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1951/04/19 第13回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第25号
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1951/04/19 第13回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第013回国会 通商産業委員会 第25号

#1
第013回国会 通商産業委員会 第25号
昭和二十七年四月十九日(土曜日)
    午前十時三一分開議
 出席委員
   委員長 中村 純一君
   理事 高木吉之助君 理事 多武良哲三君
   理事 今澄  勇君
      今泉 貞雄君    江田斗米吉君
      神田  博君    小金 義照君
      澁谷雄太郎君    永井 要造君
      福田  一君    村上  勇君
      高橋清治郎君    加藤 鐐造君
      風早八十二君
 出席政府委員
        公益事業委員会
        委員     松永安左エ門君
        総理府事務官
        (公益事業委員
        会事務総長)  松田 太郎君
        総理府事務官
        (公益事業委員
        会経理長)   中川 哲郎君
        総理府技官
        (公益事業委員
        会技術長)   平井寛一郎君
        農林事務官
        (農政局長)  小倉 武一君
        通商産業事務官
        (通商企業局
        長)      石原 武夫君
 委員外の出席者
        通商産業技官
        (通商化学局化
        学肥料部長)  柿手 操六君
        経済安定事務官
        (物価局次長) 森  誓夫君
        專  門  員 谷崎  明君
        專  門  員 越田 清七君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 電気事業に関する件
    ―――――――――――――
#2
○中村委員長 これより会議を開きます。
 本日は電気事業に関する件の調査を進めます。質疑の通告がありますから、順次これを許します。高橋清治郎君。
#3
○高橋(清)委員 今度の電力料金値上げに関しましてまずお伺い申したいことは、この電力料金値上げの時期は尚早ではないかということでございます。もう少し見送られてはどうか、それを見送ることのできない理由はどういうものか、それをひとつお伺い申したいと思います。
 値上げは全面的に否定するものではありませんが、昨年八月三割一厘の値上げをして後わずかに八箇月しか経過いたしておりません。合理化はいまだ不十分です。前会の去る三月二十七日に松永氏が、四部制に大整理する確約を各社長からとつておると言つたことは、明らかにこれを証明しておるものであると思うのであります。何ゆえに合理化が済んでからではいけないのか、物価も下落ぎみでありますし、二、三箇月電力料金の値上げを見送るべきではないかと思うのであります。今すぐにやらねばならない理由はどこにあるか、まず最初にお伺いしたいと存じます。
#4
○松永政府委員 高橋委員にお答え申し上げます。聴聞会その他へ参りましても御同様な御意見は承るところでありますが、ただいまの御注意によつてまた簡單に所見の一端を申し上げたいと存じます。
 電気事業の経営は、昨年の値上げにかかわらずその後人件費及び物件費の急激なる増加が続きまして、ことに水力が弱つておりましたために、大きな需用の増加をまかなうためには相当の石炭を供給方面に用いなければならぬという事情に基きまして、特殊需用あるいは特恵需用と申しますか、大口需用に対して最近通産省及び安本等より特別の御要求があつて、これを各社に割りつけることを要請しました結果、この特恵需用に出すために石炭を余分にたかなければならぬ事情並びにこれに基く種々の慶大なる経費、これらが現在の各社の値上げの申請の基礎となつております。これは各地の聴聞会においても各社の代表からそれぞれ意見の陳述があつて、そのやむを得ない事情を了解しておる次第であります。公益事業委員会としても、合理化をするまで多少延期してこれらを進めるべきであるというお話はごもつともとは存じますが、その辺については先般申し上げましたように、各社の合理化の届かぬ点はさらに督励あるいは要請してその改善に努力してもらつておりますが、いたずらに合理化を待つて延期するというがごときことは、各社の事情及び財政の関係、ことにこれに伴う電源開発の急務を訴えておりますがために、適当な時期に申請を認めたいものと存じておる次第であります。
#5
○高橋(清)委員 値上げの理由といたしまして石炭を多額に使用する、また合理化の点についてお答えがありましたが、今後しばしば値上げするようなことがないかどうか。値上げをするような要素がそのほかに翻るかどうか。大体物価賃金の安定または下落ぎみでありまして、石炭は多少増加しても合理化でこれが相殺される。値上げは今回限りと思つてよいのかどうか、その点をまずお伺いいたします。
#6
○松永政府委員 お答えをいたします。公益事業の性格といたしまして、公益性を帯びるものほどできるだけ料金の安定をはかりたいということ々念願としております。今後といえどもあまりに変更せないようにはからいたいと思うて種々考慮を重ねております。ただ今日料金の値上げに各社が考えておるおもなものは、特別なる需用の増加割当、この割当が政府の統制的立場から多大に参りました場合、しかも水力がこれに伴わずに、かかる産業に火力を用いなければならぬという事情が今後とも起るおそれがないと限りませんがために、その場合におきましては、やはり原価計算に基いてこれらの特別な産業あるいはこの割当から響く他の小口、そのほかに向つても、値上げと申すよりはむしろ料金の改訂、修正をぜひせざるを得ないようなことが起らないとは限らぬということは、今日申し上げておきたいと思います。なるべくさようなことのないようにいたすために二、三考えを持つておりますけれども、返事が長くなりますから、また他のときに申し上げたいと思います。
#7
○高橋(清)委員 今の御答弁によると修正するようなことも起らぬとも限らない、修正という言葉でも結局これは値上げということであると私は思うのであります。
 しかして次にお伺い申したいことは、一体値上げの今日の進行状態はどうであるか、値上げする予定期日はいつごろであるか。
#8
○松永政府委員 今回の値上げにつきましては、需用供給の割当想定を聴聞会を開きまして、去る十一日に全国終了いたしました。ただいまそれを整理いたしております。なお利害関係者の御陳述並びに官庁そのほかよりも御希望の点もあり、御交渉の点もありますので、これらも研究、考慮して早くきめたいものと考えておる次第であります。
#9
○高橋(清)委員 早くきめたいといつで飾りますが、値上げの予定期日はまだ予定がつかないのでありますか。
 それから物価庁と通産省は、今回の値上げがどうしても必要なものであると思うかどうか。必要ありとするならば、どの程度を妥当と認めるか。
#10
○森説明員 今度の電気料金の値上げの問題につきましては、本年度の電力需給計画に基いた所要の経費を計算して、それで値上げが必要であるという会社の申請でありまして、この点につきましてばある程度必要である、ある程度これの値上げを認めることはやむを得ないというふうに認めておる次第であります。しかしながらその値上げの程度につきましては、必ずしも会社側の案をそのまま認めていいものとは考えておりません。これを各経費の項目につきまして十分に検討いたしまして、できるだけ値上げ率を低い程度に攻めて産業、民生への影響を最小限度にとどむべきものであると考えております。安定本部としましては、先般の経済閣僚懇談会におきましての御意向をくみ入れまして、会社側の意見に対する一応の考えを持つておるのであります。その要点を簡單に申し上げますと、まず総括原価の点につきましては、人件費のところで基準賃金の二箇月分に相当する期末手当を計上しておりまするが、この種のものは基準賃金とは性質が異なるものでありまして、一般公共事業すなわちガスとか私鉄等のごとく、今日政府においてその料金を認可ないし公定しておりますものにつきまして、その金額の査定に際してはこれを原価の中に組み入れることをいたしていないのであります。こういう種類のものは、企業努力、企業の合理化等によりまして捻出すべきものでありまして、この点は問題であると考えております。また燃料費の点も、本年度は火力発電を増強いたす関係上、石炭の使用量が増加して燃料費が現行のものに比べてふえるということはやむを得ないものであると考えまするが灰価の査定にあたりましては相当慎重に検討する余地があると考えるのであります。国内炭について申し上げますると、大体会社側の案は二十六年度下期の購入集積の価格をとつて申請をいたしておるようでありまするが、会社側の購入実績をそのままとるということは問題であろうと考えております。この下期におきましては、緊急に石炭を集めるために、一種の買付報奨金と申と申しまするか、そういうふうないろいろの経費の支出が含まれております。また今後の見通しとしては、比較的価格の低廉でありまする大口の山から買付けるということも考慮すべきであると考えております。またそういう点を考慮いたしますると、国内炭の炭価についてもある程度の検討を加えるべきであると認めております。また輸入炭につきましても、最近の運賃の軟調の状態を考えるべきであるとも思つております。その他修繕費につきましても、火力設備の稼働増強による関係の修繕費の膨脹はやむを得ないといたしましても、その他のものの修繕費に関しましては、ある程度検討を加えて削減の余地があるのではないかというふうに考えております。また配当につきましても、現行見込みよりもこれを引上げるという意向が会社案には盛られておりますが、公益事業の公共的性質から考えまして、それほど高い配当を保証しないでもよいのではないかと思つておるのであります。そのほか供給規定等についても、いろいろ検討の余地があると考えておりますが、特に申し上げたいことは、火力地帯の発電につきましては、標準料金分についても火力料金を入れることになつておりますが、これは標準料金の安定を阻害いたしまして、標準料金の従来の建前を害するものであるということが考えられるわけであります。また本年度大口産業の丙につきまして、昨年度よりも割当のふえ、消費のふえたものにつきましては、標準割当分につきましても三%の火力料金を含ませるということがありますが、この点も標準電力割当制度の本旨からしまして問題があると思われますし、また全国の電気事業者がそういう建前をとるということも問題だろうと考えております。その他いろいろこまかい点についても意見がありますが、これは省略するといたしまして、いずれにしろ、そういうふうな考え方で、もう少し会社の申請を検討して、適正なる値上率にとどめるべきであるというふうに考えておるのでございます。
#11
○石原(武)政府委員 お答えいたします。通産省といたしましても、第一点の値上げをする必要を認めるかどうかという点につきましては、ただいま安定本部からるるお話がございましたが、われわれといたしましても現行の電気料金が決定されました際に、いろいろ原価要素のうち、人件費とか石炭費とかいうことで、当然その後の事情によりまして変動している分がありますので、これらの分につきまして修正し、従つて料金改訂に行きますことはやむを得ないことだろうと考えております。ただ電気料金が相当大幅に引上げになりますと、民生はもとより、産業の面においても相当大きな影響がありますので、われわれとしては、できるだけそれを低率にとどめたいということで、先般も経済関係閣僚のお話合いできまつたラインがありまして、ただいま安定本部から詳細にお話がございましたが、さような点について通産省としてもいろいろ検討いたしまして、目下安定本部を中心に、関係のところで、どの程度まで値上げがやむを得ないものかという点について検討をいたしておるわけであります。それらの主要な項目につきましては、ただいま安定本部から御説明があつた通りでございます。
#12
○高橋(清)委員 どうもできるだけ低い率に値上げをしたいということであつて、具体的な数字を申してくれません。新聞の報ずるところによりますと、政府から公益事業委員会に、政府としての値上げの程度を申し入れたとありますが、はたしてこれは事案であるかどうか、その内容と理由はどうであるか、ひとつお答え願います。
#13
○森説明員 先般、政府といたしましては、公益事業委員会に対して、今回の電気料金値上げの案を処理するにあたりまして、事前に政府に協議されたいということを公文書で申入れをいたしております。しかしその後いまだ正式に率が幾らでなければならぬということを申し入れたことはございません。ただいまいろいろ事務当局間で、ただいま申し上げましたような方針で行けるものであるかどうかということを協議しておる段階でございまして、まだ正式に率を委員会の方へ出すというところまで参つていないのでございます。
#14
○高橋(清)委員 公益事業委員会として、政府から、政府としての値上げの程度を申し入れたと、今お答えになつた通りでございますかどうか。
#15
○松田(太)政府委員 ただいま森次長のお話になつた通りであります。
#16
○高橋(清)委員 東北は火力発電がほとんどないのでありますが、他地域と同様に高い火力料金をとられておる、その理由はどういうわけであるか。また水力火力調整金が廃止されても、現料金制度下では、東北に火力料金は存続するのであるかどうか、この点のお答えを願います。
#17
○中川(哲)政府委員 東北の地域におきまして火力料金をとつておりますのは、現在の全国の各電力会社の料金制度が、いわゆる標準料金と追加料金の二本建になつていることと関連してとつている制度でございまして、東北自身としては火力発電所はございませんけれども、東京電力その他よりの融通によりまして、ある程度実質的に火力料金に相当するものの融通を受けておるのでございます。それの幅が的確に追加料金の幅と必ずしも一致いたしておりませんけれども、そういう電気事情と、一面において料金制度の建前から、追加料金制度をとつておるようでございます。これは結局原価配分におきまして、標準料金と火力料金のそれぞれの料金に適応した配分をいたした次第でありまして、別段それによつて不当な原価の負担を需用家にしいているという関係のものではございません将来の見通しにつきましては、現在のこの二本建の料金制度が、いろいろ需用家に対しても不便な点も多いという点からいたしまして、漸次往年のように一本料金の方向に是正すべきであると思つておりますが、電力需給の非常に苦しいきゆうくつな現状におきましては、これを急激に廃止することは困難でありますが、需給の事情によつては、なるべくこういう制度は廃止し、一本に改めたいという意向で、関係電力業者もそうでありますし、委員会としましても、将来の方向としては、そういう意向で進みたい、かように考えております。
#18
○高橋(清)委員 まだその他質問をしたいことがありますが、他の委員からも大分御質問があるようでありますから、私は左の二点だけ最後にお伺いしたいと思います。
 東北は無点燈戸数が全国で最大位であるのでおります。資源庁の調査資料に上りますと、二十五年三月現在で、全国平均約二%に対し、東北は約一〇%になつております。東北は水力電源地帯で、しかも料金割当地帯であるのに、何ゆえにかかる無点燈部落があるのか、その理由と処理対策はどうであるかお伺いしたい。
 次には二十七年度の電力不足と電力制限はどうであるか、二十七年度需用端三百九億キロワツト時の供給予想でありますが、二十六年度実績に対し、概算何%の増加に当るのか、またありのままの需用に対し、大体どの程度の不足となるのであるか。不足時の制限は、二十七年が最も増加がはなはだしいのであります。特別大口需用を先に減らす方針であるか、それとも平等にこれをするのでおるかというようなことをお伺いしたいと思います。
#19
○平井(寛)政府委員 第一の御質問の未点燈部落の割合が東北において多いということは、確かにその通りでございます。これはやはり他の地域と比べまして、産業の発達、電燈供給事業の発達等が遅れて振興いたしましたような歴史的な事実が、そういうふうな形でまだ残つておるものと思うのでありますが、電力業者といたしましても、できるだけそうした未点燈部落につきましてもこれを改善するような方向に、努力して行つているような次第であります。
 第二は、東北地域における昨年度と今年度との供給量の増加がどういうふうになつておるか、こういう御質問でございました。昭和二十六年度におきまする東北地方における供給力は、需用端供給量におきまして三十一億五千二百万キロワツト・アワーとなつておりますが、二十七年度におきまする東北における需用端供給量は、三十五億一千九百万キロワツト・アワーとなつております。この増加率は、ただいまの二つの数字から割出しまするとおわかりになるように、一般の他の地域に比べまして、東北におきまする供給量の対前年度の増加率は非常に大きいのであります。特にこの伸びましたものは、特別大口の産業の方への増加が目立つておるわけであります。御承知のように今年度は供給力がなかなか苦しい中で、いかにして各生産面の要望にこたえ、また一般の民需にもこたえるか、いろいろ苦慮いたしたわけでありますが、東北におきましては特に大口産業、いわゆる特恵産業の需用が非常に多かつた関係上、経済安定本部その他といろいろ打合せました結果、特に東北の方にそうしたものを考慮するということになりましたので、これらの供給量に対しましては、若干他の地域から特に融通を強化するという措置をとりまして、この方がほかと違わないようにいたしたのでございます。
#20
○高橋(清)委員 今の不足電力の制限について、はつきりしたお答えがなかつたようでありますが、その他の委員も控えておりますので、私は質問を打切りますが、この東北の未点燈区域に対する対策をすみやかに講じてもらいたい。そういうことを要望いたしまして、あとの質問は次の機会に私は留保いたします。
#21
○中村委員長 今澄勇君。
#22
○今澄委員 私は松永委員長代理に、まずこの前に質問した続きをひとつお聞きしたいのであります。その第一点は今度の電気料金値上げの前に、会社の行政機構をひとつ改革して、重役陣の一大整理を行うべく指令するというお約束でございましたが、その後電力会社内部の合理化に対する重役さんあるいは機構改革についてはどのような進展を見せ、どのようなお立場を公益事業委員会としてはとつておられるか、御説明を願いたいと思います。
#23
○松永政府委員 人事につきましては、所信に基きまして電力会社当局とそれぞれ会議いたしております。すでに発表されたものは、四国における人事が十四、五日前に発表されております。近く二、三の会社が公表することになろうかと思つております。また他の部分につきましては、株主総会において人事を決定しなければならないものもあります。これは株主の意思を尊重し、並びに公益事業の立場として、目下社長あるいは会長等それぞれ公益事業委員会に御相談をかけておりまして、まだ今日においては、御発表はできない段階にあります。逐次実行に移されることと信じております。
#24
○今澄委員 今の機構改革については、おのおのの会社の特殊性を認めながら、あるものは会長をやめ、あるものはどうするというような、一つ一つの会社の別個な立場でおやりになるのか、それとも公益事業委員会としては、電気事業会社は局は何局、部は何部、それで軍役はどういうふう、会長制を廃して社長制というような一貫した一つの方針というものがないのかどうか、もう一ぺんお聞きいたしたいと思います。
#25
○松永政府委員 公益事業委員会として考えておりますところは、各社の特殊性を認めて、それのあり方によつて、それぞれ能率の上ることを主として考えております。従いまして四部制といつても、ある会社によつては三部でよろしいというところもあるかと思うております。たとえば社長室のうちに総務部というものを吸収し、これを減らして、総務部は社長室で兼ねて行くというようなことは、必ずしも四部制に拘泥しないでやつてよろしいということを申し上げております。またある社によつては、いろいろその地方の人事の打合い上、会長のあることを当分必要と認めるというようなところは、会社の大小によつて必ずしも会長はやめなければならぬという一律の考えは持たずに、その会社のよく生きて行く方法によつて改革々行つてもらいたいと思います。
#26
○今澄委員 私がこの機構改革並びに会社の合理化を先般お尋ねしたのは、少くとも国民に対して電気料金の値上げを求めるならば、会社の合理化とこれが経費の節減をはかることが当然である。しかるに一例を東京電力にとれば、大体無償交付株を発行して、しかも大きな増資をやつて、これらの株主に対しては無償交付という大きな特典を與え、しかも株式はこの電気料金の値上げの審査の最中に連日暴騰に次ぐ暴騰を続けておるといろ、この株式市場における東京電力会社の実情をひとつ御認識願うならば、公益事業委員会としては、そういう会社の株式の大きな騰貴を来すという国民輿論、株式市場の判断というものは、豊水その他を通じてこの値上げをやるならば、電気会社に不当な利益をもたらすものであるというふうに株式市場が見ておるからこそ連日値が上るのである。松永委員長代理は、聴聞会において全国各地のこれらの電気料金に対する意見をお聞きになつたと思いますが、この状態のもとにおいてなおかつ値上げをやるということはどうかと私は思うのですが、そういう東京電力なりあるいはその他の電力会社の資産再評価、今日に至るまでの資産上の利益の増加、さらに今度は豊水に上る増加、こういうような状態を見ると、あなたが説明されたような電気資本が極端に冷遇されておるということにはならないと思いますが、これらの問題につき重ねてひとつ御見解を承りたいと思います。
#27
○松永政府委員 株が非常に暴騰しておるようなお話でありましたが、一昨日あたりは東京電力の株はむしろ非常に下りまして、四十円を割らんとする状態であります。
 それから無償株についてのお話は、いまだ会社から承つておりません。もとより経営者としては御希望はあるだろうと思いますが、私個人としては、また無償株を発行してそれに一割五分も配当をつけることはどんなものであろうか、やりたくてもやれないことであるのをいたずらにやれるかのごときことを言うことは自家撞着であつてあまり感心したことでない、そういううわさがあるたびに自分ではそう考えております。その点においてはまつたく今澄委員と同感であります。この点において会社が暴利をむさぼる、あるいは十分なる利益を独占してサービスを怠るというがごときは、公益事業として断じて許されることでないことは御了承願つておきたいと思います。
#28
○今澄委員 私が松永委員長代理に具体的に質問するとすれば、今の東京電力が発表した一割五分の配当、これはいわゆる有償増資無償増資を入れて三倍とも四倍とも傳えられております。こういうことでこの電気料金値上げ案の結論としては、それらの問題が含まれた値上げ案が東京電力から出されるのか。また株式についてはすでに買付が各所に始まつて株が上つておるということはきようの兜町をごらんになればおわかりであります。こういうような実情を見るにつけても今度の値上げを決定するという際には国民に大きな疑惑を與えておるが、あなたの方では大体の方針としてそういう東京電力の増資に対し許すのか許さないのか。また今度の電気料金の値上げ率について各会社が申請しておるが、あなた方の考えとしては、上げるとすればどの程度が正しいのか、その電気料金の値上げに伴つて会社の合理化はどうするのか、そういう増資あるいは無償株というようなものに対してはどういう態度を持つておるのか、ひとつ系統立てて明確に御答弁を願いたい。
#29
○松永政府委員 無償交付そのほかについては重複いたしますからお答えをしないことにいたします。それから東京電力が主体となつておるようでありますけれども、大体九つの会社の料金申請は去る三月十五日をもつて申請書もそろいまして、これを検討いたしました後、これを輿論に聞き、すなわち利害関係者の聴聞会に付して、許すべき程度に達しておるものとしまして各官庁と目下お話合いをしておると承つているのであります。のみならず当委員会の御意見も今日承りに出ているわけであります。
 東京電力に関しましては、当社の事情をすなおに考えてみて無理でない申請をしておるものと公益事業委員会では考えております。なお職制合理化については先刻申し上げたように十分なる検討を加え、サービスを全うするようにしたい、これはひとり同社だけの問題でないことも御了承願いたいと思います。
#30
○今澄委員 今のあなたの東京電力の料金値上げの申請は妥当であるという御答弁は、おそらくあなたは公益事業委員会として、申請された値上げをお認めになるという御答弁であつたと私は理解いたします。これは重大であります。全国の電力会社の申請しているところの料金に対しては、前々から安本、通産省から意見を申入れても、形式に終つて、公益事業委員会の一方的な決定に終つているのであります。今回も公益事業委員会は聴聞会の意見に従わず、国民の輿論に耳をかさないで、これらの料金申請が大体妥当であるなどという答弁をこの委員会で強引になされるということについては私ども承服できません。ちようどここに肥料を担当しております各局からお見えになつておりますからお聞きいたしますが、現在の肥料会社に例をとるならば、石炭による石炭法あるいは電解法の諸肥料会社は、今度の電力会社の料金埴上げが認められるとすれば、はたして今日の販売価格に織り込み得るやいなや、それらについて具体的な御説明を松永委員長代理の前で聞かしていただきたいと思います。
#31
○松永政府委員 公益事業委員会より御答弁するよりも、むしろ通産省そのほかの御答弁の方がしかるべきだと思います。しかし公益事業委員会としてもやはり産業に影響することを考えて、この料金が妥当であるか妥当でないとかいう判断を一応下して聴聞会に付するのでありまして、無定見に聴聞会にほうり出すということになつておりませんので、各社の案が出ます前に、――はなはだくどいようでありますがちよつと前置きに申し上げますが、経済安定本部あたりから約二十億万キロワツト・アワーばかりの大口の特定電力を特につくり出してくれというお話でありましたけれども、これはできない相談であり、かりに石炭代は高くてもいいというお話があつても、火力にも制限がありますので公益事業委員会として初めからお断りをしたのであります。しかし何としても安本が三千キロ以上の割当権を持つております。これがない間は、私の方が公平なる割当を大口小口、に向つてする権能を持たぬのであります。お断りするだけはお断りしながら、なおかつある程度は御要求をいれなければならぬ立場におりましたので、公益事業委員会がみずから申し上げるより各社が行つてそれぞれ自分の出力の状態を申し上げて、どうやるかということを御協議するが上いというので、直接安本と九会社それぞれの立場においてお話合いをさしたのでおります。しかしなかなか話がつきませんで、出せ出せないというようなことでこんがらかつて参りました。次長その他事務当局がまた中に立ちまして、ようやく各社間における電力の融通をそれぞれ再調整しまして、電力を約八億何千万キロかを捻出し、おもにこれを水力の利用率、そのほかは火力によつてやるということを各社は公益委員会にお受けをなさいましたので、公益委員会はこれをもつて経済安定本部と御協議して、この需用想定というものをきめたのであります。しかしこれも各需用家の利害に関する問題でありますし、料金にからんでおりますから、今回の聴聞会においてこの需用想定も利害関係者の聴聞に同時に付しました。そうして需用量の想定をきめ、あわせてこれによつて起る値段の変化について申請者の陳述を聞き、また反対の意見を聞き、大体さような筋合いでものを運んだ次第であります。経過だけを申し上げます。
    〔委員長退席、多武良委員長代理着席〕
#32
○柿手説明員 このたび各電力会社で電力料金値上げの案を示しておられますが、それによりまして肥料の硫安、石灰窒素、硫安の中でもさらにガス法による硫安の製造方法をとつておるものと、電解法による硫安の製造方法をとつておるものとにわけまして、この案の通り値上げが行われた場合には、どのくらいの製造原価の値上りになるかということを計算いたしてみますと、まず電解法の工場では、各地区によつて値上り率は相当相違いたしておりますが、それを加重平均いたしますと、二千八十六円上ることになります。現在の相場は十貫一かますで売られておりますから、それとの比較の便宜上十貫に直しますと、七十八円になります。ガス法の工場の加重平均の値上り額は八百八十四円でありまして、一かます三十三円になります。石灰窒素の方は製造方法は全国同様でありますが、地区による値上げ率は硫安同様まちまちであります。これを全国の加重平均にいたしますと二千五百九十三円ということになります六貫入り一袋の相場でございまして、六貫当りに換算いたしますと、五十八円ということになります。
#33
○今澄委員 肥料の問題については同僚議員から質疑があるそうでございますから私はこの程度でやめます。結論として、一番かんじんかなめのこれらの問題が吸収できるかどうかということでありますが、少くとも肥料の値段については政府が圧力を加えてなるべく安くするというようなことで、原料はこういうふうに値を上げるということでは、私は日本の肥料政策の根底を誤るものであると思う。
 松永さんに最後にお聞きしますが大体ポツダム政令の日本の法律への転換の中で、公共事業令というものはこの通産委員会においても今日まで審議しておらない、握りつぶそうとしておる。この現状に対して何とお考えになつておるか。
 第二点は、先般のこの委員会における政府の答弁では、周東安定本部長官並びに通産省本間政務次官は、将来電力行政は通産省に一元化するのである。公益委員会は解散するのであるという明確な答弁をなされておるが、これはここちよつと先の電気事業についての政府の公式的な見解である。今度の電気料金の値上げに対しても、電源開発の方針に対しても、いろいろと齟齬を来しておるのは、電気行政が一元的でないからであります。これは吉田内閣の大きな失政であります。しかしながら今日吉田内閣の閣僚が、電気の料金の値上げ、電源開発は公益事業委員会、水利権は県知事、割当は安本、補修の監督その他は資源庁というような多元的な電力行政をやつておることが、今日電気問題がこれほど紛糾している一番の原因である。松永委員長代理が非常に努力を続けられておることは認めておるけれども、公聴会におけるいろいろの意見、政府の電力行政に対する態度、しかもあなた自身の存在を政府がどうせいらないのだ、こう言つておるのを前にして、今日電力料金の値上げをやられるよりは、これらの問題が解決するまで現状のまま延ばすということにしたならば、これには一体どういうマイナスが起るか、どういう不安があるかということを松永さんからひとつ率直にお伺いいたしたい。そうして日本の電気行政に関するこのような政府の答弁あるいはこのような状態に対して、自分たちの努力と存在を無視された松永委員長代理は、電気行政についてはどのような見通しを持たれるか、また電気行政はどうなくてはならぬということもこの際御答弁が願いたいと思います。
#34
○松永政府委員 たいへんむずかしい御質問でありまして、長く申し上げるほどの大きな考えも持ちませんけれども、卒直に、自分としまして今度聴聞会に出ました感想及び新聞等に出ます各種の政府の御意見等――もとより新聞と同一ではないと私は存じておりますが、さようなことも幾らかあることであろうという考えで、これに対する考え方を多少申し上げてみたいと思います。
 私は、公益事業委員会をつくられて電力行政を今のようにしておられるということは、吉田内閣の施政中最も偉大なる功績であろうと存じております。むしろ政府にもしこれをこわすという考えがあるならば、それは自分でつくりつつある玉をみずから傷つけるものであると申すよりほかないと思います。もとよりポツダム政令によつて生れたそのことが、あるいは政府当局の気に食わぬ、また世間も一種の考えを持つて気に食わぬということはありましようけれども事実において公益事業委員会が始まり、再編成が起りました後はたびたび議会でも主張しましたように、旧来延期しておりました水力電気の開発を促進し、二十五年にわずかに二万何千キロの水力の開発があつたものを、約二十八万キロに急ぎ上げ、さらに二十六年度の計画を推進し、二十七年度にこれを及ぼし、さらに五箇年計画を三十一年まで及ぼして、三割以上のロスがあるものをおよそ三十年ごろになれば二割四分程度に減らすということを目標にして、各所て奨励しております。現在におきましても三割強のものは二割六分九厘くらいの程度に減少しております。電源開発につきましても相当の方法をもつて外国の技術者あるいは国内の専門家の顧問を招聘し、あるいは電源開発調査委員会に多額の政府資金並びに一般の資金を投じてする電力開発の方法を尋ねている。ただこの再出発が遅れ、再編成が遅れましたために水力が足りない、しかもこれをただちに特需産業等の急激なる増加に割当てるという三千キロ以上の割当制度の存在していることが、多少先刻から申し上げた混雑の原因の一つになつておりますけれども幸いに安本の諸君も御了解くださつて、おれの方はあまり料金などは文句を言わぬということはたびたびお話になつておるのでありますが、しかし文句というものは、言えばいろいろりくつはあるわけですから、いまだにお話になつておる。けれどもここはさようなことを討論する場所でもないと思いますから、これは私たちの方で解決したいものだと思う。私は公益事業委員会のことについて側面的なお話をして、自分の所信を申し述べておきたいと存じます。
 関西電力の聴聞会におきまして、二名の利害関係者からこういうお言葉が出ました。公益事業委員会は新聞の伝うるところによつても余命幾ばくもなしと言われておる、つまりお前方公益事業委員会は値上げを置きみやげにして電力会社に恩恵を授けて何か都合のいいことがあるのだろうというお言葉を聞きました。一回くらいであれば、むろん聴聞会は意見をよく聞くだけでありますから、別に申し上げる次第はないと思いますが、二人の方から続いてお話がありましたので、大阪の聴聞会を七時過ぎに終りましたときに、私は最後にこういうごあいさつをした。利害関係者の御討議は十分検討いたします、ただお言葉の中に、公益事業委員会は余命幾ばくもなし、それが置きみやげに値上げをするのかということに対しては、多少誤解があると思いますから、所感を申し述べて退席したいと思います。余命幾ばくもなしというのは、委員長代理をし、今日の議長をしておるこの松永安左衛門こそ余命幾ばくもないのであります。これが電力会社にこびて置きみやげに値上げをし、国民の恨みの的となつてあした棺おけに入るなどということは、常識的にも考えられぬことであります、余命幾ばくもないというのは松永のことであるとお考え願い、かつ益事業委員会はいつも値上げに賛成する、国民の敵であるとお考えになることは、私は国民の自負心あるいは自尊心をみずから傷つけられるのではないかと思いますから、一応この点を公益事業委員会のために弁明しておきます。公益事業委員会のよつて起つたのはむろんポツダム政令ではあるが、元来公益事業は、電話にしても、電燈にしても、ガスにしても、あるいはその他中小工業にしても、国家の権力の一方的判断で決定するのではあまりに国民は不安を感ずる。どうしても社会の秩序、安寧を守る国民の輿論及び利害関係者の力というものが政治権力のほかに相当働く必要があることから、アメリカのごとき二十何年間公益事業委員会があつたにかかわらず、時の選挙によつて一方に偏することのあることは弊害ありと見て、たしか二十三年ごろフーヴアー・コミッシヨンをつくつて、トルーマン氏がすべて公益事業に関する規定を変更し、そうして政治的権力の外にこれを独立せしめて、民衆に聴聞会を開いてその意見を聞いて、料金の値上げをもし言うて來たら、これを拒む権利を與える。あるいは利害関係者、あるいは需用家において料金を下げてもらいたいという陳述があつた場合に、これは妥当なる申請であるということを聞けば、一人の申請といえども、この妥当性を認めた限りは、公益委員会自身がただちに聴聞会を開いて今回は被告か原告かどちらか知らぬが、値下げを要求する民衆が原告の位置に立つて、事業者を相手取つて聴聞会を開いて、その両方の理由を判断して、
    〔多武良委員長代理退席、委員長着席〕
関係官庁あるいは議会等の御意見をさらに聞いて、適切なりと思う点において、何ら政治的作用に動かされることなく――もつとも政治的と申しましても、大きな意味の政治でなくて、政権と申しますか、一つの力に動かされることなく、正しい政治、経済のあり方によつて判断する何らかの機関が将来必ずいることを期待しておるのであります。イタリアのごときも、そういうものはなかつたのが、最近つくられた。あるいはイギリス、フランスのごときも、だんだんその職制を改めて、西欧諸国の公益事業は、それと連絡して来ておる次第でありますから、今日においては、何だか公益委員会が値上げの公益委員会のようにおぼしめすが、他面何年かの後には、値下げを断行する公益委員会がなければならぬということだけをどうぞ、私は余命幾ばくもないけれども、皆様お若いのだからよくそれを御記憶を願いたいということを申し上げたい。これは私が心から、さような中正な社会的並びに政権的権衡を保つ公益事業委員会、名前はどうでもかまいませんけれども、閣議できめたらそれでよろしいという、ちようど米の値上げのような場合に、一方的に、国民の輿論を聞かずしてきめることのできないようなものが、何か存在することをただいまも希望しています。
#35
○中村委員長 松永さんに申し上げます。御答弁は簡潔に願います。
#36
○松永政府委員 これをもつて御答弁といたします。
#37
○今澄委員 私が質問した点について、詳細な御答弁が長々ありましたけれども、ポイントははずれておる。私の聞いたのは、第一点においては、電力料金値上げを延期したらどういう弊害が起り、どういう恐れがあるか、これを聞いたのであります。なおあわせてもう一点、私はこのたびの電氣料金値上げには絶対反対である。これは延期すべきものであると思う。もし上げるとすれば、私は一割五分程度の値上げが妥当であると思う。しかるに、公益委員会は一体どの程度の値上げをやろうと思つておるのか、抽象的な論議をいくらやつてもしようがないので、明確な結論を明示されたい。私がこの際松永さんに聞くことは、公益事業委員会の存在が有意義であると意義づけることも、これをむだなものであるということにするも、その運営いかんによる。閣議の決定した線よりも、公益事業委員会の方がいつも高く料金を決定するということは何ゆえであるか。私はこの際松永さんに明確に簡單にお答え願いたい。これを延期すればどういう波瀾と恐れを生ずるか、もし値上げをするとすれば、私どもは一割五分が最上であると思うが、公益事業委員会は、一割五分ではどの点において少な過ぎるか、どの程度ならばこれが妥当であると思うのかという点について、明快な言葉を一、二分でけつこうでありますから、伺いたい。
#38
○松永政府委員 料金の最後的決定はまだいたしておりませんので、一割五分が妥当であるとか、あるいは各社の申請が間違いないものであるとか、今日決定的なことを申し上げることをお許しを願いたいと思う。それから、もし延期すればどういうことが起るかということにつきましても、詳しくいろいろの事情を申し述べねばなりませんが、一方においては特定産業の要請というものが迫つており、これを処理しなければならぬために、すでに需用想定においても、聴聞会を開き、並びに各省との間の大体そういう了解を得て、この基礎に基いて実行します場合は、やはり料金もこれによつて動くのでありますから、需用供給の実行と、この料金の問題がやはり不可分のごとき形になつておりますから、そう延期をするということは、事実実行のできないことになることだけは御承知願つておきます。
#39
○今澄委員 そこで一言だけ松永さんに注意しておきたい。あなたは先ほどは、東京電力の申請については妥当なものであると言われた。今のあなたの答弁を聞くと、電力料の値上げを延ばすならば、特惠産業に大きな影響を與えるから延ばすことはできないと言われる。料金を一割五分でどうだと言つたら、低いとも高いとも、きまつておらないというような答弁ほど、国会におけるわれわれ国民代表を無視し嘲弄したような答弁はない。私は少くとも答弁の中においては、東京電力の申請は妥当なりと答弁すれば、あと一割五分では低過ぎる、その理由はこうである、延期をすればこうこうこういうことになるというふうな、明確な答弁をわれわれ通産委員会の者は望んでおるのであつて、あなたの答弁は、言葉こそは非常に親切だけれども、心の中においては、われわれ通産委員会に対し大きな侮辱であるというふうに私は受取つております。今後十分御注意を願つて、明確な答弁をされるよう希望いたします。これをもつて終ります。
#40
○中村委員長 加藤君。簡單に願います。
#41
○加藤(鐐)委員 他の質問者に迷惑をかけますから、簡單に御質問いたします。松永委員長代理も、簡單にイエス、ノー程度の御答弁でよろしい。先ほど今澄君の東電の配当について、一割以上の配当をすることについて松永委員長代理は反対であるという気持を表明されたわけですが、その反対であるという気持をどういうふうに具体化されるかという点。それから新聞等に伝えられるところによりますと、ことしは東電その他の会社においても、相当の配当をするようでございます。しかもそれは電力料金値上げを五月一日に大体発表されるようですが、その電力料金値上げのあとに配当の決議を株主総会でやる。そうしなければ世間体が悪いというような気持で会社がおるようですが、会社の経理等について、公益事業委員会は十分調査されたか。さらに、こうした配当の決定をする株主総会のあとに、電力料金の値上げを決定されたらどうかという点について、簡單に御答弁願いたい。
#42
○松永政府委員 配当については、今日まで割合話がなかつたようでございます。その後参議院の委員会ではその話が出まして、これについでまだ意見を申し述べておりませんが、私は一割五分は適当である。これによつてこそようやく自分の株式資本を集めることもできれば、またこれによつて社債の募集もできる。重大なる担当しております電源開発、あるいは修繕、あるいはロス軽減というような電力会社の責任となつておりますものを各会社が果せるのであつて、これを一割に値切るというがごときはどうも妥当でない、一割五分を認めておるものでございます。
 それから株主総会が済んでからというお話でありますけれども、経営者が案を立てます場合は、常に労使の間に調節をはかり、同時に社会に対してどういう奉仕ができるかということは、経営者として最大義務でありまして、案を立てて、公益委員会もこれを認めるというのでなければ、株主総会そのものも動き得ないことでありますから、順序としましては、やはり株主総会前に了解がもし得られるならば了解を得たいと各社は思うておられると思います。
#43
○中村委員長 次は今泉貞雄君。簡單に願います。
#44
○今泉委員 今回の電力料金の値上げ問題が本日上程されまして、同僚委員から種々質問されたのでありますが、この値上げ案があらゆる産業に及ぼす影響はきわめて深刻であり、特に食糧増産、肥料輸出の面より考えた場合、化学肥料工業に深刻な影響を及ぼすことは、わが国農業にとつてゆゆしき問題といわなければなりません。ここにおきまして私は、その善後策について関係各政府委員に二、三お伺いをいたしたいと思うのであります。今回の値上げ案によれば、全国一般平均値上げ率は三割七厘と伝えられておりますが大口需用者に対して過重な負担を要求しておるのみならず、増産に必要な増加割当量に対して三%の火力料金を徴収することになつておることが、一番重要な難点になつておると思うのであります。これがために大口需用者の冠たるものであるところの肥料工業においては、はなはだしい影響をこうむることになることは明白な事実であり、これが原価に及ぼす電力費の値上げ率は約二倍に上るという結果になるのであります。例を硫安にとりますと、電解法の場合、全国平均で一キロワツト時当り單価が八割増しとなり、トン当りの電力費は二千八百十七円の現在の価格が四千九百二十五円とアツプするのでありまして、その差は実にトン当り二千百八円となつて参るのであります。またガス法においても、キロワツト時当り單価は電解法同様現在の一八〇%に値上りとなりまして、トン当り電力費千百七十一円のものが二千八十六円になつて、その差はトン当り九百十五円となつて参りますことは、非常な打撃であると考えるのであります。ここで問題は、電力料金の引上げによつて肥料生産原価の高騰を製品販売価格に転嫁してもはたしていいのであるかどうかという問題であります。政府は農民経済との関係上、化学肥料の国内価格をすえ置く方針を堅持しておるように伝え聞いておるのでありますが、はたしてしからば、電力料金の値上げのためにこうむる影響についていかに善処されようとしておられるか、この点を承りたいと思うのであります。また日米経済協力に関する海外の熾烈な要請にこたえるためにも、またわが国の産業のうちで一切の原料を自給自足し得るところの絶好の輸出産業である肥料工業の発展のためにも、さらに企業の基礎を培養し、ひいては国内の価格を調整するためにも絶対に必要であると考えられるところの硫安の輸出を、国内価格の騰貴を憂うるあまりに滞貨が激増しつつあるというこの現実の姿をいかに考えておるか。肥料は、現在の国内価格では利潤はほとんどないということは御承知の通りでありまして、再生産に必要なるところの資本の蓄積などはとうてい望むことができないといわれている現状において、これ以上電力料金の引上げのために生産の原価が高騰いたしますとなれば、それは特に化学肥料のために憂えなければならない問題と思うのであります。これらにつきまして各政府委員の見解を承りたいと思います。
#45
○柿手説明員 お答えいたします。ただいま御質問になりました、電力料金の今回の値上げ案による化学肥料の生産費に及ぼす影響についてお示しになりました数字は、先ほどお答えいたしました私の計算と大体同じであります。そこでこの電力の料金の値上げによりまして生産原価が上ることによつて肥料価格がどうなるかということでありますが、これはただいま肥料の公定価格はないのでありまして、自由価格になつておりまして、そのときの需給関係によりまして、原価が上つたからただちに市価が上るというわけのものではないのであります。先般肥料の輸出を朝鮮、台湾等にいたすことを政府は決定したのでありますが、その際に、肥料の輸出によつて市価を刺激して価格の高騰をこの需要期に向つて起しては農村のためによくないということから、輸出数量の決定にあたりまして、製造業者に対しまして政府から現在の価格水準を引上げないようにしろ、そういうことを勧告いたしまして輸出を決定したのでありますが、当時の勧告価格につきましていろいろ業界及び政府等で検討いたしたのでありますが、その当時の状況は、物価庁におきまして硫安の生産原価を調べたところでは、大体ガス法では原価が九百七十五円見当であろうという状況がわかつたのであります。その当時の生産者の売値は九百八十円ないし九百九十円で売つておるのが大体の市価であつたのであります。そこでその当時の市価を上げないということにつきましては、ある程度原価から見まして幾分無理な状況が考えられたのであります。しかしながら肥料の農家に対する特別な関係もありますので、原価から見てある程度無理な点はあるけれども、輸出の重要性からその勧告をいたし輸出を決定した次第であります。かような状況から見ますと、今度の電力の料金値上げによりましてただいまお話になりましたような程度の値上げがありますと、さらに一層生産業者の方には重圧になつて来るということは避けられないのではないかと考えておるのであります。これはまた電力料金とからむ問題であろうと思いますが、化学肥料の生産に振り当てる電気の量の問題、従つてどの程度の増産になるかといろ問題も一方にあるのであります。増産になれば幾分コストの引下げによる低下ということも考えられるのであります。これらの点は今後の肥料の需給関係及び今後の輸出計画の決定というような推移によつて結果が現われると思います。
#46
○今泉委員 公益事業委員会にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、ただいま化学肥料部長のお話をお聞き及びの通り、現在の三%の火力料金を徴収するということが重要な影響を及ぼしておるのでありまして、化学肥料が現在硫安においてトン当り二千百八円、こういう高い値段が生産に現われて来る。こういうときになりまして、この肥料の値上りという問題が農民の経済に重要な影響をもたらすことは御承知の通りであろうと思うのでありますが、この農民経済の影響を削除するためにも、いわゆる超過料金に対して三%の火力料金を徴収するというこの問題を、農民経済に影響の深刻であるところの化学肥料の生産に対して考慮される考えがあるかどうか。その点について承りたいと思います。
#47
○松永政府委員 各所の聴聞会等におきましても、その御意見について種々の陳述がございまして、かなり詳細に承つておりますけれども、御返事はすべき限りではないのでありまして、目下私どもの方でも調べておりますように、聴聞会等においてこれはこうだという一問一答を申し上げてはおりませんけれども、ある所の化学工業、ことに肥料に関係のあるお方の御陳述で数字をあげてお話になりましたが、その数字が正しいとしてみれば、あなたのおつしやる通りの能率の政善はまだ余地があるのではないか、これは最後に申し上げるのでありますが、たとえば北陸方面の日本カーバイドなどにおいて非常に機械を改良して、そうしてほとんど三割ぐらいの電力量の減少を見ておりまして、その三割は自分のところの増産に向けておる。あるいは他の中小工業の方にその割当がまわるということになる。これはお互いに努めなければならぬことであつて、ただ電力料が上るといつても、では一体何割上るか、自分自身の合理化は何ら考えないで電力料のみにお考え願うのは、私ども陳述書を拝見しても十分に納得が行きかねる。前回のときにも七、八十パーセントの値上りがあるというような陳述が昭和肥料の永井君からありましたが、値上りはわずか二十何パーセントにとどまつておるという実績であります。これはその会社がみずから合理化をされ、あるいは努力もされたのでありましようけれども、陳述が、ややもするとその合理化を含まない点のみがことごとく電力事業者の責任であるかのごときことでは、一方電力量は非常な統制をはかつて料金その他を押えておりますが、一方では統制あるいは合理化について関係官庁がいま少し御盡力くださらなければ、これは電力のみで解決のできない問題でありますから、その辺はさらに今泉代議士の御指示を仰ぎたいのであります。
#48
○今泉委員 続いてお尋ねしますが、なるほどお説の通り肥料会社も合理化を促進して、そうしてでき得る限り原価安の生産を上げるように努力する、これはあらゆる産業に関連するもののいわゆる常識論でありまして、おのおのその線に沿つてあらゆる研究を続けているということは私も認めておるのであります。しかしながら現在の電気事業者による今回の値上りがはたして妥当であるかどうか、それらの問題については同僚の今澄君からいろいろ松永さんとの間に質疑応答が繰返されましたので、私はさらにそれを重複して申し上げようとは考えておらないのであります。しかしながら現在の電気事業者が、その持つておるところの公益仕を無視して、そうして今回の倍額増資、それから倍額増資後のいわゆる一割五分の配当、そういう問題を考えて参りますと、いわゆる公益性を十分に認識していないのではないか、こういりような疑義が生じて来るのであります。率直に申し上げますならば、なお電気事業者においても合理化の余地は多分に残されていやしないか、たとえばいつも会議のたびに話題に上りますところの重役陣の刷新、あるいはまた撤制の簡素化、また今次の値上げ案の期末賞與、基準賃金その他当然企業の合理化によつて捻出されるところの一般の通例となつております問題をこれらのいわゆる値上げに転嫁しようとして考えられでおる問題がかなりあると思うのであります。また石炭費が四百九十七億円計上されておりますけれども、この国内炭の購入価格は市価の現状から見てあまりにも高い見積りをしておるのではないか、また輸入炭の使用もかなり計上されておるようでありますけれども、現在はたしてその輸入灰が必要であるかどうかというような問題、また修繕費に二百二十億円の予算を計上しておる、こういうようなことを考えてみますと、電気事業者それ目体にも十分に合理化の必要を認識していただいて、自分の合理化をせないで値上げに転嫁しようとしておる考え方を、もう少し改めて考え直していただかなければならない。かような観点に立ちますれば、今われわれが申し上げておるところの日本の農民経済に重大な影響をなす化学肥料の生産に必要であるこの火力料金の三%の値上げをするというような問題は十分に考えてやる余地があるのではないか、かように私は考えておるのであります。これらの点について、くどいようでありますけれども、さらに松永さんの見解を承りたいと思うのであります。
#49
○松永政府委員 ごもつともでありまして、十分御意見を取入れて研究いたしたいと思います。
#50
○今泉委員 次は物価庁の方にお伺いをいたしますが、電気事業の倍額増資、それから倍額増資の一割五分の配当ということがはたして適正と考えられているかどうかお伺いをいたしたいと思います。特に一言申し上げたいことは、肥料会社も資金調達の必要上無理な配当をしたり、あるいは多角経営のために肥料以外の副業の利潤によつて相当高率の配当をしておるものもあるということであります。しかしながら化学肥料部門のみを切り離して考えてみた場合には、現在の原価と国内販売価格、この国内販売価格が抑制いたされておりますために、ほとんどその利潤を見ることができないというような現状になつておるのであります。これらの電力会社と化学肥料会社の利潤の均衡というような問題を考えたときに、はたしてこの値上げを妥当と考えられておるかどうかということをお伺いしたいと思うのであります。
 それから化学肥料の問題は、再三私が申し上げておりますように、農民経済に重大なる関係を有するものでありますので、この化学肥料が現在でさえも利潤がなくて再生産に非常な困難を感じておるというときに、今回の値上げによつて倒壊に瀕する憂いがないか。こういう問題についても私は非常に心配をしておるのでありまして、この電気事業者の倍額増資による一五%の配当は適正なりやいなやというお答えとともに、この化学肥料会社が現在の配当の線をどのくらいまでに引上げて行くべきが妥当であるか。こういう点について御意見を承りたい。
#51
○森説明員 答えいたします。その前に発言の機会を與えられましたので、先ほど松永さんは安定本部は文句は言わないということを言つておられましたが、これは誤解であろうと思いますから弁解しておきます。
 配当の点については、先ほど意見を申し上げましたごとく公益事業でございますので、その生命である利潤を国家によつて一応保証されておるようなかつこうになつておりますが、現在の会社申請の高額のものを認めるのは適当でないというような考えを持つております。それから肥料の配当はどの程度であるべきかという点につきましては、肥料は多くのものが自由企業でございまして、その利潤をどの程度にすべきかということにつきましては、われわれはただいまのところ定まつた方針を持つてはいないのでございます。特に肥料工業につきましては、兼業によつて収益を多大にあげておるという事例が多いのでありまして、一般に肥料会社がどの程度の利潤を持つべきかということについては、明確にお答え申し上げることはできないと考えております。
#52
○今泉委員 肥料部長にお伺いいたしますが、今回電気料金を上げても化学肥料の生産は企業の合理化によつて価格を引上げずにそのままやつて行かれるかどうか。そして国内価格抑制のためにすでに合理化が相当に徹底しておるというように聞いておりまするけれども、現在合理化はどの程度に進展しておるのかお伺いします。
#53
○柿手説明員 お答えいたします。ただいまの御質問に対しましては、先ほど私がお答えしました中に一部お答えをしておると思うのでありますが、物価庁において調べました一――三月の想定原価九百七十五円でありまして、相場は九百八十円ないし九百九十円ではほとんど利潤がないというような状況でありますために、先ほど来お話申し上げておるような電力の値上げが三十五円ないし七十八円というような程度では、合理化ももちろん進行しつつあります、今後も進行しなければならぬと思いますけれども、そうただちに効果が現われるものでないのでありまして、原価面から申しましたら、電力値上げによるコストの上りは当然市価にも影響がある、かように考えております。
#54
○今泉委員 次に農政局長にお伺いしたいと思いますが、電力料金の改訂により肥料の国内価格が非常につり上げられると考えますが、それらについてどういうふうにお考えになつておるか。国内価格をこれ以上引上げる余地は絶対にないと考えるが、今回の電力料金の値上げに伴つて国内価格も引上げる考えを持つておるのか、さらにまた国内価格を引上げた場合、それらについてどういう対策を講じられるか承りたい。
#55
○小倉政府委員 ただいまお尋ねの点でございますが、先ほどからいろいろ質疑応答がありました中に、非常に肥料価格に影響がありましたときには農家経済に重大な影響が及ぶかという御質問でございましたが、御承知のように農業経営の中に占めておる肥料の価格は、昭和二十五年度におきましては約三七%程度というように考えております。昭和二十六年度はさらにそれが上りまして四一%を占めておるのであります。もしさらに肥料の価格が上るということになりますれば、地方によりましてはおそらく経常費の半分以上が肥料になるのではないかというふうに考えております。ところで農産物の価格にそういうものを転稼できるかと申しますと、米につきましてはパリテイ計算で価格がきめられますから、これは理論上は反映するというふうには言えましようけれども、少くともその他の農産物につきましては吸収し得る根拠がないのじやないか、どうしてもこれは農家の負担にならざるを得ないのじやないかと考えております。これに対してどう処置をするかということでございますが、御承知のように肥料の価格につきまして特別にどうするという制度は現在ございませんので、さしあたりこれは何と申しましても農家経済の負担になる。それをどうこうするという措置は、特別の手段を講じない限りはできないのではないかと存じておるのであります。
#56
○今泉委員 最後に私は通産、農林両省の関係にお尋ねするのでありますが、食糧増産のために肥料の供給の安定をはかり、熾烈なる海外の要請にこたえるための輸出振興上、豊富かつ低廉なる肥料の生産が国策として強く要請されているということは御承知のことと思うのでありますが、この国策を遂行する上に、今回の電力料金の値上げというものが非常な影響を與える。これらの電力料の改訂に関する対策をいかに考えておられるか、この点をお伺いいたしたいと思います。
#57
○柿手説明員 お答えいたします。私ども電力を消費いたします化学肥料担当の者といたしましては、できるだけ安いことを希望するのでありますが、同時にぜひとも内外の需要にこたえるように生産の増加をやつて行かなければならぬということもありますので、どうしても引上げなければならない電力料金の値上げについては、これを私どもも甘受して、生産を増強したい、かように考えております。
#58
○今泉委員 さらに参お尋ねしますが、御承知の通り輸出はいわゆる対外関係ともにらみ合せ、また競争相手国の価格なども十分ににらみ合せてやらなければならないということはいまさら申し上げるまでもないことでありますが、今回の電力料金の改訂によつて、先ほど肥料部長からお話のありました生産価格が、そのまま輸出に振り向けられて、はたして競争相手国との競争に打勝つて輸出が振興できるかどうか、これらの点についてお答えを願いたいと思います。
#59
○柿手説明員 この問題につきましては、事ヨーロッパ等の競争国との関係でありまして、各競争国がどの辺までのコストで現在やつているのか、その点がはつきりわかりませんので、確たることをお答えすることは困難でありますけれども、ともかくだんだん各国も生産が増して来、運賃等も相当今下つているような状況でありますので、争上なかなか困難が伴うのではないかと考えております。
#60
○今泉委員 ただいまの答弁では私はなはだ不満足を感ずるのでありますが、先ほどから申し上げております通り、国内ですべての原料資源をまかなつて生産し得る最大の輸出製品である肥料というものは、わが国の産業の将来にとつて重大な影響を持つものと考えるのであります。この輸出が今回の電力料金の改訂によつて不可能な事態を生ずるということになりますと、わが国の産業の将来にとつてきわめて憂うべき問題が生ずるのでありまして、この際肥料部長においては、世界各国の、いわゆる輸出においてわが国の競争相手である各方面の実情をよく調べて、今回の電力料金の改訂による原価ではたしてわが国の輸出が可能であるかいなやという点についても十分なる御研究を煩わしたいと思うのであります。私の質問はこれで終ります。
#61
○中村委員長 次は風早八十二君。
#62
○風早委員 公益事業委員会の松永さんにお尋ね申し上げます。松永さんは連日御精励で、この点についてはいたく敬意を表する次第でありますが、いかんせん見解、立場の根本的な相違から、そのせつかくの御精励もわれわれの側から申しますとはなはだ不満足というよりも有害なる影響が多々あるのであります。せつかくお疲れのところでありますが、二、三の根本的な問題につきまして御質問申し上げたいと思います。
 料金の値上げ、これを聞いただけでも、ああまたかというので国民はぞつとしております。この料金査定の根本方針というものは、やはり根本的に政策的なものであると思う。この点で公益事業委員会が指示しておられる電力会社の根本方針、すなわち独立採算制というものと電力の公益制との間に非常な矛盾があるわけです。そのためにいつも公益々々といいながら料金の値上げの場合に、結局は独立採算なり何なりの立場からいつても矛盾するし、また国民の側からいつてもはなはだ不満足、有害であるという結果になつておるわけです。公益々々といいますが、公益というのが決して一義ではないのでありまして、公益というのがある一部のものの利益であるのか、あるいはほんとうに大多数の国民の利益であるのか。私はこの間も荒川の汐入という所へ参りましたが、その界隈はみな鼻緒の内職身やつております。それで一日かせいで二十円から五十円にしかならないのです。これではとうてい食べては行かれない。従つてこのおかみさんたちは石炭拾いというのをやつております。汐入の構内から立川へ進駐軍の石炭が運ばれている。それのこぼれるものを拾つてそれを内職にしております。それはもちろんこぼれるといつても、つい貨車の中にも手が出ますから警察や公安官からやられますがこの危険を侵してまでも石炭拾いをやつている。ところが先般ちようど私が参りました朝一人のおかみさんがこの石炭拾いの途中で列車にひかれて惨死しているのであります。そのお通夜にも参りました。ところがその家に行つてみますとわずか三疊の部屋でもつて六人住んでいる、そういうような非常に悲惨な生活をしている人――そういう人たちばかりだといつてもいいくらいな町なんです。これはみな定額電燈なんでして、実はたいへん高い電燈料
 を払つている。これがまたたといその割合がわずかにしても生活に絶対的に響くわけです。だからりくつなしに料金値上げということになれば絶対に反対する。先般もわれわれの大いに尊敬している自由党の福田一君が、この電力料金の問題で本委員会におきまして発言されておりましたが、その中でもやはりこういう非常に貧窮な階層に対して、電力をもつと安くしなければならない、こういう電力料金の値上げには、そうでなければ反対だという趣旨のことを大胆に言つておられたと思います。これは正しく今の日本の実情を見た場合において、政党政派を離れてこの公益という問題の本質を考えなければならない状態になつているのではないかと思うのです。そういう意味におきまして、この料金査定の問題について、私はどうしても松永副委員長にたださなければならぬと思う。
 その第一点といたしまして、まず会社の利潤率の問題であります。松永さんは電力事業の利潤率は一体どれくらいにこれを見込むのが妥当であると考えておられるのか。聞くところによりますと大体一五%ぐらいの利潤率が今回の料金査定にあたつて見込まれているとも伝えられておりますが、はたしてそうであるか、この点についてまずお尋ねしたいと思います。
#63
○松永政府委員 簡単にお答えを申し上げます。私は公益事業もまた大きな生産事業であると思います。公益事業に属する電力事業の生産を合理化し、そしてこれを促進しない限りは国民の産業は興らない。国民の産業が興らなければ国民の貧窮――あなたの言葉で言うとプーヴアテイというものは救われないと思います。そこでいたずらに貧困を救うことのみ考えて、生産を合理化するために要する財政面、また技術面、あるいはそのほかの経理面の合理化をゆるがせにしました場合は、国民は長くその困窮より脱することはできないと思います。現在の状態で御所見のようなことはあるのでありましようが、それがあるがために電力事業の合理化を促進していけないという理由にならないと思うのであります。
 第二の問題について配当をどのくらいを適当と思うかということについては、先刻来所信を申し述べておりますが、これは財政を合理化するために現在の資本を一割五分に増加するのを妥当なりと考えていることは、先刻来各委員にお答えした通りであります。
#64
○風早委員 資本を一割五分増加すると言われますが、私の聞いているのは、つまり利潤率が大体一王%に見込まれるというふうに伝えられているが、どうかということを聞いているわけでありまして、ちよつと御答弁が何か食違つているように思うのです。おそらくちよつと言い間違いをされたのではないかと思うのでありまして、大体利潤率を一五%に見積つているというふうに言われたのだと私は一応前提して申しますが、もしそうだとすると、これはまつたく今日の日本の公益事業たる電力の大多数の需用者にとつてそれがやはり値上げの大きな理由にされている限りにおいては、これははなはだ首肯しがたいと思う。私どもは今日特に公益事業であるからというので莫大な国家資金を電力事業にはまわしているわけなんであります。これはみんな税金なんです。こういう特別の特典を與えているのは、やはり公益事業であるからというわけなのだ。従つてこの段階でこの利潤はゼロと行かたいまでも――一応ゼロとしても一向さしつかえない。またその必要があるのではないかというふうに考えるわけでありまして、どうでもこうでもあらかじめこの利潤率を一五%に見込まなければならないというような建前から査定を考えておられるということは、われわれは絶対に反対の見解を持つております。しかしながらさらにつつ込んでこの利潤率を一五%も見込まなければならぬと言われる理由をたぐつてみますと、結局それによつていろいろな信用を高める。そしてさらに資金を潤沢にする。それはもちろんいろいろな電源開発その他に使うのだ、こういうようなことであつたことは今までの質疑応答で大体明瞭になつております。この点については今日の電源開発の本体、つまりなぜ今日電力が不足し、どこへ供給するためにこの電源開発をやるかということにつきましては、前回電源開発促進法案の審議において私はたびたび松永副委員長に質疑しておりますから、この点は一応今日は省いておきます。しかしながら今日特に料金問題に関連してお伺いしたいのは、行政協定の第七條で、公益事業というものに対して、これが米軍の行動に必要であるならば、最優先から最有利にこれを使う、こういう規定があります。この最優先ということについては、この前需給関係の問題ですでに論じてありますから、省きます。最有利にという意味が今日ここで問題になる。もちろん米軍といつても、駐屯軍が直接その軍の家族なり家庭なりそういうところで、あるいはキヤバレーやダンスホールで使う、あるいは基地そのもので使うという電力に限らない。結局米軍が直接掌握している大口丙の電力、その料金というものが非常に問題になるわけです。それが先般来から問題になつておるわけです。こういう点でこの行政協定のわく、そうして安本の要求、こういうものの中で問題を進めて行こうとされる限りにおいては、どうしたつて料金の問題について、他の大多数の需要者の側に大きな負担がかかつて来るということは、もう数学的に出て来る問題です。そこでまたこの利潤率が問題になつて来るわけです。一方でそういう非常な片手落ちをやりながら、しかも利潤率を一五%も見込むというところに、根本にこの公益事業というものを、公益委員会は少しもつかんでおらない、こういうふうに私どもは考えるのですが、そういう点で一体松永さんは矛盾を感じておらないのでありますか。それがあたりまえだと考えておられるのでありますか。その点をひとつ見解を述べてもらいたいと思います。
#65
○松永政府委員 いろいろのことにつきまして、御議論に対しての見解を申し上げることは省略いたしまして、ただいまかんじんな行政協定から起る料金において、あるいは量の上において駐留軍その他に優先的条件を與え、それが一般に影響して困るのではないか従つて利潤も変化するのではないか、その無理な利潤を一般に押しつけねばならぬという御意見かと承ります。ごもつともと思うのであります。なるべくそういうことのないように努力したいと思うております。ただ行政協定で食う数量の問題がどういうふうになりますか、まだ各地の会社にそれぞれ何ら打合せもないようであり、また公益委員会にも数字的打合せが参つておりませんので、この点ただいま何とも言明を申し上げることはできない次第であります。どうぞ、あしからず……。
#66
○風早委員 この行政協定の第七条だけではない、行政協定全体の問題でありますが、これはもちろん国会を全然無視してかつてにとりきめられたものであつて、これに対して国民が責任を負うということは、そういうふうな義務は、私はないものとすら考えております。しかし、とにもかくにも事実において行政協定は生きて来て、これからこの方針で事が運ばれようとするわけです。今まだ行政協定の研究を十分に積んでおらない、また具体的な話がないということでありますが、これはあなたの耳にはまだ入つておらなくても、ただちに実行に移される問題であつて、特に米軍そのものだけでなく、大口丙というものが、大体において米軍の作戦の必要上、つまり軍需生産の必要上、米軍と同様に、その掌握下に置かれるという前提をひとつはつきりと認識してもらわなくては、見通しが誤ると思う。今後ほんとうに公益委員会でやろうとする場合においては、重大な問題が出て来る。これは岡崎ラスク両氏がかつてにどこでとりきめましようとも、実際問題として、そのとばつちりを受つけるのは電力会社でもあり、また公益委員会としてもたいへんな苦しい立場に置かれるのであつて、こういうものに対してはもちろん、国民の多数が行政協定に反対しておるということを、私は申し上げておきますが、同時にあなた方も、その立場からいつても、行政協定というものが、実に不平等なとりきめであり、これに対しては断固たる態度があつてしかるべきだと私は考えております。
 次は石炭の問題ですが、石炭については、また今度六百五十万トンから八百三十万トンに――これは重油も含んでおりましようが、八百三十万トンに需要がふえるということであります。その値段も、今までの四千五百円から六千円に大体見込まれるということであります。これが直接の一番最大の料金値上げの理由になつておるということがあるわけです。この場合においても、まつたく一方的なアメリカの対日政策方針、こういうものによつて、非常に不利な問題が出て来ておるということは、おそらく事実としてあなたも認められると思う。言いかえれば、石炭の問題でも、中共から安く入るやつをわざわざ禁止しておいて、アメリカから三十ドル前後もするような高いものを入れて来る。こういうむちやなことを一方でやらしておいて、他方では非常に安く石炭をまた朝鮮にどんどん送る。こういうようなまつたく片手落ちなことを一方で放置して置きながら石炭がよけいにいる、これが値段を上げ、これが火力料金として非常にコストを上げる、これがまた全体のコストに響く。こういうようにわかり切つたことを今まで繰返して来ておるわけですが、これが講和によつて改まるかと思えば、そうでなくして、今度の行政協定によりましても、こういう点が何ら改まらないのみか、ますますはつきりとこれが法律的にとりきめられて来た。こういうような非常な問題があるということをあなたは十分に確認してもらいたい。そこでこの席を借りて私は松永さんに特にこの際お勧めしたいことは、中日貿易の促進、少くとも電力の側からいいましても、石炭について自由な取引ができる。向うが要求する見返りは、そのためには当然日本からも出す。これくらいな政策をとらなければこれはみすみす一方で大きな負担を、まつたく理不盡に引受ながら、他方で料金値上げ、料金値上げといつて、先ほども申しておるように、非常に困窮しておる多数の国民に迷惑を與える、こういうわかり切つた問題がここに出ておるわけであります。でありますから、中日貿易促進についてあなたも一役買われる、こういうような態度がとれぬものかどうか。これは私は松永さんのその強い性格に大いに期待して、ひとつお勧めしたいのでありますが、この点はどうですか。今回高良とみさんなんかが、国際経済会議へ行つていますが、帰つて来ておそらくいろいろみやげ話が出ると思います。そうしてまつたく日本だけがばかな目を見ておるのだということが、ここに明るみに出ると思います。あなたも財界の大御所の一人として、この点についてはつきり中日貿易促進ということについて一体どういう態度をとられるか、私はぜひともこの促進ということに一役買われることをお勧めしたいと思いますが、この点についてはどういう御見解ですか。
#67
○松永政府委員 個人としては非常にその点について努力してみたい点も多少ありますし、電力のコストを下げる上についていろいろの点に手を打つべきであるという考えは持つておりまするが、所管も違つておりまするし、また現在の段階においてはお話を承る程度にしまして、なお機会がありましたら、詳しく御意見を承りたいと思います。
#68
○風早委員 料金の値上げについては、あなたは聴聞会を方々でやられて、御承知の通りです。だれもこれに賛成しておるものはおらぬのです。みんな反対です。これは前の料金値上げの場合にもそうでありましたが、今回の料金値上げに対しては特に反対が多いわけです。ことに家庭の主婦の側からも組織的な反対の声も起つでおるわけです。ですから、この国民のそういう声帯聞くという点、あなたはたつた一人の申請であつても、それが妥当と考えられれば、それについて聴聞会を開き、よくその意見を聞くというのですが、意見を聞くことはまことに正しいし、けつこうなことでありますが、意見を聞いたならば、やはりその意見に従うというところまで行かなければならぬ。聞きつぱなしでは何にもならないと思うのです。それでどうしたら一体料金値上げをしないでも、この電力の開発というものができ、電力増強ができるかということについてのくふうがどうも少し足りないと私は思うのです。この点は大きく利潤率の問題、もうこれは当然の前提とされておる問題でありましようが――あなたは当然これだけは確保するというつもりでありましようが、そういうことが大きな前提になる前に、問題はやはり根本的に再検討しなければならない問題なんです。そういう点もあわせて考えていただきたい。そうして他方直接料金値上げの、つまり原価の上の大きな影響力になつておる火力料金、特に石炭の問題についてやはり問題の活路、その解決策というものも一方で、また客観的には示されておるわけです。ただあなたは個人としてはその安い石炭を入れる。またせつかく入れた高い石炭を今度は安く朝鮮あたりに送るというような政策に対しては、個人としては大いに考えるところがあると言われます。この点はきわめて御率直な御答弁で敬意を表しますが、しかしそれも個人としてはそうだが、公人としてはできないと言われるのではやはり何にもならないわけです。もちろん松永さんはこれからもますます御健在で大いに活躍されるように祈つておりますが、しかしあなたが自分は老齢で、もう何時どうなるかわからないと言われるならば、なおさらのこと大いにこの際公益委員会をそういうようにひつぱつて行く、あるいはもう公益委員会は脈がないから、自分としてはあくまで正しいと考える、国民の利益と考える、その主張を貫くまでそういうことをやつてこそ、最後の花を咲かせるものであると考えるわけです。そういうことを申し上げても、はなはだあなたには御迷惑かもしれませんけれども、あなたと同じようにみんなそう言われる、おそらく吉田首相もそうだと思う。結局そういうところで今日本が行き詰まつている。従つてその責任はやはり当路者にあるということをはつきり申し上げておきたいと思う。
 今日は非常に時間を急がれて、この大事な料金値上げ問題に対する具体的な数字上の検討は二十分や、三十分の時間でできるわけはないのです。従つてこれは次会に留保いたしますが、その前提になる料金査定の根本方針というものについて、当然前提にされていることが今日再検討されなければならぬということ、この点はもう松永さんに言わなければ言う人はないのですから、よく考えていただきたい。このことを申し上げて今日の質問は終ります。
#69
○中村委員長 福田君、簡単に願います。
#70
○福田(一)委員 同僚委員の質問に関連しまして、一言だけ物価庁の方にお尋ね申し上げます。
 私は今度の電気料金の値上げについては頭からこれに反対することはどうもできないという考え方を持つておりますが、しかしなるべく定額電燈なんかの人たちには安く売るようにという希望を強く持つておるのでありますが、ただいま配当の問題であなたがお答えになつた中で、配当の一割五分は非常に高い、こういうことを言われた。これも私は一応うなずける。しかしもし企業が努力をいたしまして、こういう電気料金の値上げによつて配当をするのは、私はいけないと思うけれども、企業が努力をして一割五分なり、二割の配当をするということまでも抑制することは行き過ぎでは、ないかと考える。というのは、全般から考えて豊富な電力を持たなければいけないという意味合いにおいて、電源開発ということは非常に要請されている。電源を開発するには非常に多額の資金が必要である。政府の方から見返り資金あるいは預金部運用資金を出しましても、電力会社としては自己資金を四百億なり、五百億をつくつて行かなければならない。その場合に増資もできなければ、あるいは借入金もできないという状態において電力会社に電源開発を行えということは、これは不可能をしいることになります。なるほどさしあたりの問題としていろいろ他産業に及ぼす影響というようなものも重要でありますけれども、今まで議論された中でも肥料会社を見ても、肥料会社が非常に困つておるのは、電力料金が高くなるのも困るけれども、質のいい電力が豊富に来れば、もつと企業の合理化ができて、逆に肥料の値段を上げることも考えられる。こういう意味から電源を開発することは非常に大事である。こういう観点から見てみますと、私は、あながち公益事業であるからといつて配当を押えればいいという考えを持たないで、企業が企業努力によつて非常に合理化された場合には、一応ある程度の配当を認めてやつて、自己資金を調達できるようなくふうにしてもらうことは、これはもうすでに電源開発されてしまつた上ではまた問題が別でありますが、政府としては電源を開発しろ、電力会社もやりたい、一般もまたやりたい。結局今の一番大事なことは、電源が足らないということですべての問題が起きて来ているのでありますから、こういう意味で物価庁が配当云々をされる場合に、電源開発というもの、またこれに伴う自己資金の調達という問題を、一応考慮のうちに入れて査定をされ、お考えをされるということは、私は大事なことだと思う。もちろん今電気料金値上げに賛成する者はだれもありません。それはだれだつて増税されることをいやがるのと同じでありまして、これは当然なことではあるが、しかしそういうようなことだけにとらわれて、そうしていわゆる大衆におもねり、日本の大きな国の成長を忘れるというようなことがあつては私は非常に心配なので、おそらく物価庁の政府委員の方もそういうことを忘れておられるのではないと思いますけれども、一応この点について御見解を承つておきたい。
#71
○森説明員 先ほど来私の申し上げましたことは、原価にどの程度の利潤を織り込むことが適当であるということでございまして、現実の企業努力によつて捻出された利潤のうちで原価織込み以上の配当を行うということに反対するものではございません。これは二箇月間の期末手当についても同様の考え方でございます。もちろんわれわれといたしましても、電源開発その他の電力供給力の増強のために大いに会社が企業努力をいたしまして、高額の利潤をあげ、また資本の吸収を大にするということを希望いたしておるものでございます。
#72
○中村委員長 本日はこの程度にいたし、次会は明後月曜日午前十時より理事会、十時半より委員会を開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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