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1951/06/06 第13回国会 参議院 参議院会議録情報 第013回国会 運輸委員会 第27号
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1951/06/06 第13回国会 参議院

参議院会議録情報 第013回国会 運輸委員会 第27号

#1
第013回国会 運輸委員会 第27号
昭和二十七年六月六日(金曜日)
   午後二時二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     山縣 勝見君
   理事
           高田  寛君
           小泉 秀吉君
   委員
           仁田 竹一君
           小野  哲君
           高木 正夫君
           小酒井義男君
          前之園喜一郎君
           鈴木 清一君
  衆議院議員
           關谷 勝利君
           坪内 八郎君
           岡田 五郎君
  政府委員
   運輸大臣官房観
   光部長     間嶋大治郎君
   運輸省海運局長 岡田 修一君
   運輸省船舶局長 甘利 昂一君
   運輸省鉄道監督
   局長      荒木茂久二君
   航空庁長官   大庭 哲夫君
   航空庁次長   粟沢 一男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       岡本 忠雄君
   常任委員会専門
   員       古谷 善亮君
  説明員
   運輸省船舶局監
   理課長     今井 栄文君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○離島航路整備法案(衆議院送付)
○造船法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
○航空法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山縣勝見君) それではこれより委員会を開会いたします。先ず離島航路整備法案について前回資料等を当委員会において要求をいたしたのでありますが、御提出を願つたようでありますから、それらに基いて更に発議者から御説明を願いたいと思います。……それでは審議の便宜上本法律案につきまして、専門員室において調査をいたしまして、疑問の点、その他の調査の結果をお手許に差上げてありまするので、これに基いて審議をいたすということにいたしまして、先ず専門員から調査の結果を御説明いたすことにいたします。
#3
○専門員(岡本忠雄君) 只今提案されておりますこの法案につきまして調べました結果を申上げます。
 お配りいたしました資料の二枚目でありますが、第一に、航路補助金は海上運送法第二十条の規定によりまして実施中でありますが、同法施行以来の実績並びに交付基準を御審査願うことになると思います。又航路の収支に対しましてどの程度この補助金が寄与しておるかという点について御説明を願う必要があると思います。それから第二には、航路補助金交付に伴う規正はどのくらいの航路補助金の増額が期待し得るか、これは非常に困難な御説明かも知れませんけれども、若しわかりますならば御説明を伺つたほうがよかろうかと思います。それから第三には、融資総額を毎年度十五億円限度と制限されておるようでありますが、十二条四項でありますが、その理由はどういうところにあるかという点がはつきりいたしません。なお配付されました資料で、離島航路整備計画というのがございますが、これはどういう根拠に基いて作成されたものか、中の数字と突き合せましてよくわからないところがございますので御説明願つたほうがよかろうかと考えます。
 第四には、この法案は融通を行う金融機関に対する損失補償や利子補給については詳細に規定してあるのでありますが、離島航路事業者が如何なる内容の融資を受け得るのか規定を欠いておるように思われます。なお、融通資金の償還方法、償還期間とか据置期間というようなものでございますが、そういう償還方法、抵当物件、融通限度、貸付利率等というようなものは法に明定すべきではないかという疑問があるのでありますが、この法にはございませんので、こういう点につきまして、つまり融資条件につきまして御説明願つたらよかろうかと考えます。次に、船舶建造資金の融通につきましては、十七条の規定がありまして、船舶の強制付保の規定があるわけでありますが、この規定から見ましても、当該船舶を抵当物件とするものと考えられるのでありますが、船舶建造中の抵当物件はどうするのだという御説明もお願いしたらよかろうかと思います。
 次に、十二条一項の省令で定めるとなつておりますが、これはどんなことを定めるのかという内容の問題を御説明願えれば非常に御参考になると思います。
 次に、十五条にいう「当該契約の条件」というのがございますが、この条件というのは何を言うのかということであります。次に、十八条の省令で定める利益配当の割合はどんな割合を考えておられるかというようなことは多少参考になると思います。なお最後に本法施行に要する予算並びに定員等につきましても御説明願えるならば御審議上非常に御便宜かと思います。
 以上数点の点につきまして御説明をお願いしたいわけであります。
#4
○委員長(山縣勝見君) 只今専門員より説明を要する諸点につきまして申上げましたが、提案者において御説明を願いましよう。
#5
○衆議院議員(關谷勝利君) 第一番の航路補助金が海上運送法第二十条の規定により実施中であるが、同法施行以来の実績、並びに交付基準でありますが、お手許に航路補助金交付状況というのをお配りしてありますが、昭和二十五年度からこれを実施いたしておるのでありまして、昭和二十五年度におきましては十三事業者の二十一航路で三千万円が出ておるのであります。二十六年度におきましては十五事業者で二十六航路、三千三百万円、二十七年度におきましては十八事業者で三十一航路で三千五百万円、こういう金額になつておるのでありまして、そうしてこれが航路収支に対してどの程度占めるかと申しますというと、昭和二十五年度におきまする欠損の計が、これは表には出ていないのでありますが、七千三百八十六万円余であります。これに対しまする三千万円でありますので、三九%の補助率になつておるのであります。二十六年度におきましては、欠損の合計が一億一千万円弱でありまして、三〇%になつておるのであります。二十七年度におきましては、まだ確実な欠損の報告が出て来ておりませんので、これからその率がどのようになりまするかは、その全部の欠損が出て来てあとでないとわからないというふうな状態であります。次に第二番目の航路補助金交付に伴う規正は現行法より厳格となるが、本法施行によつてどのくらいの増額が期待し得るかということでありますが、これは大蔵当局といろいろ折衝し、昨日も衆議院の運輸委員会におきまして大蔵省の政務次官、主計局長等が出て参りましていろいろ質疑応答を重ねたのでありますが、この際制度が確立をして、そうして基準を設けることになるので、その基準を設けて、それによつて出て来まするところの、大体認定の損失額の約二分の一を国が持つというふうなことになつて参るのでありましてその半額に何と申しまするか、相当するだけの金高を出すのではなかろうかというふうなことが窺われるのでありまして、現在予算に計上せられておりまするのは、本年度、只今申上げました三千五百万円になつておるのでありまするが、大体二十七年度におきまする航路の推定の赤字が二億一千三百万円ほどになつておるのでありまして、これの半分を持つというようなことになつて参りまするというと、一億六百五十万でありまして、これを現在三千五百万円予算に計上せられておりまするので、差引きますというと、半額を全部持つということになりますると、七千百五十万円というものを増額しなければならないようになりまするし、昨年と同じように三〇%程度のものということにいたしますというと、三千百万円程度のもの、これを充当しなければならない、こういうことになつて来るのでありまするが、これが確かに損失の半額全部を、これを政府が出資するようになりますかどうかはこれからの折衝でありますのではつきりは申上げかねまするが、昨日あたりの大蔵省の答弁から申しまするというと、出すのではなかろうかというふうな気持のするような答弁をいたしております。第三の、融資総額を毎年十五億円を限度としたのはどういうふうな理由であるかということでありますが、これはまあ恒久立法といたしますと、いろいろ経済の変動等がありまするので、この十五億という数字が恒久的に適切であるかどうかということはこれは疑問なのでありまするが、離島航路に就航する船舶で現在老朽のもの、或いは改造を要するものは早急に新船を以て代替し、又は改造をするのに要しまする資金の年間の最大所要量と離島航路事業者の資金借入能力の限度を考慮いたしまして、その中間の大体十五億程度が現在のところといたしましては適当なのではなかろうかということでこれは入れてあるのでありまするが、この点は或いは何と申しまするか、恒久立法としては必ずしも当を得たものではないというふうな意見もあるようでありまするが、現在といたしましては十五億円程度がその所要資金の最大所要量と業者の借入能力の限度というようなものを考慮に入れまして十五億ということを確定をいたしたのであります。なおこの離島航路の整備計画はどのような根拠に基いて来たかというようなお尋ねでありまするが、これは別表が出ておるのでありまするが、大体十カ年計画といたしまして、そうして現在老朽して急を要するものから逐次順位を定めまして計画をいたしたのであります。その表については又後ほど御質問がありましたならば詳細申上げたいと思います。
 この法案で金融機関に対する損失補償や利子補給については詳細が規定してあるが、離島航路事業者がどういうふうな内容の融資を受けるかの規定を全く欠いておると、こういうことでありますが、これは何と申しまするか、現在のところから申しまするというと、従来の折衝した経過から申しまするというと、開発銀行或いは財政資金というふうなものが非常にむずかしいというふうなことで、市中金融によるよりほか方法がないのではなかろうかというふうなことを心配をいたしまして、損失補償、利子補給というふうなものをきめて参つたのでありますが、昨日あたりから大蔵省あたりが衆議院の運輸委員会で答弁をいたしておりまするのを開いておりまするというと、開発銀行でそういうふうな枠を設け得る、そういう離島航路を対象として金融が行い得るというようなことを言つておるのでありますが、それに対してもでき得るだけの努力をしよう、こういうふうなことを言つておるようでありまして、それが実際に行い得るということになりますと、非常に便利になつて参るのでありますが、行い得ない場合には止むを得ず市中金融に頼らなければならない、こういうことになつて来るのであります。融通資金の償還方法とか、抵当物件の融通限度、貸付利率というものが、法に規定がないということになつておりますのは、一般の市中金融で行います場合には、その業者と市中金融との行う交渉によつて、それらを決定すべきものでありまして、法律で決定をいたしておりましても、その通りで守り得るかどうかということも疑問でありますので、これは業者と金融機関との交渉に待つほかはないということに、そういう点が明確に規定をいたしてないような次第であります。第五番目の船舶建造資金の融通については、十七条の規定(船舶の強制付保)からしても、当該船舶を抵当物件とするものと考えられるが……これは御尤もであります。その船の抵当でありますが、建造中をどうするかというふうなことでありますが、これは建造申におきましては、他の担保物件がありますれば、そういうふうなことは金融機関との交渉によりまして、そういうふうなものを入れなければならんということも出て来るかとも思いまするし、或いはそういうふうなものがないということになりますると造船所の保証をとる、こういうふうなことでやつて行きたい、こういうふうに考えております。六番目の、十二条一項の省令で何を定めるかというふうなお尋ねでありまするが、これは融資条件とか、或いは借入契約の手続、損失補償、利子補給等の手続を定めることになつておるのであります。
 第十五条にいいますところの「当該契約の条件」、これは政府と金融機関とが契約をいたしておりまする条件、即ち損失補償貸付利率年四分、なお何と申しますか、損害補償が百分の三十、こういうふうなことを指しておるのであります。第十八条の省令で定める利益配当の割合というのでありますが、大体まあ一割程度を基準にしたい、こういうふうに考えております。この法律施行に要する予算並びに定員でありますが、大体まあ定員を三名ばかり増員すればそれでやつて行けると思いまするので、これに要しまする経費がざつと百万円程度、こういうふうに考えております。なおこれをやりまするというと、本年度におきまして所要の利子が五百九十二万円要るわけであります。なお現在予算に計上せられておりまするものが三千五百万円であります。
 以上簡単でありますが、一応御説明を終ります。
#6
○委員長(山縣勝見君) 只今専門員から調査の結果を御報告いたし、それに対して発議者から説明がございましたが、何か御質疑がございましたらどうぞ……。
#7
○前之園喜一郎君 この航路補助金の交付状況というのを頂きましたが、もう少し詳しいものをお見せ頂きたいと思うのです。例えば、北海道に五とか、関東に一とか、こういうふうになつておりますが、これらは、北海道はどこの航路でどういう会社がやつておるか、或いは個人がやつておるのか、どういうふうな数字になつておるかというような具体的なものを一つお知らせを願いたいと思います。そういう数字というものが果して的確なものであるかどうかということがやはり議案審議の非常に重要な資料になるのじやないかと思うので、そういう具体的な詳細なものを、これを一つお出しを願いたいと思います。
#8
○衆議院議員(關谷勝利君) 只今の御要求の資料は、あとから詳細なものを提出することにいたします。
#9
○小泉秀吉君 現在三千五百万円の補助を受ける会社のようなもの、これは、そこの会社は今のお話だというと一千数百万円以上二十六年度において欠損がある。当年度はわからんというのは、当年度もやはり相当欠損があるので、そういう欠損を引かれておつて、大体配当や何かどういうふうになつておるか、その会社は……。
#10
○衆議院議員(關谷勝利君) これは何と申しまするか、大体今まで補助をいたしておりまするのは航路別の、その航路々々の計算によつて出しておるのであります。そのために何と言いますか、たくさんの航路をやつておりまするために、この会社全体としては全部の航路に赤字が出ておるのではないが、そういうふうに航路を廃止したいというものを止むを得ずそれを継続しておるというふうなものに対しまして補助をしておるような状態であります。この補助をいたしておりますために、何ら配当も何もできないというふうな状態では今まではなかつたと思います。
#11
○小泉秀吉君 そうすると、補助を受けている航路だけに、例えば一つの会社で言うと、いろいろな航路、或いは事業をやつておるのだが、その補助を受けている点において年額一千数百万円ずつ損をしていると、こういうことの御説明なんですね。
#12
○衆議院議員(關谷勝利君) 計算は只今申上げましたようにしておるのでありますが、現在までのところ航路補助をいたしました会社で配当をした会社はないそうでありまするので、この点御根占申上げておきます。
#13
○前之園喜一郎君 もう少しこの各会社、つまり今言われる会社の全般の状況ですね。それからその会社の中の補助を受けてなお且つ欠損をしておるという収支の状況を会社別に一つ詳細にお知らせを願つて、その上で質問をしたいと思います。
#14
○委員長(山縣勝見君) 政府委員に聞きますが、今の前之園先生からの要求資料はいつ頃できましようか。
#15
○政府委員(岡田修一君) 只今の資料でございますが、一両日中に……。それから、只今御質問のありました各会社の経理状態でございますが、只今關谷先生から御答弁のありましたように、殆んどすべての会社が赤字経営であります。併し、赤字であつてもその航路の実際から言いましてこれを廃止することができないという非常に苦しい状況下にありながら、経営を続けておるというのが大部分でございます。
#16
○小酒井義男君 只今御答えの中に、配当を続けておつて補助を受けておるところはないというような御回答でございましたが、全然そういうことはありませんか。
#17
○政府委員(岡田修一君) ここではつきりしたことを申上げることはできませんが、一、二の会社が配当をしたと思います。それは新らしい船を整備いたしますがために増資しなければならん、増資するためには或る程度無理をしても配当しなければならんというような状況下におきまして配当をしたというところがあるようでございます。なお正確に調べまして……。
#18
○小酒井義男君 その補助を出す場合の会社の経理状態などについては十分検討をせられて、そうして今おつしやつたような増資をする必要のあるというような条件なども検討の上で、従来は補助が出されておつたのかどうかという点について伺いたいと思います。
#19
○政府委員(岡田修一君) これは各航路別に収支の状況を明らかにするような会計規定を政府のほうから示しております。その規定に準拠した処理をしたいと思います。各航路の収支状況を見まして、そうしてその赤字の度合に応じて補助金をやつておるわけであります。従つて、黒字の出ておる航路に対して補助金を出しておるということは絶対にございません。
#20
○小泉秀吉君 政府委員にお伺いしますが、この現在三千五百万円の補助を受けている会社以外に、やはりこの法案が法律になつて実施されるというようなことになれば、恐らく現在その補助は受けておらないが、将来この法律に従つて、補助を申請するというような会社があると思うのですが、そういう会社に対する予定があれば、先刻前之園さんから資料の提供をお願いしたのと同様に、そういう大よそ確定的な予定と言いますか、そういうものを会社の内容と同様にお知らせを願いたいと思います。
#21
○政府委員(岡田修一君) 只今利益の出ている以外の航路で本年度の予算に要求いたしましたのがほかに四、五社ございます。これは予算の関係上削除されたわけでございます。今回の法律が通りましても、直ちにすべてのそういう航路が補助の対象になるとは言えないのでございまして、結局予算によつて、まあ来年度の予算上どの程度のものが認められるかということによつてその補助航路なり、又補助の金額が決定されるというように考えております。
#22
○委員長(山縣勝見君) その他御質疑はございませんか。
#23
○政府委員(岡田修一君) ちよつと、これは提案者のほうから御説明になることかと思いまするが、補足して説明させて頂きたい点は、現在でも御承知のように補助金が出ておるわけでございます。これは海上運送法にその根拠の規定がございます。今回この離島航路整備法が議員のほうから提案なされまするにつきまして、まあ法案の体裁上海上運送法における航路補助の規定をこちらで一本にまとめたほうがいいということでここにまとめられたような次第でございます。政府としては非常に結構なことであると、離島航路に対する航路補助という方針が明確にされることでもありますので、まあその点非常に賛意を表しておるような次第であります。現在すでにそういうような航路補助の規定は海上運送法にある、それがより一層先ほどの御質問にありましたように詳しく規定されるということを御了承を願いたいと思います。
#24
○鈴木清一君 航路法の十八条の省令で定める利益配当の割合では大体一割見当ですね、配当したということがありますけれども、実際まあ私どもから言わせますれば、そのものは血税から出るものであつて、そうしてそれを、血税から出る補助金によつてそれから法律によつて一割程度の配当を省令で定めるような場合に現在公益事業としてやつておるのに、どうしても経営が成り立たないので止むを得ないということについては、或る程度の補助の関係も考えられるのですけれども、より以上利益を配当するということを条件にしてあつて、それになお且つ補助を与えなければならんということについては、ちよつと矛盾を感ずるのですけれども、そういう点について提案者のほうで一つ御説明を願いたいと思います。
#25
○衆議院議員(關谷勝利君) 大体赤字の出ておりまする航路に対しまして補助をするのでありまして、会社全体から申しますると、仮に五つ六つの航路を持つておりまして、その中で一つの航路が非常に赤字が出る、そのために経営者がその航路を廃止したいと、こういうふうな場合に、それが公益上どうしてもなければならん、こういうふうなことになりまするというと、止むを得ずその赤字の出る航路に対しまして、その航路だけの計算において、そこで赤字の補填をするために補助をする。こういうふうなことになつて参ります。併しながら、これで融資を受けておるという場合には、会社全般といたしまして、ほかの航路あたりで余裕が出て参りまして、そうしてそこに配当をするというような場合にも、それを一割程度に制限をして、その剰余金をこれを借入金の償還のところへ持つて行く、成るべく早く返還をせしめる、こういうふうなことに持つて行きたいためにそういうふうに規定をいたしておるのでございます。
#26
○鈴木清一君 そうしますと、これは監督庁のほうにお伺いすることになるのですけれども、先ほども前之園さんから資料の要求があつたようですが、いわゆる補助を与えるためには相当の基準というものが必要だと思います。ただ概念的に赤字がこういうふうに出るからということで与えるということでなくて、相当含みというものがあると思うのですが、そういう点についての御説明を頂ければ頂きたいと思うし、今頂けなければ資料か何かを出して頂きたいと思います。
#27
○政府委員(岡田修一君) この補助金算出の基準といたしましては、例えば陸上における私鉄に対する補助基準のようなああいうはつきりした尺度はございません。一応私どものやつておりまするのは、大体補助金の額が毎年きまつております。その補助金の額と各航路の赤字の割合を見まして、そうして赤字に対して各社とも三割、或いは四割、こういうふうなやり方をやつております。これは戦争前からずつと一応そういうふうなやり方をやつて来ておるのであります。今回先ほど提案者から御説明がありましたように、今後この航路補助については大蔵省のほうでも同意見でございまするが、もう少し明確なる基準をこしらえて、その基準によつて真に赤字を償い得るような航路補助制度を確立したい、こういう考えでございます。
#28
○前之園喜一郎君 資料が出ましてどうせ詳しい質問をするつもりでありますが、只今關谷先生の御説明で少し私は腑に落ちないのは、これはまあ海上航路にしてもやはり鉄道と同じような公益事業であるわけであります。そのうち幾らが公益事業で、幾らが営利事業かということは、これはまあ問題でありましようが、とにかく公益事業であるということは、これは間違いないわけであります。而も多くの航路というものは、殆んどまあ独占的なものではないかと思うのですね。例えば一つの会社で三つの航路を持つておる、そうして一つだけ欠損になる、二つは儲かるのだと、三つを総合すると配当ができるという場合に、一つだけ欠損だがその航路を補助しなければならんという考え方は非常に私はおかしいと思うのです。鉄道にしてもこの前局長が説明しておられたように、儲かる線は幾らもない、東海道線が儲かるくらいで、あとは損するのが多い。これは公益事業だから、そういうようなものに対してもやはりやらなければならん。自動車のごときは年々数十億の赤字を出しておるのですね。これでもやはりやつておるわけであります。たくさん航路を持つておつてその中の一つが欠損するからこれはやめるぞと、而もそれは独占事業に近いものだということであれば、そういうものにまで補助をしなければならんものかどうか、私どもは非常にその点疑問を持つわけであります。これはまあいずれ改めて数字に基いて細かく質問いたしますから今日は御答弁は要りません。そういう気持だけ私は持つておる。これは恐らく私ばかりでないだろうと、こういうことだけを申上げておきます。
#29
○衆議院議員(關谷勝利君) 只今の鉄道とのお話でありますが、鉄道のような公共企業体、国家がその資本を出しておつて、公共的な立場からやつておりまするものと、勿論これは公共的な仕事ではありますが、個人経営になつておりますような一例でありますが、私の国に日振戸島航路というのがあるのでありますが、その他の航路においては、どうにか採算がとつて行ける、ところが日振戸島航路で非常に赤字を出す。こういうようなことになつておりますので、そうして若しそれをやめますると、日振戸島あたりは村営でやることもできませんし、どうにもならんということで、経営者はやはりこれは何と申しますか、営利的な個人企業でありますために、そういうふうなところの航路を継続することができない。こういうことになりますので、村営でできん、そうして経営者がやめてしまうということになりますと、そこの交通機関が一切なくなつてしまうということで止むを得ずどうしてもこれは継続して行く場合には、航路補助というものをしなければその経営者がやれない。こういうことになつて参りますので、その航路に対してだけは、どうしてもしなければならん、こういうふうな事情も出て来るわけです。一例でありますが、御参考に……。
#30
○前之園喜一郎君 今日は議論しませんつもりでありますが、余り虫のいい話だと思うのです。儲かる線はやる、儲からん線はやらんというようなそういう考え方は、非常に私はどうも賛成しかねるのです。これはその一線があるために全体が欠損する、経営が成り立たんということであれば、これは一銭でも儲かる線はやるが、損する線はやめるのだということであるならば、そういうものは独占的権利を与える必要はない。一緒に儲かる線も、損する線もやる、こういうようなことをお考え願いたいと思うのです。
#31
○政府委員(岡田修一君) 只今の提案者の説明を補足いたしますが、離島航路につきまして大部分の航路がその航路だけというような会社が多いのであります。多数航路を経営しておりますのは九州商船、或いは東海汽船、この二社くらいのものでありまして、殆んどその航路だけというのが多いのでございます。例えば私たち航路を経営しております会社は、提案者から御説明がありましたように、これを航路補助で抑えているような状況でございます。例えば九州商船につきましても、大部分の航路は赤字でございます。利益を得ておる航路というものはあるにはあつても、一つか二つ、従つてお前は赤字でやめよと言つても……無理にやれ、やれなければこつちの航路をやめさしてしまうというようなことは、実際問題としてもなかなかできない。これは営利企業でございますから、政府から命令的にやれと言うこともできません。そこに或る程度の助成措置ということが必要になつて来るのです。仮に無理にやらしますと、或いは船を小さくするとか、サービスを非常に低下するのです。それが離島民の民生に非常な影響を及ぼす。鹿児島方面においては特にそういうものが多いと思います。
#32
○前之園喜一郎君 いずれ資料を頂いていろいろと質問したいと思います。そう勝手にやれると、許可をするときにもどういう船をどういう航路に使う、そうして幾らやる、そういうふうなことはやはり許可の条件になるのではないですか。勝手にやれるのですか、そういうことは。
#33
○小酒井義男君 当局側にお尋ねしたいのですが、今前之園さんのお話をお聞きしているというと、事業全体を通じて赤字が出る場合の補償ということは、或る程度認められると思うのですが、数個の航路を持つておつて、一方では非常なと申しますか、相当の利益を挙げておる、そういう場合に一つの航路だけで赤字が出るからといつて、それに補助を出して行くことが適当だということになりますと、私はやはり陸上の交通の場合においても同じような公益性の建前から行くと、数個のバス路線を持つておつて、その路線の一つに非常に赤字の路線があるという場合にも、この路線だけを一つの補助の対象として将来与える必要ができて来るということも考えられると思うのです。そういうことについて陸上の交通の関係と、離島航路の整備法との関係等について将来いろいろの問題ができて来るのではないかということを懸念するわけですが、そういう点についての当局としての見解を一つ承わつておきたいと思います。
#34
○政府委員(岡田修一君) 私は航路補助はやはり航路自体の収支を見るべきじやないかというふうに考えております。これは戦争前には外国航路にも相当補助金を出しておりましたが、航路におきましてどれだけの赤字を出しておるかという、その航路の状況を見てやつて来ております営利事業でございますから、成るべく許可制で縛るにしましてもその航路が非常に赤字であります場合には、而もその会社がその航路を縮小したいというふうに考えます場合、そういつまでも縛つておくということもできないのであります。従つてやはりその航路補助の考え方の原則は、やはり航路だけについての収支ということではないかと思います。
#35
○委員長(山縣勝見君) その他御質疑ございませんか。
#36
○小泉秀吉君 只今運輸省当局のほうのこの法案に対する御見解は承わつたのでありますが、御賛成結構だと思いますが、最高十五億というような毎年の支出を規定する法律である限り、やはり政府としては運輸省だけの一存で賛成だというわけにも行かないと思いますので、衆議院のほうでも予備審査にかかつておる、予備審査ですから、もう少し進展状況に応じて運輸省以外の関係当局の意見等も審議の過程において知る必要があろうと思いますが、今日はこの辺で如何ですか。
#37
○委員長(山縣勝見君) 只今小泉君から発言がありましたが、提案者又は政府当局から説明を聞いてもいいと思いますが、或いは次回にいたしましてもよろしいと思います。如何ですか。
#38
○政府委員(岡田修一君) 只今御質疑がありました点、或いは提案者のほうから御説明になるべき事項かと思いますが、便宜私から申述べますが、十五億というのは、何もあれだけを予算で出すというのではございません。何と言いますか、海運業者、定期航路の業者が銀行から金を借りますですね、その金を借りた者に対して政府が損失を補償する約束をする、その総額を十五億と言つておるわけです。結局押しつめて言いますと、定期航路業者が、金融業者から金を借り得る最高限度を年十五億に抑えよう。これが国の支出になるわけです。ここに法律に規定されておりまする損失補償契約によりまして、ここでは三割になつておりますから、仮に三割を補償するというふうな場合、非常な悪い事態が起りますが、十五億の三割、四億五千万というものが国の負担になつて来るわけです。併し十五億借りたからといつて、果して三割の損失が実際に金融機関に与えられるかどうか、これは先に行つて見ませんとわかりません。併しそうかといつて幾らでも国の債務補償契約の限度を高めるということは、国に対して非常な負担を与えるというので、一応十五億の国の義務に対する一つの限度を置いたわけです。従つてこれがすぐに国の支出になるという筋のものでございません。従つて仮にこういう補償契約をしても、殆んど国に損をかけないということになるのではないかというふうに見ておるわけです。戦争前に御承知のように外航船を造りますために、政府が損失補償並びに利子補給の契約をしております、あれによつて政府は実際上損失補償した例はなかつたのです。今度の場合実際上政府がどの程度損失補償をしなければならないかという問題が出て来るが、ちよつと今では推定がつきませんが、ちよつと補足しておきます。
#39
○前之園喜一郎君 委員長、今日のこの法案はこの程度でいいのではないですか。
#40
○委員長(山縣勝見君) それでは本件につきましては、各位に要求資料等を次回に提出してもらうことになつておりますから本日は本件に関する質疑はこの程度に打切りまして次回にいたすことにいたします。
  ―――――――――――――
#41
○委員長(山縣勝見君) それでは次に造船法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑のおありのかたは御質疑を願います。
#42
○小酒井義男君 造船法の一部を改正する法律案にありますところの第三条の二に規定しております許可の基準であります。その「日本経済として適正な造船能力をこえることとならない」という字句がありますが、現状において造船産業というものは日本経済の実情から考えた場合に、更にこれを拡張する条件にあるか、現在が飽和点に来ておるかどうかについて立案者はどういうふうにお考えになつておるか、御説明を願います。
#43
○衆議院議員(岡田五郎君) これは当委員会におきましても概略御説明申上げたかと思いますが、現在の日本の造船能力が幾らあるか、いろいろ考え方もあると思うのであります。併しながら一応推算では造船設備の能力から行けば八十万総トンの造船能力がある。かようにも言い得るのではないかと思うのでありますが、ただ設備の能力以外に、又造船所の雇用量をベースとして計算いたしましての造船能力が幾らであるかという計算の方法もあると思うのです。その雇用量をベースとして計算いたしますと、運輸省の第七次造船の際調査いたしました数量を基礎といたしますと、大体六十万総トンが大体のべースとして計算した造船能力ではないか、こういう計算も出ております。又アメリカの調査報告でございますが、これによりますると、又五十八万総トンと出ておるようであります。かような計算方式によりましていろいろと造船能力が計算せられると思いますが、実際の物動的な造船能力と雇用量をべースとする造船能力、即ち六十万総トンが大体日本の外航船に対する造船能力ではないか、かように推定せられるわけでございます。そのほかに当面考えられる問題は海軍工廠佐世保、舞鶴、呉、大湊という元工廠が、講和条約発効後におきましてはいろいろの制限が削除せられまして、方式如何によりましては、これが造船能力として活動し得る状態になるわけでございます。この旧工廠、横須賀もございますが、横須賀は現在アメリカのほうに使用されておりまするのでその能力を計算に入れないといたしまして、大体十万総トン程度の造船能力があるかのように聞いておるのであります。勿論旧工廠の造船能力十万総トンの能力をすぐ発揮できるかという問題については、相当時日を要すると考えるのでありますが、拡張し得る国内造船能力は旧工廠十万総トンが計算に入れられると考えるのであります。そういたしますと、大体遠からず、遠からずと言いましても両三年かかると思います。七十万総トンの造船能力が日本にあり得る。これに対しまして日本の造船受注量はどのくらいあるか、造船能力と受注量のバランスの問題が重要な関係があると考えますが、受注量につきましては過般申上げましたように、最近国際事情が反映いたしまして、諸外国からタンカーその他の注文が相当殺到して参りまして、約三十万総トン近くのタンカーが日本の造船所に注文をされておられるようであります、或いは三十万総トン切れておるかも知れませんが。一方国内造船発注量は皆さん御承知のようにタンカー五万トン、カーゴー十八万トンということで最近二十四、五万総トン受注が出ておりまして、大体三十万トンから四十万トンが今後数年間日本が計画的に造船される数量であり、財政力、金融力から行きましての最大の限度ではないか、こういうふうにも考えられるのであります。そういうふうな事情を勘案いたしますと、大体五、六十万トン、大体造船能力の七、八〇%近くが造船所で引受けておるということで、今日造船所は非常に適正なバランスを得た仕事量を持つておるという現状ではないかと考えられるのでありますが、ただ問題は国際情勢の如何によりまして、外国から受ける日本の造船所の受注量はどの程度になるかということが相当日本の造船能力と、いわゆる受注度とのバランスが致命的な影響を与えるものではないか、かようにも考えるのであります。殊に国際情勢が反映いたしましての日本への発注でございます。殊に私たち素人でございますが、不思議に思つておりますのは、非常に造船単価の高い日本に対してさえ三十万総トンの造船を発注しておる、国際情勢の緊迫化が果して今後相当長期に亙つて継続するかどうかという問題が私はあると考えるのであります。聞くところによりますと、英国の造船所においては五年間の受注量を持つておる、或いはドイツにおいては三年間の受注量を持つておるというような、こういう事情が反映いたしまして、先ほど申上げましたように、幸いにいたしまして現在といたしましては、非常に適正な受注量と造船能力のバランスを得ておる現状であるということを申上げておきます。
#44
○小酒井義男君 その前に専門員のほうからちよつと触れられておつたなんですが、この許可の基準となるべき第三条の二におけるところの一、二、三の条件を判断して、そうして許可をするという権限を運輸大臣に与えることになりますが、それによつて造船産業の集中というような弊害が起る心配はないであろうか。造船については造船業合理化審議会というものがあつて、そうして審議会を通じてその合理化がされておるのですが、これを運輸大臣の権限なしに、やはりもう少し広範囲な何らかの民主的な機関によつて判定を下すようなことを考えたほうがより公平になるのではないか、そういう点について立案者としてお考えになりましたか。
#45
○衆議院議員(岡田五郎君) この問題についてこの前の委員会において専門員のかたから参考意見を徴しましたときには、何が故に運輸審議会に諮問するかというこういう御質問がありましたので、私は提案者といたしましては運輸審議会には諮問しないと考えますと御答弁申上げたのであります。勿論運輸審議会の諮問事項につきましては、先ほど御質問のように造船業合理化審議会というものがあるが、これに対して諮問して、官僚独善、大資本家の集中、こういう傾向を是正してはどうかと、こういう御意見でございます。提案者の私たちといたしましても全く同意見であります。運輸審議会にはかける必要はないと考えますが、幸いにいたしまして、運輸大臣の諮問機関として造船業合理化審議会というものがございまして、造船関係、或いは海運関係、或いは金融関係、或いは学識経験、著名のかたがたが造船海運関係の合理化につきまして大臣の御質問に応じられております立派な機関もございます。提案者といたしましては造船業合理化審議会にかけて、大臣は諮問をして、そしてこの事業の実施に移られることを期待し、これにかけられることを意図いたしまして、実は提案をいたしたような次第であります。
#46
○小酒井義男君 次に第十二条にありますところの罰則ですが、この罰則として懲役と罰金とあります。そうしてこれを併科するというのと三つありますが、併科される場合はどういう場合に併科するということが行われることになりますか、御説明願いたいと思います。
#47
○衆議院議員(坪内八郎君) この点は刑法上の問題にもなろうかと思いますが、又行政的な処分の関係にもなろうと思います。併科するという場合はいわゆる刑法上の規定によりまして同じ犯罪に対して同じ刑法上の罪に併科されるということはないと思うのでございますが、ここで併科されるという場合は、やはり刑法上の罰金を科せられる場合と、行政上のいわゆる科料関係の処罰に関係した場合に、これは併科されるだろうと思います。罰金関係については、一方的に処罰を受ける、それから行政的な処分については、かように思うのでありますが、それは法制上の問題と兼ねて又適当に調べまして次の機会でもお答えいたしたい、かように思います。
#48
○小酒井義男君 今の答弁で、調べて次の機会に説明するということですから、それではその次に御説明を願うことにして保留します。今いろいろ……ちよつと速記をとめて……。
#49
○委員長(山縣勝見君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#50
○委員長(山縣勝見君) 速記開始。只今の点説明員から説明いたしますからよければいい、いけなければ私がいたします。
#51
○説明員(今井栄文君) お答えいたします。第十二条の罰則規定につきましては実はこの立法につきまして国会或いは法務府等よりもいろいろ御相談頂いたのでございますが、最近の立法例におきましては懲役刑、罰金刑について併科するという一般的な立法の例が相当ございまして、そういう関係で実はこういうものを出したのであります。実際問題としては果して十二条のような罰則がしばしば科せられるような事態が起るかという点につきましては、行政監督官庁としても、運輸省といたしましても事前措置によりましてこういうような罰則が併科されるような事態が余り起らないのではないかというふうに考えております。
#52
○委員長(山縣勝見君) 若しも御質疑があれば御質疑願つておきたいと思います。
#53
○小泉秀吉君 先刻小酒井さんの御質疑に対して提案者の御意見はわかりましたが、政府御当局はこれが法律になればこれを運用して行くという答弁ですが、政府御当局としてこの法律をこのまま通した場合に、やはり運輸大臣は先刻提案者のお話になつたようなステツプをとつて行くということであれば、法律的な根拠はどこにあるのか、それを政府委員にお伺いしたい。私は又この第三条の二は運輸大臣がこういう権限を持つておることも結構でありますけれども、先刻お話があつたような事情、又将来問題は相当社会情勢の変化に従つていろいろな情勢が起きると思うので、運輸大臣のみがそういう権限を持つているんだということではなしに、もう少し広汎な、衆智を集めた専門的の見解をやはり参考として決定するというようにして行く意思はないかというようなことを考えて、政府委員の明快な御意見を承わりたいと思います。
#54
○政府委員(甘利昂一君) 運輸省設置法に造船業合理化審議会というものがありますので、造船用のいろいろな鋼材価格等重要問題としましては、必ず審議会にかけて決定いたしておりますので、権限につきましては勿論審議会にかけて皆さんの御意見を聴取して決定したい、こういうふうに考えております。
#55
○小酒井義男君 今の御答弁のような方法で進んで行きまして、その法律にそうしたことを入れて行く必要はないか、現在のところこのままで法律が通つても、そうした点についてはやらなければならんほかの方面からの義務付けでもあるか。
#56
○説明員(今井栄文君) 只今局長から答弁いたしました造船業合理化審議会に諮つてということでございますが、先ほど岡田提案議員よりお話のありましたように、運輸審議会が各事業者の免許で、主たる対象として扱つております免許は、御承知のように権益の設定に関するものでございまして、こういう重要な設定された権益というものは、相当長く続く関係上、審議会に諮つてきめるということになつております。又料金運賃等につきましても同様に一回決定いたしますれば相当期間効力を有するものでございますので、これも運輸審議会にかかつておりますが、この現在改正造船法案が扱つております許可関係は、いわば一般的な事項に関する行政的処分でございまして、何ら権利を設定するのでございません。従いまして或る規模以上船台並びにドツクを買う、或いは増設するということであると、一定の営利を拡げる問題である、或いは一定の能力以上のクレーンを買うとい個々の行為になつて参りますので、個々の行為についてまで一々審議会を頃わすということは、従来の行政運営から言いましても適当ではないと思う。然らばどういう点について諮るかという点については、この改正造船法の第三条の二の許可基準がございます。例えば果して造船能力が適当であるかどうか、その造船能力に対する今後の需給の見通しについては、一体どういう基準で一定の数字を計算するか、こういうふうな点について造船業合理化審議会の各委員のかたがたに御検討をお願いして、その基準に従つて行政行為をやることがむしろ適当ではないか、競争の場合でもそうでございますが、一体その事実が競争を惹起したような潜在性を持つておるかどうか、こういう観点につきまして広汎な各界のかたがたに御意見をお向いして、それによつて個々の行政的なものを運輸大臣がやる、こういう行き方が最も適当ではないか、むしろ造船業合理化審議会に明記してございますが、これは造船に重要な事項を審議調査すると同時に建議することができる、こういうふうに書いてございまして、なお今般設置法の改正に基きまして、従来の造船業合理化審議会は海運造船合理化審議会になりまして、委員の範囲も中小企業者は勿論、もつと広く人材を委員になつて頂きまして、十分公益事業委員についても御相談申上げることになろうと思います。
#57
○小野哲君 ちよつと今の御質問に関連して今の御答弁について重ねてお伺いいたしたいと思うのでありますが、「運輸大臣は、左の各号に掲げる基準に適合する申請があつたときは、第二条又は前条の許可をしなければならない。」これはやはりこの法律の中に許可をする場合においては、海運造船合理化審議会の意見を聞かなければならないというようなことを明示しておくほうが妥当ではないか。こう思うのでありますが、これを立案された場合、又今後これを実施される場合にさような点について御研究相成つたかどうか、これを伺つておきたいと思います。
#58
○説明員(今井栄文君) その点をお答えいたします。今の点につきましてそういう条項をこれに盛つたほうがいいかどうかという点について私ども政府側の考えといたしましては、実は海運造船合理化審議会は新たに設置法改正によつて発足することになつておりまして、現在は造船業合理化審議会になつており、この規定は政令で現在規定してありますが、造船業合理化審議会は海連造船合理化審議会と変りますためには、当然政令の改正をばすることになつておるのであります。その際に海運造船合理化審議会のしている業務につきまして、只今御質問にありましたような点をこれに盛り込むということが可能であるように考えます。ただこの中に許可についての諮問機関として、合理化審議会に諮問するというような規定を入れるかどうかについては、先ほど御説明申上げましたように、許可自体が免許或いは運賃価格というふうな問題と、行政行為としても非常に違う。それから運輸審議会も、造船業合理化、審議会というものの会自体の性格から言いましても、個々の運輸大臣の行う施設の新設、拡張、譲受け、借受けという問題についての個々のものまで諮旧するということはむしろ実際問題として煩雑であり、適当ではないのではないか、むしろ抽象的に書いても、基準自体について従来も勿論運輸大臣は錨材の値段の問題にしましても、新造船の問題にしましても、相当具体的について造船業合理化審議会を十分活用して参つておりますので、今後こういつた基準自体の判定の問題等については、合理化審議会を通じてやつて、行くことによつて十分御質問のような趣旨が達せられるのではないかと、かように考えております。
#59
○小野哲君 只今の御説明で大体了承はしたのでありますけれども、第三条の二の基準は、何と申しますか、抽象的な字句九掲げられておりますので、実は具体的に基準に該当するや否やということを判定する場合においては運用船合理化審議会の意見に基いて運輸大臣が判定することになると思いますけれども、このままで見ますと一体どの程度のものが日本経済として適正な造船能力なりや否やということが、どこで一体どういうふうに判定をされるかということに対する申請者側に対する何と申しますか、この法律によつてこういうような手続によつてこうするということが明らかにされておることか立法から申しましても款切なやり方ではないか、こういうふうに思うのであります。今回の運輸省設置法の改正に基きまして、海運造船合理化審議会に、今お話のありましたような権限が新たに附与される、政令の中にそういうことを書くのかよいのか、或いは許可自体について法律の中に書くのがよいかということは、やはり私は研究の対象になるのではないかと思うので、一応私の所見を申述べて、更に私自身も研究いたしたいと思います。さような考え方ができるのではないかということを申上げてとどめたいと思います。
 次にこれは今回の造船法の一部改正は先般来御説明もありましたように、我が国造船事業の保護を目的としてこれはより効果的ではないか、こういうような気がするわけです。むしろ積極的な助成措置、それと相待つてかような法制的措置をとるということが本来の行き方ではないか、これのみによつて或る程度の目的達成かできるかも知れんけれども、経済的な内容に触れた政策といたしましては不十分ではないか、かように思うのでありますが、この点ついていろいろのかたからお話がありましたか、更に蒸し返して、その衝に当つておる政府当局としてはどういうようなお考えになつておりますか。
#60
○政府委員(甘利昂一君) 御質問になりました点についてこの法案は非常に消極的なあれだということですが、積極的なことについては疑問の点になつておりましたが、これを早急にやらなければならんと思うのであります。こういう法律がなければいろいろな施設の借受け、譲受けが行われて不当な競争が行われるのであります。それについて具体的に申しますと、会社の何になりますから速記をとめて頂きたいと思います。
#61
○委員長(山縣勝見君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#62
○委員長(山縣勝見君) 速記を始めて。それでは本案につきましてはなお御質疑もおありと思いますが、次回更に質疑を継続することにいたしまして、本日は本案に対する質疑はこの程度にいたしまして終りたいと思いますが、如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○委員長(山縣勝見君) それでは時間がございますので航空法案を議題といたします。航空法案に対して御質疑のおありのかたはお願いします。
#64
○高田寛君 航空法案を審議するに当りましてその前提となるような点についてが、この点は或いは速記をとめたほうがよい点もあろうかと思いますから、そこは適当に委員長にお願いいたします。
 先ず第一に航空行政の運営について現在極東空軍との関係がどうなつておるかという点を一つお伺いしたいと思います。
#65
○政府委員(大庭哲夫君) この点につきましてはちよつとまだ行政協定の線がはつきり取極められていない点もありますので、速記を一時停止して御説明申上げたらいいかと思います。
   〔委員長退席、理事小泉秀吉君委員長席に着く〕
#66
○理事(小泉秀吉君) ちよつと速記をとめて下さい。
   午後三時三十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十九分速記開始
   〔理事小泉秀吉君退席、委員長善席〕
#67
○委員長(山縣勝見君) 速記開始。
#68
○高田寛君 現在外国会社の航空機の修理整備というようなことにつきましては、航空庁はどの程度にこれに関係して行くか、その点の実情を一つ。
#69
○政府委員(大庭哲夫君) 現在極東空軍が修理を出す中心は、立川にあるフインカムというところでそれを発注することにして、それに相当するプラニング・アンド・プロダクション・セクション、且つ又それをフィンカムに返して発注して行くという段取りになつているわけであります。従いまして今後の航空機の修理というものについてはフインカムが中心になり、それらの日本人の養成をして行き、中心人物を作り上げますところから過日二十名ばかりを三月間派遣いたしまして、アメリカの検査様式、検査方法というものかを全面的に訓練を受けさせたわけであります。且つ又今後継続してそれらの職員をフイソカムに送り込みまして、暫時訓練を受けた者を民間のほうで使用して、行くと同時に、現在極東空軍と私のほうと話合いをいたしまして、アメリカが日本の制作会社に維持、修理、オーバーホールを委託した場合の検査員というものについては、全価的に訓練を受けた職員を検査官して当てて行く。航空庁が検査するわけではなくて、それらの軍人の指揮監督を受けながら私どものほうの職員が協力して行くというふうに進みつつ歩る現状であります。
#70
○高田寛君 もう一つだけ、日本が航空事業を開始した場合の問題として操縦士等の要員の問題ですが、この見通しがどういうふうになつておるか、これを一つ伺いたいと思います。
#71
○政府委員(大庭哲夫君) 御承知だと思いますが、二十七年度予算には航空庁といたしましては、パイロットの再教育、機関士の再教育、或いは修理、オーバーホールをいたします整備士、こういうものに使われます整備士の再訓練をいたすため、中央訓練所というものを設立して始めたいということで予算を計上いたした次第でありますが、日本の財政という問題から一応大蔵省で予算を削られたわけであります。運輸省といたしましては、それらの操縦士の養成、或いは今申しましたように技術者の再訓練というものの必要性は痛感している次第であります。次の補正予算には又繰返してこれを要求いたしたいと存じておるわけであります。ただ大蔵省といたしまして二十七年度には民局側でそれらの操縦士というものの再訓練というため、二十名分のアメリカ派遣費用の半額の費用として三千万円の予算を頂いたわけであります。現在日本航空会社の操縦十三名、産経の操縦士一名、朝日一名が現在先方に行きまして訓練を受けつつあるわけであります。何分にもアメリカへ行くということについては、御承知のように語学というものが中心をなしているわけでありまして、操縦士で語学のでき得るもの、且つ又技倆者で今後の日本の民間航空事業、航空輸送を担当して行くというような操縦士というものは、誠に数えるしかないのであります。アメリカに派遣いたしたくともできない現状であるので、残りの費用を有効に使うため、極東空軍、トランス・オーシャン・こちらに来ておりますキヤツトというものと連繋をとりまして、安い費用において今後使われるであろう民間側の操縦士の再訓練をいたして行きたいと存じて、現在それの計画を遂行いたしておるような次第であります。
#72
○高田寛君 今の再訓練の計画は二十七年度では遺憾ながら小規模ですが、暫時再訓練に主つて使えるようなものはどのくらいあるか。
#73
○政府委員(大庭哲夫君) 御承知のように戦前におきましては、民間側におきまして二等操縦士、一等操縦士の免状をとつていた者を合せまして殆んど一万人近かつたのではないかと想定いたしておるわけでありますが、それらの必要な書類を全部焼却いたしたため、過去における実績はわからないわけでありますが、一昨年、昨年にかけて調査をいたしました結果、これは単に民間側の数字で、これに附加えることに訓練を受けた操縦士というものを合計いたしますと、優に一万以上に上る数字が出て来るのですから、一日も早く空に上ることを希望し、私のところへいろいろな希望が来ますので、決して今後日本に起きるであろう民間航空事業というものについて不足をする人数ではない。十分な人数がある。最初の段階において三月という専訓練の期間を頂ければ直もになり得るようか、優秀な人がおるということを申上げておきます。
#74
○委員長(山縣勝見君) その他御質疑がなければ、本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○委員長(山縣勝見君) それでは本日はこれを以て散会いたします。
   午後四時十九分散会
  第十五号正誤
 頁 段 行
 一 一 一八 「深川榮左エ門君」は同段一六行の「齋武雄君」の次に入るべきの誤り。
ソース: 国立国会図書館
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