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1951/04/24 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第32号
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1951/04/24 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第32号

#1
第013回国会 通商産業委員会 第32号
昭和二十七年四月二十四日(木曜日)
   午後三時五十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月二十一日委員堀木鎌三君及び山川
良一君辞任につき、その補欠として石
川清一君及び佐藤尚武君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     竹中 七郎君
   理事
           古池 信三君
           結城 安次君
           栗山 良夫君
   委員
           中川 以良君
           清澤 俊英君
           小松 正雄君
           島   清君
           境野 清雄君
           西田 隆男君
  政府委員
   特許庁長官   岡田 秀男君
   中小企業庁長官 小笠 公韶君
   中小企業庁振興
   部長      松尾 金蔵君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       林  誠一君
   常任委員会專門
   員       山本友太郎君
   常任委員会專門
   員       小田橋貞壽君
  説明員
   大蔵省銀行局特
   殊金融課長   有吉  正君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員長の報告
○中小企業等協同組合法の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○特許法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○小委員の補欠選任の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(竹中七郎君) 只今から通商産業委員会を開会いたします。開会に先立ちまして御報告申上げます件がございます。それは公共事業会の一部改正に関する理事会の経過でございます。
 四月一日委員会解散後に委員長理事打合会を開きまして、証人喚問の結果につき検討を行いました。その結果、法人税軽減措置の継続を必要と認め、理事会といたしましてはその可能性につき大蔵大臣と懇談することになりましたが、休会前にはその機会が得られなかつたのであります。休会中に参議院法制局を通じ、衆議院法制局との間に両院法制局間にて法律的解釈につき調整を図らせたのでございます。体会明けの十四日に再び委員長理事打合会を開きまして、法制局間の意見交換の結果を聴取いたしましたが、衆議院側、即ち衆議院法制局は、一、公納金は対価の一種であつて、その納付義務は旧配電統制令第三十四條第一項の規定により配電会社にある。同第二項の法人税軽減措置と同條第一項との間には法文上必然的な繋がりはない。二、而して立法当初予定された十年の期間を以てしては不十分なものがあるので、これを延長するものである。大略右のごとき趣旨によりまして、原案を妥当と主張し、参議院側は前提の如何によつては違憲の疑も生ずる余地があるとして、意見の調整は不能でありました。併しながら委員長理事打合会といたしましては、飽くまで円満なる解決を希望する趣旨から、同日は前回決定の大蔵大臣との懇談を後廻しとし、提案者の神田君と先ず懇談するごとに予定を変更いたしまして、十五日神田君と懇談をいたしましたが、今週月曜日の四月二十一日に神田君より委員長宛に、衆議院通産委員会としては変更に同意しがたい旨の回答がありました。よつて二十二日に第三回目の理事会を開き、委員長より報告すると共に、大蔵大臣に対する法人税軽減措置の延期につき懇談すると共に、本問題は委員会に戻し、二十六日午前十時から公益事業委員会、地方財政委員会及び大蔵省の出席を求めて審査を継続することに決定いたしました。この間においてこの問題を委員会に報告しなかつたことは、地方公共団体及び電気事業者間の賛否が強く対立しているが、衆議院との意見の調整に円満を期したいとの念願から出たものであります。従つて理事の出席のない会派に対しましては、理事会の都度その状況を個別に林專門員その他によりまして伝達いたしまして連絡して参つたことを併せて御報告申上げます。
 ちよつと速記をとめて下さい。
   午後三時五十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時十五分速記開始
#3
○委員長(竹中七郎君) 速記を初めて下さい。
 次に中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案並びに特許法の一部を改正する法律案を議題といたします。この二法案は今まで予備審査をして頂いておりましたのでございますが、先刻本委員会に付託されたという通知を受けました。先ず中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案を議題といたしまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めましてさよう取計らいます。只今より政府側から中小企業庁長官小笠君、大蔵省銀行局特殊金融課長有吉君が出席されておりますから御質疑をお願いいたします。
#5
○境野清雄君 協同組合の改正法案の都度出しておるのですが、組合員の預金という問題自体がいつも問題になつておりまして、組合員の預金を許可するということ自体が協同組合の育成強化というものでは一番大きなウエイトを占めるのじやないかということを我々は常日頃から唱えており、且つまあ今度の法案自体で一応解決しました従業員の数の百人を三百人というようなものに殖やすというこの二点を従来から私どもは主張しておつたのでありますけれども、たまたま今度の改正法案に組合員の預金の面がちつとも謳つてない。そこで私のほうとしては甚だ遺憾なことなので、衆議院側に向いましても、衆議院がまだ審査をしておる最中からこの問題について何とか衆議院のほうで組合員の預金を受入れるということだけの許可條項を入れて修正して来てくれという話をしたのですけれども、時期的に衆議院のほうとしては間に合わない、間に合わないということ自体が大蔵省に多少の難点があるのだ、こういうようなことを聞いておりますので、たまたま大蔵省から来ておりますからどういう意味でこの問題に対して難点があるのか、その辺の御説明を願いたいと思います。
#6
○説明員(有吉正君) 大蔵省といたしましては協同組合の預金受入事業の兼営につきまして次のような点から現在のところこの受入を認むべきでないということを考えておる次第でございます。その第一点と申しますのは、金融機関は他の経済事業を営むことができないというのが現在の金融制度の、金融機関の関係法規の通則である、かように考えるわけでございます。これは金融機関が他の経済事業を兼営いたしますと、その営んでおりますところの他の経済事業の浮沈というものが直ちに金融事業に重大なる影響を及ぼして参ります。金融事業につきましては、特に預金者保護ということが公共性の立場から考えられねばならんところでございます。かように本来の事業の浮沈が直ちに金融事業に影響を及ぼし、預金者に対しまして不測の不利を及ぼすということは甚だ由々しきことになろうということも考えまして、金融関係機関におきましては他業の兼営の禁止ということを建前としておる次第でございます。なおかかる金融関係事業を兼営いたしますところの事業の専任者が金融関係の事業に専念できないということも考えられるわけでございまして、金融業者といたしましては、思わしくない結果を来たすということが考えられるわけでございます。ただ現在のところ農業協同組合につきましては事業と金融というものの兼営が認められておるわけでございます。併しながら、この農業協同組合におきましては、本来これが地域的に極く狭い範囲におきまして発生いたしましたものでございます。現在の農村の実情、農業の実情から申しまして、そういつた人口稀薄な地域におきますところの組合というものが、金融事業と事業というものを併せ営みませんと、個々独立の組合というものを持つことは、負担の関係から申しましても甚だ成立ちにくいいとう関係もございまして、これには止むを得ず農業協同組合におきましては、事業と金融というものが併せ営まれておるということにもなるわけでございます。一般の中小企業等協同組合法に基きますところの事業協同組合のごときものにつきましては、これが事業と金融との間の兼営ということの必要性ということが認めにくい、かように考えるわけでございます。又、現在のところ中小企業等協同組合に基きまして、信用事業を行うものといたしまして信用組合がございます。これが金融事業を行なつている以上、事業協同組合につきましても特に預金の受入を認める必要がなかろう、金融事業を行うならば、信用組合を作りまして、これをして行わしめるほうが然るべきものではなかろうか、かように考えるわけでございます。又、全体の資金の効率化の点から申しまして、事業協同組合が若しも資金を必要とするならば、これが金融機関から仰ぐべきでありまして、金融機関におけるところの資金の集中的な効率化によつて、事業協同組合がその資金を仰いで来るということが緊要な考えではあるまいか、かような点も併せ考えておる次第でございます。
#7
○境野清雄君 今のお説は一応は納得でき得るような話ですが、併しそういうような、大蔵省として鉄則があると言いながら、片方に農業に関しては人口が稀薄だから、人口が稀薄だという一つの問題だけで片方へ許可しておいて、協同組合のほうはそうでない。事業協同組合はそうでないということは納得でき得ないので、事業協同組合というものは、もう私から申上げるまでもなく、いわゆる弱小業者が寄集まつて、やはり一つの協同組合を作るのですから、これには或る程度の恩恵がなければなかなか協同組合自体は大きくならない。むしろ私のほうで考えていることは、農業組合において預金を集めたことで相当失敗している。そういうことの前例があつたから、大蔵省としてはなかなか納得でき得ないのじやないか。むしろそれならこの受入の基準というものを政令で定めるというような條項でも入れて置けば、私はむしろ事業協同組合に預金を集めさせてもいいのじやないか。そして今のようなお話で、それは厳格な意味から行けば、そういうようなことも納得でき得ますが、半面今日の日本の経済界を見てみてすぐわかりますことは、最近の各商社というようなものが殆んど銀行管理、決してそれは表面上は銀行が兼営やつているのじやないと言つているけれども、これはもう大蔵省自体がよくわかると思うのです。今日の大商社というものが、殆んど銀行の管理、これは銀行の兼営じやないが殆んど指揮命令というのが銀行から出ていて、銀行が経営しているのと同じような形態になつている。そこに鉄則があるから今の事業協同組合に対して預金の受入は罷り成らんというようなことは、私は少しかたくなな考えじやないかと思うことと、元、昨年の六月ですか、従来の信用協同組合というようなもののうち、どうしても市街地信用組合のようなものから変つて来た信用協同組合というものは、金融機関というこの公共性を持つておつた。片や新らしくできて来た信用協同組合というものは、どうしても協同組合的な、自立的な考えを持つておつて、この公共的なものと自立的のものが相容れないからというので、信用金庫を作られまして、そうして信用金庫のほうは大蔵省の直轄、それから信用協同組合のほうは都道府県の知事にこの管轄を任せるというようなところまで行つたところから行きますと、今日もうすでにその信用協同組合でさえこの員外の預金というものを集めたいということで相当運動しておる今日の形でありますので、これは一つ大蔵省も再考して頂いて、成るべく近い機会に事業協同組合の預金は認めるというようにしてもらわんと、どうも今の事業協同組合というものが非常に弱いので、この預金を受入れるということ一つによつても相当育成強化になりはしないかというようなことを、我々は強く念願をしておるので、この点は一つ大蔵省自体としてもお考えを願い、今回の問題に関しましては……、私ども衆議院のほうと話をしましても、衆議院自体も時日がないから大蔵省との折衝ができ得ないというようなことを言つておりますので、これは次の機会には必ず通して頂きたい。そういうことについては私は強く要望しますし、併せて大蔵省としましても、今の鉄則一本槍でなくその協同組合自体のできたことと、今日この育成強化をしなくちやならんという段階に来ておることを十二分に一つ認識して頂きまして、何とかこのものは次の国会にでも受入れられるように一つ御研究を願いたいと思います。
#8
○島清君 農協の金融業務の兼営というものの成績はどんなものですか。
#9
○説明員(有吉正君) 農業協同組合の金融業の成績という御質問でございますが、成績と申しますと現在の預金貸出の状況等のことでございますか……内容の健全性というようなことで、お話は……。
#10
○島清君 まあ例外としてそれを認めておるのだというようなことでございましたが、その例外として認められた農協のですね、金融業務を扱つておるところのその成績と言つてもよろしいし、又、……、まあそういうところですね。
#11
○説明員(有吉正君) 農業協同組合におきましては、先ほど申しましたように、現在の地域に対しまして人口の稀薄な点から事業組合、それからこの金融を行うところの組合というものが並立しがたい、従いまして兼営をしておるという点を申上げましたのですが、かような見地からしまして、往々にしまして事業を行なつておるその浮沈が金融関係に響いて参つたという事例が、終戦直後におきまして非常な問題を起したわけでございます。現在のところこれが再建の整備を図るということで参つておる次第でございます。従来から申しまして、農業協同組合が止むを得ず事業と金融の分離ができずに認められておるという点につきましては、事業の現在までに至りますところのその成績に徴しましても極めて考えなければならんところがあろうと、かように考えておるわけでございます。
#12
○島清君 私は今大蔵省の説明員のかたの御説明がありましたことについては、若し悪いところがあれば是正をしなければならないのですが、その農業協同組合と同様にですね、中小企業の事業協同体というものも弱い連中が集めてお互いに力を出し合つて、そうして仕事の育成と強化を図つて行こうというところに主眼がありまするので、今、先ほど説明がありました中に、金融機関が他の経済行為を兼営することは好ましくないという御説明でございましたが、経済行為をやる中小企業等の協同組合の事業体が、その事業の必要性に迫られて、金融事業をも併せて従属的に扱いたいというような立場から境野委員のおつしやつたように、これは今回この改正案にそういうことを強く要望するということは無理であろうと思いまするので、来期国会あたりには中小企業庁等も大いに御相談を頂きまして、是非中小企業者の育成というところに主眼を置いて頂きまして、十二分な考慮を拂つて頂きたいと私も要望をしておきます。
#13
○委員長(竹中七郎君) ほかに御発言ありませんか。別に御発言もございませんようですが……。
#14
○島清君 長官には少しありますよ。この改正要点の中に組合員外役員の選任を認めるというようなことがあるのですが、組合員外役員ということは、ややもするとボス的存在の人がこれになる危険性がありまするので、従つてその業者だけが集まつて相互に援助し合おうというところの精神というものが組合員外役員が入ることによつて失われるのじやないか。それは失われるまでに至らないにしてもその危険性が多分にあるのじやないかと思うのですが、組合員外役員の選任ということは、この中小企業庁としてはどういうような立場のかたがたを想定しておられるかどうかをちよつと御説明願いたいと思います。
#15
○政府委員(小笠公韶君) お答えいたします。組合員外役員を認めますことは、御指摘のように、相互扶助による団結に若干の水増しができやしないかということも観念的には実は考えられるので、併しながら一面から考えますと、組合の皆さんには自分の商売も持つておるというようなことでなかなか組合のお世話がしにくい。そこで誰か専任的にやつてもらいたいという希望が実際問題として非常に強いのです。その場合に職員というよりもやつぱり肩書というものが欲しいという要望が非常に強い。そういうような実情を考えまして直したのでありますが、従いまして役員の員外からなる人はその業界のことに精通しており、従来商売をやつておつて今はやめておる人とか、或いはずつと業界に従来関係しておられたかたというふうな、業界の裏表を十分に呑み込んだ経験者がなつて出るということを私は期待いたしておるのであります。で、特に役所のほうからこういう資格要件が要るのだというふうな指導というか、強いことは申しませんが、やはりその道の経験のある人、学識経験者というようなかたをできるだけ選んでもらうようにお願いしたい、こういうふうに実は考えております。
#16
○島清君 今の長官の御答弁は、観念の上ではそういうような危険性がなきにしもあらずであるので、運営の面においてこれについて十二分な留意をしながら指導して行きたい、こういうような御意向でございますか。
#17
○政府委員(小笠公韶君) その通りでございます。
#18
○委員長(竹中七郎君) 別に御発言もございませんようですから、質疑は盡きたものと認めまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
#20
○境野清雄君 私は民主クラブを代表いたしまして、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案に賛成するものであります。併しながら本法案によりまして、いわゆる従業員百名のものが三百人になつたので、工業面は一応納得でき得るのですが、商業面に関しては二十名が三十名というような状態に相成つておりますることは、これは相当問題が残されておると思うのであります。併せて私どもが年来から主張しておりまする組合員の預金というようなものを認めてくれというようなことを再度申上げておつたのでありますけれども、これは本法には盛られておらない。こういうような二点が未だに残つておりますことは甚だ遺憾な極みでありまして、これはでき得る限り近い時期におきまして政府はこの二つを改めて改正法案として出されることを強く要望いたしまして本法案に賛成するものであります。
#21
○栗山良夫君 私は日本社会党第四控室を代表いたしまして本法案に賛成をいたすものであります。その理由とするところは、すでに同僚委員諸君から審議の過程において縷々質疑応答された点で盡きているのでありますが、ただ一つ私は政府並びに通産省にこれに関連して要望をいたしておきたい点がございます。
 中小企業の振興対策として常に叫ばれておりますものは、これは中小企業体の組織の強化の点がありますが、その線に沿つてこの法案が改正されておる点は同慶でありますけれども、併しながらこれで中小企業の振興がただ組織の拡大強化ができたというだけでなるものでは絶対に私はないと思うのであります。今日の中小企業の置かれておりまする地位並びにこれに従つて加えられつつあるところの圧迫を考えて見ますると、これと並んで更に強力な中小企業の対策が政策的に立てられなければならぬと思うのであります。聞くところによりますと、政府は通商産業省の中小企業庁をば行政機構の改革を契機といたしまして廃止するやに聞くのであります。そういうようなことをいたしますれば、現在においてもとかく行政力の貧困が伝えられておりまするこの問題の対策が更に弱体化するのではないかという危惧が生れるわけでありまして、この点は政府におきましては、一段と中小企業が持つております日本の産業経済界における地位というものを確認せられ、又これの発展のみが日本の広い労働市場における完全雇用の役目を務めて行くものであるという点を認識せられまして、その考えを私は改められんことを要求したいと思うのであります。
 第二点はこれも中小企業対策として常に叫ばれておりまする金融難打開の問題でありますが、こういうような組織体に対しまして格段の措置を講じて金融の道を開くというような法律的な根拠はどこにもないわけであります。従いまして私どもといたしましては、立派な企業体ができまするならば、これについては一般の大企業と同じような金融條件を以て臨むだけでは到底成果を期待し得ないのでありますから、更に政府、通産省におきましては信用のおける協同組合の育成発達を望みますると同時に、そういうものにつきましては格段の措置を講じまして政策的に金融の途を開いて行く、こういうような措置を講ぜられたいと思うわけであります。更に第三としましては、こういうような中小企業が発達いたしまするためには国内の需要のみを対象にいたしましては到底成立たないのでありますから、海外の需要開拓についても今日の情勢ではこれは全く憂慮に堪えないのであります、従いましてそういう点につきましても積極果敢な対策を立て、そして推進をせられるように要望をいたしたいのであります。非常に抽象的でありまするが、その内容は具体的に申す必要のないほど各位の御理解を願つておる点でありまするので、私は以上三点を挙げましてその実現が一日も早からんことを要望いたしましてこの法律案に賛成をいたすものであります。
#22
○結城安次君 私は緑風会を代表してこの法案に賛成いたします。中小企業協同組各、これはもう全く是非小さなものを寄せて育成助長をしなければならないのはわかつておりまするが、前に境野先生、栗山先生から御説明のごとくこの金融の実体がどうなつておるかということをよく監督官庁では御承知願いたい。なかなか組合員が弱体ですからそう簡單に貸すわけには参りますまいが、折角組合を作つて現に一昨日も私の相談にのつたところは、組合の幹部が、あいつはどうも悪いときには組合々々と頼つて来るが、ちよつと調子がよくなるとそつぽを向いてなかなか協同組合にやつて来ない、困つたものだということを言つておりますが、私は事実そうじやないかと思うのです。併しながらこの組合をやるからには、できるだけ組合に入つているほうが得だ、つまり共同責任で行くことが非常に得だということを認識するように監督官庁は仕向けてやつて頂きたい。又非常によくなれば脱退する者もあるかも知れませんが、脱退したらもうなかなか入れない、脱退したあとはよければよいが、悪いときには悪いというふうに覿面に効果が現われるようにこの法の適用をはつきりしてもらいたいというのと、それから執行者と申しますか、幹部と申しますか、この人選がなかなかこれは私は実際わかりませんが、私の聞いた限りでは、幹部は組合員はどうも勝手だと言うし、組合員は幹部は何かうまいこともできると言うし、お互いに疑い合うというのが中小企業なんかに関係するものの通例でありまするから、どうか指導者になる者、或いは中心になる者は十分にいい人に、又公共的の考えを持つておられる人にやつて頂くというようなことに、御指導願うということを私は希望として申上げておきまして賛成いたします。
#23
○古池信三君 私も自由党を代表いたしまして、本改正案に賛成いたします。今までの委員会の審議の経過の中におきまして、我が党の同僚議員からも数々政府に対する要望の意見が出たことは御承知の通りであります。どうか会議録をよく更にお調べ下さつて、これらの要望のある意見は可及的速かに法律の改正なり、或いは運用の面において実現するように是非御努力を願いたいということを強く要望いたしまして、本案に賛成いたします。
#24
○委員長(竹中七郎君) 別に御意見もないようですから討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決に入ります。中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案について採決をいたします。同法案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#26
○委員長(竹中七郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容と事後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(竹中七郎君) 次に本案を可とせられましたかたは、例により順次御署名を願います。
  多数意見岩署名
    古池 信三  結城 安次
    栗山 良夫  中川 以良
    清澤 俊英  小松 正雄
    島   清  境野 清雄
    西田 隆男
  ―――――――――――――
#28
○委員長(竹中七郎君) 次に特許法の一部を改正する法律案を議題といたします。先ず質疑をお願いいたします。
#29
○島清君 この提案理由を拝見いたしますると、こういうことを言つておられるのです。「今回の日本国との平和條約によりまして連合国の中で我が国の国民に特許権等について内国民待遇を與えている国の国民につきましては、我が国も同様に内国民待遇を與えることになつているのであります。
 又今回の平和條約に参加していない国におきましても、すでに我が国の国民に対しまして無條件に又は相互主義により特許権等の享有について内国民待遇を與えることとしている国が多い現状でありますので、これらの諸国につきましても前記連合国と同様に相互主義の原則に基いて特許権等を享有できるよう外国人の権利能力の制限を緩和いたしたいと考えるものであります。」という提案理由でございまするが、これは非常に政治的な色彩の強い印象を受けるのです。例えば非常に受動的な立場においてこの法案が準備されておるように思う。向うのほうの国が内国民的な待遇を與えなくとも、特許権に対してはこちらのほうからもつと積極的にこうやつてやるのだというような一国の文化的な政策を樹立する気魂に非常に欠けておるように思えるのですが、これを積極的に、例えば日本の国民に対して或いは特許権に関する限り内国民待遇を與えていない国民に対しても、そういつたような、この法律を適用するといつたような積極的な気持はないかどうか、ちよつと御説明願いたい。
#30
○政府委員(岡田秀男君) 法律案の改正の第一の点でございますが、その平和條約に加盟しました連合国の中で、我が国民に対して内国民待遇を與えているという点につきましては、平和條約できまつておりますので、これはそれに基いて改正案を作つたという関係でございます。その平和條約に関係のない、例えば中華民国でありますとか、インド等につきましては、これはもう私どものほうから積極的に本法律の改正をしよう、こういう建前でございます。建前は相互主義になつておるのでございますが、大体各国の状況を調べて見ますと、相互主義でやつておけばあと不都合の起きるような国は全然ないような状態でありますので、相互主義の建前で向うがやつて来ればこつちもやるということで改正案を作つたわけであります。
#31
○島清君 ですから私が只今お聞きしましたのは、向うがやつてくれるならばこつちもやるのだというのではなくて、向うの意向はどうであろうと、その特許というものは非常に国民の文化生活の、国民生活の向上と言いますか、そういうものに非常に貢献下るものが甚大なので、向うがそうしなくても、こちらのほうがそうしてやるのだという積極的な御意図はなぜ盛られなかつたかということを私はお聞きしているわけなのです。
#32
○政府委員(岡田秀男君) まあなぜと言われると甚だ辛いのでありますが、日本の特許法がこの点に関しましては一番世界で遅れておる状況でございまして、外国人の特許の出願関係の権利能力を制限すること最も甚だしいのであります。従つてまあ差当り相互主義などのところでやつておいて、実際上不都合がなかろうというのが実際の考え方でございます。
#33
○委員長(竹中七郎君) 本法案に対し御質疑がございますかたはどうぞ。
#34
○栗山良夫君 私はこの今度緩和される平和條約締結外の国に対しての措置、それから航空機に対する措置と二つありますが、これはそれぞれ今までのところこの法律案の適用を必要とするような具体的な事例があつたのですか、或いはなかつたのですか。
#35
○政府委員(岡田秀男君) 例えば最初の特許権等に関する部分につきましては、平和條約に加盟しておりまする連合国については、平和條約でどうしてもやらにやならんことになつております。その他の国につきましては、例えばインドを例にとつて見ますと、我が国と通商その他いろいろの交渉が多いわけでございますが、インドのほうの特許がこちらに参りましたときに、これを拒否しておる状態でありましては、インドとのいろいろな関係上うまく参らんという関係がございます。又中華民国におきましては、特許を相互主義でいたしておりますので、我がほうで認めませんと、中華民国では我がほうの特許を認めないという関係に相成つておりますので、実際の利害関係から申しましても、早くやらねばならんと、かように考えるわけであります。それから航空機につきましては、日本の現在民間航空に出て来ておりますのは、アメリカ、イギリス、オランダ、スウエーデン等の多数の国が来ておるのでございますが、具体的に日本の特許に触れるような航空機そのものの設計とか、部品とか、そういうものが具体的にあるかどうかという点は、詳細に調べたわけではございませんけれども、これも平和條約によりまして、日本はこの国際民間航空條約に入らなければならん、そうして加入するまでの間は、たとえ加入しておらんでも、この條約の規定に即した措置をとらねばならんということが平和條約できめてございまするので、提案を申上げておる次第でございます。
#36
○栗山良夫君 インド、中華民国等、そのほかにソ連とか、中共とか、そういういわゆる共産主義関係の諸国は一体どういう形になるのでしようか。
#37
○政府委員(岡田秀男君) ソヴイエトにつきましては、平和條約に加盟いたしておりませんので、特許に関しましては相互主義をとつておるのでございます。ただソヴイエトとの間に平和條約がまだできておりませんので、戦争状態が続いておるとか何とかいう点が解決いたしますならば、今度の改正によりましてソヴイエトとは相互的に特許の保護が行われることに相成るわけでございます。中共につきましては中共の特許制度がまだはつきりいたしておりませんので、中共につきましては友好関係ができ上りますれば、相互主義によりまして特許をお互いにとることができることに相成ります。
#38
○委員長(竹中七郎君) 他に御発言がございませんようですから、質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。
#40
○栗山良夫君 討論を省略されて直ちに採決に入られんことの動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#41
○委員長(竹中七郎君) 栗山君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(竹中七郎君) では御異議ないものと認めます。これより採決に入ります。特許法の一部を改正する法律案について採決をいたします。同法案を原案通り可決するごとに賛成のかたは御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(竹中七郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容と事後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないと認めます。
 次に本案について可とされたかたは例によりまして順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    古池 信三  結城 安次
    栗山 良夫  中川 以良
    清澤 俊英  小松 正雄
    島   清  境野 清雄
    西田 隆男
  ―――――――――――――
#45
○委員長(竹中七郎君) なお中小企業に関する小委員会の委員であつた小林孝平君が、本委員会の委員を辞任になつて、そのままになつておりましたが、この際補欠として栗山良夫君を指名いたします。なお中小企業に関する小委員会は明日午前十時より開く予定であります。
 本日はこれを以て散会といたしまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○委員長(竹中七郎君) 御異議ないものと認めまして散会いたします。
   午後四時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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