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1951/07/31 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 本会議 第73号
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1951/07/31 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 本会議 第73号

#1
第013回国会 本会議 第73号
昭和二十七年七月三十一日(木曜日)
   午後零時四十四分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第七十四号
  昭和二十七年七月三十一日
   午前十時開議
 第一 国家公務員法の一部を改正する法律案及び保安庁職員給與法案両院協議会協議委員の選挙
 第二 消防組織法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○副議長(三木治朗君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○副議長(三木治朗君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、国家公務員法の一部を改正する法律案及び保安庁職員給與法案両院協議会協議委員の選挙を行います。協議委員の数は十人でございます。
#4
○木村守江君 私は只今の両院協議会協議委員の選挙は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#5
○三輪貞治君 私は只今の木村君の動議に賛成いたします。
#6
○副議長(三木治朗君) 木村君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。協議委員の氏名を参事に朗読させます。
   〔参事朗読〕
 国家公務員法の一部を改正する法律案外一件両院協議会協議委員
   加藤 武徳君  草葉 隆圓君
   三浦 辰雄君  杉山 昌作君
   溝口 三郎君  千葉  信君
   森崎  隆君  村尾 重雄君
   竹中 七郎君  紅露 みつ君
#8
○副議長(三木治朗君) これより直ちに協議委員の正副議長を選挙せられんことを望みます。
     ―――――・―――――
   〔松浦清一君発言の許可を求む〕
#9
○副議長(三木治朗君) 松浦清一君。
#10
○松浦清一君 私はこの際、東京湾等に施設されております防潜網による漁業被害に関する緊急質問の動議を提出いたします。
#11
○小笠原二三男君 私は只今の松浦君の動議に賛成いたします。
#12
○副議長(三木治朗君) 松浦君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発言を許します。松浦清一君。
   〔松浦清一君登壇、拍手〕
#14
○松浦清一君 私は日本社会党第二控室を代表いたしまして、東京湾、大村湾等に施設されておりまする防潜網による漁業被害並びにその必要とする実情について質問をいたしたいと存じます。
 先ず東京湾についてその実情を見ますると、昭和二十六年一月富津岬突端より旗山岬にかけて防潜網を施設されましたため、外洋より産卵のために北上回游しておりました魚類は全くその進路を断たれまして、今やこれらの魚類は激減又は皆無に等しい状態を呈しておるのであります。これを内湾主要魚類の王者である「いわし」に例をとつてみましても、昭和二十四年、五年当時、約三百万貫から四百万貫漁獲されていたものが、現在では皆無と申しても過言ではない現状となつたのであります。その他「あじ」、「さば」、「いなだ」、「いか」、「かれい」、「たい」、「いしもち」、「すずき」等の主要魚族は殆んど潰滅に瀕しておる状態であります。防潜網によりまして回游魚がその進行方向を変えることは魚族の習性でありますことは、大謀網、水族館等における実例より徴しましても明らかであります。その上に、防潜網上の浮標による接触音、海中における金網の発する光等の脅威に会うに至りましては、これに魚族の近接しないのは当然であります。このような現状のままで、この施設が今後存続せられるとしまするならば、関係内湾の零細漁業者は到底その生活を維持することができず、他の職業に転職することもなかなか困難な実情にありまする今日においては、ますますその生活苦は困窮の一途を迫るばかりであります。東京湾に入り会う漁船の数実に六千、二万人に及ぶ漁業従事者によつて、年産千五百万貫、価格推定約四十億円に及ぶ魚類食糧の減産は、我が国食糧政策にとりましても、その打撃は極めて甚大であります。この窮状打開のために、東京、千葉、神奈川等の漁業協同組合七十四組合は、防潜網対策協議会を結成いたして、政府に対しても強く陳情されているはずであります。それで私は、岡崎外務大臣に対して次の質問をいたします。
 東京湾等に防潜網を施設したことは、日本がまだ占領治下に置かれていた時期になされたものでありますが、占領軍が駐留軍に変つて来た過程におきまして、この施設がアメリカ駐留軍に引渡され、そのまま存続しているという実態に対して、日本政府がどのような見解と対策を考えて処理して来たかということについての具体的な事実をありのままに承わりたいのであります。又、日本政府が承諾の上で存続されているとすれば、東京湾のみでも年額約四十億に達するという莫大な漁業損害、二万人に及ぶ漁業従事者の生活問題に対して、どのような考慮が拂われたか或いは又拂われなかつたか。又、拂われたとすれば、どのように具体化されたかということについても承わりたいのであります。更にもう一点重要な問題は、防潜網を張るということは、潜水艦による湾内攻撃の防衛であろうと考えますが、そのような大きな損害を忍んでも潜水艦による攻撃を防衛しなければならないほど、最近の国際情勢は日本に危険が迫つているのかどうかということであります。
 更に農林大臣に承わりたいのでありますが、以上申上げましたような大きな漁業損害が、ここから目と鼻の先に起つている。その実情を御承知であるかどうかということであります。又御承知であれば、これに対してどのような対策を講じて来られたかを具体的に御説明を願いたいのであります。先に、本国会におきまして通過をいたしました日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約に基き駐留する合衆国軍隊に水面を使用させるための漁業の操業制限等に関する法律と、この種の損害とはどのような関係になつているかを承わりたいのであります。
 又外務大臣が日本の沿岸に潜水艦による危險が迫つているかどうかということについて、どのように国際情勢を分析されるか知りませんが、私どもの見方では、單なる演習とは違つたこのような防備施設が多大の損害を忍んでまでも必要であると考えてはおりませんが、若しそうであるとすれば、これを撤去させてもらいたいと思うが、大臣はどう考えておられるか承わりたいのであります。農林大臣はどのように考えておられるか知りませんが、日本の沿岸漁業は今日まさに危殆に瀕しております。駐留軍の演習等による損害のほかに、我が国における近代産業の発展につれまして、これら製鋼、化学繊維或いは化学肥料、製紙、澱粉、パルプ工業等の工場が多量の清水を必要といたします関係から、大きな河川の周辺に設営されまして、このために工場から多量の汚濁水が排泄され、沿岸魚介類の上に予想以上の被害を與えつつあります。又この傾向は日増しに増大しつつあるのであります。我が国の水産業は、沿岸においては以上申上げました通りであり、日米加漁業條約も締結されましたが、これにも種々の制約がございまして、北洋漁業も自由ならず、待望の濠洲その他東南アジア諸国との漁業條約も未だ締結されておりません。マツカーサー・ラインは解消されましても、東支那海、カムチヤツカ方面の漁業も自由ならざる情勢の中に、日本遠洋漁業もなお多くの懸案を残しておる実情であります。日本の漁業問題は、ただに三百万漁業従事者の生活問題のみならず、我が国食糧対策上極めて重大なる問題であります。これが対策樹立のために最高の責任にある農林大臣はどのように考えておられるかということを、第十三回国会の最後に当つて、はつきりした御所信を承わつておきたいと存じます。
 以上を以て質問を終ります。(拍手)
   〔国務大臣岡崎勝男君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(岡崎勝男君) お答えいたします。浦賀水道等の防潜網は、占領中に占領軍によつてその各種の施設を防衛するために作られたものであります。で、国際情勢は只今特に緊迫しておるという事実はありませんけれども、この占領軍が駐留軍となりましても、この種のものはやはり必要であると認められるのであります。(「何のために必要だ」と呼ぶ者あり)ただ国内産業殊に自由漁業の見地からの考慮もこれには十分加える必要があることは申すまでもないのでありまして(「口先だけじやないか」と呼ぶ者あり)現に浦賀水道のものにつきましても、当時漁民の強い要望に基きまして、占領末期ではありましたけれども、千葉県側に一カ所の特別の出入口を設けたこともあるような次第であります。(「笑声、「おなさけで」「えらいね」と呼ぶ者あり)その後、本件は合同委員会の関係分科会において協議中でありますが、政府としましても関係漁民の陳情等もたびたび聽取いたしておりまして、その実情はかなり詳細に報告されておるのではありますので、この分科委員会におきましても、でき得る限り漁業の目的と防潜網施設の目的とを調和させるために、技術的の專門委員会を作ることを提案しておりまして、こういう方法によりまして、只今でき得る限り漁民の苦痛を少くする趣旨で話合いをいたしております。(「防潜網をとらなければ魚は入れない」と呼ぶ者あり、拍手)
   〔政府委員小川原政信君登壇、拍手〕
#16
○政府委員(小川原政信君) 只今御質問になりました点につきまして、昭和二十六年一月、千葉県の富津岬の突端から神奈川県旗山岬にかけまして防潜網が設けれたました、これによりましてのいろいろな漁業上の問題が起つて参つたことは十分承知いたしておるのでございます。(「とつたらどうです」と呼ぶ者あり)それが二十七年一月になりまして、富津岬寄りに船の通路が追加開通されるようになりまして、そうして航路を短縮することをしておつたのであります。この防潜網の設置につきましては、目下合同委員会におきまして日米間に討議が進められておりますが、まだ結論には達しておらないのであります。(「とれますか、どうですか」と呼ぶ者あり)関係漁民からは、かかる防潜網設置のために、外洋の「いわし」とか、そのほかの魚がなかなか東京湾に回游して来ないという陳情も十分に承わつておるような次第であります。防潜網設置にかかりますところのこの被害につきましては、目下調査をいたしておりますので、この被害につきましてはまだ明瞭な結論を得ておらんのであります。結論を得ました場合におきましては、政府といたしましても十分できるだけの考慮をいたしたいと、こう考える次第でございます。(「篤と魚と相談しますか」「防潜網はとるのか、とらんのか」と呼ぶ者あり)
 この第二問に対しましての工場鉱山等から排出して来ます汚水の関係でございますが、おつしやる通り誠にこれは遺憾なわけであります。で、沿岸漁業或いは内水面の漁業が非常に被害を受けておる事実は誠に顯著なものであるということも当局といたして承知いたしておる次第でございます。これに対しましては研究をいたしておるのでございます。(「何年研究しているんだ」と呼ぶ者あり)経済安定本部のほうにおきましても資源調査会等を開いておりますので、それと協力をいたしまして、水質の汚れておるかどうかということをよく見たり、それをどう防止するかということもいたしておるような次第でございますので、一応これからの問題が解決するようにしたい。それから厚生省とか或いは通産省方面の関係のこともございますから、これらのことも皆資源保護法の例によつて見られる通り、十分にこれらと連絡調査をいたしまして、そうして具体案を設けて行きたい、こういうふうに目下調査をいたしておる次第でございます。
 それから最後におつしやられましたこの世界の客観情勢が変つて参りますので、いろいろと日本の漁業におきましてもいろいろなことが考えられて参ることは、当局といたしましても十分に承知をいたしておるような次第でございますから、これらの客観情勢と睨み合せまして適当に調査いたして、そうして十分に北洋漁業の進展を図りたいと、かように考えております次第でございます。(拍手、「答弁にならんじやないか」と呼ぶ者あり)
#17
○副議長(三木治朗君) 松浦清一君。
   〔松浦清一君登壇、拍手〕
#18
○松浦清一君 只今外務大臣、農林政務次官から御答弁を頂いたのでありますが、私が御質問申上げた要点を少し外れている点がございます。(「全部だ」と呼ぶ者あり)東京湾頭に防潜網が敷設されているということは、漁船の出入りが自由になるようにしてくれという、その希望を以て御質問申上げたのではないのであります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)防潜網の中に出入口をあけて船が出入りできるようにしたとの御答弁でありますけれども、漁船の出入りができても魚が入つて来ないという現実に対して、どのように考え、どのように処置しようとしておられるかということを御質問申上げたわけであります。(「その通り」「魚の通路がないじやないか」と呼ぶ者あり)
 なお合同委員会で防潜網のことについて協議を進めているということでありますが、この協議を進めている内容は、その防潜網を撤去するということについて相談をなすつておられるのであるか、或いはそれによつて起る漁業損害に対して補償をどのようにするかということについての話合いが進められているのであるかどうかということを明らかにしてもらいたいと思います。
 なお、国際情勢ですが、沿岸の防備のために施設をしなければならんというほど迫つているという状態ではないと外務大臣はおつしやられます。そのように現下の国際情勢が、私どもが判断をいたしまするように、多大の漁業損害をしてまでも、その施設を持つていなければならんというほど切迫している状態でないならば、速かにこれを撤去せられるべきであると思いますが、外務大臣はどのように考えておられるか、御答弁を願いたい。(拍手、「とるのか、とらんのか」「どういう相談をしているのか」と呼ぶ者あり)
   〔国務大臣岡崎勝男君登壇〕
#19
○国務大臣(岡崎勝男君) 私、先ほどのお答えのうちにも申したのでありますが、(「嘘を言え」と呼ぶ者あり)防潜網は占領軍が敷設されたものであるけれども、駐留軍となつてもこの種のものはやはり必要であると政府も認めておるのであります。(「何でだ」「理由を言え」「理由如何」と呼ぶ者あり)従いまして、私の挙げました例は、ただ防潜網がありましても、その間に漁民の希望等はできるだけ容れるつもりでやつておるのであつて、当初は漁民のほうであそこに出入口をあけてもらいたいという陳情がありましたので、これも容れてあけたという、漁民の考え方もできるだけ取入れるという趣旨を例として申上げたのであります。
 又分科委員会におきましては、防潜網は一応はこれは魚類の回遊することを妨げるというふうになつておりますけれども、何か技術的の方法で、例えばその一部を何とかすれば魚類が入つて来る途があるかも知れない、こういう意味で双方の專門家に技術的な研究をいたしてもらう、こういう趣旨で申上げたのでありまして、結論から言えば、防潜網自体は或る程度どうしても必要である、これを如何に漁業の目的と合致せしめるかという点にいろいろ考慮の余地があろうと考えてその努力をいたしておる次第でございます。(「日本の外務大臣の答弁か」と呼ぶ者あり)
   〔政府委員小川原政信君登壇〕
#20
○政府委員(小川原政信君) 防潜網につきましては、漁業の損害がこれだけというわけには参らない、なかなか技術上のむずかしい問題でございますことは御了承のことと存じます。(「むずかしくない、はつきりしていますよ」「四十億ですよ」と呼ぶ者あり)で、只今関係府県と話合いをいたしておりますので、調査中でありますから御了承を願いたいと思います。(拍手、「どういう話ですか」「関係方面ですか」と呼ぶ者あり)
 それから遠洋漁業のことでございますが、逐次沖合の漁業を遠洋へと移行いたします。そうして沿岸のものを沖合へと、こういう方向に、独立による海洋の自由を極力利用いたしまして、そうして遠洋漁業のみならず沿岸漁業にも好影響を得るようにしたい、こういう考え方で進んでいるような次第でございます。(「資金が要るぞ」「魚が空を飛ぶのですか」と呼ぶ者あり)
#21
○松浦清一君 今私が再質問申上げたのは、合同委員会で協議中であると申しますから、それは防潜網を撤去することについて協議をしておるのか、どうしても防潜網を置いておくので、漁業損害についての補償について協議をしておるかということを問うたのであります。そのことについての答弁が外れておりますから、もう一回御答弁願います。(「はつきり言えよ」「アメリカと相談しておるということをはつきり答えろ」と呼ぶ者あり)
   〔国務大臣岡崎勝男君登壇〕
#22
○国務大臣(岡崎勝男君) 只今御答弁しましたように、合同委員会の分科会におきましては、防潜網を置いてもその間に漁業のために技術的な何らかの措置が講ぜられ得るかという点を協議しておるのであります。補償の問題は、これは日本国内の問題であります。(拍手)
     ―――――・―――――
#23
○副議長(三木治朗君) 日程第二、消防組織法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員長西郷吉之助君。
   〔西郷吉之助君登壇、拍手〕
#24
○西郷吉之助君 只今議題となりました消防組織法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申上げます。
 本法案の政府原案は、今次の行政機構改革の一環として、国家消防庁を国家消防本部に改め、その内部機構を簡素化するため若干の改正を行わんとする簡單な内容のものでありますが、衆議院においては左の諸点について相当大幅の修正を加えております。即ち衆議院の修正案では、
 第一、国家消防本部の所掌事務を整備すると共に、必要に応じ都道府県又は市町村に勧告し、都道府県知事、市町村長文は消防長に対し、消防に関する事項について適宜指導し、又は助言を與えることができるようにしたこと。
 第二、消防に関する都道府県又は都道府県知事の地位と権限を明確にして、前項国家消防本部の指導方針の枠内において、これに準ずる指導的立場を認めること。
 第三、都道府県知事は、地震、台風、水火災難の非常事態の場合、国家消防本部の勧告、指導、助言の趣旨に副う範囲内において、市町村長、水防管理者等に対して、災害防禦の措置に関し必要な指示ができること。第四点、市制施行地は原則として消防本部及び消防署の設置をしなければならないものとすること。
 第五点、都道府県は、原則として單独に又は共同して消防職員及び消防団員の訓練を行うために、所要の機関を設置しなければならないものとすること。
 以上の五点がその主要な内容になつております。
 地方行政委員会においては、提案理由及び修正理由の説明を聽取し、衆議院議員川本末治君その他関係者との間に質疑応答を重ねた後、三十日討論に入りましたところ、岡本愛祐、館哲二両君より左の修正案が提出されました。その要旨は、
 第一、国家消防本部の所掌事務中、消防器具資材等の「斡旋」及び「消防功労者の表彰に関する事項」を削ること。
 第二、市制施行地に対し、原則として消防本部及び消防署の設置を義務制とする第九條但書を削ること。
 第三、都道府県の所掌事務中、消防に関する市町村間の「調整」及び「消防功労者の表彰に関する事項」を削ること。
 第四、市町村の消防は、国家消防本部長のほか、都道府県知事の運営管理又は行政管理にも服しないものとすること。
 第五、第二十條の二の都道府県知事の市町村長等に対する助言、指導等を市町村側から要求があつた場合に限ること。
 第六、地震、水火災等の非常事態の場合における都道府県知事の指示に対し、例示的場合を挙げてその範囲を明確にすること。
 第七、施行期日を八月一日に改めること。
 第八、その他細部の点につき若干の修正を加えること。
 以上修正の内容を法文化したものはお手許に配付いたしました通りであります。
 右に対し、社会党第二控室の吉川委員より、本法案の政府原案の内容は殆んど有名無実であり、衆議院の修正は自治体消防の精神に反し、本委員会における修正案も結果において弊害を生ずる虞れがあるので、岡本、館両君提案の修正案及び右修正部分を除く衆議院送付案に対し共に反対する旨を述べられ、採決の結果、右修正案及び修正部分を除く衆議院送付案はいずれも多数を以てこれを可決すべきものと決定いたしました。よつて本法案は修正議決すべきものと決定した次第であります。
 以上御報告いたします。(拍手)
#25
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。委員長の報告は修正議決報告でございます。委員長報告の通り修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○副議長(三木治朗君) 過半数と認めます。よつて本案は委員会修正通り議決せられました。
     ―――――・―――――
#27
○副議長(三木治朗君) 参事に報告させます。
   〔参議朗読〕
本日委員長から左の報告書を提出した。
 警察法の一部を改正する法律案可決報告書
     ―――――・―――――
#28
○副議長(三木治朗君) この際、日程に追加して、警察法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員長西郷吉之助君。
   〔西郷吉之助君登壇、拍手〕
#30
○西郷吉之助君 只今議題となりました警察法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 本法案の政府原案は、
 第一、国家地方警察本部長官は国家公安委員会が任免する現行規定を、国家公安委員会の意見を聽いて内閣総理大臣が任免することに改める。第二、東京の警視総監は特別区公安委員会が任免する現行規定を、特別区公安委員会の意見を聽いて内閣総理大臣が任免することに改める。
 第三、警視庁の経費は原則として都の負担とするが、但し国庫は予算の範囲内においてその一部を負担することができることとする。
 第四、内閣総理大臣は、特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の意見を聽いて、都道府県公安委員会又は市町村公安委員会に対し、公安維持上必要な事項について指示することができる旨の規定を新設する。
 第五、前項の指示に関する事務の処理は国家地方警察本部にやらせる。
 以上を改正の主要点としておりますが、これに対し、衆議院において次の点について修正を加えております。即ち修正案は、
 第一、国家地方警察本部長官は現行規定通り国家公安委員会がこれを任免することにするが、この場合、国家公安委員会は内閣総理大臣の意見を聽かなければならないこと。
 第二、東京の警視総監は特別区公安委員会がこれを任免することとし、この場合、特別区公安委員会は内閣総理大臣の意見を聽かなければならないことに改めようとするものであります。
 地方行政委員会おいては、木村国務大臣より提案理由の説明を、衆議院議員川本末治君より衆議院の修正理由の説明を聽いた後、関係者との間に質疑応答を重ねましたが、その中で、岩木委員と木村国務大臣との間に次のような問答がありました。即ち、一、政府は国家地方警察、自治体警察二本建の警察制度を維持し、それぞれの公安委員会を尊重いたし、民主的警察制度の基本的方針を堅持育成して行くつもりであるとの質疑に対しまして、御趣旨の通りに考えているとの答弁があり、第二点として、今回の改正案の第六十一條の二に規定する内閣総理大臣の指示の範囲を明確にいたし、いやしくもその範囲を逸脱して政治警察的濫用に陷らないことをこの際言明できるか否かの質疑に対しまして、十分注意して適正なる運営に努めたいとの答弁があり、第三、その指示は警察の行政管理に及ぶかどうかとの質疑に対しましては、及ばない旨の答弁があり、第四、指示と刑事訴訟法の規定との関係をどう考えるかとの質疑に対しましては、警察法は刑事訴訟法に対し特別法ではなく、一般法であるから、総理は刑事訴訟法の規定に違反する指示はできないとの答弁があり、第五点として、指示に基く措置のために自治体警察において要した経費については、国がその全部又は一部を負担すべきであると考えるが、政府の所見如何との質疑に対しましては、御趣旨に副うて十分考慮するとの答弁がありました。
 本三十一日討論に入りましたところ、改進党の岩木委員は、前述の質問に対する政府側の答弁が厳正に守られることを希望條件として衆議院送付案に賛成する旨を述べられ、緑風会の岡本委員は、特に第六十一條の二の内閣総理大臣の指示に関する政府側の言明を信頼して衆議院送付案に賛成する旨を述べられました。かくいたしまして採決の結果、本法案は、多数を以ちまして衆議院送付案の通りこれを可決すべきものと決定した次第であります。
 以上御報告いたします。(拍手)
#31
○副議長(三木治朗君) 本案に対し討論の通告がございます。順次発言を許します。吉川末次郎君。
   〔吉川末次郎君登壇、拍手〕
#32
○吉川末次郎君 私は日本社会党第二控室を代表いたしまして、本案に反対の意を表明いたすものであります。
 本改正案につきましては、只今委員長が御報告になりましたように、これは数カ條から成つておりまする極めて簡單な法案でありますが、その改正の要点といたしておりまするところは、第一は、国家地方警察本部長官は国家公安委員会が任免することになつておりまする現行の規定をば、国家公安委員会の意見を聴いて内閣総理大臣が任免するということに改めるということ、又、第二には、東京の警視総監は特別区公安委員会が任免することになつておりまする現行規定を、特別公安委員会の意見を聽いて内閣総理大臣が任免することに改める。この今申しました二つの点につきましては、すでに委員長からも報告せられましたように、衆議院送付の修正案には、この公安委員会と総理大臣との任免に関する立場が前後するように修正されたのでありまするが、その実質におきましては大体におきまして大した相違はないということを附言いたしておきます。第三番目には、内閣総理大臣は、特に必要がありと認めましたときには、国家公安委員会の意見を聽いて、都道府県会安委員会又は市町村の公安委員会に対して、公安維持上必要な事項について指示することができるという旨の規定を新たに設けておる点であります。又第四番目に、前項の指示に関する事務の処理というものは、国家地方警察本部にやらせる。第五点といたしましては、東京の警視庁の経費は原則として都の負担とはするけれども、併し国庫は予算の範囲内においてその一部を負担することができるように現行法を変えよう。この五つの点が大体においてその要点であるということができると思うのであります。
 概括して先ず我々の見解を申述べたいと思うのでありますが、自由党内閣は、現行の警察制度をば何とかして戰前の制度に漸次復元して行きたい、そういう意思を持ちまして、昨年の六月自治体警察を廃止いたしまして、これを戰前と等しく国警一本に統一するところの警察法の改正を企てまして、すでに全国千数百の自治体警察の中で、あの悪法によりまして、そのうちの約八割に該当するところの町村警察が今日まで一年の間に廃止されてしまつておるのであります。数日前、私は、この演壇におきまして反対意見を申述べました「市の警察の維持についての特例に関する法律」と申しまするのは、その節、申しましたように、その自治体警察を廃止するというところの魔手をば、今や町村から進んで市の自治体警察にまで及ぼして参つたことの第一歩の現われでありまして、私たちは、その立場から、熱心に、この市の警察維持についての特例に関する法律案に対して反対の意思表示をいたしたのであります。考えてみますのに、現行警察制度は、新憲法の精神に則りまして、その基本的な建前といたしておりまするものは、第一は、警察を自治体警察と国家警察との二本建といたしておることでありまして、そうしてウエイトはむしろこの自治体警察側にこれを置いておるということ、第二は、公安委員会をこの警察の運営についての主体的な機関といたしておるということでございます。この二つの現行警察法の基本的な建前は、戰前の日本の警察制度にはなかつたことでありますから、この新らしい制度の持つておる民主主義的な意義をばよく理解し得ないところの人たちは、警察機能の能率化を図るということをば口実といたしまして、以上述べました二つのもの、即ち自治警と公安委員会、これを何とかして共に廃止してしまいたいということを切に考えておるのでございます。国家公安委員会を廃止するということは、今日なお実現はいたしておりませんけれども、この国会の開会前から頻りに問題とせられましたところの吉田内閣の企図しており又今日なおそれが続行されておりますところの行政機構の改革のいろいろな意図におきまして、各種の行政委員会の廃止ということと一緒に、この自治警察の廃止、各種の警察に関するところの公安委員会の廃止ということが、その廃止の対象の一つとして数えられて来ておつたということによつてわかると思うのであります。先ほど委員長の報告においては、木村法務総裁は岩木君の質問に対してかくかくと述べられたということを申しておられまするが、木村法務総裁は、昨日私の質問に対しましては、委員長が報告せられたのとやや異なることを私に答えているのであります。即ち、昨日の本院の地方行政委員会におきまして、この自治警の廃止と公安委員会の廃止ということについては、十分政府がその意見を持つているということをば、言葉において、或いは言外の意味において露呈いたしましたということは、これは確実な事実であります。私の申しますことの事実が事実そのものであるということにつきましては、これは地方行政委員会のこの審議についての速記録を皆様たちが御点検下さいまするならば、そのことは明白であるということを私はここに申上げておきたいと思うのであります。この法案は、そうした、この政府の警察制度を戰前の制度へ復元しようということと一連の関係に立つところのものでありまして、我らは、今日の警察制度をあの昔の制度に還してしまうというような、この政府の反動的な意図は、日本の民主化のために断固打ち砕かなければならないと思うものであるということを申上げておきたいのであります。(拍手)従つて、冒頭に述べましたような、この法案の要点といたしておりまするところの国警長官及び東京の警視総監の任免に対しまして、現行法の規定以上に内閣総理大臣の干渉と圧力とを更に一層加えようとするところの本改正案に対しましては、その点よりいたしましても我々は反対であります。
 又、この法案におきましては、その第六十一條の二におきまして、「内閣総理大臣は、特に必要があると認めるときは、国家公安委員会の意見を聽いて、都道府県公安委員会又は市町村公安委員会に対し、公安維持上必要な事項について、指示することができる。」といたしているのでありますが、現行の警察法第七章におきまして、国家非常事態のこの特別の措置の規定があるということは、皆様もよく御承知のことだと思うのであります。又、先に議定されましたところの保安庁法の第六十一條におきまして、非常事態に際しまして治安維持のために保安隊が出動するということについての規定があります。こうした規定以外に、特に別個に新らしいこういうところの規定を、この本法案において規定いたしておりまするようなものを設けるということは、私は必要はないと考えているのであります。国家非常事態の総理大臣の布告ということは国家公安委員会の勧告に基くことが必要なのでありまして、なお且つ、その布告は二十日以内に国会の承認を得るということが必要となつております。国会の承認を得られないか又は不承認の議決があつたときには、その布告は将来に亘つてその効力を失うということが警察法に規定されているのでありまするが、この法案におきましては、このような国会の承認を必要といたしておりません。ただ單に「内閣総理大臣は、特に必要がありと認めるときは」とのみ規定いたしておりまするということは、国会の権限を縮小するものでありますると共に、そうした分限に戻るところの、広汎にそれが抽象的に規定されておりまするところのものが運用されるところの憂いがあります。そういう意味におきまして、我々はこれにも賛成することができないのであります。又、東京警視庁の費用の一部を国庫支弁といたしますことも、これ又警視庁が内務省の一機関という昔の制度の復活であると考えます。
 今や日本の政治は、衆議院におきましては自由党の絶対多数によりまして、又参議院におきましてはその自由党と結び付くところの緑風会内部の一部の封建的な残滓勢力との共同戦線のために、ただ一路この反動化への道を私は辿りつつあると考えるのであります。特にこの警察制度の反動化のためには、国警本部の旧官僚らが絶えず緑風会内部の旧内務官僚のギルドメンに働きかけまして、この緑風会内部の官僚ギルドメンと国警の官僚との結託によりまして、地方行政委員会にかかりますところの警察制度の反動化が常に行われておるのであります。(「そうだ」と呼ぶ者あり、拍手)斎藤国警長官は、曾つて社会党内閣によつて登用されましたところの、現行警察法によるところの最初の長官でありました。彼が、今日におきましては、その登用された当時のこの態度を全く豹変いたしまして、鋭意民主主義の現行警察法の破壊のために働いておるのであります。私は、單に国警の一吏僚に過ぎないところの役人をとらまえて、かれこれと申しまするようなことは、意の欲せざるところでありまするが、(「それなら言わなければいいじやないか」と呼ぶ者あり)そこに官僚の本質が暴露されているということであります。曾つて社会党内閣の当時におきましては、頻りに秋波を我々に送ることを忘れなかつたところの緑風会内部の官僚ギルドメンの諸君は、今や自由党にみずからを売り込むことにいろいろ御努力になつておるのでありまするが、彼らは又いつの日においてか共産党の諸君が政権を確立するときが至りましたならば、そのときは今日の態度を一変いたしまして、共産党の徳田天皇の前に自己の古びた行政機能をば購わさすために低頭平身することを忘れない人たちであると言うことができると思うのであります。
 最後に、西郷委員長がこれらの反動主義者の圧力の前に屈して、法規上幾多の疑義があることをばあえて侵しまして、公報に公告するということもなく、深夜にわかに委員会を開会いたしまして、野党の審議要求をば封圧して、そうしてこの本法の採決をせられたいということは、私は公平なる良識に基いて行動すべきところの委員長の地位にある西郷君のために、深く遺憾と思うものであるということを一言附加いたしまして、降壇いたしたいと思うものであります。(拍手)
#33
○副議長(三木治朗君) 一松定吉君。
   〔一松定吉君登壇、拍手〕
#34
○一松定吉君 私は、この警察法の一部改正につきましては、実質から言えばこのままでは賛成はできないのであります。併しながら、委員会における我が党の岩本委員が、我々の懸念する点を総理大臣の代理である木村法務総裁に質した結果、木村法務総裁が我々の考えるところと一致した意見を述べられたということを今朝承わりまして、それならば、その程度に政府が考えるならば、我々も必ずしもこれに反対ということではいけまい、こういう考えで、私はそういう意味において賛成の意思を表明するものであります。(「その点を明らかにして下さい」と呼ぶ者あり)その点を明らかにいたしますることは勿論私の任務でありまするから明らかにいたしまするが、先ず第一、本法におきまして、この六十一條の二に、内閣総理大臣がいわゆる国家公安委員会の意見を聞いて、都道府県の公安委員会又は市町村の公安委員会に対して、公安維持上必要な事項について指示をすることができるという、この規定に関係のある事柄であります。皆様御承知の通りに、この国家公安委員会並びに都道府県公安委員会並び市町村公安委員会に対して、どういうような仕事をするものであるかということを研究してみれば、これらの点は、警察法に明らかに規定してありますように、いわゆるこれらの人が警察権を一手に握つている。そうして自分らの職権を警察官をして執行せしむる立場にあることは法文上明らかである。そういう警察権を握つているところの公安委員会に対して、総理大臣が、この六十一條の二によつて、いわゆる公安維持上必要な事項について指示権を持つということ。そうすると刑事訴訟法の百九十三條によると、検察官は警察官に対して必要な犯罪捜査等についての指示権を持つのです。そうすると、検事が警察官に対して指示権を持つことは、即ち、やはり公安維持上に必要な事項についての指示権を持つことになつているのです。これは刑事訴訟法の百九十三條並びに検察庁の規定において明らかにこれらの明文が示されている。そうすると、公安維持上必要な事項について検察官が指示権を持つ。検事総長は、同じくその警察権を握つているところの公安委員会に対して、公安維持上必要な指示権を持つ。これが即ち双方が指示権を持つということになつたときに、検事総長なり検察官の持つた指示権と総理大臣が公安委員会に対して持つたところの指示権とが矛盾撞着するというようなときには、一体どういうように調和するか。これがこの警察法の一部改正の六十一條の二についての我々の疑いです。これを明らかにしておかないと、総理大臣の指示権の行使と検察官の指示権の行使が競合したときは、一体それらの警察官はどういう態度をとればいいかということが明らかにならない。だから、これを明らかにすることが、この六十一條の二を認めるについて必要であることは言うまでもありません。然るにこの六十一條の二にはその点が明らかになつておらんのです。そこで我が党の岩木委員が委員会においてこれを総理大臣に質問した。ところが総理大臣は丁度欠席しておつたためにその代理として木村法務総裁が答えた。その答えたところによると、いわゆるそういうような特別の犯罪の捜査等に対し検察官が持つているところの指示権というものと、総理大臣が公安委員会に対して持つている指示権というものは、矛盾しないように特別の考慮を拂い、犯罪の捜査等についての総理大臣の指示権というものはこの中に包含しないのだ、こういうことを答えられたというので、それならばよろしいが、但しその点は国民一般が明らかに知らなければいけないのだ、それをただ委員会の速記録によつてそういうことが明らかになつているということだけでは、警察官も検事も国民もそれらの点について委員会の速記録は読みません。だから、私はどうしても、国民が一般に知るようにするのには、官報にこれを明らかに明記して、国民が成るほどこの六十一條の指示権というものはそういう性質のものであるかということを十分に認識するようにしなければならん。(「その通り」と呼ぶ者あり)これが、この壇上に立つて木村法務総裁が、委員会の速記録にあるのだからもう俺は答弁する必要はないだろうというようなことでなくて、国民一般にこの解釈を知らしむる必要上、この演壇からそれらの点をもう一度明らかにして頂きたいということを、私は木村法務総裁に対して要望すると同時に、私がこの法案に賛成するこれが一つの理由なんです。
 いま一つ、我々がこの法案に反対であるにかかわらず、私が賛成するという一つの事柄は、この五十二條の三です。五十二條の三には、特別区の存する区域における自治体警察の要した費用は、その特別区が負担するのである、都が負担するのだ、但し予算の許す範囲内においてその一部を国庫が負担すると、こうある。これはいいことです。いいことであるが、特別区だけにその費用の負担をするということが私は不公平だと思う。即ち六十一條の二において総理大臣がその各府県の公安委員会に対して指示をする、その指示の結果、仕事をして、その仕事によつて生じた費用は、特別区だけは国家が負担するけれども、他の道府県の総理大臣の指示に基く費用は俺は知らんのだということにこの規定がなつている。これです。これについて我々は、それは不公平だ。特別区のこれらの警視総監を総理大臣が任命するということであつたのを、衆議院において公安委員会が総理大臣の意見を聞いて任命するというふうに修正されたことは、非常に行届いた事柄です。併しながら、その費用を、特別区のいわゆる公安委員会の費用即ち東京都における費用だけは国庫が負担するけれども、その他、京都、大阪或いは全国の都道府県の総理大臣の指示によつて生じた費用は国家は知らんのだという規定はよくない。だから、この規定は何とかこれを修正しなければ、我々は賛成できないのだ。この点について、岩木委員に一つこの点を明らかにしてもらいたいということを私は要望しておきました結果、岩木委員から同じく総理大臣にこれを質問したが、木村法務総裁が、総理大臣の意見として、尤もなことだからして、そういうように総理大臣の指示に基いてその治安維持上必要な仕事をして生じた費用は、国庫はできるだけこれを補助いたしますという答弁があつたそうです。私はそれは不満足です。なぜ法文に同じように規定しないか。然るに、補助するということだけでは面白くないのであるけれども、責任を以てその通りに実行して後日予算編成のときには大いに考慮するということを言明せられたということでありますから、それならば、そのことを同じく、委員会の速記録でなくて官報に明らかに示して、国民をしてこれを納得させるような方法をとらなければならん。そういうようなことをしておいて、政府がそれだけの義務を負うことによつて、総理大臣の指示に基いて都道府県がその治安に基くところの必要な仕事をした、よつて生じた費用は、国庫がその責任においてこれを支出するということをもう一度明らかにして頂きたい。そういうことが明らかになつたということにおいて、私は條件付にこれは賛成するのです。私は、やはりあなた方と同じような態度であるけれども、何も政府がこれに賛成してその通りいたしましようと言うのに、なお且つ我々が反対しなければならんということはない。そういうことは本当の政治じやない。政治というものは、成るほどこれが国民のために利益だということについて政府が責任を以て行うということであれば、それは結構です。それにもかかわらず、少しばかりそこはお前意見が違うのだから反対しなければならんということは、それは余り正しい政治のやり方ではない。かように私は考えまして、この二つの点をいま一度木村法務総裁が総理大臣の代理としてこの国会議場の本会議において明らかにして、これが官報に載り、全国の国民が、関係者が、成るほどそうか、それなら我々は安心だというような態度に出て頂くということを條件にして、私は本案に賛成をいたします。(「明快」「何が明快だ」「政府は嘘をつきますぜ」と呼ぶ者あり、拍手)
#35
○副議長(三木治朗君) 堀眞琴君。
   〔堀眞琴君登壇、拍手〕
#36
○堀眞琴君 私は労農党を代表いたしまして、只今議題となつておりまするところの警察法の一部を改正する法律案に対しまして反対をいたすものであります。
 我々は警察の制度運営についてここで十分考えてみなければならんと思います。先ず第一に、警察は、人民の警察、民主的な警察でなければなりません。(「そんなことわかつているよ」と呼ぶ者あり)若しも警察が人民の敵であり、反民主的な警察であつたとしたならば、どうなるでありましよう。もともと警察が人民の警察でなければならんということは二つの点から論証できると思います。一つはその沿革であります。私は何もここでイギリスの警察制度がどういう形で発達したか、或いは又大陸の警察制度がどのような沿革を持つているかということをくだくだしく述べる必要はないと思います。(「聞かしてやつてくれ」と呼ぶ者あり)イギリスや大陸におきましても、警察制度はそもそも人民の生活を保護するために、いわば自助的な組織として出て参つたものでありまして、決して本来的な中央集権的な権力の下に発生したものではないということを、(「その通り」と呼ぶ者あり)私は先ず第一に指摘しなければならんのであります、又その機能から申しましても、警察には勿論犯罪を予防する或いは犯罪者の捜査を行うとかといつたような、司法的な警察の機能があるのでありまするが、併しそれにも増して重要なことは、社会の生活を保護する、人々を保護するという機能が農も大事なのでありまして、警察が、いやしくも人々の生命に対して危險を與えたり或いは財産に対して侵害するがごとき者に対して、これを保護するということは、警察の本来の任務でありまして、若し警察がそのように保護的な機能を果し得ないとするならば、それは警察の名に値いしないものと申さなければならんのであります。(「その通り」「幼稚な議論だ」と呼ぶ者あり)日本の警察は終戰後一応民主的なものとして発足いたしたのでありまするが、残念ながらその機能において、保護的な、或いは助成的な、民生的な機能をともすれば忘れがちであり、(「そうだ」と呼ぶ者あり)むしろ司法的な、司法警察的な機能だけが前面に押し出されているかのごとき感を與えることは、甚だ残念だと申さなければなりません。(「その通り」と呼ぶ者あり)この点から私は、先ず警察の法規は、人民の警察ということを目的にして規定されなければならず、よしんばその規定があつたところで、それが侵害されているならば、これを本来の警察機能に還さなければならんということを、先ず第一に指摘しなければならんと思うのであります。
 次に第二に、私は、警察は民主的な組織、民主的な運営を持たなければならんということを指摘したいと思うのであります。警察の権力はできるだけこれを地方的に或いは地方分権的に編成されることが望ましいのであります。というのは、若しもこれが中央集権的に編成され、そして事実上の力としてそれが発動する場合においては、いわゆる警察国家を出現するのであります。歴史上十九世紀までの警察国家は、専制君主の下に強力な事実的な力としての物理的な力を持つたところの組織としてこれが編成されました。いわゆる警察の中央集権化が行われ、同時に秘密警察が利用されまして、あらゆる人民の活動、経済的な活動にしろ、或いは又政治的な活動にしろ、或いはその他の社会的な活動にしろ、すべてこれが弾圧を受けたのであります。このことが十九世紀までの国家体制が警察国家として非難された主要なる理由であると申さなければなりません。従つて、こういうような体制を改めまして、警察の組織を民主化するというためには、できるだけ警察の中央集権化を排除しなければなりませんのでありまするが、今回の修正法案を見まするというと、警察の権力を中央集権化しよう、総理大臣の行政権の下にこれを統轄しようという意図が見られるのでありまして、このことは、取りも直さず、警察の権力集中、中央集権化の傾向として、我々は排除しなければならんと思うのであります。それと同時に、警察は、事実的な力を持つております物理的な強力組織であります。その手には武器を持つているのであります。曾つては警察の官吏、警察官はいわゆるサーベルを吊つておつたのでありまするが、当時の全体主義的な日本の君主制の下においても、警察官のサーべルを抜くことにつきましては強い規制が設けられておりまして、勝手にこれを使用することは禁止せられておつたのであります。今日警察官はサーベルを吊つてはおりません。棍棒とピストルを持つております。ところが、その泥棒にしろ、ピストルにしろ、今日ではしばしば不当にこれが使用されるということを我々は見ておるのであります。例えば、この間も政府当局の言明によりまするというと、ピストルは、若しそれが必要な場合においては、幾ら射つても構わんのだというようなことが公然と述べられて、それが必要なる場合にはという條件を付けておるのでありまするが、その必要なる場合の判断は、すべて個々の警察官にその判定が任されているということでありまして(「そうだ」と呼ぶ者あり)かくては武器を携行するところの警察官の人民に対するところのこの事実的な力というものがどんな結果をもたらすかは、全く私ども想像に余りあるものと申さなければならんのであります。
 このようにいたしまするというと、民主的な警察が編成され、そして、それが組織の上からも又その運営の上からも、飽くまでも民主的でなければならんと思いまするが、そのためには、例えば現設けられておりますところの公安委員会のごときものを強化して、そして、時の政治勢力、殊に政府的な組織から獨立のものとして、警察そのものの運営を最も民主的ならしめることが今後の警察の任務だと申さなければならんのでありまするが、今回の修正案は、残念ながらそれに逆行するものであり、延いては将来日本に警察国家を再現する危險をすらその中に含むものだと申さなければならんのであります。その意味におきまして、我々はこの法案に反対を表明するものであります。(拍手)
#37
○副議長(三木治朗君) 兼岩傳一君。
#38
○兼岩傳一君 岩間正男に修正方の手続をしてあるはずでございます、岩間正男に……。若しその手続が未だ到達していなければ、さように御変更願いたいと思います。
#39
○副議長(三木治朗君) 岩間君であつたのでございますが、兼岩君に変えてくれということになつております。
#40
○兼岩傳一君 それをもう一度御変更願うように手続をお起しを願いたい。さよにお計らい願います。
#41
○副議長(三木治朗君) 岩間正男君。
   〔岩間正男君登壇〕
#42
○岩間正男君 私は日本共産党を代表しまして、只今議題となつておりますところの警察法の一部改正法案に反対するものであります。
 改正の要点、主な三点につきましては、先ほどの討論者によりましてしばしば指摘されましたように、今まで国家公安委員会或いは東京都特別区公安委員会に属しておりましたところの国警長官並びに警視総監の任命権を総理が独占しようと、こういうような原案であつたのであります。これについて衆議院におきましては或る種の修正がなされておつたのでありますが、この結果におきまして、実際行われる面におきまして殆んど影響がないということは、今更私がこれについて多く説明を必要としないと思うのであります。こういうような、いわば首相の権限が非常に強化拡大されることによりまして、今まで敗戦後作られましたところのこの警察の民主化、そしてその方向に公安委員会が作られまして、その指示によりまして、人民のための警察、こういうようなやり方が、全く性格をここで一変せざるを得ない、こういうことになつて来るのであります。無論、現在の警察のやり方を見ますというと、このような性格はすでにすでに最近のこの実際運営の面に現われているのであります。例えばメーデー事件や、或いは五・二五事件と呼ばれる事件、更に早大事件なんかによつてとられましたところの警察の態度につきましては、誠にこれは人民の血税によつて養われておるところの警察官としては言語道断のやり方だと言わざるを得ないのであります。(「暴力団だ」と呼ぶ者あり)今や全く警察は国民のための警察ではなくして、全く政府の傭兵或いは私兵的な性格を有し、まさに民族の独立と自主を愛好するところの国民運動を弾圧するところの組織として今国民の前に嚴然と聳えようとしておるのであります。而もこういうようなやり方に対しましても、なお例えば木村法務総裁のメーデー事件に対するところの当院におけるところの質問に対する答弁のごとく、あれでは、まだやり足らなかつた、もつとやればよかつた、こういうような説明によつても明らかなように、又早大事件後におきまするところの吉田総理が一閣僚幹部に漏らしたというのでありますけれども、警察に多少の行き過ぎはあつても士気を沮喪するようなことはやめろ、こういうような、誠にこれは、国民によつて選ばれたところの、国会によつて選ばれたところの総理大臣としては、あるまじきところの言動をやつておるのでありますが、(「ひどい扇動だ」と呼ぶ者あり)こういう言動そのものによつても明らかなように、今や、はつきりこれは、政府の私兵的な、傭兵的な彈圧機関として全く国民から遊離したところの存在になつておるのであります。
 こういう点を指摘しますと同時に、なお今度のこの法案改正によりまして、特に総理の警察に対するところの独裁権が非常に強化されておる点、なぜ一体こういうようなことが現実に必要であるかという点におきまして、我々は見逃すことのできない多くのものを感ずるのであります。それは言うまでもなく、吉田内閣の現在の悪政、いわゆる平和、安保の二條約並びに行政協定によりまして、まさに日本国民の利益に奉仕するのではなく、日本国民の利益を完全にこれはあえてアメリカに売渡し、そうしてそれによるところのもろもろの諸惡が今日足下から起つておる。これに対するところの国民の反対、(「いつも同じことじやないか、そんなことしか言えないのか」と呼ぶ者あり)こういうものが激しく起つておることは、先ほど社会党の第二控室の松浦君の、例えば防潜網によるところの漁業の損害に対するあの質問に対しての外務大臣の答弁を聞いても明らかだろうと思うのでありますが、これは單なる漁民にだけ起つている問題じやなくて、土地取上げに対するところの農民の問題、或いは警察予備隊が強化されることによつていろいろな文化施設がその土地を取られる問題、或いは平和といつて独立が発効したと言われる今日、なお三百幾つの永久或いは一時的な施設が全面的に日本のあらゆる所に網の目のようにして、今日行政協定の結果、日本は全くこれはアメリカの軍事基地として組織されておるのであります。こういうような形においては、どうしてもこれは民族の生活権を守るということは当然のこれは権利であります。こういうような運動が起るのでありまするから、政府は現在のその売国的な政策を変えない限り、どうしてもこれを弾圧し、これを圧迫して、彼らがアメリカの下に番頭として約束したところの任務を遂行しなければならない。又そのためには、最近の行政協定、例えば第二十四條の緊急規定の発動のようなことも、これは必要な事態が起らないとも限らないのであります。そうして、行政協定第二十四條によりますというと、これは言うまでもなく、米軍の指揮下に警察予備隊、国警、自治警と、その他すべてを挙げてこれを編入し、そうしてそれをアメリカ軍の指揮監督の下に委ねる。これは共同防衛措置ということになるのでありまするが、当然行政協定のこのような規定によりまして急速に警察を一本化し、これを総理大臣の権限下に握るということは、今やはつきりとしたところの一つの要請となつておる。いわゆるアメリカの要請によりまして、このような性格の警察の再編成ということは、今の行政協定、二條約を結んだところの政府としては、当然陷らざるを得ないところの帰結なのであります。このようにしまして、曾つて行われましたところの東條時代に優るところの、いわゆる行政、軍事、警察の三権を握りましたところの独裁的な性格がますますここに強化されることになつたのであります。これによつて何が起るかということは私は多く申上げる必要がない。すでに先ほどから多くの論者が申されたところであります。憲法による基本的人権が完全にこれによつて侵害される。破防法とも関連しまして、これは憲法の軽視というような形で現われるであろうということ、又警察法がそもそも作られましたところの精神というものは完全に蹂躪される。殊にも前文、第一條の目的、このような国民のために奉仕するところの警察の姿というものは完全にこれは失われるでありましよう。又地方自治体の自主性というものは、事実上これは、このような警察権の強化、或いは首相の指示によるところの命令、指揮系統の統一によりまして、完全にその根拠をなくしてしまうであろうということは、私は、はつきり指摘せざるを得ないのでありまして、その結果は挙げてこれはアメリカの軍事基地日本をして、来たるべき場合におきまして日本をその侵略基地として、又その手先として戰争に駆り立てるところの、このフアシズム的な体制をもつともつと強力に推し推める結果が、明らかにこれは我々の前に押し付けられているのであります。こういうものに対してどうして一体我々が賛成することができるかどうか。これは多くの同僚諸君とも、もつと民族を憂える立場から、真にこれは胸襟を開いて話してみたいところだと我々は考えるのであります。(「何を言うんだ」「そうだ」と呼ぶ者あり)而も現在警察組織がそのようなやり方をしまして彈圧的な警察体制を強化したとしましても、果してそれなら所期の目的を達することができるであろうかどうかという問題であります。この点については諸君はこれはうつかりしていられるのではないかと思う。現在警察の内部を皆さんが真劍にこれは労働者としての警察官の立場に立つてこれは一体お聞きになつているかどうか。我々は警察官も労働者だと考えているのです。今日国民の敵のように至る所でこれが糾彈されているのでありますが、労働者としてこの警察官を見るときに、誠に同情せざるを得ない立場にある。それは言うまでもなく勤労が非常に過剩でありまして、そうしてまさに重労働が押し付けられているのであります。そうして、最近の不当な強権、これらの背後からの強力な圧制によりまして、止むを得ずいろいろな行動をとらざるを得ない結果、そこに傷害事件なんかに金を、これに対して職務による障害補償の問題なんかも最近きめられたのでありますが、最高百万円というような、いわば警察官一人の命を償うためにそういうようなことまで決定されて奨励金がこれは付けられているのであります。こういうような態勢をせざれば今や動かないほど、警察官の内部事情というものは、非常に私は今日これは疲弊消耗していると思うのであります。警察官のこういうような態勢に対しまして、もうその妻や子供が歎いている。併し警察官として自分の任務を盡さなければ食えないから止むなくやつているのだというように警察官の多くは語つているだろうと思う。更に、まさに次に来たるべき新らしい時代に対して、根本的な彼らは恐れ、恐怖を持つている。彼らはしばしばこれはひそかに漏らしている。我々は心からやつていない。命令だから仕方がなくやつている。又孫子の将来というようなことを考えると、果して国民を強圧する、こういうような役割をやつているというと先のことが案じられる。こういうことは、しばしば警察官の述懐として述べられているのであります。これは自由党の諸君なんかにはこういうことは恐らく伝えないだろうと思う。(笑声)こういうことを伝えるというと、意気地のない警察官だとか、やり足らない警察官だとか、こういうようなことになつて、そういう警察官を雇つては駄目だというので、即刻首になつてしまう。諸君のような支配階級に誰が一体真相を漏らすものですか。労働者は労働者の味方であるところの我々にしかこれを漏らさない。だから君たちは残念ながらこれを知ることができない。斎藤国警長官が一生懸命になり、木村法務総裁がこのようなことを知ろうと思つたつて、残念ながらあなた方は、これは特権階級としてこういうような警官を使つて、いわば手足のように使つて、道具のように使つておる者に対して、而もこれに違背すれば権力を以て立ちどころにその首を奪うというようなやり方に対しては、絶対こういうような真相は漏らされないだろうと思う。(「知らぬは法務総裁ばかりなり」と呼ぶ者あり)
 このような現在のやり方を見ますときに、どうして一体彼らが現在置かれているところの立場について、つらつら胸に手を当て、日夜これは考えざるを得ない。日本国民の今日落されている姿、(「時間々々」と呼ぶ者あり)この一体、売国的な、植民地的な姿、そうして、その中にあつて、外国、アメリカの、まさに又その手先の政府の、まさに番犬的な立場をとつて、而も愛する日本国民を彈圧しなければならない自分の生活態度の矛盾というものについては、良心あるところの労働者階級でもありますところのこの警察官としては、絶対にこれは得心の行くはずはない。(笑声)君たちは笑つておりますけれども、笑う者が笑われるであろうということは、もう時間の問題じやないか。もうすでにそういうふうになつておる。従つて、彼らは良心的に確信を持つてその任務を遂行するということはない。絶えず良心に恥を感じ、そうして何だか割切れない感じを持つて今日やつておる。警察官の諸君といえども、まさに民族的な一片の良心があるのだということを私は今日信じております。
 このような形の中に、一部の悪質幹部は、番犬吉田内閣に奉仕する立場から、ぎりぎりこれらの者に対しまして強制労働を強化して来る、こういう形で今日現在の警察行政が進められておるのでありますが、このような方式が長く続くはずはない。だから、如何に吉田内閣が独善的な形を以てアメリカの命ずるままに警察を強化し、警察予備隊の下請、或いは破防法の下請的な任務をやらせようとしても、これは、はつきり下から崩壊せざるを得ないところの、科学的な、社会的な原因、経済的な原因を、はつきり持つておるのだということを私は指摘いたしたい。若しこれに対して異議のあるかたは、十分に、木村君とか、安井君のごとき、先ず一番先にお調べになつて御覧になれば、はつきりするのであります。
 我々はこういうような立場から、このような時代に反した、いわばもう前時代的な警察国家の体制に再び日本を戻そうとするようなこの警察法の改正に対しましては、絶対にこれは賛成することができないのでありまして、我々はこのような独裁政治の現われであるところの権力、強権の馬鹿らしい使用に対しましては、飽くまでも反対することをはつきり声明しまして、私の反対討論を終る次第であります。(拍手)
#43
○副議長(三木治朗君) 法務総裁から発言を求められました。木村法務総裁。
   〔国務大臣木村篤太郎君登壇、拍手〕
#44
○国務大臣(木村篤太郎君) 一松議員のお求めによりまして、この際、政府の見解を明らかにいたしたいと考えます。
 改正法案第六十一條の二の、「公安維持上必要な事項」と申しまするのは、主として警備運営等に関する事項を言うのでありまして、犯罪の捜査は含まれていないのであります。ただ治安上特に重要な場合には、捜査に関しまして、捜査態勢を整えさせるため、例えば警察の応援関係について指示をするようなこともあり得るのであります。併し捜査そのものについて指示する意図はないのであります。捜査につきましては、警察と検察との関係は、刑事訴訟法によることになつておるのでありまして、警察法は一般法で、刑訴の特別法ではないのでありますから、刑事訴訟法に違反するような指示はでき得ないものであると考えております。
 第二に、総理大臣の指示に基きまして、特別区の費用について、一部国庫の予算の許す限りにおいて負担をすることに規定はなつておるのでありまするが、この特別の指示によりまして普通の自治警察についても特に費用が要つた場合におきましては、それについては、将来国庫において予算の許す限りこれを補填いたしたいと、こう考えておる次第であります。(拍手)
#45
○副議長(三木治朗君) これにて討論の通告者の発言は全部終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#46
○副議長(三木治朗君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。(拍手)
 議事の都合により、これにて暫時休憩いたします。
   午後二時十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後六時五十分開議
#47
○議長(佐藤尚武君) 休憩前に引続き、これより会議を開きます。
 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
本日衆議院から左の両院協議会成案を受領した。
 通商産業省設置法案両院協議会成案
 通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案
 農林省設置法等の一部を改正する法律案両院協議会成案
 大蔵省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案
 保安庁法案両院協議会成案
 海上公安局法案両院協議会成案
 運輸省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 国家行政組織法の一部ら改正する法律案両院協議会成案
 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 日本電信電話公社法案両院協議会成案
 労働関係調整法等の一部を改正する法律案両院協議会両案
 地方公営企業労働関係法案両院協議会成案
本日国家公務員法の一部を改正する法律案外一件両院協議会参議院協議委員において正副議長を左の通り互選した。
      議長 草葉隆圓君
      副議長 杉山 昌作君
本日両院協議会参議院協議委員議長から左の報告書を提出した。
 保安庁職員給與法案両院協議会成案報告書
本日衆議院から左の両院協議会成案を受領した。
 保安庁職員給與法案両院協議会成案
     ―――――・―――――
#48
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、
 通商産業省設置法案両院協議会成案、
 通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案、
 農林省設置法等の一部を改正する法律案両院協議会成案、
 大蔵省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案、
 大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案、(いずれも衆議院送付)
 以上五案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず協議委員議長の報告を求めます。協議委員議長河井彌八君。
   〔河井彌八君登壇、拍手〕
#50
○河井彌八君 只今議題となりました通商産業省設置法案外四件の両院協議会の経過及び結果を御報告申上げます。
 一昨二十九日に両院協議会を開会いたしたのであります。衆議院側の倉石忠雄君が議長の職を執られたのであります。先ず衆議院側からこの協議会の開催を要求した理由を申述べられ、そして更に衆議院から修正案につきまして質問をいたしたのであります。その主な事柄を申上げますると、外局、内局の問題であります。それからもう一つは部を廃止した問題、それから更に又林野庁の営林局の移転及び廃止、設置等の問題であります。これに対しまして参議院側からは、楠見委員が最も明瞭に且つはつきりした強い印象を以ちまして、参議院の修正の理由を説明いたしました。そこで暫く懇談のために休憩いたしましたが、その休憩を終りまして、かような結論になつたのであります。即ち只今発表のありました通り、通商産業省設置法案は参議院議決の通りとするという成案が成立つたのであります。なおその他の四案につきましても、同様、参議院議決の通りとする成案が成り立ちました。これは全会一致を以て、さように決定いたしたのであります。
 その際衆議院の側の議長から申合せ事項として協議会に提出されたものがあります。即ちこれを読んでみますると、
  「中央及び地方を通ずる行政機構
  につき徹底的な調査研究を行い、
  理想的な機構を確立するため、強
  力な調査機構を設くべきである。」
 という申合せ事項であります。これ又、全会一致を以て決定いたした次第であります。
 これを以て報告を終ります。(「名議長」と呼ぶ者あり、拍手)
#51
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより成案の採決をいたします。通商産業省設置法案外四件の両院協議会成案全部を問題に供します。五件の成案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#52
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて五件の成案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#53
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して
 保安庁法案両院協議会成案、
 海上公安局法案両院協議会成案、
 運輸省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案、
 国家行政組織法の一部を改正する法律案両院協議会成案、
 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案両院協議会成案(いずれも衆議院送付)
 以上五案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず協議委員議長の報告を求めます。協議委員議長河井彌八君。
   〔河井彌八君登壇、拍手〕
#55
○河井彌八君 保安庁法案外四件の両院協議会の経過及び結果を御報告申上げます。
 只今報告いたしました通商産業省設置法案等の両院協議会が終了いたしまして、直ちにこの五案の両院協議会を開いたのであります。衆議院側の倉石忠雄君が議長の職を執られて協議に入りましたが、これにつきましては、何らの発言もなく全会一致を以て、すべてそれぞれ参議院議決の通りとするという成案が決定せられた次第であります。
 これを以て報告を終ります。(拍手)
#56
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより成案の採決をいたします。保安庁法案外四件の両院協議会成案、全部を問題に供します。五件の成案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#57
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて五件の成案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#58
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、日本電信電話公社法案両院協議会成案(衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず協議委員議長の報告を求めます。協議委員議長鈴木恭一君。
   〔鈴木恭一君登壇、拍手〕
#60
○鈴木恭一君 只今議題となりました日本電信電話公社法案に関する両院協議会成案につきまして、両院協議会の経過並びに結果について御報告申上げます。
 両院協議会は、一昨二十九日開会、愼重且つ熱心に協議を行なつたのであります。先ず衆議院側を代表して橋本登美三郎君より、衆議院が両院協議会を求めるに至つた理由について説明が行われたのであります。即ちその理由を要約いたしますと、本法案に関して参議院の修正いたしました十二カ條のうち、次の三点についてでございます。
 その第一は、本法案第二十八條第二項で、公社の職員が町村の議会の議員にのみ兼職が認められていた原案を、市の議会の議員にもなれるように修正したことは、日本国有鉄道の例もあるので、原案によることが望ましいというのであります。
 その第二は、本法案第四十三條第六号及び第七十二條但書の修正であつて、それは公社の役員及び職員の給與に関して、経済事情の変動その他予測することのできない事態に応ずるため、特に必要があつて、郵政大臣の認可を受け、国会の議決を経た金額の範囲で、臨時に給與を支給することができるように規定したものでありますが、これは財政法上及び会計法上、問題であるというのであります。
 その第三は、公社の国庫納付金に関する規定を削除した修正でありますが、この公社は政府の全額出資によるものであるから、その利益金の一部を国庫に納付する制度は存置する必要があるとする点であります。
 以上の三点に対して、新谷寅三郎君より参議院側を代表して、修正の理由について説明が行われたのであります。即ち第一の点に対しては、日本国有鉄道においては、原案のごとくに規定されているが、專売公社においては、かかる規定は置かれていない。従来の官庁の例にとらわれず、でき得る限り公社が企業体として成長できることを考慮し、且つ職員が業務上支障ある点で、市と町村とを区別する理由は乏しいので、かかる修正を行なつたこと。第二の点に対しては、役員及び職員の給與は、第七十二條によつて予算で定められた給與額を超ゆることを許されない。従つて、経済事情の変動その他予測し得ない臨時支出の必要が生じた場合、予算がないために支給ができないことになるから、一定の限度に限り、主務大臣の認可を得て、臨時に給與を支給し得る途を講じ、この欠陷を是正する必要があること。第三点に対しては、この納付金制度は、国の公社に対する出資の利益還元にあるとしているが、公社経営上の利益は、繰越損失の補填、設備及び事業の改善、料金の引下げに当てるべきであり、且つ国有鉄道で規定されているように、損失を一般会計が補填する規定のないこの公社が、利益の一部を国庫に納付することは不合理であると認められること。
 以上が新谷寅三郎君の説明の要旨でありますが、同君の説明が終つてから、両院協議会は懇談会に入り、問題の三点について参衆両協議委員との間に、一時間近くに亘り種々意見の交換を行なつた後、懇談会を閉ぢまして、両院協議会は、両院それぞれ打合せのため一旦休憩に入つた次第でございます。その後両院協議会を再開いたしましたところ、別段協議委員より発言もなきため、議長発議によつて参議院議決の通りとする案の採決を行いました結果、全会一致を以て可決せられましたので、ここに両院協議会は成案を得るに至つた次第でございます。
 以上御報告申上げます。
#61
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより成案の採決をいたします。成案全部を問題に供します。成案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#62
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて成案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#63
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、保安庁職員給與法案両院協議会成案(衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。両院協議会成案は、印刷配付が間に合いませんので、朗読を以て代えることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。参事に朗読させます。
   〔参事朗読〕
   保安庁職員給與法案両院協議会成案
  衆議院議決案の一部を次のように改める。
  第二十八條第三項、第六項及び附則中「七月一日」を「八月一日」に改める。
  附則第二項中「第二十七條」を「第二十七條、第二十八條」に改める。
  附則第十一項恩給法第二十三條第五号の改正規定のうち第五号中「海上公安官」の下に「及海上保安士タル海上保安官」を加える。
  同第三十八條ノ四の改正規定中『「保安庁」に改める。』『「保安庁及び海上保安庁」に改める。』に改める。
    ―――――――――――――
#66
○議長(佐藤尚武君) 先ず協議委員議長の報告を求めます。協議委員議長草葉隆圓君。
   〔草葉隆圓君登壇、拍手〕
#67
○草葉隆圓君 只今議題となりました保安庁職員給與法案両院協議会成案につままして、その協議会の経過並びに結果について御報告を申上げます。
 先ず衆議院を代表いたしまして青木正君は、衆議院が両院協議会を求められました理由につきまして、保安庁職員給與法案は、保安庁法案がすでに両院協議会の成案を得まして成立いたしておりまするし、明八月一日より施行されまする関係上、これと一体をなしておりまする職員給與法案は、是非成立させまする必要がありますることの点を縷々説明があつたのでございます。
 次いで衆議院側におきましては、田中伊三次君より、衆議院人事委員会におきまして検討いたしました修正案について説明され、これを本協議会の成案として御了解願いたい旨の発言があつたのであります。ここで参議院側より千葉信君が、本法案に対しまする参議院人事委員会におきまする審議の経過につきまして説明せられ、直ちに懇談に移つたのでございます。懇談に入りました後、一般職の職員の給與との不均衡、保安庁職員内部におきまする不公平、これは第十二條の扶養手当に関するものでありまするが、これらの点を中心といたしまして種々協議を行いました結果、本法案につきましては、なお十分検討を要する点がありまするが、保安庁法案も成立いたし、而も今国会の会期も甚だ切迫いたしておりまする現在、質すべき点は、他日慎重に検討の上行うことといたしまして、今日は最小限度必要なる修正にとどむべきであるという支配的な意見から、採決を行いました結果、三分の二以上の賛成を以ちまして、成案を決定いたしたのであります。
 次に成案を申上げます。
   保安庁職員給與法案両院協議会成案
  衆議院議決安米の一部を次のように改める。
  第二十八條第三項、第六項及び附期中「七月一日」を「八月一日」に改める。
  附則第二項中「第二十七條」を「第二十七條、第二十八條」に改める。
  附則第十一項恩給法第二十三條第五号の改正規定のうち第五号中「海上公安官」の下に「及海上保安士タル海上保安官」を加える。
  同第三十八條ノ四の改正規定中『「保安庁」に改める。』を『「保安庁及海上保安庁」に改める。』に改める。
 以上でございます。以上をもつて御報告といたします。
#68
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより成案の採決をいたします。成案全部を問題に供します。成案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#69
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて成案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#70
○議長(佐藤尚武君) 二の際、日程に追加して、労働関係調整法等の一部を改正する法律案両院協議会成案、
 地方公営企業労働関係法案両院協議会成案、(いずれも衆議院送付)
 以上、両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず協議委員議長の報告々求めます。協議委員議長一松政二君。
   〔一松政二君登壇、拍手〕
#72
○一松政二君 只今議題となりました労働関係調整法等の一部を改正する法律案外一件両院協議会成案につきまして、その協議会の経過並びに結果について御報告申上げます。
 協議会は一昨七月二十九日並びに三十日の両日に亘つて開かれ、その間愼重且つ熱心に協議が行われたのであります。一昨二十九日両院議会における本院側の議長には私が、副議長としては波多野林一君が互選せられ、衆議院側の議長は倉石忠雄君、副議長は西村久之君に決定せられ、両院協議会の初回の議長には倉石忠雄君がこれに当り、協議に入つたのであります。
 先ず衆議院側を代表いたしまして島田末信君は、衆議院が両院協議会を求めた趣旨につきまして、今般の労働法改正法案につきまして、参議院において愼重審議をせられ、相当の修正をなされた点について、衆議院としてはできるだけこれを尊重するという態度を以て検討いたしました。その結果、衆議院としましては、独立後の事態に対処し、労使関係を合理的、平和的に処理し、経済自立の達成と、公共の福祉を保持する上において、又実際上の法の運用面から見ても、この際若干の重要な点について、参議院の再考を願い、適切なる成案を得たい旨の説明がなされたのでありますが、これに対しまして、参議院側は、中村正雄君が本院を代表して、修正議決に至つた経過について、先般本院において、本会議に報告せられました大要について説明せられたのであります。その詳細は重複の嫌いがありますから、速記録によつて御覧を願いたいと思うのであります。
 それからいろいろ協議に入つたのでありまするが、なおお互いに肚を割つた話合いをするために、速記を中止したり、いろいろ懇談にも移りましたり、あらゆる方法を以て論議いたしたのでありますが、先ず衆議院側の参議院の修正に対する最後の案を示してもらいたい。こういうことで、衆議院側の考え方として島田末信君から、労働関係法規の改正案のうち、労働基準法の一部を改正する法律案については、参議院修正の通り衆議院としてもこれに同意を表すべき方向に意見をまとめるため努力を続けている。併しながら労調法等の一部改正案及び地方公労法案に関する修正のうちの若干の点については、同意のできないものがあり、政府としても労働問題の処理上動きのとれない点も明らかになつた。誠に遺憾ではあるが、そのままでは応じがたい旨の発言がありまして、そうしてその具体的要件の七カ條を挙げて我々に説明があつたのであります。
 衆議院側の意向を申上げますと、労働関係調整法等の一部を改正する法律案のうち、労調法関係では、第一に緊急調整の点、公労法関係では公共企業体における協定と予算との関係及び国営企業職員に関する国家公務員法の適用除外の点等が問題とされ、次に地方公営企業労働関係法案につきましては、地方の條例と地方公営企業の協定との関係、地方公営企業における予算上履行不可能な協定についての措置、地方公営企業における争議行為に関する点及び地方公務員中の單純労務者の範囲等の諸点について、つまりその七カ條の点について同意しがたい旨主張せられた。
 その理由を申上げますと、第一に、緊急調整について、中労委の事前の同意を要するとした参議院修正は、実際問題として中労委の使用者或いは労働者、いずれかの一方の委員が、一人でも会議に出ることを拒否すれば、中労委の同意を表明する方法がないということになつて、緊急調整制度を認めながら、それが実際上動きのとれないということになつては、我々立法府としては、かような法律を作るわけには行かない。この点は、中労委の意見を聞くという程度に改めてもらいたい。なお緊急調整に関する参議院修正の爾余の点、例えば決定権者を内閣総理大臣にするとか、要件を更に嚴格に表現するとかという点については異議はないと申しておりました。
 第二に、公共企業体における協定と予算については、参議院修正のごとく、政府が国会の承認を得るため、できるだけの措置を講ずるように努力する義務を課することは、政府を拘束しないという建前に反するのみならず、国権の最高機関たる国会の意思に対して協定が不当に制限圧迫することになる虞れがあるから、従来の慣行上確立されているところに従つて、法文上は現行通りとすることが至当であるとの意見でありました。
 第三点は、公労法の適用を受ける国営企業の職員たる国家公務員について、参議院修正のように、団体交渉又は労働協約を制限するような規定は、一切これを排除するというような包括的な規定については、国営企業の職員といえども公務員たるに違いはないのであるから、その利益を保護するためには、原案のごとく明確に適用除外の規定を列挙して置く必要があるというのであります。
 第四点としては、地方の條例と地方公営企業の協定との関係につきましては、條例に牴触する協定が締結されたときは、直ちに地方公共団体の議会に條例の改廃案を付議するとなす参議院修正は、協定が当然に條例に優先した効力を認めることになるので、この点については原案のごとく、このような條例違反の協定は一応議会の承認を得て初めて條例改廃の措置をとることとするのが至当ではないかという意見であります。
 第五は、地方公営企業における予算上履行不可能な協定についてでありますが、この点に関しては、参議院では公労法第十六條におけると同様な修正がなされたのでありますが、これについては公労法の場合と同じく原案通りとすることが適当ではないかという意見であります。
 第六は、争議行為に関して地方公営企業については一切の争議行為が禁止されているが、参議院の修正では違法の争議行為を共謀、教唆、扇動することの禁止規定が削除されており、公労法の規定にも同様の規定があるので、地方公営企業のみにこれを許す理由はなく、而も争議行為を現実に指令する組合幹部は、おおむね組合の專従者であつて、指令を下すだけで、実際の争議行為には参加せず、指令に盲従した一般組合員だけが処分されるという不合理が生ずるから、原案通り禁止規定は置くべきであるとの意見であります。
 最後に第七の点は、地方公務員中の單純労務者の範囲についてであります。参議院の修正においては、これら單純労務職員について、地方公務員法を準用して団体交渉権を認められたが、この点についは、政府もしばしば特別の立法措置を至急講ずべきであると公約しているのであつて、この問題を一挙に解決した参議院修正の趣旨については、衆議院側も異議はないのであるが、ただ單純労務者の範囲については、必ずしも明確でない。実情極めて複雑であるから、これを政令で定めることとして、疑問の余地がないようにすることが必要ではないかと信ずる等の意見を述べられまして、参議院側の再考を求めて参つたのであります。
 そこで参議院側は、この衆議院の要求をそのままそこで討議をすることをやめまして、別室に一応引上げて、そうして先ず参議院側の意見をいろいろ闘わしましたが、先ずこの七点では殆んど参議院修正を又元へ戻すような結果になるので、それでは面白くないから、もつと絞れるだけ衆議院のほうで絞つて出すべきではないかという意見でありまして、その交渉に不肖私を命ぜられたものでありまするから、私がいろいろ折衝をいたしまして、以上七点の修正案の中の五点だけ、二点は参議院修正案の通りに單純労務者の範囲を政令で定めるという件と、それから條例に違う協定をなした場合には、直ちに條例を改正するということについては、議論をいたしましても、大した相違がないので、参議院側の修正をそのまま呑もう。七点のうち二点は参議院修正通りにいたしまして、第四十條にあるいわゆる適用排除の点につきましては、原案の通りでなく、原案をかなり拡げて、適用排除の範囲をかなり拡げまして、参議院側としても、やや満足するような点に達したのであります。でありますから、七点のうちの三点はおよそ我々の主張の通りであるし、あとにはいわゆる公労法と地方公営企業の予算上の問題につきましては、参議院側の修正とはやや趣きを異にしておりますけれども、緑風会の修正案でありました通りの点で落着きまして残りの二つ、いわゆる緊急調整の問題につきましては、いろいろ議論がありましたが、すでに参議院において、これを原案には、労働大臣であつたものを総理大臣とし、それからその発動の條件を嚴しく縛つておりますから、衆議院の意見を聞くということに、参議院側としても多数の人は、これに承諾する態度に出たわけであります。ただ参議院側の一応排除した地方公営企業の場合のいわゆる煽る、そそのかすという問題を参議院でこれを削除する場合におきましても、さほど重要には考えていなかつたけれども、お互いの一致点に達する場合に、それではそれを省こうということになつてやつた関係もありまして、これを復活いたしましても、大多数の人には異議はなかつたわけであります。従いまして、およそ参議院の修正案とやや満足を得べきところまで、お互いに熱心に協議が達したのであります。でありますが、どうしても二十九日には決定点に達せず、三十日に亘りまして、三十日の午前十時三十分、再び両院協議会を開くことにいたしまして、それまでに各会派の意向を聞き、参議院側協議委員の態度を決定することを申合せて、二十九日の第一回の協議会を終つたわけであります。
 かくして三十日定刻に開かれました両院協議会におきましては、私が議長を勤めることになり、先ず昨日の協議会について最終的な決定を見た協議案について議事を進め、双方からの意見を求めましたところ、参議院側協議委員から、本協議案について全員意見が一致するに至らなかつた旨の発言がありました。かくて労働関係調整法等の一部を改正する法律案及び地方公営企業労働関係法案の両案について協議案を一括して採決いたしました結果、出席協議委員の三分の二以上の多数を以て、本協議案は両院協議会の成案とすることに決定いたしました次第であります。
 右御報告申上げます。(拍手)
#73
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより成案の採決をいたします。労働関係調整法等の一部を改正する法律案ほか一件の両院協議会成案、全部を問題に供します。二件の成案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#74
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて二件の成案は可決せられました。
 議事の都合により、暫時休憩いたします。
   午後七時三十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後十時十九分開議
#75
○副議長(三木治朗君) 休憩前に引続きこれより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、日本電信電話公社経営委員会委員の指名に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。本日内閣総理大臣から、日本電信電話公社法施行法第一條及び日本電信電話公社法第十二條の規定により井上富三君、大橋八郎君、河上弘一君、新関八洲太郎君、古野伊之助君を、日本電信電話公社経営委員会委員となるべき者に指名することについて、本院の同意を求めて参りました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#77
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつて本件は、全会一致を以て同意することに決しました。(拍手)
     ―――――・―――――
#78
○副議長(三木治朗君) 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
本日委員長から左の報告書を提出した。
 地方行政委員会請願審査報告書第一
 号同特別報告第一号及び第二号
 地方行政委員会陳情審査報告書第一
 号同特別報告第一号及び第二号
     ―――――・―――――
#79
○副議長(三木治朗君) この際、日程に追加して、地方行政委員長報告に係る地方議会制度改革反対に関する請願外八十五件の請願及び地方自治法改正案反対に関する陳情外六十九件の陳情を、一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#80
○副議長(三木治朗君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事堀末治君。
   〔堀末治君登壇、拍手〕
#81
○堀末治君 只今議題となりました請願及び陳情について、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 委員会においては、付託された請願、陳情を地方行政、地方財政、地方税制、警察、消防等に分類して審査いたしましたので、以下順を追うて申上げます。
 先ず、地方行政関係について請願第三十八号、第千九百三十五号、第二千二百十七号、第二千二百九十一号、第二千三百三十三号、第二千五百三十八号及び第二千八百八十二号、並びに陳情第六百三十号、第六百九十一号、第七百二十三号、第八百二十九号、第八百六十四号、第八百七十号、第九百六十号、第一子七十八号及び第一千二百六十九号は、地方議会の権能を弱化する法案に反対するものであります。
 請願第百十一号は、地方公営企業の免許は他に優先して與えることを願うものであり、陳情第三百二十五号は、自治体の統合強化と事務再配分の促進を要請するものであり、陳情第三百八十六号及び第四百四十二号は、地方制度調査会委員に地方議会代表者を加えることを望むものであり、請願第千二百七十五号は、單純労務者の身分取扱に関する立法の促進を要望するものであり、陳情第七百八十八号は、市吏員の恩給制度確立を要請するものでありまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものと決定しました。又、陳情第九百八十四号、第千百六号、第千百十一号及び第千百二十三号は、主要道府県に建築部の設置を望むものであり、請願第千八百十七号は、地方公営企業に下水道の指定を願うものであり、請願第千八百四十二号、第二千二百九十五号及び第二千四百二十六号は、公営企業職員を一般公務員と別個に取扱うことを要望するものであり、陳情第千二十号は、地方公営企業法中に監査委員に関する規定を設けることを望むものであり、請願第二千三百六十七号は、五大市の区選挙管理委員会の存置を要望するものでありまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付することを要するものと決定いたしました。
 次に、地方財政関係について、請願第三十六号、第三百二十二号、第千五百号、第二千八百二十五号及び第三千百八十六号、並びに陳情第三十四号、第三十六号、第五十三号、第六十五号、第七十七号、第百三十三号、第二百四十六号、第二百六十八号、第三百二十四号、第三百五十五号及び第七百三十七号は、平衡交付金の増額を要望するものであり、請願第三十七号、第二百六十二号、第四百十九号、第二千八百十四号及び第二千八百八十七号、並びに陳情第四百十四号及び第六百二十九号は、地方財政確立のため短期融資、起債、税財政制度の改革等を願うものであり、請願第五百八十二号、第千五百二十七号、第千五百三十八号、第千五百四十号、第千九百四十三号、第二千五号、第二千八百八十六号、第二千九百三十八号及び第三千百八十七号、並びに陳情第百四十四号、第三百二十三号、第六百二十六号、第六百四十九号、第九百九十九号、第千五十六号、第千二十七号、第千五十七号及び第千二百五十号は、公営の住宅、学校、電気、港湾、都市計画等に要する起債の早期承認、枠の増額等を願うものであり、請願第千四百四十四号及び陳情第六百三十一号は、地方公務員の退職金の財源措置を望むものでありまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものと決定いたしました。
 次に、税制関係について請願第二百七十八号及び第六百二十五号、並びに陳情第七号、第四十四号、第六百四十八号及び第千百九十九号は、地方税制の改革を要望するものであり、請願第四十五号、第六十一号乃至第六十三号、第百十号、第百三十九号、第百四十五号、第百五十五号乃至第百五十七号、第百八十号、第百九十七号、第四百二十号、第四百三十一号、第四百五十七号、第四百五十八号及び第七百五十一号、並びに陳情第七十六号、第八十四号及び第六百二十八号は、自動車税の軽減を願うものであります。又請願第二千九百八十五号は、農業協同組合の医療施設に対し、請願第五百九号は、寺院の固定資産に対し、請願第千七百三十四号は、農家の固定資産に対し、請願第六百二十五号及び第二千三百七十四号は、助産婦の特別所得に対し、請願第千七百九十四号は、弁護士の特別所得に対し、それぞれ課税の減免を請うものでありまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付することを要するものと決定いたしました。
 又、請願第四十四号及び第七百十号は、狩猟者税につき、請願第九百五十九号、第千三百三十九号、第二千四百三十九号、第二千七百二十号及び第二千七百八十三号、並びに陳情第二百五十九号、第四百六号、第四百九十号、第五百二十一号、第五百五十号、第五百七十四号、第五百八十五号、第六百二号、第六百二十七号、第六百七十五号、第七百二十五号、第七百九十号、第七百九十八号、第八百二十一号及び第千百十七号は遊興飲食税につき、請願第千三百九号、第千五百十七号、第千九百六十三号、第二千百二十六号並びに陳情第二百六十号は入場税につき、請願第二千十四号及び第二千七百二十七号、並びに陳情第四百三十一号は、新聞出版業に対し、請願第六百十七号は、理容美容業に対し、請願第二千三百十一号、第二千三百八十号、第二千三百九十五号及び第二千三百九十九号、並びに陳情第千二百十二号は、電気ガス税につき、それぞれ課税の減免の措置を願うものでありまして、いずれも願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付することを要するものと決定しました。請願第千百十四号は、住民投票により町村警察を廃止した町村に地区署を設置されたいとの趣旨であり、請願第千六百五十二号は、前回の警察法の改正により、住民投票の結果、自治体警察を廃止した町村が市となつた場合、当該市は市警察を維持しないことができる旨の法律上の特例を設けられたいとの趣旨であり、請願第千七百四号及び同第二千三百三十号は、警察法第四十條の特例、即ち自治体警察の廃止に決定した町村に対し、警察維持の責任転移の時期を繰上げる特例を設けられたいとの趣旨であり、請願第千九百八号は、道路交通取締法中、いわゆる無謀操縦に対する罰則の緩和を要望するものであつて、いずれも警察関係でありますが、以上請願五件とも、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付するを要するものと決定いたしました。
 請願第千八百十八号は、京都府舞鶴市の警備上その他の特殊事情に鑑み、その警察費に対する平衡交付金の測定單位を実情に即するよう措置せられたいとの趣旨であつて、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしました。
 次に、請願第百四十号、同第百九十五号、同第二千九十一号及び陳情第千百四十三号は、いずれも消防関係でありまして、国庫補助の増額、起債の増額その他の措置により、自治体消防の整備強化を図られたいと要望するものであり、請願三件、陳情一件、計四件とも、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしました。
 最後に、請願第三千百四十二号及び陳情第千二百八十四号は、潜在無効投票の処理方法として、各候補者の得票数に按分して差引くように公職選挙法を改正されたいとの趣旨であつて、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付するを要するものと決定いたしました。
 右御報告いたします。
#82
○副議長(三木治朗君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、地方公営企業法案中一部修正に関する請願外二十八件の請願及び北海道庁林務部存置に関する陳情外二十四件のほかは、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#83
○副議長(三木治朗君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、地方公営企業法案中一部修正に関する請願外二十八件の請願、及び北海道庁林務部存置に関する陳情外二十四件の陳情のほかは、内閣に送付することに決定いたしました。
 議事の都合により、暫時休憩いたします。
   午後十時三十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時五十六分開議
#84
○議長(佐藤尚武君) 休憩前に引続き会議を開きます。
 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
本日衆議院から左の議案を提出した。よつて議長は即日これを電気通信委員会に付託した。
 日本電信電話公社法等の一部を改正する法律案
本日委員長から左の報告書を提出した。
 日本電信電話公社法等の一部を改正する法律案可決報告書
本日議員寺尾豊君外二十四名から委員会審査省略の要求書を附し左の議案を提出した。
 常任委員会の所管に関する臨時特別に関する規則案
     ―――――・―――――
#85
○議長(佐藤尚武君) この際、日程に追加して、日本電信電話公社法等の一部を改正する法律案(衆議院提出とを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#86
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。電気通信委員長鈴木恭一君。
   〔鈴木恭一君登壇、拍手〕
#87
○鈴木恭一君 只今議題となりました日本電信電話公社法等の一部を改正する法律案について、電気通信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 本法律案は、衆議院議員田中重彌君ほか四名の提案にかかるものでありますが、本案の提案理由及び内容は、先に成立いたしました日本電信電話公社法及び同施行法中に国家人事委員会という名称がありますが、これは現在の人事院が国家人事委員会に改組されることを予定してのことでありますが、右の改組が行われないことになりますので、これを人事院と改正する必要があるので、右両法律について所要の改正を行わんとするものであります。電気通信委員会におきましては、愼重審議の結果、本案は原案の通り可決すべきものと、全会一致を以て決定いたした次第であります。
 以上御報告申上げます。(拍手)
#88
○議長(佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#89
○議長(佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#90
○議長(佐藤尚武君) 参事に報告させます。……参事の報告は先ほど済みましたので、今の私の申上げたことは訂正いたします。そこでこの際、日程に追加して、常任委員会の所管に関する臨時特例に関する規則案(寺尾豊君外二十四名発議)委員会審査省略要求事件)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。
 本案につきましては、寺尾豊君外二十四名より委員会審査省略の要求書が提出されております。発議者要求の通り委員会審査を省略し、直ちに本案の審議に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○議長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発議者に対し趣旨説明の発言を許します。寺尾豊君。
   〔寺尾豊君登壇、拍手〕
#93
○寺尾豊君 只今議題となりました常任委員会の所管に関する臨時……。
#94
○議長(佐藤尚武君) 午後十二時になりました。これにて散会いたします。
   午後十二時散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した事件
 一、日程第一国家公務員法の一部を改正する法律案及び保安庁職員給與法案両院協議会協議委員の選挙
 一、東京湾等に施設されている防潜網による漁業被害に関する緊急質問
 一、日程第二 消防組織法の一部を改正する法律案
 一、警察法の一部を改正する法律案
 一、通商産業省設置法案両院協議会成案
 一、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案
 一、農林省設置法等の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、大蔵省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、大蔵省設置法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案両院協議会成案
 一、保安庁法案両院協議会成案
 一、海上公安局法案両院協議会成案
 一、運輸省設置法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、国家行政組織法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、日本電信電話公社法案両院協議会成案
 一、保安庁職員給與法案両院協議会成案
 一、労働関係調整法等の一部を改正する法律案両院協議会成案
 一、地方公営企業労働関係法案両院協議会成案
 一、日本電信電話公社経営委員会委員の指名に関する件
 一、地方議会制度改革反対に関する請願外八十五件
 一、地方自治法改正案反対に関する陳情外六十九件
 一、日本電信電話公社法等の一部を改正する法律案
 一、常任委員会の所管に関する臨時特例に関する規則案
ソース: 国立国会図書館
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