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1951/02/05 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 郵政委員会 第1号
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1951/02/05 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 郵政委員会 第1号

#1
第013回国会 郵政委員会 第1号
昭和二十七年二月五日(火曜日)
   午後二時五十一分開会
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     岩崎正三郎君
   理事      中川 幸平君
   理事      柏木 庫治君
          池田七郎兵衞君
           石坂 豊一君
           大島 定吉君
           城  義臣君
           島村 軍次君
           三木 治朗君
           大隈 信幸君
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十五日委員三木治朗君、大隈信
幸君及び池田七郎兵衞君辞任につき、
その補欠として和田博雄君及び駒井藤
平君を議長において指名した。
一月二十五日委員島村軍次君辞任につ
き、その補欠として西田天香君を議長
において指名した。
二月四日委員大島定吉君辞任につき、
その補欠として森田豊壽君を議長にお
いて指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     岩崎正三郎君
   理事
           中川 幸平君
           柏木 庫治君
   委員
           城  義臣君
           駒井 藤平君
  国務大臣
   郵政大臣電気通
   信大臣     佐藤 榮作君
  政府委員
   郵政政務次官  寺本  齋君
   郵政省郵務局長 松井 一郎君
   郵政省簡易保険
   局長      白根 玉喜君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       生田 武夫君
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合国占領軍の為す郵便物、電報及
 び電話通話の検閲に関する件を廃止
 する法律案(内閣送付)
○簡易生命保險法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○派遣議員の報告
○郵政事業の運営実情に関する調査の
 件
 (昭和二十七年度郵政省関係予算及
 び郵政省所管事項に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岩崎正三郎君) それでは委員会を始めます。
 先ず公報所載の通りに、連合国占領軍の為す郵便物、電報及び電話通話の検閲に関する件を廃止する法律案、この予備審査でございますが、先ず政府委員の御説明をお願いいたします。それと同時に簡易生命保險法の一部を改正する法律案、両者一緒に説明をお願いいたします。
#3
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今議題となりました簡易生命保險法の一部を改正する法律案並びに連合国占領軍の為す郵便物、電報及び電話通話の検閲に関する件を廃止する法律案について提案理由を御説明申上げます。
 先ず簡易生命保險法の一部を改正する法律案について、申上げます。第一点は保險金の最高制限額の引上につい工でありますが、最近の経済事情の推移に鑑みますると、現在の保險金最高制限額五万円を以てしては、制度本来の機能を発揮するには、到底不十分と相成つているのであります。元来、簡易保險の保險金最高制限額は、本事業創始以来、薄資勤労者階級の老後における生活安定、或いは最終医療費、葬祭費及び被保險者の死亡後における遺族の生活保障に必要な類を基準として定められて来たものであります。従いまして、今日における医療費、葬祭費、遺族生活費、並びに物価指数等に鑑みまして、これを相当程度に引上げることが必要となるのでありますが、最近における民間保險の状況等を考慮いたしまして、これを八万円に引上げることにいたしたいと存じます。第二点は保險契約の乗換制度の廃止についてでありますが戦後インフレに伴う事業合理化の一方途といたしまして、先に昭和二十一年九月三十日以前に締結されました小額の保險契約につきまして、加入者の要望をも考慮いたし、これら契約の積立金を引当てとして、保險金の、より高額な保險契約に乗換える制度、即ち、いわゆる保險契約の乗換制度を設けたのでありますが、当初六千六百万件にも及びましたこれら小額契約も今日までにその大部分が整理されまして、現在においては一千七百万件が残されておる状況であります。従いまして、この保險契約の乗換制度は、おおむねその目的を達したものと考えられまするので、ここにこの乗換制度を廃止することにいたしたいと存じます。次に、右に申述べました小額保險契約の保險料の取立を停止しようとするものであります。元来、簡易生命保險事業におきましては、厖大な件数に上る保險契約の保險料を毎月徴収することを建前といたしておりますので、これらの保險料の徴収には相当な人員と物件費を必要とするのであります。只今申しましたように、小額契約につきましては、乗換によつて大半を整理いたしまして、約七千百万件が現存じているわけでありますが、今回これらの契約につきましては、郵便局窓口に払込むもの、保險料を一年分以上前納するもの、団体払込のもの等のものを除きまして、特に毎月集金する労を省き、人員の節約により事業経営の合理化に努めたいと考えた次第であります。これらの契約の保險料は微々たるものでありますので、事業收入の確保の上にはさして影響しないのであります。なお、かような方法によつて保險料の払込をしない契約につきましては、保險金等を支払う際、未払となつております保險料の額を差引くことといたしますが、格別加入者に対しましても、不利益になる虞れはないのであります。
 次に連合国占領軍の為す郵便物、電報及び電話通話の検閲に関する件を廃止する法律案について御説明申上げます。この法律案で廃止しようとする昭和二十年閣令第四十三号は、同年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基いて制定されたものでありまして、その内容は、内閣総理大臣が連合軍最高司令官の要求により連合国占領軍のなす郵便物、電報及び電話通話の検閲に協力するため当該官吏をして必要な行為をなさしめることができることを定めたものであります。ところが右の連合国占領軍の検閲は事実上昭和二十四年十月限りすでに廃止されておりますと共に、先般締結されました平和条約の効力が発生すれば、右の閣令は廃止されるべきものでありますので、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 以上二法案につきまして、何とぞ十分御審議の上御可決下さるようお願いする次第であります。
#4
○委員長(岩崎正三郎君) 今の大臣の御説明について御質問ございませんか。
#5
○城義臣君 簡易生命保險伝の一部を改正する法律案のこの制限額を引上げるということでありますが、五万円を八万円に改めるというこの数字的な理由はどの辺にございますか。実は私のほうといたしましてはこの八万円というような数字は少し低いのではないかというような感じを率直に持つております。従いましてそれぞれの党派でいろいろなお考えもありましようが、参議院における自由党といたしましては最終的結論には未だ到達しておりませんけれども、速かに態度を決定したいのですが、あらましその考え方を申上げますというと、いずれにしても八万円は低過ぎる、或いは十五万円ではどうかとか、或いは十万円説も出ておるようでありまするが、提案理由の説明にも経済事情の推移に鑑みというようなことになつておりますれば当然これは少くとも最低十万円程度に上げるのが妥当じやないかというような空気が強いので、この際政府におかれましてはどういう理由で八万円に改めるということをなさいましたか、その辺の事情を伺いたいと思います。
#6
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今提案の趣旨のうちに申述べましたように簡易生命保險本来の使命を達しますために、以前にきめました最高限五万円、これでは小額だ。そこで最近の情勢に応じた金額に是非とも改めたい、かように考えまして、昨年来種々検討をいたして参つたわけであります。只今城委員からのお話にもありましたように、この金額の決定につきましてはいろいろの御高見がおありだと思います。政府といたしましてはそれらの点を勘案いたしますと同時に、民間保險の現状等をも睨み合せまして、民間並びに政府の保險、簡易保險と申すのでありますが、これらを一緒にいたしまして、いわゆる保險業の発達を図つて行く、双方の間に無理のない調和をとつて参る、かような観点に立ちまして今回は先ず八万円、かようにいたそうというので、きめたような次第であります。この点につきましては、なおもう少し詳しく申上げないとなかなか事情等につきましておわかりを得ることが容易ではないかと思いますが、この簡易生命保險の事業本来の建前から申しますれば、医療費なり、葬祭費なり、遺族生活費だけの立場だけで考えますと、相当な金額引上が必要だろう、かように考えるわけであります。併しながら只今申上げますように、民間保險のほうは終戦直後インフレ等の非常な影響をこうむつておりまするが、その結果と申しますか、なかなか十分の資金吸収も困難なように考えられるのであります。別に簡易生命保險の立場から民間の保險を援助するという考え方はありませんが、政府としては官民これを通じまして、そうして貯蓄奨励という意味を以ての適当な金額を定めるという構想の下に、この八万円程度にすることによつて一面簡易保險が当面しております問題は或る程度これで解決ができるし、同時にこの程度でありますならば、民業に対しましても非常な圧迫を加えるというようなことにならないで済むのではないか、かような考え方をいたした次第であります。
#7
○委員長(岩崎正三郎君) この今の城君の御質問の点については、又あとで懇談会でもつと突つこんだ当局のお話も聞きたいし、又お互いの話をしたいと思いますので、この点に関する質問は一応この程度にしたいと思います。(「どうぞ」と呼ぶ者あり)
 ついでにちよつと私質問したいのですが、小額保險契約の今度乗換をやめるということになりまして、それが一千七百万件であるというお話でありますが、その一千七百万件の金額というのはどのくらいになつておりますか。
#8
○政府委員(白根玉喜君) 金額といたしまして年間二億六千万円程度でございます。保險料でございます。
#9
○委員長(岩崎正三郎君) ほかに御質問ございませんか。……それでは一応この程度にいたします。
  ―――――――――――――
#10
○委員長(岩崎正三郎君) 次の案件の派遣議員の報告に移りまするが、第一班、第二班、第三班に分けまして、先ず第一班のほうは私と大島君とで参りました。大島君が今度ほかの委員会に変りましたので、実は大島君に報告してもらおうと思いましたけれども、そういうわけで、私が代つて御報告いたします。
 最近関西地方に参りました第一班の現地調査の報告をいたします。先に実施されました定員法改正に基く定員減少については、我々の出張の当時はまだ本省から具体的数字の通達がなくて、従つて地方各局においても減員に対する業務取扱方法の変更その他の調整は講ぜられておらなかつたのであります。併し各局においては整理退職希望者を調査しておりましたが、女子職員及び勤続十年未満の者に案外に退職希望者が多かつたということは注目すべきことでございます。
 それから全逓組合の幹部ともいろいろこの点につきまして懇談いたしましたが、政府の意図していると伝えられる郵政省廃止の行政改革案に対しては、職員全体の士気を沮喪せしめることに相成るので、先年の運輸通信省時代の愚を繰返すというふうになつて、それでは最も困るという強い反対があつたわけであります。
 郵便事業の関係については、先ず本年の年賀郵便引受数が、大阪郵便局管内を合計いたしまするというと、一億一千万通で、前年に比して三割二分の増加であつたのであります。このうち約六割はお年玉附葉書であつて、各局共にこれが売捌きには前年のような苦労を感ぜずに、むしろ売切後の断りにいろいろ困難をしたというような実情があつたようであります。併しお年玉附葉書の売捌成績がこのように良好であつたのは、普通葉書に比べて値段が三円という廉価であつたということが主原因と見るべきことであつて、明年から五円というふうに相成りますれば、このようなうまい工合を続けることはできないと思うので、こういうことから関連いたしましても来年度は発行部数を五千万くらいは減らしたほうがよかろうという現地の希望もあつたようなわけであります。なお郵便関係においては次の諸点について郵政省の善処を要望したいという趣きでありました。速達小包制度の実施は極めて時宜に適し、大阪郵政局管内各局を通じて小包引受数が二割三分も増加しているが、半面において関係職員の労務過重が非常に甚だしくて、このためには速かに何らかの救済を考える必要があると思うのであります。その次は、年末首の郵便激増期における局舎の対策が適当でなく、各局とも非常に苦労している。事業用品の臨時増備も円滑に行われていない。そういうことのために、局舎がその年末首の郵便物激増に対して不十分を感じているような話を聞いたのであります。その点も考慮をお願いしたい次第であります。それから新料金による五円葉書の配給が遅延しており、又二円の葉書並びに三円、五円、十円の郵便切手、そういつたいわゆる郵便の必要な物件が郵政局の在庫に殆んどなくなつておるというようなこともあつたのであります。これは郵政法改正の直後でありましたので準備に余裕がなかつたかと思いますけれども、それにしても企業官庁としては怠慢のそしりを免かれないと思う次第であります。次に航空郵便の利用は意外に不振でございまして、客年十二月中の一日平均物数は大阪中央郵便局扱いのもの引受が二百二十八通、到着が二百四通、計五百三十二通に過ぎませんで、而も大部分は外国郵便に関連するものであつて、純国内便は言うに足りないのであります。これは航空機発着の不確実性、大都市間特別速達郵便の実施等に起因するものであるが、航空郵便の将来性については慎重に研究する必要があると思います。
 郵便貯金及び簡易保險による政府資金吸収について、大蔵省は二十七年度においては貯金六百二十億、保險三百七十億円の純増を期待しておりますが、次のごとき理由によつて各局においては到底このような厖大な純増を実現する自信がないと申しておる次第であります。その理由としましては(イ)郵便貯金については先に閣議決定の利子引上が容易に実現せず、公衆の不満が多いこと、特に都会恥においては銀行預金の圧力に抗し得ないこと。(口)簡易保險については、現行最高保險金額五万円を以てはもはや開拓余力に乏しく、少くとも十五万円程度に引上げるのでなければ、本年度の募集目標を著しく上廻る二十七年度の目標の達成は至難である。以上の点は各郵便局当務者のみならず全逓組合幹部の異口同音に陳情するところであつたのであります。我々はかねてからこの問題に関心を払つておつたのであるが、今回の現地調査によつて保險問題の解決を促進することが刻下の急務であることを信ずる次第であります。郵便貯金の利子引上の件は目下政府において総司令部と交渉中とのことでありますが、預金者大衆の利益擁護並びに資本蓄積強化の観点からいたしまして、一日も早く関係法案の国会提出を要望する次第であります。又簡易保險については、保險金最高額を少くとも十万円程度に引上げることが、国民大衆の要望に副うことであり、又長期資金吸収の国家的要請にも応え得る方途であると信ずると同時に、積立金運用問題も講和条約発効を見んとする今春においては自主的解決をなすことが政府及び国会の当面する課題であると考えるわけでございます。
 以上が第一班の現地調査報告であります。
 第二班の報告をお願いいたします。
#11
○柏木庫治君 第二班は重点を簡易保險の保險金引上問題及び特定局制度の改編問題に置いた関係上、この二つについて報告をいたします。
 簡易保險の保險金問題でありますが、第一班の報告にもありました通り、現地各局では多くは三十万円、最低線で十五万円程度に引上げることを強く要望しております。その理由は大臣の説明にもありましたが、物価、生計費の現状から見て、五万円程度の生命保險では死亡後の生活安定に大した効果はなく、民衆も相当の引上を要望しておるのであります。制限正超過契約をなくするためにも最低十五万円程度が必要であると述べております。二十七年度において本年度以上の募集を期待されておるが、これには相当額の引上を行わなければ、新規の開拓余地に乏しく、到底成績を向上することはできない。然るに政府からは現在八万円引上の法案が提出されておるのであるが、我々は八万円では小額に過ぎ、引上の効果も乏しいと思う。政府はあえて八万円という線を出したのは、主として民間保險業者の反対によると信ずるのであるが、昭和二十五年度統計によれば、民間保險新契約の一件平均保險金額は十二万三千九百七十九円であること。毎年平均保險金額が三割ぐらいずつ向上しておること。二十五年度新契約中、十万円以下の契約は金額百分比において三割三分に過ぎないこと。現行相続税法による生命保險金の免税点が相続人一人につき十万円であること。十万円以下の小額契約を民間会社が保險料月掛集金のごとき方法により営業することは、却つて営業費の損失を招くこと等の観点から、原案八万円を十万円以上に修正することが最も賢明且つ合理的であると考えておる。
 特定局の改編問題についてでありますが、この問題については大阪郵政局管内旧特定局長幹部四名を招きまして懇談いたしました。これら幹部の主張を総合しますと、特定局長は自由任用の現行制を維持し、公務員法上の特別職として一定の幅で兼業を許してもらいたい。いわゆる請負制度は労働問題等よりして賛成ができない。併し物件費についてはできる限り渡切費にしてもらいたいこと。庶務会計事務を一定の局に集中する現行の指定局制度は弊害が多いから廃止し、その代り小規模局の事務を簡素化してもらいたいこと。これは非常な熱意を以ての要望でありました。電気通信委託業務については、電通側が余りにも自主性を主張するため郵便局業務の体的運行に支障を来たし、且つ二重監督の煩に堪えないから、委託を続行するならば、郵政省の一元的監督管理に改められたいこと。
 大体以上に尽きるのであるが、特定局が全国郵便局の九割以上を占め、郵政会計の採算にも至大の関係を持つておるだけに、この問題は慎重なる検討を要することと思います。この電気通信局との問題は私どもをして非常に尤もだと肯かしめました。我々が見るところを以てすれば、終戦後の改革によつて特定局制度の特徴は著しく後退し、いわゆる画一主義、統一主義の弊に陥つておると思う。講和発効を目前に控え、自主独立的に懸案を解決し得る今日の段階においては都会地と田舎、集配局と無集配局、定員の多い局と少い局等の区別に照応して、特定局の性格をそれぞれの事情に適応せしめ得るよう区別を設けてよいのではないか。割合に弊害の少く、むしろ勤労意欲を刺戟し、経済上も節約になる請負制の長所を取入れる余地があるのではないか。特定局長会のごとき集団的、自治的機構も一定の条件で再開を許してもよいのではないか等について、更に今後郵政省側とも十分懇談して、最も適当な対案を樹立する必要があると思うのであります。右御報告いたします。
#12
○委員長(岩崎正三郎君) それでは次に第三班の御報告を願います。
#13
○中川幸平君 第三班として北陸地方の郵政事業の視察に参りました。郵政局、貯金局、研修所、地方の郵便局等を調査して参りました。詳細は書面として提出いたしまするが、その間感じました点、並びにそれらのかたがたの要望事項を二、三御報告申上げておきます。これまで一、二回郵政事業の視察に参りまして、この前申しました通り、いずれへ参りましても他の官庁に見られない気風を見受けまして、これが郵政省気質というのであろうと思われる誠に気分のいい感じを受取りました。併しながらその間ただ何となしに陰鬱な考えをもたらされる事柄があつたのであります。と申しますることは、何か知らん我々は国家に対して大きな赤字を出しておる事業に従事しておるというような気持が見受けられて参りました。さような赤字を出しておる事業に従事しておる関係上、大臣は大蔵大臣に対して十分な予算の要求権がないのじやなかろうかという僻んだ考えを持つておることがありありと見受けられました。それに対して私どもは赤字を出す出さんは国家の政策上やつておることで、決して皆さんは僻んだ考えを持つてもらう必要はないのであるというようなことを申して参りましたが、今回料金の合法化によりましてそれらの点も解消し、その後いろいろと当局の御苦心によつて漸次改善されて、而も年賀郵便もまだ不足するというような盛況を呈して、どこへ参りましても非常に張切つたふうがありありと見えておりまして、今日の待遇でも決して生活は楽ではありますまいが、それらの点の不平、不満の気風が少しも見られなかつたという点が非常に私ども喜ばしく感じたのであります。つきましてはその間の総合的な声というか、要望というかという点を二、三御報告申したいと思います。
 先ず行政機構の改革問題、最近電気通信省と運輸省と合体して、そうして運輸通信省ができ上るというような報道がありますので、さようなことをされては大変である、せめて電気通信省と郵政省と元のように一緒になるというような機構が望ましいという声が非常に盛んでありました。又私どももさような感じもいたすのであります。又部内の問題でありまするが、所管の局長さんにちよつと聞きずらいかも知れませんが、私どもの考えるところによりますると、あの研修所、これなどは郵政局の所管にしても差支えないのじやなかろうか、講師の点その他から見まして、本省直轄でなしに郵政局の所管にしても差支えないじやないか。又監察局、自分らの仕事を他の所管から監督してもらわなくとも、自分らの仕事は自分らの部内で監督する、これでもよくはなかろうか。即ち郵政局の中に監察課というものを置いて、それによつて監督しても差支えないじやなかろうかというような意味のことも考えまして、今回の行政機構の改革について当局において御検討を頂きたいと思うのであります。又只今第二班の御報告にありました通り、特定局制度、これは申すまでもなく殆んどがその地方地方の有力者が局長をやつております。これを一般職として縛つておくことが果して郵政事業の進展のためにいいことであるかどうか。これを特別職としてあらゆる地方の交際をさせる、これがやがて郵政事業の発展のために非常にいいことでなかろうか。これらの点はその当事者からも何とかやつてもらいたいということを言つておりました。郵政事業自体から見ましてもそのほうが適当な処置でなかろうか、かように考えておる次第であります。その他貯金預入限度の引上、利率の引上、保險金の最高額の引上、これは先ほどからもお話のありましたごとく、本年度の総予算に対して相当目標額も多い、この目標額を達成するためにどこへ参りましても張切つております。併しながらこの限度を成る程度引上げ、又郵便貯金は利子の引上が非常に眼目であります。又保險金にいたしましても民間保險業者の経営と睨み合す必要もありましようが、現在の経済事情からいたしまして、三万円や四万円の引上では非常に現在の経済事情と合わない、何とかして相当額引上げるようにということは各地へ参りました異口同音の要求であるのであります。これらの点について我々は十分に検討せなければならんと、かまうに感じた次第であります。
 以上簡單でありますが。感じたままを御報告申上げます。
#14
○委員長(岩崎正三郎君) 報告は一応この程度にいたします。
  ―――――――――――――
#15
○委員長(岩崎正三郎君) 次に昭和二二十七年度郵政省関係予算及び郵政省所管事項に関して大臣から御報告をお願いいたします。
#16
○国務大臣(佐藤榮作君) では私から郵政省当面の問題といたしまして、去る一月二十三日に国会に提案されました当省所管の昭和二十七年度予算案につきまして概略御説明申上げ、その他一、二併せて御報告申上げたいと存じます。
 先ず郵政事業特別会計の予算でありますが、この会計の歳入総額は七百五十九億八千七百余万円で、この内訳といたしましては郵便業務收入、即ち郵便切手、郵便葉書等の売上げ收入が二百八十二億五百余力河、郵便為替及振替貯金等の手数料收入が二十三億六千六百余万円、郵便貯金特別会計、簡易保險特別会計及び電気通信特別会計等の他会計からの受入れ收入が三百二十六億八千七百余万円、物件貸付料、病院收入等の雑收入が十二億八百余万円、郵便局舎等の建設費の分担額として他の会計から受入れる設備負担金が四億四十九百万円と相成つているのでありますが、このほかに差しおきがたい郵便局舎等の建設の財源に充てるため五億円の借入金を予定いたしており、又これは業務外收入として、当会計の通り抜け勘定となつております收入印紙及び失業保險印紙の売捌き收入が百五億七千万円ありまするので、以上合計いたしますとこれらの歳入の総額は先ほど申上げました数字と相成るのであります。七百五十九億八千七百余万円、この歳入予定総額を二十六年度の六百六十一億八千百余万円に比較いたしてみますると、約九十八億五百余万円の増加になつているのでございますが、この増加の主なるものについて申上げてみますると、郵便業務收入におきまして七十億七千八百余万円の増加となつております。この増加は前国会におきまして御審議を願い昨年の十一月一日より実施をみました郵便料金の改正によります年間收入の増加でございます。
 次は為替貯金業務收入におきまして三億七千九百余万円、この收入増加は郵便業務收入の増加と同じく前国会において審議願いました郵便為替、振替貯金の手数料の改正によります年間收入の増加と相成つているのであります。このほか收入印紙及失業保險印紙の売捌き收入の増加が十六億九百万円、他会計よりの受入れ收入等の増加が七億三千八百余万円と相成つているのでございます。
 次に歳出予算でございますが、これは歳入予算と同額の七百五十九億八千七百余万円を計上いたしているのであります。この内訳を申上げますると、郵便業務の運営に必要な経費が二百三十三億六千六百余万円、為替貯金業務の運営に必要な経費が百四億七千七百余万円、保險年金業務の運営に必要な経費が百四億三千五百余万円、電気通信省より委託を受けております特定郵便局における電気通信業務の運営費が五十九億六千八百余万円、郵便局舎等の建設費が三十七億七百余万円、これらの業務を運営して行きまする上に必要な間接的経費即ち総経費が百十二億一千余万円、恩給負担金及び失業退職手当の負担金等を他の会計に繰入れる経費が十二億四千百余万円と相成つているのでありますが、このほかに業務外の支出といたしまして、收入印紙及び失業保險印紙の売捌き代金をそれぞれの会計に繰入れる経費が百五億七千万円、予備費として一千万円を予定いたしておりまするので、これらの経費を合計いたしますと、先ほど申上げました七百五十九億八千七百余万円と相成るのでございます。
 御参考までにこれらの経費を更に人件費、物件費等の使途別に分けて申上げてみますると、業務費におきまして俸給、手当等の人件費が四百十五億円余、事業用品の購入及び郵便物運送等に必要な物件費が百九十七億三千六百余万両、恩給負担金を他会計に繰入れる等のその他の経費が十四億七千二百余万円。
 このほかに先ほども申上げました收入印紙及び失業保險印紙の売捌代金をそれぞれの会計に繰入れるための支出経費が百五億七千万円、郵便局舎等の建設費が二十七億七百余万円と相成つているのでございます。
 これらの歳出経費を前年度予算と比較しますると、人件費におきまして四十九億二千四百余万円、物件費におきまして十五億八千四百余万円、その他三億九千六百余万円、業務外の支出が十六億九百万円、郵便局舎等の建設費が十二億七千七百万円とそれぞれ増加しているのでありますが、これらの経費のうち人件費の増加、昨年十月一日より実施されました給与ベースの改訂に伴いまして、必要といたします経費の増加と相成つておりまするし、物件費の増加は事業用の物品、資料等の値上りによるものであります。
 以上が郵政事業特別会計の二十七年度予算の概略でございますが、ここで一言申上げておかなければならないことは独立採算制の問題でございます、昭和二十四年六月二省分離以来、郵政事業といたしましては毎年一般会計から赤字補填を受け、二十六年度のごときは約三十億円に近い繰入金となつていうのでありますが、二十七年度におきましては一般会計よりの補給金を受けることもなく、却つて六億円余を建設費の財源に充当している状態でありまして、今後給与べースの改訂、物価の値上りがない限り一応独立採算制が可能と相成つて参りましたことは郵政事業の基礎を固め将来の発展を期する上におきまして、心強い限りでありまして、誠に喜ばしいことと存じます。
 次は郵政省所管の郵便貯金特別会計でございますが、この会計の歳入予算は郵便貯金資金を資金運用部に預け入れまするので、これに伴う利子收入といたしまして百四十九億六千七百余万円、事業運営上生じまする雑收入が一億三千百余万円、一般会計からの歳入不足補填のための繰入金が四億二千八百余万円、合計百五十五億二千七百余万円と相成つているのでありますが、これを前年度予算に比較してみますると、利子收入におきまして五十二億六千万円、雑收入が億三千百余万円、それぞれの増加と相成つているのでございますが、この半面におきまして、一般会計からの繰入金が二十五億七千五百余万円減少いたしておりまするので差引二十八億一千五百余万円の増加と相成つているのでありますが、利子收入の増加は預託利率が前年度の五分五厘を六分五厘と一分方引上げられましたことと、更に二十七年度におきまして六百二十億円の預金増を見込んだことによるものでございます。この結果一般会話からの繰入金は前に申上げましたごとく二十八億円余を減少することといたしたのであります。
 これに対しまして歳出予算といたしましては、預金者に対する利子の支払いに必要な経費が五十九億一千余万円、郵便貯金業務運営のため必要な経費の財源に充てるため郵政事業特別会計に繰入れをする経費が九十六億一千七百余万円、合計百五十億二千七百余万円と相成つているのでございます。この歳出経費は前年度に比べ、予定いたしております支拂利率の引上と貯金現在高の増加とによるもの約十七億三千万円、郵政事業特別会計への事業費の繰入金が十億八千万円余、それぞれ増加いたしております。
 次は簡易生命保險及郵便年金特別会計の予算について申上げます。先ず保險勘定の予算でありますが、この勘定の歳入予算は、保險料收入が五百五十四億五千三百余万円、積立金及余裕金の利子收入が三十九億九千万円、その他一千八百余万円、合計五百九十四億六千二百余万円となつているのでありまして、これを前年度の四百三十一億五千八百余万円に比べますと約百六十三億円程度の増加と相成るのでございますが、この増加は新契約の募集目標を前年度は保險料で十億円であつたものを十八億円に増加したための保險料の收入増加が百四十九億五千万円、更にこれに伴いまする積立金及び余裕金に対する利子收入の増加が十三億六千万円と相成つているのでございます。
 これに対しまする歳出予算は、保險金及還付金等の支払いに必要な経費が八十八億四千万円、保險業務運営に必要な経費の財源に充てるため郵政事業特別会計に繰入れを必要とする経費が百三十七億円余、予備費三億円、合計二百二十八億四千四百余万円となつているのであります。
 次に年金勘定の予算でありますが、この勘定の歳入予算は総額八億一千五百万円、歳出予算は三億七千八百万円となつておりまして、両勘定を合計いたしますると、その歳入総額は六百二億七千七百余万円、歳出総額は二百二十二億二千二百余万円となるのでありまして、三百七十億円余の歳入超過を生じることと相成るのでありますが、この大半は契約者のために積立てるべき責任準備金となるものでありまして、法律の定めるところによりまして積立金として処理することにいたしている次第であります。
 以上が昭和二十七年度予算の概略でございますが、なお詳細な説明が必要でございますなら政府委員をして説明いたさせます。
 次に前回の国会当時から懸案となつております郵便貯金の預入総額の制限額引上と、利率の引上の問題であります。その必要性自体については各方面とも異論はないのでありますが、ただどの程度まで引上げるかという点につきまして未だ関係方面との最終的な諒解に至つておりませんが、成るべく速かにこの方面の了解を得まして本国会に貯金法の改正法案を提案いたし、御審議願う運びにいたしたいと折角努力中であります。
 なお、最後に寄附金附お年玉年賀葉書は、本年は三億五千万枚発行いたしたのでありますが、料金が割安であつたという特殊事情も勿論ございましたが、それにいたしましても関係各位の御協力と、従事員の懸命の努力によりまして年内にあら方売り尽すという誠に好成績で事業増收入上多大な成果を収めましたことを一言御報告申上げておきます。
 以上を以まして私の御説明御報告を終りたいと存じますが、尚詳細の点につきましては御質問によりお答え申上げたいと存じます。
#17
○委員長(岩崎正三郎君) 今の郵政省関係予算並びに郵政大臣所管事項の説明につきまして御質問がございましたらお願いいたします。
#18
○中川幸平君 この最後の寄附金附お年玉年賀葉書の問題ですが、我々料金の改訂の際に郵便料金の値上げをいたしましても国民大衆にそうさして苦痛を与えない、ただ大口需要者に何かの割引をする方法はないかということをいろいろ申しておつたのでありますが、その方法が見付からんのでそのままになつておる。そこでこの年賀葉書は国民大衆が非常に大口に利用する事柄であるからせめてこの年賀葉書だけを一つ値上げをしないで本年のようにやつて行つたほうが、国庫の收入のいいか惡いかということを抜きにして、その程度の事柄は考うべきでないか。かように考えまするが、郵務局長さんから何かお考えありませんか、お伺いいたします。
#19
○政府委員(松井一郎君) 郵便料の負担というものが国民生活にとつては大した負担でないが、併し大口需要者にとつては相当大きな負担になるので、何かいい方法はないかというような御意見が前の国会の際にございました。私どももそうした御趣旨の点を現在も郵便法の建前上できるだけ取入れてみたいと考えましていろいろと検討したのであります。先ず最初に私どもとして申上げたのは、大体において郵便料金を普通よりも値上げする根拠としては、特にそれが社会生活上必要なものである、或いはこちらがそのために非常にコストが安くなる、そういうようなところに方法を求めなければならないとも思うのであります。そこでこの前の改正法案では御承知のごとく市内特別郵便制度というものを作つたのであります。これは或る限られた都市内にのみ発着する一度にまとまつた郵便物につきましては、明らかに我々としても或る程度コストが安くなるというような点を考え併せて制度化したのであります。併しもとより郵便の理想論から申しますれば、安いところも高いところも一貫した均一料金制度というものが望ましいのでありますが、だんだん郵便の利用の金額も高くなるという点からこの制度を認めたのでありますが、現在のところこれ以上進みまして、一年間に国民のほうはどれくらい利用するから安くするといつたようなことは、これを制度化することは非常に困難なことじやないかと思うのであります。
#20
○中川幸平君 大口需要者の割引制度ということは至難ではありましようけれども、年賀郵便は本年のごとくやはり一月十日までという制限もありますし、一時に国民大衆がどつと出すのだから、郵政省としては非常にコストが安くなる、それを一般郵便料金と一緒に五円取るということは、非常に郵政省が暴利過ぎはしないか、少くもその期間だけ十日までは、一つ何か考えるべきじやないか、三円ぐらいというのが適当じやないかということを強く考えるのですが、何かお考えはありませんか。
#21
○国務大臣(佐藤榮作君) 今の制度自身もお話のような点が相当加味されておる。今年の年賀郵便だけ二円に据置で、お年玉附一円、計三円ということでしたが、御審議を願いました法律によりますればお年正附で、来年の正月と申しますか、これはやはり五円ということになつております。だからお年玉附の一円を外せば四円幾らの程度に安くすることがいいとか、これはいろいろ議論があると思います。こういうように思いますが、郵政省自身がこの前の国会で御審議を頂きましたのが、只今申上げたような考え方が考慮に実は入つておるわけでございます。ただ問題は幾らの金額がいいとかという問題になりまするが、そのときの情勢からいろいろ勘案して参らなければならない。今郵務局長から申しましたように、大口利用者と申しましても、個々の個人がたくさん使うというだけではこれを特に割引するというのは郵便の性格から見まして如何かと思うわけです。ただ年賀というような特別な問題もありますので、大口使用というばかりでなしに、一つの行事等につきましても成る程度お奨めしたいような感じも又あるのではないか、かように考えます。御趣旨の点は一応取入れる、ただ金額自身について一体幾らがいいのかという問題については、これはいろいろ御議論もおありだろうと思いますし、郵政省としてもなおそれは研究を要することだろうと思います。
#22
○柏木庫治君 今お二人の説明で、郵政省側の心持は十分にわかりました。併し仮定といたしまして五円にすれば大口とか、小口とかということではなくて、年賀郵便という挨拶用の特別のもの、一年に一回のもの、それを五円に仮定をすれば一億しか行かない、併し三円ぐらいにするならそれが二億とか、五億とか行くということもあり得ると思うのです。仮に郵政省側で少しは收入の点において減ずることがありましても、年賀という、細民なんかは本当は普通の通信なんかせないので、年賀郵便によつて旧交も温める、所在を教えて親の御機嫌を伺うという者も非常に多いと思うので、そうした国民の美しい心を生かして行くという意味を多分に取入れられて、而もそれがたくさん要るならば、働きは少し増すけれども、余りにも收入には大した関係はないのじやないかというような場合がないとも限りませんので、郵政省の狙いとしては年賀郵便に限り收入を中心に置かずに、国民により美しき、而も文化的な心と心の交流を近親になさしめるという、それに便利を図るということを多分に考慮に入れられてお考えになる必要があると思いますので、意見を申上げたわけです。
#23
○国務大臣(佐藤榮作君) 今の柏木委員のお話至極御尤もだと思います。もともと今年の年賀郵便を前年通りしたというのは、ただ單に印刷ができていたとか、準備があつたとか、こういうような簡單な意味ではなく、年賀郵便と申しますか、年賀の機会に平素の疎遠を謝すとか、或いは文通するとか、或いは郵便事業自身に対しまして国民からも多分に一つ関心を持つて頂きたい、こういうようなことを実は考えて普通料金にすることは如何か、僕は一つ郵政省がサービスをするのが本筋である。今商売の事業経営者からすれば、安くして数量が殖えて、総額としては收入が上がるということもありますが、或いは高くしたからつて必ずしもそれだけの收入が上がらないということも言えるわけです。そういう事業運営上の問題よりも、先ほど申しましたような二つの理由が実は大きな問題になつておるわけであります。ただ問題はサービスするとして、そのサービスの程度が一体どの程度がいいのか。今葉書が五円になりましたので、年賀郵便としては四円になり、お年玉附五円ということになるわけで、年賀郵便としてはサービスしているということになるのでありますが、これはサービスの程度をもう少ししたらどうか、こういうような御意見はなお私どもも考えなければならないことだろうと思います。併し一面にこの種のサービスはやはりよほど限定して扱つて行かなければならない。制度そのものを余り事業的に運営して行くということは、公益的性格から見て必ずしも賛成しかねるわけであります。おのずからその限度がサービスの程度或いはその範囲等についてはあり得るのではないかと思います。年賀につきまして、これは偶然の会でありますが、電気通信省のほうも、所管しておりますが、最近は一面に非常に高い年賀電報という制度がある。なかなかその電報のほうも利用があるわけなんで、この種の年賀の葉書なり、或いは電報なり、或いは封書で年賀をされるかたなりいろいろな扱い方があるのであります。それらの程度を考えて見まして、いろいろ御高見も拝聴して、更に制度を完全なものにして行かなければならないと思いますが、差当りのところでは前々国会で御審議を頂きました程度が一応適当じやないかというような結論になつているわけです。
#24
○駒井藤平君 ちよつとこの機会に私大臣にお願いしたいのですが、元来葉書のほうは五円と前国会できまつたのですが、これは私は少し高過ぎると思う、こういう感じを今なお私は持つているのであります。今お話の年賀郵便のごときは、本年やられたようなことに是非ともやつてもらいたい、こういう私は希望を持つております。あのサービスをより以上にすれば、だんだん殖えて来るのです。だから郵政省においては損を埋めるというような心配はない。むしろ大臣は年賀郵便に限つては、うんとサービスする、こういうふうにお願いいたしたいと思つておるのです。この機会に申上げておきます。
#25
○中川幸平君 一月十日と期日を限定してありますから、それ以上になれば、料金割増でもそれは何ら差支えないと思いますから、四円に一円では暴利過ぎる。これは一緒に扱うならコストが非常に安くつくから、これは今年の三円で得だ損だということを抜きにして……、それが国民に対する親切じやないか。それでも引合うと思う。是非ともその実現にお考えを頂きたいと思います。強く要望いたします。
#26
○柏木庫治君 只今年賀の挨拶の問題で、年賀電報とか、封書で出す者があるとかいう問題ですが、私の申上げたのは年賀電報はもつと高くて、もよい、封書で出す人はもつと高くてもよい。実際は本当の庶民階級の使う葉書に限つて……駒井委員から五円は高過ぎたというお話なんですが、私は丁度よかつたと思つております。(笑声)
#27
○中川幸平君 これは予算に関係はないことでありますが、御承知のように各地から郵便局の新設の請願がたくさん参りますけれども、いろいろ聞いて見ますと、定員の関係、予算の関係でなかなか実現困難のようなことであります。それにつきまして郵便局長さんともいろいろ懇談して見たともありまするが、現在の簡易郵便局制度をなんぞ考えてもらつて、正確な個人となら許せるというようなことをお考え願つたらどうかということを非常に強く感じられます。それで申しますることは、田舎の一人や二人の局員を置いてできる郵便局といたしますると、別に局長自体が一カ月一万円もらわなければならん、一万二千円もらわなければ困るという人たちではないようでありまして、半農なり、或いはほかの仕事を持つた人のまあ熱意であろうと思うから、その間多少郵便局長としての待遇さえしてもらえば優にできる、のみならず郵政事業の発展のためにも非常にいいことではなかろうかと、かように感じますので、それらの点についての何かお考えがありましたら御開陳願いたいと思います。
#28
○国務大臣(佐藤榮作君) お説は至極御尤もでございます。殊に郵政事業を国が経営している、それから考えますると、各町村は勿論のことでありますが、山間の部落なり、或いは海浜の部落に対しましても十分サービスのできるような施設を作る、これはもう理想だと思います。そこでいろいろ工夫をいたしておるわけでありますが、ここには丁度駒井先生もおられますので、元の制度等については私が申上げるよりももつとよく詳しく御経験等もおありだと思いますが、御承知のように敗戦後郵政事業の建前と申しますか、事業の運営の根本に大変革を加えた、そういう事柄が事業経営上から見ますといろいろ経費も嵩んで参るわけであります。これを新らしい民主国家の下で国民にできるだけのサービスを提供し、又同時に事業の運営も他の会計から特別の援助を受けないでやつて行けるような方法はないだろうかというので、只今非常に苦心をいたしておるわけであります。昨年新定員法を制定いたしましたのも、これによりましてやはり事業の運営に或る程度の好影響をもたらすのではないかというような狙いも実は持つておつたのであります。併しながら何を申すにいたしても、敗戦後のまだ五、六年の状態では非常に能率のいい事業経営にこれをし直すということにはなかなか困難さがあるわけであります。もつと時間をかけ、同時にもつと経営につきましても智慧を絞るようになりますれば、事業上の諸経費等も相当節約が可能ではないか、そういうような事態になりますれば、現在提供しておりますようなサービスでなしに、もつと津々浦々に至るまでのサービスも可能になるんじやないか、勿論是非ともそういうふうにいたしたいと思うわけであります。そこで元の請負制度を廃止いたしました結果の救済案として簡易郵便局制度を設けたのでありますが、これを見ますと普及の程度なり、或いはこの発達の限度等、大して期待がかけられないというのが今の私どもの実は見方であります。そこでやはり無集配局にいたしましても或る程度の業務ができるようなものを、できるだけ人員その他を都合いたしまして設置したい、これが只今の実は考え方であります。そうしてその利用度がだんだん高まるに従いましてそれが集配の局に変つて行くというように、業務内容を充実して行くという方向に持つて行きたいと思うのであります。最近人員整理のほうを非常にやかましく申しました結果、無集配局にいたしましても、これを設置することが非常に困難である。どうも最近郵政省が新らしい局を開設することに絶対反対なんじやないか、こういうようなお話すら実は聞くように、非常に厳格に新局の開設については厳重な調査等を進めておるわけであります。併し本来から申しますれば、本筋はどこまでもサービスを普及徹底することなんですから、その観点から見ますると、事業の収益状態をよくいたしまして、そうして全国的に郵便網が整備されるようにこの上とも努力して参りたいと思います。従いまして現在におきましても全然局を開設しないというような窮屈なものではない。又それらの局開設等の場合におきましても、できるだけその地方のかたにそういうお世話を願うほうが業務の性質上立派な成績を挙げるものだと思います。かような考え方をいたしております。できるだけ御希望に、又御期待に副うようにいたすつもりでおります。
#29
○委員長(岩崎正三郎君) ちよつと私も質問したいんですが、今回は幸いに独立採算制も漸く確立するようになつたので結構でありますが、ところが機構改革で郵政省がどこかへ呑み込まれてしまうんじやないかというような話もあるそうでありまして、これは結局郵政事業を中心とした事業が本当に確立できるような仕組ができて来ればそういうこともなくなつて来るので従つて郵政事業などがいろいろな附帯事業をやることによつて確固たる独立採算制が確立できるんだ、かように考えておるわけであります。英国の郵政事業なんかもそういう方向を以て従業員のベースなんかも非常によくしておるという話を聞いておりますが、私どもはこの間京都へ行きまして例のレコード郵便というのをちよつと見て来ましたけれども、ああいつたものでも何でも、少し厄介だと思うけれども積極的に事業を膨らまして行つて、そうして郵政省関係の事業なるものが財政的に確立できる、本当のベース・アツプをこれからしたならば駄目だとか、こういうふうになつたら駄目だとか、そういう情ないようなことでない仕組を考えて行つてもらいたいと考えておりますが、そういうことから関連してこの機構改革に対して大きな反対的な基盤ができて来ると思います。それでそういうものについて大臣はどういうお考えを持つておられるか、一つ伺いたいと思います。
#30
○国務大臣(佐藤榮作君) 行政機構改革の問題は、吉田総理も国会で施政演説の中に取込んでおりますように、是非とも政府としてはこの国会に案を提案いたしまして御審議を賜わりたい、かように考えておる次第でありますが、まだ具体的な問題としては話合つた状況になつておらないのであります。新聞等に最近ちよびちよびいろいろの案が出ております。それらの点から各方面からいろいろ御意見もありまするし、或いは又お叱りを受けたりいたしておるのでありますが、政府部内におきましてはまだ具体的な問題にまでこの問題が発展しておらないのであります。従いまして、この機会に私の意見を申上げますこともその時機でないと思います。折角のお尋ねがありましたが、只今申上げるような経過だけ申上げて御了承を得たいと思います。
#31
○柏木庫治君 委員会はここらで打切りまして、あとで懇談会にして頂き、忌憚なく意見を語り合つたらと思います。
#32
○委員長(岩崎正三郎君) それではこれから懇談会に移りますので、一応この会はやめます。速記をとめて。
   午後四時十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時四十五分速記開始
#33
○委員長(岩崎正三郎君) 速記を開始して。速記を中止して簡易生命保險法の一部を改正する法律案の保險金最高制限額八万円について委員のかたがたと種々御相談いたしたのでありますが、我々としては八万円では不足であるという結論に達し、少くとも十万円以上にいたすべきであるということになりました。これについて衆議院郵政委員会に我々の決意を申入れたいと思いますが、その申入れの実行については委員長に御一任願います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○委員長(岩崎正三郎君) それではそのように取計らいます。本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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