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1951/04/16 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 本会議 第30号
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1951/04/16 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 本会議 第30号

#1
第013回国会 本会議 第30号
昭和二十七年四月十六日(水曜日)
   午前十時四十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第二十九号
  昭和二十七年四月十六日
   午前十時開議
 第一 森林法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)(委員長報告)
 第二 公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(佐藤尚武君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(佐藤尚武君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、森林法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 先ず委員長の報告を求めます。農林委員長羽生三七君。
   〔羽生三七君登壇、拍手〕
#4
○羽生三七君 只今議題となりました森林法等の一部を改正する法律案について、農林委員会の審議の経過及び結果を御報告いたします。この法律案は、第十回国会に制定された森林法及び国有林野法の二法律の一部を改正せんとするものでありまして、この二つの法律中に共通した改正点がありますので、便宜上一括した改正案とせられているものであります。即ち、両法律中に準用されている土地収用法が両法律成立後に全面改正されましたので、その点を新らしい土地收用法を準用することに改めたことであります。又、森林法におきましては、右のほか、法律運用上の完璧を期するために、二、三の改正を加えております。その第一は、森林区実施計画案の公表及びその決定の期日をそれぞれ約一ヵ月ずつ繰延べたことであります。第二は、森林区実施計画に基く伐採許可の申請は年一回と定められておりますが、伐採許可量が伐採許容限度に達しない場合に限り、更に一回申請できることに改めたこと。第三は、保安林において立木の伐採等は都道府県知事の許可事項でありますが、立木の損傷もこれに加えたこと。第四は、緊急伐採及び火入許可の手続を簡易化したこと。第五は、出資森林組合及び同連合会を指導監督するため、年一回の定例検査を行うこととし、又、森林組合及び同連合会に森林火災国営保險の事務を取扱わせることができることとしたこと等でありまして、概して法律施行上の便宜と補強を行うものであります。農林委員会におきましては、改正案の提案理由を聞き、質疑を行なつて、慎重審議をいたしましたが、森林法の運用上の改正につきましては、法律の細目の改正もさることながら、むしろ本法制定の趣旨を達成するために十分な予算的処置こそ必要であろうとの見解が有力でありました。なお詳細は速記録によつて御了承を願います。討論においては別段に発言もございませんでしたので、直ちに採決の結果、全会一致を以て本法律案を衆議院送付の原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。
 右御報告を申上げます。(拍手)
#5
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#6
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#7
○議長(佐藤尚武君) 日程第二、公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 先ず委員長の報告を求めます。内閣委員長河井彌八君。
   〔河井彌八君登壇、拍手〕
#8
○河井彌八君 公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案の内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ずその内容と、提案の理由といたしまして政府の説明いたしました点、これを申上げます。
 本案は、その本則におきましては、公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令、即ち昭和二十二年勅令第一号及びこれが関連事項を規定いたしておりまするところの諸命令七件、並びに公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令の規定による覚書該当者の指定の解除に関する法律、即ち昭和二十六年法律第二百六十八号を廃止いたしまして、附則におきましては、これら諸法令の廃止に伴う関係法律の一部を改正するのほか、所要の措置を講ずるための規定を設けておるのであります。この法律は、日本国との平和條約の最初の効力の発生の日から施行するということになつておるのであります。
 只今申上げました公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令、即ち昭和二十二年勅令第一号は、これは昭和二十一年一月四日附の連合国最高司令官の日本政府宛覚書「公務従事に適せざる者の公職よりの除去に関する件」、これに規定された諸條項をば実施するために制定せられた勅令であります。この覚書は、ポツダム宣言第六項を実行するために軍国主義的国家主義及び侵略の活溌なる主唱者、並びに極端なる国家主義的団体、暴力主義的団体等の有力分子等と認められる一切の者を公職から罷免し、官職から排除することを命じ、且つ以後においても、なお一層制限的なる要件を設ける場合のあることを明らかにいたしまして、指令の嚴格な履行を要求しておるものであります。政府は、この連合国最高司令官の嚴格な指令及びその後の具体的な指示に従つて、これが迅速且つ適正なる実施に努めて、昭和二十三年五月までに約二十万名に対する指定をいたしまして、一応所期の目的を達したのでありまするが、更にその後におきましても連合国最高司令官の指示等によりまして必要な補足措置を講じて参つておるのであります。他方、この勅令の規定する諸制限を解除しても、我が国がポツダム宣言の條項の目的を達成する上に支障を来たすことがないと認められる覚書該当者につきましては、政府は訴願その他の措置によりまして、再三これが指定の解除に努めて今日まで来ておるのであります。先に挙げました公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令の規定による覚書該当者の指定の解除に関する法律、昨年制定せられましたこの法律に基きまして公職資格訴願審査会を設けまして、訴願者の指定解除に今なお努力いたしておる実情であります。然るところ、我が国との平和條約は、すでに我が国の批准書の寄託も終りまして、その他の諸国もまさに寄託を続々いたそうとしておるのでありまして、條約の効力発生に必要な手続が近く完了するということが予測されることになりました。それで前に申上げました二十一年一月四日附の日本政府宛覚書の第六項におきましては、いわゆる追放はポツダム宣言の第六項が日本において完全に履行せられるまでの間継続することを明記いたしておるのでありまするが、ポツダム宣言第十二項におきまして、この宣言に掲げる諸目的が達成せられた場合、連合国占領軍の撤收せられることが規定せられておりまするし、又平和條約の第六條におきましても、この條約の効力発生後には連合国占領軍が撤退される旨が規定されていること、これを総合して勘考いたしますると、平和條約の効力発生は、我が国においてポツダム宣言に掲げる諸目的が達成せられた旨連合国によつて認められたものであるという結論になるのであります。かような次第でありまして、政府は平和條約の効力の発生を期しまして、いわゆる公職追放の措置を撤廃することが妥当なことと考えまして、これまで働いておりましたところの勅令を初めといたしまして、九つの法律並びに命令をば廃止せようとするものであります。
 内閣委員会におきましてはこれを審査いたしましたところ、これこれの点が明らかになつたのであります。その第一点は、昭和二十二年勅令第一号に基きまして公職追放を受けた者の総数は約二十万名になつておるのでありまして、そのうち昨年の法律第二百六十八号が制定されるまでに指定解除のあつた者が約十九万二千名で、当時その残りの約一万五千名が追放者として残つておつたのでありまするが、この法律二百六十八号によりまして訴願申請をいたした者が九千八百七十九名でありまして、そのうち今日までに指定解除を受けた者は七千百六十六名、指定解除の手続が未了であります者は約千五百名であるということであります。この千五百名のうち戰争犯罪者が千三百八十三名含まれておりまするので、結局その残りの百二十三名が指定解除未了の者となつておるという状況であります。政府は、この百二十三名の指定解除の手続をば平和條約の効力の発生するまでに完了をするようできるだけ急いで努力している次第であるというのであります。第二点は、追放指定を受けた者が公職資格訴願審査会へ訴願申請をいたして、その審査の結果、追放指定の解除を受けた者と、平和條約の発効の日までに追放指定の解除の手続が未了となつて、この法律に基いて追放指定が自然解除になる者との間において、将来何ら実質上の効力の差異はないということを明らかにしたのであります。第三点は、平和條約の発効後におきましても、政府は、日本国の独自の見地から従来の公職追放と同じような考えの公職追放をば行う意思を持つておらないということが明らかになりました。第四点は、戰争犯罪者が将来公職追放の指定を解除されたのちにおいて公職につく場合の制限は一般の法令の規定するところによるものでありまして、戰犯者たりし故を以て特別扱いをいたさないということが明らかになりました。第五点は、すでに申しました通り、公職追放関係の一切の法令は、この法律案が通過いたしますればすべて廃止されるのでありまするが、なお教職員の追放関係に関しましては、教職員の除去、就職禁止等に関する政令と題する昭和二十二年政令第六十二号が存在しておつたのでありまするが、この国会におきまして、教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律という法律がすでに成立いたしまして、本月の九日に公布をせられたのであります。そこで、本法案が成立いたしまするならば、これで以て一切の追放関係の法令は廃止されるということになるのであります。
 内閣委員会は一回開会いたしまして愼重審議をいたしまして、只今申述べました諸点を明らかにいたしまして、討論を省略して全会一致を以て可決すべきものと議決いたした次第であります。(拍手)
#9
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#10
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#11
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して医療法の一部を改正する法律案(藤森眞治君外十名発議)(委員会審査省略要求事件)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。本案につきましては藤森眞治君ほか十名より委員会審査省略の要求書が提出されております。発議者要求の通り委員会審査を省略し、直ちに本案の審議に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発議者に対し趣旨説明の発言を許します。藤森眞治君。
   〔藤森眞治君登壇、拍手〕
#14
○藤森眞治君 只今議題となりました医療法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。
 この法律案の内容は、医療法第七十條の診療科名に更に新らしく気管食道科を追加しようとするものでございます。医療法第七十條の診療科名に関する規定は、医師の行いまする診療内容の正しい表示と、これによつて公衆が誤まりのない医療を受けることができることを目的として定められるものでなければならないのでございます。現代医学がますます專門分科的に深まつて進歩しつつありまする現状から見まして、診療科名も又公衆の利便を図るためには当然学問的基礎の上に立つて共に推移して行かなければならないと考えられるのでございます。昭和二十五年に当初内科以下十科でありました診療科名に神経科のほか五科が追加されましたのも、畢竟この要請を充たすための措置であつたのにほかならないのであります。ここに提案いたしました法律案も、このような見地から提出いたしましたものでございまして、最近の気管食道に関する研究並びに技術の著しい進歩を見ますると、その発達は実に画期的なものがありまして、従来考えられておりました耳鼻咽喉科や内科の一部に属しておるというような観念からは遠く離れまして、一言で申しますると、間接診断から直接診断治療に飛躍した特殊の一性格を備えたものになつて来たのでございます。他面、日本気管食道学会は、日本医学会の一專門分科学会として、又国際気管食道学会の一員として、多数の研究業績を発表いたしまして、我が国のみならず、世界の医学の進歩に貢献しておるという状況でございます。以上のような見地からいたしまして、この新専門分野における診療科目を医療法中の診療科名に追加いたしまして、一般公衆に周知せしめることが、国民医療の向上の点から見まして重要な意義を持つものであると信じますので、ここに本法律案を提出いたしました次第でございます。
 何とぞ御賛成の上、速かに御可決あらんことをお願いする次第でございます。(拍手)
#15
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#16
○議長(佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
 本日の議事日程はこれにて終了いたしました。次会の議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二分散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した事件
 一、日程第一 森林法等の一部を改正する法律案
 一、日程第二 公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律案
 一、医療法の一部を改正する法律案
ソース: 国立国会図書館
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