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1951/12/12 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第2号
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1951/12/12 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第2号

#1
第013回国会 大蔵委員会 第2号
昭和二十六年十二月十二日(水曜日)
   午前十一時五分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     平沼彌太郎君
   理事
           大矢半次郎君
           伊藤 保平君
   委員
           黒田 英雄君
           山本 米治君
           小宮山常吉君
           小林 政夫君
           田村 文吉君
           菊川 孝夫君
           松永 義雄君
           菊田 七平君
           森 八三一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
   常任委員会専門
   員       小田 正義君
  説明員
   大蔵省主計局法
   規課長     佐藤 一郎君
   大蔵事務官大蔵
   省主計局法規課
   勤務      武藤謙二郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○財政法、会計法等の財政関係法律の
 一部を改正する等の法律案(内閣提
 出・衆議院送付)(第十二回国会継
 続)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(平沼彌太郎君) それでは第二回の大蔵委員会を開会いたします。
 財政法、会計法等の財政関係法律の一部を改正する等の法律案について御質疑を願います。
#3
○大矢半次郎君 この歳出について部款を廃止することになつているのでありますが、そうするというと、従来いわゆる部款項というものが項だけになりますが、項は従来通りのような分類によつてやつて行くつもりでありますか。又この改正法に伴なつて或る程度変更を来たすお見込でありますか。
#4
○説明員(佐藤一郎君) 今回の改正に伴いまして項の分け方自身にも再検討を加えております。
#5
○大矢半次郎君 予算総則ですね。国会の議決を経れば或る程度大蔵大臣の承認によつて項の移用を認められる。併し部とか款についてはこれを認めないというふうに大体なつているようでありますが、将来は部款がなくなるというと、こういう点はどんなふうになりますか。
#6
○説明員(佐藤一郎君) 私たちの本当の理想から申しますと、項におきまして一切の移用を認めないという建前が適当であるというふうに考えておりますが、実際問題といたしましては、まだいろいろな情勢が必ずしも安定しておらない等の事情がございまして、移用の必要がどうしても起るという場合が現状においてはあるのであります。それで一面においてはできるだけ移用を認めない建前をとりながら、最小限そういう必要に応ずるという体制で行く以外にないのではないか。それで部、款をやめまして項になりました場合には、具体的に項において大部分の項は移用ができないようにして行きたい。そうしてどうしても実際上必要であると認める少数のものについてだけ移用を認めるように予算総則において明らかにしたいと、こう考えます。
#7
○大矢半次郎君 大体御趣旨はわかりましたが、従来項の移用の程度は大体どんな程度になつておりますか、お伺いいたします。
#8
○説明員(武藤謙二郎君) 二十五年度におきまして、正確なことを覚えておりませんが、大体五百六十億の移用がございました。非常に大きいように見えるのでありますが、この中で終戦処理費の関係、これは司令部で、組み方が非常に新らしい組み方にして、それがしくじつて移用をしておつたものが大部分、それからもう一つ船舶運営会の補助が繋船補助という名前に変りまして、それを除きますと残りの移用は二十六億余でございます。
#9
○小林政夫君 昨日問題になつたのですが、継続費の一応年限を切つてない、数年度に亘るということになつておりますが、国庫債務負担行為については財政法の第十五条の第三項で「当該会計年度以降三箇年度以内とする。」という規定がある。この継続費についてはまあ善良なるというか、正しい政治慣行によつてその年限は適当にきめるものであるという話であつた。この債務負担行為については三カ年度以内とするというふうにはつきり財政法できめておつて、今度の継続費についてはそういう規定を置かない、継続費は認めるか認めないかは別として、認めるとしてもどうしてそういう規定を置こうとしなかつたのですか。
#10
○説明員(佐藤一郎君) これは本質的に区別し得るかどうかとおつしやられますと多少疑問だと思いますが、国庫債務負担行為については一応三カ年に限つておりますが、国会の議決によつてこれを延ばすととはできます。それから国庫債務負担行為の場合には、最初に横務負担行為だけいたしまして、支出はその半面、言わばそれから予算によつて何年にでもなるということを……、債務負担行為をいたしました建前から全然無制限というのはどうかと思いますが、応三カ年としまして、そうして国会の議決で延ばすという建前にしたわけでございます。継続費つについてもこれを制限するということも可能でございますが、もともと継続費につきましては、支出関係についても最初から国会の御審議を願うわけでございますから、その際に国会において適当な年割をおきめ願えればそれで済むのであつて、法律で以て何年でなければならんという必要はないのでございます。
 それからまあ例の震災善後処理の経費でございますが、当初あれは長くなかつた。結局財政上の都合等で少しずつ延びてそうして十何年かになつてしまつたような例もございます。まあ継続費については、その経費の性質その他によりましてなかなか一率に組みかねる点がございます。一応自由にそのときの必要に応じてきめ得るようにしたらどうか、又何年ということになりますと、これも標準を立てること自体がなかなかむずかしいわけでありまして、一応年限はきめなければならない、こういうことにしたわけであります。
#11
○小林政夫君 意見はありますが、あなたのほうの意見は意見として聞いて置きます。
 それから次に今の債務負担行為で、実際に財政法ができてから後に、年度が二年度以上に亘るようなものがありますか。
#12
○説明員(佐藤一郎君) 国庫債務負担行為の例ですね。二十五年度の例で申上げますと、一応国会におきまして三十一億余りの額をおきめ願いまして、それで殆んどぎりぎりでございますが、実際には三十億出しております。
#13
○小林政夫君 その二年度以上に亘るものの例を……。
#14
○説明員(佐藤一郎君) それは債務負担が二年度以上に亘るというのは支出の問題ですか。
#15
○小林政夫君 支出です。
#16
○説明員(佐藤一郎君) これは国庫債務負担行為でございますから、当然二年度以上に支出は亘るわけでございます。御質問の意味がちよつとはつきりしない点があります。
#17
○小林政夫君 債務負担行為をなす年度が、ここできめてあるような当該会計年度以降三カ年以内とするとありますがね。その範囲内で、普通ならば一会計年度、それが二会計年度以上に負担の行為……、まあ行為をなす年度が二年度に亘る場合……。
#18
○説明員(佐藤一郎君) 負担自身ですか、従来はそういう例はございません。つまり最初の年に負担をいたします。
#19
○小林政夫君 その支出が二年度に、それは法律上はできるのだけれども、やつておらないということですか。
#20
○説明員(佐藤一郎君) これにつきましては、従来我々部内でも解釈がいろいろございまして、それができるかどうかという点につきましては、できるという説もございましたし、それはまあ行過ぎであるということで、実際問題としては起らなかつたのです。理論としては争いがございました。まだ結著はいたしておりませんでしたが、今度継続費の制度を設けるに際しまして、いろいろと議論いたしまして、むしろできるという説が勝ちを占めたのでございますが、併し実際問題として従来そういう必要は起つて来なかつたのです。
#21
○小林政夫君 若し二年度以上に亘つてできるとすれば、継続費、今度設けられようとする継続費はどう変るのですか。
#22
○説明員(佐藤一郎君) 何と申しましても国庫債務負担行為は飽くまで債務負担だけについて承認を得るわけでございまして、あとの支出をどうするかということは、それ以後の毎年の予算によつてきめて行かれるわけで、改めて議決を要するわけでございます。継続費となりますれば最初から議決を経る。支出そのものによつてあらかじめ議決を経る。その点につきまして、工事その他を行います際にも、便宜性の見地から言えば大分違つて参ります。又計画を安定して長期に亘る計画的の仕事をやるというときには、継続費より実際に使いやすいという便宜がございます。それから継続費の性質から申しますと、大体継続費は工事でありますとか製造というようなものに必要が起るのでありまして、債務負担の場合には全然……例えば債務保証のごとく、具体的に最終的には結局支出しないで済む。純粋に債務を負担するだけで終つてしまうというようなものもございまして、その内容は非常に広汎で多種多様なものであると思います。おのずからそこに継続費と国庫債務負担行為の使いわけが生ずる、こういうふうに考えております。
#23
○小林政夫君 この財政法第十八条の第二項の中に、第一項は訂正してあるのですね。第二項で継続費或いは繰越明許費を歳出のほうに加えなかつたのはどういうわけですか。細かい問題ですが。
#24
○説明員(佐藤一郎君) 十八条ですか。
#25
○小林政夫君 ええ、十八条です。
#26
○説明員(佐藤一郎君) この財政法ですね。
#27
○小林政夫君 ええ、財政法です。「歳出の概算については」とありますね、その下に今の継続費だとか繰越明許費を加える必要はないのですか。
#28
○説明員(佐藤一郎君) この十八条は例の独立機関の予算の編成の際の調整の規定でございますが、従来から一項には「歳入、歳出及び国庫債務負担行為の概算」というふうに書いてございまして、二項にはそのうちの歳出の概算についてだけ従来から言つておりますので、それと同じように継続費について特に謳つてないわけでございます。即ち従来の国庫債務負担行為と同じような扱いをしておるわけでございます。
#29
○小林政夫君 それはどういうわけでしよう。従来やつているからそうしているというのは、特に意味があるのですか。
#30
○説明員(佐藤一郎君) これはおつしやる通り従来のそのままを踏襲したというに過ぎないのであります。
#31
○小林政夫君 趣旨としてはおかしいですね。
#32
○説明員(佐藤一郎君) これについては或いは規定の不備、御指摘のような点があろうかと考えます。まあこの十八条は例の非常に問題になつた条項でございまして、歳出概算について大体問題があるというので、限定的に当初書かれたのが始まりだろうと思います。おつしやるように継続費或いはその他についても考慮できないことはないのであります。
#33
○小林政夫君 次の第十九条ですがね、これがこの場合においても、国会等の継続費或いは繰越明許費の見積りを減額した場合の措置はきめられないわけですか、十九条を改正しないことには、そういう十七条、十八条第一項の修正だけはあつて、十九条はそのまま原文の通りにしているということになると、継続費、繰越明許費の見積りを減額したという場合にはどういう措置をとるのですか。
#34
○説明員(佐藤一郎君) 歳出見積りという言葉の問題ですか、歳出見積りの中に入らないからと、こうおつしやるのですか、そういう意味ですか。
#35
○小林政夫君 ええ。
#36
○説明員(佐藤一郎君) これは十八条二項と同様の点がございます。ただ継続費の年割につきましては、同時に歳出の中に、全体の中に編入をするということになつておりますので、我々は繰越の規定その他についても一応歳出というときにはその年割分だけは含めて考えるというふうな建前で以て解釈しております。繰越の規定等も従つて年割分について適用できる、こういうふうに解釈しております。ただ結局十八条の二項の御質問のように、一貫してつまり継続費或いは債務負担、この債務負担については新たな歳出の問題が起りますが、この点は或いは不備であつたかも知れません。一遍よく検討いたしまして、又必要があればこの次に適当な処置をとりたいと思います。
#37
○小林政夫君 今の説明で、それは歳出の中に年割が入るということならば、十八条の第二項の特に歳出の下に継続費、繰越明許費ということをはつきり謳わなくてもいいけれども、不備であるというならばこの次と言わず、今改正しているのだからよく検討して一緒に考えるほうがいいと思うのです。
#38
○説明員(佐藤一郎君) 御指摘のように今の歳出見積、それから歳出の概算というときには十八条、十九条を通じまして歳出予算だけを考えておりましたからして、継続費の必要が若しありました場合には、これを明らかにしたほうが立法的には適当だと思います。まあこれは実際問題としてこの必要が直ちに起りますれば、その規定をできるだけ明らかにしたほうがいいと思います。まあこの点は、十八条は従来からこういう規定になつておつたものですから、我々も従来の規定をそのまま実は踏襲して来まして、おつしやる点について十分注意を払つて参りませんでしたが、まあ財政法、会計法は毎回改正がございますので、できますればこの次の機会、通常国会に又他の行政部門と一緒にできるだけ規定を整備したいと、こう思つておるのです。
#39
○大矢半次郎君 関連して。今の継続費ですね、歳出予算との関係でありまするが、次年度以降の年割額がいわゆる十八条、十九条に言つている歳出に該当するものなんでしようか、該当するとするならば、十九条の財源について明記しなければならないというふうになつておりますが、そうするというと、継続費の次年度以降の年割額についても常に財源がなければならん、予算のバランスをとる意味において財源がなければならんような気がするのでありますが、一体そういう扱いを継続費についてはするものでしようか。
#40
○説明員(佐藤一郎君) 今御質問のありました点につきましては、将来の年度でなくして、その当該年度の年割額を指摘されているのだろうと思いますが、そうじやないのですか。
#41
○小林政夫君 あなたがさつき年割額は歳出の中に入るからという答えをされたから、それはおかしいと、今大矢さんの言われたと同じように、そういうことだつたら第十八条第一項の「歳入、歳出」、それから今度訂正される「継続費、繰越明許費及び国庫債務負担行為」、こう書く以上は、歳山田の中に継続費の年割額は含まれていない法文の建前になる、そうすると第一項と同様の趣旨を第三項及び第十九条にも、無論実際にそういう必要が起るかどうかは別として、法文の準備としてはそういうことがあるほうが適当じやないか。
#42
○説明員(佐藤一郎君) そうおつしやいますと、今大矢さんの問題にされました将来の財源については今のところどうと考えておりません。問題になりますのはその当該年度の年割額であります。
#43
○大矢半次郎君 そうするというと、私はむしろ当該年度の年割額は第十八条の第二項の本文にありまする歳出の概算云々といううちに入るのですね。別にこの規定を入れる必要がないように考えますが、如何でしようか。
#44
○説明員(佐藤一郎君) これは第一項に継続費というものを入れましたときに明らかにいたしましたごとく、只今のような問題は二項と一項と不均衡じやないかというような疑問が出たわけであります。
#45
○大矢半次郎君 第一項に継続費、それから国庫債務負担行為というのが入るのは一向差支えありませんが、第二項については歳出予算の概算について会計検査院とか或いは裁判所、国会等から要求したものと違つたときには云云ということを言つて来ているのですね。従つて次年度以降のことは別に考える必要はない。当該年度のことは当然第二項のほうに入つているのですね。新しくこれに規定する必要は毫もないのじやなかろうか、こういうふうに考えてお伺いしているのです。
#46
○説明員(佐藤一郎君) ここの所はちよつと言葉の非常にむずかしい所でありますが、つまり歳入歳出予算という厳密な言葉を使います場合には継続費を含めない、こういうように考えているわけでありますが、第十八条の二項は歳出の概算とか、第十九条では歳出見積と言つておりますので、やや概念があいまいになつている。従つて歳出というのはどういうふうな範囲で以て考えるかという問題が多少起りやすいかと思うのであります。そこで今大矢さんがおつしやるように多少広く解釈するということも常識的にできないこともないと思いますが、小林さんの御意見も尤もだと思いますので、規定を整備するという意味において適当な機会に考慮したいと思つております。
#47
○大矢半次郎君 くどいようですが、私はこのままで差支えないのじやないかと思いますからして再検討してはつきりした答弁を後日伺いたい。
#48
○説明員(佐藤一郎君) それでは一つそうさして頂きます。
#49
○小林政夫君 今度四十二条が改正になりますが、この四十二条の改正の中で、「工事その他の事業の遂行上の必要に基きこれに関連して支出を要する経費の金額を含む」、これの範囲を具体的に示して頂きたい。
#50
○説明員(佐藤一郎君) 例えば検査旅費なんかでございますが、これは例の工事竣工検査をいたすわけであります。その竣工検査の旅費等はこれはまあその都度出すわけでございましてこれをまあ従来の建前から言いますと、そういうものだけは直ちに事故繰越できないわけであります。実際問題としてそれでは非常に不便であるというので範囲を拡げまして関連経費と、こういうふうにしたのであります。
#51
○小林政夫君 今予定されるのは検査だけですか。
#52
○説明員(佐藤一郎君) 検査旅費と、それから例えば労賃ですね。常用労賃がございますが、そういうものにつきましても、これはまあ従来からその点が多少規定が不明だつたのでありますが、こういうふうな書き方で以てはつきりさしたい、こういうふうに考えております。一番直接のものは検査旅費でございますが、従来労賃を一緒に繰越せるかどうかというような点についても大変議論がございましたが、こういうふうにして一切の関連経費が入るというふうにしておきますれば不便が除かれる、こういうふうに考えるわけであります。
#53
○小林政夫君 労賃なんか工事遂行上の内容をなすものですか。
#54
○説明員(佐藤一郎君) そういうことは、年度内に支出負担行為をなすということが、事故繰越経費の前提になつております。それで契約はしてある、併しそれの支出がしてないというのが事故繰越であります。そうしますと労賃は毎月払つたりいたしますので、今のところではあらかじめ契約をして、そうして支出だけは残つているというような場合は少いわけであります。
#55
○小林政夫君 これはまあ初めに戻つて、継続費の場合に「工事、製造その他の事業で」と、こうなつている。まあ第十四条を見ると……、「その他の事業」というのはどういうものなんですか。
#56
○説明員(佐藤一郎君) これはまあ非常にあいまいにいろいろな所に出てきてる書き方でありますが、大体私たちは工事、製造、或いはそれらに準ずるような性質のものという意味で書いたのでありますが、予算の内容は非常に複雑でもございますので、現在どうというふうなはつきりしたものを掲げておりません。
#57
○小林政夫君 この継続費が濫用されるという虞れを防ぐためにも、はつきりどういうものだというものを示しておれば、継続費の濫用というものは或る程度防げると思うのですね。こういうあいまいな書き方は適当でないと思う。若し継続費を認めるとすればはつきり、何でも適用できるような、「その他の事業」なんということは考えるべきじやないという気持で質問しているのであります。
#58
○説明員(佐藤一郎君) これはまあ書き方の問題なんですが、工事、製造等だけに限るというのは私たちとしても継続費の必要を認める建前から言えば非常に窮屈過ぎる。まあ何でもいいという気持ではございませんが、それに準ずるという気持でその他というふうに書いてあるのでありまして、これを具体的に表現するということも非常に困難だ、まあこういう従来使い慣れた言葉もそのまま使つているわけであります。
#59
○小林政夫君 立法されるときはそういうお心組なんだけれども、だんだん法律がたくさん出て来ると非常に広範囲に使われやすいので、問題があとで大きくなるわけですが、この立法の当初において政府のそういつた気持がはつきり出れば、又継続費についての反対の気持を持つておる人だつて、多少その気持が変つて来るということもあり得るわけで、これは厳格に規定すべきだと(「異議なし」と呼ぶ者あり)私は思います。これは意見ですから、この程度でとどめて置きます。一応ここで……。
#60
○大矢半次郎君 支出負担行為計画というのを大体原則として廃止するようにいたしておるのでありまするが、一方支払金額の承認はまだ存して置くようでありますが、その二つを、片一方は原則として廃止し、片一方はそのまま残して置く理由はどこにありますか。
#61
○説明員(佐藤一郎君) 予算の執行に対する統制を何らかの形で以て行わなければならないということを前提にして私どもは考えております。従来のように契約の段階においても又支出の段階においても、二重に統制する必要がないというので、一面を外したわけでございますが、支払計画はいわば予算の執行の統制としての最も的確な方法でございますので、今後とも続けて行きたいというふうに考えます。
#62
○大矢半次郎君 実際従来の例によりまして、支払計画の承認を与える場合に、いろいろ変更して与えるという例が多いのでございますか、どうなんですか、実際の状況は……。
#63
○説明員(佐藤一郎君) 支払計画は四半期の計画でありますので、その金額は相当幅を持つております。従つて多くの場合においては四半期ごとに計画の中で流用その他もできますが、併し計画の総体が動くような場合には、一一変更の承認を求めなければなりません。なおその件数、具体的な数字はございませんが、相当件数に上つております。
#64
○大矢半次郎君 私が伺いたいのは、一会計年度を通じて、国庫の収支のバランスは、常にこれはむずかしい。そのために大蔵省証券の発行等も認められておるのでありまするからして、この際支出負担行為の計画も廃止するならば、一歩進んで支払計画の承認も廃止するといつてもいいのではなかろうかと、それはどうしてもやはり資金計画等のため必要があるのだというのでありますか、その点をよく伺いたい。で、実際はこの支出負担行為はもう本年度は年度初めから四半期ごとでなくて、一年を通じてあれしておるので、事実上廃止しておられていたのじやなかろうかと思いますが、もう一歩進んでこの支払計画の承認についても何かもう少し考えなければ、やはりこの政府支払の遅延というのはその点からも起つて来るという弊害も一方にあるのじやなかろうかという気がいたしまして、質問いたしておるのでありますが。
#65
○説明員(佐藤一郎君) 先ず支払計画でございますが、これは廃止するということも一つの考え方であろうと思います。例えば契約の面におきまして厳重な計画統制をする。そして支払のほうはいわば自由にするというようなことであればよろしいのでございますが、支出負担行為計画も廃止する、支払計画も廃止するということは、ちよつと財政を確実に運営する見地から言えば危険に思われます。それで税収がどんどん自然増収がありますような場合は、実際問題としてはそういう危険もございませんが、あれは昭和二十三年でございましたか、とにかく非常な歳入欠陥の、例えば第四四半期において歳入欠陥が予想されるというような場合は、どうしても大蔵省といたしまして各省の支出をとめるには、この支払計画の制度を使う以外にないわけであります。実際問題といたしまして、このときのやはり資金繰りの状況が予想と違つて来るというような場合には、それに対抗する最後の残された手としてこの支払計画というものがあるわけであります。それから支払計画制度というものを四半期ごとにやることによりまして、或る程度各省の予算の執行そのものについて、更に予算編成のときにやや大まかに審査せられたものを再検討する余地も出て参ります。そういう点からして大蔵省としては支払計画の制度だけは飽くまで存置する必要が少くとも現状においてはあるというふうに考えております。この支払計画の制度は、日本銀行を使つてやるという特殊な日本式な制度でありますからして、例えばアメリカにおきますように支出官はすべて大蔵省が持つている。そうして各省の会計課長が小切手を切らず、大蔵省の役人の所に要求する、計画は各省がしますけれども、支出はすべて大蔵告がやるというような仕組でもございますれば、これも又一つの方法かと思いますが、現在はそういう制度をとつておりません。で、日本銀行を通じて、言わば最後の支出の段階において統制をしておる、こういうような状況であります。
 それからちよつとお話の中にありました支出負担行為計画は実際上はやめているのじやないかというお話でございましたが、これはそうではございませんでして、ただ従来四半期ごとに書類を作つておりましたが、それをやめまして、手続を簡単にいたしますために年度の当初において全体の四半期分をきめて大体やつてるということにいたして、それを年間のものを一つの表にしたということでございまして、拘束力そのものにつきましては依然として四半期ごとのいわゆる拘束力を持つた計画であつたわけであります。その点はこれは、末端においても誤解があるのでございまして従来の四半期ごとの表を一括してという意味で、前回法律を改正してそういう制度をとりましたし、これは飽くまで現在でも四半期ごとの負担行為計画としての力を持つているわけであります。
#66
○大矢半次郎君 この支出負担行為の計画も、特殊な必要があるようなものについては出せるようにしておりますが、支払計画について同じようなことを、まあ事情をよく知らなければ考えられる。むしろそのほうが適切でなかろうかという気がいたしますが、如何ですか。
#67
○説明員(佐藤一郎君) これは支出負担行為の場合には、いわゆる契約、即ち仕事に密着した契約の問題でございますので、例えば当然払わなければならない給料というようなもの、或いは簡単な部品、消耗品を買います際に、契約と同時に殆ど支払をするというようなものにつきまして一々二軍の統制はやらない。併し公共事業のような性質のものは、やはり統制を二重に存置したほうがいいだろう、こういう意味で経費を特定いたしたわけでありますが、支払計画につきましては、これはまあ資金全体の問題でございますので、どの経費だけを統制するということは行わない、こういうふうに考えております。今後とも全体についてやはり統制を施して行きたい、こういうふうに考えております。
#68
○小林政夫君 前回も質問したのですが、小切手の認証制度をやめて、今小切手振出しを実際にどういうふうに各省庁において行われているか、認証をやめてですよ。
#69
○説明員(佐藤一郎君) 結局認証をやめましたので、各省の会計課長がそのまま小切手を振出すということ以外にはもう全然拘束がないわけでございます。
#70
○小林政夫君 そうするとまあ会計課長を絶対に信頼するよりほかに方法がないわけですね。
#71
○説明員(佐藤一郎君) おつしやる通りであります。
#72
○小林政夫君 チェックする組織はないのですか。
#73
○説明員(佐藤一郎君) 現在では支払計画がありまして、小切手等につきましては日本銀行でもそれは勿論識別いたします。その点まあ支払計画の範囲内で正当な小切手でありますればすべて支払いが行われます。
#74
○小林政夫君 支払計画の範囲においてその小切手が適当であるかどうかということが日本銀行でチエツクできるのですか、その小切手自体が国の小切手であるかどうかという、偽造ではないという程度の識別は日本銀行でできるのだけれども、これは何々工事の第何回分だということが日銀ではチエツクはできないのでしよう。
#75
○説明員(佐藤一郎君) 勿論内容についてはできません。ただ項まで小切手に明らかにされているわけでありますけれども、併しそれは非常に抽象的なものでございまして、内容は全然わかりません。私の申上げるのは支払計画については日銀にあらかじめ通知がございまするからして、支払計画を超えた場合には日銀で一々チエツクしております。いわゆる内容的な審査は勿論できません。
#76
○大矢半次郎君 契約手続きに関する改正でありまするが、提案理由書には、「契約の性質又は契約金額の小額のものについては、あえて協議を経る必要もありませんので、この協議を省略し得るようにすることといたしておるのであります」。と言つておりますが、法文のほうを見れば別にそういう限定がなくて一切政令に譲つて、大蔵大臣に協議することを必要としないというふうにあるようでありますが、実際はどうなつておりますか。
#77
○説明員(佐藤一郎君) これは予算決算で御覧になつておりますか、会計法ですか。
#78
○大矢半次郎君 これは会計法二十九条。
#79
○説明員(佐藤一郎君) 会計法の二十九条におきましては、「但し、各省各庁の長は、競争に付すことを不利と認める場合その他政令で定める場合においては、大蔵大臣に協議して、指名競争に付し又は随意契約にすることができる。」こういうことになつております。
#80
○大矢半次郎君 それを政令の定めるところによるとして、何も契約の性質或いは金額の小さいものは協議をしなくてもいいというのでなくて、政令の定めるところによつて一切大蔵大臣に対する協議はやめるのだ、こういうふうにしてあるのですね。ちよつと提案理由の趣旨とギヤツプがあるようですね。
#81
○説明員(佐藤一郎君) これはつまり随意契約をやり得る場合、これは政令で定める場合においてと、こういう前提がございますが、その場合において必ず「大蔵大臣に協議して」と、こうございます。現行の条文に「大蔵大臣に協議して」という条文がございますために、一切のものを大蔵大臣に持ち込まなければならないというのが現状でございます。それでここの「大蔵大臣に協議して」というのを外しまして、代りに「政令の定めるところにより」と、こういうふうに書いた気持は、つまり予算決算及び会計令におきまして、大蔵大臣に協議するものと、しないで済むものとを区別するように書きたい、こういうわけであります。
#82
○大矢半次郎君 そうなるかも知れませんけれども、この「大蔵大臣に協議して」というのをやめて「政令の定めるところにより」と、こうしておるからして疑問が起つたのでありますが、そうするとその前の、「その他政令で定める場合においては」というのは、従来と内容を変えてと、こういうわけですか。
#83
○説明員(佐藤一郎君) ちよつとこれは語呂が惡くなつたのでありますが、「政令で定める場合においては、政令の定めるところにより、指名競争に付し又は随意契約によることができる。」こういうことになりましたので、おつしやるような点が出たのだろうと思いますが、従来からこの上の「政令で定める場合においては」というのは、随意契約なり指名競争ができる場合はどういう場合であるかということだけを規定しておるわけであります。でありますからこの協議を略するというのは別に定める、こういうふうに考えて書いたわけであります。
#84
○大矢半次郎君 そうすると「その他政令で定める場合においては」と、従来あつた文言は、契約の性質又は金額の小なるものを指しておる、こういうわけですか。
#85
○説明員(佐藤一郎君) 随意契約ができるという場合につきましては、契約の性質或いは今おつしやつた金額等について、予算決算及び会計令に現在御覧になるような規定があるわけであります。御質問の趣旨がよくわかりませんが、従来の規定は、予算決算及び会計令によりまして二十幾つの場合が規定してあるわけであります。
#86
○委員長(平沼彌太郎君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#87
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて。
#88
○松永義雄君 只今佐藤さんのお話によると、当該官吏云々の話がありましたが、当該官吏云々ということに関係なく、如何に当該官吏が正しくやろうとしても、競争入札であれば入札者が入札する。そうして入つて来たものですから一応そこで高いものから落す。ところがその落札者は金を払わない。保証金だけで入札代金を払わない。そうして又入札をする。そうして真にその品物が入札したらいいという者には落札しない。そういう妨害が行われる。実際上の入札という精神に合わないという結果に陥るという場合がある。こういうことは……。
#89
○説明員(佐藤一郎君) そういう連中はその次の入札のときに除きますから、結局長続きはしないわけであります。だから今申しましたように、そういう資格制限をする場合に、そういう過去の業績とかそういうものを十分勘案するというふうに建設省等では実行しております。
#90
○松永義雄君 そこで大体入札して落札にはなつたけれども代金を納めない、その場合に罰金を取るとか、保証金を没収するわけでありますか。
#91
○説明員(佐藤一郎君) そうです。
#92
○松永義雄君 そういう場合に保証金を高くするとか何とか法律でそういう入札を防止する方法を考えておりますか。
#93
○説明員(佐藤一郎君) 保証金の問題もそういうふうにしております。
#94
○菊川孝夫君 この継続費についての憲法上の問題は昨日も少しやりましたが、まだどうも不可解な点があります。これはいずれ参考人をお願いしましてその意見等も聞いて、又更にお尋ねしたいと思います。ちよつとそれは保留いたしまして、第一に今回の両法案改正の狙いは、事務手続の簡素化ということを提案理由でも言つておられますが、それよりも最近頻発いたして社会的にも問題を提起し、且つ本院におきましても重大な問題になりました公務員の汚職事件、これは新聞にも連日載つております。これを如何にして防止するかということを検討されてこの法律改正を斟酌されておるかどうかということが第一、勿論これはあなたの最初の御答弁ではモラルの問題だということを言われましたが、この両法律は何と言いいましても国の経費を適正に使用するということが一つであるし、従つてその経費の使用の過程において不正が行われるようなことを極力防止するというのが狙いだろうと私は思うのでありますが、そういう点を考慮されて今回の改正案を用意されたかどうかその点を第一に伺います。
#95
○説明員(佐藤一郎君) 今のおつしやいました点は、最近成るほど官吏の汚職事件が新聞等で取上げられて目立つておりますが、過去において公団等の事件もあり、大なり小なりケースに上つておるわけであります。これにつきましては別途に一面においてそういう弊害の発生を防ぐような措置を研究して来ておりますが、今回の改正はまあそれとは直接関連ないことはございませんが、そういう汚職事件を特に防止するというようなことは別箇に、まあ事務手続の簡素化を図るという考えで進んでおります。ただこれはいろいろな考え方がありますが、事務手続を簡素化するということは、不正防止にも非常に役立つということを、私どもは実際的の見地から考えておりますが、制度が余りに不必要に複雑でございまして、いわばはんこの数だけ非常に多い、盲判をどんどん捺して行くというようなことは、却つて責任の限界を不明にし、所在を不明にし、そうして又事故の発見を非常に困難にならしめるというような点も一面にあるものと考えております。それで故意或いは過失を問わず、やはり制度を一面において簡潔にするということが、非常に事故を積極的に防止するというところまで行かなくても、役に立つじやないかというふうには考えております。ただ今回の改正は直接的にそこを狙つて行なつたわけではありません。
#96
○菊川孝夫君 今回の改正の中で、先ず支出負担行為と支払計画の二重統制は、現行のほうでありますが、この二重統制を設けた趣旨というのは、やはりそうした不正の防止に相当大きなウエイトが私はあると考えるのでずが、この二重統制を廃止するということは、一面から見ると逆行するように考えるわけでありますが、簡素化と申しますけれども、認証官というのは、別に認証官という特別の認証ばかりする専門家を置くわけではないのでありまして、どこでも認証官というのはそれだけの権限を握つておる会計課長なり何々課長がそれをやつておるのでありまして、別に認証官を廃したから簡素化になるわけでない。その認証官が判を捺す、別に目を通す必要がなくなるということはその通りであると思いますが、この二重統制を一応やめるということはむしろ逆行するように考えるのですが、あなたのほうではそうお考えにならんのでございますか、これを一つお伺いしたい。
#97
○説明員(佐藤一郎君) 私どもも若しも今回の改正の結果御心配になるような点があるという少しでも憂いがあれば、勿論そういう点について考えなければならんと思いますが、まあ直接にこの支出負担行為と支払計画の制度をやめたことによりまして直ちに不正な事件が増大するということはないと、こういうふうに一応考えております。
#98
○菊川孝夫君 次に契約についてでありますが、契約は勿論一般競争入札を原則としておつたのでありますが、この一般の競争入札の公開競争入札の場合におきましても、それは随意契約、指名契約と、いろいろそれは一長一短があることは申すまでもありません。併し例えばこの指名競争入札者として指名されておつたり、或いは随意契約等におきまして事故を起した場合、例えば今度のようにいろいろ事件が起きているときは必ず相手方があるわけでありますが、そういうのに対しましては或る一定限度の間一切契約その他に参加することができないというような懲罰規定を私は設ける必要があるのじやないか、如何に大きい所といえども何といえども、こういう点について御考慮されておるかどうかお伺いしたい。
#99
○説明員(佐藤一郎君) これは必ずしも機械的には行かない問題だと思いますけれども、実際の運営として各省ではそういう不正事件を起しましたときにば、取引を当分はやつておりません。ただ或る特殊な技術とか特殊な製品の供給等の場合、どうしてもその会社を利用しなければならない特殊な事態が或いはあるかも知れませんが、普通の場合は取引は当分やめております。勿論それは会社といいましても、会社全体でなく、使用人が惡かつたというような場合もあるわけでありまして、永久にそれを追放するということも勿論取引自由の原則を束縛するわけでありますから、そこらは一年とか二年とか取引を停止するとか、或る一定の限度はどうしても出て来るわけです。これは各省の大臣が自分の裁量において実際上運営に任せてあるわけです。実質上は今申上げたようにやつております。
#100
○菊川孝夫君 ところがそれはなかなか事実上やつておるというがやられておらないのが多いのです。従つて勿論そういう事故を起すのはその社員がやつたということになつておるが、社員に責任を被せてしまつて、その会社の、会社といいますか、契約の当事者たる商人におきましては、責任者をすべて表に出さずにおいて、何々課長、何々部長というようなところに責任を負わして、その人だけに被せてしまつて、あとはその会社は知らなんだということで逃れておるのが多いと思う。ばれたらそういうふうにするのだとちやんと予備行為を行なつた上でやられておるのが多い。従いまして私も、何でも公開入札にするということは却つて弊害がございまして、むしろいい品物、いいメーカーを駆逐して、惡貨は良貨を駆逐する原則がここにも現われて参りまして、国鉄のほうでもどうも調べてみますると、ペンキなんかのごときは五大メーカーのペンキ屋はどうしても入れ得ないような値段で公開入札にするために、惡質なペンキを、とにかく量さえ揃えばいいというので納入する。併しこれは保存の耐久年限におきまして、一流メーカーが入れたのであつたら五年保つやつは三年で剥げてしまう。これはペンキの一例でございますが、何でもそういうことがほうぼうにこの頃現われて来ているのです。従いましてこの公開入札につきましては、必らずしもそれを固執せよということは言いませんけれども、我々として折角この改正をするのでありますから、これによつて事故も起すということはこれはとにかく惡いのですから、そういうことを起した場合には、その有罪判決その他があつた場合、確定した場合には、少くともこれは法律で以て一年なり二年なりはこれは契約の指名競争入札に参加させること、随意契約の相手方とすることは原則としてはできないというような条項を私はこの際入れるべきではないかと思うのでありますが、修正案としても我々考慮しているわけですが、あなたそういうことをやつたら無理ですか、それは特別にあなたのほうはやる意向はないようでありますが、今の御答弁によりますと、それは各省の自主性に任すのだと言いましても、私が今申上げたようなからくりをやられておるのでありますが、そういう点でもどうしてでも粛正して行くということになつたら、或る程度業者のほうも自粛する、公務員のほうも自粛するということになりまして、相互に改善されて来ると思うのです。この点について御見解如何ですか。
#101
○説明員(佐藤一郎君) 全然改正の意思がないと申しませんです。先ほど申上げました、契約の問題を今意見を聞いてやつておるのでございますが、現行法でも結局それを活用しますれば、例えば資格制限いたしまする大蔵省令三十何条、大分古い省令がございまして、これで各省の大臣が大蔵大臣と相談いたしまして資格制限ができるような規定もございます。それで私たちは実体的に、契約についてはそのほかにもいろいろ問題がございます。ですからしてそういうものと併せて研究をいたしまして、そうして若し成案を得ましたならば、各省で現在の予算決算及び会計令なり、その省令の規定で運営できますので、それによつてそういうような者は絶対に入らないようにというような一つ基準を作ろう、こういうふうに現在も研究はいたしております。
#102
○菊川孝夫君 その問題を先にやりたいと思いますが、次に今度は四十六条の大蔵大臣が必要と認めた場合には各省の監査ができることになつております。私もほうほう廻つて見ますと、この監査に、私は国鉄関係によく顔を出すのですが、出しますると、たびたび大蔵省から監査に見えて、非常に監査は行届いているような気がしていいという面もあるのでございますが、実はその監査をされるに当りまして、余り監査をしても効果のないような、例えば共済組合あたりの給付なんかを細かくやつておられるようでありますが、共済組合の給付なんというのを実は狙つてやつて見たところで、滅多に間違い以外は事故はないようでありますが、それに三日も四日もかかつておられる。肝腎の一番大事な物品の納入であるとか或いは契約の面等についての監査はどうも余りやつておられん。それからここで一つ耳は痛いかも知れんけれども、監査にからんで、これは会計検査も同様でありますが、我々も官庁におるときに経験したことでありますが、先ず会計検査が来るというと、物資のない当時でありましたから、もう一週間くらい前から先ず物資を集めまして、そうして会計検査がお着きになると、先ずそれの待遇をやつて、そうして先ず少し緩和をしてそれからやるという原則は、まあどこの官庁に行つてもいつでもある。これは財務局あたりが地方においでになつても、これはもうどうもそういう慣習は未だに抜けきれておりません、率直に申しますけれども……。先ず第一日はそういう行為で、それで翌日からゆつくりと帳簿の検査と、こういうことになつておるのでありますが、従いましてこの四十六条につきましては、この監査につきましては、まあ大分よく行き届いておりまするが、一番従来からのこの惡弊を除かなければ私はならんと思います。そこでこの四十六条に基くところの監査の別途のこれは法律を用意いたしまして、この四十六条監査ということに一つ主力を注いで、この際公務員の汚職事件をまあできる限り根絶するというような措置を講じなければならんと思つておりますが、今回の改正は、四十六条でただこれだけきめてあるだけでございますが、而もこれは大蔵大臣の必要と認めた場合にはできるだけになつております。監査の義務はないわけでありまして、大蔵大臣がやろうと思えばやれると、こういうことになつておるわけでありますが、これをし、なければならないというような……、計画的に全部やつてしまうわけには行かないが、或る程度しなければならない。それから大臣からの今度は国会に対する報告義務、こういつたものを用意するというか、改正する必要があるのじやないかと私は思うのでありますが、この点どうお考えになりますか。
#103
○説明員(佐藤一郎君) 共済組合のお話がございましたが、共済組合は確かに事柄は小さいのですが、非常に濫給されている傾向がございまして、それでまあそういう意味からこれは会計法の四十六条では、ございませんで、共済組合法に基く監査を行なつておるわけでございますので、四十六条の監査ではございません。ただ如何にもそつちに偏しているような印象をお受けになつたんだろうと思いますが、私たちも四十六条……、まあ現在会計検査院の制度がございまして、会計検査院が十分やればいいじやないかというような議論も一面にあつたわけでございますが、大蔵大臣としては、政府自体としても、又これは政府外の、検査院自体の監査以外に、大蔵大臣が政府自体としてやることは勿論必要であるという見地から、会計法の四十六条をあえて入れたわけであります。ただこの運用につきましても、適当なる人を得ませんとなかなか今菊川さんの御指摘になつたような活きた監査というものができないわけでございます。これを義務監査ということにいたしますと、あたかも会計検査院をもう一つ作るというような結果になるのではないかと思つておりますので、まあ人員その他いろいろな点を勘案いたしまして、今後ともいわゆる問題がありそうな所を重点的にやつて行く、今お話の共済組合のような余り細かいものよりももつと大物を狙えというような御趣旨のように承わつたのでありますが、これはまあ大蔵省の監査の運営の方針について検討を要する点でありまして、私どもの悩みは適当な人であります。これはまあ予算の編成を直接やつております主計局の連中等が常に外に出ればよくわかるのでありますが、なかなかそういうことも許されない実情でございますので、いきおい財務局、財務部等を使つております。今後はお話の趣旨は我我も全く同じように考えておりますので、監査方針等を十分に研究いたしまして、そうして大きなものを中心にしてできるだけ人をやりくりして力を入れて行きたい。これは現在大蔵省主計局としても何とかあらゆる万難を排してもこれに力を注いで行きたいと、こういう考え方でございます。
#104
○松永義雄君 ちよつと関連して……、ここで申上げることではないかも知れませんが、汚職の問題がやかましくなつておるということなんですが、さつきの答弁ですと、その人を得ればいいじやないかと、そういう御答弁であります。一応の答弁としてお聞きしておくわけでございますが、その人を得るということは、普通の人でもできるということにしなければ駄目だと思うのです。それは公務員の犯罪の原因がどこにあるか、これを究明しなければ真に犯罪を防止するという途は開けない。ここで私の言いたいのは、この物価の騰貴と給与が安いということが犯罪の原因の主たる理由だと、こういうこともあるので、今日ここでその統計を出せというような要求はいたしませんけれども、それをよく御研究なすつて頂いて、よく民間の給与が高いとかいうのですけれども、犯罪ができたのを、その人が惡いということだけではなくて、なぜ犯罪が起きるかというその状態をよく究明して、そこで防止策を講じなければ何の役にもたたんので、その人を得るというふうなことは一応の答弁としては聞いておきまするけれども、それではそういう人はどこにおるか、誰でもできるというような建前に持つて行かなければ駄目だと思うのです。念のためにここで言うべきことではないのですけれども、ちよつと申上げておきます。
#105
○菊川孝夫君 それでは憲法上の問題は一つあと廻しに願いまして、技術的にちよつと課長にお尋ねしたいのは、財政法ですが、この改正案の第十四条の二の「工事、製造その他の事業で」と、こうございますが、その他の事業というものはどういうものを考えておられるか、そういたしますると事業と名のつくものは殆んどもうこれにひつかかることだと私は思うのでありまするけれども、これは一体その他の事業というものはどういうものをお考えになつておられますか。
#106
○説明員(佐藤一郎君) 先ほどもその質問があつたのでありまするけれども、殆んど事業全部に亘ることになります。まあ表現が誤まりじやないかというさつき御質問がありましたが、気持は工事、製造並びにそれに類するような事業と、こういう意味で書いてあるのでございますが、いわゆる事業というようなものについて、結局継続が必要があれば設けられると、こういう意味で、特に限定しておる意味ではございません。
#107
○菊川孝夫君 それから次には同じ十四条の中で「数年度を要する」というこの数年ですが、これも大分昨日五年か三年かというのでいろいろ議論がなされたのでありますが、これは非常に憲法論叢を読んで見ましても、継続費はどうしても例外だということは穂積さんなんかもやはり言つておられる。従いましてこれは或る程度の三カ年計画、五カ年計画というふうに立ててしまうといいと思いますので、ここは数年度ということにせずに、五年以内というくらいに限度を切る必要があるのではないか。これは十年先の継続費というのはどうかと思いますので、五年やつてみて、又実績等を考えてみて継続費を考えるべきだと思いますので、これは年度を打切るようにしたほうがよいのではないか。そうぜんと、将来再軍備という問題が一つの日本の課題となつて来ておりますが、航空隊の拡充だ、建艦計画だというようなことになつて来て、自然それにずつと取られるようになると大変なことだと思うのですが、そういう点から考えまして、これは一つ……、数年度というのは、あなたのお考えでは大体三年か五年くらいに御説明がございましたが、大体そういうふうだと私も了解しておるのですが、そうすると数年度とせずに、年度を何年以内と、こういうふうにしたほうがむしろよいのではないか、五年経つて又次に更新しなければならない場合には、継続費を更に国会の議決を経てやるようにすれば、五年間かかれば相当計画してやれると思うのですが、その点はどうですか。
#108
○説明員(佐藤一郎君) これは経費の性質にもよりますが、依然いろいろな地方財政が苦しいようなときに、復興の公債の利子を補給いたしますとか、そういうような利子補給になりますと、これは非常に年限の長いものもございます。私この前申上げましたが、テピカルなものを申上げたのですが、それから震災復旧等のように非常に長期に亘つて行われたものもございます。それで制限するというのも一つの方法でございますが、継続費の意味は、つまり一つの仕事を一体として結局見るというところに一つの利点があるわけでございます。それで十年のものを例えば五年間に区切りまして二度に取るということでは、いわゆる継続費を設けた趣旨が減殺される虞れがございます。ものによつてはそれで十分なものもあろうかと思います。でありますからしてその実情に応じて、場合によつては十年のものでも五年ということで、当初全体の半分の計画をやるということで議決を願つても少しも差支えございませんが、ものによりましては、一貫して全体としてどうしてもやらなければならない、こういうふうなものがある場合においては、やはり強いて年限の制限を設けるということは必ずしも目的にそぐわない、こういうものも出て来ると思うのであります。再軍備の問題が出ましたが、これは私ども現在は別にそれについてどうという考えを持つているわけではございません。ただこれは一種の仕組に過ぎませんので、その運営は今後の政府、国会のやり方如何にかかつているわけでございますが、折角こういう仕組を設けるのであれば、余り制限をすると却つて制度の精神が生かされない、又その運営ということになりますれば、これはこの一条の条文で以てどうなつて来るということもなかろう、こう思われますので、複雑な予算を処理して行く仕組としましては設けないほうがいいのじやないか、こう考えておるわけであります。
#109
○菊川孝夫君 私の考えでは、明治、大正当時のように、物価にいたしましても貨幣価値にいたしましても一応安定した、いわゆるコースを辿つておつた当時と、今のような激変期におきまして、そういう年割額とかそんなものをきめたつて、むしろ二年、三年経つうちに無意味になつてしまう、今にして考えて見まして、昭和二十三年のときの年割額と今の現在の物価と考えたつて、これはもう殆んど無意味に近いものと私は言い得ると思う。こういうときにこれを設けるというのは、それは明治、大正当時におけるああいうコースを辿つておつた場合には、或る程度意味があると思いますけれども、その点をお考えになつておるかどうかつ、一つお伺いしたいと思います。
#110
○説明員(佐藤一郎君) おつしやる通りに継続費を設けまするには、前提として経済が安定していることが勿論非常に必要であり、望ましいことであると思います。今後の経済がどういうふうに行くか、これは見方によることと思いますが、併しそれはやはりその継続費の制度をどういうふうに運営するかという問題、即ちどういうふうに予算を組んで行くか、或いはそれの修正をどういうふうに行なつて行くかということになるのであろうと思います。経済が安定しないから全然予定が立てられない、こう言いますけれども、やはり財政制度を運営して行く上におきまして、又或いは国がいろいろな事業をやつて行く上におきまして、長期を要するものについてあらかじめ計画的に物事を見て、そうして財政計画を樹立するという必要性は常にあると私どもは考えておるわけであります。
#111
○松永義雄君 ちよつと継続費に関係して……、国債等はり将来どういうふうに考えておられるか、これは大蔵大臣に聞くべきことでしようが……。
#112
○説明員(佐藤一郎君) それは国債の関係と直接には関係はなく、国債の問題と今後の全体の財政の運営の問題でございます。ただ国債につきましては、財政法は建前上原則としてはいわゆる赤字公債の発行は認めない、どうしても公債の発行を必要とするという場合には、いわゆる公共事業というような建設的な投資的な性質のものに対してのみ公債の発行を認める、而もその公債を発行したときには、日本銀行の引受けは原則としてならんという原則規定を一応置いてございます。これは勿論財政の理想を条文化したものでございまして、財政法の建前としつては、そういうところに主眼を置いておるわけでございまして、今後もそういう建前が法律的にもある以上、できるだけその精神でやつて行くべきものだと考えますが、継続費の制度と国債の問題とは直接に関係しないと思います。
#113
○松永義雄君 そこなんですが、将来継続事業の長期に亘る投資ということになりますが、それが建設的なものには国債を発行して行くことになりはしないかという気がするのですが……。
#114
○菊川孝夫君 継続費につきましては、これは国会で、その添附しておる事業計画も承認を得、或いは議決を経、且つそれに伴うところの経費を承認を得るものと考えるか、ただ経費だけの問題であるかどうか、その点をお伺いしたいのと、それに関連しまして、例を挙げて申しますると、こういう物価が変動いたしますから、年度当初において、例えば大阪までの国道建設ということになりまして浜松まで初年度やる計画で年割額をとつてあつたけれども、物価の下落等によりまして、これは刈谷まで延ばせるということになつたら、その年割額を使つて刈谷までやれるのか、又浜松までやる年割額をとつてあつたけれども、予定計画が物価の高騰によりまして進めない、従つて静岡で打止めなければならんという場合には、予定計画の浜松までやるための年割額の増加というものを補正予算に組むことができるかどうか、この点についてどうお考えになつておるか。
#115
○説明員(佐藤一郎君) 第一点につきましては、勿論形式的には予算のことでつございますからして経費、即ち金額についての議決でございます。その経費を議決する際に前提として、政府が御説明しますところの事業つ計画というものはおのずから前提にはなつておりますけれども、直接の議決の対象ということになつておりません。
 それから御質問のあとの分は、予算運営上の問題として非常にむつかしい問題でございます。即ち国会の議決というものはどういう範囲のものであるかというにとは、これは予算の内容が千差万別でございまして、非常に複雑でございますが、併しながら今の引例せられましたような場合におきましては、少くとも大阪までの国道建設というものが、その一つの段階として、その当該の予算が認められておるという場合でございますので、仮に浜松までの予算が、更に豊橋、名古屋まで余裕があつた場合にこれを使うということは、予算編成の趣旨に反しないというふうに言えるのじやないかと思います。何しろ予算の内容が具体的にきまつておる場合と、それからやや包括的に議決を得る場合と、これは予算のいわゆる款項目の内容によつておのずから常識的に範囲がきまつておるのが今までの実情でございます。従いまして只今おつしやいましたようなときは私は許されるのじやないか、それを例えば浜松から更にできる場合には、その浜松と名古屋との間の財源を不用財源といたしまして、そうして追加修正をするというところまでの手続はあえて必要ではないのじやないかというふうに……。
#116
○菊川孝夫君 いけないときは、物価の……。
#117
○説明員(佐藤一郎君) それから物価が上りましてできませんときには、これはどうしても追加予算をとつてそうしてやる以外に……、或いは経費の性質によりましては予備費を取る、現在認められておる制度によりまして予算の増額を一応取る……。
#118
○菊川孝夫君 そうしますると、継続費の年割額についても追加予算の補正ということができるわけでございますか。
#119
○説明員(佐藤一郎君) 即ち継続費のその年割だけということでなく、結局その場合には合せて……。
#120
○菊川孝夫君 翌年度を食つて行くことになるのですか。
#121
○説明員(佐藤一郎君) 継続費全体の修正になるのであります。でありますから継続費の修正案、改訂案を出します。そこで第二年度仮に五億なら五億のものを七億なら七億にする。そうすると総額も二億殖えて来る。継続費全体としての改訂案を出しまして、合せて年割額を取る、こういうことになります。
#122
○委員長(平沼彌太郎君) 本日はこれを以て散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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