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1951/02/11 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第8号
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1951/02/11 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第8号

#1
第013回国会 水産委員会 第8号
昭和二十七年二月十一日(月曜日)
   午後一時三十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
           千田  正君
   委員
           青山 正一君
           秋山俊一郎君
           藤野 繁雄君
  政府委員
   水産庁長官   塩見友之助君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       岡  尊信君
   常任委員会專門
   員       林  達麿君
  説明員
   水産庁漁政部漁
   船保險課長   伊藤  茂君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○水産物増産対策に関する調査の件
 (北洋漁業問題等に関する件)
○漁船損害補償法案要綱に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。
 農林大臣は都合によりまして本日見えませんが、明後日委員会に成るべく出られるようにいたしたいと思います。明後日ならば都合がつくだろうというお話でございます。農林大臣に対する質問はその場合にお願いすることにいたしまして、何か水産庁長官に御質問がありましたから、お願いいたします。
#3
○千田正君 最近日米加の漁業協定仮調印の後における問題として、日本の漁業の北洋進出という点が相当叫ばれておるのでありますが、これをどういうふうに水産庁当局としてはお考えになつておられますか。その点についてお尋ねしたいと思うのであります。申すまでもなく、この條約は、非常に厳格な意味において守つて行かなければ将来の国際問題になる虞れもありますので、勿論水産庁としては万遺漏なきを期しておられると思いますけれども、仮に船団の構成或いは所有権の問題或いは監視船の配置というようなことについても十分に心得えてやつておられると思いますが、一応最近のカニ工船の問題或いはさけ、ます等の流し網等に対するところの漁業の進出等の問題について各方面において、業界においては非常に活気づいていろいろ計画をして水産庁にお願いに上がるような状況にあるやに聞くのでありますが、水産庁長官といたしましては、どういう方針によつて今後における北洋進出の漁業に対する方法をとつて行かれるかという点につきまして御所信を承わりたいと思います。
#4
○政府委員(塩見友之助君) 只今の千田委員からのお尋ねに対してお答え申上げます。北洋漁業の問題は、具体的に申上げますと、一つはブリストル湾のカニ工般であり、一つは大体日米加協定の草案で認められておりまするところの西経百七十五度以西の公海におけるさけ、ます漁業というこの二つになると思います。只今御質疑にありました通りに、二つとも日米加協定との関係も深いし、又ソ連との関係もある漁業でございますので、そういう点について国際関係を十分考慮しながら、できるだけ国際的には円滑に進められるというふうな形をとりながら、殊にさけ、ますにつきましては、今年出漁をするということは、将来大きく北洋のさけ、ますにおいて発展する第一のステツプとしてそれで進めるというくらいの考え方をしなければならないのですから、特に国際関係においてその操業する漁船の末端までとにかく国際信義を乱さない、資源保護は十分に考慮するというふうな形で進めて行くというふうなことが必要であろう、こう考えております。それですでにわかつておりますところの資源についての保存ということは十分考慮しなければならないし、又あの地帯はさけ、ます等につきましては、過去において幾らか試験的な操業をやつた成績はございまするが、併し経済的に企業的にやつてはおらないので、あの地帯を本当に操業するためには、つ先ず今年は科学的な資源調査というふうなことを並行的に進めながら操業して行くという必要があろうかと思います。特に日米加協定においてとにかく西経百七十五度というふうな線を暫定的にきめましたが、それについては資源的にどの程度のものが西に行くか、東に行くかというふうな点について懸案として残されておつて、これはどうしても科学的な調査を今後進めながら本格的に取りきめるというふうな経過にもなつておりますので、特にその点について、さけ、ますについては調査というふうなことが非常に重要な点になつて来ると、こう考えております。又あの北洋漁業というのは、過去においては日本の漁業としては相当な重要な部分を占めておりましたし、今マツカーサー・ライン内でここ数年間非常に我慢をしながら操業していたところの日本の漁業者全体から考えますると、やはりこれから進出できる、今後進出できる新らしい漁場というふうなものは、これは非常に今まで苦しんで、狹い漁場の中で苦しんでおる漁業者にとりましては大きなやはりこれは一つの希望でございましてそれでまあ方針としましては、できるだけ沿岸の中で力のあるものを沖合に、沖合の中で力のあるものを遠洋へというような形で、できるだけやはり濫獲に苦しんでおる沿岸にもいい影響を及ぼすように北洋漁業というものも考えて参る必要があるという点から見れば、この北洋漁業というのはただ一部分の企業利益ということだけを考えて考慮すべきではなくして、日本の漁業全体の将来の発展という点を考慮しながら進めなければならない、こういうふうに考えております。それらの点を勘考いたしまして、それでできるだけ初年度は試験を主体としまして、それで操業するというふうな気持で出て行つてもらいたいというふうなこと。それから具体的に申しますれば、国際関係等を十分円滑に進めるという必要性から言つても、船団としてはできるだけ手堅く隻数等においても、独立当初からとにかく乱暴な取り方をするという感じを起させないように、手堅く隻数等もきめて、それで間違いないような出方をさせるということと、当初の年度においては、カニは勿論のことですけれども、さけ、ますについても船団組織をとつて、そうして違反その他を嚴重に起さないような措置がとれるという形態で進めたい。カニのほうは技術者の意見、私らの意見も勿論そういうことですけれども、先ず一船団というふうな考え方をしております。そういう点から……、それからさけ、ますのほうはいろいろな見解もあると思いますけれども、私らのほうとしましては、まあ差当り沖取りの独航船五十艘以内というふうな見当を以て、それで関係者と話をしております。で、さけ、ますにつきましては五十艘以内の独航船と言いましても、母船に勿論附帯するわけでありまして、勿論船団行動をとるわけでありますが、五十杯でやつた場合には、これは企業的に見て、とにかく母船は何トンくらいの母船を何杯で行けばいいかということは、これは政府のほうで考えるものではなくて、やはり企業的に、幾ら資源調査と申しましても採算関係が相当重要ですし、それから又将来の発展のためにも採算関係というものは重要ですから、とにかく何トンくらいの母船が適当かというふうなことはいろいろ創意を、民間の創意を生かして自分は何トンくらいのでやりたい、或いは三千五百トンくらいで装備のいいもので冷凍でやりたい、紅さけ或いはますは冷凍で外国のほうへ持つて行つて外貨獲得に資したい、或いは塩にして国内用に当てたいとか、そういう企業的な点を或る程度持つた小さいほうがいいという意見もありますので、これには関係業者と一体になつて相談し合つてもらつて、それでどういう形で行くかというふうな意見を十分練つた上で水産庁当局のほうと相談をしてもらいたいというような形で現在進めておるというような状態でございまして、水産庁としましては多くともさけ、ますにつきましては母船は三隻以内というふうに考えておりまするけれども、そこらの点になりますと沿岸から出て行く沖取り業者の要望と、それから母船のほうを出そうというふうな要望と、それらを十分相談し合つてとにかく関係の業界が一体になつて進めて行くということがいいのではないかと思つておりまするので、具体的な話は今後どういうふうにきまるかというふうなことは未定でありますけれども、荒い考え方としてはそのくらいな考え方で進めておるわけなんであります。
 それから許可の形態につきましては、現在までの経過から申しますと、企業的にはかなりカニとさけ、ますとは別でございます。それで大よその見当としては、カニは或る程度黒字が出得るのじやないか、これは資源的に見てもここ十数年獲つておりませんから十分に回復を示しているだろうと思います。ですから十分経験のある実力のある業者が出て行けば黒になる可能性はある。それからさけ、ますのほうはまだ試験的にまあ幾らかの操業があるという程度の漁業でございますし、それから操業海面は非常に制約を受けて手堅い形で進めるのが年度当初はいいのではないか、これは民間のほうも私のほうも同一の意見でございます。そういうふうなところから見ますと、企業的には当初年度は試験調査というふうな点が重点になりまして赤字が出るというふうな可能性は相当あるわけでありまして、そういうふうな関係で幾らかの調整がカニとさけ、ますとの間でできるような形がとれれば、北洋として両方ともが試験的に無理なく進められるじやないかと思つて、できるだけその調整ができるように考えて欲しいということを私のほうは民間のほうに慫慂しておるわけでございます。特に沿岸から出ますところの独航船等についての経営規模も相当小さい関係もありまして、一遍北洋に出て、それで大きな赤字を出して再起できないというふうなことがございますると、今後日本の漁業者は非常に進取の気性には富んでおりまするから、あとからあとからと出るとは思いまするけれども、やはりその開発意欲が殺がれないとは言えないのでありまして、又金融業者等においてもそういう点について非常に手心を加えて締めるというふうな危険も考えられまするので、できるだけその点について如何に当初年度で試験調査が重点であるとは言え、採算関係はできるだけ有利にできるような形のほうが望ましいのじやないか、こう考えますのでそういう点も十分考えまして、それで話合いを進めてもらうように民間のほうに慫慂しておるわけでございます。大体のところはそういうことでございます。
#5
○千田正君 よくわかりました。そうしますというと、大体はカニ漁業は主として資本の大きな、曾つて相当経験のあつた方面の人たちにやつてもらうと、カニ漁業でないさけ、ますの問題は今まで不振であつた多くの沿岸漁業の中堅を各県或いは一つの大きなブロツクを中心として十分に稼働能力のあるものを十分に調査の上にこれをまとめてやる、こういうふうにお考えになつておると見て差支えないわけですか。
#6
○政府委員(塩見友之助君) 大体そうでございます。沿岸漁業の独航船を選ぶ場合には当初年度でもありますし、殊に隻数も少いわけでございますから、できるだけやはり過去において出漁の経験のあつたもの、殊にそういうふうな優秀な漁撈長を持つております船、船の装備といたしましも、その船団行動をやるという趣旨も国際関係を十分考慮してのことでございますから、無線の装備を持つとか、或いは方向探知機を持つて十分母船との連絡も緊密にできるとか、それからトン数等についても一定の條件を附しまして、それで進めて行くのが一番間違いないのではないかという点で、そこらについて当初年度、私のほうでは五十隻以内を一応の見当とすればいいのではないか、こう思つておるのですけれども、そういう点から言つてどういうふうな船を選んで行けばいいかという点について、これ又関係の者が民間のほうで集まつてもらつて十分技術的な点で検討してもらうほうがいいのではないか、こう考えておるわけです。できればそうは恐らく経験者ということになりますと、北海道、東北、北陸の各県に関連のあるわけですから、できれば非常に気楽な形で申合せ団体を作つて今後の問題について必要な連絡、通信その他広汎に亘りますので、とにかく団体を作つてもらつて、それで出願のほうに参加してもらうというふうな形が望ましいのではないか、こう考えております。これは勿論当初年度は非常に手堅く狭い海域でまだ未知の漁場でやる、或いは或る業者によつては既知の部分もあるかも知れませんが、そういう関係もありますので、非常に狭められているわけです、将来これが非常に広くなつて来たという場合に、経験者だけに独占させるというふうなこととか、又経験者だけが北洋出漁の一つのあれを権利化するようなことのないようにこれは十分考えておらなければならん、だから団体等を作ります上にも、そういう点で非常に自由な形でとにかく作らなければならん、こう考えております。
#7
○千田正君 あと二点だけ伺いますが、それはそういう場合におけるところの水産庁としての監視船、或いは調査のための人員の乗組みというふうな面から行きまして、本年度予算の請求額は少いのではないかというふうに我々考えるのですが、この点と、もう一つは最近新聞でよく出ておりますアラスカの漁民その他は日本の漁民が再びアラスカの沿岸まで来て漁獲するということは実に脅威である、どうしてもこれには反対だということを新聞は伝えておりますが、その間の事情並びにそうしたことによる日本側はどういう程度にこの問題を処理してやれるかという点につきまして、この二点だけお伺いします。
#8
○政府委員(塩見友之助君) 調査及び取締の点については三千万円余が計上されておりまして、これは本当にあれでも相当広い海面でございますし、それから東のほうも西のほうも両面ともやはり調査もするし、監視もするというような必要がありますので、やはりそういう点で万全を期するというふうな点から見ると、今お話の通りに確かに足らんと思うのです。私たちのほうとしては一応予算確定の上はできるだけあの予算を有効に使つてやりたい、あとは調査なり監視なりというようなことについて、民間から出ますところの船にもこちらから職員なり或いは十分その知識のある技術者というふうな者を乗せるようにしてもらいまして、それで先ほど申しました通りに母船を中心とした船団組織というふうな形で、民間の操業の体系においても十分そういう国際的の関係を円滑に進められるというふうな形で持つて参れば、まあそう失敗をするというふうなこともなく行けるのではないか、どうしても政府の船だけで監視、調査をやるという形では経費が相当かかりまして、あれでは不十分だと思いますけれども、その意味から申しましても民間が協力一体になつて、それでそういうふうな点に遺漏のないような組織で行つてもらいたいというふうなことを私のほうとしては慫慂をいたしておる。こういう状態でございます。
 それからもう一点のブリストル湾の問題についてでございますが、これはもう御承知のようにやはりあすこのカニ工船というのは日本人の非常にその経験のある手先の慣れた労働というふうなものが前提になりませんと採算が合わないというふうな関係からして、それで終戰後今までどこの国も着手できないでいる、そういう漁場でございまして、そういう漁場にもかかわらず日本はすでにもう二十数年前からやつていて資源さえ濫獲しなければそれで十分やつて行ける、こういう成績もあるわけでございますから、その点については十分日本側においてそういう資源の点、その他の点について十分責任を持てる態勢で行けばこれは国際的な関係はうまく参るのではないか、こう考えております。ちよつと速記をとめて下さい。
#9
○委員長(木下辰雄君) 速記をとめて……。
   〔速記中止〕
#10
○委員長(木下辰雄君) 速記を始めて……。
#11
○青山正一君 只今の千田さんの質問に附随してお聞きしたいと思いますが、只今の長官の御説明によつてカニ工船につきましては大体一船団に限つて特定の会社に対して許可をするというふうに承わつておるわけなんですが、これをいろいろ、内容的に伝えられるところによりますと、相当その間に大きな問題があるようにも見受けられるわけであります。例えば新聞紙上などを見ますと、大体カニ工船につきましてはいわゆる自由出漁というような建前からしていわゆる日水のほうの行き方、それから又大洋、日魯の行き方とこの二つの行き方があるわけでありますが、果して長官としてはつきりと特定の会社として一船団、いわゆる一つの母船による船団というふうにまとめ上げる自信がおありかどうか。その点についてお聞きしたいと思う、こういうふうに考えております。第二点の問題は、いろいろ考え方があるにしましても現実の面におきましては日水、日魯、大洋、この三つですね。それから昔から多少独航船として経験を踏んでおりましたところの北太平洋の協同組合の関係、それから新たに現実として生れました北海道道連のいわゆる川村さんの率いる関係の団体、こういつた五つの関係のものが今現われておるわけでありますが、これは大体選定に当つてその経験なり或いは業績が十分に考慮されるものかどうか、そういうふうに信じてよいものかどうかということ、それとも日水とか大洋、日魯、今申上げた北太平洋の漁業協同組合、北海道道連、この五社の話合いで進めて行つたものを農林省でまとめて行くものかどうか、この点についてお聞きしたい。
 第三点として、カニ工船に一つの船団を與える、いわめるこれはどこの会社がどういうふうになるか、母船を與えられるか、それはわかりませんが、その母船を與えられた会社がさけ、ますにおいても例えば多分日水、日魯、大洋あたりがさけ、ますの母船を率いるという建前になるのだろうと思いますが、そのカニ工船に権利を與えたものにもさけ、ますの権利を與えるかどうかという点。第四点は、そういつた例えば昔独航船あたりをやつておつた大きい団体、今後これははつきり協同化されるだろうと思いますが、そういつた協同組合に母船を與えられるものかどうかという点。第五点として、本件の許可に当つて独占禁止法とか或いは事業者団体法等の関係が十分に考慮せられなければならんと思いますが、そういう点について一応の御見解を承わりたい。以上五点について一つ忌憚のない御意見を伺いたい。
#12
○政府委員(塩見友之助君) 只今の御質問にお答え申上げます。
 第一点のカニについて一社というふうに聞きましたけれども、私のほうとしては過日新聞紙にも載つておるところの長官談で申上げておりますように、幅は広くとつておりまして、それで関係業者が一体になつてそれの企業形態の関係から申しますと、これは殆んど母船が中心になつて仕事をするというような形態はさけ、ますの沖取りほどの独航船の重要性、比重というようなものはないわけですから、これは母船が非常に重さを持つておる。こう考えておりますので、その点については日本のそういう関係の業者、過去において経験のある、又力もあると認められるところは一体になつてやる。これから開放される漁場も非常に狭いわけで、それで今日かれこれと取合いをするということも、国際的に見て見苦しいことでもありますし、又殊にそういうような形から、得てして漁獲高が殖え過ぎて、資源の点について、遺憾の点が起るような危険もないわけではありませんから、一体になつて、一本になつてというようなことで、私のほうは慫慂しておりますけれども、大体私のほうとしては順次業界のほうもそういう我々どもの考え方を了解してくれて来ておるものと、こう考えて来ておりますし、まあ出漁に十分間に合う、これは相当急速を要しますけれども、大体内認可と申しますか、そういうふうな形でできるものとこう考えております。それから第二点は今まで許可を申請しておりまするところの三社及び独航船の団体の関係でございまするけれども、これにつきましては、独航船が北海道及び東北、北陸の各県にも跨がつておりまするし、これは通信連絡と意見決定の点について独航船の関係は非常に時間を要するのと連絡が非常に緊密でない、目先五月、六月という時期を控えての操業に十分統一ある態度で臨むという点については、遺憾な結果になるような危険性も感ぜられますので、できるだけ地元々々で団体を作つて、全国一本の連合会式なものを作つて、それで独航船のほうは一本になつて意思が表明ができ、決定できるような形態が望ましいから、できるだけそういうふうな形に持つて行つたらよくはないかというふうなことで慫慂しておる状態であります。但しこれを過去の経験がある人だけの独占的な権利のようになつたんでは、今後沖合及び沿岸に対する好影響を與えるというふうな点について十分なあれは保証できないわけですから、できるだけその点については固定化しない非常に自由な形で団体を作つてもらうほうが望ましい。こう思つておりますわけで、できるだけ全国一本のこれは連合体という形でも何でいいのですけれども、まとまつた一つの団体を作つてもらうようにしておりまするし、本日あたりから寄り寄り集まつて来て話合いをつけつつあるように思います。そういうふうな団体から十分母船のほうを出したい、こう言つているところと話合つてもらつて、そうしてどういう形態がいいかということを検討してもらつて、それによつて我々のほうも態度を決定するのがいいのではないか、こう考えております。それからカニ工船をやつたその会社にはさけ、ますは出させるか、出させないかというお話でございますけれども、カニ工船のほうも一応ともかく一体になつてやるという形態はとりまするけれども、おのずからあの企業の性質から言つて中心的な地位を占める会社ができます、恐らくこれもできるだけ黒字を出すことはいいことはいいのですけれども、やはり企業的に見てそういう点で遺憾な点が生じ得ると思う。その会社のことをおつしやつているのだろうとこう存じますけれども、それについてはこれはそのさけ、ますのほうが本年度試験操業であるということと、それからこの独航船の隻数も一定量に限つたほうがいいだろうというふうな点は専門家皆一致した意見でございますし、その隻数も我々のほうも一応五十杯以内、こう考えておりますような状態でありますので、母船が何杯出るかというふうなことによつてきまるのじやないか、そういう点で隻数が少くなれば、そういう点でカニのほうに出るところが出ないというふうな話合いになるか、それでもやはり皆んな出られるのだという隻数になるか、そこらの点は今後の話合いによらないときまらないのではないか、こう考えます。あの海面は御存じの通りにコマンドルスキー沿岸と違いまして、漁道が余りはつきりしていないので恐らく魚が相当散つているのではないかというふうな関係からして、漁法等についてもできるだけ各社の創意を生かして、自由競争のあの漁場でも採算的にできるというふうな漁法を確立してもらうということは、これからの日本の漁業全体の進出について各種の制限が付せられても、企業的な力でそれをぶち破つて行くという点から見ても、そういうふうな意味でこのさけ、ますについても研究してもらいたいという点から、いわばやはり自由な競争で創意を生かして、そういう方法で過去の例になじまずにやつてもらうということが必要じやないか。そういう点から見ると、将来とも北洋のさけ、ますの漁場は、これは当初年度と違つて、ずうつと拡がつて行き得る希望を持てる漁場でございますから、できるだけ多く出したいわけで、そうしておのおのの創意を十分生かして、いい漁法、いい船団組織等を発見してもらいたいものと、こう思つているわけです。
 第四の協同組合に母船が許せるか、或いは協同組合ということは相当広範囲な独航船の団体だと思いますけれども、これは勿論私のほうは許せると思いますけれども、ここらの点は十分その三社と独航船団体との話合いで、もう時期も追つておるし、それから金融その他いろいろな点についても、ともかく急場いろいろな問題もございましようから、相談し合つてもらつて、それできめてもらうようにして行きたい、こう思つておるのでございまして、北海道の漁連につきましては、これは自分で漁業を自営するというふうなことは、適当な団体ではないだろうというふうな点で、申請はございましたけれども、できるだけ北海道のこういう関係漁業者を集めて、一つの団体を作る場合、これはいろいろな根拠地別にいろいろな形で出て来ておりまして、まとまりも悪いし、時間的に言つても、できるだけ早く関係業界の意見がまとまるということが非常に望ましいので、そういう点から言つて斡旋者としてそういう一本の団体を作つて活動してもらいたいということで、それで北海道の漁業協同連盟会でございますが、十分我々の意見を理解してくれまして、それで数日前にそういう決議をやつて、斡旋者として関係の漁業者を集めるようにしたいということを申しておりますし、又そういう点から言つて、そういうふうな漁民の団体である連合会がその斡旋者としてやつてもらうということは、これは今度出漁するようになる人たちだけに利権化しない、もつと将来広く及ぼすというふうな方向に独航船の団体を持つて行く場合にも又有意義ではないかと思つて、斡旋者として出てもらうことには私は賛意を表している状態でございます。
 それから最後に独禁法、事業者団体法の関係でございますけれども、これはいろいろむずかしい問題がございます。法律的にはなお新会社を作るというふうなことになりますれば、これは事業者団体法の適用を受けるかもわからない、こう存じておりますが、先ほどから一本にというふうなことは、やはり日本の関係業界が一体になつて、非常にたくさんの広い資源と広い海が開放されるなら、それはばらばらでも出られるのだけれども、出たい意欲と希望者は余りに多過ぎて、それで而も開放される水面は差当りはそうそれに比較して見ると小さいわけですから、それで仕方がなくて一本になつて、中でお互い話合いながら、自制しながら出て行かざるを得ないような実際日本の状態なんだということも十分わかつてもらえると思いますので、ただそれは許可の形式等については、従来からありますところの連盟の出願に対して許可をする、というふうな形が、最も適当な形態じやないか、法律的には許可はそういう形態が最も適当な形態じやないか、こう申上げておりまする。過去における私の談話においても、できるだけ一本になつてというふうな形は崩さないで、それで問題を処理して参ることが今後の日本の漁業全体が沖合は勿論、最後には遠洋にも或る程度好影響を與えるというような形でこの問題を進めて行く上からも最もいいと思つて、それで慫慂しております。大体その線でまとめ得るのではないかというふうに私は考えております。
#13
○青山正一君 只分細密なる水産長官の御説明、私たちとしてもこれは全面的に賛意を表したいと思うのです。ただいつ頃までに許可とかその他の点について決定するのですか。それからいつ頃これは出漁することになるのですか。その点について承わりたいということと、それからこれは問題が別なんですが、南方の漁業の問題です。台湾を含めて南方漁業についても今後いろいろな問題が起つて来ることが予想されると思うのですが、多数の業者が濫立して無用の摩擦を生ずることは大局から見てこれは非常な得策でないことは論を待たないことだろうと思いますが、どのような方針をとられるか、どういうふうにお考えになつておられるのですか。この点について御意見を承わりたいということと、それから第三点には、中央卸売市場の問題ですが、廣川農相これは前農相時代におきまして、当時からのこれは懸案の問題でありますが、中央卸売市場法の改正の問題は、相当関係当局の熱意を欠いておるためか現に停頓状態であるのでありますが、この煮え切らん態度から、六大都市のほうでは市当局、いわゆる中央市場課と言いますか、市の当局のほう、いわゆる東京都とか或いは大阪市とか或いは京都市とかいうような市の中央市場課が中心となりまして市場行政そのものを最近通産省へ移そうというようなことを非常に要望しておるというふうにも見受けられるわけなんですが、この問題について水産長官はどういうふうな見解でお進み願うか、その点について一つ承わりたいと思います。
#14
○政府委員(塩見友之助君) 北洋のその出漁期の問題ですけれども、今まで専門家から聞いておりますのはカニは四月下旬からがまあ一番いいとこう考えられておりますので、そういう点から見ると出港いたしますのはまあ四月中旬ぐらいが最も望ましいわけです。それからさけ、ますのほうは五月に入つてからというふうなことでございますから幾らかこれよりも遅れて差支えない。で、まあ許可の点でございますけれども、これは平和條約発効になりませんと出漁ができませんので、それで平和條約の発効が早ければその後において許可を與えられるという形になりまするが、その前は飽くまで法制的な関係もその他の関係もまあ内々準備しておいてもらうというふうな形以上出られないような状態でございますが、できるだけこれは当初年度からこれだけ行詰つております水産をその中に明るい光を入れるという意味から言つても、どうしても積極的な業界の意欲をかき立てるくらい出てもらうことが私は望ましいと思つておりますので、間に合うようにいたします。それから次に南方の問題でございますけれども、これも過去においてかなり漁業の種類、それから地帶によつていろいろありまするけれども、濫立的な形で、それで進めたために非常に資源的にも遺憾の点があつた場所があるということは御指摘の通りと思います。そういうふうな点につきましてはやはり今般の北洋でもそうでございますけれども、その漁業の形態というふうな点や、過去における例とか、それから日本における経験者、実力者というふうな点も十分勘案いたしまして、それで十分そういう濫立における欠陷というふうなものが起らないようにやはり我が国の水産業の関係としては自制して参る必要があろうと思いますし、私らのほうにおいてもできるだけ業界のほうにそういうふうな態勢で望むように慫慂して参りたい。必要がある場合には法制的な措置をそれに応じてとつて参りたい、こう思つております。それから第三番目の取引関係のほうの問題でございますが、これは戦時中から戦後にかけて水産物の統制が続いておりましたために、我々公務員の考え方においても、それから民間においてもなおそういうふうな習慣的な惰性というものが除かれないで、こういう非常に重要な問題に対しても十分な対処策というものが練られてないということは、これは全く御指摘の通りな遺憾なところだと思いまするし、私も就任当初からこの問題についてやはり至急研究してそれから地方庁あたりの取締規則等においてもいろいろその特徴も持つておるし、よいところも悪いところも持つおるからいろいろ研究して見なければならない、そういうふうな点について十分考慮しなければならぬということは言つておるのでございますけれども、只今どういう状態かというような御叱正をこうむりましたけれども、その点につきましてはなお未だ十分なものを持つておらない。大体確信のある対案というものをまだ得るに至つておりませんけれども、これは十分過去における、二十年くらい前の経験者もまだ生存されておるわけでありますし、いろいろな慣習もありますし、中央卸売市場法が設定されてからあと、十分そういう点で経験を経て、この形が最も望ましいという見通しをつけないままで統制に入つておるような、こういう関係もございますので、十分こういう点を研究しながら進めて行かなければならん。問題の重要性は御指摘の通りと存じます。この点については現在の状態は遺憾に存じまするけれども、できるだけ私のほうも一生懸命になつてこの対策というものに対してはできるだけ早くよい案を持ちたいと、こう考えておる状態であります。なお通産省に所管を移したほうがよいという意見があるというふうなお話で、私もそれをときどき聞いてはおりまするけれども、これはやはり生産者と消費者と、それからその中間に入るところの取引業者というふうな関係は、特に食糧でもあり、それが生鮮な食料品であるというふうな関係もありまして、これの動かし方次第というものは、とにかく漁業の生産が継続できるか、これから国際市場が特に発展されようという場合、それだけ金融も受けられ、進出する力も出るかどうかというふうな点はこういう問題に非常に大きくかかつておるのでありまして、そういう点から言つて生産と市場の関係を切離して行政するというふうなことは水産業全体の発展という面から見て、決して私は得策ではないというふうに信じております。で、私のほうとしましては、そういう意見に対しては正面から反対をするつもりでおります。
#15
○委員長(木下辰雄君) ほかにありませんければ、私から一つ長官にお伺いしたいと思います。現在北海道庁がさけ、ますの流し網を許可しておる。もとよりこれはマツカーサー・ライン内でありますから、マツカーサー・ラインが撤廃されて、日本の主権が完全に独立した場合において、この船はマツカーサー・ラインを突破して私は多少外洋に出る可能性があると思うのです。又或いは北海道長官が更に北海道の近海であるところには許可するかも知れない、そういう場合に対する水産庁のお考えは如何ですか。
#16
○政府委員(塩見友之助君) 只今の問題につきましては、今の北海道庁の許可はマッカーサー・ライン内であるので、撤廃後においては大体現状でまあやつて行つてもらつて、許可の範囲内は……、それでそれ以外の北洋についてはまあ中央の許可、これは東北、北陸等の漁業者にも関係も相当に深いところでありますしするので、できるだけそういうふうなところに持つて行くのが適当ではないか、こう考えております。只今北海道庁のほうにはそういうふうな点、まあ我々の意見も加えましてそれで研究をしてもらつておる。最近の機会に北海道庁のほうも、その相談に上京して参ることになつておりますから、詳しい点は、北海道の道庁のほうの意見を聞いた上で、それで決定したい、こう思つております。過去におけるこういう許可を受けた業者のいろいろな事情もございましよう。
#17
○委員長(木下辰雄君) もう一点お伺いしますが、戰前においては千島において独航船が二百隻ぐらい来ておつた。只今水産庁長官のお話は、大体母船に附属する独航船を五十杯程度に、こういうことですが、これは適当と思いますが、みずから流し網をやつて、みずから帰る独航船、これは百五十トンぐらいの船であれば、北千島方面へ行つて帰れるというのは、今までの経験通りでありますが、こういうみずから沿岸から出て、自分で港に帰るというような独航船に対しては、何らの処置も講じてないのですが、将来の御方針を伺いたいと思います。
#18
○政府委員(塩見友之助君) 先ほど説明中に、十分にその意を盡してなかつたために御質問が出たと思いますが、直接出ますところの独航船につきましては、本年度は不適当だろうというふうなところが、関係業界及び我々水産庁のほうの合致した意見でありまして、先ほどから申上げましたところの国際関係等も十分考慮しますれば、これは本年度は許可しない、出漁するものはやはり船団行動をとつて、母船について、十分連絡通信等において遺漏ない形態で以て出てもらう、こう考えております。
#19
○委員長(木下辰雄君) ほかに御質問がございませんければ、水産庁のほうから、近く法案として衆議院の提出もあるかも知れませんけれども、我々が非常に要望しておつた漁船の損害補償法案というのが出るはずであります。これに対して事前に委員会に批判をお願いしたいという申出でありますが、それで一応これに対して要綱の点について水産庁の説明を伺いたいと思います。
#20
○説明員(伊藤茂君) 漁船損害補償法案は、只今衆議院の法制局で大略法案ができ上りまして、今條文の整理中でございます。只今お手許に出しました法案要綱につきまして、概略内容を御説明申上げます。
 第一「目的」、「この法律は、漁船につき、事故に因つて生ずることがある損害を填補することにより、その復旧を容易にし、もつて、漁業経営の安定及び漁業生産力の向上に資することを目的とする。」目的につきましては大体そういうことを挙げております。第二に「制度の内容」、「一、制度の内容の骨子」、「(1)現行漁船保險制度を漁船損害補償制度に改める。」「(2)現行のように、政府が再保險をする漁船保險事業を行う漁船保險組合の外に、保險事業の合理化等の事業を行う漁船保險中央会を設ける。」「(3)保險をするための事務費の一部を国庫の負担とするとともに、小型漁船につき、義務加入制を設けて保險料の一部を国庫の負担とする。」制度の内容の二といたしまして「漁船保險組合」、「(1)目的、漁船保險組合は、漁船の所有者をもつて組織し、組合員の所有する保險の目的たる漁船(漁具を含む。)につき、相互保險たる損害保險事業を行うことを目的とする。」これは今と同じであります。「(2)組織、漁船保險組合を、地域組合と業態組合の二種とする。」只今あります漁船保險組合は大体性格が大してはつきりしておりませんでしたが、今度ははつきりいたしまして、「地域組合は、原則として漁業協同組合の組合員たるべき資格を有する者をもつて組合員とし、北海道その他特別の事由があるものを除いては、都府県の区域とする。」「業態組合は、漁業の種類の一種又は数種を限り、その漁業に使用する漁船を保險の目的とし、その漁船の所有者をもつて組合員とする。」国家の補助は主としてこの地域組合に注ぐために性格をはつきり分けたのであります。「(3)保險事業、保險の種類を、普通保險及び特殊保險とする。」普通保險というのは、普通の保險でありますが、特殊保險は戰争の保險であります。主として拿捕を対象とするものであります。「但し、その内容は、漁業協同組合の定款の定による義務加入に関するものを除いては、概ね現行漁船保險組合の保險と同様のものとする。」この「漁業協同組合の定款の定による義務加入」というのは、その次の項目にございますが、これは実はこの法案の非常な山でございまして、義務加入ということにつきましては、いろいろの論議が盡されまして、これはここに一応「定款の定による」云々となつておりますが、別途差上げました一枚刷りの紙がございまして、第三十三條というのがそれになつたのでございます。これは「定款の定」ということとちよつと違いまして、第三十三條だけをちよつと申上げますと、「漁業協同組合の地区内に住所を有し、且つ、政令で定める漁船を所有する組合の組合員たる資格を有する者(以下本條において「特定漁船の所有者」という。)」こうありますが、これは特定漁船というのは大体政令で定めますけれども、二十トン未満の動力船、一トン以上の動力船の範囲を目的としております。その三分の二以上が保險に入ることを決議し、或いは同意をしたときは、あとの残りの三分の一未満の者が必ず漁船を普通保險に付けなければならないということをきめたのでございます。この地区内には協同組合員もいれば、そうでない者もおりますけれども、これを一括して保險に付するということにしたわけでございます。この決議又は同意があつたときは、当該市町村長は、その旨及び前項の規定により普通保險に付すべき者の氏名を公示しなければならないというようなことで、こういう手続によりまして決議或いは同意をした者があつた場合には、これが初めて補助の対象になるということでございます。大体そういう観念にまとまりました。
 第三の「漁業協同組合の定款の定による義務加入」というのは内容がそう変りまして、(1)も従つて三十三條の内容になりました。(2)は「義務加入から除外することができる漁船、左の一に該当する場合には、義務加入から除外することができるものとする。」「A無動力漁船」「Bその他特別の事由がある漁船」これは主として不稼働漁船等を意味するわけでございます。「(3)保險金額、なおここに一つ制限が政令で加えられますが、保險金額といたしまして、「義務加入に該当する漁船についての保險金額は、保險価額の一定割合以上とする。」即ち船価の或る程度以上を必ず入らなければならない。一応只今考えておりますのは、特定漁船につきましては五〇%、それ以外の小型動力船、或いは無動力船については二五%以上を目標とするつもりでございます。これは政令できめます。「(4)保險料の徴収、漁業協同組合は、義務加入の漁船及び任意加入漁船中特別の加入等のあつ旋た係る漁船についての保險料を収集し、加入者に代つて漁船保險組合に拂込むものとする。」これに対しまして「(5)事務費交付金、義務加入の取扱をする漁業協同組合の事務費として、漁船保險組合は、当該漁業協同組合に、左の漁船についての拂込純保險料の百分の十程度の交付金をする。「A義務加入の漁船」「B任意加入の漁船中特別の加入等のあつ旋をした漁船」
 四、「政府の再保險事業」、「(1)再保險関係、政府の再保險については、概ね現行漁船再保險と同様とする。」「(2)再保險の経理、漁船再保險特別会計に、左の勘定を設けて経理する。」「A普通保險勘定」「B特殊保險勘定」「C業務勘定」。五といたしまして、「漁船保險中央会」「(1)組織」「A漁船、保險組合は、漁船保險事業の健全な発達を図ることを目的として全国を区域とする漁船保險中央会を設立することができるものとする。」これは法律で一個ときめまして、衆議院では一個ときめたようであります。「B事業を行うための経費は、会員たる組合に対する賦課金で賄う。」「(2)事業、漁船保險中央会は、左の事業を行うものとする。」「A保險料率の計算及びこれに関連する事項の調査及び指導」「B漁船の事故の予防及び防止に関する調査及び指導」「C漁船保險組合の委託による保險引受漁船の審査及び付保漁船についての損害の調査」「D漁船保險の普及宣伝」「E漁船保險団体の職員の指導並びにその福利厚生」「Fその他漁船保險事業の健全な発達についての調査及び指導」「G以上の事業に附帯する事業」「(3)漁船保險中央会は、漁船損害補償に関する重要事項につき、農林大臣の諮問に答申し、又は、行政庁に建議することができるものとるす。」
 「第三国庫負担、左の経費は、国庫がこれを負担する。」「(一)事務費国庫負担」「(1)政府の再保險その他漁船保險に関する事務費の全額、これは今まで附加再保險料で賄つておりましたが、これは全額国庫負担になります。それから「(2)漁船保險組合の事務費の一部補助金」、これは特定漁船以下の小さい漁船、二十トン未満の漁船から上る附加保險料の大体三分の一、事務費の三分の一を国で補助いたします。大型漁船についてはこの補助はございません。「(3)漁船保險組合が、義務加入等をする漁業協同組合に対する事務費交付金の一部」、これは先ほどの保險組合が義務加入等の斡旋をした漁業協同組合に保險料の百分の十を交付金として出す、こう書いてありましたが、それは全額国庫負担になりませんで、三%程度国庫負担で、あと七%は漁船保險組合が自分の附加保險料からこれを追加することになるわけであります。
 第二としまして、「保險料国庫負担、国庫は、義務加入の漁船及び義務加入以外の漁船で特別の加入等のあつ旋に係る一定の漁船についての純保險料の百分の五十に該当する額」を国庫負担をすると書いてありますが、実際は「特別の加入等のあつ旋に係る」ということは、国庫負担がなかつたと思います。これは間違つておつたと思いますが、義務加入の漁船に対する保險料の百分の五十だけを国庫負担するわけであります。
 「第四その他」となりますと、これは法人格或いは非課税、或いは経過措置ということでありますが、経過措置は大体現行漁船保險組合は新漁船保險組合に対して権利義務を継承してもらつて、そのまま肩替りするように経過措置がとられるわけでありまして、これにつきましてはこの本法のほかに漁船損害補償法施行法というのが別に出まして、新制度に移り替わる方法をきめるようであります。
 以上大体ですが、私の説明を終ります。
#21
○委員長(木下辰雄君) 何か御質問ありませんか。
#22
○千田正君 もう少し研究さして頂いてから……。
#23
○委員長(木下辰雄君) それではこれは十分一つ御研究願います。この損害補償法案は参議院においていち早く研究いたしまして、専門員のほうでは十分検討した法案でありますけれども、大体なかなか大きな法案でありますからして、十分一つ御研究願いまして後日御質問願います。
 それでは本日はこれを以て閉会いたします。
   午後二時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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