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1951/04/02 第13回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第013回国会 経済安定委員会 第15号
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1951/04/02 第13回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第013回国会 経済安定委員会 第15号

#1
第013回国会 経済安定委員会 第15号
昭和二十七年四月二日(水曜日)
    午前十一時三十二分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 多田  勇君
   理事 志田 義信君 理事 永井 英修君
   理事 有田 喜一君 理事 中崎  敏君
      岩川 與助君   小野瀬忠兵衞君
      圖司 安正君    福井  勇君
      福田 喜東君    渕  通義君
      荒木萬壽夫君    横田甚太郎君
 出席政府委員
        経済安定政務次
        官       福田 篤泰君
        経済安定事務官
        (建設交通局次
        長)     今井田研二郎君
        経済安定事務官
        (外資委員会事
        務局長)    賀屋 正雄君
 委員外の出席者
        専  門  員 圓地與四松君
        専  門  員 菅田清治郎君
    ―――――――――――――
四月二日
 委員北村徳太郎君辞任につき、その補欠として
 荒木萬壽夫君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
三月二十七日
 外資に関する法律の一部を改正する法律案(内
 閣提出第一三一号)
同月二十八日
 地代家賃統制令中貸室の統制撤廃に関する請願
 外一件(押谷富三君紹介)(第一七七〇号)
 国土調査に対する予算増額等の請願(志賀健次
 郎君紹介)(第一七九九号)
 石油の統制撤廃反対に関する請願(前田種男君
 紹介)(第一八〇一号)
の審査を本委員会に付託された。
同月二十九日
 地代家賃統制令廃止に関する陳情書(東京都貸
 室組合荏原支部長成田皆吉)(第一一〇〇号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 外資に関する法律の一部を改正する法律案(内
 閣提出第一三一号)
 国土総合開発計画に関する件
    ―――――――――――――
#2
○多田委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長が所用のため私が委員長の職務を代行いたします。
 本日はまず外資に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。福田政府委員。
    ―――――――――――――
#3
○福田政府委員 ただいま議題となりました外資に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、大要を御説明いたします。
 日本経済の自立とその健全な発達をはかり、国際收支の均衡を維持するために、国内における資本の蓄積の促進と並んで、民間外資の導入がきわめて必要であることはいまさら申すまでもありません。
 政府は、昭和二十五年五月外資に関する法律を制定し、外資導入とこれに伴う海外送金に対するわが国の方針、手続等を明らかにし、外資を保護するための法的措置を定め、さらに昭和二十六年四月この法律を改正し、株式取得の制限を緩和し、もつて外書導入の促進をはかつたのであります。
 この法律は、御承知のように、外国資本の投下について認可または届出の制度をとり、日本経済の自立、発展及び国際收支の改善に寄與するものに限つて投下を認めるとともに、それに伴う海外送金の保障措置を設けたものでありますが、平和条約の効力発生を目前に控え対日投資の活発化が予測される折から、これら制度による制限は漸次これを緩和すべき時期に立ち至つたと認められるのであります。よつてこの際外国投資家の投資を容易にして外資導入の促進をはかるため外国投資家に上る株式等の取得の制限を大幅に緩和、かつ外国投資家が取得した株式の売却代金その他の元本の回收金についてその海外送金を保障し得る道を開くとともに、新たに株式等について指定及び確認によつても送金の保障を與える制度を設ける等の措置をとることといたしたのであります。
 次に本法案のおもな内容を簡單に御説明いたします。
 第一は、認可制度の改正であります。まず株式、持分の取得について無償交付新株等の取得は認可を要しないこととし、さらに株式、持分に限らずすべての場合に外国投資家間の讓渡や相続、合併等に上る取得はいづれも認可を要しないこととするとともに、その認可基準をも緩和し、海外送金が保障されている株式、持分の売却代金による他の株式等への再投資を認可し得ることと、しいわゆる「乘りかえ」を認めることといたしました。次に、受益証券について新たに認可制度を設けることによつて送金保障を受け得る道を開くとともに、他方、技術援助契約の締結、受益証券、社債、貸付金債権の取得については、海外送金を希望する場合にのみ認可を要することとし、もつて海外送金制度と結びついた認可制度の確立をはかつたのであります。
 第二は送金保障制度の拡大であります。従来は、技術援助の対価、株式、持分の配当金、社債、貸付金債権の利子、元本の償還金についてのみ海外送金が認められ、株式、持分の売却代命等については認められていなかつたのを、この改正により海外送金し得る一とに改め、また受益証券についての認可制度採用に伴い、その果実及び元本の償還金の海外送金を認めることといたしました。すなわち、株式持分の売却代金については、株式、持分取得後三年経過後の売却によつて得られた代金は五年にわけて海外送金し得ることとし、また受益証券の果実及び元本の償還金については、果実は全額を元本の償還金は五年にわけて海外送金し得ることとなりました。
 第三は、株式等の指定及び果実または元本の回收金等に関する確認の制度を設けたことであります。外資に関する法律によるいわゆる送金保障は、投資が行わたる際に認可を受ければ爾後のこれに伴う送金については為替管理法の許可を要しないこととしているのでありますが、さきに述べましたように無償交付新株等の取得及び外国投資家間の讓渡や相続、合併等による株式等の取得はいずれも認可を要しないこととなりましたので、これらの株式等につき送金保障の利益に均霑しようとするときは、認可にかわるものとして指定を受けさせて、その果実または元本の回收金等の海外送金を認めることといたしました。またすでに海外送金が認められている果実または元本の回收金等を相続、合併等により取得したときも、これについて確認を受けることにより海外送金を認めることといたしました。
 第四は、外国投資家預金勘定の設定であります。さきに述べましたように、株式、持分の売却代金等や受益証券の元本の償還金は即座に金額は海外送金し得ず、一定額は円貨として本邦内に滞留せざるを得ません。従つて元本が円貨で回收されてから現実に送金されるまでの間、その勘定を明確にして海外送金額の把握に便ならしめるとともに、これを放置いたしますと経済に対し悪影を與えるおそれもありますのでこれを防止するため、外国投資家預金勘定という特別の預金勘定及外国為替銀行に開設し、これに預入せしめることといたしたのであります。
 以上外資に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、概略を御説明いたしましたが、何とぞすみやかに御審議の上御賛成せられるよう切望する次第であります。
#4
○多田委員長代理 以上をもつて政府の提案理由の説明は終了いたしました。質疑は次会に行うことといたします。
    ―――――――――――――
#5
○多田委員長代理 次に国土総合開発計画に関する件を議題とし、まず政府より説明を求めます。今井田政府委員。
#6
○今井田政府委員 国土総合開発法の改正法案につきまして御説明申し上げたいと思います。
 国土総合開発法は昨年からその改正の準備に着手しておつたのでございますが、何分内容が関係各省の所管事務にわたります点が非常に多いので、政府部内におきますところの意見の調整等に大分ひまどりまして、今年の春やつと政府部内の意見の一致を見るに至つたのであります。ところがちようどそのころ河川総合開発法案が、国会議員の間で議員提出をするように準備が進められているというお話を伺いまして、その法案を拜見いたしましたところが、ひとしく水と土地の利用を対象とし、目的としているのでありまして、河川総合開発法はわれわれが国土総合開発法におきまして考えていることと、内容はまつたく同一の対象であつたのであります。国土総合開発法におきましては、河川といわず、農地といわず、災害復旧といわず、国土全体の総合開発をねらつているのでありまして、河川総合開発法におきましては、河川の開発を最大の目的といたしまして、河川に関連のある地域の総合開発をもあわせて行う、一は全体の開発をねらうものであり、一は部分的に河川というものを取上げて、これを中心にして一当該地域の開発を行つて行く。それだけの差でありまして、目的としあるいは取上げる技術的方法におきましては、まつたく同一のように見受けられたのであります。全体の法律体系といたしましても、目的を同じくいたしまする取扱いが二つの法律にわかれますことは、あまり望ましくはありませんし、また同じような仕事を二つの法律に基いて行うことは、事務の煩瑣も考えられますので、できますればいずれか一方に統一していただきたい。政府といたしましては一は部分であり一は全体であるという関係もございますので、できれば河川総合開発法を国土総合開発法と一体としていただくというふうにお願いいたしまして、数回にわたりまして自由党の政務調査会におきまして両者の調整をはかつていただくことにお願いしたのであります。その結果いろいろお話合いもあつたのでありますが、結果といたしまして大体河川総合開発法におきまして意図せられておりますところを、今回の国土総合開発法の改正法案の中に盛り込みまして、河川総合開発法を国土総合開発法の中に吸收するという方向に、大体方針をおきめ願いまして、今回の国土総合開発法の改正法案を提出することになつた次第でありますこの法案は昨日司令部の方に提出いたしまして大体天然資源局の内諾を得ておりますので、おそらく今日中には司令部の方から了承の返事が来るのではなかろうかと期待しておる次第であります。この法案の体正の要点はどんな点にあるかと申しますと、お手元に差上げた資料の中に、国土総合開発法の一部を体正する法律案要綱というものが入れてございますが、この要綱をごらん願いますと大体おわかり願えるのではなかろうかと思うのでございます。
 体正しましたおもな点の第一は、審議会の機能と機構を改めた点が第一点であります。従来の国土総合開発法によりますと、この審議会の機能は大体国土開発計画を作成し、それを審議するという点にあつたのであります。ところが今回の体正におきましては国土開発計画の作成とその計画の審議にあたるというばかりではなしに、計画の実施を促進するという機能を新しく審議会に付與したという点が改正の第一点であります。それからさらに審議会につきましては、従来審議会の委員は三十名とされておつたのでありますが、これを四十五名に増加いたしまして、新たに十五名の衆参両院の議員を委員に任命することにいたしたということが、審議会機能、機構の改正に対する第二の点であります。これは何ゆえにかような改正をいたしたかと申しますと、先ほども申し上げましたように、河川総合開発法におきましては、ひとしく河川審議会というものをおつくりになることを考えておられたようでありまして、この河川審議会の機能というものは、計画を作成するにあらずして、国がつくつた河川の開発計画の実施を促進するという点に河川審議会の大きな機能があつたようであります。これは一つの審議会の行き方として尊重すべきことではありますし、また穏当な行き方でもありますので、従来総合開発法の審議会において欠けておりました、計画の作成にとどまらず、実施を促進するという機能をこれに新しく付與するということを、今回の改正において採用したのであります。すなわち河川総合開発法案の趣旨を取入れまして、そういうふうに審議会の機能を体正し、同時にこの機能を完全に果しますためには、衆参両院議員の御参加を願う方が至当であると考えられましたので、十五名の委員の増加をいたしまして、今申し上げましたような機能を十分果すようにしていただくようにいたしましたことが、この審議会の機能及び機構を体正するという、今回の体正点のおもなるものの一つであります。
 第二の体正点のおもなるものは、これは河川総合開発法で考えられておりましたことと関連があるのでありますが、河川総合開発法におきましては、河川というものを中心にして、当該地域の開発をはかつて行くということであります。現在の河川の荒廃状況から見まして、この考え方をどうしても進めて行くという御主張が相当強くありましたが、国土総合開発法においても、河川というものを非常に重視しておることは申すまでもないのであります。河川に関する特別の審議会を設けるかどうかということにつきましていろいろ問題がございましたが、結果において総合開発法におけるところの審議会の中に、河川を中心として審議する新しい特別委員会というものを、必要によつては設置するということにいたしまして、河川総合開発法との調整をはかつたのであります。これが今回の体正の第二点であります。
 その次に体正いたします点は、現行の法律におきまして規定されております内容は、主として組織的な規定がおもなのでありまして、計画を作成し、それを実施する手段等に関しましては、ほとんど何らの規定もないのであります。たとえば全国計画のようなものにつきましても、ただ單に定義の中に全国計画というものがあり、そうしてこれは国がつくるものであるという規定があるにとどまつておるのでありますが、いろいろ総合開発の仕事を進めて参る上におきまして、全国計画というものはどうしてもなければならないと考えられますので、今回の体正におきましては、全国計画を政府がつくる、そうしてつくつた場合には、これは府県計画や地方計画の基本とするというふうな規定を入れたような点もあるのであります。
 さらにまた現行の法律におきまして最も欠けております点は、計画が作成された場合には、ただ單に総理大臣がその計画を認めまして、あるいはその計画をかくかくのごとく修正すべきであるというような勧告を、主要府県に出すにとどまりまして、その計画を行政に反映し、行政の上に取上げて行くというようなことはまつたく規定してなかつたのであります。極端に申し上げますと、いかようにいい計画ができ上りましても、それはただ單に参考案にとどまるのでありまして、政府が取上げるか取上げないかは、まつたく自由に放任されておつたのであります。そういうことでは、せつかくいい計画ができましても何もならない。すなわち計画が行政にまつたく反映しないというふうな仕組みになつておりまして、今後総合開発を進めて行く上におきまして、その点が最も欠陷になるかのごとく見受けられましたので、今回の体正におきましては総合開発計画が決定されるならば、それがそのままただちに行政の上に反映するというふうなことを規定することに体正の最大の重点を置きまして、それらに関する規定を数箇条設けた点が今回の体正の要旨の一つになつております。そのほかできた計画をなるべく有権化しまして、この計画に反するような措置を行う場合には、総理大臣の調整を求めなければいかぬというふうな規定等をも入れることにいたしました。全体といたしまして計画を有権化し、有権化された計画を行政の上に反映する、できるだけプランニングとバジエツテイングとが結合するというふうに構想を練りますとともに、でき上りました計画が実施されます際には、審議会に実施の促進をはかつていただくような方法をも講じまして、できるだけこの計画が地について実施されるような仕組みを考えたというのが、今回の体正法の重点になつておるような次第であります。
 逐条につきましての説明はいずれ正式にこの法案が上程いたれされました際に申上げたいと思いまして、大体法案の経過及び体正のおもなるねらいどころを御説明申し上げた次第であります。
#7
○多田委員長代理 事業者団体法等経済法令に関する件の調査は次会において行うことといたします。
 この際お諮りいたします。委員細田榮藏君は去る三月二十五日委員を辞任せられ、二十七日再び委員に選任せれらましたので、細田榮藏君を再び事業者団体法等経済法令に関する小委員に選任いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議な」〕と呼ぶ者あり〕
#8
○多田委員長代理 御異議なければさようとりはからいます。
 次会は公報をもつてお知らせをいたすことにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。
    午前十一時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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