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2021/06/10 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第24号 令和3年6月10日
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2021/06/10 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第24号 令和3年6月10日

#1
令和三年六月十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月九日
    辞任         補欠選任
     三浦  靖君     岩本 剛人君
 六月十日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     山田  宏君
     福島みずほ君     宮口 治子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 克巳君
    理 事
                石田 昌宏君
                自見はなこ君
                石橋 通宏君
                矢倉 克夫君
                足立 信也君
    委 員
                岩本 剛人君
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                そのだ修光君
                羽生田 俊君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                本田 顕子君
               三原じゅん子君
                山田  宏君
                打越さく良君
                川田 龍平君
                田島麻衣子君
                福島みずほ君
                宮口 治子君
                塩田 博昭君
                山本 博司君
                東   徹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
   衆議院議員
       厚生労働委員長とかしきなおみ君
       厚生労働委員長
       代理       橋本  岳君
       厚生労働委員長
       代理       荒井  聰君
       厚生労働委員長
       代理       高木美智代君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       厚生労働副大臣 三原じゅん子君
       厚生労働副大臣  山本 博司君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       鰐淵 洋子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       梶尾 雅宏君
       内閣官房内閣審
       議官       十時 憲司君
       内閣府規制改革
       推進室次長    彦谷 直克君
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        藤原 朋子君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    荻澤  滋君
       出入国在留管理
       庁在留管理支援
       部長       君塚  宏君
       文部科学省大臣
       官房審議官    蝦名 喜之君
       文部科学省大臣
       官房審議官    川中 文治君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  井内 雅明君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        達谷窟庸野君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岩井 勝弘君
       厚生労働省医政
       局長       迫井 正深君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省労働
       基準局長     吉永 和生君
       厚生労働省職業
       安定局長     田中 誠二君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  坂口  卓君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    橋本 泰宏君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
       厚生労働省保険
       局長       浜谷 浩樹君
       国土交通省大臣
       官房審議官    黒田 昌義君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   田原 克志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に
 関する特別措置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (コロナ禍における歯科口腔保健の重要性に関
 する件)
 (看護師の日雇派遣問題に関する件)
 (無料低額診療事業の現状及び仮放免外国人へ
 の医療支援に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症のプレハブ病床の
 活用方策に関する件)
 (コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチー
 ムの取組及び評価に関する件)
 (カスタマーハラスメント対策の推進に関する
 件)
 (障害福祉サービス等報酬における児童発達支
 援の個別サポート加算の在り方に関する件)
○中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災
 害等に係る共済事業に関する法律案(衆議院提
 出)
○医療的ケア児及びその家族に対する支援に関す
 る法律案(衆議院提出)
    ─────────────

#2
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三浦靖君が委員を辞任され、その補欠として岩本剛人君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長正林督章君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(小川克巳君) 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
 B型肝炎特措法改正法案についてお聞きをいたします。
 最高裁判決は、除斥を適用することが被害者救済に反する不合理な結論となるため、除斥があることを前提としながらも、起算点を遅らせるということ、解釈によって、結果的に除斥の適用を回避したと考えております。
 そもそも、除斥ということはどうなんだろうか。B型肝炎被害は、四十年以上にもわたって国が放置してきた集団予防接種における注射器の回し打ちの被害であり、被害者は全国民の犠牲になったと言えます。救済を国が長きにわたって放置してきたことこそが問題であって、時の経過だけを理由に救済に差を設けることは不合理、不公平ではないでしょうか。
 四月一日に施行された改正民法七百二十四条においては、被害者救済の可能性を広げるために、二十年の期間を除斥と解釈することができないように改正をされました。施行時に二十年が経過している場合には従前の例によるとする経過規定、附則三十五条がありますが、元々、時効か除斥かについて解釈に争いがあり、平成元年以降に最高裁判所が除斥と解釈していたことに対して被害者救済に反するとの批判が強く、被害者救済を広げるために、立法的に時効としか解釈できないように改正されたものです。そうであれば、既に二十年が経過している場合においても除斥と扱うべきではないんじゃないでしょうか。
 そこで、大臣にお聞きをいたします。
 今回、最高裁の判決が出たわけですが、それの受け止めをお願いいたします。

#7
○国務大臣(田村憲久君) 四月の二十六日、最高裁の判決でありますけれども、これ、HBeの抗原陰性下での慢性肝炎の方の起算点がどこであったかということでございます。結果的には、HBe抗原陰性慢性肝炎の場合は、これが発症したときが起算点とするということでございましたので、今までとはその起算点が変わるということで、結果的に除斥期間というものに当たらないという、そういう判決であり、そして、原告らの損害額について更に審理を尽くすということで高裁に差戻しをされた案件というふうに受け止めさせていただいております。
 いずれにいたしましても、私、川田委員にも先般お答えをさせていただきましたけれども、これに対して迅速に検討を進めさせていただいて、しっかりと最高裁の御判断というものを受け止めさせていただきたいというふうに思っております。

#8
○福島みずほ君 最高裁判決、裁判長の補足意見で、男性患者二人、最高裁の原告二人と同様の状況にある感染者の問題を含め、迅速かつ全体的な解決を図るため、関係者と必要な協議を行うなどし、感染被害者の救済に当たる国の責務が適切に果たされることを期待するとあります。
 これに対して、どのように対応されるんでしょうか。

#9
○政府参考人(正林督章君) 今大臣が御答弁申し上げましたとおり、今回の最高裁判決は、HBe抗原陰性下で慢性肝炎を再燃した方について、除斥期間の起算点に係る判断が示されたものと承知しています。
 委員御指摘の全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団から大臣宛てに提出された要請書における要請事項への対応も含めて、今回の最高裁判決を受けた対応については関係省庁とも相談しつつ検討すると、そういった旨を、先日、参議院の厚生労働委員会、川田委員の質疑においても大臣より御答弁申し上げたところであります。
 その後、関係省庁との間で担当者間での相談を重ねているところであり、迅速に検討を進めたいと考えております。

#10
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 最高裁の例と全く同じと言える原告、控訴、あっ、ごめんなさい、提訴二十年以上前に最初の抗原陽性慢性肝炎を発症し、その後、鎮静化した後、提訴二十年以内に肝炎を再発したパターンは、最高裁の原告二人を含めて百十三名です。上記のその百十三名を含め、提訴二十年以上前に慢性肝炎を発症しているが、再発や継続によって提訴前二十年以内にも慢性肝炎の発症が認められる原告は百六十七名です。そして、この百六十七名を含め、提訴二十年以上前に慢性肝炎を発症しているため国から除斥を主張されている原告は全体で三百二十八名です。
 今、大臣、そして局長の答弁で、関係各者と協議をしながら前に進めているところだという点で、是非、要望含めて、よろしくお願いをいたします。
 B型肝炎完治の新薬、新治療法の研究開発についてお聞きをいたします。
 患者さんたちと話をしていると、この話がよく出てきております。要望も出されております。新薬、新治療法の研究開発はどうなっているでしょうか。また、その研究開発に対して予算を増やすなどしてほしいとの要望もありますが、いかがでしょうか。

#11
○政府参考人(正林督章君) B型肝炎ウイルスについては、体内からウイルスを排除できる治療薬がまだ開発されておらず、肝炎研究十カ年戦略に基づきAMEDにおいて研究を行っているところでございます。
 これまで、治療薬の候補となる化合物の探索や実験に用いる動物モデルの作出等の研究を行い、一定の成果は得られているものの、治療薬の実用化までの道筋が見える段階には至っていないという状況です。
 AMEDでは、B型肝炎の新規治療薬の開発、実用化や肝炎の診断、治療に係る基盤研究などを推進する研究事業を実施しており、令和三年度の予算額は約三十四億円となっており、近年、同程度の額を確保しております。
 引き続き、実用化に向けた研究を着実に推進してまいりたいと考えております。

#12
○福島みずほ君 医療費助成についてお聞きをいたします。
 重度肝硬変、肝がんの医療費助成制度について、利用者が少ないというのはどうしてでしょうか。

#13
○政府参考人(正林督章君) 御指摘の肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業は平成三十年十二月から実施しておりますが、助成人数は当初想定より低調でありました。
 その要因としては、新たな治療薬、ソバルディとかハーボニーなどですが、その普及に伴い、C型肝炎ウイルスによる肝がん、重度肝硬変の患者数が大幅に減少したことが考えられます。また、医療の高度化により新たな分子標的薬が登場し、従前であれば入院治療を受けていた患者が分子標的薬による通院治療を受けるようになっていると考えられること、さらに、一年に四回以上高額療養費に該当するような患者は予後が極めて悪く、助成の申請が困難な方も想定されるなど支援が届きにくいと考えられる、そういったことが考えられます。
 こうしたことから、本事業による支援を必要としている患者の皆様が助成につながりやすくするために、令和元年十月に患者団体からいただいた要望も踏まえ、令和三年度から、分子標的薬による通院治療の助成対象への追加、月数の要件を四月から三月に短縮といった内容の見直しを行ったところであります。

#14
○福島みずほ君 制度を利用した場合の自己限度額について、どうなっているでしょうか。

#15
○政府参考人(正林督章君) 本事業は、年収約三百七十億円以下の方を対象に、ごめんなさい、三百七十万円以下の方を対象に、肝がん、重度肝硬変の入院治療、又は肝がんの分子標的薬を用いた通院治療に係る医療費が高額療養費算定基準額を超えた月が過去一年間で三月以上になった場合に、対象者の自己負担額が一万円となるように助成するものであります。
 公的医療保険制度における高額療養費算定基準額は保険者や所得水準によって異なりますが、本事業は、助成対象となった月において対象者の自己負担額一万円と高額療養費算定基準額との差額を助成するものであるため、所得区分に応じて助成後の自己負担額に差が生じるものではありません。

#16
○福島みずほ君 一万円という回答をしていただいて、本当にありがとうございます。
 制度の存在自体がほとんど知られていないとも聞いております。医療機関による患者への制度周知と利用勧奨、とりわけ厚労省も推進している肝炎医療コーディネーターによる患者への働きかけが制度利用者の拡大に効果的ではないでしょうか。

#17
○政府参考人(正林督章君) 本事業の見直しに係る周知については、ポスター、リーフレットや医療機関向けのマニュアルなどを作成し厚生労働省のホームページに掲載したほか、都道府県、日本医師会、全日本病院協会、日本薬剤師会などの関係団体、日本肝臓学会などの学会関係を通じた周知を行ってきたところであります。
 都道府県によっては、厚生労働省から提供したポスターやリーフレットの電子データを加工し、独自のアレンジを加えた周知資材を作成しており、また、御指摘の肝炎医療コーディネーターを活用した事例として、例えば佐賀県、佐賀県では、県庁と佐賀大学医学部附属肝疾患センターなどが協力して、本事業の見直しについて、医療機関に配置されている肝炎医療コーディネーターを含む医療従事者が患者に説明できるようにするための動画コンテンツを作成し関係者に周知するなど、積極的な周知に取り組んでいただいております。
 このような好事例について引き続き情報収集を行い、他の都道府県に紹介するなど、本事業のより効果的な周知に取り組んでまいりたいと考えております。

#18
○福島みずほ君 リプロダクティブヘルス・アンド・ライツについてお聞きをいたします。
 医者の処方なくして緊急避妊薬を薬局で買える、あるいは中絶薬の認可の問題に関して、それぞれ進捗状況を教えてください。

#19
○政府参考人(鎌田光明君) まず、緊急避妊薬のスイッチOTC化でございますけれども、これは御案内のとおり、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性のお気持ちに寄り添うという視点、それから、一方、やはり医薬品でございますので、安全に使っていただくということをどうバランスを取るかということが重要と考えておりまして、昨年の十二月に第五次男女共同参画基本計画というのが閣議決定されまして、それでは処方箋なしで薬局で利用できるよう検討するとされました。
 それに合わせて我々検討を開始したわけでございますが、先月、五月二十八日、OTC化を望む市民団体の方々から、検討を行っております評価検討会議というところに改めて要望が出されました。これを踏まえまして、具体的に、今月七日にこの評価検討会議を開催いたしまして、今後の進め方というものを議論したところでございます。
 具体的には、この議論は二〇一七年に一度議論されておりまして、様々な課題が提示されました。それがその後どういう進捗なのか、対応されているかということを報告してもらって評価する必要があるであろうと。それから、今回要望書を出していただいた方々の要望の内容、あるいはそれに関わる専門領域の専門家などからヒアリングをすること、そして海外における緊急避妊薬やその周辺情報、背景情報を調査するとしておりますので、調査結果などを報告してもらって、そうしたことを踏まえて、OTC化に向けた課題や対応策について検討するというふうにされたところでございます。
 いずれにいたしましても、この緊急避妊薬、様々な観点から専門家による議論を尽くしていただくことが重要でございますので、改めて、有効性、安全性、さらにはニーズや適正販売、適正使用ということについて議論をしてまいりたいと考えているところでございます。
 また、もう一つ、経口中絶薬でございます。
 これは、何回かここでも御説明申し上げましたが、ミフェプリストン及びミソプロストールについては、今、企業が治験中ということでございまして、その申請を待ってということになるかと思います。その申請データについては、有効性、安全性を確認いたしますが、通常、標準事務処理期間というのが十二か月程度でございますので、今後その申請がなされれば、適切に審査を行っていくということを考えているところでございます。

#20
○福島みずほ君 六月七日の日に検討会で緊急避妊薬についての議論が始まったことは歓迎をいたします。ただ、この資料を見て、随分調査研究というのがたくさんあるので、これをやっているとまた本当に時間が掛かるんじゃないかというふうに懸念を感じております。是非早くこれはやっていただきたい。
 レボノルゲストレルですか、で、単独の緊急避妊薬の安全性に関して、世界保健機構、WHO、国際産科婦人科連合、国際家族計画連盟、国際緊急避妊コンソーシアムが共同で作成した声明があります。これは発表されていて、つまり、緊急避妊薬は既に安全性、もう何十年と使われていて、こういうところがきちっと安全性をもうちゃんと打ち出しております。日本がゼロから研究してというのではなく、是非、安全性は、ある程度こういうところがもう安全だと言っているわけですから、早急にやっていただきたいというふうに考えております。
 それで、現時点におけるオンライン診療、現時点でのオンライン診療における緊急避妊薬の取扱いで、日本独自の要件が二つあります。女性が販売、転売するのを防ぐために薬剤師の面前で内服する、緊急避妊の成否を女性が判断できないので三週間後に産婦人科を受診する。
 非常にこれ、オンラインということ、OTCになった場合でも、この要件がアクセスの障害になるんじゃないか。いかがでしょうか。

#21
○政府参考人(鎌田光明君) 確かに、現在のオンライン診療の下での取扱いでは、薬局に来ていただいて、そして薬局で薬剤師の面前で飲んでいただくという取扱いをしております。そして、それに対しましては、御指摘のような、今御紹介のあった御指摘もいただいているところでございますが、これは適正使用、そして適正販売ということはやはり必要でございまして、そのことも含めて、先ほど申し上げました評価検討会議で議論すると。
 本当にその、医薬品そのものとしての安全性だけではなくて、悪用、乱用、そしてまた、そういったことにつながらないようなことが諸外国どうなっているのかということを含めて、様々な観点から検討してまいりたいと考えております。

#22
○福島みずほ君 いつ頃結論出しますか。

#23
○政府参考人(鎌田光明君) 済みません、いつとは正直申し上げられません。先ほど申し上げましたように、三年ほど前に一度議論がなされて、それを踏まえた課題の進捗、本当になされているのか、そして諸外国の状況どうなのかということで、やはり様々な観点から議論を進めますので、現時点でいつとは申し上げられないことについて御理解いただきたいと存じます。

#24
○福島みずほ君 諸外国で、面前で飲むということを言われるということはないというふうに聞いております。日本でも、睡眠薬やいろんなのだって転売がない、ゼロとは言えないかもしれないけれども、なぜ自分が薬を飲むことを、その前で強要されなくちゃいけないのかというふうにも思っています。
 以前の議論でも、今回でも、性教育が日本は不十分だからまだできないというんですが、北欧でもどこでも、性教育が十分行き届いている国でも避妊に失敗することはもちろんあるわけで、やはり緊急避妊薬は必要です。性教育を完全にやってから、きちっとやってからだったら、もう何十年たつのかというふうにも思っています。
 是非、緊急避妊薬、早急にやっていただきたい。いかがでしょうか。

#25
○政府参考人(鎌田光明君) 申し訳ございません、同じような答弁になってしまいますので、御指摘を踏まえまして検討を進めてまいりたいと考えております。

#26
○福島みずほ君 大船駅で新生児遺棄事件があって、やっぱりショックを受けています。包括的性教育、緊急避妊薬、中絶薬、中絶への援助、あるいは養子縁組やいろんなことも含めやっていかないと駄目だということを思っております。
 女性による女性のための相談会の報告会で、妊娠が分かっているけれども、中絶費用が高いので払えないので、十万でも払えないので中絶ができないという、そんな切実な声も聞きました。生理の貧困は言われていますが、中絶の貧困、お金がなくて中絶ができないんですよ。十か月たって、じゃ、どこで産むのかということも本当に問題になります。
 この委員会で、中絶に対しての公的支援はできないという答弁なんですが、リプロダクティブヘルス・アンド・ライツは、カイロ会議やいろんなところで日本が批准したり採用しているものです。
 是非、中絶への公的支援、これは踏み込むべきではないか。いかがでしょうか。

#27
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の人工妊娠中絶につきましては、委員のように、女性の自己決定権、リプロダクティブヘルス・ライツということを重視するお立場があることも承知しておりますが、一方で、胎児の生命尊重というお立場もあり、また個々人の倫理観、道徳観とも深く関係する非常に難しい問題であると認識しております。
 このため、人工妊娠中絶への公的助成ということについては、まずはこの人工妊娠中絶そのものの在り方に対しての国民のコンセンサスということが深まることが重要であると考えておりまして、現時点で公的助成に踏み込むという段階までのコンセンサスは得られていないと思っております。
 ただ、御指摘のような望まない妊娠をした若年妊婦に対しての支援ということは、養子縁組とかあるいは里子へのつなぎということも含めて、これはしっかりとやっていきたいというふうに考えております。

#28
○福島みずほ君 局長の答弁で非常に危惧を感ずるんですね。
 中絶を制限することと中絶を減らしていくことは、意味も方法も違います。リプロは、カイロ行動計画、北京行動綱領、国連ニューヨーク特別会議でも合意を得ておりますし、日本も約束をしています。第五次男女共同参画計画でもリプロダクティブヘルス・アンド・ライツの視点は殊に重要であると明記されています。
 やはりここは支援を、生理の貧困も問題だけれども、中絶費用がなくて中絶できないという、日本の女性の中に、若年者もそうですが、貧困の問題がまさに起きていることを是非考えていただきたい。新生児遺棄をなくしたいんですよね。日本の女性が何でこんな状況なのかと思いますので、是非よろしくお願いします。
 配偶者の同意要件、それから法律婚、事実婚以外で未婚の場合でも配偶者の同意を実際取っていることをなくすために是非通達を出してほしいと申し上げ、質問を終わります。

#29
○川田龍平君 川田龍平です。
 まず、B型肝炎特措法の改正案が議題となっておりますが、そもそもこの特措法が対象となる方がB型肝炎ウイルスに感染した原因は、集団予防接種等における注射器の連続使用にあります。ある人に使用した注射器を別の人に使用することは、B型肝炎に限らず様々な感染症の感染原因になり得るため、非常に危険です。
 ところが、報道によると、新型コロナウイルスワクチンの接種において、使用済みの注射器を別の人に誤って使用してしまった事案が複数の自治体で起こっているとのことです。
 厚労省はこういった事案について把握しているんでしょうか。また、このようなミスはどのような自治体でも起こり得るものですが、事例を共有して同様のミスが起こらないよう再発防止に努める必要があるかと思いますが、厚労省として今後どのような対策を取っていくのか、伺います。

#30
○政府参考人(正林督章君) 新型コロナワクチンの接種においては、接種対象者数が多いことや、自治体が近年では経験の少ない集団接種を含めた接種体制を構築することも踏まえ、適切な接種を推進する必要があると考えております。
 このため、改めて国がチェックリストを作成し、これにより注射針の連続使用などの予防接種に係る間違いの発生防止に努めるとともに、予防接種の間違いが発生した際には厚生労働省に速やかに報告することにしております。
 これまで、例えば、施設入所者に対し、既に他の対象者に使用した注射器を廃棄することなく誤って使用した事例、期限切れワクチンを接種した事例などが報告されております。こうした誤りは、定期接種においても報告されているヒューマンエラーによるものでありますが、今後、接種回数が更に増えることが想定される中で、こうした誤りを極力なくすことができるように取り組むことが必要と考えています。
 このため、厚生労働省としては、報告のあった主な事例について、改めて、これは五月七日でありますけれど、それらに対する留意点とともに事務連絡により周知するとともに、自治体説明会において間違い接種の事例とそれに対する対応方法などをお示ししているところでございます。
 引き続き国民の皆様に安心してワクチンを接種していただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

#31
○川田龍平君 この新型コロナウイルスワクチンについては、海外と比較しても副反応の件数が多いんではないかとの指摘があります。
 田村大臣も記者会見で、アナフィラキシーについて、アメリカ、イギリスと比べると多いように見えますと発言されています。三日前の中日新聞など地方紙には出ていましたけれども、報道などを見ていると、副反応については余り取り上げられず、接種ありきの雰囲気になっているように見受けられます。予防接種は感染症の予防において大きな効果がある一方で、また本当に残念ながら副反応による健康被害も起こってしまいます。予防接種が法的義務から努力義務とされた背景にあるのも、まさにそういった予防接種による健康被害です。
 今回の新型コロナウイルスワクチンについても努力義務とされており、厚労省もホームページ上で、接種は強制ではなく、最終的にはあくまでも御本人が納得した上で接種を御判断いただくことになりますと案内しています。接種を受ける方が納得した上で判断するためには、接種による効果だけではなく、副反応やそれによる健康被害が起こり得るということも知る必要があるのではないでしょうか。
 副反応について、死者、重症者などについて、最新の件数をお示しいただくとともに、国民が接種について主体的に選択できるよう、副反応に関する情報ももっと広く知らせる必要があるのではないかと考えますが、厚労大臣の見解を求めます。

#32
○国務大臣(田村憲久君) これ六月九日の審議会でありますけれども、報告によりますと、新型コロナワクチン、これファイザーですね、二月十七日から五月三十日まで一千三百六万回の接種、これが行われておりまして、副反応疑い報告については、医療機関からの報告が一万六百五十八件でありまして、うち重篤として報告されたものが千二百六十件というふうになっております。それから、これ製造販売業者の方からの報告でありますが、重篤と判断されたものでありますけど、三千二百四十七件ということであります。また、六月四日までに死亡として報告された事案が百九十六件ということでございます。
 いずれにいたしましても、委員がおっしゃられたとおり、これ一応、国の方は接種勧奨をお願いしておりますけれども、努力義務という形で、御本人が御判断をされて接種をいただくということでありますので、正しい情報ですね、これは副反応疑いの報告も含めて、こういうものを国として発信をしていかなきゃならないというふうに思っております。
 そういう意味では、これ、副反応疑い、法律にのっとって、もちろん医療機関からもそうでありますけれども、今申し上げたとおり製造販売業者、企業からも報告をいただいているわけであります。
 これは、合同審査会、審議会ですね、薬食審とそれから厚生科学審議会、それぞれ合同でやった、それぞれといいますか合同で開いた審議会でいろいろと御議論をいただいて、そして評価をいただいているわけでありまして、これに関しましても頻度を上げて、普通は三か月に一回ぐらいなんですけれども、一、二週間に一回という形で、終わった後には報告もさせていただきながら、場合によっては、何かあった場合にはもう緊急に、重いものがあった場合には開くということも含めて対応するということでございます。
 これからもしっかりと御報告、情報発信させていただきたいというふうに思っております。

#33
○川田龍平君 是非、このワクチンについては、特に新しいワクチンということもあって、中長期的なこの反応についてもやっぱり是非しっかり見ていただきたいと思います。
 続いて、先日来、飲食店におけるアルコール提供に関する基準作りに関して質問していますが、改めてお伺いします。
 前回質疑に立った際には、酒類提供を行う飲食店に対し一律に規制を掛けることは見直すべきではないかとの観点から、エビデンスに基づく科学的な分析、検討を進めるとともに、解禁に向けた何らかの基準作りを進めることについて方向性を示していただきたいとお願いいたしました。
 田村厚労大臣からは、一斉にお酒を出す、お酒に関してはお閉じをいただきたいというのが今回の緊急事態措置エリアにおいての政府のお願いだということで御理解いただきたいとの答弁でしたが、和田内閣府大臣政務官からは、第三者認証制度をもって、頑張っている会社、お店さんにインセンティブを差し上げることができないかといったことで検討を進めていると、多少前向きな答弁をいただきました。
 最近では、酒類を提供し、時短要請にも応えない飲食店などに関する報道が見られるなど、緊急事態宣言の形骸化が懸念されています。先日も、政治家の言葉に力がないと、言葉の意味がなくなっているという記事もありました。
 そういった意味で、今後、こうした点を踏まえれば、前々回、梅村委員からも指摘があったように、今後また感染の拡大があったときにコントロールが利かなくなってしまう、モラルハザードが発生してしまうなどの問題が発生しないための対策が必要なのではないかと。そのためには、やはり一律に規制を掛けるのではなく、エビデンスに基づく基準を作成し、この基準を満たす飲食店などについては営業可能とし、そうではないところには御遠慮いただくということを明確化する必要があると考えます。今のままでいけば、言わばルールを破った者勝ちという状態が続くことは、きちんとルールを守っている飲食店を裏切るものですし、今後の感染拡大を抑えるという観点からも良くないものだと言えます。
 厚生省におかれましては、飲食店を守り、感染拡大を防ぐためにも、解禁に向けたエビデンスに基づく基準作りに関する検討などについて改めて方向性だけでもお示しいただけないでしょうか。

#34
○政府参考人(梶尾雅宏君) 内閣官房から答弁申し上げます。
 飲食店におけます感染防止対策の徹底のために第三者認証制度の導入ということを早く進めるようにということで、四月の三十日に厚労省、農水省との連名で都道府県に依頼しまして、現在、二十三の自治体において導入されておりまして、ほかの自治体でも導入に向けた検討が進められています。
 この制度を実効性あらしめるためには、認証を受けている飲食店に対するインセンティブというのが大変重要だと思っておりまして、基本的対処方針におきましても、そういったインセンティブの付与により同制度の確実な運用を図るということとなっておりまして、都道府県では、例えば認証取得を協力金の要件とするなどのインセンティブなどもされていると承知しています。
 そして、飲食店におけます感染対策の徹底をする観点からは、まずは、各都道府県におきましてこうした認証制度がしっかり確立して、その認証されるお店を増やしていくということが重要だと思っております。その上で、御指摘のあった、また先週この委員会で政務官からも答弁申し上げましたように、認証制度を更に活用して酒類の提供を認めるということも検討課題だというふうに考えておりまして、感染防止を図った上での今後の取組について、専門家の意見も伺いながらしっかりと検討を進めていきたいと思っております。

#35
○川田龍平君 飲食店だけではなくて、流通業者、それから酒造メーカーですね、やっぱり本当にこの日本の食文化、本当に酒文化ですね、酒文化も含めて、やっぱり今本当に深刻な事態に陥っているという状況ですので、もうできるだけ早急に、やっぱり早急にルールを作っていただきたいと思います。
 また、新型コロナウイルス感染防止対策におけるエビデンスに基づく対応という観点からもう一つ伺います。
 次亜塩素酸水について、先日、三月十六日の当委員会でも塩田議員からも質問がありました。この件については、厚生労働省は、新型コロナウイルス感染力を一定程度減弱させることが確認されているとしていますが、空間噴霧については、ホームページなどで人が吸い込まないよう注意を呼びかけ、除菌効果をうたう商品を空間噴霧して使用することは目、皮膚への付着や吸入による健康影響のおそれがあることから推奨されていないとしています。
 次亜塩素酸水の空中噴霧について、第三者の分析機関で安全性を確認しているメーカーもあるようですが、厚労省が推奨しないのには科学的な根拠でもあるのでしょうか、お聞かせください。

#36
○国務大臣(田村憲久君) 次亜塩素酸水でありますけれども、独立行政法人製品評価技術基盤機構、NITEというんですかね、ここで有効性の評価、これが行われておりますが、経産省でありますとか消費者庁、こういうところとともに次亜塩素酸水を使って消毒、除菌を行う場合の注意事項、こういうものをホームページで昨年六月より周知を行っておりますが、その中で、我々もいろいろと、塩田委員からも御質問いただいたんですけれども、空間噴霧に関しては、やはり国際的な知見も踏まえて、評価が確立をしていないというのが現状であります。
 実際問題、空気中のウイルスを除去できるのかどうか、また付着しているようなものが除去できるのかどうか、こういうものの評価がまだ確立していないということと、やはり消毒効果を有する濃度のものを噴霧したものを今度はこれ吸い込むことがあるわけで、それ自体推奨されていないので、人が吸入しないように注意をする必要があると、こういうこともございまして、そういう意味で、今、現時点で空間噴霧用の消毒剤というものが医薬品や医薬部外品でまだない中において、一般的にこのような空間に噴霧すること自体は推奨することは難しいということで、先般も申し上げたということでございます。

#37
○川田龍平君 その国際的評価というのは、具体的にはWHOが言っているということでしょうか。

#38
○国務大臣(田村憲久君) WHOにおいてもそのようなことをおっしゃっておられるというふうに認識いたしております。

#39
○川田龍平君 そのWHOのガイダンスによると、この次亜塩素水は含まないという見解があります。これは、次亜塩素酸ナトリウム、それから塩素酸カルシウム、そういったものを指摘しておりますけれども、次亜塩素酸水についてはコメントしていないということで業界団体の問合せについても回答しているようですが、それについてWHOに問合せはしていますでしょうか。

#40
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと、してはいないと思いますけど、はっきりとそこのところが確かに確認できていないのは事実でありますが、ただ一方で、こういうもの自体が国際的な知見として有効であるということも我々確認いたしていないということであります。

#41
○川田龍平君 是非、これ大丈夫かどうか、安全性の試験を、やっぱり科学的な根拠に基づいてしっかり言ってほしいと思います。
 やっぱりこの空間噴霧というのは、空間を除菌するというのは、今後、今、変異株の新しいのが、ベトナム政府もこれ空間によって感染しているのかもしれないというようなことも言っています。これ、次の株は何になるのかって、イプシロンなのかもしれませんけど、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、イプシロン、その後、ゼータ、イータとか続いていくわけですよね。だから、本当に次の要するに変異株が出たときに、やっぱり本当にこの空間をできるかどうかというのはすごく重要になってくると思います。特に飲食店ですとか、特に北海道とか寒いところの地域で、開けられない、換気ができないところですね、そういったところにはやっぱり有効なそういった措置ができるのではないかということで、非常にこれ、しっかり科学的な知見に基づいてやっぱりこの噴霧ができるかできないかということを是非言ってほしいと思います。
 これ、厚労省のポスター、厚労省と経産省と消費者庁が作っているポスターでも、何か、ひたひたにぬらす必要を注意していたりとか二十秒時間を置くとか、その辺も、実際やってみるとそんなことなくて、アルコールと同じぐらいでよかったりとか二十秒待つ必要もなかったりとか、いろいろとこのポスターを修正する必要もあるみたいなんですけれども、これ修正する予定はありますか。

#42
○政府参考人(正林督章君) 今直ちにやる予定はないんですけど、御指摘踏まえて、ちょっと検討したいと思います。

#43
○川田龍平君 やっぱりできるだけ、いろんな今資材が新しいもの出てきております。オゾンですとか光触媒とか、やっぱりいろいろ、そのそういうものが有効なのかどうかということの科学的な知見をやっぱりしっかりと、当局の方でやっぱりしっかりと調べていただくということ、第三者の分析機関でやっぱりしっかりやっていただくということも含めて、是非そういった新しい資材についての、これ新しく議連もできました、超党派の議連もできましたので、是非そういった、新しい除菌のそういった資材をちゃんと使えるようにしていくということ、すごく大事なことだと思っていますので、是非その辺り検討していただきたいと思います。
 次に、緊急事態宣言について。
 現在、十都道府県に出されており、まん延防止重点措置は八県に適用されています。こういった緊急事態宣言あるいはまん延防止重点措置に関する情報は、それらに該当する都道府県では、都道府県自らが発信を行い、報道等でも頻繁に取り上げられて周知されているかと思います。一方で、該当しない都道府県では余り報道もされず、自身が住む都道府県のことではないため住民も把握していないということが考えられます。
 例えば、先日、緊急事態宣言が発出されていることを知らずに長野県から京都府に出かけてしまったという方の話を伺いました。しかも、その方は外国の方だったということで、このような場合、たとえ報道を見ていたとしても、そもそも緊急事態宣言が何か分からず、その内容を正確に把握できない可能性があるんじゃないでしょうか。
 厚生労働省の新型コロナウイルス感染症についてのページにおいても、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の実施区域については記載されているのは、日本語以外では英語のみのようです。もちろん、国内にいらっしゃる外国人の言語全てでの発信は困難だと承知しておりますが、せめて、そういった場合に有効だとされているやさしい日本語での発信のページにおいては、緊急事態宣言やまん延防止措置について記載する必要があるんではないでしょうか。
 日本語を母語としない方への緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に関する周知について、国としての現状の取組を確認させてください。また、先ほどの指摘を踏まえた今後の改善について検討いただく必要があるかと思いますが、厚労省の見解を伺います。

#44
○政府参考人(梶尾雅宏君) 言葉の壁、あるいは文化、習慣の違いのあります在留外国人における感染拡大の防止のためには十分な情報提供を行うということが重要だと考えておりまして、内閣官房のホームページにおきましては、感染リスクが高まる五つの場面のポスターなどの基本的な感染対策の情報、これは十八言語でお知らせしています。あと、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の内容につきましても、これは現在、英語と中国、韓国、ポルトガル、ベトナム語という形で、まあ五か国語ではありますけれども、そういった形での情報発信を行っておるところでございます。
 また、こういったものを活用いただいて、また自治体の方では、例えば東京都、大阪府などを調べますと、東京都では少なくとも九か国語とか大阪府では四か国語とかいうような形で、都、府によって若干内容も違うということでありますけれども、そういった情報発信を行っていると承知してございます。
 今後とも、在留外国人の感染拡大防止のために、関係省庁、自治体、専門家とも連携しながら十分な情報発信に努力していきたいと思います。

#45
○川田龍平君 内閣官房と出入国管理庁も来てもらっているので、一応答弁いただけますか。

#46
○政府参考人(君塚宏君) 出入国在留管理庁における在留外国人への情報提供の現状について御説明を申し上げます。
 最近のコロナ禍におきまして外国人が安心して暮らしていただく上で、新型コロナウイルス感染症に関する必要かつ正確な情報が外国人に行き渡ることは大変重要と考えております。
 そこで、出入国在留管理庁におきましては、昨年七月に新型コロナウイルス感染症関連の専用のウエブサイトを開設しておりまして、今議員から御指摘のあったやさしい日本語を含め、最大十八の言語により新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための留意事項等につきまして在留外国人に対して情報提供を行っております。そして、こうした情報を基にしまして、外国人と深いつながりを有する民間支援団体等の支援者あるいは地方公共団体からも電子媒体あるいはコミュニティー紙などを通じまして情報発信いただくように依頼をしておるところでございます。
 このコロナ禍におきまして帰国が困難となり、また生活に困難を抱えている在留外国人の方々に対しまして在留資格上の各種の特例措置等についての案内を行っておるところでございまして、こうした個別の、それに加えまして個別の相談等にも適切に応じながら様々な支援を行っているところでございます。
 さらに、このワクチン接種に関する情報についても今後漏れなく行き渡るように、厚生労働省とも連携した上で相談、案内を拡充することを検討しているところでございます。
 いずれにいたしましても、この在留外国人に対する新型コロナウイルス感染症に関する情報発信につきましては、引き続き、関係省庁とも連携しながら情報発信、相談なりに努めてまいる所存でございます。

#47
○政府参考人(梶尾雅宏君) 先ほどのが内閣官房からの答弁でございました。

#48
○川田龍平君 済みません、間違えました。
 それでは、本当、この問題については、聞くとですね、ホームページでは載せていますというんですね。だけど、ホームページ見に行きますかというんですね、外国の方がその省庁のページまで。そういう意味で、やっぱり何か、ホームページに掲載しているから見てくださいというのではなくて、もう少しプッシュ型といいますか、何かもう少し外国人の人が受け取れる形でやっぱり情報発信していく必要があるのではないかと。
 もうこれはコロナのこの緊急事態だけではなくて、かつては原子力災害のときもそうでしたし、震災被害がこれから起きる、常時やっぱり、そういった緊急事態のために常時やっぱりそういった整えておかなければいけないことではないかと思いますので、是非これ省庁横断的にやっぱりしっかり整えていただいて、文科省もこれ結構やっていると。文科省はもうメルマガを出しているということでしたので、何か日本語と英語だけですけれども。本当にそういった、学校にはそういう形でメルマガを出しているとかですね。だから、今後やっぱり動画ですとか実はLINEとか、LINE、本当にうざいぐらい来ますけれども、本当、そういう何かプッシュ型じゃないと受け取れないんじゃないかと本当に思いますので、是非そういった形で出せる、発出することをやっぱり是非お願いしたいと思います。

#49
○政府参考人(梶尾雅宏君) 御指摘のとおり、専門家ともいろいろ意見交換しますと、そういったことがやり方としては大事だということを言われておりまして、在留外国人のコミュニティーの方々に効率的に情報をお届けするというために、日本にあります各国の大使館に、等への周知、協力依頼を行いますとともに、国によってよく用いられているSNSが違うということもありますのでそういったことを教えてもらったり、あるいは教会だとかその国のキーパーソンあるいはインフルエンサー、影響力のある方々を通じて伝えるのがいいとか、そういったことのアドバイスなどをもらったりしながら、そういったことを意識しながら取組を進めていきたいと思っております。

#50
○川田龍平君 先日、この社会保障についての教育についての検討をして、質問していたときも、考えていたときも、厚労省の年金の方は今動画でユーチューブ使ってかなり発信しているんですけれども、医療の方は全然できていないとか、本当に総合的にちょっと情報発信の仕方をやっぱり是非考えていただきたいというふうに思います。是非よろしくお願いいたします。厚労省全般のこととしても考えていただけるように、よろしくお願いいたします。
 次に、法案の審議に入りますが、まず、この法案は、集団予防接種等における注射器の使い回しによりB型肝炎ウイルスに感染した者等に対して国が支払う給付金等の請求期限を延長するための改正法案であると承知しております。
 今回、給付金の請求期限の延長が必要だとされた背景にはどのような現状があるのでしょうか。あわせて、現在の累計提訴者数と毎年の提訴者数の推移に関して、年々増えているのか、それとも減っているのかについて、傾向について。
 また、今回の法案が成立することにより給付金の請求期限が令和九年三月三十一日まで延長されるとのことですが、現行法では、法施行日である平成二十四年一月十三日から起算して十年を経過する日までに行わなければならないという規定の仕方をしています。まあ一月十二日というのは僕の誕生日なんですけれども、どうでもいいんですが。今回の改正で、これまでの規定の仕方から変更し、請求期限を法律内に明記するようにしたのはどういった理由からなのでしょうか。

#51
○政府参考人(正林督章君) 何点か御質問いただいたと思いますが、まず延長の理由であります。
 今回のB型肝炎特措法は、集団予防接種等によりB型肝炎ウイルスに感染された方に対し給付金等を支給するものでありますが、給付金等を受け取るためには令和四年一月十二日までに請求を行っていただく必要があります。法制定当時より、救済対象者を最大で約四十五万人と見込んでいるところ、令和三年一月末までにおける提訴者数は約八・五万人であり、まだ未提訴の方がいると考えられることから本法案を提出いたしました。法制定当時の平成二十三年度には、提訴者数は約三千人でありましたが、近年は約一万人で推移しており、本制度の周知が進んだことによるところが大きいのではないかと考えております。
 それから、請求期限について、B型肝炎特措法上における現行の規定は、この法律の施行の日から起算して十年を経過する日とされております。これは令和四年一月十二日を指しますが、この具体的な期日が法律上書かれておらず、必ずしも分かりやすいものでは、なっていないということです。給付金の請求期限は迅速な請求を促すために設けており、分かりやすいものとすることが適当であることから、令和九年三月三十一日といたしました。

#52
○川田龍平君 今お答えになりましたように、四十五万人を見込んでいると、救済対象者は四十五万人と見込んでいるということですが、その数字には程遠いのが現状です。
 先ほど言いましたように、現行法では法施行日から十年を経過する日までということですが、この今般の改正案が成立すれば、これは約十五年ということになります。これまで十年間で厚労省は救済に向けた取組を行ってきたと思いますが、それでもこれほどまでに進んでいない現状について、この要因をどのように分析されているんでしょうか。

#53
○政府参考人(正林督章君) 提訴者数が少ない理由、要因としては、給付金制度について一定程度の周知は進んでいるものの、まだ十分にできていない可能性があること、それから、無症候性キャリアについては自分自身が感染しているという疑いを持っていない方々が多いことなどが考えられます。特に、推計対象者四十五万人のうち約四十一万人を占める無症候性キャリアの提訴が約一割にとどまっていることが大きな要因であると考えられます。
 早期に提訴を促すためにこれまでも様々な取組を行ってきたところであり、引き続き、肝炎ウイルス検査の受検促進や特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の周知、広報に取り組んでまいりたいと考えております。

#54
○川田龍平君 今お答えになったように、本当にこの進まない要因として、被害者本人がB型肝炎ウイルスに感染していることを把握していない、肝炎ウイルス検査を受けていないという指摘があります。
 例えば、がん検診については、新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する実態調査を日本対がん協会が実施しており、二〇二〇年にがん検診を受けた者が前年よりも三割減ったとする調査結果が発表されています。肝炎ウイルス調査についても同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている可能性が考えられますが、その認識と。新型コロナウイルス感染拡大の影響により肝炎ウイルス検査自体を休止している自治体もあることから、検査数が減少することも考えられます。
 こういった自治体に対する支援、肝炎対策におけるコロナ禍を踏まえた取組があれば説明をお願いいたします。

#55
○政府参考人(正林督章君) 肝炎ウイルス検査を受ける機会としては、市町村が健康増進事業で実施する検査、それから保健所が行う検査、そして職域による健診、妊婦健診、医療機関での手術前に受ける検査などがあります。
 このうち、市町村の健康増進事業で実施する検査と保健所が実施する検査の合計の受検者数、つまり地方自治体が実施する検査の受検者数については、B型、C型いずれも平成三十年度は約百万人となっております。
 この地方自治体が実施する検査の受検者数に関する令和元年度の実績について、集計中であるため新型コロナウイルス感染拡大による影響について申し上げることはできませんが、厚生労働省としては、肝炎ウイルス検査の必要性や重要性を考慮すると、適切な感染防止対策を講じた上で、安心して検査を受けられる環境をつくることで多くの方に受検いただけるようにすることが重要と考えています。
 このため、自治体に対して、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言を踏まえた対応として、肝炎ウイルス検査については、肝炎対策の推進に関する基本的な指針において、できる限り早期に受検するとともに、検査結果に応じた受診等の行動につながるようにすることが重要とされていることに御留意いただくよう通知をいたしました。
 引き続き、ウイルス検査の受検促進に取り組んでまいりたいと考えております。

#56
○川田龍平君 本改正案についての衆議院における質疑では、弁護士費用についての指摘が出ていました。
 この給付金制度においては、弁護士費用として給付金の四%が別途支給されるとのことですが、場合によっては十数%の報酬を請求されることもあるようです。ただ、弁護士費用はあくまで当事者間の契約によるものですから、実際のところはそれぞれ異なるものだということは承知しています。田村大臣の答弁でも、日弁連としても、依頼者と弁護士との間の報酬額については当事者同士で自由に定めるものと考えているとのことでした。
 そういった当事者間の契約であることを踏まえると、提訴を考えている被害者が弁護士との契約を検討する際に、国から弁護士費用が四%支給されることを踏まえた上で契約について検討できるよう、この点についてもっと周知、広報すべきではないでしょうか。
 例えばこの制度について、リーフレットでは、給付金の請求に国家賠償訴訟の提起が必要なことや、給付金とは別に弁護士費用が支給されることについては裏面の下の方に小さな字で書かれていて、少々分かりにくいのではないかと思います。
 制度自体の周知、広報について、厚労省は努めているところだとは思いますが、その現状の取組についての説明を求めます。あわせて、この請求期限を延長することを踏まえ、今後、周知、広報についてどのように改善していくのか。また、弁護士費用についての周知、広報の改善について、厚労省の見解を伺います。

#57
○政府参考人(正林督章君) 周知、広報、大変大事だと思っています。
 これまでも、「知って、肝炎プロジェクト」を通じての普及啓発とか、それから自治体の行う先ほど申し上げた肝炎ウイルス検査について、医療機関へ委託の推進など、利便性の高い検査体制の確保、それから職域での検査実施の働きかけ、陽性者には給付金制度のお知らせが行き渡るよう、制度の周知、広報を含む様々な取組を行ってまいりました。
 これまでの提訴状況を踏まえると、より一層取組を進めていくことが必要であると考えており、今後、この法律案、御可決いただいた場合には、定期的に開催している各都道府県の肝炎治療の拠点病院や各都道府県の肝炎対策担当者を集める会議の場などにおいて、法改正により請求期限が延長されたこと、それから対象者、特に無症候性キャリアの方の提訴が少数にとどまっていること、対象者御自身でも提訴できるよう本人訴訟の手引書もホームページに掲載していることなどについて改めて説明し、早期の提訴につながるような周知、広報に取り組んでまいりたいと考えています。
 また、拠点病院や各都道府県の担当者を集める会議の場においては、議員御指摘の給付金の請求には提訴が必要であること、基本合意書において弁護士費用として支払われる訴訟手当金は給付金の四%とされていることについても併せて説明するようにしたいと考えております。

#58
○川田龍平君 最高裁判決を受けた、踏まえた厚労省の対応について、先ほど福島委員からも質疑がありました。それから、B型肝炎治療薬の研究開発の促進についても同じく福島委員から質問がありましたので、その質問についてはまとめて大臣に一言だけちょっとお伺いしたいんですが。
 大臣、先日の答弁で、一定の方向性が出たときに原告らと会っておわびを申し上げたいとおっしゃいました。この間の一定の方向性について、この検討を先ほども進めていくということでしたが、是非、六月二十八日、これが基本合意書の締結から十年を迎えるということで、一段と早くやっぱり検討の方を進めていただけないかと思うんですが。それから、当事者としてはやっぱりこの治療薬、本当に根治療薬をやっぱり是非進めていただきたいという思いですので、是非大臣、一言で結構ですので、一言いただけないでしょうか。

#59
○国務大臣(田村憲久君) 検討の方は迅速に進められるようにしてまいりたいというふうに思います。
 それから、根治薬というのか治療薬、B型肝炎の方、これは患者団体の皆様方からも、まあC型肝炎は一定の治療薬が出てまいりましたけれども、まだB型肝炎の方がそれが開発されていないということで、大変強い要望があるということを私も知っております。私も委員と同じ議員連盟に所属をしておるということでございますので、そのような意味ではその切実なる思いというのもよく理解をさせていただいております。
 ただ、いずれにいたしましても、これ、なかなかやはりしっかりと開発をいただかなきゃいけない案件でございますので、これからも、B型肝炎に関しても治療薬の開発に向かって国としてはしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。

#60
○川田龍平君 次に、後発薬メーカーの不祥事に関連して伺います。
 先日、後発薬メーカーである小林化工、日医工による不祥事が発覚しました。小林化工では、同社が製造販売する皮膚病用の飲み薬に睡眠導入剤が混入し、多数の健康被害が発生しました。また、日医工では、承認書と異なる方法で製造された医薬品の製造販売が行われていました。両社による今般の不祥事は、後発医薬品に対する信頼を損なうものであり、言語道断です。こうした問題はあってはならない、二度と起こしてはならないものであるということをまずは強く申し述べさせていただきます。
 今回の不祥事を受け、薬機法に基づき、小林化工に対し、幾つかの品目について今月一日付けで製造販売承認の取消処分が行われました。その対象品目の一つが、B型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制のために用いられるエンテカビル製剤の後発薬、エンテカビル錠〇・五ミリグラム「KN」です。
 B型肝炎の治療に用いられる抗ウイルス薬は体内からウイルスを完全には排除することができないため、患者さんは薬を一生飲み続ける必要があります。そのため、治療薬が安定的に供給されることは患者が病気と闘う上で非常に重要です。一方、今回、承認取消しのために、小林化工は、エンテカビル錠「KN」を製造販売できなくなります。これにより、同社の後発薬を使用していたB型肝炎の患者さんが治療薬を入手できなくなり、健康に重大な影響が生じてしまうことを防ぐ必要があります。
 そもそも、厚労省として、今回、小林化工製のB型肝炎治療薬の承認が取り消されたことにより治療薬の安定的な供給や患者さんの健康に影響が発生し得ることを考えていたのでしょうか。もしそうであるならば、こうした懸念を対処するための行っている取組を御説明ください。

#61
○政府参考人(鎌田光明君) 御指摘の件、まず、小林化工は昨年十二月に、おっしゃるように睡眠誘導剤に、混入事案があったんですが、これ、今回の件はまた別途でございまして、承認申請時の資料に虚偽記載があったものですから、十二品目を承認取消指定をしたと、そしてそのうちの一品目が今御指摘のございましたB型肝炎治療薬エンテカビルでございます。
 このエンテカビルでございますが、同一成分の医薬品として先発医薬品もございます。それからあと、後発品も同社以外に十社ほど製造販売しておりますので、そうしたことも踏まえまして、安定供給、あるいは患者さんの健康に大きな影響を生じないという考えの下に行ったものでありまして、現時点もその認識でございます。

#62
○川田龍平君 この両社による今回の不祥事では、法令に違反した対応が常態化していたこと、経営陣もそれを知りながら放置していたことなど、製造部門でのガバナンスがきちんと確保されていないことなどが明らかになりました。
 一昨年秋に成立した改正薬機法には、製造販売業者のガバナンス強化に関して、法令遵守の責任を有する者を明確にするため責任役員を法律上位置付けることなどの内容が盛り込まれました。今年八月の施行を目前に発覚した問題であり、残念であるというほかありません。厚労省には、各企業に対する指導監督を強化していただきたいと思います。
 また、薬機法の法案審査において、私は、責任役員変更命令の削除に強く抗議し、附帯決議にも、「「薬機法等制度改正に関するとりまとめ」で提言された、責任役員による許可等業者の法令遵守を担保するため、必要な場合に、当該責任役員の変更を命じることができるものとする措置について、本法の施行状況を踏まえ引き続き検討すること。」という内容を盛り込ませていただきました。
 変更命令を含む更なる措置の導入の要否について、委員会の審査では、施行後の状況を踏まえながら引き続き検討していくとの答弁でしたが、そんな悠長なことを言っている場合なのでしょうか。既に重大な健康被害が発生してしまったこと、それが経営陣のガバナンスに由来するものであったことを踏まえれば、施行後からではなく、今すぐにでも検討を始めなければならない課題だと考えますが、厚労大臣の考えをお聞かせください。

#63
○国務大臣(田村憲久君) 平成二十七年の旧化血研の薬機法の違反、こういうものを踏まえた上で、今委員おっしゃられました、本年八月一日施行予定でございます改正薬機法でございますけれども、ここで責任役員というものをしっかりと設置するということと、それから法令遵守体制の強化、こういうものを明記をしているわけであります。
 そういう意味では、今般こういうことが起こったわけでありますけれども、この改正で、法令を遵守して業務を行わせることを直接担保する体制、これは確立できるようなそういう法律になっているというふうに思っておりますし、また、こういうことができない場合には当然のごとく改善命令の対象になるということでございますので、そういう意味では、役員変更の有無にかかわらず、しっかりと法令違反の抑止、是正、こういうものに対して対応できるというふうに考えておりますが、言われるとおり、これ、附帯決議の中において、あっ、ごめんなさい、附帯決議ですね、附帯決議の中において、この法律が施行された後、状況等々を踏まえて検討をするということでございましたので、今般の事案も含めて検討してまいりたいというふうに思います。
 なお、これ、小林化工においては、本年五月一日付けで、代表取締役を始めとする経営陣は自ら刷新はされておられるということのようであります。

#64
○川田龍平君 福島県民の甲状腺がんの検査に関する現状などについて環境省の環境保健部長に聞こうと思ったんですが、ちょっと時間が来てしまったので、また、ちょっと済みません、次回に譲らせていただきたいと思います。ありがとうございます。それから、遺骨も、足立さんから聞かないのかと言われていたので聞こうと思っていたんですけど、時間がなくなってしまいました。済みません。また改めて。
 是非国会閉じないで、是非質疑を、やっぱり引き続きさせていただきたい課題がたくさんありますので、よろしくお願いいたします。閉会中審査も要求していきたいと思います。よろしくお願いします。

#65
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 今国会もひょっとすると今日が質問納めになる可能性もあると思いますので、今国会をちょっと振り返って幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 それで、まず東京オリンピック・パラリンピックの件なんですけれども、これもし開催するとすれば、たくさんの選手、関係者、報道陣が入ってこられます、日本の国に入ってこられます。そうしますと、国内法が適用されるわけですから、感染症法上も、仮にその中で新型コロナの陽性患者さん、あるいは陽性者が出た場合は、これ、当該保健所に届出をして、その保健所に従って、場合によったら濃厚接触者の、探すこととか、そういうことをやっていくかと思うんですけれども、これ、選手村がある場所とか、あるいは報道陣が泊まっているホテルというのは東京都内でも一か所に結構固まっていますですよね。
 そうしますと、その当該保健所のこれマンパワーとかそういったものがこれ本当に大丈夫なのかということが懸念されるんですけど、これ改めて、国内法適用されて保健所が管理すること、で、その保健所がそれをフォローすること、マンパワー、この辺りちょっとお聞かせいただきたいと思います。

#66
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。
 東京大会におけるコロナ対策は大変重要な課題でございまして、この準備につきましては、国、東京都、組織委員会、関係機関が協力、連携をして取り組んでいるところでございます。
 委員御指摘のアスリート等に感染者あるいは疑い例が発生した場合の対応の仕組みにつきましては、国、東京都、組織委員会、さらに感染症専門家を加えました東京オリパラ大会における新型コロナウイルス感染症対策調整会議で昨年十二月に取りまとめました中間整理におきましては、地域の保健衛生機能を強化し、大会運営側との緊密な連携の下で対応できるよう、保健衛生の拠点を構築するということが示されまして、四月二十八日に公表されました追加的な対策におきましては、七月からの本格稼働に向けて、感染症対策センターと東京二〇二〇大会保健衛生支援東京拠点というものを設置して連携を図るというイメージが示されたところでございます。
 選手村等におけるアスリート等への積極的疫学調査につきましてはこの拠点が対応いたしまして、アスリート等の健康観察ですとか入院、搬送調整等については感染症対策センターと連携して対応するなど、地域の保健所にできるだけ御負担を掛けないように配慮されているものと承知をしております。
 また、この東京拠点に配置される医師、保健師等のスタッフにつきましても、地域の保健所職員ではなくて、東京都の職員が主に派遣されるものと伺っているところでございます。
 地域の保健衛生に支障を生じさせずに必要な体制を確保することは極めて重要でございまして、引き続き、東京都、組織委員会等と緊密に連携を図りながら、安全、安心な東京大会の実現に向けた準備を進めてまいります。

#67
○梅村聡君 ですから、保健衛生の拠点をつくって、そこにいろんなマンパワーを集めてここが調整するということが、国内法における保健所がコントロールというか管轄することと読み替えるという形で取り組むということ、そういうことでよろしいんですよね、考え方としては。

#68
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。
 基本的には、感染症対応ということですので国の法令に基づいて対応してまいりますので、それぞれの地域の保健所が対応するということになるわけでございますが、これに実質的、実務的にサポートをするということで、東京二〇二〇大会保健衛生支援東京拠点という体制をしっかりと築いて、実務的な面でしっかりと連携して取り組んでいくということでございます。

#69
○梅村聡君 だから、法整備と、法制度とどういうふうに読み替えてやることができるかという、これまた分かるようにきちんと発表していただきたいなというふうに思います。
 それでは、東京オリンピック関係これで終わりですので、退室いただいても結構ですけれども。

#70
○委員長(小川克巳君) 十時内閣審議官におかれては御退室いただいて結構でございます。

#71
○梅村聡君 それでは、田村大臣と振り返りをしていきたいと思うんですけれども、今国会、一番最初の二月は、いわゆる特措法の改正と感染症法の改正というのが、これが大きなテーマになりました。当時、これいろんな議論があったんですけれども、その中の大きな一つのテーマが、入院措置に応じない場合ですね、新型コロナの患者さんが入院措置に応じない場合又は入院先からの逃亡の場合に罰金、過料を科すということが法改正の中で盛り込まれました。
 私、人権の問題ということももちろん大事なんですけれども、そもそもこれ本当に必要かという議論を実は大臣としたことあると思うんですね。どういうことかというと、感染症法上は、これ感染症法の目的というのは予防と蔓延の防止なんですよね。医療機関というのも、元々は、指定感染症になれば病院に隔離をして予防と蔓延防止をするというのは、それは最初の考えとしてはあったと思いますけれども、だけど、現実的にはもう重症の方しか最後入院ができないわけですよね。
 だから、そういう意味では、予防と蔓延防止をしっかりやるんだったら、ホテル療養とか自宅療養の方にできるだけ外へ出ないでくださいねと。病院というのは重症化した人を治療する場ですから、そこから逃げ出すということも余り考えられないし、そこはもう隔離の場所ではなくなってくるわけですね、ここまで患者さんが増えてくると。あるいは、新型コロナという病気の性質を考えても、病院の隔離だけを厳重にすることが必ず蔓延防止につながるんですかという議論を実はしたことがあるんですよ、ちょっと覚えておられるかどうかは分からないですけどね。
 そうしますと、この今回の法改正が本当に役に立ったかどうかというのをちょっと振り返りたいと思うんですけれども、まず、この入院に応じない場合又は入院先から逃亡した場合に過料を科せられたという例が実際にあったのかどうか、また、これが、現時点でもこの法改正が感染症法上の予防と蔓延防止に役立っていると認識されているのかどうか、この辺りをお答えいただきたいと思います。

#72
○国務大臣(田村憲久君) 実際過料が掛かったかというと、それは我々認識しておりませんが、基本的には助言、指導という形の中で対応いただくというのが前提なんだと思います。
 今言われた意味としてはどういうものか、そのときにもお答えしたのかも分かりませんが、実際、ニーズとしては知事会からございました。そのときのお声はどういうことだったかというと、確かに、感染拡大して、中等症、重症者、つまりもう入院して外に逃げること自体が厳しい、体の体調的に、こういう方々はもう外に出ないわけで、そこの医療機関に入院されるわけでありますが。
 要するに、蔓延防止という意味からすると、初期ですね、感染がこれから拡大していく、そういう局面において、まずは医療機関は、医療機関というか行政は、まずはやはり病院に、患者が仮に軽くても、軽症であったとしても、場合によっては症状がほとんどなかったとしても、やはり病院でしっかりと療養いただくといいますか、治療していただくというようなことが前提でありますから、言うならば、増えてくれば、ある程度もう自宅等々、ホテルも含めて対応というような通知も出させていただきましたけど、その中において、自治体の長の判断において入院することもというふうになったのは、そういう御要望があったからなんですね。
 ですから、そこにおいて逃げ出したというような、初期、そういうような事例もございましたので、こういうような過料等々の対応をということでございました。
 実際は、これ、過料を掛けようと思えば、裁判所に通知して裁判、その手続をしなければならないのでかなり大変であるというお声はそのときもいただいておりましたけれども、保健所が大変ではないかというようなお話もいただいておりましたが、実際問題として、そういうような意味合いで、初期においてはそれなりにかなり意味があるのであろうという中において法律の中に盛り込まさせていただいているという部分もあるということは御理解いただきたいというふうに思います。

#73
○梅村聡君 ですから、今まで過料を掛けられたという認識というのはないということですよね。だから、これから、今少し収まってきて、収まってきて病床に余裕が出たら、また初期の方でも病院で加療することが、加療というのは治療することが基本的な考え方なのかどうかということをちょっとこれから考えておいていただきたいと思うんですね。
 というのは、やっぱり地域包括ケアという考え方からいえば、軽症の方は、基本的には地域の例えば診療所も含めて、そういうところで治療を考えるべきであって、この考え方って指定感染症の考え方なんですよ、初期から入院して治療するということ。だから、その考え方自体が、本当にこれからも新型コロナに対して使っていくのかどうか。そのことと、今回の法改正の結果というのをちょっとセットで厚労省の中でこれからしっかり議論をしていただきたいなと、そういうふうに思っております。
 それで、ではもう一つ、次、振り返りもう一個だけやりたいんですけれども、新型コロナのワクチンの優先接種についてです。
 二月三日の合同審査会で、私、優先接種を決めるのはいいんだけれども、自治体もそうだし、実際の個別接種をする医療機関も、ある程度そこが柔軟に対応してもいいんじゃないのかと、年齢制限とか基礎疾患があるかないかも含めて、そこはできるだけ柔軟にして、仮に順番をちょっと変えたとしても、そこに行政処分を掛けたりとかそういうことはできるだけやめてくれという話をしましたら、当時大臣は、そうはいっても、ディープフリーザーから出したらなかなか有効な時間も短いと、それから公平性の問題もあるからなかなかそこを緩めるのはちょっと、当時は難しいという、そういう答弁だったんですけれども。
 現実的には、これファイザーも、ファイザー製のワクチンも、ディープフリーザーから出して二度から八度で今まで五日間だったんですね、有効が。それが三十日に延びたと。それから、公平性ということについても、一部報道では、もう大規模接種会場、大分空きが出てきているということになりますから、できれば個別接種においても、全く無視したら駄目やと思います、全く、じゃ、全員うちは三十代を打ちますとかそういうことではなくて、やっぱりある程度のもう柔軟性を認めて、それをしたからといって何か行政処分をするとか罰するとか、そういうことじゃないんだということをちょっと確認をしたいんですけれども、この辺りはいかがでしょうか。

#74
○国務大臣(田村憲久君) 当初はワクチンの供給量というのが非常に限られておりました。優先順位としては、もう御承知のとおり、まあ医療従事者は当然のごとく対応していただかなきゃならないということで一番初めで、その次に、最も重症化するリスクの高いという意味からすると高齢者でございましたので、高齢者やっぱり早く打っていただいてリスクというものを軽減いただきたいということがありました。
 ただ、もう初めの頃からといいますか、かなり高齢者打ち出した初めの頃から、逆に言うと、言われるとおり、ディープフリーザーから出して一定期間内に使わなきゃいけないとなると、当然、その日余りが出てくると、この余りどうするんだという御議論がありましたので、ここはもう柔軟にお使いいただきたい。初め若干、既に接種券が行っている方だとかいろんなことを言っていたんですけれども、余りがもう出てまいったときには柔軟にしないと、あらかじめ接種券行っている人たちに連絡取って、余るかも分かりませんがって毎日病院の前で待っていただくわけにいきませんので。
 ですから、そこはもう自治体で臨機応変に、そういう残ったものを無駄にするのは、これは大変我々としても心づらい部分がございますので、それぞれ自治体でお使いいただいて結構ですと。ただし、そのときには住民の方々に十分に説明いただけるような、あらかじめそういうことを、こういうような方々に打ちますよみたいな形をおっしゃっていただくのがいいんじゃないですかみたいなことは申し上げたんですが、そこは柔軟にいたしました。
 それで、あわせて、今の現状を見ますと、もう高齢者がもうどんどんどんどん予約が入ってきておりまして、七月いっぱいまでに何とか体制を整えていただきたい、高齢者の方が二回打つということを前提にということをお願いをいたしまして、自治体もかなり御無理を承知でお聞きをいただいてきたものでありますから、当然、その間に間が空いてくるわけですよね。ですから、もう既にもう間が空きつつあるというお話、実は昨日、東京のとある方からもそういうような話もありました。
 ですから、そこは、基本は、次は言うなれば基礎疾患を持っている方ですけれども、基礎疾患を持っている方というのは、もう既に一般の方と同じように接種券は出されておりますので、現場でなければ確認取れないということもございますので、そこは、そういうような順番はあるものの臨機応変に対応いただきたいということでこれはお願いをさせていただいておりますので、ある程度臨機応変に対応いただきたいと思います。
 ちなみに、年齢別に打っていくというのはその自治体の御自由でございますので、もう六十五歳から未満の方々はどう打つかというのはそれぞれの自治体の御判断で対応いただければというふうに思っております。

#75
○梅村聡君 医療機関なんかはちょっとそういうのを物すごくどきどきしてやるんですよね、本当にやっていいかどうかと。だから、そこのところはやっぱり柔軟に対応できるようにしていただきたいなというふうに思います。
 それから、もう一つ局長にお聞きしたいんですけれども、これ、新型コロナのワクチンを打っている状況の中で、報道ベースでこれいろんな事故が報道されています。一回打った注射器をもう一回使ってしまったりですね、それから接種する濃度を間違ったりとか、これ、運用の中でいろいろミスが出るかと思うんですけれども、僕がどうしてもちょっと理解ができないのは、この空気を接種するというのがありまして、これが複数報道されるんですけれども、これ、ワクチン打つ作業の中で空気を入れるって作業ないんですよね。普通ないんですよ。普通、バイアルから直接引きますから、空気を入れたものを並べるということはないんですけれども、これも結構たくさん報道されるんですよ。
 こういう事案をやっぱりきちんと事故報告を受けて、さっきちょっと質問にありましたけど、ちゃんと分析をして、なぜそういうことが起こっているかというのをやっぱり、さっき自治体への説明と言われましたけど、やっぱり分析すること大事だと思うんですけれども、これ分析とかは進んでおられるんでしょうか。

#76
○政府参考人(正林督章君) 今回のワクチン、非常に数多くの方に打つであるとか、集団接種をやるところがあるとか、そんなことがそういう間違いにつながる可能性はあるかなと。そのために、チェックリストを作成するとか、あと、そういう間違いがあったらすぐに国に報告してもらうという、そういう仕組みにしています。
 御指摘のように、確かに使った注射器をまた使っちゃったとか、あと期限切れのワクチン使っちゃったとか、そんな報告が上がってきています。報道ベースですけど、たしか何かそういう空気がというのは何か聞いたことがあります。
 そういったことについてきちんと、なぜそう起きたのかという分析しっかりはできていませんけれど、やっぱりそういうことが起きる可能性があるよということをしっかり伝えていくということが再発防止につながるかと思っていますので、そういった事例を集めて、各市町村に事務連絡で流したり、あるいは、説明会をよくやっていますので、そういう説明会で説明させていただいたり、そういったことを通じて再発防止に取り組んでいるところでございます。

#77
○梅村聡君 分析が大事だというのは、間違いで起こっているのか、空気を打つというのは、何回も言いますが、ひょっとしたら故意の可能性もありますからね、その作業の中で。だから分析が必要なんじゃないかということで、別に空気を打つことがどうやこうや言っているわけじゃないですよ。その事故の種類によって故意なのか過失なのかというのはいろいろあると思いますので、だからそこはまたしっかり考えていただきたいなというふうに思います。
 それでは、ちょっと法案の中で、今回の特定B型肝炎ウイルスの特別措置法になりますけど、今回はこの支給金の請求期限を五年間延ばすという改正案になっていますけれども、これほとんど多分一般の方に知られていないと思うんですね。法律そのものは知られているかと思いますけど、請求期限があるとかですね、あるいは請求期限が平成四年の一月十二日までに提訴してくださいと、こういうこと実はほとんど知られていなくて、唯一知ることがあるとすればCMなんですよね。法律事務所のCMで、間もなく期限が迎えますとか。だけど、私、あれ本当はね、本当は厚生労働省がせなあかんのちゃうかな思うんですね。
 だから、そういう政府からの広報あるいはCMをするときにも、法律的にはこうなっていますよということをちゃんと言ってもらうとか、そういう取組が必要なんじゃないかと思いますが、厚労省の見解をお伺いしたいと思います。

#78
○政府参考人(正林督章君) 周知、広報は大変大事ですので、先ほど来御答弁申し上げていますが、「知って、肝炎プロジェクト」という、芸能界の方を御協力いただいて、いろんな広報活動を現在もやっているところです。
 そういう期限があるとかそういうことについては、これも先ほど御答弁申し上げましたが、この法律が通れば、都道府県の肝炎治療の拠点病院とか各都道府県の肝炎担当者を集める会議の場とかで、そういう期限がありますよとか、あと本人訴訟の手引書もホームページへ掲載しているとかそういったことも周知、広報は取り組んでまいりたいと思っています。
 CM、今は弁護士さんがCMでやっていると思いますけど、そこにお願いするということはちょっとやりづらいと思いますが、役所としてやれる広報活動に努めてまいりたいと思います。

#79
○梅村聡君 「知って、肝炎プロジェクト」はすごくいい取組だと思うんですけど、一般の方余り知らないんですよね。僕のおばさんはたまたま杉良太郎さんのことを大好きだから僕は知ることがあるんですけど、普通は知られないので、やっぱりそこは工夫をしていただきたいなというふうに思います。
 それから、ウイルス性肝炎を撲滅するための戦略というのが、これが二〇一六年五月にWHO総会でこれ採択をされました。この中には数値目標が入っていまして、ウイルス性の肝炎、新規症例数を二〇三〇年度までには二〇一五年比で九〇%削減しようと、それから肝がんの死者数も二〇三〇年までに二〇一五年比で六五%減少させようと、こういう数値目標が実際にWHOでも採択をされたんですが、これ、日本としてもこういう数値設定されているのでしょうか、教えてください。

#80
○政府参考人(正林督章君) 御指摘のように、WHOは二〇一六年に、B型肝炎、C型肝炎ウイルスの、主な、主要な公衆衛生上の脅威として、エリミネーションという言葉を使っていますが、それを掲げて、二〇三〇年の目標として、おっしゃられたとおり、二〇一五年と比較して新規感染者の九〇%の減少とか、それからB型肝炎、C型肝炎ウイルスによる死亡の六五%減少、そういった目標を設定しています。
 このWHOの目標というのは、二〇一五年の状況との相対評価であって、新興国等を含めた目標となっていますので、二〇一五年より前から取組を進めている国にとってはちょっと厳しい目標であると、そういった意見もあるのは承知しています。
 日本においては、二〇〇八年に肝炎の治療に対する医療費助成を開始して、二〇一四年には極めて高い割合でC型肝炎ウイルスを体外に排除することができるC型肝炎に対するインターフェロンフリー治療薬に対しても助成の対象を拡大していますので、二〇一五年より以前から先進的な取組を継続しています。肝炎対策基本法に基づいて、患者団体の代表も委員に就任している肝炎対策推進協議会の意見を聞いた上で定めている肝炎対策基本指針では、肝硬変又は肝がんへの移行者を減らすこと、そういったことを目標としております。
 WHOの目標を必ず採用しなければいけないというものではないので、各国の実情に合った目標を掲げていけばいいかなとは思っています。

#81
○梅村聡君 だから、日本は以前から頑張っていたので二〇一五年度比でやるとなかなか数値が達成しにくいというのは、もちろんこれもあると思うんですけれども、田村大臣に是非お願いしたいことは、肝炎対策推進の基本指針、これ五年ぶりに今年度改正をされるんですね。それの今議論が肝炎対策推進協議会でも進められていまして、この中では患者団体所属の協議委員からもこれ意見が出ています。
 その中で、さっき局長の答弁のエリミネーションという言葉がありましたけれども、肝炎対策の究極目標としての肝炎の完全克服の明示をしてほしいと、これ患者団体からも意見が出てきていまして、御存じのように、B型肝炎はこの感染防止事業、これを徹底的にやってきていると。C型肝炎に関しては、今から二十年ぐらい前は、インターフェロン治療といって、これ物すごく大変な治療だったんですね、熱もすごく出るし、入院もしなければできないと。それが今、経口、飲み薬で九五%以上のC型肝炎のウイルスが排除できると。まさに、今ゼロコロナかどうかという議論がありますけれども、ゼロ肝炎ウイルスというものが実現できそうなんですね。
 だから、是非、今回この肝炎対策の基本指針の中にエリミネーション、これを日本語に訳して完全排除という言葉か完全克服か、撲滅という言葉もありますけど、これを是非入れてほしいということをお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。

#82
○国務大臣(田村憲久君) 基本指針でありますけど、今おっしゃられましたが、一月から協議会の方が見直しの議論を始めたということで、五月の二十一日のこの協議会で、言われるとおり、肝炎の完全克服と、こういうのを明示してほしいというような話があったということで、その心はというと、言われるとおり、B型肝炎の治療薬、こういうものをしっかり作ってもらいたいというようなお話だったということであります。
 いずれにいたしましても、これは、当事者団体の皆様方のお声もお聞かせいただきながら、関係者の御議論もいただく中において、次の指針に向かってどういう内容にしていくか、これはしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。

#83
○梅村聡君 是非その文言が入るようにお願いしたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#84
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。
 今日は、B型肝炎特措法の改正の質疑なんですけれども、私も一問、大きくは一問、今のコロナ禍における労働移動支援の状況についてということで御質問させていただきたいと思います。
 その前に、少し前置きが長くなるんですけれども、質問というよりかは指摘して要望にとどめたいということを一つ申し上げたいと思います。
 六月二日に開催の成長戦略会議に提示された成長戦略実行計画案の五章に人への投資の強化という項目がありまして、その六に労働移動の円滑化が記載されておりました。
 ここに、コロナ禍における女性、そして非正規、短時間雇用の方々への雇用の影響についての記載がありまして、ここから引用になりますけれども、女性の非正規雇用労働者の方々に非正規雇用を選択した理由を問うたところ、正規雇用の仕事がないからというのは一〇・三%であり、都合の良い時間に働きたいは三九・九%、家事、育児、介護と両立しやすいが一九・七%といった優先順位が高く、このアンケート結果を示した上で、時間的制約があるためフルタイムの職業への労働移動は困難なケースが少なくない、これらの方々のために、現在増加している正規雇用職への労働移動と時間的制約の少ない職への労働移動の選択を提供するというふうに書かれておりました。
 短期的にはごもっともなのかもしれませんけれども、私は、正直、これが成長戦略実行計画に書かれたというのは非常に残念だというふうに思いました。なぜかというと、この国会で育児・介護休業法の改正の議論をあんなにしました。男性の育児休業取得の促進のための、子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設を議論して創設しました。そして、その促進を講ずるための議論も様々しました。そこで私たちは、皆さんで認識したと思います。女性の時間的制約、性別役割分業意識の議論があんなにありました。要は、これがもとでこのアンケート結果になっていた時間制約、短時間で働かざるを得ないという状況があるから、私たちは法改正をしたわけなんです。
 その前提が分かっていたにもかかわらず、成長戦略実行計画の中で短時間の、何ですかね、雇用に対しての支援をしていかなければいけないということを書くのは、正直私としては残念でした。コロナの一時的な対策であれば、もちろんすぐ生活のために雇用を守るという意味でやらなければいけませんけれども、ここはまだ案の段階だというふうに思いますので、是非議論、そして政策を推進していく中身の中では、ここ、まず前提がこのアンケートを基にするということが違うんではないかというところは、厚労、関係されている政府の皆さんには是非考えて提案をいただきたいというふうに、議論をしていただきたいというふうに要望しておきます。
 その上で、その項目に、リカレント教育の推進など、産業構造転換に伴う失業なき労働支援をするというふうにありました。
 私もこの委員会で何度か議論をさせていただき、この新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合に出向元と出向先の双方の事業主に対して助成する産業雇用安定助成金の創出、これを創設しました。その創設された直後に私も課題幾つか提案、提議させていただきまして、この労働移動支援の推進なかなかうまくいかないんじゃないか、その対策をしてほしいということで、地域の在籍出向協議会も設けて、中央と地域との連携を図りながら進めていくというような今運びになっているというふうに思います。
 この地域在籍出向協議会の実施状況と現状の課題認識をお伺いしたいと思います。

#85
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 在籍型出向を活用した雇用維持及び失業なき労働移動の支援につきましては、先生御指摘いただきました産業雇用安定助成金の創設、また、お話がございました全国及び地域における在籍型出向等支援協議会の開催による労使団体や関係省庁等とのネットワークの構築などによって、在籍型出向により雇用を守る事業主に対する支援を行っているところでございます。
 このうち、地域の労使団体、地方公共団体、金融機関及び関係省庁等を構成員として設置する在籍型出向等支援協議会につきましては、六月七日の時点でございますが、三十五都道府県において設置、開催済みとなってございまして、残り十二県においても今月中に開催予定と承知しているところでございます。
 先ほど申し上げました産業雇用安定助成金の実績を見ますと、大企業だけではなく中小企業においても在籍型出向の活用が進みつつあるということが見て取れるところでございますが、その一方で、この協議会におきましては、この協議会の議論におきましては、在籍型出向を実施することによる出向元、出向先、労働者の三者それぞれ、それぞれのメリットをよりPRしていくべきといった御意見などもいただいているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、このような御意見なども踏まえまして、政府広報の活用や動画等による周知、広報、あるいは地域で、協議会で議論されます好事例等の横展開を図りながら、在籍型出向による雇用維持を推進してまいりたいと考えてございます。

#86
○田村まみ君 自治体の皆様もコロナ対策で様々お忙しいと思いますし、まずは感染対策ということなので、なかなかその先の雇用を守るというところの、失業してしまった、ハローワークのところのまたその更に次の段階なので、正直進みが、人的投資も難しいという中では、今まだ十二県終わっていないというのは理解できることもありますけれども、やはり、これ先手として、失業を防ぐという意味でいけば、私は、早く手を打つべきところで、正直十二県予定されておりますでは済まないので、必ず早急にしていただきたいことをまず一点指摘しておきたいのと。
 あとは、幾つかの県を見たときに、やはり議事録が載っていません。参加者は一覧表を見れるんですけれども、特にやはり地域でどのような議論されているかというところが公開されていなければ、その地域の状況というのも把握しづらいです。きっと事務方の方は取られていると思うので、是非要旨等々もまたホームページに、どうせ作っているんであれば載せていただくということは推奨していただきたいと思います。
 その上でなんですけれども、この雇用安定助成金の枠組みはあくまでコロナ禍なんですが、どうしても今後の産業構造の変化に向けて労働移動支援ということがメディアに取り上げられていきますので、その制度を考えていく上でも、私は、この今やっているコロナ禍の中での施策の中で課題をしっかり洗い出していかなければいけないというふうに思っております。
 例えばなんですが、私が今聞いている課題として、やはり一県ごと、地域というと県単位でやっていますので、その県内の情報は情報交換されているんです。あらゆる、銀行、金融機関の方も来れば商工会議所の人も来る、労働者も来るということで。なんですけれども、やはり県によっては、労働者がその県外に出て働くというような働き方されている方、多いと思います。例えば、田村大臣の御地元の三重であれば、津からでも愛知、名古屋まで通われる方はざらにいますし、名張の方だったら大阪に出られるということで、要は、そういうことを考えたときに、県単位で開いているんですけれども、県境を越えた情報というのがなかなかその地域協議会の中では見えてこないというような意見がありました。
 そのことについてはどのような認識をされておるでしょうか。

#87
○政府参考人(達谷窟庸野君) 全国的なネットワークといいますか、先生御指摘のとおり、協議会につきましては、都道府県単位で今やって、その中での情報交換あるいはその好事例の収集等をやっているところでございます。
 この在籍型出向、当然その県内に、都道府県内に限られないということでございますので、在籍型出向のあっせんを行う産業雇用安定センターというのがございまして、そちらが全国四十七都道府県に事務所を置きまして全国ネットワークにおいて支援を行っているところでございまして、このネットワークを活用しながら広域的なマッチングを行うこととしているところでございます。

#88
○田村まみ君 もし田村大臣、何か三重の状況で、その地域協議会がその県外に広がっているという状況を把握されていたから手を挙げられそうになったわけではなくて、三重を出したので反応いただいたということで、はい、ありがとうございます。
 是非、今ネットワークをということだったんですけれども、データベース上では全県のものが見れるというのを、今回も予算を増やしてシステム構築していただいているというふうに認識しておりますし、人材も増やしているという認識はあります。
 ただ、残念ながら、それぞれの県に配置されている方々に対して、そのデータをどのように活用していくかというふうなところがまだ認知が高まっているわけではないというふうに思っておりますので、システムを増やして人を増やしたんであれば、それをどう活用するかというところがまだ十分ではないという課題が私は見えてきているというふうに思いますので、是非そこを改善していただきたいと思います。
 また、もう一つ、やはり産業構造変わっていって、成長分野に是非人を配置したいという日本の経済を考える人たちの団体の思いも分かりますし、ただ一方で、労働者からしてみれば、未知のところへ行くという不安もあります。一方で、事業主も、そうやって送り出していいのかというふうな声も出ております。
 その中で、一つポイントになるのがやはり就業規則だというふうに思っております。
 その就業規則についても、ほとんどやはり出向ということ自体が就業規則に書かれていないというようなことも事実としてあって、いざこの話をしようと思っても及び腰になるというような声も聞いておりますけれども、この就業規則を法的に書きなさいというのはなかなか私も難しいと思います、そもそも出向の定義が法律的にないので。
 ですが、改めて、こういう産業構造が変わっていくという中、そしてコロナ禍で今この在籍出向の支援をしていこうという中で、就業規則に対する出向の項目の明記の推進についてはどのようにお考えでしょうか。

#89
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。
 在籍型出向を命ずるに当たりまして、就業規則等の出向規定を整備すること、あるいはまた個別の、労働者の方から個別の同意を得るということも一つ在籍出向の前提としてございますが、そこの就業規則等、出向規定を整備することにつきましては、私ども、在籍出向に関する労務管理等について、これを分かりやすく解説したハンドブックを作成してございます。あるいは、今般、動画も作成いたしまして、出向規定等についての整備について御説明しているところでございまして、これらを用いて周知啓発に努めてまいりたいと考えてございます。

#90
○田村まみ君 ありがとうございます。
 いざというときに新しく作るというのはやはり私は良くないと思います。落ち着いているとき、まだその心配がないときにこういうことを労使で決めて、就業規則に明記して、いざ出向するというときに使うというのが重要だというふうに思いますので、これは達谷窟審議官のところだけではなくて横割りで、厚生労働省としてこの就業規則に出向というのをどういうふうに位置付けていくかということはこの労働移動支援を進めていくという中で重要な課題になるというふうに思いますので、早くに議論を始めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 それでは、法案の方の質疑をしたいと思います。
 この特定B型肝炎ウイルス感染者給付等の支給に関する特措法の一部改正なんですけれども、この対象者、昭和二十三年から六十三年までの予防接種等における注射器の連続使用により感染した方ということです。
 私は昭和五十一年生まれで、集団接種の経験があります。記憶もはっきり残っております。ちょうど、かつての実家の徒歩十五分のところに広島の市内の医師会館がありまして、そこへ母親に連れていかれて注射を打ったという記憶がありますので、ふだんは余り近づきたくない場所でした。
 そういう話題を、じゃ、周りの知人としているかというと、お子さんがいらっしゃる方はその御自身のお子さんの予防接種の話をされるんですけれども、自分が、先ほど梅村委員からも話ありましたけれども、なかなか予防接種とこのB型肝炎のことを話題にセットでするということがないので、やはり、「知って、肝炎プロジェクト」で周知をしているというけれども、なかなか広がっていないというのが現実だというふうに思います。
 対象者、推計で四十五万人で、提訴者数は八万二千人、そして、あと四十一万人が無症候キャリアではないかということ。発症前の方に検査を受けていただき給付と医療的対応を受けていただきたいが検査がなかなか進まない。検査拡充と、あとはどこまでを追いかけるかということを政府として示していただく。もう私はこれに尽きるんじゃないかというふうに思っております。もう論点もほとんどこの法案直接に関しては出尽くしたというふうに感じております。
 その上で、もう医療的な部分が素人な私として、じゃ、もし自分が提訴するときにというところで一点疑問が湧いたところが、やはり、この特措法ができてからもう既に十年です。これもし五年間延びたら十五年です。この十五年たつ間で、この最初に作られた、二十三年に作られた基本合意書で弁護士費用が四%というふうに決められてそのまま進んでいるということ、もちろん合意書なのでこれを今守っているのは分かるんですけれども、これ自体が適切かみたいな議論というのは出ないものなのか。
 本当にその給付というこの法律の制度全般を考えたら、この四%ということを厚労省がどのように認識されているかというのを局長に伺いたいと思います。

#91
○政府参考人(正林督章君) 元々の通告はなぜ提訴しないといけないかだったと思うんですけれども、四%の方でよろしいですか。それだけで、はい。
 基本合意書を交わした段階で、まず原告弁護団の方と何度も何度も協議して、結果として四%というふうにお互いに合意して、それを基本合意書に盛り込み、法律上もそのような条文を起こしております。その考えは今も変わりません。
 これが余り知られていないということは先ほど御指摘もいただいていますので、かつて日弁連にお話ししに行ったりもしていますが、一応ちゃんと四%だということを分かるように今もホームページでちょっとやや強調するような形で工夫したりしていますし、それから、説明会でそういった旨はこれからも伝えていこうと思っています。

#92
○田村まみ君 済みません、直接的な通告をしなかったので申し訳ないんですけれども。
 やっぱり聞けば聞くほど、この合意書の中の見直しが一部はされてきたんですけれども、やはり十五年たったときの今の物価の考え方みたいなことだったり弁護士費用の考え方というのもどうなのかということで、パーセンテージでは決められていますけれども、その変化みたいなことが加味されているのかなという単純な疑問は私も声としていただきましたので、聞かせていただきました。
 三つ目は、通告の方に戻りたいと思います、訴訟から和解成立までの期間についてなんですけれども。
 今回の改正で給付金の申請期間が延長されることは被害者救済の観点から必要なことだと思いますけれども、B型肝炎のこの対象になる方たちの高齢化が進んで、資料、情報の収集の困難さの現状も指摘されています。こういう中で、特措法の期限間近になると裁判手続も増加傾向になって、和解成立までの時間が、三か月から五か月だったものが一年掛かったりとか、掛かるというようなことがあります。
 今、先ほど確認した対象者数を考えたときに、本当に五年間延ばして対象の方にちゃんと申請してもらおうと思ったら、私は、これ今後一年で、長くなった一年でも本当に対応し切れるのかという疑問が単純に浮かんできます。この高齢化の現状を考えたら和解成立までの期間の短縮も課題になると思うので、この現状について何か対策考えていらっしゃるでしょうか。

#93
○政府参考人(正林督章君) 確かに、制度を開始した当時から比較すると、提訴から和解までの期間はちょっと延びています。
 その理由として、圧倒的に提訴の件数が増えてきたこと、二十七年度、前回の改正のタイミングと比較しても相当件数が増えてきていることと、それから、提訴される方から提出していただく書類が割と多くなりがちな二次感染、三次感染のケースが増加している、そういったことも一つの要因かなと思っています。
 和解の件数については、前回改正法案を提出したときは年間七千件程度でしたけど、今はもう令和元年度で年間一万三千件程度と、倍近くになっています。
 できるだけ迅速に和解手続は進めていきたいというふうには思っています。

#94
○田村まみ君 いや、本当に、この対象とされる、推計されている方が例えば年間で、この年間で五万人一気に提訴されたらどうするんだろうということもこういう法案通そうと思ったときに単純には考えるんですけれども、これまでベースで大丈夫だというふうに言っていることと、「知って、肝炎プロジェクト」できちっと申請もしてもらいたいと言っていることがそごがあるなというふうに素朴なやっぱり疑問を感じます。ここを本気でやろうと思うんであれば、私は、この提訴が増える前提での対応も何らか政府として全体で、厚労省だけでは対応できないと思いますので考えていく必要があるというふうに思っています。
 そういう素朴な疑問がある中で、最後、田村大臣にお伺いしたいんですけど、この十年前の立法時のときと前回延長したときの際、毎回五年という時限付きでされています。これを特措法にした理由と、また改めて今回提出されたときに五年というふうに期限付にした理由、それぞれ毎回五年特措法で延ばしていこうというふうに、恒久法ではなくてそうやってやっていこうと思った理由あると思うんですけれども、それぞれに何か明確な違いがあるんでしょうか。今後対象者への救済期限がそもそも決めれるものなのかという私の疑問の中で、今回の五年とこれまでの五年、延ばしたというところの何か理由に明確な違いあるんでしょうか。

#95
○国務大臣(田村憲久君) 明確な違いというのは非常に難しいんですが、請求期限があるのは、やはりこれ提訴を促していかなきゃならないわけでありまして、そういう意味では、期限がないとどうしても、まあ自ら気付けばそれは多分提訴されると思うんですが、期限が近づく、またそれに関して延長をするということをするたび、時々にやはり世の中でいろんな形でこれが話題になるということになれば、またそれに関して自分自身はどうなんだろうというふうに感じる方々もおられるというふうに思います。
 そういう意味では、やはり期限を切って、期限が来るから報道もいただくでしょうし、法律になればまた報道もいただくということもありますでしょうし、自ら知っている人も期限があればそれまでに提訴しなきゃならないという話にもなると思いますので、そういう意味では期限があるということは非常に重要なことだというふうには思っておりますが、前回と今回とどこに、どこに違いがあるかというのは、なかなかちょっとこれは私もにわかに違いがどこなのかというのは説明はしづらいところであります。

#96
○田村まみ君 正直な感想を申し上げますと、また五年延ばすだけで、新たな具体的な対策ということもこの衆議院と参議院の中の議論の中で見えてこないということで、やはりこれも政治判断として本当にどこまでの人をやるかということをしっかり決めて、そのための検査をどうやって拡充していくかって、そこに予算を付けるということをしない限り、さっき田村大臣おっしゃっていただいたとおり、期限があるということで周りの世論としてその提訴の数と、あと認知を上げていくというところが一番の効果だと言っているわけなので、それしかもう方法がないんだと私は五年って延ばす意味はなくて、二年にして、もう二年の間に、もう二年しかないんですよって言うということになるんじゃないかなというふうに思ってしまいますので、是非ちょっと、「知って、肝炎プロジェクト」等々、これ以上聞いても新たな答弁が、衆議院から見ていて出てこないというふうに思っていますので、これ以上そのことについては触れませんけれども、是非お願いしたいと思います。
 私も、最後、ちょっと最後になります、一問、先ほどありました肝炎対策推進協議会の改正に当たっての委員の方たちの意見について幾つか見た中で気になったところがあるんですけれども、二点質問できればと思います。
 まず一点目は、ちょっとその前提になるんですけれども、歯科医療機関の感染防止対策について伺いたいと思います。B型肝炎の方の、その歯科医療にかかるときに、御本人そして歯科の方にとっても様々な注意が必要と思うんですけれども、その感染対策、どのようになっているでしょうか。

#97
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 全ての歯科医療機関において、標準予防策を含む院内感染防止対策の徹底、非常に重要でございまして、日常診療で重要と思われる院内感染予防策につきまして、これは平成三十一年三月でございますけれども、一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針を取りまとめて周知をいたしております。
 それから、歯科医療関係者を対象といたしまして、歯科医療関係者感染症予防講習会におきまして、HBV、B型肝炎ウイルス等の特徴を踏まえた院内感染対策等に関する講習会を実施をするとともに、このような研修への歯科医療従事者の積極的な参加が重要であることを都道府県通じて周知しております。
 それから、診療報酬の関係で、平成三十年度及び令和二年度診療報酬改定におきましても、口腔内で使用する歯科医療機器等につきまして、これは患者ごとに交換、あるいは専用の機器を用いた洗浄、滅菌処置を徹底するというようなことで、院内感染防止対策を要件とした上で初診料、再診料の引上げを行っております。
 こういったことを含めまして、引き続き、安心で安全な歯科医療の提供が徹底されるように努めてまいりたいと考えています。

#98
○田村まみ君 年末の報道で見たんですけれども、その現場のアンケートの中では、やはり原告側の方からいうと、肝炎言い出せないと、何か差別されるんじゃないか、対策が言わなきゃしてもらえないというような心配があるということ。また、歯科医師の方も、その診療報酬について、報告をして、きちっと感染対策しているといいながらも、毎回替えているかどうかという認識のアンケートを歯科医師会の方で取ってもらうと、そのパーセンテージ、半分を超えるぐらい程度というところで、なかなかできていないというのを報道で見ました。なので、是非ここの方も改めて安心して治療を受けられるような環境を整えていただきたいということをお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

#99
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 今年四月に、先ほども紹介ありましたけれども、二十年以上前に発症し、再発した慢性B型肝炎の国への賠償請求権をめぐる最高裁判決が確定ということになりました。起算点は再発時と、請求権は消滅していないというもので、満額救済が認められた二人。これ、同様に争っている方がいらっしゃるということです。
 原告は現在何人になるのか。そして、和解済みのうち、二十年を経過したことによる給付金を減額された方が既にいらっしゃいます。この件数はどうなっていますか。

#100
○政府参考人(正林督章君) 慢性肝炎の再燃事案で、判決段階にある方及び和解協議の段階にある方で裁判所による判決を求める意向を示されている方が、令和三年六月現在、把握している限り少なくとも三十三名いると承知しております。
 それから、除斥の慢性肝炎の区分として三百万円若しくは百五十万円で和解した件数は、令和元年度末時点で二千二百六十五件であります。

#101
○倉林明子君 先ほど福島委員からも御紹介あったように、そこまで至っていないという方でも、含めれば原告は百十三人になろうかと思います。和解済みの中にも二千人を超える方がいらっしゃるということが明らかでありまして、除斥を理由とした減額規定、これによって正当な救済が受けられない、受けられなかった人が本当にこれだけいるんだということは、私は重く受け止めるべきだというふうに思います。
 判決では補足意見で、極めて長期の被害実態を鑑みると、先ほども紹介ありました、上告人らと同様の状況にある特定B型肝炎ウイルス感染者の問題も含め、ね、含め、迅速かつ全体的な解決を図るため、国において関係者と必要な協議を行うことを期待するということであります。
 大臣にお聞きしたいと思います。
 最高裁判決及びこの補足意見に対して、受け止めを確認したい。除斥期間問題のこれ早期解決のために、原告団、弁護団との速やかな協議、いつ始めるという先ほど答弁ありませんでしたけれども、速やかな協議を開始するべきだと思います。いかがでしょう。

#102
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども福島議員にもお答えいたしましたが、今回の最高裁の判決でありますけれども、HBe抗原陰性慢性肝炎の方々のその除斥の起算点をどこに見るのかということで、要するに、発症といいますか、陰性慢性肝炎の、HBe抗原陰性慢性肝炎の発症時、ここが起算点であるという御判決であったわけでありまして、損害額を更に審理するということで高裁に差し戻されたというふうに認識いたしております。
 補足意見に関しましては、これは裁判長御自身の意見が述べられたというふうに受け止めさせていただいております。
 そういう意味では、同様の案件等々に関してどうなんだというお話でございましたが、これに関しては、今、先ほど申し上げましたが、関係省庁と相談をしておる最中でございますので、最高裁判決を受けた対応ということでしっかりと検討をさせていただきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、これ、先般、川田議員にもお答えしたとおりでございまして、迅速な検討ということで進めてまいりたいというふうに思っております。

#103
○倉林明子君 迅速な協議に入っていただきたいということで求めましたので、重ねて申し上げておきたいと思います。
 私、この判決を踏まえるならば、今原告との協議の前の検討段階だというお話なんだけれども、この除斥期間による減額規定、これそのものもやっぱり撤廃へ向けた検討が必要だと思うんですよ。いかがでしょうか。

#104
○国務大臣(田村憲久君) 今般のその起算点の話ではなくて、全体のお話ということですか。これに関しては、除斥期間というものがあるわけでありまして、そういう意味では、これ給付金、裁判所が原告、国、双方の意見をお聞きをいただいた上で、所見としてこの提示された金額で、双方ともそれを理解し、了承した上での今現在の金額でございます。
 そういう意味では、やはり除斥期間というもの、今般は起算点が違うということで裁判所、最高裁の御判決が出て、そして除斥期間の対象にならないということになりましたので、そういう意味では対象ということで、今回の判決ということでありますが、しかし、そもそも除斥自体が認められてしまっているものに関しては、これはちょっと今回の判決とはまた違った形であろうというふうに思いますので、今まで裁判所の方で御提示いただいたその所見の金額というもので対応させていただくということであります。

#105
○倉林明子君 やっぱり、長く苦しんだ被害者の存在があるわけです。除斥期間がかつてあった、かつてというか今もあるからこういうことで泣く泣く合意に至っていると、和解しているということをしっかり受け止めていただきたいという趣旨から申し上げているんですね。最高裁判決の過去分は知らぬみたいなことを言わぬと、やっぱり全面解決、もうこれ基本合意からもう十年になるという話再々出ておりました。これ以上、やっぱり不条理だと思うんですよ、この減額について。やっぱり、しっかり正面に置いて解決に向けた検討ということをこれは重ねて求めておきたいと思います。
 続いて、もっと大変になっているのは、これカルテのないC型肝炎の問題なんですね。カルテのないC型肝炎ということで、私、これ二〇一九年十一月の当委員会で、当時、加藤大臣とやり取りをさせていただきました。血液製剤フィブリノゲン投与の蓋然性が高い場合、これについて、救済の仕組み、加藤大臣は運用の工夫という言い方されていたと思うんですけれども、検討できないかということを求めたんですが、運用上の工夫については引き続き検討したいという答弁していただいたんですね。
 あれからどうなっているんでしょうかということをまず聞いておきたい。

#106
○政府参考人(鎌田光明君) 先生御指摘のとおり、カルテのない方に対してどうするのかと、それで、裁判で決められた枠組みがございますけれども、その中での運用の工夫という御指摘ございました。
 実は、そうした御指摘、先生も含めまして国会の質疑において何度か御指摘ございましたので、当方におきましては、去年の五月に、カルテがない場合の救済事例というものにつきましてホームページに掲載いたしました。
 具体的には、カルテで救済された場合がどのくらいいるか、またそうでない場合は母子健康手帳でどのくらいなのか、またそういったもののない場合、その他として、例えば、個別の事情を踏まえて患者さんの病態や当時の治療に、経過に係る資料、あるいは医療関係者の方の証言もあって総合的に判断した事例はどのくらいかと。その中には、例えば、医事会計データですとか、あるいは医学論文の症例報告などで認定した例もあるということでございますし、さらに、そうした例でも当てはまらないという事例も幾つか紹介しております。
 一方で、先生がおっしゃるような類型化については、まさに医療の、患者さんの病態、あるいは医療機関やお医者さんの方針によって異なりますので、なかなか一律に救済の基準は類型化は困難でございますけれども、我々の方で今御紹介したような形での工夫をいたしまして裁判における個別手続の判断に資するように努力しているところでございます。(発言する者あり)

#107
○倉林明子君 分からへんね。
 五月二十一日に大阪地裁は、カルテがないC型肝炎の原告百一人、これ全員の請求を薬剤投与の証拠がないということをもって棄却しております。これ、提訴した原告百六十人余りのうち和解に至ったのはたった十二人なんですよね。
 時間が経過するほど投与の立証は困難になるばっかりなんですね。いろいろ示していただいているということだけれども、証拠はその人が見付けてこぬことには提出できないという、もうどんどん苦難な状況に追い込まれております。お医者さんは死んでいるし、カルテは五年で破棄されるし、立証困難だからということで、今、弁護士が見付からないから何とかならないかという御相談も出ているんですね。
 司法による救済というのが私はいよいよ困難になっていると思うけれども、いかがお考えですか。

#108
○国務大臣(田村憲久君) これ、その経緯はもう御承知のとおり、当事者であります厚生労働省がこれ判断するというのはなかなか理解得られないという中において司法で御判断いただくという形を取らせていただいたわけでありますけれども、言われるとおり、だんだん年数たってくるとカルテもなくなってまいりますし、いろんな形で事実知っておられる方々も減ってくるということもあります。
 そういう意味では、我々としてはもうなるべく早く提訴いただくということが重要であろうというふうに思っておりますので、そういう意味では、先ほど来話ありますとおり、厚生労働省のウエブサイトでありますとかQアンドA、いろんなもので被害者の方々にお呼びかけをさせていただいております。
 でき得る限り我々としても、類型化は本当にもう様々な、いろんな形のものがあられますので、それをまとめて何か一つの類型化というのは難しいわけでありますけれども、どういうような形ならばどういうような形になるかというのは、分かりやすいような形での我々も御説明といいますか、そういうものをしていかなければならないなというふうには思っておりますが、なるべく早く御提訴をいただけるようにということで、これからもしっかり周知してまいりたいというふうに思います。

#109
○倉林明子君 いや、提訴にさえ至れないという人たちが増えてきているんですよ。何ぼ呼びかけたって提訴につながりませんから、そこははっきり認識をしていただきたいと思います。
 薬害なんですよね。それはC肝、C肝はたくさんほかにもあるから、その区分けをしないといけないということでこんな形になっているんだけれども、薬害の被害者を推定、企業推計でさえ一万人ですよね。これで解決しているのは何ぼかといったら、まだまだ僅かですよ。そういう意味で、これ長期になればなるほど断念せざるを得ないと、そういう方が増えるだけだと思うんですね。どうやって薬害根絶と言ったあの誓いに立ち返って、被災者を残らず救済するんだという姿勢が全く見えてこないと、そこは本当に問題だということを指摘したいと思うんですね。
 先ほど来、類型化は難しいと言いながら、訴えた人たちのデータを持っているのは厚労省なんですよね、厚労省。だから、和解患者のデータの活用で、薬害使用の蓋然性が高い場合、こういうデータの整理もやっぱりし直して、行政として解決の方向性というのを本当に急いで考えるべきだと思います。最後、いかがでしょうか。

#110
○国務大臣(田村憲久君) そういう部分もいろいろある中で、被害者の方々、その認定に関しては、例えば御供述でありますとか、また医師等々の証言でありますとか、さらには母子手帳等に記載されています出血量でありますとか、様々なものを取り入れて裁判所の手続の中で総合的に評価をいただいているものだと思っております。
 なるべく広く、そういう意味ではいろんな事実関係の積み重ねの中において最終的には評価をいただいているものだというふうに思っておりますので、我々といたしましてもしっかりと更なる広報はしてまいりたいというふうに思っております。

#111
○倉林明子君 いや、広報では限界やと言っているんですよ。司法では限界だ、司法的な解決、司法的な解決ということでいえばもう限界に来ているということを見据えて、どうやったら救済できるのかと、そういう方法を検討しろと、法整備も含めて検討が必要だと。
 終わります。

#112
○委員長(小川克巳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を求めます。
   〔賛成者挙手〕

#113
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#114
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会

#115
○委員長(小川克巳君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩本剛人君が委員を辞任され、その補欠として山田宏君が選任されました。
    ─────────────

#116
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長迫井正深君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#117
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#118
○委員長(小川克巳君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#119
○山田宏君 自由民主党の山田宏でございます。
 私は、口腔の健康が全身の健康につながるという視点から、何点かコロナ禍における今の日本の状況についてお話を伺いたいと思います。
 これまで発生が確認されましたクラスターの件数を医科、歯科、介護施設の別でどうなっているか、伺いたいと思います。

#120
○政府参考人(正林督章君) お答えします。
 厚生労働省では、自治体のプレスリリースなどを基に、同一の場で二名以上の感染者が出たと報道等をされている事案の件数を集計しています。
 昨日、六月九日時点のこうした事案の件数は全部で八千二百三十一件となっており、このうち医療機関では千二百二十五件、高齢者福祉施設では千六百八十件となっております。歯科については、報道等では施設類型が必ずしも明確でないものもあるため、確定的には申し上げられませんが、感染が判明した歯科医師とその患者で複数の感染が発生した事例として一件把握しております。

#121
○山田宏君 今お話あったように、医療機関で千二百二十五件が確認されていて、そのうち歯科で確認されているものは一件ということであります。
 昨年八月三日にWHOが公表しました歯科診療に関する手引では、感染リスクが高いので定期健診、歯科のですね、定期健診などは先送りするようにとされたその歯科の現場で、クラスターの発生が千二百二十五件の医療機関の中で一件ということですね。
 なぜこの歯科診療所でのクラスターが発生が極度に抑えられているのかということについて、三月十九日、私が参議院の予算委員会で田村大臣に御質問させていただいたときに、田村大臣は、感染症に対して非常に注意深くやっているという結果だと考えているという御答弁をいただきました。
 本当に注意深くですね、私もお聞きしますと、やっぱりグローブはもう、歯科でしょう、それから歯科衛生士、それから歯科助手、皆、患者さんごとに全部新しいのに取っ替えるわけです。マスクもしょっちゅう取り替えるということですよね。それから、ハンドピースという、これ口の中に入れてジーってやるやつですね。あれなんかももうしょっちゅう滅菌するんですね。そのたびごとに滅菌する。椅子とか台とか、そんなものもしょっちゅう消毒すると。つまり、飛沫していくので感染リスクが高いことをよく歯科診療所は分かっていて、もうそういう、それぐらい、これでもかというぐらいやるわけです。
 そういった意味では、大変な努力をされている、歯科特有の努力があると思いますけれども、このコロナの状況で更にこういったものの費用が急増しておりまして、マスクはずっと高いままだし、またグローブは二倍から三倍になっていますね。さらに、この滅菌器も二倍以上、私が調べたところ。
 これぐらいでもう大変な、四苦八苦しているという状況なんですけれども、このような歯科特有の感染予防の現状というものをどう厚労省は認識されているでしょうか。

#122
○政府参考人(迫井正深君) 議員御指摘のとおり、感染予防対策に関する費用でございますけれども、診療科によりまして治療内容は異なるわけでありますので一概に比較はできないわけでありますが、歯科診療におきましては、唾液等の体液でございますとか飛沫への暴露の機会が多く、また、歯の切削等に伴いましてそれらが飛散するなどの特殊性があるというふうに承知をいたしております。そのため、歯科医療関係者の皆様は、従前から標準感染予防策の徹底などの院内感染対策に取り組んでいただいております。
 また、歯科診療におきましては、口腔内で使用する、先ほど御紹介をいただきましたけれども、口腔内で使用するハンドピースなどの医療機器について、患者ごとの交換や専用の機器を用いた洗浄、滅菌処理の徹底が必要であることから、平成三十年度及び令和二年度診療報酬改定において、院内感染防止対策を要件とした上で、歯科診療報酬における初診料、再診料の引上げを行っているところでございます。

#123
○山田宏君 四月から初診、初再診料五点。五点って、グローブ一個も買えないですよね。
 ですから、これはもう財源があるからしようがないんだけれども、こういった感染対策をこの歯科の診療所はどうやっているかというと、主にそのおっしゃられた初再診料でこれまで支弁してきておりました。
 ところが、この初再診料、同じ診療でありながら医科と歯科とが初再診料が格差が残ったままでございまして、医科は初診が二百八十八点、歯科が二百六十一点、再診料は医科が七十三点で歯科が五十三点と大きく差があるわけです。
 一体、これ何でこういう差があるのかという疑問の声を多く聞くわけですけれども、同じ医療機関なのになぜその差が初再診料で付いているのかをお聞きしたいと思います。

#124
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 医科と歯科の診療報酬でございますけれども、基本的な考え方といたしましては、その医科と歯科との診療内容の違い等から違っているものと考えております。
 具体的には、医科の場合には診察等の基本診療料として評価される部分が大きい一方で、歯科の場合には個別の処置等の技術料として評価される部分が大きいということで、こういったことが初再診の差になっているものというふうに考えております。

#125
○山田宏君 今、浜谷さんそうおっしゃったけど、やっぱりコロナになって、今までの技術料の中で見ているといったってもう本当に微々たるもので、今までそれでも必死でやってきたのに、更に今度また輪を掛けていろんな対策をしているというのが今現状だと思うんです。
 その上、さらにこの二年間、歯科の現場の経営悪化の大きな原因の一つが、歯を削って詰めたり上にかぶせたり、またブリッジにしたりすると、金属ですね、特殊な金属、金銀パラジウム合金といいます、これ政策合金ですけれども。この公定価格と実勢価格の差が全然埋まらないままずっと来ておりまして、この価格の差額を全部それぞれの診療所がかぶっちゃっている、こういうような状況なんですけれども、大体公定価格というのは、それだけのものをちゃんと支弁していくから公定価格で、自由に価格が付けられればそういうことは必要ないわけですけれども。
 そういった意味では、これ、皆さんのところにお配りをしております資料を御覧いただきますと、一枚目が厚労省の資料、二枚目が歯科医師会の資料ですけれども、大体似たよった感じなんですが、厚労省については今年の三月まで、歯科医師会については六月までの資料がございます。大体これ三十グラムの金銀パラジウム合金の値段なんですけど、大体一つ奥歯をかぶせると六グラム、これを計算すると大体、厚労省の資料で、この三月の段階で千八百円の差が出ているわけです。かぶせるのを一つやるだけで。最近だと、歯科医師会のこの資料を見ますと、二千九百円の差が六グラムで出るわけですね。
 なので、やはりこれを全部かぶっているというような状況がずっと続いておりますけれども、こういった状況というのは本来あってはならないと思うんですけれども、この辺についての御所見と今後の対応を伺いたいと思います。

#126
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられたとおり、コロナということを考えると、この飛沫といいますか唾液の中にウイルスいるわけで、そういう意味では歯科は本当に危険なといいますか、そういう処置をされているんですが、言われたとおりですね、ほとんどそのクラスターは生まれていないということで、いかに平素から、つまりコロナ前からこの衛生観念しっかり持って感染症というものに対して非常に注意を払っていただいたかということが分かるわけであります。
 確かに、言われるとおり、そういう意味ではコロナで非常に厳しい状況、我々もよく存じ上げております。今までも、先ほど言われた初診料、再診料違うという話があったわけでありますが、ハンドピースの問題が、いっとき私、前の大臣のときに出まして、それでハンドピースをちゃんときれいに殺菌していただきたいというような話をする中で、当初加算でやっておったんですが、平成三十年に初診、再診の中に入れさせていただいて、対応させていただきました。
 そして、令和二年に、更にコロナということもあるんでありましょうけれども、全体として衛生的なものに関してしっかりと研修をやっていただきたいというようなことも含めて、今般、初診料十点、再診料二点というのを、これは令和二年からこのような形で対応させていただいておるということであります。さらに、今回のコロナで、今委員がおっしゃられましたけれども、これは五点、これはコロナなので非常に厳しいということで、外来五点と、小児に対しては五十五点というような、そういうような対応をさせていただいているわけなんですけれども。
 今言われた金銀パラジウム、これ以前からもうずっと言われておりまして、年二回にこれ改定をさせていただいたんですが、それでも厳しいというようなお声をいただきました。年四回やはりこれはもうやらなきゃいけないということで、今まで四月、十月だったんですけれども、これを、昨年三月、中医協でそういう御議論をいただく中で、年二回更にプラスということで、一月と七月という形でこれを対応するということでありまして、今まで、四月、十月はプラマイ五%動くとあれで、それを入れ替えておったわけでありますけれども、今般、五%ですとシステムを入れ替えるのが頻繁になりますので、歯科医師会の皆様方からいろんな御意見いただく中において、一五%価格が動いた場合にはそこで改定をするということを決めさせていただいたということでございます。
 いずれにいたしましても、このパラジウムの問題という問題はもう前からずっとある問題でありまして、全くもって、歯科医にしてみれば、これ逆ざやになっちゃったらそのまま出ていっちゃうわけで、これ下がるときがあればいいんですけれども、大体一貫して上がっているものでありますから、そういう意味では歯科医にとっては大変な御負担になっているということは我々も認識いたしております。
 今回の見直しの中において、しっかりと対応できればというふうに思っております。

#127
○山田宏君 大臣、ありがとうございました。
 今般、七月は、一五%上下に動いていないと駄目ということで見送られると、十月は五%ということで、これは、これ、何というかな、何で一五と五なんですかね。

#128
○国務大臣(田村憲久君) 今申し上げましたが、五%ですと頻繁にシステム改修が費用が掛かると、システムの改修にということで、これは、歯科医関係の皆様方と話する中で、やはり一五%ぐらい変わらないと、五%で頻繁に変えているとシステム費に費用が掛かるというようなお話もある中において一五%というような形にさせていただいておるというふうに聞いております。

#129
○山田宏君 一日も早くこの差損を解消していただきたいということをお願いしたいと思います。
 それで、最後に、一番最後のページに、歯周病と新型コロナ感染症の、これは予算委員会でも出した資料ですけれども、ジャーナル・オブ・クリニカル・ペリオドントロジー、歯周病に関するジャーナルと、世界でトップクラスの学術書に出ていた今年二月の論文によると、歯周病がある人とない人はコロナの重症化の率が違うと。歯周病ある人は全体の一二・八%が重症化したが、歯周病ない人は二・三%という結果が出ておりますし、また、歯周病がある人がコロナで死亡する可能性はない人に比べて八・八一倍と、人工呼吸器使用の可能性四・五七倍と。こういった形で、歯周病があるかないかでコロナの重症度が違うということが国際的な学術雑誌にも出ております。
 また、最近の同じジャーナル・オブ・クリニカル・ペリオドントロジー見ますと、歯垢ですね、歯垢の中にコロナウイルスが見付かるということで、ここに、歯垢の中に、歯垢がたまっているとそこにコロナウイルスがずっとすみついてしまうということで感染のリスクが非常に高まるというような論文も、ブラジルの論文が出てきております。
 こういった意味で、やっぱり口の中というのはコロナ対策において非常に重要なので、是非こういったことも含めて、このコロナ禍における口腔ケアの重要性について大臣の御所見を伺いたいと思います。

#130
○国務大臣(田村憲久君) 以前からいろんな研究やっていただいておりまして、明確にあるのは、もう誤嚥性肺炎とコロナとのですね、あっ、コロナじゃないや、口腔ケアとの関係、これはもう明確にエビデンスが出てきているわけであります。
 それから、昨今では、生活習慣病、糖尿病などとの因果関係などもいろんな形で証左が出つつあるということでありますが、今委員がおっしゃられた歯周病とコロナ、それから、今言われた、歯垢の中にコロナがいるんですか、そういうような話というのが、それぞれ世界の中でいろんな論文が出てきているということはお聞きをいたしております。
 更に知見が集積してまいりますと、いろんな形で、我々も、口腔ケアとコロナということに対して国民の皆様方に対していろんな対応等々も勧めていけると思っておりますので、知見が集まってまいりますことを期待をいたしております。

#131
○山田宏君 終わります。ありがとうございました。

#132
○打越さく良君 立憲民主・社民の打越さく良です。
 八日に続き、障害のあるお子さんが保育園から入園を拒否される問題について伺います。
 こうした拒否は、子ども・子育て支援法上の応諾義務に違反するのではないでしょうか。

#133
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 子ども・子育て支援法上、保育所等の特定教育・保育施設の設置者は、保護者から利用の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ拒めないこととされております。子ども・子育て支援新制度は、全ての子供に質の高い教育、保育を提供することを目的としていることから、障害のある子供など特別な支援が必要な子供についても、障害児施策と連携を図りながら、特定教育・保育施設や地域型の保育事業などにおいて受入れを進めていくことが基本でございます。
 一方、子供にとって最適な養育環境が確保されることが重要であり、障害の程度や施設側の受入れ能力等に鑑みると、全ての施設において自動的に受入れを求めることとするのもまた現実的ではないという面もございます。このため、各市町村において事前に特別な支援が必要な子供の受入れ体制の整備ですとか情報提供、こういったことに努めていただくことが前提となりますけれども、その上で、やむを得ない事情で施設側が受入れができないというケース、こういったケースについて全て応諾義務違反とまでは言えないということを考えます。
 ただ、いずれにしても、障害のある子供であっても、保育の必要性がある場合に保育所等を利用できる環境を整備することは非常に重要でございます。厚生労働省と連携いたしまして、障害のある子供の受入れが進むよう、保育士の加配など必要な支援を進めてまいります。

#134
○打越さく良君 やはり、地域の保育園がやむを得ない事情があるということで、結局、ここでは無理、ここでは無理ということになると、結局、その地域で障害のあるお子さんが保育を受けられないという事態がそのままになってしまいます。
 子ども・子育て支援法上、市町村は、子供の健やかな成長のために適切な環境がひとしく確保されるよう子ども・子育て支援事業を総合的かつ計画的に行う責務があるということで、今、このような保育園に預かってもらえないという状況は、この責務に違反するのではないでしょうか。

#135
○政府参考人(藤原朋子君) 市町村の責務についてお尋ねがございました。
 繰り返しにはなりますけれども、子ども・子育て支援新制度は、全ての子供に質の高い教育、保育を提供することを目的としており、障害のある子供など特別な支援が必要な子供についても受入れを進めていくことが基本でございます。
 子ども・子育て支援法では、市町村は、教育、保育に係るニーズを把握し、子ども・子育て支援事業計画を定めてニーズに応じた提供体制の確保を進めていくということとされておりますので、市町村におきまして、特別な支援を要する子供のニーズ把握や提供体制の確保を計画的に進めていただくとともに、施設側の受入れが難しくなったような個別のケースについては、他の施設をあっせんするなど丁寧な対応をしていただくことが必要であるというふうに考えてございます。

#136
○打越さく良君 それがうまくいっていない実情にあるので、是非調査していただきたいというふうに思います。
 それでは、NPO法人日本派遣看護師協会について伺います。
 議事録等が、電磁的記録が一切ないということでした。本当不思議なんですよね、もう到底手書きには見えないので。記録がないということは本当にあり得ないんじゃないかと思います。総会や理事会については、実質的な合意形成が確認できた日付で議事録の作成を行っているということです。実際に会議が行われていないのですから、持ち回りで行われたこれらの会議録の内容を作り直すべきではないでしょうか。

#137
○政府参考人(彦谷直克君) その法人からの、お答えしますけれども、法人からは、委員御指摘のとおり、電磁的な証明の、データはないということをおっしゃっています。
 その一方で、この法人としては、実質的な合意形成が確認できた日付で議事録の形成を、作成を行っているということで、この法人の認識としては虚偽等々の指摘は当たらないという、そういう認識をこの法人はされているということかと思います。

#138
○打越さく良君 残っているものがなくて、事実に反する議事録しかないと。結局、協会の定款三十六条における議事録作成義務に違反しますよね。
 改めて全ての議事録を作成して都と法務局に提出すべきではないでしょうか。

#139
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 この点についても法人にお尋ねしましたけれども、法人としては、会議の開催場所等は登記事項ではないということ、それから既に登記は終了しているのでという、そういった事情の中で、議事録等を提出し直すべきか、現時点では判断しかねているということのようでございます。
 ただ、法人として、調査して必要があるのであれば、必要に応じて対応することとしたいという答えをいただいているところでございます。

#140
○打越さく良君 登記のときのことだけ言っているんじゃないんですけどね。
 それで、協会の通信、郵便の受発信等を受託する事務所については、行政書士事務所とスーパーナース社が契約を行っていることが明らかになっています。今後適切に対処していくということでしたが、今年度の事業報告書、財務諸表等には反映されますか。

#141
○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。
 この点について確認したところ、この当該スーパーナース社とこの行政書士事務所との間の委託契約については、現時点ではまだ変更されていないということでございます。
 それで、六月の総会、理事会の際に、委託契約について、この当該委託契約について検討して、必要があれば見直す予定でいるという回答をいただいているところでございます。
 なお、事業報告書、活動報告書の方につきましては、実際にこのNPO法人が事務所費を負担しているわけではございませんので、その点については過誤はないという認識をされているというところでございます。

#142
○打越さく良君 ちょっとおかしいですけれど、三つ目の質問に行きます。
 平成三十年十一月二十八日の第一回規制改革推進会議専門チーム会合に出席し、今年の三月、この本件が問題になって、議事録に日本派遣看護師協会側の出席者のトップに記載されていた林田理事が、四月には林田社員として三番目に記載が転じていたわけですよね。そのことについて改めて伺います。
 彦谷次長は四月十五日の質疑で、当時の担当者に確認した上でより正しい方向に直すという趣旨で改正、修正したものであると答弁なさいました。ところが、四月二十六日付け回答で、協会は、川畑次長が所用で出席できなかったため、三名の出席者枠を埋めるために林田氏が参加、NPO法人社員ではない、随行者、株式会社スーパーナース殿の社員、誤記載についてはおわび申し上げるよりほかはないと回答したことにより、再び議事録は誤記載という状況になっています。現在もまだそのままだと思われます。
 この問題は五月十八日の本委員会でも指摘しましたが、彦谷次長からは、今回の当該法人からの回答を踏まえて、ホームページ上の議事概要をどうするかについて現在検討を、修正についても検討しているところと答弁なさいました。でも、今も議事録の記載が林田社員のままなのはなぜなんでしょうか。林田さんのフルネームもいまだに公表していただけないんですよね。林田さんという人がいるのかも分からない。事務局が誤記載を放置なさっているのは、まだ修正される可能性があるとお考えなんでしょうか。

#143
○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 当該、この平成三十年十一月二十八日の会合に出席されていた方の当方に提出があった肩書と、今回法人に回答を求めた中で法人からの回答がそごがあったと、違っていたということは事実でございます。その点につきましては、当然、違っているわけでございますので、見直し、修正をすることが適切かというふうに考えているところでございます。現在検討中でございますので、できる限り速やかに検討して、対応していきたいというふうに考えております。

#144
○打越さく良君 林田理事という記載が林田社員という記載になったのはひっそり速やかに行われたわけですよね。それがなぜ林田社員のままでずっと検討なさっているのか、もう理解できません。
 この問題は継続的に追及をしていくつもりですので、今年度の事業報告書が解散届にならないようしっかり監視してまいります。
 質問を終わります。

#145
○石橋通宏君 立憲民主・社民の石橋通宏です。
 まず、田村大臣、私たちは、国会全体で、今会期を閉じるべきではないと。これだけ、田村さんは本当に日夜先頭に立って御奮闘いただいておりますが、新型コロナ対策、とりわけワクチンの対応、オリパラへの対応をどうするのか、本当に重要な課題が山積している中で、やはりちゃんと国会続けて国会の中でしっかり審議をしていくと、国民の皆さんへの説明責任、これを大臣先頭に果たしていただきたいということを強く我々は要求させていただいております。
 とりわけ、この厚生労働委員会はその所掌として重要な議論をこれからもずっとしていかなければなりませんので、我々は継続的な審議を与党の皆さんにも求めている立場でありますので、大臣、政府の一員として、政府・与党の重要な立場にある方として、改めて国会閉じるべきではないと、しっかり審議を続けていこうということを伝えておきますので、閣内で是非その主張をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 今日は、限られた時間でありますので、特にその中でも重要な、これだけコロナの影響が長期化をし、緊急事態宣言も六月二十日までがどうなるかまだ分かりませんけれども、本当に国民の生活が傷んでしまっています。
 生活困窮者が、数がますます増えているという現場からの声、去る五月の十九日の参議院本会議で、健康保険法等の質疑で私、立たせていただいたときに、そのときに私、引用して紹介をさせていただきました。五月の六日の本委員会での参考人質疑、東京つくろいファンドの稲葉参考人の叫びを共有を大臣、させていただきました。聞いていただいたと思います。生活困窮者の支援の現場で政治が見えないと、政府が見えないと、一体何をしているのかと、これだけますます多くの皆さんが生活困窮状態にある中で何をしてくれているのか、何も届いていないじゃないかというのが稲葉参考人の叫びでありました。貸付けじゃないんだと、一刻も早く給付を届けてほしいということも併せて紹介をさせていただきました。
 今日は是非その観点で限られた時間使わせていただいて、この生活困窮者の命を守るという観点で幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、無料低額診療制度について、制度そのものの在り方、立て付けも含めて、改めて今日質問をさせていただいて、このコロナ禍において、生活困窮者の皆さん、方々が増えている中で、どう医療へのアクセス、命を守るのかという問題提起、大臣とちょっとやり取りをさせていただきたいと思います。
 まず、この無料低額診療制度、簡潔に制度設計、制度の創設の趣旨を教えてください。

#146
○政府参考人(橋本泰宏君) 今お尋ねいただきました無料低額診療事業でございますけれども、社会福祉法第二条第三項第九号の規定に基づきまして、生計困難者が経済的な理由によって必要な医療を受ける機会を制限されることのないよう、無料又は低額な料金で診療を行う事業でございます。
 社会福祉法におきまして第二種社会福祉事業というふうに位置付けられておりまして、実施する医療機関に対しましては、法人形態にもよりますけれども、固定資産税ですとかあるいは不動産取得税ですとか、こういったものの非課税措置などの税制上の優遇措置が講じられているものでございます。

#147
○石橋通宏君 これ、いつ創設された制度ですか。

#148
○政府参考人(橋本泰宏君) 遠い淵源でいきますともう本当にかなり昔の、いわゆる貧困、貧困の方に対する救済の現場での取組を淵源としているわけでございますけれども、制度的な位置付けということで申しますと、現在の社会福祉法の前身であります社会福祉事業法、これが制定されました昭和二十六年、その時点から第二種社会福祉事業として位置付けられております。

#149
○石橋通宏君 もう戦後長い間、この制度がなかなか医療へのアクセスが困難な方々の命を守ってきたという重要な制度だと理解をいたします。
 この間、じゃ、この制度をまさに利用されてきた方々、これは例えばどういう方々がメーンなんでしょうか。

#150
○政府参考人(橋本泰宏君) 対象者として想定しておりますのは、低所得の方、生活保護を受けられる方、あるいはホームレスの方、DV被害者の方、あるいは人身取引被害者等の方、そういった様々な生計困難を抱えている方々でございます。

#151
○石橋通宏君 外国人の方々も含まれるという理解でしょうか。

#152
○政府参考人(橋本泰宏君) 含まれます。

#153
○石橋通宏君 お手元の配付資料五に今説明がありました概要をお付けしておりますし、その後幾つか資料もお付けしておりますが、局長、利用実績、大体この間、年間何人ぐらいの方々が利用されていますでしょうか。

#154
○政府参考人(橋本泰宏君) この実績につきまして、直近で公表しております平成三十年度の状況でございますけれども、施設数が七百三施設、そこでの延べ利用者数でございますが、延べでございますのでそれで申し上げますが、約七百六十一万人となっております。内訳でいいますと、生活保護の受給者数が約四百八十万人、それから、生活保護の受給者ということではございませんが、減免を受けておられる患者数が約二百八十一万人、そこで減免している金額というのが約三十六億円というふうになってございまして、増加傾向にあるというふうに聞いております。

#155
○石橋通宏君 資料の七に実績で今回いただけたものをお示しをしておりますが、局長、直近の状況が分かりますか。これ、最新聞いても平成三十年なんです。その後どういう状況になっているのかと聞いても分からないというんですが、ここ直近の状況を教えてください。

#156
○政府参考人(橋本泰宏君) 数字として整理しておりますのはまだ平成三十年が直近のものでございまして、それ以降のものについてはまだ集計ができておりません。

#157
○石橋通宏君 コロナ禍においてどういう状況になっているのか、ばくっとでも把握されていないんですか。

#158
○政府参考人(橋本泰宏君) いろんな、先ほどおっしゃられたような様々な団体の方々からのいろんな生活困窮対策ということについてお聞きする中で、様々施策が利用されているというふうな実態はお聞きすることございませんが、特にこの無料低額診療制度についての状況ということでお聞きしたということはございません。

#159
○石橋通宏君 いや、分からないと、把握できていないということで、ちょっと、後ほどその辺を更に深掘りしていきたいと思いますが。
 局長、では、コロナ以前の段階で結構です。これまで、制度が始まって以降、長年にわたるこの制度が支えてきたという観点の中で、制度は果たしてうまく機能してきたんでしょうか、問題はなかったんでしょうか。つまり、この制度がなければ、無低がなければ医療へのアクセスが困難な方々、この制度の利用を希望される方々がきちんとそれ、制度を利用できる、アクセスができる、医療が確保できる、それがこの間は少なくとも担保されてきたということでよろしいでしょうか。

#160
○政府参考人(橋本泰宏君) 我が国は国民皆保険の制度を取っておりますので、そういった医療保険制度というものがベースにあり、また、生活保護制度の中では医療扶助制度というものがあり、そういった様々な医療へのアクセスを保障するための手段というものがあるわけでございますが、そういった中におきまして、この無料低額診療施設というものが一定の役割を果たしてきたということは間違いないだろうというふうに思っておりますが、直近の数字、先ほど申し上げましたけれども、利用されている方の数も全体としては増加傾向にあるというふうに見ておりますので、それはやっぱり一定の役割を果たし、また、それが今日においても役割として重要な役割になっているということはそのように思います。

#161
○石橋通宏君 そこを聞いていないんです。一定の役割を果たしてきたというのは先ほど来もうやっているんです。
 では、この制度がなければ医療へのアクセスができない方々、この制度を利用されたいと希望されている方々が利用できてきたんですかということを聞いています。

#162
○政府参考人(橋本泰宏君) いろいろなケースに応じていろんな手段というものを組み合わせて対応しておるというわけでございますので、あらゆるケースについてどうだったかということについてまでちょっとなかなか私の方でお答えするのは難しゅうございます。

#163
○石橋通宏君 いや、あらゆるケースがどうのこうの聞いていないんですよ。厚生労働省として、じゃ毎年チェックをされてきたんですか。そういう実態調査、利用が必要な方、この制度がなければ医療へのアクセスができない、命が失われたかもしれない、その実態について調べたんですか。

#164
○政府参考人(橋本泰宏君) この無料低額診療事業の実施状況につきましては毎年調査をさせていただいておりまして、その中で、対象施設ですとか、あるいは取扱患者数ですとか、あるいは医療機関の方で減免した費用の総額など報告を求めているところでございまして、先ほど私が答弁したのはその数字でございます。

#165
○石橋通宏君 まだ答えていません。
 では、その報告の中に、じゃ利用を希望されたけれども残念ながら提供できなかった、その数字は含まれていますか。

#166
○政府参考人(橋本泰宏君) 今おっしゃられたような、この制度を利用されなかった方の数ということについて報告は求めておりません。

#167
○石橋通宏君 アクセスを希望された、これ病院に対してアクセスを希望された、でも病院の方で何らかの事情、理由があってアクセスを拒否された、断ってしまった、それは把握をされているんですか。重ねて聞きます。

#168
○政府参考人(橋本泰宏君) いずれにしましても、どのような事情があったかというところも含めまして、この無料低額診療事業を利用されなかった方の数というところまでは把握しておりません。

#169
○石橋通宏君 今回確認しましたけど、全然チェックしていないんですね、分からないんです。これが本当に機能してきたのかどうか、いかなる理由で、じゃ病院側がこの利用を希望される方々に残念ながらその提供ができなかったのか、そういう実態とか事情とか、もうこれ全然チェックされていないです、今回私が聞いたところでは。これで本当に大丈夫ですか、厚生労働省。なぜチェックをしてこなかったんですか、これまで。
 今日新聞の記事、切り抜き、若干遡って、これ探ればもっと遡っていろいろあるんですけれども、今回のコロナ禍に始まった話じゃないんです。これまでにも、なかなかアクセスしたいんだけれどもアクセスできない方々、断られてきた方々がおられるということが新聞報道を見た限りでも明らかになっています。つまり、こういう問題がありながら、田村大臣、厚生労働省はこれ対応を放置してきたのかと思わざるを得ないんです。一体どういう対応を厚生労働省、してきたんでしょうか。そのことを改めて今日問いたいと思います。後ほどもう一回、これ戻ります。
 その上で、ちょっと制度を、私もちょっと本当に不勉強で今回改めて制度をいろいろ勉強させていただいて、えっ、こんな制度なのかというのが、これ参加していただく病院、先ほどあったとおり、平成三十年の数字で七百三医療施設が参加をしていただいているということですが、これ参加していただく医療機関のメリットというのは何なんでしょうか。赤字にはならない、利益にはなかなかならない、社福とかいろいろ参加いただいておりますので元々利益云々という話ではないと。しかし、少なくとも、提供していただいて大赤字になってどうにもならないんじゃこれどうにもならないので、少なくともそういうふうにはならない制度設計になっているということも含めて確認させてください。

#170
○政府参考人(橋本泰宏君) 最初に申し上げましたように、この第二種社会福祉事業としての位置付けでございますので、法人形態にもよりますけれども、固定資産税や不動産取得税などの非課税措置というものが講じられているということでございます。

#171
○石橋通宏君 それだけですか。それで、私の質問は、それは、配付資料の八に税制優遇措置の一覧というものを、いただいたものを皆さんにも共有させていただいています。
 私の質問は、参加してこの無料低額診療を提供いただいている医療機関、赤字にならないんですねと、じゃ、この税制優遇措置を活用いただいた結果として赤字にはならないんですかと聞いているんです。

#172
○政府参考人(橋本泰宏君) 申し上げましたような税制上の優遇措置を講じるというものでございますので、赤字にならないということを保証する制度ではございません。

#173
○石橋通宏君 そうすると、どうやって医療機関はこれに参加いただけるんですか、提供を続けていただけるんですか。それがよく分からないんです。
 例えば、さっき固定資産税云々の話がありました。資料の九で、若干、今回お願いしたんだけどなかなかいただけないので、古い資料を引っ張り出して平成二十年の検討会の資料を見付けましたので、それで、例えば、固定資産税の減免税率であれば、全体の、当該医療施設、病院の中で無低の利用者はどれぐらいおられるかという割合でこの固定資産税の減免の税率が変わってくると。
 つまり、一〇%以上になったらもう一〇〇%なんですね。それ以上の利用者がおられても、この固定資産税の減免の恩恵は得られないということですか、局長。

#174
○政府参考人(橋本泰宏君) この生活保護の利用者あるいは減額措置の利用者の数の合計が延べ利用者数の一〇%以上ということになりますと、一〇〇%この固定資産税等の非課税ということになるわけでございますので、それを超えてというところにつきましての更なる追加的なメリットというものがあるわけではございません。二%を超えたところから徐々にその非課税率が上がっていくという立て付けになってございます。
 こういったメリットということでございますけれども、実績で見ると、徐々に参加していただいている医療機関数は増えているという状況でございます。

#175
○石橋通宏君 いやいや、つまり、制度設計上、一定数を受け入れていただきます、そうすると税制優遇等のこの措置が頭打ちになると。それ以上を受け入れると何ら優遇措置が受けられなくなるので、病院については、それ以上の受入れを、頑張って、本当に思い持って受け入れていただいても持ち出しになるということですよね。そうしたら受け入れられなくなるじゃないですか。
 局長、何でこういう設計にしているんですか。いや、そうしたら頭打ちになるでしょう、それはそうですよね。その頭打ちになったそれ以降、じゃ、どうやって病院に受け入れていただくんですか。

#176
○政府参考人(橋本泰宏君) これは基本的に、対象者の一割以上を減免ないしはその生活保護というふうな形で、まさに低所得者に対する医療を提供する施設として頑張っていただくということを条件に社会福祉事業としての位置付けをしてきたわけでございまして、本来ならば、全てのこの無料低額診療施設が一〇%以上でなければいけないのが本来の姿でございますけれども、実態としてなかなかそういうところまでは行かなかったということを踏まえて、先ほど来御説明しているような、二%を超えるところにつきまして、一定程度その実績に応じた形での減免措置を講じているということでございます。

#177
○石橋通宏君 いや、答えになっていない。
 だから、一〇%以上積極的に受け入れていただく病院に対して、じゃ、何がインセンティブあるんですか。

#178
○政府参考人(橋本泰宏君) これは、税制上のメリットという面では委員おっしゃるような頭打ちというふうな面はあろうかと思います。
 ただ、この無料低額診療施設を運営しているということは社会福祉事業を運営しているということであり、それはまた、地域の福祉に対して、それ以外の要素も含めて様々貢献しているというふうな形での法人なりその施設としての社会的な地位と申しますか、そういったものがあろうかと思います。

#179
○石橋通宏君 いや、その精神論言われるのであれば、じゃ、現下のコロナ禍の状況においても、これによって断られる方々がいないはずですけど、現に出ている。局長、成り立たないじゃないか、その説明が、精神論では。病院の経営がこれだけ傷んでいる中で、頑張ってくれと、それは無理ですよ、どうするんですかというのが今日のメーンの質問です。
 何でそもそもこれ国費を投入する制度になっていないんですか。何でそうしなかったんですか。例えばこういう、一定、平時であれば、これが機能していれば、本当にですよ、本当に機能していたのであれば、それは一定程度理解しないでもありませんが、例えばこういう緊急事態でこういった事態は容易に想定できる中で、なぜ、そこに国費を投入する、そういう制度になっていないんですか、局長。

#180
○政府参考人(橋本泰宏君) この制度というのは元々、要するに、医療機関のその未収金を補填するような事業として立て付けられたわけではなくて、要するに、社会福祉法人制度について非課税措置というものが講じられていると同じような考え方で、やはり一定の社会的な貢献をされている施設、事業に対して税制上の一定のメリットを与える、そういった趣旨からスタートしたものがベースにあるというふうに考えております。

#181
○石橋通宏君 いや、だって、冒頭確認した、この事業の創設の意味、意義って聞いたじゃないですか、だから。これがなければ、経済的な理由によって必要な医療を受ける機会を制限されることがないようにこれつくられたんでしょう。それがこの趣旨でしょう。それが守られているんですか、担保されているんですかと聞いているのに、全然答弁違うじゃないですか。局長、それはすり替えですよ。だから、そこをちゃんとストレートに答えていただけないから、今のこのコロナ禍で厳しい状況、アクセスができない、それを厚労省がほっぽっている、こんな状況になるんじゃないですか。大臣、ちゃんとやり取り聞いてくださいね。
 その上で、いや、これ、なぜ今回こうして改めて、重ねて冒頭申し上げたとおり、コロナ禍の中で生活困窮者がやっぱり残念ながら増えてしまっていると、これは大臣、本当に御存じのとおりです。とすると、これまで以上に生活困窮状態でこの無低の制度がなければ医療へのアクセスが確保できない方々が増えているわけです。増えているんです、増えているから、病院が、一生懸命参加していただいている医療機関、一生懸命無低で頑張っていただいている、でもやっぱり、だから数が増えていったら、さっき制度設計見たとおり、頭打ちになるんですよ。それ以上受け入れたら、どんどんどんどん実額で赤字になるんですよ、それは受け入れられないでしょう。
 そこで、この資料の一にもありますけれども、無料低額診療というものが、コロナ禍で生活困窮者がこれだけ増えている中で、命を守るためにこの無低の制度が重要性が高まっているんだと。高まっているんですよ、大臣。
 でも、高まっているんだけど、例えば資料の二に、これ、今一つ大きな問題として、例えばこれ仮放免の方ですが、手術を受け、非常に重たいがんで、すぐに手術を受けなければならない。仮放免中の方なので保険等々一切ありません、収入もありません。病院行ったら、ここには五百万以上と書いてありますが、八百万近くと言われているそうです。でも、もう病院はコロナ禍でただでさえ経営が傷んでいるときに、これだけの無料低額診療を提供できないといって拒否されているという状況です。どうするんですか、これ。命の問題です。局長、これ黙って見過ごすんですか。

#182
○国務大臣(田村憲久君) そもそも社会福祉事業でございますので、基本、元は篤志家からスタートしているような精神があって、そういう意味では、元々人を救うということが本来事業にあるわけであります。社会福祉法人という話も出ましたが、社会福祉法人以外もこの無料低額というような形で税の優遇、減免はありますが、基本的というよりかは、そのような困っておられる方々を救うための事業であるというのが大前提であるわけでありまして、社会福祉法人は、仮にこれ以外でも、例えば特別養護老人ホームなんかでも実際問題払えない方々がおられても、それは無料低額事業でそれに対して対応していただいたりなんかいたします。それが社会福祉法の理念でもあるわけであります。
 そうなってまいりますと、このような形の病院、まあこれはもちろん社会福祉法人立だけではありませんけれども、そういうところも自発的に困った方々を助けようという対応をしていただいております。今ほど来、局長から話ありましたように、元々困った方、コロナのためにやっている事業じゃなくて、いや、もっと言うと、今よりも困った方々が多い時代からずっと続いてきた事業であるわけでございますので、それはそれぞれの医療機関で自らの自発的な意識の中においてやっていただいてきたというのがこの歴史であるわけであります。決してお金を入れるということが前提になっておりません。あくまでも、税制の優遇というものがあるのみであります。
 今言われた、委員がおっしゃられたように、本当に困った場合は、これ急迫不正の場合はその医療扶助という制度はあるわけですよね。もうどうしようもなくって急迫な場合には、この場合、急迫の場合に関しては医療扶助というのが生活保護によってあるわけで、急迫の場合は生活保護の認定も、これはもう特別な対応になりますので、こういうような形で対応するというのが一つでありましょうけれども、ちょっと個別具体的な話等々に関して、ちょっと私も細かくこれどういう案件なのかというのを分析しておりませんので何とも申し上げられませんが、これ以外にいろんな生活困られている方々に対しては、例えば緊急小口、総合支援資金の特例とか、そういうものをずっとこれコロナ禍においてやってきたりでありますとかいろんな対応してきておるわけでございますので、直接この事業がコロナ対応ではない、元から歴史的にある事業を法律の制度の中にのっとって対応しておるものだというふうに御理解いただければ有り難いと思います。

#183
○石橋通宏君 いや、そんなことはさっきから言っているじゃないですか、ずっと、歴史的な経緯もたどって。
 大臣御存じのとおり、仮放免中の方は生活保護対象になりますか、医療扶助受けられるんですか、受けられないでしょう。だから問題なんですよ、仮放免中の方々。結局、医療扶助も対象にならない、さらには、このケースであるとおり、仮放免中の方々、非正規滞在の方々について言えば、これ、もうずっとこの問題は指摘されてきたわけです、資料にもお付けしていますけど。保険にも入れない、なので、収入がない、働いちゃいけないと今の政府は言っている、収入は全くない、どうやって医療へのアクセスするのか。
 ただ、この無料低額診療は区別、差別しないんです。そうですね、局長。外国人を在留資格で区別、差別しないんです、この制度は。そうですね、局長。

#184
○政府参考人(橋本泰宏君) 委員おっしゃったとおりでございます。
 医療扶助の適用に関しましては、御指摘のとおり、日本人と同様に日本国内で制限なく活動できる在留資格を有する外国人につきまして生活保護に準じた行政措置として行っているものでございますので、いわゆるそういった在留資格、それに該当するような在留資格を有していない方に対しては医療扶助の適用というのは基本的にないというふうに考えていただいて結構でございます。

#185
○石橋通宏君 大臣、学んでいただいたと思います。だから、仮放免中の方々、今のカテゴリーに当てはまらないということでアクセスないんですよ。でも、重ねて、この無低は仮放免中の方でも利用できるんです、在留資格で区別、差別しないということで。
 ただ、残念ながら、このコロナ禍で、先ほど申し上げたこの記事にあるとおりで、病院側も受け入れられないと、もう今の状況で既に赤字状況だと、なので無低受け入れられないといったときに、真っ先に仮放免の方々、外国人の方々のアクセスが閉ざされているというのが実態だとすると、これ問題じゃないですか。
 外国人とか、これまで差別、区別なかったのに、そういった非正規の方、区別、差別しているじゃないですか。これ指導できるんですか、局長。

#186
○政府参考人(橋本泰宏君) 様々なケースがございますので一概に申し上げることできませんが、例えば救急の搬送ケースみたいなことで救命救急センターを御利用になったようなケースを想定しますと、厚労省の方から救命救急センターの運営事業として出させていただいている補助の中で、二十万円、一か月当たり一人当たり二十万円を超える未収金が生じた場合には、二十万円を超える部分について補助金の中に加えるというふうな取組をしているですとか、あるいは国民健康保険の方、私、直接の担当ではございませんけれども、何らか、帰国しなければならないんだけれども、病気があってなかなか飛行機に乗れないようなそういった理由があって、人道的見地から、何らか告示外の特定活動というふうな在留資格が認められるケースもあるというふうに聞いております。
 そういったケースにおきましては、国民健康保険におきましても、本来ならば医療目的の方につきましては国民健康保険の適用除外でございますけれども、そういった告示外の特定活動については適用除外とはしないというふうな扱いもされているというふうに伺っております。

#187
○石橋通宏君 いや、一般論でいろいろ言われるけれども、今回のこの方のケースでいけば、それに、恐らくどれにも該当しないんじゃないですか。していただけるんですか。ならいいですよ。
 大臣、ちょっと最後に、ちょっと、まあ今日はこうして突然にこの特別なケースも紹介をしておりますけれども、何らかどうにか制度的に対処、対応できないのか。これは一つの例ですけど、ほかにも同様の例はあるんです。なので、是非、厚労大臣、厚労大臣の責任において、いかなる対処が現行制度、現行法令の下で可能なのか、検討いただけないですか。

#188
○国務大臣(田村憲久君) まず、一ページ目の方、これ、急迫で医療扶助オーケーなんですよね。で、二ページ目の方ですね。二の方は仮放免ですから、本来は、これは法務省で、要は保護をしていただく方が、国内に引受人がいるわけで、それは資力、一定程度ないとこのような仮放免にならないはずだと私は認識いたしておりますが、誰でも出れるわけではありませんし、そこは法務省がどのような扱われ方を、取り扱われ方をされておられるのかちょっと我々分かりませんが、非常にレアケースなんだろうと思います。コロナはほぼ関係のない話でありまして、コロナ禍でもなくてもそういう方はおられるわけでございますので、コロナというよりかは、そういう方々が医療が必要な場合、そしてまた、その無料低額医療施設がそういう方々を扱われない場合にどのような対応をするか、これはちょっと法務省ともいろいろと協議をしてみなきゃいけない話だというふうに思います。

#189
○石橋通宏君 最後、一言、協議してみなきゃいけないと大臣が言っていただいたので、協議してください。
 ちょっと大臣、もうちょっとこの仮放免の方々の法的な位置付け、立場含めて、大臣も是非その法務省とのやり取りで学んでいただいて、じゃ、どうしていければいいのかと、どうしていくのかということについて是非前向きな対処、対応をしていただきたいと。これ是非我々もフォローしていきますので、命を守るという観点ですから、大臣、政治がどこにあるのかと問われているときに、是非大臣、首かしげているんじゃなくて、政治があることを示してくださいよ、命を守るために。
 そのことを強くお願いして、済みません、ほかにも重要な課題用意をしておりましたが、これはまた引き続き審議は続けていけるものと思いますので、後に譲りまして、今日のところは以上で質問を終わりにします。
 ありがとうございました。

#190
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。
 私から、まず国会でも質問をしましたコロナ対策のプレハブ病棟、病床につきまして、今日はその一つを視察したときの写真を資料一でお配りしております。埼玉県川越市にある埼玉医大総合医療センター、地域の中核病院でコロナの最前線で闘っていらっしゃる、深谷顕史県議会議員と参りました。
 見てお分かりになりますとおり、これ最先端のCTがあったり、ウイルスを除去する高額な設備、これは写真にはないんですけど、もあったり、また、患者の部屋が一覧できるようなオペレーションルームであったり、完全な動線確保をされたり、プレハブという言葉がふさわしくないぐらいに完備された病棟であるというふうに思います。
 こういう非常に貴重な医療資源、可能な限り存続すべきと考えますが、資料二を御覧いただきたいと思うんですけど、建築基準法上におけるいろんな制限書いている一覧であります。
 まず、国土交通省に、こういうものに対しての建築基準法上の存続期間、お答えを、結論のみで結構ですのでお答えいただければと思います。

#191
○政府参考人(黒田昌義君) お答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各地域の病院等の敷地内に新たな検査や治療などの医療体制の強化を行う仮設の施設が設置されていることは承知しております。
 御指摘のような施設の建築基準法の取扱いにつきましては、八十五条の二項というのがございます。全国の特定行政庁での対応を円滑にするために、この八十五条二項、災害などに類する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物に該当する旨を通知をさせていただいているところでございます。
 資料にございますとおり、完了手続が不要となるというような諸手続の緩和が行われ、存続期間が三か月を超える場合は、それまでに特定行政庁の許可を得られれば、その後も二年間、合わせて最大二年三か月存続することができるということでございます。
 以上でございます。

#192
○矢倉克夫君 最大でも二年三か月、現場では一年という誤解もありますのでその部分では良かったんですが、これ二年三か月を超えても収束していない場合もあり得る、場合によっては新しい感染症もあり、こういうときに、建築基準法上の問題だけでというと申し訳ないんですけど、仮設の病棟を壊せとなるというのは問題もあるんじゃないかと、制度上超える部分もあるかというふうに思いますが、その辺りについて答弁をいただければと思います。

#193
○政府参考人(黒田昌義君) 一般的には、仮設建築物につきましては存続期間が限定されることを踏まえまして、適用される建築基準法の基準は、恒久的な建築物と比べまして、構造、防火、避難規定や集団規定など、建築基準法の一部を緩和しているところでございます。
 ただ、仮設建築物を設置しました場所の特定行政庁の判断となりますけれども、仮に二年三か月を超えて利用する場合には、特定行政庁が対象建築物の状況を個別に調査をいたしまして、必要な場合は改修等を求めた上で、建築基準法の基準に適合していることを確かめられれば、恒久的な建築物と同様にその後も存置することが可能となるケースもあると考えているところでございます。

#194
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 じゃ、医療法上、新型インフル特措法上、存続期間があるかをお伺いするとともに、課題は病床計画との関係だと思いますが、この第八次医療計画において、感染拡大時における医療を計画として記載することとなりました。都道府県がこういった増床された病床を平時から有事への備えとして計画に位置付けることに対する評価と。あわせまして、次の質問も併せてお伺いしたいと思いますが、四月二十二日の質疑において、局長からこういう、計画策定年である二〇二三年度に先立って積極的に計画策定の準備に取り組む都道府県に国が支援するというふうにおっしゃっていただいています。かかるプレハブ病床を都道府県が積極的に感染対策に位置付けることに対して国としてどういう支援ができるのか、端的に結論のみお答えいただければと思います。

#195
○政府参考人(迫井正深君) 御指摘のプレハブの活用を含めまして、新型コロナ用に増床された病床や臨時の医療施設に関しましては、医療法に基づき増床された病床については、厚生労働省の令和二年四月十日付けの通知でございまして、感染が収まるまでと、収束するまでという期限を設けております。
 それから、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき増床された病床、こちらにつきましては、令和三年二月十五日付けの事務連絡で、政府対策本部が廃止された後の取扱いに関して、各医療機関と都道府県とで協議を行うこととするとともに、同特措法に基づき開設された臨時の医療施設の取扱いについては、政府対策本部が廃止された後、入院患者の状況等を考慮しつつ順次閉鎖されるものとしております。
 厚生労働省といたしまして、厚生労働省では、今般の新型コロナ対策により得られた知見を踏まえまして、今後の新興感染症等の感染拡大時に病床や人材の確保など必要な対策が機動的に講じられるよう、今国会で成立いただいた改正医療法によりまして、都道府県が策定する医療計画に新興感染症等の感染拡大時の対応を追加することとしておりまして、具体的には、医療計画において、感染症患者の受入れに活用しやすいゾーニング等の実施に配慮した一般病床等の確保などの内容を定める方針としており、今後詳細に検討を進めていくこととなっております。
 御指摘のプレハブを活用した病床確保につきましては、今般のコロナ対応の中で実施されているものと承知をしておりまして、こうした中で、先ほど委員御指摘いただきましたが、先日御答弁させていただきましたとおり、計画策定年である二〇二三年度に先立ちまして積極的に計画策定の準備に取り組む都道府県に対しましては国として必要な支援を行うことが重要と考えております。
 御指摘のプレハブで活用した病床確保を含めまして、今般の新型コロナ対応で得られた知見を整理、周知する中で、必要な対応について支援を行うことといたしております。

#196
○矢倉克夫君 確認ですけど、この第七次医療計画中間見直しに当たって、こういうプレハブとかを感染拡大時における受入れの確保病床として考えている都道府県とはしっかり協議をして支援をしていくということでよろしいでしょうか。結論だけもう一回お願いします。

#197
○政府参考人(迫井正深君) もちろん、その都道府県、自治体に、具体的にどのような内容かにももちろんよりますけれども、そういった内容につきまして都道府県としっかり協議をさせていただいて、必要な支援をさせていただきたいと考えております。

#198
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 今、知見というふうにおっしゃっていただいた、こういう施設が必要だという知見と併せて、もう一つお伺いしたいのが基準病床の在り方であります。
 資料三で埼玉県の二次医療圏ごとの基準病床の数なども入れているわけでありますが、高度専門的な医療を提供する基幹的な病院、コロナ対応などのように、そういう、している病院に対しては、他の二次医療圏からも患者を受け入れておりまして、自医療圏の患者に対する病床を十分に確保できないことも考えられるわけであります。
 こういった県境を越えた高度で専門的な医療機関の病床整備をより可能にする趣旨も込めて、二次医療圏ごとに基準病床数、制度の下で整備するのではなく、都道府県の裁量によって基準病床数と別枠で必要な病床などを配分できるようにするなど弾力的にすべきとも考えますが、これについての答弁をいただきたいと思います。

#199
○政府参考人(迫井正深君) 医療機関における病床の整備でございますけれども、これは各地域において医療ニーズに即してバランス良く医療資源を配置をするという視点とともに、個々の医療機関において、平時においても経営的に安定した運営ができるようにするという視点などから、医療需要に見合った病床数とすることが重要でございます。
 このため、基準病床数につきましては、病床、人材といった医療資源の地域偏在を是正するという観点から、二次医療圏ごとに整備可能な病床数の上限として、足下の人口や入院受療率のほか、他の医療圏との間での入院患者の流出入の状況等を踏まえつつ算定することといたしております。
 さらに、現行の取扱いにおいては、今般の新型コロナのような感染症の大幅な感染拡大が発生した際などには、例外的に基準病床数を超えて病床を整備することが可能としているところでございます。
 加えて、御質問の高度専門医療に関しましては、御指摘のとおり、必ずしも二次医療圏で完結するものではなく、地域の実情を踏まえつつ、より広域的な視点から体制整備を図ることも重要と考えておりまして、仮に追加的な病床の整備が必要となった場合には、現行制度においても専ら救急医療やがんなど専門的な医療を行う病床について基準病床数を超えて整備することが可能となっております。
 引き続き、都道府県の現場の課題を伺いながら、国からも制度の趣旨、運用について共有を図りつつ、平時と新興感染症等の発生時のいずれにおいても弾力的に対応可能な提供体制構築を進めてまいりたいと考えております。

#200
○矢倉克夫君 弾力的な医療体制ということでありますから、緊急時を織り込んで平時からしっかりと、都道府県とも連携しながら計画を立てていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 じゃ、ちょっと次の質問に、時間もありませんので移らせていただきたいと思いますが、今日、鰐淵政務官、来ていただいております。文科省にお伺いしたいと思うんですが、少し話題変わりまして、特別支援学校における教育環境の整備についてであります。
 埼玉県においても明らかに特別支援学校というのはこれ慢性的な教室不足でありまして、今後も児童数の増加傾向というのが認められている。県の塩野正行県議会議員が質問した限りは、明らかになりますと、埼玉県、平成三十年において、普通教室でない教室を百八十八教室転用したり、四十教室を間仕切りしたり、あるいは学校が保有する普通教室数などから想定される受入れ人数を九百五十人も上回る児童が在籍しているなどの事情が認められておりました。なかなか改善はされていないようであります。
 今般、特別支援学校の設置基準が初めて策定される方向で、今現在パブリックコメントにかけられているという理解でありますが、この基準は二〇二三年度以降に着工する学校だけでなく、努力義務とはいえ既存校にも適用される。そういう意味で、既存校においても、教室を間仕切りした状況などを改善するための増改築など子供の数に応じた学習環境の確保、これ促進することを期待したいと思いますが、国として財政支援を含めどのような支援があるのか、答弁をいただきたいと思います。

#201
○大臣政務官(鰐淵洋子君) お答えいたします。
 特別支援教育を必要とする子供の増加によりまして、教育不足が生じている状況等を踏まえ、文部科学省では、私の下に今後の特別支援教育の在り方に関するタスクフォースを設置をいたしまして、特別支援学校の設置基準について検討を進めてまいりました。
 委員御指摘のとおり、現在パブリックコメント中の特別支援学校設置基準案では、既に定めのある小中学校等の設置基準と同様に、施行日以前に建てられた学校についても設置基準を満たす等の努力義務を課すこととしております。
 文部科学省では、こうした特別支援学校の施設整備を進めるため、特別支援学校の新増築等の施設整備に対しまして優先的に国庫補助を行っております。特に令和二年度から六年度までの間を集中取組期間と位置付けまして、特別支援学校の教育不足解消に向けた計画の策定を都道府県に要請をしております。
 あわせまして、各設置者がそれらの整備を加速化できるよう、既存施設を特別支援学校の用に供するための改修に係る国庫補助率につきまして、通常の三分の一であるところを二分の一に引き上げ、支援の強化を図っているところでございます。
 引き続き、こうした支援強化の取組等を通じまして、障害のある児童生徒が安心して学ぶことができるよう、教育環境の整備を進めてまいります。

#202
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 埼玉県などは新しい計画を立ててこれから実行するわけでありますけど、その計画が実行しても現状より数が、その受入れ、本来受け入れる人数よりも入れない、入り切れていない人数が減少するという方向にはなかなか行かなかったりとか、現場は苦労しているところがありますので、都道府県のそういう取組を是非支援するように、国のリーダーシップよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 最後の質問をさせていただきたいと思いますが、以前、四月二十日にも私質問した水害時における垂直避難のための、とりわけ高齢者施設における避難器具についてであります。
 山本副大臣のリーダーシップの下、今年三月に取りまとめた令和二年七月豪雨災害を踏まえた高齢者福祉施設の避難確保に関する検討会、これを継続する方向で、今改めて検討会を今年中に立ち上げるというふうに理解もしております。
 その場所において、改めてですが、今申し上げたような避難器具の在り方について検討すべきと考えますが、まず副大臣の御見解を求めるとともに、今日は総務省さんにも来ていただいております。こちらの検討会にも参加をして、この水害時の垂直避難における避難器具、こういうものに対して更に知見を深めて議論を深めていただけることを期待したいというふうに思いますが、所見を求めたいと思います。

#203
○副大臣(山本博司君) 令和二年七月豪雨によるこの水害被害など、災害が激甚化、頻発化している中で、高齢者施設等におきまして十分な水害対策が講じられ、実効性のある避難措置を確保していく必要があると認識している次第でございます。
 昨年度は、厚生労働省及び国土交通省によりまして、令和二年七月豪雨災害を踏まえた高齢者福祉施設の避難確保に関する検討会、これを開催し、本年三月に取りまとめを行ったところでございますけれども、この中で、施設の上階に垂直避難先を確保するなど、多重的に避難先を確保することが必要であるとしておりまして、円滑かつ迅速な垂直避難の実現を図るため、避難設備の設置促進は重要でございます。
 また、委員御指摘のとおり、今年度におきましても、実効性のある避難措置の確保につきましてより具体的な検討を進めるために、国土交通省と共同で改めて検討会を立ち上げる予定でございます。この中で、委員御指摘の避難器具の在り方についても検討していきたいと考えております。
 高齢者施設等を所管する厚生労働省としても、現場の実態に即した対策が図られますよう、関係省庁と連携し、しっかり取り組んでまいります。

#204
○委員長(小川克巳君) 簡潔にお答えください。

#205
○政府参考人(荻澤滋君) お答え申し上げます。
 高齢者福祉施設に関しましては、平家建てのもの、これは立ち退き避難、原則になりますけれども、委員御指摘のとおり、垂直避難が有効なもの、それぞれ状況は様々でございまして、それぞれの施設におきまして、避難確保計画、実効性あるものとしていただくことが大変重要であるというふうに考えております。
 消防庁といたしましても、市町村長の避難指示発令、住民の避難、そういった災害応急対策を支援する立場から、関係省庁と連携して取り組んでまいります。

#206
○矢倉克夫君 是非引き続き、国交省さんも是非引き続き取組をいただくようにお願い申し上げまして、質問に代えます。
 ありがとうございます。
    ─────────────

#207
○委員長(小川克巳君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、福島みずほ君が委員を辞任され、その補欠として宮口治子君が選任されました。
    ─────────────

#208
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日の一般質問が今国会の最後になるんではないのかなというふうにも思いますので、質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 国内でこのコロナが分かってから約半年がたとうといたしております。当初、この厚生労働委員会でも、マスクが足りないとか防護服が足りないとか、それからECMOがないとか、こういったことがすごく言われました。そしてまた、PCR検査、三十七・五度が三日でしたっけね、なければ……(発言する者あり)あっ、四日、済みません、四日とかですね、そういったことも当初言われておりました。また、COCOAの、接触アプリの不具合、まあ失敗というか、そういったこともありましたし、病床確保の問題、それから治療薬、ワクチンの問題、それからまた保健所の対応、要するに、疫学調査がどうなのかとか、それからまた入院の調整がどうなのかとか、こういった問題もたくさんありました。
 現在、六月の八日時点で、感染者数が七十六万人、七十六万六千三百八十人、死亡者数は一万三千七百七十二人ということになりました。一年半がたとうとしておるわけでありますから、是非、いろんなことが起こってきたことをやっぱりしっかりと検証する機関ですね、検証機関を政府、特にやっぱり厚生労働省の方に設置して、やっぱりどうだったのかということを検証すべきだというふうに思うわけですね。これ、終わってからでは駄目だというふうに思っていまして、まだ、まだまだやっぱりこれ続くわけですから、取りあえず検証しながらまた次へまた向けていくということが非常に大事だと思います。
 是非、田村大臣におかれては検証機関を設置していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

#209
○国務大臣(田村憲久君) 包括的な検証はちょっと今、例えば今もまだ緊急事態宣言発令中でありまして、我が省も今本当に現場対応で人がもう本当に追われているという、手が追われているという状況でございますので、全体的な検証というのはやはり一段落置いてからということになろうと思います。
 ただ、それぞれ、例えばこの緊急事態宣言が仮に解除になって一段落付けば、今回のことはどういう問題があったのか、これは前回の緊急事態宣言のときも、我々それぞれ現場で問題点、反省を出し合いながら、日々新型コロナウイルス感染症の課題は私も毎日これやっております。たとえ日にちが、時間が全くなくても、昼休み、御飯食べる時間を省いてでも、たとえ十五分でも二十分でもやっておりますので、そういうところでいろんな日々の検証も含めてやっております。それに対してどういうふうにしていったらいいんだという対策も組んでおりますので、そういうことはこれからもやってまいりたいというふうに思いますけれども。
 ただ、申し訳ありません、全体の検証はもう一段落置いてからさせていただきたい、ある程度この新型コロナウイルス感染症が収束が見えたときに対応させていただきたいというふうに思いますので、その点はどうかよろしくお願いいたしたいというふうに思います。

#210
○東徹君 今すぐつくれと言っているわけではないんです。ただ、つくるにしてもやっぱり時間が掛かると思いますので、検証するための機関をつくる議論というか、備えを今からしておくべきだというふうに思うんですが、それについてはどうですか。

#211
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられるとおり、検証するときに何のデータもなくて、もうはっちゃかめっちゃかだったらもう何もできないわけでありますので、今のうちから検証することを前提にいろんな準備というものは整えさせていただきたいというふうに思います。

#212
○東徹君 是非、今のうちから準備をしていただいて、検証機関を設置していただきたいというふうに思います。
 続きまして、三原副大臣に質問させていただきたいと思います。
 コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチームについてでありますが、これ、私はまだこれなかなか納得ができていなくてですね、納得ができていなくて、是非お伺いしたいと思うんですけれども、このプロジェクトチーム、僕は非常に大事だというふうに思っています。前もこれ言わせていただきましたけれども、やはり雇用問題、自殺対策、そしてまた、特に非正規雇用が多い女性の人たちにとってどういった支援策が必要なのか、またその支援策をやっぱりしっかりと発信していくためにいろんな有識者の方からいろんな御意見を聞くということが僕は非常に大事で、この国会で質疑しているだけが私は副大臣の仕事ではないというふうに思っています。
 せっかくこれ、平成十三年に副大臣という制度がこれできたわけでありますから、やはり大臣の下で、田村大臣の下で、やっぱり副大臣が一方ではいろんな公務をこなしていく、大臣はやっぱりこういった委員会での質疑にやっぱり取られるわけですから、その一方、傍らではやっぱり副大臣が公務をやっていくということが非常に私は大事だというふうに思っていまして、厚生労働省の在り方もそうだし、国会の在り方も、委員会の在り方もそうでなくてはならないというふうに思っているわけです。
 改めてお聞きしたいと思いますけれども、このプロジェクトチームに出席して、有識者の方々、今日資料を付けさせていただいております、これがプロジェクトチームの趣旨、それから裏面には当時の参加者の方々のメンバーが出ております。大阪であったら、ハイヒール・リンゴさんというのはすごく、自分で報道番組というか、政治報道なんかをする番組も持っていて非常に発信力のある方でありますし、そしてまた、三浦瑠麗さんという方もよくテレビでレギュラーで出演もされたりとかしていますし、小室淑恵さんなんかはこの委員会にも参考人として来ていただいた方でありまして、非常にそうそうたるメンバーの集まりだというふうに思っています。
 是非、このプロジェクトチームに出席した有識者の議論を聞いた上で、御自身が出席する意義とか、それから広報として取り組むべき課題、どのようにお考えなのか、改めてお伺いしたいと思います。

#213
○副大臣(三原じゅん子君) 改めまして、国会会期中は国会対応優先という中で、先般、このプロジェクトチームへの出席のために本委員会の審議に御迷惑をお掛けしたこと、改めておわびを申し上げたいと思います。今後は、国会対応優先という認識に基づき、情報共有や手続の徹底にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 また、今御質問がございましたプロジェクトチームについてです。
 コロナ禍で影響を受けている非正規雇用労働者や困窮者、女性に対して各種支援策が十分に届いていない状況を打開するために、実効性ある対応策を発信力のある有識者の方々とともに一緒に考え、検討していくことを目的といたしております。このため、プロジェクトチームでは、チームリーダーとして、女性、利用者の目線で有識者の方々とともに考え、検討を重ねているというところでございます。
 有識者からは、例えば、SNSの効果的な活用方法、発信力のあるオピニオンリーダー等を通じた周知など、多くの御提案があったところであり、これらを踏まえながら、今後の厚生労働省の情報発信の在り方について考えていきたいと思っております。

#214
○東徹君 是非、そういった有識者の方から意見を聞くということは非常に大事だというふうに思っていまして、その有識者の方から聞いた意見を取りまとめて今後の政策とか発信に是非生かしていっていただきたいと思うわけでありますが、大臣にもお聞きをしたいというふうに思います。
 大臣が、副大臣というのは、大臣の命を受けて仕事をするのが副大臣だというふうに思っているわけでありますし、副大臣も、天皇から承認されてのそういうふうな責務をやっぱり果たしておられるということでありますし、大臣と副大臣とのマネジメントが一体どうなっているのかというところで、非常になかなか大臣と副大臣、政務官、忙しい中でどういうふうにマネジメントができているのかなと、役割分担どうなっているのかなとか、それからまた、プロジェクトチームについて、大臣がこの今回のプロジェクトチームについてどのように評価しているのか、是非お聞かせいただきたいと思います。

#215
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しくて、平素、国会始まる前は、定期的に一週間か二週間に一回会って、いろんな問題を政務で話し合いながらそれぞれやっていただきたい仕事等々もお願いをさせていただくと、こういうような話だったんですが、もう、国会始まっちゃいますともうみんなが忙しいものでありますからなかなかもう会うこともできないという状況の中で、ただ、今般のプロジェクトチームは、これはまさに、今回のコロナの中で女性が非常につらいお立場にあられる、これはもう国会でもそういう議論が、もうしょっちゅう御質問、御質疑いただいてきたわけでありまして、いろんな政策は打っているんですけれども、なかなかそれが女性の方々に伝わっていかない、まあ女性だけじゃないんですけれども、生活困窮されている方々に伝わっていかないと。
 これに関して私も頭を悩ませていたんですが、三原副大臣が自発的に、大臣、これやはりインフルエンサーの方々も含めていろんな御意見をいただいて社会に情報発信していかないと伝わらないですよというようなお話をいただきまして、それならば、三原副大臣自体もインフルエンサー、非常に影響力のある方でございますので、もう是非ともトップになってやっていただきたいと。大隈政務官は医師でございますので、医師の立場からいろんな御経験もあられます、医師の視点もあります。そういうようなこともありますので、その中に就いていただいて、是非とも今あるいろんな施策を世の中に広めていただきたいと同時に、至らない政策があるのならば、そういうものもしっかりと聞き取りをしていただきながら、是非とも厚生労働省の行政、これに役立てていただきたいということで、お願いしたというよりかはもう自発的にやっていただいたというのが本当のところなんですけれども、そういうような形でございました。
 ただ、国会のルールというのは衆と参でも違うんですよ、実は。衆議院の場合は、副大臣は委員にはなっていません、基本的には、政務官はなっていただいていますけれども。参の場合は、副大臣、両副大臣、政務官、特に厚労省の場合は三名が参議院の先生方でございますので、そのまま委員という形でございますから、そういう意味では国会の立場もあられる。これはルールでございますので、そのルールはしっかりと守らなければならないというふうには思いますので、そんな中において、これからも三原副大臣にはしっかりといろんな形で御活躍をいただきたいというふうに思っておるような次第であります。
 ちなみに、報告書等々、これに関して、でき上がれば、これはしっかりと我々としては厚生労働省の施策としてこういうものを中に位置付けてまいりたいというふうに思っております。

#216
○東徹君 大臣一人で厚生労働省を動かしていくにはやっぱり限界があると思うんですね。だから、やっぱり副大臣がいてる、政務官がいてる。私は、是非、山本副大臣にももっともっと公務をこなしていっていただきたいと思うし、こやり政務官にもそうなんですけれども、また、これ万が一、もしかして政権交代があるかもしれません。そうしたら、石橋さんが、立憲の石橋さんが厚生労働大臣になるかもしれません。また、足立信也先生もやっぱりベテランですからなるかもしれません。政権交代があっても、やっぱりしっかりと厚生労働省を動かしていける、そういうやっぱり大臣、副大臣であるべきだというふうに思うわけであります。
 だから、やっぱり国会の対応ももちろん大事ですけれども、片や一方、しっかりと厚生労働省の官僚の人たちをやっぱりしっかり動かしていく、そういう形をつくっていくべきだというふうに思いますので、是非、そういうことに向けてやっぱり取り組んでいくべきだというふうに思いますので、今後とも対応していっていただきたいなと思います。
 あと、このプロジェクトチーム、六月で終わるというふうに聞いております、第六回目になるんですかね、今度が。ワクチン接種はこれまだまだ始まったばかりでありますし、コロナの雇用への影響、これは七月以降も続くというふうに思います。このプロジェクトチームの議論、これは七月以降もこれ続けて、やっぱり参加された有識者御自身から情報の発信だとか広報の在り方、こういった検討、引き続きこれ行っていくべきだというふうに思いますが、三原副大臣、これについてはどのようにお考えなのでしょうか。

#217
○副大臣(三原じゅん子君) このプロジェクトチームでは、多くの有識者の皆さんから御提案をいただいております。このため、このプロジェクトチームでの議論につきましては、今後、厚生労働省改革の取組の一環として省の広報改革工程表に盛り込んで、広報改善に向けた取組を継続的に実施してフォローアップをしていきたいと思っております。
 また、このプロジェクトチームのメンバーである有識者の方々にも、引き続き、例えばマザーズハローワークへ視察へ御一緒していただいていろいろな御意見などを参考にさせていただきたいとか、そうしたことも私自身考えております。
 いずれにいたしましても、これからも政策発信について、引き続きメンバーの皆さんに御協力いただきたいと思っております。

#218
○東徹君 本当に政策発信ってすごく大事で、なかなかやっぱり百回、田村大臣も同じことをやっぱりテレビに出て言っていても伝わらないことっていっぱいあるじゃないですか。もう本当大事で、そういった有識者の方々にやっぱり集まって、こうやっていろんな施策を知ってもらったりとかする機会というのは私大事だと思いますので、今後とも、厚生労働省の中にこういったものを是非設置をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#219
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いします。
 まず初めに、顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進に係る関係省庁連絡会議についてお伺いしたいと思います。
 こちらの方は、二〇一九年の五月の二十九日に成立しましたハラスメント対策関連法案、二〇〇〇年六月一日に施行されましたけれども、こちらの法案の附帯決議を基に設置された会議でございます。いわゆる、私この委員会でも取り上げてきましたカスタマーハラスメントについての対策でございます。コロナ禍の中でも、やはり特に、いわゆるエッセンシャルワーカーというふうに総称されていますけれども、テレワークもできず、不特定多数、多くの方に接触しながら顧客対応をしている方の中でこの課題も多く、また増えてきているという数値も出てきております。
 この会議、既に二回行われておりますけれども、会議の進捗状況と、最終的にこれ企業向けのマニュアルを作成するのが目的というふうに私理解しておりますけれども、これが一体いつできるのか、そちらを教えてください。

#220
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今議員の方からございましたとおり、このカスタマーハラスメントへの対応ということで、この問題については業種、業態によってその被害の実態であったり必要な対応も異なるということも考えられますので、業種等の状況に応じた取組ということも必要ということで、今御紹介いただいた関係省庁連携した会議の場ということを今年の一月に設けたわけでございます。消費者庁さん、経産、農水、国土交通省というような形も、オブザーバーの方も含めて多くの関係省庁集まっていただいて、今、問題意識の共有であったり、あるいは関係団体からのヒアリングというようなものを行ってきたところでございます。
 今後、この会議においての議論ということも、そのありようについて整理をするなど行ってまいりたいと思っておりますけれども、より具体的な好事例を含めた企業向けのマニュアルの策定ということをしっかり取り組んでまいりたいということで、予算事業としてその取組をしていきたいと考えておりまして、このマニュアルにつきましては本年度内に策定するということを予定をしております。

#221
○田村まみ君 本年度内なので来年の三月までということなんですけれども、夏休みもそうなんですけれども、特に年末年始には私はワクチンが行き渡っていて、集団免疫もでき上がっていつもどおりの年末年始商戦を、そういう小売の場所だったり、あとは旅行も行われて人が行き交う中、そういうところに是非、このマニュアルがもう行き渡っている状態を私は是非つくっていただきたいんですね。
 まあ予算事業なので来年の三月までということは分かりますけれども、最低でも配布が終わるのが三月というふうにしてください。でき上がるのが三月でそこから配る、もうあり得ないので、是非そこは期限明確にしていただきたいと思いますが。
 こういうヒアリングを進めていきますと、今マニュアルを作るというのがこの会議の目的とはされていますけれども、これ推進法案できた中で、ハラスメントの撲滅というのに向けて、一つの手段として今マニュアルが出てきていますけれども、そのほかに取り組むべき課題みたいなこともきちっと抽出されていくのでしょうか。現時点で認識どうでしょう。

#222
○政府参考人(坂口卓君) 先ほども申し上げましたとおり、マニュアルの策定に当たりましては、具体的な企業の好事例、対応方法など、具体的にどのようなことに取り組むべきかと、ことかというようなものも記載を、示していくということが必要でございますので、予算事業の中で、顧客に接することが多い業種の個別の企業へのヒアリングなども行いながら、マニュアルとなるように工夫をしてまいりたいと思っております。
 課題ということになりますが、まず今議員の方からもしっかり行き渡るようにというお話ございました。関係省庁会議という形で問題意識の共有等もしておりますけれども、関係省庁連携をして、しっかりそういったものの周知を行って、各企業での活用ということがしっかり促されるようにということについて、次のステップとしてはしっかり取り組んでまいりたいと思います。

#223
○田村まみ君 年度で終わって終わりじゃなくて、是非次のステップまでの提言を出していただきたいというふうに思っております。お願いします。
 今日、消費者庁にも来ていただきました。二回目の会議、三月二十三日の会議では、消費者団体からの意見書の中に、消費者自身も正当な申出をカスタマーハラスメントと受け止められるような言動とならないよう、より多くの消費者が消費者の権利と義務について正しく理解するための消費者教育を強化していただきたいと思いますと、いわゆる消費者団体の方から出ておりました。
 これ、消費者庁としてどのように対応していかれますか。

#224
○政府参考人(片岡進君) お答え申し上げます。
 消費者が意見を伝える際の注意点につきましては、これまで有識者コラム、それからお買物エチケットのチラシを作成して消費者庁ウエブサイト、それからツイッター等で周知、発信を行ってきたほか、今年、新たに作成をいたしました消費者庁のロゴ入りの啓発チラシにつきましては、地方公共団体、それから消費生活センターを通じて全国の消費者に対して広く周知を図ってきております。また、関係省庁の協力も得まして、小売業界、それから外食業界の団体を通じて、個々の事業者にも活用いただけるように依頼をしてきているところでございます。
 消費者庁としましては、消費者と事業者の間の信頼関係が築かれてカスタマーハラスメントの防止に資することができるよう、関係省庁とも連携をして消費者教育の推進、強化に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

#225
○田村まみ君 いわゆるこれまでどおりという返答だったというふうに私受け止めました。
 やはり消費者庁の強化、その教育をどういうふうに、どのような場面でやっていくかというところ、成年年齢の引下げの部分での対応もありますけれども、やはり中身の部分もどのようにやっていくかというところ、あと人員体制等々も、省庁への課題もたくさんあると思いますので、是非そこは引き続き対応いただきたいと思います。
 ちなみに、先ほどのロゴ入りのチラシ、ロゴが入っていなかったことを指摘させていただいて、入れていただきました。やはり事業主等々、販売側の方がお客様にお願いするというふうな立場、どうしてもあるので、省庁の名前が入っているということはやっぱり貼り出しやすいというようなこともありますので、是非その辺りは配慮いただきたいというふうに思います。
 また、今般、ILOの百五号条約は今後採決に、批准に向けて動くということがこの国会で決まりましたけれども、やはり私自身、この百九十号条約ですよね、仕事の世界における暴力とハラスメントの撲滅に関する、根絶に関する条約、こちらの方の批准に向けて進んでいくということがこのカスタマーハラスメントの対策の、私は一番の対策になると思いますので、是非そちらの方もお願いをしたいと思います。田村大臣、お願いいたします。
 続きまして、ワクチンの職域接種についてお伺いします。
 まず、この職域接種、およそ何人分の接種を賄うことを想定されているのか、そしてあわせて、現時点での企業等からの応募状況についてお示しください。

#226
○政府参考人(正林督章君) 今般のワクチン接種に関する地域の負担を軽減し、接種の加速化を図るため、六月二十一日から、企業や大学等において職域単位でワクチンの接種を開始することを可能としております。
 ワクチン接種実施を希望する企業等からの申請内容を都道府県等において確認した上で、接種体制が整ったところから順次地域単位、あっ、職域単位での接種が進められることから、お尋ねの職域接種において接種を受ける方の総数については想定している数はございません。
 また、企業等からの申請については、六月八日から受付を開始したところでありますが、六月九日十七時現在で合計千三十四件の申請がありました。

#227
○田村まみ君 まず、件数の方なんですが、これ、今アンケート、企業に取っているのは、接種箇所で受けているので、企業数が見えないので、私の中では、やっぱり正確な数を把握するとか状況を把握していくためにはまず企業数も分かる方がいいかなというふうに思います。
 それぞれの好事例を企業間、業界内で把握していくためにも、そこは明確にしていただきたいというふうに思っておりますし、また、接種の総数なぜ聞いたかというと、これ、そもそもは一般接種に向けて自治体が準備を進めているわけですよね、体制、接種。自分の自治体、どういうふうに住民に打っていただくかということで、人数が分かっている中で計画を立てている。そこで、間に横入りのようにこの職域接種が入ってくるわけなので、計画変わってくるわけですよね。特に、どこで打つかが分からないということで、本当にこれ、今後の自治体の体制に私どうやったって大きく影響すると思うんですね。地域の体制に影響しないようにということを河野大臣よくおっしゃっています。
 資料一、お配りしました。
 そのこともすごい懸念なんですけれども、もう一点、この六月一日の報道、左側の方では、河野ワクチン担当大臣が、医療従事者の確保など設営や運営に係る費用に対し国が負担すると明言していますが、二日の方では、ワンショット、一接種の二千七十円、これを超える部分は自前でやっていただくと発言しています。
 左側の方はどちらでも取れるような言い方だというふうに思うんですが、この職域接種の費用負担、詳細についてお答えください。

#228
○政府参考人(正林督章君) 職域接種は、予防接種法に基づく予防接種として行われるものであるため、医師、看護師への謝金など、ワクチン接種のために基本的に必要となる費用、接種一回当たり二千七十円ですけど、は全額国が負担することとしており、河野大臣の発言もこれを念頭に置いたものと承知しています。
 一方、職域接種は、自治体による高齢者等への接種に影響を与えないよう、産業医や企業内診療所を活用するなど、接種に必要な医療従事者や会場を自ら確保できる企業や大学等において実施していただくこととしており、現時点では、先ほど申し上げたワクチン接種のために基本的に必要となる費用を超えて会場や医療従事者の確保に要する費用について補助を行うことは考えておりません。

#229
○田村まみ君 これも変わっていっていたのが、前段のワクチン接種を最初に進めていこうという計画ができたときからどんどんどんどん、この費用も含まれる、この費用も含まれるという形で変わっていったように見えています。最初から全てを見るというふうに予算委員会の等々で私も河野大臣からお返事いただきましたけれども、ここがやはり不明確だったり、後から結局費用追加になりましたとかいうことになると、先ほど言った、準備したいなと迷っている企業もどのように踏み出していいか分からない。
 そして、先ほど、企業内で打ち手の確保ができるということを前提というふうにおっしゃっていますけれども、説明の資料の中にはパターン一、二、三というのが示されていて、企業内の診療所だったり、外部機関が出張していただいてということで、ふだんの関連のところというふうに出ていますが、もう一個、パターン三として、外部機関に出向いて実施ということで、要は、医療機関にお願いして、そこの病院を使いながら自分のところの企業の従業員に打ってくれという契約もありだというふうにしているんですよね。
 なので、高齢者の接種を受けていない診療所にお願いはするんだとは思いますけれども、それができるんだったらなぜ優先接種をやっている高齢者だったり介護施設の皆さんにしていただけないんだという話になると思いますので、これ、私は、早く多くの打ちたい、希望されている方に打っていただくという施策ではいいとは思うんですけれども、先んじて体制を整えていた自治体だったりとか、その準備を、この職域接種も先に準備した企業が後で混乱をしないということを是非お願いしていただきたいと思います。有事なので、後で追加、その場で対応を変えていくというのも必要だと思いますが、そこは、私の中では、混乱しているからこそ負担に感じることも多いと思います。
 田村大臣、是非この、何でしょう、企業の病院、企業内に病院を有する事業者というのは本当に一握りで、大半の事業者にとっては逼迫する打ち手の確保というのは費用面含めて高いハードルだというふうに思います。この事業者らの使命感、要は、特にエッセンシャルワーカー抱えている事業者、本当は打ってもらいたいというふうに思っているんですよね。だけど、この二千七十円と限られた中で、難しいと思っています。
 この焦燥感、こういうところに、田村大臣、政府は寄り添っていくべきだと思うんですけれども、私、今言った、前提として二千七十円、後で変えるということと、でも早く打つということで、やれることをやっていこうと思ったときのその費用の追加の負担みたいなことの考え方、どのようにお考えでしょうか。

#230
○国務大臣(田村憲久君) 職域は、もう以前からそういうニーズがあったのはもう委員も御承知のとおりで、いろんな業界が打ちたい、いろんな企業が打ちたいというお声ありました。
 問題は、まず我々は優先順位というのをつくって進めてきたわけで、コールドチェーン、配送網というのをファイザーで各地域つくりました。そこにモデルナが承認されてきたものであります。そこにそのまま流すと混乱が生じます。一回目ファイザーなのに二回目モデルナ、これは成り立たないわけなので。
 そこで、これ、どう有効的に活用するかと考えたときに、前からニーズのあるその職域というものはこのモデルナでやれば混乱は生じないわけでございますので、じゃ、このモデルナのワクチンを使えば、これはスムーズにやれ、しかも地域がやはり一応メーン、これはメーンでありますから、ここに影響を与えないやり方という意味で、ワクチンの量を考えてもこれならば影響を与えないであろうと。
 ただ一方で、医師を引き揚げられちゃうと、こちらの医師の配置ができなくなっちゃうものでありますから、そこは自前で、場所と医師、医療人材は要は自前でやってくださいと、こういうお願いで、で、二千七十円ということを、現段階で二千七十円ということ、そして一千人以上の大企業、大きな集まりは、これは一定程度自活的にやれるであろう、自律的にやれるであろうということでお願いしておるわけであります。
 だんだんだんだん、これが千人からちっちゃくなってくるということもあろうと思いますが、現時点では二千七十円の支援ということでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。

#231
○委員長(小川克巳君) 時間が参っております。

#232
○田村まみ君 ありがとうございます。
 現時点ではということなんですが、状況が変わったり、もっと集団免疫をというときに新たな決断があるかもということだけは含みおいたというふうに受け止めて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。

#233
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 発達のつまずきや障害のある乳幼児が通います児童発達支援、この報酬改定が今般行われました。これについて質問したいと思います。
   〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
 個別サポートⅠ、そして個別サポートⅡということで新設されたんですけれども、加算の内容について簡潔に御説明をいただきたい。

#234
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 令和三年度の障害福祉等報酬改定でつくられました児童発達支援の個別サポート加算Ⅰ及び個別サポートⅡでございます。
 個別サポート加算Ⅰは、ケアニーズの高い障害児への支援を充実させる観点から、食事や排せつ等の介助の必要性や、強いこだわりや自傷、他害といった行為が発生する頻度等の調査によりまして、一定以上の項目に該当する障害児に支援を行った場合に、一日当たり百単位を加算するものでございます。
 それから、個別サポート加算のⅡの方でございますが、虐待等の要保護、要支援児童は、家庭との関わり合いや、それから心理的に不安定な児童へのケア、支援に必要な関係機関との連携といったことが必要となることを考慮いたしまして、児童相談所や子育て支援センター等の公的機関や要保護児童対策地域協議会等と連携するなどの要件を満たし、要保護、要支援児童に支援を行った場合に、こちらの方は一日当たり百二十五単位を加算するものでございます。

#235
○倉林明子君 いや、これ始まったばかりなんですけれども、現場からは、もう中止してくれと、こういう声が実は上がってきております。
 個別サポート加算のⅠ、この加算を取るためにどういうことが必要になっているかといいますと、調査やるんです。二重、三重にこれが現場に混乱引き起こしているという状況です。
 先ほど若干紹介ありました多動、パニック、他傷、自傷行為など、行動障害、精神障害などの項目で聞き取り調査をするということになっています。支援の困難さによって給付費に差を付けると、子供によって差を付けるということになるんですね。これ、現場からどんな声上がっているかというと、子供に値札付けるようだと。
 障害を受け入れられずに、大体、子供の障害を親が受け入れられないという場合は本当に多いです。そういう保護者に対して、我が子が深刻な問題を持っていると、そういうことを強く印象付ける項目になっているという指摘なんですね。結果として、育児の希望、そして我が子への成長、発達の信頼、これ奪いかねないという指摘が上がっております。
 五領域十一項目、これによる判定は子供も保護者も傷つけるものであると、改めて不適切ではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

#236
○政府参考人(赤澤公省君) 御指摘いただきましております個別サポート加算Ⅰでございますが、著しく重度かつ行動上の課題があるなど、ケアニーズが高い障害児を受け入れて支援したときに加算するものであり、その判定に係る調査につきましては、障害児の状態を適切に把握するものとすることが重要だと考えております。
 御指摘いただきました五領域十一項目でございますが、介助の必要性や障害の程度を把握するための調査でございまして、これまで市町村が給付決定の際に用いてきたものでございますことから、保護者や自治体の調査の負担が大きくならないよう引き続きこれと同様の項目を用いることとしておりますが、今回、市町村に対しまして、障害児の日頃の状態を最も熟知している保護者からの聞き取りのみならず、かかりつけ医等、本人の状態をよく知っている方からの聴取も含め、総合的に勘案して加算の要否を決定することをお示ししているところでございます。
 さらに、この調査項目の聞き取りによりまして市町村が障害児の状態を適切に把握できるよう、新たに調査項目ごとに具体例をお示しするなど、聞き取る際のポイントについて留意事項をお示ししております。
 このように、円滑に実施されるよう個別サポート加算Ⅰの取扱い等をお示ししているところでございまして、適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

#237
○倉林明子君 いや、運用の問題じゃないんですよ。調査そのものが、実際給付しよう、受給しようとするときには使っていたものだというんだけど、全然使い方が変わって、これが現場で非常に大きな負担になっているし、子供にとっても親にとってもこれは不適切だという声上がっているんです。始まったばかりなのでね、こういう声上がっているというのを是非つかんでいただきたいと思います。
 全ての子供に対して十分な環境を整える、保護者に対して丁寧な支援が必要だと、加算を子供によって設けて保護者の負担にするということは支援に逆行するという指摘ですから、しっかりつかんでいただきたいと思います。
   〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
 個別サポート加算のⅡについてですけれども、これ算定しているような児童発達支援の事業所というのはつかんでいるか、取得率はどうか。

#238
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 個別サポート加算Ⅱでございますが、令和三年四月のサービス提供分から算定が可能となっておりますが、全国の事業所の請求状況がデータ化されるには一定の期間を要するため、四月の請求状況については現時点では把握できていないという状況でございます。

#239
○倉林明子君 これ実際に聞いていますと、先ほども紹介あったように、これ虐待のケースにも加算が付くというものなんですね。加算の同意を得なければならないということだから、あなた、虐待しているかもねということを親に確認することになるんですよ、事実上。だから、現場で全然使われていないです、聞いたら、この虐待の可能性のある子供に対する加算については。聞けないからですよ。本当に現実的じゃないなと思います。一歩間違うと、これ保護者との信頼関係を壊しかねないし、実際に現場の様子から先ほど紹介したんだけれども、使えないものになっているということを重ねて言いたい。
 虐待の可能性を保護者に伝えるということなんだけれども、これ、保護者の自己責任にしないというのが虐待対応の私基本だと思うんですね。保護者、これが基本なのに、この加算が付けば保護者負担にもなってくるという立て付けなんですね。使えていない実態もよくつかんで、現場でどんな声があるかということを把握してほしいなと思います。極めて問題のある加算だというふうに思います。
 大臣、よろしいでしょうか。最後お聞きしたいと思っております。
 加算での対応ではなくて、加算での対応というのを、まあ介護保険でもさんざんやってきましたけれども、この児童の、障害を持っている児童のところにまで持ち込むということ、これ、本当初めてじゃないかと思うんです。こういう加算じゃなくて、基本報酬の増額、そして月額報酬への移行というのが現場の強い要求だと、こういう点での見直し、要ると思うんです。いかがでしょうか。

#240
○国務大臣(田村憲久君) この障害福祉サービスの報酬の改定でありますけれども、今言われたような個別サポート加算という形、Ⅰ、Ⅱとありますけれども、いや、これはやはり、Ⅰならば本当に重い障害をお持ちのお子さんに対して対応していただかなきゃいけませんから、その分だけ加算という意味ではこういう形を付けさせていただくわけでありますが、一方で、まあ言うなれば今言った基本報酬の部分も、今回、八百三十単位から八百八十五単位に上げておりますので、そういう意味では、そちらの方もちゃんと対応させていただきながら加算分も対応させていただいておるという形でございますので、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、月単位でというお話ありましたが、これはもう以前からいろんなところでお話はあるんですけれども、やはり利用される方々からすると、日々いろんなサービスを受けられるわけでありますし、あわせて、自己負担が生じる場合にはそれに合わせて負担分が増えてまいりますので、そういう意味では、やはりこれは日額といいますか、日単位というような形で対応させていただきたいというふうに思っております。

#241
○倉林明子君 もう何度もこれ議論してきていることなんだけれども、日払いということが事業所側にとっては安定的な経営を本当に脅かしていると。安定性がないのは子供のところもそうですよね。障害のあるところほど見通しが立たないという、事業収入の根っこになっているんですよ。私からも重ねてその点は指摘をしたい。
 障害を持っている子供さん、虐待で保護しなければならない子供さん、それ遠ざけるようなことになりかねないと、人権侵害することになりかねないという、現場で起こっていますから、早急につかんで、早急な見直しを重ねて求めて、終わります。

#242
○委員長(小川克巳君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#243
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用環境・均等局長坂口卓君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#244
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#245
○委員長(小川克巳君) 中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案を議題といたします。
 まず、提出者衆議院厚生労働委員長とかしきなおみ君から趣旨説明を聴取いたします。とかしきなおみ君。

#246
○衆議院議員(とかしきなおみ君) ただいま議題となりました中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 本案は、中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等の防止を図るとともにこれらの者の労働災害等その他の災害について共済団体による共済制度を確立しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、労働災害等防止事業を行う一般社団法人又は一般財団法人は、行政庁の認可を受けて、共済事業を行うことができることとしております。
 第二に、認可を受けた一般社団法人又は一般財団法人が行うことができる共済事業は、中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等のほか、これらの者の労働災害等以外の災害を対象とすることとしております。
 第三に、行政庁は、認可の申請者に関して、一定の欠格事由に該当しないこと、共済事業を的確に遂行するに足りる財産的基礎及び人的構成を有すること、労働災害等防止事業を行うこと、社員等の関係者や営利事業を営む者等に対し特別の利益を与えないこと、役員報酬等について支給基準を定め公表していること等の基準に適合すると認めるときは、認可することとしております。
 第四に、行政庁は、共済事業の健全かつ適切な運営を確保し、共済契約者等の保護を図るため必要があると認めるときは、共済団体に対し、業務又は財産の状況に関し報告又は資料の提出を求め、立入検査を行うことができることとし、業務停止、認可取消し等の監督上必要な措置をとることができることとしております。
 第五に、共済団体の社員等又は共済代理店等のほか、何人も共済募集を行ってはならないこととしておりますが、銀行等は共済代理店の届出を行って共済募集を行うことができることとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
 以上です。

#247
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#248
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 私、かなりこの法律に疑問を持っていまして、それをただしていきたいと思います。
 まず、皆さんが共通認識しているポンチ絵、これで立法の必要性について、今まで暫定的措置であった当分の間という、これで認可特定保険業者が恒久化されるんだと、そういうふうになっているわけですよ。でも、この法律案の内容を見ると、みんながみんなこの認可特定保険事業者が恒久化されるわけじゃないということはもう明らかなわけですね。
 それで、お聞きします。
 今、認可特定保険事業者四十三あると思うんですが、橋本岳さんは負傷、疾病、障害又は死亡に限ると答弁されておりますから、そういう労働災害関係の共済事業を行っている事業所はどれぐらい、幾つぐらいあって、それ以外の事業を行っている事業者、これ幾つあるんでしょう。

#249
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 お尋ねの認可特定保険事業者につきましては、各府省等において個別に所管がなされておりますので、その全てにつきまして私ども厚生労働省で把握することは困難でございます。
 当省が所管する認可特定保険事業者についてお答えさせていただきますと、当省で所管しております認可特定保険事業者は十二の事業者でございます。このうち、いわゆる労働災害関係に関わる共済事業というものを行っている事業者は五事業者でございます。また、この五事業者を含め当省で所管しております今申し上げた十二の認可特定保険事業者につきましては、全て労働災害関係の共済事業以外の事業も行っているというものでございます。

#250
○足立信也君 いずれ所管になる厚生労働省、これ四十三のうち十二なんですね。そのうち、今回対象となるとされるものをやっているのは五つだと。それ以外の七つはそれ以外の業務もやっている。だから、私、四十三の中身見ますと、家財とか医療、年金、火災、店舗保険、自動車、慶弔、狩猟事故、もういろいろあるわけですよ。
 お聞きしたいのは、今回恒久化されるというのは、その災害、労働に関する災害に関わる部分だけなのか。そうなると、残された業務、今やっている事業者はどうすればいいんだろう。A事業者、B事業者と分けて、厚生労働省に行く恒久化される部分とそうじゃない暫定措置のまま残す部分をつくるんだろうか、あるいは暫定措置のものはやめちゃうのか。どっちなんでしょう。どういう方向なんでしょう。

#251
○衆議院議員(橋本岳君) 今のお尋ねにお答えをいたします。
 現在の厚生労働省所管の認可特定保険業者の中には、労働災害以外の事故、例えば火災に関する保険を取り扱うものや年金のような貯蓄型の保険を取り扱うものがあると。そうしたことを踏まえた御質問であろうと理解をいたします。
 その上で、これもお触れをいただきましたけれども、本法律案の共済団体は労働災害等その他の災害に係る共済事業を行うことができるということでありますが、この災害には、条文上、負傷、疾病、障害又は死亡、すなわち人的損害のみが含まれるということであります。
 ですので、この本法律案の共済団体は、この共済事業と労働災害等防止事業を主たる事業として行うことを想定しており、火災保険や年金といった物的損害や貯蓄に関する保険事業を行うことは想定をしておりません。
 ですので、仮にそのような事業も行っている認可特定保険業者が本法律案に基づいて共済団体に移行しようとする場合には、例えば労働災害以外の保険事業については別団体に譲渡するといった対応を取ることになると思われるわけであります。

#252
○足立信也君 皆さん、そうなんですよ。部分的にだけ恒久的に厚生労働省に行くんです。
 じゃ、まとめて聞きますよ、もう時間がないので。
 じゃ、厚生労働省へ移管する予定の現在の認可特定保険事業者はいかほどで、幾つほどで、それ以外の部分は今別の団体に移譲するか、あるいは保険業法の中での暫定措置がそのまま残るかということになると思うんですが、そうなった場合、二つ目の質問ですけど、今まで共済事業でやられていたものを、場合によってはその業務をやめちゃう可能性があるとさっき私言いました。ということは、加入者にとっては不利益になるじゃないですか。これはどう考えるんですか。二点。

#253
○衆議院議員(橋本岳君) まず、その御質問のというか、この提案の背景としまして、その労災事業というものが、中小事業者等に対して、特に公共の事業としての労災補償の対象にならない人が入る、加入できるという意味で重要な意味のある事業であるということについてまず申し上げたいと思います。
 その上で、この厚生労働省に移管する予定の事業者というのは、現時点では具体的にお答えすることは困難でございまして、各事業者が判断をされるということになろうと思いますが、今御指摘のようなことというのが、その法律の部分だけを見ればそこはそういうふうにも思われるところでありますが、当然ながら、労働者あるいはその加入している方の保護ということはその事業者も当然ながら考えられるわけでありまして、先ほど申し上げましたように、事業の譲渡等によって、加入者がきちんと望む、ニーズがあるものに対してしっかりとした商品がこの共済の中であり、あるいはまだ残っている部分であれ、それぞれに提供されることになるであろうと、このように思っております。
 そうした中で、なおその労災事業というものをしっかりとやっていくということが大事だということに鑑みてこの法案の提案がされているということで御理解いただければ幸いであります。

#254
○足立信也君 だから、恒久的にする部分は今の数からいくと多分半分以下で、それ以外のは保険業法、つまり金融庁の所管の中なのか、あるいは各それぞれ、今までどおり暫定措置のまま残るということなんですよ。だから、ポンチ絵の説明と違うんじゃないのということを冒頭に申し上げたわけです。
 あとは、橋本さんも厚生労働副大臣二回目ですか、二回やられたですね。今日、坂口局長来られていて、担当になるかどうか分かりませんよ、この分野、これから。厚生労働省でやるって言っているんですからね。
 でもね、今までのことを見ていて、例えば薬物とかギャンブルでも、依存症対策も厚生労働省に来る、もちろんアレルギー疾患、循環器病対策も来る、自殺対策も厚生労働省へ移管される、死因究明等推進法も全部厚生労働省へ移管される、そして今コロナですよ。できるんですか、本当に。
 今、橋本さん答えられたことは、保険業法の範囲の中でもちゃんと共済加入者を守れるようにという、それ働きかけるということですか。それ、厚生労働省の仕事じゃないんじゃないですか。物すごく疑問がありますよ、本当にできるんだろうかと。
 ましてや、東委員よく言われるように、今度審査、これ保険業のですよ、審査、検査、監督を行うことになるわけですよ。でもね、年金だってできなくて年金機構をつくって、そして運用はGPIFにお願いしているわけじゃないですか。これ、厚生労働省でやるんですか、本当に。お門違いというか専門外というか、また悲惨な状況になるんじゃないかということを私は危惧しますよ。ましてや、副大臣も二回経験されていて、こういうのを増やしていくというのは本当にできるのかと、疑問ですね。
 それで、今も、数も分からない、何も決まっていない、どれぐらいの方々、保険業者が厚生労働省所管になるのか分からない。で、私の話で、説明で申し訳ないけど、厚労省もできるかどうか分からない。非常に難しいと思いますよ。
 私は、物すごくこの法案時間掛かっています、何年も、でもやっぱり生煮えだと思うんですよ。きちっとしていないということが私の印象ですが、政治的判断で我が党は賛成するということで決まりましたので、私も賛成します。
 以上で終わります。

#255
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 法案は、労災保険の対象とならない中小企業等が任意で加入できる共済制度に法的安定性を与えるというものだということで、我が党も賛成します。
 加入対象者には、個人事業主やフリーランスも含まれるものであって、本来は労働者として労災保険の対象となるべき人も含まれるということになります。
 改めて確認したいと思いますが、労基法上労働者と判断される基準は何か、そしてその基準の根拠、これ何でしょうか。

#256
○政府参考人(吉永和生君) お答え申し上げます。
 労働基準法の労働者に該当するかは、基本的には事業に使用される者であるか否か、その対象として賃金が支払われるか否かによって判断されるものでございます。
 昭和六十年の労働基準法研究会報告によりますと、これらの要素の判断基準につきまして、当時の裁判例などを整理いたしまして、契約の名称にかかわらず、仕事の依頼や業務指示に対する諾否の自由があるか、また、業務を遂行する上で指揮監督を受けているかなど、実態を勘案して総合的に判断すると示しているところでございます。
 労働基準法の適用等の場面におきましては、この考え方に従いまして労働者に当たるか否かにつきまして個別に判断しているところでございます。

#257
○倉林明子君 今紹介ありました昭和六十年、一九八五年に、研究会報告ということに、これによっているということです。
 それまで、広い意味での労働者概念がこの研究会によって見直されたというのが実態だと思うんです。工場、事務所以外で働く者などの労働者性が認められなくなる、要は範囲が狭められてきたという経過があります。
 当時から既に三十年余りが経過しておりますが、働き方が大きく変化しています。そして個人請負化が現状進んでおります。
 そこで、ウーバーイーツなどに代表されますギグワーカーについて、これアプリを運営する会社と雇用関係にあるということで従業員に当たるという判決が相次いで、海外でですね、そこで、欧州委員会ではギグワーカーの権利や労働条件の改善に向けた協議が始まっております。
 じゃ、日本ではどうかということで、ギグワーカーは個人事業主なのか労働者なのか、どうですか。

#258
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 お尋ねのギグワーカーということについて明確な定義はございませんけれども、今年の三月に、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の連名でフリーランスのガイドラインを策定いたしましたが、そこの中では、ギグエコノミーというものについて、インターネットを通じて短期、単発の仕事を請け負い、個人で働く就業形態ということで説明をしております。
 このような働き方の方々につきましては、基本的には個人で事業を行う個人事業主であると考えられますけれども、先ほど労働基準局長の方からも答弁ありましたとおり、形式的には請負契約を締結して業務を行っていたとしても、実質的には発注者の指揮命令を受けて仕事に従事しているなどの実態があれば、労働基準法上の労働者と判断される場合もあると考えられます。

#259
○倉林明子君 これ、本当にこの間、大きな世界的な動きがありまして、アメリカでも労働長官が、多くの場合、ギグワーカー、まあ日本ではギグエコノミーということで整理されたようですけれども、このギグワーカーは従業員として分類されるべきと、こういう認識を示しておられます。
 ILOは、二〇〇六年、雇用関係勧告第百九十八号を採択しております。ここでは、雇用関係の存在の決定について、二の九に記載があります。その内容を御紹介ください。

#260
○政府参考人(井内雅明君) 御指摘の箇所は、ILOの雇用関係に関する勧告第百九十八号のうち、雇用関係の存在についての決定について言及されている部分と承知しております。
 御指摘の箇所の仮訳を読み上げさせていただきます。
 九、雇用関係にある労働者を保護するための国内政策を実施する上で、当該雇用関係の存在についての決定は、当該雇用関係が関係当事者間で合意された契約その他の方法による事実に反した取決めにおいてどのように特徴付けられている場合であっても、業務の遂行及び労働者の報酬に関する事実に第一義的に従うべきである。
 以上です。

#261
○倉林明子君 これ、広く労働者性を認めるものということだと確認できるかと思います。
 これ、世界的な流れという観点からも、ILOの勧告という点からも、日本はこの労働者性というところでやっぱり狭くなっているという現状があるんじゃないかという指摘をしたいと思います。そういう点では遅れているということを率直に申し上げたい。
 そこで、個人事業主やフリーランスには、日本の規定でいっても実質的には労働者だという人がいるんだというふうにお認めになっているわけです。そうした労働者については、本来ですよ、本来、事業主負担で、事業主の責任で労災の適用範囲に含まれるべきものだというふうに思います。現状でもです。大臣、どうでしょう。

#262
○国務大臣(田村憲久君) 労災保険制度ですけれども、これはまさに事業主が労働者に対して災害補償責任、これを負う、その担保するものが強制保険である労災保険であるわけですよね。これ自体はその使用者、事業主の負担という形になっています。で、要は労働者かどうか、労働者性の話になってくるわけですよね。
 これは、先ほど吉永局長からも話がありましたけれども、基本的に、その業務指示の諾否に自由があるかだとか、業務遂行上の指揮監督、こういうものがどうだと、こういうようなところを踏まえた上で判断をしていくわけでありますので、言われたフリーランスでありますとかまた個人事業主であったとしても、もうそういうふうに一応言われていたとしてもですよ、実質的に労働者であれば、これは当然今の、先ほど言ったようなものにそぐって判断した上で労働者ということであればそれは労働災害保険の対象になってくるということであります。

#263
○倉林明子君 やっぱり今、労働者性ということで大きく見直しされているし、定義もやっぱり広義に拾っていくんだという中で、こういう個人事業主やギグワーカー、個人事業主やフリーランスということで、本来であれば労働者として捕捉されるべき人たちが個人事業主、フリーランスということで保護の対象にならないという現状をよくつかんでおく必要があるなと思うんです。
 要は、今度の共済というのは、中小事業主やこういう個人事業主、フリーランスということになるわけです。そういう意味で、そういう、本来であればどこで保護するべきなのかと。保険料負担の問題もあります。そういうところを指摘しておきたいというふうに思います。
 ウーバーイーツユニオンは、労災保険の特別加入制度の拡大ではなくて事業主責任の本則の適用、これ組合の方ですね、は求めております。先ほど来紹介しました世界の流れは、ギグワーカーは労働者という流れになってきています。日本も世界水準に基づいて広く労働者性を認めるということもこの機に考えていただきたい。
 以上です。

#264
○委員長(小川克巳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#265
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、石橋君から発言を求められておりますので、これを許します。石橋通宏君。

#266
○石橋通宏君 私は、ただいま可決されました中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、共済事業への参入等の規制その他の共済制度の確立に当たっては、かつて利用者保護の強化を旨として保険業法が改正された経緯を踏まえ、悪質な業者や低水準な業者の参入を防ぎ、また、適切な審査、検査及び監督を行うこと。その際、審査等を行う行政庁が関係する行政庁と適切に連携するようにすること。
 二、共済制度に関する政省令を定めるに当たっては、保険業法における契約者保護を図るための規制を参考とし、適切に共済契約者保護が図られるようにすること。特に、銀行等の共済募集に関しては、共済の趣旨を踏まえた弊害を防止するための措置について、適切に規定すること。その際、政省令の制定等に当たる行政庁が関係する行政庁と適切に連携するようにすること。
 三、中小事業主の範囲については、共済の趣旨を踏まえ、いたずらに拡大することのないようにすること。
 四、「労働災害等以外の災害に係る共済事業」の範囲については、適切に周知を行うこと。
 五、平成十七年の保険業法改正の際に付された検討の期限を経過しているにもかかわらず、共済事業の移行等に関する経過措置が繰り返し延長されてきた経緯があることから、社会経済状況や利用者ニーズの変化等を踏まえつつ、少額短期保険業者の保険金限度額や事業規模の見直しを含め保険業法の改正について引き続き検討を行うこと。
 六、労働災害等に係る共済事業以外の認可特定保険業者について、事業の公益性や契約者保護の観点から安定した共済事業を運営できるよう、制度の在り方について検討すること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

#267
○委員長(小川克巳君) ただいま石橋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#268
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、石橋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。

#269
○国務大臣(田村憲久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。

#270
○委員長(小川克巳君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#271
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#272
○委員長(小川克巳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長赤澤公省君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#273
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#274
○委員長(小川克巳君) 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案を議題といたします。
 まず、提出者衆議院厚生労働委員長とかしきなおみ君から趣旨説明を聴取いたします。とかしきなおみ君。

#275
○衆議院議員(とかしきなおみ君) ただいま議題となりました医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 医療技術の進歩に伴い医療的ケア児が増加するとともにその実態が多様化し、医療的ケア児及びその家族が個々の医療的ケア児の心身の状況等に応じた適切な支援を受けられるようにすることが重要な課題となっています。
 本案は、こうした状況に鑑み、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、保育及び教育の拡充に係る施策その他必要な施策並びに医療的ケア児支援センターの指定等について定めることにより、医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職の防止に資し、もって安心して子どもを生み、育てることができる社会の実現に寄与することを目的とするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、医療的ケアとは、人工呼吸器による呼吸管理、喀たん吸引その他の医療行為をいい、医療的ケア児とは、日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である児童をいうこととしております。なお、児童には、十八歳未満の者に加え、十八歳以上の者であって高等学校等に在籍するものを含むこととしております。
 第二に、医療的ケア児及びその家族に対する支援は、医療的ケア児の日常生活及び社会生活を社会全体で支えることを旨として行わなければならないこと等を基本理念として定めております。
 第三に、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する国、地方公共団体、保育所の設置者等及び学校の設置者の責務を規定しております。
 第四に、政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上又は財政上の措置等を講じなければならないこととしております。
 第五に、医療的ケア児及びその家族に対する支援に係る施策として、保育を行う体制の拡充等、教育を行う体制の拡充等、日常生活における支援、相談体制の整備及び情報の共有の促進について定めております。
 第六に、都道府県知事は、医療的ケア児及びその家族等の相談に応じること等の業務を、社会福祉法人その他の法人であって当該業務を適正かつ確実に行うことができると認めて指定した医療的ケア児支援センターに行わせ、又は自ら行うことができることとしております。
 第七に、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関し、広報啓発、人材の確保及び研究開発等の推進について定めております。
 第八に、この法律の規定については、法施行後三年を目途として、この法律の実施状況等を勘案して検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとし、また、政府は、医療的ケア児の実態を把握するための具体的な方策及び災害時における医療的ケア児に対する支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

#276
○委員長(小川克巳君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#277
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子です。
 本日は、この法案の質疑にこの参議院の厚生労働委員会で立たせていただけることを非常に光栄に思います。
 私は、地元愛知でこの医療的ケア児の施設を訪問してまいりました。御家族の負担、責任の重さ、それから子供たちの命の大事さに非常に心から打たれたことを覚えております。ですので、この法案は、子供たちや御家族にとって希望の光になるかもしれないと思います。しかしながら、この法案は理念法です。趣旨説明にもありましたが、理念を書かれているものであって、どのようにこれから実効性を担保していくかというのは本当に我々の責任であるというふうに感じております。
 まず、山本副大臣に伺います。
 副大臣は二〇一五年から永田町子ども未来会議に出席されていて、この問題、非常に一生懸命取り組まれてこられたと理解しております。この実効性を確保するために、私はまず二つのことが大事だと思います。一つは予算です。二つ目は、どのようにケアの担い手を確保していくかということです。
 まず、予算から伺いたいと思います。
 この法律の実効性を担保するために施行後はどのように予算措置を国として講じていくべきか、お考え聞かせていただきたいと思います。

#278
○副大臣(山本博司君) ありがとうございます。
 私も、永田町子ども未来会議、今日いらっしゃっております荒井先生、また自民党の野田先生、高木美智代先生からお声掛けていただきまして、二〇一五年の七月からメンバーとして活動させていただきました。そういう中で、この医療的ケアのお子さんやまた御家族に対しましての支援、大変大事だと思っている次第でございます。感謝申し上げたいと思います。
 この医療的ケア児の支援につきましては、医療的ケアを実施をする看護職員等に対する研修の実施などを支援する医療的ケア児等総合支援事業、さらに、保育所等における医療的ケア児の受入れ体制の整備に係る医療的ケア児保育支援事業などを行ってきている予算事業がございます。
 また、新たな取組といたしまして、本法律案の第十四条では、都道府県知事は、医療的ケア児支援センターにおきまして、医療的ケア児及びその家族等の専門的な相談に応じ、情報の提供や助言その他の支援を行うこと、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体との連絡調整を行うことなどの業務を自ら行うか、指定した者に行わせることができるとされている次第でございます。
 厚労省としては、この法案成立後、その趣旨を踏まえながら、都道府県による当該センターの設置を促すとともに、支援が必要な方に必要な支援が行き届くように、医療的ケア児に対する支援体制の整備にしっかり努めてまいります。

#279
○田島麻衣子君 来年度予算、副大臣の責任をもって付けていただくことをお約束いただけませんか。

#280
○副大臣(山本博司君) これは様々、財務省との問題もございますけれども、これは是非議員の皆様にも御支援をよろしくお願いしたいと思います。

#281
○田島麻衣子君 私個人でも頑張ってまいりますので、是非副大臣、共に、予算付けていただきたいなと思っております。
 次です。ケアの担い手の問題があります。
 やはり御家族の負担って本当に重たいと思うんですね。この法案を施行していく中で、どのようにこの家族の負担を軽減していくか。准看護師等を増やしていくことも含めて御見解伺わせていただきたいと思います。

#282
○副大臣(山本博司君) 今委員御指摘のとおり、医療的ケア児及びその家族の方々の、個々の医療的ケア児の心身の状態に応じた適切な支援、これを受けられるようにすることは大変重要であると思う次第でございます。
 この法案の第二十条におきましては、人材の確保として、国及び地方公共団体に対しまして、医療的ケア児及びその家族がその居住する地域にかかわらず等しく適切な支援を受けられるように、医療的ケア児に対しまして医療的ケアその他の支援を行うことができる人材を確保するための必要な措置を講ずるということが求められている次第でございます。
 そのためにも、医療的ケアを実施することができる看護職員等の人材の確保に向けましては、医療的ケア児等総合支援事業によりまして、都道府県、市町村において地域の医療機関等と連携しながら医療的ケアに係る研修が適切に行われるような支援を行っておりまして、本法案の趣旨も踏まえて、引き続き医療的ケアを実施する人材の確保に努めてまいります。
 なお、准看護師を含む看護職員の確保につきましては、新規養成、定着促進、復職支援に加えまして、介護や福祉の領域偏在や地域偏在への対応を柱といたしまして、地域医療介護総合確保基金を活用した支援や中央ナースセンターを通じた都道府県ナースセンターにおける取組の支援を行っている次第でございますので、今後とも地域に必要な看護職員の確保を推進してまいりたいと思います。

#283
○田島麻衣子君 ありがとうございます。しっかりとこのケアの担い手の確保についても取り組んでいただきたいと思います。
 次に、提案者の荒井先生に伺いたいと思います。
 この法案に携わることになった経緯ときっかけについてお話しいただけますでしょうか。お願いします。

#284
○衆議院議員(荒井聰君) 衆議院の荒井聰でございます。
 この法案、作るのに約六年ぐらい、足掛け六年ぐらい携わってきたのですけれども、一番最初は、二〇一五年の二月に障害者支援をする保育園のヘレンというところを視察をいたしました。そこで聞いたことは、この医療的ケア児と言われている障害者のための保育園というのは全国でたった一か所しかないと。しかも、その保育園も、医療的ケア児を預かると経営上はマイナスになるということを知りました。そして、そこで会ったのが、今日来られていないですけれども、野田聖子さんの息子さんでした。
 私はそのとき驚いたんですね。野田聖子さんといえば、大臣を何度もやっている大実力者の政治家ですよ。恐らく、裏口を使えばどこかの病院に預かってもらうというようなこともできたんじゃないかと思うんですけれども、しかし、彼女はその障害児を抱えて、全国でどこか預かってくれるところはないかといって、東京中探し回ったんです。結局、杉並のこのヘレンというところがやっと見付かって、そこにわざわざ引っ越しをして預かってもらいました。
 そのときに、私は聖子さんに、野田さんに、当選同期なものですから少し無駄口もたたける仲なので、あんた、国会議員で、国会議員というのは予算をつくったり制度をつくったり法律を作るのを職業としているんだろうと、国民を助けるのが職業だぞと、自分の子供さえ救えないというのは一体どういうことなんだと言って彼女を難じました。そうしましたら、いや、そのとおりなんですと、だけど、自分のこと過ぎて、余りにも自分のこと過ぎて、それを訴え掛けることができなかったんですと、荒井さん、手伝ってくれますかという話。まあ、そこまで言いましたから、それじゃ、手伝おうじゃないかといって、この永田町子ども未来会議というのをつくったんです。
 そこで、二〇一六年に総合者支援法という法律を改正をして、その中に医療的ケア児という言葉を入れました。時の厚生大臣は、はい、厚生大臣は塩崎さんでした。そこで四十五人の厚労関係の委員がいるのに、医療的ケアという言葉を知っておられる方はほとんど一人もいなかったと思います。そのぐらい医療的ケアというのは、五年前はほとんどの人が知らなかったという状況の中から立ち上げた勉強会であります。

#285
○田島麻衣子君 本当にどうもありがとうございます。お話聞かせていただきました。
 最後に、医療的ケア児の本人、それから家族の幸せとは何であるかと考えてこの法案を作られたか、御見解を教えていただけますでしょうか。

#286
○衆議院議員(荒井聰君) ありがとうございます。
 医療的ケア児、あるいは障害者、子供たちですね、本当に心が素朴というか真っ白というか、あるいは素直なんですね。私たちの何か悪意ある気持ちというか心というか、そういう気持ちが完璧に反映される、それが障害児です。つらいとき、障害児のところには行かない方がいい。つらいことのその心が障害児に反映されて、障害児は悲しそうな顔をします。うれしいとき、子供さんもうれしくなります。そして、その顔を見るとお母さんもうれしくなる。逆に、お母さんが悲しいときには子供も悲しくなるんです。
 一番問題なのは、お母さんが、この医療的ケア児というのは三十分置きに喀たんしますから、夜眠れないんですよね。そういう睡眠不足のときにどうしても子供に当たったりなんかすることがあるんです。それはやむを得ないことだと思うんですけれども、しかし、その後、物すごく後悔をするんです、そのお母さんたちは。この子供を叱ってしまったということを後悔するんです。
 そういうことにならないような制度をつくらないと駄目だと、親も子供も両方笑って過ごせるような、そういう社会をつくらなければならないと、そんな思いでこの法案を作りました。

#287
○田島麻衣子君 本当に、御示唆の本当にあふれた御回答、どうもありがとうございました。
 我々も本当に責任持ってこの法案、しっかり取り組んでいかなければならないなと思いました。
 時間参りましたので、私の質疑、以上にさせていただきます。
 ありがとうございました。

#288
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。
 本法案、医療的ケアが必要なお子様や家族がどの地域に住んでいても切れ目ない支援が受けられる、こういう体制を整えるために非常に重要な意義を有する法案であるというふうに思います。私も、お子様や御家族の方、家族会の方とかといろいろとお悩みを打ち明けていただき、何とか支えたいという思いで頑張ってきた経緯が様々ございました。非常に感慨深いものがあります。
 今日は、質問に立たせていただけることを改めて御礼、感謝を申し上げます。
 まず、提出者でもある高木美智代議員、今日来ていただいております。永田町子ども未来会議の一員として御尽力された高木美智代議員に、この問題に対する当初からのお取組の御紹介と法案に込めた意図、お伺いするとともに、法案は医療的ケアを必要とされている者、児ではなく者、こちらが対象とならなかったわけであります。この理由についてお伺いをしたいと思います。

#289
○衆議院議員(高木美智代君) 衆議院議員の高木美智代でございます。お答えさせていただきます。
 近年の医療技術の高度化に伴いまして、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする子供たちが年々増加して、学齢期を迎えております。推計で約二万人。
 しかしながら、法律と制度のはざまにありまして必要な支援を受けられていない実態があり、多くの御家族や子供たちから苦しむ切実なお声が寄せられておりました。ある議員の方は医療的ケア児である御自分のお子さんを通して、また、ある議員の方は医療的ケア児を受け入れている保育園の視察をきっかけとして、また、私は医療的ケア児のお子さんが保育所への入所を拒否されたという事案を通してこうした問題意識を共有しておりまして、多くの課題の解決を目指して、二〇一五年三月、永田町子ども未来会議を超党派の国会議員、NPO関係者、在宅小児科医、各省の代表とで発足させまして、視察、検討、申入れ等を重ねてまいりました。
 この法案は、障害福祉サービスを利用するための判定基準がないこと、相談支援センターがないこと、また学校への親の付添い問題や卒業後の居場所問題などを解消するために、支援法を整備することによりまして、医療的ケア児と御家族を社会全体で支え、居住する地域にかかわらず適切な支援を受けられる体制を整備することを目指すものでございます。
 次に、本法案について、医療的ケアを必要とする者を対象としなかった理由についてお尋ねがありました。
 いわゆる医療的ケア者につきましては、本法案に言う医療的ケア児が成長して成人となった方もいらっしゃいますが、その多くは成人となった後に疾病等により医療的ケアが必要となった方々でありまして、約七十万人と推計されております。
 本法案は、現在、医療的ケア児が必要な保育や教育を受けられるための体制整備が十分に進んでいないことが喫緊の課題であるとの認識の下で、まずは保育や教育の場面に特に焦点を当てて取りまとめることとしたものです。医療的ケア児の成人期へのスムーズな移行については、提案者といたしましても最重要課題であると認識しておりまして、本法案による支援の対象としているところです。
 一方で、成人となった後に医療的ケアが必要となった方につきましては、今後、その実態や支援ニーズを把握し、可視化していくことが重要でありまして、まずは実態や支援ニーズの把握を政府に求めてまいりたいと考えております。

#290
○矢倉克夫君 まず医療的ケア児という部分からこの法案があるわけでありますが、今、高木美智代議員からも、医療的ケアを必要とする者の方に対しての実態調査、ニーズということがありました。大事な御視点かというふうに思います。
 それに関連してお伺いしたいんですが、今話があったとおり、十八歳以上の障害者であっても、医療的ケアを受けることによって大学で学んだり通勤して働いたりすることがより可能になるなど、支援のニーズはあるのではないかと思っております。かかる医療的ケア者の実態や医療的ケアに向けた支援ニーズ、特に雇用労働や教育における支援ニーズを可視化していくことが重要であると考えています。
 これらをどのように把握されるのか、厚労省と文科省、それぞれにお答えをいただきたいと思います。

#291
○副大臣(山本博司君) 十八歳以上のこの医療的ケアを必要とする障害者が適切なサービスを受けながら日常生活及び社会生活を営めるようにすることは重要であると認識している次第でございます。
 本法案におきましては、都道府県は、医療的ケア児支援センターを設置し、医療的ケア児及びその家族等の専門的な相談に応じ、情報の提供や助言その他の支援を行うこと、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関連機関及び民間団体との連絡調整を行うことなどの業務を自ら行うか、指定した者に行わせることができるとされている次第でございます。
 この当該センターの支援の対象となる医療的ケア児につきましては、十八歳に達し、又は高等学校等を卒業したことにより医療的ケア児でなくなった後も医療的ケアを受ける者のうち引き続き雇用又は障害福祉サービスの利用に係る相談支援を必要とする者を含むものと規定される次第でございます。
 こうした医療的ケア児支援センターでの業務を通じまして、教育や労働等に係る内容も含め、支援のニーズの把握に努めてまいります。

#292
○政府参考人(川中文治君) お答えいたします。
 障害の有無にかかわらず、全ての学生がその意欲と能力に応じて大学等において学ぶ機会の確保やそのための環境整備を進めていくことは極めて重要と考えてございます。
 文部科学省としましても、今後都道府県が設置いたします、設置する予定の医療的ケア児支援センターと連携しまして、センターにおいて把握される教育に関する支援ニーズを大学等へ情報提供することなどによりまして、引き続き大学等における障害学生支援の取組の充実を促してまいります。

#293
○矢倉克夫君 医療的ケア児支援センター、法案に書かれている、こちらを軸にして、厚労のみならず文科も実態を把握していく、まずこれが第一歩かというふうに思います。更に拡大していくようにお願いしたいと思います。
 医療的ケア者が入らなかった理由は、そもそもどれだけ人数がいるか、どういう支援が必要なのかを把握されていなかったからということでありますから、しっかりそこを把握することで広げていくことが当然前提になるかというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 今の関係でまた山本副大臣に御質問したいと思うんですが、まさに話があった医療的ケア児支援センター、こちら設置がありました。副大臣も永田町子ども未来会議の一員として御尽力されたわけでありますが、この意義を改めてお伺いするとともに、先ほど田島議員からも御質問がありました予算、みんなでしっかり支えますので、私が先頭に立って取ってきますという決意を改めていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

#294
○副大臣(山本博司君) ありがとうございます。
 この永田町子ども未来会議、私も参加させていただきましたけれども、私には重度の知的障害の娘がおりましたので、この医療的ケア児やまたその御家族の方々の大変な思いとかつらさとか、そういった状況に関して何とかしないといけないと思った一人でもあった次第でございます。
 その意味では、このセンターの意義ということに関しまして、その医療的ケア児を抱える御家族の方々に対しまして様々な分野の相談に専門的に応ずるとともに、関係機関及び民間団体の緊密な連携を促していることという大変重要な意義があると考えておる次第でございます。
 厚労省としては、こういうセンターの新たな支援も含めまして、趣旨を踏まえながら、都道府県によるセンターの設置等を通じた医療的ケア児の支援体制整備、しっかりと進めていきたいと思う次第でございます。
 私も、一議員としてもしっかり取り組んでいきたいと思う次第でございます。

#295
○矢倉克夫君 議員としてとともに副大臣としてもしっかり、さらに、大臣の御経験も生かしてお願いしたいなというふうに思います。ありがとうございます。力強いお言葉、ありがとうございます。
 最後に、最後、もう一つだけちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 衆議院における委員会決議におきましては、医療的ケアとは、人工呼吸器による呼吸管理、喀たん吸引その他の医療行為をいうとされたことに伴いまして、医療的ケアに係る医療行為の範囲が変更されたかのような誤解を招くことがないようにというような文言がありました。
 念のための確認でありますが、厚労、厚生労働省から、変更されるものではないということを改めて明言いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

#296
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 本法案の第二条に、「「医療的ケア」とは、人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引その他の医療行為をいう。」とされておりますが、御指摘いただきましたとおり、本定義規定は医療的ケアに係る医療行為の範囲について変更等を行うものではないものと承知しております。

#297
○矢倉克夫君 御自身で医療的ケアをされている方からも御不安の声があったりとかするところでありました。今のところで改めて明確になったわけでありますが、周知徹底を是非よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 本法案の意義をしっかりまた周知して、全ての方の安心に向けていけるように頑張っていくことを申し上げまして、質問に代えさせていただきます。
 ありがとうございます。

#298
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案ということで、荒井聰議員に質問をさせていただきたいと思います。
 先ほどもお話がありました、六年前からこの法案を作ることに取り組んできたということでありました。恐らく、今回ようやくこの法律が成立するんだろうというふうに思います。
 ただ、やはり成立した後が私は大事だと思います。意義についてはもうほかの委員の先生からももうお聞きしましたので、荒井聰議員には、この法案ができた後、成立した後ですね、どういった課題があるのか、また、今後どういったことをフォローしていけばいいのかとか、そしてまた、今後の、どういったことに期待をしていきたいのかとか、そういったことについてありましたら、是非お聞かせいただきたいなというふうに思います。

#299
○衆議院議員(荒井聰君) 東先生、ありがとうございます。
 私は、この二〇一五年に野田聖子さんがいろいろヘレンを見て、二〇一六年に法律の改正をしたんですね。この改正で医療的ケアという言葉を初めて法律用語として入れて、それに基づいて、次の年から、三年ごとの改正の福祉報酬費の改定作業に入ったんです。
 私は、これでほぼ終わったなと、これで福祉報酬費の改定が大幅に改善されるだろうというふうに甘く見ていました。ところが実際は、その報酬改定費は必ずしも十分ではなくて、その報酬改定費に基づいて障害児施設の経営をするだけの財源補填というものができませんでした。
 また、各県ごとの財政も十分な財政処置ができなくて、県自体の障害児対策あるいは医ケア児対策というのは不十分で、県ごと、町ごとの格差というのが非常に高く出ていました。大阪の豊中市なんかは物すごい立派にやっていますよね。かと思うと全然やっていない市もあると。首長さんの努力加減とかそういうこともあるんでしょうけれども、それはやっぱり国として是正する必要があると。そのためには新しい法律が必要だということで、議員立法で法律の構築に入ったわけです。
 この議員立法で、この法律の最大の眼目は、前の法律では努力規定だったんです。都道府県が努力する、あるいは国が努力する、やっぱり強制力そんなに伴わないんですね。それでは、努力規定ですから大した効果なかったんです。そこで、今回の法律では、まあ義務までするのは難しかったんですけれども、責務規定にいたしました。責務があるんだと、医療的ケア児を支援する責務があるんだということを法律の中の大きな要素といたしました。
 そして、この責務となった様々な施策について、この議論の過程の段階で、厚生労働省、今日、河村君来ていますけれども、厚生労働省が財務省と激しい交渉をして、この福祉報酬改定で、現実的な、実現できるような、施設が経営できるような、そういう規模まで取ることができました。幾らということはちょっと言えないと思うんですけれども。この今年の診療報酬改定で、私たちに参加してくれているNPOの法人の人たちも、このレベルならば経営できると、このレベルならば対応できると。そして、それを見ていた総務省の人たちが、交付税でそれを応援しようと、交付税処置もそれに付けるからということを約束してくれました。
 したがって、この法案は、議員立法の法律なんですけれども、まるで政府提案の法律かのような、そんな機能を果たしている法律で、多分霞が関の中でも、あるいは永田町の中でも、こういう工夫をしている法律というのはそんなにないんじゃないかというふうに思います。
 あとは、地方自治体がどこまで頑張れるかと、そしてその地方自治体をプッシュするのは地方議会ですから、地方議会がどこまで本気になるかということに懸かっているんだと思います。手段は、国としてできるところは、全部とは言いませんけれども、相当なレベルでやったつもりでいます。

#300
○東徹君 ありがとうございました。努力義務だったのを責務にしたということで、報酬も上げていって、そしてまた地方交付税も出るようにしたというふうな大事なお話だというふうに思います。
 非常に、やっぱり市町村、地方自治体がどこまでしっかりと取り組んでいくのかというのが非常に大事だというふうに我々も思いますので、私は大阪出身でありますので、大阪ではしっかりと、こういった法律ができたということを地方議会の議員の人たちにも知ってもらって、しっかりと機能するように見ていきたいというふうに思います。
 あと一点お聞きしたいと思いますが、この医療的ケア児の支援センターについてなんですけれども、これ、この役割をどういったところが担うのかというところがすごく大事だと思います。これはもう都道府県の大きさによってもまた違ってくるだろうと思いますし、また、政令市とか中核市とか、そういったところによってもまた違ってくると思うんですけれども、この医療的ケア児の支援センターですね、知事から指定された社会福祉法人を担うことを、担うこともできるということでありますが、こういった役割、社会福祉法人が本当に果たせるのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。

#301
○衆議院議員(荒井聰君) 主として、主体は都道府県にしているんですけれども、社会福祉法人でもできる規定にしているんですね。それは、都道府県が、知事が指定した社会福祉法人等です。
 各地域ごとにこの医療的ケア児のための対策を、最近ですけれども、非常に熱心にやるところが増えてきました。そして、その支援センターのようなもの、あるいは相談センターのようなもの、そういうものを既存の社会福祉法人に委託しているところが結構あるんです。私は、それはそれで大切にした方がいいと、そういうところを育てていったらいいと。今の都道府県は、人員不足でなかなか丁寧な行政というのはできかねるところがあるんですね。だから、そういうところでは、社会福祉法人が機能しているのならばそれを使ったらいい。
 しかし、最終的な責任はやっぱり都道府県知事なんですよね、都道府県なんです。そこだけわきまえていれば、社会福祉法人であってもいいし、効果的に機能するんではないかというふうに思っています。

#302
○東徹君 医療的ケア児支援センターの責任は都道府県知事にあるということで、これは非常に大事だと思いますし、そこに責任を持たすということは非常に意義があると思います。
 最後に、この法律の十四条にもあるんですけれども、その医療的ケア児支援センターが、学校とか、それから医療、保健、福祉、教育、労働等の業務を行う関係機関との連携というか、そういったこと、調整とかですね、そういったことがこれは求められるわけであります。
 これは、コーディネーターする人というのは非常に知識も豊富でなくてはならないというふうに思いますが、コーディネーターの育成についてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。

#303
○衆議院議員(荒井聰君) 三年前かな、四年前だったかな、私は北海道庁に勤務したこともあります。札幌市を選挙区としていますので、札幌市長とも非常に仲がいいんです。そこで、北海道庁にも札幌市にも医療的ケア児の対策はどうやっているのかと聞きましたら、いや、それは教育委員会だ、いや、それは児童局だ、いや、それは何とか局だといって、私をですよ、私をたらい回しにするんですよ。これは、いかにお母さん方が、医ケア児を抱えていたお母さん方が行政のサービスを受けるときに苦労しているのかということを如実に知りました。
 私はそのときに、副知事とそれから副市長を呼んで、まあ呼び付ける権限ないんですけれども、昔の仲間ですから呼んで、君たち何をやっているんだと、行政というのは住民に対するサービスだろうと、たらい回しにするなんというのはけしからぬといって怒ったことがあるんです。私は、そのことが札幌市でも道庁でも少しこたえたのか、そこからワンストップのサービスをするようになり、自分たちの中でそういうコーディネートをできるような人たちを専門のところに就けていく、養成していくという、そういうふうに変わりました。
 この法案ができれば、そういうセンターをつくらないといけませんから、そのセンターを担う人たちはいろんなサービス、いろんな機関のコーディネートをしなければなりませんから、自ら学んでいく、あるいは自ら鍛えていくということをすることになると思います。あの医療的ケア児を抱えているお母さんたちを見たら、絶対そうしなきゃならないですよ。それが行政に携わる人というものだと私は思っています。

#304
○東徹君 もう時間になりました。
 この医療的ケア児及びその家族に対する支援の法律を作るに当たっての御努力に敬意と感謝を申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

#305
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 こういう内容の法案というのは反対できる状況ではないと思うんですよ。ただ、私はかなり懸念があるので、できるだけ質疑で払拭していただけたらなと、そのように思います。
 まず、荒井さんもおっしゃっていました、平成二十八年、二〇一六年の障害者総合支援法や児童福祉法改正でかなりのことを今までやってまいりました。例を挙げますと、医療的ケア児等総合支援事業ですね。縦割りを排除した協議の場をつくる、医療的ケア児コーディネーターを設置する、それから看護職員の配置等々、様々な支援事業。それから、医療連携体制加算を含んだ報酬改定。先ほど荒井さんは、報酬改定で相当やっていただいたとおっしゃいました。
 これはもう既にやっていることで、であるならば、先ほど来答弁がありますけれども、私もずっと聞いていますから、もう限定的にといいますか、的確にというか、端的に示してほしいんですが、今まで総合支援法、児童福祉法の改正を経てやられてきたことに対して、今回法律を作るということは、何が足りなくて、新しく何を始めたい。端的にお答え願いたい。

#306
○衆議院議員(荒井聰君) 足立先生はお医者さんですから、いろんなことを知っておられるんだろうというふうに思いますし、この現場にも立ち会っていることが何度もあるだろうというふうに思います。その上でですね、その上で、現時点で医療的ケア児に対する対策が不十分であるということは先生自身も御認識されていると思うんです。
 なぜ、なぜ足りないのかと。第一に、これが努力規定であったことで、必ずしも義務規定ではなかった。今回も義務規定にするまでは行きませんでした。しかし、責務規定にすることによって相当なプレッシャーが地方自治体に掛かると。今までいいかげんにしていたそういう対策が、それでは済まないということになります。
 第二が、その根拠となる、今まで障害者のスコアというのは、大島分類という昭和四十年代につくられた分類の仕方でスコアを決めていました。このスコアの多寡によって福祉報酬費というのが算定されていたんです。しかし、残念ながら、その大島分類では医療的ケア児に対するスコアは高くならないんです。大島分類でいう障害者スコアの高くなる重症心身障害者というのは、歩けない、ずっとベッドにいる、あるいは知的障害があるという人はうんと高くなるんですけれども、そうでない人は低くなってしまうんです。だからこそ、あのヘレンで預かっても経営ができなかったんです。
 そこで私たちは、大島分類に代わるこの医療的ケア児対応するスコアを作ろうと、前田先生という小児科のお医者さんが物すごく熱心に取り組んでくれました。その障害児のケアについて、一日中、いや、一週間ぐらいかな、ずっとビデオを回し続けて、どのぐらいケアに時間が掛かるのかということを算定し、それをスコア化していったんです。
 そのスコアがあったからこそ、福祉報酬費の改定というものを財務当局に認めさせることができ、その結果、ヘレンのような障害者施設も経営できるような、その規模に至ったんです。あるいは、看護師の配置についても、学校の看護師配置についても、大きな、二千三百人だったか、三百人増だったかな、看護師の配置も可能になっていったんです。そして、そのための、先ほど話をしましたけれども、総務省が地方交付税でその裏負担を補償するという仕組みをつくることができたんです。これは、この法律がなければそれらのことはできなかったんです。

#307
○足立信也君 質問の意図と答えが違うと思いますけれども。今まで法改正でやってそれで取り組んできたことと、今回新しい法律を作ることによって何をやろうとしているのかという質問だったんですが。
 懸念の二つ目は、医療崩壊を防ぐために、二〇一〇年、一二年、迫井局長来ていただいていますが、迫井さんはその後、一四年も一六年も関わっておられるけれども、特に小児科の方の意見を聞いたとき、その当時、やはり医療、医学の進歩に伴って退院できない子供が非常に増えている、転院もできない、親子関係も失われる、このことが今問題じゃないかということを、あの当時、一〇年ですか、言われました。
 私はその感覚が残っているので、迫井さんも恐らく聞いていられたと思うんですが、今回、やっぱり私、小児科と小児外科の同僚、後輩に聞きました。その問題は現実的、本質的な問題で、いまだに残っていると。そのことで、じゃ、今、医療的ケアの必要な子供が増えているのは分かっています。その中で、退院できない、あるいは転院できない、あるいは親子関係の構築ができない、夫婦関係の構築もできないというようなことがあり得るんですね。
 もう端的に聞きたいのは、退院できない、転院できない子供たちはどうなっているんでしょうか。

#308
○政府参考人(迫井正深君) お尋ねの長期に入院されている児童の数でございます。
 これ、手元で精査、いろいろ調べてみましたところ、平成二十二年度の厚生労働省成育疾患克服等次世代育成、ちょっと長いんですが、基盤研究事業、これはNICU長期入院児の動態調査でございますが、これは二〇〇三年から二〇〇九年、少々古いんですけれども、全国の百三十六のNICUにおける長期入院児の発生数、これについて数字が出ております。
 具体的には、新たに新生児期から一年以上継続して入院するに至った児童の数、これ二〇〇三年の八十七人から二〇〇六年の百三十五人にかけて増加をし、その後、二〇〇七年には百十四人、二〇〇八年九十四人、二〇〇九年九十二人というような報告でございまして、数字について少し変動がございます。
 これ以外の数字につきましては、現時点で正確に経年で御報告できるような情報を持ち合わせておりません。

#309
○足立信也君 時間が十分しかないので、荒井さんにちょっと最後にまとめて聞きます。
 今申し上げたような家庭に帰ることすらできない人たち、子供たちは、この法律の対象に明確になっているかどうかという点と。
 これ、施行が三か月で、三年後に見直しになっていますね。その間、私が一番大変だなと思うのは、平等に医療的ケア児支援センターを設置して、平等にという。例えば、がん対策基本法を作って十五年、均てん化というのが最大の難題なんですね。これを、つまり三年後の見直しで足らざる部分をまた考えるということなんですが、荒井さんの感覚の中で、今回非常に大きなのは、保育所や認定こども園、学校等に看護師の配置とか、国と地方で連携相談体制、そしてセンターですね、これはどれぐらいの行程ででき上がるというのを望まれているか。今回勇退されるということを聞きましたけど、どれぐらい、三年後に見直しなんですが、どのスパンで荒井さんは実現を希望されているか。
 これを最後にお聞きしたいと思います。この二点。

#310
○衆議院議員(荒井聰君) 私は、三年ぐらいで各都道府県に総合支援センターのようなものは整備されるだろうと思っています。
 そして、この医療的ケア児を引き受けれるような施設の整備というものも、これ都道府県ごとに物すごく違うと思うんです。小さな県だと一人とか二人とかしか医療的ケア児がいないとか、そういうところでは違うとは思うんですけれども、例えば札幌のようなところは二百万都市です。そういうところでは施設、施設がですね、この医療的ケア児を預かるような施設が幾つかでき上がるだろうと。既にそこを見越して、札幌では医療的ケア児の母親が自ら経営する施設を四か所つくりました。そういうようなことが全国に広がっていくだろうと。そのときの根拠がこの法律です。この法律に基づいて、自分たちが経営してもちゃんと赤字にならないということが納得したという話が随分伝わってきております。
 それから、この法律は、どこにいてもこの法律の対象になります。病院にいるからこの法律の対象じゃないとかなんとかということにはなりません。
 それから、先生今離婚の話されましたけれども、離婚の大きな原因は、私の理解では、やっぱり親御さんたちがこの医療的ケア児を介護しながら働くというのは物すごい重労働なんですよね、重圧なんですよね。結果的にはどちらかがキャリアを捨てています、辞めています。その結果、所得が低くなってくる。そういうことに陥っている例というのが、これはちゃんと調べないと分からないですけれども、そんなふうに私には理解できます。
 今度、預かってくれるところがあれば、あるいは学校に付添いでずっといなくてもいいということができれば、私はキャリアを捨てることをしなくてもいい親御さん、特に母親が増えていくというふうに思います。

#311
○足立信也君 お疲れさまでした。ありがとうございます。

#312
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 今回の法案ができたことで、学ぶ権利が奪われている子供たちに学ぶ場が保障される、福祉が行き届くようにしなければと、予算確保の努力がそれぞれ語られましたけれども、我々もそういう努力をしなければならないという思いであります。
 これ、医療的ケア児ということで焦点当てた法整備ということになっております。しかし、医療的ケア児に該当しないけれども、心臓病のお子さんである場合は常時酸素の携帯が必要で強度の運動制限があると、そういうことで親の付添いが求められるというケースも聞いております。また、看護師がいないと入園は断られるというのはよく聞くケースでもあります。親の付添いなく学校、保育園等に通えるということが基本だというふうに思います。
 そのために国等が必要な支援を行う、これは医療的ケア児に限らずに、難病、慢性疾患、障害を持った子供たちにも共通するものだということは確認したいと思うんです。大臣、どうでしょうか。

#313
○国務大臣(田村憲久君) 医療的ケア児支援法案の第一条ですかね、これ、本法案の目的としてということでありますが、医療的ケア児及びその家族が個々の医療的ケア児の心身の状況等に応じた適切な支援を受けられるようにすることが重要な課題と、である旨でありますとか、あと、保育及び教育の拡充に係る施設等により医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職の防止に資することにより安心して子供を産み育てられる社会の実現に寄与することが定められているわけですね、これ。
 これは、言われるとおり、この理念自体は、医療的ケア児のみならず、今言われた難病、慢性疾患、障害、それぞれいろんな課題といいますか、ハンディを抱えられたお子様方に対しても、家族もそうでありますけれども、同様であるべきだというふうに我々考えております。
 引き続き、保育所でありますとか、それから障害児通所支援事業所等々、子供がそれぞれ通う施設、こういうところでしっかりと、医療的ケア児ももちろん含めてでありますけれども、様々なニーズを抱えられたお子さん方がそこで家族、まあ家族も含めてでありますけれども、必要な支援がしっかり受けられるように我々としても努力をしてまいりたいというふうに考えております。

#314
○倉林明子君 支援の格差、これが保護者の分断というようなことになってはならないという懸念の声もあるということは紹介をしておきたいと思います。
 衆議院では、常時看護師によるケアが必要でなくても、現に保育所、学校に通えている子供たちについて、看護師が今度いない、看護師を置いていくということになるんだけれども、いないということで、保育所や学校に通えている状況、これを阻害するんじゃないんだという答弁が厚労省からも文科省からもありました。
 新たな希望者に対してもこういうことが起こり得るんじゃないかということを思っておりまして、看護師がいないということを理由に受入れが阻害されるということはないということは確認しておきたい。それぞれどうでしょうか。

#315
○政府参考人(渡辺由美子君) まず、保育所についてでございますが、衆議院でもお答えしましたとおり、今般の法案は、一律に看護師を常時配置しなければならないということではなくて、医療的ケアが必要な児童への適切な支援を行うため、看護師や喀たん吸引を行うことができる職員の配置その他の必要な措置を講じることを求めていると理解しております。
 したがいまして、常時看護師によるケアの必要のない子供さんが今現に看護師のいない保育所に通えているという状況を阻害するものではございませんし、また、当然に、新しく保育所を利用しようとしている児童についても同様であると認識しております。

#316
○政府参考人(蝦名喜之君) 学校についてお答えを申し上げます。
 学校において医療的ケア児を受け入れる場合につきまして、今般の法案におきましては、一律に看護師を常時配置することまでを求めるものではなく、医療的ケア児への適切な支援を行うため、看護師等の配置その他の必要な措置を講ずることを求めているものであると認識をしております。
 このため、常時看護師によるケアが必要ではない児童生徒等が、現に看護師のいない学校に通えている状況を阻害するものでないと認識しておりますことは先般御答弁申し上げたとおりでありますけれども、このことにつきましては、新たに学校に通うこととなる場合についても同様と考えておりまして、当該医療的ケア児の状況を踏まえて学校の設置者が適切にここは判断をすることとなると考えております。

#317
○倉林明子君 今でも、先ほど御紹介あったとおり、自治体によって対応は本当に格差がございます。実際に、小さな市町村ですと、対象になる子供さんが初めてというような場合も聞いております。そういうときに、今回法が、法案ができたということが促進する側に回らないといけないというふうに思います。今御答弁もありました、看護師の配置がないことで受入れを拒否すると、こういう傾向が強まりかねないという懸念がありますので、そういうこと決してないように、丁寧な説明、そして周知について努めていただきたいと思います。
 その上で、新たな制度の谷間をつくらないということが私非常に大事だというふうに思うんですね。医療的ケア児に限らず、病気、障害を抱える子供たちが、それを理由として学ぶ権利、集団の中で発達、成長する場を奪われるようなことがないように、環境整備というのが大きな仕事だと思うんですね。
 親の付添いなく、この合理的配慮によって必要な保育、教育が受けられるよう、厚労省としては、看護師配置とともに、文科省には教員の増を、そして保育所や、看護師の配置とともに保育士の増員についても、やっぱりケアの体制を引き上げていくということからも必要だというふうに思います。いかがでしょうか。

#318
○国務大臣(田村憲久君) 言われるとおり、その難病でありますとか慢性疾患や、また障害をあるお子さん方が保育が必要であるという中において、だから保育所でしっかりと対応できるように、それは体制整備しっかりやっていかなきゃならぬというふうに思っています。
 例えば、障害のあられるお子さんに関して保育士の加配という、これは地方交付税等々で対応しておりますし、あと、医療的なケアが必要なお子さんに関しての看護師の方々の配置でありますとか、当然保育士もですね、対応必要な保育士の、対応をするために必要な保育士の皆さんの配置、こういうものも支援をいたしておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、五月ですかね、本年の、これは医療的ケア児の受入れに関するガイドライン、これを策定いたしておりますので、地方自治体にこういうものを使ってしっかりとお示しをさせていただく中において、これからも体制整備が進むように我々も努めてまいりたいというふうに思っております。

#319
○倉林明子君 元々の保育士の人手不足、看護師の人手不足の実態があります。やっぱり本当にそういう意味で保育士、野党としては保育士の賃金引上げというようなことも提案させていただいております。そこのベースのところの引上げということも一緒にやっていくということが大事だと指摘をしまして、終わります。

#320
○委員長(小川克巳君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#321
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、矢倉君から発言を求められておりますので、これを許します。矢倉克夫君。

#322
○矢倉克夫君 私は、ただいま可決されました医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、医療的ケア児が成人となった後も適切な保健医療サービス及び福祉サービスを受けながら日常生活及び社会生活を営むことができるようにすることも重要であることに鑑み、地方公共団体や医療的ケア児支援センターが医療的ケア児の成人期への移行に際して行う支援について万全を期すこと。
 二、医療的ケア児支援センターに関し、次に掲げる措置を講ずること。
  1 医療的ケア児支援センターが、医療的ケア児及びその家族のニーズに応じた支援を行う機関や団体との連絡調整を行うことを含め、医療的ケア児及びその家族からの相談を受けることを業務とする機関であることについての広報を行うこと。
  2 医療的ケア児等コーディネーターを中核として医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関及び民間団体をネットワーク化して相互の連携を促進するとともに、都道府県内の医療的ケア児に関連する情報が医療的ケア児支援センターに集約され、関係機関等の相互の連携の中で適切に活用されるようにすることにより医療的ケア児支援センターが専門性の高い事案に係る相談支援を行うことができるようにするため必要な支援を行うこと。
  3 都道府県内の医療的ケア児の数等に応じて複数の医療的ケア児支援センターが設置されるようにする等、医療的ケア児及びその家族に対して適切な支援を行うことができる体制を確保するために必要な支援を行うこと。
 三、本法が保育所の設置者、学校の設置者等に看護師等を配置するよう求めていることに関し、現在、看護師等が常時配置されていない保育所、学校等に通園・通学している医療的ケア児について、本法の施行後、当該保育所、学校等に看護師等が常時配置されていないことが当該児童の通園・通学の妨げとなることのないよう、本法の趣旨について必要な周知を行うこと。
 四、本法の定義規定において、「「医療的ケア」とは、人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引その他の医療行為をいう」とされたことに伴い、「医療的ケア」に係る「医療行為」の範囲が変更されたかのような誤解を招くことがないよう、適切に周知を行うこと。
 五、医療の高度化等を背景として、命を取り留める子どもたちが増加する中で、早期からの適切な愛着関係の形成に資する家族支援がその後の家族の在り方にも関わることを踏まえ、早期からの愛着形成に資する家族支援の在り方について、実態の把握と支援体制の構築に万全を期すこと。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#323
○委員長(小川克巳君) ただいま矢倉君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#324
○委員長(小川克巳君) 全会一致と認めます。よって、矢倉君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、田村厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田村厚生労働大臣。

#325
○国務大臣(田村憲久君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。

#326
○委員長(小川克巳君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#327
○委員長(小川克巳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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