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2021/12/20 第207回国会 参議院 第207回国会 参議院 総務委員会 第1号 令和3年12月20日
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2021/12/20 第207回国会 参議院

第207回国会 参議院 総務委員会 第1号 令和3年12月20日

#1
令和三年十二月二十日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         浜田 昌良君
    理 事         木戸口英司君
    理 事         若松 謙維君
                石井 浩郎君
                江島  潔君
                片山さつき君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                中西  哲君
                中西 祐介君
                長谷川 岳君
                堀井  巌君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                山本 順三君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                平木 大作君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                片山虎之助君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤  岳君
    ─────────────
   委員長の異動
 十二月六日浜田昌良君委員長辞任につき、その
 補欠として平木大作君を議院において委員長に
 選任した。
    ─────────────
   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     進藤金日子君
     浜田 昌良君     西田 実仁君
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     山本 順三君     竹内  功君
     西田 実仁君     高橋 光男君
     片山虎之助君     梅村みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         平木 大作君
    理 事
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                木戸口英司君
                若松 謙維君
                柳ヶ瀬裕文君
    委 員
                石井 浩郎君
                江島  潔君
                片山さつき君
                進藤金日子君
                竹内  功君
                中西 祐介君
                長谷川 岳君
                堀井  巌君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                高橋 光男君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                梅村みずほ君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     金子 恭之君
   副大臣
       総務副大臣    田畑 裕明君
       総務副大臣    中西 祐介君
       厚生労働副大臣  佐藤 英道君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  鳩山 二郎君
       総務大臣政務官  渡辺 孝一君
       総務大臣政務官  三浦  靖君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       総務省大臣官房
       地域力創造審議
       官        馬場竹次郎君
       総務省自治行政
       局長       吉川 浩民君
       総務省自治行政
       局新型コロナウ
       イルス感染症対
       策等地方連携推
       進室地方連携総
       括官       大村 慎一君
       総務省自治行政
       局公務員部長   山越 伸子君
       総務省自治財政
       局長       前田 一浩君
       総務省政策統括
       官        吉開正治郎君
       財務省大臣官房
       審議官      青木 孝徳君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(平木大作君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 議事に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。
 去る六日の本会議におきまして総務委員長に選任をされました平木大作でございます。
 本委員会は、行政制度、地方行財政、選挙、消防に加え、情報通信や郵政事業など国民生活に密接に関わる重要な事項を所管しており、その委員長たる職責は誠に重大であると痛感しております。
 委員長といたしましては、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいる所存でございます。
 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────

#3
○委員長(平木大作君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石井正弘君、二之湯智君、下野六太君、浜田昌良君、片山虎之助君及び山本順三君が委員を辞任され、その補欠として中西祐介君、江島潔君、高橋光男君、梅村みずほさん、竹内功君及び私、平木大作が選任されました。
    ─────────────

#4
○委員長(平木大作君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が三名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#5
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に滝波宏文君、柘植芳文君及び柳ヶ瀬裕文君を指名いたします。
    ─────────────

#6
○委員長(平木大作君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#7
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#8
○委員長(平木大作君) この際、金子総務大臣、田畑総務副大臣、中西総務副大臣、渡辺総務大臣政務官、三浦総務大臣政務官及び鳩山総務大臣政務官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。金子総務大臣。

#9
○国務大臣(金子恭之君) 総務大臣を拝命いたしました金子恭之でございます。
 副大臣、大臣政務官とともに全力で頑張ってまいります。
 平木委員長始め理事、委員の皆様方には格段の御指導を賜りますようによろしくお願い申し上げます。

#10
○委員長(平木大作君) 田畑総務副大臣。

#11
○副大臣(田畑裕明君) 副大臣を拝命をいたしました田畑裕明と申します。
 金子大臣を、中西副大臣、また大臣政務官の皆様方と一緒にしっかりお支えをし、精いっぱい職務に邁進をしてまいりたいと存じます。
 平木委員長、また理事、委員の各位の先生方の御指導、御協力のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

#12
○委員長(平木大作君) 中西総務副大臣。

#13
○副大臣(中西祐介君) 総務副大臣を拝命をいたしました中西祐介でございます。
 金子恭之大臣を、田畑副大臣、また政務官の皆さんと一緒にしっかりお支えをしてまいります。
 平木大作委員長始め両筆頭、理事の先生方、委員の先生方の御指導を仰ぎながら進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

#14
○委員長(平木大作君) 渡辺総務大臣政務官。

#15
○大臣政務官(渡辺孝一君) この度、総務大臣政務官拝命いたしました渡辺孝一と申します。
 精いっぱい頑張りますので、皆さんの格段の御指導をよろしくお願い申し上げます。

#16
○委員長(平木大作君) 三浦総務大臣政務官。

#17
○大臣政務官(三浦靖君) このほど、総務大臣政務官を拝命いたしました三浦靖でございます。
 皆様の格段の御指導のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

#18
○委員長(平木大作君) 鳩山総務大臣政務官。

#19
○大臣政務官(鳩山二郎君) 総務大臣政務官を拝命いたしました鳩山二郎でございます。
 皆様方の格段の御指導をお願い申し上げます。
    ─────────────

#20
○委員長(平木大作君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省大臣官房地域力創造審議官馬場竹次郎君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#21
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#22
○委員長(平木大作君) 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。金子総務大臣。

#23
○国務大臣(金子恭之君) 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 今回の補正予算により令和三年度分の地方交付税の額が四兆二千七百六十一億円増加することとなりますが、本年度においては、このうち一兆九千七百億円を交付することとし、これに対応して、国の補正予算による地方負担の増加に伴い必要となる財源を措置するため、令和三年度に限り、臨時経済対策費を設けるとともに、同年度の臨時財政対策債の一部の償還に要する経費の財源を措置するため、同年度に限り、臨時財政対策債償還基金費を設けることとしております。
 また、交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金を八千五百億円減額するとともに、令和三年度に活用することとしていた地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金二千億円について、その活用を取りやめるほか、残余の額一兆二千五百六十一億円を令和四年度分の地方交付税の総額に加算して、同年度に交付することができることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

#24
○委員長(平木大作君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#25
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。金子大臣となってからは初めての質問となりますので、よろしくお願いいたします。
 私は北海道岩見沢市の出身ですが、金子大臣は、先ほどまで御出席されていた渡辺政務官とともに、十二月四日に岩見沢市を視察したとお伺いしました。今回の視察は情報通信ということではありますが、総務大臣にとって大事なのは、地域や地方を大事にするという観点が必要だと私は考えています。
 地域のことをよく知り、住民の暮らしを支えているのは地方自治体でございます。金子大臣の御出身は熊本県であり、過去に熊本地震や豪雨災害、こういった災害などが発災し、その際に被災者支援、復旧復興を担うのも自治体であるということは御承知いただけると存じます。
 大臣がお考えになる地方自治体の重要性について、まずは見解をお伺いします。

#26
○国務大臣(金子恭之君) お答え申し上げます。
 地方自治体は、保健、福祉、教育、消防など、様々な行政分野で広く住民生活に身近な行政サービスを担っております。日頃から地方自治の第一線で住民の福祉の増進のために力を尽くしていただいており、極めて重要な役割を果たしています。
 私、熊本県の人口二千人の小さな村で生まれ育ちました。信号もありませんでした。舗装もされておりませんでした。ですから、地方自治のことは非常に重要性を感じております。
 先日、先生の御地元の岩見沢も行かせていただいて、担い手不足の農業においてスマート農業をしっかり活用されているという姿を見ながら、そういう地方というのを大切にしなければいけないなと。また、昨年の七月豪雨災害は私のまさに地元で起きまして、その復旧に向けて取り組んでいるところでございます。
 私も、かねてからモットーとして、地方の繁栄なくして国の繁栄なし、これをしっかりと胸に刻みながら頑張っております。総務大臣として、引き続き、徹底した現場主義を貫き、現場の最前線にある自治体と緊密に連携協力しながら地域の発展に取り組んでまいります。よろしくお願いいたします。

#27
○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。本当に、御自分のお言葉で地方自治体の役割などを語っていただいたので、その観点で引き続きお願いいたします。
 大臣のお話にもあったとおり、自然災害だけではなくて、コロナ禍においても、国が制度や設計を決めたとしても、実際にそこの地域に住む住民の方に公共サービスを行き届けるのは自治体の職員であります。そういうことを考えると、今回の補正予算にあるマイナポイント事業、これについて、本当に自治体の現場を見てのものなのか、私は疑問があります。
 そもそも、健康保険とのひも付けをしても、実際に医療現場で保険証として使用できる医療機関は全体の八%でしかないという報道もありました。そもそも、整備ができていないのにマイナポイント事業を続けることに本当に財政法の二十九条の緊要性が通じるのでしょうか。金子大臣にお伺いいたします。

#28
○国務大臣(金子恭之君) マイナポイント第二弾は、マイナンバーカードの普及やキャッシュレス決済の利用拡大を図りつつ消費を喚起し、さらに、カードの健康保険証利用や公金受取口座の登録も促進することでデジタル社会の実現を図ることを目的としております。中でも、コロナ禍において可能な限り早期の消費喚起につなげる必要があると考えております。このため、予算成立後速やかに実施すべきものと考えており、財政法第二十九条に定める緊要性があるものと考えております。
 補正予算の成立が前提ではありませんが、このような観点からも、カードを、あっ、前提ではありますが、このような観点からも、カードを新規に取得された方などに対するポイントの申込み、付与を来年一月から開始したいと考えております。

#29
○岸真紀子君 先日、マイナンバーカードの交付とか申請を担当する職員とお話をさせていただきました。すると、住民から、カードを持ったけど使うところがないという苦情を言われたというようなことも、本当に現場ではちょっと困っているんですね。相当苦労しています。
 マイナポイントは、二万円というお金でマイナンバーカードを売っていると言っても過言ではないかと私は考えます。高いカードだなと正直思うんです。先ほど、経済対策、地域に緊要性が大事だと言っていましたが、一部の大手チェーンでしか使えないのではないかと、これは、私は今年の一月のときにもそのように質問させていただきました。コンビニもスーパーもないという町村が北海道にもまだあります。まさに、そういった地域に住む方はオンラインで買物ができなければ使うことができないんです。なおかつ、地域の偏在性など考えると誠にいびつというか不平等な、このマイナポイント事業というのは国の事業であると指摘せざるを得ないということを重ねて伝えておきます。
 このマイナンバーカードの普及には、大事なのはポイントよりも不安解消です。個人情報が守られるのかどうか、ここに信頼性がないのでなかなか普及が進んでいかないのではないでしょうか。このことについてお伺いします。

#30
○副大臣(田畑裕明君) 御質問ありがとうございます。
 マイナンバーカードは、対面でもオンラインでも安全確実に本人確認を行うことができますデジタル社会の基盤となるツールであります。
 マイナンバーカードにつきましては、カードを他人に知られたとしても、その利用には厳格な本人確認が求められ、悪用は大変困難であるということ、またカードのICチップでございますが、税や年金などの機微な情報は記録されてございません。また、仮にカードを紛失をされたといたしましても、二十四時間三百六十五日体制のコールセンターへ連絡することで速やかにその機能を一時停止できることなど、個人情報保護に十分配慮したこととなってございます。
 ただし、これまでもこのような安全性につきまして、政府広報やホームページ、リーフレットなど、様々な媒体を通じて周知をしてきたところでございますが、引き続き、関係府省と連携をいたしまして、丁寧な、連携をし、丁寧な周知、広報を行いながら誤解や不安をしっかり払拭をして、政府全体で令和四年度末までに国民の皆様に行き渡ること、このことを目指して取り組んでまいりたいというふうに思います。

#31
○岸真紀子君 今副大臣から答弁がありましたことがなかなかまだまだ国民には伝わっていないのではないかと考えます。どこまでこのカードが使えるのかも定かではないというか、知られていないので、ポイントよりもやっぱり不安解消を、信頼性を高くしていくというのが重要だと考えます。
 このマイナンバーカードの交付事業についてなんですが、十二月九日に総務省の自治行政局長から、マイナンバーカードの交付円滑化計画の再改訂についてという通知が各自治体へ発出をされています。六枚にもわたってびっしりと自治体に細かく要請しているものですが、それを読んで私びっくりしたんです。土日の窓口開設だけではなくて、本当は、これだって本当は残業代も掛かるので問題なんですが、地方交付税始め行政運営の費用にも関わってくる問題ですが、そこは今は触れません。この後です。申請促進策として、期日前投票所、確定申告会場、さらには、新型コロナワクチンの三回目接種が今後本格化するから接種会場で申請サポートの取組の更なる推進を図られたいと書いてあるんです。
 総務省は、ワクチン接種会場で本気でできるとお考えでしょうか。

#32
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。
 令和四年度末までにほぼ全国民の皆様に行き渡ることを目指す観点からは、市区町村における交付体制の計画的な整備充実に加えまして、窓口の混雑緩和や事務負担の平準化を図るため、カードの早期申請を促進する取組が重要であると考えております。
 御指摘の新型コロナウイルスワクチン接種会場につきましては、ワクチンの三回目の接種も予定されており、多くの住民が集まる場所であること、ワクチン接種に当たり来場者が本人確認書類を持っていらっしゃること、その場で市区町村職員が本人確認を行えば住民が改めて窓口に来ることなくカードを郵送で受け取ることができることなど、住民の利便性の観点から、一部自治体における先行事例も踏まえまして、カードの申請促進に効果的な場所としてお示しをしたところでございます。
 実際に、最初にこの件に関する通知を出させていただきました七月下旬以降、感染防止対策や体制確保を講じた上で、ワクチン接種会場での申請の受付や写真撮影などの申請サポートの取組が実施される例が出てきており、カードの申請促進に一定の効果が上がっております。なお、こうした取組もマイナンバーカード交付事務費補助金の対象となっております。
 引き続き、市区町村の御意見も伺いながら、効果的なカードの申請促進策を展開してまいりたいと考えております。

#33
○岸真紀子君 ワクチン接種は、人員不足の中、自治体の努力によって実施していることは総務省も御承知だと考えていますが、本当に現場にマイナンバーの職員を派遣できる余裕は今ありません。もっと言えば、本当にどこにも職員足りないので、本当に苦労しているのが今自治体の実態です。
 接種後三十分間確かに経過観測で、皆さんもワクチン打ったときに経験あると思いますが、三十分間確かに待つ時間はあります。ですが、体調が急変するかもしれないときに伺って、どうですかなんて言えるわけがないんですね。空港で待っているときにクレジットカード作りませんかと言ってくるのと同じように考えているのかもしれませんが、全くもって現場とは懸け離れているのではないかと考えています。もっと現場に寄り添ったことを総務省としてしていただきたいと。
 国と自治体は法の理念としては対等なんです。しかし、この理解が国にあるのか、市区町村を下部機関であるかのような、かつての機関委任事務的発想で指示がなされることが本当にこのコロナ禍で多くて、本当、現場は混乱しています。政府には、自治体が国の出先機関であるかのような扱いはやめていただきたいと強く要請します。大臣もそのことを忘れないでいただきたいと考えています。
 このマイナンバー関連業務は、自治体に相当な負荷を掛けている事業です。きちんと現場の声を聞いていただきたいというのは先ほどから何回も言っていますが、人員不足は一層このマイナンバー関連業務で深まっているんです。
 すごく疑問なんですが、なぜ申請と交付、パスワードの設定などを全てオンラインでできないのか、お伺いいたします。

#34
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。
 マイナンバーカードは、成り済まし等による不正取得を防ぐため、申請時又は交付時に市区町村の職員による対面での厳格な本人確認を経て交付することを原則としております。
 仮にパソコンやスマートフォン等を用いてオンラインで本人確認を行おうといたしますと、例えば、本人確認書類としての運転免許証等が偽造されていた場合それを検知できるか、あるいは、手続を行っている人の顔画像等の真正性や交付しようとしているマイナンバーカードの顔写真との同一性を正確に確認できるかといった課題がございまして、対面と比較して成り済ましの危険性が高いと考えられます。このため、オンラインでの本人確認という手法を取ることは考えておりません。
 その上で、交付事務に係る負担軽減は重要と考えておりまして、これまでも、国費により交付体制の整備充実への支援を行ってまいりましたほか、市区町村の御意見を踏まえ、カード交付事務の一部について民間委託を可能とするなど、交付事務の効率化を図ってまいりました。
 引き続き、市区町村の御意見も伺いながら、カードの円滑な交付に向けて取り組んでまいります。

#35
○岸真紀子君 高いセキュリティーが必要なことは今の答弁でも理解はいたしましたが、とはいえ、この窓口に人が押し寄せて混雑している状況は改善が必要です。民間委託だけではなく、やっぱりできればオンラインというのも検討していただきたいと思います。特に、あの二万円のポイントへの問合せが既に自治体にたくさん来ていると聞いています。できれば、このアナログを改善していただきたいです。
 また、マイナンバーカードの有効期限は十年となっていますが、電子証明書は五年、いずれ更新がやってきます。今回、このマイナポイント事業でもあって取得した時期が集中しているので、更新時も人がどっと押し寄せることになるのではないかと考えますが、この本人確認のためのカードなので、更新時ぐらいはオンラインでできないのでしょうか、お伺いします。

#36
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。
 公的個人認証の電子証明書の発行の際は、市区町村の窓口において対面での本人確認を経て発行することで、政府のガイドライン上、最高位の保証レベルを実現しているわけでございます。
 電子証明書の有効期間は、暗号技術などの進展も考慮し、安全性、信頼性を維持するため、発行から五回目の誕生日までとしており、その更新の際は新たな電子証明書を発行することになるわけでございます。仮に自身のパソコンやスマートフォン等を用いてオンラインで本人確認を行い電子証明書を発行する場合は、他人には知られてはいけないこの電子証明書の秘密鍵をインターネット回線に流すというセキュリティー上の問題が生じます。また、ガイドライン上も保証レベルが下がってしまいますため、電子証明書の活用範囲が限定されてしまう可能性もございます。
 オンラインでも安全確実に本人確認を行える極めて高い認証強度を持ったデジタル社会の基盤となるツールという性格に鑑みまして、マイナンバーカードの電子証明書をオンラインで発行、更新することは現在のところ想定しておりません。

#37
○岸真紀子君 マイナンバーカードについてのこのパスワード等の設定や更新時の課題ですが、インターネット上の回線の問題だとかがあるので、信頼性を高めるためにも切り離してやっているんだということで理解をいたしますが、ただ、やっぱり何とかこの集中しているものを改善しないと、また混乱が自治体に招いてしまいます。
 現在は自分の住んでいる自治体でしか手続ができないと考えますが、この申請についてですね、更新とか、他の自治体での手続もできるようにするなど見直すべきではないかというふうにも考えています。更新も含めて、このままだと夜間も土日もずっと自治体を開庁しなきゃいけないと。そうなると負担が大き過ぎます。首都圏など自治体をまたいで仕事をしている人も使い勝手がいいように、是非この更新に当たっても改善をお願いいたします。
 マイナンバーカードを普及するに当たってもう一つ心配しているのは、紛失した際の再発行についてです。これまで、保険証であれば、紙の保険証であれば再発行の手数料は掛からなかったのに、マイナンバーカードは、平均、再交付するときに千円ぐらい掛かるんですね。そういったことをきちんと周知しておかなければ、実際に窓口でトラブルが起きかねません。
 どのように対策するか、お伺いいたします。

#38
○政府参考人(吉川浩民君) お答えいたします。
 マイナンバーカードを紛失した場合など本人の責めによる場合には、カードの再発行に八百円、電子証明書の再発行に二百円、合計で御指摘のとおり千円の手数料が掛かることになっております。
 再発行の際に手数料が必要となる場合があることにつきましては、総務省のホームページにおいても周知しており、また、個々の市町村、市区町村におきましても住民に対して周知がされているものと承知をしております。
 現在のところ大きな混乱は生じていないものと認識しておりますが、今後、マイナンバーカードの発行枚数が増加していく中、総務省としても、市区町村における実情の把握に努めながら、必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。

#39
○岸真紀子君 現在のところは、普及させたいので、再発行している場合もおおむね無料としているというふうにもお伺いしております。ですが、これは、今後の見通しは不透明なので、やっぱり懸念が残るため、引き続きちゃんと周知を広げていくということが重要だと考えます。
 今年の一月の補正予算では、今回とは全く逆で、当初予算の見込みよりも国税が下振れしたことによって、後年度にツケが回った法改正を行いました。今回は、地方交付税の法定率分が四・三兆円プラスということになりました。自治体にとってはマイナスになるよりはよかったものの、大幅な乖離があるので確認をしておきたいです。
 なぜこんなに差ができたのか、そして、今後、見積りをなるべく正していくためにはどうすべきかというのをお伺いいたします。

#40
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。
 令和三年度の補正後税収でございますが、当初予算税収五十七・四兆円から六・四兆円の増額補正を行い、六十三・九兆円となってございます。これにつきましては、足下の課税実績が非常に順調に推移、進捗していることに加えまして、雇用、賃金が持ち直すとともに、企業業績も引き続き改善しているということなどを反映しているものと考えております。
 また、見積りの精度向上につきましてでございますが、税収の見積りにつきましては、まさにこの直近の課税実績に加えまして、法人税でございますと、上場企業への個別のヒアリングを通して上場企業のこの税金の収納見込みを把握することでございますとか、また、法人ごとに得られるデータを用いまして繰越欠損金が及ぼす影響についてもしっかり把握すること、また、シンクタンクなど民間調査機関からの情報収集などをしっかり行いまして、見積り時点で利用可能なデータを最大限活用することで税収の見積り精度の向上に努めておりますが、引き続きこうした取組をしっかり進めてまいりたいというふうに考えてございます。

#41
○岸真紀子君 なかなか本当に難しい問題かもしれませんが、なるべくですね、今年はいいんですが、その前の年とかはずうっと下振れをしてきて自治体にも波及していたという問題を考えると、なるべく精密にしていただくように引き続き御努力をお願いいたします。
 予算委員会でも取り上げていましたが、国土交通省の統計を悪質にも書き換え、水増ししていた報告というのが発覚しました。これは地方交付税に影響しないと言えるのでしょうか。税収見込みの算出に当たって、この建設工事受注動態統計は、影響は小さいのかもしれませんが、地方交付税にも何らかの影響を与えていないのか、お伺いします。

#42
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。
 税収見積りに与える影響ということで、まず、令和三年度の補正予算における税収の見積りに当たりましては、まず、各税目につきまして足下の課税実績を勘案し、また、所得税につきましては雇用、賃金に関するデータ、特に変動の大きい法人税については大法人を対象とした企業収益についてのヒアリングを行うなど、そういったことを勘案して見積りを行っているところでございまして、今回の件による補正予算の税収見積りへの影響は基本的にはないというふうに考えております。

#43
○岸真紀子君 この問題、現段階では詳細が明らかとなっていないため、不明瞭ではあるものの、今そのヒアリング等も行っているから大丈夫だといいながらも、地方交付税法も多少なりとて影響したのではないかと考えます。
 地方税法、かなり大事な、地方にとっては大事な財源になっていて、ちりも積もれば山となるので、これ大きな問題だと考えています。この統計問題は引き続き総務委員会としても協議すべき課題ではないかと、この交付税の立場からも考えるところでございます。
 次に、二〇二〇年度の自治体決算の歳出総額についてお伺いをいたします。
 コロナ対策などで過去最大となっているんですが、中には、例えば公営交通などの企業会計の赤字が自治体の財政逼迫にも影響を及ぼしているところもあるように聞いています。
 私も、どっちが良いとは一概には言えませんが、臨時財政対策債の償還財源の措置として今回一・五兆円として配分することになりましたが、これで地方財政を支えることになっているのかどうか、お伺いをします。

#44
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 御指摘のありました臨時財政対策償還基金費に関しまして、この臨時財政対策債につきましては、従来より発行抑制につきまして地方から強い御要望をいただいているところでございます。
 また、令和三年度当初の地財対策におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、地方税や地方交付税法定率分の減少が見込まれまして、臨時財政対策債の発行額は令和二年度の三・一兆円から令和三年度の五・五兆円へと、大幅に増加したところでございます。
 このような状況の中にありまして、今般の補正予算におきまして、地方交付税法定率分が大幅に増加したことを踏まえまして、臨時財政対策債の償還財源を措置するため、令和三年度の地方交付税を増額した上で、普通交付税の臨時費目といたしまして臨時財政対策債償還基金費を創設し、地方自治体に追加交付することとしたところでございます。
 なお、令和三年度当初時点において見込まれました歳出に必要な財源につきましては、同年度の地方財政計画の策定を通じて適切に確保されておりますほか、今般の補正予算に伴う地方負担等につきましても、補正予算債や地方交付税の増額、そして内閣府所管の地方創生臨時交付金によって必要な財源が確保されているものと考えております。

#45
○岸真紀子君 ありがとうございます。
 次に、二〇二二年度の地方交付税総額も巨額の財源不足が見込まれるとのことから、この度、一・三兆円は次年度の交付税総額へ加算されることとなりました。
 これやっぱり、金子大臣、根幹として、地方の財源を確立するということが重要だと考えます。金子大臣には、この間の、自治体の悲願でもあるといいましょうか、法定率の引上げ、大臣の就任中に達成していただきたいと考えています。
 大臣の御答弁をお願いいたします。

#46
○国務大臣(金子恭之君) 岸委員、済みません、今日、私、参議院の総務委員会、初めての答弁で緊張しておりまして、先ほど、マイナポイント第二弾のことでちょっと言い残したことがございまして、まずそこを訂正させていただきたいと思います。
 ポイントの申し込む日を来年一月から開始したいと申し上げましたが、正確には一月の一日ということでございまして、本当に申し訳ございませんでした。
 今先生からお話がありました交付税率の引上げについてでございますが、令和四年度の概算要求においても巨額の財政不足が、財源不足が見込まれることから事項要求をしております。
 現在、国、地方共に厳しい財政状況にあるため、交付税率の引上げは容易ではありませんが、今後も交付税率の見直し等により地方交付税総額を安定的に確保できるよう、粘り強く主張し、政府部内で十分に議論してまいりたいと思います。

#47
○岸真紀子君 ありがとうございます。
 私、大臣で三人目にこの法定率の引上げをお願いしているところなので、是非、就任中に力強く推し進めていただくようにお願いいたします。
 これも一月の委員会で質問したところなんですが、感染症業務を担う保健所の交付税の措置について再度御質問させていただきます。
 今年度から三年間、保健所の保健師を一・五倍にするための交付税措置を行うとしたところですが、本年度はこの措置によって増えたかどうかというところです。残念ながら増えていないというような実態も現場には聞いています。
 以前も指摘しているんですが、一九九四年から交付税算定を下げてきた影響というのはすごく自治体に大きくて、過去に新型インフルエンザが流行した直後もほんの少しだけ交付税を増額しましたが、翌年からまた削減したという記憶が自治体には残っています。こういったこともあり、自治体は、また、交付税今ちょっと増えているけれども、また減らされるんじゃないかということで、採用に踏み切ることができていないという実態もあります。
 保健所の交付税措置の増額等恒久化をすべきだと私は考えますが、このことについて答弁をお願いいたします。

#48
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 保健所は、御承知のとおり、感染症を始め母子保健や精神保健ほか食品衛生や生活衛生など、地域住民の健康を保持増進するための様々な役割を担っております。
 こうした多様な役割を踏まえまして、保健所の恒常的な人員体制強化を図るため、感染症対応業務に従事する保健師を、コロナ禍前に約一千八百名だったものにつきまして、令和三年度から二年間掛けて一・五倍の約二千七百名に増員するために必要な地方財政措置を講じることとしております。
 また、地方団体における実態や地方団体からの要望も踏まえまして、感染症対応業務以外の保健師や保健師以外の職員の方につきましても、令和三年度に地方交付税算定上の人数を増やしているところでございます。
 更なる保健所の体制強化の在り方につきましては、まずは厚生労働省において地方団体の意見を踏まえて検討されるべきものであると考えてはおりますが、総務省といたしましても、厚生労働省と連携しながら必要な支援に努めてまいりたいと、かように考えているところでございます。

#49
○岸真紀子君 今の前田局長の答弁の中にも少し組み込まれていましたが、保健所の人員不足は保健師、感染症に携わる保健師だけにとどまらず、一般職も足りていない実態にあります。金子大臣には、引き続きこの保健所に対する交付税措置、積極的に引上げをお願いいたします。
 次に、最後になりますが、最後というか、最後の項目になりますが、二百四通常国会において成立した地方公務員の定年延長について質問させていただきます。
 参議院では、六月三日の総務委員会に附帯決議で、「地方公務員の定年年齢は、国家公務員の定年年齢を基準として条例で定めることとされていることに鑑み、小規模団体を含む全ての地方公共団体において地方公務員の定年年齢の引上げに関する関係条例の整備が、国家公務員の定年年齢の引上げの施行に断じて遅れることのないよう、制度設計に必要な情報を早期かつ十分に提供するなど、国として万全かつ厳格な対応を行うこと。」を政府に求めています。
 それから約半年がたちましたが、総務省においてこの万全かつ厳格な対応はどのように図られてきたか、お伺いします。

#50
○政府参考人(山越伸子君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、地方公共団体において、令和五年四月一日の施行に向け、必要な準備行為が計画的に実施されるよう、様々な形で助言してきております。
 まず、今年六月に、改正法の公布日、十一日、十一日でありますが、この日に公布通知を発出した後、同じ六月中に全ての都道府県、指定都市の人事担当課、市町村担当課、それから人事委員会を対象としました法律の説明会を実施したところでございます。また八月には、運用に当たっての留意事項について通知をいたしますとともに、地方公共団体からの問合せの多い項目を中心とした質疑応答集の第一版を提供したところでございます。さらに九月には、全国六ブロック単位で、これも都道府県の人事担当課、市町村担当課が参加する会議でございますが、これを開催いたしまして、役職定年など運用上の課題について意見交換を行っております。
 今後、更に質疑応答集の充実を順次図りつつ、今月中には条例骨子案も提供する予定としております。
 年明け以降、人事院規則等参考とすべき国の関係規定が出そろうことが見込まれますことから、総務省としては、できる限り速やかにこれを踏まえた条例例とこれに伴う運用通知を発出したいと考えております。
 引き続き必要な情報提供や助言をしっかりと行ってまいります。

#51
○岸真紀子君 その六月二十五日に行われた総務省の説明会において、地方自治体における関係条例整備のスケジュールは二〇二二年三月議会又は六月議会の対応を要請したと聞いていますが、総務省は各自治体が予定している条例整備の時期等を把握しているのか、把握しているならどのような状況か、お伺いします。

#52
○政府参考人(山越伸子君) お答えいたします。
 九月の時点での都道府県及び市区町村の条例整備予定時期を調査いたしましたところ、約九割の団体が来年の九月までに条例整備を行うと回答しておりまして、多くの団体が令和五年四月の施行に向け条例整備の見込みが立っているところでございます。他方で、まだ時期未定と回答した団体もありまして、引き続きのフォローアップが必要だというふうに考えております。
 総務省として、再度、現在の検討状況の確認を行っているところでありまして、この結果も踏まえて、全ての団体で円滑な施行が行われるよう、引き続きしっかりと取り組んでまいります。

#53
○岸真紀子君 今回答にあったとおり、全てのところでは九月までで九割ということで、九月だと遅いんですね。各自治体における関係条例の整備は、その後の採用にも関わってくる問題でございます。準備状況の遅れについて、このような事態となるからこそ懸念していました。
 当委員会は、附帯決議において政府の対応を求めてきたんです。改めて、総務省における万全かつ厳格な対応、しっかりとみんなが一律になって実施ができるように総務大臣に期待するところです。
 これをきちんと自治体に条例整備を全て終わらせるということの決意を大臣にお伺いいたします。

#54
○国務大臣(金子恭之君) 今、岸委員からお話がございました定年の引上げを実施するためには、各自治体において関係条例や規則を整備していただくことが不可欠であります。
 自治体がしっかりと対応できるよう総務省としてもこれまでも取り組んできたところでありますが、引き続き、条例整備の参考となる条例例骨子や自治体の疑問に答えるための質疑応答集の充実に努めてまいります。令和五年四月一日の法律施行日には全ての自治体において定年引上げが円滑に実施されるよう、今後ともしっかりと取り組んでまいります。

#55
○岸真紀子君 大臣、ありがとうございます。
 本当に全てが一斉にできるように、大臣からも、全ての地方自治体の条例整備を速やかに行っていただくことと法に沿った一斉運用ができるよう引き続き尽力いただくことを、総務委員会への報告も求めながら質疑を終えたいと思います。ありがとうございました。

#56
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。
 先ほど立憲の岸さんの御質問に地方の繁栄なくしては国の繁栄なしという答弁をいただいた、地方の気持ちがよく分かる金子新大臣に期待して質問をさせていただきます。
 まず、議題となっている地方交付税法改正案には、臨時財政対策債の償還が盛り込まれています。このこと自体に反対するものではありませんが、この臨時財政対策債、略して臨財債は、地方交付税を交付する代わりに自治体自らに借金をさせ地方財政の穴埋めをさせるというものであり、言わば自治体自らが借金をして賄わなきゃいけないと、こんなことがあっていいのかと、我が会派の上田さん、元知事経験のある上田さんも、これはなくすべきだということをおっしゃっています。
 このような臨財債制度は早くなくすべきではないか、金子大臣の御見解を伺えますでしょうか。

#57
○国務大臣(金子恭之君) まず、御激励をいただきまして、ありがとうございます。
 地方財政の健全化のためには、本来的には臨時財政対策債になるべく頼らない財政体質を確立することが重要だと考えております。このため、地方税などの歳入の増加に努めるとともに、効率的な行政運営を行うことにより財源不足を縮小し、臨時財政対策債の発行抑制に努めてまいりたいと思います。

#58
○芳賀道也君 今回のコロナ禍でも、ワクチン接種にしても、地方自治、地方の大事さ、大切さというのが十分皆さんお分かりになったと思います。地方を守るためにも、引き続き、大臣、地方自治を確保するための必要な財源確保によろしくお願いをいたします。
 次に、官製ワーキングプアという今言葉が、問題が言われ始めています。
 山形に住む私は、公務員というと安定していて収入もいいという、そういうずっとイメージではいたんですけれども、今不安定な働き方をする公務員も多くて、そういったことが問題化しています。岸田内閣としても新しい資本主義を目指して分配に力を入れるということであれば、民間企業に賃上げを求める前に、まず隗より始めよで、国と自治体で働く職員への分配、つまり給与や各種手当が確実に支給されるようにすべきではないかと考えます。
 具体的に言えば、会計年度任用職員のフルタイムの方に期末手当、退職手当が確実に支払われるように、また、会計年度任用職員のパートタイムの方への期末手当や特殊勤務手当など各種手当に相当する金額が確実に支給されるよう、各自治体に促すべきではないでしょうか。さらに、会計年度任用職員のフルタイムの方に勤勉手当が支払われるように、パートタイムの会計年度任用職員に退職手当が支払われるように、法改正など制度改正を行うべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

#59
○政府参考人(山越伸子君) お答えいたします。
 会計年度任用職員制度は、地方公務員の臨時・非常勤職員について任用根拠の明確化を図るとともに、期末手当の支給を可能とするなど処遇の改善を図るために昨年度導入いたしたものでございます。
 総務省といたしましては、フルタイムの会計年度任用職員の手当に関して、期末手当や退職手当について常勤職員の取扱いとの権衡等を踏まえて支給するほか、時間外勤務手当、宿日直勤務手当等についても適切に支給するよう助言をしております。また、パートタイムの会計年度任用職員についても、常勤職員の取扱いとの権衡等を踏まえて期末手当を支給する旨助言しているほか、特殊勤務手当等の職務給的手当についても報酬水準に加味して支給することができることとしているところでございます。
 引き続き、制度の趣旨に沿った適切な対応がなされるよう、丁寧に助言してまいりたいと思っています。
 また、会計年度任用職員への特別給に関しましては、制度創設に伴いまして新たに支給が可能となった期末手当について、総務省として各地方公共団体に対して適切に支給するよう助言をしているところでございますが、一方、勤勉手当につきましては、制度創設当時において国家公務員の期間業務職員などへの支給実績が広がっていなかったことから支給しないこととしたものでございます。
 今後、各地方公共団体における期末手当の定着状況や国の期間業務職員への勤勉手当支給に係る各省庁の具体的な運用状況などを注視しながら検討すべき課題と受け止めております。
 また、退職手当につきましては、常時勤務に服することを要する職員に支給される勤続報償的給付であること、国家公務員のパートタイム非常勤職員においても支給されていないことから、制度導入に当たってパートタイム職員については支給しないこととしたところでありまして、この点、現時点においても同様と考えております。

#60
○芳賀道也君 さらに、会計年度任用職員には、定期昇給制度の導入や給料、報酬の基本額改善など、引き続き処遇改善に向けた取組が必要なことから、それらの所要額を継続的に調査することも含め、引き続き格差是正に向けた予算配分が必要だと考えますが、総務省の見解はいかがでしょうか。

#61
○政府参考人(山越伸子君) 会計年度任用職員制度の導入に当たりましては、先ほど述べました手当以外にも、給料水準等について類似の職の常勤職員の給料月額を基礎として職務経験などの要素を考慮して定めるよう助言してきたところでございます。
 その上で、会計年度任用職員制度の導入に伴い新たに必要となる期末手当、退職手当や給料、報酬水準の適正化に要する経費について、全国の地方公共団体に対して行った調査の結果を踏まえ、令和二年度の地方財政計画において千七百三十八億円を計上したところでございます。また、令和三年度においては、期末手当の平年度化による経費の増分を加えまして二千四百二億円を計上しているところでございます。
 今後も、各地方公共団体が会計年度任用職員制度を適正かつ円滑に運用できるよう、総務省としても適切に対応してまいります。

#62
○芳賀道也君 しっかりと調査も行っていただいているということですので、引き続き必要な調査も行って、この官製ワーキングプア、こんな言葉がなくなるように、金子大臣も含めてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、地方交付税法第十五条第一項では、特別交付税について、その年度に生じた災害などのために特別の財政需要がある、いわゆる現年災の費用を算定すると明確に規定しています。
 市町村の特別交付税の現年災についてはマイナスされないのに対して、道府県の特別交付税の現年災については減額項目があればマイナスされてしまいます。山形県など雪国では毎年のように豪雪災害があり、災害対策を進めるためにも、道府県の特別交付税でも現年災の項目を市町村と同じように減額なしで算定すべきではないかと考えますが、御見解をお願いいたします。

#63
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 特別交付税の算定に当たりましては、普通交付税の算定において財源超過額があることなどを減額項目として算定しているところでございます。その上で、都道府県と比較して財政規模が小さい市町村にとりましては災害対応のために生ずる財政需要は財政運営に大きな影響を与えますことから、市町村分については災害分から財源超過額などを差し引かない取扱いとしております。一方で、都道府県は市町村と比較いたしまして財政規模が大きく、災害対応のために生じる財政需要が財政運営に与える影響は相対的に小さいため、災害分からも財源超過額などを差し引くこととしているところでございます。

#64
○芳賀道也君 まあ、都、道とか大きなところがそうなのかもしれませんけど、特にやっぱり、あっ、そうですね、都、府など大きなところはそうなのかもしれませんが、道、県となると本当に財政的にも大変な公共団体が多いと思います。この辺は是非御検討をお願いをいたします。
 次に、昨年度の地方交付税改正で、保健所に配置する保健師の人件費についてそれまでの一・五倍とすることになりました。これ自体は評価したいと思います。しかしながら、十三の保健所を対象にした自治労のサンプリング調査によれば、感染症対応の保健師を保健所に採用することについて、その回答がいずれも今年度増員なしか昨年度と比べ一人程度という状況でした。迅速に確実に配置されるように総務省から各自治体に促すべきではないかと考えますが、見解はいかがでしょう。
 加えて、保健所に配置される保健師の数を一・五倍ではなく二倍にするなど更なる拡充がないと、保健所が次の第二波やその次起こる可能性がある各種感染症に対応できないおそれもあります。地方財政計画上で保健所の保健師の人件費を更に増額して地方交付税で手当てをすべきだと考えますが、大臣の見解はいかがでしょうか。

#65
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、厚生労働省において昨年度より、保健所の体制強化策といたしまして、都道府県単位での専門人材派遣の仕組みの活用、そして自治体間の職員派遣の調整、そして職員派遣等に必要となります経費に対します財政支援を実施しているものと承知しております。
 また、新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえまして、感染症の拡大時に円滑に業務ができますよう、保健所において感染症対応業務に従事する保健師を、コロナ禍前に約一千八百名だったものにつきまして、令和三年度から二年間掛けて一・五倍の約二千七百名に増員するために必要な地方財政措置を講じることとしております。
 総務省といたしましては、これを踏まえまして、早急に保健所の体制強化に取り組んでいただきたい旨、各地方団体に対して周知をしておりますし、機会を捉えて、研修会等がございましたら、こういった措置を講じているということを各現場において周知に努めているところでございます。
 更なる保健所の体制強化の在り方につきましては、まずは厚生労働省において地方団体の意見を踏まえて検討されるべきものと承知しておりますけれども、総務省といたしましても、厚生労働省と連携しながら必要な支援に努めてまいりたいと考えております。

#66
○芳賀道也君 自治労が行った保健所などを対象としたアンケートでは、二〇二一年一月以降の月の最高時間外労働時間は百五十八人中三十六人が八十時間を超えている、うつ的症状も約四二%であると回答。離職についても、二八%が常に辞めたい、しばしば辞めたいと回答している。相当離職や休職のリスクも現在高いと思われます。
 さらに、資料としてお配りしたように、直近でも、大阪府の保健所の保健師さん、職員さんの異常な長時間労働が続き、私たちを使い捨てにしないでと、大阪労働局に十二月三日、要請行動を行っています。この資料を読むと、現場の保健師さん、職員からは、どんなに頑張っても退勤が終電前になる、新規・若手職員が相次いで体調不良で休むと、このままでは健康や命が守れないという悲鳴が上がっています。
 総務省としても、保健師、保健センターの労働環境改善を促すべきではないかと思いますが、金子大臣、見解をお願いいたします。

#67
○国務大臣(金子恭之君) ただいま芳賀委員から現場の深刻な状況について御紹介がございました。コロナ禍において、保健所で働く方々には大変な御苦労をお掛けしており、御活躍いただいていることにまず感謝を申し上げたいと思います。
 この大変な状況の中で、各自治体は保健所の体制構築、確保に配慮されており、非常勤職員の採用や他部局からの応援体制の確保など、様々な工夫をされていると承知しております。
 総務省としても、こうした工夫を横展開するなど、各自治体における業務体制確保を支援してまいりました。また、地方公務員の労働環境の確保に関しましては、かねてより総務省として自治体に対して助言通知を発出し、時間外勤務の上限規制や健康を守るための措置の強化に取り組むための支援をしてまいりました。
 コロナ禍においては、長時間労働を余儀なくされる職員の方々に対する医師による面接指導の適切な実施や時間外勤務縮減に向けた適切な対策といった取組がより一層重要になってくると考えております。
 総務省としましては、引き続き、各自治体における実態を把握し、取組がしっかりと行われるよう必要な支援を行ってまいります。

#68
○委員長(平木大作君) 時間ですので、おまとめください。

#69
○芳賀道也君 はい。
 オミクロン株の蔓延などのおそれを見ると待ったなしの課題ですので、金子大臣、しっかりと対応いただくようお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

#70
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。
 臨財債についてお伺いしたいんですけれども、先ほど議論もありました。ですので、端的にお伺いしたいんですけれども、私たちも廃止すべきだということで、まあ、これ五十兆円ですよね、あの積み上がっている残高からするとですね。じゃ、これどうやって返すのと。返す当てないですよね。これ、膨らんでいくばっかりですよ。だから、これを何らかの形で清算しなければいけないということで、私たちは、これ徳政令でこれもうチャラにしてしまえばいいんじゃないかというふうに考えているわけでありますけれども、恒常的な財源不足が続いていくと。だけれども、先ほど申し上げたとおり、おっしゃっていたとおり、法定率の引上げ、これなかなか進まないわけですよね。
 ですから、廃止という結論、これをしっかりと見据えていただきたいと思いますけれども、先ほど答弁もありましたが、ちょっと別の角度から聞くと、大臣はこの臨財債について、これ課題があるというふうにお考えなのかどうか、この認識だけお聞かせいただけますか。

#71
○国務大臣(金子恭之君) その件につきましては、やはり全国の市区町村からもお話は伺っております。その上で、地方の財源不足については、国と地方の責任分担の明確化、財政の透明化などの観点から、国は一般会計からの地方交付税の特例加算、地方は臨時財政対策債の発行によりまして、国と地方が折半をして補填してきております。
 地方財政の健全化のためには、本来的には臨時財政対策債になるべく頼らない財務体質を確立することが重要と考えております。このため、地方税などの歳入の増加に努めるとともに、効率的な行政運営を行うことにより財源不足を縮小し、臨時財政対策債の発行抑制に努めてまいりたいと思います。その上で、地方交付税についても、地方財政が巨額の財源不足を抱えていることから、今後とも、交付税率の見直しなど制度的な対応の議論を行い、先ほど先生からお話がありましたが、少しでも地元の負担が、地方の負担が少なくなるように努力してまいりたいと思います。

#72
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 もうそれ以上の答弁、なかなか出ないかなというふうに思うんですけど、これも、私も三人の大臣の方にこれは廃止すべきだということを申し上げてまいりました。課題があるということは同じ共通認識もあるというふうに思いますので、是非これに積極的に取り組んでいただきたいとお願い申し上げたいと思います。
 それで、私、今日質疑をしたかったのは、ワクチン接種についてでございます。今日は厚労副大臣もお越しいただきまして、ありがとうございます。
 第三回目の接種ということで、自治体には非常に重たい事務負担というものが課せられている現状なんですけれども、その中で、ちょっといろいろと自治体も判断に迷っているところもありますし、国民の皆さんからもこのワクチン接種そのものに対して様々な疑義、不安の声というものを寄せられているわけでございます。これに対してしっかりと国が判断をして応えなければ、この接種もスムーズに進まないということだと思いますので、是非御答弁お願い申し上げたいと思いますが。
 まず最初に、今回のこの三回目の接種、ブースター接種、これの目的、それから今回の現行のワクチンが今言われているオミクロン株にどれくらい有効だというふうに考えているのか、これに対しての現状の政府の見解をお伺いしたいと思います。

#73
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 新型コロナワクチンのこの三回目の接種につきましては、重症化の予防、発症の予防等の観点から行うこととしたものでございますが、この関連につきまして、オミクロン株の特徴、あるいはそのワクチンの有効性などについて、現時点までに得られている情報を適切にお伝えしていくということは大変重要だと考えております。
 まず、オミクロン株につきましては、国立感染症研究所が現時点での評価、世界各地で今研究等も進められておりますけれども、そうした現在までの知見を文書としてまとめてアップデートして公表しておりますが、それによりますと、もちろん、現時点ではウイルスの性状に関する実験的な評価や疫学的な情報が限られていることですとかいう中で、国内外の発生状況の推移等につきまして十分注視していくことが必要であるという前提になりますが、感染性、あるいはワクチンの効果への影響、重症度等につきまして現時点までに得られている情報を文書の形でまとめて、直近のものでいいますと十二月十六日付けで第四報という形で発表しております。
 この中で、オミクロン株に関する既存のワクチンの効果などにつきましては、現在、専門家や製薬企業などで検証が進められているところではありますけれども、例えばアメリカのファウチ大統領首席医療顧問からは、ファイザー社又はモデルナ社のワクチンを用いて追加接種をすることでオミクロン株に対する効果が十分得られるという公表がされており、また、英国の健康安全保障庁からは、ファイザー社ワクチンの追加接種二週間後の発症予防効果は七五%程度であったという発表もされております。我が国の国立感染症研究所におきましては、先ほど申し上げた評価の中で、この英国健康安全保障庁の報告を引用する形でワクチンの効果等に関する記載を示しているところでございまして、こうした現在進んでいる、得られている知見に基づきまして追加接種を決めているという状況でございます。

#74
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。丁寧な御答弁ありがとうございます。
 それで、もうこれ、そもそもこの二回のワクチンを接種すれば重症化予防できるんだと。それはかなりの長期間にわたってこの効果は持続するんだという見解がございました。いまだにこびナビ、厚生労働省さんがもう大好きなこびナビには、この重症化予防効果が六か月時点でも九六・七%保たれていたという報告、これは今でも載っているわけですよね。
 先ほど感染研の話されましたけれども、オミクロン株に関しては、これ肯定的なデータも否定的なデータも両方あると、ファウチさんがそういうふうにおっしゃっているということはよく分かっています。けれども、否定的なものも肯定的なものも出ているんですね。
 で、これ、これから第六波を想定したときに、これデルタ株であるということは考えにくいわけですよね、普通に考えて。だから、多分新株のオミクロン株が優勢になっていくんだろうというふうに思います。ただ、それに対して、本当に効くかどうなのか分からないというものを今一生懸命接種しようとしているわけでしょう。これ本当に正しいのかどうなのかというのは、これなかなか難しい判断ですけれども、この知見をまずしっかりと積み重ねて自治体にも情報提供をしていくということが必要なのではないかというふうに思います。
 第三回目の接種を幾ら急いでやっても、第六波を防げなかったといったら意味がないわけですよ。何のために第三回目の接種をするのか、大変な事務をしてですよ。というのは、これは第六波を防ぐためですよね。そこのところをしっかりとまず持っていただきたいし、その知見のアップデートをして情報公開をしていただき、自治体にもお伝えいただきたいというふうに思います。
 この三回目接種の時期についてなんですけれども、これ原則八か月目、八か月後からにするけれども、自治体の判断で前倒しできるというようなこれ話になっているわけですけれども、これもちょっとよく分からないんですね。これは八か月が原則なんですよね。だけれども、六か月後にできる自治体も出てくるということで、自治体によって色合いが変わってくるわけであります。
 私が懸念しているのは、例えば、ここの自治体は六か月後にできたよと、で、こっちの自治体は八か月後になったよとなったときに、八か月後の自治体がかなり重篤な患者が大量に発生してしまったというようなことも想定されるわけですけれども、これは一義的に国の責任だということで、これよろしいんですよね。その点だけ確認させてください。

#75
○副大臣(佐藤英道君) 新型コロナワクチンの三回目の接種、いわゆる追加接種についてでありますけれども、二回目の接種の完了から原則八か月以降で実施することとしておりましたが、感染防止に万全を期する観点から、できる限り前倒しをするとの政府の方針の下、十二月十七日に八か月以上の経過を待たずに接種を行う対象者の範囲をお示ししたところでございます。
 具体的には、医療従事者等や重症化リスクの高い高齢者施設入所者などについて、接種間隔を二か月前倒しし、六か月間、六か月に短縮するとともに、来年二月以降は、その他の一般の高齢者について、接種間隔を一か月前倒しし、七か月に短縮するとしたところであります。
 御指摘のように、自治体に対しては、こうした対象者の範囲や実施の手順について事務連絡を発出したところでありまして、その内容を周知するとともに、引き続き緊密に連携して接種の着実な実施に万全を期してまいりたいと考えております。

#76
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。これ国の責任でしっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 自治体は様々な判断を迫られていますけれども、やっぱり国の基本的なワクチンの供給がなければ、これ六か月に前倒しするということもできません。ですから、これは国が責任を持ってこの体制を整えるということで、その結果も国がしっかりと責任を負っていくという姿勢を明らかにしていただきたいとお願い申し上げたいと思います。
 このワクチンについては、その接種そのものに対しての不安の声も各自治体には届いているというふうに聞いております。厚生労働省は十二月三日に、これモデルナ社、ファイザー社のワクチン接種後、若い男性で通常より高い頻度で報告されている心筋炎や心膜炎について、重大な副反応というふうに警戒度引き上げました。これまでは因果関係が不明という形で記載されていたわけですけれども、これ重大な副反応があるんだよというふうに、この現行のワクチンに対して記載をするようになったということであります。
 となると、これまで言ってきたリスク、ベネフィットの考量が若干変わってくるんではないかというふうに思いまして、特に若年者の皆さんは重症化しづらいということが言われています。であれば、この重大な副反応が若年者に特に見られるということであれば、このリスクとベネフィットをもう一度考え直す必要があるんではないかというふうに思います。
 このワクチンを接種する方が実はリスクが高いということになりはしないかというふうに懸念をしているわけですけれども、この点についての見解を伺いたいと思います。

#77
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました若年男性における心筋炎、心膜炎に関しましては、委員御指摘のように、十二月三日の厚生科学審議会におきまして評価をされまして、議論の上評価をされまして、添付文書の改訂等が行われたところでございますけれども、詳細なその時点の得られた知見をもっていたしましても、引き続きこの年代に対する接種を行っていくということで、十分、その時点、その時点で得られた副反応等については、専門家の意見を聞きながら検証して進めていくという形でやっているところでございます。

#78
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。
 これ、知見は常にアップデートされるんですね。これまでは重大な副反応ないという話だったんですよ。それが重大な副反応というふうに認められるようになった。つまり、これからも未知のリスクは次々と明らかになってくる可能性というものはございます。ですから、これは丁寧な、そして慎重な御判断を求めたいというふうに思います。
 これから、五歳から十一歳までの接種対象年齢の拡大について、来年二月にこの承認見込みというようなことが報道されているわけです。これは変わらずにこれ進んでいるんですかね。
 例えば、ドイツのワクチン諮問委員会では、既往歴のない五歳から十一歳までの子供に対してワクチン接種の勧奨を行わないという答申を出しました。その判断の理由は、ほとんどが無症候であること、重症、入院、集中治療のリスクが限定されているということ、入手可能なデータが限られることによるまれな副作用のリスクを現在評価できないこととしています。
 こういった判断をした国もありますので、特にこの五歳から十一歳の接種については極めて慎重な御判断をお願い申し上げたいというふうに思いますけれども、済みません、通告ないんですけど、見解だけ聞いていいですか。

#79
○副大臣(佐藤英道君) 御指摘のありました五歳から十一歳までの子供用についてでありますけれども、子供用の新型コロナワクチンにつきましては、十一月十日にファイザー社から薬事申請がなされまして、PMDA、いわゆる医薬品医療機器総合機構において有効性や安全性等の確認が進められている。先月、十一月十五日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会においては、五歳から十一歳までの子供へのワクチンの接種については、ワクチンは子供にも有効であるとの御意見や、また子供は感染したとしても重症しにくいこと、そもそも感染したとしても重症化しにくいこと、そもそも感染者が少ないことといった事情も考慮して慎重に検討する必要があるとの御意見など、様々な御意見があったところでありまして、その効果、リスク等について議論を継続するということになったところであります。
 今後とも、五歳から十一歳までの子供をワクチン接種対象とすることについては、最新の科学的知見も踏まえて丁寧に議論するとともに、自治体に十分な情報提供を行い、連携して取り組んでまいりたいと考えております。

#80
○委員長(平木大作君) 申合せの時間ですので、おまとめください。

#81
○柳ヶ瀬裕文君 はい。
 ありがとうございます。是非慎重な検討をお願い申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。

#82
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 原油価格高騰対策に対する特別交付税措置についてお聞きします。
 地方自治体が原油価格高騰の影響を受けた住民や事業者に助成を行った場合、必要額の二分の一について特別交付税措置を行う、いわゆる福祉灯油の購入や社会福祉施設の暖房費、農林漁業者の燃油の購入等に活用できます。
 総務省前田自治財政局長に聞きます。
 従前から自治体として独自に実施をしているところも少なくありません。この従前からの制度に基づいて助成を行っている自治体に対しても、今年度に発生した経費であれば今回の特別交付税措置の対象になると思いますが、確認をしたいと思います。いかがですか。

#83
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
 地方団体が原油価格の影響を受けている生活者や事業者の方の支援に不安なく取り組めますよう、地方団体が行う原油価格高騰対策に対し、本年度の特別交付税において措置を講じることとしております。
 具体的には、生活困窮者の方に対する灯油購入費等の助成、いわゆる福祉灯油ですとか、社会福祉施設に対します暖房費高騰分の助成など、地方団体が地域の実情に応じてきめ細やかに講じる対策につきまして、従前からの自治体の制度に基づくものを含めまして、幅広く今年度の特別交付税措置の対象にすることとしております。

#84
○伊藤岳君 総務省は地方公共団体にアナウンスしていると言うんですが、現場に聞きますと知らなかったという場合が多いです。早急な、また丁寧な周知徹底を求めたいと思います。
 統計法が定める基幹統計である国交省の建設工事受注動態統計で国交省の指示による調査票の改ざんなどの問題が明らかになり、統計に対する信頼が揺らいでいます。基幹統計は国の政策立案の基となるものです。三年前の厚労省の毎月勤労統計の問題も重大でありましたが、今回の国交省の受注統計の問題では、基幹統計の調査依頼に応えて提出された業者の受注実績の調査票を行政が無断で書き換え、また二重計上を行うという極めて深刻な事態となっています。
 統計法の逐条解説によりますと、統計法第六十条で言う基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者には、基幹統計調査の実施に当たって架空の調査票を捏造する行為、調査票に記入された報告内容を改ざんする行為、基幹統計調査の集計過程においてデータを改ざんする行為が含まれると明記をされています。
 調査票の書換えが国交省の指示で行われていることは極めて重大です。書換えを指示した国交省の文書、事務処理要綱の提出を私求めてまいりましたが、とうとうこの委員会が始まるまでに私の手元には届きませんでした。
 金子総務大臣、この国交省の文書について大臣は確認をしていますか。

#85
○政府参考人(吉開正治郎君) 今先生から御指摘のありました国交省から都道府県に対する指示文書というのは、私ども総務省の方にはまだいただいておりません。

#86
○伊藤岳君 いや、いただいているかどうかじゃなくて、確認していますか、存在を認識していますかということです。

#87
○政府参考人(吉開正治郎君) 報道ではされておりますけれども、私どもその存在についてはまだ確認をしておりません。

#88
○伊藤岳君 これ大変重大な問題だと思うんです、統計法に違反する行為を国が指示している疑惑ですから。統計法を所管する総務省として、確認することは当然だと思います。大臣、省庁間ですぐ確認できるはずです。怠慢だと思いますよ。直ちに確認をしていただきたいと思います。
 委員長、この書換えを指示した国交省の一連の文書を当委員会に提出することを求めたい。是非お取り計らいを願いたいと思います。

#89
○委員長(平木大作君) 後刻理事会において協議いたします。

#90
○伊藤岳君 二〇一八年十二月に発覚した厚労省の毎月勤労統計における不正事案を受けまして、基幹統計についての一斉点検を各府省が行い、総務省が取りまとめています。
 資料をお配りしました。資料の一枚目を御覧をいただきたいと思います。基幹統計の点検及び今後の対応についてという表題で、二〇一九年一月の統計委員会に配付された資料です。
 この下から三行目ですね、一斉点検について、点検方法、各府省が統計幹事を中心に自ら点検を実施し、総務省がその結果を取りまとめとなっています。
 総務省吉開政策統括官に聞きます。
 この一斉点検では、各府省の統計幹事はどのような点検を実施したのでしょうか。さらに、一斉点検の後にも統計委員会による点検、検証の機会があったと思います。なぜ今回の国交省の不正事案を見付けられなかったのでしょうか。

#91
○政府参考人(吉開正治郎君) 今お配りいただいたのは統計委員会からの公表資料でございますけれども、ここにございますとおり、毎月勤労統計の事案と申しますのは調査計画どおりに調査が行われていなかったということでございましたので、各省の統計幹事を中心といたしまして、各省においてその各調査が調査計画上行われているかどうかということを中心に点検を行っていただきました。
 この資料の下から三行目に、このほか、各府省において把握した不適切な事案について報告を求めたということでございますが、結果といたしまして今回問題になっている事案は発見されなかったということで、その経緯については、まずはその国交省の第三者委員会の方で御検証をしていただき、それを統計委員会の方に御報告いただいて更に精査をするということでございます。

#92
○伊藤岳君 金子大臣、今統括官が言われたように、要するに、各府省からの報告を受けるだけに等しかったんですよ。統計の司令塔である総務省統計委員会としての踏み込んだ検証が欠落していた。何より、調査方法の適切さなど、現場の実態が把握されていなかったと思います。
 毎月勤労統計の不正事案というのは、統計委員会も以前から厚労省の統計について問題意識は持っていましたが、二〇一八年十二月十三日の厚労省との打合せの中で統計委員会自身が、全数調査からサンプル調査へ変更したことなど、調査方法の変更とその背景をつかんだことが決定的だったと思います。
 大臣、この反省に立って、五十三の基幹統計全てについて、現時点で改めて再点検、再調査を行うべきではないですか。

#93
○国務大臣(金子恭之君) 失礼しました。
 今回、建設工事受注動態統計調査について公的統計に対する国民の信頼を損ないかねないような事態が生じたことにつきましては、どのような経緯や原因があり、どのような対応が必要となるかなどについて現時点では必ずしも明らかになっておりません。
 このため、今後一か月以内に取りまとめる国土交通省における第三者委員会の報告を受け、統計の専門家による第三者委員会である統計委員会の専門的な知見もいただきながら、政府統計への信頼を取り戻すべくしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

#94
○伊藤岳君 第三者委員会も結構ですが、やっぱり総務省、また統計委員会としてのイニシアチブを発揮していただきたいと思うんです。
 本日、午前中の予算委員会を聞いておりましたら、自民党の山下委員の質問に対して、今回の統計の調査方法、集計方法について、国交省は二〇一〇年一月に国交省内に検討委員会を設置し議論を開始した。同年三月、つまり二〇一〇年三月に結論を得て、必要な準備や手続を行ったと答弁がありました。これは新たな事実経過だと思います。本日の新聞にも同様の報道があります。
 総務省、これまで、八月二十日に国交省から初めて聞いた、八月二十日に初めて聞いたと言ってきましたが、違うじゃないですか。必要な準備や手続とは恐らく統計委員会の手続を指すものではないんですか。いかがですか。

#95
○政府参考人(吉開正治郎君) 今御指摘のありましたその手続と申しますか、それは、国交省の第三者委員会における確認は必要だと思いますけれども、この建設工事受注動態統計調査の推計方法の変更に係るものであるというふうに考えております。したがいまして、これはサンプル調査でございますので、抽出率からどういうふうに逆算して母集団を推計するかとか、あるいはその回収率が必ずしも高くない中でどういうふうに母集団を推計していくかと、そういうような技術的な話だったというふうに承知をしております。
 それと、今回問題になりましたのは、調査票から数か月分の実績を当月分に乗っけて集計するという話でございますので、基本的には異なる事案というふうに認識をしております。

#96
○伊藤岳君 じゃ、今日、予算委員会の答弁、訂正が必要だということですか。明確に言っているんですよ。今回の統計の調査方法、集計方法について、二〇一〇年一月に議論が始まって、同年三月に結論を得て、必要な準備や手続を行ったと答弁しているんです。これ、違うということですか。

#97
○政府参考人(吉開正治郎君) これ、繰り返しになって恐縮でございますけれども、その国交省の第三者委員会の中で御検証いただくべき事項かと思いますが、推計方法の変更に係るものと、この推計ですね、推計方法の変更に係るものと、この集計ですね、集計に係るやり方とはまた違うものであろうと思います。いずれにしても、国交省の方で御確認が必要だと思います。

#98
○伊藤岳君 何か曖昧ですね。もう本当、引き続き究明が必要だと思います。
 金子大臣、大臣は、総務省は八月二十日、国交省から初めて聞いたと答弁していましたが、大臣、それは間違いないですか。

#99
○国務大臣(金子恭之君) おっしゃるとおりです。

#100
○伊藤岳君 仮に八月二十日に初めて聞いたとしましょう。ならば、大臣、聞きますが、その時点から総務省統計委員会として、国交省の受注統計についてどのような調査、点検、検証を行ってきましたか。

#101
○国務大臣(金子恭之君) 国土交通省からの八月二十日の報告は、会計検査院からの指摘を受けて必要な改善を行ったというものであったために、総務省としては特段の対応を行っておりませんでした。
 総務省としては、当時のこういった判断も含め、今後、統計の専門家による第三者委員会である統計委員会において精査してまいりたいと考えております。

#102
○伊藤岳君 対応してこなかったということは、統計委員会にも報告していなかったということですか。

#103
○政府参考人(吉開正治郎君) 今大臣から御答弁申し上げましたとおり、国土交通省から、今後、会計検査院からこういう指摘を受けますという御報告と申しますか、その情報提供があったのは八月二十日でございまして、その中身は、今大臣から御答弁申し上げたとおり、問題点を指摘されたのでもう既に改善をしておりますという中身でございました。私どもとしては、それは改善につながるものであるのであれば特に問題ないというふうに判断いたしまして、統計委員会にも報告はその時点ではいたしておりません。

#104
○伊藤岳君 改善したからよしって、甘いですよ。だから繰り返されるんじゃないですか。
 統計委員会にすら報告していなかった、総務省統計委員会として何ら対応していなかった、もうこれ驚き以外何物でもありません。統計の司令塔である総務省統計委員会として直ちに問題を究明することこそ問われていると思います。
 委員長、国交省の受注統計の調査方法、集計方法の変更の事実経過、総務省及び統計委員会の対応の経過の詳細などをまとめたものを当委員会に提出を求めたいと思います。お取り計らいを願いたいと思います。

#105
○委員長(平木大作君) 後刻理事会において協議いたします。

#106
○伊藤岳君 国交省は、調査票の保管期間は二年間としているそうです。つまり、二週間後には二〇二〇年以前の調査票が破棄されてしまうかもしれない。統計の公正性、真実性に対する国民の信頼を取り戻すためにも、調査票の保存が必要だと思います。
 総務省がイニシアチブを取って、政府間、省庁間で至急調整すべきだと思います。大臣、決意を伺いたい。どうですか。大臣の決意です、大臣。大臣です。

#107
○国務大臣(金子恭之君) ちょっと済みません。
 今回の事案の経緯や原因などについては、今後一か月以内に国土交通省において第三者委員会で取りまとめると承知しております。その報告を受けて、統計の専門家による第三者委員会でございます統計委員会において精査を行ってまいります。

#108
○委員長(平木大作君) 時間ですので、おまとめください。

#109
○伊藤岳君 はい。
 時間がないのでやめますが、問うたことに答えていないんですよ。調査票が破棄されないようにイニシアチブを発揮してほしいと改めて強く求めます。
 総務委員会としての集中審議を行うことも求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

#110
○委員長(平木大作君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#111
○伊藤岳君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等改正案に対する反対討論を行います。
 今回の地方交付税法の改正は、当初予算における所得税等の国税収入見込みを超える税収が生じたため増額となった地方交付税四兆二千七百六十一億円の措置を行うものです。
 年度途中に増額となった地方交付税はその全額を地方自治体に交付するというのが地方交付税法の趣旨であります。ところが、本法案によって二一年度分として地方に追加交付するのは政府の経済対策に伴う地方負担分に対応するものにとどまり、調整額の復活分を含めても四千七百億円にすぎません。
 残りの三兆八千億円のうち、臨時財政対策債の償還分一兆五千億円、交付税特別会計借入金への償還分八千五百億円を充てていますが、これらを除いた一兆二千六百五十一億円に上る額を来年度、二〇二二年度の地方交付税に繰り越しています。これは法律の趣旨に反するやり方であり、認められません。年度途中で生じた増額分は全額地方自治体に交付することを強く求めたいと思います。
 政府の経済対策は、コロナで困窮する国民への支援は極めて不十分です。コロナ禍で脆弱さが浮き彫りになった保健所など、地域の公衆衛生体制や医療体制を復元し、拡充していくことは急務です。社会保障関係費の自然増分を十分に反映するなど、対策を緊急に取るべきです。
 以上で反対討論といたします。

#112
○委員長(平木大作君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#113
○委員長(平木大作君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#114
○委員長(平木大作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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