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1951/04/25 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第30号
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1951/04/25 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第30号

#1
第013回国会 建設委員会 第30号
昭和二十七年四月二十五日(金曜日)
   午前十時四十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     廣瀬與兵衞君
   理事
           田中  一君
           小川 久義君
   委員
           島津 忠彦君
           深水 六郎君
           徳川 宗敬君
           門田 定藏君
           松浦 定義君
           東   隆君
  委員外議員
          池田宇右衞門君
           飯島連次郎君
  衆議院議員
           淺利 三朗君
  国務大臣
   建 設 大 臣 野田 卯一君
  政府委員
   特別調達庁長官 根道 廣吉君
   特別調達庁管理
   部長      長岡 伊八君
   大蔵省主計局次
   長       石原 周夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
   常任委員会専門
   員       菊池 璋三君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○宅地建物取引業法案(衆議院送付)
○日本国とアメリカ合衆国との間の安
 全保障條約第三條に基く行政協定の
 実施に伴う土地等の使用等に関する
 特別措置法案(内閣送付)
○公共工事の前払金保証事業に関する
 法律案(内閣送付)
○連合委員会開会の件
○本委員会の運営に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今から建設委員会を開会いたします。
 宅地建物取引業法案を議題に供します。提案者から提案理由の説明を願います。
#3
○衆議院議員(淺利三朗君) 宅地建物取引業法案の提案の趣旨と内容の概要を説明申上げます。宅地建物取引業の規制は一九二一年にアメリカ、カリフオルニア州で制定された不動産ブローカー免許法を初め、諸外国におきましても種々制定されておりますし、我が国におきましても、旧憲法第九條に基き各地方庁令を以て業者の取締を行なつて来たのでありますが、これらの命令も新憲法の制定によりその効力を失うに至つたのであります。今次大戦によつて戦災、強制疎開等のため多大の損害を受けた多数の都市においては、建物特に住宅の需給が極度に逼迫し、従つて土地建物の取引は戦前にもましていよいよ頻繁となり、これが取引を業とする者が激増して、悪質業者の不正が頻発していることは戦前の比でないことは明かであります。
 このような事態を招来するに至つたことは、実に斯業に対する取締法規が廃止せられて宅地建物取引に対して何らの善後措置がとられず放任の状態におかれたため、従来は就業上不適当と認められる者も本業を営み、宅地建物の取引に当つては詐欺類似の不正行為がしばしば行われているためであります。このような事態に対しては、一般の利用者の間においては勿論、この業界の内部においても、正常な業者の多くはこれらの弊害を認め、事業の健全な発展を期するためにもこれらを規制する立法措置を強く要望しており、一方又現在の住宅事情に鑑み、公共の福祉のため当然にとられなければならない施策であります。ここにおきまして、宅地建物取引業を営む者の登録を実施し、その事業の取締を行うことによつてその業務が適正に行われ、宅地又は建物の需給両者共に安んじて利用のできる業者を育成し、宅地及び建物の利用を促進することを目的として本法案を立案提出するに至つた次第であります。
 次に本法案の内容の概要を簡単に申し上げます。
 第一に宅地建物取引業を営もうとする者は、都道府県知事の登録を受けなければならないものとし、且つ、登録は二年ごとに更新しなければその効力を失うものとしたことであります。なおこれに関し、都道府県知事がその登録を拒否しなければならない事項、又拒否することができる事項を規定し、登録の適正を図つております。
 第二に、宅地建物取引業を営む者が、その業務に関して受けることのできる報酬の額は、都道府県知事が定めるものとし、この額を超えて報酬を受けてはならないものといたしました。
 第三には、宅地建物取引業を営む者のなしてはならない行為を細かく規定し、違反者に対しましては、都道府県知事は業務停止処分、又は登録取消処分等の処分を行うことができるものとし、取締に留意いたしました。
 第四には、この法律の違反に対する罰則を最高が三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又はその併科をすることとし、以下四種類に分ちて、最低が二万円以下の罰金といたしました。
 以上が本法律案提案の趣旨と内容の概要でございます。何とぞ御審議の上速やかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
#4
○委員長(廣瀬與兵衞君) 質疑はあとに廻します。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(廣瀬與兵衞君) 次に、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法案を議題に供します。昨日に引続きまして、農林委員池田宇右衞門君ほかの発言を許可いたします。只今出席されておりますのは、主計局次長の石原君と、それから特別調達庁の管理部長の長岡伊八君と、お二人が見えております。今すぐに外務省の国際協力局の小澤武夫君と、特別調達庁の長官根道廣吉君も直ちに参られます。
#6
○委員外議員(池田宇右衞門君) 只今委員長から、本法案の審査に当りまして、農林委員を代表いたしまして、二、三質問の点に対する御同意を得ましたので、これより質問をいたすことにいたしたいと思います。なお質問前に当りまして、関係の出席の政府委員に対し、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う土地等使用の法案に関する閣議了解事項について、的確であるかという問題について、その閣議了解事項を最初にお尋ねいたしたいと思います。一、土地を使用し、又は使用する場合における損失補償金額の算定については、関係機関において決定する適正な補償基準によるものとすること。なお合衆国軍隊の用に供する国有財産の処理に関する法律案第五條の規定により、土地についての貸付等の契約を開始する場合における補償金額についても右の補償基準によるものとすること。二、土地等の使用が、土地等の所有者の生計の維持を困難にする場合において、土地等の所有者より土地等の收用請求があつた場合には、土地收用法第八十一條、並びに本法第九條第一項の運用により処置するものとする。三、内閣総理大臣は、第六條の規定により、土地等の使用又は收用の認定に関する処分を行う場合において、当該土地等が農業用地であるときは、必ず農林大臣の意見を求めること。以上について、特調長官並びに出席の外務、大蔵関係当局は、閣議了解事項として間違いないか、この点について先ず明快なる答弁を願いたいと思います。
#7
○政府委員(根道廣吉君) 内容におきましては、只今お読上げになりましたのと違つておりません。
#8
○委員外議員(池田宇右衞門君) 次に、特調、大蔵、外務当局に対して、農民が生活の基本としておつた耕作地を失うに当り、適正なる補償をいたすことについて、十分なる研究と的確なる調査を払う用意ありと思いますが、主管省たる農林省との連絡を密にしてその適正化を計画する用意ありや、又これに対する今日までの経過について承わりたいと思います。
#9
○政府委員(長岡伊八君) この問題につきまして、農林省側と十分連絡協議いたしますことは勿論なのでございまして、今日まで密接な連繋を保つて研究いたしております。殊に御承知でもございます通りに、予備作業班には農地局長が出ておられるような関係でございまして、その点につきまして十分な連絡をいたしております。以上でございます。
#10
○委員外議員(池田宇右衞門君) 申すまでもなく、農地は農民にとつて唯一の生産手段であると同時に、生活手段の根源であります。この生産手段を失うときは、生活は困難に陥るということに相成ります。従つて農地は農民の生命線上重大な関係があるのでありますから、適当の代替地或いは転業に際して安全生活の保障をつけるところの義務ありと考えます。これらに対しての研究如何。
#11
○政府委員(長岡伊八君) 農民と土地との関係につきましては只今御指摘の通りでございます。農民の利益擁護ということに十分の留意をいたしておる次第でありますが、ただ代替地という問題になりますると、この法律案には実は規定はいたしておりませんが、これは別途農林省当局と十分打合せまして、そういう措置がとられるような行政措置をとるべきものだと考えております。
#12
○委員外議員(池田宇右衞門君) 今日まで占領期間中の契約による使用期間は、当然本法によりますと、使用期間に算入すべきものと思う。若し算人しないこととなると、終戦直後から使用されているものは、使用期間が三年以上経過しても収用の請求ができないことになるが、およそ使用に代る収用の請求を土地收用法で認め、本法でこれを準用している趣旨は、かかる土地について所有者の希望によつて、収用することによつて所有者の権利を保護するにあると思うが、従来極めて安価な使用料によつて三年以上使用を続け、今又本法によつて更に三年以上経過しても収用請求権を認めないということになれば、権利者の保護を欠くものであると考えるが、これに対する御所見如何。
#13
○政府委員(長岡伊八君) 終戦後土地を借り上げまして、今日まで予想外に長く使用いたしまして、農民各位に非常な御迷惑をかけておることもとくと承知いたしております。併し三年以上というこの期間の計算につきましては、本法では前の期間は算入いたさないことに建前はなつております。ただ今後三年に亘るという見込のもの、それから形質変更というものが伴います場合には、これは本法に規定いたしております通りに買上げるという措置をとり得るものと考えております。なお従来とても、形質の変更をいたしております土地につきましては、すでに買上措置を終つたものもある次第でありまして、この買上げという問題につきましては、実は農民各位の意見をよく間違わないように聞きまして、齟齬のないようにいたしたいと考えております。と申しますのは、地方によりますと、これは土地の土地柄にもよりまするが、却つて買上げられることを好まないところのものもございまして、無理やりに買われることは好まないが、いつまで使われても……、早く解除せられることは希望するけれども、たとえ少々長くても、我々は先祖伝来の土地を失うということは非常に精神的に苦しい、我慢をしたほうがよろしい、こういつたような希望の土地もございまするので、各個々のケースを見まして、農民各位の意向を聴取いたしまして、善処をいたしたいと考えております。
#14
○委員外議員(池田宇右衞門君) 然らば、占領期間におきますところの過去三年間に対する最も低廉な使用料を支払つた者に対しても、買上げの対象となつたときには、十分農民各位の意向を配し、及びその地方の土地価を織込んでこれを買上対象とする、そう只今の答弁は判断してよろしうございますか。
#15
○政府委員(長岡伊八君) 土地收用法に規定してございます通り、今後これを買上げますということになりますならば、地方の地代というものを参考にいたしまして決定いたしますとともに、従いまして随意の契約でやります場合にも、本法の趣旨に従いまして同様の措置をとりたいと考えております。
#16
○委員外議員(池田宇右衞門君) 本法第六條の規定は、関係行政機関の長に対しては必ずその意見を求めると解釈してよろしうございますか。
#17
○政府委員(長岡伊八君) 條文には「関係行政機関の長及び学識経験を有する者の意見を求めることができる。」と書いてございますけれども、実際の措置をとりますときに、関係庁の意見を聞かずに措置するようなことは万ないと心得ております。
#18
○委員外議員(池田宇右衞門君) 本法第十一條の、土地等を原状に回復しないでも、これを有効且つ合理的に使用できるものという規定は、農地については、農地保護の建前から農地として有効且つ合理的に使用することができるとの解釈をするが、それでよろしいですか。
#19
○政府委員(長岡伊八君) 御指摘の通りでございます。
#20
○委員外議員(池田宇右衞門君) 結論といたしまして、敗戦以来開墾をいたしまして、開墾地としてそこに耕作地を折角築き上げたものが、今回の土地收用法によりまして、それを収用されるときには、そのかたがたは他に生活の根拠を求めなければならない。又は他に転業いたさなければならない。非常な大きな悩みと不安が醸されるが、これらの点につきましては、特調においても、大蔵当局においても、又外務当局においても十分に主管省たる農林省と連絡をとつて齟齬なからしめるとの只今の御答弁がありましたが、今後これらの耕作農民に対しては、一層連絡を密にいたしまして、実際に施行するに当つては、主要食糧増産の途上にある今日、ますます内政の堅実化を計画する現段階にあつて、これらのことに支障なきよう十分の用意を今後ますます強化されるように御注意をこの際要望いたしまして、私の質疑を打切りたいと思います。なお飯島さんの質疑によつて、一、二聞くかも知れませんが、この点についての御覚悟を更に承わりたいと思います。
#21
○政府委員(根道廣吉君) 只今の仰せのこよく了承いたしました。
#22
○委員外議員(飯島連次郎君) 冒頭貴重な時間を拝借いたしまして、私ども農林委員のものが罷り出て発言の機会を与えられましたことを感謝いたします。さて本法の施術に当りまして、池田委員からも御発言がありましたように、農民の生活を脅かし、食糧生産を阻害するという見地から、本問題につきましては農林委員会においても若干の討議を遂げて参つたのでありますが、恐らく本法の審議については、本日が我々に与えられる恐らく最後の機会ではないかと考えましたので、お邪魔をすることにいたしたのであります。それで本問題の核心をなす予算的措置につきましては、かねて政府の所信を質したのでありますが、極めてあいまいでありましたのと、又政府の本問題処理についての方針が確立をしておらないために、私どもは主としてこれが具体的な問題についてお尋ねをしたいと考えるのであります。
 先ず第一に伺いたいことは、これは外務省の所管かと考えるのでありますが、第四條を見ますると、土地の使用又は收用の認定のことが規定されておりますが、所有者の意見は最大限度に尊重されなければならないと考えるのでありますが、第四條に表現されておるだけで十分とお考えになつておるかどうか
#23
○政府委員(長岡伊八君) 土地の収用をいたします場合に、四條に規定いたしております措置をとるのでございますが、先ずその前に、現在行われております通りに、予備作業班で実地を見まして、事情をよく調査いたしております。この際にも十分意見を徴する機会があると思うのであります。ただ予備作業班なり、合同委員会では、その土地を強制的に取上げるかどうかというところまでは決定にならん。そういう土地を提供するということになりますならば、更にこの事務を取扱います調達庁の各局におきまして、更に各位と十分なる交渉をなす。いきなり本法を適用いたしまして収用するという意味ではございませんで、而もその話がつきませんで、どうしても収用手続をとらなければならんというときには、更にこの四條で規定いたしておりますだけの手続をとりまして、無理をしないように、こういう再確認をするだけの意味をもちまして、四條を規定いたした次第でございます。農民各位の意見を反映する機会は多分にあると考えます。
#24
○委員外議員(飯島連次郎君) それでは次に閣議了解事項第一項に、適正な補償基準ということが謳われておりますが、これはこの適正な補償基準は如何に決定されているか。決定されていないとすれば、どういうふうに決定するか。
#25
○政府委員(長岡伊八君) この点につきましては、先ほど申上げました通り、農林省並びに大蔵省とも只今協議中でございます。更に今後十分な打合わせをいたしまして、最も合理的なものを、妥当なものを作りたいという考えであります。大体本法におきまして、建前は収用法の規定を適用いたしておりまするので、委員会にかかりましたときには、その附近の地代ということが基準になりまするので、これと相矛盾しないような基準を作りたいと、かように考えております。
#26
○委員外議員(飯島連次郎君) かねて農林省等が中心になつて、適正な補償を算出するための支払いの範囲並びに基準が我々に示されておりますが、この内容がその中心をなすものか。
#27
○政府委員(長岡伊八君) 勿論農林省の意見を尊重するのでございますから、これがお話の基準と申しますか、標準にはなると思いますが、直ちに只今農林省で出しておられますものがすぐその通りに決定するかどうかということは、只今まだ申上げかねる段階にございます。
#28
○委員外議員(飯島連次郎君) 更にそれではどういう経過を経て、いつ頃までに決定されるのか。
#29
○政府委員(長岡伊八君) これは本法が実施になりますると、直ちに適用せなければならんことが起るかとも思いますので、これはいつまでということをはつきりこの席上で申しかねまするが、非常に取急いで取運びたいと思います。
#30
○委員外議員(飯島連次郎君) この基準については、これは先ほども申しましたように、私共農林担当の者としては、農民の生活或いは食糧増産に至大の関係がありますので、特にこの農地の取上げについておびえておる農民並びに開拓者の心情を考慮いたしますと、結局最後はこの補償基準によつて泣き寝入りするかどうかということが決定をするわけでありますから、これが経過等についてはなお適当の機会に、決定前にこれが経過を承知したいと思いますが、そういうことを我々に知らしむる用意ができるかどうか、これを伺つておきたい。
#31
○政府委員(長岡伊八君) 御希望の点は十分承つておきますが、この点につきましては、農林省とも十分打合せた上で措置がしたいと思います。
#32
○委員外議員(飯島連次郎君) 只今の点は強く要望しておきますから、然るべき機会に私のほうからも、農林委員会として又要求もいたしますが、十分一つ御連絡を願いたいと思います。
 次に閣議了解事項第二項の点でありますが、「所有者の生計の維持を困難にする場合」、こういうことが謳われております。これは一定の基準がありますか。
#33
○政府委員(長岡伊八君) 一定の基準というものはなかなか定めることがむずかしいと思います。具体的の個々の事件につきまして、この了解事項に書いてありますような状態であるかどうかということを判断いたしたいと思つております。
#34
○委員外議員(飯島連次郎君) それでは農地が使用される場合には、これは申すまでもなく農地は農民にとつては、もうただ一つのこれは生存の手段でありますから、これがほかに転用されるということは、農民が唯一の生産並びに生存の根拠を失うということになりますので、従つて生活の困難に陥るということはこれはもう申すまでもないことであります。従つて農地が使用される場合には、農民はすべて生活維持困難者として措置されるものと解しておりますが、この見解に恐らく間違いはないと考えるわけですが、これについての所見を確認して置きたい。
#35
○政府委員(長岡伊八君) 大体において御指摘の通りだと思いまするが、場合によりますと、その農民の所有いたしております土地全部を取上げるのでなくして、或る一部を使用とか収用という問題もないではないと考えております。その残りの土地で生活ができるかどうかと、こういうようなことは一概には申されませんで、又残りました土地の面積につきましても、その家族の状態とか、いろんな点から観察する必要があると思いますので、大体におきましては御指摘の通りの場合が多いと心得ております。
#36
○委員外議員(飯島連次郎君) 次にこれは細かな問題について二、三お伺いをして終りたいと思いますが、本法の施行前に連合軍によつて使用されておつた事実によつて損害をこうむつておる被害者がおりますが、これが補償は本法に準じて処理さるべきであると考えますが、所見は如何ですか。
#37
○政府委員(長岡伊八君) 本法適用前に従来のやり方で借上げまして、立退料なり立毛料なり、移転料それからレントを払つておりますが、これに全部遡りまして適用するということは到底できないと心得ております。
#38
○委員外議員(飯島連次郎君) 次はこれは大蔵省所管と考えますが、三点ほどお伺いしたい。
 本法施行に際し、適正な損失補償に必要な経費は遺憾なく用意せられておることと思うが、これが予算的措置はどうなつておるか。
#39
○政府委員(石原周夫君) いろいろな機会に申上げておりまするように、防衛支出金六百五十億円のうちにおきまして不動産の提供、これに関連いたしまする補償も含めまして九十二億円という予算が割当てありますることは御承知の通りであります。この九十二億円の計算の場合におきまして、我々がとりました数字は、昨年の十月末の現在におきまする借料の実績、これを年間に延長いたしますると五十四億ほどに相成るのであります。その後におきまして若干の移動はございまするので、現在におきましてはこの金額をやや下廻つておるかと思いますが、最近の数字はちよつと今手許にございませんので、一応その五十四億程度の数字をとりまして、これにプラス・フアクターとマイナス・フアクターとが加えられております。プラスの点といたしましては、その後におきまする値上げの問題、マイナスの問題といたしましてはその後におきまする接収解除、それらの状況につきましては、予算積算の当時におきましても余り明瞭でございませんし、今日におきましても、現在御承知のように予備作業班におきまして行政協定第二條に基きまする施設及び区域の範囲をきめておるわけです。なかんずく先頃新聞紙上にも発表いたしました大きい都市、中心部からできるだけ周辺に移つて参りたいというようなアメリカ側の方針も明らかになつておるわけでありまするが、具体的にどの程度のものがどの時期に移るか、その結果借料にどういう移動を生ずるかということにつきましては、今日なお正確な、或いは正確に近い推定をいたしますことが困難であります。それらの点を睨み合せまして、大体先ほど申上げましたる数字に七割五分ほどの余裕を見まして、九十二億という数字を得たわけであります。この現在の地代、家賃等につきましても、どういうような改訂をいたすかという問題につきましては、これ又別途特別調達庁で御研究であり、私どものほうも或る程度それに伴つていろいろな勉強をいたしておるわけであります。それのきまり方は、尤も多くは今後におきまする相当大幅なる解除が考えられておりますが、なかんずくこれは民間所有のものにつきまして解除がせられておるわけでございまするので、それがどの時期にどの幅で起るかということによつて支配される点が多いわけであります。それらの点を考え合せまして。九十二億のうちにおきまして、相当程度補償の関係につきましての経費は捻出できるというふうに考えておるのであります。
#40
○委員外議員(飯島連次郎君) 大体の枠はわかりましたが、その特に五十四億のうちに占むる農林関係がどのくらいありますか。
#41
○政府委員(石原周夫君) 農地の関係は、月額にいたしまして百五十七万円、年額にいたしまして千九百万円ほどでございます。それから山林の関係が八百八十万円、この農地、山林の関係は或いは地目によつているかと思われますので、その限界が必ずしも正確かどうか存じませんが、それが八百八十万円ほどございまするから、これが年額にいたしまして一億弱、両方合せまして一億二千万円くらいになつておるかと思います。
#42
○委員外議員(飯島連次郎君) 只今の御説明、御解答はちよつと私の質問とはずれておるように思いますが、それでは大蔵省でなしに、むしろ管理部長のほうが或いは適任者かもわかりません。重ねてお伺いします。本法施行に必要な農林関係を対象とする先ほどのつまり補償費です。これの全額は予算的には昭和二十七年度の分としてどのくらい見込まれておりますか。
#43
○政府委員(石原周夫君) 今申上げましたように、この本法の施行に伴いないましてどの程度のものが収用せられるか、或いは使用せられるかということにつきましての見通しが困難でありまするために、今申上げました枠のうちにおきまして、どの程度がこれに割当てられるという内訳の計数はないわけでございます。
#44
○委員外議員(飯島連次郎君) それではこれは若干重複をいたしますが、先ほどの管理部長に対する御質問と関連した事項でありますが、本法の施行前に連合軍によつて使用又は接収せられておつた農地等に対する損失の補償に必要な経費は、大蔵当局としては全然措置されておりませんか。
#45
○政府委員(石原周夫君) 本法施行前の、従来の補償のやり方のうちにおきまして、明らかに不十分であつたというようなものがございまするので、そういうようなものの何と申しまするか、是正と申しまするか、手直しの意味におきまする金額は、本年度に繰越して参りました前年度の終戦処理費の中の業務補償費の中におきまして、約五億程度ですか……
#46
○委員外議員(飯島連次郎君) それでは次に本法の施行に伴つて補償金が適正に支出されるということになるわけでありますが、これに対して多額の課税が行われることになりますと、実質的には補償の実が挙らないということになつて参りますので、これは所得税法第六條第七号にいう損害賠償金又は慰藉料に類するものと解するのが適当かと考えられるのでありますが、この補償金はすべて非課税の所得として免税されるものと私共は解しておりますが、大蔵当局の御所見は如何でございますか。
#47
○政府委員(石原周夫君) 私はそのほうの担当でございませんのでありまするが、便宜代つて申上げまするが、土地收用法の対価の場合と同様に、所得税の対象にならないというように承知いたします。
#48
○委員外議員(飯島連次郎君) これは特別調達庁のほうのお答えを頂ければ結構でありますが、今までの補償料に類する経費のうちで未払の補償金がございますが、これについて早急に支払う用意があると考えますが、どのくらい、いつ頃までに……。
#49
○政府委員(石原周夫君) 未払になつておりますものの支払は我々も非常に気になつておるのです。取急いでおるのでございますが、何分にも今日までは軍の承認を得ませんと支払ができなかつた。この点につきましていろいろ見解の相違やらいろいろな手続上遅れておるのです。これは今後條約が発効いたしましたならば、取扱いやすくなるものと思います。その金額が四億ばかりたまつておるのであります。これは取急いで払う手続をとりたいと考えております。
#50
○委員外議員(飯島連次郎君) 只今の未払いの四億に関しては、これは前回の委員会でも同様の御回答を得たわけでありまして、時日が経過しても同じ御回答を頂くということでは、該当者の不安は増すばかりであつて、何ら減らないわけでありますから、これが措置についてはもう二十八日を期して平和効力の発生するということになつておるのですから、特に促進についての特段の御努力をお願いしたい。
#51
○政府委員(長岡伊八君) 御趣旨に副うて措置いたしたいと思います。
#52
○委員外議員(飯島連次郎君) これで終ります。
#53
○委員長(廣瀬與兵衞君) それでは農林委員からの御質疑は終了いたしましたので、建設委員のかたがたの御質疑がございましたら伺いたいと思います。
#54
○田中一君 今主計局次長の御答弁のうちに、この補償費に対する課税の問題の御答弁があつたのですが、もう一度あなたの担当でないか知れませんが、もう一ぺんはつきりおつしやつて頂きたいのです。
#55
○政府委員(石原周夫君) 私の承知をいたしておりまするところでは、土地收用法によりまする収用をいたしましたときに払われます対価でございますが、その対価の扱いは従来所得税の関係におきましては免税になつておりますように承知いたしております。で、この場合の補償金につきましても同様な取扱いであるというふうに承知いたしております。
#56
○委員長(廣瀬與兵衞君) 次に公共工事の前払金保証事業に関する法律案を議題に供します。先ず政府より提案理由の説明を願います。
#57
○国務大臣(野田卯一君) 国、公共企業体又は地方公共団体等の発注する公共工事は国土の再建その他公共の福祉を増進するために極めて重要であつて、その年間工事量は全建設工事量のなかば以上を占むる状況でありますが、最近これらの公共工事の着工資金の調達が請負業者にとつて極めて困難な問題となつております。その原因を考えまするに、民間の建設工事にありましては、発注者は請負業者に前払金を支払うのが通例であります。殆んど商慣習となつておりますが、公共工事につきましては一部の例外を除いて従来前金払をしないことが原則となつているため、請負業者は着工資金の調達について全面的に金融機関に依存せざるを得ないのであります。然るに建設業者は一般に自己資本が薄弱であり、その企業の性質上担保となるような資産に乏しく、又その経営状態の判断が困難であること等の理由によりまして、他の産業に比して金融機関からの融資が円滑を期しがたく、その金融難は極めて深刻であります。この結果公共工事全般に亘りまして工期の遅延、工事費の増大等を招来し、延いて公共工事の適正な遂行を阻害することが憂慮せられるのみならず、公共工事に関して前金払の途を開きますことは諸資材が廉価に且つ確実迅速に手配され、その他着工準備が迅速になされ、或いは金融機関に対する利子が不要になる等の利便がありまして、積極的に建設工事の適正な施行に寄与するものでありまして、この際速やかに公共工事に関する前払金制度を確立することが緊要と考えられるのであります。
 而してこの前金払制度の適正且つ円滑な運営を期しますためには、前払金を支出する発注機関の危険負担を除去すると共に、前払金が当該公共工事にのみ使用されることを保証し、発注者が安心して前払金の支出ができるような、公共工事の前払金に対する保証事業を営む会社の制度の確立が必要でありまして、現に民間においてかかる会社の設立が企図されつつある状況であります。この前払金保証事業等を営む会社は、その業務が甚か公共性が強く、建設業者の経営又は信用に重大な関連を有すること等に鑑みまして、その事業の公正にして且つ堅実な常業を確保するため、政府において事業適格者の基準を設け、事業の運営について、最小限度の指導監督を加えることが必要と認められるのであります。ここにおいて公共工事の前払金保証事業を営むものについて、登録の実施、前払金保証事業の運営の準則等を内容とする公共工事の前払金保証事業に関する法律案を提案し、この事業の健全な発達を図り、もつて公共工事の前金払の適正且つ円滑な実施の確保、延いては公共工事の適正な施行に寄与せんとするものであります。以下本法律案の大綱を御説明申上げます。
 第一に、この法律案の適用ある公共工事は、国、日本国有鉄道、日本專売公社又は地方公共団体その他の公共団体の発注する土木建築に関する工事の外に、資源の開発等についての重要な土木建築に関する工事であつて、政府の指定する公益性の強い工事を考えております。
 第二に、前払金保証事業を営まうとするときは登録を必要とすることとし、一定の要件を欠く能力信用の乏しい事業者を排除し、或いは不正な事業の運営に対し監督手段を発動する根拠といたしたいと考えております。
 第三に、保証事業会社の公正な運営と健全な経営を確保するために、保証約款の承認、保証金の支払いに関する規定、責任準備金の計上、保証基金及び支払準備金の積立に関する規定、常務役員の専業主義に関する規定等を設けたのであります。なお保証事業会社は前払金保証事業の外、公共工事に関する運転資金について請負者の金融機関に対する任務を保証する事業を営むことができることとし、その他の事業は兼業できないことになつております。
 第四に、保証事業会社の事業が発注者又は請負者の利便を阻害している場合に、事業改善の命令をすることができることとし、又保証事業会社に一定の不正な事実がある場合に指示或いは勧告を行うと共に、悪質な場合においては営業の停止又は登録の取消等をなし得る等必要な監督の規定を設けたいと考えております。
 最後に、この保証事業会社の公正な運営を期しますために審査の請求に関する規定を置き、土木建築に関する工事の請負を業とするものが、保証事業会社の事業について不当にその利便を阻害されていると認める等の場合においては審査を請求する道を開き、又請負業者が保証を受けた前払金を当該公共工事に使用しているか否かを、保証事業会社が厳正に監査すべきことを定め、前払金制度の運営について適正を期しているのであります。
 以上が公共工事の前払金保証事業に関する法律案の大綱でありますが、なおこの法律案と並行して予算決算及び会計令臨時特例、地方自治法施行令等を改正して、この法律案によつて登録を受けた保証事業会社の保証を得た場合においては、建設工事について前金払をすることができるように、それぞれ措置いたすことにしております。何とぞ御審議の上御可決あらんことをお願い申し上げます。
#58
○委員長(廣瀬與兵衞君) 質問はあとにまわしまして、前にもどりまして、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障條約第三條に基く行政協定の実施に伴う土地等の使用都に関する特別措
#59
○田中一君 私が前回の委員会で伺つた補償費の所得税の問題については、管理部長はどうお考えになりますか。今の主計局次長の御答弁に関連して……。
#60
○政府委員(長岡伊八君) 一口に補償費と申しますけれども、その中には例えば土地を買上げますときにはその代金と、それから立毛料とか離作料といつたようなものがいろいろ違つたものがあるのであります。今申上げました立木等の対価につきましては、租税特別措置法の第十四條の規定の適用があることになりまするので、これは財産の評価額と当該補償金との差額につきましての六%の再評価税が課せられるもののように承知いたしております。その他の補償金につきましては、例えば移転料とか、それから真に損害賠償の性質を有するものは、これは非課税になるものと思うのであります、が、ただ借り上げましたときの借り賃、レソトといつたようなものは、これは一般の他の收入として所得税の対象になるように了解いたしておるのでありますが、どうも税金のことになりますと私專門でございませんので、詳しく申上げることが困難であるのであります。
#61
○田中一君 主計局次長に伺いますが、大体これは使用が原則になつておるというので、使用の場合には使用料に対しては税金はかけられておるのですか。
#62
○政府委員(石原周夫君) 使用料につきましては、当然普通の家賃自体などと同様な課税が行われるかと存じます。先ほど私が申上げましたが、言葉が不足いたしておると思いますが、収用によりまする土地の建物の対価そのものにつきましては所得税はかからない。ただ、今長岡管理部長から申上げましたように、財産税の評価額と所得税額との差額につきましての再評価税は六%かかる、こういうことであります。それでその点先ほど不足いたしておりましたから附加えておきます。
#63
○田中一君 私は土地收用法の審議の過程において、主税局はその補償費に対しては課税するというような説明を聞いておつたのですが、私の誤解かもわからんですが、それは最近そういう方針にきまつたのですか、それとも従来から、いつ頃からそういうことをやつておつたか、おわかりでしたら……。
#64
○政府委員(石原周夫君) 責任の主税局と確めた上で正確なお答えをいたします。本日申上げました点に何らか修正して申上げるかも知れません。その点あらかじめ御了承願います。
#65
○深水六郎君 今度のこの措置法で使用する場合は結局その補償というのは、例えば店舗、ホテル等を收用された場合は、その営業権までやはり補償されるわけですか。
#66
○政府委員(長岡伊八君) 通常生ずる損害の範囲に入りますのは全部補償す、る。
#67
○深水六郎君 とするとそれは通常生する損害と考えていいわけですか。
#68
○政府委員(長岡伊八君) 御指摘の通りでございます。
#69
○深水六郎君 そういたしますとこれは遡つてです。が、占領期間中の営業権の補償というようなものは、今後とも実質上はこれはやはり接収と似たようなものですから、それと公平を保つために遡つて補償されるというようなことは、ございませんか。
#70
○政府委員(長岡伊八君) 占領中の問題につきましては、その他にも賃借権が消滅したとかいつたようなこともございますし、営業権の問題もありますし、只今関係方面と打合せ中でございますので、どの程度にできるということは今申上げかねるのでありますが、我々といたしましては、営業税、完全な常業補償ということは予算との関係もございますのでできないかと思いますが、でき得る限りの努力はいたして行きたいと考えております。
#71
○深水六郎君 結局九十二億の範囲内で考えるということでございますか。
#72
○政府委員(石原周夫君) 九十二億円の方の金は、先ほど申上げましたように、何と申しまするか講和條約の効力が発生いたしましてから防衛支出金の支出に相成りまするので、それ以前の分につきましては終戦処理費の中にございまする業務補償費、それから支出をいたすということになります。ただ接収の解除が講和條約の効力発生の後に行われます場合におきましては、これは防衛支出金の先ほど申上げました九十二億円の中から支出されることになると思います。すでに接収そのものは終つておりまして、或いはその支出のものがすでに終つておりまして例えばイニシヤル・コストと申しますか、最初に調べるのですが、そういうものはすでに終つておりましてそうして引続き接収と申しまするか、講和條約後も或いはこの法律によりまして使用し得るという手続きになるということにつきましては、これはもう処分済みでございますので、費目といたしましては防衛支出金から出しませんで、やるといたしますれば過去の処理の問題でございまするから終戦処理費の繰越分を以つて賄つております。今ちよつと接収解除ということを申上げましたので、却つて誤解を生じたと思いまするが、接収解除云々ということを申上げましたのは、今後相当な接収財産が解除される、それに伴いまして例の原状回復ということでございますが、その接収解除に伴いまして原状を回復いたすということにつきましての支出は、九十三億の方から出すということになりますということです。
#73
○深水六郎君 今占領期間中の営業補償というものも非常にその関係の人から要望が強いわけですが、今後折衝される場合にできるだけそれを勘案して行かれるように、局長方面、関係の方面から折衝されるように希望いたして質問しておきます。
#74
○政府委員(長岡伊八君) 御意見十分承わりまして……。
#75
○委員長(廣瀬與兵衞君) 何か御質疑がございましたら……。
#76
○田中一君 この附則の二ですが、何故六カ月まで一時使用の期間を延ばしたのですか。我々はこの條約発効後九十日間で一切の桎梏が解除されるというので喜んでおるのですが、まだ六カ月間を延長して従来の占領政策の一つに服さなければならぬという理由はどこにあるのです。
#77
○政府委員(長岡伊八君) 六カ月といをまて、必ずしもこれをぎりぎり一ぱい使おうという考え方ではないのでございますが、何分にも契約件数が相当多数でございますので、九十日間の間にとり急いで新しい契約に移りたいと思うのですが、若しこれが話がつきません場合、却つてそこにギヤツプができまして、所有者のかたに御迷惑をかけることになつてはなりませんので、かような規定を設けまして、この間にとり急いで新しい契約に進みたいと、かように考えております。
#78
○田中一君 そうした人間と人間の契約の問題ですから、お互いの権利問題の交渉の問題なんです。従つて補償料を取る場合に、六カ月を超える場合があると思うのです。協定が締結されないと思われる場合があると思うのです。六カ月を超えた場合にはどうせられるのですか。
#79
○政府委員(長岡伊八君) 六カ月を一時使用いたしまして、なおその間に話がつかんということになりますならば、どうしても必要だということになりますれば、本法の本則に立ち返りまして使用なり收用の手続をとるのであります。
#80
○田中一君 すべてそうした手続を完了させる期間というのは九十日間の期間と了解しておるのです。占領軍から駐留軍に切り替わるという手続の期間は九十日と了解しておるのですが、それをお見込みの場合に、こうした場合になぜ六カ月までということに言われたのか。ただ、政府のほうのいろいろな手続が遅れやしないかというつもりでこれを規定を置いたのだというようなつもりならば、甚だ不満足なんですが、その点は現在どのくらい物件があつて、後の従業員というか、後のほうに属しているところの職員が何人おつて、どうしてできないのかというところを明確に説明して欲しいと思うのです。
#81
○政府委員(長岡伊八君) 九十日間は、これは進駐軍として権利のある期間でありまするので、これは前の契約に基きまして借りることにいたした次第でございます。その後の六カ月につきましては只今申上げました通り、この間にとり急いで契約をとり結びたいと思つております。御承知の通り行政協定の交換公文には、話のつかんものは継続して使い得るような文句がございますが、これを六カ月の期間には合同委員会の話もつきましようし、我々の手続も完了すると、こういう見込でございます。土地契約件数といたしましては、土地について約一方件と申しますのは、一区画の土地といたしましてもいろいろな所有者がたくさんおります。約一万ぐらい。それから建物につきまして約三千件というものをもちまして、これがこの條約発効に伴いまして返つて来るもの、これは解除の手続、政府補償の事務も分量としては相当嵩んで来るものと思います。
#82
○田中一君 そうしますと、この六ケ月というのは政府の方の御都合で、自分の方の事務上の処理ができんから、これだけの期間遅れるということを明文化したわけでありますか。
#83
○政府委員(長岡伊八君) 単に我々がいわばずるけます期間の意味で設けたものではございません。先ほども申上げました通り、契約のブランクの時期をこしらえましたのでは所有者に迷惑をかける、それがためにただこの期間につきましては、この附則に規定しております通りに、迷惑をかけてはなりませんので、三号以下の規定を設けまして迷惑を少なくいたしたい、こういうふうに考えた次第であります。
#84
○田中一君 それが、その問題が解決するなら三カ月でもいい、或いは一年でもいいわけですね、ただ六カ月に抑えたということは、ブランクがあつちやいかんとか、迷惑をかけちやいかんという理由で六カ月に抑えたのですが、六カ月に抑えた根拠はどういうところから来ているのですか、三カ月でも或いは以内でも……三カ月でもいいんですね。或いは一年でもいいわけですね。これはどういうところから六カ月と抑えたのですか、そのくらいならば先ずまあうまく話がつくだろう、こういうところで抑えたのですか。
#85
○政府委員(長岡伊八君) 御指摘の通りでございます。
#86
○委員長(廣瀬與兵衞君) ほかに御質疑ございませんか。
 それでは委員のかたがたにお諮りいたしますが、本委員会に付託されました道路法案及び道路法施行法案につきましては、審査の便宜のため運輸委員会と連合委員会を開くことが適当であると認めますので、運輸委員会に対して連合委員会を開きたい旨申出ては如何かと存じますが、さように取計つて御異議ございませんか。
#87
○田中一君 外に関係の委員会はありませんか。向うから申出て来ているのですか。ありませんか。外になければ結構です。
#88
○委員長(廣瀬與兵衞君) さよう取計らいいたします。なお来週の日程につきましてお諮りいたしますが、来週は大分休が多いのですが、委員会を開かなくてよろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(廣瀬與兵衞君) では開かないことに決定いたします。
 なお再来週の六日に委員会を開きまして、再来週の日程を決定いたしたいと思いますが如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(廣瀬與兵衞君) さよういたします。
 本日はこれをもつて閉会いたします。
   午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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