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1951/06/05 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第33号
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1951/06/05 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第33号

#1
第013回国会 電気通信委員会 第33号
昭和二十七年六月五日(木曜日)
   午前十一時三分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事
           山田 節男君
   委員
           大島 定吉君
           新谷寅三郎君
           水橋 藤作君
  政府委員
   電気通信大臣官
   房審議室長   大泉 周藏君
   電気通信省経理
   局長      横田 信夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 榮一君
  説明員
   電気通信事務次
   官       靱   勉君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○参考人の出頭に関する件
○連合委員会開会の件
○日本電信電話公社法案(内閣送付)
○日本電信電話公社法施行法案(内閣
 送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木恭一君) これより委員会を開きます。
 日本電信電話公社法案、日本電信電話公社法施行法案、いずれも予備審査、以上二件を議題といたします。
 会議に入ります前に御了解を得たいのでありますが、明日参考人を呼ぶことになつておりますが、小笠原委員のお申出の参考人は、今日小笠原委員が登院しておられませんので、人選は登院されてから決定いたしたいと思います。そこで元持株会社整理委員会委員の笹山忠夫君と、東大教授の石井照久君並びに鈴木竹雄君、このいずれか一名のかたにお願いしたいと思います。右のように決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認めます。それではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(鈴木恭一君) 次に人事委員会との連合委員会は昨日開いたのでありますが、いま一回程度継続したいという意見もございまするし、又事実質疑も途中で終つておりまするので、七日の土曜日午前十時に連合委員会を開きたいと思いますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(鈴木恭一君) 次に只今議題になりました二法案の逐條審議でございますが、法案の章によつて進めて行くのが便宜かと思いますので、さように進めて行きたいと思います。従つて、本日先ず日本電信電話公社法案の第一章総則について御質疑をお願いいたします。
#7
○山田節男君 この第一條の目的のところで、これはもとより今後制定されるであろう公衆電気通信営業法、これに基いてやるということになるのですが、大体この公衆電気通信営業法の公社に関する限りの関係のある事項を、これは資料として出してもらえればなお結構ですが、そうでなかつたら、今日できればそのポンイトだけでも、一つ概要、今案になつている公衆電気通信営業法ですね、例えば第一章の総則に関する限りの逐條的でもいいから、関連した点をちよつと説明して頂くといいと思うのです。
#8
○説明員(靱勉君) 公社が公衆電気通信業務を営んで行きます場合におきまして、いろいろ通信に関する法律の規制を受けるのでございますが、その現在の体制としましては、電信法の規定の適用を受けると、こういう形で、実は私ども現在の電信法は非常に改正を要する点もございますので、根本的に変えまして、有線電気通信を規律する法律と公衆通信業務の基本的な法律の二法案を目下準備を急いでおります。近く全部の整備を終る予定になつております。ただこの公社法におきましては、現行の電信法の規定によりましてやるという形になつておるのであります。
 第一章に関する、或いは営業法等においてどういうことを考えておるかという点でございますが、勿論公衆電気通信事業は独占でございますし、非常に公共性の強いものである、従いまして、或いは公平な通信の取扱とか、通信の機密の確保とか、或いは利用者に対する損害を與えた場合にはどうするか、料金というものはどうするかというような点は、いずれも現行におきましての電信法に従い、公衆通信法というものができましたら、それに従うという態勢で、只今の段階におきましては電信法によつて規律されるということが当然の形になつておるわけでございます。
#9
○山田節男君 すると今の次官のおつしやつたことは、結局現在この公社の基本法は電信法であり、或いはその他の関連規則である。そうするとこの公衆電気通信法ができたとすればこの公社法の内容を著しく変える必要はない、基本的のものは変える必要はない、こういう御意見にとつていいのですか。
#10
○説明員(靱勉君) 全くその通りでございます。
#11
○山田節男君 もう一つ、この第五條で示されておるいわゆる狹義資本説をとつておられる。で、この狹義資本主義をとりますと、大体この公社の資本額というものはどのくらいになるのか、これは関連資料を頂ければ結構ですし、それからプラスマイナスのこのネットが、資本金となるべきネットですね、これは大まかに言つてどのくらいですか。
#12
○政府委員(横田信夫君) その点につきましては今前にたしか資料を差上げたと思いますが、固定資産……、この狹義資本説によりまして、大体これは六月末の決算が正式に済まないとわかりませんが、約百六十億になる。これは固定資産、それから流動資産、貸借対照表上は借方に立てます固定資産、作業資産、流動資産、これに対して貸方のほうに立てまして、借入資本、それから自己資本、それから引当金勘定、これは貸借対照表技術でありまして、借方のほうで当然これを取除いてもいいわけでありますが、減価償却引当金等のその引当金、これの三つになるわけでありますが、このうちの自己資本に相当するものがこの資本金になるわけでありまして、約百六十億程度になるものと考えられております。
#13
○山田節男君 これは今まで我々がこの国会で審査した鉄道公社、日本国有鉄道公社、それから例の専売公社、この場合はいずれもいわゆる広義の資本をとつたわけですね。専売公社はこれは私は多少違う性格を持つておると思うのですが、少くとも鉄道公社と電気通信事業とはほぼ似た点が、共通の点があるのじやないか。前の二公社については広義の資本説と言いますか、広義の資本主義をとつている。電気通信事業に関しては特に狹義の資本説をとつている。これは成るほど公社の経営から見て相当復旧その他破損の部面もあるし、これの評価の点においても特殊の考慮がいるということはわかります。又一方これはどうせ儲からんであろうという見込からすれば、成るべく資本を少くする、いわゆる評価額を少くするということはわかる。これはわかるが、少くとも国有鉄道公社と専売公社がああいう広義の資本説をとつて、今回はこれを狹義の資本説にするというような経営……、将来の経営部面からはわかりますけれども、今までこの広義の資本をとるについての政府委員の、吉田内閣の下における政府委員が言明している点ですね、それと、今回はこれは狹義の資本説をとるというその根拠の相違ですね。これは根本的には僕はどこかに電気通信事業としてそうせざるを得ない理由があつたのだろうと思います。そういう諸点を立案当時にどう考えたのか、この点を一つ承わつておきたい。
#14
○政府委員(横田信夫君) 今のお尋ねの点についつてお答えいたします。実はこの問題につきましては、或る意味において先輩である国鉄公社、専売公社のほうの意見を随分聞いたわけでありまして、実は鉄道公社も、公社法の中では広義資本説をとつたのですが、一方実行においてこれが相当それに無理があるというので、国有鉄道のほうも施行法のほうでは狹義資本説をとるというようなことになつて来たわけです。その間非常に矛盾しておる。で、やはりこれは事業である以上は、借金とそれから出資というものを区別したほうがいい、このほうが当然だと思うのでありますが、で、それを広義資本説をとりますと、自己資本のほかのいわゆる借金も資本金の中へ全部こめてしまうということに当然相成るわけであります。で、その関係はやはりこの事業会計としての本当の姿は、この出資というものと借金というものを別にしたほうがいい、こういうのが本当の姿であろう、むしろこちらのほうが本当の事業会計としての姿であろうという意味でありまして、別にこの資本金を特に少くしたいというような意図でなくして、事業会計の本来の姿がむしろこれであろう。で、今の借金のほうは借金として残しておく。で、その借金の主たるものは御承知のように公債、借入金等でありますが、これは公債、借入金としては、この公債、借入金の政府の借金は国民に対する借金でありますので、これは一団経理するという建前になつておりまするので、本法にありまするように、一応大蔵省にこの借金を残しておいて、公社はそれと同額の借金を国家に借りる。で、利子の支拂を実質上全部公社が国を通じてそれを拂つて行く、こういう形をとりましただけでありまして、いわゆる出資に相当するものと借金というものは別にしております。これはむしろ事業会計の正しい姿だろうということで、本法のような形をとつたわけであります。
#15
○山田節男君 これは何遍も申上げるがごとく、昨年の七月でしたか、佐藤さんが大臣になられて間もなく、この電信電話事業を民営にする、ゆくゆくは……。それについては現在の電気通信のやつている事業が、大体三億六千万ドルくらいだ。そうするとその佐藤君が新任早々、三億六千万ドルくらいだろうというような評価額を言うということ、これはまああとで佐藤君は打消していますが、取消していますが、併しこれはアメリカにも伝わつております。スターズ・アンド・ストライプズにも出ています。日本タイムスにも出ています。これは取消しても、就任早々の大臣がああいつた資本額を一応示している。三億六千万ドル、約三億七千万ドルとしても、三百六十円パーでやつても、一千数百億の公社になる。だから国鉄公社の場合を考えても、これは御存じの通りの相当な額になる。ところが今度今あなたが言われるような事業会計というものから見れば……、というので狹義資本説をとる。そうすれば今度は百六十億になる、資本金が……。そうするともう殆んど十分の一くらいになつてしまうのですね。その佐藤大臣が就任早々になした言明の、いわゆる三億六千万ドル説というものから言えばですね、そこに非常な開きがある。これは併し狹義資本の説をとれば、その数字が減るということはわかります、ネットですから……。が、これを私は狹義資本がいいの悪いのということは今ここでは申しませんが、これは大臣との質疑応答になるだろうと思うが、そういう形でこの法案は何回も練りに練られたということで、佐藤大臣が言明されたときは第二次案か、第三次案か知らんけれども、とにかく広義の資本ということも今日に至るまでは考えられたに違いないと思うのですね。広義の資本は、いわゆる国鉄のやつたような数字でやると、これは何百億円、何千億円になる。そういう数字を今までお出しになつたことがあるのですか。
#16
○政府委員(横田信夫君) 只今の御質問にお答えいたします。実はこれは前に資料として差上げてございましたように、まだ大臣の言明のことは全然存じ上げません。併し資料に差上げましたように、この資産というものは、資産自身は固定資産、作業資産、流動資産、こうあるわけでありまして、この固定資産はこれは帳簿価格といたしましてお手許に差上げましたように、七百六十四億、それから作業資産が百二十九億、流動資産が六十三億、全部で九百五十七億ということに相成つておるわけであります。この固定資産を再評価した場合にどのくらいになるか。これは全部棚卸するわけでありますけれども、正確に言うと棚卸しなければならないわけでありますけれども、よほど口数を要しますと思いますので、後方に書いてありますように、二十九年末までに再評価をいたしたいと思つております。鉄道のほうも再評価は済んでおりませんが、併し指数法で今の帳簿面だけで、棚卸をせずに帳簿面だけで指数法によつて換算いたして見ますと、約二千七百億くらい固定資産が再評価されることに相成る、こういうことであります。従いまして借方のほうは固定資産、作業資産、流動資産というものの資産が出ている。併しこれは貸借対照表で申しますと、借方のほうでありまして、この資産に相当するものの金はどこから来ておるか、こういう問題が貸方のほうに載るわけであります。その貸方に載るものが、金の出た元がどこにあるか、借金で来たものもあるし、いわゆる出資金的な自己資本のものもあるし、その資産の経費で勘定の資産自身から落して行くやつと間接法で落して行くものもある、この三つが貸方のほうに載るわけであります。当然事業会計として見ますならば、貸方のほうの今のはどこから来たのかという場合に出資金に相当するものを以て資本金に充てるというのがいわゆる会計原則であるというのでこういう方法をとつたのでありまして、その意味において実質上は余り鉄道と変らないわけであります。鉄道のほうも今の公社法では広義資本説をとつたようにしましたが、施行法では実際困るので、狹義資本説を解釈上とり得るような解釈にして、第一條は、やはり資本金として出資に充てているのは狹義資本説の出資上の施行法で充てるようにいたしておるわけであります。その意味においてこの狹義資本説をとつたということは、むしろ事業会計の本質に反しているわけで特別な方策を新たにしようという意味じやなしに、事業会計の本来の姿をこのまま正直に出して行く、こういう法案の趣旨であります。今の器話の資産がどのくらいになるかという問題の固定資産のやつが今の帳簿価格といて七百六十四億の固定資産を再評価したらどうなるか、こういう問題の議論であるだろう、こう思しております。
#17
○山田節男君 そうすると、狹義資本の百六十億円と公社の資本金で資本金になるべき百六十億円というものは、これは公社ができた後にこれはたしか評価審議会ができているのですが、それでもう一遍再評価して本当の公社の資本金がきまるということですか。ですから百六十億というのは、再評価しない値段なんですね。
#18
○政府委員(横田信夫君) 今のお尋ねの評価審議会の問題は、現物出資として公社から国際電信電話株式会社に出資いたします設備、これを評価する委員会であります。従つて公社の全固定資産の評価ではないわけであります。併しお話のごとく、固定資産が極く一部でありますけれども、固定資産がここに再評価される。その場合に貸借対照表がどのように現われて来るかと申しますと、これは御承知のように、今のこの貸借対照表に現われて参りますものは、この再評価いたしましたものがいわゆる資本剰余金として出て来るわけであります。資本剰余金として出て来るこの資本剰余金を、一体利益的なものと考えるかどうかという点については、経理学者のほうにもいろいろ議論がありますが、今の通説は、これで利益じやない、いわゆる貨幣価値変動による資本剰余金として貸借対照表、これに上げるべきだ、それを現在の経済事情の場合に、それによつて増資するかどうかという問題は、又第二段階として別途に考えて行くべきである、こういうようなことになつているのが通説であります。従いまして、一部の両評価が出た場合に、貸方のほうにそれだけの資本剰余金としての差額がここに載つて来るわけであります。で、全面的に再評価いたしました場合も資本剰余金というものが出る、こういう形に相成るわけであります。
#19
○山田節男君 この電通省の事業が、一般会計から特別会計になつて来た場合、特別会計になつてからの減価償却と言いますか、減価償却の金額の総額と、それから狹義資本説に従つて資産の価額から負債の金額を控除する場合に、減価償却の償却金というもの、これは当然にとらるべきものか、この点を一つ……。この公社の場合、減価償却はどういうようにするか……。
#20
○政府委員(横田信夫君) お尋ねの点をお答えいたします。実は減価償却と資本金というものは、直接は関係ないわけでありまして、今の資産のほうの部類に固定資産、作業資産、流動資産の、この固定資産についても二つの方法があるわけでありまして、いわゆる取替資産として見て行くか、或いは償却資産として見て行くか、こういう二つの方法がありますが、我が事業におきましては取替法をとつていましたが、最近は減価償却資産として全部を見て行くという方法に変つたわけであります。従いまして固定資産に対応する減価償却をどのくらい見て行くかということが相当問題であるわけでありまして、お尋ねのごとく、問題は非常に重要なのであります。この固定資産を帳簿価格だけで、減価償却を間接法で持つて参りますと、資産を食いつぶして行くということに相成るわけであります。この意味で、この事業におきましても、二、三年来、この減価償却というのは御承知のごとく損益勘定における損費になるべきものであります。その見方は一応この固定資産を概算いたしまして、今の指数法により概算をいたしまして、これによつての減価償却額を損費として見て行く、いわば資産を食いつぶさなくて、この資産の健全性を維持して行くということを原則にいたしております。その指数法による概算が約二千七百億、それを前提にいたし、減価償却を事業会計としてはいたす、それによつて本年度の予算においても、そういう建前で国会の御承認を得たわけであります。
#21
○山田節男君 もう一遍ちよつと…。そうすると広義の場合には、リストに載つた財産が即ち資本金である、こういうふうに私は解釈するのですが、この狹義の場合には、いわゆる財産から負債を引いたものが、これがいわゆるキャピタルである。そういうような場合に、今のおつしやつたような、財産の減価償却されたものと、そういうふうに解していいかどうか。これはちよつと私異なつた見解を持つのですが、この減価償却の金額は、終戰後の特別会計として償却された金が二千億円になりますが、二千七百、そうすると、今度再評価する場合に、これはもう当然帳簿価格ということになる。帳簿価格ということになれば、減価償却されたものの帳簿価格になつて来るわけです。今二十九年とか何年までのものをあなた再評価するというように言われたでしよう。再評価の場合を、その点ちよつともう一遍……。
#22
○政府委員(横田信夫君) 私の説明が、非常に、どうもしやべることが下手なものですからはつきりしなかつたかと思いますが、実は固定資産の再評価が、今の指数法によつて既算いたしますと二千七百億くらいになる。それに対する償却というものは、これは償却率はたしか五%ちよつと切つておつたと思いますが、これを直接法で年々償却して行くという問題でありまして、従つて償却額は二千七百億に対しましての二十分の一程度のものを年々減価償却して行く、こういうことでありまして、その方法として間接法をとつている。これが減価償却の引当金になつて行く。併しこれは金で持つておつても、いわゆる損費にしてはいけないけれども、勿論減価償却額は損費でありますが、引当金というものはこれは金で持つておく必要もない。これは現実といたしまして建設改良の物にいたしておる。従つてこの減価償却引当金に相当するものも、金でなくて、実は設備に変つている、こういうのが現在の事業会計の状況であります。
#23
○新谷寅三郎君 簡單なことですが、逐條の質疑ですから聞いておきますが、第三條の二項の委託業務というのですね、この委託業務は大体趣旨はわかるんですけれども、こういうことまでやるのですか。つまり、本来ならば、まあ事業法は出ませんけれども、全般的に公社のやる公衆電話通信業務もあり、公衆に関係なく専属の電気通信の仕事もある、そういつた事柄に対する一般的な監督というものは、今度は政府案によれば郵政省がやるということになるわけですね。で、本来郵政省がその監督権の作用としていろいろの例えばでき上つたものの規格の検査でありますとか、そういつたことをやるだろうと思うのですね。それも郵政省がやらないで、大体公社のほうで、現在と同じように郵政省から委託を受けて公社がこういう仕事をやるというふうにも見えるのですが、而も郵政省の設置法の一部改正案、これによりますと、そういう特別の電気通信に関する機構がなくて、單にこの公社に対する監理官を数名置くだけだと、こういうことですね。ですから残された公社以外の電気通信に関する仕事の通信方面から見ての監督業務を一体誰がやるのか、それは公社が或る部分はこういうふうにして委託を受けてやるというふうに見えるのですが、そういうことですか。
#24
○説明員(靱勉君) 郵政省でやりますのは、要するに公衆通信業務でない一般有線施設に対する規律、現在におきましては電信法でなく、最近に有線通信法というものが制定されますと、その分野におきましては監理官がこれを監督するということになるわけであります。この公社自体が監督するということは勿論ないわけであります。そこで只今第三條に関連しての御質問でありますが、これらの例えば検査と書いてありますが、これは何も郵政省で規律しているから検査を受けるということではなくて、例えば或る機関が、政府機関でも民間機関でも結構でありますが、成る機械を買つたと、その場合に電通省でもそれを非常に使つておつてみずから検査されておる、一つ一緒に検査してくれんかと言われた場合にその検査を引受けることができるという規定でございまして、有線設備の監督に伴う検査を直ちにこれで以て規定しているというわけではないのです。ただ有線通信法の規定の内容によりまして郵政省みずから或いは機械の検査をしなければならんということになりました場合には、この公社に委託することは勿論この規定で公社の業務範囲としてそれはできるということになつて来ると思います。御質問の誰が監督するかということは、郵政省の監理官が監督するように郵政省設置法では相成ることになるわけであります。
#25
○新谷寅三郎君 そこで今のお答えで大体わかるのですが、一つは、この間の大臣の御説明では、私はこういう監理官制度というもの、これがうつかりすると組織を持つようになるのじやないか、そういうことになると、国家行政組織法の建前からいつて、非常に異例な組織ができることになつて、行政組織法の根本に反するのではないかという質問をしましたところが、そういう組織は持たないのだ、監理官が数名おつて、ほんのそこにタイピストとか、事務員が少しつくだけだという大臣のお答えであつたのですね。そういうものであれば、例えばほかの省にありますような技官というものにも類して来るので、私はあえて行政組織法上の問題を考えなくてもいいと思うのですが、今の事務次官の御説明のようになつて行くと、郵政省がそういうふうな事業法ですか、営業法ですか、そういう法律に基いた有線電気通信に関する事務の規律をやつて行くんだということになつて来ると、そういう規律をやるために相当の人数が要りはしないか、そうするとやはり課とかなんとかいうような一つの組織が監理官の下に必要になりはしないかということを心配するのですが、その点は大丈夫かどうか。それが一つと、もう一つは、先ほどお尋ねした問題に関連するのですが、その場合にあなたの言われたような方法で行くとして、結局一言で言うと、法律に基いて国民に対する権利義務の関係を規律するような事項を公社に委託するというのではない、これは他の方法によつてもやれるんだが、公社が例えばそういう検査をしたり或いは研究をしたりする機関を持つておるから、そこへ便宜持つて行つて検査を受ける、或いは研究をしてもらうというように運営される、結局いわば形式論的に言えば郵政大臣の持つている権限を公社に委託して行わせしめるというようなことはないのでしようね、ということをはつきりして頂きたい。
#26
○説明員(靱勉君) 初めの問題でございますが、監理官といたしましては、一応官房に内部規程として監理官室を設けまして、そこに監理官及びそのスタッフが入るわけです。公社或いは会社の監督機構としてはそういう形が非常にいいのだということで、そういう案になつておるわけでありますが、有線施設の郵政大臣の規律の作用というものは、在来実態を申上げますと、余りやられていなかつたという実態は委員の方もすでに御存じの通りなんでありますが、有線通信法ができまして相当業務過重になるという点につきましては、今回の行政機構の改革に当りましてはできるだけ最小限度の人をもつてやる、今後郵政省としましては一般会計としましては電波監理委員会及びその総局でございますが、それを吸収して行くという形になつて行く、郵政省自体としては特別会計として郵政業務を行うという系統になつておるわけであります。人員をどのように配置するかということは今後の郵政省の問題かと思います。一応今回の行政機構改革に伴う有線電気通信関係の監督としましては十数名の定員増を認めたに過ぎないという形になつておるわけであります。私ども中央機関として有線通信の監督等にどれほどの人員が要るかという問題は、更に有線通信法の制定と予算等の問題としましては更に検討される問題ではないかというふうに存じております。この二点につきましては、郵政省が行政事務をこれに委託するかどうかという問題でございますが、その点につきましてはこの第三條の業務の範囲としましては、特に委託によつて行うものは第二項に明らかに書いてある、これ以外の業務は行うことができない、仮に役員がそれ以外の業務を行えばこれは罰則規定があるわけでありまして、ただ第三條の一項の附帯業務その他第一條に規定する目的を達成するために必要な業務というものにつきまして或いは問題があるのではないか、只今のところ郵政省が今度改正される設置法によりまして持つ有線電気通信に関する規律の行政権を公社に委託するということは、只今のところ考えられていない問題でございます。
#27
○新谷寅三郎君 後段のほうはちよつとそういう監督事務を公社には委託する考えはないということに了解いたします。前段のほうで今ちよつと何か誤解じやないかと思うのですが、監理官室を置くという話がありましたね、というふうに聞いたのですが、現在の電気通信監室というものこれは一体本来ならば行政組織法から言えばおかしいと思うのです。当時も私そういう意見を言つたことがあると思うのですが、監理官室というような一つの組織になりますとね、ちよつとどこか知りませんが省には室を置くことができるというものでもないんでこれは置けないのです。やはりこれは一つの省の中の内部機構であると私は思うのです。それで何とか室を置いてそしてその下のほうに課を置かれるのか部を置かれるのか知りませんけれども、室として監理官が或る一つの組織を指示し運用して行くということになつて来ると、これはやはり私は行政組織法の問題として考えなければならんと思う。現在の通信監室のようなものはこれはあの法律に特別に通信監室を置くというので、法律上はいわば行政組織法の特例を置いてあるようなものですからこれは違法ではないと思うのですが、併し少くとも行政組織法の観念からすれば非常なこれは特例で、政府が行政機構の簡素化ということを考えるならば、そういつたものは整理して行かなければならんものだと私は思うのです。必要があれば局とか課とかいうような組織にされることはこれは勿論かまわないと思いますが、それをただ名前を変えて官にするのだということで、実は監理官室を置いて、その中であたかも局或いは課と同じように一つの組織を持たせて行くということは、私は今度の政府の提案の建前から見ると非常に逆行した考えだと思うのです。その監理官室と言われたのは、大臣はそういつたことは説明しなかつたのです。何かそれはあなたの誤解じやないかと思うのですが……。
#28
○説明員(靱勉君) 設置法に明らかに監理官を置くということで監理官の職務権限が書いてある。先ほども申上げましたのは本当の内部規程で行政組織としての室という意味で申上げたのではないので、その溜まりの部屋があるという意味ぐらいで申上げたのですが、今おつしやつたように行政組織としてそういうものを置くという観念ではないのです。
#29
○水橋藤作君 私はこの公社法案を逐條審議する上において、この第一條の目的を達成するには、現在のこの法律のままでは到底その目的を達し得られないというふうに考えておつたわけなのです。聞くところによると衆議院では相当大幅な修正を委員会で決定しておるように伺つているのであります。特にその中でも四十一條、六十一條のごときは当然我々も至極同感でございまして、ほかにもいろいろ修正がたくさん出ておりまするが、そうした修正がはつきりきまつてからでなければ我々が質問するにも非常に質問のする要点、又答弁なさるほうもこれがきまらなければ到底的確なる答弁もむずかしいのじやないか、かように考えます。併しながら当委員会としては今日は逐條審議という予定に組んでおりまするので、その予定には僕は異議が為りません。その意味におきましてこの修正に関連しない方面についての二、三質問したいのですが、目的の「公衆電気通信事業」云々、それから三條には「公社は、公衆電気通信業務」というふうにこう変つているので、これは何か理由があるのかどうか、先ず一応一点説明を願いたいと思います。
#30
○政府委員(大泉周藏君) 只今の御質問は第一條の「事業」と第三條の「業務」の関係の御質問かと思います。「事業」というのは私たちの考えでは幾つもの業務を行う経営的一体たるものが事業と考えておりますので、公衆電気通信事業として行われておりますこの日本電信電話公社のこの事業の中には第三條の公衆電気通信業務及びこれに附帯する業務その他この目的を達成するために必要な業務、これを全部合せましたのが公衆電気通信事業であると思います。
#31
○水橋藤作君 それはいいといたしまして、この第三條の中に国際電信電話を公社にするゆえんのものがあるんですから、これを除くどいう法律を入れなくても差支えないかどうか、この点一つ。
#32
○説明員(靱勉君) これは附則におきまして電信法を改正いたしまして、つ先ず公社のほうの附則におきましては公衆電気通信……施行法の二十二條でございますか、二十二條におきまして「公衆通信ノ用ニ供スル電信及電話ニ関スル業務大日本電信電話公社ヲシテ之ヲ行ハシム」というふうに現行の電信法を改正いたしました。そこで会社法を御覧になりますと、これに対応しまして附則の33でございます。今の第一條ノ二といたしまして、電信電話公社が公衆通信を行うということが改正になると同時に33、会社法の附則におきましてはその次に但書を加え、「但シ主務大臣ハ日本国外国間ニ於ケル電信及電話ニ関スルモノハ国際電信電話株式会社ヲシテ之ヲ行ハシムルコトヲ得」ということでございまして、法律的に申しますと、公社並びに会社が国際通信を行うことができることに相成つておるわけでございます。殊にこの施行に当りましては公社法が先ず施行される。会社法のほうの施行は規定いたしてあります通りに、本年度内で政令の定めに従い施行するということで、先ず公社の、現在電気通信省法に載つております公衆業務というものに実際移つて行く形に相成つて行くわけであります。将来の形としましては、並行しまして競争もできるような恰好になつて来ますが、これは会社法の説明のときに申上げたかと思いますが、国際通信は主として、原則として国際通信会社をして行わしめるという方針でございまして、これの施設の現物出資に当りましても、両者の間に協議が整わない場合には、郵政大臣がこれを決定するというような体制になつております。特に国際通信でも国内通信と一緒にやつている面もございまして、全然公社から国際業務を取るということは却つて法律の規定としまして面倒な形になりますので、両者並行しまして更に国際会社として、原則として行わしめるというような体制をとつておる次第であります。
#33
○水橋藤作君 了解しました。これは両法案が一緒に出たから、私もちよつとそれを考えたのでありますが、御説明で了解しましたが、もう一点お伺いしたいのは、この事務所の設置なのですが、国鉄では主管大臣の認可を要しないという、それから今、電信電話公社では主管大臣の認可を要すると、これはもう正反対の現われがあるのですが、こうした面はどういう影響があるか、又はどういうふうに考えておられるか、説明を一つお願いします。
#34
○政府委員(大泉周藏君) この事務所に関しましては、我々のほうも国鉄のごとく主管大臣の認可を受けないほうと、それから専売公社のごとく認可を受けるほうと両方あるという場合を考えたのでございまして、法務府との審議の際にいろいろ議論をいたしまして、その結果公社というものの従たる事務所というものは、一体如何なるものであるかについては、取引の安全の点においてもいろいろ議論がある。又広くは行政機関の一番大きなものに関連するのであるから、主管大臣の認可を受けるのが公社の性格として適当でないか、ついてはどうかという議論がありまして、その議論を必ずしも全面的に承認したわけではございませんが、この事務所というものが如何なるものであるか、如何なるものが事務所であるかということは、これは実は訴訟法の関係、或いは代理行為、契約した場合における執行、特に特約しなかつたところの罰則の規定というようなことが、現在の商法の規定におきましても事務所というものが非常に問題になりますので、そういう問題はやはり主務大臣の認可を受けて置いたほうが法規的な関係においても非常に明確であるという法務府の御意見に従いまして、我々も賛成いたしまして、特に認可を入れるという條文を入れたのでございます。
#35
○水橋藤作君 先ほど申上げましたこの総則の目的を達するためには、衆議院で訂正せんとしつつある箇條が、我々からするなら、これではまだ不満足なのですが、取りあえずこの訂正が決定してから逐條審議を進めます。そして予定の時間に間に合うように行きたいと思いますので、私はこれから先の逐條審議をすることを今日は保留いたします。
#36
○山田節男君 第七條の、日本電信電話公社の名称を、まあ何と青いますか、独占的な規定ですが、日本電信電話公社施行法の第二十二條によつて、大体日本電信電話公社は「公衆通信ノ用ニ供スル電信及電話二関スル業務ハ日本電信電話公社ヲシテ之ヲ行ハシム」大体これは独占形態の規定だと思うのですが、然るにもかかわらず、第七條に日本電信電話公社の名称の非常に専売独占的な規定を設けて、而も罰則まで大分あると、これはどういう意図なのか。或いは将来民営に移行する場合に、或いは公社が電悟電話の事業は独占的にやるのだけれども、その必要に応じましては民間の会社との併存ということを予定して、こういう附則を設けたのかどうか、その立案者の狙いをちよつとお聞きしたい。
#37
○政府委員(大泉周藏君) この七條につきましては、御質問のような民営を前提とするような意向は毛頭ございません。ここに規定いたしました趣旨は御説の通り、このような法律的な独占的な事業を行うものの信用を維持するために前例に倣いまして、この名称の使用制限を定めたものでございます。
#38
○山田節男君 これは国際電信電話会社の場分は対外的な見方があるからこれは必要だろうと思う、混同を避けるし、皮肉にも非常に混同を起しやすい名前です。会社法案では而も罰則規定まで設けて名前を独占しようとしている。国際電信電話会社の場合にはこれは了承し得るのですね。併し国内の電信電話公社が今言われたように、或いは法律で定めてあるように、当然他のものがこれと競合とか、或いは併存的な営業をすることができないということになつておれば、何も好きこのんで日本電信電話公社というのを作る余地はないと思うのですがね。然るにあえて体裁というか、こういう文句が現われて、自分で独占的な、本質からいえばこういう規定は必要ないと思う。対外的には勿論日本という名前をつけてある以上は、こういう名前を使用するものはないと思う。だからどうも今のあなたの御説明では余り念が入り過ぎて、それよりか普通の会社規定によつてこの公社は何々をする、これであつても私はいいのじやないか。異例な措置をとつておられるから私申上げたのです。それではいかん。で、こういう競争会社が、混同するような会社が一体できる可能性がありますか、この法に謳つたような……。
#39
○政府委員(大泉周藏君) 御質問御尤もでありまして、国鉄の場合なんかには名称制限はいたしておりません。ただこれにつきまして我々電信電話事業の者として、名称の混同を起すというものはないと思いますが、広告業者等におきまして通信という名称を使つたものは非常に多くありまして、仮に日本通信公社といつたような名前を掲げて、その名称を使用制限をしないということになりますと困るであろう、だから現実に電気通信省が困つているような実態からいたしまして、この規定は必要であろう。大体商法におきますると、商号について使用制限が掲げられております。このような大きな独占事業体については日本全国に亘る名称使用制限をそのまま取入れて特例として定めてもよかろうというような解釈からこの規定を置いたのであります。
#40
○委員長(鈴木恭一君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#41
○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて下さい。第二章の経営委員会に入ります。
#42
○新谷寅三郎君 ここではいろいろお聞きしたいことがあるのですが、余り時間もありませんので、ただ一つだけ聞いておきますが、この経営委員が、他の法令にもこういう例はありますから、同じような性質を持つているものという了解の下に質問するのですが、結局総裁、副総裁以外の三人の経営委員、この委員の選任の基準と言いますか、選任の方針と言いますか、どういう方面から選ぼうとするのか、或いは成るべく関係の各界から選んだほうがいいということであるか、或いは他の法令にあるように、地区別に、例えば北のほう、南のほう、真中というようにして地区を考慮して選任しようというのか、そういう点は何か政府において特に方針を持つておられるのですか。
#43
○説明員(靱勉君) 経営委員会の委員につきまして、別段選ぶ基準を、国鉄等と異りまして、或いはNHK等と異つて、書いてないのでありますが、結局私どもの考えといたしましては、やはり経営委員会の性格に鑑みまして、この企業経営に対して大局的な経験知識をお持ちになる非常に優秀なるかたをお願いしたいということだけを考えておりまして、地区別ということは考えておりません。それから特別にどういうふうなかたということは、只今申したように、結局経営委員会の性格からしまして、これに最も適当なかたを選ぼうというだけの考えでございまして、いずれ具体的に政府できめまして両院の御承認を得るという形になつておりますので、両院の御意思もそこに反映されるものではないかというふうに考える次第でございます。
#44
○新谷寅三郎君 その程度の御説明しかできないでしようか。私は最小限度こういうことは言えると思うのです。こういう経営委員会は、地区とか或いは関係事業とかの利益代表であつてはならないと思うのです。広く国民の利益を全部の委員が代表して、そうしてこの第一條に書いてあるような方法に電気通信事業を持つて行くという性質のものでなければならんと思うのですが、これに御異存があるかどうか。それから、いわゆる学識経験者というものを考えておられるわけですが、特に電気通信事業の今後の経営に当りまして、どういう点に重点を置いて選任をしようとしておられるのか。結局個人々々が、この人は経験も多少あるし、又識見も持つておられる人だから適当であるというだけの基準で選んで参りますと、これは両院で同意を與えるか否かを決定する場合にも、それぞれの見地からそれぞれの意見が出て非常に困るのではないかと思うのです。大体この経営委員の選任については両議院の同意を得てきめるということになつておりますので、できれば政府がこの委員会を通じて、大体どういう方面からどんな人を選ぶのであるかという、これは具体的な個人ではありませんが、この選考の方針については両議院のかたがたの意向、方針というものを十分汲み取つて、そうして選考せらるべきだと私は思うのです。ここには何も書いてありませんから、法律にこだわることはできないわけなんですが、政府はただ、今靱次官の御説明のように、よい人があればその人を持つて行くのだと、いずれ両議院で同意を與えられるかどうかきめられるのだから、そのときに両議院で審議してもらいたいというようなことでは摩擦が起るのではないかと思われますが、この点どうなんですか。もう少し方針について委員会を通じて国会側を十分に論議し合つておいたほうがいいのではないかと思うのですが……。
#45
○説明員(靱勉君) 只今極めて抽象的にお答え申上げたので、御意見も出たかと思うのでありますが、勿論この公社の目的とするところは、第一條に掲げてある通りでございます。それから経営委員会の権限といたしまして、これは例示的でございますが、公社の業務の運営に関する重要事項を決定する機関として若干例示的にそういうものが書いてあります。これから見て参りますと、やはり勿論事業に関しても、全体の公共の利益を増進するということに対して非常に見解を持つておられるかた、勿論電気通信等が非常に国民全体に利用されておる現状におきまして、事業に対して大体のかたは認識を持つておられるというふうにも考えられるのではないかと思いますが、結局公社に移行する基本的な方針、即ち資金の獲得をできるだけ円滑にして行きたいということと、経営能率を向上して行くという点にあるわけであります。従いまして経営委員会としましては、そういうような面に特に経験のあるかたというものは非常に適当であるのではないか、即ち経営能力の非常にあるかたと申しますか、その点は資金面等に関連もいたしておるわけであります。学識経験と言いますが、学識の問題、或いは利益代表というお言葉をお用いになつておられましたが、結局これは利益代表と申されても、国民の利益を増進するという観念でございますので、利益代表というものをどういうふうに考えるか、その点は若干私どもちよつとわわかりかねるのでございますが、今言つたような一番の基本は、率直に申せば、大企業に対する経営の経験なり、全般的に事業に対しての認識というような問題を中心として適当なかたが選ばれるものと考えるわけでございます。
#46
○新谷寅三郎君 どうもピントが合わないですね。私が利益代表という言葉を使つたのは、例えば関連産業の利害関係を代表するような者を選ぶとか、或いは関係の団体の利益を代表する者を選ぶというような意味で、狭い意味で言つておるわけなんです。そういうふうな利益代表であつてはならんと思うのですが、この第一條に書いてある目的で言えば、すべての経営委員が国民の利益を代表するのだというような意味では、国民の利益代表と言つてもいいでしようが、利益代表という言葉は、そんなに普通には国民の利益代表というようなことは言わないだろうと思う。私は通常の観念に従つて言つたわけなんですが、その点誤解があれば、私の言つた意味はそういう意味であるということを御了承の上で御答弁願いたいのです。今お話によると、例えば経営方面或いは資金方面というような例示がありました。私も成るほどこれは相当資金面で困難を来たすだろうと思いますから、そういう方面で非常に学識経験の深い人を加えられるということは一応尤もだと思います。併し経営方面ということになつて参りますと総裁、副総裁である経営委員は経営方面の担当者で、又最もそれに造詣の深い人が選ばれるわけでありますから、経営方面は少い委員のなかでそう数を選ばれますよりも、むしろこれは他の重複するような趣旨の委員会があるかも知れません、例えば郵政審議会という審議会があるそうでありますが、今度は電気通信事業の関係もそこで一応審議をして行く、そうして関係大臣に必要な意見を述べるというような機会があるわけですから、国民がどういうことを欲しているか、どういうような点で困つておるかというような事柄はそういう審議会なんかの空気でも現れるでありましようが、経営委員の中にもそういうふうな国民全体の意向を代表するような人を加えていわば非常に公正にものを判断して行くような人が入つていなければならないのじやないかというようなことも考えられるわけなんです。それ経営委員会という名前から行くと、公社の事業運営がうまく行つて、そうして建設資金も十分にできて、そういうふうな方面で力もあり、十分アドバイスもできるような人というようになつて来るのですが、それだけでは足りないのじやないか。私はもう少しこの経営委員というものの性格が性格であるだけに、第一條に書いてあるような目的に副つて国民全般の、つまり一般の利益を公平に代表してくれるようなそういうような発言をし得る立場の人を経営委員にも加えて置かれるほうがいいのじやないかということを考えておりますので、今申上げたような質問をしているわけなんです。ただ学識経験で事業に深い知識があつたり、関心があつたりということではなしに、違つた角度から見て委員を選任されたほうがいいじやないかということを考えておりますので、この点は次官からお答えにくければ或いは大臣からお答え願うことにしてよろしうございます。
#47
○委員長(鈴木恭一君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#48
○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて下さい。この逐條審議はなお継続することにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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