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1951/04/16 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第27号
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1951/04/16 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第27号

#1
第013回国会 水産委員会 第27号
昭和二十七年四月十六日(水曜日)
   午後一時三十五分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
           松浦 清一君
           千田  正君
   委員
           青山 正一君
           秋山俊一郎君
  政府委員
   水産庁長官   塩見友之助君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       岡  尊信君
   常任委員会專門
   員       林  達磨君
  説明員
   公正取引委員会
   調査部長    坂根 哲夫君
   水産庁漁政部長 伊東 正義君
   水産庁漁政部協
   同組合課長   浜田  正君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○水産物増産対策に関する調査の件
 (公正取引委員会の築地魚市場に対
 する勧告に関する件)
 (漁業権証券資金化に関する件)
 (減船整理船処分に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。
 公報に掲載いたしておきました公正取引委員会の築地魚市場に対する勧告に関する件、漁業権証券資金化に関する件、減船整理船処分に関する件、この三つを議題に供したいと思いますが、公正取引委員会から坂根調査部長、黒木調査部第二課長、岸川事務官、水産庁からは伊東漁政部長、浜田協同組合課長、尾中漁業調整第二課長がお見えになつております。
 先ず公正取引委員会の築地魚市場に対する勧告に関する件を議題に供します。先般新聞で皆さん御承知の通り公正取引委員会から最も適切なる魚市場の調査をなされて、その勧告書が東京都に提出されておるということを私ども新聞で見ましたが、この勧告書並びに調査の模様を一つ坂根調査部長から御説明願います。
#3
○説明員(坂根哲夫君) 私公正取引委員会の調査部長でございます。只今委員長から御説明がありましたように、本年四月一日に我が委員会から東京都知事に宛てまして市場取引の公正化についてという申入をいたしたのでありますが、これは昨年十二月十二日の読売新聞に東京都中央卸売市場の現状につきまして非常にセンセーショナルな書き方でありますが、まるで、伏魔殿の魚河岸という題で、その当時の魚市場の取引の模様について大々的に報道をいたしておつたのであります。そこで我々の委員会といたしましては、一応独占禁止法の一つの眼目であるところの消費者の利益擁護という点からいたしまして、築地魚市場の如何なる取引をしておるのかという点につきまして、私たちの調査部におきましてその調査を直ちに開始いたしたのであります。
 そこでその調査の結果を簡單に申上げますると、新聞は非常にセンセーショナルに書いておるのでありますが、大体におきまして新聞が指摘しておりますところの実情は、私たちの調査におきましても大体認められるところであります。そこでこの市場取引がどうしてそのように不公正に行われておるか、紊乱を来たしておるかという原因を調査した結果から考えて見ますると、生ず第一に市場の荷引競争と言いますか、出荷者に対しまして市場の卸売業者が非常に荷引競争の激烈なる結果から、その紊乱が来ておるのではないか、こういうことが考えられるのであります。話はちよつと前後いたしますが、この東京都の中央卸売市場と申しますのは、御承知ではございましようが、築地を本場といたしまして神田、江東、荏原、豊島、淀橋、足立に分場がございまして、敷地の総面積は約九万六千坪、延建坪数は約四万四千坪の地域でありまして、そういう分場があるのでありますが、過去の実績によりますというと、築地本場の水産物取扱数量というものが分場を合せて全市場の取扱数の圧倒的部分を占めて、昭和二十五年には八八%でありまして六千万貫、昭和二十六年、昨年は十一月までの実績におきまして九三%で、七千万貫ということになりましてこれは築地本場、築地魚市場の取引というものが、東京都民及び近郷の消費者大衆の魚の値段を殆んどここできめているという実情でございましてここの取引が公正に行われるかどうかということは、非常ないろいろな問題となつているのであります。そこでその取引の実情を調査して見ましたところが、先ずこの荷引の競争が非常に激しいというので、先ず第一に指摘し得る競争の手段として考えられるのは、卸売人が前渡金を渡している政策であります。即ち卸売人の競争手段としての前渡金政策というか、そういう手段であります。これはすでにもう御承知でありましようが、魚市場におきます卸売人の営業收入というものは、自分の取扱いました魚類の売上金額に対しまして、出荷者から受取ります六分の手数料がその收入になるのであります。これは内口銭でございますが、そういうことになる。そこでこの手数料收入を増大させるということが卸売人としては非常に大きな問題となつて来るのでありまして、従つて卸売人としては、先ずこの取扱う魚の数量の非常に多いことを望む、或いは又できるだけ値段を高くするということが、卸売人の手数料を殖やす方法として考えられるわけであります。従つて先ず卸売人といたしましては、とにかく集荷を成るべく多く自分に引きつけるということでなくてはならない。これは出荷者と申しますのは全国に亘ります漁業者、これは個人、団体、会社等でありますが、卸売人はこれらの出荷者に対しまして、出荷奬励金という名目で前渡金を支拂つているわけであります。従いましてこの前渡金が次の出荷に対して清算されれば問題はないのでありますが、それはそういうことではなくて、或る程度の出荷をしてもらうというような意味の融資というような意味を持ちまして、絶えず前渡金を残しておくということになる。残しておけば卸売人はその出荷者と強力な一つの紐帶ができ上りまして、絶えずそこに卸売人が来るという方法でありまして、我々が調べましたところ、昨年二十六年の決算によりますと、主要卸売人の前渡金が、東京都の築地卸売市場の四大卸売人の場合に、東都水産というのがございますが、これが七千八百万円、中央魚類が七千七百万円、大都魚類が五千九百万円、築地魚市が三千六百万円というような前渡金を出しておりまして、この四大卸売業者の取扱の合計は、全入荷量のおよそ八割五分を占めておりますが、今申しました前渡金の額というものは、各社資本金の数倍に達しているわけであります。中央、東都いずれも三・八倍、大都は六倍、築地は三・六倍、この各社はいずれも前渡金を借入金によつて賄つているという実情であります。ところがその他の小会社というものは、これは資金が乏しくて、こういう手段に出られないということになりますので、前渡金の政策が荷引に対する非常な大きな役割を果している。
 それからこの前渡金の政策をやることと同時に、これはちよつと話が飛び離れるでありましようが、前渡金というのは統制時代の名残りでありまして、要するに統制中荷受機関が、集荷機関がきめられておりましたので、前渡金を受けて集荷責任を果すということをやつていたのでありまして、今日の実情では実はこういう前渡金の渡しというようなことは不適当であるかと思うのであります。
 なおあとでこの問題を引つくるめて申上げますが、これは市場法、これによります東京都條例から見まして違法であることは確実であると思うのでありますが、この問題が一つ出て来た。もう一つは、この卸売人の競争手段といたしましてせり争いがあります。これは荷引の競争で自分たちが扱つたものをせり争いいたしまして、できるだけ高価に販売をする。そうして、できるだけ手数料を余計取る。そうして、今申上げました前渡金の金利の負担をこれによつてとつて行こうという考え方でありますが、これは細かく申上げるまでもないが、この方法の中には渡し込み、これは要するに例えば一例といたしまして卸売人が仲買人の了解もなく過剰入荷品の一部を仲買人の店舗に渡し込み、いわば強制的な押売であります。或いは卸売人と仲買人の間に会議がありましてせりにかけない品物を仲買店舗に預ける、いずれにいたしましてもこういうような方法で一つの渡し込みをやる。それから売惜しみという方法、これは大体東京都の適正需要量約二十五万貫の魚が入つておりましてこの二十五万貫を超える入荷があつたならば、一応供給過剰になるわけでありますので、これをどう捌くかということが問題であります。これは今申上げました渡し込みのような強制割当販売にもなるのでありましよう。或いは及到着列車の一部を翌日に廻して値崩れを防止するというような一つの売惜しみの方法、或いは或る魚をその日の気配相場によりまして、これをそれよりも幾分高目に売り込もうとする卸売人がおりましたときに自分と特殊関係にある仲買人に対しまして、せり前に打合せをしておきます、そして高目の値を唱えてもらう、こういうようなサクラ戰術、或いは又卸売人のうちの或る会社を、数社でございますが、これが話合つた上仲買人から一口五万円の保証金をとつておる、これはもう保証金を出した仲買人はバツジをつけまして区別しておつたが、これは、バツジはやめたが、そういう一つの情実関係にある仲買人とその然らざるものとありまして、有利に保証金を納めた仲買人がせりを決定するという情実売買、或いは又卸売人が出荷者の委託を受けまして、販売すべき立場にあるにもかかわらず、あらかじめ仲買人の注文を受けまして、この注文によつて出荷者から荷を引くという場合でございましてこれは卸売人の産地買付の型をとつておりますので、実質的にはせりにはかけないで、例えばかけても形式的に値段がきまつて行くというようなことになりましてこれは仲買人に対する名義貸ということになります。こういうような方法で、要するにせり売りの販売競争の手段が、不当な手段が行われておる。或いは又卸売人の競争手段の一つといたしまして、仲買人の把握をいたします。これはあとで又申上げますが、市場の原則から言いますと、卸売人が特定の仲買人を把握する、特定の仲買人と結託するというようなことはしてはならないのでありますが、卸売人と仲買人の関係は売手と買手の立場に当るのでありまして、業者の価格決定をせりでするということになつているのであります。そういうことをしないで仲買人を把握して行くというようなことが行われておつたのであります。こういう点が我々の調査の結果で現われたのでありますが、これがそうしたならば、我々が調査の目標として考えました消費者生活との関係においてどういう関係になるか、こう考えて参りますと、勿論こういう不正な取引が行われて魚の値段が高いという非常に精密な計算が出て来れば問題ないのでありますが、御承知のように魚の取引のコストと言いますか、それはなかなかむずかしい問題でありますが、こういう生鮮水産物のごとく原価の定めがたいものにつきましては、なかなかそこの関係がむずかしい。併しながら一般に言われていることは、私どもの調査部で、大阪に行つて聞いた意見でありますが、一般に言われている見解に従いますと、卸売業者の従業員一人当りの月当りの扱い額が百五十万円ならば、その卸売会社はペイをする、採算が合う。二百万円ならば好成績と言えるということが言われているわけであります。こういう見解に基きまして東京と大阪の業者別の取扱額を従業員一人当りについて見ますると、東京市場の中央魚類は三百十七万円、大都魚類は二百五十四万円、東都水産、築地市はそれぞれ百七十万円を示しております。要するに東京では現在十四社の卸売会社がありますが、その中の六社が百五十万以上の、一人当りの取扱額を示しております。ところが大阪のほうは百五十万以上の取扱額を示しておるのは僅かに二社でありまして、大阪は七社でありますが、その中の二社が百五十万円を超えておるに過ぎない。こういうことから言いますと、東京の卸売会社のほうは大阪に比しまして一人当りの扱い額が相当高いところがあるということがわかるのであります。この成績から見ました事実を以て直ちに東京の卸値が大阪よりも不当に高いということはなかなか言えないではありましようが、一応この事実は東京の出来値が大阪よりも高いのではないかということを想像せしめるのではないかと我々は考えたのであります。こういう工合に取引の紊乱というのは卸売業者が集荷の荷引の競争を、余りに劇甚な荷引競争があるという経済的な原因から考えられるのでありますが、そのほかこれは市場側のほうの見解であるようでありますが、市場が非常に狭いということ、そのために取引が公正に行われないという事情が出ておるように言われておるのでありますが、成るほど現在築地市場の約四分の一は進駐軍の使用になりまして確かに狭いという現実的な事実はあるのでありますが、併しながらまあ東京の市場に匹敵する狭さを殆んど同様に持つておるのは大阪があるのでありますが、併し大阪の場合は狭いからといつて直ちにこういう取引が行われていないということから見まして、その狭いということから直ちにこの取引が合理化されるということは余り理窟にはならないのであります。むしろ東京都は昨年の十月以来非常に熱心に監督されておりますが、その監督が十分でなかつたということが一つの原因ではないか、こう思うのであります。更にもう一つ先ほど申上げました渡し込みも止むを得ないという理由として挙げられておりますのに貨車到着の遅延を挙げておるのであります。現在築地市場に水産物を搭載して到着する貨車の時間は午前一時二十二分、二時二十二分、三時二十七分、四時十七分で、特に六時二十五分というような不定期便が入るのでありますが、最初の一時、二時、三時というのは一応問題ありませんが、最後の四時十七分の貨車がとかく遅れ勝ちであります。それが遅れると魚のせり時間であるところの午前六時までは荷下しして配列する時間がありません、大変無理だ、そういう不正な、不公正な取引が行われるといような理窟があるようですが、併しながら大阪市場の卸売人の話及び関西市場の関係者の話によりますと、最終列車がせり時間の三十分前に入りますと、ぎりぎりでありますが当日のせりに間に合うということを言つておるわけであります。従つて到着の遅延がせり時間の三十分乃至一時間前であるということを基準としてこれを売り控えるとか、或いはその今申しました渡し込みをやるということはこれは余り理由にはならないのではないかと、こう思うのであります。そのほか言われておりまする理由に法律が実情に即していないというようなことが言われておりますが、これは現行法が改正されれば別でありますが、現行法にある以上はみずからの、自分たちの行為の正当性を主張するために法律に罪を持つて行くものではないかということが考えられるのであります。こういう点が、我々が考えた調査でありますが、然らばこれが公正取引委員会といたしましては直ちに独占禁止法上の問題に持つて行けるかどうかという問題を考えたのであります。勿論只今御説明しました範囲内におきまして、例えば出荷者である大口の出荷者と、大品の卸売人、それが又仲買人とこう一連に結びまして、一つの系統を作つて、そこに強い紐帶を持つているというまあ或る種の企業共同的な取引というものは独占禁止法の不当な取引制限に該当する慮れはないと言えないこともないのであります。或いは又先ほど申上げました渡し込みとか、サクラ制、情実売というものは、独占禁止法で申します不公正取引第二條第六項、第四号に、利益不利益を以て、他の顧客を自己と取引するように強制するということがございますが、それに該当する虞れがないでもないのでありますが、問題はこのもとに、根本に帰りまして市場法に基きまする東京都條例というものが、立派な條例がございまして、その中に例えば第五條におきましても、皆様御承知でありますが、一応読みますと、「市場において行う売買はせり売の方法による。但し、左の各号の一に該当する場合には入札売定価売又は相対売の方法によることができる。」第一号、「品種によつてせり売の方法による販売が不適当であるとき、」第二号、「数量が多過き又は到着が遅れたためせり売の方法による販売が困難であるとき」、第三号、「せり売の方法によるときは不当な値段を生ずる虞れがあるとき」、第四号、「卸売人でない者が販売するとき」、第五号「その他知事において必要があると認めたとき」、こういうことがございまして、これが但書でせり売以外の方法でやれるわけでありますが、これが施行細則によりまして、これをやる場合には第五條但書の規定により、こういうせり売以外の方法でやろうとする、販売しようとするときには、「その事由、品種、産地、出荷者、数量及び販売方法を具して知事の承認を受けなければならない。」ということになりまして、この五條の但書が濫用できないようになつておりまして、この監督が徹底いたしまするならば、独占禁止法に或いは該当するかも知れないところの問題が、むしろ東京都知事のほうにおかれて、若しこの市場法に基く都條例の徹底的な監督を行われれば、これは十分問題が拂拭できるのではないか、こう考えまして、東京都知事宛にこの勧告書を差出したわけであります。東京都のほうにおかれまして、私たちの調査によりますと、昨年の十月以来数次に亘つて熱心に監督された事実がございまして、まさにこの点につきましては食糧庁も公正取引委員会のお調べになつた点については異議はない、むしろこの点については市場法による東京都條例の徹底的な監督をしたいということを我々にお話になつたような次第であります。昨年の暮から今年の四月に亘りまして、私たちの調べました経過ほこのようであります。
#4
○委員長(木下辰雄君) ちよつと私から一言申上げますが、先のお話によると大阪やその他も私お調べになつたように思いましたが、他の都市には別に勧告は出されなかつたのでありますか。
#5
○説明員(坂根哲夫君) 大阪を主として調べましたけれども、大阪におきましては大体、このような事情はないように見受けられました。
#6
○青山正一君 十二月の十二日のこの讀賣新聞ですね。非常に紊乱を極めているというような記事を書いてあつたようですが、私はあいにく見ていなかつたのですが、只今この坂根部長の報告のような記事、そういつた記事を書いてあつたのですか、どうなんですか。
#7
○説明員(坂根哲夫君) いや、多少同じような問題もございますが、私たちはこれに囚われずに別の建前から調査いたしたのでございます。
#8
○青山正一君 先ほどこの委員長から御質問もあつたようでありますが、これは東京だけをお調べになつたわけですか、それからまあ大阪を対象にして大阪も見たとおつしやつておりますが、京都とか、神戸、名古屋、横浜、そういつた六大都市をお調べ願いましたのですか、どうですか。
#9
○説明員(坂根哲夫君) 東京は勿論中心に調べたのであります炉、その他の今お話になりました六大都市も一応いろいろと実情を調べて参りました。
#10
○青山正一君 先ほどこの紊乱を極めた一原因といたしまして前渡金による対策ですかね、この集荷灘策の結果こういうふうな事態が生れて来たと、こういうふうに僕は承わつたわけでありますが、大阪においても同様に考えて、或いは京都、神戸、ぞれから横浜、名古屋、こういつたところにそういつた実情はありませんですかどうですか、その点について……。
#11
○説明員(坂根哲夫君) 大阪については前渡金はないというような調査でございますが、ほかのところは一応ないであろうというだけの話でございます。
#12
○青山正一君 それは非常にお調ベが粗雑だろうと思うのであります。私は昭和二十一年ですか二年の本会議の緊急質問にもその点について触れておりましたのですが、恐らくもう一度お調べ願えればその結果がはつきりわかるだろうと思いますが、先ほど前渡金のことについて非常に御指摘があつたように思われますが、今の御説明によりますと、これは統制時代の名残りだと……御尤もです。併しこの前渡金の内容を十分お調べ願えばその結果がはつきりわかろうと思いますが、そういつた前渡金は少くとも今年とか、或いは昨年生れた結果ではなしに、恐らく一昨年までの間において生れた結果だろうと、私はこういうふうに解しておるわけです。それでこの前渡金の関係はどうにもこうにもならないだろうと思うのです。その時分は出荷統制組合もありますし、集荷団体というものもはつきり存立しておつたわけであります。而もこの市場法というものは、これは單一時代に、つまり單一魚市場というものを目当としてこれは作られた市場法であつて、その後進駐軍がこちらへ来るようになりましてから外国の行き方によつてですね、つまり多数制の複数制というふうな結果、こういうふうな荷引競争、或いは前渡金対策というものが生れたのだろうと思います。で、これは市場法を直さない限りどうにもこうにもできないだろうと思います。而も前渡金は一昨年、恐らく今年とか或いは去年あたりの現状においてはこういうふうな結果は生れてないだろうと思います。一昨年のものがずつと累積されて、そして今現われておるのであつて、現状においては殆んど前渡金を貸す会社というものは一つもないだろうと思います。そういつた点を十分に公正委員会はお調べになつたかどうか、その点についてお聞きしたいと思います。
#13
○説明員(坂根哲夫君) 只今適切な御質問がございましたですが、私たちといたしましては昭和二十六年の決算書の残高によつて調べたのでございまして、或いは御指摘の点について多少の調査漏れがあるかも知れません。なお大阪も一応私たちの事務官が行つて調べたのでありますが、若しそういう点についてはなお問題がありますれば、一応調査することによつて今後大いに調査したいとこう思つております。
#14
○青山正一君 公正委員会はここまで東京市場に対してていろいろ勧告したわけでありますが、公正委員会の性質といたしましては、この中央卸売市場法は非常に欠陷があるのだと、こういうふうな、昔の單一的な魚市場、或いは單一的な青果市場を対象として生れた市場法には今の法律、現状におけるつまり多数制の複数制ですね、これが全然当てはまらないのだというふうな観点からこの水産庁と言いますか、農林省あたりにもこの法律自体を直す気持があるかどうかというふうな点について触れて一つ御勧告なすつたらどうかと、私はそういうふうに考えておりますが、例えば先ほどいろいろ挙げられた欠点というものは少くとも單一の魚市場の場合には、或いは少数制魚市場の場合にはそういつた問題は起きないだろうと思うのです。少くとも六大市場あたりを農林省の直轄の魚市場にするのだというふうな建前に進んで行かない限り、これを東京都において監督せしめるというふうな建前に進んで行くときにはこういつたその東京においては現在こそ十四社になつておりますが、この四、五カ月ほど前までは二十五あつたわけなんです。まあ大体先ほど御指摘になつたようなふうで、東都水産とか、或いは大都魚類、築地魚市、中央魚類、その他二社あたりは作業員一人当り百五十万若しくは二百万円以上の売上げになつておるというふうになつておりますが、あとの社というものは恐らくその存立がむずかしいだろうと思うのです。そうした場合においてそういつた社が前渡金対策とか、或いは荷引競争をしない限りはこれは立つて行かないだろうと思うのです。そういうような意味合いてれ例えば東京の十四社はこれは工合が惡い、やはり一人当り百五十万以上扱うような会社にしなければならないのだというふうな、いわゆる根本的な問題に触れて勧告なすつたほうが、僕はいいのじやないかと思うのです。ただ紊乱を極めておるとかこうだとかいうふうなことで御指摘になつても、これは絶対に東京都の力ではうまく行かないだろうと思うのです。やはり東京都の人口に照し合せて、或いは従業員一人当り百五十万以上という建前などを考えて、或いは扱い高をお考えなすつて東京都なら東京都に幾つの会社が必要か御指摘なさる、そういうふうなことで進んで行かれるお気持があるかどうか、この点について承わりたいと思います。
#15
○説明員(坂根哲夫君) 只今の御見解は大変私たちといたしましては、重大な問題であろう、法案の改正その他かなり重大な問題を含んでおる問題でありまして、私、事務局としてはちよつとここではお答えいたしかねるのでありますが、問題の趣旨は又委員会のほうにもよくお話しておきたいと思つております。
#16
○青山正一君 先ほど渡し込みの問題で、いろいろ触れておられましたのですが、大阪の報告によりますと、三十分前或いは一時間前に貨車が入ると、それでその日のうちに処理できるのだと、こういうふうなお話がありましたのですが、それは絶対不可能なことであります。少くとも三時間なければ僕はできないと思います。例えば貨車の積下し、これは下さなければならんのです。これを卸売市場にちやんと並べなければならん、配列しなければならん。これを水洗いしなければならん。そこへ今度は一旦帰つた仲買が自分の店舗で仕事をしているやつを又そちらへ帰つて来て、そうしてせりに立会わなければならん。それが若し翌日売りになるということになるとすれば品質が落ちる。当日売りでもその品質を調べるのに非常に時間を要する。例えば腐つたようなまぐろはこれは大体こんな見当だろう、これはこういう値段だろうというふうなことで品質を調べなければならん。その時間の余裕も與えておかなければならん。そうするにはとても三十分とか一時間では困難だろう。大阪あたりは少くとも会社は大水とか大阪魚市、それから中央水産、この三つのものが非常に大きいように思われておりますが、こういつたところに殆んど全部集まつておりますからして、これはもうすぐにでも解決できようと思いますが、少くとも東京都のような十六もあるような魚市場が種々雑多にあるような魚市場においてそれを並べる、二千人近い仲買人がそこへ来てその値段をせるというふうなことは、これはなかなか困難であつて、これを翌日廻しにすればこれは品質が下つて値段がぐつと落ちるというふうなそういう結果から恐らく渡し込みができたのだろうと思います。そしてこの点少くとも單一の会社ならばそういう結果はなかろうと思うのです。やはりその多数制の複数制といういわゆる市場法に全然合つていない、現在の建前、その建前、その建前が強行される結果、こういうふうな結果になろうと思うのであります。で、恐らくこの公正取引委員会あたりの勧告というものはそういうふうな、自体がこの市場法にマツチしていない現状の魚市場、これを御覧になつた結果、そういうふうな欠陷を指摘できるような立場になつておるのだろうと私はそういうふうに解釈しておるわけなんです。そういうふうな観点から考えて行きますと、少くとも皆さんのこの公正取引委員会が今指摘なさつておられる事柄は、これは当を得ておるところでもあり、又全然当を得ていないというふうに解釈でき得るわけなんです。その点をよく一つ呑み込んで頂いて大阪なり或いは京都、神戸、名古屋、或いは広島、呉、佐世保、こういつた中央市場をよく御覧なさつて少くともこの中央市場法の建前が現在のやり方にマツチしているかどうかという点を一つ十分にお調べ願つて、その上で特にその方面の勧告をお願いしたいと、こういうふうに考えております。
#17
○千田正君 ちよつと私は素人だからお尋ねするのでありますが、中央卸売市場は、例えば消費者の一つの買入機関としての立場でお考えになつておられますか、それとも中央卸売市場に出荷するところのいわゆる生産者の面も十分御調査の上に勧告なさつておられるのかどうか、その点を伺いたいと思うのであります。例えばこの卸売市場と申しましても今お考えになつておられるのは、恐らく東京都の條例に基く市場條例というものは、いわゆる東京都民の消費面を代表するものとして御調査なさつておられるだろうと思うのでありますが、実際の中央卸売市場に出荷しておる機関というものは、生産者を代表して出荷しておる面も相当あると思いますので、その生産者の面も十分お考えになつてお調べになつておられるかどうか、その点を一つ伺いたいと思います。
#18
○説明員(坂根哲夫君) 私たちの調査の対象といたしましたのは、飽くまで東京中央市場でありまして、その中央市場の範囲内におきましては卸売人と仲買人の問において如何なる取引の値段が形成されるかということを問題の対象としたのであります。
#19
○千田正君 私はそこに中央卸売市場の今後に我々としても研究しなければならない点があると思うのは、恐らく東京の中央卸売市場に出荷する大部分というものは、生産者を代表して出荷しておるものが相当あると思います。同時に生産者を代表するということになるというと、全国の零細漁民の代表と見なければならない、この生産を保持するという面から考えた場合において、いわゆるあなたがたが非常に調査しておられたところのせりの面におけるところのいろいろな不正な面がある。例えば渡し込みであるとか、売惜しみとかいう面は、或る場合においては消費者の代表になつてやる場合もあるだろうし、実際の面においてはその漁民の生産というものに対する、而も鮮度の問題を中心として生産意欲に対する一つの制約という面が現われて来ると思うのであります。でありまするから御調査なさつた面は誠に結構でありますが、一面生産面におけるところのほうも調査して、そうして公正な批判をして頂かなければこの問題は解決しないのじやないか。同時に、この古い條例、早い話がこれは何十年前の條例だと思いますが、今後こういう問題はやはり消費者と生産者と正しい公正取引が行われるということを前提としての調査であり、且つ又それに対して修正なり改正を加えなければならない。かように我々としては考えるのでありまして、将来のいわゆる公正なる取引を期すためには生産者の面も保護してやらなければならないと同時に、消費者にも妥当な値段で、而も新鮮なものを獲得できるような方法を考えなければならない。そうしますというと、現在の條例というものは誠に時宜に適していないというふうに我々は考えられるのでありますが、その点はどういうふうにお考えになられるか、その点も一つ御参考までに承わりたいと思います。
#20
○説明員(坂根哲夫君) その点につきましてはまだ我々はそこまで突つ込んでは考えておらないのであります。
#21
○秋山俊一郎君 御調査になつた結果は今お伺いしたのでありますが、ここに前渡金を各社ともたくさんになつている。これは先ほどお話のように統制時代の荷引競争がここに来ておるのでありますが、大体戰後関係筋からの強い話があつた結果ではないかと思いますが、従来こういう公正取引委員会のごときものはなかつたのができた、或いは独禁法ができたといつたようなことで、これらの仕事を非常に拡めて多数の者が競争して販売、集荷をするという建前になつたのであります。私どもは実は生産をしておつたものでありますが、当時においてさように範囲を拡げるならば必ずこういうふうな前渡金の引かかりができて来る、或いは仲買人に対する引かかりが出て来るといつた好ましからん結果が出て来ることは予想されたわけであります。それが非常にたくさんの申請者がありまして、片端からそれを許したのでつい最近まで十一か十二かの市場があつたはずであります。地方によりましては小さい都市に十七もできておつた。それが統制が撤廃されるやばたばたと捌れてその害毒というものは生産者に皆引かかつて来ておるのでありまして、今日前渡金が残つて困つておるのもありますが、残したまま潰れてしまつて迷惑をかけたものもたくさんあります。東京都内におけるこういう機関がかような状態で果していいのか、もう少しこれを整理してもつとさような劇甚な競争もしないでもいいように持つて行く必要があるのではないか、根本問題はそこにあるのではないかと私は考えます。こういう点については公正取引委員会はこれをどういうふうに見ておられるか、ただ自由にやらしておいてできたものをいかんいかんと抑えるのが至当であるか、或いはその根本を建直して行くのが適当であるか、ここに我々は考えなければならん点があると思つておりますが、委員会のほうはその点をどういうふうに御覧になつておるか、御意見を伺いたいのであります。
#22
○説明員(坂根哲夫君) 只今の問題でありますが、これは私どもといたしましては飽くまでも競争は大いにやつてもらうという建前をとつておるのであります。併しながら競争をやつてもらうと言いましても野放しの自由競争というものは我々の法律の建前からおかしいのでありまして、飽くまでもフエアーな競争をやつてもらう。独占禁止法の中に特に不公正な競争の取締というのがございます。これは競争をやつてもらつてもフエアーな競争をやつて、そこに何と言いますか競争経済のいい面を生かして行くというのが建前でございます。
#23
○秋山俊一郎君 そういたしますと、市場が地方から品物を集めてそしてそれを商売して行くという場合に、荷をたくさん集めなければ商売が立つて行かん。荷を集めるためには生産者の御機嫌をとらなければなちん。これは当然だと思います。そしてとつた結果これを成るべく高く売つて行く。これも又生産者に対する生産出荷奬励の方法であり、荷を集める一つの方法でありますが、ただ併し高く売ろうとしても買手が高く買わなければ売れるものでない。そこで非常にたくさんのものを、ここに競争者をおくということは勢い無理な競争をする結果になつて来ると思います。そこで結いつけてひつぱたいて走れと言つても走れるわけでない。私どもは根本の問題に触れてその競争もお望みのようなフエアーな競争をして行つて社会の利益になる、消費者の大衆にも、或いは生産者の諸君にも公正なる価格でこれをやつて行き、又会社そのものも大きな負担を背負い込んで金利ばかりに追われておるということのないようにするためには根本を直す必要がある、さような点について私は公正取引委員会にもいま少し掘り下げて研究をして頂きたい。これは全国的にそういう傾向があると思うのでありますが、今の東京都のごとく非常にたくさんのものが扱うのは将来はそんなになかつた。それが戰後そういうことになりまして、かような勧告もしなければならんことになりますが、そのよつて来たるところを一つ強く掘り下げて考えて頂いて、そうしてその上で嚴格な批判が私は望ましい。ただ今野放し的に競争をやらして惡いからひつぱたくことは私は少々無理がある、かように考えるのであります。
#24
○青山正一君 水産庁長官にお伺いしたいのですが、水産庁長官は先だつてこの大阪方面の市場においでになつて、つぶさに市場の事情を御調査願つたようにも承わつているわけなんですが、この荷受人、問屋、つまり卸売人、この荷受人の建前を、つまり生産者の善良なる代行者である、代弁者であるという建前をはつきりして頂く、はつきりと法文化して頂く、そうしない限りはこの中央市場に関する限り、この生産者の力というものは殆んど用いられないのじやないか、こういうふうに考えておるわけなんです。それから仲買人、これは生産者からの品物を荷受人が扱つておるのだ、その扱つておる品物を値建しちやつて、消費者の代弁であるところの小売者のほうにこれを売渡すのだ。こういうようなことでこの市場というものは、生産者の代弁者である荷受人と、それからこれを公正に値建する仲買人と、この両建のものがはつきりあるわけなんだ。而も六大都市の中央市場が少くとも全国の漁獲高の三分の一を扱つておるのだ。いろいろな国家的な事件が起きた場合において、この中央市場をただ東京都とか、或いは大阪市、或いは京都市、神戸市、横浜市、名古屋市、この市の監督権にこういつた荷受機関を野ざらしにしまして、先ほどから坂根さんがおつしやつた従業員一人当り百五十万若しくは二百万の扱いのない荷受機関でなければこれは立つて行かないのだ、こういうふうな建前の下にただ野放しに制限することなく、片端からこれを許可を與えて、そうして生産者に非常な惡い面を與えるというよりもこういつた点を一つ十分に考慮して頂く。先ほどから坂根さんのおつしやつたように現在行われている市場法と、それから現在市場自体がやつておる行動とはすつかりかけ離れておる。だからこういうふうな勧告も生れて来るのだ。千田さんのおつしやつたように東京都の業務規程というものは少くとも三十年前のものである。京都も然り、大阪も然り、或いは神戸、横浜も然り。こういつた建前のものが現在業務規程として実行されているわけです。だからその業務規程とか、現在独禁法とかに触れてはいけない、野ざらしに、もう野放しに片端から荷受機関に許可を與えて、生産者は何にも知らないからしてそこに荷物を送る、荷物を送ればそれがペケになる、代金を支拂わない、それが心配の余りにこういう少くとも前渡金政策というものが生れて来たのだろうと私はこういうふうに解釈しているわけなんです。併し現状においては前渡金というものは殆んどないわけなんです。少くとも一昨年来はないのだろうと思います。最近この市場の問題につきまして農林省は力がないのだ。通産省に移行しようというふうなことがいろいろな新聞紙上にもはつきり謳つてあります。こういう点を非常に十分に考慮なすつて何らかの措置をとられるお気持があるかどうか。関西市場御見学なすつた、調査なすつた水産庁長官から一つそういつた調査を骨子としてお気持を承わりたいと思います。
#25
○政府委員(塩見友之助君) 私先般関西に参りましたときに特にそれを詳しく調査したというようなわけではございませんが、事情は時間の許す範囲で詳しく荷受及び仲買人のほうから話は聞いたわけであります。この問題はおつしやる通りにまあ中央卸売市場が大体当時の政府の方針としては單数制を大体目標として行われた当時、漁業者の立場を代弁していた農林省はどうしても單数制で政府のほうでやるということになれば生産者の立売りをやらしてもらわなければ生産者は保護できない、こういう立場をとつておつたと記憶しておりまするが、全く青山委員のおつしやるように事情はすつかり変つて終戰後においてはその單数制というふうなものはとられておらない。私も市場に行つていろいろ話を聞いて見まするとそれぞれ言い分が違つております。それは荷受人の中からも單数制を主張する人もいるし、荷受の中からも今更單数制というふうなものは言うべき筋ではないという人もあるし、仲買人の中からも相当自分らの地位を認めてもらうということが非常に必要であるというふうなこと、なお單数制は仲買人の立場としては困る、生産者のほうにもいろいろの要求もあるようでありまして、これについてはやはりその事情はかなり大きく変化を見ておりまするし、業務規程等を調べて見ますると、かなり広汎に開設者である都なり、市なりに広汎な認可権があるわけでございますけれども、これは一方競争というふうな点と、一方やはり生鮮食料品であるという点と、両方から考えてまあかなり運営はむずかしい問題になるのじやないか。こう思いまするけれども、現在の業務規程でなされておるそういうふうなあれは今の生産者、或いは消費者のほうの立場から見てもう少し余りにこう自由でなくて、もう少し何かの形で機構の点なり、或いはその他の点でもう少しうまく運用できるようにする必要があるのじやないかという点は先ほど青山委員から言われた通りにいろいろ問題があると思いまして、それらの点については少し時間をかして頂いて議会等において検討された案なんかも私たちとしては十分参考にいたして、そうして中央卸売市場の全体の法規の運用の仕方について検討を必要とすると考えております。少し時間をかして頂いて検討さして頂きたいとこう考えます。
#26
○委員長(木下辰雄君) ちよつと私から一言坂根さんにお伺いしますが、今回のこの公正取引委員会の調査は極めて適切なるものであつたと私は取引委員会に敬意を表します。この勧告の中の一、二、三、四、五とありますが、第三項に「市場外の出荷者の利害が卸売人に強く反映して卸売人の公正な事業活動を拘束している」というような項がある。これを見ますと如何にも生産者が荷受機関を拘束しておるというふうにもとられて私ども如何にも奇異の感じを受けておる。もとより委託者と受託者でありますからして、当然生産者の委託を受けてそれに代つて成るべく高く売りたいという立場のものが卸売人、これは先ほど青山君が指摘した通りであります。又一方差出人と仲買人及び卸売人としては、それを市民の代表としてできるだけ市民のために利益を図るという立場にあるのでありまして、これは当然のことと私考えまするが、これによると如何にも出荷者が、いわゆる生産者が市場を牽制しておるというふうにとれて如何にも私は奇異の感じが浮かぶ。むしろ実際は反対じやないかと私は思う。生産者は殆んど無條件で出して、それを煮て食おうが燒いて食おうが、これは卸売人の自由というような立場にあるというのが実情じやないかと思うのです。この第三の問題についてもう一遍坂根さんの御説明を伺いたい。
#27
○説明員(坂根哲夫君) これは私たちが東京都の中央卸売市場にて調べた限りにおきましては、今お話になりましたように、卸売会社は生産者をカバーして余りに極度に生産者の利益を擁護するような傾向があるので、このことは今のお話のように生産者の委託物を能う限り高価に捌くことを意味しまして、ここに生産者の指値のようなものが生れる関係はないのではないか、或いは卸会社もみずから、或る程度以上で売ることを約束しているのではないかというような関係に君取された。従つて法律的には流通機関の独立した機関であり、卸売人が出荷者の隷属機関になるかのごとき観を呈しておる、この点につきましては例えば出荷者といたしましては卸会社の弱点を利用しまして、逐次自分の魚の委託先を変更して卸売業者を牽制して、且つ牛耳つておるというような傾向があるのではないか、又卸会社は連日の市場の着荷の現状況を電話又は電報で出荷者へ通知いたしまして売止め、又は売込みを出荷者と連絡してその意見を聞き、売値を聞いて出荷者の意向を徴してきめるなど、出荷者との通信機関を通ずる連絡が第一の業務となつておるような観がある。このために卸売業者は経費の中でこの通信費というものが我々の調べた範囲においては毎月三十万乃至五十万円を要しておるような恰好である。まあこういうような支出関係と申しますか、こういうような調査の傾向からいたしまして、この三の項目は入れた次第でございます。
#28
○委員長(木下辰雄君) もう一遍お伺いしますが、もとより出荷者としても大きな会社が二、三あります。これはみずから自分も出荷して、そうしてところによつては自分で荷受機関を持つておるところもあれば、又は既設の大きな荷受機関を持つておるという会社もある。そういう大きな会社は今言つたような、今御説明のようなことが私は多分にあると思う。併し零細漁民、一般大衆漁民は殆んど無條件で委託しておるというのが実情であります。それで東京に来る魚の大部分は大衆漁民が出荷しているものでありまして、むしろ私らは大衆漁民も会社のような一々電報で荷を照会して、そうして安いときは売らないということは、これは出荷者として当然じやないかと思いますが、当然のことを如何にも惡いような観を與えるような第三項ですが、その点は如何ですか。
#29
○説明員(坂根哲夫君) 只今のお話につきまして、先ず勿論一番問題は、大会社と大きい卸売との関係が主でありますが、只今の第二の零細漁民の問題は、産地の仲買人が向うがまとめて話を持つて来るという関係で、今申上げましたような調査傾向が出ておるのではないかとこう考えております。
#30
○委員長(木下辰雄君) ほかに御質問ありませんか。
#31
○千田正君 どうも今のお答えは、私は漁民の立場から見ると甚だなつていないと思うのであります。というのは、むしろ零細漁民は中央卸売市場等の指値のために泣く泣く自分の生活のためには仕方がないから手離さなければならないという実情がここ数年来続いておる。而も不漁に喘いでいながらなお且つ生活の途を講じなければならない。而も十分なるところの冷凍或いはその他の設備のないところの僻地におきましては、とてもそれを保つだけの余裕もない。けれども売らなければ食つて行けない。こういう実情であつて、而も農業とは違つておる。この漁業は御承知の通り板子一枚が命の捨てどころである。生命を賭して生産に従事しておるこの人たちにとつては、たとえどういうことがあつてもやはりその日その日の糧を得なければならない。こういう農業と違つた生命を危險にさらしながらやつておる生産ということを又第一番に考えて頂かなければならないということで、なかなか貨車廻りの敏速なところばかりあるわけではありませんので、僻地にある零細漁民は直ちに東京の卸売できめた値段の何分の一しか入つて来ない、そして毎日毎日の不漁から金が入らない、これは現実の生産漁民の姿なんです。そういう点を十分に調査された上で、この卸売市場におけるところの取引が公正であるかどうかということを、いわゆる生産者と消費者の立場に立つて十分に御考慮願いたいというのが我々の希望であり、又当然公正取引委員会のかたがたがやるべき仕事ではないだろうか、かように考えるが故に我々は先ほどから再三御質問申上げるのであつて、委員長の御質問のありましたところの出荷人の利益によつて不公正に運用されておるようにとられておるということを私ほ是正して頂きたいと思います。その点をもう少し御研究になつて御発表願いたいと思うのであります。
#32
○青山正一君 今のことも私から特に申上げておかなければならなかつたのですが、やはり只今委員長なり千田さんがおつしやつたように、今日は非常に天候が惡い、産地の値段よりも非常そのために値段が下廻つておる、明日は恐らくそうではなかろうという場合においては生産者はそんなら明日売つてくれということになりまして、いろいろな問題はみなそこから来ておるわけです。この文章を見ますと、私は褒めていいやら貶していいやらわからない條項が非常に多いのです。それは仲買人の卸売人に対する非常に惡口がここに載つておる。卸売人の仲買人に対する惡口が載つておる。こういう状態で、やはりそこは適当に見て行かなければならないし、又仲買人の状態でも京阪神の仲介人と東京の仲買人とはすつかり違う。東京の仲買人はいわゆる五万円なり十万円の保証金を積まなければならない、こういう建前になつておるわけです。京阪神のほうの仲買人は却つて歩戻りをしている。主たる荷受人からもらつて逆の建前になつている。そこから生れた現象なのです。ですからそういう現象を、やはりただ東京都だけを見てやつて行こうというところに無理がありますし、それから先ほどから長官から話のあるように、三十年前の業務規程をそのままここに実施させようというところに無理があるのであつて、その点を十分にお考えなすつて、そうしてやはり勧告なさるなら勧告なすつていいだろうと思うのです。そういう点を今後十分に措置して頂きたいと思います。
#33
○委員長(木下辰雄君) それでは私ちよつと長官に御希望を申上げますが、この勧告に対して御同意か御異議があるかということをここで申上げることは甚だ当を得ていないと思いますので、この勧告を十分監督官庁の農林省の水産庁長官として十分これを御玩味なすつて、今後の処置に万全を期せられんことを私は希望いたします。
 大体御質問もないようですから、この問題はこの辺で打切りたいと思います。
  ―――――――――――――
#34
○委員長(木下辰雄君) 次に漁業権証券資金化に関する件を議題に供します。これは漁業権証券が資金化するということが決定いたしまして、今水産庁のほうでだんだん資金化の方途を講じられておると思いますが、諸処方々から委員会に対して陳情があります。我々はその資金が来ると思つていろいろ計画しておるが、どうも資金化が遅い。殆んど事業そのものが契約をせんければならんという陳情がしばしば参つております。現在証券の資金化はどういう工合の径路を辿つておるか、現在どういうふうになつているかという点について御説明願いたい。
#35
○説明員(浜田正君) この資金化につきましては、関係するところは大蔵省、国税庁、日銀、中金とありまして、それらと資金化のやり方、手続につきまして話がまとまつて、一月の終りですか、一月の終りにやり方をきめて、部課長会議を開いて細かい段取りを伝授したわけです。それで日銀のほうの事務的の関係もありまして、三月一日から現実に金が出て行くということになりまして、手続としては直ちに着手して、三月一日になつたらどんどん金が出るという段取りにやろうではないかということで始めておるわけであります。それで現在までの、十四日現在の状況を御報告いたしますと、各県から参りました資金化申請書と言いますか、計画書、これを審査しまして水産庁において買上げの証明書を出しました金額が十四億二千万円ということになつております。そうしてそのうちで日銀から金をもらうことについて、農林中金に事務を委任しておる分、それが十三億六千万円になつております。つまり十四億二千万円と十三億六千万円の差はこれは地方銀行からもらうということであります。そうしてそのうちでそういうふうにして水産長官が証明をして農林中金に持込むと、農林中金はこれを直ちに日本銀行に持込めば直ちに金になるというこういう段取りであります。そこで中金が日本銀行に持込んで、十四日現在で金になつているのが七億三千百万円、こういうことで中金に委任した十三億六千万円のうち約半分の七億三千万円というものが現在金になつておるという状況でございます。ここのところで十三億六千万円中金にすでに持込んであるにかかわらず、その半分の七億三千万しか十四日現在金になつていない、ここのところの事務的のちよつとうまく行かない点は水産庁のほうで証明をして、これは買つてよろしいのだと証明をして、中金に持込む、そうすると片方は、中金は日銀から金をもらう委任状を單位組合から中金に委任状を送らなければならないということになる、その委任状と証明書がぴたつと台つておらないという点がありまして、十三億六千万円のものは一日か二日すれば大体金になりますが、その委任状が大体うまく揃つて来ぬという点で少しズレを来たすというのが現状であります。
#36
○委員長(木下辰雄君) これにつきまして何か御質問はありませんか。
#37
○千田正君 大体この漁業権の資金化の問題は、まあ今の通りの一、二のあれはあると思いますけれども、これは何かの方法で是正できると思うのですが、実際その運用において、或いはいろいろな問題を起しておるようなところはありませんか。例えば資金が行つてそれを有効に使うとか使わんとかいう問題で何かがたがたしておるところはないですか。特に将来水産庁なり何なりが中に入つて考えてやらなければならないというような問題が起つているようなところはありませんか。
#38
○説明員(浜田正君) 千田委員の御質問の内容がよくわかりませんが、私の聞いておるところではこういうふうに解釈していいのですか。金はもらつたが使い方で変なところに廻したということがないか、こういう問題ですか。
#39
○千田正君 はあ。
#40
○説明員(浜田正君) それは七億ぐらいの金で現実にどの程度まで使われつつあるか、この七億を一応中金に振替して実際使うときに金が出て行くというやり方になつておりますが、実際使うときに変なところに廻つたか廻らんか、そこのところについて只今私のほうでははつきりん掴んでおりません。従つてまだよくわかりません。
#41
○委員長(木下辰雄君) ちよつとお伺いいたしますが、昭和二十六年度において六十五億の資金化を政府が認めているのに、僅か現在七億万円ということは非常にこれは少いようですが、一体これを全部資金化するためにはどのくらいかかるか、どうしてそんな委任状などについてまごまごしているのか、そういうことについて指導が万全じやないと考えられますが、その点如何ですか。
#42
○説明員(浜田正君) 全体として、実は計画としては昨年の十二月頃からの資金化というつもりで馬力をかけておつたのです。それがだんだん遅れまして三月一日から現実に金が出て行くということになりまして、その間の、つまり我々の事務的の面が遅れて来たということは誠に申訳ないと考えております。それからこの資金化の手続につきましては、今までそういうことをやつたこともないことでありまして、相当我々としては様式も印刷して字を書いて自分の名前を書いて判こさへ押せばいいようにやつて配つたのですが、その点がまだ徹底していない。この数字を見ますと確かに徹底していないように思いますので、これはやり方については要点、要点はこうやるんだということを改めて又通牒なり何かにして流さないといけないと、かように考えております。
#43
○千田正君 さつき僕がお尋ねした点を、或いはお答えの点もありますのですが、もう一つは当然これが順調に行くべきはずのところをただ日銀だけの問題で、日銀と水産庁のほうの長官の証明との間のマツチしない点だけで遅れているのか、そういう点も勿論あるでしよう、併しながら実際のこの権利をめぐつて事実上のいろいろな問題が、トラブルがありませんかということを私は聞いているのです。そういうことを私はたまに耳にすることがあるのですよ。例えば漁業権ですね、まあ金をもらつてさようならという点もありましようが、そうあつさり出ればいいでしようけれども、そうあつさり出ないために入会権の問題に関係するとか、或いは継続する問題だとか、そういう問題がごたごたしているためにはかどらないような点もあると思うのでその点がないかということを聞いているのです。その点が特殊なケースとしてありませんかということをお聞きしておるのです。
#44
○説明員(浜田正君) その点は確かにあります。例えば私の聞いている限りでは持分の決定の問題について多い少いという問題、それから補償金そのものの決定に文句があつてまだ現実に証券が交付がされていないという問題、それからその金の何に使うかという使い方について論議されてまだ金を現実にもらつているというところまでは至らないという点がたくさんあります。
#45
○青山正一君 先ほど前渡金の問題がありましたのですがね。その数年前に貸付けた前渡金の対象として漁業権証券を荷受機関に取上げられておるところが相当ありますし、どこから伝わつたか知りませんが、東京においても大阪においても京都においてもですね、金がなかなかその前渡金の回收がむずかしいということで、その証券を肩替りして荷受機関に集めておる実情があるわけなんですが、そういつた点の内容は農林省のほうでできるだけ一つはつきりと手を打たない限りは、非常にこれはややこしい問題だろうと思います。つまり二、三年前に貸付けた前渡金をなかなか会社として金を回收することがむずかしいという意味合いで実は証券を代りに取上げておるという不満の実情がありますが、その点やつばり十分御注意なすつたほうがよろしいと思います。
#46
○千田正君 今の青山議員のお言葉に附随して私のほうの希望を申述べたいと思うのですが……、これは一応聞いておきたいと思うのは、例えば貸借の抵当物件としてのこの権利は、漁業権は抵当物件として当然成立つかどうか、それからそれによつて差押その他当然生じて来るのですが、それも成り立つかどうか一応伺つておきたいと思います。
#47
○説明員(浜田正君) それは成立ちます。今の中金、まともに行きますと、中金がそれを担保にして金を貸す場合にはあれは九十三円で評価して金を貸すと、こういうことになつております。確かに成立つ。それから差押の対象としてやるということもこれは成立ちます。併しこれは恐らく委員会で御説明しただろうと思いますが、そういうふうに勢いよくやられたのでは折角の証券が、金融機関だつてそう簡單には旧債には引当てないとまで言うているのを、同じ国のほうでは勇敢に差押えてしまうというのでは困るので、これは水産の再起の金なんだから、再起したところから税金の滯納は拂うのだから再起させるようにやつてもらいたい。従つてどうにもこうにも再起もべちまもならんというのなら別ですが、再起させるように計画が立つて、それが尤もならば差押を猶予してもらつて再起したところの金から税金を拂う、そういうように運用してもらいたい。このことは原則的にはよろしいということに水産庁、大蔵省と国税庁の間に了解がついているのであります。
#48
○千田正君 これは前にいろいろお互いに議論したことですから重ねて言う必要もないと思いますが、結局そうするというと、保護の方法がない。法的には飽くまで債権として追及された場合においてはもう差押えせられるのだと、まあ漁民なら漁民の、或いは所有権を持つている人が、これを保護する何物も今のところでは法的にはないというわけですね。
#49
○説明員(浜田正君) 法的にはありません。
#50
○委員長(木下辰雄君) この問題は折角計画をして至急に資金化をしたいという希望の向きも多々あるようです。今千田君もお話のようにまだまだ議論を盡きない部分もありますが、計画をして一時も早く資金化を望んでいるという方面に対しては今後指導上成るべく至急に資金化し得るように水産庁のほうで特段の御考慮を願いたいということを希望いたしておきます。
 それからこの問題に関連はしておりませんけれども、この間廣川農林大臣が岡山において農林漁業金融公庫を作るのだというような話をされたということを新聞で見ましたが、これに対して水産庁は何か具体的な御計画がありましようか、御説明願いたいと思います。
#51
○政府委員(塩見友之助君) この問題につきましては農林漁業資金融通特別会計、あの制度を作るときに一応公庫という考え方がありましたわけで、それで公庫のほうが金融面を担当する組織としては有利な点が多々ありまするので、まあ我々といたしましても若しその公庫のほうの経営と、それからあとに残りましたところの今相当な分量の仕事の委託を受けてやつておりまする農林中金の仕事と、それとが両方ともその後うまく運営されるという見通しがつきますれば、その方向へ進みたいと、こういう考え方を以てまあ昨年から検討をしておりますわけで、まあそろそろそういうふうな段階に来ているのではないかと、こう考えて我々としてはそういう全体のその方針決定に対して意見を申出している状態でございます。ちよつと速記をとめて頂いて……。
#52
○委員長(木下辰雄君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#53
○委員長(木下辰雄君) 速記を始めて。その御説明でよくわかりました。
  ―――――――――――――
#54
○委員長(木下辰雄君) 次にここに出しております減船整理船処分に関する件、これはこの間大阪府漁連会長が見えまして、瀬戸内海その他において今度減船整理をやつておる船で相当いい船もあるので、是非水難救済のほうのために漁連でこれをもらいたいという希望があつて、水産庁に申したところが、水産庁としては、大蔵省の方針が公共団体、即ち市町村であれば無償で救難舶に交付してもよろしいが、漁連ではできないというような回答があつたとのことでありますが、漁連こそ私どもは水難救済には最も適切なる団体じやないかと思うので、この際政府が買上げた整理船を漁連の水難救済船に交付するというような措置がとれんかどうかということについて、長官の御意見を伺いたいと思います。
#55
○説明員(伊東正義君) 私からお答えいたします。今の問題になりました点は、実は二十六年度の補正予算で底曳の整理の予算が通つたのでありますが、その整理をいたします段階におきまして、県のほうから、船齢の新らしい船、或いは堅牢な船等については、全部築磯にしたりするのは惜しい、予算では築磯と運搬船と他種漁業への転換というふうにしていたのでありますが、そのほかの用途にも使いたいという希望が出たのであります。それでこれは二十六年度の問題として大蔵省に交渉したのでありますが、大体大蔵省との交渉経緯はこういうことになつております。折角減船整理をやるのであるからして、営利を目的とするようなものに使われては困る、それから成るべく公共的な用に供して、将来は漁船にはせんということのはつきりしたものに限定して欲しいということでありまして、二十六年度におきましてはその用途が、大体浮桟橋でありますとか、或いは救難船とか、渡し船、或いは指導船とか、練習船というふうなものに使つたらどうかということであつたのであります。それでその場合の事業の主体なんでありますが、大体漁業協同組合関係は浮桟橋とかそういうものに使つたらどうか、今お話のありました救難船、渡船につきましては公共団体たる市町村が事業主体としてやつて欲しい、それから指導船とか練習船というようなものには県なり水産試験場なり水産学校が使うというので、これは船体は、今申上げましたように、いずれもこれは無償であります。ただ機関につきましては、補助をいたします場合にも、沈める場合には船につけてあります機関は持主が自由に処分していいということになつておりますので、船体と機関と両方つけてやる場合には、機関については金を拂つて買つてもらいたい、船体は無償だということになつております。今委員長から御質問のありました救難船の問題ですが、これは大蔵省との交渉の過程におきましては、二十六年度においては市町村等の公共団体でやつてくれ、組合等でなくてそういうものでやつて欲しいという話合いで、二十六年度の分については今申上げましたようなことになつております。これは二十七年度以降も恐らくいろいろ希望があるのだろうと思いますが、このほかに浚渫船でありますとか、いろいろまだ希望は出ております。漁連等が救難船を持つのが適当か、都道府県でありますとか市町村とか、そういう公共団体が持つことが適当かという問題については、これは一つ二十七年度の問題としてもう一回研究して見たい。二十六年度の分につきましては一応大蔵省との話合いは今申上げたようなことになつております。
#56
○委員長(木下辰雄君) 漁連が水難救済団体としては最も適切な団体と私らは思つておる。だからして、二十六年度においてはそういう工合に決定されましたならば、これを急に変えるということはどうかと思いますが、将来においてはそういう工合に実現するように是非お取計らい願いたい、かように希望しておきます。
#57
○青山正一君 その問題で、ところによつては町で経費を幾らか出し合つて、漁連などに委託経営させるところがあるのです。例えば舞鶴あたりはそうだろうと思います。そういうふうなことで一つ農林省のほうで指導して行つたらどうかと思うのですがね。県から船を預る、或いは市から預つて、そうして漁連自体が委託経営をやつておるのだというふうな建前で、皆進んでおりますから、そういうふうにして一つ指導して頂いたほうがいいじやないか。経費は市の負担とか、或いは県の負担……。
#58
○委員長(木下辰雄君) 只今青山君が言われたように、市町村でもらつて、それを漁連に委託してやるということは、これは往々やつておるようです。併し漁連がもらえないというのは、これは如何にも不思議だ。漁連こそ漁業者の団体である。水難救済のときには一番直接響き、又一番出やすいという立場にある漁連に交付しないで、市町村に交付するということは、お門違いだと思う。それの実現するように一つ是非今後御考慮願いたいと思います。
 ほかに御質問がありませんければ、本日の委員会はこれを以て閉会いたします。
   午後三時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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