くにさくロゴ
1951/03/28 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第25号
姉妹サイト
 
1951/03/28 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第25号

#1
第013回国会 通商産業委員会 第25号
昭和二十七年三月二十八日(金曜日)
   午後二時五十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     竹中 七郎君
   理事
           古池 信三君
           栗山 良夫君
   委員
           中川 以良君
           松平 勇雄君
           山本 米治君
           高瀬荘太郎君
           山川 良一君
           小松 正雄君
           島   清君
           境野 清雄君
           西田 隆男君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       本間 俊一君
   通商産業省通商
   鉄鋼局長    葦澤 大義君
   通商産業省通商
   振興局長    井上 尚一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  誠一君
   常任委員会専門
   員       山本友太郎君
   常任委員会専門
   員       小田橋貞壽君
  法制局側
   参     事
   (第三部第一課
   長)      村田 育二君
  説明員
   通商産業省通商
   鉄鋼局鉄鋼政策
   課長      川島 一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○輸出信用保險法の一部を改正する法
 律案(内閣提出・衆議院送付)
○日本製鉄株式会社法廃止法の一部を
 改正する法律案(内閣提出・衆議院
 送付)
○ポツダム宣言の受諾に伴い発する命
 令に関する件に基く通商産業省関係
 諸命令の措置に関する法律案(内閣
 提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(竹中七郎君) 通産委員会を只今から開会いたします。先ず第一に輸出信用保險法の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑をお願いいたします。
#3
○境野清雄君 甲種保險から伺いたいのですが。甲種保險にこの実損填補制と比例填補制の保險料の問題がありますが、この差を具体的な問題に一つ御説明願いたいと思うのですが。
#4
○政府委員(井上尚一君) 従来広くは比例填補制でございましたのを、今度は制限付実損填補制になるというのでございますが、この内容を簡單に申しますと、例えば保險価額千万円といたします、そして保險金額八百万円、実際生じました損失が五百万円であつた、こういう勘定をしますと、そうすると比例填補制でございますからして、実際保險金としまして支拂います金額は実際生じました損失、即ち実際生じました損失の金額の保險価額分の保險金額、言い換えれば十分の八ということになりますので、今の例で申しますと、実際に支拂う保險金は四百万円ということになります。結局保險契約者のほうから申しますと、五百万円の損失であつて、そして四百万円の保險金をもらおうという場合に、どうしても八百万円の保險金額に対してかけなければならない。即ち保險金額八百万円に相当する保險料をあらかじめ拂込む心要がある、こういうことに相成りますが、今般の実損填補制のほうから申しますと、保險金額としましては、即ち従来と比べまして保險価額の観念がなくなりまして、そして契約上の保險金額としましては実際生ずべき予想損失の八割、即ち契約者がそのときに五百万円の損失が生ずるだろうと想定しました場合には、それの八割である四百万円を保險金額としてその契約を受けるという場合には、結局四百万円の保險金額に立脚しました保險料でいいということに相成ります。それから保險料に変りがなければ比例填補制に比べまして実損填補制のほうが保險契約者にとつて保險料の負担が遙かに軽くて済む、こういう結果になります。今般これを改正しました理由は、甲種保險がいうまでもなくいろいろな商品がございましてこれの輸出契約が戰争とか、或いはその他先方の輸入の制限とか、こちらの輸出の制限という非常事件の結果、輸出契約の履行ができなくなるという場合に生ずる損失を救済をやろうというのがその眼目ですが、結局機械だとかなんとかの場合と繊維なら繊維について見ますれば、結局船積前の危險でございます関係上、保險事故は生じましても転売がききます場合には損失が遙かに少くてすむ。転売のきかないような商品についてはその損失が非常に大きい。こういう関係で転売のききますような繊維製品なんかについて申しますと、今言いましたように、損失の八割程度のものを保險金としてもらおうという場合には保險金額をかなり大きくきめる心要がある。ですから繊維製品なんかについていいますと保險金額は非常に大きいが、併し実際生ずるこの金額、損失というものは比較的転売が可能ですから小さくてすむ、そういう繊維製品なんかの契約の例と、それから機械即ち大型の機械でございまして、先方の設計注文通りに機械を作ると結局事故があつて契約の履行ができなくなるという場合には、これは転売が殆んどきかない、そういう場合には損失が大きい。そういう機械、繊維というような商品の性質が違うような保險契約については、その保險料の負担と申しますか、契約者にとつて非常なアンバランス、不公平がそこにある。その不公平をこの際の比例填補制から実損填補制に修正することによりまして、商品の購入、商品の性質から来ます保險契約者の保險料の負担についての公平を十分期することが問題になる、というのが今般従来の比例填補制を実損填補制に切り換えました実質的な理由でございます。
#5
○境野清雄君 甲種保險の問題ですが、この甲種保險の問題の中で期待利益の填補を制限しておりますが、これは制限するのはどういう理由によつて制限せられたのかお伺いします。
#6
○政府委員(井上尚一君) 甲種保險は非常危險の結果としまして不測の損害をこうむる、その不測の損害を救済しようというのがこれのねらいでございますから、大体機械、当該商品の契約によりまして非常に不当といいますか、大きな期待利益があるという、通常の期待利益の限度を超えるような期待利益についてもなおかつこれを救済する必要はむしろないのではないか。言い換えればいうまでもなく保險制度は危險共通団体といいまするか、同様の危險を感じる契約者が全体としまして保險契約の締結によつてここに一種の危險共助団体を作ります、そうして保險事故の発生の結果その全体としまして集積した保險料收入中から保險金をこれに拂つて行こうというのがいうまでもなく保險の観念でありますが、この場合においてそういう期待利益が非常に大きいような契約者につきましては、その二割三割というような期待利益につきましてもこれを填補の対象と考えるということは、むしろ保險契約者相互間の公平の観念という点から申しても、或いは又本来の甲種保險制度を通じまして、そういつた不測の損失を救済しようという方法を通して輸出の円滑なる振興といいますか、そういうものを考えて行こうという制度、本来の根本の理由から申しましても、ここにおのずから妥当な期待利益の限度を設けたほうが却つていいというので、今般これを期待利益の限度一割というふうに設けました。
#7
○境野清雄君 次に丙種保險の点でお聞きしたいのですが、これはこの間丁度東京銀行の清水調査部長も参りましたときに百分の七十五というものは非常に少いのじやないかというようなお話、又清水君の話によると百分の七十五は実質には一〇%になるというような話をしておりまして、その一〇%になるということは私も納得できなかつたのでありますが、大体いずれにしてもこの百分の七十五という点を補填するだけでは不足じやないかと思うのですけれども、これに対してどういうようなお考えであるか。合せて何か大阪府あたりは地方庁として残りの二五%を補填するというような希望もあるように聞いておりますが、その辺のところを政府のほうはどういうようなお考えか伺いたいと思います。
#8
○政府委員(井上尚一君) 今般の丙種保險は銀行が輸出契約に関連する資金
 の融通をやろうという、この銀行がこうむるべき危險、結局満期になつてその資金の回收がないというこの危險をこの方法を通じてカバーしよう。本来これは資金の融通をやる場合に銀行としまして当然或る程度のリスクを負うというのは銀行の機能業務上これは本来そういつた性格がそこに入つているという点から申しましても、或いは又銀行が貸付先の調査、選定等につきましても銀行業務経営上十分なる注意といいますか、慎重を期して行くという点から申しましても、この際その融資金額につきまして一〇〇%保險でカバーするということは却つて制度の濫用になるということを考えるのであります。そういう点でこれは七五%がいいか、八〇%がいいか、或いは九〇%がいいか、いろいろ勿論これは論議の生ずる点ではございますが、いろいろこれは丙種保險の運用というものは財政上の負担にも密接な関係を有するということは当然でございますので、大蔵省方面ともいろいろ協議を続けました結果、従来の中小企業信用保險制度の例にならいまして一応今般は七割五分ということにきめましたわけであります。
 なお今お話の地方公共団体のほうで殊に六大府県の面では戰争前の輸出補償制度につきまして、地方庁即ち府県が追加補償をやつていましたような例にも鑑みまして、地方公共団体のほうでこの追加保險といいまするか、追加補償といいまするか、地方公共団体で残りの二割五分の範囲内において幾割かの追加保險をやろうということで目下準備中のように聞いております。これは各府県の態度によつていろいろ違いましようが、或る地方では一割とか、或る地方では一割五分というようなことを現在考えておるようでありまするが、この法案が国会の御審議をこの際了しまして、若し実施に入りました場合には各地方公共団体のほうでも計画中の追加保險のほうもこれは追つかけて進んで実施に入るというふうに期待を持つております。そうなりますれば或いは七割五分プラス一割合計八割五分とか、或いは二割追加ということに若しなれば九割五分というふうに相当業者といいますが、エクスポーター又はメーカーに貿易金融上相当貢献するところが大きいというふうに我々も考えております。
 なお先ほどの東銀調査部長の言葉を引用になりまして一割云々というのは、これは何らかの東銀調査部長の誤解ではないかと思うのでありまするが、今般は財政法の関係でこの保險契約の引受限度というものを一方できめますると同時に、一方で支拂保險金の限度というふうに、この丙種保険が財政上関係が深いという点から二重の枠をはめるということに相成りまして、丙種保險の二十七年度中に締結します保險金額の総額は三百六十億円でありすまが、そして一方支拂保險金の総額が三十六億円であります。言い換えればこれは一〇の危險率ということに相成りますが、填補の率は繰返して言います通りに、当該融資金額の七割五分というのが補填の率であります。従来こういうような保險をキヤンセル等の経験から割り出しますと、大体我々のほうの改支の見込について申しますれば、大体五%程度の保險の危險率と考えていいのではないか。こういう想定でありまするから、そういう点から言いますれば三百六十億の保險金額につきまして、結局五%ですから十八億でいい勘定であるわけでございますが、一応大事を踏んで三十六億円という支拂金の限度、こういうふうに設けた。言い換えれば危險率が大きくなつて一〇%程度になつて支拂保險金のほうは十分である、こういう計算であります。
#9
○境野清雄君 今のお話ですと、第七條の七十五というものは八十にしようか、九十にしようかいろいろ考えたが、七十五が妥当だというようなふうに話を私は了解いたしたのですが、たまたま例を引きましたのが中小企業の信用保險の問題が七十五なんだからこれも七十五なんだと、どういうようなお話でありましたけれども、中小企業の信用保險の七十五はこれはもう異論がたくさんありまして、九十以下じやなかなか信用保險の運用はできないのじやないかというような問題がある。ただまあこれはどうしても、信用保險のほうの場合は大蔵省が何といつても通産省の要望を聞かないのだ、要望さえ聞いてくれりや九〇%にしたいのだというような当時中小企業庁からも答弁があつたのでありますけれども、今のお話を聞くと七十五が妥当なんだというようなお話だが、やはりこれもそうでなく中小企業の信用保險と同じように百分の七十五でなければ大蔵省との折衝がつかなかつたのだ。でき得れば八十なり、八十五なりにしたいという通産省自体は希望があるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#10
○政府委員(井上尚一君) 今私の言い方が或いは不正確であつたかも存じませんが、我々の通産省のほうの当初の希望といいますか、原案につきましては八〇%乃至八割五分というものでやりたいと考えまして、大蔵省のほうといろいろ折衝を大分続けたのでございますが、いろいろ大蔵省の見地のほうからも反対といいますか、その他どうしても話合がつきませんので一応中小企業の例にならつてこの七割五分ということで出発することになつたということで、妥協の結果そういう程度になつたのであります。通産省としましての希望から申しますれば、成るべくこの率が大きいほうがいいという気持を現在やはり持つております。
#11
○境野清雄君 この丙種保險におきましては、輸出手形の保險はないようでありますけれども、輸出手形は保險するのか、その必要はないのか、その点をお伺いしたいと思います。
#12
○政府委員(井上尚一君) 普通の輸出貿手につきましては取消不能信用状でやつていますので、実際問題としましてその必要はない。言い換えれば、実際この丙種保險の主なる適用の対象としましては、信用状到着以前のいわゆる担保適格貿手といいますか、結局再割適格貿手につきましてはこの丙種保險の適用というものは実際上は余りないのではないか、かように考えております。
#13
○境野清雄君 同じくこの内種保險に関しまして契約締結の相手方が銀行というふうに謳つてありますが、この銀行という金融機関の範囲はどの程度までというふうにお考えですか。
#14
○政府委員(井上尚一君) 銀行としましては普通の市中銀行とそれに商工組合中央金庫及び農林中央金庫というものをこの対象と考えております。
#15
○境野清雄君 このやはり丙種保險の問題ですが、保險料を被保險者に負担させることはできないという理由を一つお伺いしたい。ということは、これは中小企業の場合にはこれが相当難点になりはしないかというような考えでありまして、中小企業の場合には保險が行われないのだからこの点は考えなくちやならないのじやないかというふうに思うのでありますけれども、この保險料を被保險者に負担させないということについてはどんなようなお考えですか。
#16
○政府委員(井上尚一君) この保險料につきましては、これを銀行の負担ということでは実際上この制度の運用の効果が十分期待できないと考えまして、我々としましては、保險料の負担を契約者のほうに転嫁し得るような方法を講じたいということで、先般来大蔵省のほうと鋭意協議折衝中でございます。我々のほうとしましてはその点を非常に強く考えられまして従来いろいろやつて参りましたが、今日までの段階では最終的な了解といいますか、まだそこまでの意見の一致という最終的な決定には参つておりませんが、通産省としましては飽くまでもそういう方向で交渉を継続したいものと考えております。
#17
○境野清雄君 次に丁種保險についてお伺いしたいのですが、丁種保險の第十一條に当該貨物の見本の輸出という点があるのですが、貨物の見本の輸出となつておるので、見本品の製作は保險されるのかどうかという点についてお伺いします。
#18
○政府委員(井上尚一君) 見本の製作費も入るというこれは考えでございます。
#19
○境野清雄君 丁種保險について見本の輸出とその他宣伝によつて、保險金の支拂後に大いに輸出が伸長したというような場合にはどうするのですか。
#20
○政府委員(井上尚一君) これは損失が生じませんければ保險金としては勿論拂わないわけでございますが、これの損失が生じたかどうか、損失の計算につきましてはいろいろ回收率とか回收期間とかいろいろ計算方法はかなりむずかしいことに相成ろうかと存じます。一例を申しますと、仮に千万円の輸出があると、そうして一割の利潤がある、そうしますと、百万円の宣伝広告費を投じまして千万円の輸出があつた、そうすると、これで丁度一割の利益で以て、百万円で以て結局その宣伝広告費は回收がついたというような場合に、それを回收率は一割、即ち十分の一である、こういう観念でありますが、そういうような回收率というものをいろいろな商品についてあらかじめきめまして、仮にこの際百万円の宣伝によつて従来の輸出に比べて四百万円の輸出が増加した、伸びたと、そうしますと、結局百万円投じました効果として四百万円の輸出の増額となつた、そうしますとこの場合同收率を先般言いましたような例で仮に十分の一という計算でやりますと、四百万円かける十分の一と四十万円である。そうすると広告費に費やした費用は百万円でございますから百万円マイナス四十万円、六十万円というものは宣伝広告費用を投じたにもかかわらず輸出が期待したほどではなく、よつて生じた損失である。その六十万円の半分を保過金として拂つてやる。三十万円が保險金である、そういう考えでございます。
#21
○境野清雄君 そうすると、丙種保險のほうで見ますると、回收不能になつたものが後日回收されるということになりますと、政府に納付させるのだという形になつておりますから、これとやや似たような規定は、下種保險についても、今の日本の輸出その他がこの保險金の支拂後に大いに輸出が伸びたというような場合は、丙種保險に準じたような規定は設けてあるのですか。
#22
○政府委員(井上尚一君) これは丙種保險と異なりまして、結局宣伝広告費を出した、その効果として輸出がどれだけ伸びるかということは、結局何と申しますか商品の種類によつて違いますが、この宣伝広告の効果が続く期間というものは一応あるわけでございます。で、これは仮に映画なら映画ということに例をとつて申しますと、一年とか或いは十カ月というふうに出しました宣伝広告費を回收しなければならない。回收を期待しておるその期間、回收期間という観念がここに入るのでございます。ですから回收期間を一年と考えるか、一年半と考えるかということによりまして計算は変つて参りますが、その回收期間、一年なら一年、二年なら二年、この回收期間になお且つ輸出が期待したほど伸びないという場合には、そこで回收期間で以て一応計算を打切りまして、そうして生じた損失の計算をやつて、そうしてそれの半分を結局保險金として拂うと、そういう考えでございます。
#23
○委員長(竹中七郎君) ちよつと井上局長にお伺いします。甲種保險の比例制と実損填補制というのは、危險の度合によつて保險をかけるから、実際は保險料に差を設けたものと同様の効果を挙げようというのが狙いでございますか。
#24
○政府委員(井上尚一君) 今の御質問の通りでございまして、結局保險料の負担という点から申しますと、契約者の間に公平な結果になるというのが今度の狙いでございます。
#25
○委員長(竹中七郎君) 御質問ありませんか……。別に御発言もございませんようですから、質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
#26
○西田隆男君 ちよつと待つて下さい。ほかの質疑を続けて下さい。ちよつとこれ預かつておいて下さい。
#27
○委員長(竹中七郎君) ちよつとこの法案はお預かりいたします。
  ―――――――――――――
#28
○委員長(竹中七郎君) 次に、日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長から鉄鋼局長に御質問申上げます。初め提案されましたのが又修正されて提出されたように衆議院の送付案がさようになつておりますが、これはどういうわけでこういうふうに相成りましたか、その理由を御説明願いたいと思います。
#29
○政府委員(葦澤大義君) 政府提案の
 一年の延長が衆議院において二年というふうに訂正をされましたのでありまするが、当初本法案を提出いたします場合におきましては、一年の延長を以てその目的をほぼ達成できるというように考えたのでありまするが、衆議院におかれましては、今年は講和條約の発効によつて賠償問題の解決、従つてそれに伴います財団組成の手続における影響等、今後いろいろ不測の問題が出て参りましたときに、更に一カ年延長をせざるを得ないというような万が一の場合が出る虞れもあるかも知れません。ついては二年の延長をしまして、財団組成について完璧の年月を見たほうがよろしいという衆議院の御意図であつたと思うのであります。これに対しまして、通産大臣からも御同意する旨を言明されておつたわけであります。
#30
○委員長(竹中七郎君) ほかに御質問ありませんか。
#31
○中川以良君 従来各鉄鋼会社における、殊に従来の八幡製鉄でございまするけれども、こう長く今まで放置をしたということについては、いろいろ事情もありましようけれども、従来の経過というものは実際どういうような状況になつおつたのですか。なかなかこれは手続上困難なことは私どもも承知するのでありますが、余りにもやはり進行状況が遅過ぎるのじやないかというような感じも受けるのであります
 その一点と、それから今後一年というのを衆議院で以て二年に修正をされたのでありますが、二年であればこれは確実にできるという確信があるか、政府もこれを鞭撻して二年内に完了せしめるという御確信をここで言明されることができるかどうか、その二点について承わりたいと思います。
#32
○政府委員(葦澤大義君) 衆議院で訂正されましたように、二カ年ということになりましたならば政府においても極力鞭撻をいたしまして、更に再延長を必要とするというような事態のないようにいたす確信を表明いたしたいと思います。なぜ案外に財団組成手続が進行しなかつたかというお尋ねでありますが、当初八幡、富士両社が、鉄鋼合理化計画として組みました所要資金額というものが途中で変更されまして、更に相当の増額をいたしたのであります。当初の資金予定額というものに対しては相当程度進んだのでありますが、その後所要資金が増額いたしましたので、当初の予想手続を以てしては及びがつかなくなつたというような事情に相成つたのでありまして、八幡におきましては約三割、富士においては約六割、固定資産総額に対して手続を完了いたしたわけであります。以上申しましたような状況によりまして、延長の止むなきに至つた状況であります。
#33
○中川以良君 八幡のほうがつまり三割で富士が六割ということはよくわかるのでありまして、これは富士のほうは極めて、八幡と比べれば手続の要りまするものも少いのだろうと思うのでありますが、現在何でございますか、両社で一体こういうことに対してどのくらいの人をかけてやつているでありましようか。人を殖やせば復元できるというような問題でありましようか。それとも人を殖やしてもそうは行かないという問題でありましようか、どうですか。
#34
○説明員(川島一郎君) 私から御説明申上げます。富士、八幡とも極力人手を増しまして、殊にその基本になるべき資料の收集或いは台帳の作成等につきましては、現場関係を総動員して一応やつておるわけでございますが、これを最後のいわゆる工場抵当法で要求されておりますような図面その他の正式の書類にまとめ上げます場合におきましては、全部これが中央に集中して参ることになります。そういたしますとそれに熟練しておるいわゆる職員の熟練度に非常に制限がございまして、現在のところそれをこなし得る人間が非常に少いという点でこれを急速に擴張することが事実上不可能であるというところに一つの隘路がございまして、さようになつておるわけでございます。従いまして、先ほどのように、富士におきましては各作業所がそれぞれ独立しておりますので、その点の隘路が比較的少くて進捗状況が非常によろしいということに相成つておるわけでございます。
#35
○中川以良君 財団の登記をいたしまする登記の受入側のほうは十分態勢は整つておるのでありましようか。
#36
○説明員(川島一郎君) 登記所のほうも現実に登記の段階になりますと非常に問題のようでございますが、これにつきましては会社側から適宜応援員を出しまして助力するということになつておりますので、登記所のほうで非常に問題が起るということは大体ないという見通しでございます。
#37
○中川以良君 私はもう一遍伺いたいのですが、そうすると衆議院の修正通りにもう一カ年延ばして二年にすれば、心ずすべての手続が八幡も富士も完了する、それに対しては政府も極力鞭撻をして必ずそうさせるという御言明があつたので、さよう承知してよろしうございましようか。
#38
○政府委員(葦澤大義君) さように御了承願つても差支えないと思います。
  ―――――――――――――
#39
○委員長(竹中七郎君) 次に又元の輸出信用保險法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質問はございませんか。別に御発言もございませんようですから、質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べをお願いいたします。
#41
○境野清雄君 私は民主クラブを代表いたしまして本法案に賛成するものであります。甲種保險制度につきましては、これは最初から問題になつておりました保險料率の問題が実損填補制で解決されておりますし、航路変更が対象に入れられておる。又丙種保險でバイヤーのキヤンセルも保險されておるようなことは輸出信用保險制度の大きな前進である。こういうように考えられるのであります。併しながらただ一つ懸念されておりますことは、丙種保險で保險がカバーされるのが融資金額の全部の七五%である、こういうことは中小企業信用保險の場合と同じように八〇%とか九〇%に引上げなければならないものと思うのでありますが。又保險されない二五%、場所によりましては都道府県で保險するというようなこともさつき質問したのでありますけれども、それの保險できる場所と、でき得ない場所と地方の都道府県によつてそれができ得るのとできないのと、こういうように地方間のこの問題に対する條件が異なつて来るということにもなると思うので、この点は将来十分にお考え願いたいと、こう思うのであります。
 それから保險料の負担でありまするけれども、中小企業信用保險では金融機関とそれから中小企業者とが半々で負担しておる。こういうようなふうに半々で負担しておるのでさえ銀行は貸出を澁つておるというような現状になつておりますので、従つてこれも全額が金融機関から負担することはこの保險の効果を抹殺してしまうというような危險があるのではないか。こういうふうに思いますので、保險料を転嫁できるように一つ再検討をして頂きたい。なお丙種保險にしましても現在の金融界の情勢では金融機関の資金がなければ輸出資金の円滑化は困難ではないかと思うのでありまして、この点は特別に御配慮を願いたいと思うのであります。
 以上のような條件を以ちまして私は本法案に賛成するものであります。
#42
○島清君 只今境野委員からおつしやつたことは至極尤もでございまして、私も今境野委員が言われたことに対して全面的にそれを肯定した上で更に趣旨の上におきまして私も賛成でございます。ただ併しながら最近のポンドの過剰や更に貿易商社の危機等に鑑みまする場合に、政府の貿易政策の確立というものがもつと明確にされなければならないと思うのであります。その政策にマツチした貿易の金融を行わしめることが非常に重要な問題でございまして、この法律の改正に基きまして救済融資のことについては十二分に配慮が加えられなければならないと、私はこの法律の実施に当りましてそういうことを要望いたしまして賛意を表するものでございます。
#43
○委員長(竹中七郎君) 別に他に御発言もありませんか……別に御意見もないようでございますから討論は終決したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。
 輸出信用保險法の一部を改正する法律案について採決をいたします。輸出信用保險法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたは挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#45
○委員長(竹中七郎君) 総員挙手と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長の口頭報告の内容と事後の手続は慣例によりまして委員長に御一任を願いたいと存じますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないと認めます。
 次に本案を可とせられましたかたは例によつて順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    古池 信三  栗山 良夫
    中川 以良  松平 勇雄
    山本 米治  高瀬荘太郎
    島   清  小松 正雄
    境野 清雄  西田 隆男
    山川 良一
#47
○委員長(竹中七郎君) 御署名洩れはございませんか……御署名洩れはないものと認めます。
  ―――――――――――――
#48
○委員長(竹中七郎君) それでは又元に戻りまして、日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#49
○西田隆男君 私はこれは今中川君の質疑を聞いたのですが、原案が一年だつたものが二年になつているのですね。非常におかしいと思うのですがね。なぜかと申しますと、提案理由の説明に書いてあるように二十七年度の八月の四日まで有効なはずだ。そうするとこの事務にかかつてから二十五年の八月からまだ一年何カ月かたつていない。これを今から八月四日から二年延期するとなると、二年でできると思つたものが又二年半かかる。最初にきめたものより余計かかるというようなことは最初の法律の出しかたから大体間違つている。そういう結論が生れるのでこういう期日の延長をすることは最も最短期間にやるのが私は常道だと思うのですがね。どういうわけでこれは二年、今から二年半あるのですがね。最初二年という予見されたものが又二年半も先に行かなければ片がつかないというふうに政府側でお考えになつているのか。これは衆議院で修正されたらしいのですか、その点をもう一遍御説明願います。
#50
○政府委員(葦澤大義君) 先ほどもちよつとその点につきまして申上げたのでありまするが、あと八月でございますから約半年残つているわけでございますが、一年延長をいたします理由といたしましては、あと半年の間においては財団組成に対する手続進行状況から見まして間に合わないというので一年の延長を提案いたしたのでありまするが、提案いたしますにつきましては、我々においても今お申述べになりましたような議論をいたしたわけであります。併しながら手続の進行につきましては政府においても大いに督促をする。又会社側においても大いに努力をいたしましてあと一年でこの財団組成の手続を完了せしめるのがいいのじやないかという考えであつたのでありまするが、いろいろ不測の問題が出まして事情の変化が非常に多い時期でございますので、万が一、一年でできない場合に更に又延長をするというようなことに相成つては不手ぎわではないか。又一年において我々においても完成はするという見通を持つているのでありまするが更に二年にしたほうが安全率が高まるという意味において、二年の衆議院の修正案に通産大臣も同意を表明されたわけであります。
#51
○西田隆男君 安全率が高まるとか高まらんとかいうようなことは理由にならないのです。法律の條文の体系からいつても最初二年ときめたものを半年まだ余裕があるのにかかわらず今度又二年延期する。最初きめてから二年半も倍以上の日数がかかるというようなこの提案をすること自体が間違いだ。而もこれは三年かかつても五年かかつても実際かかるのは仕方がないとしても、そういうことであつても、少くとも期間としては最短期間である半年ということはないだろうから、一年延期するという政府原案のほうが法律の條文の体系からいつても当り前です。こんなことを政府のほうで便宜上にそうしたほうが安全率が多いといえば、最初二カ年ということを提案した提案者は腹を切らなければならん。いろいろな事情があるので最初考えたよりも倍もかかるというような特殊な事情が起きているのであれば、その特殊の事情を説明して下さい。
#52
○政府委員(葦澤大義君) 当初二年で財団組成の手続を完了するという見込の場合におきまする両者の鉄鋼合理化資金計画、設備資金をどのくらい予想したかというところに出発いたしておりまするのですが、最初は二年で設備を完成するという計画でございまして、従いまして八幡は四十億、富士は五十億という総資金額を予定したわけであります。それに対しまして要担保額を財団組成の手続として完成いたすということで出発いたしたわけでございまするが、途中におきまして設備合理化計画そのものを更に変更いたしまして、三年計画、八幡は二百五十億、富士も二百五十億というように所要資金額を変更いたさざるを得ざるの余儀なきに至りましたので、従いましてそれに伴います要担保額も増大いたすわけであります。法案提出当初からの予定しておりました根本においてそういう変更がありましたので、あと半年の余裕はありまするけれども半年で以つては如何とも手続の完了には時間の余裕がないという判断に到達いたしたわけであります。
#53
○西田隆男君 それでは最初から又やり変えるというのですか。
#54
○政府委員(葦澤大義君) やり変えるわけではございませんので、固定資産総額の全般につきまして、財団組成の手続を更に継続して進行をいたして行くわけでありまして、最初の場合は固定資産全部について財団組成の手続を完了するということになりますれば問題は解消するということになると思います。
#55
○西田隆男君 少くともそうすれば二十五年の八月四日から今日まで成る程度の作業は進んでいるわけでしよう。
#56
○政府委員(葦澤大義君) お説のように進めて参つております。
#57
○西田隆男君 作業が進んでおれば最初の二年でできることが二年半もなおかかるということはない。最初二年という期日を考えられたときよりか、少くともこの時日は少くて済まなければいかんと思う。それにこの法律の期日をもう二カ年半、いわゆる今からいつたら二カ年半になりますね、二カ年以上ということはそういう理由が大体法律の條文の体系からしてもおかしいのだ。延期するなら最初きめた期間よりか短かく政府原案のように一年延長して、そうして全力を挙げてできなかつたら一年なら一年、半年なら半年延期するということでないとおかしいのじやないですか。余りに法律というものを便宜的に考えて、ゆとりがある、ゆとりがあるというような観点から、法律案を考えるということは立法府としては大不賛成で、そういう定見のないことでこういう重大な問題の期日を左右されることはよくないと思う。
#58
○政府委員(葦澤大義君) 根本の合理化資金計画に伴います所要資金額を変更いたしたわけでありまして、議論から申しますと成るほど手続の上における問題といたしましては、法律を再三に亘つて改正するというようなことは誠に不手際なことは御指摘の通りでございますが、この法律は何と申しますか一種の技術的な法律でございまして、根本になつております設備計画をどの程度にするかしないかということが、若し法律できまつておりますならば問題はそこに遡るのでありまして、技術的な手続の問題であります根本の問題が変つて参りましたので、それに即応した態勢をとるということにおいて御指摘の不手際のような形も出ますけれども、これは止むを得ない事態かというふうに存じております。
#59
○西田隆男君 私が質問したのに対して最初からやり変えるのかと言つたら、そうでない、或る程度作業は進んでおるという御答弁であつた、進んでおるなら今から二年半もかかるとは考えられないので、進んでおるなら今より期日が少くて済まなければならない。長く見積つているほうが安全性が強いというようなことで、この法律の体系をこんなに二年半も延長しなければならんというような不手際なことをやるということはよろしくない、私はこういう意味で言つているのです。これが白紙に還つて又第一歩からやり変えるのだ、二年の期日と見積つておつたのは見積りが少なかつたから今から二年半かかつてやるということなら意味がわかりますが、或る程度の手続が済んでいると言うにもかかわらず、なお二年間の期間を余計に心要だということがわからない。
#60
○政府委員(葦澤大義君) 全然新しくやり変えるならば意味があるという仰せでございますが、二年の期間を設定して頂いたわけでありますから、その間に鋭意進行をいたしたわけでありまして、現在まで何ら財団組成の手続をせずに今から新しくスタートするということでは……。
#61
○西田隆男君 そういう意味じやないのですよ。新しくスタートするということでなくて、今度は資本金が変つたのでそれで今までのやつは御破算になつて、新たに出発すると同じようなことになるのかと、そう問いでいるのだ。
#62
○政府委員(葦澤大義君) 私が御趣旨を伺い違いしましたのかも知れませんが、新しい増加した仕事をはたすにつきましてそれに即応します手続をとります分につきましてはお説のように新しくスタートをするということになるわけであります。
#63
○西田隆男君 それでは今まで一年間に亘つてしたことは全く意味をなさないということになるのですか。
#64
○政府委員(葦澤大義君) 従来いたしましたことは、これから進行いたして参ります設備の改善、それの所要資金のうちの担保として生きているわけであります。
#65
○西田隆男君 担保として生きているか生きていないかということを聞いているのじやない。事務的にお運びになるのに日にちが要るということをあなたがおつしやいましたから、それでは今までやつたことが事務的に全く新しくやり変えるということになるのかということを聞いているのだ。
#66
○政府委員(葦澤大義君) 従来いたして参りました手続はそのままやはり効力を持つておりますわけでありまして、更に新しく増加資金に対しまして所要の担保を設定しますにつきまして更に新しく仕事をするということになるのであります。
#67
○西田隆男君 その仕事は今までしておられた、過去の仕事と同じような時日を要する、こういう観点からこの二年をおきめになつたのですね。
#68
○政府委員(葦澤大義君) 大体同じような見解であります。
#69
○西田隆男君 それでは政府のほうから先に一年という原案を出したのを衆議院は二年と修正したのですが、それならば、政府では一年という原案を出しておいて衆議院で二年という修正をされた、それならば初めから二年ということにすればいい。
#70
○政府委員(葦澤大義君) お説のように或いは最初から二年という程度で参つたほうがよかつたかも知れません。
#71
○西田隆男君 あなたの答弁をどうこうするわけじやありませんが、便宜的にというような、安全性というような、それならば二年は三年にしたほうがまだ安全性がある。そういうことで法律改正をやるべきじやない、もつと嚴密にやるべきだ。そういう観点から政府のほうでもこの作業について御督励になる、これがならないと二年たつたら又延期しなけはばならない。それでは我々が法律を審議して法律を作り、條文を作ることは意味をなさない。少くとも或る程度の見通しを以て、確信を持つてそうして督励をしてその期日にはやり上げるというようにしなければならない、資本金額が変つたということで、又或る程度の日子のかかることは我々も予見はするが、この前と同じような技術的な操作を要することだとは今までの説明では我々は考えられない。もう少し権威のある考え方をなさるのがよろしい。政府の提案の仕方が惡かつたから衆議院がそれじや二年にしろということで修正したのだろうと思う。衆議院のほうが期間が多いから安全率が多くてよかろうということで一年なお延ばして二年にしたということはよくない、こういうものは短い期間延長することが望ましい。これを最初の期間より長くかかる、大した理由もなくして延長するということはよろしくないと思う。
#72
○島清君 私は西田委員の質疑応答に関連してですが、むしろ速記はなくていいと思うのですが。
#73
○委員長(竹中七郎君) 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#74
○委員長(竹中七郎君) 速記を始めて下さい。質問をお続け願います。
#75
○西田隆男君 一応この衆議院で期間を二カ年間にしたという理由はまあわかつたような感じはするのですが、政府が一年間でできると考えておつたものを衆議院のほうで二年間に延長した、それを政府は納得したのじやなくて、そういうふうにするようにしてもらうほうが最も効果的にこの法律案の目的が達成されるというに至つた見解を一つ政務次官から述べて頂きたい。
#76
○政府委員(本間俊一君) お答えを申上げます。当初政府のほうでは鉄鋼局長からお話を申上げたような事情で一年間延長して頂けばどうやら間に合うのじやないかという見解で提案を申上げたのでございますが、衆議院のほうでいろいろ御審議上からどうも一年じや危いのじやないか、というようなお気持から二カ年間延長をするということになつたのでございまして、政府といたしましても鉄鋼局長から縷々実情を御説明いたしましたように、それならば何と申しますか延長して頂きました期間の間で十分手続が完了すると、こういうふうに考えられましたので申上げたような次第でございます。従いまして或いは政府のほうの当初原案を出しますときの用意が甚だ不手際な点もあつたかと思うのでございますが、その点の事情は御了承下さいまして、この法律案が通過いたしまするように御協力を賜わりたいと思う次第でございます。
#77
○委員長(竹中七郎君) 本法案に対しまして御質疑がございましたら御質疑を願います。他に御発言もございませんようですから質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。
#79
○島清君 私は動議を提出いたしたいと思います。本法案は討論を省略いたしまして直ちに採決に入るの動議を提出いたしたいと存じます。
#80
○委員長(竹中七郎君) 島君の動議に御賛成でございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決に入ります。日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案について採決をいたします。日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案を衆議院送付の法案通り可決することに御賛成のかたの挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#82
○委員長(竹中七郎君) 全会一致と認めます。よつて本法案は全会一致を以て衆議院送付の通り可決すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、手続に関することは、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。
 次に本案を可とせられたかたは例により順次御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    山本 米治  中川 以良
    島  清  小松 正雄
    西田 隆男  境野 清雄
    古池 信三  高瀬荘太郎
    松平勇雄 山川良一
    栗山良夫
  ―――――――――――――
#84
○委員長(竹中七郎君) この際各省別のポツダム政令措置法案の取扱い方について法制局の見解を聞いておきたいと存じます。村田課長。
#85
○法制局参事(村田育二君) ポツダム命令の措置に関する法律案と、それからポツダム政令の根拠法令でございます勅令五百四十二号の廃止に関する法律案の議決の前後につきましての問題でございますが、それは両方の法律案ともその法律の施行期日は、日本国との平和條約の効力発生の日となつておりまして一致しておりますから、それまでの議決等の手続が前後いたしましても格別の差支えはないものと考えます。尤もこの五百四十二号を廃止する法律案が法務委員会で修正等がなされました場合、例えば別に法律でポツダム命令の廃止存続に関する措置を認めております規定が削除されますようなことがございますと支障が生じますけれども、只今のところ法務委員会におきましてはそういうふうな修正の動きもないようでございますから、それから又他省の関係のポツダム命令の措置に関する法律案がすでに本会議において議決されております先例も数件ございますために、通産省関係の法律案が先に議決されましても差支えないものと考えます。
#86
○島清君 只今の説明を伺つておりますると、やつぱり私が先ほど疑義として申上げておつた通りのことが本法案においてはあるわけでございまして、だから理事会におきましてはこの法案を大体本日あたり上げようという申合わせはいたしましたが、只今の御説明を承わりましてもやつばりそういう疑義がありまする以上、ここでその点はもう少し時間を借りまして研究する必要があるのじやないか。かように思いますのでそういう線で議事の取計らいを願いたいと思います。
#87
○委員長(竹中七郎君) 只今の島君の御発言の通りいたしまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#88
○委員長(竹中七郎君) では本日はこの程度で散会いたしまして御異議ありまんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めましてさよういたします。
   午後四時三十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト