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1951/05/17 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第33号
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1951/05/17 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第33号

#1
第013回国会 地方行政委員会 第33号
昭和二十七年五月十七日(土曜日)
   午前十時十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     西郷吉之助君
   理事
           堀  末治君
   委員
           石村 幸作君
           岩沢 忠恭君
           高橋進太郎君
           岡本 愛祐君
           館  哲二君
           若木 勝藏君
           原  虎一君
  政府委員
   国家地方警察本
   部総務部長   柴田 達夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永與一郎君
   常任委員会専門
   員       武井 群嗣君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○町村の警察維持に関する責任転移の
 時期の特例に関する法律案(衆議院
 提出)
○連合委員会開会の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(西郷吉之助君) それでは只今より委員会を開会いたします。
 本日は前回に引続きまして、町村の警察維持に関する責任転移の時期のり特例に関する法律案につきまして質疑を終了次第討論採決に入る予定であります。では御質疑がございましたらどうぞお願いします。
#3
○原虎一君 前回の会議でこの法案に基いて地方自治警察を国警に移した場合における予算措置の問題を明確に御克明にならなかつたのでありますが、本日は前回の答弁以上に詳細に御説明願えるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(柴田達夫君) 予算措置につきましては、自警の町村警察を廃止して国警に増加される定員につきましては既定経費で賄うということを前回に申上げました。その対象になる金額は、全体の廃止される警察の数がはつきりいたしませんと金額としてははつきり申上げられません。今のところ大体五百人、六百人くらいのかたは既定経費で賄えるということは大蔵省との間にはつきりと了解がついております。その間は既定経費で賄えるということをはつきり申上げることだけはできると思います。
#5
○原虎一君 これは総理大臣が許可しなければ別でありますが、大体この法の精神は、住民投票の結果国警に移し得るとなつたものを警察法に基き十月三十一日までに申請すべきものを、その後に国警に移すと住民投票で決定したものを救うと言つては語弊があるけれども国警に移して行こうというのであるから、この法の精神から言えば、予算措置ということが重要問題になりますが、基本法というものを特別法で変えて行く予算措置ということが問題になつております。でありますから、その金額がおよそどのくらいになるものであるか、これはこの法律によつて大体を推定してどのくらいの予算の増を見なければならんものであるかということが国警自体に、既定経費が今の御説明で行きましても概算二千万円くらい要るのですか。
#6
○政府委員(柴田達夫君) 六月の一日から編入いたしまして三月までの分を見るといたしますればつまり十カ月分ということになるわけであります。これを十万円と見ましても五百人であれば五千万円というようなことになると思います。何人と見るかという数字がまだ明かでございませんので何でわかりませんが、それを十万円と見ましても三百人なら三千万円、五百人なら五千万円、こういうふうな程度であります。
#7
○原虎一君 そういたしますと、結局五千万円と仮にいたしましてもその半額としても二千五百万円ですか、そういうものが既定経費の中に盛られておるが、そうすると国警予算というものが非常に杜撰だ。
#8
○政府委員(柴田達夫君) 内閣総理大臣の承認となつておりまして、仰せのごとく予算措置をどうしてもとるということになりますれば、十月三十一日までにきまつておるものは翌年の四月ということがこの法の精神であります。総理大臣にかつけまして既定経費の中で賄える限りのものは先ず承認して繰上げたいということであればよかろうということが、この法案の狂つておるところであろうと思うのであります。その程度が今申上げましたような三千万円とか五千万円ということであるならば、既定経費で賄うということに見ておるわけであります。然らばそれだけの余裕があるかということでございますが、人件費につきましては現在四万五千人の定員を警察官としても持つております。一般職員を合せますれば六万数千人でございます関係上、予算の単価と現実の支給しておるところの俸給額この差、それから常に年間に警察官は六ヵ月ずつの訓練を要します関係上、欠員を生じましてもその間の調整をして行くわけでございます。そういうことからいたしまして、その程度の予算の余裕というものは人数の関係から当然に予算上いつも持つておるということはこれは常態であろうと存ずるのであります。勿論人件費でてございますから、そういうふうにかれこれいたしまして年間にそれだけの余裕ができますれば、これはお返しをするということになつておるわけでございます。
#9
○原虎一君 その今の既定経費から出るという御説明は納得できないのです。そういう状態が国警の現情を強化して行くものであるかどうかということば非常に議論の余地があります。これは納得できませんが時間の関係もありましてそれをこれから調べて行くということもできないと思います。質問を重ねて行くということもできないと思いまするが、私の質問は大体その程度で打切りたいと思います。
#10
○委員長(西郷吉之助君) 他に御質疑ございますか。御質疑は尽きたものと認めまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#11
○委員長(西郷吉之助君) それでは御異議ないものと認めます。これより討論に入りますが、御意見のおありのかたは賛否を明かにしてお述べを願います。なお修正意見等もおありのかたは討論中にお述べを願いたいと思います。
#12
○原虎一君 私は質問中にも申上げたごとく基本法を余りにも崩す、基本法が十月三十一日までに住民投票を終り、その成規の手続を終つたものということの規定があることは予算編成上重要なものであるからと解釈しなければならん。そういたしますと、それは仮に二十六年度予算、年度内の二十七年三月三十一日までといたしますならば、それまでの間に成規の手続を経るだけの準備ができたものがありとしますれば、これはその民意を取入れるということはうなずけますが、翌年の七月一日からのものまで、而も五月三十日までのものもその手続をなせば、それを自治警から国警に移すというこの法律は、先日提案理由の説明にもありましたように、この法律によつて自治警を国警に移す奨励法にしているのです。これは非常に基本法の精神を無視しておるものである。従いまして、私は修正意見といたしまして、成文化は別といたしましてこの法案の第一行の、「昭和二十六年十一月一日から昭和二十七年五月二十日」とあるのを四月三十日と修正する動議を提出するものであります。
#13
○委員長(西郷吉之助君) 只今お聞き及びの通り、原委員より本法案中の「五月二十日」というのを四月三十日に修正する動議が出ておりますから、これに対しての可否の御意見をお願いいたします。……只今の原委員の動議に対して別段賛成の御意見がございませんからこのまま採決に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○若木勝藏君 私は今の修正の動議にかかわらず、この法案全体に反対の意見を持つ者であります。
 御承知の通り、この警察は、警察法に示しておるように、個人の権利とそれから自由を保護するためにできた国民に対する民主的権威の組織の一環をなすものであるのであります。この意味におきまして、住民に密着しておるところのこの自治体警察は地方自治を推進するに重要な意味を持つておるのであります。ところが、最近政府の考え方は、或いは国家公安委員会の権限を総理大臣の手中に収めようとしたり、又自治体警察を廃止して国家警察に吸収するというふうな、いわゆる警察行政の中央集権化を図つて警察法の真意を没却するというふうな傾向があるのを甚だ私は遺憾に思うのであります。この二つの法案はこれに拍車をかけるようなものであつて、いわゆる警察行政の民主化に逆行するところの法案であると考えるのであります。そういう意味から、基本的に我々の党といたしましてはこれに反対する次第であります。
#15
○委員長(西郷吉之助君) 他に御意見はございませんか。御意見がなければ討論は終局したものと認めまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないと認めます。これより採決に入ります。
 河原伊三郎君ほか五名の衆議院議員提出の、町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案につきまして採決をいたします。本法案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手をお願いいたします。
#17
○岡本愛祐君 その前に修正案から諮られたい。
#18
○委員長(西郷吉之助君) 岡本君に申上げますが、原委員より動議が出ましたが賛成のかたがございませんので動議は成立しないと認めました。原君さように取計らいますから。
#19
○原虎一君 わかつております。
#20
○委員長(西郷吉之助君) それではもう一度、本法案に対しまして原案通り可決することに御賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#21
○委員長(西郷吉之助君) 多数と認めます。よつて本法案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によりましてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつておりまするが、これは委員長において、本法案の内容本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないものと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき多数意見者の署名を附することになつておりまするから、本法案を可とせられましたかたは順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    堀  末治  石村 幸作
    岩沢 忠恭  高橋進太郎
    岡本 愛祐  館  哲二
#23
○委員長(西郷吉之助君) 御署名漏れはございませんか、ないものと認めます。
  ―――――――――――――
#24
○委員長(西郷吉之助君) なおこの際お諮りいたしまするが、内閣委員会に付託されております海上公安局法案に関しまして、本委員会より連合をいたしたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないものと認めましてさよう決定いたします。
 なお警察法の一部改正案に対しまして法務委員会より本委員会に対し連合の申出がございまするが、これは先例もございますので承諾いたしたいと存じますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないものと認めましてさよう決定いたします。それでは本日はこれにて散会いたします、
   午前十時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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