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1951/04/21 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第29号
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1951/04/21 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 水産委員会 第29号

#1
第013回国会 水産委員会 第29号
昭和二十七年四月二十一日(月曜日)
   午後一時五十三分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
           千田  正君
   委員
           秋山俊一郎君
           玉柳  實君
           藤野 繁雄君
  政府委員
   厚生省保險局長 久下 勝次君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       岡  尊信君
   常任委員会專門
   員       林  達磨君
  説明員
   水産庁漁政部長 伊東 正義君
   厚生省保險局船
   員保險課長   中村 隆則君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○水産物増産対策に関する調査の件
 (船員保險に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。
 公報に出しておきました船員保險に関する件を議題に供します。先般福島県に参りました際、福島県下においてはこの船員法に加入しておる漁船船員が多数ございまして、相当保險料を払つておるが、福島県あたりに対しては何の施設もない。それでは他との釣合としても甚だ遺憾に思うから施設してもらいたいという陳情がありました。そのほかその船員法に対しては各方面からいろいろ陳情がありましたが、厚生省におかれましても漁船船員の特殊性を考えられて、法律の改正もされましたが、なおこの際現在の漁船船員の保險状態につきまして、久下保險局長から大体の御説明を願いたいと思います。
#3
○政府委員(久下勝次君) 厚生省の保險局長でございます。御指名によりまして船員保險制度の概要につきまして御説明を申上げたいと存じますが、お手許にお配り申上げました印刷物の中に船員保險制度の概要というのがございますが、それを御覧を願いたいと思います。
 第一は船員保險の目的でございますが、ここにも書いてございますように、船員法に規定しております船舶の乗組員である船員を被保險者といたしまして、被保險者又は被保險者であつた者につきましては疾病、負傷、失業、老齢、癈疾、脱退及び死亡につきまして、又被扶養者につきましては疾病、負傷及び死亡に対しまして保險給付をなし、以て船員の生活の安定を図るというのが船員保險制度の目的でございます。保險の主体は船員保險法に定めるところによつて政府に相成つておるのであります。被保險者、即ち第三は先ほど申上げた通りでありますが、船員法第一條に規定しております、船員として船舶所有者に使用されております者を強制被保險者といたしまして、そのほかに七年以上十五年未満被保險者であつた者は申請によつて引続き被保險者となることができることに相成つております。これを任意継続被保險者と私ども称しております。これは年金等の長期給付につきまして原則として十五年以上被保險者であつたことが必要でありますので、それに満たないもので七年以上被保險者でありましたものは、本人の希望によりまして一定の保險料を納めることによりまして継続して被保險者となることが認められておるのであります。保險給付は第四に細かく表が掲げてございますが、大見出しで申上げますと被保險者が疾病にかかり、或いは負傷をいたしました場合は医療又は療養費の給付をいたしております。そのうちに業務上と業務外とに分れておりますが、これは保險料関係から申しますと、業務上の場合は船員法の規定に基きまして災害補償として取扱いまするので、これに関する部分の保險料の負担は全額使用主負担と相成つておるわけであります。業務外の一般の疾病、負傷につきましては、一般の健康保險と同様に療養の給付、又は医療費の支給が行われ、又業務を休んでおります間は傷病手当金が支給されるのでありますが、この場合はこれに要する保險の財源は使用主と被保險者である船員とが折半をして負担をする建前に相成つておるのでございます。被保險者が死亡いたしました場合には、その原因が業務上であると業務外であるとによりまして、下に掲げるような埋葬料或いは葬祭料、遺族年金等の支給があるわけであります。この場合も疾病、負傷のときに申上げたと同様に、業務上の場合はその保險の財源は船舶所有主の負担ということに相成つております。なお後に出て参りますが、ずつと年金、いわゆる長期給付と称しますものについては、給付費の二割の国庫負担があることに相成つております。業務外の死亡につきましては、先ほど申上げましたと同様に保險財源は被保險者と使用主との折半負担でございます。年金につきまして国庫負担のありますことは同様でございます。それから負傷等によりまして、被保險者が癈疾となりました場合は、これも業務上と業務外とに分けまして、ここにありますような年金又は手当金が支給せられますが、その保險料負担もさつきから申上げておりますのと同様でございます。被保險者が老齢になりますと、原則としては五十五歳以上でありますが、漁船の場合は五十歳以上になりますと、一定の年限被保險者でありますと、養老年金が支給されることになつております。これも給付費の二割は国庫で負担いたします。その他の給付に要する費用の財源は使用主と被保險者の折半負担でございます。年金を受ける資格のあります者は 一定年限を被保險者で経過いたしまして、途中で年金を受けるに至らずして退職いたしました場合には、一般の例に倣いまして、脱退手当金がここにございますように細かい標準で支給されることになつております。これにつきましては国庫の負担はないことになつております。
 なお次の家族につきましては、ここにあります先ほど申上げましたように、疾病、負傷、死亡につきましてそれぞれ保險の給付があることになつております。
 最後に、失業保險も本制度の中に包含されておるのでございまして、失業保險につきましては、使用主と被保險者のほかに国庫が介入いたしまして、その三者におきましてそれぞれ三分の一ずつ必要な財源を負担することに計算が相成つておるわけでございます。かように船員保險の制度は陸上の労務者の保險と違いまして、一つの制度の中にあらゆる保險事故が包括せられておりまして、これらを総合的に船員保險ということで一括運営をいたしておるわけでありまして、最近やかましく言われておりまする社会保障制度の先駆をなすものであるということが言われておるゆえんなんでございます。
 なおこの保險の制度といたしまして、福祉施設をやることに相成つておりますが、これは千分の七の保險料を船舶所有者のみから徴収をいたしまして、これを財源として被保險者の福祉を増進するに必要な施設を設けることに相成つております。のちの一ページあけましたところに、各施設の所在地と名称等が書いてございますが、総括して申上げますと、ここに書いてありますように、病院が二カ所、診療所が一カ所、保養所が三十カ所、休療所が十三カ所、母子寮が一カ所、こういうことに相成つておるのでございます。
 保險料の徴収は次に料率が書いてございますが、御承知の通り、船員の給料を一カ月最低四千円から三万六千円まで、その間を二十一階級に分けて標準報酬というものを設けております。この標準報酬月額に保險料率をかけましたものが毎月の保險料ということに相成るわけでございます。この本国会におきまして、先般船員保險法の一部改正をお願いいたしまして、両院を通過、すでに四月一日より公布施行されておるのでございますが、この一部改正の最も大きい眼目の一つは標準報酬の改正でございます。従来は三千五百円から二万四千円まで十九階級に分けておりましたのを、船員の給与の実態に照らしまして、最低四千円、最高三万六千円といたしまして、その間を二十一階級にわけましたのでございます。保險料率はここに簡單に書いてございますが、全部適用の被保險者と申しますのは、これは失業保險を含むか含まないかということによつて区別されるのでありますが、失業保險を含むものと御理解願いたいと思います。その場合におきましては、標準報酬の各百円につきまして被保險者は四円八十銭、船舶所有者が十一円二十銭、合計してその百円につきまして十六円保險料として納められるわけでございます。失業保險だけ除かれますもの、これは漁船その他に一部そういうのがございますが、被保險者は三円八十銭、船舶所有者が十円二十銭でありまして、合計して十四円ということになるのでございます。最初に申上げました任意継続被保險者の負担いたしまするのは本人負担だけでありまして、百円につきまして十四円の保險料を納めなければならんということに相成つておるのでございます。なおこれは先ほどから申上げておりますように、各保險給付の種別に応じましてそれぞれ細かい保險料率がきめてございまして、これを合計いたしたものを船舶所有者から納めて頂くような建前で運営しておるのでございます。国庫負担金のことも先ほどちよつと触れておいたのでございまするが、先ず第一に申上げますことは、先ほど申し落しましたが、毎年度予算の範囲内で船員保險事業の事務費の負担をいたしております。これは従来は八割負担でございましたが、昨年あたりから十割の国庫負担、つまり事務費全額を国庫が負担するということに相成つております。勿論この仕事は先ほど申しましたように、政府の仕事になつておりまするので、この事務費と申しまするのは、厚生省の保險局並びに各都道府県におりまして、船員保險の事務を担当いたしておりまする者の人件費並びにこれに関連する事務費を言うのでございまして、これは被保險者並びに船舶所有主の負担とせずに、全額国庫で負担をすることにいたしておるのでございます。その他の個々の給付につきましては個々の場合に申上げました通りでございまして、ここにもそのことが書いてございます。
 この保險制度を運用いたしまするために、諮問機関として社会保險審議会というのがございまして、これは審議会の内部を更に分けまして、厚生年金部会、健康保險部会並びに船員保險部会というふうに分けまして、船員保險については、社会保險審議会の中に、更に船員保險の関係者のみで船員保險部会を設けて、これにつきましては本保險制度の大綱或いは法令の案等につきまして、随時諮問をいたしまして運用をいたしておる次第でございます。
 なお被保險者から給付その他保險料等につきまして不服のありました場合に、これを審査いたしますために、各都道府県に社会保險審査官を設けておりまするし、又中央には社会保險審査会を設けまして、委員制度によりまして、そうした不服の申立の審査をいたしておる次第でございます。
 最後にここに書いてございますのは、適用状況でございますが、この数字は本年の二月末日現在の被保險者及び船舶所有者の総数でございます。漁船の関係で申しますと、船舶所有者が一千九百六名、被保險者数は五万四千五百六十四名、その平均標準報酬月額は五千九百二十九円でございます。その他と申しますのは、漁船以外の主として小型船舶でございますが、これが船舶所有者の数にいたしまして四千五百七十一名、被保險者数が八万一千八百五十八名でございます。平均標準報酬月額は一万一千十四円になつております。合計いたしますると、船舶所有者の数におきまして六千四百七十七名、被保險者数十三万六千四百二十二名でありまして、その平均標準報酬月額は八千九百八十円ということに相成つております。
 最後に船員保險の経済の状況をちよつとやはり差上げました資料の最初の数字がございますが、これで御覧を頂き、御説明申上げたいと思います。昭和二十一年度以後二十五年度までを、決算の出ましたものをここに掲げてございます。大体御覧を頂きますと御了解を頂けまするように、短期給付と申しますのは、疾病及び負傷に対する給付でございます。これは二十一年度におきましては若干の黒字でございましたけれども、二十二年から二十五年に至るまで御覧の通りの赤字を示しておる状況でございます。二十六年度はまだ数字が出ませんので、明確なことは決算ができませんので申上げられませんが、若干の赤字になるのではないかというふうに見越しておる次第でございます。それから特異なのは失業保險関係の失業給付でございますが、ずつと財政状態は安定でございましたが、二十五年度だけが五千九百万円ほどの赤字を出しております。これな二十六年度におきましては失業関係は安定をいたしておりますようでございます。長期給付は、尤もこれはまだ給付が全面的に開始されておらない会計もございまするが、御覧の通りの数字を示しまして、総計におきまして二十五年、一番下のずつと隅の合計欄を御覧頂きますると、四億七千二百九十二万百三十一円という数字が出ておりますが、これが結局昭和二十五年度の決算に基きまして、これだけが船員保險の積立金ということに相成つております次第でございます。これは申すまでもなく長期給付の年金給付の財源に充当せられる積立金でございます。従つてこれは短期給付が赤字であると申しまするのは、一時的に短期給付のために長期給付の積立に廻るべき金を食つておつたというような状況でございます。お手許に資料がございますので極く概略を御参考に申上げたいと思いますが、二十七年度の予算でございますけれども、二十七年度におきましては、先ほど申上げました法律の一部改正によりまして標準報酬月額の最高が二万四千円でありましたのを三万六千円まで上げました。それから最低三千五百円でありましたのを四千円、五百円だけ上げました。さような関係が主となりまして、保險財政は私どもの見通しでは二十七年度は安定をして来るのではないかという総括的な考えでございます。数字から申しますと歳入総額が二十九億七百万円、歳出総額が二十四億七千二百万円と予定いたしております。従いまして二十七年度これが予算通り順調に参りますれば、五億二千万円の金が積立金に廻る計算に相成るわけであります。なお途中申し落しましたけれども、昭和二十六年度はまだ決算になりませんので、正確な数字は申上げられませんが、すでに積立金に三億ほど繰入れられてございます。今後少くとも四億を超す金が決算になりますれば積立金に廻るものと予想せらるるわけであります。従いまして、二十七年度が仮に順調に予算通り参つたといたしますれば、先ほど二十五年末の四億七千万円の積立金、それから二十六年の四億余に上る積立金で合計約九億になります。そのほかに二十七年度五億二千万円ほどございますので、十三億円余、十四億近い積立金が二十七年度の決算が済みますればできるであろうという見通しを立ててございます。なお二十七年度におきまして、個々の短期給付、長期給付の区別によりましても、大体保險財政は個々の部門におきましても従来のようなことでなく、安定した運営ができるものと予想いたしておるような次第でございます。極く概略でございましたけれども一応の御説明を終りたいと思います。
#4
○委員長(木下辰雄君) 何か御質問ございませんか。
#5
○千田正君 ちよつとお伺いしますが、この間通過しました船員保險法ノ一部を改正する法律の「第三十三條ノ三第二項第三号本文を次のように改める。」という見出しの下に「三左ニ掲グル漁船以外ノ漁船二乗組ム為使用セラルルトキ」云々とございますうちの「漁船以外ノ漁船ニ乗組ム」というのはどういうのですか。
#6
○政府委員(久下勝次君) 一口に申しますると、比較的小型の漁船ということが言えるかも知れませんけれども、ちよつと條文を読み上げて見ますと、「イ、汽船トロール漁業、母船式漁業、汽船捕鯨業又ハ機船底曳網漁業ニ従事スル漁船ニ乗組ムトキ(母船式漁業ニ従事スル漁船ニ作業員トシテ乗組ムトキ及機船底曳網漁業ニシテ東経百三十度以東ノ海面ヲ操業区域トスルモノニ従事スル漁船ニ乗組ムトキヲ除ク)ロ、專ラ漁猟場ヨリ漁獲物又ハソノ化製品ヲ運搬スル業務ニ従事スル漁船ニ乗組ムトキ。ハ、漁業ニ関スル試験、調査、指導、練習又ハ取締業務ニ従事スル漁船ニ乗組ムトキ」この三つのものが左に掲ぐる漁船でございまして、それ以外の漁船は乗組みます場合には、原則として失業保險の適用がないというのがこの本文でございますが、但書でかなり大幅にこれを除くことになつておるのがこの規定でございます。
#7
○千田正君 更に私が伺いたいと思いますのは、最近北洋に進出する漁船或いは東支那海、ああいう方面に出て行つて、仮に従来の状況から見ると、拿捕される船舶及びその船員というような問題が起ると思うのですが、そういう場合にこの失業保險の、何か保險制度の、一部を適用されるということがありますか、この條文によると殆んどないように見受けられますが、その点はどういうふうに考えておられますか。
#8
○政府委員(久下勝次君) お話の通りでございまして、実は運輸省のほうの船員保險関係の取扱は、拿捕せられました船舶の乗組員につきましては船員たる資格を喪失しないという扱いにいたしておるようであります。そうなりますと、私のほうとしては船員たる資格を喪失することによつて長期給付が始りますので、勿論短期給付は本人がおりませんと如何ともいたし方ないので、そういう関係上只今のところでは保險給付の対象になつておらないのであります。
#9
○玉柳實君 ちよつとお伺いしますが、適用條項の中に漁船その他区分して若干の内容が示されておりまするが、漁船その他別に保險給付額かどういう状況になつているかという点がおわかりでございませんでしようか。
#10
○政府委員(久下勝次君) 実はその辺大変申訳ないのでございまして、非常に的確な数字を御説明する資料を只今のところは持つておらないのでございますが、ただ御参考にちよつと申上げておきたいと思いますることは、昨年の昭和二十六年の十月から十二月までの三カ月間におきまして、短期給付でありますところの疾病給付分の保險料調定額、それから同じく短期給付の額、これを比較してみたのでございます。これは先ず全般的なことを申上げますと、この三カ月間の全国平均一カ月一人当りの保險料調定額は六百七十三円でございます。短期給付の額が五百八十九円でございます。ところが主要な漁業県であります岩手、福島、宮城、靜岡、高知、長崎、この六県をとつてみたのでございますが、これもこの中には区別が精算してございませんので、約一割五分ほどのその他の船員を含んでおります。総数で申しますと、この六県で被保險者数は漁船関係四千六百七十一名、その他の船員は七百六十九名、一割五分ほどにしかなつておりません。そういう県の状況で見たのでございます。そういたしますと、これらの県におきましては、保險料調定額が一人一カ月当り平均三百七十五円、保險給付額が四百五十二円、これは短期給付だけでございます。四百五十二円という数字が出ているわけでございまして、一割五分のその他の船員を除きました数字が只今のところございませんですが、これは今後こういう資料は整えておきたいと思つております。
#11
○千田正君 もう一点、今後日本が講和條約発効後において他の国々との契約の下に漁撈技術の進出が恐らくあると思われます。そういう場合におきまして、例えば保險料を納めているものが仮に海外の雇用に応じて行つた場合においては、これはどちらの一体、若し事故があつた場合、或いは死亡したというような場合はどういうような方法によつてこの保險制度が効力を発生するか、或いは全然全国の雇用契約の條件に基いてそれに従うのかという点については、どういうふうな御見解を持つておられますか。
#12
○政府委員(久下勝次君) 御憂慮のような場合が将来起りました場合、その身分関係が正確にどういうふうになりますかが、結局問題を決定するキイポイントじやないかと思いますが、こちらの船員保險法の適用を受けます領域内における船舶所有者に雇われている者という身分がなくなりますると、どうも現在の制度の建前から申しますと、被保險者として扱うことは無理ではないかと思います。ただ先ほど申しましたように、任意継続の制度がございますので、長期給付につきましては、御本人の申出によりまして続けることは可能であると思います。
#13
○千田正君 これは併しどうですか、講和発効後においてポツ勅による改正されるところの法律というものが必ず出て来ると思いますが、その点においては御研究になつておりますか。例えば集団移民の場合や短期移民の場合は別といたしまして、海外において日本と外国との契約、そういうものによつて行つた場合の船員の身分保障、或いはそういつた場合の保險金の取得問題ということについては相当御研究になつておられると思いますが、その点の見解も併せてはつきり伺つておきたいと思います。
#14
○政府委員(久下勝次君) 大変申訳ありませんが、まだそこまで研究いたしておりませんが、御注意によつて、運輸省との関係もございますので、十分検討して、できるだけ研究したいと思います。
#15
○委員長(木下辰雄君) 私からちよつと質問しますが、福祉厚生施設はこの保險料のうちからこういうものをおやりになるのか、又何かほかに収入があつてこういうものをおやりになるのですか、それをはつきりお伺いしたい。それから本年度においてこういう福祉施設をおやりになる予定地がおきまりになつておつたならばお知らせ願いたいと思う。もう一つは福島方面においてこういう施設がないという陳情があつたが、一体福島県でこの保險に入つておる船員は何名であるか、どのくらいの保險料を負担しておるかということをおわかりでしたならば御参考のためにお知らせ願いたいと思います。
#16
○政府委員(久下勝次君) 先ず最初に福祉施設の財源でございますが、これは厚生保險特別会計に対しまして、船主からその使つております船員の標準報酬月額総額の千分の七を納めることになつております。これを財源として福祉施設をやるという建前でございます、従いましてそれ以外には特別の財源はないわけでございます。それから二十七年度の福祉施設でございますが、さような関係上実は金額も相当多額を期待できませんので、五百万円ちよつとだけ計上されております。まだ実は最後的に厚生省としては設置の場所等きめておりませんので、一々前々からの関係もあつて考えなければならんというふうに思つておる所もございますが、まだ決定いたしておるわけではございません。なお前々から関係がない所でございましても、実は最近私どもの所へ熱心な希望を申出ている所も数カ所ございますので、十分緩急順序を考えまして、各方面の御要望全部には副い難いと思いますけれども、予算の許す限り御要望に副うようにやりたいと思つております。
#17
○説明員(中村隆則君) それから福島県の被保險者数のことでございますが、お手許に配りました事業月報について御覧願いたいと思います。ページで申上げますと、二十三ページ、二十四ページの項でございます。上から七番目の最初に福島と書いてありますが、その項をずつと横に見て頂きますと、福島におきまして現在船員保險を適用いたしております船舶所有者は漁船におきまして百五十五、その他が四、合計百五十九ですが、内失業保險適用者七十七、被保險者数は漁船におきまして三千八百三十五名、その他が五十六計三千八百九十一名、内失業保險適用一千七百八十六名、標準報酬は漁船が五千二百六十八円、その他が七千二百五円、計五千二百九十六円、失業保險におきまして五千二百七十四円の平均になつております。二十四ページへ参りまして、徴収決定額は、本月分と言いますと、これは十二月分でございますが、二百四十九万五千九百十円で、累計いたしますと二千二百六十二万七百五十二円、保險料収納済額、入つた金額が、十二月におきまして三百二十四万八千九百八円、本月分が決定額より多くなつておりまするのは今までの未納分が合ぜて入つておる関係でございます。二十六年度全部入りました金額は一千八十八万八千八百八十一円でございまして、徴収決定額との割合を見ますると、一番最後のところに数字が出ておりまするが、三五・二%の保險料の収納済になつております。
#18
○委員長(木下辰雄君) これで見ますと、加入者数も宮城県と靜岡県に次ぐ五、六番目になつておるようですが、特にこの県から陳情がありましたが、何かこの県に厚生福祉をやるというようなお考えはないのですか。これを一つ具体的にですけれども、若しお考えがあればお漏し願いたいと思います。
#19
○政府委員(久下勝次君) 実は福島県から保養所を造つてもらいたいということを、私ども大変申訳ないのでございますが、今日初めて伺いまして……、県のほうから私のほうへそういう具体的な申入れはございませんでした。私どもとしては必要のある個所は緩急順序に応じましてやりたいと思つておりますが、十分又現地の実情も伺いまして、他の関係もございまするので、その上できめさして頂きたいと思います。それ以上のことを今日この席でお答え申上げるまでの材料もございませんから、お許しを願いたいと存じます。
#20
○委員長(木下辰雄君) よろしうございます。ほかに何か御質問ございませんか。
#21
○秋山俊一郎君 船員保險の問題につきましては、運輸省と特に関係があるわけで、漁船船員保險法というものは船員法に基いてこれができ上つておるはずでありますので、同じ船員でありましても、ここに最初に掲げてありまするように、船の大きさによつて船員保險に加入し得るものと加入し得ないものとがあるわけであります。そこで漁船でございますと、三十トン以上のものでないと船員保險の適用を受けない、恩典を受けない、こういうことになりますが、実際問題といたしましては、三十トン未満の漁船が大多数である。そしてこれらのものが同じ仕事に従事する。例えば「いわし」をとるところの巾着網漁業を経営している場合に、三十トン以上の母船があり、そしてそのほかに火船であるとか、或いは運搬船であるとか、一種のチーム・ワークになつておりますので、それぞれの船型が違つておるために、或るものは船員保險の恩典に浴し、或るものは労災保險へ行かなくてはならないと、こういつたようなことで船主も非常に困るのでありますが、そういうことから、運輸省関係には頻りにそういうものの調整方について陳情をいたしておるのでありますが、厚生省の保險の係といたしましては、さような面をお考えになつたことがございますか。又運輸省あたりから何かの御相談でもあつたことがございますか。これは将来何とか調整をして行かないと、同じ仕事に従事しておつて、仮に災害を受け、或いは事故を起した場合には、一緒に事故が起つて来ると、一方は保險の対象になり、一方は保險の対象になり得ないという場合が起つて、甚だ工合の悪い点ができて来るのでございますが、そういう点については保險のほうではお考えになつたことがありますかどうですか、伺いたい。
#22
○政府委員(久下勝次君) 御指摘の通り現在の船員保險が船員法の適用を受けます船舶のみに適用を限つておりますので、お話のような矛盾があり、或いは弊害があることを私ども重々承知いたしておるつもりであります。この点につきましては、実はかねて各方面からいろいろと御要求のあることも承知いたしておるのであります。従つて私どもとしても何とか考えなければいけないというふうに考えておるつもりではございますけれども、何分にもまだ的確な資料を得るまでに至つておりません点もありますのと、更には又長期保險まで含んでおります関係上、将来に対する数字上の計算などもして考えなければならんという状況でありまして、今日のところは何とかしなければならないと思いながらも、きようなり事情から結論を得るに至つておりませんような実情でございます。その程度で御了承をお願いしたいと思います。
#23
○秋山俊一郎君 一つ特にこの点は御勉強頂きたいと希望申上げておきます。
 それから先ほど委員長からちよつとお話がありましたが、船員の福祉施設につきましては、いろいろここに書かれて、療養所とか或いは休養所であるとか、母子寮その他の欄がございますが、この全体から見まして、被保險者の数が漁船が五万四千その他のほうが八方一千ということで、漁船以外のものが相当多いのでありまするけれども、漁船の船員も又相当の数に上つておるわけであります。ところでこれらの福祉施設の利用状況というものがどうなつておるか、果して利用者がこれを利用するような便利な状態におるのかどうか。大きな船に乗つております船員と小さな漁船で仕事をしておる漁業者、漁船船員とはおのずから収入の点を見ても違いがございますので、折角こういう施設ができましても、果してそれが漁船船員にも十分利用されておるかどうか、この点一つ疑念があるわけであります。若しそれが十分でないということであれば、その施設の場所等についても考えなければならん。非常にいい温泉地や何かにできておつても、そこにわざわざ行つて療養をすることが困難のために療養ができない、もう少し手近な所に漁船の船員の何かそういう設備を作つてやれば利用されるのじやないかと思います。そういう施設の利用の状況はどうなつておるか、概要でよろしうございますから、御存じだつたらお示し願いたいと思います。
#24
○説明員(中村隆則君) 私からお答えいたします。実は被保險者におきましては、適用の場合におきましては、先ほど申上げましたように漁船その他と分けておるのでございますが、被保險考証を発行いたします場合には漁船とその他の部門というようなものを区別せずに被保險考証を発行いたしております。従つて福祉施設に被保險者が参りますにつきまして、この人は漁船の乗組員であり、この人はその他の船舶の乗組員であるということを区別して取扱つておりませんので、その関係のはつきりとした数は現在つかみ得ない状態でございます。ただ全国に現在三十カ所ございますが、その地域的分布から考えまして、漁船関係の方にも御利用頂ける所があるのではないかという感じがいたしておるわけでございまして、その方面からの利用状況から漁船のかたがたも相当御利用頂いておるのではないかという気がいたしておるわけでございます。一例を申上げますれば、東京の近くでございますると三崎でございまするが、これは殆んど漁船の関係の利用者によつて活用されておる。このように存じておる次第でございまして、その他九州におきますところの指宿、これも大体漁船関係が多いとこう思う次第でございます。的確な数は先ほど申しましたようにつかみ得ないのでございますが、利用状況その他から考えまして御利用頂いておるのではないかと、こう思つておる次第でございます。
#25
○秋山俊一郎君 これは御調査なさればすぐわかると思います。療養所において乗組員の、被保險者の種類が違つておりますから、漁船船員であるか、或いはその他の船員であるかということははつきりしておるはずでありますから、そういう点は今後御調査を頂きたい。私がさように申しますのは、例えば海員ホームを作るといつたようなことが大きな港ではよく起るのでありますが、それを作つた場合に高級船員と申しますか、一般商船あたりの船員はそこへ参りますが、漁船の船員はなかなか行かない、或いは漁船船員を主とした場合に他の船員が来ないというのが、まあ社会的地位というか、そういう点の或いは生活状態に違いがあるわけでございます。これは何といつても理窟ではなく現実であります。従つてこの療養所その他につきましても、誰でも被保險者は行つてよろしいということになつて、これはまあ当然然かあるべきでありますけれども、利用の面においてこの海員ホームの例をとりました場合に、そういうことがはつきり出て来るのであります。従つてまあ私は長崎でありますが、長崎で海員ホームを作ろうとした場合に、漁船のほうは別にしてくれということで、漁船のほうを別に先に作つた。長崎の例をとりますと、漁船船員は船から上りますと、鉢巻でも締め込んでゴム長を穿いてどんどん出て行くことは海員ホームでも嫌う上、又行きにくくなつて来るという事例があります。そういつたような面も福利施設の利用の面にも二つあるのではないか。そういう面があるとするならば、折角保險局のほうで立派にお作りになりましても、漁船船員はその恩恵に浴することが少いという事実がありはしないか。それは施設、或いは場所等によつてそういうことが起り得るように私たちは感じますので、この点を一つ御調査を願いまして、若し私の憂うるような点がございますならば、これを調整して行くような施設を一つ考えて頂きたい。そういたしませんと、折角施設をしてもらつても何の役にも立たない、こういうことになるのでありますから、急いで一つこの調査をお願いいたしまして、その結果によつて、そういう私の心配するようなことが全然なければこれは仕合せであります。それならば必要ありませんが、どうも私どもの今まで体験したところから申しますと、そういう場合があり得るように思いますのでお尋ねしたわけでございます。その点一つ今後、むずかしいことではなく、御調査になれば私はわかると思いますが、療養をしておる人の何%、パーセンテージでもよろしいのでございますが、そういうものが漁船船員が何%ぐらいおるか、これは非常に漁船船員の利用は少いのではないか、この地方でこれだけの漁船船員がおるのに非常に少いという原因もお調べを願いたい。一つお願いしておく次第であります。
#26
○政府委員(久下勝次君) 承知いたしました。後刻調査いたします。
#27
○千田正君 同僚秋山委員から先ほど三十トン未満の漁船に対するところの保險の法規がないじやないかというのは適切なる質問であろうと思いますが、私もその点においては少なくとも厚生省において勤労大衆のための保險ということを考えた場合においては、やはり三十トン以下の船に乗組む人たちであつても、殊に零細漁民、資本家によつて生きているのじやない、生産の選手であるところのこういう人たちのために保險を考えてあげることこそ、初めて社会保險としての名実共に生きることであつて、この点を愼重にやはり一つ考えて頂きたいと思います。ということは恐らくこの損害保險その他の基礎になるところの数学的な意味から言えば、今のプロバビリテイ或いはコンビネーシヨンという高等数学から言つても、損失の面においてはそういう面が非常に多いと思いますので、或る面においてはとかくそうした多数の、殊に早く言えば下の階級と称せられやすい人たちに対する保險制度というものは、今まではなおざりにされ勝ちであつた。これからはやはり日本の本当の社会制度というものの一環としての社会保險というものが取上げられるならば、そうした勤労大衆のためにこそ本当の保險が実行されることがあつて初めて民主主義の日本であるということが言えるのであつて、この点においては私は少なくとも三十トン未満の小さい船であつても、勤労大衆のための社会保險というものをはつきりしたものを作つて頂きたい、この点を強く要望いたします。
#28
○委員長(木下辰雄君) ちよつと保險局長に御意見をお尋ねしますが、漁船の特殊な状態をお考えになつて、漁船船員保險法というものを厚生省で作られるというような御意図はありませんか。又お考えはありませんか。
#29
○政府委員(久下勝次君) 只今のところでは実は漁船船員とその他の船員とを区別した保險制度を作ることにつきましては、検討はしましたけれども、その線に副つての積極的な考えは持つておらない次第でございます。と申しますのは、私から申上げるまでもなく大型船舶の被保險者の標準報酬額は、先ほどもちよつと申上げました通り、漁船船員と比較いたしまして非常に高くなつております。このことは一つには保險料の負担額が高いということにもなりますが、又半面災害補償法等につきましては保險給付額に勿論影響いたしまして、差引の関係はございますけれども、全般的に申しますならば、漁船船員と標準報酬の高い大型船員とを一緒にした相互扶助の保險のほうが、危險負担の関係から申しましても適当ではないだろうかというような考えの下に、只今のところこれを現状で分離することは如何であろうかというような気がいたしているのであります。千田先生のお話にございました、又さつきもお話になりましたもつと全然立場を変えた考え方にしますれば、おのずから話は別でございまして、よく言われておりまする完全な意味における社会保障制度というふうなことまで進んで参りますと、或いは又おのずから考え方が違つて来るかと思います。細かいことを申しまして恐縮でございますが、只今の船員保險法は飽くまでも被用者保險ということを建前にいたしております。従つて使用主が相当額の保險料を負担する建前に相成つております。零細な漁業に従事しております者といたしましても、それが自営業者でありますると、只今の制度の建前からは入り得ないというような関係もございまして、それはそうしたいろいろな面からの検討も必要と思いますので、今直ちに私は結論めいたことを申上げるつもりではございませんけれども、現状におきまして漁船船員だけを分けて考える、これは三十トン未満のいわゆる被用者である船員を含めるといたしましても、保險料率等につきまして相当な検討をいたしませんと、かなり困難があるのじやないかという気がいたしまして、現状といたしましては、最初に申上げました通り、分離しないほうが却つて適当ではないかというような結論でございます。
#30
○委員長(木下辰雄君) 只今千田君並びに秋山君の御質問になりましたように、三十トン以下の船員が、この保險の恵沢にあずからんという関係もありますし、そういう漁船だけでも十三万隻ばかりある、その船員は全部合せますと、七、八十万人に達すると思います。これがこういうふうな強制保險制度を作つたならば、若し全部入るとなれば、保險料率も安くて済むと思います。その点もう一つ更に御研究をお願いいたしたいと思います。
 もう一つお願いいたしたいのは、この福祉施設が広島、新潟のごときは四カ所もある、愛媛や神奈川その他も三カ所もあるというのがたくさんあるようですが、相当保險料を負担し、相当船員の多い所に一カ所もないという所もあるのですが、こういう点も十分御参酌の上、今後の施設に適当な御考慮を願いたいということを希望いたします。
#31
○玉柳實君 先ほどのお話によりますと、漁船が拿捕されたような場合、保險事故が発生したとは言えないために、船員保險の恩典に浴さすととができないようでございますが、さような場合、船員の家族は非常に生活に困窮するわけでございまするので、福祉施設の一端として、その期間、例えば失業保險金に相当する金額程度を家族に貸付ける途を開くというようなことを以て救済することができないかどうか。又さようなお考えはないかどうかをお伺いしたいと思います。
#32
○政府委員(久下勝次君) 先ほどちよつと申上げましたように、拿捕船舶の船員につきましては、運輸省当局では、拿捕による雇い止めを認めない、船員法で認めないという建前をとつております。そのことは裏から申しますれば、相当無理なことかも知れませんけれども、船主に対しましては給与の支払いをせいという意味だと私どもは理解しておるのでございます。そういう建前をとつております以上、私どもから申しますると、失業として取扱うことはできないような事情にございまして、そのことは拿捕船員が相当多数に上つておりまする現状から、一面においては保險経済の関係を考える必要もございましようし、私どもとしては、この問題は別個の立場から何か救済の方法を講じて頂くのが適当ではないかというふうに思つておるような次第でございます。
#33
○玉柳實君 その失業保險金を給付する原因にならないわけでございまするから、今局長のお話のその他の方法の一つとして、従来船員保險事業としてやつておりまする福祉施設の一端として或る程度の資金の貸付を行うというような制度が考えられないかどうか。かような意味でお尋ねしたわけであります。
#34
○政府委員(久下勝次君) 大変申訳ないのでありますが、そこまで実は検討いたしておらないような次第でございますが、御注意もございましたので、私どものほうの立場としてできることでありますれば検討してみたいと思います。御承知の通り戰時中に、戰争によりまして死亡いたしましたり或いは負傷いたしました船員につきましては、それぞれ特別に手当金なり、年金の支給をいたしたことがございます。これは国庫負担でございます。今日の段階でそこまで行けまするかどうかわかりませんけれども、国庫負担として船員保險の特別の給付をいたした実例もございますので、そういう線からも或いは検討の余地があるのではないかとも考えられます。これは運輸省ともよく連絡をいたしまして、何かできるだけの方法を講ずるように検討して見たいと思います。
#35
○玉柳實君 只今の拿捕された漁船の乗組員の保險につきまして、水産庁におきましても何らかの保險給付を従来されておるように承知いたしておるのでありますが、この機会に水産庁のほうからも一つ御意見の御発表を願つたらと思います。
#36
○説明員(伊東正義君) 今の御質問の点でありますが、水産庁としましても以西の底曳の問題とか、北方の問題、いろいろございまして、特に講和会議のあとの問題もありますし、この拿捕によりますところの乗組員の対策は何か別途に考えなければいかんということで、実は一応案は作りまして、要綱の程度でございますが、底曳の組合等にも御相談申上げたわけでありまして、目下大蔵省と折衝いたしております。これはできますれば成るべく早い機会に、今の予定といたしましては、議員立法でやつて頂きたいという我々は希望を持つておりますが、今実は法文を用意いたしておる次第でございます。大蔵省と折衝でき次條成るべく早い機会にそういう対策を立てたいと考えております。
#37
○玉柳實君 今の問題につきまして、これはまあ早急に御研究を願つて、実施の運びに至ることを念願するものでございますが、その場合、所管は水産庁においてやられますか、或いは厚生省においてやられますかにつきまして、両省において河らかのお話合いをされたことでございましようか、如何でございましようか。
#38
○説明員(伊東正義君) お答えいたします。これは事務的には厚生省とも御相談いたしております。それで又所管の問題は、はつきりどちらの省で專管というようなことには、最後の話合いはまだできておりません。併しこれはよく厚生省と御相談申上げて、その辺のところはうまくやつて行きたいというふうに考えております。
#39
○千田正君 最後に一点だけ局長にお伺いしますが、さつきお答えの中の三十トン未満の漁船の問題はまあ別途に御研究願うとして、漁船と普通の船舶との間のその保險の問題は、結局運営上のアンバランスを調整して行く上において考えておられるように思いますが、そうでありますか。例えば損害の面におきまして漁船のほうがロスが多いと、大きいと、損害保險をかける場合に、プロバビリテイーのほうからいつてみても漁船の損害が大きいから、大体三十トン以上で切つて、それ以上で似て汽船のほうの問題とのバランスをとつて行かなければ赤字が多くなるからという意味でやつたわけですか、それとも別個に考えられてこの法案ができたんですか。
#40
○政府委員(久下勝次君) 私が承知しておりまするところでは、結局船員法という規定がございまするので、これをよりどころにいたしまして現在の船員保險制度ができたということでありまして、それ以外のものを扱うとなると、なかなか限界がむずかしいということであつたように思います。私が先ほど申上げましたのは、現在の船員保險制度の中で、漁船部門しその他の部門とを分けて保險制度を作つたらどうかというお話でございましたので、それに対しましてお答えを申上げたわけでございまして、そういたしますると、実はお話のように例えば災害補償の部門などでは、細かく申しますと、漁船部門は赤字になつております。全体としてバランスを保つには、結局数が多いほど危險分散になりますので、私どものほうとしては現在の建前、制度の下で二つ分けて扱うということは必ずしも適当でないという意味で申上げたのであります。
#41
○千田正君 とにかく保險は営利会社ではないのですから、特に我々として要望するのは、社会保險という一つの働く人たちの生活の安定、そうして最後の幸福というものを一つの念願としてやられる以上、政府としての保險という場合においては、一応例えば三十トン未満の漁船の働く人たちのことも一つ勘案して頂きたいというのが我々のお役所に希望する、又期待するゆえんなのでありますから、その点を十分御研究願いたいと思います。
#42
○委員長(木下辰雄君) それから先般小型底びき整理の場合に保險法第三十三條但書を利用して小型船に対しても失業保險の措置を講じてもらうことにしたのでありますが、そういう関係で漁船方面においても保險制度の必要はこれは痛感しております。別途にできないなら別途にできなくてもいいのですが、将来この辺のことも十分一つ御調査、御研究願いたいということを特に委員長として申上げておきます。なお先にいろいろ委員から御質問がありまして、お答えができなかつた点もあるようですからして、その点はお調べの上で書面を以て一つ御提示願いたいと思います。本日はこの保險問題はこれくらいで打切ります。
 それでは本日の委員会はこれを以て散会いたします。
   午後三時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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