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1951/07/23 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第67号
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1951/07/23 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第67号

#1
第013回国会 地方行政委員会 第67号
昭和二十七年七月二十三日(水曜日)
   午後五時三分開会
 出席者は左の通り。
  ―――――――――――――
   委員長     西郷吉之助君
   理事
           岩沢 忠恭君
           中田 吉雄君
           岩木 哲夫君
   委員
           石村 幸作君
           高橋進太郎君
           宮田 重文君
           溝淵 春次君
           館  哲二君
           原  虎一君
           吉川末次郎君
           岩男 仁藏君
  政府委員
   地方自治政務次
   官       藤野 繁雄君
   地方自治庁次長 鈴木 俊一君
   地方自治庁連絡
   課長      松村 清之君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
   常任委員会専門
   員       武井 群嗣君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方制度調査会設置法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○本委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(西郷吉之助君) それでは只今より地方行政委員会を開会いたします。
 本日は昨日に引続きまして、地方制度調査会設置法案を議題といたします。昨日の岩木君の質疑に対しまして、政府当局から説明を求めます。
#3
○政府委員(藤野繁雄君) 昨日の岩木さんの御質問に対してお答えいたします。
 国会議員を構成委員とする審議会等の調べを御参考のためにお上げしておるのでありますが、国会議員をどのくらいの委員の数にするかというようなことについては、皆さんの御意見を尊重いたしまして、できるだけ希望に副うようにきめたいと思うのであります。又衆議院と参議院との割合は、今の差上げた参考の資料にもあるのでありますが、こういうふうなものを参考にして、できるだけ皆さんの希望に副うようにきめたいと思うのであります。
#4
○岩木哲夫君 只今藤野政務次官が大臣並びに政府の意向に基いて答弁されたことにつきましては、その大要はわかります。わかりますが、私が更に具体的にお聞きいたしたいことは、国会議員をいやしくも三分の一以上、半分程度のところまでに及ぶように配慮すべきであるということに対して、その通りにいたすということであります。ところが、この衆参の振合いにつきましては、今までの例によりましては、いろいろの事例がありまして、例えば両院協議会のごときは同数の場合もあるし、その他のいろいろ政府において設置された委員会においては、その議員の比率に応じたものもあるし、その法案、或いは調査事件の次第によつてはこの割合はいろいろの場合があるのでありますが、その点につきましては、特に参議院の公正な立場というところを深く考慮されて、その割合は多くを出すべきだということに対する希望を申添えておきたいのであります。
 それからその次は、その他の委員であります。いろいろのことを列挙してありますが、もつとこれを具体的に一つ政府の方針をこの際お示しを願いたい。
#5
○政府委員(鈴木俊一君) 委員の具体的の内容を説明せよということでございますが、これは関係各行政機関の職員、地方公共団体の議会の議員、地方公共団体の長、その他の職員、並びに地方制度に関し学識経験のある者、こういういわば国会議員以外には三つのグループがあるわけであります。関係各行政機関の職員は、結局都道府県なり、市町村の行政に深い関係を有しまする政府各省各庁の次官級の職員を一応予定いたしております。それから地方公共団体の議会の議員と申しますのは、都道府県、市、町村の議会の全国組織がございますが、その全国組織の会長、それから地方公共団体の長につきましても、同様な全国組織の会長というものを一応考えておりまして、そのほかに各種の委員会、例えば選挙管理委員会でありますとか、教育委員会でありますとかというような、相当独立の地位を持つ機関がございますが、そういうような委員会の代表者等もこの中に考えておるというように思つております。それから最後の学識経験者でございますが、これにつきましては、地方制度につきましての学識経験者として、大学その他の先生をしておられるようなかた、或いは民間のそのような研究機関におられたかた、並びに過去において自治体なり市町村なり、或いは地方団体の実際の経験を持つておるかたというような方面、或いは言論界なり、一般の地方制度全体についての学識経験のあるようなかたの中から選ぶということでございます。
#6
○岩木哲夫君 各省行政機関の関係役人ということにつきましては、或いは必要な点も考慮いたしますが、むしろこうしたものは幹事という制度を設けて、幹事の中に入れるべきがよいのではないか。それから地方の自治団体の全国的な代表者その他とありますが、これについては最も公正に選ばなくてはならんのであつて、例えば府県行政と市町村行政とに対しまして、ややもすれば旧内務省復活的な考え方から、これらの人を選ぶについても政府或いはあなたのほうの自治庁、何を言つても世話するのが自治庁の役人であつて、これは自治庁は旧内務省復活の意図を持つておることは明らかである。そういう観点からその人選についても最も中正公正な意見を持つか、或いはそうでない場合には両意見を対等の数で出すか、この角度に立つて選ぶべきであつて、非常にその委員の選び方については慎重を要するわけであります。又第三の学識経験者においても同様であつて、日頃報道する新聞雑誌その他において地方行政に対する学識経験者から選ぶということについては最も我々好ましいのであるが、これも両方の意見の対等の数を公正に出すか、中正な意見を募るか、いずれもその選び方の内容、人の内容、意見の内容に偏頗な選び方があつてはいかないのでありますが、そういつた選び方について全部大臣にこれを一任するというわけには行かないと思いますが、これらの公正な選び方についてはどういう具体的な考えを持つておりますかを承わつておきたい。
#7
○政府委員(鈴木俊一君) 委員の構成を如何ように具体的にいたすかということにつきましては、岩木委員の御心配に相成りまするように、審議会の結果にも影響をいたすわけでございまして、政府といたしましては、この人選についてはできるだけ公正に各候補の意見が如実に反映いたしまするようにいたしたい。只今御指摘になりましたような御心配がありませんように、一つできるだけ善処いたしたいと考えております。
#8
○岩木哲夫君 尤も今鈴木次長が言われたようにあるべきことは、当然でありますが、ややもいたしますれば、吉田内閣があらゆる政府機関その他これらに関連する機関の人事の問題については公正を欠くものが多いのであります。多いから私はこれをやかましく言うのであります。而もこの地方制度が、そういつたような一方に偏したような考え方でこの重大な地方制度の審議会委員が現われるということは、重大な将来暗影を投ずる虞れがありますので、今鈴木次長の申すような解釈をそのまま我々は鵜呑みにいたしたいのでありますけれども、過去における吉田内閣のやり口から見て、遺憾ながら鵜呑みにすることはできない。であるから一応これらの学識経験者その他の予選人選を委員会にお示し願つて、委員会で最も公正だという解釈の下に正式任命の措置をとつて頂きたい、この点を特に条件として私は申述べたいと思いますが、如何ありますか、お伺いいたします。
#9
○政府委員(鈴木俊一君) 只今岩木委員の御心配になります点は誠に御尤もでございますけれども、併しながら各種の政府の機関として設けられまする審議会、或いは委員会等につきましては、あらかじめさような委員の人選について国会に御相談を申上げて、然るのちにこれを任命をするというようなことをいたしました例は恐らくないと思いますので、かような範囲に関しますることは、行政権の問題としてやはり政府に御一任を願いたいというふうに考える次第であります。
#10
○岩木哲夫君 一任されないから私は文句を言つておるのでありますが、だからその内容を具体的に制約するなら何ですが、そういうことは行政機構に関する立法府の容喙であるかのような御意見でありますが、今立法以前にそういう条件をつけておくことは何ら容喙ではない。だからこの際立法の条件としてこの点を明らかにしないというと、私はどうも工合が悪い。であるからそういうことを用意すべきであると思うのでありますが、如何でしようか。
#11
○政府委員(鈴木俊一君) だんだんのお尋ねでございますが、政府といたしましては、やはり委員の任命に関しましては、先ほど来申上げましたような考え方で、又関係の団体の中から公正適正な人選をいたしたいと考えまするけれども、その人選につきましては、これは政府の内閣総理大臣の責任といたしまして、政府に御一任を願いたいと考えておる次第であります。
#12
○中田吉雄君 技術的な点を二、三お伺いしたいのですが、この種の委員会はともすれば形式的なことに終りやすい傾向が非常に多いのですが、曾つての地方制度調査会等の運営に鑑みられまして、どういうふうにしたら一番効果的な結論、答申ができるかというようにお考えであるか、その点をお伺いしたいのですが、それはこの調査会ができますならば、そういうものが集つてそこでフリー・トーキングのような形で問題の取上げ方その他をいろいろやつて行くような、委員会に相当高度な自主性といいますか、そういうものを認めておやりになるのであるか、いわゆる事務局のようなものが一応の成案を整えて出して、それを審議するというような形に行くのですか。曾つての地方制度調査会の体験に鑑みられて最も効果的な結論を出すその委員会の運営の方式についてお考えがあつたらお伺いいたしたいと思うわけであります。
 第二番目に、これは調査審議するのですから、相当克明な手数のかかることだと思うのですが、事務局のようなものは置かれる意思はないのですか。自治庁の職員の人が兼ねられるわけなんですか。およそ自治庁の管轄下の一万有余の公共団体を管轄されるのに非常に職員が手薄だというふうに考えているのですが、そういうような関係から、こういうような基礎的な調査をして適当な結論を出すということは、やはり専任の相当優れた事務的な処置をする人がおらなくては実際いい結論が出ないのじやないかというふうに考えるのですが、その点はどういうふうになつているのですか。
 それから予算的な措置の問題ですが、これまでの委員というものはただ名誉職のような形で、殆んど報酬のないような、従つてお座なりのような、そうして自分は地方制度調査会の委員であるというようなことがいろいろな肩書に使われるというような意味に終つてしまうものであるか、或いはこの審議に対して相当熱を入れることによつて、それに対しては実際その労に報いるような措置をとるような財源措置はどうなつているかというような点、それからその次にこの附則の一には「この法律は、公布の日から施行する。」ということになつていますが、いつから大体公布される予定ですか。特にこの委員というものは近く予想される衆議院の総選挙が済んでからやられるというお考えでありますか。或いはこの国会でこの法案が通過いたしましたら、できるだけ早い機会におやりになるというお考えでありますか。その点と、もう一つは、たびたび申しますが、一万有余のこの地方公共団体がどういう形であつたらいいかというようなことはかなり基礎的な研究を要すると思うのですが、農林省その他各省ではかなりの金を以て、大学その他に一つの調査で二十万、三十万という委託調査費を出しまして、ゆつくりと落着いたこの基本的な研究を依頼して、そうしてそういう結論に待ちまして、いろいろの政府の施策に反映するというようなことをやつていますが、こういうことに鑑みまして、そういうことは必要ではないというお考えでありますか、以上の点をお伺いいたします。鈴木次長に……。
#13
○政府委員(鈴木俊一君) 只今のお尋ねの第一点の地方制度調査会の運営の方法でございますが、これは若し国会において御可決になり、施行になるということになりますれば、地方制度調査会におきまして自主的にできるだけ運営が行われますように、みずからいろいろのやり方をきめられるということになると思いまするが、大体の考え方といたしましては法律案にもございまするように、相当多数の構成員を以て行いまする調査会でございますので、やはり全体の総会としての意思を決定いたしまする最初の段階、或いは最後の締括りの段階におきましては、そのまま総会がこれに当るということになると思いまするけれども、その過程の段階、即ち具体的にいろいろの問題に取組んで調査研究をいたしまする段階におきましては、部会を設け、更に進んでは部会の中に分科会的なものを設けるということで、それぞれの問題を掘下げて行きまして研究をいたし、それを更に再び全体の意見として調整をいたしまして、最終的に地方制度調査会の意見をきめる、こういうような恰好になるのがいいのではないか、過去の地方制度調査会におきましては、若干いろいろ問題がございまし
 たし、当時は殊に関係方面等の意向等もございまして、やや審議につきましても若干問題があると言えばあつたわけでございますが、今後はさようなことがなく、真に自主的な自由なる審議が行われ得ると考えまするので、できるだけ意見が自由に発表せられる、公正な意見が、自由なる意見が反映するようにいたしたいというふうに考えておる次第であります。
 第二の事務局の問題でございますけれども、これは細部のことは政令の問題になりまするけれども、幹事、或いは書記というようなものを関係の各省、或いは地方団体等の適当な人に委嘱をいたしまして、只今お話のございましたような、具体的の問題についても或る程度処理ができるというふうにいたしたいと考えております。
 それからその次の費用の点でございますが、これは只今非常に少額で、本年度の予算にはたしが百万円計上してあると思いますが、作業の進行の段階に伴いまして、かような程度では足りないというふうにも考えられると思いまするので、又重ねて必要な機会には予算を要求いたしたいと考えております。差当つて今年度は百万円ということになるわけだと思います。
 それから地方制度調査会の実際作業を開始いたしますときでございますが、これは一応私どもの考えといたしましては、総選挙後におきまして、これを第一回の会合を開くというようなことに相成るというのではないかというふうに考えております。
 それからなお具体的な調査事項の問題につきまして、委託調査費等の活用によりまして、大学或いはその他の民間の研究機関等に委託調査をいたして、さようなものを調査会の資料としても十分活用して行くということがどうかというような意味のお尋ねだつたと思います。が、この点は私どもも誠に同感でございまして、さようなことができるようにいたしたいと考えております。
#14
○中田吉雄君 今の御答弁の中で二点希望を申述べたいと思うのですが、やつぱりこの委員会が効果を挙げますためには、いろいろ委員のかたから意見が出たりしたものを、手足になつて十分調査してアシストする人がないとやはりできないと思うわけであります。そこで次長は政令に委ねておるということでしたが、一つこの期間が一カ年というようなことで、優秀なアシスタントがなかなか集まらんか思うのですが、やはり自治庁の人が兼務でやられますと、なかなかこれは忙しくてやれないということがありますので、私は万難を排して、このアシストする人をかなりの高給を出して、将来の生活を保障する体系を備えることが必要ではないかということを先ず特に希望しておく次第であります。
 それから私少し関係しているのですが、農林省の農業総合研究所は、いろいろ農林省が予算をとつて下に流して、問題があるようなことをやはり取上げまして、一件調査費二十万、三十万というようなかなりの調査費を出しまして、そうして大規模な委託調査をやりまして、非常に効果を挙げているようでありますので、やはり各国の地方制度その他議会の問題、執行部の問題、広汎に亘つて私はやはりそういう研究に基くものを実践に移されるというようなことを、今後一つこれを機会に新たに考慮して頂くことを希望いたしまして、私の質問を終ります。
#15
○委員長(西郷吉之助君) 他に御質疑がございませんければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。
#16
○岩木哲夫君 ちよつと残つているのですよ。先ほどの僕は鈴木次長の話はまだちよつと合点が行かんところへ、中田委員が質問を横取りしたから、沈黙いたしておつたのですが、やはりあの委員というものは、任せろというようなことはいけないのであつて、私が先ほどこういう場合の虞れがあるし、こういう危険があるし、現に吉田内閣の人事行政においてもこうしたことがあると、列挙して言つておりますが、私が心配する点を述べたに対して、その趣旨を尊重してやりますかどうか。その言質を得たい。若しできんというならば、こちらも考えがあるわけです。一応……。
#17
○政府委員(藤野繁雄君) 岩木さんの御心配御尤もでもあるのでありますから、できるだけ御意見を尊重して行きたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
#18
○岩木哲夫君 それじやその趣旨に間違うたならば、僕は後刻異論を言いますから、この点だけを一言下駄をあずけて質問を打切ります。
#19
○高橋進太郎君 今の議論は何かちよつとあれでしよう。その尊重してというようなことですが、先ほどの鈴木政府委員の答弁であれば、要するにこれは行政府とそれから立法府との区別を鮮明にするために、総理大臣の責任においてこれを運営する、任命する、こういうふうに了解していいでしようか。
#20
○政府委員(藤野繁雄君) 第五条によれば、内閣総理大臣が任命するということになつているのでありますが、内閣総理大臣が任命する場合において、いろいろの問題が起らないように、できるだけ御意見を尊重してやりたいという、こういうようなことであります。よろしくお願いします。
#21
○岩木哲夫君 その意味は私がそういういろいろの杞憂であるか何であるか知りませんが、心配する点を列挙して申上げた点を考慮に入れて、その趣旨を尊重して内閣総理大臣が任命すると、こういうことに了承してよろしうございますね。
#22
○政府委員(藤野繁雄君) できるだけそういうふうにしたいと思つております。(「了承々々」と呼ぶ者あり)
#23
○岩木哲夫君 できるだけということはややこしいことになる。私はこの法律案を賛否するのここがキイ・ポイントであります。であるからその賛否を決定するに、できるだけというような符合の合わんことを言うてはいかない。やはりその趣旨を尊重してやるべきだと思います。又そうあるべきが当然なのであつて、私の趣旨をまげてやろうというのであつたら、如何にも私が心配している人事の公正を欠くということを裏書するわけでありますから、私は最も公正なことを申している、公正な選び方で公正な意見を持つ者を対等に出す、或いは中正な意見を持つている者を入れるという工合に、飽くまでも憲法の理念を尊重してやるべきだという第一条の修正案の通り、すべてこうあるべきだと思う。それをできるだけというようなことを言うから、私がもう誠に心配するわけであります。ですからその点は当然尊重してやるべきだという言明のない限り、どうも私は合点が行かない。
#24
○政府委員(藤野繁雄君) 只今できるだけと言つたのがどうも気に食わないというお話でありますが、尊重してやることにいたしたいと思います。
#25
○委員長(西郷吉之助君) 他に御質疑ありませんか……では質疑は尽きたものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。なお修正意見がございましたら、討論中にお述べを願いたいと思います。
#27
○吉川末次郎君 修正案を提出いたします。案文はお手許に差上げてありまする通りであります。ただ「(目的)」、「第一条」とありまして、「この法律は、日本国憲法の基本理念を十分に具現するように現行地方制度に全般的な検討を加えることを目的とする。」とありまするが、「再検討」の再という字を除くようにいたしたいと思いますので、そのように御了承を願いたいと思います。修正の理由も又ここにお手許に差出しました印刷物に掲げられておる次第でありますから、昨日私の申しましたこと、なおその際質問或いは討議の形においていろいろ御議論のありました点、その他をすべて参照いたしまして、法制局の職員数名と字句について修正の結果、このような文案ができたわけであります。第一条はこれだけでは多少奇異にお感じになるようなところもあるかと思いますが、その前に掲げられておりまする第一条中「諮問に応じて」を「諮問に応じ、前条の目的に従つて」という第二条の文言と照応いたしまして、首尾一貫したものになるわけであります……それでは重複するようでありますが、委員長のほうから御注意がありましたので、簡単でありますから、全部を改めて朗読いたします。修正案の発議者は私のみでなしに、他の全部の発議者を代表して申上げる次第でありますから、さよう御承知を願いたいと思います。
   地方制度調査会設置法案に対する修正案
  地方制度調査会設置法案の一部を次のように修正する。
  第一条中「諮問に応じて」を「諮問に応じ、前条の目的に従つて」に改め、同条を第二条とし、以下一条ずつ繰り下げ、第一条として次のように加える。
  (目的)
 第一条この法律は、日本国憲法の基本理念を十分に具現するように現行地方制度に全般的な検討を加えることを目的とする。
   修正理由
  地方制度調査会における調査審議の基本精神を明確ならしめる必要がある。これがこの修正案を提出する理由である。
 以上であります。どうぞ満場一致御賛成下さいますことをば、発議者を代表いたしましてお願い申上げる次第であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#28
○委員長(西郷吉之助君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。地方制度調査会設置法案について採決いたします。先ず第一に討論中にありました吉川末次郎君提案の修正案につきまして採決いたします。修正案に賛成の諸君の挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#30
○委員長(西郷吉之助君) 全会一致と認めます。よつて吉川君提出の修正案は全会一致を以て可決せられました。
 次に、可決せられました吉川君の提案の修正にかかる部分を除きまして、衆議院送付案全部を問題に供します。修正部分を除いた衆議院送付案全部について賛成の諸君の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#31
○委員長(西郷吉之助君) 全会一致と認めます。よつて地方制度調査会法案は全会一致を以て修正可決せられました。
 なお、本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によりまして、あらかじめ多数意見者の承認を得なければならないことになつておりますが、これは委員長におきまして、本法案の本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することといたしまして、御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(西郷吉之助君) 御異議ないと認めます。
 それから本院規則第七十二条によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を附することになつておりますから、本法案を可とせられましたかたは順次御署名を願います。
  多数意見者署名
   岩沢 忠恭   溝淵 春次
   中田 吉雄   吉川末次郎
   岩木 哲夫   原  虎一
   石村 幸作   館  哲二
   高橋進太郎   岩男 仁藏
   宮田 重文
#33
○委員長(西郷吉之助君) 御署名漏れはございませんか……御署名漏れはないと認めます。
 それでは本日はこれにて終了いたしまして、明日はこの日程通り午前中は警察法につきまして、法務との連合は打切りましたが、伊藤修君の質疑が残つておりますので、大体質疑応答の時間を含めて二時間ということで、午前十時から警察法について伊藤君の質疑をいたしまして、午後は市の警察維持の特例法案の採決、その他消防組織法並びに警察法等について質疑なり、消防組織法の修正案等について協議をお願いしたいと存じます。
 なお公職選挙法の修正法案につきましては、金曜日の午後あたりに各党の修正案を持寄りたいと考えます。さよう御了承をお願いいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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