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1947/09/01 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第54号
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1947/09/01 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第54号

#1
第002回国会 不当財産取引調査特別委員会 第54号
昭和二十三年九月一日(水曜日)
    午後三時五分開議
 出席委員
   委員長 武藤運十郎君
   理事 鍛冶 良作君 理事 田中 角榮君
   理事 辻  寛一君 理事 河井 榮藏君
   理事 荊木 一久君 理事 石田 一松君
   理事 中野 四郎君
      石田 博英君    古島 義英君
      明禮輝三郎君    渡邊 良夫君
      足立 梅市君    佐竹 新市君
      小野  孝君    橋本 金一君
      田中 健吉君    中村元治郎君
      宇都宮則綱君
 委員外の出席者
        石炭國管問題に
        ついて出頭した
        証人      山川 良一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 資料提出要求に関する件
 証人出頭要求に関する件
 石炭國管問題に関する件
    ―――――――――――――
#2
○武藤委員長 これより会議を開きます。
 本日の理事会において、決定せられました事項を御報告してお諮りをいたしたいと存じます。
 第一日本海洋漁業株式会社に対し左記書類の提出を求めたいと存じます。一、設立の沿革趣意書等。二、定款。三、役員名簿及び発起人名簿。四、復金より融資前後二回の申込書の写本並びに決定措入の状況。五、昭和二十二年度貸借対照表。六、星野組及び親和銀行より日本海洋漁業株式会社への貸出リスト、復興金融金庫に対し右に関する申込みより審査貸出に至るまでの調書一切の提出を求めたいと思います。御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○武藤委員長 ではさよう決します。
 なお來る三日午後一時昭和二十二年七月当時右二件に関與した融資部長及び調査部次長を、四日午後一時北村徳太郎君をそれぞれ当時委員会に喚問いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○武藤委員長 ではさよう決しました。
 なお本日出頭を求めた証人のうち円城寺松一君は地方出張中にて九月五日帰京の予定につき、それ以後にせられたき旨の不参届が出ております。永田彦太郎君は病の重い診断書を添附して出頭できない旨の届が出ております。貝島太市君よりはやはり病氣のため出頭できない旨の電報が参つております。この三君につきましてはそれぞれ不参届書の事実を調査の上適宜決定をいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○武藤委員長 ではさよう決します。
 本日御出頭の証人は山川良一さんです。それでは御承知の当委員会における石炭國管問題調査のため、あなたの証言を求める次第であります。証言を求める前に証人に一言申し上げます。昨年十二月二十三日公布になりました昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことになつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、一般の人については、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項あるいはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するときに限られ、医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者については、その職務上知つた事実であつた黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られております。右以外には何人も宣誓または証言を拒むことができないことになつておるのであります。なお証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、且つ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一應このことを御承知になつていただきたいと思います。では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。お手許に差上げておる宣誓書を朗読の上署名捺印願います。
    〔証人山川良一君宣誓〕
#6
○武藤委員長 それでは伺いますが、あなたは今、日本石炭協会の会長をしておられますか。
#7
○山川證人 さようです。
#8
○武藤委員長 日本石炭協会というのは業者の全國的な團体でありますか。
#9
○山川證人 全國的の團体ではありますが、任意加入團体であります。ですから加入を希望しないものはこの協会に加わらなくてもいいわけで、ごく小さい炭鉱ではいつていない人もあるかもしれぬと思いますが、大体全炭鉱の人が加入しておると考えてよろしいかと思つております。
#10
○武藤委員長 さような團体は戰爭中石炭統制会ですか、それからずつといろいろ変つてきたようでありますけれども、業者の全國的な團体の沿革を簡單に話してみてください。
#11
○山川證人 少し記憶に不十分な点、あるいは間違つておるところがあるかと思いますが、一應申し上げます。古いことは特に私知りませんので、昭和十六年の十一月二十六日ですか、石炭統制会が設立されまして、それまでは主として業者の懇親と連絡が主であつた。そのときの名前は記憶ありませんから申し上げられませんが、要するにそういう團体がありまして、大東亞戰爭の始まる前に例の統制会をつくるような規則ができまして、その法律による石炭統制会が設立されまして、それが結局終戰当時まであつたわけですが、統制会をやめたのははつきり記憶しておりません。これは一應政府の承認を得まして石炭統制会をやめまして石炭鉱業会というものをつくりまして、それから本年の三月十一日に石炭鉱業会も廃止しまして、現在の石炭協会が成立したわけであります。
#12
○武藤委員長 石炭鉱業会は日本というのはつくのですか。つかないのですか。
#13
○山川證人 日本がついたと思います。
#14
○武藤委員長 日本石炭鉱業会。石炭統制会のときには会長はだれですか。
#15
○山川證人 松本健次郎さんです。
#16
○武藤委員長 あなたはどういう地位におつたのですか。
#17
○山川證人 私は当時理事で生産部長をしておりました。それから後半で職制が変りまして工務部長で、これは三箇年間の任期中やつておりましたので、結局十九年の十一月になります。三箇年間の任期満了するまでやつておつた、その後は退職しましたのでわかりませんでした。
#18
○武藤委員長 日本石炭鉱業会ではあなたは何にも役をしておられないですか。
#19
○山川證人 それは去年の二月私が社長になりましてから石炭鉱業会は、三井鉱山会社が会員になつており。三井鉱山会社が理事会社でありますので、その三井鉱山会社を代表するような意味で私が理事として参加しておつたわけであります。
#20
○武藤委員長 それでその鉱業会が閉鎖機関に指定せられて、新たに日本石炭協会というものをつくり、あなたがその会長に選ばれたということでありますね。
#21
○山川證人 そうです。
#22
○武藤委員長 日本石炭鉱業会及び日本石炭協会はどういう目的のものですか。
#23
○山川證人 定款を詳しく承知しておりませんけれども、日本石炭鉱業会は会員の連絡、懇親のようなことを主にしまして、石炭鉱業に関するいろいろな檢討、研究、技術の向上ということを主にし、それに関連しておることをやるのですが、日本石炭鉱業会の場合には、そのほかに援護事業とか、資材関係のような、そういう方面のことも日本石炭協会よりもよけいにやつておつたわけですから、この石炭協会を設立しました時分に、すでにあの團体法の観念が出てまいりましたので、大体今度制定されました團体法に触れないようなことをやるという前提のもとに、今のいろいろな援護事業、あるいは災害補償というような仕事もやつたと思いますが、そういう特に統制的のことはやらないという方向に、その目的を変えて定款をつくつたわけであります。詳しいことは覚えておりませんがごく大体その程度だと思います。
#24
○武藤委員長 会員は日本石炭鉱業会のときも、日本石炭協会のときも任意加入ですか。
#25
○山川證人 任意加入であります。
#26
○武藤委員長 いずれもはいりたい者ははいるし、はいりたくない者ははいらないということですか。
#27
○山川證人 そうです。ただ加入した者が脱退する場合に、協会の場合は任意に届け出ればいいのが、鉱業会の場合は三箇月ぐらい前に、あらかじめ申し出ておかなければならないというような、多少制約があつたかと思います。
#28
○武藤委員長 日本石炭鉱業会の会員はどのくらいありましたか。
#29
○山川證人 これはちよつと覚えておりませんけれども、大体全業者と考えていただいていいと思います。
#30
○武藤委員長 日本中の全石炭業者を網羅しておると申してよろしいのですね。
#31
○山川證人 大体網羅しておると思います。
#32
○武藤委員長 昨年石炭國家管理法案が議会に上程せられるという氣運になりましたときに、石炭業者は、これの反対運動をしたようでありますけれども、そういう事実がございましたか。
#33
○山川證人 反対運動と申しますか、反対の意思表示は相当強くいたしました。
#34
○武藤委員長 業者は全部反対でありましたか、賛成の業者もありましたか。
#35
○山川證人 初めのほどは人によつて違つたかと思いますけれども、石炭鉱業会でいろいろ話合いをしまして、鉱業会として反対の意思表示をするというふうに、六月ごろか七月でありましたか、そのころに、話合いをしてそういう方向で進めて行くことになつたのであります。
#36
○武藤委員長 日本石炭鉱業会として、この石炭國管法には反対をしよう。そういう決議と言いますか、申合せをしたわけですね。
#37
○山川證人 ええ、話合いをしたわけです。
#38
○武藤委員長 それは何か大会でも開いてやつたわけですか。それとも代表者なり、役員なりが集まつて、さような申合せをしたわけですか。
#39
○山川證人 鉱業会の会議は、あのときは理事会と総代会とありますが、総代会というのは全國の大会であります。ですから両方の会議で相談してやつたのでありまして、緊急内容の場合には主として理事会で措置しております。
#40
○武藤委員長 その総代会や理事会で反対の態度をとろうということにきまつたようでありますけれども、その際反対はしないという議論も出たのですか。
#41
○山川證人 私はあまり記憶しておりません。なぜかと申しますと、少し申してよろしいなら申し上げますが、私自体として國営問題のようなことについて、前からいろいろなことを研究しておつた。私個人ではありませんが、やつておりましたので、いろいろな考え方もしていたのでありますけれども、みんなあげて反対するかどうかということについては、私自身はそういう人のことはわからなかつたわけであります。ですけれども、そういう場合に話をしますときに、私が出ました会議には、反対の意思を表示した者はなかつたように記憶しております。
#42
○武藤委員長 全会一致でこの法案の阻止をやろうということに申合せができたわけですね。
#43
○山川證人 そういうふうに記憶しております。私の出た会議については……。
#44
○武藤委員長 一体どういうわけで反対ということにきまつたわけですか。つまり國管案に業者が反対するおもなる理由はどこにあつたのですか。
#45
○山川證人 それは石炭鉱業会として書いたもので、この意思表示をしたのがありますので、ごらん下さいますとわかりますが、それはそのときどきの模様によつて、たとえば一番初め一應眞向から反対しようということではなしに、一体石炭國管法の内容はどういうものか、あるいは政府はどういう考えで、あれをやろうと思つておられるかということが疑問だから、初めから國管はいけないのだという態度をとつたのではなしに、あるいはこれも六、七月ごろだつたと思いますが、商工大臣官邸で、商工大臣それから安本長官も同時におられましたが、そういう関係の方数人、並びに事務当局の人たちと懇談しまして、國管法の内容等の打合会をやつた。そのときに安本長官の和田氏からいろいろ説明を聽きまして、これは結局経営権の棚上ではないかということを質問しましたら、結局そういうことになるのだという話があつたわけなんです。それはまだ政府の法定案ではなかつたと思いますが、一應案の構想を聽いた。そのときにもさらにいろいろなことを聽きますと、結局増産のためにやるのだという話は一致しておりました。ただ結営権の棚上かどうかということについては、政府として一致しておつたかどうか、それはわかりませんが、安本長官の和田氏からそういう話がありました。ただ増産のためということでは一致しておりましたから、それならば國管法が増産に寄與するか否かという方面から檢討しまして、そのときもエキスパートを民間から集めて政府当局に伺つて、その仕事をやらせれば必ず増産になるのだという抽象論等も出ましたけれども、私は先ほどお話しましたように、石炭統制会にいるときに生産の面を直接担当していろいろなことをやつたのですけれども、実際において私自身がエキスパートとは申しませんが、ただ炭を掘ることが上手であつても政府の機構の中にはいつてうまくやれるかどうかということは、私自身自信はもたない。そういう関係から、たとえばエキスパートを集めれば増産になるじやないかということがほとんど全体の人から言われたことでありますが、私自身はそう思つておりませんし、結局増産の角度からいろいろ檢討して、これでは大して増産にはならない。それでもしイデオロギーのことで國管がいいかどうかという問題ならば、またわれわれとしては別に檢討すべきだろう。それでイデオロギーから國管をやるべきであるということならば、一應それは石炭の生産が安定した後に研究すべきではないか。今は一トンといえども石炭の必要な場合に、増産に支障が起ると考えられる今度の國管法が、増産を企図するならばやらない方がいいのではないかということで、要は増産になるかならぬかという点が重点だつたのであります。
#46
○武藤委員長 國管案の目的が石炭の増産にあるというならば、業者の考えからして、それは國管によらないで行く方が増産の目的を達し得る、そういう考えのもとに國管案には反対であるということになつたわけですか。
#47
○山川證人 殊にその当時の國管案、初めの原案と申しますか……。
#48
○武藤委員長 経営権の棚上とか、あるいはさつきあなたが言いました一つの社会主義的な政策のイデオロギーから石炭の國管が行われるということになり、またそれに続いて全産業の國家管理にまでも移行することになるのではないかというような、イデオロギーに立脚した考え方で反対したのでは全然ないのですか。それとも両方でありますか。
#49
○山川證人 それは人によつて多少違うかもしれません。というのは、一人一人が意見を出しまして、自分はこういう観点から反対するのだということまでは明確にしておりませんから、ただわれわれは一應増産のためにやるのだという当局の話だから、その点から檢討しようということで進んだので、あるいは個人々々に一人ずつ聽いたら、イデオロギーそのものも反対だということのために、特に猛烈に反対するというような考えの人もあつたろうと思います。
#50
○武藤委員長 石炭國管案というものは経営権の棚上げであり、自分たちの事業、財産を取上げるよううな形になるので、たいへんなことになるというような考えから反対したのもあるのですか。
#51
○山川證人 それはこまかいことを申しますと、御承知と思いますが、石炭の大部分を生産しておる会社は大体制限会社になつておりますので、それは私ども初め重役面はしておりますけれども、結局経営を担当しておるだけで、資本家でも何でもないものですから、比較的純眞な立場から増産になるかならぬかということを研究したのですが、実際の資本家であり、さらに経営者である者の立場はまた違つたかもしれません。私どもはそういう人々がどういうふうに考えるかを一々檢討する必要もないし、またそういう人々に同調するという立場にはないのでありまして、それは石炭の生産を大部分もつておるところの、いわゆる大手筋といつておる側の大体意向ではなかつたかと思います。私は業者全部を代表することは少し無理かと思いますが、私は私の主観で申し上げておるのですから、そのお含みでひとつお聽き願います。
#52
○武藤委員長 日本石炭鉱業会の会員は、いずれも石炭業者であり、資本家でありまして、あなた方と別個のものではないと思います。あなた方が社長なり專務なり理事なりとして出られる場合には、それぞれ石炭資本家、石炭業者を代表して出ておられるのでありますからして、経営面を担当しておるという者だけの意見で、反対か賛成かという日本石炭鉱業会の態度はきまるのではなくして、やはり日本石炭鉱業会の構成員であるところの各石炭業者、石炭資本家の考えによつてきまるのであり、きめたのではないのですか。
#53
○山川證人 石炭の資本家というのは、制限会社の方は持株整理委員会が株を持つているのですね。そこの意向で重要なことはある程度きまるわけですが、それは一應今までの資本家の制約を受けてないから、國家的に見てどうしたら一番いいのか、もちろん会社がつぶれてもかまわぬということまではやりませんけれども、会社の將來も考え、さらに石炭産業をどういうふうにもつていつたが國家のためになるかというようなことは考えているわけであります。そういう角度からお話したわけであります。
#54
○武藤委員長 いよいよ業者が反対ということに申合せをいたしましたのが六、七月ごろですね。
#55
○山川證人 そうです、七月ごろだと思います。一番初めに申し上げましたように、関係大臣の話を聞きましてから、またさらに態度をきめたのですから、それはおそらく七月ごろだと思います。
#56
○武藤委員長 いよいよそういうふうにきまつて、今度は反対運動の実践に移つたであろうと思うのでありますが、どこに運動の本部といいいますか、会合の場所といいますか、連絡場所といいますか、そういうものを設けたのでありますか。
#57
○山川證人 それはありません。
#58
○武藤委員長 ではどこで連絡をしましたか。
#59
○山川證人 それは今の石炭鉱業会の事務所でいろいろな話をしておつたわけです。
#60
○武藤委員長 石炭鉱業会の事務所を本部とも連絡場所ともしてやつたわけですね。
#61
○山川證人 そこがまたいろいろな檢討をするために必要なんです。
#62
○武藤委員長 この運動の指導的な役割を勤めた首脳者はだれだれでありますか。
#63
○山川證人 指導的といわれますかどうか知りませんが、これは交友関係で、そのときに石炭鉱業会で話合いをしまして、たとえばだれだれに大臣に会つてもらおうというような話もあらかじめしまして、重要な場合には、たとえば今度はこういう連中がだれに会うということを話をしてやつておりますので、みずから進んで指導的というわけにはいかぬかと思いますが、そういう場合に出ます者は、一應組織の代表者と、それから結局大きい会社の者がいきおいそういうことに参加するようなかつこうになつてきているのです。
#64
○武藤委員長 つまり私の言うのは、それじやひとつ大臣に面会してどういうことを頼もうとか、議会に行つてどうしようとか、そういうことを企画し実行するところですね。指導部ですね。
#65
○山川證人 それは大概の場合理事会です。
#66
○武藤委員長 そうすると、主として毎会出席してその衝に当られた理事はだれですか。
#67
○山川證人 当時在京の者ということになります。在京の者と申しますと、東京に本社のある者は大体参加しておると思います。それから理事で、地方から理事会を開くとか、あるいはその他のためにたまたま東京に來ておつた者は、大体参加しておると思います。
#68
○武藤委員長 おもなる者はだれだれか、ひとつ御記憶のある限りおつしやつてください。
#69
○山川證人 それならば、私を先に言うのはおかしいけれども、私、それから三菱の常務の高木君、北海道炭礦汽船の会長吉田君、それから井華鉱業、この前の住友の村木取締役、古河工業の專務の円城寺君、これは石炭鉱業会の副会長をしていましたから、その意味もあるわけであります。日鉄鉱業の者が、これはきまつた人ではなしに、社長が來たり、專務が來たりしていたと思います。それから北海道はおもに東京におります関係で、茅沼炭鉱の茂木君がやはり理事をしております。それから常磐炭鉱の大貫君、これもちよいちよい東京に來ていましたから参加していたと思います。宇部方面では大体俵田氏がちよいちよい來たのでないかと思います。九州は当時の鉱業会の副会長であつた竹内禮藏君、麻生鉱業の麻生君、それから各地方に石炭鉱業会があるわけですが、その事務当局のうち理事になつているものがありますが、それがちよいちよい出てきますので会合に参加しているだろうと思います。実はそのときの理事会の議事録がありまして、出席者の名は大体書いてありますから、詳しいことはそれをごらんくださいますとわかります。
#70
○武藤委員長 これは今保存されておりますね。
#71
○山川證人 それは今私の方で保存しておりませんが、閉鎖機関になつておりますので、閉鎖機関の方に保管していると思います。
#72
○武藤委員長 それを見れば大体わかると思いますが、その運動を始めたころからは、ほとんどただいま伺つたような諸君が連日そこに集まつて協議をしたようなわけですか。
#73
○山川證人 そう連日というほどやつておりません。
#74
○武藤委員長 連日というほどではないが、必要に應じて相当頻繁にやつたわけですか。
#75
○山川證人 はい。それからもう一つやつたのは、石炭鉱業会の中にまじめに國管問題を研究する委員会をもつていたのです。そういう委員会の結果等を聽きながらやつていましたから。
#76
○武藤委員長 石炭國管の是非について、業者の立場からこれを檢討する委員会をもつたのですか。何という名前の委員会ですか。
#77
○山川證人 ちよつと名前は忘れましたが、國管委員会と略称していました。
#78
○武藤委員長 國管委員会の構成は。
#79
○山川證人 それは鉱業会の事務当局の中と、関係各社の職員の者で構成されておりました。
#80
○武藤委員長 理事諸君、その他有力な諸君が集まつて相談をされた一番最初、一体われわれはこの運動をいかに展開し、いかにこれを成功的に導くかということについて、かなり具体的に根本方針をきめられたと思うのですが、それはいつごろですか。
#81
○山川證人 鉱業会としてやりましたことは、おもに関係当局とか、あるいは國会の方々に会つて、われわれの趣旨を徹底するというようなことをやつておりました。そういうふうなことをやろうじやないかということは、さつき申しました六月か七月ごろにやりましたときに、大体そういうふうなことは申し合わせたように思うのですけれども、そのときはただ反対でなしに、内容を聽きながら行こうというようなかつこうで済んだと思います。
#82
○武藤委員長 一度に根本方針がきまつたわけじやないですか。
#83
○山川證人 それはいたずらに反対せんがために反対するとよろしくない國管案がどういうものか知らずにやつたのではいけないというのが私どもの考えですから、政府の考えを聽きながら、それに対してかくあるべしということを主張しておりました。さつき申した一番初めに商工大臣の官邸での関係大臣並びに関係当局との会談の結果、それも政府案でなかつたのですが、そういう案が檢討されたならば、そのことについてどうわれわれは考えるかということから始めたのです。だんだん案の内容が立案中に変りました。変るごとにわれわれは意思表示さして公正に考えてやつてきたつもりでおります。
#84
○武藤委員長 そうすると運動の対象として、まず政府または主管大臣に対して案の内容を聽くとか、それに対する反対の陳情をするとか、あるいは議会方面について衆参両院議員に、あるいは各党に働きかけるとか、あるいは言論界方面で新聞雜誌等に対して適当な働きかけをするとか、そういうような方法ももちろん協議せられたのでしようね。
#85
○山川證人 そうです。
#86
○武藤委員長 それでは政府及び主管大臣等に対する点は大体今伺いましたけれども、議会方面並びに政党方面に対してはどういうふうな運動をしようということになつたのですか。
#87
○山川證人 それは私どもの考えをまとめて徹底させようというのが鉱業会の意見なんです。ですからこちらに出かけてきたことはあつたかどうか記憶しませんけれども、最後は鉱工業委員会の公聽会まで出てきたわけなんであります。
#88
○武藤委員長 こちらに出かけてきて陳情するという程度くらいをきめたのですか。
#89
○山川證人 そうなんです。
#90
○武藤委員長 新聞雜誌社等に対しては……。
#91
○山川證人 それは雜誌社の諸君とか何とか、そういう者に集つていただいたり、話をしたり、あるいはいろいろな書き物を配付をしたり、そういう程度の了解運動をした。
#92
○武藤委員長 日本石炭鉱業会を中心として中央で反対運動をやられたようでありますけれども、九州、北海道あるいは東部、西部というようなわけで、各地方々々にも反対のための会合があつたのではないかと思うのでありますけれども、あなたはかような地方的な会合に参加せられたことはありませんか。
#93
○山川證人 私は業務のことで一昨年の秋ごろ以來東京を離れておりません。
#94
○武藤委員長 全然行つておりませんか。
#95
○山川證人 去年の暮と今年の初めに家庭の不幸のために二回ほど九州に行きましたが、それは私用で行きましたので……。
#96
○武藤委員長 あなたはこの運動に関係して政府当局者、代議士、参議院議員、新聞記者等についてあなたが面接せられたことはありますか。あるとすればいつごろだれに会いましたか。
#97
○山川證人 これは相当、殊に政府当局の人、新聞記者には会いましたので、ちよつと一々記憶しておりませんが、商工大臣、安本長官、それから官房長官――その当時の西尾さんあたりには、この件で三、四度は少くとも会つたと思います。なおその他にも会つておるかもしれません。それから三党首の芦田、三木、片山、当時片山さんは総理でありました。それから新聞記者とは相当に会つておりますし、殊に私は先ほど申しましたように早くから國管問題を研究しておりましたので、いろいろ研究しておるということを記者諸君が知つたかどうか知りませんが、私のところにもよく訪ねて來ましたし、そういう記者諸君ともちよいちよい会つておりますので、一々時期がいつだづたか、よく記憶しておりませんが、相当会つておるわけであります。
#98
○武藤委員長 衆参両院議員については……。
#99
○山川證人 それも私の会いましたのは、そういう人たちが國管についてどういう意見をもつておるのかということを聽かれるために、参議院議員の方が一回、衆議院議員の方が一回でありましたが、鉱工委員としての立場かどうか、ちよつと記憶いたしませんが、十数名の方と一回か二回かお目にかかつたことと、それからちよいちよいぶつかつたときに、この問題に当然触れて話すようなことになりましたけれども、具体的にはよく記憶しておりません。
#100
○武藤委員長 名前をあげることはできませんか。
#101
○山川證人 私実は代議士の皆さんにはあまり顔なじみがないので記憶しませんが、竹田さんには私尋ねて行つて会つたことがあります。積極的に行つたのはそれぐらいだと思つております。相当会つておることは会つております。代議士諸君にはあまり会つておりませんけれども、新聞記者には相当会つております。
#102
○武藤委員長 新聞社は各社ですね。
#103
○山川證人 各社と思います。思いますというのは、一々どこのたれだということを詳しく覚えておりませんので……。
#104
○武藤委員長 代議士や参議院議員にお会いになつた趣旨は、先ほどのお話でありますと御意見を承るというように承つたのですけれども、ただそれだけですか。
#105
○山川證人 そういうのもあります。それから積極的に私たちの考えを徹底させようというのもあります。
#106
○武藤委員長 徹底をさし、この案が上提せられた場合には、ひとつ賛成をしないでもらいたい……。
#107
○山川證人 私らの方が正しいと思われるならば、私らの方の意向に御賛成願いたい。こういうことなのです。
#108
○武藤委員長 いろいろ運動については会合費、通信費、あるいは交通費、印刷費、人件費等、費用も相当要つただろうと思うのですが、そういう費用はどこからどんな形で支拂つたのですか。
#109
○山川證人 石炭鉱業会としては私は大した金は要つておらぬと思います。ですから私の方は自動車で乘りまわすとか何とかいうことも、これは仕事の関係でやつておりますので、鉱業会としてもさつき申しました委員会のようなものも実は義務的にやつておりますから、大した金は要らない。從つて鉱業会、あるいは今申しました普通の業務の中で、私も自動車に乘りますということで済ましておるわけであります。
#110
○武藤委員長 それは交通費だけですね。会費は……。
#111
○山川證人 会合費といつたところで大したものは出ておりません。
#112
○武藤委員長 当時相当大規模に、はでに運動があつたようでありますけれども、それほどでもなかつたのですか。
#113
○山川證人 それは石炭鉱業会としては、今申し上げたあるグループでは相当やつたようなものがありましたけれども、これは一應鉱業会としては問題にならないものであります。
#114
○武藤委員長 この運動のための経費というものを、特に業者から支出をせしめたわけではありませんか。
#115
○山川證人 それはありません。今の制限会社の場合は出せないのです。
#116
○武藤委員長 出炭量一トンについていくらというようなことで、運動費というか、経費というか、そういうものをこの運動のために醵出せしめたことはありませんか。
#117
○山川證人 石炭鉱業会ではありません。
#118
○武藤委員長 何かありますか。
#119
○山川證人 それは今の九州方面の連中が出て來ておりましたので、その連中は自分たちの経費の共同負担というような関係で、これは連中としてはよくやることですが、一部の者は支出したのじやないかと思つております。
#120
○武藤委員長 九州方面の炭鉱業者は、その業者として自主的にそういうことをやつたわけですか。
#121
○山川證人 それは事務の者が上京して來ておりますので、そういう者の共同負担というつもりでやつたように聞いております。
#122
○武藤委員長 一トンについどのくらいという標準ですか。
#123
○山川證人 それは知りません。
#124
○武藤委員長 経費の関係でだれかよく知つておる人はありませんか。
#125
○山川證人 それはやはりそういう関係のものをお調べを願わぬと、ちよつと大手筋の連中は全然承知しません。
#126
○武藤委員長 大手筋というのはどういうのですか。
#127
○山川證人 大体大会社です。
#128
○武藤委員長 大会社で表面的な運動をしておるものはわからぬというわけですか。
#129
○山川證人 表面的、内面的ということでなしに、石炭鉱業会としてやらなかつたところはわからないわけです。
#130
○武藤委員長 あなたは主として石炭鉱業会の方を担当しておられたので、よくわからないのですか。
#131
○山川證人 担当というか、石炭鉱業会以外のことは何もやらない。ただ石炭鉱業会は人の行動を制約できないわけでありますから、石炭鉱業会としてはさつき私が申し上げたようなことしかやつておらないわけです。
#132
○武藤委員長 あなたが代議士や参議院議員諸君に会われて説明をした結果、それらの諸君で、それは反対であるとか、賛成であるとか、それは結構だとか、ぐあいが惡いとかいうような明答をせられたですか。
#133
○山川證人 もつとも会いました範囲は、社会党の皆さんはもとよりイデオロギーも相当深いから、私どもお話しても問題にならぬと思いましたから、ほとんど社会党の方にはお目にかからなかつたと思つております。そのほかの方には、私どもがこういう意味で増産にならないと思うということは、一應わかつていただいたように思つております。
#134
○武藤委員長 初めから反対であつた者、あるいは説明を聽いて反対の態度をとつた者、いろいろ種類がありますか。
#135
○山川證人 その辺は私各個人々々その氣持はよくわかりませんけれども、特に初めから自分は國管に賛成だというような意向を漏らした者はいなかつたように思いますが、何も発言しなかつた人の中に、賛成だと思う者があつたかもしれませんが、それはわかりません。
#136
○武藤委員長 大体そういうふうな代議士や参議院議員への働きかけというのは、主として鉱工業委員でありますか、それ以外の社会党を除く各党の諸君にお話になつたわけですか。
#137
○山川證人 私の考えでは、鉱工業委員の皆さんに特にわかつていただかなければならない、こういうつもりでおりました。そこが中心になつていたように思いますけれども、こまかいことは今記憶しておりません。
#138
○武藤委員長 それから各代議士、各参議院議員に個別におやりになつたのですか。それとも政党の幹部どころの諸君に一括して反対方を頼んだというようなことはないのですか。
#139
○山川證人 そういう一括して政党の方にお話するということは……。民自党の人に会つて話したことはあります。
#140
○武藤委員長 だれですか。
#141
○山川證人 民主党も今のようなぐあいで、團体で一緒に大勢でやつた機会は、私はさつき言つた竹田さんを訪問したことはありますが、そのほかに特にお目にかかつたことはないような氣もします、よく記憶しませんが……。
#142
○武藤委員長 御記憶ありませんか。
#143
○山川證人 よく記憶しておりません。私はあとでいろいろ問題になると思つておりませんでしたから……。
#144
○武藤委員長 ひとつ思い出す限り遠慮なくお話をしていただきたいのです。
#145
○山川證人 あとから問題になると思つておりませんから、覚えておりません。
#146
○武藤委員長 記憶がない。
#147
○山川證人 またそういうことなら、いつどうだつたかを調べてこなければなりませんが、書いたものを持つておりませんから……。
#148
○武藤委員長 そう詳しくなくても、大体民主党関係はだれに会つたとか、民自党関係はだれに会つたとかいうような御記憶の程度でも結構ですよ。
#149
○山川證人 民自党の方は吉田総裁にも、植原さん、大野さんですか、そういう人たちに会つた。
#150
○武藤委員長 吉田総裁、植原さん、大野さん、それから……。
#151
○山川證人 それから……。
#152
○武藤委員長 いや、時間がかかつてもよろしゆうございますから、ゆつくり思い出してください。
#153
○山川證人 それから飯塚の近所の――あまり大勢は会つておりませんから。九州の飯塚近所の人がおりますけれども、ちよつと胴忘れしました。
#154
○武藤委員長 そう大勢なければ……。
#155
○山川證人 大勢でないけれども、私は党にお話するというかつこうで、一々名刺も交換しなかつたのが多いと思います。それで私覚えていない。実を申しますと、だれに会つて、この人に特にどうというようなことではなしに、われわれの主張をだれにでも聽いていただこう。新聞記者諸君にも私は一々名刺を交換しませんから、私がそう特に忘れておるように思われるかもしれませんけれども……。
#156
○武藤委員長 いや決してそうじやありません。民主党では……。
#157
○山川證人 民主党では鉱工業委員の西田君なんかは、当然業者として理事会にも参加しておりますから、西田君とか、長尾とかいう、その連中は会つております。これは経営者の一人として考えておりますから、つい申し上げませんでしたが……。
#158
○武藤委員長 それから……。
#159
○山川證人 私は実を言うと、代議士の皆さんにあまり交遊はないのです。ですから一度や二度会つたのでは、あまり記憶しておりません。
#160
○武藤委員長 まだあとで思い出す見込みがありますか。
#161
○山川證人 それは思い出すよりも、そのときに一緒に出た連中と、だれだれがあのときに來ておつたかということを話させてみたらわかります。それならよいけれども、私一人でやつた場合には、あまりありませんから。竹田さんと三人くらいのものでしよう。一人で会いに行つたのは。
#162
○武藤委員長 吉田さんとはどこでお会いになりました。
#163
○山川證人 吉田総裁と会つたのは、吉田さんの家へ訪ねて行つたと思います。
#164
○武藤委員長 だれとだれが行つたのですか。
#165
○山川證人 そのときには、さつき申しましたような連中が大分行つております。さつき、大体こういう連中がよく行つておつたと申しましたね。
#166
○武藤委員長 大勢そろつて行つたのですか。
#167
○山川證人 大体そのうち七、八人は行つていると思います。
#168
○武藤委員長 植原さんとは。
#169
○山川證人 そのときに植原さんはおられぬで……いや、植原さん、大野さん、そこで会つたように思います。
#170
○武藤委員長 吉田さんのところで一緒に……。
#171
○山川證人 はあ。民自党という立場で行きましたから。
#172
○武藤委員長 竹田さんとは。
#173
○山川證人 竹田さんは、うちに行きました。
#174
○武藤委員長 西田さんや、長尾さんは。
#175
○山川證人 これは鉱業会によく來るのです。石炭経営者なものですから。
#176
○武藤委員長 そこで話をした。
#177
○山川證人 はい。
#178
○武藤委員長 あなたは上野の富士ホテルとか、赤坂の中川旅館とか、神田の龍名館とか、滝野川の鈴木旅館とか、築地の川村旅館、本郷の大野屋旅館、築地の料理屋で金田中、高野、そういうところへいらつしやつた御記憶はございませんか。
#179
○山川證人 その時分ですか。
#180
○武藤委員長 はめ。
#181
○山川證人 ありません。大体大部分のものは知りません。場所がどこにあるのか。
#182
○武藤委員長 六、七月ごろから十一月ごろまでの間に、つまり國管案が議論せられているころ……。
#183
○山川證人 全然行つておりません。
#184
○武藤委員長 いろいろ調べてみると、國管問題が論議せられているころに、業者やあるいは衆参両院議員のうち相当数の人が、ただいま申し上げたような旅館または料理屋に出入をし宿泊をしている事実があるのですけれども、それらの事実はあなたは御存じありませんか。
#185
○山川證人 龍名館に泊つていることは知つております。そのほかのことはよく知りません。
#186
○武藤委員長 龍名館のことは御存じですか。
#187
○山川證人 龍名館というのは、鉱業会や何かのことで催しがありますと、龍名館に泊つている連中によく連絡しておりました。
#188
○武藤委員長 龍名館というのは鉱業会で経営しているのですか。何か関係があるのですか。
#189
○山川證人 あれは私の記憶する範囲では、九州の炭鉱業者は古くからあそこを常宿にしておつたように思います。
#190
○武藤委員長 それ以上の関係はないわけでですね。
#191
○山川證人 ないと思います。
#192
○武藤委員長 龍名館にはどういう人が泊つておつたようですか。または出入りしたようですか。
#193
○山川證人 それは私ちよつと記憶しませんが、泊つておつた者は九州方面の者が主ではないでしようか。よくは知りません。
#194
○武藤委員長 いつごろですか、そこで賭博をして問題になつたことを御存じですか。
#195
○山川證人 うわさは聞いておりますが、眞実かどうか知りません。
#196
○武藤委員長 こういうところの支拂や何かはだれがどういうふうに支拂つておるか、あなたは御存じないですか。
#197
○山川證人 全然わかりません。
#198
○武藤委員長 代議士や、参議院議員と面会されて、あなたは食事をともにしたというようなことはございませんか。
#199
○山川證人 それは、たとえば鉱業会なんかで会いますときに、食事の時間がきて鉱業会の中で簡單な食事をするというようなことはありました。
#200
○武藤委員長 料理屋、待合で大いに食事をするということはなかつたですか。
#201
○山川證人 それはございません。
#202
○武藤委員長 新鋭大衆党とかいう党の眞木康年という人を御存じですか。
#203
○山川證人 知りません。
#204
○武藤委員長 石炭國管反対のポスターがずいぶんあつちこつちへはられましたし、なかんずく議会の周囲には、当時私どもほとんどはりめぐらされたという感じを受取つたのですが、これはどこでやつたか御存じありませんか。
#205
○山川證人 実はあれは九月か十月ごろだつたと思いますが、鉱業会の総代会をやりまして、そのときに私どもが在京の者で運動をしていることが少し微温的だ、もう少し大衆にわかるような方法を講じなければいかぬという説が出まして、大体私どもは純眞にやつて來たつもりでありますので、そういうことをすることの可否についていろいろ議論をしまして、それは考えものだろうということで、総代会の席では一應保留にしまして、今の理事会でもう一遍檢討しようということで、理事会一任の形になりまして、理事会でも話合い、そういうことはよい結果になるとは思わないから鉱業会としてやるのはやめにしよう、しかしただいま申しますように、各人がやるのには鉱業会そのものは制約できませんので、鉱業会としてはやらないということで、それから先は関知しなかつたわけです。
#206
○武藤委員長 それではどこであのビラをつくつて、たれがはつたかわからないですか。
#207
○山川證人 そのときの発言者は田中彰一。
#208
○武藤委員長 どこの人ですか。
#209
○山川證人 大体は東京の人だと思いますが、九州で石炭業をやつております。それから大阪に住つておるかもしれませんが、肥田という人があります。その二人が多く主張した。あのものは二人で考えてやつたようなものです。
#210
○武藤委員長 新鋭大衆党の眞木康年という男がビラはりを引受けてやつたという話があるのですが、そういうこともあなたは御存じないのですね。
#211
○山川證人 全然存じません。眞木康年がビラをはつておるということも私は知らない。
#212
○武藤委員長 こんどは日本石炭鉱業連盟というものについて伺いたいのですが、あなたは何かしておられますか。
#213
○山川證人 それの常任理事をやつております。
#214
○武藤委員長 それはどういうふうなものですか。日本石炭鉱業会、今度は石炭協会ということになつておりますが、どういうふうに違うのですか。
#215
○山川證人 石炭鉱業会自体は單に業者の利益ばかり言つておるべきではないという見解でわれわれおるので、さつき申しましたように、公正の立場でほんとうに國のため考えながらやるのが石炭鉱業会であるという考えに立つておる。それから例の労働組合等ができまして、團体交渉その他が開始されるに至りまして、労働組合そのものも全國組織ができますし、それについて全國組織の相手方になる経営者の組織もあつた方がよいということで、これは連盟の方は経営者の利益代表というような意味で結成したわけです。しかして今の團体交渉というか、そういう労働関係の、しかも團体交渉的の面を主として相当しておるわけです。
#216
○武藤委員長 この日本石炭鉱業連盟が九州の石炭連盟から会費として四十二万四百八十六円を受取つておる、特別会費として二十七万四千八百三十四円受取つておりますが、これはどういう趣旨のものですか。
#217
○山川證人 その会費のこまかい内容は知りませんが、いつごろになりますか。
#218
○武藤委員長 昭和二十二年中です。
#219
○山川證人 團体交渉をやつておるころだと思いますが、何月ごろになりましようか。おそらく特別会費という方は團体交渉をやるために特別に金が足りなくなりまして、そういうことで集めたことがありますが、それが特別会費という名前になつておりませんかと思います。連盟の方の事務費の内容は何も知りません。團体交渉の金が足らなくなつて、特別に金を取つたことがありますから、あるいはそれではないかと思います。一方の方はおそらく九州の方の連盟の会員から金を集めたものを送つたのではないかと思いますが、連盟の方で調べないと、私が申し上げると間違うかもしれません。
#220
○武藤委員長 連盟の方のそういう経費関係のわかる方はどなたですか。
#221
○山川證人 これはやはり連盟の方を喚んでいただかないといけないと思います。責任者は早川勝專務理事と……。
#222
○武藤委員長 この人を喚べばわかりますか。
#223
○山川證人 こまかいことを聽かれるならば会計か何かを担当している方に一緒にお聽きになりませんとわからないと思います。
#224
○武藤委員長 これもそういう事情でおわかりにならぬかもしれませんが、一應伺つておきたいと思いますのは、特別会費というものを一遍受取り、二回目に受取つて、一回分だけあとでまた返しておるというのですが、これはどういうわけでしようか。
#225
○山川證人 ちよつとわかりません。特別会費という項目で返しておりますか。
#226
○武藤委員長 そうです。
#227
○山川證人 ちよつとわかりません。
#228
○武藤委員長 それではただいまのは、九州石炭連盟からでありますけれども、北海道石炭連盟の分につきましても、こまかいことはおわかりになりませんか。
#229
○山川證人 こまかいことはさつぱりわかりません。
#230
○武藤委員長 特別会費というのは、出炭量に應じて何%というような受取り方をしたものですか。
#231
○山川證人 大体連盟の会費はそうしますから、特別会費の方もおそらくそうだろうと思います。
#232
○武藤委員長 大体どのくらいの見当になりますか。パーセンテージは。
#233
○山川證人 連盟の方はあまり記憶しておりません。團体交渉なんかやりまして、金が要るとそれに應じてとつております。
#234
○武藤委員長 これも早川さんに伺えばわかりますか。
#235
○山川證人 むろんわかります。向うの責任者でありますから。
#236
○武藤委員長 諸君何かお聽きになることがありますか。
#237
○鍛冶委員 先ほどのお話でちよつとわからなかつた点を一、二伺いますが、この運動は政府の原案が議会に出てから運動をせられたものでありますか。出ない先から運動せられたのでありますか。まずそれを伺いたい。
#238
○山川證人 それは先ほど申し上げましたように、政府が國管案というものを、――政府というよりも事務当局と申し上げた方が正確と思いますが、取上げられた時分にそのことを聽きまして、私の方で大体の内容を檢討しまして、それを政府がどういうふうに扱われるかという、政府としての方針を承りたいというので、六月の終りか、七月の初めか忘れましたが、この時分に商工大臣官邸で関係の大臣、事務当局等にお目にかかつたのが、運動ということになると、それが初めになります。
#239
○鍛冶委員 そうすると、運動の初めは、政府当路の人々に対してであつた。こう承つてよろしゆうございますか。
#240
○山川證人 私どもの方は主としてそういうわけです。
#241
○鍛冶委員 そうすると、先ほどから委員長の質問で、鉱工業委員に主として会つたと言われるが、これはずつと後のことではありませんか。
#242
○山川證人 むろんずつと後のことです。もう議会にかけられるというときです。大臣にお目にかかつたのも大分あとです。大体前半は、政府案が出ますまでは、主として事務当局とか、関係大臣、それも時間的にちよつとわかりませんが、会つて、どういう内容のものになるかということを承つておいて、なるべく案そのものが増産の妨げにならぬようにしてもらうということが初めだつたのです。ですから、案ができてからでないと、今の議員の皆さんにお目にかかつても無意味ですから、それはむろん政府案というものが大体できてからだというふうに考えております。
#243
○鍛冶委員 それでは今おつしやつた案が、なるべく生産に妨げにならないように、むしろそれより案が出ないようにという……。
#244
○山川證人 それはむろんそうです。案そのものはやつたら減産になるということを理解して、相当水谷さんや和田さんなどにはひどい議論を闘わしたわけです。
#245
○鍛冶委員 そうすると、出ないように運動したということが第一番、次にその内容を知ること。その次はそれを出してもらわないこと。出るとしたら妨げにならないようにすること。出たならこれをなるべくぶつつぶしてしまう。こういうことを言つたのではないのですか。
#246
○山川證人 大体そうです。
#247
○鍛冶委員 そこで先ほど党の人々に会つたというお言葉と、個人として会つたというお言葉とありましたが、さつき言われた吉田、植原、大野という名前は、個人として会われたのでありましたか。党の人として会われたのでありましたか。
#248
○山川證人 私どもとしては一應党の方にも御了解を願いたいというつもりでありましたが、党の代表としてお目にかかることの申入れをしたかどうか、その点ははつきりしませんが、党としてもひとつできるなら認めていただきたいという氣持は私どもとしてあつたわけです。
#249
○鍛冶委員 会つたときは、今三人だと言われましたが、もつと大勢おりましたか。
#250
○山川證人 あまりたくさんはおられなかつたと思います。あまり詳しいことは、ほかの連中も行つておりましたから、そういう点は修正せられるかもしれませんが、私一人だつた場合はほとんどありませんから、大体明確になると思います。
#251
○鍛冶委員 それで聽きたいのですが、あなたと一緒だつたというのは、先ほど言われた役員ですか。
#252
○山川證人 先ほど委員長から言われましたどういう連中がおもに表面に出たかということでありますが、正確なことはわかりませんが、大抵いろんな機会に一緒にやつております。
#253
○鍛冶委員 そのときは三人以外にもおりましたね。
#254
○山川證人 おられたかと思いますが……。
#255
○鍛冶委員 いくらほどということは覚えておりませんか。
#256
○山川證人 そう大勢はおられなかつたと思います。
#257
○鍛冶委員 そうすると、先ほど竹田さんのときは一人でという……。
#258
○山川證人 竹田さんのときは私一人でした。
#259
○鍛冶委員 向うは竹田さん一人でしたね。
#260
○山川證人 そうです。
#261
○鍛冶委員 そのほか党の人とか会の人とかいうのは、先ほど会つたかどうかはつきりしなかつたが……。
#262
○山川證人 少し大げさに申し上げたのですが、それは私の表現が惡いので、実は党の方に党としてお認め願いたいという意向をわれわれもつておりました。それで党の人に会つたというような表現になりましたが、党の人にお目にかかりたいというような意思表示をしたことはなかつたかもしれません。
#263
○鍛冶委員 このほかに党としてはなかつたかということです。
#264
○山川證人 私どもとして直接会つたのはあまりないと思います。というのは民主党の方は西田君とか長尾君とか、民主党自体の議員がおりましたから、われわれ出しやばつて行つて――民主党の本部に行つて、政調会長を中心として、何人くらい代議士がおいでになつたか記憶しませんが、本部に行きましてお話願つたことはあります。
#265
○鍛冶委員 政調会長その他に……。
#266
○山川證人 政調会長を中心として民主党として聽いていただきたいというような立場で行つたのです。そのときは相当大勢行きました。
#267
○鍛冶委員 向うの方も大勢でしたか。
#268
○山川證人 向うは十二、三人でしたか……。
#269
○鍛冶委員 あとは西田その他の人々に任せておつたのですね。
#270
○山川證人 任せておりましたが、その方が意思が徹底するだろうというような……。
#271
○鍛冶委員 それから、先ほどちよつと意味がはつきりしなかつたのですが、参議院の鉱工業委員に会うとか、衆議院の鉱工業委員の方に会うというような会もあつたのでしよう。
#272
○山川證人 これは私覚えておりませんが、鉱工業委員の方にお話をいただきたいというようなことで、参議院だつたかどうかしりませんが、一遍伺つたこともあるように記憶しております。
#273
○佐竹(新)委員 証人は、最初の石炭國管問題に対しては、自分としては相当研究している。こういうお話でありましたが、いわゆる政府が出した國管案と、あなたが研究されている國管案とはどういう点が違つているか。その点を伺いたい。
#274
○山川證人 今いろいろ考えてみたのですが、結局私の檢討したことは、どういう國管をしたらいいかということじやなくて、國管という樣式をやつたらどういう結果が來るかということ、たとえば能率がどういう影響を受けるかというようなことをいろいろ具体的に檢討しまして、私は國管案は反対だと言つていますが、國管をやつたら何もかも惡いと申し上げているのではありません。國管をやつてよくなる部面もあるだろうというように想定するが、こちらでよくなつても、こつちでマイナスが起るだろう、ということを具体的に檢討させまして、國管はいろいろな樣式から結果においてプラス、マイナスしまして、プラス、マイナスどつちが多いかということを檢討させた結果、増産面からいいましてマイナスの方が多いというのが、私の会社の内部で檢討させた結果論なのであります。ですからどういう國管をやつたらよいかというこまかいことは檢討しておりません。
#275
○佐竹(新)委員 その当時國管案が國会に上程され、またあるいは政府当局でこれを立案する当時、巷間傳えられたところによりますと、炭鉱業者がこの國管案に反対をしているところの根本的の理由は、いわゆる資材、資金という政府から出すものが業者の思うようにならない。いわゆる國管になると思うようにならないということが多くの業者の反対の根本理由であつたと言われておりますが、この点はいかがですか。
#276
○山川證人 ちよつと失礼ですが、お尋ねします。思うようにならないというのはどういう意味でありますか。
#277
○佐竹(新)委員 巷間傳えられたところによりますと、資材、資金を相当に横流しして、ほんとうに石炭を掘るというよりも、横流ししてこれを流用したということが言われておつたのでありますが、そういう点について質問するのであります。
#278
○山川證人 これは一々どの炭鉱についてもとは申し上げかねますけれども、そういう考えの者はおそらくなかつただろうと私は思つております。これは先に申しました大手筋といいますか、そういうところではそんなことはしておりますまいし、私のところでは絶対にありませんから、そういう意思は毛頭ないわけです。
#279
○佐竹(新)委員 全國の炭鉱労働組合あたりがパンフレツトを出したり、あるいはビラを出したりして反対しておつた。いわゆる炭鉱に直接働いており、直接炭鉱の事務の下を担当していどる者なによつて言われておるのは、私が申し上げましたように横流しの事実があつたということを言つておりますが、そういうことはなかつたのでありますか。
#280
○山川證人 どういう方面で申しておるのでありますか。
#281
○佐竹(新)委員 炭鉱組合なんかで言つている。そういう事実はなかつたのですか。
#282
○山川證人 私は労働組合の幹部にはよく会うのですが、少くとも私の組合の連中はそういうことは申しませんし、それから石炭復興会議の議長をしておりますので、そういう関係でほかの組合の幹部にも会うのですが、私直接にはそういうことは聞いたことがございませんのでわかりません。
#283
○佐竹(新)委員 いま一点お尋ねします。炭鉱國管が現在法律化されまして実際にやつておりますが、國管法のできない以前とできた以後の出炭率の関係はどういうふうになつておりますか。
#284
○山川證人 私は國管に反対している立場上申し上げにくいのですが、今は國管になつたから能率を上げて働くという氣持の者があるかどうか、私は疑問にしております。きのうも石炭復興会議の常任幹事会をやつたのですが、今の國管についてはそれに参加する組合の代表の連中も少し批判的になつているようです。國管によつて今すぐ能率が上つたなどということはないと私は思つております。
#285
○佐竹(新)委員 國管によつて出炭能率が上つたということはない、こういうふうに聞いてよろしゆうございますか。
#286
○山川證人 そうであります。
#287
○佐竹(新)委員 いま一点お聽きしたい。さつきあなたは委員長が新聞記者であるとか、その他いろいろ雜誌記者であるとか、パンフレツト、文書を配付する、そういうような運動を反対のためにしたのに対して、経費は軽微であつたというお答えでありまするけれども、われわれが見えておる範囲内においては相当な印刷物も配られておりまするし、こういう会合をやりますと相当な経費が要るのが業者の例であります。これは話が横になりましてはなはだ失礼ですが、一つの事業家が官廳に行つて資材の割当を受けるとか何とかいうことによつても、今日の官廳の官僚はほとんど会食を恒例としておるというような非難がある。ましてこういう大きな法案の議会通過を阻止しようとするならば、相当の費用が要つておると思うのでありまするが、あなたは……。
#288
○山川證人 私ども石炭鉱業会としてはやつてもおりませんし、私妙なことを申しますけれども、今のはどういう意味かわかりませんが、おそらく口先だけでやあやあ言つておつて一向実効があがらないということを批評されたんじやないかと思いますが、そういう批評も聽いておるくらいで、私どもはパンフレツトと申しますけれども、そう大げさにやつたわけではありません。石炭協会の仕事として協会の中の普通の印刷物をやる程度に、鉱業会としては國管に対する意見書を出したことも数回しかなかつたと思いますから、大したことはありません。
#289
○佐竹(新)委員 さつき委員長の質問に対する証言の中であなたは、ある部分では相当やつたが協会としてはやつていないという、ある部分では相当やつたというそのある部分という意味はどういう意味なのですか。
#290
○山川證人 ある部分というのは、今の龍名館に泊つてやつていました一部の者がこれをやつたということで、いろいろないかんことをやつたという意味じやありませんが、一生懸命運動した。地方からも來ましたし、そういう費用については、さつき申しましたようにもともとから互助会という名前になつておつたのでありまして、お互いに分担し合つてやるという習慣でございますから、そういう意味で経費は要りましたけれども……。
#291
○佐竹(新)委員 それは反対運動のためにですね。
#292
○山川證人 反対運動を実行するための経費です。
#293
○佐竹(新)委員 それに関連して、表筋は大抵理事会なんかの会社の方、今の協会の方でやつておるかという意味のことを証言しておられますが、裏筋の方でも運動があつたのですか。
#294
○武藤委員長 佐竹君それはちよつと違う。大手筋というのは大口業者という意味じやないか。裏表じやない。
#295
○佐竹(新)委員 私は裏と表かと思つた。それではもう一点お尋ねいたします。龍名館について委員長が質問されましたときに、龍名館に泊つておる人の名前は全然知らない。こうあなたは証言されましたが……。
#296
○山川證人 そんなことはありません。さつき申しましたように鉱業会の理事等として参加しておる……。
#297
○佐竹(新)委員 それはどういう人が泊つておりましたか。
#298
○山川證人 あのときは竹内君が龍名館を宿にしておつたかと思います。それから有吉、原口、木曽、野見山これは間違つておるかと思いますが、私自身が考えて申し上げるのですが、おもなものはそういう連中です。それから上田君もおつたかもしれません。そういう連中が的確にあそこにおつたか、全然事実は知りません。ただ皆が來ると大体龍名館を常宿にしておつたように考えますから申しておるので、あるいは違うんじやないかとも思います。その点は……。
#299
○佐竹(新)委員 さつき委員長が質問しました龍名館その他の料理屋、旅館において、あなたは業者並びに議員と全然会食した記憶はないと言われておりますが、その通りでありますか。
#300
○山川證人 それは間違いありません。
#301
○佐竹(新)委員 龍名館に一度も行かれたことはありませんか。
#302
○山川證人 龍名館には全然行つたことはありません。ずつと今までのうちに……。
#303
○中村(元)委員 先ほど承つておつたのですが、証人は各方面へ陳情に行かれた場合、自由党の吉田さんの宅を訪問せられたときなどは数人の人方が行かれておるようでありますが、ひとり竹田さんの宅を訪ねられたときに限つてお一人であつたという、これはいかなる理由に基いてここだけがお一人ですか。
#304
○山川證人 それはこういうことを一遍やつたことがあるのです。急速になるべく代表的な方にお目にかかりたいということで、手分けして訪問したことがある。そのときに私竹田さんを訪問する番にあたりましてお伺いしたのです、私が竹田さんへお伺いしたのは、あのときは竹田さんが政党の幹事長かなんかだと思つておりましたが、それで私に話せということで、私お伺いした。私だけじやなく、二人で行くことになつておりましたけれども、連れの者がそのときはたしか來なかつたと思います。一人でなしに二人ずつで行くことにしておつたのです。たしか同行の者が遅れて來て、私一人だつたように思つております。
#305
○中村(元)委員 いずれもおいでになつたの國管反対の依頼ですか。
#306
○山川證人 それをなるべく徹底して聽いていただきたいという意味です。
#307
○中村(元)委員 もう一つお伺いしたい。今お話の中で手分けして各方面へ行つたということでありますが、手分けされたのは、幾組に手分けされて、どの方面へおいでになりましたか。
#308
○山川證人 それはよく記憶いたしませんが、先ほど申し上げた連中ですから、おそらくあまり人がいないので五組かそこらだつたと思います。
#309
○中村(元)委員 五組の人はどなたでありましたでしようか。
#310
○山川證人 大体先ほど申し上げましたあの連中です。
#311
○中村(元)委員 五組に分れて行かれた方面と行かれた人方を知ろうとするのにはどうすればわかりやすいですか。
#312
○山川證人 そのことについては行つた連中は大部分東京におりますから、鉱業会の記録にはないかも知れませんが、関係者を喚んで聽けば大体わかります。
#313
○中村(元)委員 大体わかる関係者というのはどなたですか。
#314
○山川證人 事務局でわかるかもしれません。
#315
○荊木委員 この問題は、大体九州の炭鉱互助会がむしろ主役をつとめていたことは巷間たれも知つておることですが、互助会員にしてかつ協会員と重複している方がございますか。
#316
○山川證人 それはほとんど全部鉱業会員です。互助会という名前はたしかないはずです。
#317
○荊木委員 ほとんど全部がそうですね。先ほどこの連中というお話がありましたが、その中に貝島太市氏がはいつておりますか。
#318
○山川證人 貝島さんは当時の鉱業会の責任者で会長なんですが、あれは病身でほとんど出て來ておりませんが、國管案の初めのころは何回か、たとえば総代会とか理事会とかには参加しておると思いますが、運動の表面に立たれたということは記憶しておりません。あるいは一、二回あつたかも知れません。責任は会長でしたけれども、そういう関係です。
#319
○荊木證人 これは知らぬと言われればそれまでですが、互助会の方では会費の徴收などについては、かなりトンあたりに相当のものをつけて金を集めたらしいが……。
#320
○山川證人 ちよつとわかりません。その辺を私補足しますと、石炭復興会議でこの問題を一應中絶した。そのときに組合の代表者が何か集めた事実があるからということをしきりに言つた。私も実はそういう事実があれば知りたいから何かあつたら知らせてくれと労働組合の連中に言つた。その後何も具体的のものをもつてきませんし、最近でもそのことを聞いてみましても、労働組合も具体的の事実をつかんでいない。労働組合といつても、職員も参加しているから、何か具体的にわかるものがあればわかると思います。それを知りませんから、恐らく大したことはないじやないかと思つております。
#321
○荊木證人 それから資本家経営者の中小炭鉱の連中が一番盛んに反対されて、大手筋では……。
#322
○山川證人 それはやはり熱心であつた。
#323
○荊木委員 運動はある程度中小炭鉱者の運動に任して、大手筋の方は見ておるという恰好でありませんでしたか。
#324
○山川證人 本筋に私申し上げましたように、空鉄砲といつて笑われましたが、観念としてはその主張を貫徹しなければならぬという氣持でやつておりました。
#325
○荊木委員 両院議員にしてかつ業者を兼ねておる人が大分ございますね。この人たちの中に、あなたの眼でごらんになつたところ、一番熱心にあなた方の御主張に口を合わせられて運動した議員はどういう人たちですか、これは大体おわかりだと思います。
#326
○山川證人 西田、長尾君あたりが民主党の立場としてかどうかわかりませんが、議員である関係上、われわれの主張を理解さすのに相当力になつてもらえたじやないかと思つておる。あの人も手柄話を言いませんからわかりません。
#327
○荊木委員 先ほども大体わかつていますが、経済安定本部の案が出て、商工省案が出て、それから西田君の案が出て、西田案を民主党の政調会で通して案が三遍か四遍か変つているが、終始一貫反対でした。大手筋は西田君のはのめる、中小鉱業者はのめないという運動が一部動いたことはありませんか。
#328
○山川證人 卒直に申しますが、結局大阪夏の陣、冬の陣の話が出た。そういう話は増産のためといつておきながら、夏の陣、冬の陣の例をあげて、とにかく國管案を通せばあとはどうでもなるのだということを言われた人があるということが耳にはいつて、それから多少観念的に硬化したことは事実である。夏の陣、冬の陣の話は本当かどうか知らぬが、かりにいろいろの國の情勢、立場から非常に良心的に考えておつた連中が夏の陣、冬の陣の話で硬化したことは事実であります。そこまでいくとある程度感情的であつたかもしれない。
#329
○荊木委員 いま一点、國管案の運動の形が政界に現われてきた、これにタツチされたら、それは結構なことだからというので、その政治運動を支援する相談にあずかつたことはございませんか。
#330
○山川證人 私はよくわかりませんけれど、今のところG・H・Qでいろいろなことをやつている。向うの方が主になるから、政党の動向がどうか、支援してどうなるかということも考えませんし、わかりません。
#331
○荊木委員 事実もありませんか――それではいいです。
#332
○中野(四)委員 一点だけ、先ほどお話の中に反対ビラ等をはつて大衆にわからしたらどうかという話が出たときに、代表会ではやめた、その後理事会にかけて、そのときの発案者として田中彰一、九州の人、それから大阪の肥田という人が出ておりますが、大阪の肥田というのは名前はなんというか、経歴を大体御承知でしようか。
#333
○山川證人 経歴はよく知りませんが、なにか新聞関係のことをやつておつた人のように思います。調べればすぐわかります。
#334
○中野(四)委員 調べてお教えを願いたい。タイプはどんな人ですか。年配は……。その都合で私は質問する続きがあるのですが……。
#335
○山川證人 ちよつとがつちりした体の人です。
#336
○中野(四)委員 年配は。
#337
○山川證人 五十越していましようか。
#338
○中野(四)委員 炭鉱の專門家ですか。
#339
○山川證人 それはよくわかりませんが、大阪に小さい炭鉱がある。そういう炭鉱のめんどうを見ておるといいますか、自分がやつておるはずです。やつていなければ会員になれないのですから……。
#340
○中野(四)委員 肥田という人は東京におつた肥田利吉という人とは違いますか。
#341
○山川證人 利吉という方かもしれませんが、私は肥田々々と言うだけで名前は知りません。
#342
○中野(四)委員 あなたから後ほど書面で委員長の手もとで結構ですから、名前をひとつ知らしていただきたい。その都合で私は当時の状況を調査する大事な資料になりますから、肥田さんのお名前と経営しておられる炭鉱の名前、経歴等がわかればなお結構ですが、あなたでわからなければやむを得ません。
#343
○山川證人 それはよく調べてみましよう。これはどなたあてに……。
#344
○中野(四)委員 委員会のもと、委員長の名あてで結構です。私は中野と申しますが、私から質問した項についてこれこれというので結構です。それだけです。
#345
○石田(一)委員 ちよつとお尋ねしたい。先ほど証人の証言の中に、政府当局、新聞記者あるいは議員、これらの者に会つた人があるというその名前の中で芦田、三木、片山三党首会談とかいうことが出ましたが、このお三人にお会いになつたということは政府の要路として関係当局の人としてお会いになつたのか、それとも三党首それぞれの党の代表者としてお会いになつたのですか。
#346
○山川證人 それは首相官邸でお目にかかつたのですが、政府の代表であり、また三党首の立場である西尾さんが一緒に見えられた。そして私どもの方では、そのときにはかなり大ぜい來ました。
#347
○石田(一)委員 首相官邸以外にこれらの人とお会いになつたことはありませんか。
#348
○山川證人 西尾さんにはお会いしました。今の商工大臣官邸なんかに一緒に來てもらいまして、三党首の方にはそれ以外お目にかからなかつたと思います。
#349
○石田(一)委員 先ほどは西尾さんのことは全然出なかつたのですが、さつき鉱工業委員会の委員に主として運動した方が効果的であるというのであつた。このお会いになつた委員の名前は一人もわかりませんですか。
#350
○山川證人 その時分のことを少し調べてみないと、どなたにどういう機会に会つたか、いろいろなのがこんがらがつておりますから記憶していません。はなはだ失礼でございますけれども。
#351
○石田(一)委員 それではその当時あなた個人としては日記とか、こういう仕事に関するメモか何かをお持ちじやございませんでしようか。
#352
○山川證人 私は持つておりません。御覽になりますように簡單なものしか持ちません。
#353
○石田(一)委員 それでは鉱工業委員会の委員にはお会いになつたが、委員長にはお会いになつたことはありませんか。
#354
○山川證人 会いました。
#355
○石田(一)委員 委員長にお会いになつて、委員長の名前もおわかりになりませんか。
#356
○山川證人 伊藤卯四郎。そうそう思い出しました。首相官邸で西尾、和田、水谷三大臣に会いましたときにも、伊藤氏は鉱工委員長の立場で見えたかどうか知りませんが、來ておりました。
#357
○石田(一)委員 それはそのときにたまたま來ていたのではなくて、三党首と言うか、政府の要人あるいは三党首として、両方の意味でお会いになつておるときに、その当時の官房長官の西尾氏がお見えになつて、電話か何かで連絡をとつて呼んだのではありませんか。
#358
○山川證人 どうか知りませんけれども水谷さん、和田さん、それから大臣としてあるいは社会党の代表というような立場で西尾さんにも聽いてもらおうというので、西尾さんにはぜひ來てくださいということを言うて三大臣にお目にかかつて、そのとき伊藤さんが見えたので、どうして見えたのかなと思いました。何か事務局等から伊藤さんにも來ていただきたいというので連絡したかもしれません。
#359
○石田(一)委員 もう一つ聽きますが、この鉱工業委員会の委員の中でも、いわゆる社会党の左派に属する人たちは、非常に強硬であるというので、特に重点的に社会党の左派というような方々にお会いになつたことはありませんか。
#360
○山川證人 それは会つておりません。というのはむしろ社会党の人に――妙なことを申しますが、私どもの主張に同情していただくと申しましても、これはむしろ政府は増産のためと言つておりますけれども、社会党の方は党是と申しますか、そつちから根拠をおいて言つておられるから、増産のことを言つてもこれは無理だと思いました。伊藤さん、西尾さんには言いましたけれども……。
#361
○石田(一)委員 あるいは当初においてはそうであつたと私たちも了解できますが、國会の情勢が國管案の通過が必至だと見たときに、でき得るならばこれが業者の希望する線に近い國管案が通ることを望むことは業者としても当然だと思う。そこでたとえば社会党内でも、いわゆる左派と言われる人たちに相談して、要するに原案を固執してもらう、修正案というような生温いものにはあなたたちは反対だろうから、修正案には反対してくれ、そういうような運動がなされることを私はうなずけると思うのです。
#362
○山川證人 私どもはどつちかというと、今になれば下手な運動をしたと思いますけれども、重心力をおきましたので、鉱業会のわれわれとしては、そういうような方向にやつております。
#363
○石田(一)委員 もう一つ最後にお聽きしたい。鉱業会で会つているときに、たまたま食事の時間になつたら鉱業会の食堂で食事を共にしたとおつしやいますが、その鉱業会へたまたまお訪ねになつて、ちようど食事の時間で共に食事をなすつたという議員はどういう方ですか。
#364
○山川證人 それは覚えておりませんから、当時のことを詳しく覚えている連中に聞きましてお知らせしたいと思います。
#365
○石田(一)委員 それでは今中野委員がお願いしましたと同様に、そのお名前も後日わかりましたら一緒に委員長あてにお知らせ願います。それから先ほど中村君から特にお尋ねしました点も、委員長までお知らせ願いたい。
#366
○中村(元)委員 五組に分れて二人ずつ出られた出先とその人たち。
#367
○足立委員 ちよつとお伺いいたしますが、鉱業会の理事の方で大手筋の運動をやられた、その間に國管委員会というものができた。その國管委員会と、理事会の運動とは切離して、國管委員会ができてから理事会の運動というものはやめた。
#368
○山川證人 そうではない。國管は專門的にはただめちやくちやに國管はいやだということじやいかぬので、いろいろな場合にいろいろなことを掘下げて研究しなければいかんから、掘下げてこういうことをやればどういうことになるかということを檢討さしたわけですから、專門委員なんです。鉱業会の下部組織なんです。
#369
○足立委員 そうすると外部に対して交渉をやる機関じやございませんね。
#370
○山川證人 ただ研究さしても反対反対じやいかぬから、明確にするための專門的研究をやる委員です。
#371
○足立委員 わかりました。それからもう一つ石炭連盟というのがございましたね。先ほどあなたのおつしやるのは、石炭連盟は労働組合に対する、主として團体交渉をやる資本家の機関であると言われましたが、この石炭連盟は國管案反対の運動はなさらなかつたのですか。
#372
○山川證人 連盟の立場ではやつておりません。
#373
○足立委員 そうすると連盟の人とそれから理事会のメンバーがダブルから……。
#374
○山川證人 結局業者という立場に立つておりますから……。
#375
○足立委員 もう一つ伺いたい。あなた方がやられるこの運動は、いわゆる大手筋の運動である。それから横の運動を考えてみますると、日本のグループといたしまして九州、常磐、北海道各地域的にもこの運動が発展したように考えられますし、同時に縦の関係といたしましていわゆる大手筋と中小炭鉱業者と利害が必ずしも一致しないので、そこにおいてまた一つの、グループができてくるだろう、六つ七つも運動のグループができるように想像されるのでございます。そういうものがあつて各方面で運動したのですか。
#376
○山川證人 北海道なんか大手筋の炭鉱も一緒になつて何やらパンフレツトをつくつて配つたようです。
#377
○足立委員 その中で最も猛烈な運動をしたのはどこのグループだつたのですか。
#378
○山川證人 やはり九州ですね。私どもも相当熱心にはやつたつもりですけれども、鉱業会としては金を出しませんから……。
#379
○足立委員 そういう運動を統合する一つの機関がなかつたのですか。
#380
○山川證人 それは業者の集りというものが、鉱業会ができますときに、業者相互に制約を加えることは認められないというような意向のもとに鉱業会が認められたのです。ですから個人活動を制約してはいけないというのが鉱業会なのです。そういう立場です。
#381
○足立委員 そうすると統合機関はなかつたのですね。事実問題としてはばらばらにやつたのですか。
#382
○山川證人 そうです。
#383
○足立委員 ぶしつけなお尋ねですが、あなたが民主党の竹田さんに合われたときに、あるいは自由党の大野さんに会われたときに、政党に対して、あるいはまた個人として炭鉱國管反対のために、もしくは全然関係なくそれで金銭利益を享受するというようなお話はなさらなかつたのですか。
#384
○山川證人 やつておりません。
#385
○足立委員 それともまた、同時に後日この問題に関連してあなたはそういうお話に乘つたことはございませんか。
#386
○山川證人 全然ございません。乘るほど頼りになるかどうか疑問でございますから。
#387
○足立委員 それではどなたかそういう点で問題になつたことをお聞きになりませんでたか。業者間でそういう話が出たことはお聞きございませんか。
#388
○山川證人 いろいろ話をしたことはありますが、われわれとしては話をしても問題にならないのです。
#389
○足立委員 それで結構です。
#390
○武藤委員長 ほかに御質問はございませんか。――それでは明二日定刻より理事会を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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