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1951/03/27 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第18号
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1951/03/27 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第18号

#1
第013回国会 建設委員会 第18号
昭和二十七年三月二十七日(木曜日)
   午前十時五十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     廣瀬與兵衞君
   理事
           赤木 正雄君
           田中  一君
           小川 久義君
   委員
           石川 榮一君
           楠瀬 常猪君
           島津 忠彦君
           深水 六郎君
           徳川 宗敬君
           松浦 定義君
           東   隆君
  国務大臣
   建 設 大 臣 野田 卯一君
  政府委員
   特別調達庁次長 堀井 啓治君
   建設省住宅局長 大村巳代治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
   常任委員会専門
   員       菊地 璋三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合国軍人等住宅公社法を廃止する
 法律案(内閣送付)
○道路整備特別措置法案(内閣送付)
○公営住宅法第六條の規定に基き、承
 認を求めるの件(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今から建設委員会を開会いたします。
 先ず連合国軍人等住宅公社法を廃止する法律案を議題に供します。先ず政府より提案理由の御説明を願います。
#3
○政府委員(堀井啓治君) 只今提案になりました法律案の提案理由の御説明を申上げます。
 連合国軍人等住宅公社は、昭和二十五年一月二十七日附の総司令部覚書第二、〇七六号に基きまして、連合国軍人及び軍属並びにそれに随伴する家族のための住宅を建設して、これを連合国軍人等に賃貸することを目的として設置された公法上の法人であります。これが建設のための経費は、米国対日援助見返資金特別会計より借入れて充当していたものであります。従来は連合国軍人等より直接徴收していた賃貸料を以て米国対日援助見返資金の元利金の返済に充てていたものであります然るに昭和二十六年五月五日附の総司令部覚書第二、一五一号の発出によつて、前述の住宅は調達要求書に基きまして連合国軍人等に提供するごととなり、その賃貸料は終戰処理費より支出し、住宅公社の收入として計上され、公社は單なる中間機関となつてその存在意義がなくなつたので、事務の簡素化、経費の節減の見地より廃止することが適当であると考えられます。
 そこで本法案につきましては、先ず連合国軍人等住宅公社法を廃止すると共に公社を解散することとし、次に公社法廃止に伴う経過措置を規定しております。即ち第一に、公社解散に伴つて、公社が有していた権利義務は国が一般会計において承継するこことし、第二に、公社解散後の所要の整理事務は特別調達庁において処理し、第三に、公社法廃止に伴つて関係法令の改正を規定することといたしておる次第であります。どうぞ御審議の上速かに御可決あらんことをお願いいたします。
#4
○委員長(廣瀬與兵衞君) 本法案は予備審査でございますから、本日はこの程度にいたしておきたいと思います。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(廣瀬與兵衞君) それでは野田建設大臣が見えましたので、道路整備時別措置法案を議題に供します。政府より提案理由を説明して頂きます。
#6
○国務大臣(野田卯一君) 只今議題になりました道路整備特別措置法案につきまして、提案の理由並びにその趣旨を簡單に御説明申上げます。
 現下の国並びに地方公共団体の財政状況に鑑みまして、道路の整備を促進し、交通の利便を増進するために、一定の要件を備えた道路を新設し、又は改築して、その道路より通行料金を徴收することができる途を開き、これによつてその建設費を償還するというのが本法の趣旨でありまして、その主な点は次の通りであります。第一点として、有料道路を新設し又は改築することができる者は、建設大臣、都道府県知事及び市長とするということであります。第二点として、有料道路とすることができる道路は通行者がその通行により著しく利益を受ける道路であること、原則として他に道路の通行の方法があつて、その通行が余儀なくされるものでないこと等一定の要件を備えたものに限るという点であります。第三点として、料金徴收の対象となるのは原則として諸車及び無軌條電車とするという点であります。第四点として、料金の額は、道路の通行者が通常受ける利益の限度内とし、その基準は政令で定めるということであります。第五点として、建設大臣は、大蔵大臣と協議の上、都道府県又は市に対して有料道路の費用の全部又は一部を貸付けることができるという点であります。
 以上がその要点でありますが、有料道路方式による道路の整備を促進いたしますためには本法律が是非必要でありますので、何とぞ十分御審議の上、御可決されますようお願いいたす次第であります。
#7
○委員長(廣瀬與兵衞君) 本法案は予備審査でございますから、本日はこの程度にとどめます。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(廣瀬與兵衞君) 次に公営住宅法第六條の規定に基き、承認を求めるの件を議題にいたします。
#9
○政府委員(大村巳代治君) 最初に御了承願いたいと、実はこの公営住宅法は昨年七月から施行になつたものであります。特にすぐに三カ年計画を出すように條項に示されておりましたのでございますが、この法の普及徹底並びに地方府県、市町村との連絡に手間どりましてこの案が地方からなかなか集まりませんで、集まりましたのが大体十月初旬だつたと記憶いたしておりますが、と申しますのは、大府県の分が特に遅れたような事情でございます、そのために実は予算に間に合いませんで、建設省といたしましては、建設省独自の立場からいろいろの資料を総合いたしまして、予算要求は公営住宅八万戸並びに公庫住宅を八万戸という計画で予算要求をいたした次第であります。十月に資料が集まりましたのは、総計は約二十九万戸ばかりであります。ところがあいにくと当時法律に定めてございます住宅審議会の委員の任期が到達いたしまして改選の問題で又手間どりまして、本年に入りましてから漸く第一回の審議会が開催できるような運びになつたのであります。その結果大変遅れて恐縮でございますが、三月に答申がございまして、それに従いまして案を立てまして、関係者当局と連絡をいたしました、結論といたしまして三カ年十八万戸、毎年の数字を特に分けませんで三カ年間に十八万戸を実施するという案を以て閣議決定になりまして、本日御審議を願うことになつた次第であります。
 それで過去の事情をこの際少しく御説明いたしておきたいと思います。この地方から出て参つておりまする二十九万戸の要求の内容を調べて見ますと、なかなか私どもの期待していた点と差がございます。と申しますのは、やはりこの社会政策的の住宅行政という面から成るべく早く安い金でたくさんこしらえたいという希望が比較的地方から強く出て参つております。二十九万の内容を調べて見ますと、一番補助率の高くて、而も僅か八坪の第二種公営住宅のほうに三六%という大きな希望が出て参つております。併し私ども建設行政の面から行きますと、都市の不燃化という点を非常に顧慮いたしますので、これを厚生省の社会局あたりと折衝いたしまして、これを二五%程度に止めている次第でございます。それから不燃率につきましては、簡易耐火構造、特殊耐火構造並びに耐火構造の数字がやはり地方の事情は非常に低くなつております。と申しますのは約二〇%の程度でございます。二十七年度の予算につきましては、私ども昨年の耐火構造の線を下廻りたくないというので、いろいろ努力いたしまして、結局昨年とほぼ同様な二九%に抑えたわけでございます。この数字を三カ年計画といたしましては三五%に持つて行きたい、即ち大分この点で地方の希望とは食い違つているわけでございます。それから第一種の木造につきましては、地方の希望といたしましては四四%程度でございましたのを、二十七年では五一%になつておりますが、耐火構造のほうに重点を置きました関係上、四〇%と下げてございます。寅は公営住宅は公庫住宅に比べますと、一段收入の低い階層を対象にいたしておりまするので、特に問題の多い大都市を重点的に考えて行きたいというふうに考えていたわけでございますが、大都市の住宅事情と申しましては、御承知のように地方財政の苦しさの面から、非常に昨年大体二十六年度あたりから返して来る傾向がございます、返されたものは止むを得ず地方の都市並びに町村へ割当てるという現状でございます。これは起債の枠が公共事業として一本になつておりますので、都市の立場上重点的な仕事の割振りで以て大都市がどうも公営住宅が取れぬというような現状がございましたので、実は本年の二十七年度予算の場合に、私どももつと頑張つて戸数を上ぐべきだつたのでございますが、この起債の面を一つ強く直して頂いてから、二十八年度以降に戸数を上げるのに馬力をかけようということで、ちよつと計画を変えたようなこともございまして、今年度の戸数が昨年度同様の数字で止まつたことは、誠に私どもとして不本意でございますけれども、御了承願いたいと存ずる次第でございます。
#10
○委員長(廣瀬與兵衞君) 皆さんにちよつとお諮りいたしますが、この分の質疑を続けますか、それとも屋外広告物法の一部を改正する法律案、これを懇談で一つお願いしたら如何でしよう。
#11
○田中一君 時間があるから、質疑をやつたらどうでしよう。
#12
○委員長(廣瀬與兵衞君) 今のですか。速記をとめて。
   〔速記中止〕
#13
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて下さい。それでは公営住宅法第六條の規定に基き、承認を求めるの件の質疑に移ります。御質疑のございますかたはどうぞ順次御発言を願います。
#14
○田中一君 今政府委員の御説明のうち、各地方から集まりましたところの計画の資料、そのうちなぜ木造が非常にパーセンテージが高いかという点の原因は無論お調べになつておられると思いますが、なぜ高いか、なぜ多いかということの理由の御説明を願いたいと思います。
#15
○政府委員(大村巳代治君) これはまだ従来の日本の住宅というものは、まあ木造であるという昔からの慣習が地方でも抜け切れんのだと思う次第であります。地方へ行つて見ますと、まあコンクリート造でできるのはアパートが初めてだという都市が相当多いのでございまして、都市の不燃化問題が非常に遅れている結果じやないかと思つております。
#16
○田中一君 私は今の局長のお話、習慣的に封建的であるから、曽つての住宅そのものに頼るのだというお考えのようですが、別にこれは無論公営住宅は住む者が負担するのでなく、その入居者が自分の資金を以て建てるものではないのです。従つて入居者の希望というものよりも地方公共団体の負担力の問題が一番大きいのではないか、若しも今の局長のお話が正しいのならば、地方の県民なら県民に向かつて、入居者に対して、君たちは一体どういう建物に入居したいのかという輿論の調査でもして、その結果ならばいざ知らず、私は今日の都道府県から出ておるところの報告の集計というものは、恐らく公共団体自身が財政的な窮乏から安い家をたくさん建てようというような意図から出発したものではないかと思うのです。従つて今の局長のお話は、今申上げましたように、輿論をお調べになつて、その上の結論であろならば今の御説明は納得いたします。そうでなくてただ従来からの推定とか何とかということで、都道府県、公共団体から建設省のほうに寄せられた表ならば別の観点からお考えになれんかどうか、その辺をもう一遍お伺いしたい。
#17
○政府委員(大村巳代治君) 只今の田中先生の御意見誠に御尤もでありまして、二十七年度の木造と耐火構造と比べて見ますと、大体木造で二F二十七万七千円の標準單価にいたしております。ところが耐火構造でございますと、五十九万七千円と、約倍の單価の工事費になるわけであります。自然地方の財政的な立場から戸数は殖やさなければならん、併し財政の立場も考えなければならんということで、不燃構造よりは木造というふうな地方当局の意向が強いのだろうとも思えるわけであります。
#18
○田中一君 そうしますと、この集計されたものは、都道府県が自分の考えておる客観情勢からこうだろうという推定の下に寄せられたものと解釈してよろしうございますか。
#19
○政府委員(大村巳代治君) 御説の通りであります。
#20
○田中一君 この第一種のうち木造は坪数は何坪になつて、一坪当りの單価は幾らになつておりますか。
#21
○政府委員(大村巳代治君) 第一種は坪数を平均十坪といたしておりまして、單価工事費が二万三千円でございます。それから附帶工事費が坪当り二千五百円、用地費が二千二百円と相成つております。それで総額が二十七万七千円という数字になります。
#22
○田中一君 特殊耐火構造はどういう工事になつておりますか。
#23
○政府委員(大村巳代治君) 特殊耐火構造と簡易耐火構造と耐火構造の三種に分けてあるのでございますが、特殊耐火構造は、実は御承知のようにいろいろ特許品が多いわけでございます。これを御承知のように火山砂利を使いましたコンクリートとか、特許外の研究を営繕部のほうで建築研究所と一緒に研究をしております。そういうものが相当に安くできるような見通しはあるわけでございまして、その成果のわかり次第建築基準法にも取上げて実施できるようにいたしたいと考えておるわけでございますが、一応現在特殊耐火構造としての予算は五十九万一千一百円と一戸当りの計算をいたしております。坪数は十二坪を基準といたしております。
#24
○田中一君 耐火構造のほうは單価幾らになりますか。ちよつとその資料をお持でしたら……。
#25
○政府委員(大村巳代治君) ちよつと先ほど五十九万七千円と申上げましたのは誤りでございまして、先ほど申上げました耐火構造は数字を誤りまして、第一種の耐火構造は十二坪で、主体工事が坪当り五万二千五百円、附帶工事が四千円、用地費が二千円となりまして、合計が七十万二千円でございます。これを標準といたしております。
#26
○田中一君 この七十万二千円というものの内訳をもう一遍。
#27
○政府委員(大村巳代治君) 耐火構造第一種の十二坪のものでございまして坪当り主体工事費が五万二千五百円でございます。ですから主体だけで、十二坪分といたしますと、六十三万ということになります。それから附帶工事が坪当りにして四千円でございまして、四万八千円、用地費が坪当り二千円でございまして二万四千円、この合計が七十万二千円と相成つております。
#28
○田中一君 用地は一万四千円ですか。
#29
○政府委員(大村巳代治君) 用地は二千円の十二倍でございますから二万四千円でございます。附帶設備が四千円でございますから、十二坪分としまして四万八千円と相成ります。
#30
○田中一君 ちよつと資料があつたら資料を頂きたいのですが、というのはね、無論この耐火構造のものは三階とか、四階とかあると思うのです。従つてそこのところの計算がちよつとはつきりしないのですが……。
#31
○赤木正雄君 この公営住宅十八万戸を建設する費用は幾らですか。
#32
○政府委員(大村巳代治君) 総額にしまして事業費が七百四十五億くらいになりまして、補助に交付さるる金額が三百九十二億七千四百八十万円と相成つております。
#33
○赤木正雄君 昭和二十七年にはこのうち幾ら使うんですか。
#34
○政府委員(大村巳代治君) 北海道を入れまして五十億くらいになつております。
#35
○赤木正雄君 三カ年計画といたして三百九十二億、七百四十五億要りますが、このうちで昭和二十七年度のものが五十億として予算化していると思いますが、その後のものは予算化していないのに、三カ年計画で出しておるのはどういうわけです。これは無論前の法律で要りますが、予算化していないものをどうして出しているのですか。
#36
○政府委員(大村巳代治君) これは公営住宅法の第六條によりまして御承認を得ることになつておる関係で……。
#37
○赤木正雄君 今のことは存じております。承認を得ることは知つていますが、けれども実際予算化していないのですから二十八年も二十九年も公営住宅と言つても事実できるかどうかわからない。ただ予算化していないものを出すならば、前の法律が惡ければ前の法律を直せばいいんです。この点はどうなんですか。
#38
○政府委員(大村巳代治君) 御承知のように公営住宅法の第六條第六項に「内閣は、昭和二十七年度以降毎年度、国の財政の許す範囲内において、第三項の規定により国会の承認のあつた公営住宅建設三カ年計画を案施するために必要な経費を予算に計上しなければならない。」ということになつておりますので、三十八年度、二十九年度はこの三カ年計画の御承認を基礎にして予算が組まれるというふうに考えております。
#39
○赤木正雄君 これはあなたの御意見ですか、或いは大臣の御意見ですか、今の御説明は……。
#40
○政府委員(大村巳代治君) これは私がこの法律に則りまして御答弁申上げましたので、大臣の御意見は先般衆議院のこの三カ年計画の御質問のありましたときにおつしやいましたことを敷衍いたしますと、国の財政の立場上できるだけこの線に近付けたいというような御説明をされておりました。
#41
○赤木正雄君 そういたしますと、この法案を我々がきめまして、国民は恐らく三カ年間に十八万戸の公営住宅ができる、こういうことは知るわけなんです。ところが実際においては予算化されない。これは非常にギヤツプがある。その責任は誰が持つのですか。
#42
○政府委員(大村巳代治君) 実は二十七年度の予算の要求のときの事情を申上げますと、この公営住宅にどちらかというと力を入れなかつた、と申しますのは、先ほど申上げましたように、地方の財政の事情で余りたくさん取つても消化しないと困るというように考えたわけでございます。と申しますのは、先ほど申上げましたように、地方の起債の枠を一〇〇%取つて渡しますればこれはもう無尽蔵に消化できると思います。現状からいたしますと約五〇%しか取れておらん、而も当切の割当は三〇%程度の割当でございまするので、市の一般財源を食うことは非常に大きいような事情になつております。この点も是非私どもといたしましては起債を一〇〇%出せるように努力し、その上で以て戸数を上げたいというわけで、まあどちらかと申しますと公庫住宅に重点を置いた嫌いがあるわけであります。それでまあ公庫のほうはこの公党住宅に比べますと倍の数字を確保いたしてある次第でございます。でございまするので、努力次第によつては相当数字を私ども上げるんじやないかという期待を二十八年度並びに二十九年度に持つておるわけであります。この計画につきまして一応大蔵省のほうも納得いたしたのでございまするから、そうまあ責任を追究されますと、私ども非常に責任を感じるわけでありますが、できるだけの努力をいたしたいというところで一つ御了承願いたいと思います。
#43
○赤木正雄君 それは私の質問の要点に少しも触れてない、その御答弁では……。これは責任がはつきりせんと困る。我々はこれを審議して採決した場合には、少くとも十八万戸の家が、事業面においてはこれは予算でありますから審議しませんが、十八万戸の家を建てると保証したと同じなんです。ところが実際は、それが二十八年度においては何ら予算化されない、非常にそうすると我々の責任があるのです。国会議員としてそういう無責任なことはできません。でありますから、今局長のお話は実にこれは杜撰な話だと思う。実際できるということを大蔵省はどういう考えを持つておるか。一体継続予算はこれに対しては取れてないと思います。本年局予算は継続予算がありますが、これに対しては継続予算が取れてない、少くともこういう戸数をはつきりした以上は継続予算があつて然るべきものだ、継続予算がなくしてこれだけのものを出すということは間違つておる。私はこれに対して大臣の御説明を聞きたい。あなたの説明は結構です。これ以上追及してもあなたにはわかりません。私は大臣に御説明を聞きます。今日はこれで私の質問は保留します。
#44
○田中一君 木造の希望が多いということが、結局先ほども財政的な負担力がないということに起因するならば、このお示しの第一種耐火構造の單価が五万二千五百円ほどになつておる、この五万二千五百円というむのは、あなたがお持ちの資料の中に何と何が入つて、どういう家が造られるのかということの資料がございませんか。例えば家の構造、設計、それによつてどういう形で以てできたかという一応の仕様千といいますか、予算書があるはずですね、一戸当りの仕様書といいますか、それをお持ちでしたらちよつと出して頂きたい、なければお取寄せ願いたいと思います。
#45
○政府委員(大村巳代治君) ちよつとその核心が、もう一遍……。
#46
○田中一君 この基準設計、これと公営住宅そのものの仕様書、積算書といいますか、そういうものをお出し願いたいと思います。
#47
○政府委員(大村巳代治君) 只今手許に資料を持つておりませんので後ほどお届けいたします。
#48
○田中一君 この第一種耐火構造五万二千五百円というものが家の部分と、造作の部分と、それから無論先ほどのお話のように用地とか、或いは附帶設備とかというものと分類して、そのパーセンテージはどのくらいになりますか。三つか四つに分けまして、主なるものについて結構ですから造作、それから主体構造と、附帶設備と用地……。
#49
○政府委員(大村巳代治君) お示しの主体構造の内容でございますが、これは現在のところ細かく主体構造費幾ら、仕上げ費幾らというような御希望の区分をいたした資料がございませんものですから、附帶工事費、用地費は別に挙げてございますのですが、附帶工事費のほうの内容区分がはつきりした数字を今手に持つておりませんので、これも後ほど内訳を区分いたしまして、お手許に差上げたいと思います。
#50
○田中一君 私がこういう質問をするのは、結局この地方の負担費が耐えられんのだ。負担が耐えられんということから出発するならば、ただ木造公営住宅を造るということが原則であつてはならないと思うのです、私は少くとも国が補助し、その公共団体が経営するところの住宅というものは、やはりその財産だという意味においてどこまでも特殊耐火、又は耐火構造のものでなくてはならないと思います。施行令を見ますと、大体において木造住宅に対しては償却期間を二十年ということに見ている。二十年と見るうちに修繕並びに、管理事務費は別ですが、修繕費の乘率が出ておりますが、一体二十年目には第一回に投下いたしましたところの第一種木造の二万三千円というものがこのまま据置いたとしても、補修修理並びにその他について幾らのものが乘ぜられるか、費用として二十年目に……その計算がおわかりならばお出し願いたいと思います。私の質問ちよつと廻りくどいようですが、こういうことです。第一種木造二万三千円で計算いたしまして、これに対して二十年目、施行令では二十年償却になつている、二十年間でどれだけの修繕費又管理費がこれにかかるかどうかという数字をお示し願いたいと思います。
#51
○政府委員(大村巳代治君) 勿論この家賃を計算いたしますのに修繕というものを枠を別に設け、たしかあれは数字ははつきり記憶しておりませんが、五、六%と思いますが、後ほど正確の資料で差出しますけれども、この修繕費の問題につきましては、土地柄に非常に影響するところが多い。例えば湿地帶にまあ止むを得ず建てたというようなものは比較的早く寿命が参りますので、まあ一応家賃計算の上で修繕費を計画はいたしておりまするが、それとぴつたり合うというわけには参らんと思います。
#52
○田中一君 私伺つているのは、今のこの耐火構造のものがここで七十年の償却期限と見ている。木造のほうは二十年、これは国の財産なんです。これは国の財産ですから無論償却を見ておりますから結局二十年目の残余はペーしなければならないということになるんですが、二十年目に修繕費並びに管理費というものが残るほどこの二万三千円の單価で家が得られますが、二十年目にこれに加算される修繕費、管理費というのはどのくらいになるか。まあ耐火構造の場合は施行令を見ますと、やはり乘率が出ておりますが、わかりますが、大体両方を計算をしてどちらが国の利益になるかということを見たいんです。家賃のことを伺つているのではなくて、耐用年数といいますか、というものを考えてどちらが国の利益になるかということを発見したいと思うんです。これは無論常識的に木造は二十年でもう駄目になるということは、十五年目くらいに大改造をしなければ住めないような家になるということはわかつております。従つて地方公共団体が資金の面で苦しいというならば起債の点も、先ほど局長がいろいろ方法を講じようというお話もございました。ただ耐火構造の場合五万二千五百万円を二万三千円まで切下げることができるかできないかということなんです。この二万三千円に切下げれば木造と同じ価格になるならば、これは今言つたような修繕費、管理事務費というものは乘率が低いんです。耐火構造のほうは……。そこまでのもので供給するという考え方になれば、これは国の財産というものを七十年、八十年、百年そのまま原形を保てるということなんです。従つてそういう御研究をしたことがあるかどうか。又そういう御研究をしようとする意思があるかどうか、そういう点を伺いたいと思う。それには細かい修繕その他の管理費の乘率をかけ合わして見て、どういうことになるかということをお考えになつたことがあるかどうか、それが一つと、耐火構造の五万二千五百円を二万三千円で家だけを提供するということが技術的にできるかどうか。私は先ほどこの資料をお取寄せ願いたいと言つたのは、いわゆる耐火構造の五万二千五百円の内訳というもの、これは何が幾ら、何が幾ら、家の部分が、造作の分が幾らでやつて、国が経営するものはやはり家に限られなくちやならない、造作の分を、家庭の営みの分まで立入ることができないのじやないかと思います。これは資金がたくさんあつて、文化的な便利な家を建てることは希望でしようけれども、現在の段階においては戸数をたくさん建てろ、それも木造の十五年、二十年でなくなつてしまうような家を建てるのでなくて、実際にあなたが言つている通り百年も持てるくらいの家をたくさん提供するという観点からしなければならないという前提の下に伺つているわけですが、今の点について御調査又は研究等なさつたことがあれば御説明願いたいと思います。
#53
○政府委員(大村巳代治君) 田中先生の年来の御意見を私拜聽いたしておりまして誠に御尤もだと思いますので、研究いたしては行きたいと思つております。と申しまするのは、御承知のように私どもこういう議論をいたしますが、アパートで鉄筋コンクリートの建物の中に生活していらしやるかたは非常に少い。それで現在こしらえておりますアパートは、やはり内部に入つて見ますと、木造の家屋の気分を出すようなふうに仕上げを努力してやつております。そういたしますると、内部の命数につきまして、田中先生の御意見でいいますと、畳とか建具とかいうものがやはり相当に傷むわけであります。これは田中先生の御意見ですと、当然店子持ち、中へ入つている者がやるべき筋合のものじやないかという御意見だと思いまするが、この点はなかなか私どもも技術者といたしまして気持よく住んでもらうという考え方から、ついできるだけのことをして上げたい、例えば流しもつけて上げる、竈も煙突もつけて上げるというほうにどうも持つて行き勝ちで、住宅局の内部でまだそこまで割切つて、建物をプロパーだけを建てて建具や畳は入居者持ちというところまではつきり決断がつかん現状でございます。その点暫らく時間をかして頂きたいと思います。
#54
○田中一君 第一種の各種耐火構造ですね、これは四万三千円になつておりますが、これも後ほど一緒に内訳の資料をお出し願いたいと思うのです。それから附帶設備といいますか、児童遊園地とか、共同浴場、集会所などは、これはあなたも非常に住宅供給者として温かい思いやりから考えておられるのでしようが、こういうものが公営住宅法には載つております、できるだけやれということが……。併し現在の段階でこういうものをしなければならないとお考えですか。こういうものを作つたほうがいいと……、三百七十万戸というような厖大な住宅難、住宅不足というものを訴えられている現状で、こういうものまでも入居者に対して提供したほうがいいというお考え方の下にやつておるのですか。
#55
○政府委員(大村巳代治君) 御承知のようにこの公営住宅の建設は、或る程度集団で建てませんといろいろの不便があるのでございます。その集団の大きさによつて、児童遊園地はこのくらい以上の規模のときにはという一定の基準をきめておるわけでございます。ところがなかなか敷地の取得難でございまして、大きな集団の計画は敷地が得られないということが多い関係上、一応理想としてここには掲げてございますが、なかなかこの線が守れない現状でございます。
#56
○田中一君 三百七十万戸建てなければ家が足りない。日本の経済の実情は、今後何兆円かの賠償を払わなければならない。国民生活はまあ衣食の点については多少とも緩和された。併し住宅問題ばかりはその点解決される曙光が見えないという場合に、二千万円の金を投じましてこういうものを作つたほうがいいか。これは公営住宅というものの予算に計上されるということは一応法律に規定していますから計上するのでしようが、別の観点からこの予算を計上するという考え方にならんものでしようか。これだけの金が、二千万円の金があるなら、非常にたくさんの家が造れると思う。こういう点についてはどうお考えになりますか。
#57
○政府委員(大村巳代治君) 一応私どもこの公営住宅法に基いて計画しているのでございますから、ほかのほうから予算を取るということはまだ思いつかずにおりました次第でございます。
#58
○田中一君 この建設費用は家賃に入るのですか。一戸当りの家賃に計上されて償還さるべきものですか。別途に償還さるべきものですか。何か收入があるのですか。共同施設、共同浴場とか集会所、児童遊園地、こういうものの建設費は何から求めるのですか。家賃の收入から求めるのですか、どうですか。
#59
○政府委員(大村巳代治君) 只今共同施設につきましては国庫補助も認められておらんという現状から見まして、地方公共団体が熱意のあるところはやつて下さいというようなことになります。そうしますと公共団体の意思で以て無償でやられることもございましようし、或いは若し公営住宅法の家賃計算の線に乘りますれば、これに加算されることもあるかも知れませんが、現在のところ殆んど公共施設につきましては家賃に加算されておらんような状態でございます。
#60
○小川久義君 先ほど赤木委員から言われたように納得の行かん点は、根本的に考えると三カ年計画である。三カ年には十八万戸の家を建てる、その総計費は七百四十五億である。今年は五十億だけでするのだ。観念的に、常識的に考えても、三年で七百四十五億なら、少くとも第一年度においてその三分の一を計上すべきである。それからもう一つは三年計画という以上は、三年間に十八万戸建てるというのはこれは計画でない、目標だけのように考えられる。従つて計画なら第一年度は木造耐火建築、こういう区別をして、これこれのものを建てる。第二年度にはこういうものを建てる。第三年度においては十八万戸というものを完成するというものがなければ、僕は計画ということはできないと思うのです。それを十四分の一か十五分の一ほど今年一年にちよつと出して、そしてこれを国会が承認した……と赤木委員が言われた通りに一般国民は、これは国が金を出し、都道府県が金を出して、三カ年に十八万戸の家ができるのだとこう思うのですね。ところが現在の様子を見ても、七百四十五億に対して五十億しか出してない。そうすると我々これを審議するに当つても、三年間に十八万戸の家ができるとは考えられない。さつき局長から大臣の答弁を御紹介になつたが、できるだけその線に沿うというのは計画じやない。僕は田中氏の御質問も重要だと思うが、根本的にはこれは三カ年計画でないと思う。これを少くとも予算化するには、先ほど申上げました通り、第一年度はこれだけ出すのだ、第二年年度はこれこれ出すと、第三年度に至つて七百四十五億になつて十八万戸できると、これが一つの計画でなければならない。計画書を見ましても、ただ木造はこれだけ、耐火建築物はこれだけ、一種はこれだけ、二種はこれだけというだけであつて、予算の裏付がない。現在五十億だけの、七百四十五億に対する予算の裏付があるだけで、あとはない。そうして、そこに僕は根本的にこれは何か考え直す必要がありはしないかと思う。この点どうなんですか。局長に聞いてもこれはむずかしい話なんだが、大臣に聞くならこの次の機会に大臣に赤木委員と同じように聞きたいと思うのですが、どうも審議に当つて我々これを承認した以上は、国民に対しての責任がある。十八万戸できなかつた場合にどうするかと、赤木委員の言われた通りなんですが、この点局長のお考えはどうなんですか。十八万戸できるのですか、できないのですか、ただ飾つただけか、実質的に本当に十八万戸というものを確信を持つてお造りになる意思があるのか、その点を根本的にお伺いしたいと思うのです。
#61
○政府委員(大村巳代治君) 先ほど御説明を申しますのをちよつと落したのではないかと思いますが、事業費は七百四十五億でございますが、補助費は三百九十二億で済むわけでございます。そういたしますと、約四百億ということになるわけでありまして、現在五十億から比べますと約八倍くらいの数字に相成るわけでございます。実はこの十八万戸を定めます経緯につきましては、住宅審議会からは年次別の数字を答申されたわけでございますが、政府の立場といたしますると、すでに二十七年度の五十億というのを先にきめております。そのときには勿論住宅金融公庫の五万戸分の百五十億というのを認められたわけで、この二つが併行して行くという点で以て、二十七年度は二百億の予算を認められておるわけであります。それでございますから、まあ今までの私どもの考え方が自己住宅に重点を置き過ぎたということではないかと思いますので、むしろ賃貸住宅に重点を置きまして努力いたしますれば、年間二百億の予算を住宅に割いて頂けるならば、将来必ずしもこの数字が二十八、二十九年度で消化できんということではないと考えております。
#62
○小川久義君 今の局長の五万戸というのはこの中に入つておるのですか。
#63
○政府委員(大村巳代治君) 入つておりません。金融公庫です。
#64
○小川久義君 金融公庫のやつは別でしよう。だからこの計画は飽くまで十八万戸なんでしよう。そうすると、これと別の五万戸まで金を出したから二百億になるというのは、僕は納得行かなのですが、この計画に対して出した金は五十億でしよう。その別のやつに五万戸出ておる……。
#65
○政府委員(大村巳代治君) ちよつと速記をとめて頂きたいと思います。
#66
○委員長(廣瀬與兵衞君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#67
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。それでは本日はこれを以て散会いたします。
   午前十一時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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