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1951/02/21 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 予算委員会 第8号
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1951/02/21 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 予算委員会 第8号

#1
第013回国会 予算委員会 第8号
昭和二十七年二月二十一日(木曜日)
   午後一時五十七分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           杉山 昌作君
           石坂 豊一君
           小林 政夫君
           佐多 忠隆君
   委員
           泉山 三六君
          池田宇右衞門君
           左藤 義詮君
           白波瀬米吉君
           杉原 荒太君
           中川 以良君
           中川 幸平君
           平林 太一君
           宮本 邦彦君
           岡本 愛祐君
           加藤 正人君
           新谷寅三郎君
           中山 福藏君
           内村 清次君
           波多野 鼎君
           松永 義雄君
           吉川末次郎君
           駒井 藤平君
           西田 隆男君
           深川タマヱ君
           堀木 鎌三君
  政府委員
   大蔵省主計局次
   長       東條 猛猪君
   運輸省港湾局長 黒田 静夫君
   建設事務官
   (建設大臣官房
   会計課長事務取
   扱)      金子 一平君
   建設省管理局長 渋江 操一君
   建設省河川局長 目黒 清雄君
   建設省道路局長 菊池  明君
   建設省都市局長 八嶋 三郎君
   建設省住宅局長 大村巳代治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       野津高次郎君
   常任委員会専門
   員       長谷川喜作君
  説明員
   建設省河川局次
   長       伊藤 大三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十七年度一般会計予算(内閣
 送付)
○昭和二十七年度特別会計予算(内閣
 送付)
○昭和二十七年度政府関係機関予算
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○理事(杉山昌作君) 只今から委員会を開きます。
 昨日加藤委員、中山委員からの御要求がありました大蔵大臣、通産大臣、外国為替管理委員会委員長を呼んで貿易についての話を聞きたいという問題につきましては、大蔵大臣は御病気のようだし、通産大臣も所用があつてちよつと出席しかねるということでありまするので三人揃わないと話合いもできないと思いましてこれは次回に延ばしたいと思いますので御了承を願います。
 日程によりまして本日は公共事業費、地方財政平衡交付金につきまして政府当局の説明を聞きたいと思います。先ず建設省の金子会計課長。
#3
○政府委員(金子一平君) 昭和二十七年度の建設省所管の歳入歳出予算の概要について御説明申上げます。
 先ず一般会計の歳入について申上げますると、建設省の二十七年度の歳入予算額は約四十二億二百万円でございますが、そのうち直轄工事の地方分担金は約四十一億となつております。
 一般会計の歳出は建設省に計上いたしました金額が約六百六十億三千六百万円ございますが、このほか北海道開発庁に計上されておりまする建設省関係の事業費が約五十二億七千余万円ございますので、合計七百十三億一千万円となります。これを前年度の予算と比較いたしますると約百四十一億七千百万円の増額となつております。従来行政部費として計上されました分の主なものについて申しますると、これは約三十八億四千万円でございまして、前年度に比べますると約二億二千万円の増額になつておるのでありまするが、この経費の内訳の主なものについて申上げますると、先ず高速度自動車道路の調査費が二千万円ございます。それから防火建築帯造成の経費が二億円入つております。官庁営繕費等につきましては総額約十二億六千余万円でございまするが、前年度に比べまして約二億一千万円の減額となつておるのであります。
 次に従来公共事業費と称せられました経費について申上げます。先ず河川事業費でございまするが、これは百六十七億六千九百万円でございまして、このうち北海道の分は十八億六千八百万円、前年度に比べまして二十億七千二百万円の増加になつております。そのうち北海道は一億八千六百万円の増加と相成つております。鬼怒川ほか三河川の総合開発事業費は十九億七千八百万円でございまして、そのうち北海道五億円で、前年に比べますると五億八千七百万円の増加になり、うち北海道は二億七百万円の増加となつておりまして、国が直轄施行する総合開発事業費として、堰堤築造の継続事業を行いまするために本年度別事項として計上したものであります。砂防事業費につきましては、これは四十億千六百万円となつておりまして、うち北海道が四千万円でございまして、前年度に比べますると総額において五億八千七百万円の増加、北海道分は千五百万円の増加に相成つておるのでございます。次に道路事業費は八十六億二千五百万円でございまして、このうち北海道分が二十億九千三百万円でございまして、前年度に比べまして十八億六千万円の増加になり、北海道分は五億千九百万円の増加になつております。
 次に、都市計画事業費につきましては四十億九千三百万円でございまして、このうち北海道は三千九百万円でございまして、前年度に比べますと総額において九億千八百万円の増加、北海道分が千四百万円の増加に相成つているのであります。次に、住宅の施設費につきましては総額五十億円でございまして、このうち北海道分一億八千七百万円になつているのであります。総額において前年度に比べますると六億五百万円の増加、北海道分は八千六百万円の増加に相成つているのでございます。
 その次に、建設機械整備費でございまするが、これは総額におきまして十七億四千万円でございます。このうち北海道分は四億四千七百万円でございまするが、前年度に比べますると総額におきまして五億三千七百万円の増加、北海道分の増加は三億七百万円ということになつております。次に、河川災害の復旧事業費について申しますると、二百四十一億三千七百万円でございまして、前年度に比べますると五十八億八千九百万円の増加となつております。次に、都市災害の復旧事業費でございまするが、これは二億三千六百万円でございまして、前年度に比べますると千百万円の増加となつております。最後に、住宅施設の災害復旧事業費でございまするが、これは八億七千万円でございまして、前年度に比べまして全増、八億七千万円の増加になつております。
 以上公共事業費の総額は六百七十四億六千四百万円となりまして、このうち北海道の分は五十二億七千四百万円でございまして、前年度に比べて総額において百三十九億三千七百万円の増加、又北海道分だけについて申上げますと、十三億三千四百万円の増加とな
 つております。
 なお、このほかに特定道路整備事業特別会計がございまして、資金運用部特別会計から十五億円を借入れまして有料道路の整備運用を行う計画を持つております。
 以上申述べましたのが二十七年度の建設省関係の歳入歳出予算の概要でございます。どうぞよろしく御審議のほどをお順い申上げる次第であります。
#4
○理事(杉山昌作君) 次に河川局長の目黒君にお願いいたします。
#5
○政府委員(目黒清雄君) 河川事業の予算の概要を申上げます。
 我が国の河川の現状は、戦時中における河川管理が等閑視され、且つ水源山地の荒廃によつて近年水害が累増し、この水害の頻発によつて生産機能を極度に減退せしめ、且つ国家資源が無為に失われ、これらの復旧は国民の重い負担となつておるのであります。これらを考えて河川は一応全体の計画を樹立いたしまして、この計画に基き二十七年度には相当額を要求をしたのであります。ところがそれが百六十三億余円と査定されております。前年度に比べまして二十二億六千万円の増加でありまするが、必ずしも満足すべきものではなかつたのであります。そこで、河川の中で国が直接施行しておりまする直轄河川、これが八十三億九千余万円で、前年度に比べまして約六億円の増加であります。
 次には直轄河川総合開発事業費約二十億七千万円でありまするが、これは国が直接ダムを建設いたしまして、洪水防禦を行い、同時に発電、灌漑用水の補給をやるという多目的の堰堤でありまするが、これらに相当力を入れたつもりでありまして、本年度は二十億七千万円と相成つておるのであります。石淵堰堤ほか八河川がこのうちに含まれております。前年度に比べまして約六億一千万円の増加となつております。
 次に河川改修費の補助でありまするが、これは県の施行いたしまする河川改修に対しまして、国が二分の一の補助をいたしましてこれを実施せしめるというあれでありまするが、これが三十五億七千万円となりまして、四億四千万円の増加と相成りました。
 次には、県が施行いたしまするダムの建設に対して補助をする河川総合開発事業費補助でありまするが、約九億六千万円、銅山川ほか十一河川の堰堤を作り、これを洪水防禦と共に、発電、灌漑用水に供するもので、約三億四千万円の増加と相成つております。
 次に、海岸堤防修築に対する補助でありまするが八億六千万円、これは最近の災害の現状に鑑みまして、海岸が非常に脆弱になつております。これは勿論維持補修の関係からでありまするが、これらの海岸を、災害を受ける前に未然にこれを補強しなければならんという費用でありまして、前年度に比べて一億五千万円の増加と相成ります。
 その他四億九千万円ありまするが、これは特別鉱害の費用とか或いは地盤沈下の費用或いはその他の調査費等であります。
 河川災害につきましては、年々の災害の累加と共に災害復旧費が相当増加して参ります。即ち過年度災害が相当累積して、これが約一千億に相成つておるのであります。これに対しまして直轄におきましては二十五億四千万円、北海道に六億、災害土木費の各府県の補助が二百七億というふうになつておりまするが、それにしましても来年度におきましては、約三〇%程度の復旧がはつきり望み得ないという現状であります。
 次は、砂防でありまするが、やはり災害の原因は山林の荒廃でありまして、我々としてはこれに非常に力をいたしておるのでありまするが、直轄砂防が十一億七千万円、砂防事業費の補助が二十七億六千万円、北海道を加えまして約四十億程度の砂防費を提出したのであります。これも昨年に比較して相当の増額と相成つております。
#6
○理事(杉山昌作君) 次には八嶋都市局長にお願いいたします。
#7
○政府委員(八嶋三郎君) 都市局関係の公共事業費につきまして御説明を申上げたいと存ずるのであります。
 都市局関係の予算は、先ほど会計課長から御説明いたしましたごとくに、総額といたしまして四十億九千万円ということに相成つておるのでありまするが、その内容は第一番には、国営公園の費用でございまするが、これが本年度は六百六十万円という数字に相成つておるのでございます。これは御承知の通りに、昭和二十二年の十二月に閣議決定をいたしました復旧工事でございます。即ち宮城前広場、新宿御苑、並びに京都御所を国営公園といたしまして開放されたのでございまするが、この建設の面は建設省のほうにおいて担当いたしておりまするので、これが計画に基きまして、来年度六百六十万円という経費を以ちまして、或いは外燈の設備をいたしたり、或いは休憩所を設置したり或いは芝生場を設置したりして参りたいと存じておるのでございます。
 その次には、都市計画の調査費でございまするが、これは本年度は二百二十万円という数字になりまするが、二十八年度以降におきまして都市計画事業を実施いたしまする箇所につきまして、工事別に代表的な非常にむずかしいようなものを調査いたしまして、事業の上において的確な実施ができるようにして行きたいその調査をいたしたいという費用でございます。
 その次には、都市復興事業費の補助でございまするが、その一番大きな問題は、戦災復興の費用でございます。それが来年度は二十六億四千六百四十八万三千円というようになりまして、前年度に比較いたしまして、前年度は二十億八千四百万円という数字になつておりまするから、五億数千万円という増加になつておるのでありますが、これは御承知の通りに、昭和二十四年に戦災復興の再検討をいたしたのでございまして、これを五カ年間に完成すべくその方針を決定いたしたのでございますが、御承知の通りに一昨年来物価高が非常にありましたので、その点を特に考慮いたしまして金額を殖やした次第であります。何を申しましても、昭和二十四年の一応単価によつて計算をいたしましたので、その点を殖やしておる次第でございます。
 その次は、火災復興事業費の補助でございまするが、これは大火に遭いました飯田、能代、上松、鷹巣、それから昨年起りました熱海並びに松阪の焼失の区域につきまして復興事業を実施いたしたいがために必要といたしまする経費でございます。
 その次は港湾地帯整備費補助でございます。これがいわゆる都市復興事業の中に入つておるのでございまするが、これは大阪市の港湾地帯の高潮対策事業の一環といたしまして、地盤の蒿上並びに地下水対策事業というものを実施いたしたいというために対しまする費用でございます。
 その次は、海岸堤防修築事業費の補助でございまするが、これが昭和二十七年度におきまして、四千四百四十万円という数字を挙げておるのでございまするが、これは一昨年のジェーン台風によりまして、被害を受けましたので、高潮対策といたしまして、国のほうで都市計画事業として実施いたしました経費でございます。即ち神戸市、西宮市、堺市等における海岸堤防の修築の事業に対しまして、補助をいたしたいと思つておる次第でございます。
 その次は、広島及び長崎市の特別都市建設事業費の補助でございまするが、これは昭和二十七年度におきまして、二億七千万円の数字を計上いたしておるのでございまするが、御承知のように、広島につきましては、広島平和記念都市建設法というものが施行され、長崎につきましては、長崎文化都市建設法というものが施行されまして、それぞれこの法律に基く都市計画事業というものを実施いたして参りたいと思うのでございまして、従来特別の額を設定いたしまする前までは、戦災復興の費用の中に計上いたしておりました分も合わせまして、この中に一括して計上いたしておる次第でございます。大体戦災復興事業並びに記念施設事業、排水事業、幹線街路事業といつたような費用が、その主たるものでございます。
 その次は、街路事業費の補助でございまするが、これは御承知の通りに、都市の自動車交通は近時非常に量を増加いたしましたので、これに対応いたしまするためには、どうしても橋梁なり、或いは立体交叉なり或いは舗装といつたような方面の整備計画に対しても、本年度は新たに一つ補助をして参りたいということを考えたのでございまして、本年度は七億五百万円というものが内地分として計上されておるのでございまして、前年度に比べまして約二億円ほど増加いたしておりまする点は、今申上げましたように、橋梁なり立体交叉の跨線橋とか、或いは舗装といつたような面において費用を計上いたした関係でございます。
 その次は都市水利その他の施設整備費補助でございまするが、その一つは都市水利整備事業でございまするが、これは都市の浸水の防除をする、或いは衛生の改善を図るという見地から、都市内における水路の整備を行わんとするための補助費でありまして、昭和二十七年度は五千七百八十五万四千円という数字を計上いたしておる次第でございます。
 その次には公共施設の整備事業費の補助でございまして、これは公園、運動場、緑地及び国民体育大会の施設に対する補助でございましてこれは従来軍用地といたしましてありましたものを、或いは運動広場なりといつたような方面に転換をいたしました。或いは自作農として補充されました地域につきまして、これを公園として、運動場として整備をして参るというような、いわゆる上物の整備の費用のほかに、今回新たに児童公園、児童運動場というものも一つ整備をして参りたいという意味を以ちまして、児童公園に対する補助も計上いたしておるような次第でございます。
 その次は防火水槽施設整備事業に対しまする補助金でございまするが、これは昭和二十七年度におきまして九千四百二十万円という数字を計上いたしておるのでございます。これは消防水利施設の強化のために、防火水槽の整備をやつて参りたいという費用でございます。
 その次は地盤変動対策事業費でございますが、地盤の沈下につきましては前々からいろいろ問題がありましたので、私の方面といたしましては、都市内における排水施設の整備をやつて参りたいという意味を以ちまして、昭和二十七年度におきましては、一千百五十万円の費用を計上いたしておるような次第でございます。
 これがまあ内地分につきまする費用でございますが、北海道につきましても、昭和二十七年度におきまして、三千八百四十万円の数字を計上いたしておるのでございまするが、これはやはり戦災復興の事業等、或いは重要幹線街路並びに都市水利公共施設、或いは防火水槽といつたように、内地において申上げましたような事業に対する補助でございます。
 その次は災害復旧の費用でございまするが、これはまあ過年度災害の費用でございます。昭和二十三年度以来起りました都市内における災害の復旧をいたしまする補助でございまして、大体北陸震災なり或いは昭和二十三年の風水害、二十四年度の風水害、それから昭和二十五年度の風水害、更に昨年起りましたルース台風の費用等がここに計上されておるような次第でございます。
 以上簡単でございますが説明を終ります。
#8
○理事(杉山昌作君) 次に大村住宅局長にお願いいたします。
#9
○政府委員(大村巳代治君) 住宅局関係の予算を御説明申上げます。
 住宅に困窮しております低額所得の勤労者に低廉な家賃の貸家を供給するため、地方公共団体が建設する公営住宅と、昭和二十六年度におきまして災害をこうむりました住宅に対しまして、その三割の公営住宅を復興する国庫補助がこの予算の骨子になつております。新営の住宅は約二万五千戸、それから災害の住宅は約六千五百戸分でございます。これを地域別に申述べますと、総額が五十八億六千九百万円でございますが、内地が四十七億千三百万円、約二万三千六百五十戸分でございます。北海道二億八千七百万約千三百五十戸分でございます。それから災害は八億六千九百万円、約六千五百戸分となつております。前年度予算に比較いたしまして、内地は五億二千万、北海道が八千六百万、災害が八億六千九百万円、合計十四億七千五百万円の増加となつております。この予算の増額の主なものは、工事費の値上り、約一五%ぐらいを見込んであるわけでございまして、新営の戸数といたしましては、昨年度よりは二百六十五戸増加したのでございます。
 なお、内地分につきましてもう少し詳しく申述べますと、第一種公営住宅、これは補助率が二分の一で坪数が十坪から十二坪程度のものでございます。この分が三十九億六千五百万円でございまして、そのうち木造が一万二千百三十二戸、一戸当り単価が二十七万七千円でございます。それから簡易耐火構造が三百戸、単価三十四万七千円でございます。特殊耐火構造が三千十戸、これが単価五十九万一千六百円、耐火構造が三千四百六戸、単価七十万二千一円でございます。合計一万八千八百四十八戸でございますが、この総数の二万三千六百五十戸が全体の八割を占めておるわけでございます。そのうち木造と耐火構造と比べますと、三割耐火構造が占めておりまして、これは大体前年通りの比率に相成つております。ただ耐火構造で少し様子の変つておりますのは、従来は四階建を主としてやつておりましたのを、二階、三階分も来年度は加えたことが従来と変つた点でございます。なお次年度分の用地費というのは、大府県に補助することになりまして、これが三千三百万円計上されております。次に、第二種公営住宅、これは補助率が三分の二でやや第一種と比べますと、規模が小さくて質もちよつと劣つておる分でございます。これが六億九千六百万円、そのうち木造が四千七百三十戸、単価二十万五千二百円、耐火構造が七十二戸、単価五十九万七千円、この耐火構造の分は、戦争前にございました不良住宅改良事業の一環といたしまして、東京、京都、神戸の地区に建てる予定にしております。この合計が木造と入れまして四千八百二戸になつて全体の二割、公営住宅の二割を占めております。北海道分につきましては一第一種公営往宅は、二億三千四百万円、木造は単価三十五万八千円で七百十八戸、簡易耐火構造が四十一万三千円で二百戸、特殊耐火構造が六十四万八千六百円で、耐火構造が七十六万六千八百円で七十二戸、合計千八十戸、それから次年度分用地費が百十五万円で、大体北海道分が昨年通り全体の約五%内外になつております。
 次に災害復旧費でございますが、これは昨年度災害を御承知の公営住宅法によりまして災害の二割を国が三分の二補助でやるわけでございますが、ルース台風が九千六十四戸分それ以外の豪雨とか火災を入れまして、九千九百八十五戸分の予算戸数が予定されておりました。本年度は二億一千万余り災害予備費から支出いたしまして来年度の分がここに計上されましたように八億六千九百万円でございます。なお、二十八年度に亘る分は九百二十三戸でございます。大体一割以内に相成つております。
 以上住宅関係のうち本年度の新らしい企画として特にもう一遍数え上げますれば、次年度分の用地費が補助できることになつた。それから先ほど申しました第二種の公営住宅の耐火構造、即ち不良住宅に充てる分でございます。それからその次に補助率が従来二分の一でございました第二種が三分の二補助になつたという点が従来と比べて新規の事項でございます。
 以上簡単でございますが……。
#10
○理事(杉山昌作君) 次は菊池道路局長にお願いいたします。
#11
○政府委員(菊池明君) 道路関係予算につきまして御説明申上げます。
 道路事業は、昭和二十三年以来道路網維持修繕計画に関する覚書というのがございまして、これに基きまして維持修繕補修と申しておりまするが、補修に重点を置いて実施して参りました。昨年四月にこの覚書が廃止されましたので、改めて道路整備十五カ年計画というものを作りまして、その先ず第一次の五カ年計画というものを作りまして予算計画を立てたわけでありまするが、その予算額は四百億以上に及びましたが、只今のところ道路関係予算としましては八十六億三千万円ということで御要求申上げたのであります。なおこのほかに先ほど会計課長から申しましたように特別会計による十五億の有料道路というものも併せ考えておる次第であります。
 この八十六億三千万円のいわゆる公共事業費の内容でありまするが、今年度までやつて参りました補修の事業につきましては、逐次在来の道路の行政上の措置に従いまして、道路管理者の責任において補修、維持、修繕は実施するということに逐次移して行こうということにいたしまして、国費のこの方面への支出は次第に減らして行こうという方針で、二十六年度に比べまして七割ぐらい取つてございます。改良につきましては、特に橋梁が非常に傷んでおりますのでその架け替えの問題、及びここ十年ぐらい足踏みしておりました鋪装を大巾に新らしくやろうということで、こういうところに重点を置きまして予算を組んでおります。先ずこの八十六億三千万のこの内訳について少しく御説明申上げます。このうち内地分と北海道に分れておりますが、内地分は六十五億三千百五十五万九千円、それから北海道の関係が二十億七千万円、こういう数字に相成つております。内地分のうちで国が直轄で行いまする改良並びに鋪装、それから補修というふうな工事、これが二十三億一千六百万、直轄工事で全国に五十数カ所やつております改良工事、それから新たに鋪装工事を四億四千二百万円ばかりあります。それから補修はもう非常に小さくしまして僅かに五千万でございますが、主として東京都内の補修をいたしまする費用であります。
 それから都道府県に補助いたします改修費の補助でございますが、これが四十一億二千百十七万三千円、このうち巾を拡げたり勾配を面しまする工事、これが十一億八千五百万、それから鋪装が六億八千万、それから橋梁の整備十一億五千万、それから補修の関係ですがこれが六億四千二百万円、橋梁の関係が二億九千四百万、この路面補修のことにつきましてもう少しく詳しく御説明さして頂きますが、在来の砂利道が非常に傷んでおります。まだ鋪装をするには予算がないというわけで、砂利道を従来いろいろ機械等を使いまして重点的に補修をして参つたわけでありますが、先ほど申しましたように順次これは管理者たる知事なり市長なりのほうでやるように、公共団体のほうでやるようにということで、今年度は砂利道は四億八千万円ばかり国費を投じてありますが、来年度は二億五千万という程度でありますそれから鋪装の関係も約四億六千八百万円でありましたが、これは三億四千七百万円ぐらいに減らすということで、なお補助はいたしますが漸次これは地方公共団体の負担においてやるようにという従来の方針に帰して行こうという方針をとつております。それから橋梁、この橋のほうですが、これは架け替えるもの、或いは修繕するもの、特にペンキが剥げておりまするのを塗るとかいうようなものでありまして、今年度二億九千四百万円だけを見てございます。それから災害防除費一億二千万円、局部改良費五千万円、これらは小さなものであります。
 それから北海道関係二十億九千三百万のうち、直轄道路改修費、これが十六億七千五百七十四万五千円、このうち主なるものを申上げますれば、改良関係が六億九千万、舗装九千万、補修四千万、それから維持の関係が三億、橋梁整備の関係に五億三千万、これが主なるものでございます。それから補助関係が三億四千九百万、以上合計いたしまして二十億九千万に相成るわけでございます。
 このほかに道路関係では、先ほど申しましたように、来年度から有料道路というものを考えたいということで、特別会計の予算の三百八十七ページに掲げてございますが、この道路を整備いたしまするにつき要請が非常に多いのでございまして、到底このいわゆる公共事業費のみでは賄い切れない状態でございますので、この制度を考えたわけでありまするが、これには一般の先ず要望がある個所であるとか、それから通りまする車輛の受ける利益が著るしく大きいもの、そういう主として橋梁、それからトンネル、或いは道路というものにつきまして、特別の資金を以て新設或いは改築しまして、その費用を償還しますために、一定期間だけ通行料金を徴収しようという制度でございます。特別の資金としましては、資金運用部資金の融資を考えておりまして、これがためには特別会計を設けまして経理を行う必要がございますので、大蔵省とも協議の上で、建設大臣の所管の下に特定道路整備事業特別会計を設けたいと思つております。来年度におきまして、資金運用部特別会計からこの特別会計に十五億円の融資を行いまして、この十五億円で建設大臣はみずから直轄工事を行う、或いは必要額を都道府県に貸付ける予定でございまして、これらの償還財源を先ほどの通行料金によつて求めようということであります。このために道路整備特別措置法並びに特定道路整備事業特別会計法を今国会に提出いたしたいと考えております。
 以上であります。
#12
○理事(杉山昌作君) 次に渋江管理局長にお願いいたします。
#13
○政府委員(渋江操一君) 建設省管理局関係の予算につきまして概要を御説明申上げます。
 管理局関係の経費は、総額におきまして二十六億六千四百万円に相成つております。この中の主なる経費は、一つは官庁営繕に関する経費でございまして、額にいたしまして十二億六千四百万円、昨年度に比しまして二億二千二百万円の減額に相成つております。建設省所管に計上いたしております営繕費の内訳は、この各省の分のうち独立会計になつております国会関係、会計検査院、或いは国鉄、専売公社、郵政、電通等の分を除きました分でございまして、更にそれ以外に予備隊関係の営繕費につきましても、この予算のほかに計上せられておるわけでございます。
 建設省といたしまして予算の計上の際に措置いたしました点を若干御説明いたしますと、各省の要求いたします経費につきまして、営繕計画書を徴しまして、窮迫の程度、執務面積、更に保安措置、防火措置、或いは建築の単価、こういつた各種の条件につきまして一応調整をとりましで、各省、大蔵省との調整の結果、査定の結果計上せられた経費でございます。このうちで若干申上げますと、最も大きな経費として計上いたしておりますのは、中央官庁合同庁舎の新営費でございまして、額にいたしまして五億五千二百万円に相成つております。すでに御承知かと思いますが。霞ケ関の旧海軍省跡に建設いたしておりまする庁舎がそれでございまして、従来一官庁一庁舎主義という考え方で営繕をいたして参つたものでございますが、建物の効果率、更には耐火建築というような点からいたしまして、合同庁舎方式をとることがよいということで、この方式を最初に採用いたしましたのが、ここに計上いたしております中央官庁合同庁舎の新営費でございます。本年度の五億五千五百万円によりまして、おおむね現在八階の鉄骨を組んでおりますが、そのうちの三階分までを整備いたしまして、完成いたしまして、執務に供するというように大体なると考えております。
 その次は建設機械の整備費でございまして、額にいたしまして十二億九千二百万円、尤もこれは内地分でございまして、北海道分と合せまして十七億三千九百万円に相成つております。建設機械整備費につきましては、従来この機械施工の重要性が説かれまして、特別の経費としまして工事費から別途に新らしく建設機械整備費という費目を設けまして、中央におきまして一括発註をいたしまして整備をするという建前をとつて参りました。終戦直後主要な機械メーカーがこの建設機械に着目いたしまして、殊に進駐軍等の建設機械の整備状況に刺激されまして、性能の改善等をもつぱら図つて参りました結果、その性能におきまして非常な改善進歩を見て参りました結果、この整備費を以て購入いたします機械の大部分は、国産建設機械でございます。本年度におきまして特に新らしく計上いたしました点は、建設機械の整備費の補助でございまして、先ほど道路局長からも御説明がありましたように、従来道路補修を主として道路関係におきまして主体にいたして参りましたのでございますが、漸次この方策はそれぞれ管理者であります地方公共団体の責任と費用の負担においてやることに移行する建前になつて参りましたので、この際国といたしましては、道路の補修に要します機械をもつばら補助することにいたしまして、荒廃いたしております地方の公共団体の管理いたしております道路の整備の促進に寄与する、こういう方法をとりましたわけでございます。おおむね三カ年間乃至五カ年の計画で地方公共団体の建設機械の整備に当つて行きたいと、かように考えておりまするのでございます。補助率といたしましては、大体三割程度を補助する予定にいたしております。
 管理局関係といたしましては、大体以上であります。
#14
○理事(杉山昌作君) 以上で建設省関係の公共事業費の説明は終つたわけでありますが、何か御質疑がございましたらお願いいたします。
#15
○佐多忠隆君 只今の御説明で、それから或いは二十七年度予算の一般説明の九頁、十頁に亘つて公共事業費は文教、厚生、行刑、営繕を除いた合計では昨年度が千二億であつたのに対して、今年度千二百九十九億、ほぼ三百億程度の増加になつていると思うのですが、この三百億の増加というのは、物価の値上りによるものがどれくらいあるのか、事業分量の増加によるのがどれくらいあるのか、その辺の区分がつきますかどうか。それから従つてそれの根抵になる公共事業費に関する資材その他の単価をばどういうふうにお考えになつておるか、その点を一つ御説明願いたい。
#16
○政府委員(東條猛猪君) 予算全般に比較的亘ります問題でございますから、便宜私から申上げまして、必要がございますればあと建設省方面から補足を願いたいと思います。
 最初に公共事業費の基礎になつておりまするところの価格或いは物価と申しますか、いつ頃を基準にしておるかという点でございますが、御覧を頂いております昭和二十七年度予算の説明の九頁に書いてございまするように、二十七年度につきましては、公共事業費につきましては二十六年十一月の物価水準に基きまして算出をいたしております。それでお尋ねの、一体どの程度の部分が物価騰貴になり、どの程度の部分が事業量の増加に見合うものであろうかというお尋ねにつきまして、ちよつと角度は変りまするが、申上げたいと思いまするのは、本年度の公共事業費の基礎になつておりまするところの物価と、昨年と申しまするよりは二十六年度の予算の実施されました場合の資材乃至は労務の価格の水準と、この御審議を願つております二十七年度の予算案の基準になつておりまする、即ち二十六年十一月頃の価格或いは労務の水準というものを見ました場合に、私どもの見積りでは、一般の公共事業におきましては、大体二十六年度の実施の予算単価に比べまするならば、平均一〇三%に相成つておるというふうに見込んでおります。それで二十七年度の公共事業費の総事業費でありまするが、これは、この国の予算に計上いたされました直轄乃至補助費に見込みまするところの全体の総事業費は、二千二百二十九億円と考えております。ところがこれに対応いたしまするところの二十六年度の公共事業費全体、これは千七百五十二億であるというふうに見込んでおります。なお申添えておきまするが、今申上げておりますのは、文教、厚生施設費を便宜含んだ数字を申上げておるのでありまするが、これを除いて、いわゆる一般公共事業費だけについて申上げますれば、二十七年度の総事業費は、千九百八十八億であり、二十六年度の一般公共事業費の総事業費は千五百二十九億と相成つておるのであります。それで初めに申上げました二千二百二十九億円を二十六年度の物価水準に直しますると、これが二千百六十九億に相成るわけであります。従いまして二十六年度の今申上げました総事業費に対しまして、約事業量で二三%の増加に相成るということを一応の私どもの見込みといたしておるのであります。
 大体物価水準の騰貴の場合の見込み方、或いは事業量全体の実質的な事業量がどう殖えるかということにつきまして御説明申上げた次第であります。個々の資材ということに相成つて参りますると、鋼材でありまするとか、或いはセメントでありまするとか、木材でありまするとか、そういうことに亘るわけでありまするが、先ず全般的な割合について申上げた次第であります。
#17
○佐多忠隆君 先ほど会計課長の御説明のときに河川事業費のなかの百六十七億という数字をおつしやつたのですが、この説明書のなかの一般公共事業費の河川の百八十七億という数字とはどう違うのでしようか。
#18
○政府委員(東條猛猪君) 予算の説明書の九頁を御覧頂きますとあれでございますが、百八十七億は内地と北海道を合せました合計でございまするし、百六十七億は内地だけの数字でございますが、或いは先ほどの金子会計課長、の御説明は内地の分を申上げたのではなかろうかと思います。
#19
○佐多忠隆君 会計課長それでいいですか、百六十七億は内地方だけだと……。
#20
○政府委員(金子一平君) 訂正いたします。間違いでございます。
#21
○佐多忠隆君 建設省関係の今度新たに設けられた継続費に関連する事項、それをもう少し詳しく御説明願いたい。
#22
○政府委員(目黒清雄君) 継続費にしたのは河川の総合開発の直轄分であります。直轄河川総合開発ということでございます。そのうち内地におきましては北上川に一河川、猿ケ石、関東地方におきましては鬼怒川に五十里、それから四国の物部でございます。更に北海道は別に北海道のほうに入つておりますが、継続費になつておりまするのは幾春別、石狩川周辺にあります幾春別がそれに載つております。
#23
○佐多忠隆君 今の御説明の地点はわかつたのですが、その各々に対するこの継続年度の金額、或いは年度割等々の資料なり御説明はどれを見てやつておりますか。
#24
○政府委員(目黒清雄君) 予算書の千十二ページと千三十四ページにありまするが、更に北海道の幾春別は四十六ページに載つております。
 それでこれらは昨年から継続して仕事をやつておりまして大分仕事の見通しもついたのでありまするが、これを積極的に行いたい、こういう意味におきまして本年度から継続費をお願いしたいと思います。私のところで殊に本年度力を入れておりますのは、ほかの直轄河川、その他の河川、一般河川の改修費はそれほど増額はしておりませんが、河の状態から見まして、上流の砂防と更にそれに伴う上流に堰堤を設け、河水を、ここで一応洪水を調節してこれを利用したいという意味におきましてこの額を増額いたしたのでございます。昨年におきましてはこれが地方の負担その他を見まして、地方の補助でやつております河川、総合開発を全部引つくるめまして前年度四十二億程度でありましたのが、本年度は地方負担を合算いたしまして、地方負担の、地方起債の六十五億、本年度の三十億を合算いたしますと百億近い金と相成るのでございます。でありまするから、この点は相当な増額と相成るものであります。
#25
○佐多忠隆君 今お示しの千三十四ページの総合開発事業費、これは四カ年で四十六億四千二百万円、二十七年度十四億、二十八年度十六億、二十九年度八億、三十年度六億という数字をお示しになつておりますが、これは、これ以前の年度からずつと継続してやつて来られて三十年度で完了するという形になるわけですか。
#26
○政府委員(目黒清雄君) そうでございます。
#27
○佐多忠隆君 そうしますと、二十七年度以前には各年度でどれくらいにお出しになつたのか……。
#28
○政府委員(目黒清雄君) 只今資料がありませんから改めて……。
#29
○佐多忠隆君 改めてそれじやこの問題は一つ詳しく別途書類を整えて御説明を願いたいと思います。
#30
○松永義雄君 只今佐多委員の御質問なさつた継続費のことなんですが、予算書に計上してある堰堤の継続費に関する意義なんですけれども、ちよつと読んで見ます。「堰堤工事等は事業の性質上、一貫した計画の下にその全部を完成しなければ支出した経費の効用を期待することができない」、こういうふうに書いてある。継続費というものはこういう定義だと解釈してよろしうございますか。
#31
○政府委員(東條猛猪君) 継続費に伴いまする財政法の改正一般につきましては、いろいろ当院で御審議を頂きまして、もうすでに継続費の意義は十分御承知の上であると存じますが……。只今のお尋ねでございまするが、ここに書きました、「一貫した計画の下にその全部を完成しなければ支出した経費の効用を期待することはできない」、という文章の書き方が非常に何と申しまするか、堅苦しい文章で、その点大変恐縮なんでございますが、御承知のようにこの鬼怒川ほか河川につきましてはいわゆる総合開発ということで公共事業としての工事をいたしますことと併せまして発電をいたすという発電計画と密接不可分なことに相成つている次第であります。従いまして普通の洪水防禦ということでございますれば、金を注ぎ込みますればそれだけの効果が期待できるわけでありまするが、この総合開発のほうにおきましては特に発電とマッチをいたしまして考えておりまする関係上、継続費の年割額全体の計画が完了いたしませんとその辺のところがうまく参らない。そういう意味合いにおきまして、「一貫した計画の下にその全部を完成しなければ支出した経費の効用を期待することができない」という趣旨を盛込んだのでありまするが、大変用語その他におきまして不十分の点がございまするが、そういう趣旨でございますので、御了承願いたいと思います。
#32
○松永義雄君 そうしますと、その他の場合は、そこに掲げたる意義の中には入らない、こういうことになるのですか。
#33
○政府委員(東條猛猪君) 御説の通りに、継続費は一貫いたしました比較的長期に亘りまする一環した計画に基きまして継続的にその経費の支出を予定いたす。従いまして長期に亘る計画で国会の議決を頂くということが狙いでございまして、従いましてこの場合はまさにその場合に該当するかと心得ております。なお、政府といたしましては継続費に関する法案の御審議を頂きました経緯にも鑑みまして、できるだけその継続費を、継続費といたしまして御審議を頂きますケースは、継続費としてでなければ計画がまあ達成できないという場合に限つて御審議を願いたい、こういう趣旨に立ちまして今回の御審議をお願いしておる次第でございます。
#34
○松永義雄君 そうしますと、継続費の意義は、できるだけ厳粛に、狭義に解釈して行かれるという方針になるのですか。
#35
○政府委員(東條猛猪君) 只今のところ継続費の範囲はできるだけ狭義に解釈をいたします。実行上狭義で運用して参りたいということと共に、一度議決をお願いいたしました場合におきましては、成るべく計画その他の変更を政府側において提案するということは適当でなかろうというように考えまして、その意味からも継続費の審議をお願いするケースを成るべく重点的に区切つて参りたい、そういう意味で今考えております。
#36
○佐多忠隆君 継続費の問題で、今四十六億四千二百万円という数字を示されておるのですが、これはそうしますと、予定では少くとも事業に関する変更は、三十年度までは必要がない、そういうものとして、事業としては確定して置くということに承知していいのか。
#37
○政府委員(金子一平君) 只今の佐多さんの御質問でございますが、事業として変更がない、金額に変更はない、こういう意味に御了承願いまして結構でございます。
#38
○佐多忠隆君 そういたしますと、仮に物価の変動その他があつても、これは変更しないというふうにお考えになつておるかどうか。
#39
○政府委員(東條猛猪君) 先般大蔵大臣ならびに主計局長から申上げたと思うのでありまするが、政府といたしましては、現在のところ物価はおおむね横這いということで予算の編成をいたしておるわけでありまして、その前提の下にこの計画が成立つておりますことは御指摘の通りでございます。
#40
○佐多忠隆君 政府が物価が横這いだというのは、二十七年度は大体そういう見通しだということだと思うのですが、これ自体も一つの問題でありますが、これは別にして、五年度に亘つてそういうふうな想定の下におやりになつておる。仮に物価が非常に大きな変動があつたら別ですが、二割、三割というような、或いは五割というような程度のものであるならば、飽くまでもこれを固定のものとして、その中に押込めるように事業分量を縮小してでもこれで遂行する、これは守るという意味で継続費にお考えになつておるのかどうか。
#41
○政府委員(東條猛猪君) お話の通り、政府としては二十七年度の物価につきまして横這いということで考えおるわけでありまするが、二十八年度以降の物価がどうなるかということは、比較的将来の問題でございまして、予算の継続費の積算の基礎は、二十八年度以降におきましても、やはり現状通り横這いを続けるであろうという前提の下に積算いたしておるわけであります。二十八年度以降物価水準に相当の変動がございまして、若しこの国会で御議決を願いまする金額で、全体的な計画遂行ができない、如何に検討いたしましてもできないという場合におきましては、改めて御審議を煩わさなければならないと存じます。
#42
○佐多忠隆君 そうすると、物価の変動に基くものはそういう問題が起り得ると思いまするが、事業の変更とか、そういう問題は殆んどない、固定するというふうに理解していいのでしようか。
#43
○政府委員(目黒清雄君) 工事のほうの変更はございませんと申上げて結構であります。と申しますのは、そういう工事計画をしつかり立てませんと、大蔵省では継続費に載せません。これはしつかり作りましたので、事業分量といいますか、工事計画は変更しないと申上げられます。
#44
○佐多忠隆君 私は非常にしつこく聞いておるのは、これまでの計画によると、継続費と称して一応の継続的な経費をお取りになつて、その後一旦取つた以上は、それを既定の事実として、更に事業内容を変更し、或は又物価変動その他で規模を変更して、だんだん非常に大きなものになつて行つてしまつたという過去の事実がありますので、特にその点を強く質問をしておるわけですがそれでは改めて、事業の計画については少くとも二十年度までは変更はないというふうに我々は了解をしておると申上げていいですね。
#45
○政府委員(目黒清雄君) その通りです。
#46
○佐多忠隆君 それからこの以外の建設省関係の継続費なるものは、今のところはなしでしようか。
#47
○政府委員(菊池明君) 先ほど申しました特別会計の中に、この予算書の三百九十ページにございまする関門のトンネルでございまするが、その整備事業費三十一億八千二百万円、これが二十七年度から三十一年度まで五カ年間継続事業でやることになつております。
#48
○佐多忠隆君 そうすると、今のところはその両方で、後は出る見込はないと考えて置いていいですか。
#49
○政府委員(金子一平君) 本年度においては、只今のお説のように、これだけのほかに継続費はございません。
#50
○佐多忠隆君 本年度だけでなく、ここ二三年の間に又次々に出て来る見通しがあるかどうか。これは五カ年計画なり、十カ年計画をお立てになつておるのだから、その辺は大体の感じなり、見通しはおできになつておるはずでしよう。
#51
○政府委員(金子一平君) 只今建設省の事務当局において熟した案として持つておるのは、本年度只今の提出してある分だけであります。計画は差当り熟したものとしては持つておりません。
#52
○佐多忠隆君 熟しておるか、熟していないかは別問題として、今後更に来年度、二十八年度或いは二十九年度には若干、或いは相当出ることも考えられる、それはどういうふうになつておるのか。これだけ当初予定して置けばあとは今殆んど考えられる限りにおいてはないというように考えて置いていいのか、どつちか、お尋ねしたい。
#53
○政府委員(東條猛猪君) お答え申上げます。その初めに、これはもう佐多委員御承知のことと存じまするが、建設省以外に北海道開発庁に幾春別の工事計画があります。これは予算書の二百七十五ページを御覧頂けばわかります。そこで今のお尋ねでございまするが、政府として今後継続費はもうこれ以上増さないか、こういうお尋ねだと拝承いたしますると、その辺のところは十分今後検討して参りたいと思います。過般法律の御審議を頂きましたときに御説明申上げましたように、継続費の制度はもとより濫に亘つてはならんのでありまするが、一面長期の計画を立て、その一貫した計画に基きまして工事の準備、施行、その他にいろいろの無駄なく経費が効率的に使われるということが継続費制度の利点だと心得ておりまするが、そういう観点から、今回この昭和二十七年度の予算で御審議を願つておりまする以外にも、なお十分検討を加え、貢した計画も政府として樹立でき、又その金額等につきましても、相当確かな見通しができるという場合におきましては、政府といたしまして、又改めましてこの継続費の範囲を今少し拡張いたすというようなこともあり得ると存じます。今後の問題につきましては、そのときそのときの情勢に応じまして、制度が濫用せられることはもとより慎しむべきでありまするが、制度の長所を生かしますという観点からも、十分に検討を遂げました上で、その都度御審議を頂きたいと存じております。
#54
○佐多忠隆君 建設省関係以外に或いはあり得るかも知れんというような口吻のようですが、その問題は他の機会に譲りまして、少くとも建設省内においては、そういうものは予定されないかどうか、考えられないかどうか、その点を一つ……。
#55
○政府委員(目黒清雄君) 建設省の立場から申上げますると、できるだけ計画が立ちましたものは、大蔵省に継続費をお願いしたいのでありまするが、目下のところはまだ目当てが付いておりません。将来の問題といたしましては、我々はできるだけ将来の見通しを立て、計画も立派に立てて、一応大蔵省にはお願いしたいというつもりを持つておりまするが、果してどうなりますか、将来の問題でありまするので、我々の希望としては、土木事業はできるだけ計画が立ちさえすればお願いしたい、こういうつもりでおります。
#56
○佐多忠隆君 そうすると、さつきからのお話と少し感じが違つて来たのですが、少くとも十五カ年計画同等のものを持つておられるので、そうだとすれば、更に今後二十七年度なり、二十八年度なり、二十九年度、三十年度ぐらいにはなお出るかも知れんというようなものは、固まつていないにしても、ほぼもうこれくらいは出るだろうというような見当はお付けになつておると思うのですが、そういう点から、いや、相当出るのだ、今これはもうほんの頭だけで、ほんの一部分だけで、来年度、再来年度から別な計画が逐次出て来て、相当な規模になるのだというようなお気持なのか。そうでなくて、いや、もうこれが殆んど大部分で、あとはもうお願いする必要はないのだというようなふうにお考えになつているのか、その辺をもう少し具体的にはつきり……。
#57
○小林政夫君 そう突込んでもなかなか無理だと思いますので、事業自体を検討してみたいと思いますが、その意味で関連して道路の五カ年計画、十五カ年計画、その第一次計画として五カ年計画を決定しておるということでありますが、この計画の内容を説明してもらいたい。その上で又……。
 それから併せて、私遅れて来たのですが、説明がなかつたように承わつたのですが、今度初めて建設省所管で特別会計、道路整備事業特別会計を設けてやることになつた。まだ法案等は拝見しておらないのでよく分りませんが、これについても説明して頂きたい、それはあとでも結構です。
#58
○佐多忠隆君 じや、その問題はさつき今出ている総合開発事業の過年度の分と併せて一体にして資料を整えて御説明を願つておるので、それとの関連で、今おつしやつた十五カ年道路計画ですね。それらも併せて改めて資料を整えて御説明を願うということにしたらどうでしよう。
#59
○小林政夫君 賛成。
#60
○理事(杉山昌作君) 建設省のかたに申上げますが、今の問題は資料を整えて次の機会に改めて詳細の御説明をお願いいたします。
#61
○深川タマヱ君 河川局長さんにお願いいたします。これはひとり河川局長さんのみならず、道路局長さんにも、住宅局長さんにも関係する問題なんですけれども、便宜河川局長さんにお尋ねするのですけれども、これは一国会議員としての私の苦しい告白です。数年議員をいたしておりまして、その間何回も予算委員をいたしたのですが、いつもこういう機会に局長さんがおいで下さいまして、次の年度の予算の説明をして下さるのですけれども、例えば、河川のような場合を見ると、何本河川を修築すると言われてみましても、正直のところ、私たちはその川の長さがなんぼあつて、幅がどのくらいあつて、面積がどのくらいあつて、砂利というものは大体一トンというか、一貫目と言うか知らんけれども、どのくらいするか、或いはセメントがどのくらいするか、さつぱり見当が付かないのでございまして、それはまあ私たちが見当が付かなくても、専門家の局長さんが立案なさるでしよう。併し国会議員となるほどの者は、そのくらいがわからなければ、殊に予算委員にはなれないのが本当だろうと思うのですけれども、警察予備隊の人の着物は木綿が反幾らというようなことにまでなりますと、本当に予算委員にはなり切れない節もございますので、やはり局長さんのような専門家の人を信頼しなければいけないのでしようが、最近頻頻として汚職事件が行われる。私たちは国民の血の出るような税金に対しましては、厳密な番人にならなければならないので、痛切に感ずるのですけれども、いよいよ立案ができましても、何といいますか、専門家に請負わすだろうと思いますけれども、その請負わします場合に、私たちの貧弱な想像では、そういうような何人かを呼びまして、できるだけ安く引受けてくれるところへ政府は請負わすだろうと思うのですけれども、土建屋さんには数が多うございますけれども、談合と申しますか、申し合せで、できるだけ政府をごまかして、できるだけ高くしよつてやろうというようなことぐらいは、私自由経済時代ですから当然できると思います。無数に数のあります中小商工業者のようなところでも、横の価格カルテルといいますか、そういうことは世界的にできているときでございますから、日本の土建屋さんの数ぐらい知れたものですから、そのくらいの人たちが今申合せて政府をごまかすぐらいはやすいことだろうと思います。現状におきましては、どういう方法で請負わしているのか。私が今言つたような方法で請負わしていることだろうと思いますが、どうもそこにはやや杜撰な点があると思いますので、どうしても国民の人にもう少し税金を無駄使いしないように私たちは対策を講じて上げなくちやいけないと思います。実は参議院の予算委員会というものは、衆議院が上るまで暇が多いのですから、こういう時間にこそ全国の名の知れない土建屋さんを集めて、只見川なら只見川の請負工事が高いか安いかということは、公聴会でも開いてうんと検討してもらうべきだと思いますが、現状におきまして皆さんがたは果して請負わしているのか、本当に国民の税金を無駄使いしていないか、本当にそういう御自信がおありかどうか。場合によりますと成案ができましたら、いわゆる官業、官庁の直営事業にしてもいいと思いますが、官庁の直営事業でもインチキは同じことなのでありますが、この不正を防ぎますにはどういう方法があるか。毎日同じところに携わつていらつしやるから御名案もあるだろうと思いますが、それを一つお聞かせ願いたいと思います。
#62
○政府委員(渋江操一君) 私管理局長の職務をいたしておりますが、実は建設事業全般につきましての指導監督と申しますか、これにつきましては、日夜苦心いたしておりますので、只今の御質問に関連いたしまして一応私どもの考えておりますことを申上げてみたいと思います。
 実は国乃至は公共団体、即ち公共事業に関係いたします工事の事業主体は国の場合もございますし、地方公共団体の場合もあるのでございます。そのうちで、国の事業につきましては、一部は直営で、これは予算の直接執行に当ります公務員のそれぞれの責任において良心的に解決して行かなければならない問題になるわけでございます。地方公共団体におきましては、おおむね公共事業になつております河川の改良事業でございましても、或いは住宅の建築にいたしましても、道路の改良にいたしましても、おおむねこれは建設業者の請負に附しておるというふうに承知いたしております。尤も国の公共事業の一部につきましても、例えば橋梁でございますとかというものにつきましては、請負に附しておる場合もございます。そこで只今御心配になつておられます問題の一つは、業者の談合という問題、それからもう一つは、如何にして良心的な業者の競争に附するかという問題になるかと思います。談合の問題につきましては、これはなかなか巧妙な場合もございまして、施行者、つまり発注者といたしまして、その内情を把握することは非常に困難であるという場合もございますが、要するにこれは業者の良心的な措置に待つよりほかに方法はないかと思いますし、又極端な悪質な場合でございますれば、これはやはり刑事事件の問題にもなります。それから更に只今現行法でございます建設業法という、建設業者のつまり全般的な監督法規がございますので、この法規に訴えまして、そういう悪質業者をそういう事実がありました場合には、監督規定を発動してこの営業の停止をいたしますとか、登録の取消をいたしまして、爾後の営業を停止させる措置を講ずることによつて制裁を加えられる措置もあるわけでございます。これらのことは時々私どもといたしましては、ケースがはつきりいたしました場合には、この監督規定を発動いたしまして処分をいたしておる実例もございます。
 根本的な問題といたしまして私たちが従来考えて参りましたことは、入札を合理化して行くという方法を実は考えておりまして、業者の一般の競争ということは実はいいようでございますが、資力においても能力においても種々雑多の業者が非常に多い。それがために無理な競争をやつて、従つて工事なんかも安く取ることを専念をするが、併し良質な工事はできないということもございます。又そういう悪質業者が無理に入札を取らんがために、只今御指摘になりましたような談合その他のことも考えられるわけでございます。要は粒を揃えた適正の業者の競争に待つということが根本ではないかと考えまして、業者のランキングを一定の点数制と申しますか、これは現在特別調達庁等においても実行いたしております。一つの資本金なり、或いは保有いたしております機械の能力、或いは自己資本と工事の請負高との比率といつたようないろいろの基準を一応の点数に、計数に弾きまして、それによつてランキングをきめて行く、そこでその後における問題としては、もう一つは業者全体の信用ということがございますので、これらを施行者は判断の材料として、主観的にはやはり業者の信用というものについての主観を加えまして、或る程度の入札者の範囲を限定いたしまして競争入札にする、こういう方法が適当ではないか。それ以外の業界全般の指導のことになりますと、これはもつと広い見地でいろいろいたさなければならぬ問題もあると思いますが、入札の方法としては、そういうことによれば若干従来の弊害というものを是正して行けるのじやないかということで、中央建設審議会という機関がございますが、そこで取上げたものを各発注官庁にそれぞれ訴えまして、この方法を採用して頂くようにお願いいたしております。私どもの直轄工事等の請負に附する場合においては、おおむねそういうものを基準といたしまして、発注をするように実は運用をいたしておるような状況でございます。
#63
○深川タマヱ君 ずいぶん詳しく御説明頂きまして有難うございました。やはり信用がある会社にいたしますということがいいようでございますが、まだ独占の暴利に陥るということもございますし、或いはこうした重要産業、こういう土木事業は官業にしたほうがいいかどうか、こういうようなことも御参考にして今お答え頂かなくてもよろしうございますから、少しでも国民の税金を無駄使いしないように、最小の労費で最大の効果を上げることができますようにもう少し御研究下さいまして、又別の機会に聞かせて頂きます。
#64
○池田宇右衞門君 公共事業費についてちよつとお尋ねするが、ここに公共事業費の残事業として一千五百億まだ国費負担の分として残つているというようなことから考えてみますれば、そのうちの三〇%は二十七年度予算の間にやり、七〇%が残る。年々災害が起る。且つその災害程度が増すような現段階におきまして、一体何年経てばこの災害残事業ができるのか。又この過年度残事業の実際に要る経費は二千二百億と出ておりますが、年々こうした……、若しこれが公共事業費で助成するというようなことに相成りますならば、その地方におきますところの市町村は二年も三年も前の補助費を受取らないということに相成るのでありまして、この点につきまして残事業は何年間に必ず完璧、いわゆる工事を完成して、その市町村に助成すべき金は、今後残されたものは二、三年でなくて一、二年の間に解決できるかどうかという点についてはつきり一つお答えを願いたいと思います。
#65
○政府委員(目黒清雄君) 災害復旧費の復旧の年度は、理想といたしましては三年ということに考えております。初年度三〇%、五〇%、二〇%くらいというふうに考えておりますが、不幸にしてこれが実現されないのでございます。最初三〇%が大体におきまして一四、五%からよくつて二〇%程度が現在の予算の配付状況でありまするから、従つて我々が考えております三年計画が五年、六年くらいかかるような状態であります。現在も二十三年度に起きました災害が幾分来年度に残つておりまするので、これを片付けなければならぬ。先ず最初に二十三年度の災害を我々は片付けなければならぬという方針で進んでおります。逐次古いものから片付けて参る方針でございますが、現在におきましては、まだ二十三年度に起きました災害復旧工事が幾分残つているという現在の状況でございます。
#66
○池田宇右衞門君 三年計画で片付けたいと思うが、併し片付かない場合には五年かかる、二十三年度の災害が今年は完成したい。その計画は非常に結構であるが、完成するということであつて初めて災害の復旧ができるのでありますが、三カ年計画であるが五、六年かかるということは甚だ心細い。殊に戦時中の放任主義から、道路、橋梁並びに堤防において、災害に接してその災害の拡大されるような個所がいずこの土地にも見出されるのであります。これらについて少しく手入れをいたしますならば、相当災害に対するところの防除もできるのであります。それを三カ年計画だが五、六年経たなければできないというようなことは甚だ当を得ない。市町村の公共事業費に対するところの内訳、いわゆる何年にはどの程度の災害を復旧したという明確なる資料がありましたならば、この際その資料によつて答弁を願いたいと、こう思います。
#67
○政府委員(目黒清雄君) 只今各県或いは各市町村の個々の問題につきましては、今資料の持ち合せがありませんが、全体として申上げますると、二十三年度の災害が、現在の進捗状況が約七〇%程度、正確に申しますると六〇数%ですが、二十四年度は少し下りまして五〇数%、二十五年度がまだ三一、二%であります。二十六年度は例のルース台風がありまして、これはまだ正確な資料が、御承知の通りに予算的の措置が遅れた関係もありまして、いろいろ運用部資金の融資その他の方法によりまして繋いでおりますので、この進捗状況ははつきりまだつかんでおりませんが、大体以上二十五年度までの状態はその程度でありますので、相当残工事が多いのであります。
#68
○池田宇右衞門君 当局は今、戦時中からずつとややともすれば放任というよりも、経費の少いのによつて、なおざりにした個所が、河川、橋梁その他においての僅かな前申しました通り注意によつて災害を未然に防ぐことができる、この見解に立ちまして、都道府県及び下部までどういう方針を以てこれらに対する注意及び達成をしておるか、この点をつまびらかにしてもらいたい。
#69
○政府委員(目黒清雄君) 災害の復旧に対しまして、できるだけ早く復旧するというのは我々のモツトーでありますが、又半面、災害が起きましてからこれを復旧するのでは、結局賽の河原式になりまして、何ら積極策がないというので、災害の復旧と同時に、積極的な河川の根本的な治水対策を考えておるんであります。従つて一般公共事業費と災害復旧費との釣合の問題で非常に悩むのでありますが、仮に災害復旧費を非常に強く現わして、予算をこの方面に現在は約半分が災害復旧、公共事業の約半分が災害復旧でありますが、過去のように災害復旧費が、私の所管する予算の六割、七割が災害復旧費と相成りますると、結局は河川改修が遅れまして、いつでも災害復旧費に追われるというような状態にありますので、私どもは非常に辛いのでありますが、実は一般積極策の河川改良費のほうの増額を逐次お願いしておるのであります。最近におきましては大体バランスがとれて参りましたが、これでも片方の災害復旧が非常に遅れておるという非難がありますが、少くとも本年度におきましては、一般改修費に相当多くを持つて行つておるつもりであります。それによつて根本的な災害の防除を図ろうという方針に行つておるのでありますが、そこでもう一歩進みまして、今年度継続費にお願いしておりまするダム工事でありますが、これは我々のほうでは災害の防除の意味におきまする洪水調節というようなものがありますが、更に進みまして、現在の電力事情からどうしても電気の開発を行わなければならん、或いは食糧増産から農業用水を補給しなければならん、こういうような多目的な線に沿いましてこれに力を入れて参つたのであります。そういう意味におきまして、非常に災害復旧が遅れておりますが、半面積極的な治水対策を講じてあるということを御承知願いたいと思います。
#70
○波多野鼎君 先ほどの問題ですが、請負の問題ですけれども、どうも説明を聞いておると納得行かないのです。先ほど請負者の登録を取消すという場合もあるということを言われましたが、今までに登録を取消された場合があるのですか。又どういう理由で取消したかということをお話し願いたい。裁判所で罪になる、刑法上の罪人になつたが故に取消したという場合もあるでしようが、そうでなくて、例えば二年前に請負わした仕事を二年後になつてこれが非常に粗雑な仕事であつたということを発見して、それ故に取消したという場合もあるのか、その点を一つお伺いしたい。
#71
○政府委員(渋江操一君) お答え申上げます。登録の取消しということは、先ほど申上げました建設業法の建前から言いますれば、一つ非難すべき事由のために登録を取消す結果は、二年間同様の仕事をやれないという制裁的な効果を発生する規定に相成つております。従いましてそうした業者にとつては非常に手痛い結果になるわけでございますが、只今御指摘になりましたような事例、つまり施工の結果、いろいろ施行技術の上の欠陥があるが故に登録の取消しをするといつたような事例があるかないか。これは実は十分私の手許に資料を用意いたしておりませんので、詳しくは、取消事由になりましたものの内容を十分調査いたしまして御報告申上げたいと思いますが、登録の取消しをした事例はかなりございます。それと只今御指摘になりました施行技術の欠陥による、この建設業者の非難に帰すべき理由があるかということも、これはよほど十分検討して参らなければならん問題でありまして、一部にはむしろ発注者側の設計技術に欠陥があるが故に、そういう完成した工事に事後において欠陥が生ずるという場合もございますし、設計自体については十分非難すべき理由がないのにかかわらず、施行者の手抜き等によりまして欠陥が出て来る。こういう場合があるかと思いますので、その後者の場合は、これがはつきりそういう事由があるということが明らかになつておりますような場合におきましては、これは建設業法の制裁規定を発動するということは、十分なし得ることではないか、その具体的な事例がどういう場合があるかという点につきましては、又詳細調査いたしまして御報告申上げる機会を持ちたい、かように存じます。
#72
○波多野鼎君 先ほどから問題になつているのは、国民の血税である、国民の血税を政府が使つて、これを請負業者に任して仕事をやらせるんだから、一銭一厘といえども無駄使いになつてはならない。そういう万全の用意を政府がしておるかということであつたと思う。私も同感なんです。そこでどのような用意をしておるかということの一端を今聞いたわけなんですが、発注者の設計自体に欠陥があつて、それで工事が変なことになつた。それが一、二年目に発見された。それは政府の責任であるにきまつておる。それは問題にならない。それは常に正しいのだ。発注者のほうにおいて、こういう設計は必ず万全なものであるということが前提でなければならない。それに間違いがあるというはずはない。そういう間違いがあるような設計をするようなものは、政府はやめなければならない。施行者のほうに手抜きがあつて、工事の施行後に何といいますか、欠陥が暴露したというような場合には、直ちにそのような請負業者の登録を取消すべきなんであります。そういう点を一体誰が審議するか。今の中央建設審議会というのが審議するのですか。どつちに責任があるかというようなことを……。
#73
○政府委員(渋江操一君) これは中央建設業審議会なり、それから地方の建設業審議会の持つております機能は、そういう指導的な立場には立つておりませんので、そういう場合におきましてのもつぱら業者の責任を追及すべき立場にあるものは、やはり施行主であります。地方公共団体の場合でありますれば、発注をいたしました公共団体自体がその監督をいたさなければならないと、かように考えるのであります。地方公共団体のそれぞれ発注の場合におきましても、国の発注の場合におきましても、これにつきましては、そういう現場監督を置かなければならないわけでございまして、まあそれが必ず現場監督が公正な立場で始終監督しておるような態勢でやつているかどうかというような点については、これはいろいろ検討するあれがございます。国の場合について言えば、十分その点については現場監督員を置きまして、施行に遺憾のないような措置を考えておるのでございますが、地方公共団体においても、勿論そういう点については相当慎重な考慮を払つておるというふうに存じております。
#74
○波多野鼎君 国のほうでは現場監督について十分な手配をしておるが、地方公共団体のほうはよくわからない、多分やつているだろうという話なんです。何だか聞いていれば聞いているほど、おかしなことになるんです。説明がまずいんです。公共事業の中で国が経費を地方と分担してやつておる事業はたくさんあるのですね。こういう事業に対する、それでは監督を地方に任せておるのか、国が直接やつておるのか、どつちですか。
#75
○政府委員(目黒清雄君) 管理局長のお話は、一般的なお話で、実際我々が仕事をやつておりますのを申上げますというといいと思いますが、私のほうで河川工事をやつておりまするのは、国が直接やつておりまする直轄工事と、府県の補助がありますが、直轄工事はみずから監督しております。その中で直轄工事でみずから労働者を使役してやつておりますのが直営工事でございます。たまに請負工事をやりますが、大部分は直営工事をやつておりますので、この問題につきましては比較的不正工事がないというふうに信じておりますし、信じられて来たのでありまするが、昨年度御承知の通りに議会で問題になりましたのは、そこに非常な欠陥があつたのであります。そこでこれは会計法上のいろいろな欠陥がありまして、いろいろ是正されましたので、非常に我々のほうではやりよくなりましたから、ああいうふうな欠陥は二度と生じないと存じております。
 次に府県の補助事業でありますが、これはおおむね請負工事であります。直接は知事の責任において仕事を実行するのでありまするが、すべての入札の執行から、監督から、一切知事が責任を負います。併し我々のほうではそれに対して補助を出す以上は、補助を出すという意味におきまする監督を行わなければならん。従つて我々のほうでは与えられたる設計に対して、現場がよくできておるか、その通りできておるかどうかということを監督いたすのであります。でありまするから、形の上においてはその通りできておれば補助金を支払うのでありまするが、その中間におきまする監督員と請負人との関係ということになりますると、これは人の問題でありまするので、知事の監督に委ねなければならん、こういうことになるのであります。又一方私のところばかりではありませんで、建設省には監査官がおりまして、随時これらの監査に廻つておるのでありまするから、二重、三重の監督を受けておることになつております。
#76
○波多野鼎君 もう少し自信のある答弁が欲しいのです、実は私は……。何か自信が非常にない、答弁を聞いておると……。もう少し調べて自信のある答弁をして頂きたい。
 それから先ほど要求しました資料は是非早く出して頂いて、国民の血税が無駄使いされることの絶対ないような保障の方法を更に我々は考えなければならんと思いますから、それに必要な資料も出して頂きたい。工事の問題についてはいろいろな噂が飛んでおりまして、必ずしも公共事業だけではありません。けれども、国民の納税思想にも悪い影響を及ぼしておることは、政府のほうでも十分承知しておると思うのであります。こういうことがないようにするのが、我々の国会の責任でありますから、我々としてもこの問題を更に考えて行きたいと思つておりますので、先ほどの登録取消しの問題などについての正確な資料を出して頂きます。
 それからなおもう一つお願いしておきたいのは、中央建設業審議会というもの、これはツイ迂闊でよく知りませんが、これのメンバーが誰であるかというようなことも、併せてその際に報告して頂きたい。
#77
○松永義雄君 私の質問したい趣旨は、請負師が迷惑をかけることであります。只今お話によりますと、町村団体が事業主になつた場合には、主として知事に監督の責任があるというお話があつた。ところが町村団体が事業を行わんとするに当つて、申請の手続をしたり、或いは補助金を仰いだりする手続が必要である。ところがその町村団体がその道に暗いばかりでなく、その裏に何らか潜むものがあるとすると、一体誰が事業主であつたか、請負師が事業主であるか、さつぱりわからんような事実があるのであります。これに対して知事が十分監督すべきにかかわらず、その立場上勇敢に監督の責任を果すことができないのか、それとも知らないでいるのか、それはどちらかよくわからないのでありますが、そのように、先ほど波多野さんの御心配になつたように、我々が納めている税金で誰が事業主であるかわからないような工事が行われているようなことがあるのであります。そういうようなことについて東京の中央のかたがたもその現場へも行つていられるようでありますが、如何なる権限を持つていられるかわからないが、とにかく行つて万歳万歳と言つて来られているようであります。ところが誰が請負師だか、誰が事業主だかわからんために、勝手に金を使つたというようなことになつて槍玉に挙げられておるということがあるのであります。私の言わんとすることは、こうした公共事業をやる場合に、町村長、町村団体というものはもう少し事情に通じなければならんと同時に、補助金を出しておる県にしても、国にしても、十分監督してもらわなければならん。つまり現場監督の問題になろうかと思うのですが、そういつた例があるのでありまして、こう上のほうで競争入札とかいつて極めて懇切丁寧な御答弁がありましたけれども、実際の面においてはそうした原則がさつぱり徹底されておらない。正しくやるべきことが徹底されておらないというような場合があるのですが、ここで責任を糾弾するわけでないので、将来一つそういう点を気を付けて頂きたいということの警告を発するものでございます。具体的の事例はここで挙げる必要はないと思います。
#78
○佐多忠隆君 先ほど災害復旧に関する御説明があつたのですが、特にこのルース台風についてどういう措置を二十六年度予算、或いは融資の問題としておやりになつたか、昭和二十七年度予算でルース台風の対策予算、支出等等はどうなつておるのか、これをもう少し詳しく御説明願いたいと思います。
#79
○説明員(伊藤大三君) ルース台風の問題でございまするが、ルース台風の災害に対しましては、第二回におきまして約五十億の融資をいたしたわけでございます。そのうち公共事業費、いわゆる補助事業に廻りましたのは約三十六億程度かと存ずるわけでございまするが、これを融資をいたしまして、それから更に現在本年度において使い残りの予備費として持つておりましたのは約二十九億程度でございまして、その後に起りました冬期風浪災害と合せまして、大体総額にいたしまして七%程度かと存じまするが、これを支出すると共に、本年度の追加予算ができなかつた部分だけは、特に緊急支出としまして二十七年度におきまして約一四%近くなるかと思いますが、これを支出いたすことにしまして、その結果約二〇%余程度とします。その残り二十三年度から二十四、二十五、二十六年度の災害復旧残額に対しまして、現在河川局の予算の府県分といたしましては約二百七億程度かと思いまするが、その府県のうち緊急分の一四%程度を引きました部分を充てる、こういうふうにいたしておるわけでございます。
#80
○佐多忠隆君 そうするともつと正確に、パーセンテージでなくて、金額として二十七年度予算からはルース台風分としてはどれくらいをお出しになるのか。それから五十億差当り融資されたというが、その五十億の措置はどうされるのか、その点をもう少し御説明願いたい。
#81
○説明員(伊藤大三君) ルース台風に対しまするところの二十六年度に一応出しました河川局関係の費用といたしましては、大体十二億程度支出いたしました。昭和二十七年度におきまして緊急分として出しまするのが約二十三億程度、これを二十七年度の予算から出します。それから残りに対しましては二十三年度からの災害事業を全部包括いたしまして、予算額二百七億から二十三億を引きました百八十四億というものの全部を充当することにいたしております。これは府県災害復旧費の補助でございます。それから融資の問題でございまするが、融資につきましては、ただ建設省だけの関係の災害に充てられるわけでもなく、又河川局関係の災害復旧だけに充てられるわけでもなく、各省の全体の災害復旧事業を対象といたしまして、これを各県の数字を寄せましたものに出したわけでございます。従つて建設省の災害復旧費の引当にどれくらい出したかということは、これは府県知事において適当にして頂くことにして、私どものほうとしてはつきりきまつておるわけではございません。なおこの融資に対しましては、二十七年度におきまして補助金が参りますればその部分をできるだけ早く返す、こういうようなふうになつておるのでございます。
#82
○佐多忠隆君 昨年の二十六年度十二億、二十七年度二十三億というようなのは河川局関係だけで、それ以外に建設省分は又別にあるのですか。
#83
○説明員(伊藤大三君) それは住宅関係がございますし、都市関係がございます。
#84
○佐多忠隆君 それじや建設省その他の部局の問題、或いは今おつしやつた建設省だけでなくてそのほかの省に亘るものもありますので、一つこれは大蔵省のほうから一遍ルース台風の措置がどうなつているかということを、全般的に御説明願いたい。
#85
○政府委員(東條猛猪君) ルース台風関係につきましてお答えを申上げます。ルース台風以降に起りました、これは厳格にルース台風だけとも申上げかねますが、大部分ルース台風関係でございます。ルース台風以降に起りました災害復旧の事業費でありまするが、先ずその総額から申上げて参りますると、大蔵省のほうではこのルース台風以後の国費にかかつて参りまするところの事業費の査定額は三百七十億と見込んでおります。それに対しまして二十六年度におきまして、この復旧費を国費で以て支弁いたしましたものは二十九億七千八百万円であります。最初端数を申上げませんで恐縮でありますが、三百七十億三千八百万円となつております。二十六年度末の残工事は三百三十八億九千三百万円と考えております。多少この間の計数の違いがございまするのは、御承知のように公共事業の災害復旧につきましては高率補助の関係がありまして計数も不定でございますが、いずれにいたしましても査定額三百七十億に対しまして二十六年度の予算的措置を講じました残りは、三百二十八億と御承知を頂きたいのであります。そこで多少話は入り組みますが、短期融資の五十億の問題でありまするが、これはもとより御承知の通りの一時の融資でありまして、このほかでございます。この五十億の分、五十億の系統につきましては只今建設省のほうからも御説明がございましたごとく、二十七年度の予算がきまりますれば、各地方団体から返還を受ける、こういうことで、公共事業費なり、並びに地方財政の収支の見込みを立てておる次第であります。そこでこのルース台風の分につきましては今も建設省の次長からお話がありましたごとく、緊急復旧ということを考えまして、そのルース台風の分については約三〇%程度は是非緊急に復旧したいということでありまして、この国費の三百七十億の二〇%と、すでに二十六年度におきまして支出いたしました復旧費とを差引いて見ますると、二〇%に達しまするのにはなお四十六億八千三百万円を要するのであります。その系統の御説明が一つ、それからこれ又建設省から御説明があつたのでありますが、ただにルース台風のみならず、今までの災害復旧につきましては、大体三割というものを目標にいたしまして、是非二十七年度に残工事を絞つて参りたい、こういう考え方を以ちまして、その金額は約全体といたしまして三百七十三億、これには附帯事務費等細かい計数を含んでおりまするが、いずれにいたしましても三百七十三億というものをルース台風、或いはその他の一般のものと全体を、三〇%目標に必要な金額といたしましては三百七十三億を考えておるわけであります。そこで先ほどのルース台風を緊急に二〇%に持つて参りまするに必要な四十六億と、この金額の三百七十三億とを加えまして四百二十億というのが従来のこの災害復旧に必要な金額ということで、今御審議を願つておりますところの災害復旧費の四百二十億というのができ上つておるわけであります。従いましてルース台風の分につきましては二十六年度に実施いたしました復旧費を合せまして、緊急復旧として約二〇%が復旧し、それから全般の方針といたしまして更に約三割というものを目標にいたしまして復旧工事を考えておりまする関係上、両者を合せれば二十七年度予算におきましては五割が大体復旧目標に相成つておるという計算と相成つておる次第であります。尤もこの過年度の災害復旧の残事業が正確に幾らになつておるかということは、これはもう常識的にお考え願えばわかりますように、災害は一つの箇所にあとからあとからと起きて参る。従いまして箇所によりましては相当の重複がある。いわば二十三年、二十四年、二十五年というふうに各年別に災害復旧費の金額を機械的に集計いたしましては、その間に重複を生ずる場合もあるわけでありまして、今申上げました約三割を全体として目標といたしておるという、目標というぼんやりした言葉を申上げましたのも実はそれらの関係を大蔵省といたしましては考慮の上、実は計算をいたしております関係上、ぼんやりしたことを申上げたのでありますが、いずれにいたしましても私のほうの推算を用いまするならば、ルース台風につきましては二十七年度の予算がこの通りになればおおむね五割程度の復旧ができるのではなかろうか、こういうふうに考えておる次第であります。
#86
○佐多忠隆君 今お話の数字その他をわかりやすい表なり何なりにして資料として一つ別な機会にお出し願いたいと思います。
 それからこれは非常に地方的な問題ですが、一般的な問題に関連すると思いますのでお尋ねしますが、鹿児島市の郊外に海岸がありまして、そこが占領軍の飛行場になつておる。そこに海岸があるわけですが、その海岸が若干懐われておりましたので、それを至急に修復して頂くようにという市民の要求があつた場合に、この問題については建設省に参りましたら飛行場その他が向うの管轄に入つておるので、大蔵省の管財局の管理の下にあるのだ。従つてこれは大蔵省の問題だといつてそれを突つ放された。大蔵省に行くと、大蔵省は、いやそういう海岸の修復その他は建設省の問題だからこれは大蔵省で見るわけに行かんといつて突つ放された。そういうことをやつておられて、若しそういうことで放置しておくならば、一たび災害が起ると非常な被害が生ずるということでいろいろお願いしたにかかわらず、両方が責任をお互いに転嫁してそれをやられなかつた。そのまま放置してあつたときに、実は去年のルース台風が起きて、そのために少し破れていた海岸堤防が非常に大きな決壊をして、そのために飛行場の近辺に建ててあつた引揚者の庶民住宅、ここは庶民住宅で引揚者だけが二万人ぐらいおりますが、この住宅の殆んど大部分が潮浸しになつてしまつたというような災害を受けておるのですが、こういう問題は一体そういうふうにお互いに責任のなすり合いをして、その結果として住民には非常な被害を与えておるのですが、これは一体大蔵省なり建設省はこれをどういうふうに措置しようとお考えになるのか。或いはそういうために生じた災害、被害については特別な考慮をされる用意があるのかどうか。その点をお聞きしたい。
#87
○政府委員(東條猛猪君) お答えいたします。私より或いは建設省のほうからお答えを申上げたほうが事実、或いはその他におきまして正確かと存じまするが、大蔵省並に建設省からというお話がございましたので、一応私から申上げまして誤まつておる点、或いは不備な点がございまするならば、建設省から補足説明をお許しを頂きたいと思います。
 佐多委員からお話の過去において大蔵省と建設省のほうの双方でお互いに責任の転嫁をして、行なうべき災害復旧事業が十分に行われなかつたということにつきましては甚だ私恐縮でありまするが、その間の事情、経緯、或いは大蔵省側といたしまして恐らくは普通の意味の国有財産でないという観点から管財局でそういうことをいたしておつたのじやないかと存じまするが、過去の問題につきましてはこの席で責任のあることを申上げる準備がございませんのは大変恐縮でございます。その後御指摘の通りに、昨年災害がございまして、この後始末をどうするかというお話があつたのであります。それでこの問題を提起せられましたときにやはり私どもといたしましては、国有財産とは申しながら、それがやはりその地方住民に非常に直接の利害関係のある構造物である、そういうことから考えて純粋の国有財産として経費負担をすべきものであるかどうかということについては疑問があるということでいろいろと検討いたしたのであります。その後建設省のほうでもいろいろ検討せられた結果、建設省のほうの一応の結論としては、一応国有財産である以上、一般の災害復旧として処理することはむずかしいという結論であるということを承わりましたので、大蔵省といたしましては当初いろいろ議論もあり、疑問もございましたのでありまするが、それでは国有財産といたそう。その意味におきまして一般の災害復旧の原形復旧の場合におきましては、御承知の通りに地方公共団体等に一部の負担がかかるのでありまするけれども、この特定の場合におきましては原形復旧は全額国費を以て支弁するという方針にきめた次第であります。予算の歳出金額の都合上、或いは工事の関係等ありまして私そのどの部分、どの程度の金額が本二十六年度に施行せられる運びに至つておりまするか正確に記憶いたしておりませんが、多分二十六年度、或いは二十七年度両年度程度でこの原形復旧の工事ができ上るというような運びに相成つておつたのではなかろうかと存じます。
 今回の災害が発生いたしましたに対しまして、大蔵省といたしまして措置いたしましたのは右の通りでありまするが、過去の経緯は十分存じませんが、佐多委員のお話の通り、過去において責任のある官庁が、いわば責任のなすくり合いを双方でいたしました結果、地方の皆さんがたに非常に重大な影響、或いは災害を及ぼしたということでございますれば、大変私どもといたしまして、この点は恐縮に存じ、お詫びを申上げなければならん次第であると思つております。
#88
○佐多忠隆君 相当の死者も出ておりますし、倒壊の住宅もあるし、殆んど大部分の家屋が……、二万人近くの住民がいる。これはほんの貧民窟程度のところでございますが、そこが殆んど全部水浸しになつて、家財その他は全部めちやめちやになつてしまつておるというような状態のときに、過去においてそういう原因によつて生じたものに対して、ただ遺憾の意を表せられるというだけでは問題は済まないのじやないか。これらに対する災害損失に対する補償その他の問題をお考えになつておるかどうか。その辺も更にお尋ねしたい。
#89
○政府委員(東條猛猪君) お説の主眼が厚生省等に当ると思いますので、私この席で明確な間違いのない御答弁ができかねるのでありますが、恐らくは一般の災害復旧の、災害救助法の発動というもの以上に非常に格段の措置がとられたということは遺憾ながら記憶いたしておりません。
#90
○佐多忠隆君 それは今までにはなされていないのでしようが、今度の予算案なり何なりについて何かお考えになつておるかどうか。お考えになつていないとすれば、これは原因は今申上げたような原因によるので、それらの事情をもう少し詳しく具体的にお調べになつて、一つ対策をお考え願いたい。これは厚生省その他に関連のする問題かも知れませんが、それらとお話合いの上に、はつきりした態度をば一つ具体的に別な機会でよろしうございますからお示しを願いたい。それから復旧その他に対する措置も、これも別な機会でいいから、具体的に何か文書なり何なりでお示しを願いたい。
#91
○説明員(伊藤大三君) 災害復旧の金額につきましては、先ほど東条次長から金額の問題についてお聞き取りのようでございましたから一言申上げまするが、大体二十六年度におきまして、一千五、六百万円かと思います。二十七年度におきましては、約一億四百万円程度が出ることになるかと存じます。
#92
○佐多忠隆君 住宅の問題についてちよつとお尋ねしますが、先ほど公営住宅に対する御説明があつたのですが、この住宅政策として住宅金融公庫で建てられる住宅と、今のお話の公営住宅と、それから公務員の住宅、これらの間にどういうバランスをとつてこの住宅建設その他をばお考えになつておるかという点をお尋ねしたいのですが、と申上げますのは、住宅金融公庫は相当の金を使つてやつているように思うのですが、これは結構だと思うのですが、ただ住宅金融公庫でやつている住宅はどつちかと言えば中流以上のもの、地方で言えば中流のむしろ上というくらいの部類に属することであつて、そこで考えられておる住宅政策に比較すれば、或いは公務員諸君の住宅を考える配慮に比較すれば、公営住宅なり庶民住宅に対する配慮なり政策は非常に貧弱なものじやないのか、そういう感じが強くいたしますので、その辺のバランスをどう考えてやつておられるか、金額的に相互の関係がどうなつておるか、それを一つ御説明を願いたいと思います。
#93
○政府委員(大村巳代治君) お答えいたします。公営住宅法の施工によりまして三カ年計画を地方の公共団体からとりまして、それを基礎において予算を要求する建前になつて昨年から法律は施行になつたわけでございますが、時期が遅かつた関係から地方の資料が予算要求に間に合いませんものでございますから、建設省で以て各方面の資料を総合いたしまして、要求は八万戸要求いたしたのでございます。そのときに同時に金融公庫の分はたしか七万戸要求したように記憶しております。さように私どもといたしましては、公営住宅のほうに重点を置きたかつたのでございますが、実は地方公共団体の財政的の面で従来二分の一の負担を大部分起債の枠の中に仰いでおつたわけであります。ところが二十四年度から一般公共事業という枠で以て住宅だけが別枠になつておらない。二十四年度では大体起債の枠のほうから約五〇%でございましたのが二十五年度は六〇%くらいでございます。ところが本年度は公共団体としましては相当に起債の希望が大きくなりまして、約三割程度しか起債の枠が住宅のほうに実際にはもらえなかつた。そのために特に大都市あたりでは財政的に困りまして、建設省のほうへ割当てを返して参るというような現状もございましたので、この予算を計上する一方に起債の枠を別枠にして頂くこと、それからこの比率を上げて行きたいというこの二つの点を主に来年度は力を注いで行く。とにかく前年通りで非常に不満足でございますが、そういう努力で以て公営住宅を漸次増して行きたいと思つておるわけでございます。なお御承知のように終戦後は貸家住宅が殆んど建たなくなつております。その原因はいろいろの点にあると思うわけでございます。その点につきまして来年度百三十万円余りの調査費を計上いたしまして、根本的に貸家住宅の建たない原因を究明いたしまして、一方或いは大臣のほうからお話があつたかとも思いますが、住宅建設促進法のようなものを現在研究して、これで以て庶民住宅の建設を強化して行きたいと考えておる次第であります。
#94
○佐多忠隆君 起債の困難その他でいろいろ難渋をしておられる点はよくわかるのですが、私がお聞きしたいのは例えば先ほどの御説明によりますと公営住宅には五十八億お出しになるということに聞いたのですが、それに対して住宅金融公庫は百六十七億で住宅建設をやる。尤もその中に百億は運用部の借入金であつたり、十七億は回収であつて、一般会計からの歳出は五十億ということだと思いますが、それにしても住宅公庫の住宅に一般会計からですら五十億出しておられるときに、公営住宅は僅かに五十八億しか出しておられない。いわんや住宅金融公庫が百六十七億で建設しておるときに、公営住宅は五十八億程度しか出していないという状況になつておる。更に公務員の住宅についてもこれは私見間違つておるか知れませんが、十億程度二十七年度も若干少くなつてはおりますが、それでも十億程度見ておられる。そうだとすれば一体この住宅金融公庫を利用し、住宅金融公庫が考えておる程度の住宅に住うような人の頭数と、或いは公務員の頭数と十億との対比、それらを公営住宅に住うような人の頭数と公営住宅のほうに出しておられる五十八億の財政支出、それらを頭割にしてみれば一体どういうふうに配慮をされておるかということがはつきり出て来ると思うのですが、それらをお考えになつたことがあるかどうか。お考えになつていなければ早急にその資料を揃えて頂きたい。そうすれば必ず公営住宅に対して如何にアンバランスに住宅問題が軽視されておるかということがはつきり出て来るんじやないかと思いますから、それらの点についてのお調べなり、或いは御意見があつたらお聞かせ願いたいし、なかつたら別の機会で機構ですから一つ正確にお調べになつて御説明を願いたい。
#95
○政府委員(大村巳代治君) 私どもとしては誠に適切な御質問で恐縮しておる次第でございます。私もこの庶民住宅の施策がまだ非常に幼稚であるということは十分承知しております。この比率が相当庶民のほうにしわ寄せになつて及んでいないという点は十分承知しておりますので、今後一段と努力したいと思います。資料は追つて提出いたします。
#96
○政府委員(東條猛猪君) 佐多委員の仰せ誠に御尤もな点がございますが、建設省からの御説明で尽きておりますけれどもちよつと私から蛇足的に申上げますれば、御承知のように公営の庶民住宅は予算化いたしますときには相当古うございます。昭和二十年から昭和二十五年までの、仮に二十六年度以降は御説明ありましたので省略いたしますが、私どもの極く大雑把な計算で恐縮でありまするが、大体簡易住宅、或いは木造鉄筋の新築、それから既存建物の転用、余裕住宅というものを併せますれば約二十六万四千六百三十戸というものが昭和二十五年度までにすでに実はでき上つておるというふうに存じております。ところが住宅公庫のほう、或いは国家公務員のほうの手当は、予算的措置はどちらかと申せば最近のことであるということは御承知の通りでありまして、従いまして二十七年度だけの予算というものを御比較願いますと、或いはお話の通りその間にバランスを失しておるのではなかろうかという御意見も御尤もでもありまするし、その点は建設省も同感だと、こう申されておるのでありまするが、過去の累年的にでき上つておるところもお考え願い、且つ又中央財政の現状をお考え願い、国家公務員の給与問題、かれこれ諸般の事情を勘案御考慮願いますれば、先ず二十七年度の住宅対策といたしまして政府が今回御審議願つておりますところの金額も御了承を得る程度のものではなかろうかと存じますので蛇足的に申上げておきます。
#97
○佐多忠隆君 長期の観察が必要であることを指摘されましたので、さつきの資料に併せて二十七年度だけでなくて過去現在までにでき上つた実績その他もついでに、長期的な観察のできるような資料に整えて、それらの均衡状態その他を判断できるような資料を御提出願いたいと思います。
#98
○堀木鎌三君 一点だけお聞きしておきたいのですが、今度特定道路整備事業特別会計を御設置になつて、新らしく有料道路の御計画ができているのですが、予算書に載りましただけでは、果してこの事業がペイする事業かどうかという点がはつきりわからないのです。これだけ見せられてもしようがありませんから、どうか全体の御計画の表をお出し願いたい。
 なおその点で建設省にもう一点お聞きしておきたいと思いまするのは、運用部資金から借入れて事業計画は十五億でございますが、将来どういうふうな御計画なんでありましようか。十五億の金で以て特定道路をどの程度でおやりになつて行くつもりか、それも全体の計画がわかればよく判明いたすと思います。併し有利の事業でございましたら更にこれについて財源を資金運用部に求めないで、道路公債か何か発行されるような御意図がないかどうか、そういう点も併せて御説明願います。全体として事業計画が成立つのか成立たんのか、そういう表を御提出願つて御説明願いたいと思うのであります。
#99
○政府委員(菊池明君) 初年度十五億でございますが、今度これが完成いたしますまでには相当かかるわけでございますので、その計画年次表は追つてお目にかけることにいたします。それからほかに道路公債等で以て賄えないかというお話でございますが、勿論これは道路公債等もございますれば、公債発行頂きますれば、それで一般の道路収益は豊かになるわけでございますので、こういう苦しい措置は講じなくてもよろしいのですが、先ほど申しましたように非常に道路改良の要望は多うございますので、その間道路公債発行にも困難をいたしておりますし、公共事業費の額も御承知のような状態でありまして非常に急ぐし、やはり当然有利であるというものにつきましては、甚だ苦しい措置ではありますがこういう運用部資金を貸付けて或いは借りて、直轄工事もやつて行こうというような方針をとつたわけでございます。なおこれが引合うかどうかということにつきましては、各工事別の年次表をお目にかけた上で御説明申上げます。
#100
○堀木鎌三君 工事の年次表だけでなしに、経営上どうなるかということを表わしたものを頂戴したいと思います。
#101
○政府委員(菊池明君) その表とか計画書を付けまして御提出いたします。
#102
○波多野鼎君 私もちよつと資料の要求を二つばかりしておきたいのですが、一つは見返資金の運用に関する資料なんであります。特に見返資金は、もうだんだん来年度からなくなるような状態になつておりますので、従来これがどういうふうに運用されたかということを総括的に示す資料を出して頂きたい。特に造船業に関する見返資金、造船業に対する融資と、その融資を受けた造船業者の造船の実績、これを対比したものを出して頂きたい。それからもう一つは同じ関連でありますが、川南工業というものの本店が大阪にあります。工場は長崎ですかあるので、この川南工業が見返資金の融資を受けている。ところがこれが破産の申請を受けております。そこでこの見返融資が一体どんなふうになつているのかということを詳しく一つ知らして頂きたいと思います。それからもう一つの資料は、これは占領軍に接収されておる土地に関する資料でありますが、政府の説明によると、占領が終ると同時にこの接収地は一応全部返還され、その後又駐留軍との話合いで貸すことになるかも知れんというような重大な問題になつておりますので、従来占領軍に接収されておる土地の、これは飛行場も含めて、所在地及び面積を示すもの、それから現在占領軍が接収の準備中の土地が随分多いのであります。現に実測をほうぼうでやつております。その接収準備中の土地の所在地、面積、それからなおその接収されるかも知れない土地に関係のある農民関係者の数を示す表であります。これは詳しく出して頂きたい。第三に、占領軍の接収中の教育施設であります。これは昨日文部大臣が本会議の答弁において、これは是非返してもらうという方針を述べておりましたから、この教育施設の所在地、坪数などを明細に出して頂きたい。それから第四に同じく接収関係のものでありまするが、現在教育施設の中で接収されんとしておるものがある。これは敗戦後教育施設に転換いたしました昔の軍の建物であります。昔の軍の建物で、敗戦後教育施設に転換されてそこで教育をやつておる、それが又再び接収されようとしている、こういう事例がたくさんあると思います。そういう事例についての詳しい統計表、この四つですが、見返資金の運用の問題と、それから占領軍の接収の問題、どうか委員長から各関係の官庁のほうに一つ正式にこの資料の要求をして頂きたいと思います。
#103
○理事(杉山昌作君) 承知いたしました。
#104
○松永義雄君 私も資料をお願いいたしたいと思います。公益事業委員会で出しておる電源開発五カ年計画といつた名称のものがございます。それと、それからそれに見合う安本の計画書がありましたら、同時に提出を下さいますよう御努力をお願いいたします。
#105
○理事(杉山昌作君) 承知いたしました。
 なお公共事業費につきましては、建設省所管の分は一応終りましたが、運輸省所管の分もありまして、運輸省の当局が見えておりますから、引続き説明を伺いたいと思います。
#106
○政府委員(黒田静夫君) 運輸省所管の港湾関係公共事業費の御説明を申上げたいと存じます。二十七年度におきまする港湾関係公共事業費は、一般の修築におきまして三十九億、災害復旧におきまして二十八億、合計六十七億を計上いたしております。この整備の目標といたしましては、主要外国貿易においては現在相当取扱い貨物量が増加しつつありまして、季節的には相当な混乱を生じて、荷役待とか、待船等の問題が起きておりますので、これらの問題を解決するような整備計画を建て、又その他の重要港湾におきましては港湾取扱い貨物量が逐次増加いたしておりますので、これらに対応する諸港湾の設備を図つております。又海運事情の変移と申しますか、従来東亜貿易が七割くらいで、欧米の貿易が三割程度でございましたが、戦後はアメリカ貿易が六割程度になつて参りました結果、船型が増大いたしますし、又船の速度も早くなりまして、これらの船も稼行率を向上させる関係で、港湾の設備もそれにマツチさせる必要がございますので、これに対応する整備を予算として計上いたしております。又従来我が国の港におきましては沖荷役が主でございまして、全体扱い貨物量の六割を沖荷役でやつておりまして、四割が接岸でございましたが、この合理化を図る意味におきまして今後五カ年を目標といたしまして、接岸を六割、沖荷役を四割程度にいたして行きたい、かような目標の下に予算を計上いたしております。
 次に重要港湾以外の地方港湾の整備でございますが、これは重要港湾の衛星港になり、又地方の国内の海上交通の一つの拠点にもなりますし、その地方の産業の開発の拠点ともなりますので、これらの地方港湾に対してもその整備を図つております。
 次に避難港の整備でございますが、我が国の海岸は海岸線が長い割合に海難事故が非常に多いのでございまして、この避難港を整備することによりまして海難事故は相当減少いたしますし、又小型船の稼行率も相当向上するのでありますので、避難港を合せて整備をいたしたい、かように考えております。
 次にジェーン台風その他の台風によりまして、御高承の通り高潮、海岸決潰等が起きておりまして、これらの港湾に対しましては基本的な防災計画を立てております。又港湾は従来これを施行する請負業者が殆んどありませんので、主として直轄工事によつておるのでございますが、この直轄工事に使いまする機械は特殊な作業船、浚渫船等を要するのでございまして、これらの作業船に対する整備を図つております。
 なお、港湾の工事を実施する前に当りまして、諸港につきましていろいろ技術的な調査研究をなしておるのでございまして、かような整備目標に対しまして金額と港名を概略御説明申上げたいと思います。現在日本の港湾は大よそ港湾と称するものが二千ございます。そのうち港湾法によりまして特定重要港に指定しておりますものは六大港、と申しますと東京、横浜、これは川崎を含んでおりますが、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、関門の六港のほかに清水、四日市が入りまして、八つの港が特定重要港湾になつております。その他の主要な重要港湾が約六十港ございます。その他の港湾がいわゆる地方港湾と称しておるものでありまして、これがおよそ二千足らずあるわけで、約二千あるわけでございます。このうち一般港湾事業といたしまして、先ほど御説明申上げました通り三十九億の事業費を計上いたしておるのでございますが、直轄で港湾工事を施行いたします港湾は横浜、神戸、関門、若松その他重要港湾で、全体で三十四港になつておりまして、この金額は十七億、約十七億となつております。それからその直轄工事施行のための作業船整備はこれを三億計上いたしております。直轄でない港湾と申しますと、東京とか大阪、名古屋のように、経済力の相当あります所はみずから公共団体の力を以つて港湾工事を施行いたしておるのでございまして、これらの港湾におきまする港湾工事に対しましては国が補助する形をとつております。この補助します港湾は横浜、神戸等におきまして臨港……、道路とか、鉄道のような臨港施設或いは簡単な軽易な護岸工事等は地方公共団体ができますので、地方公共団体に補助する形をとつております。このような重要港の二十九に対しまして、補助額を十六億計上いたしております。なお先ほど御説明いたしました地方港湾は百十八港を引続き取上げまして、これに対しまする補助費はおよそ五億足らずとなつております。それから大阪、尼崎海岸のごとく、ジェーン台風による高潮の被害の大きい所におきましては防潮堤を作りまして、これらの被害の軽減を図つておるのでございますが、合せて新潟の海岸決壊或いは関門の潮流による海岸の決壊、東京の地盤の沈下による防潮堤等に対しまして四億六千万の補助をいたすこととなつております。これらの補助額の合計が十六億でございます。その他僅かではございますが、特別鉱害としまして、福岡県で石炭を掘つたがために港の一部が沈下して困るような所には対策費が出ておりますが、これは七百万円程度で補助を出しております。又瀬戸内の海岸を紀州沿岸におきましては、累次の大きな地震によりまして地盤が沈下いたしまして、港の区域内のいろいろな施設が満潮時に潮びたしになる関係で、これらを防護する意味で地盤対策補助費として約九千万の補助を計上いたしております。これの合計が三十九億になつておるような次第でございます。又港湾の災害復旧につきましてはできるだけこれを速かに完成せしむるように予算を関係方面と折衝いたしまして、今二十九億を御審議願うように計上しておる次第でございます。
 以上で甚だ概略でございますが、港湾関係公共事業費の御説明を終ります。
#107
○理事(杉山昌作君) 只今の御説明に対しまして何か御質疑ございましたら……、では別に御質疑もないようでございますから、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#108
○理事(杉山昌作君) 本日はこれで散会いたします。
   午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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