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2021/10/12 第205回国会 参議院 第205回国会 参議院 本会議 第3号 令和3年10月12日
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2021/10/12 第205回国会 参議院

第205回国会 参議院 本会議 第3号 令和3年10月12日

#1
令和三年十月十二日(火曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第三号
  令和三年十月十二日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の演説に関する件(第二日)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────

#2
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の演説に関する件(第二日)
 去る八日の国務大臣の演説に対し、これより順次質疑を許します。福山哲郎さん。
   〔福山哲郎君登壇、拍手〕

#3
○福山哲郎君 立憲民主党の福山哲郎です。
 会派を代表して、岸田総理に質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々、御家族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。また、闘病中の方々にお見舞いを申し上げます。
 まずは、岸田総理、第百代日本国内閣総理大臣御就任おめでとうございます。
 国民の皆さん、来週の火曜日から衆議院の解散・総選挙が始まります。この総選挙は、多くの選挙区で十数年ぶりに与野党が一騎打ちの構図で有権者に政権を選択していただく選挙になりました。
 既に立憲民主党は政権公約「#政権取ってこれをやる」を第十弾まで発表しました。岸田総理の所信表明に対して、立憲民主党の政権公約も御紹介しながら質問をさせていただきます。
 昨日の答弁では、検討中とか近日中にとかいう答弁が多くありました。今日は具体的に答弁いただきたいと思います。
 久方ぶりの保守本流、宏池会内閣の誕生に、安倍、菅政権と続いた、コロナ対策で機能しない政府、そんたく、改ざんの政治、国会での虚偽答弁、政治と金を始めとする逮捕者の続出など、まさに民主主義の危機ともいうべき状況を、岸田総理なら一掃してくれるのではないかという期待を持たれた国民も多かったことでしょう。
 しかしながら、早くも雲行きが怪しくなりました。
 まずは、なぜ予算委員会を開かないのでしょうか。
 コロナ対策を始め岸田内閣はどんな政策を進めようとしているのか、丁寧に説明をするはずだったのではありませんか。今回新入閣された閣僚の皆さんが、どんな考えをお持ちで、どういう方なのか、何も分かりません。申し訳ありませんが、正直、お顔と名前が一致しない方もいらっしゃいます。
 総理は、岸田にお任せいただけるかどうかの選挙だと言われますが、何もまだ食べさせてもらっていないのに、お店の前のショーウインドーだけを見て、高いお金を払ってくださいということですか。二〇一七年、国会開会要求を無視し、臨時国会を開いたと思ったら冒頭で解散した安倍元総理のやり方と同じではありませんか。お答えください。
 いきなりの審議拒否に断固抗議します。身内の総裁選挙は緊急事態宣言下で約一か月、国会審議は僅か三日間ですか。国民や国会をばかにしないでください。国会から逃げないでください。私たちは夜中でも委員会を開催するべきだと言っています。是非、予算委員会やりましょう。お答えください。
 早速、鈴木財務大臣は、森友学園問題は調査しない、松野官房長官は、日本学術会議問題で任命拒否の六人はやはり任命しないなどと発言しています。
 総理、自死された赤木さんの御夫人の手紙を読まれたのなら、再調査を約束されたらどうですか。公判中などとは全く理由になりません。
 また、日本学術会議の六人が任命を拒否された理由は何ですか。菅前総理からは明確な説明はありませんでした。岸田総理、教えてください。立憲民主党は、政権を担わせていただければ、初めての閣議で即座に六人の任命することをお約束します。
 安倍、菅政権では、政治と金にまつわる不祥事が頻繁に発生して、説明責任を果たさず逃げ回る政治家が、逮捕者も含めて何人も現れました。今回、自民党の幹事長に就任された甘利幹事長もそのお一人です。
 総理は、総裁選を通じて、政治と金の問題については丁寧に説明し、透明性を確保しますと訴えました。所信において政治と金について言及がなかったのはなぜでしょうか。お答えください。
 残念ながら、甘利幹事長に政治と金の疑惑が再燃しています。私たちは政倫審への出席を求めています。自民党総裁として国会での説明を指示すべきです。いかがですか。
 総理、所信について、少し驚いて、あきれた箇所があります。
 総理は、マクロ経済運営について、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努めるとされました。アベノミクスの三本の矢と全く変わりません。
 また、成長と分配の好循環という言葉も、安倍政権下の二〇一六年に閣議決定をされたニッポン一億総活躍プランの中に、成長か分配か、どちらを重視するのかという長年の論争に終止符を打ち、成長と分配の好循環をつくり上げると書かれています。総理が所信で表明された成長か分配かという不毛な議論から脱却し、成長も分配もを実現する、ほとんど同じじゃないですか。まるでコピペと感じるのは私だけではないと思います。
 どこが新しい資本主義なのでしょうか。新しい資本主義はアベノミクスの焼き直しにすぎないのですか。お答えください。
 加えて、総裁選挙で強く主張された令和版所得倍増計画はどこへ行ってしまったのでしょう。所信には全く見られませんでした。金融所得課税強化の旗も早速下ろされましたよね。早くも党内若しくは官僚からの圧力で取り下げたのでしょうか。失礼ながら、いきなりぶれ過ぎではないですか。お答えください。
 また、新しい資本主義実現会議は、いつから、どんなメンバーで、何を議論するのでしょうか。ここが分からないと総選挙の争点にもなりません。
 総理、これで安倍、菅政権と何が変わったというのでしょうか。安倍、菅政権の負の部分を必死に守り、またもや何も説明しないということでしょうか。それでは結局、自民党は変わらないし、変われないと言わざるを得ません。
 さて、最重点課題の新型コロナ感染症対策について伺います。
 この間、日々必死で新型コロナ感染症と闘っておられる医療、介護、保健従事者に心から感謝を申し上げます。
 この一年半、自公政権の新型コロナ対策は、当初から後手後手の対応でした。アベノマスク、突然の学校一斉休校、検査が増えなかったこと、GoToキャンペーン、ワクチンの調達の遅れ、そして病床は増えませんでした。
 科学よりも政治的思惑を優先した対応が続きました。結果として、約一万七千人を超える方が亡くなり、延べ約百七十万人の方が入院をしました。
 第五波における自宅療養者の急増は、政府の病床確保の対策が進まず、感染爆発に対応できなかったことが原因です。冬場に向けて、また第六波に備えて病床等の確保を着実に進めていくべきです。
 総理は所信で、最悪の事態を想定してと言われています。最悪の事態とはどういった状態なのか、どの程度の病床数を用意するおつもりか、総理の見解を具体的に伺います。
 第五波の自宅療養者はピーク時に全国で何と十三万五千人を超え、その中には入院したくても入院できずに亡くなられた方々が多数いらっしゃいました。八月の一か月間、全国で二百人を超える方が自宅や高齢者施設で病死されました。
 国民皆保険の日本において、治療を受けることなく多くの方が自宅療養中にお亡くなりになったという事実について、総理はどのように受け止め、原因を分析しているのか、お伺いします。
 日本では、全国民の約六三%が二回のワクチン接種を受けている状況です。国民が知りたいのは、十二月以降のワクチン接種のグランドデザインではないでしょうか。今後の追加接種の方針、実施時期についてどのような姿を描いているのか、明確に説明を求めます。
 一方、ゲームチェンジャーになるとの呼び声も高い経口タイプのコロナ治療薬の開発が進んでいます。製造販売が始まれば世界各国で取り合いになり、需給が逼迫する可能性は極めて高いと思われます。
 当然、政府においても治療薬確保に向けた交渉は既に開始しているものと思いますが、今後の第六波に向けて、一体どの大臣が、どのような責任で、どれだけの量の治療薬を確保していくのか、見通しも含め、総理にお伺いをします。
 また、健康危機管理庁構想はどこへ行ってしまったのでしょうか。所信からは見当たりません。お答えください。
 新宿都庁下で食料品配布を行っているボランティアグループもやいによれば、九月の二十六日には過去最多の三百九十四人が来られたとのことです。昨年四月には百人でしたので、長引くコロナで生活困窮者に大きなダメージが積み重なっていることは明らかです。相談件数は三倍以上。非正規の女性、一人親世帯など、現状の生活が厳しく、苦しんでいる人がたくさんおられます。
 緊急小口資金等の特例貸付けは、全国で二百九十万件、支給決定額も約一兆二千億円。雇用調整助成金は、申請件数が全国で四百八十万件超、支給決定額も四兆五千億円超となっています。失業給付の受給者数は、今年八月は約四十九万人に増加しています。日本社会はコロナで壊れかかっています。これらの支援の期限が切れると、今後、より生活困窮者が増加するおそれがあります。
 雇用調整金についての特例は十二月以降はどうなるのでしょうか。特例を打ち切るのかどうか、どう支援をしていくのか、お答えください。
 新型コロナ生活困窮者自立支援金についても、対象は特例貸付けを借り切った人、支援金は三か月を想定されていますが、三か月後はどうするのでしょうか、お答えください。
 低所得者への住宅支援として家賃補助は有効です。立憲民主党は、政権公約に住宅政策を掲げました。低所得者世帯を対象に家賃を補助する公的な住宅手当を創設するとともに、空き家を借り上げたみなし公営住宅の整備、一人暮らしの学生への家賃補助制度の創設をしていきたいと思います。
 低所得の子育て世帯の生活は、依然として厳しい状況が続いています。既に貯金を使い果たし、食料も十分に買えない、受験料が用意できず受験や進学を諦める子供が出てきています。子供、女性の自殺も増加しています。
 総理、所信にあったように、一刻も早く子育て世帯生活支援特別給付金の再支給を行うべきです。総理の見解をお伺いします。
 持続化給付金の再支給の問題についてお伺いします。
 六月、与党は国会を閉じてしまい、補正予算も組まず、国民生活、事業者の厳しさを放置してきました。
 人流の抑制の影響を受ける飲食業や宿泊業、観光業などは売上高などで大打撃を被っています。今後、休廃業や倒産の懸念があります。飲食店同士の協力金格差、分断も広がっています。また、協力金の対象にならなかったたくさんの業種の皆さんが苦しんでいます。
 私の地元の京都市中央卸売市場は日本で最も歴史ある市場であり、京都の食文化を支えてきました。その中の水産仲卸業者が危機に陥っています。旅館や料亭、飲食店を専門に卸す仲卸業者の中には、売上げが九割減も珍しくありません。現状は政府の無担保融資でしのいでいますが、返済が本格化すれば、廃業を迫られる可能性も高くなります。旅館やホテルも稼働率二割から三割が続き、経営難に陥っています。協力金はありません。この間、自粛や休業に対して、圧倒的に補償が足りません。
 公共交通、スポーツ業界、ライブハウス、エンターテインメント業界、文化芸術分野、数え上げれば切りがないほど多くの業種が苦しんでいます。
 立憲民主党は、かねてより持続化給付金の必要性を指摘し続けており、七兆円規模の新しい持続化給付金を求めてきました。給付要件を緩和し給付対象を拡大する、事業規模に応じた加算措置を検討するといった内容です。
 総理は所信で、地域、業種を限定しない形で事業規模に応じた給付金を支給と言われています。これまで政府は全く相手にしませんでした。持続化給付金再給付の必要性、及び総理は、いつ、どのぐらいの規模でやるつもりなのか、具体的内容について、総理の明快な答弁を求めます。検討しますとか、指示しましたという答弁は要りません。
 さて、もう一度アベノミクスについて伺います。
 ファクトで見ると、二〇一二年と比べ貯蓄ゼロ世帯が二十代、三十代で二倍近くに増えています。一方、一億円以上の金融資産を保有する世帯は二〇一一年に比べ世帯数で一・六倍、資産額で一・八倍まで増えています。まさに格差の拡大と貧困が進んでいます。総理、これでも金融所得課税強化はやらないのですか。なぜぶれたのですか。
 そして、実質賃金は、二〇一二年を一〇〇として二〇一九年に九五・六まで下がり続けています。そして、二度の消費増税が追い打ちを掛けて一〇%近く世帯消費が減っています。潜在成長率も二〇二〇年には何とマイナスです。非正規雇用の拡大も大きく影を落としています。アベノミクスからの転換が急務です。
 総理は所信で、新自由主義的な政策については、深刻な分断を生んだ弊害とおっしゃいましたが、こうしたファクトについて、アベノミクスによる弊害であるとお認めになりますか。そして、総理の言う深刻な分断に対して具体的に何をされるのか、お答えください。
 立憲民主党は、国内消費を回復させ、一人一人の国民に少しでも豊かさを感じていただくために、みんなを幸せにする経済政策として大胆な対策を実施します。
 第一に、低所得の皆さんに対する十二万円の特別給付金を支給し、家計を支え、消費する購買力を高めます。第二は、一般的な給与所得者で収入一千万程度の中間層までは実質免除となる水準で、一年間の時限措置として所得税の減税を行います。もちろん、ある水準で税引き後所得に逆転現象が生じることがないよう免除額に傾斜を付けますが、超富裕層は対象に含めません。第三に、国民に消費行動を促すために、そして元気になってもらうために、税率五%への時限的な消費減税を目指します。
 これらの三点の政策をハイブリッドに組み合わせ、実施していきたいと考えます。総選挙で強く訴えていくつもりです。
 若い世代における格差の拡大と固定化は、社会全体の活力にとっても大変深刻な影響を及ぼします。若者の未来を創る政策プランとして、国公立大学の授業料を半額に引き下げ、私立大学生の給付型奨学金の大幅拡充、ヤングケアラーの早期発見と支援体制の構築を掲げています。また、中小企業に配慮した上での同一価値同一労働賃金の法制化、希望すれば正規雇用で働ける社会の実現を目指します。
 子供の政策についても、出産育児一時金の引上げ、出産費用の無償化、児童手当の所得制限撤廃を高校卒業年次まで拡大、義務教育の学校給食無償化などを実現するべく、予算配分を倍増まで強化する決意です。
 一方、国内では台風や豪雨の発生、世界でも熱波による山火事、干ばつ、豪雨による洪水など、深刻な気象災害が人々の命や生活を脅かしています。まさに気候危機です。
 私は、当選以来、気候変動政策に取り組んできました。この国ほど、これほど頻発している気象災害とCO2の削減を関連付けて語らない国はないのではないでしょうか。歴代の自民党政権は気候変動対策に極めて消極的でした。先週の国連人権理事会では、クリーンで健康的で持続可能な環境は人権とする決議が四十三対ゼロで初めて採択されました。残念ながら四か国が棄権をしました。ロシア、インド、中国、そして日本でした。総理、なぜですか。お答えください。
 今月末のCOP26では、その削減目標引上げが最も重要なテーマとなっています。総理はCOP26にどのように臨むつもりですか。将来世代への責任を持ち、より野心的な削減目標を据えるべきと考えます。二〇三〇年目標を引き上げる意欲はあるのでしょうか。総理に伺います。
 IPCCの一・五度特別報告書では、石炭は二〇五〇年にほぼゼロにする必要性が迫られており、菅前総理は所信で、石炭火力政策の抜本的に転換をするとおっしゃいました。これは、河野前大臣や小泉前大臣が積極的だったからだと考えます。岸田総理の所信では、気候変動も石炭火力も具体的な言及がありません。明らかな後退です。これも電力業界寄りと言われている甘利幹事長や高市政調会長への配慮でしょうか。
 未来に対して責任を果たすために、一日も早く脱石炭にかじを切るべきだと考えます。総理の認識を伺います。なぜ、河野太郎さんや小泉進次郎さんを要職に起用して挙党一致の体制をつくらなかったのかもお答えください。
 立憲民主党の政権公約では、原発に依存しないカーボンニュートラルを実施することをうたっています。気候変動対策として、二〇三〇年までに温室効果ガスの排出を二〇一三年比として五五%以上削減します。原子力発電所の新増設は認めず、使用済核燃料の扱い、立地地域への支援、雇用の公正な移行、廃炉により電力会社に生じる損失の補填、技術者、研究者の育成など、具体的で不可逆的な方針を速やかに確立し、国の監督と責任の下で廃炉を着実に進めます。それぞれ長く厳しい闘いですが、やり切る覚悟です。
 立憲民主党は、綱領においてジェンダー平等の確立もうたっています。政権公約として選択的夫婦別姓や性犯罪刑法等の改正など、女性の生きづらさを解消する政策を進め、性暴力被害者支援や生理の貧困対策等を掲げています。もちろん、介護や保育など圧倒的に女性の比率が高い職種において、待遇を底上げして正規雇用化を進めていきます。
 また、党としては、議員、候補者、党職員の女性比率が二〇三〇年までのできるだけ早い時期に少なくとも三割を超えるように取り組んでいきたいと思います。
 選択的夫婦別姓制度は、あくまで選択的に夫婦や家族の在り方の多様性を認める制度です。
 総理に伺います。選択夫婦別姓に賛成ですか、反対ですか。総理は総裁選で議論しなければならないと言われています。一体、自民党は何年議論すれば気が済むのでしょうか。法制審議会が初めて答申を出したのが四半世紀前です。一九九六年です。明確にお答えください。これも所信での言及はありませんでした。反対を表明されている高市政調会長の影響でしょうか。
 総理は所信で、多様性が尊重される社会を目指すと言いながら、実は、あの例示の中に性自認の話やLGBTなどに全く触れられていません。明らかに排除の論理が裏に隠れています。違和感を抱かざるを得ません。
 G7で性的指向や性自認による差別を禁止する法制度を整備していないのは、何と日本だけです。前国会では、オリパラ開催国でありながら、自民党内での合意がまとまらず、LGBT理解増進法は潰されました。性的指向や性自認を理由とした差別の禁止に対する岸田総理の見解を伺います。
 報道によると、先日、同性婚の実現を求めて永田町にも足を運ばれていたある女性ががんで亡くなりました。この方は、一昨年十二月の院内集会で、この命の話はどうか急いで決めてください、私が死ぬ前にどうか頼みますと言われていたそうです。今も生活上の困難を抱えながら同性婚の裁判を闘われている原告の方々がいらっしゃいます。
 総理は、一度でも同性婚やLGBT平等法を求める集会に出席されて、当事者の話を聞かれたことがありますか。岸田総理、同性婚を実現されるおつもりがあるのですか。お伺いします。
 選択的夫婦別姓も、LGBT平等法も、同性婚も、自民党政権では何年掛かっても実現しません。実現への最短距離は選挙で私たちが勝利することだ、そう私は確信をしています。
 今年三月、名古屋出入国在留管理局でウィシュマ・サンダマリさんが亡くなりました。再発防止には国会等第三者による検証が必要であり、全ての情報が公開されることが不可欠です。
 これまで何度もビデオの全面開示を求めてきましたが、政府は保安上の理由といって拒み続けてきました。ビデオを開示するべきです。総理の見解をお伺いします。真相究明を行って初めて入管改革の第一歩は始まります。
 立憲民主党は、難民申請者や認定者等の保護を図る観点から、現行制度の抜本的な見直しを行います。総理は入管行政の抜本的見直しをするおつもりがありますか。お答えください。
 人権侵害を受けた人を救済する人権機関の創設が急務です。最近では、インターネット上の誹謗中傷で自ら命を絶つという本当に耐え難い事案も出ています。我々は、インターネット上の誹謗中傷を含むあらゆる差別の解消を目指すとともに、差別に対応するため、国内人権機関を設置すべきとの立場です。国連からも二十年来求められています。幅広い市民が独立機関の公正な手続を利用できるようになり、差別のない社会に近づいていく第一歩になります。総理の見解をお聞きします。
 外交・安全保障について伺います。
 尖閣諸島周辺では、中国が接続水域に連日公船を航行させ、挑発行為をエスカレートさせています。海上保安庁並びに連日の警戒監視等の任務に当たっている自衛隊の皆様に心から敬意を表します。中国のこのような行為を抑制していくために、どのような外交努力をされるつもりでしょうか。また、先般の日中電話首脳会談では尖閣周辺の緊張関係に強い懸念は示されたのでしょうか。お答えください。
 安倍、菅両総理は、拉致問題について、これを政権の最重要課題とし、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との条件なしの対話を提案してきましたが、相手からは何の反応もなく、実現しませんでした。所信でもほぼ同じ表現になっています。岸田総理は、なぜさきの二人の総理は北朝鮮との首脳会談を実現できなかったとお考えですか。お答えください。
 また、一刻も早い拉致被害者の帰国に向けて、総理は具体的にどのようなアプローチをされるのか、お聞かせください。
 今月十九日は、日ソ共同宣言調印から六十五周年に当たります。安倍元総理は、プーチン大統領と二十七回もの首脳会談を重ね、日ソ共同宣言を基礎に平和条約を加速させるというシンガポール合意を確認しました。言わば二島先行返還を実現するという姿勢を示し、事実上、領土交渉を一九五六年まで戻すことになりました。長年の東京宣言を始めとする先人の日本外交の成果を消失させることになったのではないですか。その間、日本政府からは、日本固有の領土と公に発言することを控えるような状態が続きました。
 昨年、ロシアは領土の割譲を禁止する憲法改正を行うなど、領土問題は全く進展しないどころか、実は行き詰まっているのではないでしょうか。改めて、北方領土は日本固有の領土だという立場で交渉を再構築するべきではないでしょうか。総理には、北方領土は日本固有の領土であると明言をいただいた上で、どのようなアプローチで交渉に臨むのか、お答えいただきたいと思います。
 政府は、イージス・アショアについて、導入はどうしても必要だと何度も説明してきました。しかし、突然配備を断念し、代わって敵基地攻撃能力の保有と言い出しました。場当たり的と言わざるを得ません。
 我が国は、日本国憲法の下、専守防衛に徹し、敵基地攻撃は法理的には可能だが保有しない、また、日米安保条約の下、自衛隊は盾の役割を、在日米軍は矛の役割を担い、他国の領域内を攻撃する能力は整備してきませんでした。歴代自民党政権です。また、近年、ミサイルは移動式発射台や潜水艦から発射され、発射寸前のミサイルをたたくことは非常に困難で、コストも高額となり、現実的ではありません。先制攻撃とみなされるおそれもあります。外交・安全保障への総合的な影響など、丁寧な議論が必要です。敵基地攻撃能力の保有について、総理自身の見解をお答えください。
 来年、沖縄は日本復帰五十年を迎えます。
 大浦湾で大規模な軟弱地盤があることが見付かりました。改良のための工期は最低でも十二年、工事費も政府の試算で九千三百億円、沖縄県では、最大二兆五千五百億円まで膨れ上がります。SACO合意から二十年以上が経過をしました。アメリカの会計検査院の報告書や米国の戦略国際問題研究所からもその完成に疑問符が付き始めています。
 沖縄の民意をしっかり受け止め、一旦工事を停止し、抑止力を維持しつつ、辺野古移設以外のほかのオプションはないのか、日本から基地の在り方の見直しをアメリカに提案するべきではないでしょうか。総理の見解を伺います。
 立憲民主党は、健全な日米同盟を基軸とした現実的な外交・安全保障政策を展開するつもりです。外交は、与野党でいたずらに違いを強調することは国益を損ないます。継続を旨とする中で、専守防衛に徹しつつ、尖閣防衛のための法整備を進めます。核軍縮、平和構築に積極的に貢献し、核兵器禁止条約締約国会合へのオブザーバー参加を目指していきます。
 被爆地広島出身の総理として、核兵器のない世界に向けて何をされるおつもりか、お答えください。核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を検討されることはありますか。お答えください。
 財務省の赤木さんも、スリランカのウィシュマさんも、そして新型コロナで亡くなった我が党の羽田雄一郎さんを含む約一万七千人の方々も、みんなそれぞれに人生がありました。コロナ禍で職を奪われた皆さんも、廃業に追い込まれた皆さんも、機能しない政府に振り回されてきました。政府・自民党には厳しく結果責任が求められています。総裁選を総選挙前にばたばたとやったからといって、この十年の安倍、菅政権の暗黒の政治が消えるわけではありません。
 岸田総理自身が所信で、明けない夜はありませんと言われました。ということは今、日本は真っ暗だということですよね。そんたくだ、改ざんだ、虚偽答弁などが横行した窮屈な生きづらい政治から、いよいよみんなで支え合う真っ当な政治に変えていこうではありませんか。政治の景色を少し明るくしませんか。
 国民の皆さん、私たちは本気で日本の政治を変えたいと思います。そして、変えるのは私たち政治家ではありません。一人一人の国民の力です。もうすぐ総選挙です。共に変えていきましょう。立憲民主党には、国民の皆さん、あなたの力が必要です。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

#4
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 福山哲郎議員の御質問にお答えいたします。
 まず、臨時会召集要求への対応及び予算委員会の開催についてお尋ねがありました。
 内閣の権能は、憲法上、臨時会の召集を決定することであり、こうしたことも踏まえ、菅前内閣においては、国会のことでもあるので与党とも相談しながら臨時会召集要求への対応を検討し、政府として十月四日に臨時国会を召集する旨、閣議決定したものと承知をしております。その上で、召集された臨時国会の会期や議事については国会においてお決めになるものと承知をしております。
 いずれにしましても、今国会においては、所信表明演説を行った上で、代表質問の機会を通じて政権の考え方を国民の皆さんにしっかり説明させていただいているところであります。
 森友学園問題の再調査等についてお尋ねがありました。
 近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったことは誠に悲しい話であり、残された御遺族のお気持ちを思うと言葉もなく、静かに、そして謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
 森友学園問題については、財務省において捜査当局の協力も得て事実を徹底的に調査し、自らの非を認めた調査報告、取りまとめております。また、会計検査院も二度にわたる検査報告を国会に提出をしています。さらに、第三者である検察の捜査も行われ、結論が出ているものと承知をしています。
 その上で、本件については民事訴訟において法的プロセスに委ねられており、この裁判の過程において、裁判所の訴訟指揮に従いつつ、丁寧に対応するよう財務省に対して私から指示を行ったところです。
 また、これまでも国会において様々なお尋ねに対し説明を行ってきたところと承知をしており、今後も必要に応じてしっかり説明をしてまいります。
 大事なことは、今後、行政においてこうした国民の疑惑を招くような事態を二度と起こさないことであります。今後も、国民の信頼に応えるために、公文書管理法に基づき文書管理を徹底してまいります。
 昨年十月の日本学術会議の会員の任命については、日本学術会議法に沿って、学術会議に求められる役割等も踏まえて、任命権者である当時の内閣総理大臣が判断を行ったものであると承知をしております。
 また、会員の任命は、一般の公務員の場合も同様でありますが、その理由については、人事に関することでありますので、お答えを差し控えております。
 所信表明演説で政治と金の問題への言及がない理由についてお尋ねがありました。
 所信表明演説では、新型コロナ対応、新しい資本主義、外交・安全保障、この三つを軸に、国民の皆さんとともに新しい時代を切り開いていくための方向性を示し、その決意を述べました。
 また、政治と金に直接言及してはおりませんが、政治は、政治家は、その責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正すものであると考えており、こうしたことを前提に、国民の声を真摯に受け止め、形にする、信頼と共感を得られる政治が必要であると述べたところであります。
 政治倫理審査会で説明を求めるかどうかは国会においてお決めになることであり、私から申し上げることは控えさせていただきます。
 新しい資本主義等についてお尋ねがありました。
 アベノミクスは、デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大しました。
 今後とも、最大の目標であるデフレからの脱却に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進、努めてまいります。その上で、成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現を目指してまいります。
 成長なくして分配なし。同時に、分配なくして次の成長もなしであります。成長の果実をしっかりと分配することで初めて次の成長が実現いたします。
 総裁選で掲げた令和版所得倍増は、一部ではなくして、広く、多くの皆さんの所得を全体として引き上げるという私の経済政策の基本的な方向性について申し上げたものです。
 所信表明演説でも述べたとおり、働く人への分配機能の強化や、看護、介護、保育などの現場で働いている方々の収入の増加などに取り組んでまいります。
 金融所得課税の見直しについては、成長と分配の好循環を実現するための様々な分配政策の選択肢の一つとして掲げてまいりました。分配政策としては様々な政策を考えております。その優先順位が重要であると考えています。分配政策としては、賃上げに向けた税制の強化、そして下請対策の強化など、まずやるべきことがあると考えております。
 いずれにせよ、今後の税制の在り方については、国民の様々な御意見を踏まえ、政府や与党の税制調査会等の場で御議論いただきたいと考えております。
 また、新しい資本主義のビジョンの具体化を図るため、新しい資本主義実現会議、実現会議、創設をいたします。会議のメンバー、開始時期について今検討中ですが、速やかに会議自体を開催したいと考えております。
 在宅療養者への対応等についてお尋ねがありました。
 九月初めには感染の急拡大によって自宅療養者が十三万人を超え、多くの方々が不安を抱える事態となりました。そうした事態を起こさせないことが私の務めだと考えています。
 そのため、過去の感染拡大の経験を教訓に、徹底的に安心確保に取り組むこととしております。
 最悪の事態を想定し、病床と医療人材の確保、在宅療養者に対する対策など、対応策の全体像を早急に国民にお示しできるよう三大臣に指示を出したところです。近日中に、どのような事態を想定するのかや、公的病院の専用病床化等を含めた病床確保策の全体像、骨格を指示いたします。
 そして、新型コロナのワクチン追加接種と治療薬の確保及び健康危機管理の司令塔機能についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス、失礼、新型コロナワクチンの三回目の接種については、早ければ本年十二月から開始することを想定してしっかりと準備を進め、円滑な実施に万全を期してまいります。
 自宅で使える飲み薬はコロナ対策の大きな決め手です。政府としては、厚生労働大臣が中心になって、国産の経口治療薬の研究開発などを積極的に支援するとともに、国民の安全、安心を確保できるよう、経口治療薬の確保に最大限取り組んでまいります。
 私は、コロナとの闘いの中で、司令塔機能の強化が必要だと申し上げてきました。将来の危機管理のためにも取り組まなければならない課題です。
 足下のコロナ対応に万全を期しつつ、同時に、各大臣の役割分担も含め、これまでの対応を徹底的に分析し、国と地方の関係も含めて何がボトルネックだったのか、これを検証し、危機管理における行政の在り方を検討してまいります。我が国の危機管理の抜本的な強化を図っていきたいと考えています。
 雇用維持そして生活困窮者支援についてお尋ねがありました。
 新型コロナから国民の暮らしを守り抜く、このことを最優先に、雇用調整助成金の特例措置、生活困窮者自立支援金の支給や緊急小口資金等の特例貸付け、子育て世帯生活支援特別給付金の支給などの支援を行ってまいりましたが、今後も新型コロナ対応は喫緊かつ最優先の課題であり、引き続き、先の見通しが立つように雇用、生活支援、取り組んでいく必要があると考えます。
 新型コロナで大きな影響を受ける方々を支援するため、総合的かつ大胆な経済対策を策定します。総選挙後、速やかに決定して補正予算、提出をいたします。そして、補正予算成立までの間も雇用、暮らしを守るための支援に万全を期していくとともに、必要な対策は新型コロナ予備費などを柔軟に活用してまいります。
 そして、持続化給付金の再給付についてお尋ねがありました。
 新型コロナに対応する中で、影響を受けた事業者に対する支援に万全を期すことは喫緊の課題であると認識をしています。
 このため、大きな影響を受ける事業者に対し、地域、業種を限定しない形で事業規模に応じた給付金、支給いたします。先日の閣議で指示をいたしました新たな経済対策の中に盛り込んでまいります。
 そして、金融所得課税の強化と岸田政権の経済政策についてお尋ねがありました。
 金融所得課税の見直しについては、成長と分配の好循環を実現するための様々な分配政策の選択肢の一つとして掲げてまいりました。分配政策として、賃上げに向けた税制の強化、下請対策の強化など、まずやるべきことがあると考えております。
 いずれにせよ、この税制については、国民の皆さんの中で、あるいは政府・与党の税制調査会の中で御議論をいただきたいと考えております。
 また、アベノミクスは、六重苦と言われた旧民主党政権の経済苦境から脱し、デフレでない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大いたしました。国民みんなの稼ぎである総雇用者所得も増加いたしました。このように、我が国の経済の成長、体質強化に大きな役割を果たしました。
 今後とも、最大の目標であるデフレからの脱却に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして成長戦略の推進に努めてまいります。
 その上で、世界において一九八〇年代から新自由主義的な政策が進められ、それに伴って格差の拡大が指摘をされ、この格差の拡大にしっかり目を向けて、成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現、これを目指してまいります。成長の果実をしっかりと分配することで初めて次の成長が実現します。成長も分配も実現するために、あらゆる政策を総動員してまいります。
 国連人権理事会における決議及びCOP26についてお尋ねがありました。
 本決議におけるクリーンで健康的で持続可能な環境に対する人権、この概念は、その意味するところが明確でないため、我が国は棄権をいたしました。
 いずれにせよ、我が国も御指摘の決議が目指す持続可能な環境づくりを重視しており、その実現に向けて我が国の知見や技術を生かした国際貢献を引き続き積極的に行ってまいります。
 次に、COP26についてですが、我が国は、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けた取組を強力に推進し、パリ協定の目標である脱炭素社会の実現に向けて国際社会を主導する覚悟です。
 このため、我が国は、二〇五〇年カーボンニュートラルと整合的かつ野心的な目標について、二〇三〇年度に温室効果ガス四六%削減を目指し、更に五〇%の高みに向けて挑戦を続けてまいります。引き続きこの目標を維持いたします。
 この目標実現のために具体的な取組を行っていくことが重要であると考えており、地域の脱炭素化や国民のライフスタイルの変革の推進など、あらゆる施策を総動員し、持続可能で強靱な脱炭素社会、構築してまいります。
 石炭火力発電についてお尋ねがありました。
 エネルギーをめぐる状況は各国で千差万別です。資源が乏しく、周囲を海で囲まれた日本において、安全性、自給率、経済性、環境適合を満たす単一の完璧なエネルギー源がない現状では、多様なエネルギー源を活用することが重要です。しかしながら、石炭火力は二酸化炭素の排出量が多いため、電力の安定供給を確保しながら、石炭火力の発電比率、できる限り引き下げていかなければなりません。
 また閣僚、また一方、これに関しまして閣僚あるいは我が党の党役員人事についてお尋ねがありました。
 与党には高い能力と専門性を持った多彩な人材がおり、その中から適材適所で人事を行いました。結果として、老壮青や女性など、バランスの取れたメンバーを選ぶことができたと感じており、まさに挙党一致の体制をつくることができたと考えております。
 選択的夫婦別氏制度についてお尋ねがありました。
 選択的夫婦別氏制度の導入については、国民の間に様々な意見があるところであり、引き続きしっかりと議論すべき問題であると思っております。
 所信表明演説の中では、多様性が尊重される社会、若者も高齢者も、障害のある方もない方も、男性も女性も、全ての人が生きがいを感じられる社会を目指すと述べさせていただきましたが、政府としては、選択的夫婦別氏制度について、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、更なる検討を進めてまいります。
 性的指向や性自認を理由とした差別や同性婚についてお尋ねがありました。
 性的指向、性自認を理由とする不当な差別や偏見はあってはならないと考えます。また、同性婚に関しては、様々な意見や要望があることは承知しておりますが、その導入については、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、極めて慎重な検討を要するものであると考えております。
 いずれにせよ、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる共生社会の実現に向け、引き続き様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んでまいります。
 名古屋出入国在留管理局における被収容者の死亡事案に関する対応や、入管行政の見直しについてお尋ねがありました。
 まず、お亡くなりになられた方とその御家族に対し、心よりお悔やみを申し上げます。
 今般の死亡事案については、法務省において、外部有識者から御意見、御指摘をいただいた上で調査報告書を取りまとめ、その結果を踏まえ、改善策を実行しているところであると承知をしております。また、お尋ねのビデオ映像は、御遺族には一部御覧いただきましたが、保安上の問題等があることから公開はしていないとの報告を受けております。
 入管行政上生じている長期収容等の問題を解決するため、さきの通常国会に入管法改正案が提出されたところですが、今後も、入管行政の在り方について、見直すべきところがあれば鋭意見直してまいります。
 人権救済制度についてお尋ねがありました。
 人権救済制度の在り方については、これまでなされてきた議論の状況も踏まえ、不断に検討しております。政府としては、引き続き、差別のない社会の実現に向けてしっかり取り組んでまいります。
 なお、インターネット上の誹謗中傷対策については、事業者による自主的な書き込みの削除や人権啓発活動などの必要な取組を引き続き推進してまいります。
 尖閣諸島についてお尋ねがありました。
 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、同諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在いたしません。その上で、先般の首脳電話会談においても、私から習近平国家主席に対し、我が国の懸念について率直に提起をしたところです。
 政府としては、今後とも、ハイレベルの機会を活用しつつ、主張すべきことは主張し、具体的な行動を強く求めていくとともに、米国を含む関係諸国とも連携しつつ、冷静かつ毅然と対応してまいります。
 北朝鮮への対応についてお尋ねがありました。
 歴代内閣の北朝鮮との様々なやり取りについては控えますが、現在、現時点において金正恩委員長との会談については実現しておりません。このことをしっかり受け止め、我が、私の内閣においても、拉致問題、最重要課題としてしっかりと取り組んでいく所存です。
 拉致被害者の御家族が御高齢となる中、拉致問題の解決には一刻の猶予もありません。私自身、早速、米中ロ、こうした関係国の首脳との電話会談を行いましたが、拉致問題については直接提起をさせていただきました。米国バイデン政権を始めとした関係国と緊密に連携しつつ、私自身、金正恩委員長と直接向き合うチャンスを逃すことなく、全力で取り組んでいきたいと考えております。
 北方領土問題についてお尋ねがありました。
 北方領土は我が国が主権を有する島々です。ロシアとの平和条約については、次の世代に先送りせず、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの方針です。御指摘の二〇一八年のシンガポールでの合意、これを含めてこれまでの両国間の諸合意をしっかり踏まえ、取り組んでまいります。
 そして、敵基地攻撃能力についてお尋ねがありました。
 政府としては、これまで弾道ミサイル防衛体制を整備してきておりますが、一方で、迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことができるのかといった問題意識を持っております。最近では、我が国周辺において極超音速滑空兵器あるいは変則軌道で飛翔するミサイルの開発が進められていると見られます。
 こうした状況の下、政府においては更なる効果的な措置を含むミサイル防衛能力について様々な観点から検討をしてまいりたいと思っています。
 普天間飛行場の辺野古移設についてお尋ねがありました。
 世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければなりません。これは地元の皆様との共通認識であると思っております。
 日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策です。米国とは、閣僚間を含め様々なレベルにおいて、この方針について累次にわたり確認をしてきているところです。この方針に基づき着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することにつながるものです。これからも丁寧な説明、対話による信頼を地元の皆さんと築いてまいります。
 そして、核兵器禁止条約についてお尋ねがありました。
 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。
 核兵器禁止条約は、核兵器のない世界への出口とも言える重要な条約であると認識をしています。しかし、私もこの外務大臣の時代の経験からして、この現実を変えるためには、核兵器国が動かなければ、核兵器国が協力しなければこの現実は動いていかない、こうした厳しい現実にも直面してきました。同条約には核兵器国は一か国も参加しておりません。
 御指摘のような対応よりも、我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器国を関与させるよう努力していかなければなりません。唯一の同盟国である米国の信頼を得た上で、核兵器のない世界の実現に向けて共に前進し行動させていく、こうした取組を進めていきたいと考えております。
 以上です。(拍手)
    ─────────────

#5
○議長(山東昭子君) 世耕弘成さん。
   〔世耕弘成君登壇、拍手〕

#6
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成です。
 私は、自由民主党・国民の声を代表して、岸田総理大臣の所信表明演説について質問いたします。
 まず冒頭、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々、そして御家族の皆様に心よりお悔やみを申し上げるとともに、現在も闘病中の皆様には心からのお見舞いを申し上げます。
 医療、保健、介護の現場を支えてくださっている皆様、そしてエッセンシャルワーカーの皆様の御尽力でコロナ禍においても我々の日常生活は維持されています。心から感謝を申し上げます。
 八番、セカンド、岸田君。岸田総理は、高校時代、野球に明け暮れる少年だったと元同級生でチームメートだったある経営者の方から伺いました。八番、セカンド。三番でも四番でも、ピッチャーでもサードでもなく、目立たないけれども誰かが担わなくてはならないチームワークの要。岸田少年は黙々と練習を重ね、チームに貢献していたといいます。
 そして、この話には続きがあります。練習後、岸田少年は最後まで残って、真っ暗になるまでトンボという道具でグラウンド整備に汗を流していたそうです。目立たないポジションや仕事を引き受け、みんなが頑張ることができる環境を下支えする。所信表明演説で述べられた、仲間とならもっと遠くへ、はるか遠くへという岸田総理の精神は、高校時代から育まれていたのだと感じています。
 自民党の総裁選では、人材の宝庫たる自民党らしく、多様性に富んだ候補者が、内政から外交まで白熱した議論を展開いたしました。国民の皆さんに自らの信じる政策をお示しし、支持を訴えていく。総裁選の中の切磋琢磨を通じて候補者自身もリーダーとして更に成長していく。自民党の政治家と政策はこうやって磨かれていくということを国民の皆様に堂々とお見せすることができました。開かれた民主的な政党であることを世の中に強く示すことができました。
 さて、本日は、総裁選や所信表明で明らかになった岸田総理の政治姿勢や政策について、踏み込んで具体的に伺っていきたいと思います。
 総裁選の中で岸田総理は、聞く力を御自身の長所として挙げてこられました。所信表明演説も真摯に耳を傾ける姿勢に満ちています。
 今から二年前、参議院自民党では不安に寄り添う政治のあり方勉強会を立ち上げ、計三十五回、有識者や現場の方々から医師不足等人々が感じている不安の声を聞いてまいりました。この勉強会は単なる政策勉強ではなく、我々の政治姿勢を、一方的に政策を訴える姿勢から、まずは困っている人の声を聞かせていただく姿勢に変革する政治運動でもあります。まさに、聞く力を強調される岸田総理の政治姿勢と軌を一にするものであります。
 しかし、総理大臣として広範にわたる国民の声をしっかりと聞くことはなかなか困難です。総理がノートを付けたり、全閣僚がどれだけ車座集会を行っても、あるいはアンケートやメールでの意見収集にも限界があります。
 一方で、現在はSNS上で膨大な量の国民の生の声がやり取りされています。そこで提案ですが、SNS上の国民の声をビッグデータとして収集、解析し、総理に届く仕組みをつくってはどうでしょうか。そのためには一定の予算と人材の投入が不可欠ですが、聞く力を強調される岸田内閣だからこそ実行すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 さて、言わずもがなではありますが、新型コロナ対応が、政府に対して国民が期待する最優先事項であります。
 十月一日から緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が全面解除されたことは、まさに菅前総理が陣頭指揮を執られたワクチン接種推進のたまものと言えます。一日当たり接種回数が百五十万件を超える日もあり、全国民の二回目接種率は六割をはるかに超えました。もはや世界でトップクラスの接種率であります。
 その効果もあって新規感染者数が下火になる中ではありますが、またいつ次の波が来ても不思議ではありません。ワクチン接種による効果や発症後の有効な治療法が登場し始めている現状を考えると、次の波の際には、感染者を早期に入院させ、適切な治療を行い、重症化させないことが国民の安心という観点から最も重要ではないでしょうか。
 和歌山県では、無症状者も含む全ての感染者を入院させるという他に例のない対応を取ってきた結果、大都市大阪の隣県という位置にありながら、感染者数を比較的低く抑え、今日まで宣言や重点措置の対象とはなっていません。
 感染者への治療を効率的に行うためには、訪問診療では限界があります。医療従事者の数に限りのある中、中等症以下の患者を大規模なスペースに集約し、効率的に治療することが重要です。大阪府では、大規模イベント会場を活用して中等症以下の患者用の病床の確保を進めています。このような対応を全国的に行うべきではないでしょうか。
 総理は所信表明で、医療資源確保のための法改正に言及をされていますが、次の波は法改正を待ってくれるとは限りません。法改正はいずれ行うとして、まずは、総理がリーダーシップを取って知事、医療関係者等と連携して、今直ちに全国で中等症以下の治療施設を拡充すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 こういった対策で、国民の命を守り、安心感を与えた上で、経済活動の再開も進めていかなければなりません。
 世界的に感染者数が減少に転じる中、各国では経済活動の再開が急ピッチで進んでいます。ヨーロッパや米国では国際空港の出発便数が六割にまで回復しています。グローバル経済は確実に再起動を始めています。
 そういう動きに日本が乗り遅れるわけにはいきません。ワクチンパスポートは、厳しさを増すグローバル化した経済競争を勝ち抜くために、戦略的に導入すべき手段であります。ワクチン接種済みの日本の企業人が米国に出張した場合に、米国では隔離期間がないのに、帰国した際には十日の隔離が求められる、これではワクチンの接種効果を十分に経済活動に生かしていないことになります。
 参議院自民党は、プロジェクトチームを立ち上げ、接種済証だけではなくマイナンバーカードを活用したスマホアプリによるワクチンパスポートの発行や、入国後の隔離期間の大胆な短縮等の申入れを政府に行っています。
 ワクチン接種が進んでいるにもかかわらずゼロコロナの状態になるまで経済の動きを再開しないというのであれば、経済が死んでしまいます。他国に遅れることなく経済社会活動を回復させるために、岸田総理は、ワクチンパスポートの一日も早い実装と入国後の隔離期間の免除について、どのようなロードマップを持って進めていくおつもりでしょうか。
 痛手を負った飲食や観光業といった対面型サービス産業の営業正常化も積極的に進めていかなければなりません。接種証明又は検査での陰性証明を活用して営業制限をできるだけ緩和していく。現在実証実験が行われつつありますが、実験結果を悠長に待ってはおれません。次の波が来たときには接種証明等をフル活用してできる限り通常の営業を行っていただけるように準備を進めることが重要です。接種証明等を活用した営業制限緩和について、具体的にどのようなスケジュールで進めていかれるのか、お考えを伺います。
 また、営業制限等で大きな影響を受ける事業者に対する支援も重要です。総理は、影響を受ける事業者に対して、地域、業種を限定せず、事業規模に応じた給付金の支給を明言されました。これまでの給付は、スピードを重視すると一律給付となって不公平感が出ました。一方で、影響額等を正確に把握しようとすると手続が煩雑になり、給付にまで時間を要します。総理は、影響を受ける事業者の規模や影響度合いをどのように把握して、公平で迅速な給付を実現しようとされているのでしょうか。
 総理は所信表明演説の中で、新自由主義的な政策の弊害を指摘され、分配なくして次の成長なしの考えにより、新しい資本主義の実現を目指すことを表明されました。そして、成長と分配の好循環がコンセプトだとされ、成長戦略と分配戦略にそれぞれ四つの柱を立てられました。
 成長と分配の好循環というのは、決して新しい概念ではありません。この言葉が最初に使われたのは、記録で確認できる限りでは、平成二十七年十一月二十六日に開催された一億総活躍国民会議において当時の安倍総理が、アベノミクス第二ステージとして成長と分配の好循環を構築していく、成長か分配か、どちらを重視するのかという議論に終止符を打つという趣旨の発言です。その後、政権の中で、分配の観点から賃上げの重要性や厚生年金の適用拡大、低所得者対策等について議論が進んでいきました。
 成長と分配の好循環をコンセプトとする岸田総理の新しい資本主義とアベノミクスの関係をどう位置付けるのか、アベノミクスの発展的承継なのか、修正なのか、全く新しい概念なのか、総理のお考えを率直にお聞かせください。
 確かに、安倍政権のときと比べて格差や、それをもたらす分断が深刻化しているのも事実です。特に、コロナ禍で分断が更に加速している状況であります。そういった中で岸田総理が分配戦略を打ち出して、分配にやや軸足を置いていこうという姿勢を取っておられることを支持いたします。
 しかし、分配は単なるばらまきであってはなりません。分配が社会経済の活力の糧となり、成長につながる投資とならなくてはなりません。総理が所信表明で述べられた分配戦略四つの柱が、もう一方の成長戦略四つの柱にどう関わっていくのか、ひもといていきたいと思います。
 分配戦略第一の柱の中で、総理は、下請取引を是正し、大企業と中小・小規模事業者の共存共栄を目指すことを宣言されました。中小・小規模事業者は日本の雇用全体の七割を占めています。この中小・小規模事業者の経営基盤を強化せずして、働く人への分配機能の強化、令和の所得倍増が実現することはありません。
 最低賃金の引上げを強制すれば、中小・小規模事業者の経営改善が進み、生産性が上がるという乱暴な考え方をする有識者がいますが、中小・小規模事業者の労働分配率は現に七割を超えており、経営者は我が身を削って従業員の給料を支払っている状況であります。
 まずは、多くの中小企業が依存する大企業との下請取引の条件を改善し、中小・小規模事業者の収益力を上げることが先決であります。私は経産大臣時代にコストカットの一方的押し付けの禁止や金型保管コスト負担の適正化などに取り組みましたが、まだ道半ばであります。
 中小・小規模事業者の多くは地方に立地しています。中小・小規模事業者の活性化は成長戦略第二の柱である地方の活性化に直結します。また、物づくりを担う中小・小規模事業者には、日本の戦略上重要な技術者や素材を抱える企業が少なくありません。物づくり中小企業への支援は、成長戦略第三の柱である経済安全保障にも直結する重要な問題であります。
 岸田総理におかれては、経済団体代表や業界団体、大企業の経営者と膝詰めで談判するなど、下請取引条件の改善に先頭に立って取り組んでいただきたいと考えますが、御覚悟はいかがですか。
 総理は、分配戦略第二の柱の中で、教育費支援、子育て世帯への支援に言及されました。私は、教育における格差是正とそのための分配が日本の将来の成長のために何よりも重要だと考えています。
 最近、とても嫌な言葉を耳にすることがあります。親ガチャ。自分の親は選べない。自販機から出てくるカプセル式おもちゃのように、自分の境遇は努力よりもどの親の下に生まれるかの運任せで決まるということを示す言葉であります。
 この言葉の裏には、世帯年収や親の学歴が一生を決めてしまうという諦めの気持ちが込められています。複数の学習塾やスポーツ教室に通い、私立名門一貫校に入学し、幼少期から海外での生活を経験できるような子供と生活困窮世帯の子供との間には、努力ではカバーできない大きな機会の格差が人生のスタートラインに立った時点から発生します。
 しかし、子供や若者が最初から努力を諦めてしまうような社会に成長の活力は期待できません。どんな環境に育っても努力が報われる社会であってこそ、真に優秀な人材が育ち、総理が成長戦略第一の柱に挙げておられる科学技術立国の担い手も生まれてくるというものです。
 教育機会の格差を是正する手段は幾つか考えられます。学習塾等に使用できるクーポン券の配布や学習支援に取り組むNPO等への支援、どこにいても一流講師の授業が受けられるオンラインシステムやアプリの活用といった対策が考えられます。
 岸田総理は、文部科学副大臣当時、子供たちが自ら何かをしようという意欲や興味を大切にしていくと発言しておられました。是非とも教育の機会均等に向けた分配に重点を置いていただき、親ガチャという言葉が聞かれなくなるような社会をつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 分配の第三の柱として、総理は、看護、介護、保育などの現場で働く人の収入を増やすと宣言されました。看護、介護、保育といったサービスは、少子高齢化が進む中で、多くの国民が幸せな日常生活維持のためにお世話になる重要で崇高な職種であります。スキルや体力も要求される仕事です。
 しかし、そこで働く人々に支払われている賃金水準はその価値に見合っているとは思えません。しかも、サービスの対価としての価格は政府が決定する公定価格であるため、賃金決定に当たって市場メカニズムは働きません。現に、介護職の有効求人倍率は直近三倍を超えていますが、賃金が大幅に上がっているわけではありません。だからこそ、政治が主導して看護、介護、保育従事者の賃上げを行うことは非常に意義あることだと考えます。
 これまで政府は再三にわたって民間企業に賃上げを要請してきましたが、いまだ本格的な賃上げは実現していません。看護、介護、保育等の分野で働く人は五百万人を超えており、その賃上げには大きなインパクトがあります。これら分野の賃上げを民間企業の賃上げにつなげ、長年続いている賃金デフレから脱却する令和の所得倍増の起爆剤としてはいかがでしょう。
 また、重要な公的サービスという観点から、教員や、科学技術立国の担い手でありながら薄給で働く若手研究者等も対象にすべきではないでしょうか。
 ただ、これら公的サービスは公費や保険制度で運営されているわけですが、財源や国民負担との関係はどう整理されるのでしょうか。
 分配戦略第四の柱である財政の単年度主義の弊害是正については、成長戦略の第一の柱である科学技術立国等、長い目で安定的に取り組まなければならない政策にとって極めて有効な手段になると期待しています。一方で、国庫債務負担行為や基金など、複数年度にわたる予算措置が既に行われている面もあります。総理は、具体的にどのようにして単年度主義の弊害是正に取り組むおつもりでしょうか。
 本来分配戦略に入っていてもおかしくない人生百年時代の不安解消を、総理はあえて成長戦略の第四の柱と位置付けられました。しっかり働けば結婚や持家につながるだけの賃金がもらえる、今年よりも来年は賃金が上がっていく、このような安心感を国民に持ってもらうことが成長の原動力になることは間違いありません。
 一方で、医師不足、孤独・孤立、地域の消滅・崩壊といった不安には、やはり分配戦略のアプローチも重要です。不安に寄り添う政治のあり方勉強会で分かったことは、本当に困っている人ほど声を上げない、悩みが深刻な人は自分が何に悩んでいるかすら分からない、各支援制度がばらばらで一本化されていない、生活維持に必死で申請書類の記入に時間が掛けられないといった現実であります。
 支援の申請を待つのではなく、行政から積極的に手を差し伸べることの重要性や、行政だけで対応するのではなく、現場で活動するNPOなどとの協働体制を構築する必要性、そして、徹底した省庁縦割りの打破とスマホで支援を申し込める仕組みの構築、政府が一刻も早く取り組むべき多くの課題が明らかになりました。岸田総理は、不安を抱える方々への対応体制を分配戦略の視点からどのようにつくり上げていくおつもりでしょうか。
 さて次に、所信表明演説で深く触れられなかった、しかし国民生活にとって極めて重要なエネルギー政策についてお聞きします。
 岸田政権下においても、二〇五〇年温室効果ガス排出ゼロ目標を掲げ、二〇三〇年度四六%減の国際公約をしっかりと達成し、ESG投資や排出権取引等で、諸外国に遅れることなく脱炭素を日本の競争力を高めるための成長の機会につなげる努力が重要です。
 しかし、エネルギーが二十四時間三百六十五日安定的に供給され続けるということがその大前提にあることを忘れてはなりません。余り知られていませんが、昨年十二月から今年一月にかけての寒波の中で、日本の電力供給はあわや全国的な停電発生寸前の危機的な状況にありました。
 暖房用の電力需要が急増しましたが、LNGの在庫は払底、悪天候の日には太陽光は発電できず、東北地方の風力も雪と凍結のため稼働できないときがありました。停止をしていた石炭火力発電所に重油を注入して稼働させることで少しでも必要な電力量を確保しようとする場面もあり、綱渡りの時期がありました。
 これから訪れる次の冬の電力需給も楽観できません。脱炭素の流れの中で、日本国内では、この一年間で原発五基分に相当する合計五百万キロワット分程度の古い火力発電が引退しました。二酸化炭素排出量の少ないLNG発電については、LNGの国際的な争奪戦が激しくなっていて、価格高騰が続いている状況です。そもそも、LNGは物質としての性質上、長期の備蓄が不可能です。次の冬、再び寒波が日本を襲ったらと、背筋が冷たくなります。
 再生可能エネルギーの比率を単純に上げるだけでは電力の安定供給はおぼつきません。残念ながら、地政学上、日本は周辺国との電力融通のためのネットワークを接続することもできません。また、電力料金の大幅な高騰を招くことも大きな懸念です。既に日本の家庭は年一万円の再エネ賦課金を負担していることを忘れてはなりません。
 安定的で経済的な電力供給を継続しながらカーボンニュートラルを実現するためにも、再エネ比率の向上とともに、CO2を排出せず安定的に大量の電力を供給できる原子力を、安全を最優先にしながら、ベースロード電源として活用することを車の両輪と位置付けるべきだと考えますが、岸田総理のお考えを伺います。
 また、世界には現行の原発よりも更に安全、低コストで、再生可能エネルギーとの相性も良い小型モジュール炉等の新技術の導入も進んでいます。日本も新たな技術の研究、導入に進むべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 さて次に、我が国の外交・安全保障についてお尋ねします。
 岸田総理は、戦後、連続・単独任期としては最長となる四年七か月にわたり外務大臣を務められました。日米同盟の強化や、自由で開かれたインド太平洋、北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題を始めとする重要な外交課題についても、その内容、経緯を熟知しておられます。国際的知名度も高く、各国首脳にも人となりを知られており、短期での首相交代による日本外交へのダメージは最小限に抑えられると考えます。
 とはいえ、課題は山積しています。
 先日、退任間際に米国を訪問された菅前総理は、対面では初の日米豪印首脳会合に参加し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け結束することを確認しました。基本的価値観を共有し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を目指す四か国が、今後、毎年首脳会合を開催することに合意したことは画期的成果です。
 一方で、四か国で微妙な思惑の違いや温度差も感じられます。元々日本が主導してきたこの枠組みを岸田内閣においてどう承継し、深化させるべきか、各国の思惑の違いをどう乗り越えていくべきか、お伺いします。
 TPPへの中国と台湾の同時期の申請も、岸田外交にとって重たい課題です。
 中国は、国有企業問題を抱えるなどTPPのハイスタンダードなルールに対応するのは困難な一方で、加盟国にとっては非常に魅力的な巨大市場です。
 台湾は、全てのTPPルールを受け入れる用意があることを表明するなどTPPのスタンダードに対応できるポテンシャルが十分にある一方で、中国が強硬に加入に反対していることなど、中国、台湾の加入申請には難しい手綱さばきが求められます。
 議長国としてまさに日本外交の手腕が問われています。TPP議長国としてどのような方針で臨んでいかれるのか、現段階での方針をお聞かせください。
 さらに、日ロ関係について伺います。
 岸田総理は外務大臣時代、ロシアのラブロフ外相とウオツカの飲み比べで引けを取らない酒豪ぶりを発揮され、良好な個人的信頼関係を築いてこられたと伺っています。
 しかし、東京オリンピック期間中のロシア首相の北方領土上陸、特区の設定、領土の割譲禁止明記の改正憲法の発効、国後島周辺海域の射撃訓練など、平和条約締結に向けた努力に冷や水を掛ける行為が続いています。コロナの影響もあって、先月、世界女性議長会議で山東議長とマトビエンコ連邦院議長が会談した以外は、ハイレベルでの交流もほとんど途絶えている状態であります。
 二〇一八年のシンガポール合意に基づいて、両国の経済関係強化を進めることが、ひいては平和条約を締結することがロシアにとって大きな利益だということを粘り強く働きかけ、理解させることが重要です。岸田総理の日ロ交渉への意気込みを伺います。
 さて、コロナ禍にあっても、この夏、希望の明かりが東京にともりました。オリンピック・パラリンピックの開催であります。
 新型コロナウイルス禍を考えると、日本が行ったような大会開催は諸外国ではできなかったと確信している、世界は日本が果たした役割を決して忘れない。国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長が閉会式前の総括記者会見で語った言葉でありました。
 開催に当たっては様々な御意見もありました。しかし、躍動するアスリートたちの姿を見て、世界は沸きました。感染予防や患者の治療に当たられた医療従事者や、大会運営に御協力いただいたボランティアの皆さんへの心からの敬意と感謝を胸に抱きつつ、私はオリンピック・パラリンピックはやはりやって良かったと考えます。
 開催に当たって、参議院自民党は、開幕前の三月、四月、所属議員で担当を決めて在京の各国大使館をほとんど全部訪問し、選手団の派遣を呼びかけました。その際、大半の国が派遣を明言してくれ、自国と比べて感染拡大を抑えている日本だからこそ開催できると信じている、このタイミングでは日本でしか開催できないのではないか、今回が東京開催で本当に良かったと話していただいたことは忘れられません。私たちは開催国としての責任をしっかり果たしたのです。
 SNSを飾った選手村から見える東京の風景。選手村で提供された食事を世界一と褒めたたえる選手たちの投稿。もし、選手たちが自由に外出できたなら、そして海外からも多くの観客をお迎えして日本中を訪ねていただけたなら、何万倍も日本の魅力を世界中に発信できたであろうと思うと、率直に申し上げて残念でなりません。
 しかし、まだ大きなチャンスが控えています。二〇二五年大阪・関西万博の開催であります。今度こそ、海外からも多くの方々をお迎えして、日本の魅力を大いに世界に発信したい。コロナ禍でのオリンピック・パラリンピックとなってしまった今、万博を誘致できて本当に良かった、その戦略は間違っていなかったと思っています。
 「いのち輝く未来社会のデザイン」、「いのちを救う」、「いのちに力を与える」、「いのちをつなぐ」という万博のテーマは、まさにポストコロナのテーマにふさわしいものであります。コロナ禍で激減したインバウンドをV字回復させ、質が高く安全、安心な日本の食材、多彩な魅力を持つ地方などを海外に発信できる絶好の機会であります。世界が感染症を克服したことを高らかにうたう歴史的な万博、さらにはウイズコロナ、ポストコロナの新しい生活様式と価値観を世界に示す万博となります。
 コロナ禍におけるオリンピック・パラリンピックの成果と経験を踏まえ、二〇二五年大阪・関西万博をどう位置付けていくおつもりか、総理のお考えをお聞かせください。
 この一年間で岸田総理は変わった、私は心底そう思います。苦杯をなめられた一年前の総裁選以降も地道に政治活動を継続され、決断する強いリーダーを目指し、粘り強く研さんされてきた気迫を感じます。試練が人間を磨くということを痛感しております。
 総理の粘り強いリーダーシップを発揮していただくことを期待し、我々参議院自民党も共にこの国難に立ち向かっていく決意をお示しし、質問を締めくくらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

#7
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 世耕弘成議員にお答えいたします。
 まず、SNS上の国民の声を把握する仕組みづくりについてお尋ねがありました。
 国民の声を真摯に受け止め、形にする、信頼と共感の得られる政治が必要だと考えます。このため、私を始め全閣僚が様々な方と車座対話を積み重ね、その上で、国民のニーズに合った行政を進めているか徹底的に点検するよう指示してまいります。
 御指摘のように、SNS上の国民の声を分析することは、社会の動向を把握する観点から一定の意義があるものと考えております。このため、世耕議員の御指摘についても、首相官邸アカウントのSNSのツールを活用するなどにより、時代に即した形で直接的に国民の声を聞くための検討を始めてまいります。
 中等症以下の治療施設の拡充についてお尋ねがありました。
 新型コロナの感染が落ち着いている今こそ、様々な事態を想定し、徹底的に安心確保に取り組んでまいります。
 医療提供体制については、病床と医療人材の確保、在宅療養者に対する対策など、対応策の全体像を早急に国民にお示しするよう三大臣に指示したところです。コロナ病床が十分に稼働しなかったことなど、この夏の反省も踏まえ、近日中に全体像の骨格、指示いたします。その中で、議員から御指摘があった中等症以下の患者を対象とした臨時の医療施設や入院待機施設等の確保にもしっかりと取り組んでまいります。
 ワクチン接種証明書のデジタル化及び水際対策についてお尋ねがありました。
 ワクチン接種証明については、速やかなデジタル化を目指しており、年内をめどにマイナンバーカード及びスマートフォンを用いた電子申請、電子交付の実現に向けた検討を進めてまいります。
 水際対策については、ワクチンの有効性等も踏まえ、段階的な見直しに取り組むこととしています。
 引き続き、国民の皆様の安心確保に徹底的に取り組みながら、国内外の感染状況等を見極めつつ、段階的な見直しに向けた検討を進めてまいります。
 制限の緩和及び事業者への支援についてお尋ねがありました。
 飲食、イベント、人の移動等の各分野における行動制限の具体的緩和の内容や時期については、ワクチン接種証明等の活用に関する技術実証等を踏まえ早急に検討し、お示しをさせていただきます。
 また、今後策定する経済対策において、大きな影響を受ける事業者に対して、地域、業種を限定しない形で事業規模に応じた給付金、支給してまいります。公平で迅速な給付になるよう具体的な内容を検討してまいります。
 アベノミクスと岸田政権の経済政策についてお尋ねがありました。
 岸田政権は、成長か分配かではなく、成長も分配もが基本スタンスです。アベノミクスは、デフレでない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大しました。我が国経済の成長そして体質強化、こうした点において大きな役割を果たしたと認識をしています。
 成長なくして分配なし。成長なくして分配ができるとは思いません。まず、成長を目指すことは極めて重要であり、その実現に向け全力で取り組んでまいります。
 今後とも、最大の目標であるデフレからの脱却に向けて、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略、推進してまいります。その上で、成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現を目指します。
 同時に、分配なくして次の成長なしです。働く人への分配機能の強化等を通じて成長の果実をしっかりと分配することで初めて次の成長が実現します。こうした意味において、アベノミクスも基礎とした新しい概念であると考えております。
 下請取引条件の改善についてお尋ねがありました。
 成長と分配の好循環を実現するためには、企業が長期的な視点に立って、株主だけではなく、取引先も恩恵を受けられる経営を行うことが重要です。
 このため、政府としては、下請取引に対する監督体制を強化し、大企業と中小企業の共存共栄を目指してまいります。
 具体的には、価格決定方法や知的財産の取扱いの適正化を含め、取引条件の改善に向けた下請Gメンによる監督体制を強化するほか、サプライチェーン全体の共存共栄を目指すパートナーシップ構築宣言などをこれまで以上に推進してまいります。
 さらに、私自身も機会を捉えて経済団体代表や大企業の経営者に直談判するなど、下請取引の適正化に向けて全力で取り組んでまいります。
 教育の機会均等に向けた分配についてお尋ねがありました。
 新しい資本主義における成長と分配の好循環の実現に当たっては、経済格差が教育格差を生み将来の格差につながるといった負のスパイラルを断ち切り、全ての人が生きがいを感じられる社会をつくることが極めて重要であると考えています。このため、誰もが質の高い教育を受けられるチャンスが平等に与えられ、個性や能力を最大限伸ばせるようにすることが必要です。
 教育費の負担軽減については、引き続き、幼児教育、保育の無償化や高等学校の、高等教育の無償化を着実に実施するとともに、大学卒業後の所得に応じて出世払いを行う仕組みを含め支援を強化していきたいと考えています。
 また、子供たちの希望や発達段階に応じたオンラインによる教育や、地域住民やNPO等の様々な関係者と学校が協働しながら行う学習サポートなど、創意工夫ある取組が各地で展開されるよう、しっかり後押しをしてまいります。
 看護、介護、保育等の分野で働く方の賃上げについてお尋ねがありました。
 看護、介護、保育など、新型コロナ、そして少子高齢化への対応の最前線にいる皆さんの収入を増やしていくことは、私の分配戦略の大きな柱の一つです。その実現のため、公的価格評価検討委員会を設置し、公的価格の在り方を抜本的に見直してまいります。
 その安定財源については、医療や介護など高齢化等に伴って拡大するそれぞれの市場の中で分配の在り方なども考えながら、その確保を検討してまいります。
 また、私が目指す科学技術立国の担い手となる若手研究者への支援にも取り組んでまいります。
 財政の単年度主義の弊害是正についてお尋ねがありました。
 企業に長期的視点を求めることと同様、国もより長期的な視点に立った戦略的な財政運営が重要です。科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備など国家的課題に対して、中長期的視点を持って国家戦略を練った上で、今後、より一層計画的な財政措置、行ってまいります。
 不安を抱える方への対応体制についてお尋ねがありました。
 成長の恩恵を受けられていない方々に対して国による分配機能を強化することは、私の分配戦略の柱の一つです。御指摘の不安を抱える方が必要な支援を必要なときに受けられるような仕組みを強化し、全ての人が生きがいを感じられる社会をつくってまいります。
 このため、自治体における包括的な支援体制の整備、孤独・孤立対策に取り組むNPO等への支援を行うほか、各種支援制度や相談先についての一元的な情報発信を行うことにより、不安を抱える方々に寄り添う体制の構築、努めてまいります。
 再生可能エネルギーと原子力についてお尋ねがありました。
 岸田政権においても、二〇五〇年カーボンニュートラルという目標を掲げた上で、その実現のためのエネルギー政策や成長戦略を推進してまいります。
 二〇五〇年に向けて、デジタル化によって電力需要の増加が見込まれる中、温暖化対策の観点のみならず、安定的で安価なエネルギー供給を確保することが重要です。そのため、徹底した省エネと再エネの最大限の導入に加えて、原子力の安全最優先での活用や水素の社会実装など、あらゆる選択肢を追求してまいります。
 また、原子力については、小型モジュール炉を始め更なる安全性の向上につながる技術の開発など、今後を見据えた取組を進めていくことが極めて重要と考えています。
 こうした観点を踏まえ、温暖化対策を成長につなげるクリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進してまいります。
 日米豪印の取組についてお尋ねがありました。
 私の内閣では、同盟国、同志国と連携し、自由で開かれたインド太平洋を力強く推進する決意であり、そのために日米豪印、QUADも活用してまいります。
 私自身、着任直後から米国、オーストラリア、インドそれぞれの首脳と電話会談を行い、日米豪印での連携を更に進めていくことも確認いたしました。今後、毎年、日米豪印の首脳会合を開催していくことで一致をしています。私自ら先頭に立って四か国で緊密にすり合わせた、すり合わせを行い、ワクチンや技術といった様々な分野での協力を深め、自由で開かれたインド太平洋を共に力強く推進してまいります。
 中国と台湾によるTPPへの加入申請についてお尋ねがありました。
 中国については、貿易慣行に関して様々な意見があり、TPP11の高いレベルを完全に満たす用意ができているか、まずはしっかりと見極める必要があります。
 台湾についても、同様にしっかりと見極める必要がありますが、我が国にとって基本的価値を共有し、緊密な経済関係を有する極めて重要なパートナーである台湾は、加入申請に向けて様々な取組を公にしてきており、我が国としても台湾による申請を歓迎しております。
 今後、他のTPP参加国とも相談し、戦略的な観点や国民の理解も踏まえて対応してまいります。
 日ロ関係についてお尋ねがありました。
 平和条約締結問題を含む政治、経済、文化等、幅広い分野での日ロ関係全体を国益に資するよう発展させていく考えです。
 経済分野については、八項目の協力プランを始め協力関係を互恵的な形で強化し、相互理解を増進してまいります。
 平和条約については、次の世代に先送りせず、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針です。二〇一八年のシンガポールでの合意を含め、これまでの両国間の諸合意を踏まえてしっかりと取り組んでまいります。
 二〇二五年大阪・関西万博の位置付けについてお尋ねがありました。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、開催が一年延長され、また新型コロナ対策による様々な制約の中での大会となりましたが、二百を超える国・地域から一万五千人以上の選手が参加されるなど、開催国としての責任を果たし、無事に大会を終えることができたと考えております。御尽力いただいた全ての方々、国民の皆様の御理解と御協力を改めて感謝申し上げます。
 大阪・関西万博は、新型コロナを乗り越えた先の新たな時代に向けた国家プロジェクトであり、地域の魅力、日本の科学技術を世界にアピールし、地域活性化等を通じた強い経済の実現につなげる絶好の機会です。
 万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の下、健康、医療を始めカーボンニュートラルやデジタル等の分野において日本の未来の姿を示し、来場者にそうした未来社会を体感、実感をいただけるような万博にするべく、政府一丸となって取り組んでまいります。(拍手)

#8
○議長(山東昭子君) 質疑はなおございますが、これを次会に譲りたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#9
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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