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1951/05/16 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 決算委員会 第24号
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1951/05/16 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 決算委員会 第24号

#1
第013回国会 決算委員会 第24号
昭和二十七年五月十六日(金曜日)
   午後一時三十四分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     岩男 仁藏君
   理事
           長谷山行毅君
           飯島連次郎君
           小酒井義男君
           棚橋 小虎君
   委員
           郡  祐一君
           瀧井治三郎君
           西山 龜七君
           宮田 重文君
           伊藤 保平君
           常岡 一郎君
           栗山 良夫君
           小林 孝平君
           小林 亦治君
           菊田 七平君
  政府委員
   林野庁長官   横川 信夫君
   郵政省経理局長 中村 俊一君
  事務局側
   常任委員会專門
   員       森 莊三郎君
   常任委員会專門
   員       波江野 繁君
  説明員
   水産庁漁政部協
   同組合課長   浜田  正君
   郵政省大臣官房
   資材部長    大塚  茂君
   郵政省経理局会
   計課長     牧  光雄君
   会計検査院事務
   総局次長    山名酒喜男君
   会計検査院検査
   第四局長    大沢  実君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十四年度一般会計歳入歳出決
 算(内閣提出)第十二回国会継続)
○昭和二十四年度特別会計歳入歳出決
 算(内閣提出)第十二回国会継続)
○昭和二十四年度政府関係機関收入支
 出決算(内閣提出)第十二回国会継
 続)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岩男仁藏君) これより決算委員会を開会いたします。
 昭和三十四年度一般会計歳入歳出決算ほか二件を議題といたします。本日は農林省所管のうち林野庁関係の批難事項、即ち第四百九十号より第五百一号までと、第五百三号を問題に供します。但しこのうち第四百九十八号は、食糧庁の関係事項として前回質疑を終了いたしておりますので、これは省きます。先ず專門員の説明を願います。
#3
○專門員(森莊三郎君) 薪炭需給調節特別会計につきまして一般的な説明が検査報告の百十五頁に出ておりまするし、これに対する政府側の説明書の中に、第七十七頁に政府からの弁明が載つておりまするが、元来この特別会計は二十四年度限りでもう廃止されたのでございまするから、只今では残務整理中というようなことになつておるのでございます。先ず四百九十号の所には收納未済が十億円以上にも上つているということが指摘されておりまして、政府からの答弁が説明書の七十八頁に詳細に記されてある次第でございます。これにつきましては、二十三年度の検査報告の五百一号というのに大体これと同じようなことが出ておりましたが、そのときは徴収の決定がまだされていないものが多いということが指摘されておつたのであります。今回はその事情が変つて、よく整理したと見えまして徴收決定未済という文字はもうなく、ただ收納の未済が十億円以上にも上つておると記されているわけでございます。
 それから次に四百九十一号でありまするが、これはこの特別会計におきまして支拂の必要上借入金をすることがありまするが、それに限度が法律によつて定められておる。ところがその限度を超えて借入がなされたものがある。その日数を調べると超過した日数は二百十九日になる。そうしてその金額は、日によつて勿論大小はありまするが、一番大きいところを見ると九億円にも上つておるということであります。同じ事柄は二十三年度の検査報告の五百八号というのにも指摘されてあつたので、こぎいます。ここでちよつと考えて見たいと思いますることは、この特別会計それ自体といたしましては、もはや二十四年度限りで廃止されておるのでありまするから、問題は将来にはないわけでありまするが、ただ政府一般の処置、かくのごとき事態が起つた場合に、ほかの方面で起つたならばそれは一体どうすべきであろうかという点を考えて見ますると、法律改正という処置を即座にとるべきか、それとも政府の責任で支出を続けるというようなことをやつておるべきものであろうか、将来の問題として一応考えて見ることが必要ではないかと思われるのでございます。
 次に四百九十二号は、横持料とか増加手数料とかいうような名義で普通に支拂うべき料金以上のものを支拂つたのが不当だという批難でありまして二十三年度の検査報告の五百六号及び五百七号に分けて同じことが指摘されております。これに対する当局の弁明書を見ますると、当時木炭価格の決定に実は多少の無理があつたこと、それから当時大都会などにおきましては燃料に非常に困つておつたものでありまするから、是非とも薪炭類を集めなければならないというような必要に迫られておつたこと、それらの事情のためにこういうふうにするよりほかに途がなかつたというような意味の弁明でございます。
 次に四百九十三号から四百九十五号に至るものは、予算の経理が面白くないということでありまして、架空の名義で支拂つたものがあるとか、手数料の支拂方がよくないとか、自動車の貸付料の徴收が面白くないとかいうような事件が指摘されているのでございます。
 それから次に四百九十六号は、薪炭などの現物の不足が相当ある。結局それだけ国損を生じたものであるという御指摘でありまして、これと同じ事実は二十三年度の検査報告の五百九号に掲げられております。
 次に四百九十七号は、職員の不正行為が一件指摘されているのでございます。そのあとに四百九十九号から五百一号までありまするが、これは支拂を誤つて拂つたとか或いは拂い過ぎをやつたとかいうようなことが指摘されているのでございます。
   〔委員長退席、理事小酒井義男君委員長席に着く〕
 それから五百三号のほうは、これは種類が変りまして、国有林野事業特別会計に属する事柄なのでございまするが、物品の拂下げを正規の手続によらないで現品を引渡すとか、それから又買受希望者から現金をば仮に受取るといつたようなふうのことをやりました。それから仮受取金の一部を事業資金に立替えて使つたとか、なお残額は検査院の検査の当時には、現金又は銀行預金のような形になつておつたとかいうようなことであります。これだけが林野庁関係の批難事項なのでございます。
#4
○理事(小酒井義男君) それでは次に会計検査院及び林野庁当局で特に説明を要する事項がありましたら御説明を願います。
#5
○説明員(大沢実君) 先ほどちよつと申上げようとして遅れましたのでありますが、四百九十一号の法律に違反して資金を借入れたもの、この事態はすでに二十三年度検査報告にもありまして御審議を願つた件でありますが、こうした事態を防ぐのにどういう方法を講じたらよかろうかということについて、先ほど専門員からも御意見がありましたのですが、会計検査院として考えますることは、薪炭特別会計自身がすでに消滅してしまつたので問題はありませんが、こうした特別会計で借入最高額をきめておつて、どうもそれでは仕事ができない、もう少し金が要るという場合どうしたらいいかと言いますと、これは普通の営業会社であれば、又その借入の枠を殖やしてそれでやるということも考えられましようが、特別会計として国の予算、決算の制約を受け、而も法律によつて最高額をきめられるというような場合には、どうしてもそうした場合には、或いは臨時国会の召集を申請されてでもこの借入最高額というものを増額する必要があるのではなかろうか。その増額をせずして、こうした事態がいつまでも続くということは妥当ではないのではないか。これは実際問題として急にするということは困難な場合もありましようが、大体において仕事の量というものは相当早目に予見できるのではなかろうか。成るべく早くそうした手を打つて最高額の引上げという法律措置を講ずる、こういうことはどうしても必要ではなかろうか、さよう考える次第であります。
#6
○政府委員(横川信夫君) 只今会計検査院から一般原則的なお話がございましたが、当時の資金借入の枠が法律でさめられておりましたのは五も五億であつたのでございまして、政府が特別会計を設けて生産をされたものはどうしても買入れなければならないという義務を持つておつたのでございまして、予定は百四十五万トンの木炭を買入れるということになつておつたのでありますが、たまたま二十四年度におきまして非常に増産をされまして百六十七万トン出て参つたようなわけなのでございます。生産者といたしましては、生産いたしたものを政府で買入れるという約束、保証をされて生産をしたのでありますので、どうしても買上げをしてくれというようなことを非常に要求いたして参りました。止むを得ず只今の御批難を受けたような措置をとらざるを得なかつたのであります。誠に遺憾の次第でありまするが、二十四年の十二月に予算を編成いたしましてすつかり清算ができたのでございます。この薪炭特別会計全般につきまして、御承知のようにこの特別会計は昭和十五年から初めて行われ出した、新たに設けられました特別会計でございまして、戦争中にずつとこの特別会計を続けておつたのでございます。いろいろ職員の不足や、又職員の訓練の足りない等の関係がありまして、この十一件の批難事項を頂いておりまするように非常な手違いをいたしまして、いろいろ国損を来たし、又需要者にも非常な御迷惑をおかけいたしましたことは誠に遺憾に考えておるのでございまして、当時の責任者もそれぞれ訓戒等の措置を受けておるのであります。なおその後引続きまして只今まで整理をいたしておるのでございますが、でき得まするだけ国損を少くするようにということで、五十四億七千万円を一般会計から繰入れして頂いたのでございまするが、清算の結果、約六億程度の黒字を出しまして大体整理を終つておるのであります。債権につきましては、只今大蔵省におきまして債務者から取立をいたしておるような状態であります。
#7
○小林亦治君 四百九十号ですが、これは木炭事務所の関係のようなんですが、未収金がなお十一億五千五百何万となつておりますが、この措置が現在どうなつておるかですね。
#8
○説明員(浜田正君) この特別会計につきましては只今長官が説明しましたように、債権、債務並びに現物不足、薪炭の整理等も済みまして、債権の分だけ残りましたので、それを二十四年の九月末現在で以て大蔵省の財務局のほうに全部所管替えをして、取立をしてもらつておるわけでございます。そこでこの数字が出ます二十五年九月末現在、収納未済十一億五千万円、これが更にその後の清算の進行によりまして十三億九千万、約十四億という金になりまして、そうしてそれの取立が始まつて現在、大蔵省に昨日聞きましたところが、現在残つておるのが十億四千万円でありますから、差引三億五千万円というものが取れたという事情であります。
#9
○小林亦治君 この説明書は七十八頁に詳細が出ておるのですが、この七十八頁の四百九十号の事項の最後に、当時の責任者に対してはそれぞれ嚴重な注意並びに訓告を與えた。この責任者というのはどういうような者であつて、この注意の程度はどういう内容の注意を與えたかということが一つ、それから昨年度も私は決算委員会で政府に御質問申上げたのですが、一体訓告なんという行政罰があるのかないのか。行政法上の処罰であるかどうか、その性格を承わつておきたいと思うのです。
#10
○政府委員(横川信夫君) 当時の責任者でありまする林野庁長官及び担当の部長でございます林政部長、薪炭課長等に対しましては、農林大臣から戒告を受けております。なおそれ以下の担当者につきましては、注意を與えておるわけであります。
#11
○小林亦治君 この木炭事務所が一般には伏魔殿と言われておるほどいろいろな事犯があつたんです。今伺いますというと、末端の責任者に対しては極く軽い程度の注意を與えたぐらいに伺つたんですが、これを仔細に堀下げて見ますと、犯罪になるものがたくさんあろうかと思うのであります。上司のかたがたはいろいろな事務上の義務的な訓告或いは戒告ということで済むかも知れませんが、問題は末端の木炭事務所長と称する者、或いはその前後に事務を担当しておる者と業者との間にたくさんな不正事実を耳にして参つたのであります。そういうことに関しては手を加えられたかどうか伺いたいのです。それから今訓告に対する説明を求めたのですが、戒告とおつしやつたのですが、いずれが本当か、戒告なり、訓告なりがこの行政上の一つの処分になるのかどうか、それを伺いたいので先ほど御質問したのです。
#12
○政府委員(横川信夫君) 御質問の末端の木炭事務所長等の処分につきましては、只今資料を持つておりませんのでここで申上げることはできません。いずれ書類を整えましてお答えを申上げたいと存ずるのであります。訓告であるか、戒告であるかという御質問でありますが、これは戒告が正しいのでありまして、公務員法による行政処分でございます。
#13
○理事(小酒井義男君) ほかに御質疑ありませんか。御発言がないようですから、林野庁関係の所管事項は質疑を終了したものと認めて、次の郵政省所管事項に入りたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○理事(小酒井義男君) それでは郵政省所管事項に移ります。
 それでは先ず検査報告の百二十九頁、郵政省決算事項について総括的の記事が相当詳細に記されておりますが、これについて検査院のほうから御説明を願います。ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#15
○理事(小酒井義男君) 速記を始めて。それでは検査院のほうから御説明をお願いいたします。
#16
○説明員(山名酒喜男君) 郵政事業特別会計の総体の説明を申上げますが、郵政事業といたしましての収入の決算のほうから見ますというと、予算に見積りました場合に対しまして、決算のほうでは書状の利用金額が高くなつたということで、書状の利用者が非常に少くなつて、葉書のほうに移行するという点において、歳入のほうが予算額に対して相当減収になりましたのでありますが、さような現況におきましては、歳出の節約というものを相当考えて行かんとならんわけでありますが、その歳出の方面において、当該年度において買わなくても済むではないかといつたようなものを当該年度に買われておりましたり、又総体としての金の効率という点から言つて、どうかと思われるような点も、あと不当事項で述べますようにございまして、歳入歳出とも見合の関係において歳出のほうとも相当締めて行かなければならん状態にあつたわけでございますので、さような点についてのこちらの所見をそこで表明しているわけであります。それからかような企業会計におきましては、物品の経理というものは、金銭の経理と同様に重視をしなければならんのでありまして物品の方面におきましての貯蔵物品の在庫量並びにすでに決算をいたしました事業品の在庫量を見ますというと、いずれも本省において計画しておられまする一定標準在庫量を超えて経理をされておりますので、従つてそこに物が寝て、死んでいるということになりまして、その物についての保管費用なり、或いはその物を貯蔵する場合におけるいろんな品痛みとか、或いは又それの保管における手違いにより毀損を生ずるといつたようなことも考えられますので、資金の効率的な利用、及び物品の保管といつたような面から、かような点についての注意を更に届かさなければならんのではないかという点を第二点に言つております。第三点といたしましては、非常にたくさんの現業局、分課を持つておられまして、その出先における現金の出し入れが非常に大きな金となるわけでありますが、出先の窓口における現金の出納をいたしておりまする郵便局の事務員等においていろいろと金の出し入れに関する不正事項が起つているので、更に一層監督責任及び当務者の責任観念を強調する必要があるのではないかということを申しているのでございます。
 それから簡易生命保險及び郵便年金事業につきましては、やはりこれは保險事業について見ますというと、歳入が予定に対して相当減つておりますのは、これは保險の解約等が予想外にありまして、保險掛金が入つて来なかつたことが相当不足の大きな要素をなしているのでございますが、又募集目標を達していても、募集が相当、まあ私のほうで見ますというと、そのときの募集目標を到達しようというので到達したが、その次の掛金の拂込のときにはもう解約の申出があるといつたようなことで、掛金が総体として少くなるというようなことで、予定額に行かなかつたのでありますが、さような点では保險事業の確実な運営ができないのではないか。従つて相当確実な保險の募集を企て、又少額保險になりますと、それのいろんな諸経費が法定保險料率では賄いきれませんので、高額なものを募集しないというと、保險料率というものが不経済になるといつたような点で、良質で高額な適度の保險契約の獲得が望ましいと申しているのであります。それから法定保險料率は大体一八%ちよつと、一九%足らずでございますが、実際に郵政事業特別会計に繰入れておりますところの保險事業の委託費は四三%になつておりまして、一挙に法定料率まで下げるということはなかなか困難ではございますが、募集員に対する手当の額なり、或いはその支給の方法を毎月切つてやるとかいつたようなやり方によりまして、この委託事業の委託経費をできるだけ節約する方向に持つて行く必要があるんではないか。それから又短期の保險料率につきましては保險料が全額使われてしまいまして、将来の保險契約の維持費に繰延べて行く方法をとつておられませんので、さような点においての経理になお検討の必要があるんではないかといつたようなことをそこに書いているのでございます。それから又保險料の收入金が予算に対しまして減つて参りますので、郵政事業特別会計に事業委託経費として繰入れます金額も、その收入の見合で減らして繰入れて行くべきじやないか。即ち決算繰入をすべきであつて、初め予算に組んだままということで、支出のほうへ、事業委託経費のほうへそのままお出しになると結局アンバランスになる。收入金が少くなれば、收入に伴う事務も少くなるのだから、従つてその收入事務を取扱う郵便局の窓口における事務費としては保險事業のほうから繰入れられる金も勢い比例的に小さく持つて行つていいんじやないか。即ち調整的な措置が事業運営について望ましいのじやないかというような意見表示をいたしております。年金勘定におきましても大体同様なことが言われるのでありますが、なお不当事項の個別につきましては、その際御説明申上げます。
#17
○理事(小酒井義男君) 次に本件について郵政省から説明を加えられる事項がありましたから説明を願います。
#18
○政府委員(中村俊一君) お許しを得まして、只今の検査院のほうから御説明のありましたことに関連いたしまして、郵政省といたしまして少しく御説明をさして頂きます。
 おつしやいました第一の予算の收支を合せて、收入が減ればそれだけ支出のほうで節約もし、或いは又物の買入れも差控えるべきだ、こういうことは誠にその通りでございまして、郵政省といたしましては、いわゆる監督行政の官庁でない、事業官庁として独立採算ということを要請されておりますが、勿論そういうふうにいたしているのでありますが、先ほどもございましたように、二十五年に料金改訂をいたしまして、その際に葉書を二円据置き、それから封書を八円というふうに改訂いたしましたために、今これはいろいろ政府の政治的な方針もございまして、そういうふうになりましたのですが、この二円と八円との比率は、まさに四倍でございます。従来は大低葉書と封書との割合は一対二というふうな割合でございましたが、こういうふうに相成りましたために、予定收入が、一般の御利用が葉書に集中せられる傾向にありましたために、封書がそれだけ利用減になるということで歳入が減つたのでございます。従いましてそれに対応して、勿論最初にきめておりましたところの予算の支出をそのまま実行したのではないのでありまして、收入の限度内で歳出のほうを切り詰めて決算は收支を合わせたのでございます。まあそういう特殊の事情がありまして、予定の收入を挙げ得なかつたということは事実でございまして、この点申上げておきたいと思います。
 それから第二番目の金銭と物というものを、如何にも物の方を少し軽視するところの傾向があるのでないかというような御注意でございましたが、これもそういうことがあつてはならんということは、私どもも重々そういうつもりで仕事をしておるのでございまして、郵政省におきましては、御承知のように、紙の官庁とも言われるくらいでありまして、相当紙を使いまして、又従業員が現業でありますために、いわゆる被服、繊維、こういつたものも相当使いますのでこういうものの出し入れ、購買、配給ということに対しまして愼重なる注意を拂つてやつておるつもりでございますが、ここにいろいろ御指摘がございますような事柄が起つておりまして、大変恐縮しておる次第でありますが、勿論物品につきましても、物品会計の命ずるところのそれぞれの法定の機関を設け、又取扱につきましても所定の法規に準拠いたしまして、決して金銭よりも物を軽視するというようなつもりはございません。今後とも気を付けて参りたいと思つております。
 次に第三点の保險の問題がございますが、丁度この二十四年当時は、御承知のように、インフレの高進期でありまして、保險の計画募集の目標というものと実際との間に相当食い違いが参りまして、剰余金が出るものが出ないで、むしろ責任準備金のほうの予定が五億から赤になつた、こういう実情に相成つたのであります。これにつきましては、お示しのように、少額保險というものは相当これは手数がかかるのでありまして、この点につきましては、その後少額保險の高額への、いわゆる普通乗り換えと言われておりますが、国会の御承認を受けまして、少額保險を打切つて高額へ乗り換える、こういう法律を制定しまして、少額契約というものを整理いたして合理化して参つておるような次第であります。又高額保險をとつてできるだけ手数を少くする、こういうことも私ども念願いたしておりましたのでありまして、この点も少額の保險の整理ということと併せて、同時にそれを高額のほうへ切換えて行くということにいたしたわけであります。で、いわゆる一般民間で少額保險の乗り換えと言いますのは、郵政省と同様でありますが、いわゆるその少額保險の解約をしてしまうと、解約還付金というものを差上げて、そうしてその還付金によつて新らしい保險に入つて頂く、こういうことでありますが、この少額の契約打切りの際に還付金を、掛金だけは少くとも確保してお返しする、こういうことにいたしますと、いわゆる少額契約を乗り換えたために、折角拂い込んだ保險金も返してもらえないという、一部民間にはそういうところもあつたようでございますが、そういうことでなしに、割合にこれは好評裡に、最初は千五百万件、翌年は千七百万件というような好成績を挙げまして、一応その目的を達して今日に至つておるような次第であります。お示しのように、この保險会計の健全なる運営をするという点から、お示しのようなことはそういうふうなことでやつて参つておるわけであります。それから最後に、保險特別会計から郵政特別会計に対しまして保險事業を運営するための経費を繰入れておるんでございますが、この繰入れた保險料の、保險料に対するいわゆる事業費附加率、これの率に相応して増減したらどうかと、こういうお話がございましたのでございますが、これは勿論一般の理論としては誠にそういうふうにスライドさせるということがこれは理想であろうと存じます。ところがそのままに実はやりにくいという事情があります点だけを申上げておきたいと思います。と申しますのは、大体この保險の運営の大部分を占めますものは、七〇%を占めますものはこれは人件費でございます。従つてこの人件費というものは、勿論保險の募集目標というものを恒久的に減少いたしますならば、これはもうその定員を削減いたしまして、それに対する人件費というものは少くて済むのでございますけれども、そうでなくしてたまたまいろいろな社会情勢等によりまして、予定通りに行かなかつたという事柄に対しまして、それと同じような、減少の率に従つて事務費の繰入れを減少させるということは、固定費であるところの人件費というものが相当大きな幅を占めておるということから、相当むずかしい点があるということを申上げておきたいと思います。その点につきましては、検査院のほうにおかれましても、急速にそういうことをすることは無理であろうということは、ここにお認め下すつておる通りでございます。なおそのほかの点につきましてはあとで申上げたいと思います。
#19
○理事(小酒井義男君) 次に批難事項第五百十号から第五百二十九号までを一括して問題に供します。先ず専門員から説明を願います。
#20
○專門員(森莊三郎君) 五百十号から五百二十九号までは物品に関する問題でありまして、その買入れ処分、保管などについていろいろ不当な事件があるということを検査院から指摘されました。政府からの弁明書にも、今後は十分注意をいたしますということが先ず最初に答えられてありまするが、その一つ一つの事件を見ますると、先ず五百十号から五百二十号までを一括いたしまして、物品の調達及び処分当を得ないものと題されております。即ち購入の時期が適当でなかつたというものが五百十号でありまして、むやみやたらに多量に購入をしたというのが五百十一号、十二号、十三号であります。それから不適当な品物を買入れたというのが五百十四号、差当り要らないような、不急の物品を買入れて在庫品となつているものというのが五百十五号、十六号、十七号であり、それから物品の買入れ方が、値段が高過ぎたというものが五百十八号、それからいろいろの書類用紙など、不用品を処分するに当りまして、まだ使えるものをばむやみに処分をした、行き過ぎがあつたという問題が五百十九号、五百二十号であります。いずれもそこに書いてありまする通りの比較的わかりやすい事件でございまして、又当局からのお答えにも、それぞれ誠に遺憾なことであつたが将来は十分注意をするというふうに記されておるのであります。ただここで少し考えて見たいと思いますることは、五百十二号の点でありまするが、五百十二号は、タイプライターをむやみにたくさん買入れた、検査院の検査のときには相当使わないものがたくさんあつたということでありまするが、当局からの説明では、その後ほどなく地方貯金局における分課の増置に伴い、その大部分は現場へ拂い出して使用しているというふうに書いてありまするが、これが過大な購入として指摘されておりまするので、どういう事情があつたものかと非常に疑問を感ずる次第でございます。
 それから次に五百十一号と五百十三号でありまするが、これらはいずれも必要以上の分量の品物を買入れたのでありまするから、その点から見れば確かに過大購入には違いない、元来郵政省におきましては、五百二十一号及び五百二十二号などに指摘されておりまする通り、むやみにたくさん物を買入れて貯蔵品をたくさん持ち過ぎておるという批難が出ておるのであります。そのくらいでありまするから、一体郵政省が、一般的に申しましてこういう点に十分な注意が届いていないと思われるという点は疑いのないことと思いまするが、ただ五百十一号及び五百十三号という特定の問題につきまして、官庁会計というものと実業界などの普通の会社の場合と、どんなふうに違つた目で以て見て行かなければならないものであろうか。勿論この事件におきまして、その局に当つた人が前途の物価の値上り、その他を十分よく見通した上でやつたことであるのか。或いはそうでなくてそこまでの注意は加えないで、ただ予算の余りがあるから使わなければ損だといつたような單純なことでやつたのであるか。そこらの点においてかなりな事情の差も出て来るのではないかと思います。特に私が一応ちよつと考えて見たいと思いましたことは、官庁会計と民間会社の会計とのその違い、目のつけどころの違いという点を一応考えて見たいと思つたのでございます。
 それから五百十八号でありまするが、この五百十八号につきましては、昨年の夏、当委員会から議員五名を北海道方面へ郵政省及び電通省関係の批難事項などを実地調査のために派遣されたのでありました。その議員は自由党の西山さん、緑風会の溝口さん、社会党の棚橋さんでありまして、私も同行いたしたのであります。その調査報告は、昨年の十一月十五日付の決算委員会の会議録の第七号に載せられておるのであります。それによりますると札幌郵政局では、この物品を買入れるに当りまして、東京の商人一人、札幌の商人三名、合計四名から見積りをとりまして、いわゆる見積り合せと称する競争入札の形をとつているのであります。それだけの方法を講じたのでありまするから、札幌のような田舎におきましては或いはそれも止むを得ないことと一応考えておられるのであります。ところがこの事件だけを見ますると、さほど重大なことのようには見えないのでありまするが、
   〔理事小酒井義男君退席、委員長着席〕
たまたまここに電通省関係で五百六十六号という事件が出ておるのであります。これは札幌通信病院のことでありまして、業者からえらく騙されて高い物を買取つた、後に至つてその事実を発見したのでありまするから、相当な金額を吐き出させたという二とが指摘されております。この二つの事件共に関係の商人は東京の三友物産株式会社というところなのでありまするが、札幌郵政局でこの会社からこの品物を買いました、それはさつき申しましたように四人の商人の見積り合せの結果、一番安い所から買取つたのでありまするが、この会社が入札に加わるようになつたゆえんは、実は札幌郵政局ではこれが初めてでありまして、本省から紹介があつてやつて来たから初めて取引をするようになつた、こういう説明でございます。それで電通省関係の五百六十六号の方面から見まして、これは恐らく元の逓信省方面への出入りの商人の中に、どうも特別な勢力範囲を扶植しておるような者がありはしないかというような疑いが濃厚なのでありますので、そのことを電通省へ注意いたしました。その結果、先日当委員会で電通省の二十四年度の検査報告について審議がありましたときに、この商人には不都合と認めたから今後一年間役所への出入りを差しとめるというふうに処置したという話でございました。そういうような事情があつたものであるということをこの際申上げておきまして、郵政省の当局のほうにも参考にして頂きたい。そうしてこの札幌郵政局の件につきましては、調査員の報告では、まあ成るべくならば製造元若しくはその一手販売というようなところを競争入札の中に加えるということが望ましい、併しながらこの場合札幌郵政局が不都合であつたということは、そう著しい不都合があつたとまでも見るべきではなかろうというような報告が出ておるのであります。それから次に五百二十一号につきましては、今もちよつと触れましたように、貯蔵品を郵政省ではむやみやたらとたくさん保有しておるということもあります。次の五百二十二号は、貯蔵品の中から差当り必要な品物を事業品というふうに取扱いを区別いたしまして外に出すことにしておりまするが、その品物がむやみにたくさん保有されておるというこの注意でございます。それから五百二十三号と五百二十四号は、貯蔵品をば事業品ということにして不当に拂い出しておる。即ち使いもしないところの品物、要り用もないような品物を事業品という名義にして拂い出しておるのは適当でないという御指摘であります。それから五百二十五号と五百二十六号は、事業品、丁度前に申しましたこととまあいわば逆のような場合と見てもよいかと思いまするが、事業品として出ておりまするものを、久しく使わずに置くならば、それを貯蔵品のほうへ組替えをすべきであるのに、それをしておらない。殊にこのあとのほうの問題は、貯蔵品の出納簿に、正規に受入れされなかつたがために、資産に計上漏れになつておるというような手続上の過まちがあることが指摘されておるのであります。それから五百三十七号乃至五百二十九号は、現品と帳簿に記されておる数とが符合しないというものなのでありまするが、これらはいずれも当局のほうといたしましても、誠に不注意であつたから、今後はせいぜい注意をするというふうに弁明がございました。ただ一つ気が付きましたことは、この五百二十七号の点でありまするが、單に現品と帳簿とが符合しないというだけのことではなくて、本当のことを申しますると、商人のほうから納めても来ない品物を全部納まつたというふうに帳面に付けて、そうして代金を全部拂つてしまつた、あとは打つちやりになつておる、それを検査院から指摘された。それであとになつてその品物を納めさせた。なおその材料の一部が官給品であるのに途中で注文の数量を減らしました。最初七万個注文したのをあとで一万個だけ減らしましたから、それに相当するところの官給の材料品が返つて来なければならないのに、それも打つちやりになつているという、これは單純な帳簿と現品とが合わないというだけの事実ではなかろうと思われます。利息の計算だけを申しましても、勿論それは余り大きい金額ではございません。けれども二年半も打つちやりになつておつたということを見ますると、ちよつとほかの問題とは少し事情が違つておるように思いましたので心付きのままに認めて置いたわけでございます。以上……。
#21
○委員長(岩男仁藏君) 次に会計検査院及び郵政省当局から特に説明を要する事項がございましたら御説明願います。
#22
○説明員(山名酒喜男君) 只今専門員からお話がございましたのに、会計検査院として少し附加えて見たいと思います。先ず順序で行きますと五百十一号の外套が三万五千着の生産でございますが、これは外套は大体耐用年数は四年の耐用年数ということになつておりまして、二十四年度に買われました、二十四年度に使用されました、決算で拂出されました数量は幾らあるかと申しますると、この逆計算をいたしますと、二十三年の繰越しが三万四千着、二十三年度末の繰越しが二万九千着、およそ三万着あつたのでありましてそれに対しまして二十四年度で使用の予定のつもりで、まあ二十五年度のことも考えながら三万五千着お買いになつたわけでありますが、二十三年度末の繰越しの二万九千九百二十着、およそ三万着、それに二十四年度の調達されました三万五千着を入れますと六万五千着、それに対して翌年度に繰越して行かれました五万一千着を差引きますというと、二十四年度で決算をいたされましたのが一万三千着になるわけでありまして、そこで大体外套を使う員数とその耐用年数とを考えて参りますというと、この二十四年度の拂出しをしなければいかん数字というのは、大体まあ郵政省でも一応の御計画があつて、そうむやみにたくさん出す必要はないということは十分御承知だつたのだろうと思うのであります。そこで私のほうといたしますというと、四年耐用の外套であれば、而も二十四年度で現実に決算いたしましたのは一万二千着なので、とにかく二十三年度がらの繰越しの二万九千着に更に相当プラスになるような持越しを二十四年度にする必要はないじやないかという考え方で、ここで要するに金を物に代えて、利子を物に代えてその物の品傷みとか、或いは保管料とか、出し入れとか、毀損といつたようなことを考えて来ると、そんなところにまずい点があるのじやないかという考え方で出したわけなんです。殊に当時、二十四年度に調達いたされました当時は、耐用年数は五年であつたのでありますので、さような点からやはり持過ぎではないかという感じは持つております。それから五百十二号のタイプライターでございますが、これも私のほうでのものの考え方は、成るほど余計持つておつたつてかまわんじやないかという考え方もあるのですが、現実に郵政省で持つておりましたタイプライターは百八十八台あつたのです、在来の手持台数が……。そのうち百九台だけ使われて七十九台が予備になつておつて、その百九台がどういうふうに使われておるかということを私のほうで計算して見ますというと、タイプライターが、例えば神戸で申上げますと、三台あつてその三台が一台平均一日三十八分間使つたらもうおしまい。それから徳島で四台あつて同じく一台が一日四十三分使つたらあとは休む。福岡で一台平均一日四十八分使つてあとおしまいということで、百九台現実に各貯金局で使つております。一台当りの稼動時分がこういう程度で、而もそれに七十九台の手持があつて、而もそれを又買替えて行くということじやどうも成るほど使用場所に拂い出せば、郵政省としてはもう手持がなくなるのですが、現実にタイプライターの活用状態を見ると、そういう状態になつておる。尤も一台しかありません盛岡あたりは二時間働いておりますが、一時間に足らんのが相当たくさんあるのでありまして、一日に一時間以上働いておりますものが百九台のうち何台か調べて見ますと、百九台のうち、一時間以上働いておりますものが十八台ぐらいで、従つて私どものほうといたしましては、従来ある機械を相当活用する余地があるのだから、もう少し長くタイプライターをカチンカチン叩いて行つて、買い揃えるのを待つたらいいのではないかという考え方であります。それから五百十三号の紙でありますが、この紙はここにありますように、採用できるかできないかという問題にかかつて来るわけであります。紙は当時お買いになりました二十五年三月末までの状況を見ますというと、紙の調達状況は漸次楽になつて参りまして、紙は相当買えるという見通しが、殊にこれは東京でございますが、情勢はよくわかるのでありますが、田舎の郵政局とは違いますので、経済情勢の中枢にある東京局において、紙の需給関係と言いますか、それが多少でも緩むということになりますときは、ここにあります代用し得る三十五号のB本五十ポンド、この三千連、これを前々年度末に八百五十四連を拂い出して、二千四百十連が繰越されておりますが、現実に廻つたものは千四百七十九連でありまして、従つて紙は殆んど同じような紙でありますので、これは代用できるじやないか、やはりここでも紙を、どうせ少しまずいというか、ちよつと色が黒いような点はありますが、殆んど同じ程度じやないか、だんだん紙の状態がよくなれば、毎年多少でも悪いほうを使つて行つていいものをあとから買つて行くというのが、これが経理の常態になるべき筋合いだと思うのでありまして、これもやはり東京局じや批難したほうがよくはないかという考え方をとつたわけであります。それから五百十八号の電気冷凍機と、それから間接撮影装置の問題でありますが、これは先ず電気冷凍機のほうから申しますというと、この電気冷凍機を東京の三友物産から買つたのです。札幌ですから、電気冷凍機の須中製作所の札幌代理店というのもあるのです。そこで私のほうで、さつきお話になりました電通省で買われたものも非常に高い、三友物産から買われたものが……。それからこちらでも高いというので、須中製作所のほうに調べにやりまして、どうも東京でお買いになるのですから、須中製作所の製作者のほうにこれは電気冷凍機、こういうカタログもあるわけでありますから、これは向うで持つておられたカタログを私のほうで引上げて参つたのでありますが、カタログの中に須中製作所のそれがあるのですから、須中製作所のほうに、あなたのほうは幾らで代理店に卸すか、私のほうで買えば幾らで買えるのだという葉書一枚出せば返事が参るはずなので、私のほうで須中製作所に電話で、幾らであなたのほうは売られるかという照会をいたしましたところが、須中製作所ではツカサ商会に売つた値段で誰にでも売る、四十七万円で……。札幌郵政局ではこれを六十五万円で買われておりますがツカサ商会がそれを四十七万円で買つていますが、その四十七万円だつたらば誰にでも売る。なお札幌の木村機械店、武藤機械店でも同様に四十七万円なら売りますという返事が私どものほうに参つております。ですからそれぞれ業者を入れて見積りをとられたとおつしやつても、そこらの注意が不行届じやないか。それから間接撮影の大日本レントゲン製のものも、同様に札幌に藤本という代理店があるのです。それでこれは藤本では調べませんでしたが、大日本レントゲンの間接撮影装置をほかの役成で買つたというものを調べさせましたところが、一台当り單価二十八万円で札幌郵政局では買つておられるのですが、日本専売公社の各地方局で買つておつた六台は二十三万五千円で買つておられるのです。それから又厚生省で買われましたのがやはり二十三万五千円ということになつておりましてやはり調べ方の接触する幅が狭いと結局こういう損をする。もう少し製作者なり、或いは代理店なりというものに葉書を出し、手紙を出して会計課長なり、郵政局長なりが頭を使えばもつと安く買えるのではないか、従つて自分のところへ来た人間に、ブローカー等にうまくうまうまと乗らせられるというような買い方では相済まんじやないかという考え方で出した問題であります。五百二十七号は先ほど御説明もありましたように悪質な事態であります。
 以上であります。
#23
○説明員(大塚茂君) 只今専門員のかた及び会計検査院のほうから御指摘並びに御説明がありました事項につきまして、若干言訳のようになりますが、御説明を申上げたいと存じます。五百十一号の外套の過大の購入の問題でございますが、先ほども検査院の次長からお話がありましたように、当時使用期間五年というやつを、当時の外套生地の状況に照しまして、三年に短縮したいという計画を実は持つておつたのでございます。それでそれを計算に入れまして、調達の計画を立てたのでございますが、その後我々の予想しましたように必ずしも繊維事情が好転しないというような関係で、たつた一年を短縮しまして、四年間というようなこどに実際問題としては相成つたわけでございます。そうして翌年度の昭和二十五年度におきまして、予定通り三年と期間を短縮しまして、全部在庫品を拂い出したというふうなことになつておりまして、確かに我々の見込違いということになつて誠に相済まないのでございますが、とにかく計画としましては、期間短縮というものを見越して、その通り行くならば必ずしも不当でなかつたというものでございます。それから五百十二号のタイプライターの購入でございますが、これも再度貯金通帳の発行数、それから能率と睨み合せて調達計画を立てておつたのでございますが、その基準として一応地方貯金局には同じような仕事をやつておる課が小さいところで一課、大きいところで六課ございます。先ほどそれの使用時間について検査院のほうからお話がありましたが、一つの機械を各課で互いに貸し合いまして、合理的に使うならば、或いは五課或いは六課あつても、一台乃至二台で間に合うということなんでございますが、実際問題として各課で同じような仕事を平均にしておりまして、それを使う時間というものも大体同じような時間にその機械を使うというようなことになりますので、一課に一台という標準で実は調達計画をいたしました。その通り買つたのでございますが、十一月に入りましたやつが丁度三月末にまだ配備を終つていないということで、御指摘のような結果になつたのでございますが、その後直ちに各課に一台ずつ配備をいたしまして実際に使用しておるというような状況でございます。それから五百十三号の紙の問題でございますが、これも大体ここを見ますと、多過ぎるもの、少な過ぎるものというようなものも出て参りまして、ここに多過ぎるものが品名を挙げて指摘されておるのでございますが、我々のほうは当時紙の不足の状態にありましたので、大体代用し得る同一系統の紙はこれを一括して、その全数量というようなものを考えておりまして、必ずしもそのもの個々の銘柄には余りとられていなかつたという事情もございます。そうして二十四年度全体で見ますと、この掲げられております式紙用原紙印刷三十五号、これに類する系統の紙は、年間の使用実績が四千百八十連でございまして、翌年度へ持越した数は二千四百三十七連ということになつております。総括的に使用実績並びに越し高を見ますと、当時の紙の不足の状態においては、必ずしもそう不当な保有ではなかつたのじやないかというふうにも考えるわけでございます。なお紙はこれは結果論で弁解にはならないのでございますが、その後却つて値上りいたしまして、買つて置いて結果から見ればよかつたというようなことにもなつております。それから五百十八号でございますが、これは専門員のかたからもお話がありましたように、札幌の業者三名と、東京の三友物産というその四社の競争で三友物産が落したという結果になつております。検査院のほうからも、直接の代理店或いはメーカーを二の競争に加えればよかつたのじやないかというお話がございまして、御尤もでございます。誠にその通りなんでございますが、ただこの電気冷凍機とか、間接撮影装置というようなものは、めつたに郵政省としては買うものではないのでありまして、一年に一遍買うか買わんかというようなものでございますので、まあ担当者もそれについてのメーカーとか、或いは一手仮売店というものを知らなかつたということもございまして、まあ地元の業者三名と、東京からその申込のあつた三友というものだけでやりました結果、手続としては間違いはなかつたのでありますが、結果において多少高いというようなことになりました点は誠に遺憾に存じます。これについて三友物産と郵政省、電気通信省との関係で何かあるのじやなかろうかというような意味の専門員のお話もございましたが、そういうことは絶対にないと私は確信しております。それから全体といたしまして、五百二十一号以下の貯蔵品並びに事業品の過大保有の問題でございますが、それにつきましては、貯蔵品の面から見ますと、郵政省は全国に一万五千の郵便局を持つておりまして、これに所要物品、品目で言いますと何千という品目のものを事業に差支えないように配給をしなければならんという仕事を持つております。従いまして、或る程度の貯蔵品というものは常に持つていないと、現場の要求に支障を来たすというような結果になりますので、相当貯蔵品を持たねばならないということは、この厖大な機構を前提といたしますと止むを得んことと考えるのでありますが、ただここにも書いてありますように、保有量十七億、九カ月分という量は確かに当時として多かつたと考えております。その後着々とこの整理をやりまして、二十四年の十一月でございますか、標準在庫量制度というものを設けまして、在庫の標準を規定して、それ以上のものは整理をし、又購入をしないというような措置を講じました結果、現在におきましては、その後値段の値上りがあるにかかわらず、二十五年度末においては繰越在庫は十四億余り、恐らく本年度はまだ正確な決算が出ておりませんが、十二億ぐらいに減つておるのではなかろうかと考えております。さようにしてどんどんと事業も、資材陣も軌道に乗つて参つたということを御報告を申上げたいと存じます。全体といたしまして、この問題をここに指摘されました事項をお考えを頂きます前提といたしまして、丁度二十四年という年は御承知のように、物の不足の状態から物が豊富になりかけた転換期であつた。そうしてそれが本当に豊富になるのかならないのかという見通しについて我々は確信を持ち得なかつた。従つて当時のそれまで物に非常に悩まされておつた心理状態からいたしまして、買えるものは買つておいたほうがよかろうという心理的な関係が多分にあつたという点と、二十四年に郵政省と電気通信省が分離をいたしまして、その関係で倉庫も分け、物品も分けるというようなことになり、又資材事務に従つておりました人間も分割をされまして、必ずしもその仕事に従来から経験を持つておる人が、引続いて郵政省に来ましてその仕事をやるということにならなかつたというような、そういつたいろいろの事情がありまして、それがここに御指摘のような批難になつて現われて来ておるということをお含みの上、一つ御同情のあるお取扱いをお願いしたいと考える次第でございます。
#24
○委員長(岩男仁藏君) 御質疑のあるかたは御発言を願います。
#25
○小酒井義男君 專門員からも先ほどちよつと触れておられたようでありますが、民間会社ですと、物の値上りを見越して貯蔵品を買つておくということは、これは資産内容をよくするということでやる場合があるのですが、特に郵政なんかの特別会計の場合に、国の事業がそういうことで必要以上の品物を貯蔵するということについて、私非常に疑義を持つわけなんですが、郵政省としては、やはり予算が收支の関係に余裕があれば、やはりそういう貯蔵をどんどん殖やして行くという方針をとることが妥当だというふうに今でもお考えになつておりますか、どうか、一つその問題についてお答え願いたい。
#26
○説明員(大塚茂君) 只今の御質問でございますが、我々は郵政事業を一つの公企業体としまして、企業的な見地から安く、将来物品が値上りするということが確実な場合に買つておくことは必ずしも不当ではないというふうに考えておりますが、現在のところではその見通しについて確信を持つていませんしいたしますので、とにかく安全な道を選びまして、必要なものを必要な限度においてのみ買う、成るべく不必要な在庫は持たないという方針でやつております。
#27
○小酒井義男君 それから批難事項の五百二十二号、事業品の過大保有ということですが、それぞれ見解と言いますか、立場が違えばこれが過大であるか、過大でないかという議論も出ると思うのですが、それが郵政省としては過大であるというふうに認めておられるかどうかということと、若し過大のものが保有されているということになれば、過大になつた原因が計画の誤まりであつたのか、つまり購入するときの見通しの誤まりであつたのか、又事業工業等の変更によつてそういう保有品ができて来たのかどうか、その点について……。
#28
○説明員(大塚茂君) これは結局見通しの、計画の、ざつくばらんに申しますと齟齬ということになると思います。それには結局多少は多くはなるかと思いましても、当時それまで非常に物に苦しめられたということから、まあ計画として多少多くはなるかも知れんけれどもというような気持も多分に働いたとは思いますが、率直に申上げまして、計画が多少当時として杜撰であつたということでございます。
#29
○小酒井義男君 次に貯蔵品についての一定の標準をおきめになつているようでありますが、購入と倉庫の貯蔵とはこれは事務上の手続は分離されてやつておりますか。一本でやつておりますかどうかということと、それからやはり標準貯蔵量というものがきまつておれば、残高表か何かというようなものをお作りになると思うのですが、それは毎月やつておられるのか、或いは年に何回というのでやつておられるのかどうか。
#30
○説明員(大塚茂君) 標準在庫量制度をとつております品目は、ふだん流れると言いますか、使う物品でありまして、例えば式紙類のようなものでございます。さつき問題になりました電気冷凍機だとか、間接撮影装置だとかいうようなものについては、これは全然作つておりません。それの品目は現在たしか四百何品目かになつておると考えております。それでこれにつきましては、四半期ごとに各局から在庫報告をとりまして、その在庫がこちらできめました標準在庫量を下廻つておる場合、それを補うだけの数をその期の次の期において購入して配付をするというようなやり方をとつております。従いまして機構としましては、倉庫はその購入計画を立てるところと別の課に所属しておりますが、そこからはただ在庫報告を出すだけ、その在庫報告を見て、いつどれだけのものを買うかということは、本省で申しますと、調整課、調理課というのでその計画をきめまして、そのきめた計画に基きまして、今度は購買課のほうに購入要求を出す、購買課においては購入要求に指定された通りの物を指定された時期において買うというような機構になつております。
#31
○小酒井義男君 次に、貯蔵品を不当に事業品として拂出したという批難事項の五百二十三、五百二十四の案件ですが、貯蔵品を請求する場合には、現場から恐らく請求伝票というようなものが出ると思うが、それは果してそれだけの量が必要かどうかというようなことについて、それを確認するような手続というものはどういう段階を通じてやられるようになつておりますか、どうか。
#32
○説明員(大塚茂君) 各使う方面から貯蔵品についての排出要求を出します。前には、そこで現在持つておる手持の数量というものを参考に付けて拂出要求を出して来ております。ただこれが非常に品目が多いものでございますし、当時の物品が非常に不足であつたものですから、内容を申上げますと、必ずしも正確な数字でなく、多少やまをかけて押出を要求して来るというような傾向も、ございまして、そういう結果がこういつたあれになつた次第でございます。それからただこの中には例えば五百二十三号のようなものの中には被服類というようなものが入つておりまして、これは夏の被服というものは五月の十五日に全部着用させるということになつております。ところがそれを排出すためには決算、予算、振替予算というものが必要なんでありますが、それが使えるようになりますのが、大体当時においては四月の末項というようなことになりまして、その四月末頃決算予算が使えるようになつた頃、それを拂出しまして、各郵便局、全国で申しますと、一万五千、各郵政局別に見ましても、平均千五百の局に何号型の被服があそこの局に何着というように細かい仕分をしまして、送り届けるのに間に合いませんので、三月中に前年度の振替予算を使つて決算をしておきまして、四月になつたら早々にその現地に送る配分の仕事をやるというような必要がありまして、年度末に余計に決算をするというような結果にもなつておるわけでございます。
#33
○小酒井義男君 次に五百二十七号、五百二十九号の関係の現品と帳簿の符合しないものというのですが、これは会計検査院のほうにお尋したほうがいいかもわかりませんが、これは品物ですか、数量ですか、どちらが符合しないということですか。
#34
○説明員(山名酒喜男君) これは品物が足らないということでございます。
#35
○小酒井義男君 郵政局のほうにお尋ねをいたしますが、棚卸し現品と帳簿との突き合せというのをおやりになるのは年に一回ですか、二回ですか、そういうことはやられておらんのかどうか。
#36
○説明員(大塚茂君) 当時は実はそこまでやつておりませんでした。現在においては年に一回やるという方針で進んでおります。
#37
○小酒井義男君 もう一つ、現場へ請求によつて拂出されて、その後いろいろな事情変更等で利用しない品物が出て来る場合もあると思いますが、それを倉庫へ回收するというようなことをおやりになつているか。そういう制度は現在あるのかどうか。
#38
○説明員(大塚茂君) それはやつておりまして、ここに指摘されております五百三十五号、五百二十六号の事業品の貯蔵品への組替え、この返されましたものは又貯蔵品に組替えをするというような措置をとつているわけでございますが、当時ここに挙げました五百二十五号、五百二十六号はそれぞれの、まあ当時二省が分離されまして、その分離の際物品を分けますのに、電気通信に必要なものは電気通信省、郵政に必要なものは郵政省、両方で使えるものは折半というような方針で物を分離したのでございますが、非常にたくさんの種類の物品がありますので、必ずしもそれぞれその分量に応じて分割されたというわけにも行きませんで、多少多過ぎたというようなものがありました。そういうものが戻されて来る。或いは二十四月の十一月から先ほど申上げました標準在庫量制度というものを制定しまして、その標準在庫量を超えたものを持つているものは、郵政局なり本省の倉庫へ戻せという措置をとりましたので、非常に一時に戻されて来た混乱が帳簿の整理まで間に合わなかつたというような結果で、この五百二十五号、五百二十六号のような御指摘を受けるような結果になつた次第でございます。
#39
○小酒井義男君 今の問題に関連してですが、一旦貯蔵から落したものを受け入れる場合には、それはどういうことになるのですか、普通の民間の会社の場合なんか、営業費として落したものは一応資産から下りるわけなんですが、それを今度は逆に受入れた場合のこれに対する貯蔵の金額というものはやはり入れているかどうか。
#40
○政府委員(中村俊一君) 説明員から説明さして頂きたいと思いますが。
#41
○委員長(岩男仁藏君) よろしうございます、どなたですか。
#42
○政府委員(中村俊一君) 牧会計課長です。
#43
○説明員(牧光雄君) お答えいたします。今の貯蔵品を事業費に拂出しまして、その排出しました事業品が返つて来る場合、その価格の計算でございますが、従来はそれを損益勘定の収益に計算することにいたしておつたのでございますが、ところでそれを利益に見ますことは適当でないというので、先般郵政会計法の改正をお願いいたしまして、そういうものは物品価格調整引当金という勘定で整理するということになりました。二十七年からその勘定で整理するということにいたしております。
#44
○小酒井義男君 もう一つ批難事項の五百二十七号にあります前拂いというようなことは、これは今まで例があるんですか。そうでなしに、これはやはり批難されているような悪質な、例えば入つておらんのに検修をして金を拂つたというようなことをやられたわけなんですか、どうですか。
#45
○説明員(大塚茂君) これは前拂いというのは会計法上できないことはございませんが、この事件は前拂いではないのでございまして、実は二十三年の三月十日がこの七万箇の帽子の納期になつておつたのでございますが、ところが丁度年度末でもありまして、ほかの納入物品も相当ありましたものですから、当時慣れない、この帽子のほうを担当していない検査官をまあ現地に派遣しまして検修をやらせましたところが、まあごまかされたと申しますか、四千幾ら足りないやつを、数をはつきりそこまで数えないで、まあこれだけありますということで受入れてしまつたのが、こういうことになつた次第でございまして、そこに特別に不正とか、何とかいうようなことがございません。それから先ほど御説明を漏らしましたが、なお一万箇分の官給材料が、その業者がその後差押処分等を受けまして破産状態になりました結果取れなくなりまして、現在においてはこれを時価に換算して二百何十万円かの利息を加えた現金弁償ということを命じまして、目下納入告知書を出して督促中でございます。
#46
○委員長(岩男仁藏君) 別に御質疑もなければ批難事項第五百十号から第五百二十九号までの質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○委員長(岩男仁藏君) その通り決定いたしまして本日はこれで散会いたします。
   午後三時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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