くにさくロゴ
1951/03/28 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 郵政委員会 第4号
姉妹サイト
 
1951/03/28 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 郵政委員会 第4号

#1
第013回国会 郵政委員会 第4号
昭和二十七年三月二十八日(金曜日)
   午前十一時三十八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
三月五日委員和田博雄君辞任につき、
その補欠として小笠原二三男君を議長
において指名した。
三月六日委員小笠原二三男君辞任につ
き、その補欠として和田博雄君を議長
において指名した。
三月七日委員和田博雄君辞任につき、
その補欠として成瀬幡治君を議長にお
いて指名した。
三月二十八日委員成瀬幡治君辞任につ
き、その補欠として小笠原二三男君を
議長において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     岩崎正三郎君
   理事      中川 幸平君
   委員
           城  義臣君
          小笠原二三男君
           駒井 藤平君
  国務大臣
   郵 政 大 臣
   電気通信大臣  佐藤 榮作君
  政府委員
   郵政政務次官  寺本  齋君
   郵政省貯金局長 小野 吉郎君
   郵政省簡易保険
   局長      白根 玉喜君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       生田 武夫君
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○郵便為替法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岩崎正三郎君) それでは委員会を開きます。
 本日は郵便為替法の一部を改正する法律案について審査いたします。前回において一応予備審査いたしましたけれども、更に質問なり、この前の問題について御答弁の不足があつたならば、願いたいと思います。
#3
○小笠原二三男君 その関係の答弁を求める前に、郵政に関連した法律案が他の委員会で昨日通つたのですが、それについて当委員会はどういうふうにタツチしたのか、又政府側としては、この委員会に対してどういうお考えを持つておつたのか、委員長並びに政府にお聞きしたいのですが、郵政事業特別会計法の一部を改正する法律案が大蔵委員会にかかつて通つたのですが、この問題についてお伺いします。
#4
○委員長(岩崎正三郎君) この郵政事業特別会計法案ですね、これは国会法によりまして、大蔵委員会に付託されることになつておるのでありまして一応大蔵委員会に付託されたわけであります。併し私として考えることは、これはさように形式的には大蔵委員会にかかるべきものであるけれども、その実体において郵政関係の問題であるので、でき得べくんば、この問題も郵政委員会で審査する機会があればと、さように思つたんでありまするが、それほど重大な問題もないと專門員室のほうで考えたので、実はその案が通つたのであります。併し私に言わせるならば、政府のほうでこういう問題は大蔵委員会にかかる問題であるけれども、一応郵政委員会のほうへ向つても説明して置くくらいのまあ親切味というか、熱意があつてほしかつたと、こう私は思うのであります。
#5
○小笠原二三男君 政府側の所見を承わりたい。
#6
○委員長(岩崎正三郎君) もう一度申上げますが、今小笠原君の質問はこの郵政事業特別会計法の取扱い方について、大蔵委員会が当然審査する立場にあるけれども、この問題は郵政委員会においても当然関心を持たれる問題である。勿論政府当局においても一応郵政委員会にその話をするべきが、まあ親切があつて然るべきだと、かように私は思うのであるが、政府のほうはどうだというわけであります。
#7
○小笠原二三男君 大臣がお見えになつたから重ねて申上げますが、大蔵委員会にかかるのは予算上の問題があるために形式上大蔵委員会にかかるのでありますが、その法による運用、運営は、これは郵政省として大きな事業体として問題だろうと思う。それらについては一切当委員会が所管して扱つておるのに、片方に形式上かかつたからとして、政府側は当委員会に何ら説明もせられない。又こういうものが出ることによつて関連する事業運営がどうなるんだというようなことも何ら触れられない、こういうことは私として遺憾であると考えるのですが、政府側の所見をお伺いしたい。昨日あたり通つたので、初めて私たちも気が付いたというような点もあるので、お伺いする次第であります。
#8
○国務大臣(佐藤榮作君) 小笠原さんのお話至極御尤もな御意見だと思います。実は私昨日大蔵委員会に招致されてこの案の説明を求められたのですが、御承知のようにこの案は会計法規を改正するその一連のものとして企画されたもので、大蔵省で起案し、それを関係省において説明して行くという趣旨の法案のように私も考えておるわけで、実は私どもも事務的な問題としてのみ扱つて行つたわけです。昨日の大蔵委員会に突然呼出されまして、この運用の基本的な方針についての大臣の所見等を質され、実はそれにお答えをして参つたようなわけであります。そこでこの法案の扱い方としては、今御指摘になるように、問題は会計法には違いないけれども、当然郵政事業のほう並びに電気通信事業の経営の基本に触れる会計処理の問題になつて来るのでありますので、手続としてのその点は私どもも遺憾に思いまするが、今回の処置につきましては一応御了承賜わり、将来この種の問題についての連繋を一つ緊密にいたすように、政府自身といたしましても十分注意して参りたいと、かように考えております。従いまして、この法案自身の提案が大蔵省提案であるという点にも一つの問題があつたのではないか、かように考えます。
#9
○小笠原二三男君 委員長の先ほどの御見解に私も賛成する意味で、今政府側に所見を求めたのですが、專門員が大したことはないと考えられた理由を專門員から承わりたい。
#10
○專門員(生田武夫君) お答え申上げます。お話のごとく、この郵政事業特別会計法案は、郵政事業の運営に非常に大きな関係を持ちますもので、経理局長及び主管の課長に来て頂きまして、数回に亘りまして説明を受け、質疑応答を経過したのであります。その結果判明いたしましたことは、今回の改正の内容が一般会計法及び財政法の改正に従いまして、現在の特別会計法の一部を改正する部分と、それから新たに従来より郵政省において不便を感じておりました点を改正する部分と二点になつております。特に後者の点につきましては、予備費の使用について主務大臣限りで使用を決定し得ると、繰越明許費につきましては主務大臣限りで繰越すことができる、固定資産の再評価を得ることができること、前渡資金について、資金前渡官吏が現実に支払をしたときに支出のあつたものとして経理する。大体固有の問題として、かねてから郵政省で不便を感じ、今回の改正の機会において、大蔵省との交渉において取入れられました点が、右申上げましたような事柄で、これはいずれも郵政事業運営上妥当な改正措置であるというふうに考えます。ただ継続費の問題につきましては、郵政事業特別会計法といたしましては、特にこれを認めない。併しながら繰越明許その他の方法によりまして、局舎の建築等に支障がない、こういうことでありましたので、特に大蔵委員会にこの点を修正してもらいたいという異議の申立をするに値いする事項もないと考えまして、委員長が今申されましたような判断をいたした次第であります。
#11
○国務大臣(佐藤榮作君) 私から補足する筋でもないのでありますが、御承知のように財政法と会計法をこの前に改正して頂いて、その基本本の改正に基く法案の整理だと、こういうような意味で、扱い方としては比較的事務的に扱い過ぎたと、こういうような感じも幾分かいたすのであります。その点が、私先ほど申しましたように、将来特に注意しなきやならない点じやないか、そういう意味で私自身といたしても遺憾の意を実は表しているような次第であります。この点は重ねて追加いたしておきます。
#12
○小笠原二三男君 修正のあるなしにかかわらず、今の專門員の御答弁そのものが我々から言えば大したことなのです。大したことでないという見解には承服できない。修正しようが、しまいが、所管省の問題について当該委員会がこれに何らかの形で関連し、審査もし、認識を得て置くということは我我の当然の使命でもあろうと考える。こういう点について十分な補佐をして頂けなかつたことについては私は遺憾だと考えます。大臣さえもああいう答弁をしているくらいですから、今後においては十分注意してやつて頂きたい。大蔵委員会のほうでさえもが、郵政委員会から連合審査等の申込がなかつたというような問題さえも問題にしておる。まあ十分事情は了解しましたから、これだけにいたしますが、積極的に一つこういう部面を慎重に扱つて頂くようにお願いしておきます。
#13
○專門員(生田武夫君) 誠に御尤もなお話でございまして、今回の修正につきましては十分反省いたしまして、将来御趣旨に副うようにいたしたいと思います。
#14
○小笠原二三男君 この郵便為替法の一部を改正する法律については、私前回意見を申上げておいたところでありまするが、それについて十分な御説明が頂ける段階になつたやに承わつておりますので、政府側から御答弁を頂きますが、その答弁の中に加えて、二度と繰返して質問したくありませんから、北緯二十九度以南の南西諸島と日本とはどういう関係にあるとしてこの問題を処理されるのか、基本的な考えを含めて御答弁願いたい。
#15
○国務大臣(佐藤榮作君) 御承知のように、南西諸島の地域につきましては、この條約なりによりまして主権は残つておるが、その主権の行使を主権本来の通りには実はやらないようになつておるわけであります。いわゆる特殊地域の形になつておる。そういう地域との関係においては郵便為替を取扱います場合に、條約によるべきか、或いは国内法規をそのまま適用するか、或いは又国内法規を適用するにしては、この場合においては特殊な改正を加えるか、こういう問題に実は相成るわけであります。で、外務当局ともいろいろ話合をいたして見たのでありますが、国際慣例から見ましても、必ずしも條約による要はないのだと、かように申しておりますので、條約の形はとらないで、国内法規を適用する、その場合に特殊な地域で通貨等も変つておりますために、送金上必要な改正を加えなければならないというので、只今郵便為替法の一部を改正する法律案を、御審議を実は願つておる、かような状況に相成つておるわけであります。
#16
○小笠原二三男君 それについて二点お伺いしたいのですが、一つは外務省において、必ずしも條約、協定その他による形式を踏まないで、国内法でやつて行つてもいいのだという根拠は何かということ。第二点としましては、然らば琉球政府と日本国政府とはどういう関係に立つものであるか、日本に主権があるとして琉球政府というものは日本政府とどういう関係にあるものか、この点具体的に御説明願いたい。
#17
○国務大臣(佐藤榮作君) 第一点のほうは、只今非常に簡單に説明をいたしましたが、行政区域が違つております場合、これは国内的の問題ではありませんが、国と国との場合等におきましても、全部必ずしも條約の形式をとらない、事柄によりまして、ものによつては條約の形式をとるし、ものによらなければ協定の形でやる、その他で話合を進めて行く、まあ便宜の方法をとつておる、これは国際慣例だということでありますので、その慣例を採用したということにもよります。而うして第二点の問題となりますと、これは非常に理論的に申上げて、或いは私外務当局の話とは違う……違つては困りますが、言葉が不十分であるかも知れませんが、御承知のようにこの地域が特殊な地域であることは御了承頂けるのだと思います。で、その特殊な地域において、アメリカ側の直接の管理によらないで、琉球政府の管理の下において行政が行われておると、かように考えますると、冒頭に申しましたように、日本の主権ははつきり存在はいたしまするが、その主権の行使において、本来の姿のままでないという場合に行政を担当しておるものが琉球政府だと、かように考えて頂きますならば、この琉球政府との間においていろいろ協議を進めて行くということに相成るのではないか、かように考えるのであります。
#18
○小笠原二三男君 その琉球政府といろいろ協議をするということは、これは国内的な関係ですか、国際的な関係ですか。
#19
○国務大臣(佐藤榮作君) その点につきましては、同時に占領軍という特殊な地域のものが……特殊な存在があるわけでありますので、この占領軍と琉球政府と同時に日本政府と、まあ相手方を二つにしたような意味合におきまして、いろいろ話が進められるということであります。
#20
○小笠原二三男君 それならば、これは四月一日から発効するような法律でありますから、それは占領後において……占領軍というものは国内的な憲法に優先してあるのですから、その関係で両者の間にこういう特例によつてやることが許容せらるるとしまして、独立の暁には、この法律はこのままでやつて行けるということでございますか、それとも改正を要する、或いは何らかの措置を要するという建前を含んで先ほどのお話でありますか。
#21
○国務大臣(佐藤榮作君) 今日この法律の成立を見ますならば、現在、四月一日以後においてこの法律を実施することが可能である、今までの話合では可能であるばかりでなく、今後独立いたしましても、この方法によりまして、琉球と内地との間の為替は取組める、そのままやつて行けると、かように実は考えております。
#22
○小笠原二三男君 独立後における琉球政府と日本との関係が、こういう国内法一本で措置できると考えておられますか。
#23
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今の状況で特別に通貨の制度が変らない限り、この方法を実施して行く以外には途がないのではないかと、かように考えております。
#24
○小笠原二三男君 この前、次官或いは局長でございましたか、それらのかたがたに、この国際的な関係について尋ねましたら、結論としては客観的には外国と言わざるを得ないだろうというお答えである。それならば條約或いは條約でなくとも、何らかの二つの政府における合意というものが成立たない事前に、こういう法は通せないのじやないかというお話をしまして、そのことは司令部等の斡旋によつて着々と向うの政府側と申しますか、南西諸島の当事者と話が進められる段階にあるので、四月一日発効になるまでにはその間の取極がどうなつているか、それが條約になるか、協定になるか、そういうようなことについて明らかにすることができるでありましようという答弁があつて、それならばそれをお伺いした上で、それでやつて行けるというならばやつて行けるようにしようし、手続上それでいかんというなら、他の方法をとつても、これは重要なことだから速かに発効して行くということにはやぶさかではないということで、その説明を求めようと考えておつたわけでありますが、今の大臣の御答弁はそれとは随分変つて来ておりまして、どういうことであるか、ちよつと私腑に落ちないのですが、先ずそれはそれとしまして、実際的にどういう取極を向うとしておられるか、その内容を示して頂きたい。
#25
○政府委員(小野吉郎君) 前回御質問に対しまして、目下琉球政府側と話合を進めつつありまするので、いずれそういつた点も近く話合いの内容が固まるであろう、その際には大体固まつた模様をお話申上げ得ると、かように申上げたのでありますが、その後の経過を申上げますると、日本政府側の原案を琉球政府に送付してございますが、それに対しまして、郵政庁におきましては、日本内地側の案につきましてつぶさに審査をいたしまして、加うるに関係の軍政方面の了解を得るべく努力いたしたのでありますが、最近その両者とも話合が付きまして、郵政省の意見に全面的に異存ないと、こういう回答が参つたわけであります。で、その回答によりまして、両者の為替の取扱いの方式等につきましては、郵政省側並びに琉球郵政庁側と完全に意見が一致しておるわけでありまして、面してこの案は先方におきましても、関係の筋も了解をしておるわけでございます。従つて正式にそういつた内容を持ちます両者の合意が、一定の約束の形におきまして確定いたしますると、いつでも業務を再開し得る状況でありますが、その内容は、つまり只今申上げましたような先方の回答によりまして、郵政省の原案通り実施し得る見込が大体固まつたわけであります。その内容は前に南西諸島為替について、郵便為替法の特例を設ける事項として資料を御配付申上げておるはずでございますが、その中に列挙いたしております事項を出ないわけでございます。で、問題は、内容といたしましては二点あるのでありますが、先ず第一点は、為替の交換の方式でございます。これは只今大臣から御説明申上げましたように、主権は日本に留保されてあるわけでありますが、まだ行政権の面で申しますと、日本郵政庁の権限がそのまま南西諸島には伸びておらないわけであります。同じ為替の業務にいたしましても、琉球関係につきましては、郵政省でなく、先方の琉球中央政府の郵政局がございまして、それが所管の郵便局を管理しておるわけでございます。従いまして為替交換による行政権につきましては、二つの主体があるわけであります。そういう関係から国内為替法に規定してあります通りの関係で為替を取組み得ない若干の例外が出て来るわけであります。そういう例外を特例として設けなければならないわけであります。その第一点が為替の交換方式であります。これにつきましては、内国為替で申しますと、同じ郵政省傘下に各一万数千の郵便局が動いておりますので、そこで直ちに郵便局に現金を添えまして為替の送金を依頼いたしますると、直ちに為替証書が発行されるわけであります。そしてその為替証書は現在の建前におきましては、送金人が特別の指定をいたしません限りは、どこの郵便局でもとれるわけであります。従つて受取人の希望する郵便局でそれを直ちに現金に換え得る。その関係の証拠書の書類は全部所管の原局、受持局であります地方郵便局を通じまして処理されるわけであります。琉球と日本内地との関係におきましては、そういつたような状況が困難でありまして、先方では琉球の郵政局がそういつた原簿所管その他の事務をやつております。日本本土におきましては、郵政省並びに地方貯金局がそういつた原簿その他の証拠書その他の処理をいたすわけであります。そういう関係から交換の方式といたしまして、内国為替そのままでは参らないわけでありまして、若干の特例を要するわけであります。その特例を区要する事項は通常為替を振出す場合に内国為替と違つた取扱いをしなければなりません。第二点は、普通為替の払渡の場合であります。第三点は、普通為替証書の再交付、第四番目に、普通為替証書送達につきまして、五番目が、普通為替の記載事項の訂正処理につきまして、第六点は、払渡が済んでいるか否かの調査の点につきまして、第七点としまして、為替のまだ受取人がとらない前の、一応為替は組みましても、これを払戻してもらいたいという、こういう要求があつた場合、そういつた払戻しの点につきまして特例を設けなければならないわけであります。そういつた七点の事一項につきましては、前回お手許にお届けいたしました資料の申に、あらましどういうことが起るかということが簡單に記載してあります。そういつた点が第一点でありますが、次に第二の点は、先ほど大臣も御説明に相成りましたように、為替金額の表示につきまして、国内の為替で申しますと、日本円で以て為替にそのまま一千円、五千円できるわけでありますが、琉球との関係におきましては、先方の通貨が変つておりますような関係で、一応外国為替管理法等による制約もありまして、外国貨幣を表示せざるを得ないわけであります。勢いそれは今日の段階におきまして、ドル建になるわけでありますが、そういうドル建になります関係上、振出しいたします場合には、送金人の依頼によつて受取りました日本円をドルに換算しなければなりません。又払渡しの場合には、そのドルを日本円に換算して払わなければならない。そういう事柄が外国為替とは違つた状況に相成つておるわけであります。その二点につきまして郵便為替法について特例を設けようということでありまして、それ以外には何ら特例を設ける意向はないわけであります。
#26
○小笠原二三男君 その話合いの交換文書は、こちらの差出人は誰、向うの宛は誰、向うから来たものはどこから誰に来たのか御説明願いたい。
#27
○政府委員(小野吉郎君) こちらから試案として提出いたしましたのは郵政省貯金局名義であります。先方からは琉球政府の郵政局長から、御提示の原案に対して琉球側は異存なし、こういう回答が参つておるわけであります。
#28
○小笠原二三男君 宛は……。
#29
○政府委員(小野吉郎君) これは第一業務課長宛に、大体の内報でございますが、そういうふうになつております正式には参つておりません。これは両者の意思の合致の何らかの形式を選ばなければならないわけでありますが、勿論條約は国民感情から言つてもどうか、それではいかめしい、両者がお互いに調印し合う協定の形式をとること、それも避けたいと思います。日本政府と琉球政府との両者のいかめしい文書でなく、日本の郵政省の名前によりまして、先方にこういう案で行こうじやないか、こういうことを條文で箇條書にいたしまして、先方の意向を聞き、先方におきましては、それで差支えない、そういう回答があれば両者の意見が合致した、こういう形式にできれば選びたい、かように考えておるのでありますが、一応先ほど申上げましたように、先方から郵政省案につきまして異存なし、こういう内報がありましたから、近く関係官がこちらに出向いて参ることに相成つております。そういつたこの関係官が参りますと、更に実施上の下打合せをいたしまして、正式にはやはり郵政省から今度はこの案で行きたい、こういう文書を提出するわけであります。先方におきましては、郵政省送付の文書に、原案に対して当方異存これなく、こういう回答があれば実施でき得る段階になる、かように考えております。
#30
○小笠原二三男君 そういう話が出て来るから、実は内容としては、こういうことが発効して行く、これは賛成なのですが、念のために承わつておくのですが、一政府の一所管省の一部局と向うとの話合いで意見が合致すれば、それはできるということはできるでしよう。併しそういうことをしたからと言つて、日本国内の憲法なり、その他の措置から言つて、如何ほどそれをやろうが公式には無効であるということが、このどこかで争われた場合に出て来たりするような法律を、私たちとしては唯々諾々として通すわけにはいかんです。そのいうところから筋を立ててお伺いしているわけなんです。お互いの間にそういうやり方でやればいいんだということになつたら、朝鮮とも、アメリカともその手を以てぱたぱたと適当なことをやられ、それでいいんだということになつたらどうなるかという問題なんです。だから国民感情もわかるし、同じ民族間のことですから、そういうことをやつてもいいでしようが、一般にドル建になるところとやる場合に、真に外国である場合であれば、やつぱりその外国為替法なり、何なりをやる前には、当事国の間に成規の取極めがなされて、そういうことが行われているわけなんです。そういうことを、こういう一部局との交渉で、あとで本案は形式上所管省の責任者で交換文書を持てばそれでいいんだということには、私はどうも納得できないのです。もつと適当な御答弁を願いたい。而もそれに加えて重ねて大臣にお尋ねしますが、外務省のほうでは、そういうふうでいいのだということをおつしやつたということは、信託統治になつておる国と、保護国でありますか、眠れる主権のある国との間には、国際慣行上そういうことがなされておるという例があるなら、どこどこにおいて過去なり現在においてはあるのか、御説明願いたい。
#31
○国務大臣(佐藤榮作君) 事柄を外国との取極めの問題だといたしますると、慎重な手続をとれと言われること至極御尤もですが、御承知のように、南西地域は特殊な地域でありますので、その点は国民感情なり、或いは又現在の南西地域の、法律的に申しますと、なかなかむずかしい議論になるのだろうと思いますが、そういう特殊な地域であるというために、又現在が占領下でありますために、話合いをいたします場合に、関係筋、占領軍との話合いも勿論いたして行うわけでありまするが、政府といたしましても、関係省の間ではこれの扱い方についていろいろ審議を尽した結果であります。従いまして只今事務当局から申上げましたように、形式的には非常に簡單で余り軽便過ぎはしないか、こういうような御批判もあろうかと思いまするが、基本的な問題としては、かような扱い方が望ましいのではないかというので、その扱い方をいたしておるのであります。それからもう一つの、外務省で先例と申しますか、その点を申したのですが、これは必ずしも特殊な地域相互の問題ではなくて、完全な独立国相互の間におきましても、全部が全部條約の形式をとるわけではない。その実例等も調べておるようでありますが、私只今記憶いたしておりません。従いまして若し多いようなら資料を外務省に要求いたしてもいいと思います。もともとこの郵便の問題につきましては、御承知のように国際郵便の取扱の條約ができておりまして、これに加入しておりまする国は、その方式によつて行うのが当然なんであります。全然別の地域でありますならば、この国際條約に基いたその形式を実施に移せばいいのであります。これならば、すでに基本方針は国としても採用いたしておるものですから、今回の扱い方においても特別な問題があるわけでは実はないわけであります。併し何せ地域の持つ特殊的なその地位を考えて見ますると、この万国郵便連合の加入の形式による方法を必ずしもとる要もないのじやないかというわけで、特別な方法を考えて来たというふうに相成つておるわけであります。
#32
○小笠原二三男君 これは何遍話してもこれ以上進展しないことだろうと思う。否、私は今の占領下においては、或いはこういうことがやり得ても、その後にはどうなるかということについてはやはり疑点が残る点がありますが、まあこれ以上申上げませんで、簡單に事務当局に伺いますが、手続上としては、琉球政府内部においては、この取極が実施されるための措置としては、どういう手続を踏めば向うでは効果を挙げることができるようになつているのか、お伺いしたい。日本国では国内法でこういうことをやるが、向うではどうするのか。
#33
○政府委員(小野吉郎君) 日本本土におきましては、これを省令の形におきまして取扱うが、払出しの場合にはどうする、振出しの場合にはどうするといつたような点について、扱い方の手続規程を設ければ郵便物はその通り流れて行くわけであります。琉球側におきましては、何らかのそういつた取扱い手続を定める規定を設けるわけでありまして、そういうものが設けられると思います。そういうような点が設けられ、更に業務開始に必要な敷地等の調達が万端済みますれば、もう一定の外貨の枠から参りまする為替送金の限度、目的等の制約がありましようが、相互の為替を交換し得る状況が生ずるわけであります。
#34
○小笠原二三男君 私のお伺いしているのは、そういう政令なり、規則、手続規程なりを作つて実施する前の、こういう特例法ですね、で、日本国でやつて行く。向うのほうでは、そういうやはり立法的な措置を要するものかどうかということなんですが。
#35
○政府委員(小野吉郎君) 恐らく郵便局に周知せしめるために、そういつた規程と申しますか、取扱要領と申しますか、そういうものは周知させる必要があろうと思います。
#36
○委員長(岩崎正三郎君) ほかに御質問ございませんか……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(岩崎正三郎君) それでは本法案に対する質疑は終了したものと認めてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(岩崎正三郎君) それでは御質疑は尽きたものと存じます。それではこれから討論に入りたいと存じますが、御意見のおありのかたは、それぞれ賛否を明らかにしてお述べ願いたいと思います。別段討論の御発言もなければ、討論はないものと認めます。それでは採決に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(岩崎正三郎君) 御異議ないと認めます。それでは政府原案に賛成のかたの御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#40
○委員長(岩崎正三郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は可決すべきものと決定いたしました。
 なお諸般の手続は前例により委員長に御一任願います。それから多数意見者の御署名を願います。
  多数意見者署名
   中川 幸平   城  義臣
  小笠原二三男   駒井 藤平
#41
○委員長(岩崎正三郎君) それでは本日はこの程度で散会いたします。
   午後零時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト