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1951/07/22 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 内閣委員会 第58号
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1951/07/22 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 内閣委員会 第58号

#1
第013回国会 内閣委員会 第58号
昭和二十七年七月二十二日(火曜日)
   午後二時四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員長谷山行毅君辞任につき、そ
の補欠として愛知揆一君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           鈴木 直人君
           中川 幸平君
           成瀬 幡治君
   委員
           愛知 揆一君
           岡田 信次君
           郡  祐一君
           楠見 義男君
           竹下 豐次君
           江田 三郎君
           上條 愛一君
           波多野 鼎君
           栗栖 赳夫君
           松原 一彦君
           三好  始君
  国務大臣
   郵 政 大 臣
   電気通信大臣  佐藤 榮作君
   建 設 大 臣 野田 卯一君
  政府委員
   電波監理長官  長谷 愼一君
   行政管理庁次長 大野木克彦君
   行政管理庁管理
   部長      中川  融君
   地方自治政務次
   官       藤野 繁雄君
   地方自治庁連絡
   課長      松村 清之君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
   常任委員会専門
   員       藤田 友作君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○自治庁設置法案(内閣提出・衆議院
 送付)
○自治庁設置法の施行に伴う関係法令
 の整理に関する法律案(内閣提出・
 衆議院送付)
○郵政省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出・衆議院送付)
○郵政省設置法の一部改正に伴う関係
 法令の整理に関する法律案(内閣提
 出・衆議院送付)
○農林省設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出・衆議院送付)
○通商産業省設置法案(内閣提出・衆
 議院送付)
○通商産業省設置法の施行に伴う関係
 法令の整理に関する法律案(内閣提
 出・衆議院送付)
○工業技術庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 昨日のお申し合せに基きまして、本日は準備のできておりまするものから各案について順次討論、採決に入ろうと思います。先ず以て自治庁設置法案及び自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案を議題といたします。
#3
○波多野鼎君 自治庁設置法案につきましては、委員会の話合いによつて修正案ができているようでありますので、これを専門員をして読上げさしてて頂きたいと思います。
#4
○委員長(河井彌八君) 波多野君の御発言でありましたが、自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案につきましては、委員諸君の御意向に基きまして修正案ができておりまするから、それを朗読させようと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは朗読いたさせます。
#6
○楠見義男君 ちよつとその前に……速記をとめて頂けませんか。
#7
○委員長(河井彌八君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。
 藤田専門員をして朗読いたさせます。
   〔藤田専門員朗読〕
  自治庁設置法案に対する修正案
  自治庁設置法案の一部を次のように修正する。
  第十五條第二項中「内閣総理大臣が任命する。」を「両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」に改め、同條第六項を次のように改める。
 6 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のため両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、第二項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで委員を任命することができる。この場合においては、任命後最初に召集される国会において、両議院の同意を求めなければならない。
 7 前項の場合において、両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、第十六條の規定にかかわらず、その委員を罷免しなければならない。
 8 委員の給與は、別に法律で定める。
 第十八條を第十九條とし、第十九條を第二十一條とし以下順次二條ずつ繰り下げる。
 第十七條の次に次の一條を加える。
  (勧告)
 第十八條 地方財政審議会は、前條に掲げる事項に関し、自治庁長官に対し、必要な勧告をすることができる。
  2 自治庁長官は、前項の勧告を受けたときは、これを尊重して必要な措置をとらなければならない。
 繰り下げ後の第十九條の次に次の一條を加える。
 (公表)
 第二十條 自治庁長官は、前二條の規定による地方財收審議会の勧告及び意見の内容を公表しなければならない。
  繰り下げ後の第二十三條(見出しを含む。)中「中央選挙管理委員」を「中央選挙管理会」に、伺候第二項中「任命」を「委員の任命」に改める。
 附則第一項中「七月一日」を「八月一日」に改め、「第三十二條」を「第二十四條に改める。
  附則第四項を第六項とし、第三項の次に次の二項を加える。
 4 この法律施行の際国会が閉会中である場合においては、内閣総理大臣は、第十五條の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで、地方財政審議会の最初の委員を任命することができる。
 5 前項の場合においては、任命後最初に召集される国会において委員の任命について両議院の事後の同意を求めなけばならない。両議院の事後の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、第十六條の規定にかかわらず、その委員を罷免しなければならない。
#9
○委員長(河井彌八君) それから次に自治庁設置法の施行に伴う関係法律案、これを読んで下さい。
   〔藤田専門員朗読〕
  自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案に対する修正案
  自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案の一部を次のように修正する。
  第二條(最高裁判所裁判官国民審査法の一部改正)、第六條(政治資金規正法の一部改正)、第十條(公職選挙法の一部改正)及び附則第二項中「中央選挙管理委員」を「中央選挙管理会」に改め、附則第三項中「中央選挙管理委員」を「中央選挙管理会の委員」に改める。
  第十條(公職選挙法の一部改正)中第五條の改正規定の前に次の改正規定を加える。
  目次中「第五條(選挙事務の管理)」を「第五條(選挙事務の管理及第五條二(中央選挙管理び監督)に、「第二百七十三條(選挙会)」政令の立案及び選挙事務の委嘱)」を「(選挙事務の委嘱)」に改める。
  第十條(公職選挙法の一部改正)中第五條の次に一條を加える改正規定のうちの第五條の二第三項中「三人以上」を「二人以上」に改め、同條第五項中「三人以上」を「二人以上」に、「二人以外」を「一人以外」に改める。
  第二十一條の次に次の四條を加える。
  第二十二條 税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)の一部を次のように改正する。
   第三十九條第二項中「地方財政委員会」を「自治庁」に改める。
 第二十三條 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。
   第二條第四項中「第十五條第一項に定める地方財政委員会規則」を削る。
 第二十四條 急傾斜地帶農業振興臨時措置法(昭和二十七年法律第百三十五号)の一部を次のように改正する。
   第十五條第一項第一号を次のように改める。
   一 自治庁次長第二十五條 特殊士じよう地帶災害防除及び振興臨時措置法(昭和二十七年法律第九十六号)の一部を次のように改正する。
   第六條第一項第一号を次のように改正する。
   一 自治庁次長
#10
○委員長(河井彌八君) 只今朗読いたしました修正案二案をば、自治庁設置法案と自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案と共に議題に供します。これにつきまして御意見のおありになるかたは御発言を願います。
#11
○中川幸平君 只今議題となりました自治庁設置法案ほか一件につきまして、只今朗読されました修正案並びに爾余の原案に対して賛成の意を表明いたしたいと考える次第であります。
 戰後初めて我が国にできました多数の行政委員会を、今回行政の簡素化と責任政治の明確化のために、審判的機能のある委員会を残してこれを廃止するということが、今回の行政機構改革の大きな問題であるのであります。本法案の関係委員会といたしましては、地方財政委員会、全国選挙管理委員会があるのでありますが、この廃止に当りまして、旧内務省の再現でありはせんか、又地方自治の円滑化を害するものでないかということで、非常な論議があつたのであります。併しながら政府におきましても、この点について十分な意を用いられ、諮問機関ではありまするが、地方財政審議会を設けられ、而も原案の第十七條におきましては、自治庁長官は左の各号に当る事項についてはこの審議会の議に付さなければならない。而もその議決を飽くまでも尊重しなければならんと非常に強力に謳つてあるのであります。我々はこれによつて十分諒といたすのでありますが、只今朗読されましたように、この任命についても一層権威あらしめ、或いはこの審議会の議決を十分に尊重せしめるという事柄を書いてあるのでありまして、我々もその精神としては反対すべきではないと考えるのでありまして、これらの点について同意いたしておる次第であります。又全国選挙管理委員会の廃止は、選挙の公正を害ということでいろいろと論議があつたのでありまするが、もとより選挙は飽くまでも公正に施行されなければならんのでありまして、自治庁長官が全国各府県の選挙管理委員会を指揮監督するということでは選挙の公正を害するのではないかという説も一部にはあつたのであります。併しながら全国の選挙は殆んどないのであります。選挙は府県及び市町村がこれを管理して行うのが今日の状態であります。さようなことまで、全国の各府県の選挙管理委員会、市町村の選挙管理委員会が強力にこれをやつたならば、決して選挙の公正を害するものではないのであります。ただ三年に一回の参議院の全国選挙が行われ、これに対しては選挙管理委員会を設けてあるのでありまするから、決してその点については差支えはないと考えるのであります。さような意味におきまして、修正案並びに原案に賛成の意を表明いたしたいと思うのであります。
#12
○成瀬幡治君 私は本修正案に対して反対をするものでございます。政府原案と修正案と比較した場合には、修正案のほうがより進んでおるということは認めますけれども、遺憲ながら反対をしなければならないと思います。以下簡單に反対の理由を申上げたいと思います。
 地方自治制度の民主化ということは、地方税の体系を確立することと、行政事務の再分配と、平衡交付金制度のこの三本足の上に立たなければならないと思いますが、政府は行政事務の再分配を神戸委員会の勧告があつてもこれを黙殺し、又ここに地方財政平衡交付金制度の確立、或いは大きな力を取扱つておるところの地方財政委員会を骨抜きにしてしまうというような点は、私はこの地方自治制度の民主化に対して、逆コースという言葉がございますけれども、まさに逆コースを行くものだと思います。特に地方自治に関連いたしまして、或いは政党所属の市長であり、或いは町村長であり、或いは県知事であるというようなものに対して、一党一派に偏したような若し平衡交付金がそれによつて考慮されるというようなことは、私は特にいけないことだと思います。こうした平衡交付金というようなものは、どの政党が内閣を作ろうと、それが正しく配分されるということが、私は一番地方自治の民主化において欠くべからざる要素だと思いますけれども、それを骨抜きにして自治庁に持つて行くということは、何にいたしましても私たちの納得の行かない点でございます。
 次に選挙管理委員会の点でございますが、民主主義の確立に私たちは選挙というものが最も公平に行われなければならないということは、どなたも私は異議のないことだと思いますけれども、これが一つの自治庁の長官の下にすべてのことが行われるということは、何と申しましても旧内務省において非常な干渉があつたということは否定できないことであります。それがやはりこうした面において現われて来るという点を私たちは心配をするものでございます。又狙いが私はそこになければ、單に審判制度の委員会以外は政府は廃止するということを言つておりますが、こうしたものも、やはり私たちは選挙管理委員会と言えば一つの大きな審判をする役目を果すものであると考えておりますが、そうしたものを何か言葉の小さなことにとらわれてしまつて、審判的なものから外しておるという点は、今の政府が狙つておる、やはり政府が狙つておると申しますか、或いは時代の言葉として出ておるところの逆コースにぴつたりするようなものである、この選挙管理委員会をなくすることはぴつたりするような政策だと考えるのであります。以上申しましたように、何と申しましても民主化のまだ途上にあると申しますか、行われておらない今日、地方財政委員会或いは選挙管理委員会というものを廃止するということは、私たちとしては納得の行かない点でありまして、以上簡單に反対の理由を申上げます。
#13
○上條愛一君 私も成瀬君と同様本案に反対をいたすものであります。
 本案は地方自治庁と地方財政委員会と全国選挙管理委員会を廃止して、その仕事を統合しようとするのであります。今回政府の行政機構改革の一つの重要な方針は各種の行政委員会を廃止しようという考え方であります。御承知の通り新憲法下におきまして、日本が民主国家として発足するについての
 一つの民主的行政の確立の方策といたしまして、各種の行政委員会というものが設置せられて、單に行政が官吏のみならず民間の人々を加えて十分に民意を反映せしめて、行政の民主化を図るということが行政委員会の中心の仕事であつたたということは申すまでもないことであります。第七回の国会におきまして、地方財政委員会を設置するときに、本多国務大臣がその提案理由を説明いたしましたときにも、地方自治の改革はいろいろ今日までやつて来たけれども、十分にその任務を果しておらない、そこで地方財政の自主性を重んじて国、都道府県、市町村の相互間の財政を調整して行くためには、どうしても地方財政委員会のごとき相当独立の権限を與えたところの機関が必要であるということを強調いたしまして、地方財政委員会というものが設置せられたのであります。設置せられて今日までいくばくもないのに、突如又地方財政委員会を廃止しようというのであります。政府の行政委員会廃止の理由の一つといたしましては、国家が国家行政を統一して実施する上において行政委員会のごとき半独立的の機関はその統一的行政執行の上から好ましくないということがその理由の一つであるようであります。私どもは地方行政委員会のごとき民主的な機関というものは日本においてはまだ国民全体が民主的に訓練、自覚せられておりません関係もありまして、又政府みずからもかくのごとき民主的な機関を十分にこれを活用するという熱意に欠けておつたと考えるのでありまして、従つて私どもみずからも行政委員会が今日まで十分にその機能を発揮して完全なる任務を果したとは考えておりません。併しながらこのような新らしき機構というものの十分にその任務を完遂し得るには、相当な日時をかさなければならないと考えているのであります。折角新憲法下において新らしく民主的の行政機構の一つといたしまして設置せられましたこのような機関が、僅か数年の経験を経たに過ぎない今日において、政府が行政措置を統一してやる上において多少の煩雑があるという見地からいたしまして、これらの任務を十分に果し得る日時をかさずして又旧憲法時代のような官僚独善的の行政に復活させようという今日の行政委員会全廃の態度に対しましては、我々は断じて反対しなければならないと考えるのであります。
 又選挙管理委員会のごときに至りましては、私が申すまでもなく国の政治の根本は選挙でありまして、この選挙は單に行政機構の一翼として重んじなければならないのみならず、これに国全体の仕事として重要な問題であると考えられるのであります。今回の改正によりまするというと、全国区の参議院の選挙だけは中央選挙管理委員会によつて行われますけれども、その他のことはすべて自治庁長官の指揮監督の下に、自治庁の選挙部においてこれを取扱うという趣旨であります。併しながら今日地方におきましては、地方長官その他と独立いたしまして、地方選挙管理委員会というものが存在いたしましてこれを実施いたしておるのであります。従つて国全体といたしましても、これらの地方選挙管理委員会を指導監督いたしまする組織として、機関としてこれを存置すべきであるということは当然のことと言わなければならないのであります。又地方選挙管理委員会におきましても、中央における従来の全国選挙管理委員会の擴大強化を熱望いたしておるのでありまして決して全国選挙管理委員会の廃止を希望するところは殆どないという実情であると伝えられておるのであります。従つて選挙のごときは一官庁の指揮下に置くべきものにあらずして、このような委員会の下に民主的にこれが行われるということが望ましいことは申すまでもないことであると考えるのであります。先ほど成瀬君からも申上げた通り、全国選挙管理委員会というがごとき重要な国の政治の根本をなす選挙をするこのような委員会が廃止せられて、これが自治庁の一長官の指揮監督の下に、自治庁の選挙部という一つの部局において取扱われるということになりまするならば、従来の内務省が、今日の事情とは異なりますけれども、選挙干渉が猛烈に行われまして、選挙の弊害が続出し、これが日本の政治の腐敗堕落の根源をなしたということは我々の記憶に未だ新たなるところであると考えるのであります。このような重大なる選挙が一つの自治庁の選挙部を中心として行われ、そして自治庁長官によつて指導せられるというようなことになりまするならば、従来の内務省と同様なる弊が再び起らんとは何人も断言することはできないと考えるのでありまして、以上のような理由によりまして、自治庁設置には反対せざるを得ないのであります。修正案は原案よりは相当改正が加えられまして、よくなつておるとは考えるのでありますが、私どもはこの自治庁設置の根本方針に対して反対でありまするので、以上簡單な理由を以て反対の態度を明らかにいたす次第であります。
#14
○竹下豐次君 私はこの修正案及び修正案を除きました原案、両方に賛成の意を表するものであります。
 この原案及び修正案によりまして従来までありました委員会制度をやめて自治庁の一部の仕事として取扱われるということに相成りましたことにつきましては、それが民主化の逆転であるという意見が方々で主張せられておるやに承わつておるのであります。併し私はその考え方は誤りではないかと思つております。現在日本の行政機構は内閣の責任政治を建前にとつておるのでありまして、内閣の責任はどこまでもはつきり明確にしておかなければならないというのが常道でなければならないのであります。ところが近来アメリカの占領を受けまして以来、アメリカの勧奨によりまして、そのほかの理由もあつたでありましようが、主としてアメリカの勧奨によりまして、種々様々な名前の下に行政委員会というものができたのであります。その運営の上におきまして多数の意見を聽取すると、参考にするというような意味合から申しまするというと、誠に結構な働きをした部分がもとよりあるのでありまするが、一方から考えますると、内閣の責任の所在をはつきりしないようなことになりまして、一体その責任は誰が負うんだというようなことになりましても、世間が非常に迷つているというのが今日までの状態であるように思います。民主化するということは、多数の意見を聞くと、多数の意見を尊重するということでありまして、何も内閣と離れたような、そういう行政機関で以てきめなければそれが民主化ではないというわけでもないのでありまして、多数の意見を尊重するという建前で行きましたならば、ほかの制度でも結構なのであります。それが特に内閣の責任をはつきりせしめるような機構といたしまして、そうして今回もこの際地方財政委員会に代えて審議会を拵えて、そうして立派な委員を集めて、その意見を聽取して、民主的にやろうというのが原案なのでありまして、その行き方につきまして少しも私は疑う余地はない。これでもう結構だと、むしろ責任をはつきりする意味におきまして、現在の機構よりも優れるものであるということを私は確信しているのであります。選挙管理問題にいたしましても、やはり同様のことを私は考えております。こういう意味におきまして、私は繰返して申上げまするが、内閣の責任をはつきりするという非常な立派な特徴を持つておりますことを思いまして、本案及び修正案に賛成するものであります。尤も原案につきましては、政府は我がままをしやすいというような弊害に流れやしないかという心配が全くないわけでもありませなんだので、本委員会におきましていろいろ懇談も重ねまして、そうしてその点は十分の注意を拂つて細かい修正案が成立したということでありまして、その運営を誤らずに行けば、立派なことに相成るだろうと信じている次第であります。
 ただこの際、特に政府に希望を申添えておきたいのでありまするが、これが民主化に逆転するのであるのか、或いは選挙管理についてのかれこれの疑問が起るということは何であるかと申しまするならば、政府が政党的に我がままを働くということがありはしないかということが深く気づかわれるからであります。現在の政党政治の状況を見まするというと、これは国民等しく相当に憂慮されている点でありまして、現在の政府與党の活動状況を見ましても、一から十まですべてが正しいことであるとばかりに信じている国民だけではないと私も思います。かような疑いを世間から受けまするがために、いろいろこの改正案につきましても反対の意見が起るというのも一応尤もなことでもあろうとも思いまするが、この点は政府のほうにおきましても十分御注意になりまして、そういう疑いの晴れるような立派な政治をして頂きまするように、特に希望を添えて本案に賛成する者でございます。
#15
○栗栖赳夫君 民主クラブを代表して、ここで修正をいたしました修正を含んだ本法案に賛成を申上げたいと思います。
#16
○委員長(河井彌八君) 他に御発言がないと認めますから、討論はこれにて終局をいたしたものと認めます。
 つきましは、これより採決に入ろうと思います。自治庁設置法案及び自治庁設置法の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案、これには只今議題といたしました修正案がそれぞれついております。この修正案を含めましてこの両案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#17
○委員長(河井彌八君) 多数であります。よつて両案は修正議決すべきものと決定をいたしました。つきましては賛成の委員諸君の御署名を願います。
 多数意見者署名
    鈴木 直人  中川 幸平
    岡田 信次  郡  祐一
    愛知 揆一  竹下 豐次
    楠見 義男  栗栖 赳夫
    松原一彦 三好  始
#18
○委員長(河井彌八君) なお両案についての委員長報告は委員長に御一任を願います。御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。さように決します。
  ―――――――――――――
#20
○委員長(河井彌八君) 次に郵政省設置法の一部を改正する法律案及び郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案を議題といたしたいと存じます。これにつきましては昨日の懇談会におきましていろいろ御意見がわかれております。そしてそれぞれの御意見に従いまして修正案が用意いたしてあるのであります。そこで若し必要がありまするならば、どの修正案を中心として議題として取扱うべきかということを御懇談いたしたいかと考えます。それでなければ、各修正案について御主張になる委員諸君が修正案として御提出を願いまして、それについてそれぞれ討論採決をして行きたいと考えますが、どちらがよろしうございますか。
#21
○中川幸平君 郵政省の修正についてもまだ意見も一致しておりませんし、のみならず経済審議庁の話もまだ残つておりまするから、暫時休憩いたしまして、懇談会にお移し願いたい。
#22
○波多野鼎君 郵政省設置法案につきましては、もう数日来論議をしておりまして、大体意見の帰着する点はわかつていると思います。ですからもう自由党の諸君はどういう意味か知らんけれども、議事引伸しを策しておられるようでありますが、できるだけ早く、こんな暑い部屋に閉じ込めないで、早く決を採つて頂きたい。そうして進行して頂きたい。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○栗栖赳夫君 三つの案が誰が出すともわからないので、おのおのここで質疑討論ということは混乱の虞れがあると思いますので、懇談会か何かに入つて頂きたいと思います。
#24
○江田三郎君 私は昨日の約束は、懇談会における約束はこういうふうに了承しております。少くとも今日の晝までに自由党のかたたちは一つの意見をおまとめになつて来るということでございますから、私は意見はまとまつていると思います。そこで栗栖さんのように、若し休憩をやられるならば、その要件はこのA案なりB案なりC案なりについて誰が提案するという事務的な打合せならよろしうございますけれども、それ以上の打合せをやるための私は休憩は必要ないと思います。若しおやりになるなれば、そのように私は委員長に諮つて頂きます。そういう休憩なら了承いたします。
#25
○栗栖赳夫君 ちよつと補足をいたします。誰がどれをするというよりも、内容自体も事務当局でお作りになつたものでありますから、事務的の協議にはなりましようけれども、それに修正を加えて更に出そうとするのがあるかも知れない。そこらお含みの上で休憩或いは協議ということをお願いしたいと思います。
#26
○楠見義男君 休憩よりも暫時速記をとめて懇談にして頂いて、暫らく懇談中にして、懇談事項は各諸君からお述べになつたようなふうな趣旨で懇談して頂きたいと思います。
#27
○委員長(河井彌八君) お諮りいたします。昨日の申合せもありますから、できるだけ議事を進めることを趣意といたしまして行きたいと存じます。つきましては、これには修正案がたくさんありますから、どれを中心とするかということにつきまして、ここで極く短い時間に懇談いたそうと考えます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(河井彌八君) さううに取計います。それでは今出でおります修正案につきまして、どう取扱うか御決定を願います。速記をとめて下さい。
   午後三時四分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十二分速記開始
#29
○委員長(河井彌八君) それでは懇談会を閉じまして、修正案が出て参りましたのを御報告いたします。
 第一は波多野君からの修正案、次には栗栖君からの修正案、この両案が出ております。他に修正案を御発議なさるかたはないと認めましてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(河井彌八君) ないと認めます。つきましては原案に対しましてこの修正の両案を議題といたします。先ず提出せられました修正案を藤田専門員に朗読いたさせます。波多野君の修正案を先ず以て朗読いたします。
   〔藤田専門員朗読〕
  郵政省設置法の一部を改正する法律案に対する修正案
  郵政省設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  目次の改正規定を次のように改める。
  目次中「地方機関」を「地方支部局」に、「第三章 附属機関(第十四條―第十九條)」を「第三章 附属機関(第十四條―十九條)第三章の二 外局(第十九條の二   」に改める。
  第三條の改正規定中第二項第三号を第四号とし、第四号を第五号とし、第二号の次に次の一号を加える。
  三 国民貯蓄債券の売りさばき、償還及び買上並びにその割増金の支拂に関する業務
  第四條第二十二号の次に十五号を加える改正規定中「次の十五号」を「次の四号」に改め、第二十二号の六から第二十二号の十六までを削り、第二十二号の五を次のように改める。
  二十二の五 法令の定めるところに従い、電波及び放送の規律(有線放送の業務の運用の規正を含む。以下同じ。)をすること。
  第五條の改正規定を削る。
  第六條第一項第五号の次に二号を加える改正規定を削る。
  第六條第一項第十二号の次に四号を加える改正規定中の第十二号の三中「公共企業体調停委員会」を「公共企業体等調停委員会」に、「公共企業体仲裁委員会」を「公共企業体等仲裁委員会」に改める。
  第六條第一項第十二号の次に四号を加える改正規定の次に次の改正規定を加える。
  第六條第二項中「前項第十号に掲げる事務及び」を「前項第十号及び第十二号の三に掲げる事務並びに」に改める。
  第十條第二十三号の改正規定中「削り、」を「削る。」に改め、同僚の次に一條を加える改正規定を削る。
  第十二條第一項の改正規定中「地方電波監理局」を削り、同條第二項の改正規定中「第八條から第十條までに掲げる事務の一部を分掌し、」及び「地方電波監理局は第十條の二並びに」を削り、「事務の一部を分掌し、」を「事務並びに」に改める。
  第十三條の改正規定中の同條第三項、第四項及び第七項を削り、第五項中「、地方郵政局及び地方電波監理局」を「及び地方郵政局」に改め、同項を第三項とし、第六項を第四項とし、第八項中「以外の出張所」を削り、同項を第五項とする。
  第十四條の改正規定を削る。
  第十七條の次に一條を加える改正規定を削る。
  第十九條第一項の表の改正規定を次のように改める。
  第十九條第一項の表目的の欄中「運営」の下に「及び事務(電波及び放送の規律に関するものを除く。)の公平且つ能率的な運営」を、「その事業」の下に「及び事務(電波及び放送の規律に関するものを除く。)」を加える。
  第二十一條の改正規定の前に次の改正規定を加える。
  第三章の次に次の一章を加える。
    第三章の二 外局
 (外局)
 第十九條の二 国家行政組織法第三條第二項の規定に基いて、郵政省に置かれる外局は、左の通りとする。
  電波監理委員会
 2 電波監理委員会の組織、所掌事務及び権限は、電波監理委員会設置法(昭和二十五年法律第百三十三号)の定めるところによる。
  第二十一條の改正規定中の同條第三項中、「、電波監理局に次長二人を」を削る。
  第二十一條の次に一條を加える改正規定を削る。
  附則中「七月一日」を「八月一日」に改める。
  郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案に対する修正案
  郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案の一部を次のように修正する。
  第一條(電波監理委員会設置法の廃止)を次のように改める。
 (電波監理委員会設置法の一部改正)
 第一條 電波監理委員会設置法(昭和二十五年法律第百三十三号)の一部を次のように改正する。
   第二條中「総理府」を「郵政省」に改める。
   第五條中「委員六人」を「委員四人」に改める。
   第六條第四項中「四人以上」を「二人以上」に改める。
   第十二條第二項中「四人以上」を「三人以上」に、「三人」を「一人に改める。
   第十六條第一項中「三人以上」を「二人以上」に改める。
   第十八條中「内閣総理大臣」を「郵政大臣」に改める。
   第二十六條第三項中「分掌するものとし、その範囲は、政令で定める。」を「分掌する。」に改め、同條第六項及び第七項中「電波監視局及び」を削る。
  第二條(電波法の一部改正)、第三條(放送法の一部改正)、第四條(有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部改正)及び第六條(判事補の職権の特例等に関する法律の一部改正)を削り、第五條(地方自治法の一部改正)を第二條とし、第七條を次のように改める。
 (労働関係調整法等の一部を改正する法律の一部改正)第三條 労働関係調整法等の一部を改正する法律(昭和二十七年法律第  号)の一部を次のように改正する。
   第二條(公共企業体労働関係法の一部改正)のうち第二條の改正規定中「日本放送協会から委託された業務、」の下に「国民貯蓄債券の売りさばき、償還及び買上並びにその割増金の支拂に関する業務、」を加える。
  附則第二項を次のように改め、附則第三項から第五項までを削る。
 2 この法律施行の際現に総理府の外局として置かれている電波監理委員会は、郵政省設置法(昭和二十三年法律第二百四十四号)に基く相当の機関となり、同一性をもつて存続するものとし、その職員(委員長及び委員を含む。以下同じ。)は、別に辞令を発せられない場合においては、同一の勤務條件をもつて、郵政省の相当の職員となるものとする。
#31
○委員長(河井彌八君) 次は栗栖君の御発議になりました修正案を朗読いたします。
   〔藤田専門員朗読〕
  郵政省設置法の一部を改正する法律案に対する修正案
  郵政省設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  第三條の改正規定中第二項第三号を第四号とし、第四号を第五号とし、第二号の次に次の一号を加える。
  三 国民貯蓄債券の売りさばき、償還及び買上並びにその割増金の麦拂に関する業務
  第六條第一項第十二号の次に四号を加える改正規定中の第十二号の三中「公共企業体調停委員会」を「公共企業体等調停委員会」に、「公共企業体仲裁委員会」を「公共企業体等仲裁委員会」に改め、第六條第一項第十二号の次に四号を加える改正規定の次に次の改正規定を加える。
   第六條第二項中「前項第十号に掲げる事務及び」を「前項第十号及び第十二号の三に掲げる事務並びに」に改める。
  第十九條第一項の表の改正規定中「第十九條第一項の表」の下に『目的の欄中「運営」の下に「及び事務(電波及び放送の規律に関するものを除く。)の公平且つ能率的な運営」を、「その事業」の下に「及び事務(電波及び放送の規律に関するものを除く。)」を加え、同表』を加える。
  附則中「七月一日」を「八月一日」に改める。
 郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案に対する修正案(電波監理審議会の権限強化案)
  郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案の一部を次のように修正する。
  第二條(電波法の一部改正)中第九十九條の次に一章を加える改正規定のうち第九十九條の十一(必要的諮問事項)中「諮問しなければならない。」を「諮問し、その議決を尊重して措置をしなければならない。」に改め、同條第一号中「第十三條第一項」の上に「第九條第一項但書(許可を要しない工事設計変更)、」を加え、「制定」を「制定し、変更し、又は廃止」に改める。
  第二條(電波法の一部改正)中第九十九條の次に一章を加える改正規定のうち第九十九條の十一第二号の次に次の一号を加える。
   三 第八條の規定による無線局の予備免許、第九條第一項の規定による工事設計変更の許可又は第七十一條第一項の規定による無線局の周波数等の指定の変更の処分をしようとするとき。
  第二條(電波法の一部改正)中第九十九條の次に一章を加える改正規定のうち第九十九條の十一に次の一項を加える。
  2 前項第三号に掲げる事項のうち、電波監理審議会が軽微なものと認めるものについては、郵政大臣は、電波監理審議会に諮問しないで措置をすることができる。
  第二條(電波法の一部改正)中第九十九條の次に一章を加える改正規定のうち第九十九條の十二の第一項中「前條」を「前條第一号及び第二号に」改め、同條の次に次の一條を加える。
  (勧告)
  第九十九條の十三 電波監理審議会は、第九十九條の十一に掲げる事項その他電波の規律に関し、郵政大臣に対して必要な勧告をすることができる。
  2 郵政大臣は、前項の勧告を受けたときは、その内容を公表するとともに、これを尊重して必要な措置をしなければならない。
  第三條(放送法の一部改正)に次の改正規定を加える。
  第四十八條を次のように改める。
  (電波監理審議会への諮問)
  第四十八條 郵政大臣は、左に掲げる場合には、電波監理審議会に諮問し、その議決を尊重して措置をしなければならない。
   一 第九條第五項(修理業務を行う場所の指定)、第十一條第二項(定款変更の認可)、第三十二條第二項及び第三項(受信料免除の基準及び受信契約條項の認可)、第三十三條(国際放送実施の命令)、第三十四條第一項(放送に関する研究の実施命令)、第四十三條第一項(放送の廃止又は休止の認可)又は前條(放送設備の讓渡等の認可)の規定による処分をしようとするとき。
   二 第三十七條第二項の規定により日本放送協会の收支予算、事業計画及び資金計画に対して意見を附けようとするとき。
  2 前項各号に掲げる事項のうち、電波監理審議会が軽微なものと認めるものについては、郵政大臣は、電波監理審議会に諮問しないで措置をすることができる。
   第四十九條を次のように改める。
   (勧告)
  第四十九條 電波監理審議会は、前條に掲げる事項その他放送の規律に関し、郵政大臣に対して必要な勧告をすることができる。
  2 郵政大臣は、前項の勧告を受けたときは、その内容を公表するとともに、これを尊重とて必要な措置をしなければならない。
 第四條(有線放送業務の運用の規正に関する法律の一部改正)のうち第九條第二項の改正規定を次のように改める。
   第九條第二項を次のように改める。
  2 電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第七章(異議の申立及び訴訟)の規定は、前項の異議の申立に関し準用する。この場合においては、同法第八十五條中「第八十三條」とあるのは「有線放送業務の運用の規正に関する法律第九條第一項」と読み替えるものとする。
  第七條の次に次の一條を加える。
  (労働関係調整法等の一部を改正する法律の一部改正)
 第八條 労働関係調整法等の一部を改正する法律(昭和二十七年法律第  号)の一部を次のように改正する。
   第二條(公共企業体労働関係法の一部改正)のうち第二條の改正規定中「日本放送協会から委託された業務」、の下に「国民貯蓄債券の売りさばき、償還及び買上並びにその割増金の支拂に関する業務、」を加える。
  附則第五項中「九箇月」を「八箇月に、「一年九箇月」を一年八箇月」に、「二年九箇月」を「二年八箇月」に改め、同項を第七項とし、第四項の次に次の二項を加える。
 5 この法律施行の際国会が閉会中である場合においては、郵政大臣は、第二條の規定による改正後の電波法第九十九條の三の規定にかかわらず両議院の同意を得ないで、電波監理審議会の最初の委員を任命することができる。
 6 前項の場合においては、任命後最初に召集される国会において当該委員の任命について、両議院の事後の承認を求めなければならない。両議院の事後の承認が得られなかつたときは、当該委員は当然退職するものとする。
#32
○委員長(河井彌八君) では御意見の御陳述を。
#33
○成瀬幡治君 今波多野委員、栗栖委員から提案の修正案を見たわけですが、私たちは懇談会においてこうした問題は逐一承わつていると私は了承いたしておりますから、委員長において質疑そういつたものを省略されて一つ討論に入られんこことの動議を提出いたします。
#34
○委員長(河井彌八君) 成瀬委員の御発言でありますが、両修正案につきましては、すでにその内容及び意味が明瞭になつておりまするから、この際説明を省略して直ちに討論に入る、こういうことであります。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(河井彌八君) 異議ないと認めますから、さように決します。
#36
○中川幸平君 只今上程されました郵政省設置法の一部を改正する法律案ほか一件に対しまして、波多野委員提案の修正案に反対をし、栗栖委員提出の修正案並びに爾余の原案に対して賛成のを意を表明いたしたいと思います。
 今回電気通信省を公共企業体に改変されまして、その監督行政を郵政省に、又電波監理行政を掌つておつたところの電波監理委員会を廃止いたしまして、電波監理局を設置されたのであります。この電波監理委員会の廃止に対しまして、折角の委員会に対しまして、折角の民主的な行政を廃して、一官庁に複雑多岐な電波行政を掌らせることは、誠に民主政治の逆行であるという説もありまするが、政府の大方針であるところの責任政治の明確化と、行政の簡素化に鑑みまして、誠に適切な改正であると、私どもは賛意を表する次第であります。而ういたしまして、これらの点に関しましては、政府におきましても原案にありまするごとく、電波監理審議会を設けまして、この電波並びに放送の規則に関する事務の公平且つ能率的な運営を図り、或いはそれらの複雑な事務の調査審議をこの委員会に諮られると同時に、これらの審議会の勧告を十分尊重して、郵政大臣がこの複雑多岐な電波監理行政を行わんといたしておるのであります。只今栗栖委員からこの審議会の権限強化に対する修正案が出されましたが、おおむね我々とその精神において一致をいたすのでありまして、この修正案に賛成をいたしたいと思うのであります。ただいろいろ党内事情もありましようが、波多野委員からこの電波監理委員会の存置案について修正案が提出されましたことは、誠に遺憾なことでありまするが、どうも我々の先般来のいろいろの経緯を御理解願えなんだことと存じまして、これ又止むを得んことと存じますが、この波多野委員の修正案に反対をいたし、栗栖委員提出の修正案をくるめた原案に賛成の意を表する次第であります。
#37
○成瀬幡治君 私は只今議題になつております案件に対しまして、波多野修正案に賛成をし、栗栖案に反対するものでございます。
 二十億以上儲けておるような国際電話を民間に移して、そうして国内電話はがたぴしやとしておるような、そういうその国民の犠牲の上に立つておる大体その政府の郵政行政に対して私たちは反対するのでございますが、特に又ここに出て来たようなこの電波の問題に関しまして、国際情勢の緊迫下におきまして、電波乃至或いはテレビといつたような、いろいろな問題があるわけでございますが、そうした場合に、これを政府が一手の、強力な中央集権的な上に握つてやつて行くということは、私はその意図がです、政府の意図が奈辺にあるかという点について疑わざるを得ないのでございます。本来ならば私たちは前の地方自治庁の問題についてもありましたように、委員会行政というものは一つの民主化に移る場合に私たちは重大な使命を果して行くというのが、委員会の制度だと思います。私は何と申しましても、その途上にある日本において、委員会制度を政府が民主化成れりの立場において私ははずしたものではないと思う。若し政府がそういう認識であるとするならば、重大なる私は誤りであると思う。ですから、私は政府が委員会制度というものを抹殺したゆえんは、いわゆる中央集権化を図り、そうしてこの国際的な危機に何か政府は大きな手を打たんとするための、委員会制度をはずして行こうとするものだと思います。そういつたような意味を勘案する場合に、何と申しましても栗栖案はこの委員会ですか、電波監理審議会の権限を強化されておるとは申されますけれども、なお私はほど遠いものだと思います。
 以上のような観点に立ちまして、波多野案に賛成をし、栗栖案に反対するものでございます。
#38
○三好始君 只今議題になつております郵政省設置法の一部を改正する法律案等の問題については、電波監理委員会を外局として、総理府の外局から郵政省の外局に移すべきであるか、或いは根本において政府原案の立場を尊重するか、ここに問題の焦点があると思うのであります。今回政府によつて企図せられておる機構改革の大きな眼目である行政委員会廃止の問題がここに出ておるわけであります。私は行政委員会の問題は、過去の経験に照して廃止すべきものもあるであろうし、又意見が分れて存置を主張しなければならないものもあると思うのであります。大体行政の統一的運営による能率化の問題と行政の民主的運営、或いは中立性の問題とは相反する結果が起る場合が相当考えられるのでありますけれども、これをすべて一方のみを強調いたしまして、すべてを今回政府提案のような形に持つて行くことが適当であるかどうかについては、非常に疑問を持つのであります。私は電波監理委員会の事務の性質、内容等から考えまして、これは郵政省の外局として存置するのを適当と認めますので、波多野修正案に賛成するものであります。
#39
○竹下豐次君 私は波多野案に反対いたしまして、栗栖案を含む原案に賛成の意を表するものであります。
 各種行政委員会の長短につきましては、先ほど自治庁設置法案の審議の際に申上げたのでありますが、電波監理委員会につきましても、私は同様の考えを持つておる次第でありまして、この際政府がこの行政委員会をやめて政府部内に取込んで、郵政省の一部においてこれを取扱うという案をお立てになりましたことは、誠に結構な企てであつたと喜んでおる次第であります。
 なお私は今回の改正によりまして電波行政につきましても、従来行政委員会として存在しておつたときよりも一層強力なる行政ができるであろうと思つておる次第であります。それは先ほども申しましたように、委員会があたかも大臣と密接な関係があるかのごとく、或いはなきかのごとく、ぬえ的の存在であつたがために、今日までの経過を辿つてみますというと、その所管大臣がこの問題について力を注がれることが比較的少かつたという非難が世間でもあるように私は聞いておるのであります。今回非常に強力な諮問機関として審議会をお作りになりまして、その意見を尊重して、そうして活発なる活動をなされるということになりましたことは、従来よりも一層強力なる電波行政を施かれるということに相成るのでありまして、一段の進歩であると思うのであります。ただ併しながらこれがややもするというと、昔の官僚式の形に返つて来て、そうして政府なり或いはその與党がこれを悪用する嫌いがありはしないかということを世間の一部の人も心配しておる人があります。又私の察しまするところ、これに従事しておりまする公務員の諸君のうちでも、多数の人がそういう疑惑を持つておられるやに察せられる筋もあるのであります。私をして言わしむるならば、かようなことは少し心配し過ぎであるのじやないかと、かように考えておるのでありまして、一層強力なる行政が施行されるということに相成りましたならば、従業員の諸君、公務員の諸君も従来よりも一層幸福な立場に進んで行かれることであろうと思うのであります。併しながらかような境域に進めることができるかどうかということは、よつて以てこの後の内閣の責任者の心掛け如何、運営の如何に関することが非常に重大であるのであります。ひとりこの電波監理委員会の問題のみならず、ほかの行政委員会も私はこの際おやめになりまして、そうして政府部内の機構に織込んで活動されようということに相成つておりますことにつきましては、どの委員会につきましても、政府の今後の運営について世間では非常に重大なる関心を持つて注目しておる次第でありまして、この際運営を誤るか否かということにつきましては、若し誤るようなことが万一あつたとしますれば、政党政治の不信をますます大ならしめる、ついてはそれが議会の不信になるというようなことに相成りまして、国家のために非常に憂慮すべき状態に立ち至らないとも限らないと思つております。まさか現内閣の諸公におきまして、かような失態を演ぜられようとは私は思いませんけれども、特に世間ではそういう心配をしておる者も相当にあるやに私は承わつておりますので、特にその点を気をお付けになりまして、立派な模範的の運営をして頂きたい。これを私の希望として申述べて、栗栖修正案を含む原案に賛成の意を表するものであります。
#40
○楠見義男君 私は只今議題になつております二つの法案に関して提出されております波多野案に賛成をし、栗栖修正案に反対をするものであります。行政委員会制度の問題につきましては、占領期間中にアメリカから指示された或いは勧告によつて設けられた制度のようでありますけれども、併し又その制度それ自体には民主国家として、一つの行政のあり方としていい面もあるわけであります。先ほど上條委員からお述べになりましたように、私は一つの新しい行政制度のあり方としてこの制度を我が国としては育成をして行く努力を拂うべきではないかと、こういうふうに思うものであります。従つてこの行政委員会制度がまだできて間もなくここに葬り去られんとすることは誠に遺憾であると存じますると共に、この新しい制度についての育成というものをお考えにならなかつた政府の今回の措置に対しては、甚だこれ又遺憾の意を表したいと思うものであります。行政委員会の制度について責任政治の下における責任の帰一、明確化ということが、しばしば論ぜられておりますけれども、併しこれは根本的には一番大事な任命権を政府がお持ちになつておるのであります。而もその委員についてはおおむね国会の同意という慎重な制度もとられておるようなわけであります。先ほどの地方財政委員会のように客観的な事実を基礎にして、客観的に例えば交付金額の算定をするというようものとは違つて、この電波監理委員会は一つの行政機関であります。従つて今申上げたように新しい行政制度としての育成の道を講ぜずしてここにこれを廃止するということは、余りにも短兵急に過ぎるような感を深くせざるを得ないものと存ずるのであります。そのほかの理由につきましては、成瀬委員、それから又三好委員からお述べになつた通りでありまして、政府も行政委員会制度として存置すべきもの、我々も又そう思いますけれども、例えば国家公安委員会、或いは又文化財保護委員会、こういうような委員会制度というものは存置されておられるのであります。委員会をすべておやめになるという方針でもないようでありまして、その間に或るものは残し、或るものは廃止するというこの存廃の標準について遺憾ながら私どもと意見を異にしておるのであります。従つて先ほど中川委員からこの問題についてはいろいろ長い間懇談をしたけれども、我々が同意できなかつたことについての遺憾の意を表されましたが、むしろ遺憾の意は我々から中川委員にお返ししたいと思いますると共に、(「そうそう」と呼ぶ者あり)この問題について終始御理解が深かつたと存じておりました栗栖委員から栗栖修正案のようなものが出たことを私はこの際誠に遺憾であることを申上げ、栗栖案に反対し、波多野修正案及び残余修正案を除く原案に賛成の意を表したいと思います。
#41
○委員長(河井彌八君) 他に御発言がないと認めますから、これより採決に入ろうと存じます。御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。採決の順序を申上げます。先ず原案に違いところの案から採決をいたします。即ち波多野案を採決いたします。それが可決せられますれば原案を採決いたします。若し否決されますれば栗栖案を採決いたしまして原案を採決いたします。
 波多野委員の提出の修正案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(河井彌八君) 七名であります。可否同数と認めます。委員長は国会法第五十條によりまして、可否同数の場合にはこれを決定しなければならんのであります。よつて委員長はこれを否と決定いたします。
 次に栗栖案につきまして採決をいたします。栗栖案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#44
○委員長(河井彌八君) これも七名でありまして可否同数であります。委員長はこれを可と認めます。決定いたします。
 次に栗栖案を除いての郵政省設置法の一部を改正する法律案及び郵政省設置法の一部改正に伴う関係法令の整理に関する法律案、只今の栗栖案を除いてのその部分について採決をいたします。本案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#45
○委員長(河井彌八君) やはり七名であります。よつてこれを修正議決すべきものと、即ち栗栖案に従つて修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上二案に対しまして賛成の諸君の御署名をお願いいたします。
 多数意見者署名
    鈴木 直人  中川 幸平
    岡田 信次  郡  祐一
    愛知 揆一  竹下 豐次
    栗栖 赳夫
#46
○委員長(河井彌八君) 次に農林省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#47
○中川幸平君 議事進行について。ちよつとこの間休憩して(「必要なし」と呼ぶ者あり)懇談して、「必要なし」と呼ぶ者あり)これも可否同数かな……。
#48
○委員長(河井彌八君) 諸君に申上げますが、委員長は昨日の委員会の決定に基きまして、できるだけ法案審議を進めようと考えておりまして、従つて農林省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたしましたから、それが審議中に時刻が遅れるようなことがありますれば休憩等もいたしまするが、これを進めたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 改めて議題を申上げます。農林省設置法等の一部を改正する法律案であります。これは衆議院から修正が出ておりまするから、その衆議院の修正のあつたものが原案であると御承知を願います。
#49
○楠見義男君 農林省設置法等の一部を改正する法律案につきましては、社会党左右両派、改進党、民主クラブ、緑風会共同の修正案が作成されておりまするから、その作成案を専門員のかたから朗読して頂きたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#50
○委員長(河井彌八君) 楠見君の御要求がありまするから、提出されておりまするところのこの修正案を朗読いたさせます。藤田専門員から朗読いたします。
   〔藤田専門員朗読〕
  農林省設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案
  農林省設置法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中目次の改正規定を次のように改める。
   目次中「附属機関(第六十四條・第六十五條)」を「附属機関(第六十四條―第六十五條)」に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第四條第十七号及び第四十六号から第四十八号までの改正規定を次のように改める。
   第四條第四十六号中「貯蔵すること。」の下に「(輸入のための買入及び輸出のための売渡を含む。)」を加え、同條第四十七号中「価格」を「買入及び売渡の価格」に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第四條第五十四号の改正規定を削る。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第五條の改正規定を次のように改める。
   第五條第一項中「農政局」を「農林経済局」に、同條第二項中「農政局に農業協同組合部」を「農林経済局に農業協同組合部及び統計調査部」に、「統計調査部、研究部及び普及部」を「研究部及び普及部」に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第六條に十四項を加える改正規定を削る。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中の第八條の改正規定中第八條の次に二十二号を加える改正規定のうち第十七号中「企業の整備」を「農林省の所掌に係る企業の整備」に、同改正規定のうち第二十号中「外国為替予算案」を「農林省の所掌事務に係る外国為替予算案」に改め、第八條の改正規定中「同條第二項を削る。」を『同條第二項中「第三号及び第六号」を「第二号、第五号、第十号及び第十一号」に改める。』に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第九係の改正規定を次のように改める。
   第八條に次の一項を加える。
  3 統計調査部においては、第一項第二十三号から第二十八号までに掲げる事務をつかさどる。
 第一條(農林省設置法の一部改正)中第十條第一項第一号から第四号までを改正する規定のうち第二号及び第四号中「食糧局」を「食糧庁」に改める。
 第一條(農林省設置法の一部改正)中の第十條の改正規定中『同條第二項から第四項までを削る。』を『同條第二項を削り、同條第三項中「第一項第五号、第六号」を「前項第六号」に、「農民生活に関する試験研究」を「農山漁家の生活に関する自然科学的試験研究」に改め、同項を第二須とし、同條第四項中「農民生活」を「農山漁家の生活」に改め、同項を第三項とする。』に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第十一條第二項の改正規定及び第十二條の次に二條を加える改正規定を削り、第十三條の改正規定を次のように改める。
   第十五條第二項の表中「中国四国農業試験場 兵庫県」を「中国農業試験場 兵庫県四国農業試験場 香川県」に改める。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第十六條から第二十二條までの改正規定、第二十二條の次に二條を加える改正規定、第二十三條から第三十三條までの改正規定、第三十二條及び第三十三條として二條を加える改正規定、第三十四條第一項の改正規定、第三十五條の改正規定、第四十三條及び第三章を削る改正規定、第二章第三節中第二款の次に三款を加える改正規定、改正後の第四十八條の次に一章を加える改正規定並びに第七十四條及び第七十五條の改正規定を削る。
  第一條(農林省設置法の一部改正)中第四十二條の改正規定の次に次の改正規定を加える。
   第四十六條中「第一号から第十六号まで、」を「第一号から第十六号の三まで、第十六号の五、」に改める。
   第四十八條第三号を次のように改める。
   三 主要食糧の買入及び売渡の価格の決定並びに主要食糧の価格の統制に関すること。
   第四十八條第五号中「主要食糧」を「農産物検査法(昭和二十六年法律第百四十四号)による農産物の検査その他主要食糧」に改める。
   第五十一條中「食糧庁」を「第五十四條に規定するものの外、食糧庁」に改める。
   第五十四條を次のように改める。
   (米価審議会)
  第五十四條 食糧庁の附属機関として、米価審議会を置く。米価審議会は、米価その他主要食糧の価格の決定に関する基本事項を調査審議することを目的とする機関とする。
  2 米価審議会の組織、所掌事務及び委員その他の職員については政令で定める。
   第五十六條第三項を削り、同條第四項中「第二項」を「前項」に、農政局長」を「農業改良局長」に改め、「、前項の事務については官房長の指揮監督」を削り、同項を第三項とし、同條第五項を第四項とする。
   第五十九條中「第一号から第十六号まで、」を「第一号から第十六号の三まで、第十六号の五、」に改める。
   第六十四條第一項を削り、第二項を第一項とし、以下順次一項ずつ繰り上げ、同條を第六十四條の二とし、第三章第二節第三款中同條の前に第六十四條として次の一條を加える。
   (附属機関)
  第六十四條 林野庁に、第六十五條に規定するものの外、左の附属機関を置く。
    林業試験場
    林業講習所
   改正後の第六十四條の二の次に次の一條を加える。
   (林業講習所)
  第六十四條の三 林業講習所は、林業の経営及び技術に関し、林野庁、営林局及び営林署の職員の教習を行う機関とする。
  2 林業講習所は、東京都に置く。
  3 林業講習所の内部組織については、農林省令で定める。
   第七十條第一項中「林野庁」を「営林局」に改める。
  附則第一項中「七月一日」を「八月一日」に改める。
  附則第二項を削る。
  附則第三項中「食糧庁及び林野庁の機関及び職員並びに」を創り、「それぞれ農林省の本省」を「食糧庁」に改め、同項を第二項とする。
  附則第四項を削る。
#51
○委員長(河井彌八君) 只今朗読いたしました多数の委員諸君の修正案を含めまして、農林省設置法等の一部を改正する法律案と共に議題といたします。
 それから只今の議題に対しまして討論に入ろうと思いますが、御異議ありません。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。それでは討論をいたします。
#53
○中川幸平君 自由党を代表いたしまして、只今上程されました農林省設置法等の一部を改正する法律案に対して只今朗読されました修正案に反対をいたし、原案に賛成の意を表するものであります。
 今回政府は責任政治の明確化と行政の簡素化のために各種の行政委員会を廃止し、一面半独立的な外局を内局にするために提案されておるのであります。曾つて片山内閣当時中小企業の甚だ不振な際に、何とか中小企業を振興せんければならんという目的の下に中小企業庁の設置法案が提案されたのであります。当時私どもは時の水谷商工大臣に対しまして、本当に政府は中小企業の振興を図るならば、各局と緊密な連携を保ち、而も大臣の手によつてこれをなすべく、内局として中小企業局を設くべきである、かような看板を掲げるのみでは中小企業の振興はでき得ないと言つて飽くまで反対をいたしたのであります。当時水谷大臣は内局にすると、ただの役人を局長にせんければならない、これは外局として民間の大物を長官に迎えて中小企業の振興を図るのである、どうかこの外局に賛成をしてもらいたい、いろいろありましたが、何といたしましても我々は商工部内の各局と緊密な連繋をとつて、行政を行うのでなくては、この中小企業の振興は望み得ないということを言い続けて参つたのであります。その後水産庁の設置の際にも同様な意見の下にいろいろと論議をいたしたのであります。而ういたしまして、今回行政簡素化の線に沿つて殆んどの外局を内局にしようという案に対しましては、我々は心から賛意を表しておるのであります。ただ水産庁が提案を見なかつた、これは水産省の設置法案も出ており、又両院に水産委員会があるから別個に考慮すべきであるという建前の下に残されておつた。かようなことは誠に我々としては遺憾なことでありまするが、国会尊重の建前からあとに廻されたということに過ぎないと考えるのであります。而ういたしまして、この法案に対して食糧局を食糧庁に、林野局を林野庁に復元される修正案の出ましたことは誠に遺憾なことであるのでありますが、我々としてはいろいろ御理解を願うべく、部その他についていろいろと懇談を重ねて参つたのでありまして、最後は御同調を願えるものと考えておつたのでありますが、かような修正案が出たことについて誠に遺憾の意を表するものであります。さような意味からしまして、この修正案に反対をいたし、原案に賛成の意を表する次第であります。
#54
○楠見義男君 私は只今議題になつております農林省関係の法案につきまして、自由党を除く各会派共同の修正案に賛成し、又修正案を除く原案に賛成の意を緑風会を代表していたしたいと存じます。
 その前に一応今回の行政機構改革の政府の企図されておられまする点について若干の意見を附加えさせて頂きたいと思うのであります。それは今回の行政機構改革案は政府の提案理由説明によりましても、我が国の自主自立態勢に即応して、そして簡素且つ能率的な民主主義の原則に則る行政機構を樹立すると、こういうことを要約して述べられておられるのでありますが、併しながら私見を以ていたしますれば、そのことの当否は別といたしまして、先ほども問題になりました行政委員会制度の改廃の問題、次に治安行政機構の問題、第三番目に電信電話事業の公共企業体乃至民営への移管の問題、以上の三点を除きましては、率直に申して、單に機構改革というよりは、むしろ機構いじりのための改廃という感を深くせざるを得ないのであります。その具体的の一つ々々についてここに申上げることは、その煩を避けたいと思いますが、共通的な事項として、例まば部の廃止に伴う監制度、或いは次長制度の新設、或いは又外局たる機構の内局への移行のごときは、まさにそうだと思うのであります。申上げるまでもないことでありますが、行政機構改革に当りましては、先ほども政府の提案趣旨においてお述べになつたことを御披露申上げたように、自主独立国家にふざわしい、そして又今後の新事態に即応した機構であることを要しますると同時に、提案趣旨において述べられたように、行政機構において簡素、行政運営において能率的でなければならんと思うのであります。従つて今申上げたような機構いじりのための改廃は、むしろ政府の意図するところと異なつて、却つて行政運営の非能率化、且つ責任の所在を不明確ならしめる監制度とか、或いは次長制度のごときものを生む結果になるわけであります。部の問題については、すでにこの委員会でも全会一致を以ちまして、数省の設置法が修正されましたので、この点には触れませんが、特にこの農林省の設置法を機といたしまして、外局の問題が初めて出て参りましたから、この点について多少の意見を述べてみたいと思うのであります。
 外局ということやめて、政府はむしろこれを内局にし、そうしてその内局にしたものついて機構の厖大なるものについては、特に事務委任の権限を、事務委任をその局長に委すればいいじやないかということを先ず一つの理由に挙げておられますが、このことは委員会においてしばしば論議をされ、特に三好委員から的確にこのことについての批判をお述べになりましたように、或る局は特にAクラス、或る局はBクラス、Cクラスというように、内部部局間における均衡を失するということは、却つて機構を混雑ならしめ、従つて又そういうことであればあるだけに、外局の制度が設けられたものと思うのであります。従来も各省の間においていろいろの外局が設けられております。併しそれは外局は外局として設けられる理由があつてでき、而もその外局を運営して行くことによつて、却つて能率的に、効率的に行政運営ができたと思われるのであります。
 又その次の問題として、政府は外局にあるものが内局になることによつて、大臣次官が自分のものとしてこれを取扱うということによつて行政運営の能率が上る。こういうことをよく言われております。このことについても同じく長い間の委員会において随分討議をされた問題であります。結局外局の長官とそれから内局の大臣次官の事務が連絡がうまく行くかどうかという、要するにこれは人の問題になると思います。この人の問題に関連して第三番目に政府が挙げられておることは、外局は平時はいいけれども、一たび事があつた場合にうまく行かない。例えば中小企業庁における蜷川長官問題、或いは水産庁における飯山事件、こういうことがその適例だということをよく言われております。併しこれも今申上げたように、人の問題であると同時に、私は特にその二つの事例を考えて見まして、役所事務に慣れない民間のおかたがそれらの役所の官庁の長官になられて、従つて蜷川氏にしても或いは飯山氏にしても、そういうことから来たところの好ましからざる事態が生じたものと思うのであります。これは内局であると外局であるとを問わず、要するに私は人の問題だと考えますので、このことは政府が主張せられるようなことは必ずしも当らんと思うのであります。要するに行政官庁として、そうして又企業官庁或いは現業官庁として、更に厖大な組織を持つておるものについては、これを外局にすることによつて却つて政府が意図せられておる行政運営の能率化、効率化が期せられ、而も又このことが、これを内局にすることによつていろいろの局間に差別をつけることよりは、むしろ行政運営を簡素化せしめるゆえんだと考えるのであります。それらの観点が取入れられまして、今回のこの農林省の設置法の修正が自由党を除く各派の共同修正としてできておるのでありまして、このことは私は誠に適切な修正だと考えるのであります。従つてその観点から、この修正案を含む案に賛成をするものであります。
 なお、この機会に一言附け加えて申上げておきたいことは、農林省の林野庁の営林局の関係について、今回新らしく営林局が移動設置され、例えば木曾福島の営林局が長野、或いは前橋の営林局が福島に移転される計画が原案にはあつたのでありますが、委員会といたしましては、特に緑風会といたしましては、この点についてはなお将来この問題は継続して審議をする、従つて今回この案について反対というような意味で、これをひつ括めて棚上げしたのではありませんが、将来この問題についてはなお検討すると、こういう意味を含めて、今回はこの問題を取上げることをやめたのであります。このことを附加え、重ねて今回のこの各会派の共同修正案を含めた原案に賛成するものであります。
#55
○三好始君 私は農林省設置法の一部を改正する法律案に対しまして、只今提出されております修正案を含めて原案に賛成いたしたいと思います。
 今回の機構改革は大別すると三つの改革案を含んでおると考えられております。一つは行政委員会の整理の問題、もう一つは各省の外局を廃止して内局にするという問題、もう一つは国家行政組織法の原則に還つて内局の部を全廃して、これに代るものとして次長、監の制度を新設した。こういう三点に要約することができると思うのでありますが、この中で是非は別といたしまして、本格的な機構改革と言えるのは行政委員会の整理ぐらいのものでありまして、外局を形式上内局にすることによつて実質的な機構改革、或いは行政の簡素化ができるものとは考えられないのであります。むしろ先ほど楠見委員が指摘されましたように、却つて事務の実情に基いては内局よりは外局が適当だということもあつて、外局を形式的に内局にしたからといつて事務が円滑に運営され、簡素化されるものではなくして、却つて事務が非能率になるという虞れすら考えられるのであります。外局の事務が著しく変つたのであればともかくとして、そうでないものをただ形の上だけで内局にすればそれで機構の簡素化になるというふうな考え方には到底賛成することができないのであります。又外局の問題につきまして、政府並びに自由党の諸君が心配せられておるように、大臣の統制力が外局に及ばないものであるかのような考え方は間違いであると思います。設置法のどこを探してもそういう根拠は見当らないのであります。私はたまたま農林省設置法案で出て参りました林野庁、食糧庁の問題は、これは事務の実情から判断して却つて外局で運営して行くほうが合理的なものの代表的なものでないかと考えるのであります。まあ内局の部を全廃して性格のはつきりしない監制度を新設したり、或いは次長をむやみに設けたりすることが改悪であるということは、委員会の改正法律案の審議を通じて自由党の諸君も確認せられておると私は了解しておるのであります。従つて他の法律案においては部制の復活については自由党の諸君も賛成せられておる、こういう結果になつたものと考えておるのであります。従つて行政委員会が野党の反対にもかかわらず殆んど政府の企図せられておる通りに決定した、或いは決定することがはつきりわかつて来たということだけでも今回の機構改革は一応政府並びに與党としては満足していい性質のものでありまして、外局や或いは部制が復活したりしたことを以て機構改革案が骨抜きになつたというように考えるのはとんでもない認識の誤りであると私は思つておるのであります。
 なお、この際に一言しておかなければならないのは、私は事務の実情と部制の現実の運営の上から申しまして、農林省の統計調査部はむしろ局にするのが妥当であるという見解の上に立つて修正案を用意いたしておりました。私は現在においてもその正しいことを信じております。なぜかと申しますと、農林省の統計調査部の事務の内容は極めて厖大なものでありまして、その擁しておる人員の点から言いましても非常に多数の人員を擁しております。而も地方支分部局として全国の各都道府県に統計調査事務所を持つておる、又現在においても改良局の一部として存在しておりますけれども、農林省の組織規程の上から統計調査部に限つて人事会計の面でも相当の独立性を付與いたしておるのでありまして、事実上局に準ずるような実質を運営の上で備えておるのであります。而も統計調査の仕事の性質は、これは現在の農業改良局、或いは政府原案による農林経済局、いずれにも所属するのも必ずしも適当とは考えられないのでありまして、これは他の省の統計調査部が多く各局に関係のない官房に置かれていることによつても窺えるのであります。私はこういう各種の問題を考え合せまして、統計調査部は局にいたすべきだという見解の上に立つておるのでありますが、これは或いは委員会の多数の賛成を得られない虞れもありますので、若しそういうことになつた場合にわかに部に賛成するということもどうかと考えまして、私は修正案の成立を希望するが故に局案を一応撤回いたしまして、多数の諸君が賛成せられている統計調査部の案を含む修正案に賛成する、こういう態度をとる結果になつたのであります。
 なお、農林省設置法の改正案に対する修正には、その他の諸問題も含んでおりますけれども、その主要な問題につきましては、先ほど楠見委員も触れられましたので、私は以上の意見を申上げて修正案、並びに修正部分を除く原案に賛成するものであります。
#56
○江田三郎君 只今の修正案及び修正案を除く残余の原案に対しまして、社会党を代表して賛成いたすものであります。
 すでに楠見委員或いは三好委員から詳く述べられましたからして余り附加える点はないのでありますが、ただ三好委員が言われました統計調査局の問題につきましては、我々もをおむね意見を同じくするものでありますが、やはりこれが通過しないのではないかということから一応今回は見送つておるわけであります。大体この機構の改革に当りまして、私は遺憾ながら自由党の諸君の方針が一貫していないように思うのでありまして、すでに他の厚生省なり、文部省なり、その他におきまして、部制の復活に賛成をされておりまする以上、少くともそういう点だけは、この農林省の問題につきましてもはつきりとされなければならんはずでありまして、若し中川委員のおしやるようにこれが政府原案その通りに賛成するといたしますというと、或る所では部があり、或る所では監があり、或る所では次長ができるというような非常にちぐはぐなものができるのでありまして、そういう点から二人の先ほどの御発言ように、何か機構いじりをされておるような印象を強く受けるのであります。更に私は最近遺憾に考えますことは、今度の機構改革だけでなしに、農林行政関係につきまして政府のおやりになつておることはいささか面子にとらわれすぎて無定見にあがいておられるのではないかという印象を強く受けるのであります。今度の米の自由販売の問題につきましても、その内容を検討いたしますと、何ら自由販売でない。ただ看板だけを自由販売という看板で押し通そうとする。今度の機構改革にいたしましても、その内容が伴わずして、看板だけで押し通して行こうという印象を強く受けるのでありまして、その点は先ほど申上げましたような部制の問題からいたしましても、政府並びに自由党の方針は一貫性を欠いておる。私はそういう意味におきまして、今度の修正案を適切なものと思うものであります。
#57
○波多野鼎君 社会党第二控室を代表いたしまして、修正案並びに残余の原案に賛成いたします。統計調査部の問題につきましては、我が党のほうでもこれは調査局にしなければならないという党の決定をしておりますけれども、まだ委員会の様子を見ておりますと、時期尚早のような感じがいたしますので、この際引つ込めたようなわけであります。丁度砂防局の問題と同じように、統計調査局の問題はやはり内閣委員会として今後も御考慮願いたいということを附加えまして、賛成の意を表するものであります。
#58
○委員長(河井彌八君) 他に御発言がないと認めまするから、これより採決に入ろうと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○委員長(河井彌八君) それでは採決に入ります。先ず以て只今提出せられました農林省設置法等の一部を改正する法律案に対する修正案を問題といたします。本案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#60
○委員長(河井彌八君) 多数であります。
 次に農林省設置法等の一部を改正する法律案の只今の修正部分を除きまして、他の部分を採決いたします。本案に同意の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#61
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。よつて農林省設置法等の一部を改正する法律案は修正議決せられました。賛成の諸君の御署名を願います。
 多数意見者署名
    成瀬 幡治  竹下 豐次
    楠見 義男  江田 三郎
    波多野 鼎  上條 愛一
    栗栖 赳夫  松原 一彦
    三好  始
  ―――――――――――――
#62
○委員長(河井彌八君) では議事の都合によりまして、六時半まで休憩いたします。
   午後五時二十四分休憩
   ―――――・―――――
   午後七時五分開会
#63
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 通商産業省設置法案、通商産業省設置法の施行に伴う関係法例の整理に関する法律案及び工業技術庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましてはすでに有志諸君の修正案が提出せられておりますから、御異議がなければその修正案をも併せて議題といたします。御異議ありませんか。
#64
○波多野鼎君 工業技術庁の問題でちよつと……、修正案を私見ておりませんけれども、工業技術庁が技術院という原案になつておりますが、その原案を踏襲した修正案であるなら、私は一応反対しなきやならんので、一応その修正案のことを聞きましたので、工業技術庁として残すという修正案を私は出したいと思つておりますから、お含み願いたい。
#65
○委員長(河井彌八君) その場合で発言願います。
#66
○栗栖赳夫君 今配付を頂きました通商産業省設置法案に対する修正案のしまいから二枚目に金沢通産局が設けられるようになつておるのですが、これは一応白紙に戻すということになつておりましたから、若しあとで朗読せられるならば、この点の措置を明らかにしてからやつて頂きたいと思うのですが。
#67
○委員長(河井彌八君) それは承知いたしました。一応これで朗読いたさせましようか……。
#68
○栗栖赳夫君 この金沢通商産業局というものは無論設けないことに原案に服するわけでありますが、石川県が名古屋に入ることはどうも非常に不便であつて、福井県のほうと同じようにむしろ大阪へ行つたほうが非常に便利である、これは汽車の都合から言えばそうでございますが、これは話合いはつかないらしいのでございまして、むしろこの際そこをお直しを願つたらどうかと思いますが。
#69
○委員長(河井彌八君) そうすると、ちよつと栗栖君はこれに対して更に修正をなさるのですか、栗栖君に伺いますが……。速記をとめて。
   〔速記中止〕
#70
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。藤田専門員から修正案の朗読をいたします。
   〔藤田専門員朗読〕
  通商産業省設置法案に対する修正案
  通商産業省設置法案の一部を次のように修正する。
  目次中「第十五條」を「第十六條」に、「(第十六條―第二十四條)」を「(第十七條―第二十五條)」に、「(第二十五條―第三十條)」を「(第二十六條―第三十一條)」に、「(第三十一條―第三十四條)」を「(第三十二條―第三十五條)」に改め、第三章及び第四章を次のように改める。第三章 外局(第三十六條―第四十    八條)
  第一節 特許庁
   第一款 総則(第三十七條・第三十八條)
   第二款 内部部局(第三十九條―第四十四條)
   第三款 附属機関(第四十五條―第四十七條)
  第二節 中小企業庁(第四十八條)第四章 職員(第四十九條・第五十條)
 第四條第一項中第四十三号から第四十九号までを削り、同項第二十四号を第二十五号とし、以下第三十三号までを順次一号ずつ、第三十四号から第四十二号までを順次三号ずつ繰り下げ、第二十三号の次に次の一号を加える。
  二十四 輸出業者の協定及び輸出組合の組合員の遵守すべき事項を認可すること。
  第四條第一項中繰り下げ後の第三十四号の次に次の二号を加える。
  三十五 航空機又は航空機用機器の製造設備等又は修理設備等の検査をすること。
  三十六 航空機又は航空機用機器の確認又は証明をすること。
  第四條第一項中第五十号を第四十六号とし、以下第五十三号までを四号ずつ繰り上げ、繰り上げ後の第四十九号の次に次の一号を加え第五十四号を第五十一号とする。
  五十 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)第三條に規定する権限第四條第三項を削る。
  第五條中「八局」を「九局」に、鉱山局石炭局」を「繊維局鉱山局石炭局鉱山保安局」に改め「中小企業局」を削り、同條に次の一項を加える。
 2 大臣官房に統計調査部を、軽工業局に化学肥料部を置く。
  第六條第一項中「並びに統計調査監一人及び鉱山保安監一人」を削り、同條第二項中「(第七條第十四号から第二十号までに掲げる事務を除く。)」を削り、同條第三項及び第四項を削り、第五項中「重工業局、軽工業局」を「企業局、重工業局」に改め、同項を第三項とし、第六項を第四項とする。
  第七條中第十五号から第二十号までを創り、第二十一号を第十五号とし、同條に次の一項を加える。
 2 統計調査部においては、前項第十四号に掲げる事務をつかさどる。
  第十條中第七号を第九号とし、第六号の次に次の二号を加える。
  七 航空機又は航空機産機器の製造設備等又は修理設備等の検査に関すること。
  八 航空機又は航空機用機器の確認又は証明に関すること。
  第十一條第一号中「繊維工業品、」、「生糸及び繭短繊維の生産、流通及び消費並びに」及び「綿製品生糸繭短繊維及び絹製品化学繊維製品羊毛製品麻製品パルプ、紙及び紙製品 」を削り、
 第二号 「(炭酸カルシウム及びカリ塩を除く。)」を「(炭酸カルシウム及びカリ塩を除く。以下同じ。)」に改め、同條に次の一項を加える。
 2 化学肥料部においては、前條第二号に掲げる事務及び同項第七号に掲げる事務のうち、化学肥料に関することをつかさどる。
  第十二條を第十三條とし、以下第四十六條までを順次一條ずつ、第四十七條及び第四十八條を二條ずつ繰り下げ、第十一條の次に次の「條を加える。
  (繊維局の事務)
 第十二條 繊維局においては、左の事務をつかさどる。
  一 左に掲げる繊維工業品の輸出、輸入、生産、流通及び消費(生糸及び繭短繊維の生産、流通及び消費並びに農林畜水産業専用物品の流通及び消費を除く。)の増進、改善及び調整を図ること。
    綿製品
    生糸、繭短繊維及び絹製品
    化学繊維製品
    羊毛製品
    麻製品
    パルプ、紙及び紙製品
    右に掲げるもの以外の繊維工業品
  二 繊維局の所掌に係る事業の発達、改善及び調整を図ること。
  繰り下げ後の第十六條を削り、繰り下げ後の第十五條を第十六條とし、繰り下げ後の第十四條の次に次の一條を加える。
  (鉱山保安局の事務)
 第十五條 鉱山保安局においては、左の事務をつかさどる。
  一 鉱山における人に対する危害の防止(衛生に関する通気及び災害時における救護を含む。)を図ること。
  二 鉱物資源の保護を図ること。
  三 鉱山の施設の保全を図ること。
  四 鉱害の防止を図ること。
  五 鉱山における保安技術の改善を図ること。
  六 鉱山保安に関する教育及び指導を行うこと。
  繰り下げ後の第十九條中「第二十四條」を「第二十五條」に改める。
  繰り下げ後の第二十七條中「第七條第十五号から第二十号までに掲げる事務」を「鉱山保安局の事務」に改める。
  繰り下げ後の第三十二條第二項中「大臣官房の事務のうち、第七條第十五号から第二十号までに掲げる事務」を「鉱山保安局の所掌事務」に改める。
  「第三章 特許庁」を「第三章 外局」に改める。
  繰り下げ後の第三十六條中「特許庁」を「特評庁及び中小企業庁」に改める。
  第三章中「第一節 総則を」「第一節 特許庁第一款 総則」に改める
  繰り下げ後の第三十八條中「第五十号から第五十三号」を「第四十六号から第四十九号」に改める。
  第三章 「第二節 内部部局」を「第二款 内部部局」に、同章中「第三節 附属機関」を「第三款 附属機関」に改め、各行頭を一字下げる。
  繰り下げ後の第四十五條中「第四十六條」を「第四十七條」に改める。
  第四章の前に次の一節を加える。
     第二節 中小企業庁
  (中小企業庁)
 第四十八條 中小企業庁の組織、所掌事務及び権限は、中小企業庁設置法の定めるところによる。
  附則第一項中「七月一日」を「八月一日」に改める。
  附則第二項中「左の法律」を「通商産業省設置法「昭和二十四年法律第百二号)」に改め、中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)通商産業省設置法(昭和二十四年法律第百二号)」を削る。
  通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案に対する修正案
  通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案の一部を次のように修正する。
  第一條(鉱山保安法の改正)及び第二條(中小企法等協同組合法の改正)を次のように改める。
  (中小企法庁設置法の改正)
 第一條 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
   第三條第一項に次の一号を加える。
   十 特定中小企業の安定に関する臨時措置法(昭和二十七年法律第  号)の施行に関すること。
   第五條を次のように改める。
   (附属機関)
  第五條 中小企業庁に附属機関として、中小企業安定審議会を置く。
  2 中小企業安定審議会については、特定中小企業の安定に関する臨時措置法の定めるところによる。
 (鉱山保安法の改正)第二條 鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)の一部を次のようにする。
  「通商産業省資源庁」を「通商産業省に改める。
  第五條(公共事業令の改正)中第八十八條の改正規定の次に次の改正規定を加え、同條を第十條とし、第四條(電気事業再編成令の改正)を第九條とする。
   附則第二十二項中「この場合において、第七十五條第五項中「委員会」とあるのは、「通商産業大臣」と読み替えるものとする。」を削る。
  第三條(輸出信用保険法の改正)の次に次の五條を加える。
  (石油及び可燃性天然ガス資源開発法の改正)
 第四條 石油及び可燃性天然ガス資源開発法(昭和二十七年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
   第二十五條中「資源庁」を「通商産業省」に、第三十二條中「資源庁鉱山局」を「通商産業省鉱山局」に改める。
  (自転車競技法等の一部を改正する法律の改正)
 第五條 自転車競技法等の一部を改正する法律(昭和二十七年法律第二百二十号)の一部を次のように改正する。
   附則第九項及び第十項を削る。
  (製塩施設法の改正)
 第六條 製塩施設法(昭和二十七年法律第二百二十八)号の一部を次のように改正する。
   第十三條第七項中「通商産業省設置法(昭和二十四年法律第百二号)」を「通商産業省設置法(昭和二十七年法律第  号)」に改める。
  (航空機製造法の改正)
 第七條 航空機製造法(昭和二十七年法律第  号)の一部を次のように改正する。
   附則第四項を削り、第五項を第四項とする。
  (電源開発促進法改正)
 第八條 電源開発促進法(昭和二十七年法律第  号)の一部を次のように改正する。
   第十條第三項第六号を削り、第七号及び第八号をそれぞれ第六号及び第七号とし、同條第四項中「第八号」を「第七号」に改める。
  工業技術庁設置法の一部を改正する法律案に対する修正案
  工業技術庁設置法一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  附則第一項中「七月一日」を「八月一日」に改める。
#71
○委員長(河井彌八君) 只今朗読をいたしました修正案を含めまして、通商産業省設置法ほか二件につきまして、御意見のあるおかたは御陳述を願います。
#72
○波多野鼎君 通商産業省設置法案につきまして、本委員会におきましてはいろいろ審議の末、一応の修正案が出ておりまして、今それが議題になりましたが、この設置法の修正案については私は賛成の意を表するものであります。併し修正案を除く残余の部分並びに工業技術庁設置法の一部を改正する法律案に関しましては、強い希望を持つておつたのであります。それは工業技術庁なるものを廃止いたしまして、このたび工業技術院ということにする政府原案が出ております。これに対しましては、当委員会においては修正の意見がまとまらなかつたのであります。我々としましては、大体工業技術院というものを政府原案の中で出して参りましたゆえんは、多くの多局なるものを一掃してしまうという趣旨から出ておると理解いたしております。併し工業技術庁を内局にしてしまうのには余りに機構が厖大でもあり、職員も多いということから外局的な地位を與えるという意味で、工業技術院というような新らしい名前の下に外局的な存在を與えたものと思います。ところが本委員会におきましては、審議の間にこの外局を或るものは存置するというのが委員諸君の多数の意見でありまして、先ほど通過しました農林省設置法案につきましても外局を存置することにいたしたのです。そうでありますれば、政府の原案にある工業技術院なるものも一応修正いたしまして、工業技術術庁という外局として存置することに何ら差障りはない。委員会の意向としては差障りはないと私どもは確信いたしております。併しながら委員諸君の多数の同意を得ることがこの点残念ながらできなかつたのでありまして、我々はその点甚だ遺憾と存じますが、その点にこだわつてこの修正案以外の残存部分について反対的な態度をとりますと、妙な結果になる虞れがあると看取いたしますので、甚だ遺憾でありますが、この修正案を除く残余の部分についての賛成をするものであります。賛成に当つて今の工業技術院というものが非常にぬえ的な政治的のものであつて、できるだけ早い機会に工業技術庁とい形うのものに復帰することを皆さんに御考慮を願いながら賛成をいたします。
#73
○鈴木直人君 私は只今提案されておりまする修正案につきましては反対をして、衆議院送付の政府原案全部に賛成をするものであります。その理由につきましては、先ほど農林省設置法案の反対の理由の際に中川委員から申されましたことによつておわかりと存じますが、今回の政府が提出されましたところの行政機構の根幹は、原則として審判的性質以外のものの行政委員会は廃止するということ、第二は外局を内局に原則としてするということ、第三は内局の部を廃止するということが眼目となつておることは、昨日本会議において内閣委員長から報告がありました通りであるわけであります。而して内局のうちの部を廃止するという点につきましては、政府の意図にもかかわらず、我々参議院自由党としては実情に即したようにいたしたいと考えて、懇談会におきましても妥当なる結論を出すべくお互にお話し合つて参つたのでありまするが、この第一と第二の行政委員会の廃止、外局の廃止という点につきましては、話がその点に触れまするや、修正案については我々といたしましては賛成しがたいということで参つて来ておりますることも、同僚の皆様の御承知の通りと思うのであります、そういうような点から見まするというと、この修正案の中には遺憾ながら中小企業庁を内局にするという提案に対しまして、再びこれを復活するというのがそこの中にあるのであります。勿論我々といたしましては、中小企業庁の外局が内局になるということによつて決して中小企業に対するところの所掌事務がなおざりになる、軽じられる、縮小せられるということはあり得ないということを確信しているものでありますし、又内局にしたために中小企業に対するところの政策が軽んじられるということは毛頭ないのであつて、むしろ大臣の直轄の下に内局にするほうが行政機構としましても、力強く、内部におきましても、又外部に対しましても、その使命を達成することができるというふうに確信をいたしておるのでありまして、その点は外局のほうが内局よりも中小企業のためになるのだというお考えのかたがたとはその点の考え方について我々は異にしておるわけであります。従いまして、私達は内局にするということが行政を簡素化して能率化するだけでなく、中小企業政策の推進により一層の力を添えるものであると、こういうふうに確信をしておるものでありまして、ただ外局を内局にするという形式的なものにのみとらわれて反対しておるものではないのであります。そうして又それと同時に他の方面におきましても、中小企業の全般的な政策についても推進しなければならんということを我々は党において検討をいたしておるような状態でありまして、その点は誤解のないようにこの際に明らかにいたしておきたいと思うのでありますが、そのようなことが中心となりまして、この修正案には反対せざるをえないということになつておるのであります。その他の部分におきましては、同僚各位と意見を同じうした部分もございます。この点は卒直に認めるのでありまするが、遺憾ながらこの大原則に反する修正案であるためにここに反対をせざるを得ないということになるのでございます。以上を以ちまして反対の理由を申上げて修正案に反対をするのでございまして、あと委員長から修正案を含む原案について賛成かどうかということについては、それは賛成しますけれども、それだけではないのでありまして、修正案の中に削られた政府の原案にも又賛成しておるものであるということをあらかじめ御了承をお願いしたいと思います。
#74
○竹下豐次君 私は本修正案及び修正案を除いた部分の原案に対しまして賛成の意を表するものであります。
 ただ一つ鉱山保安局のこの後の運営につきまして政府に要望申上げたいと思うのであります。鉱山保安局は現在資源庁の一局として存在しておるのでありまするが、原案によりまするというと、今回通産省の官房の一部にこれを取込んで鉱山保安監というものを置くという原案になつておるのであります。これは私から申上げるまでもなく、曾つて労働省と通産省との間に所管の争がありまして、どうしても両大臣の間の話合いがつかず、総理大臣の決裁によつて通産省の所管になつたという歴史があるわけであります。両方とも頻りに自分のほうでやりたいと言つておられました。私はその当時これは労働省で所管すべき性質のものであろうと思つておつたのでありまするが、私の意思に反しまして通産省の所管になりまして、通産省の所管になりました時の通産省側の主張といたしましては、坑内の技術等と非常に密接不可分の関係があるからどうしても通産省でやらなければならないのだという一応尤もの理由が付せられておつたのであります。それはその通りであります。併し又疑つて見れば、それを労働省で切離して所管されるということになつたならば、監督が非常にやかましくなつて、通産省のほうで採掘のほうの支障になるような場合がないとも限らないという心配もあつたのじやなかろうかと私は想像しておつたのであります。通産省はどちらかと申しまするというと、直接眼に見える生産のほうに主力を注がれまして、通産省に絶えず出入りしておる人たち、接触される人たちが資本主系統の人のみであると言つてもいいくらいでありまして、現在はこの鉱山保安局というものは資源庁にありましたから、その関係の人たちは労働方面の人も出入しておりましようけれども、大多数は資本家側の人たちでありまして、役人の頭も自然にそのほうに引きずられるという傾向があるということは、これは疑いもないことであろうと私は見ておるのであります。従つてこの現在までの状態におきましても、必ずしも私のひがめではないだろうと思つておりまするが、鉱山保安局というものがあつても、これはちよつと養子に取つておるのだというような形が続いて来たのじやないか。併し養子も本当に欲しい養子ではなくして、よそに離しておいたならば邪魔になるかもしれないから、家の養子にして置こうというような気持が残つていやしないか。その現れが今度小さい監というようなものを置いて、官房の一部でその仕事をするようにまとめようとされたのではないかという、こういう疑いを一応起したのであります。若し私のこの想像が当らなかつたら非常に仕合せでありまするが、私は忌憚なく申しますならば、そういう気持がいたしたのであります。今回この修正案ができまして、鉱山保安局というものを通産省の一局として設けるということに修正されたのは、誠に時宜を得た立派な修正であると私は確信しておるのでありまするが、併し通産省の幹部の人初め役人全体の頭は私の想像しておつたような考えで、この後も又続くというようなことになりましたならば、折角局というものが維持されるということになりましても、又その運営を誤る危険が非常に多いと思うのであります。私はこの保安の問題につきましては、私自身のことを申上げまして甚だ恐縮でありまするが、別に自慢話ではありませんので、むしろ恥さらしを申上げる次第でありまするから、簡單に申上ることをお許しを願いたいと思うのであります。それは大正の初め頃日独戰争がありました頃、私は福岡県の警視として保安課長を勤めておりました。その当時福岡県の筑豊炭鉱、三菱の方城炭鉱が爆発いたしまして、一発のガスの爆発で以て六百八十七人という者が即死したのであります。丁度青島戰争のときでありまし、戰争で一年間で死んだ者の数よりも、一発の爆発で死んだ人のほうが多かつたのであります。職務上私はもとより飛んで参りました。数日というよりも相当長い間その取片づけ、後の処置に苦心いたしたのでありまするが、そのときの酸鼻の状態を今考えましても、本当に身ぶるいがするのであります。もとより今日はそういう予防のほうも進んでおりまするし、相当に役人の頭の切替えもあり、又労働運動も盛んになりましたので、その当時のような失敗を又繰返すようなことはないと確信しておりまするけれども、その後の状態を私は相当な関心を持つて気をつけておりまするが、工場災害にいたしましても、又特に鉱山、そのうちでも石炭山の災害というものは、本当に身ぶるいのするようなことが非常に多いのであります。どうかその点を政府のほうでもよく頭に置いて頂きまして、折角できまする鉱山保安局の運営を十分に効果のあるように労働者の立場もお考え下さいまして、運営をよくして頂きたいのであります。かようなことはこれは社会党のおかたの申上げられるようなことであるのかも知れません。当然そのことは私から申すまでもなく社会党方面から労働関係の人たちは私よりも一層痛感しておられるところであろうと思いますが、併しただ直接労働者に関係のある国民のみならず、その以外の人におきましても、例えば私みたような者でもこういう関係についちや深い関心を持つておる国民が多数あるということをよくお考えをお願い申上げたいと存ずる次第であります。これだけの希望を申上げまして、賛成の意を表します。(拍手)
#75
○成瀬幡治君 私は只今議題となつておりまするこの案件に対しまして、修正案に対しまして賛成をいたすものでございます。
 簡單に賛成の理由を申述べますと、第一点としまして、中小企業庁を修正として現状通り置くという点についてでございます。約八割を占めておるところのこの中小企業のおかたたちに対しまして、政府はいつも十分なる対策を立てるということを私たちはよく言葉で聞くのでございまするけれども、それにいたしましても、本年の四月までに全体の二割七分に近い数字の倒産者を出しておるということは事実でございます。これが私は対策が行届いておらない証拠であると思います。もう一点申上げますならば、蜷川長官と申しますか、中小企業の危機を叫んだ蜷川長官は罷免されて、そのあとに坐られたところの長官は、次期総選挙に自由党から打つて出られるとか何とかいうようなことで今やめておられない。そのあとが補充されておらないというような点でも、私はその言葉は額面通り受取れない。これは私は生きた証拠だと、こう考えておるものでございます。特に中小企業の対策につきましては、私は今現に員数が百四十四名しかおらないのでございますけれども、もつと私は中小企業の振興に対しては広汎なる対策が必要であると思うのでございます。現在大蔵省関係の国民金融公庫であるとか、或いは商工中金であるとか、相互銀行であるとか、或いは信用組合或いは信用協同組合等のあらゆる金融機関とか、或いは資材面等の広汎な現業を中小企業庁の下に集めて金融とか或いは資材、税制、あらゆる面が総合的に調整されて行くところに中小企業の振興と申しますか、それがあり、そうして延いては私は日本の自立経済にそれが発展して行くものだとこう考えておるのでございますが、そういうところに政府はこれを削つてしまうと、内局にするというような点は何と申しましても、遺憾なことであるが、これが修正をされておるから賛成をする第一の理由でございます。
 次に鉱山保安局の点でございますが、今竹下委員も仰せられたように、これを社会党とか何とかいうようなことをおつしやいましたけれども、私は竹下委員が非常に関心を持つておられるという点について敬意を表するのでございますが、本来ならば、私は人の命というものは誰が何と言つたつて一番尊重されなくちやならないと思います。それが相次ぐところの悲惨と申しますか、炭鉱、鉱山関係において災害によつて人命を失つたということは、私は新聞紙上にたくさん出ておるということは、私ばかりじやなくて皆さん御承知の通りだと思います。そういうときに鉱山保安監を官房だけに置いてやつて行くというような政府の態度は、人の命を何と考えておるか、金さえ儲ければ人の命はどうでもいいじやないか、そういうふうに解釈されても私は弁解の余地はないものと考えおります。それが今度鉱山保安局になつた。なつたけれども、今申しましたように、竹下委員も指摘されたように、私たちの修正された意図が政府が鉱山保安監だけで賄うておきさえすれば十分だという考えで、折角鉱山保安局に修正しましても、運営を今言つたような頭においてやられたならば、私は大変だと思います。だから竹下委員がおつしやられたように、私もこの点は政府に強く頭を切替えて人の命は少くとも非常に尊重するのだという点において、十分鉱山保安の点に万全の私は注意を拂つて頂きたいという点を願いすると同時に、これが修正案に賛成する第二の理由でございます。
 次にこの修正を除く残余の点でございますが、のところで一点指摘したい点は、工業技術庁を院にするわけでございますが、これは私は政府も科学とか或いは技術の向上というものは非常に必要であるということを認めてこれを何かとしなければならないからという苦しまぎれには私は院というような非常にあいまいな点に出したのだろうと自分は想像するのございます。併しそういう画一的な、庁をなくするのだからこれを苦しまぎれに院するというようなそういうあいまいな態度でなくて、私たちはこの日本において特に科学技術の欠けておるというような点は政府も相当認識されておられると思いまするから、そういう点は画一的なこういうはずし方が悪くつて、すでに院を作られたところにこういうあいまいさがあると思うのであります。従いまして、私たちとしまして、これはやはり工業技術庁と申しますか、というようなふうにしておくのが我々は妥当である。併しこれも多数の意見がここに修正案として出なければ私たちも成立が非常に困難であるというふうに考えますから、この点は非常に遺憾ではございますけれども、私たちは賛成をし、なお次の機会にこれが科学技術の向上発展されるような私は一つの機構改革と申しますか、組織に復帰されるものという点を希望、そういう機会があることを期待いたしまして、非常に残念でございますけれども、残余の部分に賛成をいたすものでございます。
#76
○委員長(河井彌八君) すでに討論は盡きたと認みまするから採決に入ろうと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
 便宜上通商産業省設置法案及び通商産業省設置法案に対する修正案を問題といたします。先ず以てこの修正案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#78
○委員長(河井彌八君) 多数であります。
 次に残余の通商産業省設置法案を問題といたします。これに賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#79
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。故に通商産業省設置法案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 次に、通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案及びこれに対する修正案を問題といたします。先ず以て修正案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#80
○委員長(河井彌八君) 多数であります。
 次に修正案を除いた通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案を問題といたします。本案に賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#81
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。故に通商産業省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案は修正議決すべきものと議決せられました。
 以上二案に対し賛成の諸君の御署名を願います。
 多数意見者署名
    成瀬 幡治  竹下 豐治
    楠見 義男  江田 三郎
    波多野 鼎  上條 愛一
    栗栖 赳夫  松原 一彦
    三好  始
  ―――――――――――――
#82
○委員長(河井彌八君) 最後に工業技術庁設置法の一部を改正する法律案及び工業技術庁設置法の一部を改正する法律案に対する修正案を議題といたします。これは修正案を込めまして賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#83
○委員長(河井彌八君) 全会一致であります。故に修正議決すべきものと議決せられました。
 賛成の諸君の御署名を願います。
 多数意見者署名
    鈴木 直人  中川 幸平
    成瀬 幡治  岡田 信次
    郡  祐一  愛知 揆一
    竹下 豐次  楠見 義男
    江田 三郎  波多野 鼎
    上條 愛一  栗栖 赳夫
    松原 一彦  三好  始
  ―――――――――――――
#84
○委員長(河井彌八君) なお、委員長の報告は委員長に一任願います……。御異議ないと認めます。
#85
○波多野鼎君 この次は議事の上で経済審議庁をおかけになると聞いておりますが、経済審議庁設置法についての修正案がまだ技術的にまとまつておらないようでありますし、聞いてみますと、まだ三十分くらいかかかるというお話ですが、今日はこの程度にして散会して頂いて、明日おやりになつて頂いたらどうですか。動議を提出いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#86
○楠見義男君 今の波多野さんの御提案の事実を確認して、その結果によつて……。
#87
○委員長(河井彌八君) ちよつと待つて下さい。今確認しようと思いますから……。速記をとめて、
   午後八時四分速記中止
   ―――――・―――――
   午後八時十五分速記開始
#88
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。
 では諸君に申上げます。修正案がまだ十分できないということがわかりましたから、本日はこれを以て散会いたします。明日は午後一時から開会いたします。
   午後八時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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