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1947/07/28 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第43号
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1947/07/28 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第43号

#1
第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第43号
昭和二十三年七月二十八日(水曜日)
    午後三時十五分開議
 出席委員
   委員長 武藤運十郎君
   理事 鍛冶 良作君 理事 田中 角榮君
   理事 辻  寛一君 理事 梶川 靜雄君
   理事 河井 榮藏君 理事 小松 勇次君
   理事 石田 一松君 理事 中野 四郎君
      石田 博英君    高橋 英吉君
      平澤 長吉君    古島 義英君
      足立 梅市君    前田 種男君
      野本 品吉君    田中 健吉君
      中村元治郎君    宇都宮則綱君
 委員外の出席者
   梅林組に関する融資問題について出頭した
   証人
                梅林  襄君
七月二十八日委員千賀康治君辞任につき、その補
欠として古島義英君が議長の指名で委員に選任さ
れた。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 資料提出要求に関する件
 証人出頭要求に関する件
 本委員会の委員を裁判所における証人として召
 喚する件
 梅林組に関する融資問題
    ―――――――――――――
#2
○武藤委員長 これより会議を開きます。
 第一に、兵器処理問題の調査につきましては、かねて小委員会において鋭意調査中のところ、ほぼ基礎調査を完了いたしましたので、本委員会において正式に証人喚問等の段階にはいりたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○武藤委員長 では証人の決定等は明日午前十時より理事会においていたしたいと思います。
 なお本日苫米地官房長官を通じて、大藏省、商工省、建設省、厚生省、安定本部等のそれぞれの官廳に対し、さきに本委員会より提出を要求されております兵器処理関係の書類のうち未提出のものその他の兵器処理関係の一切の書類を來る七月三十一日までに提出を求めたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○武藤委員長 それではさよう決します。
 それから大口やみ利得者の調査問題につきましてはさきに小委員会をつくりましたが、未だ小委員長の選任がございません。明日午前十一時より小委員会を開き、小委員長の決定を願いたいと思います。
 なお御報告申し上げたいことは、事務局調査員において相当の程度まで基礎調査をいたしております。
 それから最近偽証罪その他の問題につきまして、本委員会において調査いたしました問題について、委員が裁判所へ証人として喚問を求められている例が多いのでございますが、本日三淵最高裁判所長官に対して、本委員会の委員に対し、委員会の調査内容等について証言を求めることは、本委員会の特殊性に鑑み、これを遠慮せられたい旨の申合せをなし、これを提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○武藤委員長 それでは石田一松君、鍛冶良作君、御苦労さまでも右決議をもつて三淵長官に御面会を願います。
 なお本委員会において調査した事件につき、委員が弁護人として弁護することは遠慮することという申合せをいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○武藤委員長 それではさよう決定いたします。
 次に先般当委員に証人として喚問しました田中萬逸君、幣原喜十郎君、齋藤隆夫君等の証言に関して、苫米地義三君を明二十九日午後一時当委員会に喚問いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○武藤委員長 ではさよう決定いたします。
 それでは証人調べをいたしますが、本日御出頭願うわけになつておりました証人のうち、岡直樹氏は病氣のゆえをもつて欠席届が出ております。島川康助君は妻病氣のゆえをもつて同じく欠席いたしたい旨の届がございました。御了承願います。從いまして本日喚問いたします証人は梅林襄君一人であります。
#8
○鍛冶委員 岡君の次回の期日をきめておかなければいかぬじやないですか。
#9
○中野(四)委員 岡君は一應届出があつても、どうもいろいろなうわさを聞くと、病氣の症状が届出とは相違しているようです。今一應調査をして、そのあげく臨床訊問をしてもいいかと思う。
#10
○武藤委員長 実は診断書が出ております。「病名、左乾性肋膜炎、附記、左胸痛高度微熱三七・八至食慾不振にして衰弱稍と高度なるに依り向う三ケ月間の絶対安靜加療を要す、右診断候也、順天堂医院医師中島紀行」というのです。臨床訊問しますか。ではこれは明日の理事会において決定しましよう。
    ―――――――――――――
#11
○武藤委員長 それでは梅林襄さんですか。
#12
○梅林證人 そうでございます。
#13
○武藤委員長 証言を求める前に一應証人に申し上げておきます。
 昨年十二月二十三日公布になりました昭和二十二年法律第二百二十五工議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、一般の人については証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項、あるいはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するときに限られ、医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者については、その職務上知つた事実であつて黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られております。右以外には何人も宣誓または証言を拒むことができないことになつておるのであります。なお証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつておつていただきたいと思います。では法律の定めるところに從いまして証人に宣誓を求めます。お手もとに差上げてある宣誓書を朗読の上、署名捺印してください。
    〔証人梅林襄君宣誓〕
#14
○武藤委員長 それでは梅林さんに伺いますが、あなたは梅林組の社長でありますか。
#15
○梅林證人 私は梅林土木株式会社の社長であります。
#16
○武藤委員長 俗に梅林組と言つておる会社ですか。梅林組というのは別にあるのですか。
#17
○梅林證人 あるかもわからないと思つておりますが、私の方では以前株式会社梅林組であつたものですから俗にそう言われる場合もあります。
#18
○武藤委員長 今は梅林土木株式会社で、その社長があなた……。
#19
○梅林證人 そうであります。
#20
○武藤委員長 梅林時雄氏は、あなたの何に当るわけですか。
#21
○梅林證人 実兄であります。
#22
○武藤委員長 この前には梅林時雄氏が社長をしておられましたか。
#23
○梅林證人 そうであります。
#24
○武藤委員長 いつからいつまでが梅林時雄氏が社長で、いつからあなたになりましたか。
#25
○梅林證人 私が社長になりましたのは終戰後でありまして、終戰の年の十二月だつたと考えております。
#26
○武藤委員長 昭和二十年の十二月ごろまでは梅林時雄氏が社長であつて、その当時は株式会社梅林組と申したのですか。
#27
○梅林證人 そのときも梅林土木株式会社でありました。私は四代目でありますから、三代目は三橋と申します。その人が社長であります。
#28
○武藤委員長 あなたは昭和二十年の暮から社長に就任されて以來、今日に至つておるわけですね。
#29
○梅林證人 そうであります。
#30
○武藤委員長 それでは伺いますが、昨年の末にあなたの会社は、大分合同銀行から三千七百万円、福岡銀行から一千五百万円という融資を受けられましたか。
#31
○梅林證人 受けました。
#32
○武藤委員長 それはどういう必要があつて受けたのですか。
#33
○梅林證人 それは当社が占領軍の工事遂行のために必要である資金であります。
#34
○武藤委員長 この資金は復金かどつかに申し込まれたこともあるのですか。
#35
○梅林證人 ございません。
#36
○武藤委員長 最初から大分合同と福岡銀行へ申し込まれたわけですか。
#37
○梅林證人 私の方は大分合同並びに福岡銀行外の銀行からマル進関係の資金の供給を受けておりましたが、金融規正強化のために、わくの関係でお願いに行つたのであります。
#38
○武藤委員長 融資を求められるにつきましては、初めての取締でありましたか。
#39
○梅林證人 福岡銀行は、私は外地生活が大分長かつたので、終戰後引揚げてきた関係上、その詳細にわたつてはわかりかねますが、福岡銀行は、相当私の方の社といたしましては古い取引先であります。なおまた大分銀行も同様でございます。
#40
○武藤委員長 融資を申し込まれるについて、栗栖前大藏大臣、芦田前外務大臣等が、ちようどそのころ九州遊説に参りましたときに、その融資斡旋方を両大臣にあなたの方から頼まれたような事実はございませんか。
#41
○梅林證人 ございません。
#42
○武藤委員長 お会いになつたことはありませんか。
#43
○梅林證人 会つたことはございます。
#44
○武藤委員長 そのころですか。
#45
○梅林證人 そうであります。
#46
○武藤委員長 どういう機会ですか。
#47
○梅林證人 何かの会議か何かの都合で、九州の方に來られましたときであります。
#48
○武藤委員長 いつごろ、どこで、どういう機会に……。
#49
○梅林證人 十二月の中旬か、末旬か、大体そのころであります。
#50
○武藤委員長 続けてお話しください。
#51
○梅林證人 現芦田首相が多分当時何か演説の会に來られたので、その帰途か何かでなかつたかとも思います。私が首相にお目にかかつた時期でございますが――そうして栗栖藏相には当時の宿舎で会つたと思います。
#52
○武藤委員長 宿舎をお訪ねになつたのですか。
#53
○梅林證人 あれは現に接收されております鶴田ホテルじやないかと思います。名前は何とかほかの名前があるようでありますが、それの同一経営のものでないかと思います。
#54
○武藤委員長 あなた一人で行かれたのですか。
#55
○梅林證人 そうであります。
#56
○武藤委員長 目的はどういう目的で……。
#57
○梅林證人 私は政府の下金がたいへん遅れておりますので、かねて御下金を早くしていただくことにつきましてお願いをしておりましたので、御挨拶に参りました。
#58
○武藤委員長 そこにはだれもいなかつたのですか。
#59
○梅林證人 そうでございます。
#60
○武藤委員長 あなたと栗栖さんと二人だけ……。
#61
○梅林證人 たまたまほかには見かけませんでした。
#62
○武藤委員長 そこのところを少しこまかく。どういう挨拶から始まつて、どういう話になつたのですか。
#63
○梅林證人 まず初対面の挨拶であります。そうして、かねての政府御下金が遅れていることはすでに御承知だろうと思いまして、何分ともよろしくお願い申し上げますと申し上げた以外にございません。
#64
○武藤委員長 向うでは承知しました、そう言いましたか。
#65
○梅林證人 多分、その当時のお言葉をよく記憶しておりませんが、事情はわかりますと言つたように記憶しております。
#66
○武藤委員長 事情はわかるから、係の者にそう言つて早くするというような話はございませんか。
#67
○梅林證人 それはございません。ただ事情はわかると、簡單に言われたように記憶しております。
#68
○武藤委員長 何か支拂が遅れていて困るので、融資を求めたいのだが、それについては政府支拂金があるという証明書をつけて、担保の意味で大分合同なり、福岡銀行なりへ出す必要があるのだが、その支拂金のあることの証明書発行について御盡力を願いたい、あるいはまた福岡銀行、大分合同に対しては、融資方斡旋を願いたいというようなお話は、あなたからはいたしませんでしたか。
#69
○梅林證人 いたしません。
#70
○武藤委員長 そのいずれもございません……。
#71
○梅林證人 はあ。
#72
○武藤委員長 それではもう今お話しの一ことだけでおしまいになつたのですか、その会見は。
#73
○梅林證人 そうでございます。
#74
○武藤委員長 それからすぐお帰りになつた……。
#75
○梅林證人 そうでございます。
#76
○武藤委員長 政府の支拂金があるという証明書をもらいましたか。
#77
○梅林證人 出來高に対する御証明をいただいたと思います。
#78
○武藤委員長 だれがどこでいただきましたか。
#79
○梅林證人 まず当時現場を経まして縣の証明書をいただいて、それから中央の方に持つて行つたと思います。証明書は私自身が年末で忙しかつたので、行くこともできませんし、またその暇もなかつたので、社員を使いに立てました。
#80
○武藤委員長 それで証明書をもらつてつけて出しましたか、銀行へ……。
#81
○梅林證人 福岡銀行には出しておりません。
#82
○武藤委員長 大分には出しましたね。
#83
○梅林證人 出しました。いわゆる商習慣として出したのであります。
#84
○武藤委員長 巷間傳えられるところによりますと、栗栖さんや芦田さんが融資の斡旋をして、あなたの会社で融資を受けられて、そのお礼として献金なされたのではないかと言われているのですが、そういうことはございませんか。
#85
○梅林證人 ございません。
#86
○武藤委員長 何かお尋ねになることがありますか。
#87
○高橋(英)委員 栗栖前藏相との会見は今述べられたが、芦田さんとはどうですか。
#88
○梅林證人 先ほど申し上げましたように、何か大会のお帰りがけではなかつたかと思いますが、それはものを申し上げたというよりも、頭を下げた程度であります。
#89
○高橋(英)委員 栗栖さんに融資の関係について御相談になつたことはないのですか。
#90
○梅林證人 ございません。
#91
○高橋(英)委員 大分銀行の頭取の話では、あなたの方を含む土建業者の融資について、その日に特に栗栖さんから頼まれたことはないのですか。
#92
○梅林證人 私は政府下金が遅れておるので、その下金お願いしたのであります。
#93
○高橋(英)委員 そうすると栗栖さんがそういうことを言われたのは、どういうことで言われたか御存じありませんか。だれかあなたの代理がそういうことについて頼まれたとか、何か思いあたることはありませんか。栗栖さんが突然あなたの方の組のことを言つて、融資のことを大分銀行の頭取に頼むはずはないわけですね。何も連絡がないのですから……。あなたが栗栖さんと会つて、栗栖さんは大分銀行の頭取と会つて拂下の問題をお話せられておる。栗栖さんは一歩飛躍して融資の関係まで大分銀行の人に頼んでおる。それは栗栖さんの創作にその話はなるというのですか。何かあなたの関係の人が頼まれたことがあつたのですか、頼まれたとするとあなたは知つておるかどうか。
#94
○梅林證人 その関連性については、政府の下金がなければわれわれは運轉資金に困るのであります。從つてお尋ねになりましても、私の常識的の考えから申し上げますと、下金がないから運轉資金に困るという結論にわれわれは達しておるのでありますから、そうではないかと想像いたしますが、わかりません。
#95
○高橋(英)委員 それではあなたの方からの関係者で栗栖さんにそういうことを頼まれたことがあるかないか、思いあたる人はありませんか、というのです。
#96
○梅林證人 知りません。
#97
○高橋(英)委員 大藏省からの証明書をとることに対していろいろの人が活動しておるようですが、その他に斡旋活動した人々の名前とか、その斡旋の内容について御承知ありませんか。
#98
○梅林證人 私は出來高証明をいただきますのに社員を東京にやりまして、それから先は会社の綾部健太郎氏が行つたということを聽きました。
#99
○高橋(英)委員 その他には綾部健太郎氏以外の人で、中央の人で斡旋せられたというようなことについて報告を受けられたことはありませんか。
#100
○梅林證人 私は聞いておりません。
#101
○高橋(英)委員 芦田前外相がこの問題について、綾部さんから頼まれたかどうか、そのほかの問題は別として、芦田さんが動いたということは報告を受けておりませんか。
#102
○梅林證人 私は東京に書類が着きましてから先の具体的のことにつきましては、知ろうとも思いませんでしたが、聞いておりません。
#103
○高橋(英)委員 外務大臣のような有力な人があなたの方の融資のために働かれた、それに対して報告があるべきはずだと思いますが、報告があつたかなかつたか。報告があつたとすれば葉書一本でも礼状を出すべきであるが、何か挨拶しなかつたかどうか、簡單にその点について御答弁願いたい。
#104
○梅林證人 私は出來高証明はわれわれ業者の商習慣として、いわゆる支拂責任官廳の証明をとることに格別の礼状を出さねばならぬというような、それほど出來高証明というものはわれわれ商習慣上常に――常にと申しますか、必要においてとつておりますので、東京で綾部氏が行つたかどうかもわかりませんが、私の社といたしましては、普通私自身が縣廳に行つて証明をとつたこともございませんし、政府が支拂うべき資金をわれわれは立替えてやつておるのでございますから、その出來高を証明していただくということは、別に恩惠を受けるという意味のものでないと私は考えております。以上であります。
#105
○高橋(英)委員 私の質問する第一点をもう一遍繰返しますが、民主党の当時の総裁である――現在も、総裁でありますが、また外務大臣であり、片山内閣の副総理である芦田さんが、わざわざ一梅林土木株式会社のために奔走されたということに対しては、これは相当重要な問題になると思う。その報告を受けていないはずがないと思いますが、報告を受けておられないかということをお聽きしたいのであります。芦田さんにいろいろおせわになつたくらいの報告はあつたと思いますが、どうですか。ないならないでいいのです。はつきり言つてもらいたいのです。
#106
○梅林證人 先ほど言つた通りです。
#107
○高橋(英)委員 ないというわけですね。
#108
○梅林證人 そうでございます。
#109
○高橋(英)委員 あなたの言われる商習慣上、出來高証明はいつでも平氣でもらえるというお話ですが、大藏省管理局から出來高証明を今までもらわれたことは一度でもありますか。そのほかに。
#110
○梅林證人 ありませんでした。
#111
○高橋(英)委員 ないなら、始終そういうものをもらつておつたということはいかがですか。
#112
○梅林證人 それは戰前にはそういう証明をいただいておつたと記憶しております。
#113
○高橋(英)委員 重大だとわれわれが思うところの報告を受けていないということを見ると、あなたはほんとうの社長じやなくて、兄さんの方がほんとうの社長であつて、重大なことは兄さんがみなやることで、あなたは重大なことの報告を受けていない。そういう関係になるのではないのですか。
#114
○梅林證人 私は先ほど申し上げた通りに、終戰当時の十二月以來社長になりまして、去年の六月代議士に出ましてから、いわゆる会社の事業体と関係を断つたわけでございます。從つて事業体自体は私が経営の衝に当つております。その報告をしなければならぬとか、報告を受けるとかいうことは私自身は考えておりません。
#115
○高橋(英)委員 芦田さんの斡旋を受けたというようなことを知られたのはいつですか――委員長、卒直に証言せられないようなら少し注意していただきたい。芦田さんが斡旋せられたということをお聽きになつたのはいつごろですか。
#116
○梅林證人 私が先ほど申し上げたはすでございます。
#117
○高橋(英)委員 聽いておりません。
#118
○梅林證人 先ほど私はそのことについて御返事申し上げたと思います。
#119
○高橋(英)委員 まだ言われていないのです。聽いていることなら再質問しませんが、それは言つておられない。芦田さんが斡旋せられたということは全然お知りにならないわけですか。
#120
○梅林證人 それはこの間綾部健太郎氏のここの席における――私はそれを新聞で知りました程度であります。
#121
○高橋(英)委員 それなら綾部さんからも、兄さんからも、ほかに社員からも、この重大な不当財産取引調査特別委員会で行われている内容などについて一つも報告を受けられておりませんか、新聞だけで御存じだつたに過ぎないので、芦田さんのことをここで言つたとかい芦田さんのことに対して質問せられたとかいうことは綾部さんから、そのほかの関係者からもお聽きになつておりませんか。もつと簡單に言うと、兄さんからあなたの方の仕事のことについて、栗栖さんにも芦田さんにもたいへん迷惑をかけそうになつているというくらいの話はあつたと思うのですが、そういう話は聽いておられませんか。
#122
○梅林證人 当時私の実兄は、会社の事業体との関係はなくても、当時の大分地区におきまする建設本部長をしておりましたので、あるいはそういうことで私の梅林土木株式会社の関することについては、聽いておらないのであります。
#123
○高橋(英)委員 大体証言の眞偽もわかりましたから、これ以上その問題については追求いたしませんが、先ほど大分銀行とは從來深い取引関係があるように言われておりましたが、それは間違いありませんか。
#124
○梅林證人 私は外地におりました関係で、いわゆる終戰を迎えますまでは、終戰後もでありますが、非常に密接な関係がありました。
#125
○高橋(英)委員 密接な関係があつた、取引があつたわけですね。
#126
○梅林證人 そうでございます。
#127
○高橋(英)委員 大分銀行の頭取の証言によりますと、そういうことは言わないのです。從來のあなたの方の取引銀行は住友であつて、自分の方の取引はなかつたのだ、突然の取引だからそこにいろんな問題があつたのだ、必要があつたのだということだつたのですが、違いはしませんか。
#128
○梅林證人 私は廣範囲な取引ということを申し上げているので、進駐軍関係の工事運轉資金の意味ではないかと想像されます。
#129
○高橋(英)委員 しかし大分銀行頭取の話は、進駐軍関係だけであつて、廣範囲からいえば密接な取引があつたというのですか。
#130
○梅林證人 昭和何年か、よく記憶いたしませんが、戰前あるいは終戰後も、ある時期までは密接な関係がございました。けれどもそれは進駐軍関係の資金に対する密接な関係ではなく、從來内部的な工事資金でございます。
#131
○高橋(英)委員 そうすると、相当預金したり貸付を受けられたりしたことはあるのですか。
#132
○梅林證人 それは一般占領軍が進駐前の時代におきましてお説の通り借りてもおりましたし、預金もいたしておりました。
#133
○高橋(英)委員 そう大きな額ではないように私どもは聞いたのですが、相当大きな額の取引があつたのですか。
#134
○梅林證人 相当あつたと思いますが、私は主として外地におりましたので、詳細ははつきり記憶しておりません。
#135
○高橋(英)委員 そんならその点はそれに留めて……。あなたの方が大分銀行から融資を受けられた見返り担保的な工事の出來高は、これはあなたの方の仕事ばかりでなしに、ほかの組の仕事もはいつておつたわけですね。
#136
○梅林證人 これは私の方の梅林土木株式会社のだけのものでございます。
#137
○高橋(英)委員 班というものができておつて、実質上においてはその班に属している各組の人が仕事をしておるのであつて、あなたの方はその班の單なる代表的な名義者であるにすぎないというような立場があるのではないのですか。
#138
○梅林證人 いわゆる班と申します一種の共同責任体と申しますか、そういうものの種類と私の方の関係とは別個になつております。
#139
○高橋(英)委員 そうすると、今度の融資問題の見返り的なものは純然たるあなたの方のものだけで、班とか、共同責任体のものは含んでいないと言われるのですか。
#140
○梅林證人 そうでございます。見返り的――これは商慣習としていわゆる工事の内容を説明する資料でございまして、見返りということは、それがただちに見返りになり得るかどうかということは、銀行対借入れをする業者との信用その他の條件によつてきまると思いますので、それは商習慣の下金の証明で、これが見返り的であるというふうには私は考えておりません。
#141
○高橋(英)委員 見返り担保となつたかならないかは別問題といたしまして、出來高証明書の内容の証明はあなたの方の組だけか、それともまた一種の班を組んでおつた共同責任者の土木業者があつたそうですが、その方も含んでおつたかどうかということをお聽きしておるのであります。
#142
○梅林證人 含んでおりません。
#143
○高橋(英)委員 そうすると融資を受けたものはあなたの方の受けた金だけで差支えなかつたわけですか。
#144
○梅林證人 そうであります。
#145
○鍛冶委員 簡單ですが、先ほどの御証言で栗栖さんと宿舎でお会いになつたときには、栗栖さんと二人きりでしたか。
#146
○梅林證人 私がお尋ねしたときは、ちようど降りられるときで、いわゆる玄関先だつたと思います。
#147
○鍛冶委員 二人きりですね。
#148
○梅林證人 そうでございます。
#149
○鍛冶委員 別にたれかの紹介で行かれたのではなくて、あなた單独で行かれたのですか。
#150
○梅林證人 私だけで参りました。
#151
○鍛冶委員 そこで私承りたいのですが、まず最初には初対面の挨拶をしたと言われたが、その初対面の挨拶をして、今までのお世話になつたことの挨拶もする、こう言われるときに、先ほどのあなたの言葉で言われると、どうも政府の下金が遅いので困ります。こういうことになると挨拶を通り抜けて、いわば責任者である大藏大臣に対して要求もしくは文句のように聞えるのですが、初対面の人にさようなことが言えますか。これはほんとうですか。そこに私は疑問をもつたので、それで聽くのです。
#152
○梅林證人 それは私の言葉が足りなかつたかもしれませんが、かねてのお願いの政府下金ということがおわかりになつておるものとして、初対面のあとに、われわれの何と申しますか、よろしくお願いいたしますと言うこと以外になかつたのでありますが、かねてそれは私がそれまで会つてもおりませんし、当時の六社関係並びに私の方から政府下金についてお願いしているのは隨分長かつたと思うのであります。多分非常にお忙しい時間ではなかつたかと思うのですが、以上私は申し上げる必要もないと考えたわけであります。
#153
○鍛冶委員 申し上げる必要もないとは……。
#154
○梅林證人 繰返し政府下金の詳しいことを申し上げる必要はない。実はかねてのお願いということは、われわれ政府下金で困つておるという実情であります。
#155
○鍛冶委員 そうすればこう承りましよう。私の疑問は、あなたは実情を陳情に行かれたのですか。それとも先ほど申されたように、いろいろお世話になつておるから、挨拶に行かれたのですか。どつちなんですか。
#156
○梅林證人 陳情しておることはもうわかつておるのでありますから、それに対してよろしくお願いすると申し上げる以外に私はないと思うのでありますが……。
#157
○鍛冶委員 理屈を言うといけない。あなたは実際どう思われたか。
#158
○梅林證人 いや、理屈ではなくて、実際われわれ陳情しておることは、おそらく全國的な問題であつたのではないかと思いますから、それで十二分におわかりであつたと思うのであります。從つて私はそれを繰返す必要はないと思つたので、かねてのお願いの件をお願いと申しますか、政府下金につきましては、われわれ下金についてお願いすると言つたわけでありますから……。
#159
○鍛冶委員 私が主としてあなたに要求したいのは、あなたは初対面でだれの紹介もなしに、ここに大分から挨拶に行かれるということなら、そう簡單に一遍に会うなり玄関におるときに、どうも弱つておりますとか、願いますとかよう言えると思うのですが、そこであなたに私はそういう特殊の関係があつたのではありませんかとこう言うのであります。そうでない、初対面だと言われるから、初対面でそんなことが言われますか、こういうことを言つておるのです。あまり時間がかかりますから、その点よろしゆうございます。
 その次にもう一つ承りたいのは、この工事金の証明をとることは商慣習だつた。これが重要なことだと私は思うが、商慣習ということは、しばしばあなた方の職業上、そういうことをやつておる習慣があることと考えますが、さよう承つてよろしゆうございますね。
#160
○梅林證人 そうでございます。
#161
○鍛冶委員 それでは承るが、大藏省からいつ何日、どういうことで何遍ぐらいありますか。そういう証明をもらうことが……。
#162
○梅林證人 私はその点について先ほどお話を申し上げたと思いますが……。
#163
○鍛冶委員 先ほどのでは足りません。われわれは商慣習とは認められぬので聽いております。商慣習と認められる事実を述べてもらいたい。どういうこととどういうことが商慣習であるというその事実を述べてもらいたい。
#164
○梅林證人 いわゆる最終支拂責任官廳から慣習上とつておつたと私は心得ておるのであります。
#165
○鍛冶委員 そこであなたは心得てではいかぬ。事実上こういうときにも拂つたこともある、こういう場合もあるということがあり得ると思います。その点を聽かせてもらいたい。
#166
○梅林證人 たとえば縣廳からは必要に應じて何回ももちろんとつておりますが、大藏省の場合につきましては、私の方の何と申しますか。
#167
○鍛冶委員 われわれは事実を聽いておる。
#168
○梅林證人 その出來高が二縣にわたつておるからとつたのであります。それでその事実と言われましても、終戰後はこれが最初に必要であつたことではないかと思います。
#169
○鍛冶委員 慣習とは、そうするとたつた一回だけですか。
#170
○梅林證人 その点はあつたと思いますが、私は外地におりましたので、出來高証明というものが商習慣上とつておると申し上げたのであります。
#171
○鍛冶委員 そのとると言われる根拠の事実を聽いておるのです。終戰前にあつた、こう言われるのですか。
#172
○梅林證人 そう心得ております。
#173
○鍛冶委員 終戰後にはなかつたのですか。
#174
○武藤委員長 証人に御注意しますが、お宅の場合だけでなくて、たとえば他の業者でも、こういう業者はこういうことでとつておるということがありましたならば、その深くお考えにならないでお述べになつてもいいのではないですか。事実関係だから判断の必要はない。なければないでいいし、知らなければ知らぬでいいし……。
    〔「委員会の権威のためにこういう証人があとから出て來ると困る」その他私語する者多し〕
#175
○鍛冶委員 あなたは考えて言う必要はない。
#176
○梅林證人 私は商習慣と考えておるからそう思つたのでありまして、見解の相違かと考えております。
#177
○鍛冶委員 私はそれが惡いというのではありませんが、そこでどういうことから商慣習と考えられたか、商慣習とはたとえば職業上、商業上しばしばある事実を言わなければならぬのだから、そういう事実はどういうときにあつて、どういうときを指してあなたは言われるか、それを聽いておるのです。答えないのですか。
#178
○梅林證人 今申し上げた通りであります。
#179
○鍛冶委員 あらためて言つておるじやないですか。戰前にはあつたと、こう言つておるのでしよう。現在は――その後はあつたのですか、ないのですか。
#180
○梅林證人 私は商習慣として考えておるので、そう言つたわけでありまして、他の例その他につきましては、申し上げることはないのであります。
#181
○鍛冶委員 要するにあなたは一回きりですね。今これが初めてですね。あなたとしては……。
#182
○梅林證人 私自身としては終戰後初めてです。
#183
○鍛冶委員 他にあつたということは、どこからそういうことを考えられておるのですか。
#184
○梅林證人 それは商習慣として私は考えておるのです。
#185
○鍛冶委員 その商習慣というのはどこから出てきたのですか。
#186
○梅林證人 私はアイデアとして…。
#187
○鍛冶委員 そんなら初めからそう言えばいい、商習慣というのはあり得るのだから……。
#188
○梅林證人 それは他の事実はどうか知りませんが、他のわれわれ業者はそれを商習慣と考えておるということでございます。
#189
○鍛冶委員 他の業者もですか。
#190
○梅林證人 そう思うのであります。
#191
○鍛冶委員 思うなら思うでもいいが、思うことを聽いておるのではない。事実を聽いておる。他の業者も、そうおつしやるならそれでもよろしい。そうではないかと言われるならあなたの意見です。意見ならあえて言わない。
#192
○武藤委員長 鍛冶君、もういいじやないですか……。別の問題で……。
#193
○鍛冶委員 これに関連してですが、あなたに言わせると、先ほどから芦田に頼んだということは重大なことではない、必要のないように言つておられたが、あなたは商習慣であるから必要はないと、こう思つておつたのですか。
#194
○梅林證人 私は芦田首相にお願いしたというこの事実を知らなかつたのであります。私はずつと大分におりましたのでわかりません。
#195
○鍛冶委員 あなたがその証拠をとりによこしたという社員は、それはだれですか、東京に來たのは……。
#196
○梅林證人 私はだれかはつきり覚えておりませんから、もし何でしたら後日また……。
#197
○鍛冶委員 あとで聽かしていただきましよう。そこで綾部健太郎氏に頼んだのはその人が頼んだのですか、あなたがお頼みになつたのですか。
#198
○梅林證人 会社の嘱託でありますから、それにつきまして、だれがやつてもいいのではないかと思いますが、責任者がやつたらいいだろうと思います。
#199
○鍛冶委員 理屈を聽いておるのではない。綾部健太郎氏が動いたことは事実であるが、綾部健太郎氏が動いてくれということを言わなければ、一人でやるわけはない。あなたが綾部氏に頼んだのですか、それともあなたが東京によこしたその使いが綾部氏に頼んだのですか、それを聽いておるのですよ。
#200
○梅林證人 ……
#201
○鍛冶委員 何でもないことを答えられぬようではかなわない、答えないのですか。
#202
○梅林證人 私は東京の支店に対していろいろ連絡事項をいたしますけれども、たまたま本社からの連絡につきまして、綾部さんが取扱われたのではないかと思いますし、かねて綾部さんは私の方の会社の嘱託でございますから、いわゆる社の業務をおやりになつたと考えるだけであります。
#203
○鍛冶委員 あなたは私の問に答えてもらえばいい。私は理屈を聽いておるのではない、綾部氏が動いたか、あなたが綾部氏にやつてくれと言われたのか、それともあなたが東京によこしたその人が東京で頼んだのか、それだけを聽いておるのです。
#204
○梅林證人 私は先ほど申しました通り東京支店に連絡をいたしております。
#205
○鍛冶委員 だれを使いによこしたかわからぬが、連絡をしたのですね。
#206
○梅林證人 それはだれだつたかどうかよく覚えませんが、とにかく東京支店に連絡しただけです。
#207
○鍛冶委員 それは東京支店で綾部氏に話があつたのですか。
#208
○梅林證人 そうでございます。
#209
○高橋(英)委員 証人と同じような立場の人が大分縣にもたくさんあつたし、全國にもたくさんあつたのですが、特に証人だけが特別の融資を受けられたというのは、どういうところからそういうことになつたのか、自分で考えられておるところをひとつお述べ願いたい。
#210
○梅林證人 私の方は從來の取引銀行にわくがないので、このお願いをしたわけでございます。その取引銀行といたしましては、わくがあればあるいはそれで貸していただいたかもわかりませんが、ないので保証貸出をお願いする以外になかつたのでございます。私の方では、いわゆるその合同銀行外の当時の住友銀行の參加引受保証があつて初めてできたと考えております。
#211
○高橋(英)委員 いや、ほかの業者は同じような立場であるにもかかわらず、融資を受けていない、それであなたの方の問題がはつきりするや、大分縣下の業者はもちろんのこと、全國にわたつてその不公平な取扱いに対して囂々たる非難の声が起つておると私は聞いておるのですが、特別にあなたの方だけが融資を受けられた原因がどこにあるかということをお聽きするのです。
#212
○梅林證人 それた先ほど申し上げましたように、いわゆる他の銀行の參加引受保証じやないかと思います。
#213
○高橋(英)委員 取引関係で信用とか何とか特別な事情で單にそういうふうになつたというので、そのほかに不純な政治的な策動やいろいろな運動があつたということではなかつたということにとつていいのですね。
#214
○梅林證人 そうでございます。
#215
○高橋(英)委員 そういうふうにこちらからも答弁を出しておいた方がよろしいと思います。
#216
○辻委員 先ほど高橋委員から梅林班という言葉が出ましたが、九州地区におきまする進駐軍工事に関しましてあなたの方、それから数社の間でいろいろ折衝やら連絡のため、そういう便宜上の連盟というか、組というか、班というか、そういう形のものが実際に存在いたしておつたのですか。
#217
○梅林證人 そういうものが結成されたかとおつしやるのでありますか。
#218
○辻委員 そうです。
#219
○梅林證人 もちろん仕事別に結成されておりました。工事の種類によりまして……。
#220
○辻委員 そうしますとやはり梅林班という、名前は違いますが、そういうものができておつたのでございますか。
#221
○梅林證人 もちろんでございます。
#222
○辻委員 どういう会社でできておりましたか。
#223
○梅林證人 梅林班は当時五社か六社であつたと思いますが、その中に協力会社と申しますか、協力社というものがありました。
#224
○辻委員 それはあなたの方の傘下の会社ではなくして独立しておる会社ですか。
#225
○梅林證人 共同責任の会社でございます。
#226
○辻委員 どんな会社ですか。名前を言つてください。
#227
○梅林證人 それは別府土建、それから鷹尾組、第一建設、その他二、三あつたと思います。
#228
○辻委員 そうするとやはり政府の未取下金なんかにつきまして、いわゆる共同戰線でもつて陳情等もなさつておつたわけですか。
#229
○梅林證人 團体のそういう仕事につきましては、別にそれを総括しておりますところの建設本部がございましたので、私はその一班員に過ぎないのでございます。建設本部でやつておりました。
#230
○辻委員 梅林土木として進駐軍工事費の中で昨年暮において金額にして大体どれくらいの未取下金がございましたか。
#231
○梅林證人 それは申しかねますが、私の方の契約は、私は契約責任者といたしまして九八%近くは、ほとんど大部分は進駐軍関係の工事でございますので、その施設の全貌をあるいは察知される杞憂がないとも限りませんから、たいへん御無礼ですが、これは一應御当局の御意向を質しましてから申し上げます。
#232
○辻委員 それは未取下の金額のことですから差支えないと思いますが……。
#233
○梅林證人 もしそれが御必要でございましたら後日書面をもつてお答えを申し上げます。
#234
○辻委員 書面でなくても概略でよろしゆうございます。機密という点は御心配になることはないと思います。
#235
○梅林證人 約七千万円ぐらいだつたと思います。
#236
○辻委員 あなたの方だけで……。
#237
○梅林證人 そうでございます。その他の分はまた別にございます。
#238
○辻委員 今、班と申しますか、建設本部の一班員だとおつしやいましたから大体のことを御存じだと思いますが、五社の未取下金はどれくらいになつておりますか。あなたの方だけは七千万円。
#239
○梅林證人 これは説明が足らなかつたのかもわかりませんが、六社の下には、六社を入れてトータル三十一社の編成になつておつたと考えます。その上に建設本部があつたのでございまして、私の方のいわゆる班の未取下金がなんぼでもありましたか、ちよつとはつきり記憶に殘つておりません。
#240
○辻委員 七千万円というのは班のではございませんね。梅林土木のですか。
#241
○梅林證人 そうでございます。
#242
○辻委員 そうすると福岡縣廳並びに大分縣廳の出來高証明書の記載額はどれくらいでありますか。
#243
○梅林證人 大体六千八百万か九百万に近い数字だつたと考えております。
#244
○辻委員 それは大体一致しておりますね。
#245
○梅林委員 その出來高証明と未取下金でございますが、未取下金は当時まだまとまらない進行中のものもございますので、もちろん七千万円以上はあるわけでありますが、いわゆる書類に現わし得た金額だけでございます。
#246
○辻委員 この縣廳からもらいました出來高証明も、やはり梅林土木としてでございますか。
#247
○梅林證人 梅林土木でございますが、約七千万円だつたと思います。しかしながらそれ以外につきましては、会社としては仕事は継続いたしておりますので、一般の仕掛品と申しますか半製品が大分ありますので、そういつた書類のまとまらないものはそれに乘つかつていないわけでございます。
#248
○辻委員 班としましてこうした出來高証明なんかをおもらいになることはございませんでしたか。建設本部あるいはそれぞれ個々でもらうという方法だけで、便宜上できているその班によつて出來高証明をもらうことはありませんでしたか。
#249
○梅林證人 それは中には当方の社と同様に個々でやつておるものもあれば、元來班と言つても協同体でございますが、それは建設本部がやつておりましたことで、具体的にはお話申し上げかねるのでございます。
#250
○辻委員 建設本部はいくつかの班を総合してできておるのでございましよう。班はその中の一つでございましよう。
#251
○梅林證人 そうでございます。
#252
○辻委員 班自体におきましてはこうした工事の連絡とか、あるいは金融の面についての御相談はやらなかつたのでございますか。
#253
○梅林證人 それは梅林班なら梅林班、清水班なら清水班と思いますが、皆協同歩調で行かなければならぬものでございますから、班だけのものということは今までやつていないのでございます。從つてそれは班員が個々にやれば別でございます。
#254
○辻委員 そうした面においては班だけとしての活動はなかつた……。
#255
○梅林證人 そうでございます。
#256
○辻委員 よろしうございます。
#257
○石田(博)委員 ちよつとお伺いしますが、私聞いておりますのは、その工事をやるのに大体三種類の工事があつたように聞いておりますが、その三種類の工事を三十一社が施工せられるときに、今おつしやつたようにそれを六つか五つの班にわけて、その班の中に五つか六つの土木の組が班をつくつて、その頭株に相当大きなところがなつて、その工事を引受けられる。そういうふうに聞いておりますが、その通りですか。つまり班として工事をやられるときに、一番最初の工事は三十一社を五つか六つの班にわけてはそれを大きな梅林班とか、あるいは何班とかいうようなぐあいにわけて工事を引受けて施工せられる。そうでございますね。
#258
○梅林證人 そうでございます。それは仕事の種別によつてそういうものがあるわけでございます。
#259
○石田(博)委員 そのほかに三十一社全体として、あなたの会社が代表者になつて工事を契約せられたことがありますか。
#260
○梅林證人 ございます。
#261
○石田(博)委員 二回ばかしありますね。
#262
○梅林證人 私の方では家族宿舎でございまして、私の方が一應代表契約という形になつております。けれども知事との契約は相互責任になつております。名前だけでございます。
#263
○石田(博)委員 名前だけですか。契約せられるときはあなたの名前で契約せられるのですね。
#264
○梅林證人 いえ内容は六社になつております。それは多分建設院に対しては一つの名前かもしれませんけれども、縣廳では六つになつております
#265
○石田(博)委員 六つになつておる場合もありますが……。
#266
○梅林證人 建設院に対しては單独名かもわかりませんが、その縣においては六つになつておりますが……。
#267
○石田(博)委員 契約の相手方は縣ですか、建設院ですか。
#268
○梅林證人 縣でございます。
#269
○石田(博)委員 そうすると、縣に対しては家族宿舎と工場か何かとそれから兵舎のようなものを加えておりますが……。
#270
○梅林證人 そうでございます。
#271
○石田(博)委員 その場合に、三種類とも六社の名前で契約してありますか。
#272
○梅林證人 今の契約の内容につきましては宿舎と兵舎だけでございます。
#273
○石田(博)委員 その場合はやはり六社の名前でそれぞれ分担して縣と契約してあるわけですね。
#274
○梅林證人 そうと思います。
#275
○石田(博)委員 そうすると、共通で一本になつて、飛行場もそうですか。
#276
○梅林證人 飛行場ともう一つ何でございますか。
#277
○石田(博)委員 いや、しつかり憶えておりませんが、家族宿舎と工場と何かひとつ……。
#278
○梅林證人 その他のものは私の方一本です。
#279
○石田(博)委員 あなた一本でやられている工場にほかの業者の人もその下請という形で入つておりませんか。下請でも協力者でもいいが……。
#280
○梅林證人 入つておりません。私の方だけです。
#281
○石田(博)委員 單独でやられた、するとあとの兵舎と家族宿舎の場合に契約は六社にわけて、その六社の下に協力者をつけているわけですね。その場合は六社は大将になるのであつて、あなたの方はそれぞれの班長というか、それぞれの契約者との間の関係になるわけですね。
#282
○梅林證人 それは班長が事務を総合するという事務取扱の班長でございまして、その責任は三十一社それぞれに。
#283
○石田(博)委員 三十一社それぞれにあるわけでしようが、契約をされるのは班長が全部一括して契約されるわけですね。三十一社の人がそれぞれ契約しているわけではないでしよう。
#284
○梅林證人 私はその場合に三十一社が個々に縣との契約の建前でやるというふうになつているように考えております。
#285
○石田(博)委員 しかし現に六社が契約されたんではないか、建前はどうであろうと契約書というものがあるはずですが……。
#286
○梅林證人 その契約書はP・Dにだけ六社の名前があがつているのであつて、三十一社の契約者の名前につきましては、そこまで詳しく承知しておりません。
#287
○石田(博)委員 そこがおかしい。六社の中でもあなたの……。
#288
○梅林證人 私たちは、三十一社の班長がそれを監督権もございませんし、それに対する受益もなければ受損もない立場にあります。でありますから、これに対してはおのずから別個の協同責任体であつたとしても、これは各自の契約と同様でないかと思います。
#289
○石田(博)委員 私のお伺いしているのは理屈を伺つているのじやない。あなたが縣と契約せられたときは、あなたの場合は梅林は班長ですね。すると、六社なり五社なりがこういうものを一切ひつくるめて契約の対象になつているわけですね。
#290
○梅林證人 私はその書類を契約書という問題につきましては具体的に見た記憶も十分憶えておりません。從つて私が申し上げている事実には変りがないと思うのであります。いわゆる契約の面がどうだというふうにおつしやるが、私はその契約書を見たこともないのであります。たとえば、この大藏省六十号にありますような調査は三十一社個々にやられているわけです。ですから契約は各自の個々でやるものと実は私は考えておるのであります。
#291
○石田(博)委員 さつきあなたは縣との契約は六社であるというお話でありましたが、三十一社のうちの六社がそれぞれ六班にわかれて、その六社が縣と契約されたとさつきお答えになつたでしよう。個々に契約されているのじやなくて、いるかもしれぬけれでも、とにかく六社が縣と契約されたということだけは間違いないわけでしよう。それぞれの班の代表という形であなた御自身さつきそうおつしやつておられた。
#292
○梅林證人 六社の契約かもしれませんが、三十一社の方のいわゆる縣との國内的な契約は個々のものと考えておると申しておるのであります。そこで私はその契約書は見たことがないから、もし御必要であれば、さらに書類で答えたいと思います。
#293
○石田(博)委員 契約書がどういう形になつておるかということは、先ほどからの質問の通り融資を受けた金が梅林組單独のものであつたか、あるいは他のいわゆる協力会社の分も含んだものであつたかという点を決定する有力な証拠であろうと思うので、契約書は一應取寄せていただきたいと思います。
#294
○武藤委員長 お手もとにありますか。
#295
○梅林證人 契約書は持つておりません。
#296
○武藤委員長 ないそうであります。
#297
○石田(博)委員 それでは会社にあるわけでしよう。
#298
○梅林證人 つまり出來高証明の中にその点を含んでおらなければいいのでしよう。
#299
○石田(博)委員 そんなことを聽いておるのではない。つまり銀行に融資を受けられるときに当然どれだけの契約をして、その中に出來高はどれくらいだ。それに対して政府の支拂金はどれだけだといつて証明がつく。それがわからなければ銀行では貸さないわけですね。
#300
○梅林證人 そうです。
#301
○石田(博)委員 そうすると銀行に融資を受けるときに、当然契約書というものを見せておるわけですね。
#302
○梅林證人 出來高証明によつてやつたわけです。
#303
○石田(博)委員 出來高証明によつてやるけれども、そのうち出來高証明が契約のいくらいくらのうちのどれだけかということになる。取引の種類によつていろいろ違うかもしれませんが、たとえば土木業者に金融をする場合に、その契約というものを担保によつて、それに基いて金融をするような堅い場合もあるわけでしよう。
#304
○梅林證人 そうでございます。
#305
○石田(博)委員 契約書というものは金融をする金融機関にとつて大きな信用の基礎ですね。その工場に対してどれだけ融資していいかというもとをきめる有力な材料です。だからあなたが一体なんぼの契約をされているかということをあなた自身が御記憶にならなければならないわけですね。方々にたくさんやつておられるはずでしようけれども、その契約書の中にあなた自身のものだけか、あるいは協力会社のものも含んでおるのか。
#306
○梅林證人 それは先ほどすでに回答した通りであります。協力社のそういう関係の分は含んでおらぬということを申し上げたのであります。
#307
○石田(博)委員 いや金のことを申し上げておるのではない。契約の場合は、あなたは六社が縣と契約したとおつしやつたのですが、それぞれ六社のその班の協力社の分も一應含んでおる。契約の場合に金は一体どの分をやつたかということは別の問題ですが……。
#308
○梅林證人 どうも御質問の御意図がはつきりわかりませんが……。
#309
○石田(博)委員 意図でなくて事実です。
#310
○梅林證人 事実がどういうことなのか……。
#311
○石田(博)委員 六社が縣と契約した場合に、六社がそれぞれ班長になつて、三十一社から六社引くから二十五社ですが、その二十五社がわかれて、その班に協力したわけでしよう。
#312
○梅林證人 縣と契約したということは宿舎の場合は私は知つておるが、兵舎の場合はそういう書類を見かけなかつたのでありますが、P・Dに記載されておる名前が即契約者というふうに私は考えております。從つてそれが占領に対する契約に代るべきものじやないかと思いますが、從つて國内的の契約が六社に対して、三十一社に対しての責任は三十一社によつて……。
#313
○石田(博)委員 責任を聽いておるのじやないのですよ。
#314
○梅林證人 契約は私は内容は見ておりませんから、御必要ならば調べて御返事いたします。
#315
○石田(博)委員 では契約書を取寄せていただきましよう。
#316
○武藤委員長 契約書を御提出になりますか。
#317
○梅林證人 第一契約しておるかおらぬかということを、担当範囲ははつきりしておるのでありますが、それは書類に現わされておるかどうかということは、当時の復興院でございますが、その分割によつてわかるのじやないか。それは契約に代るべきものかと思います。
#318
○武藤委員長 ありましたら出してください。
#319
○高橋(英)委員 この前出來高証明の一切の関係書類の取寄せがこちらで採択になつてから、関係方面に言つてあるわけですが、あれは言つておるのですか。
#320
○武藤委員長 一部來ておるそうです。ほかに御質疑ございませんか。それでは済みました御苦労さまでございました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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