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1947/03/05 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 治安及び地方制度委員会 第14号
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1947/03/05 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 治安及び地方制度委員会 第14号

#1
第002回国会 治安及び地方制度委員会 第14号
昭和二十三年三月五日(金曜日)
    午前十一時四十五分開議
 出席委員
   委員長 坂東幸太郎君
   理事 門司  亮君 理事 矢尾喜三郎君
   理事 中島 茂喜君 理事 川橋豊治郎君
   理事 酒井 俊雄君
      笠原 貞造君    松澤 兼人君
      松谷天光光君    大澤嘉平治君
      坂口 主税君    千賀 康治君
      中垣 國男君    小暮藤三郎君
      外崎千代吉君    加藤吉太夫君
 委員外の出席者
        專門調査員   有松  昇君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 地方出先官廳の整理に関する件
    ―――――――――――――
#2
○坂東委員長 これより治安及び地方制度常任委員会を開会いたします。
 かねて小委員会を設けて出先官廳の整理に関する件を審議しておりますが、すでに小委員会は結了しましたとの申出がありましたので、ただいまから中島小委員長の報告がございます。中島茂喜君
#3
○中島(茂)委員 ただいま議題となりました方出先官廳の整理に関しまして、去る一月二十六日十一名からなる小委員会が組織せられまして、以来小委員会及び打合会等を十五回にわたつて開催いたしまして、関係各方面の意見を聽取し、小委員会の試案を作成して、その試案についてさらに各派の意見を求めました経緯につきましては、二月二十六日の当委員会で中間報告をいたした通りであります。その後さらに打合会を開きまして検討いたしました上、三月三日の小委員会で最後的にその整理案を全会一致採択いたした次第であります。
 審議中における各委員の意見の焦点となりましたところは、中央各省直轄の地方特別行政官廳は新憲法施行以來激増の傾向にありますが、これは地方自治の本旨に反する関係上、特殊事情にあるものを除いては原則として廃止し、その権限を都道府懸に移譲するという結論を得たので、この原則からいたしまして眞重検討の結果、小委員会の廃止案を作成いたしたのであります。この案によりますれば、整理の対象となりましたものは別表に揚げました通りでありまして、総理廳、文部省、農林省、商工省、労働省、運輸省等の関係で合計二十一の行政機関であります。明細はお手もとにお配りいたしたのでありますが、一應朗読をいたします。
 まず建設院関係におきまして、建設出張所、建設院駐在員、事経済安定本部関係におきまして地方経済安定局。物價廳関係におきまして地方物價事務局。内事局関係におきまして内事局駐在員。文部省関係におきまして教育施設局出張所、教育施設局、都道府懸駐在員、文部省大阪出張所。農林省関係におきまして資材調整事務所、作物報告事務所、同出張所、木炭事務所、食糧事務所支所及び出張所、農地事務局。商工省関係におきまして商工局、商工局出張所。労働省関係におきまして公共職業安定所、職業安定事務所、労働基準局労働基準監督署、地方労働局。運輸省関係におきまして道路運送監理事務所。以上は廃止いたしまして、その権限は本省あるいは都道府懸におのおの移譲することを適当と認めたのであります。以上をもちまして小委員長の報告を終ります。
#4
○坂東委員長 ただいま中島委員長の御報告の通りでございますが、これに対しまして、もし御意見がありまするならば、この際御発言を願いたいのであります。
#5
○松澤(兼)委員 大体ただいま中島小委員長より御報告になりましたことは、われわれも考えておりましたことでありますし、まことに適切な御報告と考えるのであります。ただ希望的な意見を一、二申し上げてみたいと思いますことは、商工省関係で現在うわさされております中小企業廳の出先官憲の問題でありますが、これはまだ具体的に法律案が出ておりませんから、ここで取上ぐべき問題ではないとも考えられるのでありますが、ここに治安及び地方制度委員会としての意見として、適当なる方法によつて商工省当局に御傳達願えれば幸だと思うのであります。中小企業の振興をはかるために、商工省におきましては、近く中小企業廳というものを設置いたしまして、これに大きな努力を拂うということになつているのであります。これはまことに結構なことでありますが、やはりこの中小企業廳にも地方出先官憲というものができまして、地方における中小企業廳の出張所というようなものが予想されるのであります。しかしながら本來中小企業の振興ということは、地元の府懸あるいは市町村などが、これまでずいぶん一生懸命にやつてきたことであり、相当の実績をあげておるのであります。ところが今度中央機構といたしまして、中小企業廳というものが設置せられることになり、これまた地方に出先官職を置くというようなことになりますと、せつかく地方自治團体がこれまで努力してきたその功績というものを没却して、やはり中央官廳の統制下に置くということになり、これがひいてはまた官僚統制の悪い面を現わしていくという懸念もあるのであります。そこでわれわれといたしましては、中小企業の現実的な問題の処理、つまり末梢的な事務の取扱いなどに関しましては、府懸及び市町村、特に大都市などにおきましてはその大都市の自由なる行政手腕によつて、地方的な実情に即した取扱いをやつていくべきものでありまして、この点につきまして將來そういつた中小企業の振興のために官廳が中央にできる場合におきましては、地方の実情に即した実際の活動を十分に尊重していつていただきたいという希望をもつているのであります。
 もう一つの希望的な意見は、ここで大体ただいま御報告になりましたところによりまして、中央官廳の出先官廳は地方に移譲せられるものと、地方に委任せられるものがあり、それぞれ適切に御考慮になつているのであります。しかし一方におきましては、地方分権あるいは自治体の行政を充実せしめるという意味からこういつた中央依存の弊風をここで一掃するということはまことに結構であつて、地元都道府懸、あるいは市町村におきましては、これを熱心に希望していることもよくわかるのであります。ここでわれわれとして考えなければならないことは、これらの事務が一部移譲され、そうしてまた一部委任せられる。移譲の場合は問題はないと思うのでありますが、委任の場合におきましては、これまででさえ相当國政事務の地方委任ということがありまして、財源がこれに伴わなかつたり、あるいはまた財源の支給が遅れたりする関係で、地方の財源が涸渇し、もしくは非常に窮迫しているという事実も見逃すことができないのでありまして、一部地方に委任せられる場合におきましては、明確に、かつ十分に、かつ適切に、中央においてその財源を保障し、地方公共團体の事務の処理に遺憾なからしめることを希望として申し上げたいと思うのであります。最近における國政事務の地方委任ということは、ますます増大してまいりまして、おそらくは少分以上の國政事務が委任せられており、地方公共團体の固有の事務というものが、その割合において減少しつつある状態でありますので、國政事務の地方委任については、中央官職はその財源を確保する。かつ必要なる時期に間違いなくこれを國家から支給してもらいたいという意見をもつておるのでありますが、これらの点につきまして小委員長のお考えを聽き、もし適当な意見であるということでございますならば、そういつた希望的な意見を附してそれぞれに報告なり、あるい事は建議なりしていただきたいと思うのであります。
#6
○中島(茂)委員 ただいまの松沢君からの御意見は、しごく適切な御意見と思いますので、ただいまの報告にただいまの御意見を附け加えまして御採択あらんことを願います。
#7
○坂東委員長 ただいま中島小委員長から松澤兼人君のただいまの動議を附け加えて、小委員長の報告通り賛成されるように諮つてくれということでありますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○坂東委員長 御異議ないものと認めます。従つてこの報告は政府に向つてもこれを通知し、また関係方面にも英文に写してもつてまいります。さよう御承知を願います。
 本日はこれをもつて散会いたします。
    午後零時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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