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1951/01/25 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第2号
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1951/01/25 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第2号

#1
第013回国会 電気通信委員会 第2号
昭和二十七年一月二十五日(金曜日)
   午後一時四十八分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十五日委員平林太一君、村尾重
雄君及び深川榮左エ門君辞任につき、
その補欠として佐多忠隆君、稻垣平太
郎君及び池田七郎兵衞君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事
           尾崎 行輝君
   委員
           新谷寅三郎君
           佐多 忠隆君
           水橋 藤作君
  国務大臣
   郵 政 大 臣
   電気通信大臣  佐藤 榮作君
  政府委員
   電波監理長官  長谷 愼一君
   電気通信政務次
   官       平井 太郎君
   電気通信省経理
   局長      肥爪 亀三君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会專門
   員       柏原 栄一君
  説明員
   電波監理委員会
   副委員長    岡咲 恕一君
   電気通信事務次
   官       靱   勉君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電気通信事業運営状況に関する調査
 の件(電気通信省所管事項に関する
 件)
○電波行政に関する調査の件(電波監
 理委員会所管事項に関する件)
○理事の補欠選任の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木恭一君) これより会議を開きます。
 公報で御通知いたしました理事補欠互選の件はこの最初に載つておるのでありますが、これを最後に廻しまして、電気通信事業運営状況並びに電波行政に関する件について会議を進めて行きたいと存じますが、その前に今度新たに電気通信省の政務次官になられました平井太郎君より御挨拶がございますのでお願いいたします。
#3
○政府委員(平井太郎君) 私このたび電通の政務次官に就任いたしました平井太郎でございます。まだ何にもこの方面の問題については勉強の足らないものでございますが、これから十分皆さんの御期待に副い得る方向に勉強をいたしまして、何かと一つ御支援御援助をお願い申したいのでございます。どうど今後ともよろしくお引廻しのほどを願います。
#4
○委員長(鈴木恭一君) 佐藤電気通信大臣がまだお見えになつておらないようでございますので、順序を変更いたしまして電波行政に関しましてその後の状況等について御説明を当局よりお願いいたしたいと存じます。
#5
○説明員(岡咲恕一君) 富安委員長が病気で欠席いたしましたので、私が代りまして第十二臨時国会後におきます電波監理委員会の主管事項について御報告申上げたいと存じます。
 最初に国際会議について申上げます。先ず臨時無線通信主管庁会議でありますが、これについてはすでに御案内の通り昨年八月十六日からジュネーブにおいて開催されたのでありますが、去る十二月三日ソ連ブロック九ヵ国を除き六十四ヵ国の調印を了し、この会議を終了したのであります。この会議の協定は、来たる三月一日から効力を発生することになつており、又調印各国は、国際電気通信條約第十三條の規定に従いまして、その承認の運営を行うことになつております。
 この会議の模様につきましては、前国会におきましてもその都度御報告いたしたところでありますが、会議の目的が世界各国の無線局の使用できる電波を細目に亘つて具体的に決定するものであり、その結果の如何は、直ちに各国の政治、国防、経済、文化に至大の影響を及ぼすのでありましただけに、各国の力の入れ方は非常なもので、参加七十余国から多いところでは数十名、合計約五百人の代表を送り、而もその人選においては電波監理、電気通信の関係者ばかりでなく陸海空軍、外交等の関係権威者を網羅し、これを率いるに、例えば、英国は元駐日大使のクレーギー氏を首席代表とする等最も優秀強力な陣容の下に激しい国際電波獲得戰を展開いたしたのでありまして、電波の問題は、今日の世界においては各国の総力をあげての問題となつていることが実証された次第でございます。
 この会議におきましては、三千九百五十キロサイクルから、二万七千五百キロサイクルの短波帯では、各国の要求が多過ぎて電波の割当が困難なため、海上移動業務及び航空移動業務に付してのみ割当表を作成し、それ以外の短波放送、固定通信業務等につきましては、今後数年間にどういう方法で割当表を作るかの方法を決定するにとどまつたのでありますが、他方、全面的に割当表を決定しました三千九百五十キロサイクル以下の電波につきましては、一波一波一局一局について非常な辛苦とたゆまぬ折衝とによりまして我が国の要求周波数四百二個の実に九九%に当る三百九十七個の周波数を獲得できたのでありまして国際場裡における我が国の困難な現状から見ますとき、この成果を御報告できますことは、政府といたしまして誠に欣快に存ずる次第であります。
 この会議で決定を見た二千九百五十キロサイクル以下の割当表は、先ず長波帶が本年八月一日より、その他の部分は本年末から明年五月までの間に実施に移されるごとになつております。この結果、現在の無線局のうち、中波放送を除き殆んどすべての無線局に亘つて相当数の周波数の変更が行われることになりますので、目下、これに要する国内手続及び実施上の具体的措置につきまして、準備を進めておる次第であります。
 なお、割当表の決定できなかつた短波放送及び固定通信業務等の周波数の割当につきましては、今後に残された問題でありますので、このためにはできるだけ早く実績を作つておくことが電波の獲得を有利にするものと考えられます。
 次に国際電気通信連合の全権委員会議についてでありますが、この会議は、本年十月一日から約三ヵ月に亘り、ブエノスアイレスで開催されることになりまして今月九日に外務省を通じてアルゼンチン政府からの招請を受けております。
 この会議は、国際電気通信條約によりまして、五年ごとに開催され、條約の改正、連合の五ヵ年の予算基準の設定、管理理事会の理事国の選挙、他の国際機関との協定その他必要と認められる電気通信の問題を処理するところの国際電気通信連合の最高機関でありますので、電波監理委員会といたしましては、重大な関心を以て、目下、その対策を研究中であります。
 次に国際放送につきましては、送信方向は、北米西部、華北、華中、比島。インドネシヤ及びインドの五方向で、送信時間は、各方向とも一日一時間、番組はニュース、解説、音楽、使用国語は、英語、日本語を主とすることといたしておりますことは、前国会の際申上げた通りでございますが、使用周波数、電力につきましては、関係方面と鋭意折衝を重ねておりまして、目下電波の試験発射を行い、相手国等における混信等の問題を調査中でございまして、解決も間近いものと期待いたしている次第であります。
 次にテレビジヨン関係について申上げますと、先ず前回に御説明申上げておきましたところの我が国で採用しようとするテレビジヨンの送信の標準方式につきましては、一月十七日から三日間に亘つて聽聞会を開催いたしまして、利害関係者は勿論、この方面の権威者に参考人として出席を煩わし、種種御意見を承わつたのであります。ついては、今後これらの御意見に基きまして、なおよく検討を加えた上、速かにこれを決定いたしたいと存じております。これに引続きまして電波監理委員会といたしましては、テレビジヨン局の開設の根本的基準、設備の條件等を早急に制定すべく鋭意努力いたしておるところであります。
 一般放送局につきましては、新日本放送が昨年八月十五日に、中部日本放送が八月二十八日に運用を開始いたしましたことは、先般御報告申上げた通りでございますが、その後福岡のラジオ九州が十月五日に、大阪の朝日放送が十一月三日に、ラジオ東京が十二月十五日に、京都放送が十二月二十四日に運用を開始いたしました。又、日本文化放送、神戸放送、仙台放送、北海道放送及び北陸文化放送の各局は、すでに会社の設立を終り、放送局の建設等の諸準備を進めております。その他の各局も目下準備中であります。
 次に、免許保留中でありました信濃放送、姫路放送、長崎平和放送及び大牟田放送の四局と、新たに申請のあつた静岡放送につきましては、その後愼重に審査を重ね、これらのうち、信濃放送に対しましては、昨年十月十八日、長崎平和放送には十二月二十七日に、それぞれ予備免許を與えました。その他の局につきましては、なお引続き審査中であります。
 次に電波法の一部改正について申上げます。昨年講和会議において宣言したところに従いまして、我が国は平和條約発効後六ヵ月以内に一九四八年の海上における人命の安全に関する條約及び一九四四年の国際民間航空条約に加入し、又は参加承認を申請することとなるはずでありますが、これらの條約は、船舶及び航空機の安全について定めておるものでありまして、電波の利用について格別に深い関係を規定してあるものでありますから、どちらも電波法にとつては重要な関係を持つ国際條約であります。
 現行電波法は、一九二九年の海上における人命の安全に関する條約を取入れてあるのでありますが、上述しました新らしい海上人命安全條約によりますと、船舶無線の規律は、現行條約に比べまして著しく複雑嚴重となりますので、電波法の中の関係規定をこれに応ずるように改正する必要があるものと考えられます。又平和條約の発効に際して予期される我が国の民間航空の再開に備えるためには、電波法におきまして、航空無線に関する必要な規律を定め、又は関係規定について改正を加えることが必要であろうと考えられるのであります。
 以上のような次第に基きまして、電波監理委員会としましては、電波法の改正を今国会に提案し、御審議をお願いする予定で、目下船舶安全法の改正案及び航空法案の作成部局と連絡をとりつつ、鋭意改正法案の準備に努めている次第でございます。
 次に来年度予算の概要について申上げます。昭和二十七年度歳出予算は、総額十億四千万円でありましてこれを前年度の予算額十一億九千万円に比較しますと、一億五千万円の減となつております。その増減の主な内訳といたしましては、増の部としまして、公務員の給與ベース改訂に伴う分及び休職者給與等人件費で約二千四百万円、海外放送の交付金で二千万円、通信料及び施設維持費等で約二千八百万円、減の部では、行政整理に伴う退官退職手当で約二千百万円、定員減等のため旅費約一千万円、電信電話専用線の廃止に伴い約一億四千三百万円及び庁舎施設及び各種電波監督施設の拡張整備に伴う経費で約五千万円等となつている次第であります。
 なお、今国会において御審議を願う日本放送協会の二十七年度予算等につきましては、協会において成案を急いでいる模様でございますので、遠からず提出できるものと考えております。
 簡單ではございますが、以上を以ちまして電波監理委員会の所管事項についての御説明を終ります。
#6
○委員長(鈴木恭一君) 次に電気通信事業の概況につきまして、気電通信大臣より御説明をお願いいたしたいと思います。
#7
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今から電気通信省所管業務につき御説明申上げて御参考に供したいと存じます。
 最初に電気通信事業の概況について申上げます。先ず市内電話について御説明いたします。電話の有料開通加入数は二十六年十月末現在で百二十四万に達しまして、年度初頭より六万四千、又二十五年十月末と比較しますと、十万四千をそれぞれ増加いたしております。併しながら加入電話の需要は電話設備費負担臨時措置法施行後におきましても依然として多く、申込積滯数は昨年末現在におきまして、三十五万余であります。
 次に通話完了率、即ち電話のかかる率について申上げますと、六大都市は戰災による甚大な被害の復旧が未だ十分でないこと、及び通話需要の激増等のため、通話完了率はまだ低いのでありますが、二十五年十月には四三・九%であつたものが、昨年十月には四九%と漸次向上いたしまして、当省の大都市通話完了率の改善策が次第にその効果を現わしているものということができるのであります。
 又昨年十一月一日より電信電話料金の改訂が皆様の御協賛によりまして実施せられたのでありますが、当省といたしましては、これを契機とし、大臣訓示を以て、サービスの向上に一層努力して利用者のかたがたの御期待に副うよう指示すると共に、サービス向上月間を設定し、業務施設両方面のサービスの改善を図り、特に障害発生の日に修理できないいわゆる持越障害の減少、障害修理時間の短縮、障害受付の一一三番或いは六〇番の応答時分の短縮、線路巡回の強化等に力を注ぎ、相当の成果を挙げたのでありまして、引続きサービスの改善のため鋭意努力を続けている次第であります。なお、料金値上後の利用状況につきましては、例えば関東電気通信局管内の度数制施行局について見ますと、値上前の十月に比し、十一月においては、度数におきまして二〇・七%減少し、料金收入におきまして九八%増加いたしております。
 次に市外電話について申上げます。有料発信市外通話度数は、市外回線等の整備と相待つて逐次増加いたしまして、昨年十月には三千三百二十七万度となり、戰前の最高であつた十八年度月平均二千三百五十万度を遥かに突破いたしております。又昨年四月より十月までの市外通話度数は約二億一千九百万度でありますが、これを二十五年同期に比べますと、約四千七百万度、二八%の増加を示しております。次に市外通話に及ぼした料金値上の影響につきましては、例えば関東電気通信局管内の百三十の直轄局について見ますと、十月に比し十一月は、通話度数におきまして四・四%減少し、料金收入におきまして七%の増加を見ております。
 市外電話回線の障害件数は、一日一回線当り、二十五年度は平均〇・一一三件でありましたのが、最近では、〇・〇五八件と約半分に減少し、又障害暗間は一日一回線当り二十五年度が十六分でありましたのが、最近では、六・六分と短縮されております。市外通話の待合時分の短縮につきましては鋭意努力しているのでありますが、市外通話の激増に対応する施設の増設が困難であるために、利用者のかたがたに十分なサービスを提供いたす段階に至つていないことは、誠に遺憾とするところでございまして、今後施設の整備拡充に一層の努力をいたしたいと存ずる次第であります。
 次に国内電報について申上げます。内国発信電報通数は昨年十一月には七百三十三万通でありまして料金値上前の十月に比べ一四・七%減少し、料金收入におきまして一二%増加いたしております。尤も過去の実績より見ますと、十一月は十月に比し四%季節的減少がありますので、これを考慮に入れますならば、純粋に値上による利用減は一〇%程度と考えられます。昨年四月より十一月までの総計は六千百六十万通でありましてこれを二十五年の同期間と比較いたしますと、七百二十五万通、一三%の増加となつており、戰前最高の昭和十八年の通数よりやや上廻つているのであります。なお、昨年度より再開いたしました年賀電報の取扱状況について申上げますと、今年度は七十六万八千余通に上り、昨年度の三十六万七千余通に比し、二倍余となつております。
 次に電報のサービス面につき申上げますと、速度の点につきましては、至急報は平均一時間五分、普通報は一時間三十三分でありまして殆んど戰前の城に回復いたし、正確度につきましては一万字当りの誤謬率が普通報において、三十三字乃至三十九字と改善されて参つたのであります。併しながら戰前の一万字当りの誤謬が二十二字であることに比較いたしますと、なお改善の余地がございますので、引続き努力をいたしている次第であります。
 次に国際電気通信の取扱状況について申上げます。先ず電報の取扱通数につきましては、三十五年度約二百八十万通、月平均二十三万通でありましたが、最近におきましては、月平均二十七万通に達しております。
 五大州別に利用率を見ますと、アジア五〇・三%、アメリカ三十七%、ヨーロッパ九・三%、オセアニア五・六%、アフリカ三・一%の割合になつております。
 次に国際通話の取扱状況につきましては、二十五年度は朝鮮動乱の勃発に伴い、七万八千通話、月平均六千通話に達するという飛躍的増加を示したのでありますが、更に最近におきましては、月平均一万一千通話、即ち戰前の三十三倍の業務量となつております。
 対地別にその利用率を見ますと、アメリカ八一・二%、朝鮮四・五%、香港九・七%、台湾二・三%、マニラ一・三%の割合になつております。
 最後に新規のサービスについて申上げます。前国会におきまして御協賛を得ました電信電話料金の改正に伴い、サービスの改善につきまして鋭意努力いたしておりますことは前述の通りでありますが、新規のサービスといたしまして、電報につきましては、配達日時指定及び諾否報知電報の特殊取扱、電話につきましては内線電話機の一部を他人に使用させることのできるP・B・Xの共同使用、及び時報サービスの再開、専用線関係につきましては、專用電信電話回線の共同專用及び混合專用を実施いたしており、なお来たる二月一日からは慶弔電報の取扱を再開することにいたしております。
 次に人員整理及び奨励手当について申上げます。当省の定員は前国会における定員法の一部改正により、九千四百二十二名が減員となり、一月一日より十四万三千四百五十二名と相成るわけでありまして、目下その減員措置につき鋭意考究中でありますが、人と施設とが一体となつて運営されている電気通信事業におきましては、施設に対する人員の適切なる配置を必要といたしますので、当省といたしましては、管理部門の簡素化、事務の整理、要員の効率的使用誓いろいろ工夫を凝らしまして、電信電話サービスを良好に維持するよう努力する考えであります。
 なお、当省従業員の給與につきましては、前国会におきまして皆様の御援助により、企業庁特別俸給表が設定せれましたので、事業の能率にも好影響を與えるものと期待されるのでありますが、従来強く要望されておりました奨励手当制度につきましては、諸種の事情により遂に実現するに至らなかつたのでありまして、当省といたしましては、これが実現のため今後とも努力を続けて参りたいと存ずる次第であります。
 次に綱紀の粛正について申上げます。最近当省従業員の一部に、社会の指弾を受けるがごとき不祥事件の発生を見るに至りましたことは、誠に申訳ないことと存じております。私はこの問題の重大性に深く心をいたし全従業員に対し、電気通信事業の公共性を重ねて強調してその奮起を促すと共に、事故の根源を徹底的に究明しこれを除去して将来かかる事故発生の絶無を期し、以て失われつつある電気通信事業の信用を回復し、前国会における公務員の綱紀粛正に関する御決議の趣旨に副うべく全力を盡している次第であります。勿論かかる不祥事件の絶滅を期するためには、従業員の法を守り不正を憎む遵法の精神とモラルの高揚が根本の問題であります。従つて私といたしましては、各人をして確固たる心構えを以て自粛自戒業務遂行の適正を期せしめ、正しき公務員道の実践に努めしめると共に、各部門における責任体制を確立し、それぞれ責任を以て事故防止対策の強化実施に当らしめることといたしたのであります。又他方におきましては、監察及び監査の機能を強化拡充すると共にその人事を刷新強化し、監察及び監査の徹底を期し、これらが相待つて事故の発生を未然に防止するよう措置し、且つ一旦、事故の発生した場合におきましては迅速にこれを処理し、関係者を嚴罰に処する等の措置を講じているのであります。
 以上の対策を講じつつあります結果、従業員の奮起と相待つて事態が改善されつつあることを看取することができるのでありますが、何と申しましても、今日に至りますまでの不祥事につきましては、誠に遺憾に堪えないところでありまして、重ねてお詑び申上げますと共に、今後におきましても綱紀粛正につきましては、十二分の努力をいたすことを誓う次第であります。
 次に昭和二十七年度電気通信事業特別会計予算について申上げます。
 昭和二十七年度電気通信事業特別会計歳入歳出予算は歳入歳出共に八百七十三億余円でありまして、前年度に比べて八十八億余円の増加となつております。この金額の内訳を申上げますと、歳入におきましては業務收入六百九十六億余円、資本收入百七十四億余円、雑益二億余円、計八百七十三億余円となつておりまして、業務收入の内訳は、電信收入百二十二億余円、電話收入五百五十億余円、工事收入十一億余円、雑收入十三億余円でありますが、これを前年度の業務收入五百七十九億余円と比べますと、約百十七億円の増加となつております。なお資本收入の内訳を申上げますと、借入金百三十五億円、設備負担金三十九億余円となつておりまして、これを前年度に比べますと、借入金におきまして、二十五億円の減少、設備負担金におきまして六千八百万余円の増加となつております。
 次に歳出におきましては、事業費五百八十億余円、建設改良工事費三百七十七億余円、公債又は借入金償還金九千六百万余円、電話設備負担金還付金五百万余円、予備費十五億円、計八百七十三億余円でありまして、このうち、事業費は損益勘定の支出六百九十五億余円から減価償却費と予備費とを差引きました五百四十五億円と建設勘定の俸給事務費三十四億余円との合計を計上したものであります。損益勘定支出六百九十五億余円の内訳の主なものを申上げますと、電信電話運用に要する経費百六十一億余円、電信電話保守に要する経費百六十億余円、特別保守に要する経費十四億余円、電信電話の業務委託に要する経費八十三億余円、電気通信施設の減価償却に要する経費百二十五億余円、予備費十五億余円となつておりまして、前年度損益勘定の支出合計五百八十六億余円に比べて百九億余円の増加であります。次に建設勘定の支出は三百十二億余円であります。これは建設改良工事費二百七十七億円と前述の俸給事務費三十四億円との合計でありますが、この経費を以ちまして、来年度は電話加入十万七千、増設電話七万七千、市外電話回線九万キロを主要工程とする拡張改良工事を計画しております。これが計画の具体的な策定に当りましては、講和後の自立体制確立の基盤としての電気通信施設の重要性に鑑み、各方面における旺盛なる需要に対応し、計画の適正を期している次第であります。即ち、先ず市内電話につきましては、現在の加入電話の需給の甚だしい不均衡の緩和と通話サービスの向上のためには、局舎、局内交換設備、局外ケーブル等いわゆる基礎設備の整備が根本でありますので、本計画におきましては、これが整備に重点を置くごととし、特に行詰りの甚だしい東京、大阪に対しましては、約四万四千の加入者開通を行うに必要な市内施設を整備すると共に、その他の都市及び地方に対しましても、能う限り緊急整備を必要とする施設を拡充することといたしたのであります。
 次に市外電話におきましては、長距離ケーブル並びに超短波施設によりまして、本邦を縦断する幹線路を整備強化し、通話の疏通と安定を図ることとし、今年度におきましては、北海道、東北、九州に重点を置き、且つ東京、名古屋、大阪相互間の市外電話の速達と、これらの大都市とその近郊との間における市外電話の疏通に配意したのであります。
 次に電信におきましては、国際電気通信の重要性に鑑み、我が国と貿易その他の関係におきまして密接な関係を有する諸国との間の直通回線の設定等を計画すると共に、電信事業の合理化の根本である電報中継の機械化を促進するため必要な回線の整備等を図ることといたしたのであります。以上の計画を以てしては、熾烈なる通信需要を充足し得るとは考えていないのでありますが、これを実施するに当りましては、工事費の節約を図ると共に、工事の早期完成に努め、予算の効率的使用によりまして、能う限り皆様の御要望に副いたいと存じております。
 最後に当省関係の諸法案につきましては、今国会に提出いたす予定で目下準備を進めておりますので、いずれ御審議を願う運びに至るものと存じておる次第であります。
 以上におきまして当面の問題につきまして御説明を申上げたのでありますが、皆様におかれましては、電気通信事業の発展のため、ますます御支援御鞭撻下さるようお願いする次第であります。
#8
○委員長(鈴木恭一君) 只今の御説明につきまして御質問等がございますれば、委員より御発言願います。
#9
○佐多忠隆君 今の御説明の最後に当省関係の諸法案につきましてはという御説明で非常に簡單でございましたが、今予定されておる法案、その大体の内容、それだけです、若しできましたら御説明願います。
#10
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今まででいろいろ噂に上つおります公社法を出すのじやないかという問題がありますが、この点は政府といたしまして行政機構の改革等とも睨み合せて最終的決定をいたすのであります、まだその段階までなつておりませんので、実はその関係のものを除きまして、その他におきまして営業法の設定であるとか、或いは有線事業法の制定等についていろいろ研究を続けているような次第であります。
#11
○佐多忠隆君 公社法の問題は行政改革との関連もありましようが、大体今のお見通しではいつ頃……どつちにしてもいつ頃までにはきまるという大体の時期的なお見通しはどうなんです。
#12
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今申上げますように、まだ研究の途中でございますので、只今その提案の時期等についてお話申上げるまでの段階になつておりません。
#13
○佐多忠隆君 その他の法案はどうなんですか。
#14
○説明員(靱勉君) その他の法案は只今大臣から御説明がございましたように、現在電信法というもので電信電話事業についての規律がなされておる、ところが電信法というのは明治二十三年の制定のものであります、新憲法の規定から見ましても相当問題がある規定がございますし、これはまあとつくに新たな立法をしなければならん状態であつたから、昨年すでに国会に御審議を願う予定であつたのでありますが、これの電気通信の監督機構につきまして関係方面となかなか意見の一致を見なかつたために遂に国会提出が間に合わなくなつてそのままになつておるのであります。今度は公社との関係も生じて参りまして、電信電話の事業を営むことに対する規律の法律としまして、公衆電気通信営業法と仮称になつております、それを想定する場合に公社になるかならないかでは、やはり書き方が違つて来るわけであります。それからなお御承知のように鉄道通信或いは一般の私設の有線電気通信設備について如何なる規律をするか、現在におきましては電信法の第一條、第二條で殆んど政府が独占化いたしておりまして、特別の場合においては許可を受けて施設できるという体制になつております。一般の電気通信省なり国の機関のやつておりまする以外の有線電気通信施設の規律という規定をどの範囲にきめるか、私どもはこれは有線電気通信法と称しておりますが、この二つの法律はだんだんと練つおりますが、結局公社というものが存在しないとするならば、現在の体制で電気通信省に公衆通信をやらせるというような形で行かなければならない、最後的な段階に至つておりませんが、昨年来相当練つておりますので、基本的な方針でもきまれば提出ができるのではないか、こういうふうに考えております。
#15
○水橋藤作君 これは大臣の説明の中にないのですが、ちよつとおいでになりましたのでお伺いしたいと思うのですが、電気通信工業界の不況は、御存じの通り物凄い不景気の状態にあるわけなのでありまして、要望といたしましては合理化促進法が制定されましたならば、重要産業の枠内に入れてもらいたいという工業界の強い要望があるわけですが、これに対しまして政府としてはどういうふうなお考えをお持ちになつておられるか。又これに対しまして何らか努力されつつあるかどうかお伺いしたいと思います。
#16
○説明員(靱勉君) 私からお答えいたします。産業合理化法案はこれは御承知の通り議員提出の法案であるように承知いたしております。当時非常に限定されまして規定されておるようでございますが、その後各方面から非常に要望が出て参りまして、私どもとしましても、法律自体につきましては、ああいう條文の案文でございますので、必ずしも電気通信とか何とかいうことを直接的に表現しなくても政令におきましてはどうしても規定して頂かなければならん、そういう意味におきましては、更に通産委員会その他等におきまして、関係の議員のかたからでも御発言があつた次第でありまして、私どもとしましては、やはり特殊な施設につきましては、研究の面から申しましても、あのような法律が立法されます場合においては電気通信もそれに加えて頂きたいという観念を持つて参つたのであります。それぞれその意見は関係庁にも連絡いたしておりますし、大体にいたしまして通信工業の問題は所管省としましては通産省であります。あの法案自体として大きな問題としましては、税金の関係もありまして大蔵省との関係は非常に面倒なように聞いております。併し私どもも関係庁ともそれぞれ連絡をとりまして大体只今承知いたしております段階におきましては電気通信に含まれるというふうに承知いたしております。
#17
○国務大臣(佐藤榮作君) 只今の靱君の話でよくおわかりだと思いますが、最も適切なる御意見であると思います。私どもも、電気通信省といたしましても積極的に善処する考えでおります。何とぞよろしくお願いいたします。
#18
○水橋藤作君 私から申上げるまでもなく非常に工業界が不況に陷つておりますのと、長く、とくからの要望でありますのと、又通信産業の事業の復興のために何らかの政府的援助をしてやらなければ到底、又外国等の関係から行きましても到底遅れて行くのではないかという考えからいたしまして是非とも重要産業の枠内に入れらるべく大臣として格段の努力をされんことをお願いするわけであります。
#19
○新谷寅三郎君 電通事業に関してですが、今日までこの産業につきましてはどうも余り将来を見通した計画が出されなかつた。電気通信事業についても終戰以来六年間の間、これは止むを得ない事情もあつたでしようが、毎年今年はこういうことをやりますという御説明は伺うのですが、日本の電気通信事業を今後こういう方向で或る程度まで高めたいのだという目標を持つたいわゆる長期計画のようなものはまだお出しにならなかつたのであります。前の国会でたまたまこの問題を質問いたしましたところが、政府委員から電通省では三年間の計画を立てて、そうして二十七年度からこれを実行するように全力を盡しておるのだという御答弁があつたのでありました。この三ヵ年計画はまだラフなものであると思いますが、いずれにしても一応の目標ができるので、それを是非委員会のほうへ提出して頂きたいと要求しておいたのでありますが、まだ今日まで御提出がないのであります。それはお出しになつて頂けるのですか、頂けないのですか。又この三ヵ年計画というものはどういうようにお取扱いになるのか。二十七年度で今度審議しようとする予算なり、電気通信関係の諸施設の整備は三年計画に基いておやりになつておるのかどうか、又それと離れたものであるかどうか、その点大臣からお答えを伺いたいと思います。
#20
○説明員(靱勉君) 私からお答えいたします。前国会の委員会におきまして整備計画と申しますが、長期計画を提出するようにという御注文がございましたので、この次には提出できるように事前に、委員会開会前に提出できるように目下準備をいたしております。非常に遅れました点につきましては、実はすでに御承知の通り、又この委員会におきましても問題になりました経済自立の三ヵ年計画のうちに通信計画も載つておつた、二十六年、二十七年、二十八年という三ヵ年計画でございましたが、すでに二十六年度におきましてはこの計画の実現がその計画通り行けなかつた。二十七年度、只今大臣から御説明がありましたところの建設勘定の予算というものは二十七年度の計画をそのまま出したわけでございますが、非常に不幸なことには昨年の朝鮮動乱によりまして通信器材が非常に値上りをしたということで、到底外部資金の差繰りがつかない、勢いその計画も縮小せざるを得ない。今回御提出いたしました二十七年度の計画というものは、この三ヵ年計画の二十七年度分を基準として予算の範囲内で圧縮されておるのでございます。そこで長期計画につきましては私ども大体自立三ヵ年計画以外に相当長期の計画を立てつつあるのでございます。それは非常に長い期間でございますが、十五年計画といたしまして相当大きな計画を作成いたしております。それで昨年お約束いたしましたのは、そのうちの大都市を中心といたしました四ヵ年計画を御覧に入れるということで現在準備いたしておるわけであります。と申しますのは、実は三ヵ年計画と考えておりましたのが二十七年度のやはり予算圧縮によりまして直ちにそのまま載せることも不可能になつたという情勢でありまして、最初に長期の計画を確定する場合におきまして初年度から食い違つた計画案を出すのは如何かと存じましたので、若し本年度の計画が更に年度の途中において増強できれば結構な話でありますけれども、一応今度の予算に合致したものに作り替えました結果、少し遅れましたが、その計画と全く一致したものを御覧に入れる予定といたしております。
#21
○委員長(鈴木恭一君) ちよつとお諮りいたしますが、大臣衆議院の本会議もございますので、特に大臣に御質問という点を先にして頂きたいと存じます。まああらゆる問題すべて大臣に御要求になるのかも知れませんけれども、特にお願いという点をこの際御発言を願いたいと思います。
#22
○佐多忠隆君 さつきの電通省の従業員の奨励手当制度の問題ですが、前の国会で実現しなかつたので今回努力するというお話ですが、今度の予算にはどの程度それが実現してもらえるか、その点少しく御説明願いたい。
#23
○国務大臣(佐藤榮作君) 実現しておりませんので、予算にはそういうものが計上はされておりません。ただあの案は一応政府としての意思を決定したものでございまして、今の特殊事情下においてそれの承認を得なかつたのです。現在まではいわゆる奨励手当制度なるものを実施するわけには行かない。ただ従業員の勤務状況その他につきましては特別なサービス月間その他を設け、それぞれ十分検討はいたしましてできるだけ従業員の要望に副うようには措置をして参りますけれども、費目として奨励手当費というものを計上するわけには行かないものですからできるだけ制度を作つてそうしてこれを明文化して行くということを建前にしているわけであります。その気持を先ほど御説明申上げたような次第でございます。
#24
○佐多忠隆君 それができない事情になつておるというのをもう少し詳しく御説明願いたい。
#25
○国務大臣(佐藤榮作君) 政府で一応案は決定いたしましたが、関係方面の了承を得るまでに行かなかつた、そのために法文を作ることができなかつたという状況であります。
#26
○佐多忠隆君 どういう理由で了承しないのですか、どういう事情で……。
#27
○国務大臣(佐藤榮作君) いろいろな議論があるでしようが、在来からできているのだからこの際にそこまで進まなくともというのが一応の理由ではないでしようか。どうも向うの了承を得ないOKの来ない点なんですから……。
#28
○佐多忠隆君 じや、その点は後の機会にもう少し詳しくお尋ねします。
#29
○新谷寅三郎君 電波監理委員会にお尋ねいたしますが、いろいろ問題があるのですが、第一には最近各方面からラジオ受信機の物品税の免税について陳情が出ておる。この委員会でも何回もこの問題について審議をしたのですが、電波監理委員会はこれについてはどういう見解を持つておられるか。そうしてその見解に従つて何らかの措置をおとりになつたかどうか、この点伺いたい。
#30
○政府委員(長谷愼一君) 只今の御質問に対してお答え申上げたいと思います。電波監理委員会といたしましても只今御指摘のございましたようにラジオ受信機の現在の税というものが高きに失する、むしろこれは免税すべきだというようなことで大蔵省の担当官との間にいろいろ折衝いたしおりますが、只今のところまだ結論は得ておりません。正式に大蔵省当局に申入もいたしておる次第でございます。
#31
○新谷寅三郎君 申入と言いますと、何か分けにラジオ受信機については免税する、物品税を免税するようにという申入をしておられるのですか。
#32
○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。公文を以て次官宛に免税方を申込んでおる次第でございます。
#33
○新谷寅三郎君 その次は先ほど御説明のありました民間放送の問題であります。今日までに相当たくさんの数の民間放送会社ができまして、まだ僅かな期間ではありますけれども、相当成績も挙つておるのじやないか。又国民の側から言つてもいろいろの違つた色彩の番組が聞けるので非常に国民が喜んでおるというように私は承知しておるのでありますが、御説明にありましたように、なお今日仮免許をせられたけれども、まだ放送局の開設に至らないというのが相当残つておるように考えられるのであります。これは私個々の放送会社について言うのじやありませんが、大体の問題としてはやはり設備資金の問題で行詰つておるように聞いております。先般の国会でも銀行局長に来て頂いて、銀行局長に我々の意のあるところを要望したのであります。電波監理委員会としては勿論何らかの措置をとつておられると思いますが、これらの事業が折角或る程度の準備をしてしまつて、そうして僅かの設備資金の不足のために放送局が開設に至らないというような状況で放任されるということは、これは非常に困る問題じやたいかと私は考えておるのであります。そこでこれらの問題に対しまして、大蔵省の見解も、先般銀行局長も言つた通りでありますから、この問題については必ずしも不可能な問題ではないのでありますから、勿論会社自身も努力するでありましようが、電波監理委員会においてもこの放送行政の建前から、大蔵省なり、或いは日銀に対して意見を出されて、早くこういつた会社が業務の開始できるように、つまり設備資金が最小限度得られるように措置をされるのが必要であろうと思うのであります。この点についてはその後どういうふうに電波監理委員会は措置をしておられますか、内容を伺いたいのであります。
#34
○政府委員(長谷愼一君) 只今の点につきまして現状を御説明申上げます。この点は過般私どものほうといたしましても、大蔵省の銀行局当局といろいろ折衝いたしておりまして、まだ具体的な結論を得るまでに達しておりませんけれども、いろいろ例を引いて申上げますというと、或る民間放送局におきましては過般設備資金の融通に関する、融資に関する大蔵当局の通牒と申しますか、そういうことから端を発しまして、一時非常に困難に面しまして、いろいろ陳情等も受けておつたのでございますが、幸いのところ、今まで設立を見た、放送の運用の開始を見たようなところは、随時その問題が解決を見て、具体的な解決を見て来ておるような状態でございます。併し今後これから建設をし運用を開始するものはたくさん残されております。只今御指摘になりましたような問題が今後とも非常にあるかとも存じておる次第であります。電波監理委員会といたしましては、昨年大蔵次官宛にやはり正式に文書を以ちまして民間放送に対する設備資金の融資方について特別の考慮を拂つてもらうことの要請をいたしている。なお今後とも御趣旨の点もよく研究いたしまして、御意見がございました、そういう方向に向かつて努力したいと考えております。
#35
○新谷寅三郎君 率直に申上げますと、どうも電波監理委員会がそういつた問題についての努力が少し足りないのじやないかと私は思うのであります。ただ法規の上では許可をすればいい、免許を與えればいいというようなふうに、機械的にお考えになつているかも知れませんが、許可をする以上はこれらの放送会社がやはり育つて行くようにしてやらなければならん、又その前には放送会社ができ上るようにしなければならない。又そういう見通しの下におやりにならなければならんと私は考えるのであります。それが資金規制でもない、何でもない、ただ一片の局長の通牒によつて一遍に引つくりかえるというようなことは考えられない、本当は。併しまあそういつた事情があつたことは承知しているのですが、それについては先ほど申上げたように、それは私は一つの指導によつて十分これは解決できる問題と考えているのであります。もう少し助長行政と申しますか、指導し助長して行くという方面にも、電波監理委員会は十分に責任を以ておやりになつて頂きたい。私はまあ率直に言うと、こういう気持を持つているのであります。今後残された関係会社の問題につきましても、僅かな設備資金で、折角ここまで来ておるのにできない、そういうような事態が起らないように、これは万全の措置をとつて頂きたいということを考えております。
 それから次には御説明になつたテレビジヨン関係の問題について一、二お伺いしたいのであります。富安委員長から再三御説明がありまして、各界の代表的な人を集めて、そうして十分あらゆる角度から検討してもらつて、その結果に基いて判断をして行きたいということを再三述べておられましたが、新聞等で見ますと、一、二度そういつた会合を催されたということを承知しております、そこでその何ですか、諮問委員会と申しますか、そういつた委員会においてテレビジヨンの問題が取上げられて、どういうふうな意見があり、或いはどういうふうな結論になつたか、その点をお伺いしたいのであります。
#36
○説明員(岡咲恕一君) 富安委員長からお答えするのが本当かと思いまするが、病気で出席いたしておりませんので、私が代りましてテレビジヨンの談話会の問題につきまして簡單にお答え申上げたいと思います。
 富安委員長から大体報告申上げましたように、各界の権威を集めた談話会と申しますか、懇談会を開きまして、それぞれのかたがたの隔意ない御意見を伺いまして、電波行政、殊にテレビジヨンの問題の処置に万遺憾なきを期したい、かように富安委員長は考えられた次第でございまするが、その考えによりまして昨年中各界のかたがた、石坂泰三氏とか、或いは佐藤喜一郎氏、安倍能成氏、大山松次郎氏、八木秀次氏、津田正夫氏ですかそういつたかたがたのお集まりを願いまして、いろいろ意見を伺う機会を二回持つたわけでございます。で、その会議におきましては、実は委員長、皆様の、列席者の隔意ない御意見を承わりたいという考えから、ここでお話になつたことは外部には話さないことにいたしますから、どうぞ一つ率直に意見を述べて頂きたいという話もございましたので、私も富安委員長の言明を尊重いたしまして、個々のかたがたの意見を申述べることは差控えたいと存じまするが、その会議におきましては、御列席のかたがたの個人的な意見というものを專ら聞くということにいたした次第でございます。そういたしまして、列席のかたがたの御意見をまとめて、一つの決議とか、或いは結論というふうなものをお求めするということをやめた次第でございまして、御列席のかたがたからは極めて率直に、或いは大胆にいろいろな意見が申述べられまして、私ども非常にお教えを受けた点が多かつた次第でございます。中にはテレビジヨンの問題は非常に日本の資金を食う仕事である、建設面、殊に電力とか或いは石炭とか、造船、鉄鋼といつたような生産、基本的生産部門において非常に資金を必要とする現在であるから、一般の娯楽、而もそれも軽少な資金で済めばともかく、相当厖大な資金を……事業者或いは消費者全体から見ると必要とするテレビジヨンというものは、やや時期尚早ではないかというふうな意見も率直に述べられた次第でございます。ところが又半面から申しますると、これはやり方で必ずしもそう莫大な資金を必要とするものじやない、例えば百万人の聽取者というものを考えればこれは相当な金額にもなるし、或いは全国各地に送信所を持つ、ネットワークを作るということになると、これはなかなか大問題だけれども、取りあえず東京、或いは大阪といつたような所で、日本で賄い得る程度の資金によつて事業をやつて行くということは必ずしも不適当じやないし、そういうことをやることによつて日本の電波技術、殊にテレビジヨン工業というものが非常に進歩するだろう。これは延いては日本の産業にも貢献するし、或いは通信事業にも貢献するし、総体から見れば、これは日本に対して非常にプラスになる、この仕事を一日遅らせれば遅らせるだけ、それだけ大きな損害を招くことになるのだから、一つ電波監理委員会は勇気を鼓してこの問題を処理して頂きたいという御意見も述べられましたし、或いはテレビジヨンというものはアメリカにおいては商業放送でやつておる、ことろが商業放送は広告收入を経営の基礎とする関係上、スポンサーの支配に任される傾向が多い、そうすると、内容が相当大衆的になる、或いは低俗なものになる、日本でそういうテレビジヨンをやることは相当危險で、できればこういうものは公共的なものであつたほうがよろしいという意見も述べられましたし、或いは言論の自由と申しまするか、そういう面で統制されたテレビジヨンというようなものは問題であろう、むしろコンマーシャリズムで行くほうがいいのじやないかというような各様の意見が出まして、而も極めて適切と申しますか、大胆な御意見の表明でありましたが、私どもとしては非常に参考になつた次第でございます。もつと立ち入つた御説明をすることが或いはよろしいかと思いまするが、会議の性質上、富安委員長の御言明もございますので、先ず大要だけ御説明いたしまして、御了解を頂きたいと思います。
#37
○新谷寅三郎君 それ以上この席で伺うのは困難かと思いますから、この程度にしておきますが、さつき御説明になりましたが、テレビジヨンの標準方式については、十七日から三日間、聽聞会を開いて各方面からの意見を聞かれた。で、この意見に基いて検討を加えた上で、早く決定をしたい、なおこれに続いてテレビジヨン局の開設の根本基準とか設備條件について、何か規則のようなものを早く制定をしたいと、こういうふうに御説明になつております。この点を伺いたいのですが、細かい点は別の機会に譲りますけれども、一つはですね、再々私から御注意を申上げたと思いますが、テレビジヨンを実験するということを考えると電波監理委員会だけでは実行できない面がたくさんあるのであります。例えば通産省の問題とか、或いは資金関係では大蔵省でありますとかそういつた方面との関係、或いは技術者の養成の問題になりますともつと広い範囲の関係者を動員しなければなりません。そういつた問題については、ここでは勿論お触れになれないでありましようが、電波監理委員会としては、何らかの措置を関係の方面にとつておられるかどうか、どういう措置をとられたか、この点を先ず第一にお伺いしたいと思います。
 それから次には私ども新聞等によつて知つておるだけでありますが、標準方式を聴聞会にかけられた場合に、ここでも問題にいたしましたが、いろいろの議論が出た、特に六メガか七メガかというような問題については、相当対立的な意見が述べられたということを承知しておるのであります。そういう問題がとにかく非常な少数意見であり、又誰が考えても常識的には通らないような意見であれば別ですが、相当の権威筋からそういつた両方の意見が述べられておるというふうなことを考えますと、やはり早くそういつた面を、富安さんが再三言われたように一応暫定的な標準方式としておきめになりましても、その暫定的な標準方式に基いてそれをとにかく実験に移して見るということが必要ではないかと考えるのであります。先般の聴聞会の結果を聞くにつけても私が主張しておつた、早く試験、実験を強化しなさいという意味の意見が必ずしも間違つておつたのではないというような感じを私は深くしております。そういつたことについては、一向御説明にはなりませんでしたが、予算との関係もありましようが、来年度においてテレビジヨンを実施するための前提として、実験放送というようなものをおやりになるお考えを今持つておられますかどうか、その点を結論だけでよろしうございますが、御答弁願いたいと思います。
#38
○説明員(岡咲恕一君) テレビジヨンを我が国で実施いたすということになりますと、しばしば、たびたび新谷委員から御意見の御開陳がございましたように金融、財政或いは産業或いは賠償関係といつたような問題でただ單に電波監理委員会だけで決定することの困難なり或いは適当でないというようないろいろな問題がございまして、これを関係方面と連絡いたしまして処理いたさなければならないという御意見は全く御尤もでございます。私どもは深くその御意見に感銘いたした次第でございます。早速その御意見を私どもは取入れまして、それぞれ手分けをいたしまして、外務省方面、或いは通産省、或いは大蔵省の幹部のかたがたと連絡をいたしまして、そういう問題を目下検討中でございます。その御意見を十分斟酌いたしましてさように決定をいたしたいと存じます。
 それからテレビジヨンの標準方式の聽聞会のことでございますが、只今御指摘のように、総体的な形式につきましては、余り異論もございませんでしたけれども、六メガか適当であるか、それとも七メガか適当であるかという問題につきましては、相当白熱した論議を聽聞会でせられた次第でございます。つきましてはこれは日本で最初に定める標準方式でありますために、果してそれが日本の長い将来を考えた際に、長く日本のテレビジヨンの方式を決定したものとして適当であるかどうかについては、相当疑問があり、実は機器の製造業者のほうでも必ずしも確信を得ていない。ついては六ヵ月或いは一年間の暫定的な規則にして、その一律間或いは六ヵ月の実績を見て将来電波監理委員会は確定的な方式を作るべきではないかというふうな意見も開陳された次第であります。いずれ聽聞会に述べられました利害関係人、参考人の意見を愼重に勘酌いたしまして、審理官は意見書を電波監理委員会のほうに提出いたすことと思つております。その意見書及び聽聞会の調書を愼重に検討いたしまして、私どもそれを如何ように決定いたすのがいいのか、愼重に愼重を期しまして、決定に誤りなきことを期したいと考えております。それから最後にお述べになりました電波監理委員会においてテレビジヨンの実験放送をやつて、その実績を資料にしてテレビジヨンの各基準的な規定を作るのに斟酌すべきであるという御意見でございまするが、これは御尤もでございまして、私どももできれば委員会において、或いは少くとも日本放送協会に術上の研究を命ずるという形によりまして、この問題を処理いたしたいと考え、大蔵当局に予算上の要求をいたした次第でございまするが、その点十分大蔵省の了解を得ることができなかつたことを遺憾といたしておる次第でございます。なおその細目につきましては、長官から一つ御説明をいたさせたいと思います。
#39
○政府委員(長谷愼一君) 来年度の予算につきましては、先ほど岡咲副委員長から御報告申上げました総額のような形になつたのでありますが、昨年の夏頃私どもはテレビジヨンに関する技術的ないろいろな調査というものを電波監理委員会みずからが、或いは適当な機関によつて……、これに委託をしたほうがいいと思うときにはそういう手段によりまして、十分検討したいということで相当額の予算を要求いたしておきましたが、いろいろ国の財政全般の問題から、私どもの所期の、予定通りの予算を決定するところまで参りませんで、大体只今までのところ大蔵省当局と話合いのできておりますのは、約一千二百万円ほどの費用を以てテレビジヨンに関する技術的な調査を行うということについて大体……。
#40
○新谷寅三郎君 電波監理委員会のほうでテレビジヨンの技術的な研究調査をせられる予算としては千二百万円ということですが、そうするとその千二百万円の範囲内か、或いはNHKあたりの研究費のようなものを使つてそうしてやれば、もう少し研究費というのは殖えるだろうと思うのですが、まあ法律の範囲内で、こういつたことは研究命令でも出してやればやれないでもないだろうと思うのです。結論としては、金額が多少でも頭を出しておれば、その道は私はあるだろうと思います。そこで結論として実験放送のようなものを東京や大阪のほうでおやりになるお考えかどうかということを私は伺つておるのです。おやりになりたい気持を以て予算を要求したけれども予算が十分に行かなかつたという御説明はあつたのですが、十分に行かないが千二百万円は取れた、取れた場合に、そうするとその実験放送をおやりになる気はないのか、それはもう他の調査に使つてあとは残つたら返すのだというふうになるのか、或いはそれを基にしていろいろの研究費を集めて、そうして実験放送をやろうというお気持になつておるのかどうか、その点を伺つておるのです。
#41
○説明員(岡咲恕一君) 電波監理委員会自身がこの施設を持ちまして実験放送をいたすということは、現在認められました乏しい予算ではとても困難でございまするので、日本放送協会に命じまして、こちらが必要とするこの技術研究を求めるという形によりまして、まあ実験放送をいたすよりほかないかと考えております。現に日本放送協会におきましては、東京でテレビジヨンの実験放送をいたしておりまするし、大阪におきましても、大阪の地形の関係、或いは受信状態、或いは電波の全般の状況あたりも研究いたしたいという趣旨で、大阪でも実験放送局を持ちたいという趣旨の申請が出ておる次第でございますが、電波監理委員会といたしましては、私個人としての意見はございまするけれども、いずれ近く会議にかけまして、これをどういうふうに処理するか、或いは日本放送協会が企画せられておりまする実験放送のほかに、更にこちらが必要とする資料を集めるために、事項を指定いたしまして、研究を命ずるというふうな措置をするということになりまするか、私個人といたしましてはさような命令をいたすことが適当ではないかと考えております。委員会で愼重審議して決定いたしたいと考えております。
#42
○新谷寅三郎君 大体わかりましたが、結局実験放送はやるつもりであるというような御答弁に私は伺つたのでありますが、それでよろしいでしようか。
#43
○説明員(岡咲恕一君) よろしいでございます。……委員会がみずから実験放送をやるというふうにおとりになりますと、それは先ほど申しましたように、予算の関係で委員会みずからはできないわけでありますので、委員会が主体となりましてと言いますか、主導権を持ちまして必要な事柄についてNHKをして実験放送をお願いするということは十分考えておる次第でございます。
#44
○佐多忠隆君 標準方式に関する聽聞会の調書を調べたというふうなお話でしたが、これに何かまとまつた調書ができるのですが、若しできるとしますれば我々にも頂きたいのですが……。
#45
○説明員(岡咲恕一君) これは電波法にもございまするように、聽聞というのは非常に重んじまして、聽聞会における聽聞手続につきましては、裁判所における訴訟に準じたような、極めて詳細な調書を作るということになつておる次第でございます。その調書及び審理官が聽聞の結果作成いたしまする意見書というものは、電波法の規定にございますように、公開をいたす、何人もこれを閲覧することができるという関係になつておりまするし、或いは御要望でございまするならば、費用の許す限り聴聞会の調書の写を作りまして、当委員会に御参考に提出してもよろしいかと考えております。
#46
○佐多忠隆君 今のテレビ技術の調査の問題ですが、千二百万円だけの予算を取られたので、放送局をして技術の調査をせしめる意向だというふうなお話でしたが、そうだとすると、仮に命令その他でおやりになるとすると、放送局が要する費用は全額負担されるのが当然だと思うのですが、その辺は千二百万円くらいの調査費でそれは十分できるのかどうか、或いはそれに若干出さして、その出したのは、一応政府の借りかなんかにして将来お返しになるとかいうような形で措置されるのか、その辺は具体的にはどういうふうになつておるのですか。
#47
○説明員(岡咲恕一君) 御指摘のように一千二百万円の金額ではとてもこの実験放送の全額を賄うには足りない次第でございます。仮にNHKに委託をいたしまするといたしますならば、NHKは送信或いはそのほかスタジオとか、或る程度みずからの負担におきまして設備をお持ちでございまして、電波監理委員会が必要といたしまする事項に対しまして調査をして頂くという点になりますると、私は事項によりましては千二百万円限度で賄い得るのではないか、或いはもつと少い金額でも可能ではないかと考えております。
#48
○佐多忠隆君 それからテレビジヨン局の開設の根本的な基準設備の條件等、早急に制定するように準備しておるというふうに御説明になつたのですが、それは時期的に見ていつ頃のめどを立てていらつしやるのか。
#49
○説明員(岡咲恕一君) テレビジヨン局の開設の根本的基準の中でどうしても検討いたさなければならないのは、この電波の全般の状況を資料といたしました電力とか、或いは雑音といつたような問題の検討になるわけでございまして、現在電波部が中心になりまして、相当広汎な技術調査をいたしておる次第でございます。その調査の結果によりまして開設の根本的基準を検討いたすわけでございまして、これに早急と申しましても相当な時間を必要とするのではないかと思います。それからこの設備の條件でございますが、これはテレビジヨン局の無線設備の必要とする條件でございますが、これも標準方式が確定いたされますると、それを根抵といたしまして設備を持たなければならない細目的な條件を規定いたすわけでございます。これもそう簡單には参りません。相当の調査研究を途げませんといけないというふうに考えまするので、早急と申しましてもなお相当の日子が必要であろうと考えております。
#50
○佐多忠隆君 大よそのめどは……。
#51
○説明員(岡咲恕一君) そのめどを申上げることができれば非常に幸いと思いまするが、例えば二月一ぱいとか、三月一ぽいというふうにはつきり時期を申上げることができないのを非常に遺憾といたしております。
#52
○佐多忠隆君 一般の民間放送局の問題ですが、すでに東京、大阪、その他に諸会社が設立されて営業に入つておるのですが、これらの東京、大阪あたりの民間放送局の収支の実績から見て大体ぺーするという目途がおつきになつておるかどうか、どういうふうに委員会のほうでは御覧になつておるかという点、それから殊に東京、大阪と、それからそれ以外の稲岡、仙台とか、北海道だとかの放送局の、いわば地方局程度の範囲においても民間局の收支はどういうふうになるお見込がおつきでおられるか、更に今後或いはすでにお許しになつておる地方局單位程度の放送会社、例えば静岡、名古屋、姫路、こういうものも今後逐次お許しになるでしようか、その程度の、その範囲の放送会社でもなお收支がぺーするか、採算がとれるというようなお見込がついておるのかどうか、その辺の状況を少し御説明願いたいと思います。
#53
○説明員(岡咲恕一君) 只今お尋ねになりました点は私ども電波監理委員会の者といたしましても非常に関心と申しまするか、実は或る程度まで心配をいたしておりました事項でございまして、新谷委員からしばしば御指摘のように、ただこの法律の基準に従つて申請があればそれを処理すればよろしい、その後はどうなろうと企業者、企画者の自立に任せればいいというふうには私どもは日本の現状では参らないだろう、成るべく電波監理委員会といたしまして適切にそれに対して援助の手が差延べられるならば差延べるべきであるといふうに考えておりますので、東京初め主要都市に有力な民間放送局が開業されたのでございますが、又過去の収支バランスにつきましては相当気を病んでおつた次第でございます。開業当時は会社によりましては相当の欠損であつて、その欠損額が三百万円近いというふうな話も聞きまして、一ヵ月間に三百万円もの欠損ではこれを年間にいたしますと、相当の金額になりますので、これは下手をすれば資本を食つてしまうというふうに思われまして、実は非常に危惧して心配いたしておつたのでございますが、最近現地に係の者も参り、又私も先だつて時間を見まして名古屋、京都、大阪に参りまして、民間放送会社の幹部のかたの御説明を承わりますと、最近は非常にスポンサーと申しますか、広告料收入も増加して参りまして、会社によりましては一月は明らかに黒字になるというような見通しも持たれておる会社もございますし、或いはラジオ九州の福岡の放送局あたりはもう最初から黒字と申しますか、非常に業態がいいというふうな話も承わりまして、現在の見通しといたしましては、広告放送の能率が割合高いものである、それに対して今日スポンサーが相当深い理解を持たれまして、この分ならば私は民間放送は決して将来心配しないでよろしいのではないかというふうな見通しを持つておる次第でございます。地方局、殊にお話の仙台、福岡或いは札幌などにおいてはどうなるかという問題でございますが、これは一律には申されませんので、結局その企業に当つておられます理事者の手腕と申しますか、識見と申しますか、最も費用を食つておりますのはこの番組の編成費にあると思います。そういう点につきまして、細心にして行届いた注意と配慮を準備せられるならば、私は必ずしも多額の費用を必要としないでもいいのではないかというふうなことを考えておりますが、仙台、札幌、福岡、福岡は先ほども申しましたように非常に実績がいいそうでございますが、仙台、札幌あたりにおいては私は割合に合理的な安定した経営がおできになるのではなかろうかというふうに考えております。御指摘の地方のその他の小局、例えて申しますと、今申請の出ております姫路あたりは五十ワットの小さな局でございますので、こういう小さい局が各地方においてそれぞれ適当なスポンサーがついて経営が可能であるかどうかということですが、私個人といたしましてはこれは経営は可能であろうと、かように考えておりますが、果して私の予想通り参るかどうか多少心配いたしておる点もあるのでございます。
#54
○佐多忠隆君 来年度の予算の問題ですが、先ほどの御説明によりますと、来年度は前年度に比較して一億五千万円の減になつておりますが、その減の一番主なものは電信電話専用線の廃止に伴つて、一億四千三百万円減になつたというのが一番大きな減のあれかと思いますが、これは技術的に廃止してちつとも支障がなくて、それだけ予算の節約ができるということになつたのか、或いはこれに代るようなものをもつと何とか設備すべきであつたのに、予算の関係上それができなかつたのか、その点の事情はどうなのでしようか。
#55
○政府委員(長谷愼一君) 只今の点を御説明申上げます。この電信電話の専用線は、電波監理委員会といたしまして、地方に電波監理局及び電波監視局という地方部局が、現業的な機関及び監視的な機関が合計十数局ございます、これら中央機関との間の事務連絡、その他電波監視のための緊急を要する通信連絡のためにこの專用線を是非持ちたいということで、電気通信省の当局のかたがたともお願いをして、昨年度一億七千万円ばかりの予算を以てその達成を期したのでございますが、いろいろの事情から全部が予定通り完成することを見ないでしまいまして、今年も差当りその見込ができませんので、現在できておる一般公衆通信のうちの時間通信というようなことで、実際の仕事の上では支障ないようにさして頂けるような途を講じておる、大体そういう見込がつきましたので、いわゆる專用線として施設をして頂き、多額の專用料金を拂うということでなくて行ける途が見出されたものですから、形の上では私どもの予算としましては、比較的パーセン・テージの多い削減を見たようなことになつておる次第でございます。
#56
○佐多忠隆君 もう一つ、日本放送協会の予算は成案を急いでおるというのですが、いつ頃提出されるのですか。
#57
○政府委員(長谷愼一君) 私ども聞き及んでおるところによりますと、日本放送協会におきまして、今月中ぐらいには整理ができ上つて最後的なものができると、こういうようなことを聞いておりますので、私どものほうが正式に提出を見た場合に内容を検討いたしまして、意見書を付しまして国会の御承認を仰ぐという手順になりますのは、どうしても来月の半ば過ぎるのではないかと思つておる次第でございます。
#58
○佐多忠隆君 省の、或いは委員会の予算の審議との関連もあると思いますので、成るべく余り遅くならないうちに早くお出し願いたいと思います。それから電通省のほうの電気料金の値上の実績、特に收入増加が格別に挙げて御説明になつたのですが、これはそういう料金をお上げになるときに、提案された予算との比較においてはどういう状況になつているのか、大体予算でお見込になつた程度に收入増加があるのか、或いは予算の見当と違つてそれほど伸びなかつたとか、或いは非常に予算をオーバーしたとかいうような状況になつているのか、その辺を少し御説明願いたいと思います。
#59
○政府委員(肥爪亀三君) 電気通信料金に関しましては、大体値上のときには原価維持運営の経費と、それから適正な減価償却を償うように計画をいたしまして、そういう結果、大体二十五年度末施設の基準で見ますれば、経費が百二十五億ほど不足するということになつておりまして、それを償うだけの値上をやつたのであります。それが来年度の予算の編成のときに、どういう影響を及ぼしましたかと申しますと、大体我々が予想いたしました通りの收入が上りまして、まあ勿論個々に見ますると、差向き利用減というものも上つたりいろいろいたしましたが、全体といたしましては予想通りでございます。ただこの減価償却といたしましては百十八億でよろしいのでございますが、非常に施設が痛んでおりますので、既定の経費を相当切りまして勉強いたしまして、特別償却というものを十七億ほどいたしておりますが、これは別に余計に收入があり過ぎたというほどのものではございませんで、非常に勉強したという数字でございますが、そういうことで全体としては大体予想通りである、かように御承知を願いたいと思います。
#60
○説明員(岡咲恕一君) 新谷委員のお尋ねに対しまして私がお答えいたしました点で、若し私の発言が不用意で誤解をお招きいたしているといかんと思いますので重ねて御説明を申上げたいと思います。と申しますのは、ここに一千二百万円のこの技術研究調査の費用でございますが、NHKは現地東京におきまして白黒テレビジヨンの実験研究、実験放送をいたされているわけでございます。私どものほうで技術研究所が必要であるというこの事項がございますならば、実験放送をされている際でございますから、NHKに向つてテレビジヨンの実験研究事項を指定して技術研究調査するということも言うこともあり得るということを考えている次第でございまして、大阪においても申請が出ておりまするが、この申請を必ずお認めするということは私個人として勿論言明いたすわけに参りませんし、委員会が決定されるということでございますので、その点誤解のないようにお願いいたしたいと思います。電波監理委員会がみずからテレビジヨンの実験研究をいたすことは勿論これはできませんし、NHKが現にいたしておりますが、或いはこの技術研究を命ずることが適当であるという事項がありますならば、その施設を利用してNHKにこの技術研究をお願いするということは十分あり得る、かように考えている次第でございます。恐らく誤解のないことと存じまするが、重ねてその点を申上げておきます。
#61
○新谷寅三郎君 非常にまあ言葉にも御注意なさつてお答えになつているんですが、そう四角張つてお答えにならなくても結構なんです。別にあげ足を取るわけじやありません。ただ私の申上げているのは、そういうふうに試験研究費をお取りになつた、お取りになつたのは、若しそういう事項があればという今のお話ですけれども、あるからお取りになつたと思うんです。あるからお取りになつた、取れたのを以て、それによつて試験研究をされるのは当り前だということを申上げているのでありまして、今あなたの御心配のように、東京だ、大阪だ、そういう問題はこれは全然別個の問題でございます。併し富安委員長も再三言つておられますし、あなたも今お述べになつたように、こういう実験をし研究をしてよりよい標準方式を作るために努力するのだということであればこれは私は結構だと思う。今までのところそういつたことまで非常に明瞭にされていないので私は今日この機会にお尋ねしているわけなんです。だから今のお答えで私は結構だと思います。同時に、先ほど申上げましたように、電波監理委員会だけでは結局問題がたくさんありますからそういう問題は各庁と連絡をおとりになつて、そうして至急に各方面と歩調を揃えておやりにならないと、先ほど佐多君が言われましたように、例えばテレビジヨン局の開設基準であるとか、或いは設備の基準であるとかいうようなことを先走つて、あなたのほうだけでおやりになつてもそれに各省の担当事項がついて来ないと実行できない、ですから私はむしろ早くいいテレビジヨン放送が実現する意味で皆さんに私意見を申上げているわけなんです。その点遺漏ないように措置して頂ければ結構です。
#62
○政府委員(長谷愼一君) 先ほど岡咲副委員長から御説明申上げたので御了解願つたことと思つておりまするが、千二百万円の技術調査費は実は電波監理委員会、或いは適当な機関をして試験放送をやらしたり、或いは標準方式等のことについて、改めて試験をやつて見るということではないのでございます。これは大蔵省等との間に大体結論を得ましたのは電波監理委員会といたしまして将来いつかはわかりませんが、将来日本でテレビジヨンの実施を見る場合に電波の割当上テレビジヨンに使える範囲の電波の伝播調査をしなければならん、それから御案の内ように自動車その他から出る雑音が非常に問題になりますので、これは人に計らせるわけには行かない、みずから行わなければいけないという観点から主といたしまして電波の割当面と、雑音調査の面を目的といたしまして、それに必要な測定器具類及び調査に必要なものとしまして約千二百万円の予算の成立を見たわけでございまして、NHKが現在やつておるような実験を多少なりともみずからやろう、こういうような計画ではございませんので、勿論先ほど来お話の出ております試験研究調査をやるということにはいろいろの面がございますので、民間でやれるところは民間でこれをやつて頂く、官でなければやれないものは官でみずからやる。こういうような形で行きたいと思つておるのでございまするが、只今電波監理委員会が予算上認められておるのは、今申上げたような性質のものでございますので御了承願いたいと思います。
#63
○新谷寅三郎君 長谷君の説明を聞いてわからなくなつてしまつたのですが、先ほど岡咲副委員長の言われたのはその内容は知りませんけれども、千二百万円の試験研究調査費というものが取れた、それはみずから実験放送をやるだけの費用ではない、NHKの機関を利用して或る特別の事項を指定して、それについてそのNHKが実験放送をやる場合に命令を出してでもこれだけの事項は特別に調査研究してくれ、こういうふうにこの千二百万円というものをできるだけ利用したいと思つておるのだというふうに私は聞いたのです。恐らく速記を調べられると、そう言つておられると思うのです。長谷君の言われるのは実験放送に関連ないと言われるのですか。或いはもつと具体的に言えばNHKが実験放送をやる場合に岡咲君の言われたように或る種の事項についてはその際に特別にこういつたことを調べてくれ、こういうことも今のあなたのほうの、予算折衝上大蔵省から認められた範囲でやれるのかどうか、その点はつきりしてもらわないと全く違つたことを言うておられるようにも考えられる。
#64
○政府委員(長谷愼一君) 私が申上げました中の事項につきましても放送協会等がやつておる実験と密接に関連する部分はございますから……例で申上げますと、現在NHKは東京から実験放送を或る程度の電力でやつておりますが、現在やつておるテレビジヨンの電波の性質及び電力と伝播、伝わり方と申しますか伝播の状況等は、NHKに或るところを分担さして私どもが計つておる、或いは東京における雑音の調査はNHKと協力してやる、或る点はNHKで分担してもらうということができますから、そういう場合においては先ほど岡咲副委員長から申上げて御了解願つたところと全く合致しておるのであります。ただテレビジヨンに対する試験研究と申しましても、プログラム点から照明の問題からいろいろの点がございますので、あらゆる点千二百万円がカバーしているのではなしに、電波監理委員会として当然分担すべき最小限度と申しましようか、そういう点のところについての話合いである、こういうことを申上げたつもりであります。或いは説明が足りないで御了承願えなかつたかと思います。
#65
○新谷寅三郎君 大体わかりました。
#66
○委員長(鈴木恭一君) それでは政府に対する質疑は本日はこの程度にとどめまして、お諮りいたしますが、委員の異動がありまして、理事が一名欠員となつておるのでございます。この欠員補欠互選は成規の手続を省略いたしまして、委員長から直ちに指名することを御一任願いたいと存じますが、如何でございましよう。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○委員長(鈴木恭一君) それでは私より、理事に山田節男君を指名いたします。
 本日はこれで散会いたします。
   午後三時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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