててそれが重くなるからこつちに物品税を課すのだ、取引高税を課すのだという。しかし取引高税は直接勤労所得税としては現われてこない。間接に大衆課税の形において、間接税の形において現われてくるという点においては同じであつて、われわれが、またあなた方が努力されて勤労所得税を軽減されても、結果において実質賃金が低下するということ以外の何ものでもないと思うのです。だからそういう点において、もう少し安易な方向に進むというのではなくと、現在のやみ利得というものを補足し、正確なやみ利得でなくても、もつと正確な所得決定をなされるということの方に努力していただきたいと思うわけなんです。この商業委員会で税の問題をあれこれ言つても決定権がないのでぐあいが惡い点もあると思うのでありますが、われわれとしては、そういうことを考えますので、この点帰られましたら、この次の機会にぜひ主税局長なり、大藏大臣に出ていただきたいということを私は委員長にお願いいたしまして、これでもつと私の質問を打切ります。
#40
○前田(郁)委員 ちよつと簡單にお伺いいたします。この税は前回の御説明でも非常に低い税率である。それでまあやつてもよかろうというようなお話でありましたが、取引の過程におきまして、非常な高率のものになるのじやないかと考えまして、前回御説明を願いまして、どのくらいの段階があるかということを聽いたのでありますが、これに対してはまが明確な御答弁がなく、またわれわれもあまり研究していないというような話であつたのであります。私どもはこの課税範囲のうちで最も重大なものは製造業であろうと思うのでありますが、この製造業におきましては非常に段階が多いのでありまして、一貫作業をやつておるところの大工場と、それから組立工場であるとか、あるいはその他の仕事をやつておる中小工業のものが非常に品物を幾段階にも仕入けなければならぬのです。一例をミシンなんかにひきますと、たとえば三菱ミシンとか、日本ミシンというような大工場では、一貫作業で鑄物なら鑄物もやりますし、それから木工もすべてやるのでありますが、小さい中小の工場は、鑄物は鑄物屋にこれを依頼し、それから部品は部品ではいり、脚は脚で、またテーブルは木工屋の方に頼むというのでありまして、非常な段階で取引高税を拂わなければならない。そうしてただいまお話になつた通り、値段は公定で釘ずけされている。そういうわけでありまして、現在の物品税でも非常に悩んで、おそらく中小の工業家で税金をまじめに拂つておる者は、欠損がいくらか出るのではないかと私ども考えております。ところが今回こういうような取引高税が課せられるということになりますれば、中小の業者というものはまつたく事業を停止しなければならない状態になるのではないかと思いまして、私どもその点國家の今後の再建というような立場から非常に憂慮するものである。でありますから、この大工業と中小工業の間に何か方法を考えていただきませんと、將來非常に困る事態が出てきはせぬか、こういうことを考えるわけであります。この点を特にひとつ御考慮を願いまして、最後の御決定を願いたいと考えておるような次第であります。それからクーポン制をとるために非常な複雜なことになるのでありますが、これが施行される場合に、用紙であるとか、そういうようなものが莫大なものになるのだろうと思うのでありますが、はたしてそういうものが間に合うものであろうかどうか。その点も私どもは非常に重大視しておるわけであります。
 それから脱税の問題のお話もございましたが、この税がかけられましたならば、裏口営業というものが非常に多く行われる、事実あるだろうと思います。こういうめんどうくさい税金でありますれば裏口営業がある。これは今もお話がありました通り、各方面において行われるであろうと思うのでありますが、これなんかに対しましても、何ら特別な防止の方法でも考えていられるのかどうか。これは非常に業種が多いわけでございまするから、今当局が考えておられるような徴税手段ではむずかしいではないか、実はこう考えているわけでありますが、この点もひとつ御考慮を願いたいと考えている次第であります。特に私は製造業という立場から、その点について格別の御考慮をしていただきたいということをお願いいたしておきます。
#41
○原説明員 最初にお話のございました数段階にわかれましたために、終局において相当に負担になるのではないか、特にミシンのような製造工程の段階の多いものにつきましては、相当上るではないかというような点でございます。これは全部にあたりまして結論は、実はとても間に合わないのでありますが、いろいろなものについて計算いたしましたところでは、最終消費者價格におきまして三%から四%、あるいはもう少しいくという程度ではないかというふうに見ております。ミシンなどにつきましても、一應の見当をつけてみましたが、これは三%ぐらいで済むのではなかろうか。製造者が原料を下請に出し、部品を下請に出すというように、段階が大分はいると、第一段階が一%であるから十段階はいれば一〇%になるというふうに、ちよつと考えやすいのでありますが、それは実はその段階ごとにはいつてまいりますマージンとか、あるいは賃金の部分は税金がかかりませんので、最終段階になりますと、十段階でありましても、四、五%ですむというようなものが多くなつてまいるわけであります。大体見当はそんなところにおいて考えているわけであります。
 次に脱税の問題、これは先ほど梶川委員からも御指摘がありましたところでありますが、われわれといたしましても、どうしたらこの税がすまくとれるかということが最も心配の種でありますし、最も苦心しているところであります。その一つの方法といたしまして、印紙納付という珍らしい形をとりましたのもそのためでありまして、これは営業者が物を賣つて金を受取るときには、必ず印収を相手に渡してもらう。從つて社会一般が取引高税というものを納めなければならないのだといういう態度になりますれば、営業者が納めまいと思いましても、印紙をくださいと言つて、印紙をくれなければ脱税をしているということを言つてくだされば、どうしても営業者は納めなければならなくなるのであります。それでもなおかつ納めないということがありますれば、第三者通報という制度を設けまして、これは惡く見れば密告でありますが、税は一般の納税義務者が隠そう隠そうとするのはあたりまえで、税務官吏のみがそれをとるのがあたりまかだというのではなくして、第三者通報というのも決して密告というのではなくして、税を納めない人があるということは、日本のきまつた法律、さらに大きく申しますれば、日本の経済を再建してまいるためになさなければならない義務を怠つているのでありますから、日本の変えていくという意味で、大きな立場から第三者通報によつて、あの人は税を委めていないということを指摘してもらいたい。わずかな税務官吏以外の人は、もう税を免けよう免れようというような態勢でおつて、税務官良だけがそれを抑えるというようなことではとてもやつていけないわけでありまして、その辺を第三者通報のわかに、今回は印紙交付という手を使いまして、買う人が、皆さんが氣をつけていただけば営業者は是が非でも印紙を渡さなければならないということになりますので、こういう方法を考えたわけであります。なおそれ学校、慈善團体等が集めてもつてきてくれましたならば、それに若干の交付金を出すという制度を置きましたのも、まことにこれは見ようによつてはえげつない、きたない方法でという御批判も出るかも知れませんが、その辺の國民の納税の態度を期待いたしましてのことなのであります。まことにただいまの脱税に関する御指摘は深刻な問題で、われわれも、どうだ、とれるかと言われて、まことに首をうなだけるわど現実の事担はいろいろな惡條件の多いわけでありますが、この点はわれわれといたしましても、一般の社会層が、納税ということは何も國がとつて自分たちは食われるのだという観念でなしに、国会できめた税を納めるということは、國民の義務、日本再建のための必要な義務であるということから、社会全部が税が納まりますように力を揃えるというような方向になつていただきたいというつもりで、第三者通報、特に取引高税法におきましては、印紙納付というようなことを考えておるのであります。なおこれでも御指摘のようになかなか脱税問題というものは手にあまる事態が多いと思うのでありますが、これはただいまのような考え方をもちまして、國民の納税観念に大きな期待をもちつつ、この日本の再建のために、われわれといたしましてはわれわれの分を盡して適正な処置をとるように頑張つてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#42
○堀川委員長 では本日はこの程度にいたしまして、次会は取引高税について、局長か大臣をもう一遍呼んで……。
#43
○梶川委員 ちよつとそれに関連して委員長に伺います。これは大きな問題ですから、主税局長と大藏大臣を呼んでいただきたい。ここで説明を聽いて知識をつけるのもいいが、大体審議するからには何らかの影響力をもたさなければならぬ。従つて財政及び金融委員会と合同審査会にするとか、あるいはここの淑定を財政及び金融委員会に申し入れることを前提條件にしてやらなかつたら何にもならぬと言つてもいい。それでこの委員会の影響力を委員長は大体どの程度に考えておられるかを伺つて、われわれもまたその方法をとらなければいかぬと思います。
#44
○堀川委員長 梶川君から仰せのように、二回、三回とたび重なつて、皆さんがこれに対して相当熱心に御檢討なさつておることにつきましては、われわれといたしましても今申し述べられたような方法をとつていつたらいいのではないかと存じますので、その点につきましては委員会の御協議によりましてそういたしたいと存じます。
 では次会の取引高税につきまして、局長あるいは大臣をお呼びしてもう一度説明を聽く。それから最近の貿易事情について当局から説明を聽取いたしたいという委員の申出もありますので、永井貿易廳長官を呼んで一應聽いたらどうかと思いますが、いかがでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○堀川委員長 ではそういうことにいたしまして、次回は公報をもつてお知らせいたしますが、六月四日の午後一時開会することにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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