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1951/06/09 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第35号
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1951/06/09 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 電気通信委員会 第35号

#1
第013回国会 電気通信委員会 第35号
昭和二十七年六月九日(月曜日)
   午後二時二十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事      山田 節男君
   委員
           大島 定吉君
           寺尾  豊君
           新谷寅三郎君
          小笠原二三男君
           稻垣平太郎君
           水橋 藤作君
  衆議院議員
           井手 光治君
  政府委員
   電波管理委員会
   委員長     綱島  毅君
   電波管理長官  長谷 愼一君
   電気通信省電気
   通信監     山下知二郎君
   電気通信大臣官
   房審議室長   大泉 周蔵君
   電気通信大臣官
   房人事部長   山岸 重孝君
   電気通信省業務
   局長      田辺  正君
   電気通信省業務
  局国際通信部長  花岡  薫君
   電気通信省施設
   局長      中尾 徹夫君
   電気通信省経理
   局長      横田 信夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 栄一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○参考人の出頭に関する件
○放送法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木恭一君) 只今より委員会を開会いたします。
 議事に入ります前にお諮りいたしますが、十一日の委員会において日本電信電話公社法案及び国際電気通信株式会社法案について、参考人として中山伊知郎君の御出頭を求めたいと思いますが、さよう取計うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないと認めます。
 なおその際に国際電気通信株式会社の清算人の代表者をお呼びしたいという御意見がございます。お呼びすることに取計らつてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鈴木恭一君) 御異議ないものと認めます。さよう取計らいます。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(鈴木恭一君) これより本日の議事に入ります。
 先ず放送法の一部を改正する法律案を議題といたします。本日は討論採決まで進みたいと思いますが、質疑のおありのかたはこの際お願いいたします。
#6
○山田節男君 この放送法の一部を改正する法律案について提案者からの詳細な御説明があつたわけでありますが、なおこれについて電波監理委員会網島委員長にも御質問申上げたのでありますが、私しつこいようですけれども、もう一遍これを確かめておきたいと思いますから、重複しておりますけれども、電波監理委員会の所信を伺つておきたいと思うのであります。というのは前回にも申上げたように、すでに半年或いはもう一年前にテレビジヨンの放送の申請が出ておるわけです。すでに二回に亘り極めて愼重にテレビジヨンの標準方式に関する聽聞会まで開かれた。これは電波監理委員会当局としては、ああいつたように三つか四つのテレビジヨンの放送の申請が出ておる。その中には今問題になつておる日本放送協会も申請しておるわけです。そうすれば電波監理委員会として先ず第一に考えるべきことは、民間放送はこれはもうできる。併しNHKがやろうということになれば、この問題になつておる放送法の第三十二條に一つの法上の欠陥がある、これを是正しなくちやいけない。これは電波監理委員会の責任じやないかと思う。然るに今日まで放つてあつて、衆議院のほうで議員提案でこの放送法の第三十二條を補う、つまり具体的に言えばNHKにも放送の審査を受ける資格を與えるというような処置に出たわけであります。この点が私はどうもこの電波の行政委員会という最高のものがあつて、その処置をとらなかつた、これが私はどうしても腑に落ちない、又そこにいろいろな疑惑、流説等が生れておるわけです。その点を一つ重ねて電波監理委員長から一体どうしてこいうことが放つたらかしてあるか、この点を一つ確認しておきたいと思います。
#7
○政府委員(綱島毅君) お答え申上げます。只今の御質問に関しましては、先般の当委員会におきましても御質問がございまして、私から申述べたところでございまするが、只今お話のように、昨年の八月に日本放送協会及び日本放送網株式会社等から出願がございまして、それ以前にございました出願と併せまして現在四件のテレビジヨンの出願が出されておる次第であります。ところでなぜ今までぐずぐずしておつたかというお尋ねだつたと思いまするが、御承知のようにテレビジヨンの問題は、それを実施するまでにいろいろな問題を解決しておかなければならないのでありまして、その先ず最初の問題は、日本において一体どういう標準の方式のテレビジヨンを実施するかということであります。この問題は山田委員からしばしばお話がございまするように、将来の日本のテレビジヨンの生死を決定する非常に大きな重大な問題でございます。電波監理委員会におきましては、先ずこの重大問題を解決すべく今日まで努力をして参つた次第であります。なおそのほかに申請を審査するに当りましては、開設の根本的な基準というものをやはり決定しなければなりません。これも電波法の規定によりまして聴聞会を開きまして、広く各方面の意見を聞きまして、そのテレビジヨンを開始するためのいろいろな條件をきめる次第でございます。なおそのほかにテレビジヨンの設備に関するいろいろ規定、規則類を整備しなければなりませんし、その他テレビジヨンの放送が実施された曉において運営をするためのいろいろな規則類の整備も必要でございます。そういうようないろいろな事柄を先ず法規の定むるところによりまして進めまして、それが揃つた上でいよいよ審査するという段階になるわけであります。その審査は勿論このテレビジヨン経営形態のあり方ということに入つて行くわけでありまして、その問題につきましては、しばしば山田委員から御忠告がありまするように、私どもも非常に愼重な態度を以て臨んでおる次第であります。ところでその審査をいたします場合に私どもといたしましては先般申上げましたように、現在の放送法及び電波法によりまして、日本放送協会並びに民間放送の審査ができるという考え方を持つております。その審査をいたしまして、経営形態その他につきまして一応の見通しを得た上でありませんと、私どもは軽々に放送法の改正ということは持ち出すべきでないと考えておるのでございます。なぜかと申しますると、政府といたしまして放送法を改正いたしまして、日本放送協会に聽取料を取る権限を與え、或いはその他のこれに附属したいわゆる日本放送協会に関連した法規の改正をするためには、先ず委員会自身日本放送協会にテレビジヨンをやらせることが適当であるという判断をいたしませんと、それは国会に提案できない、しないのが適当であると私どもは考えておる次第であります。なぜかと申しますと、ただ法律案だけ提案いたしまして、国会の御承認を得て、そうして審査した結果、電波監理委員会は日本放送協会に免許を與えないのだというようなことは、私どもとしてはとり得ないのでありまして、法律の改正を提案する以上は、その前提として日本放送協会にやらすべきであるという結論を持つた上でなければできないものと考えております。従いまして、先般も申上げましたように、日本放送協会がテレビジヨンを実施するためには放送法の改正が必要であるということは万々私どもはよく存じております。併しながらそこまでまだ結論は行つておりませんために、放送法の改正を国会に提案しなかつたゆえんでありまして、勿論私どもから今後申請を審査いたしまして、日本放送協会にテレビジヨンをやらせることが適当であるという結論を得ましたならば、進んで私どもの考えておるところの放送法の改正案を作成いたしまして、国会にお出しする考えでございます。
#8
○山田節男君 これはまあ委員長の今の所信ですが、とにかく今回こうして衆議院が日本放送協会にもテレビジヨンの放送ができるということをやらすに至つたことが、先ほど申上げたようにすでに半年前にそういうNHKという一つの公共事業体並びに純商業放送等が四つも出ておる以上は、機会均等という意味で、法的にNHKはできないのだということになれば、これは機会均等でない、必ずしもこれをやつたらNHKに許すという意味ではないのです。ですからそういうあなたのほうで免許の申請を受理して審査されることになれば、これはもうテレビジヨンの槙準方式並びに放送局の根本基準規則とこれは同じように重要な問題の経営形態というものをどうするか、ですから私はあなたが丁度外遊中であつたけれども、アメリカから帰つて来て十月の末にああいう突如としてテレビジヨンの標準方式を出されるから、これも重要なもので鉄道のゲージと同じようなものだが、同時に経営形態というものをどうするか、これは電波監理委員会が扱うには余りにも大きな問題です。私はそのときに、イギリスのビヴアリツジ・コミツテイとか、或いはフランスがああいう公共放送に至るまでの過程の説明を申上げる必要もないけれども、富安前委員長に、経営形態というものを一体どうするかということを同時にきめなくちやいけないものである、標準方式だけきめて、それから経営形態をどうするか、これは私はその当時も申上げたが、それは電波監理委員会だけできめるべき問題ではない。あなたも御承知のようにイギリスではこのビヴアリツジ・コミツテイというので経営体を如何にすべきかということを実に愼重審議をやつておる、フランス又然り、とにかく私は経営体というものを電波監理委員会はどうするのだ、国会は殊にこの問題について標準方式以上に関心を持たざるを得ないということを私は前富安委員長にもくどく申上げておる。それから岡咲副委員長、或いはその他の委員も私は聞いておられるだろうと思います。で私は今回のこの法律の提案は飽くまで民間放送或いは公共放送と言いますか、という場合でも機会均等にあなたのほうで、監理委員会で審査を受け得る資格あるようにする、これは一つの手段だろうと思う。これは私、井手委員がお見えになつておるから又後ほどお尋ねしますが、私はそう思う。そうであるなら電波監理委員会として最初からこの問題ぱ十分わかつておることであるから、今まで放つてあつたということは、今あなたがそういうふうな御説明をなさるけれども、これはまあ落し穴とは申しませんけれども、そういう目の前に放送法の第三十二條というのがある。私はそういうような処置を今までされなかつたということは、大体この放送の申請を受理されたときに将来のことを考えられれば、こういうことも考えていわゆる機会均等でNHKも審査を受ける資格があるものにするというのが電波監理委員会としての立場じやないか、然るに半年間も放たらかしておいて、而も衆議院で自由党の中ではいろいろな複雑な問題があつた結果出されたというところに世間の疑惑があり、不明朗な点があるのです。私はこれはもうきついような表現かも知れませんけれども、事ここに至つたような複雑な事態をかもしたということについては、電波監理委員会の処置が敏速であるようであつて敏速を欠き、将来に対する準備態勢というものに対して怠慢とは申上げませんけれども、テレビジヨンの標準方式或いは根本基準という問題についても一生懸命やつておられたからして、これと同時にこの経営の問題をいち早く取上げなかつたというところに今日の国会での一つの政治問題になつて来ておる。これが私は今日のようなこの問題についての極めて複雑な、それから悪く言えばこれはもう政治的な問題になつて、政治家のこれは要するに問題になつて来ておる。電波監理委員会が何のために存在するかわからないというようなことになつて来ておる。この点は私は飽くまで電波監理委員会が事態をかくのごとくに至る前に当然、私も再三申上げてあるのですから、経営形態をどうするかということをいち早くこれは取上げられなかつたところに今日の混乱を来たしたものである。これは私はあなたの責任を問うという意味でなく、私は非常に遺憾に存ずるのであります。
 それから第二にはですね、この第三十三條の例の標準放送、三十二條の「協会の標準放送(五百三十五キロサイクルから千六百五キロサイクルまでの周波数を使用する放送をいう。)これを抹消してここにただ放送と読み替えるような提案になつておるわけでありますが、これは将来のために聞いておきますが、この法規上或いはNHKのテレビジヨン並びにラジオ放送を含めてですね、このNHKの放送の受信設備を設置した者から料金を取れると、こういう標準放送括弧以下の文句になつて、放送と読み替えて、ラジオ放送、テレビジヨン放送、どつちもNHKがそれによつて料金を取れることに間違いがないかどうか、これは法規的の技術的な意味から一応御見解を伺つておきたいと思います。
#9
○政府委員(綱島毅君) 経営形態の問題に関しましては、電波監理委員会といたしましても徒らに放置したわけではありませんで、委員会といたしましても、従来寄り寄りいろいろ研究もし、又討議もしておるのでありますが、何分にもこの問題は非常に重大な問題でございます。それから又かたがた、しばしばの機会におきまして、山田委員からこの問題は非常に重要であるから愼重にやれ、余り結果を急いでそうして誤まりを犯しちやいけないという御忠告もございましたので、電波監理委員会としては愼重に研究中でありましまして、また結論を得ていないために法律の改正を提案しなかつたという次第でございます。国会におかれまして法律を改正されるそのときに、その改正によりまして電波監理委員会に対しましてNHKに許可すべしとか、或いは許可すべからずというようなことを強制するものでないというような御意向で立案されるということは、それは国会の意思が私どもに非常によくわかりまして、非常に結構なことでありますが、電波監理委員会が放送法の改正を提案いたします時分には先ず日本放送協会にテレビジヨンをやらせるのだという意思を先ず持ちませんと、それはやりにくいということは先般御説明申上げた次第でありまして、従つて今日までお出ししなかつたということでございます。
 次に三十二條の問題でございまするが、この今度のような改正が行われました曉におきましては、若し日本放送協会がテレビジヨン或いはその他の放送を開始いたしまして、受信機が普及されましたならば、日本放送協会はこれによりまして、契約によりまして料金を徴収できるということに相成るものと私どもも考えておる次第であります。
#10
○小笠原二三男君 今山田さんも御質問になりましたが、私提案理由に照らして具体的に二、三お尋ねした上で、電波監理委員会のお考えを承わりたいのですが、この放送法の改正の提案理由並びに提案者の審議の過程における答弁から見ましても、テレビ放送の許可をいずれかにせんとする意図のないことは明らかであつて、單に電波監理委員会が制定を下す資料として、公正な取扱を受けるようにさせなければならんと、こういうことに重点があるわけであります。私たち国会の立場において電波監理委員会の権限というものを仮に一応括弧の中に入れまして国会においてテレビ放送を如何なるものにやらせるかという意思を決定するというような、そういう内容も含んでこの法案を審議するとすれば、相当これは或いは審議もできると思う。併しそうではなしに電波監理委員会の決定に待つことを前提として、その決定のためのあらゆる條件、資料が公正に扱われなければならんというためにだけある今回の放送法の改正なのであります。従つて私はそういう不公正な取扱がこの法案は改正されない場合に行われるものかどうかということについては、電波監理委員会の責任において御答弁が願いたいわけなんですが、この前の答弁でも、今の山田さんの質問に対する答弁でも、その点は非常に明らかになつたようでありますけれども、内容に立入つてお尋ねいたしますが、今民間から申請されているものと、放送協会から申請されておるものとにおいてその電波法第六條の無線設備の工事費及び無線局の運用費の支弁方法というものが書類に記載されていなければならんというふうになつておりますが、このところが放送協会は不備であつて民間団体のほうは完備しておるというような点が、審査する場合第七條の三号「当該業務を維持するに足りる財政的基礎があること。」こういう場合の審査のために不利益であるということが私前提になつてこの法案が出ているように思う。従つて放送協会からはどういう内容でこの條項が出ており、客観的に見て民間側との間にどれだけのハンデキヤツプがあるものかお伺いしたい。それで而もそれが監理委員長の意見では、そういうことは不公平な扱いはしないという個々の條件については、どういう物指を以て判定を下し、そうして総合的にテレビ問題において認可を與えて行くという考えであるか、その点が明らかでないと、不公平には扱わないとさんざん言われても、これは関係者においては納得しないだろうと思う。この点を電波監理委員会として明らかにして頂きたいと思うのです。
#11
○政府委員(綱島毅君) 日本放送協会と民間側と、それぞれ申請書には法律の第六條によつて財政的な基礎について規律がございます。民間放送の場合にはこれは広告放送ができることになつておりますので、広告放送の收入を目安にいたしましてそれを計算しまして、財政的な基礎の裏付としておるわけであります。又建設費に対しましても、借入金或いは株式というものによつてそれを賄うということを規律しております。ところで日本放送協会は法律によりまして広告放送ができないことになつております。従つて勢い他にその財源を求めなければならないわけでありますが、申請書にはそれは聽取料でやりたい、月額これこれの聽取料を徴することによつてそのテレビジヨンの経営をやつて行きたいということが書かれておるのであります。私は日本放送協会がそういう希望を以て申請書に書くことはちつとも差支えないと考えております。電波監理委員会においてもそういう考えを日本放送協会が持つておるということを前提といたしまして、申請を審査するわけでございまするが、そのときには、勿論これは放送協会或いは政府だけではこれはきめ得ないのでありまして国会におきまして、法律の改正をして頂く、或いは收支予算、事業計画というものを承認して頂くということによつて、初めてそれが確立されるわけでありまするが、電波監理委員会におきましては、そういうことを前提といたしまして、そうして一応審査した結果、日本放送協会にテレビジヨンをやらせるということが適当であると考えた場合には、政府の責任において法律を提案し、或いは日本放送協会から出された收支予算、事業計画を国会にお取次ぎするというふうに考えておる次第でありまして、審査過程におきまして、私どもは法律がないからこれは財政的基礎がないと言つて審査を打切る、或いは申請を却下するというようなことは毛頭考えておりません。
#12
○小笠原二三男君 次に、その受信料の問題でございますが、受信料については明確に金額が見積られて出ておるのでございますか。
#13
○政府委員(綱島毅君) 現在手許にある申請書には月額二百円と、二百円を徴收すればテレビジヨンの将来の計画は成立つて行くというふうに記載されております。
#14
○小笠原二三男君 もう一点伺いますが、この今の放送法から類推して行けば、日本放送協会は受信料によつてテレビのそれも賄なつて行くというふうに考えられますが、そうでなくて、テレビだけは別途の方法も加味して経営をやつて行くというふうに、放送法の上において考えられる余地が監理委員会の責任においてあるのですかないのですか。
#15
○政府委員(綱島毅君) 御承知のようにテレビジヨンに関しましては、日本放送協会がその收入を何によつて確保するかということは規定がないわけであります。従つて、一応日本放送協会としては、月額二百円という聽取料でやつて行きたいという希望を持つて、そういう仮定の下に申請をして参つて来ておるわけでありますが、電波監理委員会といたしまして、それを審査いたしました場合には、これは聽取料によらずに、ほかの財源でやるほうがいいということも考えられ得るものだと思つております。これは政府といたしましても、日本放送協会の将来のテレビジヨンの財源をどこに求めるかということにつきまして、政策的にものを考えることは可能であると私は考えております。従いまして、聽取料でなしに、別に財源を確保することができることで、放送法の改正を国会に提出するということもあり得ることだということは申上げております。電波監理委員会としては、まだ結論を持つておるわけではございませんが、あり得ると考えております。併し、今度の改正によりまして、国会におかれましては、日本放送協会がテレビジヨンをやる場合には、ほかの方法は考えないのだ、これは聽坂料でやはりやるという意思がはつきりされたというように私どもは解釈しておる次第であります。
#16
○小笠原二三男君 私もその点が将来各党においてテレビに対して政策決定するときに重大なる支障を来たすと思う。ここでこの法案を仮に承認するということは、料金を以て賄うことを肯定することであり、そうすればそのことによつて経営の形態がどうなつて行くかということは、或る程度狭められた枠で肯定して行くというコースを迫るので、それではまあ我々のような社会主義党としてはいろいろ根本的に考えなくちやならんという問題も起つて来るわけで、それでお尋ねしたわけですが、今明らかになつたことは、この法が通れば、料金で仮に日本放送協会がテレビをやる場合には経営して行くということを決定付けるということになるという点は明らかになつたのですが、もう一つお尋ねしたいことは、この陳情等によつて聞きますと、この国会が最近において閉会になるために、電波監理委員会の許可認可が下りたあとで收支予算なり事業計画を国会の承認を求めるという機会を失つてしまつて、次期国会までこの実現というものが、或いはもくろみというものが延びて行く、それでは困る。電波監理委員会が今月中に許可されるようなお考えのようだが、事前にこの法を通すことによつて認可のある前に収支予算、事業計画を国会の承認を求めておきたいというふうな意図があるように私は伺つておるわけでございます。これは当事者に是非この法案審査の過程において私は率直に改正意思を伺つたほうが、早く我々の判断を決定する途だとは考えますが、電波監理委員会として收支予算、事業計画については関係を持つておられるのですが、そういう手続方式を以て国会にそれが出て来ると……出すことについつて電波監理委員会はどうお考えですか。監理委員会の認可の決定のある前にこの方面のことは事前に国会に出して来るということについてはどうお考えですか。
#17
○政府委員(綱島毅君) 只今の問題につきましては、電波監理委員会が申請を審査いたしまして、これこれの問題について国会の御承認が得られた場合には、日本放送協会にテレビジコンをやらしたはうがいいというふうな結論を得ました場合には、先ほども申上げましたように事前に放送法の改正或いは収支予算書の承認ということを得まして、予備免許を與えるということにするのが原則として正しいと私どもは考えておる次第でございます。
#18
○小笠原二三男君 そうしますと、そうでない方法については望ましくないと、基本の許可、認可の問題がきまらぬうちにそういう関係のものを国会に出して承認を求めるというふうなことは望ましくないという態度のほうでございますか。どうも私の申上げておることに率直でないようですが、今の委員長のお話では、NHKにやらすべきでだということが一応公式のものにならんとしても、委員会の決定というものがあつた場合に、それの條件が満たされ、実現できるように事前に国会の承認を求めるように、料金なり或いは収支予算なり事業計画の承認を求めて一切を定めてそして同時に、まあ前後してでもいいのですが、見通しが立てば勿論認可して行くと、これがまあ最善の方法として考えられているようですが、そうではなくてこりの国会が仮に二十日なら二十日で終る、ところが電波監理委員会は二十四、五日でなければ許可、認可のことはどうもできないと、仮にそうなる場合にNHKのほうからこの放送法の改正が通つたものだから、だから一つ二十日までに国会に料金なり、收支予算なり、事業計画を事前に出して承認を求めて欲しいということで手続されて来たら、電波監理委員会はどういう措置をするか、又そういう手続について電波監理委員会としてはどうお考えになつておるかということをお伺いしたいのです。
#19
○政府委員(綱島毅君) 只今小笠原委員の申された最初のケース、これが私どもとしては最善であり、最も望ましいケースであると考えております。併しながらそういう法律の改正、或いは收支予算の国会の承認ということがなければ法律上予備免許を與えていけないかどうかという法律上の問題になりますと、現在の法律としては私どもは必ずしもそういう厳格な解釈をしなくてもいいと、法律はそこまでは禁止しておらないというふうに考えておる次第であります。と申しまするのは、要するに電波監理委員会がどういう見通しを持つか、財政的な問題に対しましてどういう見通しを持つかということにかかつておるのでございます。民間放送の場合につきましても、いろいろ株式の募集状況、或いは借入金の可能性の有無、或いは将来の広告放送の收入の状況、これらは挙げておりますが、要するにこれはやはり一つの見通しでございます。従つて電波監理委員会といたしまして、その見通しが正しいかどうかということをあらゆる面から検討いたしまして、そうして結論を得る次第であります。日本放送協会の場合には、その最善の方法は事前に国会にお出しして、国会の御意思を聞いてそうしてやるというのが最善の方法だと考えております。ところがこの問題と多少性質が違いまするが、非常に似た問題にこういう問題があつたのであります。これは姫路放送、姫路市が民間放送をやりたい、民間放送と申しますか、市の放送をやりたいという場合でございます。勿論市営でございますからして、その市のいろいろな経費の負担その他につきましては市会の決議或いは承認が必要であるわけであります。ところが市の事業として若しも認可されるものであるならば、できるだけ早くして欲しいという事情もあり、又私どもが愼重に審査した結果、市会の議長或いはその他の関係者のお話その他から伺いまして、これは大丈夫であるという見通しを電波監理委員会が持ちまして、そういう市の予算の市会を通る以前に予備免許を與えた例はございます。要するにこれは電波監理委員会の見通しの問題だと私どもは考えております。
#20
○小笠原二三男君 大体あなたのおつしやるほうの裏付になるようなんですね、御意見は伺つたが、私の端的な直接の質問に対する御意見は伺つておらんように私は思うのです。左側通行のほうだけ話をしないで、私の質問している真中の所へまともに御返事願いたい。ということは私個人の考えとしましては、電波監理委員会が許可、認可をする前にこの法を通す、そのことによつて料金が取れるという可能性を有し得る、そのことによつて認可のある前に収支予算、事業計画を国会に出して来る。そうしてそのことは電波監理委員会における認可問題とは何ら関連がなく切離された形で出て来るということについて、国会がいろいろのものを審議する上において如何かという疑問持つのです。そこで電波監理委員会が自発的に公正な判断の上に立つてそのことがいいということで出して来るのではなくて、放送協会の要請によつてこの收支予算、事業計画というものが認可とは切離された形で事前に出て来るということについてですね、どうお考えになつておるかということを伺つておるのです。なぜそのことを私伺つているかというと、その点を申上げないとあなたのほうでは答弁のしようがないと思うので申すが、そこで私はもう一つ質問しておきますが、それはあなたがたの今までの今日持つておる考、えというものは私は合理的であり正当であると考えているが、仮に今度は今放送法が改正になり、そういう予算の承認も求められて行くというコースに入つて行くことによつて電波監理委員会が、いわゆる提案の趣旨は公正な判定を下してもらいたいための條件を揃えるということですが、逆にこのことを通すことによつてそういうことが次々に起つて、却つて逆に電波監理委員会が公正な判断を下すのに内部的に支障が起つて来る、そういう論議の過程において……。これは国会も放送法案の改正を認めたし、それから従つて予算書も出すということになるならば、NHKにこれをやらせるというようなことが国会の意思ではないかというような論議等も仮にですね、行われるようなことになつて来て……或いは行われないとも思えるのですが、そういう意思でないことは国会は明らかにしているし、提案者も明らかにしているから。けれども多数の委員の公正なデイスカツシヨンに逆にこういうことが事前に行われることが望ましくない形を與えるのではないかという必配が一応あるわけなんで、そういう点、これは当事者の委員長に聞くことはどうもおかしい話なんですが、この法案が通つても君たちは公正にやつて行くか、はいやりますと言えばそれまでのことなんで、聞くことは無意味なのですが、私そういう考えを持つておるからさつきの質問を申上げているわけです。
#21
○政府委員(綱島毅君) 只今の点は私の個人といたしましては、最初は若干疑問を持ちました。併しながら提案者のかたからいろいろ提案の御趣旨を伺いまして、これは電波監理委員会の要請に対しまして、その方向をどうするというようなふうに持つて行こうという意思じやないということが私どもにはつきりいたしましたので、そういう事柄を委員の各位にも私から説明してございます。従いまして、そういう提案者の趣旨が私どもにははつきうしておりまするので、只今お話のような、これによつて直接どうのこうのということは起らないのではないかと考えております。
#22
○小笠原二三男君 それで又前のお尋ねに戻るのですが、收支予算なり事業計画なりを今国会に電波監理委員会の許可認可がきまるまでに出したいという協会側の希望がある場合には、委員会はどう措置されますか。
#23
○政府委員(綱島毅君) 日本放送協会がテレビジヨンをやりたいという趣旨を以ちまして事業計画或いは收支予算を作りまして、国会の承認を得たいということで政府に提出されることは、これはちつとも差支えないことだと私は考えております。但しその提出を受けました電波監理委員会におきましては、これを国会へ取次ぐわけでありまするが、その場合には法によりまして電波監理委員会の意見を附することになつております。この意見を附するということは、その内容でありまするところの先ず日本放送協会がテレビジヨンをやるということに対して、電波監理委員会がどいうことを考えているかということが先ず上つて来るわけであります。
 それからその次の問題として、その予算書の承認によつて料金がきまるわけであります。その料金が果して妥当なりや否やということに関しましても、電波監理委員会は意見を附して国会へ提出することになりますので、従いりまして電波監理委員会としてそういう方針を確定した上で意見を附して国会にお出しするということに相成ると存じます。
#24
○小笠原二三男君 次に伺いますが、これはほんの見通しなので、或いは委員長としてはお答えになれないというのが本筋かと思いますが、問題が余りに複雑と申しますか、いろいろ絡んで考えられる問題なので、率直に伺いますが、このテレビ問題の認可の時期はいつ頃になるという、お見通しで今検討を加えられているのか、この際明快にお示し願いたい。
#25
○政府委員(綱島毅君) 率直に申しますが、私どもまだその点ははつきりしておりません。と申しまするのは、御承知のように政府は郵政省設置法の改正を行うことによりまして、電波監理委員会が廃止されることになつております。その期日は七月一日でありまして従つて、今月は残り少いわけでありまするが、このテレビジヨン問題に関する限り、電波監理委員会といたしまして、数次委員会におきましてこういう結論を持つております。そのために仮に電波監理委員会が六月一ぱいで解消されるといたしましても、電波監理委員会といたしましては、その前にテレビジヨン問題についてなすべき職責は十分立派に果して行く、いわゆるいろいろな準備の問題、或いは経営形態に対するいろいろ問題、こういう問題に関しましては飽くまでも愼重に、あとで以てこういう決定をしたために日本のテレビジヨンが非常な困難に立至つた、或いは公共の福祉に副わなかつたというようなことがないように十分愼重にやつて行こう、そのためには電波監理委員会がなくなるからといつてこの決定を急いだり、或いは特に遅らしたりするようなことはしない。我々は最善の努力をして、間に合えば決定をするし、間に合わなければそれを次に引継いで行くという決定をしております。現在もその線で進んでいるわけでありまして、従つて今のところ私どもの手でやり了えるかどうか、これはまだはつきりいたしておりません。
#26
○小笠原二三男君 一通りはそういう御答弁でわかつたわけですが、ただ一応一通りわかつたというだけで、委員長としては電波監理委員会の職責権限を七月一日以降に郵政省内の大臣の諮問機関たる電波監理審議会と同一なものであるというふうに性格をお考えになつて、そういうふうな一応の見通しで、延びて行けばそつちのほうに移る、延びなければこの際やるというだけのことでお考えでございますか、この点も伺つておきたい。
#27
○政府委員(綱島毅君) 只今お尋ねの点は、私どもは電波監理委員会と今度予定されているところの電波監理審議会との性格がどうのこうのということと関係なしにそういうことは考えております。行政機構の問題は、これは別のいろいろな観点から政府或いは国会で御検討されるわけでありまして、従つて若し電波監理委員会が廃止されるということにきまりましたならば、次の電波行政を担任するところの政府機関にこれを引継いで行く、その機構が仮にどういう機構でありましても、それに引継いで行くというのが私どもの義務じやないかと考えております。
#28
○小笠原二三男君 まあこれは私の個人的な意見ですが、結論としては、電波監理委員会が長い間検討を加えて来たのであつて、これに画龍点睛の結論を入れることなしに審議会に仮に移るということになれば、審議会はそうはさせないとは言つても、形式上、法律上は單なるそれは諮問機関で、郵政大臣の決するところが終局の決定になるのでありますから、そうすれば、このテレビ問題が仮に若しも邪推するものがあるとして、どうしてもこの電波監理委員会においてきまらないという形体を以て審議会に送り込み、そうして大臣、即ち時の政府なり或いは内閣の考え方、政策なんというものが反映して、或いは直接それが最終的な決定となる可能性のある審議会に持つて行つたということは怪しからん、こういうようなそしりが若しも一部から起るということになれば、これも望ましいことではないというふうに私は考えるのですが、その点については自由に、愼重にさえやつておれば、時間的に延びて他の機関に引継がれようとも何しようとも俺たちとしては職責を盡したのだという態度で電波監理委員会はおられるわけですか。
#29
○政府委員(綱島毅君) 只今の問題はテレビジヨン問題にだけ限つた問題ではないと思います。電波行政全体の問題だと思いますので、電波行政全体に亘りまして少くとも電波監理委員会といたしましては、電波監理委員会が存続したほうがいいという結論は持つておる次第であります。この点は先般の委員会にも申述べた通りでございますが、併しこの問題は電波監理委員会のみの考え方ではきめ得ない問題だろうと存じます。従つて国会或いは政府において別の行政機関が適当であるという御結論の下にきめられましたならば、私どもは将来の電波行政はその機関で以て担当されるのがいいのじやないかと思つております。これはテレビジヨン、だけの問題ではないと思います。
#30
○小笠原二三男君 又端的に伺いますが、この法案に戻つて、そうしますと、電波監理委員会としては現在この法案が今通ろうとも、或いはあとであなたのほうの手を以て出して来て通ろうとも、このテレビの許可、認可の問題には何ら拘束も受けないし、影響もされないし、どつちでもよろしい、こういう御心境ですか。
#31
○政府委員(綱島毅君) 数次に亘りまして、提案のかたから御説明を伺いますと、この法律の改正は決して電波監理委員会の行政措置に対して或る力を加える、まあ言葉が悪いと思いまするが、その方向を示すというものではないという……方向にもいろいろございますが、要するに許可、認可の問題についてどうのこうのということではないという御説明ががざいましたので、私どもはこの法律が仮に国会でおきめになりましても、私どもの仕事の上には差支えないものと考えております。
#32
○小笠原二三男君 それでは、あなたにこれもお尋ねするのは当を得ないかと思いますが、関係のかたがおらんのであなたにお伺いしますが、この放送法を改正することによつて、審査のための條件を申請している各関係団体における條件を整えたいという意図でありますし、電波監理委員会もそのことがどうなろうと、今の段階においてどうなろうと電波監理委員会としては既定の方針で公正な取扱をやつて行く。こういうことですから、そうすると、かかつて後は公正であるかないかということは結局主観的な判断に待つよりほかない。それは関係団体がそのことによつて條件が具備せられれば公正であるとか、或いは具備され過ぎて不公正であるとか、主観の問題だけが残るというふうになるように考えておりますが、監理委員会当事者としてはどうですか、相当あつてのことですから、あなたのほうの側の意見を聞いておる次第であります。
#33
○政府委員(綱島毅君) 私どもは只今御発言のように、これは不公平と申しまするか。これによつてどうのこうのということにはならないと考えております。それから先ほどちよつと申し落しましたが、この改正によりまして、直接免許の問題には関係ないといたしましても、少くとも日本放送協会がテレビジヨンの経営をやつて行くためには聴取料でやるということにつきましては、国会の御意見がはつきりさして頂いたと考えております。
#34
○小笠原二三男君 まだ質問したいこともありますけれども、この辺で速記をとめて一つ懇談させて頂きたいと思います。
#35
○山田節男君 衆議院の提案者の井手さんにちよつと御質問申上げたいと思います。先ほど来網島電波監理委員長の御説明でおわかりになつたことと思いますが、電波監理委員会として何故三十二條を放置しておいたか、今電波監理委員長の口を通じて承わつたことく、この審査の段階に入れば、やはり機会均等で民間放逸も審査すると同時に、NHKの審査もして、三十二條は隘路にならんようにする、即ち国会にこの修正を出す肚でおるのだ、こういうのですね、然るに衆議院のほうでこういう法案をお出しになつた、これは勿論電波監理委員会当局とこの修正案についてはいろいろ御協議になつたことと思うのですが、御案内のように、このテレビジヨンの問題は衆議院は従来余り簡單に考えていた、例えばテレビジヨン放送の実施の決議案等も考え方が違いますけれども、私は少し考えが違います。それと又御承知のごとく電波監理委員会が例の標準方式の問題を出しまして、これも参議院の委員会の相当の議論のあつた結果、第一回を一月に公聴会を開きましたところが、御案内のように六メガというのが勝ちまして、電波監理委員会で六メガにたつたということは要するに民間放送の勝利だ、こういうように一部の新聞は伝え、或いは一般の我々の周辺に来る雑音は、これで六メガ放逸即ち民間放送が勝つたのだ、こういうことになつて、今回更に四月に第二回の聴聞をやつてもらつて、聴書、意見書が出ましたけれども、まだ委員会としての決定が出ておらない、もうすでにとつくに出ておるべきものがまだ出てない。そこに向つてこのテレビジヨンの放送についてNHKにもやり得るように放送法の一部改正ということをおやりになつた。これは私は極めて複雑な、殊に参議院におきましては非常な複雑な雑音、流説、策動があるわけです。これは我々は飽くまで公正に国家のため、国民のためというので審議しておるわけですが、この提案者としては、今のように網島委員長はそういう法律の改正の提案をおやりにならなくても、受理して審査の過程になつて来れば、この改正は自発的に提案をしたであろうと言う。衆議院でいろいろの複雑な事情からこういうようにおやりになると、このさ中において一層この紛糾を余計に掻き廻すような結果に実は参議院で陥つております。それで私は伺いしますが、今のような電波監理委員長の説明があるにかかわらず、衆議院としてはNHKにも一つの申請の、免許について審査を受ける資格を、いわゆる民間と同じような機会を與える、こういう意味でお出しになつたのかどうかという問題です。これがためにあなたがたのお出しになつた意図によつて、参議院におきましては一つの政治問題になつて来る、而も先ほど申上げたように、電波監理委員会がこれは怠慢です、標準方式と同じように同時に進行しておれば、こういうような混乱は起らない。ところが放つたらかしておいて、今お聞きすれば、これは審査の段階に入ればこの法律の改正をしたでしようと言うけれども、御覧の通りこの半年間テレビジヨンに関する波乱を生じております。私は提案者としてのあなたからのお口を通じてお伺いしたいことは、これは單なるNHKにも民間放送と同じように審査についての機会の均等を與えるという意味でこの提案をなさつたのかどうか、この点をお伺いしておきたい。
#36
○衆議院議員(井手光治君) お答えいたします。これは只今お話がございまするようには、私どもはさように考えませんが、いろいろの客観的な情勢等に鑑みまして、お話のように予備免許の問題をめぐり、審査の問題をめぐりまして、若干社会的に複雑性を加えておるということは私どもも認めております。そこで問題は、昨年衆議院におきましては、テレビジヨン放送の促進に関しまする決議案をいたしております。現実の段階といたしましては、只今お話がありましたように、メガの決定について最終的結論が出ようとしておる、而も昨年の八月から予備免許に関する申請者が出ていることもこれも事実であります。而も電波監理委員会は内閣設置法の改正によりまして、今月末を以てその任期を終ろうとしております。どんなことを申しましても、申請が受理されておつて審査の段階に入つており、而もこれが任期の終末において何らかの結論を出し得るかどうかは別として、審査の対象になつているということもこれも争えない事実であろうと思います。そこで衆議院といたしましてはいろいろ考えをいたしたのでありますが、こういう考え方によりまして、私どもはこの法案の提出をいたしておるということを率直に申上げてみたいと思います。そこで只今お話がありましたように、無線局の免許申請としてNHKのテレビの申請が電波監理委員会に提出されまして、仮に許可されるとしまするならば、その許可までにはおおむね三つの段階を経なければならんのではないかと考えております。第一は申請の受理であります。これは只今も電波監理委員長からお話がありましたように、申請手続に不備があつたり、或いはNHKの申請の資格がないとか、つまり法人としての存在の目的の中にテレビをやることが含まれておらんというときはこれは受理されないでありましよう。併し放送法の第七條、第八條についてはちやんとこれには目的を指示いたしまして、国会がこれを認めてその目的を達成せしむるようにその法人を設立したのでありますが、この受理については問題は恐らくなかろうと思います。第二でありますが、その次は申請の審査に入つて、その申請が受理せられまして、恐らく申請審査の段階にあるものと私どもは了解をしておるのであります。そういたしますると、電波監理委員会が放送法第三十二條の改正がなくとも審査は成し得ると言つております。これは明らかにたびたび委員長も申しておるのであります。我々も審査を成し得ると思つておるのでありますが、その審査を成し得ると思う考え方の中には審査條件の一つである財政的基礎の裏付がなければならない。これはちやんと法文にもその問題が誰つておるのでありますが、財政的基礎の裏付がなければならないということはこれはもう誰が見ましても審査の内容としては当然整えられておくべき性質のものであろうということが含まれておる、これがないということは何かしら審査はできるのであるが、審査の内容に適格な條件が整つていないという反論が出て来るであろう、こういうようなことも考えられるのであります。そこで第三は只今お話がありましたように、この申請に対する予備の免許の問題でありますが、電波監理委員会では三十二條の改正がなければ予備免許は與えられない、これは與えるとすれば、法律の敗軍と予算寳金面の調整等をいたしまして、正式に国会に出す、併しこれも只今委員長のお話を聞いておりまするというと、でき得れば好ましい條件だが、なくても法律上拘束されないように考えると、これははつきりいたしませんが、先ほど来の御答弁を聞いておりますと、そういうわけであります。併しまあ言つておることを一応肯定いたしまして、ここに私は一番問題が存するのではないかと思つております。我々がここで申しますことは、電波監理委員会が單に三十二條の改正ばかりでなく、事業計画、資金計画でありますとか、或いは変更予算に対しまする国会の承認がなければ予備免許が與えられないと言つておりますが、この事業計画とか資金計画、変更予算を先ずNHKが作成いたしまして、電波監理委員会がこれを受け、電波監理委員会は適当な意見を附しまして国会の承認を求めるということになつておるのでありまして、そういう段階に入つて初めて予備免許の可否ということが決定される、それが最終段階であろうと思う。この三段階の、三つの條件の中に一つの障害がある、これは只今申しましたように、財政的基礎の裏付をなさなければならないという審査の内容たる適格條件を補足しておくということが今日の段階においては適当であろう、こういう考えで実は本法案を提出いたした次第でございます。併し私どもは法の不備欠陥を是正しておくということにとどめたのでありまして、先般来申上げますように、監理委員会の予備免許の許認の問題につきましては何ら特定の意思は持つておりません、こういう考え方でございます。
#37
○山田節男君 今の井手議員のお言葉を聞きますというと、一つの機会均等を與えるために、民間放送と同じような機会均等の意味でお出しになつた、これは私は少くとも参議院から若しこういう修正案を出すとすれば、單に法理的の問題だけでなくいたしまして、これは御案内のようにNHKは放送法の第七條によりまして、いわゆるテレビ放送をするということになれば、これはあまねく日本全国にテレビ放送をしなければならん義務が負わされる。そういたしますと、これは今日ラジオ放送だけでも約七十億の予算ですね、テレビ放送をやるということにしますと、たとえ内部的には組織が別になつておりましても、NHKの名前でやるということになると、これは厖大なる恐らく百五十億を超えなければならん。そういつた場合に、これはアメリカでも現に二つのテレビの放送があつて問題になつておる、日本は今日多数の放送局があつて、なおいわゆる独占禁止法というものがある。NHKというのは單に予算だけの問題でなくいたしまして、放送法、電波法、これ以外に今度経営体といたしまして、これはイギリスではビヴアリツジ・コミツテイの問題がある。そこまで考えないで、ただ法理上の隘路さえ除けばいいのだとおつしやるが、今の参議院におきまして、これは電波監理委員会の標準方式の問題で六メガか七メガかで、民間放送かNHKかの問題があり、更にこれが今度の場合、この法案が通りさえすればNHKの勝だなんというような声が巷に満ちております。その中において我々は飽くまでも公正に将来の日本のためを考えてやれば、これだけでは親切じやない、又委員長も申しますごとく、経営形態の問題を我々は催促したけれども、一度も出していない。そうしてこういうようなことになつて来て、而もこれが公共放送にしてあるNHKでなくて、或る特殊の会社を起すとか、或いは独占禁止法というものに何をしない放送法第七條から言えば、若し日本放送協会に許可された場合にこれ又経営体としての大きな問題がある。私は若しこれを発案する場合は、そういうこともやはり注意して出すのが親切じやないかと、こう思うのです。私はこういう混乱して来たものは、もう電波監理委員長の言うごとく御心配なさるな、そういう時になれば我々も十分その他の條項を整えてNHKにも機会均等で審査を受けるようにいたしますと言つておりますので、私は今更この法案はそういう電波監理委員長の責任のある言葉がある以上、この法案を何も通す必要はないと思います。併し今あなたもおつしやつたように、衆議院でのいろいろな経緯は私も部分的には知つております。それから現在として放送の経営体というものは国会議員が今審議する立場になつていない、この機会均等という意味でお出しになつたということになれば、私は電波監理委員長の心配するなという言葉にかかわらず、又近来議員立法というものが選挙を前にしていろいろ国民の批判を抑いでおるが故に、私はこういうものを引込めてもらいたいという気持が非常に強いのです。強いが、今のような機会均等、そうして今のような経営体としての公共放送、民間放送、或いは独占禁止法、これらは日本の経済問題として大きな問題を次に提供して来る。こういうことは恐らくお答えになつていないのではないかと臆測いたします。そういうわけで、衆議院は極めて簡單にお通しになつておるけれども、参議院はこんないろいろの問題が起きておるのだから、政治問題にしてこれを解釈するということは立法者としてすべきじやないと思います。飽くまでもこれは放送法の趣旨に従つて電波法の一條の趣旨に従つて行動すべきだと思います。私はこれは丸で討論のようになりましたけれども、こういうような私は改正案を出すには、前に電波監理委員会と十分連絡検討がおありになつて、そうしてお出しになつたのだと実は思つておりました。この点はこれで全部解決したのじやないのでありまして、そういう問題、更に大きな問題が伏在するということを一つ提案者として十分御認識願つて、又衆議院のほうでも御論議願いたい。これ自体としては私は極めて不完全なものだと思います。それだけを一つ提案者に将来より立派な立案をお願い申上げます。
#38
○委員長(鈴木恭一君) ほかに御質疑はございませんか。
#39
○小笠原二三男君 先ほど申上げました通り質問はございます。けれども懇談会にして頂いて、事情が事情ですから、私の会派のみならず、他会派の御意見もお伺いして、この問題がうまく行けるように一つ扱つて頂きたいと思います。
#40
○委員長(鈴木恭一君) 只今小笠原委員から申されましたように、御質疑がなければ当委員会として懇談をいたしたいと思いますが、如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○山田節男君 さつきのお話にもありましたが、これは非常にデリケートな問題ですから、秘密会にして頂いて、委員だけでざつくばらんに話して、結論を今日中に出したほうがいいと思いますが、そうしなければ……。
#42
○委員長(鈴木恭一君) それでは秘密会といたします。
 午後三時四十二分秘密会に移る。
#43
○委員長(鈴木恭一君) 速記とめて下さい。
   午後三時四十三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時五十八分速記開始
#44
○委員長(鈴木恭一君) 速記を始めて下さい。これで秘密会を終ります。
 午後四時五十九分秘密会を終る。
#45
○委員長(鈴木恭一君) これにて本日の委員会を終ります。
   午後五時散会
ソース: 国立国会図書館
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