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2021/06/15 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 本会議 第31号 令和3年6月15日
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2021/06/15 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 本会議 第31号 令和3年6月15日

#1
令和三年六月十五日(火曜日)
   午後五時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第三十一号
  令和三年六月十五日
   午前十時開議
 第一 宇宙資源の探査及び開発に関する事業活
  動の促進に関する法律案(衆議院提出)
 第二 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方
  法の特例に関する法律案(衆議院提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、内閣委員長森屋宏君解任決議案(森本真治
  君外一名発議)(委員会審査省略要求)
 一、日程第二
 一、議院運営委員長水落敏栄君解任決議案(吉
  川沙織君外一名発議)(委員会審査省略要求
  )
     ─────・─────

#2
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 日程第一 宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
     ─────・─────

#3
○議長(山東昭子君) これより内閣委員長の報告を求めるのでありますが、森本真治君外一名から、委員会審査省略要求書を付して、内閣委員長森屋宏君解任決議案が提出されておりますので、まず、本決議案についてお諮りいたします。
 内閣委員長森屋宏君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。森本真治さん。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔森本真治君登壇、拍手〕

#5
○森本真治君 立憲民主・社民の森本真治です。
 私は、ただいま議題となりました内閣委員長森屋宏君解任決議案につき、発議者を代表して、その趣旨を御説明いたします。
 森屋委員長は、昨年の就任時、「本委員会は、内閣の重要政策及び警察等、国政の基本に関わる事項を所管しておりまして、委員長としてその責任の重大さを痛感をいたしております。委員会の運営に当たりましては、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円滑に行われますよう努めてまいりたいと存じます。」と御挨拶をされました。
 内閣委員会は、まさに常任委員会の要として国政の基本に関わる事項を所管し、多くの法案を審査してまいりました。今国会でも、内閣提出法案六十三本のうち十三本が付託され、委員会の開会回数は既に二十七回、連合審査も三回実施しております。参考人質疑、連合審査等、与野党の話合いにより、審議をできる限り充実させるべく、よって立つ立場は異なりつつも、お互いに知恵を絞り、一丸となって国民の負託に応えるべく進めてきたと承知しております。そして、その中心にあり、公正かつ円滑に委員会を運営してこられたのが森屋委員長、あなたでした。
 森屋委員長は円満なお人柄で、かつ、非常に勉強熱心であり、各法案に常に真剣に向き合っておられ、委員会中も常に全ての委員席、答弁席の隅々にまで目配りを絶やさず、何事にも最大限の情熱を注ぎ、真摯な態度で臨まれており、党派を超えて一同、心から尊敬の念を抱いていたと聞いています。
 このような人格円満な委員長の采配があったからこそ多くの問題が指摘され、衆議院から荷崩れ状態で送付されてきたいわゆる土地利用規制法案についても、衆議院では受け入れられなかった連合審査、参考人質疑を行い、参議院らしい質疑が重ねられてきたのです。立場の違いはありつつも、誰もが円満に運営されていくと思っていました。
 しかし、昨日、状況は一変しました。まさに君子豹変す、森屋委員長は、昨日、参考人質疑が終わった後に理事会を再開し、野党理事が抗議する中、一方的に職権で委員会立てを決定しました。それまでの委員長の誠実な人柄を知っているだけに、取り付く島がない状態に唖然とするばかりだったと聞いています。
 森屋委員長、国政の最も基本となるものは何でしょうか。国家は、領域、国民、主権の三要素から成り立つとされています。いずれもおろそかにできない重要な要素であり、これらに関わる立法については、特に民主的な手続を踏まえ審議を尽くすことが求められます。
 我が国では、物事は多数で決定され、その結果には少数者も従うことになります。その前提は、約束したルールが守られ、議論が尽くされているということです。つまり、内容には納得できなくても、少なくとも手続が守られるということが何より重要であります。与野党間の信頼関係は、手続が適正になされるという紳士協定が守られることに支えられているのです。あなたの行為は、その信頼関係を踏みにじるものでした。この後、何を信頼すればいいのか、谷底に突き落とされた絶望感があなたには分かりますか。
 民主的プロセスを大事にしない委員長は委員長に値せず、ここに断固抗議の意味を込めて解任決議案を提出したものであります。
 森屋委員長、あなたがここまで追い詰められたのは、この土地利用規制法案の担当大臣である小此木大臣、そして菅内閣総理大臣の責任が大きいと確信しています。
 小此木大臣の責任は、第一に、問題点の余りにも多い生煮えの法律案を提案した、まさにそのことであります。
 この土地利用規制法案が我が国の安全保障等に寄与することを目的としている趣旨は理解でき、適切な法制度を設ける必要性も否定はしません。かつての民主党政権下でも、外国資本等による森林買収の増加に対応する法改正がなされているところです。しかしながら、今回の法案の内容にはとても賛成できません。理由は、大きく二つです。
 第一は、まず、法案の目的に対して講じられている手段という点から全くもって不十分であり、土地等の利用規制の実効性の確保ができていない点です。農地や水源が入っていない点、経済社会への影響という観点から、最重要である市ケ谷が規制対象に入るか入らないのかあやふやな点、事前届出では取得そのものは止められない点は看過できません。契約そのものは有効に成立し取得自体はできてしまうという点で実効性が低いことに反し、調査や勧告命令により権利侵害が甚だしい点で、バランスを失っていることを強く指摘いたします。
 土地利用規制法案の問題点として、国会を唯一の立法機関と規定する憲法の趣旨に反する典型的な包括委任規定が含まれている点は看過できません。刑罰が科せられたり、行動の自由や表現の自由などの行為規制、財産権の制約などを伴うような法律については、法律でできる限り規定し、委任する場合でも、その内容に応じて法律の段階で対象を限定し、基準を明確化し、具体的な例を示さなければ明確性の原則に反し、違憲の疑いすら出てきます。
 規制の対象となる区域や調査対象、調査で収集される個人情報、調査手法、刑事罰の対象となり得る行為など、行政府の裁量で変更できる政令や基本方針に委ねられた事項が余りに多く、恣意的な行使で正当な活動である住民運動が規制されかねないことは認めるわけにはいきません。
 規制法案の目的、必要性を理解するからこそ、目的達成に必要かつ十分な内容で、条文に明記すべき項目は明記した法案を出すべきという、担当大臣としてのイロハのイともいうべき責務を放棄したと断ぜざるを得ません。
 小此木大臣の第二の責任は、法案の提出時期であります。
 この法案の提出は三月二十六日、この時点で既に内閣委員会に付託が見込まれる法案が既に十一本提出されていました。その中には、デジタル改革関連法案のような重要な議案も複数含まれており、しかも、その後に国家公務員法改正案も追加されました。そもそも、この法案は一月十五日の議院運営委員会理事会で提出予定とされたものの、提出遅延議案となった経緯があります。手続が遅れたのは、与党内でも異論があったことの証左です。
 過去には、十分な審議時間が取れないという理由で政府が法案提出を断念し、次国会以降で提出し直し、あるいは継続審査となった後、次国会以降で成立した例もある中、なぜ、あえてこのタイミングで審議を求める必要があったのですか。混雑する内閣委員会で審議時間をできるだけ短くして通そうという意図を持っていたとしか思えません。
 小此木大臣の第三の責任は、答弁が不安定であり、質疑の内容とかみ合っていないこともしばしばで、国権の最高機関、国の唯一の立法機関である国会に対して不誠実極まりないことであります。政府参考人の答弁も法的安定性を欠き、耳を疑うような迷走ぶりです。
 そもそも、施設リストはあるのかないのか、立法事実があったのかないのか、どのような行為が規制対象となるのかならないのか。後から会議録を読み返しても、さきの答弁と後の答弁の相違点が目に付き疑問は深まるばかりです。我々は、国民の代表として法案の疑義についてただしているのです。大臣には誠意を持って答弁していただきたい。安全保障上の理由と言えば何でも通ると思っているのですか。国会軽視も甚だしいと断ぜざるを得ません。
 第四の理由は、参議院軽視の姿勢です。
 会期末が迫る中、参議院における十分な審議時間が確保されないことが明らかな状況で、言わば荷崩れの法案として六月一日に送付されたことについて、内閣、政権与党の一員である小此木大臣の責任を問うものです。
 衆議院内閣委員会で、立憲民主党が法案には問題点があると慎重審議を要求したにもかかわらず、委員長発議により質疑が終局され、強行採決されたことは言語道断であります。その際、参議院に審議時間を確保するという大義名分があったと仄聞しておりますが、笑止千万であります。
 確かに、従来から、衆議院に対し二十日間の参議院の審議時間の確保についての配慮方を申し入れてきています。これはあくまでも平穏な状態で送付されることが前提であることは言わずもがなです。不正常な中で議決されたとなると、参議院での審議にはより時間が掛かるのは自明の理です。特に、本法案は、与党内でも協議が難航したために閣議付議期限に間に合わず、提出遅延となったといういわく付きの法案です。それを二週間足らずでどのように審議しろというのでしょうか。二院制の意義を没却するものであり、参議院軽視も甚だしく、怒りを覚えるものであります。そもそも、参議院での審議時間を確保しようというのであれば、全ての元凶が法案が未成熟なまま提出時期が遅れたことにあることは看過できません。
 本法案は、提出、成立を急ぐ余り、入念な検討が不足していることは明らかです。だからこそ、審議時間が長引くにつれて綻びが出てくるのです。提出が遅れた理由は、与党内での調整に手間取ったからだけなのですか。審議をそこそこに切り抜け、何としても成立させるために、わざわざ遅いタイミングで提出し、参議院での審議時間を確保するためという大義名分で衆議院の審議を切り上げようとしたのが実態ではありませんか。そして、そのしわ寄せが人格円満な森屋委員長を追い詰めた。断じて許せないものであります。
 このような国会運営を強いているのは、菅内閣総理大臣にほかなりません。
 その第一の理由は、国民の命と生活を守るという内閣総理大臣の最大の責務を怠り危機にさらしてきたこと、第二に、巨大な権力を背景に恫喝的な手法で行政プロセスをゆがめてきたこと、そして第三に、自らの判断について国民への説明責任を果たそうとしない政治姿勢にあります。
 第一の理由、国民の命と生活を守るという内閣総理大臣の最大の責務を怠り危機にさらしてきたこと、これは、現下のコロナ禍への対応の不手際、東京オリンピック・パラリンピックを強行しようという姿勢に現れていることは言うまでもありません。
 世論調査でも、圧倒的多数の国民が東京オリパラの中止、延期を支持し、この夏の開催に反対していることは明らかです。それでも総理は開催に固執、強行する姿勢を崩していません。中止や延期という選択肢は全く存在しないようです。
 国民が今最も心配しているのは、新型コロナの更なる拡大です。出入国をセーブしている現状でも、強力な感染力を持つ変異株の拡散は防げていません。ましてや選手、関係者という大きな人の波が動けば感染拡大の懸念が広がることは、誰が考えても分かることです。
 医療体制が危機的状況にあり、負担が過大になっていることは誰の目にも明らかです。しかし、国民が納得できるような対策の説明もありません。現在設けられている待機期間についても、関係者には大幅に緩和する方向性が示されています。そして、一旦入国してしまえば、国内での行動監視、移動制限は、相手方の善意に期待する仕組みでしかありません。選手はまだ行動把握ができても、その他の事務局関係者、報道機関等までどうやってコントロールできるというのですか。
 専門家からの度重なる警告を無視して強行し、感染が爆発した場合、誰が責任を取るのか。ぎりぎりで持ちこたえ、ワクチン接種すら満足に進められない中、オリンピックに協力する余裕がどこにあるというのか。
 感染が拡大すれば、救える命も救えなくなります。国民の命と生活を守るのが総理大臣という発言がありました。その国民とは誰ですか。自分のお友達だけが国民だと思っているのではありませんか。総理が守るべきは、一億二千万の国民です。それが分かっていないあなたに、菅総理、その資格はありません。
 第二に、巨大な権力を背景に恫喝的な手法、そんたくを強いる手法で行政プロセスをゆがめてきたことであります。
 かつて安倍総理は、森友学園問題で、自分や妻が関係していたら総理、議員を辞めると発言しました。その発言があったがために、財務省が全省を挙げて関係がなかったことにすべく、改ざんに走るまでに追い込まれました。安倍総理本人には当時は自覚がなかったかもしれませんが、総理の一言は大変な重みを持ちます。うそにうそを重ね、後戻りできない状態にまで周囲を巻き込み、職員の自殺まで引き起こしました。今、菅総理の下でも同じ構図が描かれています。
 総理の一声でグリーンイノベーション基金が二兆円となるなど、規模ばかり膨らませた令和二年度第三次補正、令和三年度当初予算ではコロナ予備費五兆円を計上しました。予備費は、不測の事態に備えるために設けられた例外的な仕組みです。財政の基本原則を無視し、破壊しているのが菅総理です。かつてであれば、このような政策には官僚が全力で抵抗したでしょうが、人事権を背景に脅し、強権的に言うことを聞かせてきた総理の実績の前ではなすすべもありません。
 総務省の接待問題も同じです。総理は、長男を別人格と主張しましたが、総理の影響があるかないかは総理の側から決めるものではありません。客観的状況から相手方が判断するものです。相手方が総理の影響力を恐れ、不興を買うことを恐れて誘いに応じたというのであれば、別人格という言い訳はできようがありません。
 折しも、選挙違反で当選無効となった国会議員の歳費返還を可能とする歳費法の改正が今国会では見送られました。広島を地元とし、国民の政治不信の払拭と再発防止を重視してきた私としては、菅総理が歳費法の改正に距離を置く発信をしてきたことがこの見送りに大きく影響したのではないかと非常に残念に思っております。
 そして第三に、自らの判断について国民への説明責任を果たそうとしない政治姿勢、説明責任の放棄であります。
 まず、党首討論での責任放棄には心底失望しました。総理は過去の思い出を熱く語るだけで、現在の国難に真摯に取り組む姿勢は全く見られず、党首討論の意義を完全に形骸化させました。そして、総理は、記者会見の説明を軽視する姿勢が目に付きます。
 総理が質問に答えないのはなぜでしょうか。説明しないのか、説明できないのか。周りの者は自分に従うのが当然で、説明の必要すらないと思っているからとしか思えません。イエスマンで固めた総理の周りからは耳に痛い言葉は入ってこないでしょう。
 かつて日本では、強力なリーダーシップを発揮した政治家は、そろって国民への説明力、説得力に優れていました。そして、勉強熱心、広く人々の意見に耳を傾けました。決断は自分の責任で行う、だからこそ支持を集めたのです。
 総理を見ていると、まず自分の判断があり、それに都合のよい専門家の意見だけ、裏付け、いえ、責任転換先として使っているように思えてなりません。自分に都合の悪い意見は異論として切り捨てる、これはいまだに尾を引いている日本学術会議の委員の選考問題にも共通するものです。
 総理を取り巻く状況を見ると、上行えば下効うの悪例で、末期症状の感があります。平井デジタル担当大臣がオリパラ向けのアプリ開発を受注した企業に、脅しておいた方がいい、完全に干すと発言したり、武田総務大臣が予算委員会のときに記憶にないと言えと電波部長に声を掛けたりする、こうした行動はおごり以外の何物でもありません。
 それが小此木大臣の差配に影響し、しわ寄せが森屋委員長に来た。全ての根源は菅総理の政治姿勢にある、このことを強く糾弾し、趣旨説明といたします。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
    ─────────────

#6
○議長(山東昭子君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。徳茂雅之さん。
   〔徳茂雅之君登壇、拍手〕

#7
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之です。
 私は、自民、公明を代表し、ただいま議題となりました森屋宏内閣委員長解任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。
 まず、この解任決議案を提出する必要性は一体どこに存在するのでしょうか。憤りを感じざるを得ません。
 今回の解任決議案の主な理由として、重要土地等調査法案に対する姿勢などを挙げておりますが、うなずけるものなど一つとして見当たりません。
 そもそも、高齢化や人口減少により所有者不明土地が増えている中、外国資本による利用目的不明な土地所有が目に付くようになっています。我が国を取り巻く安全保障環境が不確実化、不透明化をしていることと相まって、防衛関係施設周辺や国境離島等も例外ではなく、どこの国の誰が何のためにこの土地を購入したのか、顔が見えない事例も数多くあります。住民からも不安の声が上げられています。見えない懸念に悩む全国各地の地方議会からは、安全保障上の観点から土地の管理を求める意見書が提出され、国に対する社会的な要請は増しています。
 米国や豪州でも、同様の懸念から一定の土地取得の事前審査や取引中止命令などを課す法制度が存在しています。安全保障にとって重要な施設や土地周辺での土地買収や利用に対して何らかの措置を講じていくことは、厳しさを増す国際環境から国と国民を守るための世界的な常識になっています。
 安全保障上の脅威は急に起こるものではないから、この法案の必要性はないという主張は通りません。国を脅かす動きは水面下で起こるものであり、見えたときには危機はすぐそこに来ているというのが歴史上も明らかです。脅威は見る努力をしなければ見えないものですし、今見えないからといって危機はないというわけではありません。
 私権との関係も、これまでの審議で明らかになっています。本法案により一定の範囲の土地に対して規制が課されますが、そもそも、この法案により規定される事前届出は一般の土地関連法令でも求められる類いのものです。利用状況調査についても、趣旨や目的から見て必要な項目であり、罰則規定がある報告も、行政機関への情報提供を求めた結果、なお必要があるときと限定されています。つまり、私権保護との均衡がしっかり組み込まれている内容となっています。
 また、不動産価格についても、本法案による対象になることでの影響は小さく、民間取引事業者の見方では、このことで不動産価格が低下する懸念はないのではないかとされています。
 本法案は、私権保護とのバランスを取りながら、安全保障上のリスクがある土地等の利用状況を調査した上で、必要に応じて防衛関係施設等の機能を阻害する土地等の利用に一定の規制を課すことを柱としており、我が国の安全保障をめぐる内外の諸情勢の中で必要不可欠なものと確信しております。その成立を阻止するために、内閣委員長解任決議案を提出し、委員会審議をストップさせるなど、全く理由にならないものであります。
 森屋委員長は、山梨県議会議長として、多方面からの意見をまとめ上げ、議会改革を推進し、その成果を修士論文にまとめる勉強家でもあります。命の大切さを訴えて救命救急医療政策をライフワークに掲げ、山形県へのドクターヘリ導入の実現、あっ、山梨、失礼しました、山梨県へのドクターヘリ導入の実現に汗をかいてきた実績もあります。
 内閣委員長としても、今国会で、円満に内閣委員会が運営できるように努めながら、新型インフルエンザ等対策特措法、子ども・子育て支援法、デジタル社会形成基本法、銃刀法、ストーカー行為規制法、障害者差別解消法など数多くの法案を、与野党からの声にしっかりと耳を傾け、審議を重ね、成立させてきました。この常に双方の言い分を聞く姿勢のベースは、大学卒業後、幼稚園勤務で幼児教育に携わった経験が生きているのでないかと思っております。
 今回の重要土地等調査法案の委員会運営でも、極めて丁寧に進めてこられたところは誰もが認めるところであります。この法案では、野党の意見を受けて衆議院を上回る質疑時間を確保しております。内閣委員会と外交防衛委員会の連合審査も開催しました。参考人質疑も開催し、質疑を充実させてきました。これ以上ないほど丁寧かつ誠実に委員会運営を行ってきたことは明々白々であります。森屋委員長を批判する理由など何一つありません。さらに、議会人として尊敬されるべき、その高い委員会運営能力とすばらしい人格を疑う者はいないはずであります。批判される理由など寸分もありません。
 以上申し上げましたように、一部野党による余りに理不尽な本決議案の提出は全く容認することができません。直ちに退けられるべきであります。
 森屋委員長には、引き続き公平中立かつ円滑な委員会運営をお願いしつつ、解任決議案に断固反対であることをお伝えし、私の討論を終わります。(拍手)

#8
○議長(山東昭子君) 斎藤嘉隆さん。
   〔斎藤嘉隆君登壇、拍手〕

#9
○斎藤嘉隆君 立憲民主・社民の斎藤嘉隆です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました内閣委員長森屋宏君解任決議案に賛成の立場から討論をいたします。
 森屋委員長、山梨選出の森屋委員長、あなたの人格や識見に、私自身、特段の異議はありません。内閣委員会の運営そのものを見ても、新型インフルエンザ特措法、デジタル関連法を始め十数本の閣法を、与野党会派の意見に耳を傾けながら審議を進めてこられたと聞いています。法案の中身の是非や、審議時間、審議内容が十分であったかどうかはさておき、委員会の円滑な運営に汗をかいてこられたことは事実だと思います。
 私たち野党も、政府提出法案の問題点や課題の解消を図りつつ、コロナ禍の中、国民の生活と健康、安心を守るため、審議に協力してきたことは御承知のとおりです。そんな森屋委員長に対する解任決議案をよもや提出することになろうとは、私たちも想定外でありました。
 この常会最終盤になって、与党主導でいわゆる重要土地利用規制法案が衆議院から一方的に送付され、参議院では僅かな期日の中での審議を余儀なくされる事態となりました。憲法との整合の是非や国民の権利に関わる極めて重要な法案であるにもかかわらず、衆議院では野党が求めた連合審査や参考人質疑すら行われず、法案の様々な課題については明確な答弁もなく、審議不十分、生煮えどころか火にも掛けない状況のまま強行採決されたものであります。
 そもそも、本法案は、解任決議提出の趣旨説明にもありましたように、国会への提出期限も守られず、参議院への送付期日についての合意事項も無視をされました。参議院軽視にほかならず、強い憤りを感じます。与党の皆さんは情けないと思われないのでしょうか。
 重要議案の参議院での審議期間は最低二十日間を確保するという取決めは、参議院改革協で合意をされたものです。参議院が自ら合意し定めたことを自ら遵守しないのならば、そもそも改革協など必要ないじゃないですか。今後、改革協での議論そのものが無駄、無意味だと言われても仕方がありません。猛省を促したいと思います。
 森屋委員長、本来であれば、あなたが自ら体を張って、内閣委員会における本法案審議がこうした状況に陥ることを阻止すべきだったのではないでしょうか。あなたは参議院の一員であり、常任委員長の要職にあります。参議院での充実した審議を保障することこそ、あなたの委員長たる職責なのではないでしょうか。
 本法案について、参議院内閣委員会では、衆議院で実施されなかった外交防衛委員会との連合審査や参考人質疑が実施されました。昨日の参考人質疑では、野党側の要求した参考人ばかりでなく、政府の有識者会議の委員も務めた与党側の参考人からも、条文案を読むだけでは様々な臆測が広がるおそれがあるということはこの審議のプロセスを伺っていて痛感したという意見や、国会への報告や国民への十分な説明と情報開示が必須であるというような意見も出されるなど、法案の持つ問題点が明確になりつつありました。
 しかし、参考人質疑終了後に再開された内閣委員会理事会において、与党側から、事前に合意されていなかった同日中の質疑、討論、採決の提案がなされました。昨日は、そもそも内閣委員会の定例日ではありません。衆議院で実施されなかった参考人質疑を行うために、定例日外ではありましたが、与野党合意の下で行われた委員会でした。
 参考人質疑で参考人の皆さんから貴重な意見をいただき、明らかになった課題について更に政府にその見解をただす、当然のことです。それを、事もあろうに、参考人質疑が終了した途端、同日の質疑から採決までを提案するとは何事ですか。何のための参考人質疑であったのか、改めて問わなければなりません。
 これらは、昨日十七時四十五分に開会した内閣委員会理事会での与党理事からの提案です。提案は、十九時に委員会を再開、質疑を開始するというものでした。十八時近くになって十九時からの質疑を提案する、一体いつ質疑通告をすればよいのでしょうか。通告もなく形ばかりの質疑を行い、委員会の役割が果たせるのでしょうか。今後、全ての委員会において通告なしのガチンコ質疑でよいとでも言うのでしょうか。
 このような常軌を逸した提案に対し、反対する野党を無視し、森屋委員長、あろうことか、提案どおりの委員会再開を宣言をしました。このような暴挙を許すわけにはいかず、誠に遺憾ながら、やむなく委員長解任決議案を提出するに至りました。与党側から売られたけんかを買わざるを得なかったというのが私たちの偽らざる本音であります。
 こうした一連の流れを主導したであろう与党幹部の皆さんにも申し上げます。
 なぜ、昨日のうちに本法案を無理に採決する必要があったのですか。そのような提案がなされ、委員長がそれを認めたならば、私たちがやむなく委員長解任決議案を提出することは火を見るより明らかです。どのみち昨日のうちの採決はできませんでした。にもかかわらず、あえて森屋委員長の経歴を傷つけるような振る舞いをする必要がなぜあったのですか。意味不明であります。
 昨日、並行して行われた議院運営委員会理事会でも、信じられない提案が与党理事からありました。それは、衆議院に内閣不信任案が提出されることが想定をされる中、不信任案が提出された場合にも、その処理を待たず、この参議院本会議を開会するというものでした。
 内閣全体への信任の是非が問われている中、参議院での審議を行うことなど言語道断です。終戦間もない時期に同様の扱いがあったようですが、現行の国会ルールがある程度定着して以降、少なくとも五十年以上にわたり、参議院の良識に基づき、そのようなことが行われることはありませんでした。まさに前代未聞です。野党会派理事の猛烈な反対を受けて理事会は休憩、数十分後に再開された理事会では、一転して与党から提案が取り下げられました。
 なぜこのような国会の歴史に汚点を残しかねない提案をする必要があったのか。この時点で、衆議院を解散する方針でも持たれていたのでしょうか。混乱に拍車を掛けたこうした所作振る舞いにも大いに抗議したいと思います。
 法案の内容にも言及します。
 政府・与党の言いなりとなり、森屋内閣委員長が強行採決を目指す重要土地利用規制法案が日本の安全保障に真に寄与する内容のものであれば、否定などするはずもありません。安全保障上重要な施設の周辺や国境離島における土地利用等の在り方についても、安全保障上の懸念を払拭する法律を得ることは重要なことです。しかし、本法案には、看過し難い問題点が多くあります。
 最も大きな問題点は、法案の核心部分が明文化されておらず、判断が政府に白紙委任をされている点です。大幅な私権制限を伴う法律でありながら、政令等に依拠する部分が余りにも多過ぎます。
 本法案では、規制の対象となる行為を重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為としているにすぎません。機能阻害行為とは何かをただしても、一概には言えないとの政府見解です。また、注視区域、特別注視区域を指定する場合にも、距離範囲を一キロメートル以内で政府の裁量で判断することになっており、判断基準は、理由も含めて法案の中では何も明らかにされていません。
 政府が安全保障上重要な土地や建物の所有や利用状況を把握するための土地等の利用状況の調査についても同様であります。そもそも、どんな手段、方策で行う調査なのかは、手のうちは明かせないとの理由で明らかにされていません。個人情報の取扱いについても、法律に何の規定もされていません。規定次第では全国各地が監視対象となり、情報収集の範囲もよく分かりません。利用者、関係者が調査対象となっており、ここでいう関係者の定義を問うても、定義がないとの返答であります。
 注視区域では政府が土地や建物の所有者の個人情報を調査できるようになり、特別注視区域に指定されれば、土地の購入前に、内閣総理大臣に対し、個人情報と土地の利用目的を届け出ることが義務付けられることになります。指定によって不動産の価値に大きな影響が出るでしょう。まさに財産権の侵害になりかねません。
 また、機能を阻害する行為とみなされれば刑事罰が科される可能性があり、調査が個人の思想信条、家族関係、友人関係にまで及ぶことさえ否定されていません。ある種、気持ち悪い法案であることは多くの方の思いでしょう。
 国民の日常を規制の対象とする以上、丁寧かつ具体的な説明が求められるのは当然です。また、明確な立法事実に基づくものであることも必要不可欠です。こうした国民の懸念を払拭するには、これまでの審議では余りにも不十分です。
 森屋委員長、あなたは、国民の思いに応えるために、公正中立な立場を貫きつつ、十分な審議時間の確保と、丁寧かつ誠実な答弁を政府に対して要求する義務があります。そうした姿勢を見せず、委員会審議を強引に打ち切ろうとしたことは、熟議の府である参議院に属する議会人としてあるまじき行為であります。参議院は、衆議院が採決した法案を自動的に通すだけの院ではありません。
 最後に、菅内閣総体に一言申し上げます。
 今、最も重要で迅速な対応が必要なのは、この法案ではなく、コロナ対策、ワクチンの早期接種、コロナで影響を被った事業者や個人への支援ではないですか。にもかかわらず、この重要土地利用規制法案やいわゆるデジタル監視庁法案など、自国民への管理統制を強める法案ばかりに執心する、これは一体どうしたことでしょうか。政治が行うべき施策の優先順位を間違えていると言わざるを得ません。
 昨年九月の菅総理大臣就任以降、コロナ感染者数は七十万人近く増加しました。亡くなった方は昨日までで一万二千六百七十人、お一人お一人に人生があり、愛すべき家族がありました。公表されることもなく、入院すらできないまま命を落とした方もあったことでしょう。国民の命をこれほどまでに危険な状況にさらしておきながら、緊急性のない法案成立のために国会を事実上空転させ、多くの都道府県が緊急事態宣言中であるにもかかわらず、その最中に国会を閉じようとするなど正気の沙汰ではありません。
 開会まで四十日を切った東京オリンピック・パラリンピック大会についても同様です。刻一刻と開会が迫っている中、いまだに観客の有無すら明らかにできずにいます。開会中の四十九日間のテレワークを国民に求めながら、子供たちだけでも百二十八万人を動員する観戦プログラムを実施し、三百万人規模とも言われる国内での人の動きを看過するのであれば、国民の理解が得られるはずありません。その先の未来、起こり得る最悪の事態が想像できているのか。その瞳に国民の姿は見えているんでしょうか。疑わざるを得ません。与党の皆さんの見識が今まさに問われています。このことも付言しておきたいと思います。
 以上、与党による強引かつ国民不在の国会運営と、それにあらがうことのない森屋内閣委員長の姿勢こそ、解任決議案に賛成する理由であります。議員各位には、本決議案に賛成いただきますことを切にお願い申し上げ、討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

#10
○議長(山東昭子君) 田村智子さん。
   〔田村智子君登壇、拍手〕

#11
○田村智子君 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました内閣委員長森屋宏君解任決議案に賛成の討論を行います。
 今国会の内閣委員会は、法案に対する評価や賛否が対決しても、またデジタル改革法案など審議を尽くしたとは言えないにしても、与野党の協議を踏まえた委員会運営が行われてきました。森屋委員長も、与野党合意を尊重し、質疑者に対しても、例えば、申合せの質疑時間が来たからといって、発言を強制的に止めるような運営は一度もありませんでした。
 象徴的だったのは、障害者差別解消法改正法案の審議です。障害者施策の基本は、私たちのことを私たち抜きで決めないでということ、衆議院で参考人質疑がなかったとしても、当事者からの意見聴取が必要だという理事会での私の提案を委員長も与党も受け入れて、対政府質疑の中ではありましたが、参考人として障害当事者を呼ぶことが認められたのです。これは画期的な委員会だったと、私は内閣委員会の一員として誇りに思っています。
 この日の委員会終了後、森屋委員長は、わざわざ私に声を掛けられました。視覚障害者の方が日々の生活の困難をリアルに話されたのはとてもよかった、何よりも大臣や政府参考人が同じテーブルで意見を直接聞いたのだから、今後の政策に反映されるだろうなど、感想を述べられたのです。
 会期末まで僅かな日程の下で参議院に送付された土地利用規制法案の審議も、衆議院では行われなかった外交防衛委員会との連合審査及び参考人質疑が与野党協議によって実現しました。法案の影響を最も受ける沖縄県選出の議員が内閣委員会にはいない。連合審査によって、沖縄の風の伊波議員が沖縄の歴史と米軍基地の実態を示して質問されたことは、参議院の法案審議にとって大変重要なものだったと思います。
 参議院が熟議、再考の府であるとはどういうことなのか、こうした委員会運営を通じて森屋委員長御自身も実感されてきたのではありませんか。
 ところが、昨日夕刻になって、森屋委員長の態度は急変しました。
 事前の理事会で確認していた、土地利用規制法案の参考人質疑、宇宙資源法案の質疑、討論、採決が終了したにもかかわらず、内閣委員会を散会とせずに、突然休憩を宣言したのです。休憩とすることは、直前の理事会で一切提案がなく、委員会中の場内協議さえありませんでした。
 なぜ休憩にしたのかという私の問いに、国会情勢から私が判断したと森屋委員長は答えましたが、その判断は何によってなされたのでしょうか。このような委員長独断の委員会運営が許されてしまえば、理事会での日程協議は何のために行われるのでしょうか。
 不可解な委員会休憩の後、十七時四十分過ぎに再開された理事会では、突如として自民党から、十九時に委員会を再開し、希望する会派のみ質疑を引き続き行い、質疑終局、採決をという提案がありました。そもそも、十四日は参考人質疑しか確認していません。突然、続けての法案質疑を政府に対して行えというのは、余りにも乱暴、理不尽な提案です。
 昨日の参考人質疑自体も、十日木曜日に議決したもので、参考人の方々は急遽予定を変更して準備をされたことでしょう。これまでの委員会速記録にも目を通して委員会に臨んだということを知る場面もありました。
 しかも、その質疑では、与党推薦の参考人からも、条文を読んだだけではどのようにでも解釈が可能になってしまうということはあってはならない、プライバシー権や個人情報保護の観点から新たな懸念材料というものが生まれては決していけない、そこを払拭するための歯止め機能、どういう条文が入れば少しでも担保できるのか、是非実現していかなきゃいけないと指摘されました。三人の参考人全員が、立法府に条文で歯止めを加えてほしいと求めたのです。
 これらの意見を法案審議に生かすことが内閣委員会に求められる役割であることは明白ではありませんか。参考人質疑直後の採決提案は、私たちが招いた参考人の方々に対して余りにも非礼、無礼、傲岸不遜だと言わなければなりません。この提案を了承した公明党、維新の会にも猛省を促したい。そして、立憲民主、国民民主、私からの猛烈な反対と抗議がありながら、森屋委員長、自民党提案をそのまま委員長職権で決するなど、断じて許されることではありません。
 不可解な委員会の休憩、夕刻の理事会での突然の採決提案、どちらも内閣委員会理事会の現場では直前までその兆候さえありませんでした。野党はこれまで、法案の審議拒否はもちろん、日程協議に応じないという対応も一切していません。会期末ぎりぎりとはいえ、まだ委員会定例日も残されており、昨日は委員会終了後に十五日以降の法案審議について協議するのだと、与野党共に構えていたはずです。
 次回の委員会では、法案第六条の土地利用状況調査について政府答弁の整理が必要であるという私の要求についても、次の委員会の持ち方の中で協議することを確認していました。連合審査会での小西議員の資料要求も、理事会での具体の協議はこれからです。
 これら当然の委員会運営の流れがなぜ打ち切られたのか、なぜ森屋委員長が態度を一変させて職権で質疑終局、採決まで行おうというのか、内閣委員会の外からの圧力によるものだと指摘せざるを得ません。
 森屋委員長、あなたがなすべきは、委員会運営への乱暴な介入を毅然として排することです。それが公正な議会運営を担う委員長の責務、職権、矜持ではありませんか。
 土地利用規制法案は、審議をするほどに矛盾、問題点がぼろぼろと露呈し、およそ法律として体を成していないことが明らかになっています。それが質疑打切りの動機ではないのか。
 自民党の議員等の質問を聞いていると、中国、韓国という特定の外国資本による自衛隊基地の周辺土地や森林などの買収が安全保障上のリスクだと主張していることが分かります。しかし、この法案は特定の外国資本による土地買収を規制するものではなく、それを準備するための法案でもありません。そもそも、中国を含め外国からの投資を止めるつもりも政府にはありません。
 水源地や森林を守る必要があるということも、法案推進の立場で質問が相次いでいますが、これらは本法案の範疇にも入りません。この法案の必要性を説く皆さんの問題意識にさえ本当は何も応えていないことが審議をするほどに明らかになっています。
 一方で、国境離島の住民、自衛隊や米軍基地あるいは原発周辺の住民は、注視区域の指定によって登記簿、住民票、戸籍簿などの個人情報を強制的に調査され、内閣府によって一元管理されるのです。
 それが安全保障上なぜ必要なのか、何ら合理的で納得のいく説明はありません。重要施設や国境離島にとって安全保障上何がリスクなのかも不明、何が機能阻害行為なのかも不明、どこを注視区域、特別注視区域に指定するかさえも不明、その区域内で誰を対象に誰がどのような調査を行うのかも不明。不明点は全て政令、内閣府令、そして内閣総理大臣に委ねてしまい、一たび法案が成立すれば、五年後の見直しまで国会は関与することさえできません。
 国民主権への規制、懲役刑まで科そうという行為について、その指定も具体の執行も全て政府に委ねる法案の採決などあり得ません。それは立法府の役割を放棄するものであることを厳しく指摘し、討論を終わります。(拍手)

#12
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────

#13
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 青木愛さん外五十六名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の皆さんは白色票を、反対の皆さんは青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕

#14
○議長(山東昭子君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕

#15
○議長(山東昭子君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕

#16
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票           六十五票  
  青色票          百七十二票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
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   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#17
○議長(山東昭子君) これより委員長の報告を求めます。内閣委員長森屋宏さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
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   〔森屋宏君登壇、拍手〕

#18
○森屋宏君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、宇宙基本法の基本理念にのっとり、宇宙資源の探査及び開発に関し、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律の規定による許可の特例を設けるとともに、宇宙資源の所有権の取得等を定めることにより、宇宙の開発及び利用に関する諸条約の的確かつ円滑な実施を図りつつ、民間事業者による宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動を促進しようとするものであります。
 委員会におきましては、衆議院内閣委員長木原誠二君より趣旨説明を聴取した後、宇宙資源開発の在り方、宇宙条約との整合性等につきまして質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の田村委員より反対の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#19
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

#20
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。(拍手)
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#21
○議長(山東昭子君) 日程第二 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長松村祥史さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔松村祥史君登壇、拍手〕

#22
○松村祥史君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、新型コロナウイルス感染症の患者又は入国後の待機者であって、外出自粛要請や隔離、停留の措置を受けている方々が投票をすることが困難となっている状況に鑑み、当分の間の措置として、こうした方々が郵便等を用いて行う投票方法について、公職選挙法の特例を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、発議者を代表して衆議院議員逢沢一郎君から趣旨説明を聴取した後、本法律制定の意義及び円滑な執行のための取組、濃厚接触者への対応についての認識、本法律施行までの周知期間の妥当性等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して井上哲士委員より反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#23
○議長(山東昭子君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

#24
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。(拍手)
 これにて休憩いたします。
   午後六時二十二分休憩
     ─────・─────
   午後十一時二十一分開議

#25
○議長(山東昭子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 吉川沙織君外一名発議に係る議院運営委員長水落敏栄君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#26
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 本日はこれにて延会することとし、次会は明十六日午前零時十分より開会いたします。
 これにて延会いたします。
   午後十一時二十二分延会
ソース: 国立国会図書館
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