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1951/06/18 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第54号
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1951/06/18 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 建設委員会 第54号

#1
第013回国会 建設委員会 第54号
昭和二十七年六月十八日(水曜日)
   午前十一時十七分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
六月十六日委員松浦定義君辞任につ
き、その補欠として一松定吉君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     廣瀬與兵衞君
   理事
           田中  一君
   委員
           石川 榮一君
           島津 忠彦君
           深水 六郎君
           前田  穰君
           門田 定藏君
           三輪 貞治君
           東   隆君
  委員外議員
           大野 幸一君
  衆議院議員
           遠藤 三郎君
  政府委員
   資源庁鉱山局長 松田 道夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       菊池 璋三君
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○伊東国際観光温泉文化都市建設法の
一部を改正する法律案(衆議院提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(廣瀬與兵衞君) 只今より建設委員会を開会いたします。
 伊東国際観光温泉文化都市建設法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 先般厚生委員会より合同審査の申入れがございましたが、厚生委員会の御都合によりまして委員外発言をしたいと、こういうことでございましたので、厚生委員会から大野幸一君が質疑をされることになつております。只今答弁者として提案者の遠藤君、鉱山局長松田君、土地調整委員会事務局長豊島君、参議院法制局長奥野君が見えております。厚生委員の大野幸一君の質疑をお願いいたします。
#3
○委員外議員(大野幸一君) 私は厚生委員会の立場といたしまして数点お尋ねしたいと思います。
 先ず第一に衆議院で修正議決されました伊東国際観光温泉文化都市建設事業の執行者は同僚の第一項によつて鉱物の掘採、土石の採取その他の行為で観光温泉資源の保護に著しい影響を及ぼすものを禁止し、若しくは制限し、又は当該禁止若しくは制限に違反した者に対して原状回復その他必要な措置を命ずる場合にあらかじめ東京通商産業局長の同意を得なければならないというように衆議院で修正されましたに至つた経緯を衆議院の立案者からお承わりしたいと思うのであります。
#4
○衆議院議員(遠藤三郎君) 只今の御質問にお答えいたしますが、この伊東市の国際観光温泉文化都市の地域内において鉱業権の設定その他土石の採取等の問題につきまして著しい影響を温泉に及ぼす場合には制限又は禁止することができると、こういうような規定になつておりますが、これは鉱業権の本質の問題に触れて参りまするので、通商産業大臣の関係をはつきりさせる必要がある、つまり鉱業権の一貫性と言いますか、通商産業大臣の所管の関係をはつきりさせる必要があるということが主なる理由であつたと思うわけでありますが、そうして而も都市の建設と矛盾をしないように両者の意見が調整ができるようなそういう建前にする必要がある。そういう意味で修正案が成立したと存じます。
#5
○委員外議員(大野幸一君) 調整のためにという御答弁ですが、最終的には東京通商産業局長が同意がなかつた場合にはそれを禁止又は制限はできないことになつて、最終決定権を局長が持つてもそれでよいのかどうかということについてはどうお考えになりますか。
#6
○衆議院議員(遠藤三郎君) その点につきましては、こういうふうな建前になつておりますと、勿論通商産業局長が最後の決定権は持ちますが、事情をよく具申をしまして、そうして無理のないようにやつて頂く、両方の相談をし話合いをすることが法律の上でできて行く、こういう形になると思いますので、最後の決定権は通商産業局長にありますけれども、この間実情に即した結論が出て来る、こういう意味ではつきりした意味を持つている、こういうふうに解釈しておるわけであります。
#7
○委員外議員(大野幸一君) 局長の同意拒否権、拒否する場合に対する限界は抽象的にでもきまつているのか、きまつていないのか。
#8
○衆議院議員(遠藤三郎君) その点については具体的な問題につきましてその具体的な問題の発生に応じて決定されることと思います。鉱業権を設定いたしまして、この鉱業権の発動として土石の採取或いは鉱山の採掘をする、その採掘の仕方等についてこの程度じやいけない、これならばよろしい、こういうような具体的な問題になつて参りますから、その具体的な問題に臨んで決定される問題でありまして、あらかじめ抽象的にきまつて参らない、こういうふうに考えております。
#9
○委員外議員(大野幸一君) そうするとそのウエイトは温泉源の枯渇をまあ伊東市側としては第一に考えられるのでしようし、やはり通産局といたしましては鉱物資源確保のためにというような、衝突する場合があるんですが、どちらにウエイトを置くかということがこの同意をするかしないかの標準にならなければならないと思うのでありますが、この点についてはどういうふうに考えられてこの修正をされたのか、そのウエイトの問題……。
#10
○衆議院議員(遠藤三郎君) そのウエイトの問題につきましては、これは全く意見が一致しておつたわけでありますが、あの国際観光温泉都市の範囲内においては温泉を保護するという意見はもう一致しておるわけであります。温泉を保護いたしまして而もなお温泉に支障のない程度に鉱業権の発動を許す、鉱物の採掘を許す、それでいいではないかと、こういうようなことがまあ議論の要点になつております。通商産業局長といえども鉱山法に基いてあらゆる公益を勘案してそうして許可することになつておりますから、その場合温泉をあの地域においては第一に考えてくれということを再三言明しておられましたし、又その建前はこの法律を一貫してとつておるわけであります。
#11
○委員外議員(大野幸一君) 若し同意を与えなくて採掘を許可した、許可したけれども実際には鉱物がなかつた、而も温泉は枯渇したというような場合には、相当な政治的責任がそこに発生するわけでありますが、先ほどの御答弁中にも通商産業大臣の権限というお話があつたのですが、そうなれば、一局長、まあ何といつても行政事務を担当される事務官にこの同意権を与えなくして、これはやはり当時の行政の最高責任者たる大臣の同意云々としておいたほうがよろしいのじやないか、こういうふうに考えられて、まあ衆議院でもそういう意見もあつたと承わつておるのでありまするが、この通商産業局長の云々が出たのは、鉱業法によつて成るほど権利の設定、得喪、変更の許可権がすべて局長にあるというお話であります。それはその通りでありましようが、併しながらこれはその一国民がその鉱業権の設定をする場合とは異なつて、観光都市事業執行者がその責任において條例に基いて禁止又は制限をするという一つの場合に、これはやはりその責任の所在を大臣にしておいたほうがいいように考えられるのであります。仮に大臣にしておいても実際上は局長の諮問に応じて大臣が決裁するということになるでありましようが、この温泉法かなんかによりましても、或るときには通商産業局長に権限を与え、或るときには厚生大臣云々というところも見受けられるようでありますが、これは通商産業大臣ということにまあ修正しても別に発議者のほうとしては異議がないように思われて、厚生委員会でもその意見が多かつたようでありますが、この点についてはどういう御意見を持つておいでになりますか。
#12
○衆議院議員(遠藤三郎君) その点につきましては、これは官庁の機構の問題になると思いますので、むしろ鉱山局長からお答え願つたほうが適当かと思いますが、提案者としましては、通産局長と書きましても、通商産業大臣と書きましても、結論は同じ通産局長のところできまつて行くと、こういうことでありますから、むしろ便宜の上に、余り局長から次官、大臣へ行くといつたようなことではなくして、出先の責任を持つておる通産局長が最も事情にも明かるいし、地元の人たちとの折衝も頻繁に行われますから、これで間違いがないではないか、こういうように考えてこの案に私ども同意して参つたような次第であります。
#13
○委員外議員(大野幸一君) 次に第三條の第三項ですが、この「禁止又は制限によつて損害を受けた者に対しては、伊東市は、通常生ずべき損害を補償しなければならない。」と、こういうように書いてありますが、損害はまあ不法行為による損害、債務不履行による損害、どれにもこれは入らなくて、法律上規定されたる損害のわけであります。議員立法でありますから、伊東市の補償すべき損害というのはどういう場合を予想して、又どの限界までを予想してこれは提案されたものであるか承わりたいと思います。
#14
○衆議院議員(遠藤三郎君) この通常生すべき損害につきましては、昨日の委員会でも申上げましたが、具体的な問題に臨んでからきまつて行くものでありまして、今これこれ、これこれというようにはつきり指摘することができないことを甚だ遺憾に思います。ただ鉱区税のようなものはもうはつきりした通常生ずべき損害と言い得ると思います。それから更にどの程度まで具体的な問題について損害賠償の責任が発生するかにつきましては、これはまあ相当因果関係と言いますか、損害賠償の一般原則になると思いますが、その時、その場合々々によつてこれは常識的に見て、この問題から当然発生して来る損害である、こういう常識的な判断によつて損害の賠償の範囲がきまるべきものであると、こういうふうに考えておる次第であります。なおこの点につきまして私どもも法律の素人でありますから、象議院の法制局の長官のいろいろ御指導を願つおつたのでありますが、こういうふうに書いておけば常識的にきまつて行くであろう、こういうことでございますから、御了承を願いたいと思います。
#15
○委員外議員(大野幸一君) まあ法制局に任せられることも結構でございますけれども、この通常生ずべき損害というのは、後にこれは例えば裁判官が裁判をするときには、その人の判断によつてはあながち一定していないので、相当因果関係によつて生ずる損害ということになると、その中には将来得べかりし利益も入るわけであります。この採掘禁止の結果、将来鉱物採掘をするならば当該権利者はこのくらいの利益があつたであろうというそういうことも相当因果関係説から来ればそういう損害も包含されるわけですが、そうなると一つの見通しによる損害を負担し、而も実質上においては鉱業権の買収にまでと同じような結果を生じなければならん場合もある。現に伊東市でありましたかどこか、曾つては鉱区を買収してこの難を逃れたと、こういうこともあつたようであります。そういう事実上の制限はするが、それによつて相手方に生じた損害、これは採掘権を禁止するのですから、当然通常生ずべき損害ではないではないか、こういうような議論もこれはできるわけですが、併し伊東市がそんな損害も予想しているとは考えられないのです。然らばあなたの今考えておいでになる損害というものは通常生じた禁止又は制限に至るまでに受けた損害と、こういうようにも解釈できるのです。将来の得べかりし利益は含まれないものと解釈してよろしいのですか、どうですか。
#16
○衆議院議員(遠藤三郎君) 私どもこの問題は素人でありまして、まあ衆議院の法制局といろいろ打合せておりましたときの法制局の意見では、まあ大したことはない、そんな将来起きるであろう利益まで補償するようなことはないだろうというようなことを言うておられましたので、或いはそうかも知れないと、こう思つておりました。併し何にしましてもこの問題は裁判所が決定する問題でありますから、幸い今日は法制局長がおいでのようでありますから、参議院の法制局の御当局からごの見解を伺つて頂いたらと思います。
#17
○委員外議員(大野幸一君) いや立案者としては伊東市はそんな得べかりし利益まで損害を賠償する意味は含まれていないのだということを考えておいでなのかどうかというあなたのほうの立法者の意思です。
#18
○衆議院議員(遠藤三郎君) 伊東市は非常に貧乏な市でありますから、到底そこまで莫大な賠償をする能力がないのじやないかと、こういうふうに思つております。又そこまで賠償しなくてもいいんじやないか、こういうふうに私は考えております。
#19
○委員外議員(大野幸一君) 法制局長から一つこの問題に対する見解を承わつておきたいと思います。
#20
○法制局長(奧野健一君) お答えいたします。通常生ずべき損害の云々の補償という條文はいろいろな各法律に出て来るのでありますが、これは元は恐らく債務不履行のいわゆる民法の四百十六條でありますとか、或いは不法行為の損害賠償に関する原則、それらをここに現わしたのであろうと思うのであります。御承知のように損害のうちには通常生ずべき損害と、そのほかに特別の事情によつて生ずる損害と二つあるわけで、その特別の事情による損害というものは賠償する必要がないが、通常生ずべき損害を賠償しなければならないというふうに規定されておるものと考えざるを得ないと思うのであります。そこで通常生ずべき損害というのは何かと言いますと、禁止、制限によつて相当因果関係を持つ、相当因果関係のある結果となつた損害でありまして、只今お話の得べかりし利益というものは大体の場合において特別事情による損害になる場合が多いと思いますが、それでもあらかじめ通常予見し得るような得べかりし利益があつて、それが禁止、制限のために得ることができなかつたという場合は、やはりここに通常生ずべき損害ということになるわけでありまして、結局禁止、制限がなかつたと仮定すれば、その人のあるべき財産状態と、禁止、制限の結果生じたその人の財産状態とのまあ差額、これが損害ということになろうと思いますが、その損害は予見し得べき、即ち相当因果関係の範囲において限定を受けるというふうに解釈をするのであります。
#21
○委員外議員(大野幸一君) 通常の場合はそう解釈してよろしうございますが、鉱区権の制限、禁止から来るところの通常生ずべき損害というものは、とにかく地下に埋蔵するところのものを対象としなければならないので、これは見ようによつては、或いは又専門家の鑑定によつては莫大なる損害を賠償しなければならないというようなことに至るので、この場合特にこの鉱業権を対象にする通常生ずべき損害は、これだけでは、今発議者のおつしやつたような意見と相違した解釈がなされる場合がある。であなたはそれじや鉱区権の場合を予想して、例えばこれを金の鉱業権、金採掘の鉱業権と仮定して、どの程度までをその通常生ずべき損害ということに考えられるのでしようか。
#22
○法制局長(奧野健一君) まあ最大限度の損害ということを考えて見ますれば、ここに持つておる鉱業権と言いますか、その鉱業権を殆んど行使することができない、全部に禁止されたと仮定いたしますれば、結局それはその鉱業権の持つ通常の価格、それをまあ仮に鑑定価、市価というようなものがありますかどうですか、鉱業権の通常のそのときの時価を限度として、それ以上のものではないと思います。ですから或る金山の鉱業権をどういうふうに許価されますか、その評価の限度においてまあ仮に資金に例をとりますと、半分だけがその行使を妨げられたという場合は、それのまあ期間とかいろいろによりますが、それに応じて損害を算定できるのではないかと思います。
#23
○委員外議員(大野幸一君) そうなると折角法律で鉱業権自体を禁止し又は制限するということをなした理由が、むしろこれは鉱業権を買収することができるということになつてしまう。鉱業権まで買収してやらなければならんということならば、立案者の趣旨と相当懸隔があるのです。そうなれば立案者の趣旨をここに表現できるように、損害の限度、賠償すべき限度をもう少し明確にしておかなければならな
 いのだろうと、こういうふうに思うのですが、通常生ずべき損害だけでは不十分である。例えて言うなら、まあ鉱業権の時価ということになると、これは鑑定によつては莫大なものになると、こう思うのです。鉱業権は御承知の通りまあ採掘権でありますから、別にそれが埋蔵されている鉱物が鉱業権者の所有ではないのであつて、但しそれを法律で禁止又は制限すればそれは鉱業権の消滅と解してもよい。鉱業権はあつても例えば通産局長から鉱業権を設定を受けても、併しこの法律によつて執行者が禁止又は制限すれば、その範囲内においては鉱業権は消滅すると考えてもよろしいる消滅するけれども、全部を鉱業権者の損害に帰せしめてしまうことはしないで、それまでに受けた鉱業権者の損害だけは賠償しようと、こういうのが立案者の趣旨らしいです。そうなればこの通常生ずべき損害をもつと具体的にしておかなければ裁判官としては今のような鉱業権買収の結果と同じ補償をしなければならんということになると、ずつと小都市におけるこの法律自体の目的が達せられなくなつてしまう、こう考えるのですが、どうですか。禁止又は制限すればその範囲内において鉱業権が消滅したと解釈して差支えないじやないですか。その結果によつて消滅したのだからそれ以前までにおいてこれを鉱業権者の損害だけは賠償すると、そういうことになつてよろしいじやないかと思います。
#24
○法制局長(奧野健一君) お説の通りで、これは鉱業権自体を消滅せしむるのではなく、鉱業権に基く個々の処分を禁止、制限するものと思うのでありまして、若しその個々の鉱業の全面的に、若し仮に、而も永久的に禁止してしまうというのであれば、それは殆んど鉱業権を消滅せしめたと同じことになつて、その場合には最大限度その鉱業権の価格だけを賠償しなければならんということになりましようが、そのうちの何割であるとか、或いはそのどういうふうに禁止、制限をするかによつてその範囲内においておのずから損害の額が算定されると思うのであります。それで結局これは禁止、制限をされたことによつて生ずる損害で、それまでは、仮に禁止されてなければ、それまでは何ら影響はないのでありますが、禁止、制限を受けたことによつて後に生ずる、それがために生ずる損害ということで、若しその場合に通常生ずべき損害より或る限定を加えて、その限度において賠償するということにいたしますと、今度は禁止、制限を支けるほうからいたしますと非常に、むしろ財産権の憲法の保障というような問題にもぶつかつて来るので、まあおのずから裁判所におきましてもその殆んど全面的に禁止して鉱業権たきに等しきまでに禁止を受ければ、恐らくその鉱業権の価格を限度といたしまして賠償するということになれば、それ以下の禁止、制限であればおのずからまあ鑑定等によつてこれはなかなかむずかしいと思いますが、判定がつくのではないか。なおそのほかに大体これは恐らく鉱業権者とその事前において話合いによつて解決つく途も多々あろうかと思いますので、ほかにもいろいろ例もありますが、大体こういつたような例になつているようで、具体的にいろいろ問題もあろうかと思いますが、一応これで財産権の保障はこれで保障されているということが言えると思うのであります。
#25
○委員外議員(大野幸一君) それは財産権の保障、鉱業権首の面から言えばそうですが、併しこの禁止、制限はやはりその法律を守つて平和社会に貢献しようとする公益上のために禁止、制限をするので、鉱業権といえども公益のために制限されることは、これは止むを得ないことだ、特に私人の持つている、一個人の持つている財産権が公益のために制限されることは止むを得ないことであつて、それを以て直ちに憲法に抵触する、財産権を侵害したとは考えられない。そこで私は立案者の趣旨がどうも先ほどから承わつて見るとそんな鉱業権買収なんかもしなければならないような結果になるからこの法律を出しているのだということが衆議院か何かの速記録に出ておりましたので、鉱業権の買収の限度まで損害賠償を求めるということは、損害賠償の義務を負うということは、仏作つて魂入れずの法律になつてしまうと思う。そこで立案者の趣旨を以て解釈して見ると、これは禁止又は制限するまでに至つた損害、そう見られなければならない。通常生ずべきという何か未来の予見し得べからざる通常予見し得べき損害も含まれているようであるから、本当に立案者の趣旨を見るならば、通常生じた損害、そういうふうに修正すればそれで立案者の趣旨になるのかどうか、法制局長は、それは法律の技術上の解釈ですか、どうですか、修正したらばそういうことになるのか。
#26
○法制局長(奧野健一君) 私は禁止、制限によつて将来生ずる損害を賠償するというので、それまでの損害というのはどういう、結局禁止、制限された結果、将来やつて行けないから、過去にいろいろな設備があつた、その設備は不用になつたからその賠償というふうな意味にとる。それも禁止、制限がなければそういうことはないのでありますから、禁止、制限の結果将来そういうことに損害が生ずるのでありますが、それは単に不用になつた設備とかその他機械とか、或いは費用とかいつたものだけでいいかどうかということは、なお検討を必要と思います。
#27
○委員外議員(大野幸一君) そうなんです。
#28
○法制局長(奧野健一君) それも禁止、制限……。
#29
○衆議院議員(遠藤三郎君) 只今のお話でございますが、実情ということを一言申させて頂きたいと思います。実情としましては、伊東の市の地域内で現在鉱業権がただ一つ設定されている。これは昭和七年でありますが、当時も強硬に当市は反対をいたしましたけれども、どういう事情か知りませんが、鉱業権が許可されました。この鉱業権が許可されましたので伊東市民としてはまあ大問題になりまして、何とかしてこれを買収するがよいということで、採掘をする目的でなくて、採掘しない目的で伊東市がこれを当時の金にしては莫大な費用を出して買収したのであります。そこでその後二十七件に亘つて申請が出ておりますが、これらはまだ一つも許可されておりません。従つて現在は伊東市が持つておる鉱業権以外には鉱業権はないのであります。これからの設定の問題になるのでありますが、これから鉱山局長が設定される場合に、許可をされる場合に、許可をして実際の採掘をやる場合にはこの禁止、制限が行われるということを、こういうことを予見して鉱業権の設定の許可をする場合の條件等を鉱山局長がきめることができることになつておりますから、禁止をしたがために著しい損害を与えるであろうというような許可の仕方はしないというような結果になつて行くと思うのであります。この点はこの修正案の狙いの大きな点だと思うわけです。鉱山局長と伊東市というものがきちつと調整がとれて、うまい結論が出れば、そうして大きな損害の賠償の問題なんか出て行かないような、そういう措置が講じられている、そういうふうに考えておりますので今の御質問の趣旨は誠に有難い御質問でありますが、これでうまく調整がとれて行くであろう、こういうふうに提案者は考えておりますから御了承願いたいと思います。
#30
○委員外議員(大野幸一君) そうすると、まあ鉱区権について言わせれば、立案者の趣旨だけは承わつておきたいのですが、鉱区権について言えば、損害を賠償するときでも、今予想される損害というものは恐らく鉱区権を許可されるときにすでにこういうことも通産局長は考慮されておるのであるから、鉱区権を莫大に買収しなければならんというような、そんなことは予想していないという、そんな心配もなかろう、こういうお考えですか。
#31
○衆議院議員(遠藤三郎君) その通りでございます。
#32
○委員外議員(大野幸一君) ちよつと政府委員のかたにお聞きしたいのですが、これが、こういう條文が発動するまでには、その前提にどういうような手続が行われて進んで行くのですか、先ほどの遠藤衆議院議員の言われたような、そんな順序になつているのですか。
#33
○政府委員(松田道夫君) 只今提案者の遠藤先生から御説明がございましたように、現在伊東市の中で三五%ぐらいな、土地調整委員会で指定されました区域外になつておりまして、ここは現在の段階では鉱業権を許可してはいかんというふうにはさまつていないわけでございまして、現在出願中のものが数件ございますが、この出願を通産局長が処理いたします場合には、都道府県知事の意見を聞かなければならないという鉱業法自体の規定に従いまして、御意見を聞きまして、温泉その他の関係他産業、いろいろな公益上の点をも考慮いたしまして許可をするわけでございます。従つて許可をいたしまして操業いたしますがためには、初めからここを掘れば温泉のじやまになる、温泉がとまるというふうなことは予見できない場合に大体許可をするという恰好で進んで行こうかと思います。
#34
○委員外議員(大野幸一君) その土地、まあ伊東市は何があるのですか、埋蔵物は金ですか、その他の鉱物ですか、どちらですか。予定されているのはどこですか。
#35
○政府委員(松田道夫君) 現在出願されて来ておりますものを拝見いたしますと、金が殆んど全部でございまして、一つだけ明磐石の出願がございます。
#36
○委員外議員(大野幸一君) 全国のこれは何%ぐらいですか。鉱区権としては、鉱区の面積としてはあと残つている……。
#37
○政府委員(松田道夫君) 全国の金の鉱区の面積、案は存じませんので比較できませんが、この法律が適用になりますのは申上げるまでもなく伊東の市の区域だけに限られておりまして、只今申上げましたように伊東市の三五%の区域が問題の地域として残つております。只今その区域の中に全部引つくるめて出願がございませんので、その中の部分的な地域に出願がございます。従いまして鉱区の面積は出願されておるものは余り現在のところでは全国に比較いたしますと大きいものというわけには参らないのではなかろうかというふうに考えております。
#38
○委員外議員(大野幸一君) どうも法制局長にもう一度午前中の点をお伺いいたしますが、鉱物採掘に関しましては、通常推定鉱量と確定鉱員というものがあるそうです。というのは、掘つて行きまして現在の全鉱区の推定鉱量がどのくらい、実際露頭に現われたのはどのくらいと、二段階がある。工事半ばで中止する場合に推定鉱量まで通常生ずべき損害に入るとは考えられないのですが、その点はどう考えられますか。
#39
○法制局長(奧野健一君) 恐らく持つておるその鉱業権というものを財産として評価した場合に、或る一定の通常の価格が出るのではないか。それを最高の限度とする。その評価の場合にどういうふうにして、或いは現われているものだけで通常評価するものか、或いは予想、推定をしたものを含めて評価するものであるか、それはちよつと私にはわかりませんが、会社等の財産として一応鉱業権を評価する、財産の部分とか、そういつたようなことに評価するだろうと思うのですが、通常評価される方式によつて一応価格が出る。それが通常評価すべきものの最高限度の金額ではなかろうか。
#40
○委員外議員(大野幸一君) 鉱山局長にお尋ねしますが、どうも厚生委員会では、甚だそういう言葉を使つて申訳ないが、一事務官というか、行政担当者にこういう同意権を与えて最終決定をすることについては疑義がある、これに対して通産大臣としたほうがいいんじやないかという多数決であつたんですが、まあ実際の面は成るほど通産局長がやられるでありましようけれども、何と言つても執行者は行政の市長がやられるので、この市長の上に行政の事務官の同意ということよりは大臣の同意としたほうがいいんじやないかという多数決だつたんですが、大臣とされても実質上は同じであり、而も考え方如何によつてはその責任を局長に負わしめるということは事が重大であるために気の毒だとも考えられるんだが、その点を……よほど大臣にすると不便であるとか局長のほうがよろしいとか、どつちかで、これは通産大臣と修正しても差支えないものか、まあ政府側の意見を聞いておきたいと思います。
#41
○政府委員(松田道夫君) この法案が仮に通るといたしまして、通産局長ときめられていかんのではないか、むしろ政治的な意味も含むから大臣にしたほうがよくはないかということでございますが、通産局長で一応よかろうというような感じを持ちます。一応と申上げました根拠は、御承知の通り鉱業法で新らしく鉱業権を許可する場合、この場合にも先ほどもちよつと触れましたように鉱害の有無等いろいろ判断をいたしまして決定いたすのでございますが、その場合も鉱業法自体によりまして通産局長自体に権限が与えられておるのでございます。その重要な鉱業権の決定、変更、取消に至るまでの権限が通産局長に与えられましたゆえんのものの一つといたしまして、何といたしましても現場の実情を掴む必要があるというのも一つの理由であろうかというふうに考えますので、通産局長がやりましても、普通の場合に、伊東市でない場合におきましても鉱害問題で通産局長が判定をいたし、それが権限として与えられておりますのでこの場合にも通産局長で差支えはなかろうかというふうに考えるのでありますけれども、ただその場合問題の重要性その他から政治的な意味も含めて大臣というふうな御意見でございますれば、法理論的に悪いとかということは私よくわかりませんが、実際問題といたしまして手続その他の関係を考えて見ますと一応何といたしましても拒否権を持つ通産局長の現場の意見というものを照会するというふうな恰好できまつて行く。手数は殖えることは殖えると思いますが、通産大臣では絶対にいかんというふうなことはないと思います。そうして又政治問題的に重要な問題があるというふうに考えますと、通産大臣は通産局長に対しまして一般的な監督権を持つておるわけでございますから、その指示ということも場合によつては行い得る途があろうかというふうに考えます。
#42
○委員外議員(大野幸一君) 最後に第三條について衆議院議員のかたにお尋ねしますが、建設事業の執行者は、條例の定めるところによる、こういうのがありますが、この條例の定めるところという、條例に対する腹案はあるのでしようか。
#43
○衆議院議員(遠藤三郎君) この條例は伊藤市が市條例として作ることになつておるわけでございますが、各方面の意見を聞きましてこの法律の趣旨に合うような條例を、法案が通りましたら皆さんの御指導を得て考えたいと思つております。今腹案は持つておらないのであります。
#44
○委員外議員(大野幸一君) この禁止若しくは制限する権限者は執行者であるか、市議会であるか、どつちか。
#45
○衆議院議員(遠藤三郎君) 建設責任者は市長でございます。市長が市の事務を遂行する場合にはそれぞれの法令に基いて議会の協賛を経て行くことと思いますが、責任者は市長でございます。
#46
○委員外議員(大野幸一君) そうすると、この條例自体では特定の区域に対して鉱区の採掘、鉱物の採取を禁止するということを市議会において條例で定めろことはできないわけですね。それはしてはいけないわけですか。
#47
○衆議院議員(遠藤三郎君) 市議会の協賛を経て條例を定めることになつております。
#48
○委員外議員(大野幸一君) 私の言うのは、條例というのは自治法にもあるように手続規定だけを定めるので、條例自体でどこからどこまでの間の禁止をするとか、制限をするということは條例では、それは條例の内容にしてはいかん、こう私は考えるんだがね。
#49
○衆議院議員(遠藤三郎君) お尋ねの通りだと思います。
#50
○政府委員(松田道夫君) 大野先生の前に損害が発生した場合に損害を補償する問題が起るかどうかという問題に関連いたしまして、どういう経過で進んで行くかというようなお尋ねがございましたときに、都道府県の御意見も聞き、従つて知事さんが市長さんの御意見も含めて、従つて温泉への影響は大体ないような場合に鉱業権を設定するであろうというところを御説明いたしまして、それで実は打切りましたので、あと補足さして頂きたいと思いますが、そういう予想して鉱業権を設定いたしましても神ならぬ身の場合によつて温泉のじやまになるような事態が発生しないとも限りません。そういうような場合にはこの法案等によりまして制限又は禁止が行われる、その場合に損害も発生する可能性があるということでございまして、可能性がないということはなく、従つて損害を賠償する場合も予想しておかなければならないというように考えますので補足さして頂きたいと思います。
#51
○委員長(廣瀬與兵衞君) ほかに御質疑のおありの方は順次御発言下さい。
#52
○委員外議員(大野幸一君) 厚生委員会で懇談会を開きました当時、最初私が質問いたしました東京通商産業局長の同意を得てしなければならん、こういうことについては多数の人が、こういう重大なことを一局長に委ね、事務局長に委ねるよりはむしろ法の体裁、或いは行政機関としての市の理事者を尊重する意味においてこれは通産大臣としておいたほうがよいのじやないか、こういう点が多数の人の一致した意見でございましたということと、それから通常生ずべき損害、この点につきましても私からいろいろ説明しました結果、鉱区権を買収しなければならないというようなそんな広範囲の損害を予想してはいけない、こういう意見が多数でありましたからそれを建設委員会において発言をしておいてくれ、こういうわけでありましたことを委員会に申し伝えまして私の質問を終ります。
#53
○委員長(廣瀬與兵衞君) 順次御発言を願います。
#54
○石川榮一君 今までの経過については十分知つておりませんから或いは重複するかも知れませんが、あらかじめ御了承を願いたいと思います。この法律の立案の御趣旨につきましてはこれは大体了解ができるのであります。要するに伊東国際観光温泉都市はたまたま金鉱資源がその附近にありとして昔から唱えられております。現在でも伺いますれば二十数カ所の申請がしてあるというような状態にありますので、この実行の必要が起つたと思うわけでありますが、我が国の現在の情勢から考えますれば観光温泉都市としての伊東市も重大でありますように、又埋没しているいわゆる地下資源の開発の高度化も政府としましては必至のものであると思うのであります。そこでこの二つの大きな資源を両立調整させて行こうというところにこの法律の趣旨があり、又修正の趣旨が盛つてあると思う。そういう見地に立ちましてその修正せられました要綱は非常に重大であると先ほど大野議員から御質問がありましたので大体立案者の御意向を伺つたんですが、私はこういう考え方から伊東市のいわゆる執行者と通産局長とが常時密接に連絡をとりまして伊東市の意とするところを十分に片方は考えられ、又伊東市は国の置かれている貧困状況から考えまして相当の埋蔵量ありとして国家的な資源として掘らねばならんようなものであつたならば或る程度までは伊東市自体も犠牲をしなければならんということも起り得ると思う。要は国家の事案を中心として考えねばならんと思いますので、そういう点は特に強調すべきであると思うのでありますが、先ずこの点に対して立案者のお考えを伺つておきたい。
#55
○衆議院議員(遠藤三郎君) その点につきましては昨日もこの席から申上げたのでありますが、情勢が著しく変つて参りまして、例えばラジユームがある、或いは非常なすばらしい金が出て来るというようなことになつて参りまして、国家的の見地から温泉は仮につぶれてもその鉱物の採掘が大事だというような情勢になつて参りますならばあえて固執するものではないのであります。要は国家的に見てどうだというような判断に基いてやつて行くという考えは当初から変らない次第であります。御了承願いたいと思います。
#56
○石川榮一君 只今の立案者の構想は立派なものでありますので賛成したのでありますが、そこで若干将来疑義を残すといけませんからお伺いしたいのですが、大野議員が指摘しましたように、第三條の條例の定めるところにより、という点でありますが、先ほどの御指摘によりましておおむねそうでありますという御答弁でありまするから間違いないのでありまするが、もう少しこれをはつきりしておいて頂きたいと思うのであります。例えば市長が執行者でありましても市議会が立法をいたしまして條例をきめてかかるということになりますれば執行者たる市長はこれを執行せねばならん立場にありますのでこの條例の内容につきましては相当突こんだ研究をする必要があると思う。それが修正の狙いといたしまする国家的の見地から鉱山局長の同意を最終的な結論に必要とするというような形からできております以上、この條例には恐らく禁止或いは制限等の條項を含む條例は作るべきじやないと思うのでありますが、併し自治体のことでありまするから、立法者がさように考えましてもそういう事態が起らないということは保証はできないと思います。それは将来の大きな問題を包蔵する性質のものであると思いまするから、もう一度この條例のうちには手続をきめるだけであつて、この法律が謳つておりますところの制限若しくは禁止というようなことは條例には含むものでないということについてはつきり御答弁を願いたいのであります。
#57
○衆議院議員(遠藤三郎君) 條例自体は禁止、制限をすべきものでなくして、條例の手続に基きまして具体的な禁止、制限の処分をする。この禁止、制限の処分をする場合には通産局長の同意を得なければ処分してはいけない、こういうような建前でございますから御質問の趣旨の通りだと存じます。
#58
○石川榮一君 この條例の解釈につきまして立案者と私どもの意見は一致するのでありますが、法制局長はこの條例の定めるところという解釈のうちに立案者並びに私どもの主張するのと同じような見解をとつておるのかどうか、法制局長の責任ある御答弁を願いたい。
#59
○法制局長(奧野健一君) この第三條によりますと、禁止、制限の処分をするのは飽くまで執行者である市長であることが明らかでありまして、條例はその禁止、制限の処分を行う手続、或いは場合においては一般的な基準といつたようなものを定め得るかとも思いますが、條例自体によつて禁止、制限を直接規定することはこの三條の違反でありますのみならず、三條の二項によりまして若しそういう直接禁止、制限が條例でなされたといたしますと、二項が働かなくなつて執行者が通産局長との同意を得るという余地がなぐなつて参りますことから考えましても禁止、制限の処分をなすものは飽くまでも執行者に保留さるべきものであるということは明らかではないか。従いまして條例によつて直接禁止、制限をいたしますならばこの法律違反の條例ということになつて、條例が効力がないということになろうかと思います。
#60
○石川榮一君 法制局長の見解は頗る明快でありまして、我が意を得たものと考えますが、若しこれに反するようなことがあれば失効であるというお話でありまするから間違いないと思いますが、更にはつきりしておくという建前から、そういう過ちを犯させないという建前から、「條例の定めるところにより」というこの文を條例の定むる手続により、特に手続ということを謳つておいたならば、将来そういう間違いが起り得ないのではないかと思いますが、提案者は将来のことを予見せられまして、「條例の定めるところにより」とあるを、條例の定める手続により、と修正をすることに御考慮を払つて頂くことができるかどうかをお尋ねいたします。
#61
○衆議院議員(遠藤三郎君) 只今のお尋ねでございますが、條例の定むる手続により、単なる手続でなくて、提案者のこの本案の考えておりますところは、こういう場合には制限、禁止をすることができる、但し実際執行者が禁止する場合には通産局長の同意がなければ禁止ができない、こういうふうな建前になつておりますから、手続という言葉では少し足りないのじやないかと、こう思つております。
#62
○石川榮一君 私は執行者が権限があるのでありまして、その執行者が仕事をする上においてのその運用するための條例であろうと思いまするから、そういう間違いは起らないと思いますが、民主的な、いわゆるはき違えた民主議会が誤まつてそういうことを起しますと、ややもすると紛擾を将来に残すということもあり得ると思いますので、この点につきまして必ずしも私は手続ということを入れよとは言いませんが、そういう点を特に御注意を願いまして、立案者におかれまして御注意を願いまして、過ちなきを期するよう、特に遠藤先生は伊東市に深き関係がありますのですから、その点を十分に御注意をしておいて頂きたいと思います。
#63
○衆議院議員(遠藤三郎君) 承知いたしました。
#64
○石川榮一君 私の質問は終ります。
#65
○前田穰君 この問題に関しまして一昨日でしたか、二点お伺いして、私満足しないまま終つたのでありますが、丁度本日先刻来今の石川委員とそれから厚生委員の代表の大野委員の御質問、私の質問と全然同じことなんです。ですから重複の部分は避けたいと思いますが、私も先ず石川委員の質問に関連して先にお伺いしたいと思いますが、私もこの三條の條例というのは法制局長の見解を求めて、多分そういう御見解だろうと考えて手続という字を入れるべきでないかという疑問を持つておつたわけなんです。只今提案者の御意見によりますと、手続ではないと、こういうことでありますが、手続でなくて、又実態、禁止若しくは制限するということの規定でなくて何が残るのでありましようか。その点を一つ明らかにしておきたいと思うのであります。と申しますことは、私は採掘の許可というものは、国の権能だということを超越して、ここで條例できめるのでないだろうとこう考えるので、もう一つは鉱業権者が採掘をするのは施行案を作つて、そうして通産局長の許可を得ると、そうして仕事を始めるのであるが、一体この禁止なり制限なりはどの段階で割込むのかと、こういうことの私は疑問を持つている。だから実際問題としてこれがどういうふうに処理されるのだということをはつきりさしておくということが非常に必要なんじやないかと思うのであります。
#66
○衆議院議員(遠藤三郎君) 只今の御質問でありますが、條例としましては例えばこの地域はこの地域で採掘をし、或いは土石の採取をすることは禁止することができる、一定の手続によつて禁止することができるという條例をきめまして、その具体的な禁止を、処分をする場合にはその処分がよろしいかどうかということを通産局長の同意を得て禁止処分をする。同意が得られなければ禁止処分ができない。こういう建前の條例ができると思うわけであります。
#67
○前田穰君 法制局長に伺いますが、今のような趣旨の條例を出すことはどうなんでしようか。今の御趣旨は禁止区域をあらかじめ定めるというふうな御意見のように思うのですが、この地方自治法の規定は公共体の事務について條例を定めるとかいうようなことが書いてあると思うのですが、これは事務に属することなんでしようか。今お話の、今提案者の御説明のようなことは……。
#68
○法制局長(奧野健一君) 先ほど申しましたように、この一定の地域を定めてその地域は禁止の地域とするといつたような定めかたはこれは直接禁止する條例によつて禁止することになるのでいけないと思いますが、他の禁止制限をする手続をどういうふうにしてやるか、或いは利害関係人の意見をどういうふうにして聞くかといつたような手続は勿論でありますが、単に手続に限るかと言われますと、どういうものが残るかということになりますが、まあ少くとも非常に一般的な何らかの基準的なことを規定する、例えば法に著しき影響を及ぼす虞れのあるというような程度なんかについての或る一般的な基準についてもきめて、それに基いて禁止制限をするというようなことであれば、勿論禁止制限は執行者にあるのでありまして、その執行処分権を行う基準をきめるというのであればいいのではないかと思いますが、どういうことを條例として予定しておるか、ちよつと只今私としておかりかねる次第であります。
 なお地方自治法等の関係でありますが、この法律によつてこの法律の趣旨に副つた條例をきめ得ることをこれによつて与えられておるということも言えるかと思います。併し條例の内容としてどういうことを予定されておるか、今ちよつと直接立案に関係しておりませんので私からはお答えしかねます。
#69
○前田穰君 私はこの問題は温泉資源と、それから地下の鉱物との衝突した利害とでも言いますか、それをどう調和すべきかという問題で非常に具体的には困難な問題だろうと思うのであります。従つて伊東市の当局と、それから通産局の当局とがよほどうまく協力しないというとなかなか行かない。で、この條例のきめ方如何によつてはこの通産局のほうでまあ何と言いますか、言葉はいけないかも知れませんが、妙な気持を起される場合もあり得る、又逆のことを考えて見ますと、同意を求めて行つても、通産局はこれに応じない。伊東市の側から見れば当然応ずべきであると思うにもかかわらず応じないと、こういうようなことを市のほうから言えば懸念せられるわけであろうと思います。だからここのところは両方がよほどうまく協調し得るような法文の書き方をしておかないというと、あとでいろいろな紛争が起りやしないかと、かように考えますので、特にこの條例という言葉の意味なり書き方なりについて私考えて見たのですけれども、どうもこういうことは専門でないのでどう書いていいのだかわからない。ただ今石川委員から手続という字を入れたらいいじやないかと、非常に簡単明瞭なふうに思うのでお尋ねした次第なんでありますが、ここのところはもう少し何とか工夫すべきでないかというふうに考えるので、この條例という文字だけではどうも一〇〇%満足して本法案に同意をするような気持になれないということを申上げておきたいと思います。
 それから第二の問題、即ち補償の額の問題でありますが、これはもう確かに将来いろいろな紛議の因になりはしないかと、こう思うのであります。仮に金をいとわないとして、結局鉱業権を買収するということよりは、それは無論その鉱物資源を全部評価して買つても、後腐れのないという六カ月とか何とかという仕事を始める期限みたいなものがどうせありましようから、それで折角買つた鉱業権が消滅するといつたような危険がないという利益だけはありますけれども、併しながらそういうことをしておつては伊東市としては無論非常に財政的に困るわけでもありましようし、又こういう法律を苦労して作る価値がないと思うのであります。だからこれはもう少し何とか補償の額の算定方法について工夫をしておくべきでないか、かように私は考えるのであります。提案者の再考を促したいと思うのでありますが、如何でありますか。
#70
○衆議院議員(遠藤三郎君) 最初の第一点でありますが、この点につきましては、通産局長並びに通産当局と密接な関係をとりまして、條例の制定等についても通産当局の指導、法制局の指導を受けて、そうしてこの法律の趣旨に背かないような條例を作つて行きたいということを私は念願しておるわけであります。その点をまあ再三申上げておるわけであります。
 なお損害賠償の問題につきましてはいろいろ衆議院の法制局に研究をして頂きましたが、通常生ずべき損害と、こう書いておいて一応権利の保護もできますし、それから建前上すつきりして行くと、然らば通常生ずべき損害は何かという問題になつて来ますと、個個の具体的な問題についてここを掘るとか、あそこに道路をつけるとか、こういうふうな問題になつて来ますので、その具体的な問題に当つて、そうしてまあ常識的にきめて行く以外にはないのじやないかと、こういうことでこういう條文ができ上つたわけでありまして、そう莫大な損害が発生するとも考えておらなかつたわけです。普通の條文の作り方としては大体こういうような行き方になつておりますので、できればこれで一つお認めを願いたいと思うわけであります。
#71
○田中一君 僕は一点だけ伺いたいのです。まだほかのかたの質疑もあると思いますが、鉱区の所有者というものは現在ないと、伊東市が買収してしまつたというお話ですが、採石業者は相当あるのじやないかと思うのです。この採石業者はどのくらいあるか、おわかりになつておりますか。
#72
○衆議院議員(遠藤三郎君) 採石の関係は実は詳しいことはわかつておりません。何か一軒ぐらいあるとかいうことであります。大したことではありません。問題になつておりません。
#73
○田中一君 ここに土石とありますが、土や何か掘つている者があるのですか。
#74
○衆議院議員(遠藤三郎君) 多少採つておるところはあるかも知れませんが、大々的に採つておる人はないと思います。問題には全然今なつておりません。
#75
○田中一君 そうすると、今一軒くらいある採石業者並びに多少土を採つておるというものまでも禁止しようという意思があるのですか、それともそれは見逃すというつもりですか。
#76
○衆議院議員(遠藤三郎君) 温泉資源に大きな影響のない問題については、勿論それを禁止するとか制限するとかいう考えは全然ないわけであります。
#77
○田中一君 そうしますと、現在採石をしているという業者に対して、それ以上やつちやいかんというようなことを制限するように、まあ増掘とありますからそういうことになると思いますが、今お話を聞きますと、採石業者一軒ぐらいしかないと言いますけれども、私はそんなもんじやないと思うのです。例えば御承知のように道路を改修するにしても何にしても、砂利なり砕石なり要るのですがね。まあ海から持つて来れば便利な場合もありましようけれども、採掘したほうが安い場合もあるのです。殊に間知石なんというものはどんどん採つているんじやないかと思うのですが、現在ではこの法律が出てそういう業者に及ぼす直接の影響というものは今のところ全然ないというような見通しでいらつしやるのですか。
#78
○衆議院議員(遠藤三郎君) 今は私は大した問題はないと思つております。将来大掛りな非常に温泉の枯渇を来たすであろうといつたような、心配されるような問題になつて来ましたときに初めてこの問題が取上げられると思います。
#79
○田中一君 今大野君、石川議員、それから前田議員のような非常な懸念もあるので、條例がどういう形で出て来るか、無論それをこの法律が出てから作るのだということになりますから、今すぐに案を示せといつても無理だと思いますけれども、それは今日仮にこれが通つたとしましても、伊東市としては十分今までの質疑をよく意思を酌みまして、いわゆる法制定の精神を活かすようにして欲しい。又何かの機会があればそれをこの委員会にこういう條例を作つたということを提示することも妥当でないかと考えるのであります。
#80
○衆議院議員(遠藤三郎君) 御趣旨に副うようにしたいと思います。
#81
○田中一君 大体、若し質疑も終つた、ならばこの辺で……。
#82
○三輪貞治君 さつきあの條例の点でいろいろ御疑念があつたのですがね。條例そのものが法律の範囲内でということで事務手続をきめるんだということを書いてあるから、若しこの法律の範囲を越える場合は條例そのものは無効であつて、むしろその点はそういう場合が起つた場合にはその條例が無効なんだから懸念はないじやないかというように私は考えるのですが、法制局長さん、どうですか。又最後に通産局長の同意を得なければそれは実際にはやれないわけですからね。
#83
○法制局長(奧野健一君) その通りだと思います。
#84
○三輪貞治君 それから同じ地方自治法の條例のほうでは、都道府県と市町村の関係の條例については市町村の條例が都道府県の條例に違反する場合には無効とすると書いてあるわけです。国の法令については書いてないけれども、当然書いてなくても無効なんだというように考えるのですが…。
#85
○法制局長(奧野健一君) これは勿論憲法ではつきり法律の範囲内でのみ條例ができるということになつておりますから、法律に違背することはできないと思います。
#86
○前田穰君 今の何に関連しまして私の持つておつた疑問は、勿論鉱業法で国が採掘の権利を与え、それから鉱物を取得せしめるわけなんですが、ところがこの法律で、條例で禁止することができるということをこの法律で謳つた場合に、その鉱業法の国が権能を持つておるのだという法文と、この法律の條例で禁止することができるのだという法文とがどういう関係になるか、こういう点に私は疑問を持つておるわけなんです。
#87
○法制局長(奧野健一君) それは若しこの條例で禁止した場合はという意味なんですか。
#88
○前田穰君 そうです。
#89
○法制局長(奧野健一君) 私の解釈ではこの條例では禁止ができないと思つておりますが……。
#90
○前田穰君 禁止した場合です。條例にそう書いたら……。
#91
○法制局長(奧野健一君) 若し仮に禁止してもその條例は効力は生じないと思いますけれども……。
#92
○前田穰君 私のお尋ねしたのは、この法律でまあ授権というのは当らないかも知れませんけれども、條例にそういう禁止をする権限を与えていることになりやしないかと、こういう意味なんです。
#93
○法制局長(奧野健一君) この第三條では、禁止とか制限というその処分を條例ではできないという趣旨はもう明らかではないかと思うのです。
#94
○門田定藏君 私も最後に一つ、これまで鉱物の採掘について、伊東市と採掘業者との間に、多少温泉の関係の人たちと問題が起つたことがあるのですか。
#95
○衆議院議員(遠藤三郎君) これは大正年代から年中問題が出ておりました。で一番激しい問題になりましたのは昭和七年の鉱区の設定の問題でありました。そのときには伊東市はもう猛烈な反対をしましたが、到頭設定になりましてそれを遂に莫大な金を出して買収したというような経過になつています。その後は禁止区域を設けてもらいたいということを知事の名を以て土地調整委員会に申請をして、土地調整委員会の処分を受けると、こういう経過になつて、現在は喧嘩をしておるわけでも何でもありません。
#96
○門田定藏君 そうすると、その温泉の協会としては、温泉の湧出に差支えない採掘方法とか、或いは土砂にしても伊東市の観光の風致を損傷しない範囲であつたならばそれは問題ないのですか。
#97
○衆議院議員(遠藤三郎君) 全然温泉に影響のないところはこれは問題はないわけです。
#98
○門田定藏君 この問題について法制局長にちよつとお尋ねしたいと思いますが、若し採掘業者と伊東市との間にこの辺を採掘すれば温泉の湧出なりに支障が起るという温泉のほうでは問題がある、採掘業者のほうではこれはこの程度採掘したところで温泉の湧出には何ら差支えない、こういう問題が若し起つた場合、それを採掘業者のほうが差支えないと言うし、温泉業者のほうは差支えありという問題が起つた場合、或いはこれは法廷で問題でも起つた場合に、政府から実際を調査してこのくらいなら採掘を継続しても温泉の湧出に差支えないということを実地の検証をすればいいとか、或いはその上掘つたら、これを実行したらよくないとかいうことを政府で何とか決定してこれをきめるということができたらいいじやないですか。法制上これはどう考えるのですか。
#99
○法制局長(奧野健一君) 現在のこの法案の状態から行きますと、若し執行者が温泉資源の保護に著しい影響を及ぼす虞れのないものをあるものとまあ仮に認定して禁止制限をいたしますならば、その処分を受けた鉱業権者がそれに不服であれば、これを禁止、制限の処分の取消、変更を裁判所に求めることができるのでありまして、そうして裁判所におきましては実地検証等によつて、果して著しい影響を及ぼす虞れがあるかどうか、従つて市長の禁止、制限が適法であるかどうかということを内容調査する権限はあると思います。併しその場合にはこのままでは政府がそれに関与するという途はちよつとないかと思います。ただ最近の森林法等の例によりますと、そういう場合に土地調整委員会に不服の途を与えているような例がありますが、そういつたような又立法でも出しますならば、政府のほうでそういうことに関与する場合が出て来ると思います。
#100
○門田定藏君 私も大体、法律の今素人でありますが、余り抽象的で私にもぴんとせんのでありますが、若しそういう温泉業者と採掘業者との間に問題が起きました場合に今法制局長から御説明があつた通りですが、それでは政府のほうでこれは差支えないとかあるとかというだけを技術的に、これを科学的にはつきり証明させて、何からやつて、これは差支えないということになれば継続してもよく、差支えあるということがはつきりすれば採掘はできない。これはこうしたもつとはつきりした明文を書いたらどうですか。
#101
○衆議院議員(遠藤三郎君) この修正案で通産局長が同意しなければ禁止、制限をすることができる。通産局長が差支えないと思えばこれは同意と、差支えあると思えば同意しない、こういうようなことになりまして、最後の決定は政府がするというような建前になつているのであります。鉱業権の監督庁たる鉱山局長がやる、こういう建前になつておりまして、そこのところは一応そういう規定になつているわけであります。
#102
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#103
○委員長(廣瀬與兵衞君) 速記を始めて。
#104
○石川榮一君 先ほどのいわゆる條例によるという場合が大きく私も心配されるのですが、今までの質疑応答によりまして明快にわかつたわけであります。これに対する鉱山局長の意見をはつきり局長からお答え願いたい。
#105
○政府委員(松田道夫君) 昨日も鉱業法の三十五條を御引用になりましてこの法律との関係を、鉱業法との関係をお尋ね頂きましたときに、事務的に考えますと、鉱業法、更には土地調整委員会の運用によりまして十分目的は果せる、従つて特にこういう法律がなくてもうまくやつて行けるであろうと当局は考えますと申上げたのでありますが、ただ現在の段階におきましてこの法案が通過いたします、そうなりますと、鉱業法だけでいいと申しました趣旨は、通産局長がこれの関連した権限を持つております上に、一章の「左の処分」というものと両者の別になることを実は恐れるという点が反対な気持を事務当局が持ちました理由の一つでございます。そういう場合に同意ということで両方の関連が結ばれましたのでその点は止むを得ないと存じますが、含もたびたび出ました今の條例の点でございますが、これについての私の意見を述べろということでございますけれども、非常にデリケートな細かい議論になりまして恐縮でございますが、いろいろ御意見なり御質問などを伺つておりまして私の気にかかりますことは、例えば條例でこの地域については市長の許可を受けなければならないというふうな條例自体の中にそういうことが書き込まれて、許可処分、不許可処分は市町村長がおやりになるのですけれども、條例そのものでこの地域については市長の許可を受けなければならないという條例が仮に出たといたしますと、これは一例でございますが、許可処分にかけたこと自体がすでに制限というふうに私は解釈いたすのでございます。そういう意味の制限すらもこの條例には書けないのだということがはつきりいたしますと、同意ということでパイプを繋ぎましたゆえんが活きて来る。又それがパイプで繋ぎました意味がなくなつて来る。例えば許可を受けなければならないという條文が條例の中に織込まれまして、許可を申請いたしましてもなかなか許可されない。不許可処分がございますと、不許可処分をされるときには通産局長の同意ということになりますけれども、不許可処分をされないその地域については許可を受けなければならんという制限のしつ放しということも非常に悪く考えますとあり得ますので、そういう意味も私の感じでは許可処分にかけること自体も制限というふうに考えまして、今日ここでいろいろ御意見、御応答のございました中の制限という字句の中にはそういうものも入る。従つて條例ではそういうことも書かない。又書けば法制局長の御意見のように無効だということをはつきりして頂く必要があるだろうかと思います。特にこういう点で心配いたしますのも、私も法律のことはよくわかりませんけれども、條例そのものが仮に法律違反だということの解釈を我々が仮にとりました場合に、その無効判決をしてもらえるであろうか。そういう訴願、訴訟と申しまするか、そういう、外の点が実は私不勉強でよくはわかりませんが、途が開けていないのではなかろうかと考えますので、鉱業権者なり、或いは採掘業者なり、そういうのがそういう仮に間違つた言い方だと、法制局で、更にここで討議された條例が出ます場合の救済方法も考えなければならないという点から制限、又は禁止、露骨に制限又は禁止でなくして、いわゆる法理論的に申しまして制限、又は禁止の内容を持たなければ実質上そういう制限、禁止を課するような條文は條例の中に入らないということをはつきりして頂かないことには同意ということで折角結んで頂く趣旨が没却されるというふうに考えます。
#106
○衆計院議員(遠藤三郎君) 只今鉱山局長のお話でありますが、その点は実質的に制限、禁止する場合にはどういう形式になるということを言わないで、形式から離れて通産局長の同意を受ける、こう考えますから、その点御了承願いたいと思います。なお條例等を作る場合には、私も実際は素人でありましてよくはわかりせんが、通産当局に御相談いたしして間違いのないようなものを作りたいと、こう思つております。
#107
○石川榮一君 大体鉱山局長の懸念されるところはわかりました。私どもも同じような感じを持つているわけでありますので繰返して申上げますが、各議員の質問は主としてそこに集中されているようであります。そういう観点から考えして、委員並びに当局等もその條例というものについては心配をしているのであります。ここで立案者と委員との間に一応意見が一致いたしました場合は、勿論法律上の解釈ではさように解釈されるでありましようからいいのでありますが、この鉱山の採掘なんというものはややもすると山師的なものも出て参ります。少しゆるんだ市條例を公布しすると、それに対しして種々な利権屋がいわゆる鉱山業者、それらの隙に乗じしていろいろのたくらみをするということもあり得る。こうなりますと市当局は却つて迷惑するということもありますので、むしろこの際立案者は成るべくこの條例に対してははつきりしたいわゆる手続だけを規定するものであるということにしつかりした見解を立てておきませんと、むしろあとで市当局が困るということが起きて参ると思いますが、そういう点については十分な御注意を頂きたい。附言いたして申上げます。
#108
○衆議院議員(遠藤三郎君) 承知いたしました。
#109
○委員長(廣瀬與兵衞君) 別に御発言もないようでありますから質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○委員長(廣瀬與兵衞君) 異議ないものと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。…別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#111
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。伊東国際観光文化都市建設法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの御挙手を願いす。
   〔賛成者挙手〕
#112
○委員長(廣瀬與兵衞君) 全会一致でございす。よつて本法案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長の口頭報告の内容と事後の手続は例によりして委員長に御一任を願いたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○委員長(廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。
 次に本法案を可とされたかたは成規の手続により順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    田中  一 石川 榮一
    島津 忠彦 前田  穰
    深水 六郎 門田 定藏
    三輪 貞治 東   隆
#114
○委員長(廣瀬與兵衞君) 本日はこれを以て散会いたします。
   午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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