くにさくロゴ
1951/03/18 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第18号
姉妹サイト
 
1951/03/18 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第18号

#1
第013回国会 地方行政委員会 第18号
昭和二十七年三月十八日(火曜日)
   午前十時四十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
三月十四日委員北村一男君辞任につ
き、その補欠として愛知揆一君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     西郷吉之助君
   理事
           堀  末治君
           岩木 哲夫君
   委員
           石村 幸作君
           愛知 揆一君
           高橋進太郎君
           岡本 愛祐君
           若木 勝藏君
           原  虎一君
           林屋亀次郎君
           石川 清一君
  政府委員
   全国選挙管理委
   員会事務局長  吉岡 恵一君
   国家地方警察本
   部長官     斎藤  昇君
   国家地方警察本
   部刑事部長   中川 董治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
   常任委員会専門
   員       武井 群嗣君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○ポツダム宣言の受諾に伴い発する命
 令に関する件に基く全国選挙管理委
 員会関係諸命令の廃止に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○ポツダム宣言の受諾に伴い発する命
 令に関する件に基く警察関係命令の
 措置に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(西郷吉之助君) それでは只今より委員会を開会いたします。
 先ず第一に御報告申上げますが、本日の理事会できめましたことを御報告いたします。御承知のごとく現在二法案が本付託になつておりますので、この警察関係並びに選挙関係の法案について本日これから質疑をいたしますが、質疑が終りましたならば、討論採決いたしたいと思つております。では只今国警が参つておりますから、第一にポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く警察関係命令の措置に関する法律案について御質疑をお願いいたします。
 それでは委員長が国警長官にお尋ねしておきますが、先般も他の委員からも御発言があつたと思いますが、この登録制でありますけれども、御承知のごとく刀剣類は美術品として国民は先祖からもらつたりいろいろして持つていて愛好の念が強かつたのでありますが、終戦によりまして登録制にはなりましたが、全国でまだ悪い意味ではなく、愛着心から出すと取られやせんかという気持で、今日まで持つておつた人が地方なんかにおりはせんかと思います。そういうものがやはり警察をこわがつて、今更出すわけにもいかんという気持でおりはせんかと思いますので、そういうものが登録をお願いした場合はどうなるか、これには罰則もあつて三年以下の懲役又は五万円以下の罰金ということになつておりますが、私は祖先からもらつたものに対する愛着心、そういうようなことから善意で持つておつたもの、こういうものが届出ました際には、やはり親心から、それはもう罰則など適用することなく喜んで登録して頂けるかどうか、そういう点について一つ所見を伺います。
#3
○政府委員(斎藤昇君) 只今お尋ねの点につきましては考うべき点が二点あるのであります。一つは善意で届出るのを忘れておつた、或いは気が付かなかつたという場合に、届出た場合に罰則の適用を受けて処罰せられるかどうかという点、それから今後合法的に登録して所持できるかどうか、この二つの点があると考えます。罰則の点につきましては、これは只今もお尋ねのように、終戦後疎開をしておつて忘れておつたとか、或いはそう悪意でなかつたが諸事にまぎれてて忘れておつたという人たちが相当まだ私は多いだろうと考えております。従いまして、そういつた意味合で特に隠し持つて、そして何らか為にしようというようなことでないならば、そして自発的に届出て来られるならば私は処罰をすべきでないと考えております。むしろ私らのほうから呼びかけまして、そういう場合には、善意で持つておられたかたは処罰をしないから届出てもらいたいという呼びかけをして、合法的に持てるように、そういう一種の運動といつては語弊がありますが、強い呼びかけをいたしたいと只今私どもは考えておるところであります。さような場合には私のほうは処罰をするような意図はありません。全国的にそういう扱いに今までもいたしておりまするが、今後もいたし、近い機会を捉えて更にそれを強く呼びかけて見たいと、かように考えておるのであります。そしてその場合に美術的の価値ありとして登録をし、合法所持ができるかどうかという点でありまするが、刀剣類の登録につきましては、厳格な意味において国宝或いはこれに類似する美術品というだけではなくて、その家に関して由緒がある、お嫁入りのときに持つて来たとか、或いは親から譲られたものだとか、何らかのやはり私は由緒に類似するものがありまするので、現在では殆んどまあ例外のない程度にそういつた意味で登録をいたしております。従つて登録の点も私は殆んど例外なく御心配なく登録ができ、合法的に所持ができると考えておるのであります。お尋ねの点はありませんでしたが、拳銃につきましては、これは合法的所持はできないのでありまするが、拳銃につきましても、届出るにおいて善意で忘れておつた、或いは怠つていた、今になつて拳銃を持つておりますということを言うのは如何にも工合が悪い、或いは処罰をされる虞れがあるというので届出を心ならずも怠つておられるという人もあるのであろうと考えておるのであります。拳銃と銃砲と刀剣を合せまして、近い将来に善意で届出られたかた、善意で所持しておられたかたは処罰はしない。刀剣についてはできるだけ殆んど例外なく更に合法的に登録をし、所持ができる、こういう措置にいたしたいと考えておる次第であります。
#4
○委員長(西郷吉之助君) 只今の長官の御意見でよくわかりましたが、この登録は文化財保護委員会でやるということになつておると思いますが、今の長官の仰せ通り、文化財保護委員会も同意見であると考えてよろしいでしようか。
#5
○政府委員(斎藤昇君) 文化財保護委員会の刀剣関係に関係を願つておりまするかたがたとも十分今まで打合せをいたしまして、同じ意見でおられることをここに申上げて差支えないと思います。
#6
○委員長(西郷吉之助君) 他に御質疑ございませんか。
#7
○岡本愛祐君 この拳銃のことについてお尋ねしておきたいのですが、講和条約が発効しまして、駐留軍は別として外国人が入国して来る、そのとき携帯しておるピストルなんかはどうなりますか、どういう取締りになりますか。
#8
○政府委員(斎藤昇君) 行政協定によりまする向うの駐留軍は別でありますが、そうでないものにつきましては、外国人といえども日本の法規によつて拳銃を所持することは禁止をせられるべきだと考えております。現在もそういう扱いにいたしておる次第であります。
#9
○岡本愛祐君 それでは入国に当つて税関とか、そういうところで所持品を調べるときに、その拳銃関係も調べることになりますか。
#10
○政府委員(斎藤昇君) さようでございます。
#11
○委員長(西郷吉之助君) 他に御質疑ございませんか……。それでは先ほど理事会できめました通り、質疑がございませんでしたら、只今審議中のこの警察関係の法案を採決して参りたいと考えております。只今御出席の、ここの席においでになるかたは割合少いのでございますが、半数登院しておられますので、今採決の前にお集まりを願う間、もう一つの選挙関係をいたしましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(西郷吉之助君) それでは只今のポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く警察関係命令の措置に関する法律案につきましては、御質疑は尽きたものと考えて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないと存じます。それではほかのかたにおいでを願う間、この問題をちよつとこのままにしておきまして、その間にもう一つの選挙関係の法案の説明は先般終りましたが、質疑がその際ございませんでしたが、これは極めて簡単な法案でございますから、この際質疑をして頂きたいと思います。質疑が尽きましたら、同時に上げてもらいたいと考えております。
#14
○岡本愛祐君 この前この委員会で、牧野全国選挙管理委員会委員長から政府の選挙制度調査会ですか、そこで検討してまとめた衆議院議員の選挙法案と申しますか、それについての御報告、御説明があつたのであります。そこでその速記録を読んで見ますと、牧野委員長においては、選挙管理委員会というものをやはりサービス機関だというふうに考えておられるのですが、全国選挙管理委員会で本気にそういうことを考えておられるのですか、どうですか。それをちよつとお伺いいたします。
#15
○政府委員(吉岡恵一君) そういうふうに考えております。
#16
○岡本愛祐君 そのサービス機関というのはどういう意味なんでしようか。とりようによつては非常に語弊があるのですが、どういう意味でサービス機関というように考えられたのか、それをお伺いいたしたい。
#17
○政府委員(吉岡恵一君) これは多少従来の選挙管理と言いますか、選挙取締と申しますか、そういうところとまあ根本的に、根本的と申しますか、考え方を変えて行く、選挙は取締るというような考え方でなく、むしろやはり国民が投票をする、それがうまく行くように事務的なサービスをする、こういう意味で従来よく委員長の申される何か監督、取締りということでない気持でやつて行く、まあ選挙管理委員会並びに事務当局の心構えを主としておるように、実は委員長は考えておられると思いますし、我々もそういうふうに考えてやつておるわけです。
#18
○岡本愛祐君 選挙管理委員会が民主的な機関であるべきことは当然のことでありまして、従来といえども新憲法下の選挙のあり方、選挙管理委員会のあり方というものは、只今おつしやつたような心構えでなければならんと私は思つております。現にそういうことで今までもやつておられたと私は信じております。ところがそれを声を大にしてサービス機関であると言われることは私は非常に語弊があると思う。サービス機関というのはやはり本質的には私は選挙を公平厳正に執行して行く機関という意味であろうと思う。つまり公平な、英語で言えば公平なアンパイアでなければならんと私どもは思うのですが、その点はどうですか。
#19
○政府委員(吉岡恵一君) やはり本質的には今岡本委員の仰せの通りであります。ただそういうことを特に申しましたのは、選挙管理委員或いは事務当局の心構えとして特に強く申された。選挙のときどきによりまして、やはり従来の考え方の弊を矯めるためにいろいろ申すことがありますので、そういう意味で特に強調されたことと思います。
#20
○岡本愛祐君 私なぜこんなことを言うかというと、サービス機関と言うと誤解が起ると思う。それはサービスをするのだから、成るべく親切にしなければならない、そこまではいいと思う。ところが投票に当つてあいまいな投票がある。併し成るべくこれはサービスだから有効にして上げようというような心構えでやられちや私はたまらないと思う。厳正公平な立場に立つということを離れて、そのあいまいな投票をサービスして、成るべく有効にしてしまうということになりますと、これは非常に不公平が私は起ると思う。参議院全国区なんかにおいて、或る県では非常にサービスをよくする、今言つたようにみんなサービスするということになると、私は大変な結果が起ると思う。そういう点は私は十分よく弁えられて、本質的には公平なアンパイアであるということを離れてもらつては私は困ると思う。その点を特に強く心構えとして申上げておきたい。今の改正案はどうなるかわかりませんけれども、全国選挙管理委員会並びに都道府県の選挙管理委員会等は現存するのでありますから、その本質等を忘れないようにお願いしたいと思うのであります。それから実はあの日私は出席しておれば、牧野さんとその議論をやりたいと思つたのですが、丁度あいにくほかの委員会に出席しておつて欠席したものですから、できなかつたのであります。併しまああれを流れておる考え方は必らずしも反対ではありませんが、すべて物事が大袈裟過ぎると私は思う。今までの公職選挙法というようなものは非常にいけないものだというような立場に立たれる。あの公職選挙法は御存じの通り、参議院、衆議院の衆智を搾つてまとめ上げたのでありまして、牧野さんの批評になつておるようなことは十分我々も念頭に置いて、あれを作り上げたのである。それを作り上げた結果、実質的に悪い面も出て来ます。だからその悪い面を改めるというのであれば、それは私どもはやぶさかではないのであります。ところが根本がいけないというような議論をしておられる。又折角まとめ上げた公職選挙法をばらばらにしてしまつて、参議院議員の選挙法とか、衆議院議員の選挙法とか、いろいろまちまちにしてしまうというようなことを直ちにやられるというようなことは、どうも私どもは納得ができないのでありまして、いろいろな案をお作り頂くことは非常に結構でありますが、併し牧野さんと時代を隔たつている新らしい国会の議員が、何も牧野さんの御批評になつておるような無考えでその選挙法を作り上げておるというようなことが前提になつておれは、とんでもない私は間違いだと思うのでありまして、私はその点を今度牧野さんの出席を求めて改めて申上げるつもりでありまするけれども、よくあなたからも言つて頂きたいと思います。
#21
○政府委員(吉岡恵一君) 今のお話の、前段のお話でありますが、我々選挙管理委員会が公平なる審判官でなければならんということは、これはもう本当にそうあるべきだと考えております。それから投票の有効、無効のお話がありましたが、これは我々は公平に考えるべきであるということの前提の下に、ただ六十七条に入つております「選挙人の意志が明白であれば、その投票を有効とするようにしなければならない。」、その意味においては、我々は有効にするようにという考えを持つております。
#22
○岡本愛祐君 それは勿論のことでありまして、そこまで言うのではないのです。併しサービスと言うと、その条文に当らんものでもやつてしまう。その結果、島根県における桜内氏のようなことが起つて来る、そういうことが起り勝ちだということを申すのであります。それであれば最高裁判所まで行つて、やはりやり過ぎだということになつたのでありまして、併しやり過ぎだと判決が下つた時には、二カ年以上もたつて、なるべき人でない者が二カ年も議員を勤め、又なるべき人が二カ年も勤められなかつたというような重大な結果が出て来ておる。その点を私は言つておるのです。だから間違いのないようにお願いいたします。
#23
○政府委員(吉岡恵一君) よく了承いたしました。
#24
○委員長(西郷吉之助君) 他にこの法案につきまして御質疑はございませんか。
 それでは第一に、只今のポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く全国選挙管理委員会関係諸命令の廃止に関する法律案につきまして、質疑は尽きましたので、直ちに討論に入りたいと存じますが、御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。御発言はございませんか……。それでは討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(西郷吉之助君) それでは直ちに採決に入りたいと存じます。
 この法案につきまして、政府原案通り可決することに御賛成のかたは御挙手をお願いしたいと思います。
   〔賛成者挙手〕
#26
○委員長(西郷吉之助君) 全会一致と認めます。それではポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く全国選挙管理委員会関係諸命令の廃止に関する法律案は、原案通り可決すべきものと決定いたしました。
  ―――――――――――――
#27
○委員長(西郷吉之助君) 次に、先ほど質疑を打切りましたところのポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く警察関係命令の措置に明する法律案について討論に入りたいと存じます。
 この法案につきまして御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。別に御発言ございませんか……。それでは討論を終結したものと認めます。
 それではこの法案につきまして、政府原案通り可決することに御賛成のかたの挙手をお願いしたいと存じます。
   〔賛成者挙手〕
#28
○委員長(西郷吉之助君) 全会一致と認めます。それではポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く警察関係命令の措置に関する法律案については、原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 それでは只今の、以上可決いたしました三法案につきまして、本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によつてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりまするが、これは委員長において、本法案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないと認めます。
 それから本院規則第七十二条によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を附することになつておりまするから、二法案を可とせられたかたは順次御署名を願います。
  多数意見者署名
   堀  末治   岩木 哲夫
   石村 幸作   高橋進太郎
   愛知 揆一   若木 勝藏
   原  虎一   岡本 愛祐
   石川 清一   林屋亀次郎
#30
○委員長(西郷吉之助君) 御署名漏れはございませんか……。御署名洩れはないと認めます。
 本日はこの程度にいたしまして、明日は、地方税の改正案の法案が予備審査に出ておりますので、その説明を聞きたいと思います。
 それでは本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト