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1951/06/11 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 経済安定・通商産業連合委員会 第4号
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1951/06/11 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 経済安定・通商産業連合委員会 第4号

#1
第013回国会 経済安定・通商産業連合委員会 第4号
昭和二十七年六月十一日(水曜日)
   午後二時十三分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
  経済安定委員
   委員長     佐々木良作君
   理事
           郡  祐一君
   委員
           古池 信三君
           杉山 昌作君
           奥 むめお君
  通商産業委員
   委員長     竹中 七郎君
   理事
           結城 安次君
           栗山 良夫君
   委員
           中川 以良君
           山本 米治君
           加藤 正人君
           小松 正雄君
           境野 清雄君
           西田 隆男君
           石川 清一君
  衆議院議員
           多田  勇君
  政府委員
   公正取引委員会
   委員長     横田 正俊君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       渡辺 一郎君
   常任委員会専門
   員       桑野  仁君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞壽君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○事業者団体法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐々木良作君) それでは事業者団体法の一部を改正する法律案につきましての経済安定と通商産業の連合委員会を開会いたします。予備審査の段階で審議を従来して来たおけでありますが、衆議院におきまして修正可決されましたために先ずその修正された部分につきまして発議者から説明を願いたいと思います。
#3
○衆議院議員(多田勇君) 団体法の衆議院での修正の内容について御説明申上げます。団体法の改正につきましては団体法が第二国会で立法されました当時から、日本経済の実情に副おないという観点から衆議院の経済安定委員会で特に小委員会を設けまして、長い間慎重に検討し具体的な修正案を作りまして、司令都側と折衝いたして参つたのでありますが、遂に了解に達しなかつたのでございます。政府案が提案されましたので私ども今までの調査研究を中心にしましていろいろ検討しました結果、なお修正する必要があるという結論に達しまして、今回のような修正をいたした次第であります。
 修正の内容を簡単に申上げますと、第二條の定義條項中、「目的に含む」を「主たる目的とする」というふうに改めまして、純粋の意味の産業団体に限定されました事業者団体のうち、共通の利益を増進することを「主たる目的とする」もののみを本法の対象とするよう事業者団体の定義に限定を加えた点であります。第二点は第五條の禁止行為の條項を独禁法の保護法益と一致させるために、同法の保護法益以上に拡大している條項を緩和いたした点であります。第三に第六條の適用除外団体の届出の義務を廃止いたした点でございます。大体以上三つのような内容に基きまして各條項を整理いたしたのでございます。
 そこで修正しました結果どういうようなことになるかという点を簡単に申上げさせて頂きたいと思います。
 第二條の修正で共通の利益を図ることを特に「主たる目的とする」というように対象範囲を非常に限定いたしたために、私どもの考えでは非事業者を含めた団体であつて、当該団体の活動が結果として構成員たる事業者の利益になるに過ぎないといつたようなものは本法の対象にならない。例えば自家用自動車の協会であるとか、家畜の登録協会、こういつた団体に対しては本法の適用の対象にならないというように考えておる次第であります。次に第五條の禁止條項でございますか、禁止條項のうち修正しました部分は第五條第一号の政府に対する割当の原案作成、提出という條項を削除いたした点でございますが、これにつきましては割当原案の作成提出の行為が、統制の着手若しくは立法又は政府の政策に影響を与える行為として見られない限りは、当然認めるべきだという考え方の下にこの條項を削除いたした次第でございます。次に第三号でございますが、第三号、第四号のうち、第三号の予防行為を削除いたしまして、予防的な行為については本法の対象にしないという考え方、更に第四号につきましても単に対価に影響を与えるための行為は本号に該当するとは考えないという考え方で第三号、第四号を修正をいたしたのでございます。次に第六号でございますが、第六号につきましては不当な排除又は営業の妨害行為は認められないということで、その範囲を不当な場合に限定いたしたのでございます。次に第七号でございますが、第七号につきましては構成事業者の事業内容について助言することは原則として差支えないという考え方で修正をいたした次第でございます。第八号は機能活動の制限でございますが、機能活動の制限につきましても、不当ならざる制限即ち不当ならざる理由、方法であつて、自由競争秩序を侵害する慮れのない範囲での制限は認めて行きたい、それには内部規律の維持のための行為或いは取引上の弊害を除去するための行為は当然適用除外、禁止條項の枠の外にはずして行きたいという考え方で第八号を修正したのでございます。第九号、第十号、これは全部削除いたした次第でございまして、独禁法に触れない限りにおきましては、営業用の施設の所有或いは特許権の所有、入札の規制或いは営業行為等が事業者団体として認められるという考え方で修正削除いたしたのでございますが、これは勿論民法第三十四條の社団法人の規定は越えられないという限界があるわけでございまして、一応の民法における限界がございますが、この団体法につきましては或る程度の、一応の限界の範囲内においての営業行為を事業者団体に認めて行きたいという考え方で削除いたした次第でございます。なお第十七号につきましては不当な対政府活動の制限でございますが、原案では「不当に」政府に申入れてはいけないというふうになつておりますが、これを「不当な手段により」というふうにはつきりとその内容を限定いたした次第でございます。最後に届出義務の緩和でございますが、本法の適用除外団体からの届出の義務は一切これを廃止するということで届出の義務を緩和いたした次第でございます。
 大体以上申上げましたような内容でございまして、衆議院としましては修正をいたした次第でございますので、何分よろしくお願いいたします。
#4
○委員長(佐々木良作君) 只今の説明の内容を含めまして修正可決された案が今日からのこの委員会におきまする審議の対象になるわけであります。従いまして修正部分を含めた同案につきましての質疑をお願いいたします。
#5
○加藤正人君 多田さんにお伺いいたします。この修正案を拝見しましたが、私のほうもかねて修正案を用意しておつたのでありますけれども、大分この前も何したのでありますが、幾分手ぬるいような感じがいたすのであります。併しだんだんいろいろ、お話を承わつて見たり、いろいろな客観情勢に鑑みまして早急にこれを我々の思う通りに修正するということが、必ずしもすべての点において有利でないというようなデリケートな点もありますことを考えますと、今多田さんから御説明になりました程度の修正で今回は我慢をしておくよりいたしかたないように私個人としては今は考えておるわけであります。併しそれはその修正の根本に触れる問題ではないのでありますが、この法文の体装上許容事項の第四條というものはこれはないほうがいいのじやないかと思いますので、修正のついでにこの四條を削除したらどうかというようなことを考えております。それから又なお五條の二項のあとにこれは独禁法の四條のあとにあるように「前項の規定は、一定の取引分野における競争に対する当該共同行為の影響が問題とする程度に至たらないものである場合には、これを適用しない。」ということと同じような文句をこの五條の第二項のあとに附加えてはどうかというように考えます。取りあえずこの二点について多田さんの御意見を承おりたいと思います。
#6
○衆議院識量(多田勇君) 只今加藤さんの御意見御尤もでございまして、私どもも団体法を更に根本的に検討して行きたいという考え方でむしろ団体法を廃止して団体法の中で残すべきような問題、例えばカルテル化防止のような問題は独禁法の中に加えるべきだというよいな考え方を持つたのでありますが、そういたしますと、現在の独禁法自体も現在の日本の事情からしまして相当検討しなければならないと考えられますし、まだその結論に達しておりませんので、この際今お話のようないろいろな状況から考えまして、一応団体法というものを残してこれに修正改正を加えて行くというような考え方で検討を進めて来た次第であります。従いまして只今お話の第四條につきましてもお話のように第四條の許容事項は、法の体裁から申しましても実質的な面から申しましても、削除すべきものであるということは一応考えたのでございますけれども、まあ成るべく法の体裁を崩さないで行きたいという考え方と、いま一つは強いて第四條を削除しないでも、第四條の改正によりまして、大体例示事項になりましたので、影響が一般に余りございません関係上、まああつてもなくてもよいというような條文になりましたので、むしろこの際例示事項として残しておいたらどうかというような考え方で、第四條を例示事項にとどめて残し、削除することについての修正をいたさなかつた事情は以上の通りであります。次に第五條の第二項の但書でございますが、私ども最初そういつた但書を附けて行きたいという考え方で衆議院の経済安定委員会の小委員会の原案ではさような但書を附けたのでございますが、第五條の禁止條項の各項にやはりいろいろ縛られる関係上但書を附けても単に気休めに終りまして、実質的に効果がないというようなことがはつきりいたしましたので、まあ余り刺戦を与えない、いわば案をとろというような意味で但書を附けないというようなことにいたした次第でございます。
#7
○加藤正人君 よくお話はわかりました。もとよりこの修正は最初申します通りもう大して我々は肩肘張つて議論をするほどのことではなくなつたように思われますので、どうでもいいようなものでありますけれども、例示事項があるほうが却つていろいろな迷いを法律を見る人に与えるのじやないか、それから又法文の体裁上こういう何の役にも立たないへそみたいなものを残しておく必要はないというふうに考えたのであります。併しながら前以つて申し上げました通り、一方において輸出取引法とかいろいろなこの法を緩和するような手段が漸次行われるようでありますから、如何にもこれはそのまま保存しておくのだというような体裁を残しておくこともよかろうかと思います。従つて私はこれ以上の議論をする張合いもありませんし、必要も認めませんからこれで質問を終ります。
#8
○委員長(佐々木良作君) ほかに御質問ありませんか……それではほかに特に御発言がないようでありますから、今日はこれで連合委員会を打切りたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(佐々木良作君) あとの日程等につきましては、通産委員長と御相談の上又御連絡をいたします。閉会いたします。
   午後二時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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