くにさくロゴ
1951/06/20 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第71号
姉妹サイト
 
1951/06/20 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 大蔵委員会 第71号

#1
第013回国会 大蔵委員会 第71号
昭和二十七年六月二十日(金曜日)
   午後二時二十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     平沼彌太郎君
   理事
           大矢半次郎君
           伊藤 保平君
           木内 四郎君
   委員
           岡崎 真一君
           黒田 英雄君
           西川甚五郎君
           小宮山常吉君
           森 八三一君
           江田 三郎君
           下條 恭兵君
           菊田 七平君
           油井賢太郎君
           木村禧八郎君
  衆議院議員    内藤 友明君
  政府委員
   日本専売公社監
   理官      久米 武文君
   大蔵省主計局法
   規課長     佐藤 一郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       木村常次郎君
   常任委員会専門
   員       小田 正義君
  説明員
   日本専売公社塩
   腦部長     西川 三次君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十六年産米穀の超過供出等に
 ついての奨励金に対する所得税の臨
 時特例に関する法律案(衆議院提
 出)
○製塩施設法案(内閣提出、衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(平沼彌太郎君) それでは大蔵委員会を開会いたします。
 昭和二十六年産米穀の超過供出等についての奨励金に対する所得税の臨時特例に関する法律案、右について提案理由の説明を聴取いたしまする
#3
○衆議院議員(内藤友明君) 只今議題となりました昭和二十六年産米穀の超過供出等についての奨励金に対する所得税の臨時特例に関する法律案について提案の理由を説明いたします。
 御承知の通り昭和二十六年産米穀の生産高は、災害等の事情により約六千二十七万石にとどまり、前年の約六千四百三十三万石に対して相当の減収となつたのでありまして、このため供出割当数量も、前年の約二千八百八十四万石に対して約一一千四百四十七万石に減額されるに至つたのであります。
 ここにおいて、配給食糧確保のため供出完遂は勿論のこと、進んで超過供出に待つ必要が非常に強くなつたのでありますが、一方この間諸般の情況から供出割当が遅延する等の事情があり、供出面において種々の困難を生じたのであります。
 そこで政府においては、右のような特殊の事情に鑑みて超過供出の促進に資するため、いわゆる超過供出奨励金を交付すると共に匿名供出を認め、更にこれに関連して超過供出奨励金に対する昭和二十七年分の所得税については、何らかの措置によりこれを課税対象から除外することを考慮する旨の発表があつたのであります。
 而してこれらの措置により、幸い農民諸君の協力を得まして、供出成績も逐次上昇し、本年五月末現在の供出数量は約二千五百十六万石に達し、各農家についての超過供出数量も総額約百四十余万石に達するものと推定されるに至つたのでありまして、国民生活の安定に資するところ少くないものと存ずるのであります。
 而して超過奨励金に対する所得税については、或いは政府の行政的措置により、これを課税しないこととするという意見もあつたのでありますが、これでは所得税法の適用上困難な問題があると認められ、措置の徹底を欠く虞れもあるのではないかという懸念も考えられますので、これを立法により明確にすることが適当であると認め、ここに本法律案を提出することとしたのであります。而してこの措置を講ずることといたしましたゆえんは、専ら以上に述べましたような止むを得ない特殊の事情及び経緯に基くものでありまして、本法律案も二十六年産米穀についての一年限りの臨時立法としているのであります。
 以上が本法律案を提出した理由であります。何とぞ御審議の上速かに賛成されるよう切望する次第であります。
#4
○委員長(平沼彌太郎君) 内容の御説明は只今提案理由でほぼおわかりになつたところと思いますから、質疑を行います。
#5
○木内四郎君 本案につきましては、すでに当委員会その他の方面におきましても十分検討された問題でありまするので、質疑を省略し、直ちに採決されんことの動議を提出いたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(平沼彌太郎君) 只今の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(平沼彌太郎君) それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
 別に御発言もないようですが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。昭和二十六年産米穀の超過供出等についての奨励金に対する所得税の臨時特例に関する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#9
○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお諸般の手続は前例により委員長に御一任願います。それから多数意見者の御署名をお願いいたします。
   多数意見者署名
    木村禧八郎  木内 四郎
    岡崎 真一  江田 三郎
    黒田 英雄  菊田 七平
    西川甚五郎  伊藤 保平
    油井賢太郎  森 八三一
    大矢半次郎
  ―――――――――――――
#10
○委員長(平沼彌太郎君) 次に製塩施設法案について質疑を行います。
#11
○油井賢太郎君 昨日私は小名浜の採算点に関して政府委員に説明を求めておいたのでありますが、先ずそれを承わりたいと思います。
#12
○政府委員(久米武文君) 小名浜の製塩工場における塩の生産コストの問題につきましては、詳細な説明を専売公社の塩腦部長よりいたします。
#13
○説明員(西川三次君) 昨日の問題になりました点は、その生産コストの中に金利を見てあるかどうかというふうな御質問だつたそうでありますが、お手許に配付いたしました資料におきましては金利は全然見てありませんから、御了承願いたいと思います。
#14
○油井賢太郎君 そうしますと、これは若し金利を見るとすれば、どの程度見なくてはならないかというようなことを検討されておりますか。それはこの前から工場設備によるところの塩というものの生産費が、塩田の生産費より遥かに安いということなら、これを奨励するのは当然じやないかと思うのです。而も政府資金にばかりこれは期待することはできぬのであつて、民間設備として民間の金融機関等から金融を受けて設備をするということもあり得ると思うのです。そういう際の一つのこれはモデル・ケースだというお話によれば、全く標準になるものと思うのです。そういう点は御検討になつていますか。
#15
○説明員(西川三次君) 昨日の久米監理官からの答弁がどういうふうになつておりましたか、実は私速記録を読んでおりませんから、はつきりしないのでありますが、小名浜工場の目的について、申上げますと、実は御承知のようにキヤパシテイは一万トンということになつておりますが、電力関係等によりまして、本来ならば稼働時間も年間少しきついようでありますけれども、八千時間ということになつておるのでありますが、実際の稼働の時間は五千ぐらいということで、安全を見込んで五千時間というふうに見ております。そういつたふうなことでもございますし、要するにこの工場の主たる目的とするところは、こういう海水直煮の形式で製塩をやる場合に、従来野口研究所の久保田さんとか、或いは工藤さんとかの説によりますと、こういう海水直煮の製塩方式はまあラボラトリーの域を脱して、専ら企業化の段階に入つているのだと、こういう説だそうでありますが、公社としましては、その点見解が違うわけでありまして、実際上このパイロツト・プラントで以ていろいろまあ実験データが出ますから、そのデータによつて今後十万トン・プラントの製塩工場を作る場合のいろんな貴重なデータが出て来るわけでありますから、それを基礎にして実際の企業化に資してもらう、こういう狙いがあるわけでありまして、もとより公社としまして独立採算制をとつておりますから、理想は工場ごとに独立採算制という建前はとつておるわけでありますが、その点は只今申しましたように、稼働日数の点、或いは電力の点なんかで理想通りに行きませんで、いきなりできてから、すぐ独立採算でペイして行くというようなことは期待できないわけであります。但しその目的が只今申しましたような、今後民間で以てこういう海水直煮の企業経営をやつて頂く場合に、このパイロツト・プラントで得たデータを基礎にしてやつて頂く、こういうふうな大きな目的があるものでありますから、専らそのほうの目的から考えていることを御了承願いたいと思います。
#16
○油井賢太郎君 今の御説明でわかつたのですが、大体製塩の塩田というものは例年災害が多いのですね。あらしが来るというとむちやくちやになつて、その復旧費なんかも大変なものだと思うのです。そういう点から見ても、こういう小名浜工場あたりのような完全ないわゆる災害をこうむらないような製塩設備というのは日本では今後当然必要だと思うのです。それについても、その生産コストというものが相当安く上らなかつたら、これは海外の塩や何かと比べて日本としてはマイナスになると思うのです。できるだけ安く上るような方式を一刻も早く作らなくてはならないと思うのです。そういう点から私は伺つておるのでありまして、この小名浜工場へ期待を相当かけているわけなんです。それでこれは七月一日あたりからおやりになるというのですが、じや只今お話のように例えばこのキヤバシテイが一万トンから十万トンに上つたような場合には、すべての電力費、人件費その他のものがずつと下つて来るというような御説明もあつたのですが、どの程度までこの一万一千六百四十円が節約できることになりますか。
#17
○説明員(西川三次君) 昨日監理官から大体十万トン・プラントにすれば九千円くらいまでになるというふうなお話を申上げたそうでありますが、結局條件がこれと同じである。つまり電力なら電力料金が同じであるとかいろいろその前提條件があるわけでありますが、そういう前提條件が大体これと同じであるというふうな前提ですれば、九千円よりも、まあ私のほうで手許に資料は持合わさないのでありますが、大体輸入塩程度まで下り得るというふうなことで計算を出したことがあるのであります。
#18
○油井賢太郎君 この表から見ると、建設費が五億八千七百万円ということは、一トン当り利子を一割と計算しても五千八百円くらいかかるわけなんです。外塩の輸入というものは御説明によると、七千円乃至七千五百円のはずなんです。それが利子だけで以てもう五千円以上もかかれば、到底その今の数字で見込みが立たないということは、これは明瞭なんです。そこで私はこれを突つ込むというわけではないのです。将来ああいう災害なんかをこうむつて、その都度大あわてしなければならないような原始的産業である塩田を存続するのは日本としていいのか、ああいうのをもう統一してしまつて、それでそういう今までの工場経営等を統合して、大工場的組織による機械化、企業の合理化をさせて行くのがいいかどうか。若しそのほうがいいとすれば、この建設費というものは相当かかるのですから、政府が建設費を出すということまで熱意がなかつたら、製塩事業の結局日本としての理想郷までには到達しないと思うのです。そういうことまで政府当局並びに公社で熱意を以ておやりになる意思があるのかどうか、今からそういうことを考えてもらいたいが、御検討をされたかどうかといこことを御説明願いたい。
#19
○説明員(西川三次君) 只今のお話誠に御尤もでありまして、公社としましても、今後の製塩方式は、要するに国土の狭隘な日本のことでありまするから、殊に又毎年災害を受けておりまして、その災害復旧費だけでも毎年少くとも五、六億というふうな金を要しておるようなわけでありまして、而もこれが完全に復旧できないというふうな状態でありますからして、そういう点から考えますれば、当然こういつたふうな海水直煮式の製塩方式が今後の製塩方式として望ましい形であるということは当然のことでありまして、公社の意図するところも、只今も申しましたように、これを一つのパイロツト・プラントとしまして、今後民間で十万トン・プラントのものが続々できることを期待しておるわけであります。この場合に公社のほうの一万トン・プラントで大体実験データは出まするけれども、さて然らばこれを十万トン・プラントの場合にそのままエンラージして果して同じように成績が挙げ得るかどうかという点までは一抹の懸念があるわけであります。又事実新塩価格の例によりますると、十万トン・プラントの製塩工場の建設費に三十四、五億からかかるという予想でありますので、こういうふうな巨額の出資を集めるということは相当困難が伴うと思います。その場合に出資を容易ならしめる意味においても公社としてこれに対して若干の出資ができると、こういうふうな体制が望ましいことだと考えます。そこで現在におきましては、公社においてもそういつた場合に出資できるというふうな規定はないのでありますが、我々としましては、できればそういう場合も想定しまして、国からも公社からも出資できるようなふうにしてもらつたほうがいいのじやなかろうか、こういうふうな考えを持つております。
#20
○油井賢太郎君 それからもう一点伺つておきたいのですが、輸入岩塩を日本の製塩で塩田からとれる塩と同じように加工すると申しますか、それはどのくらいの費用がかかるのですか、トン当り。
#21
○説明員(西川三次君) 大体原塩というものを買つて参りまして、これを混和再製しまして、国内塩と同じようなふうにするわけでありますが、その場合に大体原塩の輸入価格が只今のところ十ハドルということになつておりますからして、平均十八ドルになつておりますからして八千九百三十円、それに回送費としまして一千二十一円、それから再製の場合のロスがありますが、これが大体従来の実績から考えますると、一一%程度になつておりまするので、これが千三百八十六円、それから包装費等、再製の依託料が二千円、計一万八百五十一円、こういうふうなことになつておりまして、大体現在の国内塩の収納価格が御案内の通り一万三千円ということになつておりまするので、約二千二、三百円くらいの開きがあるわけであります。
#22
○油井賢太郎君 そうしますと、原塩というものは化学工場あたりで使うときのそのまま使える場合と、それからこういうふうに再製して日本の塩田からとれた塩と比べられる場合と、値段の立て方がまるで違うのですね。ところが一般世間で流布されるのは、すぐ外国から輸入した場合には七千円見当で輸入できるのだ、こういうふうに非常に誤解されるのですね。こういう点は将来公社あたりでよく国民に納得の行く説明をする、折があつたらやつておくべきだと思う。そういうところが割合、比較的少いのじやないかと思う。そうしませんと、日本の製塩なんというものは余り高いので、海外から安いものを輸入したらいいじやないかという誤解を受ける虞れもある。私の質問はこれで打切つておきます。
#23
○木村禧八郎君 簡單にお伺いしたいのでありますが、今まで国家の補助になつておるのが、それが今度公社のほうですね。公社のほうの補助に変えるというと、それから補助の範囲が今までの国家補助の場合よりは少し広がるようなんですね。それで国家補助の場合を公社補助にした場合どういう利益があるのか、それから金額としては補助額というものはどのくらい多くなる予定なのか、その点ちよつと伺つておきたいのです。
#24
○政府委員(久米武文君) 只今御質問になりました第一点の補助の主体の点でございますが、これは今度の、只今御審議を願つておりまする法案におきましても「公社に補助を行わせる」、国は公社に補助を行わせるということになつておりまするが、これは現行法におきましても同様に日本専売公社に補助を行わせるということを言つておりますので建前は現在と同じでございます。それから補助の内容につきましては、従来の災害復旧の補助のときの物指が原形復旧という物指で押えております。今度は原形復旧の上に堤防の蒿上げが必要な場合には蒿上げをするというふうな、いわゆる超過事業というものに対する補助が新しく追加になつた。これは補助が充実されたのでございます。それからこの法案におきまして改良事業と称しておりまするけれども、その中に常識的に考えられまする改良と新設とを含んでおりまするけれども、そういうふうな改良事業に対して新たに予算補助をやる。このほうの改良事業に対しまする予算補助につきましては、補助率というものはきめませんで、予算で適当にやつて行こうということをいたしております。なお補助の予算の額でございまするが、これは従来、最近の実績におきましては四億円程度でございますが、二十七年度の予算におきましては、災害復旧事業費の補助を五億円計上してございます。
#25
○木村禧八郎君 私質問いたしましたのは、公社に実際には出さして行くのですね。今度はこの法案によりますと、今まで国家予算に計上して補助を出すということになつているのが、今度は国家予算に計上しなくても、これによると、公社のほうに余裕があれば、公社のほうの収支勘定において、公社の負担においてですが、出すと、
 こういうことになるのですか。
#26
○政府委員(久米武文君) その関係は従来と今度の法案とでは全然同じでございまして、従来からこの補助金と申しますものは、日本専売公社の予算、政府関係機関の予算の中の歳出に計上されておりまして、その点はもう従来と同じでございます。
#27
○委員長(平沼彌太郎君) 他に御発言もないようでありますが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
#29
○森八三一君 私は本案に賛成をするものでありますが、賛成に当りまして一言希望を申添えまして、その実現を強く要請いたすのであります。法案の審議の過程におきまして、塩は国民生活の上に欠くことのできないものであり、極端に考えまする場合には、或いは食糧以上に大切な生理的な関係からいたしまして役割を持つておるというようにも思われますのでありまして、さように考えて参りますると、如何なるときにおいても国民最低需要を絶対に確保しなければならんと存じまするのであります。つきましては、その数量を明確に把握されまして、その数量を確保するためには万難を排して積極的な施策が取進められなければならんと思いまするのであります。そういう点について更にこの際格段の方途を講じて頂きたい。そうなりますると、採算的には恐らくいろいろの條件等が整いませんために成立をしないというような企業も、これをあえて取進めて行かにやならんというような事態に相成るのではないかと思います。その場合における経営上の損失を收買価格その他の方法において面倒を見てやらなきやならんということになると思いまするが、そういうような支出が現在の建前のごとく、専売公社の独立採算制ということの建前から、結局一般需要家の負担においてこれが捻出されるということになりますると、国民生活の上に非常な経済的な影響を及ぼして参りまするわけでありますので、積極的に進められるべき部分につきましては、一般会計の負担等、適当な措置を講じて参りまするような点について十分の考慮を望むのであります。
 それから第二の点といたしましては、一般の災害復旧については法律の中にはつきりと補助率の明示がございまするが、改良事業、今回新らしく附加される事業につきましては補助率の規定がございません、こういうことになりますると、或いは具体的な補助支出について思わしくないような事案も起る危険がないとは言えませんので、適当な機会におきまして、改良事業に対する補助率等についても疑惑の起きませんような方途を講じて頂きたいと思いまするのであります。
 以上二点を希望いたしまして賛成いたします。
#30
○油井賢太郎君 私はこの法案に賛成いたすものであります。併しながら我が国の塩の重要性というのは、先ほど森委員からもお話がありましたように実に重大な意義を持つております。そういう際におきまして、この法案のように、常に災害があつた場合にその補助というようなことばかりを我が国において心配しなくてはならないというような状態にあるのは甚だ遺憾なことであると思うのであります。幸い最近小名浜等におきまして、モンデル・ケースとして積極的に製塩事業としての工場、施設ができたのでありますが、それを徹底的に活用いたしまして、将来におきましては原始的な製塩の方法ということよりも一歩脱却いたしまして、国家的におきまして、四面海をめぐらす、我が国において、塩が不足であるというようなことのないように、而も我が国の重要な外貨を相当部分塩を輸入するために使うというようなことも解決するように、政府並びに公社等においても一段の思いをいたして頂きたいと思うのであります。今回のこの災害の関係につきましては、いたし方がないということで以て賛成するものであります、
#31
○下條恭兵君 私はこの法案に賛成いたします。只今森委員ら二、三の希望條件が出ておつたようでありますが、私もその点極めて同感でございます。私はここで是非共この際政府に確立して頂きたいと思いますのは、申すまでもなく塩は米麦に次ぐ生活必需物資でありますし、而も先般も指摘しましたように、つい数年前に非常に食料塩の不足に悩んだばかりであるにもかかわらず、この委員会の審議の経過を見ておりますと、政府のほうに何ら食料塩の自給態勢に対する根本的な政策が確立しておらんという点であります。この点は私は農林省があれだけ熱心に、そして政府が熱心に食糧の自給態勢に対して努力しているにもかかわらず、塩がこれだけ閑却されているということは、結局大蔵省の片手間であるが故こういう事態が起きて来ると思いますので、行政機構改革の一環としても是非この点は大きな考慮が拂われて然るべきものだと考えるのであります。で、私は先ほど油井委員から機械製塩についての意見が出ましたが、私はそういう意味で終戦後できました電気製塩の成り行きなどについても質問したわけでありまして、私は将来の国内塩の生産というものは、只今の当面の応急対策でなしに、機械製塩に移行して行くように、そうして食料塩の自給は勿論でありますけれども、或る程度の工業塩までが国内産で賄えるような態勢に持つて行くべきものだと考えておりますので、是非そういう努力を政府において続けられることを希望しまして賛成する次第であります。
#32
○木村禧八郎君 私は本案に賛成いたします。この法案の目的は提案理由にありますように、国内における塩の生産を維持増進し云々とありますが、勿論これは結構です。こういうことをやらなければならんと思うのです。併し先ほど油井委員も言われたのですが、日本の塩の自給対策ですね、これについては非常に大きな点が拔けているんではないか。又外貨節約の面からいつても、日本の非常に近いところに安いいい塩があるのです。それは長蘆塩とか、青島塩とか、どうしても私はこの塩の自給対策として中国との貿易についてやはり着眼する必要がどうしてもある。こういう政策を行うと同時に、やはり将来に向つても大きな一つの政策の着眼点でなきやならんと思うのですが、政府の政策を見ておるとむしろ中国との貿易を如何にして阻害するかという点に努力しておるのであつて、私は、いろいろな困難はあるでしよう。バトル法とか、輸出貿易管理令とか、いろいろあるでしよう。併しこの困難を如何にして克服するかという方面にむしろ努力すべきだ、そういう方面に努力すると共に、こういう対策も必要なのであつて、そういう点は全然閑却して、こういうことだけでは根本的な塩の自給対策は確立しない。こう思いますので、そういう方面にも努力すべきことを主張いたしまして私の討論を終ります。
#33
○委員長(平沼彌太郎君) 他に御発言もないようでありますが、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○委員長(平沼彌太郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。製塩施設法案を原案通り可決することに賛成のかたの御起立をお願いいたします。
   〔賛成者起立〕
#35
○委員長(平沼彌太郎君) 全会一致であります。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 なお諸般の手続きは前例により委員長に御一任願います。それから多数意見者の御署名を願います。
   多数意見者署名
    木村禧八郎  大矢半次郎
    森 八三一  伊藤 保平
    菊田 七平  油井賢太郎
    下條 恭兵  西川甚五郎
    木内 四郎  黒田 英雄
    岡崎 真一
#36
○委員長(平沼彌太郎君) 速記をとめて……。
   午後二時五十七分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時三十分速記開始
#37
○委員長(平沼彌太郎君) 速記を始めて……。それでは暫時休憩いたします。
   午後三時三十一分休憩
   〔休憩後開会に至らず〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト