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2021/06/02 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 災害対策特別委員会 第7号 令和3年6月2日
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2021/06/02 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 災害対策特別委員会 第7号 令和3年6月2日

#1
令和三年六月二日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     横沢 高徳君     小沼  巧君
 六月一日
    辞任         補欠選任
     滝沢  求君     本田 顕子君
 六月二日
    辞任         補欠選任
     本田 顕子君     滝沢  求君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         新妻 秀規君
    理 事
                足立 敏之君
                馬場 成志君
                吉田 忠智君
                杉  久武君
    委 員
                大野 泰正君
                加田 裕之君
                酒井 庸行君
                自見はなこ君
                そのだ修光君
                滝沢  求君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                本田 顕子君
                小沼  巧君
                熊谷 裕人君
                塩村あやか君
                平木 大作君
                室井 邦彦君
                浜口  誠君
                武田 良介君
   衆議院議員
       災害対策特別委
       員長       金子 恭之君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        小此木八郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林  浩之君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       冨安泰一郎君
       内閣官房国土強
       靱化推進室次長  五道 仁実君
       内閣府政策統括
       官        青柳 一郎君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    荻澤  滋君
       財務省主計局次
       長        角田  隆君
       国税庁課税部長  重藤 哲郎君
       農林水産省大臣
       官房危機管理・
       政策立案総括審
       議官       村井 正親君
       農林水産省大臣
       官房生産振興審
       議官       安岡 澄人君
       農林水産省農村
       振興局農村政策
       部長       山口  靖君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  安部 伸治君
       経済産業省大臣
       官房審議官    福永 哲郎君
       国土交通省大臣
       官房審議官    田邊 靖夫君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        井上 智夫君
       気象庁長官    長谷川直之君
       環境省水・大気
       環境局長     山本 昌宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (災害復旧を効率的・効果的に進めるための省
 庁間の連携に関する件)
 (災害ボランティアの参加促進策に関する件)
 (病院船の活用に関する調査及び検討に関する
 件)
 (災害時に備えた民間団体との連携強化策に関
 する件)
 (防災に関する広報活動に関する件)
 (国家安全保障の観点からの気候変動対策に関
 する件)
 (地震災害時における対応能力の向上に関する
 件)
 (災害時の電動車の活用に関する件)
 (除雪体制の強化に関する件)
○自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律
 案(衆議院提出)
    ─────────────

#2
○委員長(新妻秀規君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、横沢高徳さん及び滝沢求さんが委員を辞任され、その補欠として小沼巧さん及び本田顕子さんが選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官冨安泰一郎さん外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(新妻秀規君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○藤木眞也君 自由民主党の藤木眞也です。
 災害対策特別委員会で久しぶりの質問になりましたけれども、今回、質問の機会をいただきました理事の先生方始め、関係の先生方に感謝を申し上げたいと思います。
 例年になく早い梅雨入りが宣言されました。やはり、災害の多い我が国日本として、梅雨が早くから始まるということは、やはりこの梅雨期に災害がまた起きるんじゃないかというような非常に心配をいたします。そういう中にあって、特に私は農業現場から議員に出てきた人間として、やはり自然災害を一番影響を受けやすい農業分野において、非常にこの自然災害の最近の頻発化、激甚化という問題が農家の間でも大きな課題となっているということでありますが、その中でも、最近よく災害の後に農家の皆さん方からこういうところがという課題をいろいろと提起いただいておりますので、そういったところを質問させていただければと思います。
 まず最初の質問ですけれども、災害対策支援事業の交付金の支給が遅いというお話をよく耳にいたします。これは、福岡県の久留米市とか大刀洗町、そういった、ちょうど久留米市から北部に位置するような地域、筑後川の支流になるんですけれども、この地域は平成二十九年から四年間連続して激甚の指定を受けるような被害を毎年受けてきた地域なんですけれども、この地域で、四年連続の豪雨被害の中で、JAみいという農協がございまして、ここの役員の皆さんからそういうお話をいただいております。
 特に、補正予算により措置された支援事業を申請して、毎年交付時期が事業年度を過ぎ四月下旬、令和二年七月豪雨対応産地緊急支援事業の交付金が国からJAへ支払われたのは令和三年四月、JAから生産者へ支払を済ませたのが五月ということで、被災農家の生産意欲をかなり低下をさせるというようなことを懸念されております。円滑に営農再開ができるように、この災害復旧事業について、緊急性を鑑みて、申請事務の簡素化や支払事務の迅速化などに取り組んでいただけないかというような御要望が出ております。
 その辺について政府としてどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせいただければと思います。

#7
○政府参考人(安岡澄人君) お答えさせていただきます。
 令和二年七月豪雨により野菜、葉たばこの冠水など農作物の被害が生じたということでございまして、委員御指摘のような持続的生産強化対策事業産地緊急支援対策ということで、早期の営農再開に向けて必要な種子、種苗の購入などに要する経費について支援を行っているところでございます。
 本対策の実施に当たっては、被災した農業者の方々が早期に営農再開ができるように、交付決定を待つことなく事前着手をできるようにする、さらには、申請に当たっては、被災状況の記録など、地方自治体による災害査定によることなく、写真など、申請者自ら写真を撮ることでよいこととするなど、手続の簡素化進めているところでございます。
 また、議員御指摘のとおり、やっぱり被災された農業者の方々にできるだけ早期に交付金をお支払いする、助成金をお支払いするということは非常に重要だと考えております。支払の前提となる交付申請や実績報告を速やかに提出いただくということのために、一つは、地方農政局において事業実施主体での事務的なサポートを行っていく、さらには、公募の回数を複数回行うことによって、地域で全ての品目や取組を待って申請するのではなくて、支払を急ぐものであるとか取組が早期に終わるものについては切り分けて早めに申請いただくといったことも可能にしているところでございます。実際、今回の事業でも、早期に申請いただいた地区については年度内にお支払などもさせていただいているところでございます。
 こうした対応を周知することにより、引き続き支払の早期化などに努めてまいります。

#8
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 なかなか事務の申込みが遅いということも一つの原因だというふうには理解をいたします。
 ただ、やはり被災者が多ければ多いほどやはり事務の量も増えてくるということであります。出し方の改善というのも当然必要なことなんでしょうけれども、できるだけ簡素化ということを念頭に置いて今後検討いただければなというふうに思います。
 また、この同じ地域になりますけれども、この地域には四つのJAがこの水害の地帯として含まれております。JAくるめ、JAにじ、JAあさくら、そしてJAみいという四つのJAになるんですけれども、やはり農家に私も友人がかなりいるわけですが、去年もやられた、今年もやられたというような感じで、なかなか後継者が、やっとできた後継者がいるんだけど、なかなか事業が伸ばすことができないというような非常につらいお話を聞かされます。やはり、是非、この激甚化している災害について、国土強靱化に向けた災害の強いインフラ整備というのを早急に進めていただかなければいけないと思います。
 福岡の豪雨災害のパターンは、先ほども言いましたけれども、平成二十九年から四年連続、同じ場所で同じような状況で、筑後川に流れ込む大刀洗川等の中小の河川がしゅんせつが進まないことにより周辺農地に内水氾濫を起こしていることが原因だというふうにお聞きをしております。現場からは、しゅんせつ土砂の埋立地がないためにしゅんせつが進んでいないというようなお話もお聞きをいたします。
 私が災害視察をした際に、今、農林水産省の方で進められています農地の集積、集約、こういったことを進めていただいて、是非この各集落ごとぐらいにハウスの団地を、このしゅんせつ泥を埋立てに使っていただいて団地化をつくっていただくようなことをすれば、そのしゅんせつ泥が持ち込めるような場所も提供できるんじゃないかなということをお話をさせていただいた機会がございました。JAの皆さん方は、もう是非そういうことができるんだったら、先生、お願いしますというようなお話もあって、私は当然そっちの方向で進んでいるのかなというようなことを思っていましたが、決してなかなかこのマッチングがうまくいっていないようであります。
 是非、JAも前向きに協力はするというようなお話もいただいておりますので、この辺については、やはりこのしゅんせつ泥による埋立て等を行ってハウスを建てていただくとか、そういうことを行っていただきながら、これまで十回起きる災害がその埋立てによって六回とか七回は助かったなというぐらいの、恐らくしゅんせつが進まないことには災害がゼロになることもないんだと思います。ただ、その十回来ていた災害が六回とか七回とか抑えられることによって、やはり農家の方は少しでも意欲を持てるんじゃないかなというふうに思います。
 是非、そういったことを考えながら国土交通省と農林水産省と連携を取っていただいて、こういう事業に積極的に助言をしていただいたり前向きな取組を行っていただければというふうに思いますが、この政府のお考えをお聞かせいただければと思います。

#9
○政府参考人(井上智夫君) 筑後川の支川である大刀洗川では、委員御指摘のとおり、近年、毎年のように浸水被害が発生しています。大刀洗川は河川整備が途上にあるため、集落や農地に降った雨を排水する水路や集まった水を本川まで流す大刀洗川の排水能力が不足し、水があふれたものと考えられます。
 河川管理者である福岡県からは、毎年発生する浸水被害を軽減すべく大刀洗川の掘削等を進めるとともに、その際は地元農家の意向を踏まえ掘削道を農業用ハウスのかさ上げ等に有効活用したいと伺っており、国としてはこうした県の取組を交付金等により支援していく所存でございます。

#10
○藤木眞也君 是非積極的に、恐らく現場もそれを待ち望んでいらっしゃるんだと思います。ただ、どこかでボタンの掛け違えがあってこれがうまく実行につながっていないんじゃないかなというふうに思いますので、是非その辺、それぞれの担当のところと連携を取っていただいて、しっかりと進めていただけるようなことができればというふうにお願いをさせていただきたいと思います。
 それでは次の質問に行かせていただきますが、昨年の七月に、私の出身地であります熊本県の南部、人吉、球磨、芦北、この辺を中心に豪雨災害がございました。昨年、馬場筆頭理事も地元の意見として質問に立たれましたけれども、一年近くたってきて、最近、私たまたま人吉市の方に出向いたときに相談をいただいたことを質問させていただければと思います。
 昨年の七月豪雨によって集落全体が甚大な被害に遭った人吉市の大柿地区という地区がございます。ほとんどの住民が現在も仮設住宅で生活を余儀なくされている、兼業農家が多い集落であります。農林水産省の復旧支援策、生活・生業支援パッケージを活用し、農地の復旧、農業用ハウス、機械整備を進めていらっしゃったやさきに、昨年の十一月と今年の二月の二十七日に、球磨川水系の緊急治水対策プロジェクトにより大柿地区の全体を遊水地として整備する候補に挙げられているという国土交通省からの説明があったというふうにお聞きをしております。早期復旧による営農再開を進める農林水産省の方針は、しっかりこの災害対策を使って一日も早く農業が再開できるように農機具庫を建ててくださいとか農地の復旧をやってくださいとか言われるお話と逆に、もうこの地域には住めないんじゃないかというような説明を受けられた。この二つの話の中で非常にこの地域の方々がお悩みになっているなというのを感じました。
 まだ計画段階ですので、当然、そこにそれが実行されるということはないのかもしれませんけれども、やはり地域の方々、非常に真面目にそれを受け止められているんだなというふうに思いますし、先生、これ、農水省が言われたように建て替えをしたり、住居も建て替えをしても二、三年でまた移転をするようなことになればお金がもったいないじゃないですかとか、そういうお話を本当に真剣に私に投げかけられました。
 この大柿地区には、今五軒、新しく住宅を建て替えて今集落の中で住んでいらっしゃる方もいらっしゃるんですが、まだほとんどの方は仮設住宅にいらっしゃる状況の中で、やはりこの農水省の言われることと国交省の言われることで非常に板挟みの状況にあるんだなというのを私は理解をいたしましたけれども、是非、こういった悩みを払拭していただくような役所からのお話をしていただけないものかなというふうに思います。
 特に、期間を非常に気にされます。高齢の方が非常に多いということもありますので、是非そういったところを踏まえた上で、今後の進め方といいますか、その辺をどのようにお考えなのか、お聞かせをいただければと思います。

#11
○政府参考人(井上智夫君) 球磨川では、流域全体を見渡して、洪水の被害を軽減するために遊水地の整備が必要です。被災された方々にとっては家屋や農地等の生活再建が最優先であることは申すまでもなく、国としては復旧復興の前提となる治水の方針を早期に示したいところでしたが、令和二年七月豪雨は球磨川の治水能力を大きく上回る規模のものであったことから、被災原因を検証した上で、再度災害を防ぐことができる抜本的な治水対策を検討する必要があり、これらに本年一月まで掛かりました。これを受け、本年二月、人吉市大柿地区にお住まいの住民の皆様を対象に説明会を開催したところでございます。
 住民の皆様からは、営農の継続に向けて農地の復旧、農業用ハウスの整備を進めるべきか、あるいは遊水地の計画を受け入れるべきかの判断に当たっては、遊水地の具体的な内容が分からないと判断できないといった御意見があることを承知しております。
 このため、現在、遊水地事業の詳細の検討を進めており、農林水産省とも情報共有を図りつつ、今後速やかに遊水地の方式、範囲、家屋と農地の補償の考え方、家屋移転の手順や全体スケジュール等をお示ししてまいりたいと考えております。
 今後とも、農林水産省、県、人吉市等としっかり連携して、被災地における住まいやなりわいなどの再生と治水安全度の向上に全力で取り組んでまいります。

#12
○政府参考人(村井正親君) お答えいたします。
 農林水産省では、令和二年七月豪雨により被災された農林漁業者の皆様に対しまして、営農再開に向けた総合的な対策を取りまとめ、令和二年八月には球磨地域におきましても説明会を行うなど、その周知に努めながら、農林水産業の復旧復興を進めてきているところでございます。
 災害からの復旧復興に当たりましては、委員御指摘のとおり、被災者の不安、懸念を払拭しながら取組を進めることが何よりも肝要であると、こういうふうに考えております。
 農林水産省といたしましても、国土交通省とも緊密に連携をしながら、被災された農林漁業者の皆様の声をしっかりと受け止め、皆様が安心して営農再開できるように引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。

#13
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 地域の方々とお話をしてみますと、そういう計画に対して、やはりこの地域を守っていく上では協力はするということはおっしゃっていらっしゃいます。ただ、できるだけ早く正確な情報を流していただきながら、できれば、もう移設した、移転した先でそういう施設整備を進めるとか、そういうふうにお金を使いたいという真面目な意見でありますので、できるだけ地域の方々の意見を聞いていただきながら進めていただけるようによろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、今年梅雨に入る時期が早かったと言いましたけれども、五月の十七日の未明から熊本県を中心に断続的に続いた大雨により、県内有数の中山間地を保有する山都町というところがございますが、ここの農地では、もうのり面崩壊、私がお邪魔をしたのはちょうど一週間後だったんですけれども、七十四か所と言われたかな、のもうのり面崩壊が発生をしているということを役場の方からお聞きをいたしました。
 現行、農地の災害復旧事業は、一か所工事の取扱いとしては、一か所の工事費が四十万円以上になればその事業の対象になるということであります。その四十万以内でも、小さい箇所がこの百五十メーター以内につながりであれば、そういうところを含めて四十万円を超えれば災害復旧ができるということでございますけれども、現行の制度では、このつながりがちょっと外れてこの復旧事業に乗れないというような農地もかなり存在をしているようであります。
 平成二十八年に熊本地震が発生をして、四月に発生をしましたけれども、その年の六月にやはり豪雨災害がございまして、その地域を中心に県内たくさんの農地の崩壊がございました。
 ただ、この現行制度に乗っかれないちょっと離れた地域、被災地、災害地がそのままの状態で今日まで来ているというところがたくさん私たちは見受けることができるわけですけれども、このそのままになっていたところがその後の豪雨によって大きく崩壊をしたり、その下の水田が、棚田とかが多いものですから、下の水田に今度は悪影響を受けて、下の水田で今度は大きな崩壊が起きたりというふうに、非常にこの小さい災害がもとになってどんどんどんどんこの復旧作業が金額がかさむような災害が今起きている状況にあります。
 できれば、この面、距離でつながっていって救うとかいう発想でこれまで来ていたんですけれども、何月何日の豪雨災害による被害というような感じで、その日に受けた災害は全て一括してその地域の災害なんだというような対応でこの復旧作業を行っていただけると、非常に、そういう縛りから外れているような地域、まあ地域といいますか被災現場が救われるということになりますので、是非その辺を念頭に今後検討いただけないかということを質問させていただきたいと思います。

#14
○政府参考人(安部伸治君) お答え申し上げます。
 まず、小災害の関係でございますが、御指摘のとおり、一か所の工事費が四十万円以上のものを補助対象としておりますけれども、一か所の工事費が四十万円未満であっても、百五十メートル以内で連続している他の被災箇所、これとの工事費の合計が四十万円以上となれば補助の対象となってございます。この国庫補助を除いた費用を地方自治体が負担する場合には地方財政措置の適用がございまして、まさしく地元の農家の方々の負担の軽減につながるものと考えてございます。
 一方、このような運用を行っても一か所の工事費の合計が四十万円未満となるものにつきましては、市町村等による地方単独事業が適用可能でございまして、農業用施設については単独災害復旧事業債の適用が対象となっております。それでもなお、更に小さい小規模な被災箇所につきましては、地域の方々が共同活動によって復旧する場合、これは多面的機能支払交付金、これの活用が可能でございます。
 いずれにしましても、被災箇所ごとで状況様々でございまして、どのような制度の適用が適切か等々につきまして、国の職員を派遣いたしまして、早期の復旧に向けて丁寧に支援をしてまいりたいと思います。
 一方、再度災害の関係でございますけれども、被災した農地、農業用施設の復旧に当たりましては、可能な限り災害復旧事業を活用いただきながら、地域の合意の下、復旧事業と他の、例えば圃場整備のような他の事業を組み合わせて、被災箇所と併せて周辺農地を含む一体的な整備を行うなど、再度災害防止に向けた取組も重要と考えてございます。
 地域の意向を踏まえながら、適切に復旧されますよう丁寧な支援に努めてまいります。

#15
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 熊本地震以降、やはり熊本の、地方自治体の財政というのが非常に逼迫をしているんだなというのをやはり首長さんたちと話をすると感じます。地財があるとは言われても、やはり持ち出しもあるんだということを口々に首長さん方は言われますので、是非その辺の配慮もお願いできればなというふうに思います。
 時間もなくなってまいりました。通告は行っていませんけれども、小此木大臣に一言お考えをお聞かせいただければと思います。
 今様々な質問をさせていただきましたけれども、やはり省庁を横断しているなというのがお気付きだと思います。早急な災害復旧を進めていく上では、やはり省庁間の連携というのがかなり必要になってくるというふうに思います。今後、やはり効果的、効率的な災害対応を実施するためには、是非、小此木大臣の下でしっかり連携を取っていただいて、こういった災害復旧に向けての早期の解決につながるようなお取組をいただければというふうに期待をいたしますけれども、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

#16
○国務大臣(小此木八郎君) お世話になります。
 私も一衆議院議員として、現在防災を担当する閣僚といたしまして、今回の就任、初めての被災地訪問が御地元の熊本となりましたけれども、そういう中で、今の、今日の質疑にもありましたように、各省庁の連携、各省庁にとどまらず、地方自治体、地元との連携、こういったことはますます必要になってくると痛感しています。
 実際、昨年の御地元の豪雨、あるいはその前の年は東日本台風、そして平成三十年、その前の年は西日本豪雨と、様々な風水害といいますか、大きなものがございました中で、政府としてやってきたものは、やっぱり各省連携から成るパッケージの対応をしてまいりました、対策をパッケージとして取りまとめてまいりました。
 今後も、冒頭申し上げたように、関係省庁、自治体、こういったところの連携というのは、どういう状況かということをしっかりと、どの場面でも、どのパートでもしっかり把握をしていく。ああじゃない、こうじゃないということも言いながら、何が本当なのかと、何がニーズなのかということも確認をしながら、復旧復興を進めるとともに、その連携の在り方について不断の見直しを行って、当たってまいりたいと存じます。

#17
○藤木眞也君 力強いお考え、ありがとうございました。期待をいたしますので、是非お願いします。
 終わります。

#18
○加田裕之君 自由民主党、加田裕之でございます。
 五月二十日から災害対策基本法が改正されまして、災害時の避難勧告が廃止されて避難指示に一本化される、災害時における避難の表示がシンプルになりました。
 コロナ禍の避難の方法も分散避難などが考えられますが、避難所の運営スタッフの不足が懸念されております。主な要因に、コロナワクチンスタッフに多くの行政職員が従事することで、雨水時に災害が発生すれば、これこそ複合災害、多重災害への対応が関係機関に求められています。
 分散された避難所の運営に災害ボランティアの方に入っていただくような措置を早急に考えられてはどうでしょうかと私は提案したいと思うんですが、既に導入している自治体もあるんですけれども、避難所を管理する行政と災害ボランティアを支援する各市町村の社会福祉協議会がお互い協力して、コロナと災害という複合災害、多重災害に向き合っていかなければならないと思っております。
 被災地で被災者に寄り添って行う救援活動も、コロナ禍では医療従事者と同じ社会基盤を支えるエッセンシャルワーカーであり、コロナ禍の災害であっても、支援する人を支援する社会の仕組みが国に求められていると思っております。
 地元兵庫県では、大規模災害時に被災地に赴く五人以上のグループに対しまして、五人分のPCR検査の補助に加えて、構成する災害ボランティアの交通費や宿泊費を上限二十万円まで助成する制度をいつでも適用できるように恒常的に制度化し、常日頃から全国の被災地に支援に入れる体制を整えております。その財源は、県内外からのふるさと納税を使っております。
 昨年の七月の熊本県の球磨川流域での災害発生時には、熊本県がコロナ感染対策を防ぐ意味で県外ボランティアを制限され、これまでの災害に対しましてボランティアの数が減少したという事実があります。
 災害はコロナに関係なく、県境に関係なくやはり来るものであります。全国の社会福祉協議会に登録されているボランティア数、これは災害ボランティアだけではありませんけれども、少子高齢化の影響とか、東日本から十年のこの年月を経た中におきまして、相当数が減少しているということもあります。災害列島と言われる日本で災害ボランティアを含むボランティアの裾野を広げていかなければなりません。
 阪神・淡路大震災から二十五年の昨年なんですけれども、共同通信の調査で、災害ボランティアに参加したことがありますかということに対して、八八%の方が参加したことがないと答えました。今後、災害ボランティアに参加したいと思いますかという問いに対しては、できれば参加したいと思うと答えた方が六六%を超えております。
 国として、災害時にボランティア参加、ボランティアに参加したい人を支える仕組み、制度の創設がボランティア数の減少に歯止めを掛けるんではないかと思いますが、小此木大臣の見解をお伺いしたいと思います。

#19
○国務大臣(小此木八郎君) 災害時のボランティアの皆さんには、これはもう大きな支援をいただいていて、ところどころ、国といたしましても感謝を持って接しているところであります。
 議員も人一倍大きい気持ちだというふうに思ってからの御質問だと思いますが、私からこれを言うとちょっと冷たく聞こえるかもしれませんけれども、災害ボランティアに対する国による財政支援、そもそもは、このボランティア活動というのは個人の選好や自主性に基づく活動であって、一人一人が自己完結で被災地に入っていただくことが基本であるということや、様々な支援があり得る中で、財政支援という手段が効果的かつ適当かなど、様々な議論がこれまでされてまいりましたが、昨年の暮れなんですけれども、ワーキンググループを内閣府内に幾つかつくりました。
 その中で、先月提言をいただいた中で、防災教育・周知啓発ワーキンググループというのがありまして、その中の災害ボランティアチーム、JVOADという団体の栗田さんに座長になっていただいて、様々議論をいただいてまいりました。この中の提言では、災害時に市町村が公助として行う避難所運営業務等について、専門的な知見と能力を持った災害専門ボランティアが業務の実施者として責任を持って担う場合は所要の経費を公費で負担するような仕組みを検討することも必要という提言をいただきました。
 こうした費用負担の考え方もあると認識しておりますので、この提言を踏まえ、私ども内閣府として災害ボランティア支援の方策を検討をしてまいりたいと存じます。

#20
○加田裕之君 ありがとうございます。もちろん、ボランティア、自己完結型で入るというのが原理原則だと思いますし、また大臣のリーダーシップの下でワーキンググループをつくられ、そしてまた、その中での提言という形で進めていただいていることに感謝申し上げます。
 コロナ禍に大規模災害時に活動される災害ボランティアの皆様の命と健康というものを守り、被災地にコロナを感染拡大を防ぐために、被災地へ派遣される災害ボランティアの方に対しまして、先ほど述べましたが、地元兵庫県では本年度から全国で初めて創設した大規模災害時に派遣する災害ボランティアへのPCR検査費の一部無償化を行っております。
 もちろん、先ほど言われた自己完結型の部分はそうなんですが、ちょっとコロナの問題、PCRのそういう問題については、やはりその部分につきましては、できましたら全国自治体にこれを広げていただくとともに、国においても制度化の実現を図っていただきたいと思いますが、政府の方の御見解をお伺いしたいと思います。

#21
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 コロナ禍における被災地での災害ボランティアの受入れというのは非常に難しいところございますけれども、昨年、全国の社会福祉協議会が地域の社会福祉協議会に対して、被災地の住民等の意向を考慮して、感染症対策を含めて地元自治体と十分協議して具体化をしていくよう通知を行ってございまして、まず地元の意向を踏まえるということが重要であろうと思います。
 昨年の七月豪雨災害の際には、熊本県では災害ボランティアについては県民の力で対応するということで、PCR検査等ではなくて、マスクの着用や手洗い、人と人との距離の確保といった基本的な感染予防の実施を求めたというところでございます。
 PCR検査等の対応については、やはり被災者、地元自治体の意向が前提となるものであろうと考えてございます。この災害ボランティアが支援活動の前に受けるPCR検査の費用の公的支援の場合に、新型コロナウイルスの感染症対応の地方創生臨時交付金、この活用が可能ではあるわけでございます。
 更なる支援の仕組みが必要かどうかにつきましては、自治体やボランティアの関係者などともよく話を伺って検討してまいりたいと考えております。

#22
○加田裕之君 ありがとうございます。
 もちろん、熊本の場合につきましても、熊本県で完結、そしてまた近隣県との連携ということで、余り全国に広げない、コロナ禍の影響だという、それはよく私も分かります。
 それと、地方創生臨時交付金、コロナの中でいろいろよく出てくるんですけれども、何かあればその地方創生臨時交付金を使って使ってと言うんですが、実質、もうこれは自治体でよく我々も言われますが、かなり不足しているというのも事実であります。先ほど言いました、全国初、兵庫県で、ボランタリープラザの方でも高橋所長とかリーダーシップを持っていろいろ提言とかもされているんですが、是非いろいろそういうやり方もあるということをまたいろいろ調査、よければ現地調査とか聞き取りとかもしていただいたり、また、この助成体制につきましての研究も進めていただけたらと思います。是非その点については要望にしていきたいと思います。
 次に、事故繰越予算の更なる繰越しについてお伺いしたいと思うんですが、令和二年の七月豪雨、そして令和元年の東日本台風を始め、近年では毎年のように河川堤防が決壊し、全国津々浦々、場所、時を選ばず、激甚な被害が多発しています。
 私の地元、兵庫県加古川市、高砂市では、十年前の平成二十三年九月に、法華山谷川の氾濫によりまして千六百四十戸の浸水被害がありました。その後、再度災害防止対策として兵庫県加古川市、高砂市が連携し、約百七十億円を投じた緊急治水対策を行いました。その後、平成三十年の西日本豪雨では、被害のありました平成二十三年九月と同規模の降雨が降ったんですけれども、浸水被害は全くありませんでした。
 このように、気候変動に伴い災害が激甚化、頻発化する時代において、事前にしっかりと対策を行い、この国民の生命を守る事前防災が非常に重要であると痛感したところであります。
 予算面では、緊急三か年対策が、本年度の補正予算を皮切りとしまして、五か年加速化対策として十五兆円規模で継続されることとなりました。被災後の対策、これも重要でありますが、事前防災として、大規模な事業を含め様々な事業を前倒し、加速化する五か年対策、私の地元の兵庫県の方でも、皆さん、自治体の方も喜んでいます。補正予算でのスタートということで、地元では、継続的な予算が担保されていないので、設備投資、人材の確保をちゅうちょする声がやはり多くあります。とはいえ、十五兆円規模での五か年の予算が確保されたことは私自身も評価したいと思いますが、一方で心配しているのは補正予算の使いにくさであります。
 私も、兵庫県議時代に補正予算の使いにくさについてはよく耳にしていますし、繰越しの関係で執行期間が限られてしまう、国債工事としての、トンネルや橋梁等のいわゆるロットの大きな発注ができない、発注の手続に時間を要するなどでした。
 その上で、一月末に成立した補正予算では年度末まで実質二か月ぐらいしかありません。県議会での補正予算の審議や工事に必要な期間を考えれば、実態としては、そのほとんどの予算、明許繰越しの制度を活用し、来年度に繰越しをして予算を執行することになると思います。その上で、いわゆる事故繰越制度により更に翌年度の三年目に予算を繰り越すことが可能となっていますが、それ以上の繰越しは制度上認められていません。事故繰越しまで含めた最大に確保できる事業実施期間は、当初予算に比べると、補正予算の場合は明らかに短くなってしまいます。
 地元住民の丁重な対応のために調整を時間を要することとか、先ほども言いました、大雨等の影響で工事が遅れるなど、これらは公共事業をやる以上で避けれないことであります。できることがあれば比較的使い勝手の良い当初予算で措置をしてほしい、これがよく私も耳にした話です。
 よく十五か月予算の考え方でと言われますが、来年度の当初予算と一体的に切れ目なく取組を進める観点から、補正予算については明許繰越しと事故繰越しを行った上で更に四年目へと繰り越すことも可能にすべきではないかと考えますが、財務省の御見解をお伺いいたします。

#23
○政府参考人(角田隆君) お答え申し上げます。
 財政法の所管という立場で申し上げたいと思います。
 委員よく御承知のとおり、要するに会計年度独立の原則というのがまずありますので、したがって、その一年間の予算として使い残した部分があればこれは不用にしましょうというのが基本的な考え方なんですが、御指摘のとおり、経費の性格によっては、特に公共事業なんかはそうなんですけれども、社会的要因ですとか自然的要因によりまして想定したどおり執行が進まないということがあると。そういう場合に備えて繰越明許費という制度がございますので、こちらの方で、国会にあらかじめ御議決をいただいた上で財務大臣の承認を経て繰越しをすることを認めていただいている、例外として既に認めていただいているものでございますから、この例外を更に広げるというのは、なかなか行政府側としては申し上げにくいことだろうというふうに思っております。
 したがいまして、このルールの下でしっかりと対応していかなきゃいけないと思っておりますけれども、現実的には、繰越制度の承認の手続で余り負荷が掛からないように、特に災害のときなどは簡素な手続で事故繰越しを認めていくとか、そういった執行上の工夫を重ねさせていただきまして、遺漏なきを期してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

#24
○加田裕之君 予想していた答弁ではありますが、やはり実質この国土強靱化をしっかりと進めていくために、そしてまた自治体の、先ほど言いました予算の審議をする中、地元説明をする中、台風でしばらく止まってしまう中、そういう中を入れたときの期間というものも日数に換算されてしまいます。もちろん、これは政治の現場でまたしっかりとやっていかなければいけないものだというのも分かった上での質問ですので、またこれからも御指導のほどいただきたいと思っております。
 次の質問、ちょっと線状降雨帯速報の新たな取組内容と、それから最後の、線状降雨帯の自治体の危機管理者への運用方法の周知について、これちょっとまとめてお伺いしたいと思います。
 今月十七日から、長時間にわたって地域を大雨が襲う線状降雨帯の発生を呼びかける線状降雨帯速報を運用するというニュースを伺っております。
 昨年の七月の熊本県南部では、線状降雨帯による豪雨で川が氾濫しまして犠牲者が出たことは記憶に新しいことですし、球磨川が氾濫する三時間半前に線状降雨帯が発生していたということも気象庁も発表されております。発生から短時間で激しい雨になる気象状況の注意を呼びかけ、早期避難につながりますので大変重要なことだと思いますが、この新しい取組の速報の内容についてお伺いしたいのと、続けて言いますが、運用方法についての周知が非常にこれは大事になってくると思います。
 せっかく気象庁が線状降雨帯速報を発出しても、知るすべがなければ意味がありません。現状では、発生情報はホームページに随時公表する形で、他の警報や注意報のように自動的に自治体や防災機関、報道機関などに伝わるようなシステムではありません。担当者が、例えばですけど、夜中とか少ないときとか、夜中とかになって見落としがあっては私はいけないと思います。
 この線状降雨帯の部分は、警戒レベル4ということで二番目に高い警戒レベルでもありますので、やはり特に自治体とか危機管理の担当者に対しましての運用方法の周知、知らせる方法、周知のやり方に工夫が要るのではないかと思いますが、この新しいシステムのことと自治体危機管理担当者への周知する方法についてのお考えをお伺いしたいと思います。

#25
○政府参考人(長谷川直之君) お答え申し上げます。
 線状降水帯につきましては、その発生を事前に予測することが技術的に難しいところでございます。そうした中、今月十七日から開始する顕著な大雨に関する気象情報は、まず、線状降水帯が発生している場合にそのことをお伝えするものでございます。
 この情報は、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況について、これまでに多くの災害を引き起こしてきた線状降水帯という言葉をキーワードとして用いることで危機感をお伝えしようとするものでございます。
 気象庁といたしましては、この情報が発表された場合、自治体においては避難情報の発令状況や防災体制の再確認など、大雨による災害発生の危険度が急激に高まる中での適切な防災対応を迅速に取っていただきたいと考えております。このため、この情報につきましては、報道や自治体にはオンラインで提供するとともに、必要に応じて現場から自治体に対してホットラインという形で解説を加えたりということをしていこうと考えております。
 また、この情報の持つ意味や伝達方法なども含めて、現在、全国の地方気象台から全ての自治体に対して御説明をして、認識の共有を図っているところでございます。

#26
○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

#27
○加田裕之君 ありがとうございました。
 是非、新しい速報制度でございますので、周知徹底になりますよう、工夫をしていただいているという答弁もいただきました。是非、引き続きよろしくお願い申し上げまして、終わらせていただきます。
 ありがとうございます。

#28
○小沼巧君 立憲民主・社民の小沼巧です。
 藤木先生、加田先生共に地元のことを触れられておられましたので、私もそれに倣いまして、地元茨城のことに触れながらお伺いしてみたいと思っておりますので、今日はよろしくお願いいたします。
 さて、早速地元のこと、私、茨城の出身でありますが、茨城におけるいわゆる自主防災組織、これについてお伺いしてみたいと思うのであります。
 自主防災組織とは、災害対策基本法第二条の二第二項に定義されております住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織というものであります。
 先日、地元新聞の報道によりますと、どうやら茨城県におきまして、災害ハザードが存在するのにこの組織が未結成の自治会やあるいは小学校区単位、このエリアが五百か所以上あるということなんだそうであります。とりわけ、暴れ川なんかでも有名な鬼怒川周辺であったり、あるいは新しく宅地開発したエリアであったり、こういったところにおける進捗が芳しくないということなのであります。
 それについて防災担当大臣にお伺いしたいと思っておりましたが、実は災害対策基本法上、防災担当大臣の所管ではないということでありましたので、この辺どういう法的整理になっているのか、まずはこの点について大臣から整理についてお伺いできればと思います。

#29
○国務大臣(小此木八郎君) 消防組織法というのがございまして、消防庁の所掌する事務が規定されており、この中で、そのうちの一つとして、住民の自主的な防災組織が行う消防に関する事項というものが定められております。この消防の任務には災害への対応も含まれているとされていることから、自主防災組織については、法律上、消防庁が所管するものとされています。
 また、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律などに基づき、自主防災組織の活動の活性化等により地域における防災体制の強化を図っているところです。
 自主防災組織は地域住民が防災・減災の活動に取り組む地域防災上重要な組織であり、防災訓練の実施ですとか地区防災計画の作成、避難行動要支援者の支援、避難所運営など、地域での様々な防災活動において重要な役割を担うことから、内閣府としても、これは消防庁と連携をして自主防災組織の活動の推進に取り組んでおります。

#30
○小沼巧君 ありがとうございました。消防庁の所管だということでありました。
 それでは、所管の消防庁にお伺いいたします。
 この自主防災組織の現状における整備状況、これはどうなっていると認識なさっているのか、この点についてお聞かせください。

#31
○政府参考人(荻澤滋君) お答え申し上げます。
 災害が頻発する中で、被害最小化のためには、公助、これは消防機関含みますけれども、そういった公助の活動だけではなくて、自助、共助の取組は大変重要であるというふうに考えておりまして、自主防災組織の活動も重要であるというふうに認識をしているところでございます。
 この自主防災組織が組織され活動がなされている地域、世帯カバー率で毎年調査を行っておりますけれども、直近の令和二年四月現在で全国では八四・三%となっておりまして、これは年々増加しているところでございます。
 一方で、このカバー率につきましては地域ごとに差異もあるところでございまして、消防庁といたしましても、引き続き更なる向上、必要であるというふうに考えているところでございます。

#32
○小沼巧君 分かりました。ありがとうございます。
 全国における世帯カバー率八四・三%ということでありまして、我が茨城県もそれよりちょっと下、八三%、世帯数でいうと百三万と約八千世帯、三千四百九団体ということだということであります。このような状況を更に上げていかなければならないということになっておると思いますが、今後の取組方針についてお伺いしてみたいと思っております。
 実際、この災害対策基本法の八条の二項の十三号を見てみますと、自主防災組織の育成、これに関しては、国及び地方公共団体が行う努力義務とされておるところであります。そのような意味で、努力義務を担っております国はどういった方針で今後考えていくのか。
 実際問題、いろんな課題が考えられるということで伺っております。例えば、宅地開発のことを申し上げましたが、まさにこういったところに伴うと、集合住宅あるいは短期赴任者が多いような地域というと、いわゆる隣保精神とか連帯感がそもそも希薄なんだよなと、あるいは組織運営なんかについて大抵自治会の人たちが担っていることが多いわけでありますけれども、その自治会の役員の方々の負担感、役員の短期交代や高齢化、様々あるんだろうと思っておりますが、この自主防災組織の育成、これに伴って現状分析を踏まえた現在の政府の対処方針についてお聞かせください。

#33
○政府参考人(荻澤滋君) 自主防災組織の組織、また活動活性化に向けた課題、なかなか多くの参加が得られないことでございますとか、また活動のノウハウがないといったような課題、私どももお聞きしているところでございます。
 そういったことに対しまして、消防庁といたしましては、自主防災組織の手引というのを作成しておりまして、この手引では、活動の事例でございますとかまた組織の運営のポイント、そういう形で情報提供を行っているところでございます。
 また、組織化された上で更に活発に活動していただくということも重要でございますので、リーダー育成のための研修、また自主防災組織だけではなくて、消防団でございますとかまた学校、事業所、そういう多様な主体と連携をすることで活動を実効性のあるものにしていくことができるというふうに考えておりまして、そのような先進的な取組をモデル的に委託調査事業という形で支援をする、その情報を全国に広げていく、そういったような取組をしているところでございます。
 このような取組を通じて、自主防災組織の組織率の向上、また活動の活性化に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

#34
○小沼巧君 情報提供等々だけでは正直それだけで大丈夫かなと、正直思うのであります。というのも、やっぱり新しく移り住んできたというようなところにおいては、どうしてもこうしても隣のコミュニティーを始めとしたところの連帯感がどうにもこうにも希薄であるということがあるというのであれば、幾ら情報提供したところであっても、残念ながら問題に対して正確に答えを導き出していこうとは思っていないのではないかと若干思うところでありますので、この点真剣に考えていただきまして、今後も検討及び実際の組成率向上、活動の実効性担保に向けて取組をしていただきたいということを御要望申し上げたいと思います。
 実は、この災害対策基本法のここの国の努力義務、ほかにも自主防災組織のみならずボランティアといったことも国の努力義務となっているところであります。これについても聞こうと思ったんですが、同輩議員の熊谷議員が先ほど来の答弁聞いていてどうしても物申さねばならぬことがあるということでありますので、ここの点については熊谷議員にお譲りいたしまして、次の議論に移りたいと思います。
 さて、次は病院船の活用に関する話をさせていただきたいと思っております。
 災害発生時や感染症が蔓延したときなどにおける船舶を利用した医療提供体制の整備の推進、これに関しまして、令和二年度第一次補正予算を用いて調査、検討を行って、内閣府の方の検討会で考え方を整理したと承知しております。
 これらについての検討の整理した内容、概要で構いませんし、何より今後の課題といったものも、検討の方向性といったものがどうなっているのかということは考えなければいけない課題だと思っています。この点につきまして、今後の施策の方向性含めて、現在の御見解をお願いいたします。

#35
○国務大臣(小此木八郎君) 今、小沼委員おっしゃいましたように、病院船の活用について、令和二年度の補正予算、第一次補正予算で七千万円活用しまして、私ども内閣府と厚労省、国交省、そして防衛省と連携をして協議をしてまいりました。一つに、病院船の活用の可能性、病院船に必要な機能、そして平時や危機対応時における運用オペレーション等について調査、検討を行って、これを踏まえ、本年の三月に政府の考え方を整理いたしました。
 具体的には、病院船は災害時にも自己完結的に海上で活動できるという船舶の特性を生かして、特に陸路が途絶された地域や離島に対して陸上医療機関を補完する機能が期待できるとされてきました。一方で、病院船には、医療従事者の確保、運航要員の確保、それと平時の活用方策という三つの大きな課題があって、これらの解決策を見出せていないという課題がございます。こうした現状を踏まえて、政府としては、当面、新たに病院船の建造に着手するのではなくて、既存の船舶を活用した災害医療活動の具体化に取り組むことといたしました。
 令和三年度において、関係府省が連携して自衛隊艦艇の活用を想定して、初動から完了までの一連の災害医療活動について本格的な訓練の実施等に取り組んでまいります。
 これと併せて、厚労省など関係省庁とも連携して、今後の新型コロナウイルス感染症の収束の状況を踏まえつつ、医療関係団体等の意見も聞きながら、先ほど申し上げた三つの課題への対応に取り組むとともに、病院船の連携についても、その必要性を引き続き検討を行ってまいります。
 なお、昨日、衆議院で可決されまして、参議院で議論されるということになると思いますけれども、議員立法、災害時における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律案、これについて注視をし、引き続き関係省庁が連携し、災害時における船舶を活用した医療体制の整備についてしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

#36
○小沼巧君 御答弁ありがとうございました。
 まさにその議員立法、それに関する議員連盟、私も役員として名を連ねて努力もしておるところでありまして、この点、様々な課題があるということを重々承知であります。そういった問題点も含めて、様々な課題の具体化そして今後の深掘り、これを期待したいということを申し上げさせていただきたいと思います。
 それでは次に、災害対策と情報管理ということについてお伺いしてまいりたいと思います。
 先日、会計検査院から「政府情報システムに関する会計検査の結果について」という報告書が令和三年五月付けで出されたところであります。この中においては、マイナンバー制度に係る国の関連システムの利用状況、情報連携の調査を、令和元年度実績、行ったところ、どうやら災害対策に関して年間想定件数百五十万件あったのがゼロ件だったと、実績なしだったのが災害対策だけだったということの報告書がなされたところであります。
 この理由について御説明をいただけますでしょうか。

#37
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 会計検査院の報告でございますけれども、災害関係の活用実績、令和元年度の実績ということで、被災者台帳の作成に関する事務、それから被災者生活再建支援金の支給に関する事務、さらに文科省の所管でございますけれども、スポーツ振興センター法の災害共済給付の支給事務というものにつきましてゼロ件ということであったのは事実でございます。
 その理由ということでございますけれども、まず、被災者台帳の作成の活用実績、これについては、この実績そのものは、市町村を超えた情報連携のシステムの関係でございますけれども、まず、被災者台帳にマイナンバーを利用できるように準備している自治体、これちょっと調べたところ、全国の団体のうち一割弱ということで、そこら辺がちょっと少ないというところがあります。
 また、準備をしているからといって災害発生するとは限らない、あるいは、災害発生したとしても、その程度、被災者数等によって被災者台帳を作成しない場合があるとか、あと、やはり現状でいきますと、マイナンバーを活用しなくても既に同種の情報を得ているといったようなことが考えられるというところがございます。
 一方で、被災者生活再建支援金、こちらについては、元年度においてゼロ件であったわけでございますけれども、その後、令和二年の七月、昨年の七月からシステムを運用し始めておりまして、その結果、昨年の七月から令和三年の五月までは五百八十八件ということで、ゼロ件からは脱却しているというところでございます。
 マイナンバーの活用そのものは今後しっかりと進めていっていただきたいと思いますので、この活用促進に向けては、やはり自治体の方にも十分情報提供を行いながら、我々自身も活用しやすいような環境整備を進めてまいりたいと考えております。

#38
○小沼巧君 事前に結構丁寧に通告の勉強レクしたはずだったんですが、若干混乱させてしまったようで、私もちょっとちゃんと通告のレクのやり方も改善しなければいけないなと思ったところであります。
 マイナンバーの活用実績、令和元年度ゼロ件であったということであって、今答弁がございましたとおり、令和二年度においては進んだということでありますが、論点はそこじゃないのかなと思うのであります。別に、マイナンバーの情報連携がゼロ件だろうが何万件だろうがということではなくて、真剣に考えねばならぬのは、事災害という文脈とマイナンバーという関係、とりわけ災害が発生したときにどのように対応するかと、これが一番大事だと私は思います。
 その意味で、令和元年度において実績はゼロ件であったというわけでありますが、伺いたいのは、令和元年度、災害対策上、このマイナンバーのひも付けなり情報連携がなかったために不都合が生じた事例があるかないか、これについてはいかがでしょうか。

#39
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 ストレートにマイナンバーを活用しなかったから不都合があったというような声が私どもに届いているわけではございません。ただ、マイナンバーの活用、被災者自身の利便性の向上ですとか、あと、市町村業務の効率化、従来というか現行もそれでやられているというところはございますけれども、市町村内の部局間でいうと、防災部局が例えば福祉部局に直接問合せを行ってデータ等々情報をもらって、それを被災者台帳等に反映させるというやり方をやるときに、マイナンバーのシステムを活用すれば、システム上で防災部局が情報を取りに行くことによって福祉部局のある意味で手を煩わせることなく台帳の整備等も可能になるといったことが考えられると思います。
 ただ、一方で、御案内のとおり、マイナンバーの取得の割合自体が一〇〇%になっているわけではございませんので、住民の方々のマイナンバーを持っている人とマイナンバー持っていない人という形で、番号は付与は全てされてはおるわけですけれども、そういう意味で、なかなか自治体の防災部局の方でマイナンバーの活用そのものに習熟をしていない、システムの習熟、システム活用を習熟していないというような事情もあろうかと思います。
 そういう意味で、先ほど申し上げたように、自治体に対して、このマイナンバーの活用ということについてのいろんな周知、啓発、また助言といったことも行っていかなければならないのではないかと考えているところです。

#40
○小沼巧君 分かりましたが、目的と手段をごっちゃにするということは本末転倒だと思うんですね。利便性の向上、よく聞きますけれども、事災害の文脈において具体的な効果というものが費用対効果に見合うものなのか、正直今の話を聞いてもよく分からないのであります。そのような分析なり見解というのは、どのようなものを今政府としてお持ちでしょうか。

#41
○国務大臣(小此木八郎君) ですから、マイナンバーがまだ十分に活用されていないところ、これは認識を深めていくよう私たちが発信をしていかなきゃいけないということがございます。
 そして、ゼロ件だったものが令和三年五月現在で五百八十八件の実績が出てきたという中で、マイナンバーを活用することで、例えば障害者のその障害の有無ですとか、都道府県が保有する情報システムを通じて市町村が迅速に取得が可能となるといった利点があると存じます。
 また、令和二年七月からは、被災者が被災者生活再建支援金の申請に際してマイナンバーを活用する場合には住民票の添付を不要とし、被災者の負担を図っておるというところであると思いますので、今まで使わなかったことで気付かなかったということが、使うことによってこう便利になりますよということをむしろ私たちが発信をすることで知っていただくという努力をしていかなきゃならぬと、こういうことだと思います。

#42
○小沼巧君 分かりました。ありがとうございます。
 正直、防災、災害対策という文脈で、それがどう、あるべき姿はどうであって、その手段としてマイナンバーが適切だったら使えばいいし、適切じゃないと思うんだったら別の手段がいいと思うしというように考えて、そのような議論を今後も深めていきたいなと思っております。
 この関連で、この報告書の中でもう一つだけ、災害対策の文脈で気になることがあったので、ここもお伺いをさせてください。
 マイナンバー法令上、どうやら、別表第二に規定しているものと、情報連携が想定されていない情報が提供される状態が生じていた事務手続が八十四あって、その中に災害対策も含まれるというような分析が会計検査院からなされているわけであります。
 主務省令において規定する情報とデータ連携、データ標準レイアウトというのでありますが、これはデータの型式などのシステムにおいて必要な情報などを規定したものというものであるということであります。その主務省令に規定する情報とデータ標準レイアウトに規定した項目に不整合が生じておって、マイナンバー制度に関する法令を踏まえると、情報連携が想定されていない情報が提供される状態があったということなのでありますが、一体この災害対策に関する内容は何であって、その理由は何であったのか、この点について御解説をお願いいたします。

#43
○政府参考人(冨安泰一郎君) 御答弁いたします。
 マイナンバー制度における情報連携は、マイナンバー法十九条七号の規定によりまして、情報照会を行う行政機関等とその事務手続、情報提供を行う行政機関と提供される特定個人情報について、マイナンバー法の別表第二に掲げられた範囲において実施することとされております。具体的には、その新たな事務手続や特定個人情報について情報連携を開始する際には、省令を定めますとともに、事務手続ごとに提供可能な特定個人情報を一覧にしたデータ標準レイアウトといったものを作成することになっております。
 御指摘の会計検査院から指摘のあった不整合でございますけれども、これはもう、情報連携を行う事務手続を所管していただく各府省におきまして、データ標準レイアウトの作成と、また省令案を作成していただくわけですけれども、当然その整合性の確認をしていただきながら手続を進めていただくということなんですけれども、そこの確認が十分に行われていなかった部分があったものと私どもとしては受け止めております。
 御指摘のありました被災者台帳の作成に関する事務につきましては、地域支援事業に係る情報というのがデータ標準レイアウトにございまして、省令にはなかったということでございます。
 ただ、先ほど申しましたとおり、この情報連携というのはマイナンバー法の掲げられた範囲において実施することとされておりまして、今申し上げましたそのデータ標準レイアウトに掲げられている情報もこの法律の範囲内でございます。したがいまして、省令の方を、不備ということで省令の方を追加で直すということをさせていただいております。
 再発防止といたしましても、レイアウトの作成過程におきまして複数の職員によりチェックを徹底してもらう、あるいは、これはデータ標準レイアウトを所管する総務省から各府省がより簡便に確認できるようなツールを提供するなど、関係省庁と連携して再発防止に努めているところでございます。

#44
○小沼巧君 時間になりましたので、終わります。
 どうもありがとうございました。

#45
○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷でございます。
 私は、今日は地元の質問はありません。今日は、防災におけます自助、共助、公助の中で、今日は共助の部分でちょっと議論をさせていただきたいなと思っております。
 最近、やっぱり大規模な地震や集中豪雨、そしてそれに伴う洪水とか土砂災害で大きな災害が起きて、そこへ、先ほどから、多くのボランティアの方が参加をしてもらっています。そのボランティアの皆さんが、平時といったら、災害がないときは、自助のための啓発だったり、そのための備えの手助けをやっていたりとかいうことも日頃からやっている方だったり、それから、どうしても助けに行かなきゃということで助けに行かれるようなボランティアの方もたくさんいらっしゃる。有り難いことだと思っております。
 そして、そのボランティアの活動の中で中核を成すような、個人のボランティアの皆さんと行政の間に立つ、いわゆる共助の部分を担ってもらう団体さんとか組織、それから、そのボランティアさんと行政を結ぶ、間に立っていただくような共助を担うような団体や組織というものが今注目をすごく浴びております。
 というのも、大きな災害があると、その人命救助に七十二時間の壁がありまして、七十二時間たつと人命が失われる確率が高くなってくるというふうに言われていますので、なるべく早く人命救助をしていかなきゃいけないというときに、やっぱり地域でそういう活動をしている組織やボランティア団体さんというのが大変重要視をされていると私は思っております。
 そして、なかなか、公助の救助隊が大きいところにやっぱり集中してなかなか来れないというときに、やはりその救助だったり災害復旧のスキルを持った団体という人たちが活躍をしていただかなければいけないし、先ほど言ったように人命救助といったところではその人たちの役割というのは大きいと思っております。
 大きな災害が頻発している中で、民間セクターのNPOさんとか、そのほかの災害支援組織、そしてボランティア団体、それからプロボノと呼ばれているようなプロフェッショナルな技術を持ったボランティアさんがたくさんいらっしゃいます。
 そういう方と是非政府は連携をするべきだというふうに思っておりますが、今、政府として、そういった高いスキルを持ったボランティアの団体やら個人やらという方とどのように連携をしていくのか、お考えをお聞かせいただければと思います。

#46
○国務大臣(小此木八郎君) ボランティアは有り難い存在であるということは、加田議員のときにお答えしましたし、共有の思いだと思います。
 ボランティア元年と言われたのが、この委員会では度々お話ししたかもしれませんけれども、阪神・淡路大震災、二十六年前でですね。そのときからなんでしょうか、私が先ほど言いましたJVOADというそういう団体がありますけれども、どういうことをされてきたかというと、ボランティアの人たちが、災害があった場合、テレビのニュースでその場面が映ります、画面が。そうすると、有り難いことではあるんですけれども、その画面の映ったところだけに集中してしまう、もっと行ってもらいたいところというのはたくさんあるんだというところは残念ながら画面には映らなかったというようなところをしっかりと整理しなきゃいけないという中でJVOADの活動が一つ始まったということを聞きまして、ですから、在り方そのものがもう本当に進化しているというふうに思います。いろんなことを重ねて、人間というのはいろんな知恵をつくり出したものだと思っています。
 こうした被災者支援を効果的にするために、平時から内閣府で、行政、社会福祉協議会、ボランティア団体の三者が連携、協働して効果的な支援活動を行える環境整備を常に図っております。具体的には、三者の連携、協働を促すガイドブックの作成、三者が連携できる体制を構築するための研修の実施、個々のボランティア団体を調整し取りまとめる全国ボランティア支援団体ネットワーク、先ほど申し上げたJVOADとのタイアップ宣言、これらにより三者の連携を促進しているところでございます。
 先ほどのワーキンググループ、ボランティアのチームもその一環でございまして、先般提言をいただいたところでございますが、内閣府としては、ボランティア団体や個人のボランティアの方々が活動しやすく、公助と併せて効果的な共助のボランティア活動が行われるよう、引き続き連携できる環境整備に努めてまいりたいと存じます。

#47
○熊谷裕人君 ありがとうございます。
 今大臣おっしゃいましたけど、私もボランティアの皆さんが活躍をしているのを見て、私もボランティアをしなきゃと思っていろいろな資格を取らせていただいて、その後、ボランティアに私自身も行かせていただいております。
 今、激甚化している災害の中で、多くのNPOや、先ほど言ったプロボノのようなプロフェッショナルな技術を持った方が組織する団体等が多く活躍をしておりますが、その災害復旧活動の中で、今、小型重機を駆使をして人力では対応ができないところを助けるという活動が今注目をされています。
 私も、ボランティアに行ったときに岩をどかすのに人力じゃというので、小型重機の資格を取りました。先ほど言ったように七十二時間の壁がありますから、できるだけ、人力で対応できないような、地震のときの瓦れきの下からとか土砂災害の土砂の下から人を助けるというところに、今、小型パワーショベルなんかの重機の活用がすごく期待をされておりまして、この重機を活用したボランティア団体、幾つか国内にあるんですけれど、有名なところはあるんですけどまだまだ数が少ないという中で、私、実はかねてから注目していた団体が長野県の小布施にありまして、先日視察に行ってまいりました。
 皆さんのところに資料を配らせていただいておりますが、一ページ目と二ページ目のところで、その団体が何をやっているかというと、小型重機の操縦の講習会なんかをやってオペレーターを増やして、そういった災害復旧のスキルを担ってもらえる人を増やしたいということをやっている団体でございます。
 台風十九号で千曲川が洪水被害のときに、やっぱり地域に小型重機のオペレーターさんがたくさんいたらもう少しスムーズな災害復旧ができたんじゃないかなというような思いからこの活動を立ち上げて、そして、活動を持続的に継続していくために、ライフアミューズメントパーク、ノーボ、農業と災害を一緒にやりながらその持続的可能性を追求しようという活動を立ち上げてやっているんですけれど、このオペレーターさんの活動を見ていただくと、すごく実践的なんです。私は重機の教習所で免許取ったんですけれど、もうそんなところじゃなくて、本当に災害現場に行ってどうやって重機をしたら安全に使えるのかみたいな実践的な講習をしているのを見まして、これはいいなというふうに思いました。
 調べたら、消防庁も重機を今消防本部の方に幾つか配備を始めているんですけど、まだまだその配備数が少ないのと、それから消防士さんに対する研修ができていないので、なかなか消防士さん自体も配備はされたけどなかなか使えないという状況で、どこで、じゃ、そのスキルアップをしたらいいんだといって、スキルアップ先がないというような状況みたいなんですね。
 そういう状況を鑑みて、小型重機のそのオペレーターさんを増やして、即座に土砂災害や瓦れきの下から人を助けるというようなところに、小型重機を使って災害復旧ができるような方を増やしていくべきだというふうに私は思っているんですが、国としてどのようなお考えをお持ちかお聞かせをいただければと思います。

#48
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、被災者が行います宅地等からの土砂や瓦れきの撤去、これを重機を用いて支援するNPO等の災害ボランティア団体があるわけでございまして、この委員御紹介ありました日本笑顔プロジェクトなどは重機練習場を保有していて、ほかの団体等にも練習の機会を提供する団体もあるということでございます。
 現状の内閣府の対応としては、支援団体間の連携の促進という状況でございまして、団体間での訓練の協力も進むように調整していくというところでございます。
 ただ、先月、大臣からもちょっと御紹介ありましたけれども、内閣府に設置をいたしました有識者のワーキンググループからの先月提言をいただいたところでございまして、このワーキンググループでの議論では、避難生活支援を担うボランティア人材の育成についての提言でございましたけれども、御提案のような重機を用いて活動するボランティア人材、こちらの育成というものも重要な課題ではあろうかと思います。
 よく関係するボランティア団体等からも話を聞きながら、しっかり勉強させていただいて、どういった方策が考えられるか検討してまいりたいと思います。

#49
○熊谷裕人君 是非こういった団体への支援をお願いしたいというところでも、次の質問に行きたいんですが、やはりボランティア、最初の大臣の答弁のときにボランティアの皆さんへの直接支援ってなかなか難しいというようなお話ありましたけれど、やはりボランティアの団体だったり組織だったり、かなりなスキルを持った人たちというのはボランティア活動の中でも中心を担うような方で、公助の救助隊ができないところだったり、なかなかその人たちの手の届かなかったところを担っていただけるような団体もたくさんあります。そういう人たちは、本当に自分のそのボランティア精神で無給でという人が多い。私もボランティア行くときは本当無給で、本当に体力と、体を使ってやるというボランティアに行くんですけど、ただ、それだけじゃなかなかボランティアというのは育っていかないんではないかなと思っていますし、限界があるんじゃないかなというふうに思っております。
 皆さんのところにお配りした資料の中のこれ三ページ目のところに新聞記事があるんですが、ここでも熊本の地震のときにできたその重機のボランティアの皆さん、数千万円掛かるのでそういうところの支援が必要だという代表の言葉があったり、それから、熱意だけではボランティアは続かないしというような記事もございます。
 そういったこともあるので、是非、ボランティアというのは国からの支援に縛られたくないというようなお考えのところもありますが、そういったそのボランティア精神をスポイルしない形でしっかりと、そのボランティアの皆さんが、日常そういった活動をなりわいとしながら、いざ災害があったときには駆け付けられるというようなところを整備をしておくべきだというふうに私は思っておりますが、その点については国はどういうふうに思っているのかお聞かせをいただければと思っております。

#50
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 いわゆるボランティアへの財政支援の話は先ほど大臣からも申し上げたので、重ねてくどくどは申し上げませんけれども、やはりボランティアというのも、委員御指摘のような専門的なスキルを有して、ある意味責任をある程度持った形で進めるところと、まあやってみっかというぐらいでとにかくわらわらと集まってというボランティアと、ちょっといろいろと整理をする必要があろうかとは思っております。
 先月のワーキンググループの提言の中でも、これは避難生活の関係ですけれども、専門的な知見と能力を持った災害専門ボランティアが業務の実施者として責任を持って担うような場合には所要の経費を公が負担するような仕組み、これを検討することも必要ではないかという御提言もいただいております。
 避難生活に限らず、専門的なボランティアの活動に対する公の負担をどういうふうにやっていくかということは、今後、提言の内容も踏まえて、これもまた団体とのよくお話合いもしながら検討、勉強してまいりたいと考えております。

#51
○熊谷裕人君 ありがとうございます。
 私も、先ほど言ったように、ボランティア経験ありますし、防災士の資格を持っていて、いろいろ講演活動をしたり、避難所の運営のところに行って避難所運営のアドバイスをしたりというようなこともやっています。そういったところの専門的なスキルを持った方も是非私は養成をしていくべきだと思っております。
 今、この視察に行った先のところを、ちょっと資料の、こういう写真があると思うんですが、重機のアームのところを拡大した写真、小さいんですけど、ここに、この重機は農協さんの施設整備事業で用意したやつを使わせていただいている。自前で用意できないので空いているときに使わせてもらってといった工夫で、なりわいとしてやっていけるようにというふうに工夫をすごくされています。
 そういう創意工夫をしている団体へやっぱり少し国としても援助をするべきだなというふうに思っておりまして、次の質問が、ドイツには連邦技術支援隊という隊があります。これも次のページめくっていただくとあります。ボランティア団体です。この団体は、二千人ぐらいの職員さん、専門職員がいるんですが、ボランティアの登録八万人いて、災害があると国内外へボランティア活動に行っています。
 そして、ここはボランティアの支援をしているので、ボランティアに行かれた方が証明を出すと行った先の企業さんに社会保障分の援助をするとか、ボランティアに対してその手厚い援助ができるように民間ボランティアとして活動していて、政府がここのボランティア団体にどれくらいの予算を投下をしているのかなと思いましたら、何と二〇二一年度は六百十二億円の予算を政府が出してボランティアを養成をしているということになっています。
 先ほどの質問の中にも、兵庫県でボランティアに行く人に交通費だったり支援金を出すという制度を自治体がやっているという話がありました。長野県でもやっていますし、全国で自治体がその自治体のお金を使ってそういうことを一生懸命やられている。
 これだけ災害が全国で頻発をしている中で、そういった、自助とか自治体任せということじゃなくて、国もしっかりとそのボランティアの育成をしていくという方にかじを切るべきだと思っておりますが、このドイツのような組織を我が国として整備するつもりがあるかどうか、お尋ねをしたいと思います。

#52
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 最初に、結論的な話でいうと、いきなりドイツの連邦技術支援隊のような組織検討しますという話ではないんですけれども、ただ、先ほど来の御議論でもありますように、ボランティアの育成が課題でもあるということ、また、災害対応において、自助、共助、公助というときの公助の行政による活動だけで全てうまく回るわけではなくて、ボランティアの方々との連携の強化というのもきっちりと図っていかなくちゃいけないというところはあろうかと思います。
 従来から、ボランティアは自発的なものだからというお話もありましたけれども、ただ、ちょっといただいた資料も拝見させていただくと、ドイツでの連邦技術支援隊の場合には、ボランティアの支援員は与えられた任務を遂行して役務提供命令にも従わなければならないということで、いわゆる公助の指揮命令体制の中に組み込まれて活動するという立場になっているということ。そういった固い形の仕組みが我が国のボランティアになじむかどうかというのはよく考えなくちゃいけないとは思います。
 ただ、先ほど来、専門的なスキルを持っているボランティア団体の方々に公的な支出を行う可能性ということは検討していかなくちゃいけませんし、また、その先に組織的な対応ということも必要があれば考えていくということになるのではないかなと思いますので、ちょっとよくいろんな仕組みを勉強させていただいて検討してまいりたいと思います。

#53
○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

#54
○熊谷裕人君 時間になりましたので、大臣、是非御検討いただけるようにお願いを申し上げまして、質問を終わりにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

#55
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は一般質疑ということで、通告に従いまして順次質問をしてまいりたいと思います。
 まず、豪雨災害に関連して伺います。
 既に西日本では五月中旬までに梅雨入りとなりましたが、近畿や四国地方では統計史上最も早い梅雨入りとなり、東海や中国、九州地方でも統計史上二番目に早い梅雨入りとなっております。
 新型コロナの収束が見通せない中で、いち早く出水期を迎え、各地では豪雨災害に対する備えと警戒が始まっておりますが、私の地元大阪では、早くも五月の二十日の夜から局地的に激しい雨が降り、大阪市内では二十四時間雨量が百九十二ミリに達し、五月としては観測史上最も多い雨量となりました。この大雨の影響で、翌日二十一日朝には、私の住んでおります大阪府寝屋川市内の路上ではマンホールから巨大な水柱が噴き上がるなど、大きく報道をされたところであります。
 また、大阪府を流れる寝屋川流域では、大東市内の観測所で水位が一時、氾濫危険水域に達し、洪水の危険性が非常に高まっているとして氾濫危険情報が出されましたが、この大雨につきまして、当時の雨雲レーダーでは大阪から京都、滋賀までの一直線に真っ赤な雨雲のラインが敷かれておりまして、SNS上では、これは線状降水帯なのではないかと騒然となっておりました。
 そこで、気象庁にまず質問いたしますが、この五月二十日の夜からの近畿を中心とした豪雨について線状降水帯であったのかを確認するとともに、今月から運用が開始されます顕著な大雨に関する気象情報の発表基準時の詳細について確認をしたいと思います。

#56
○政府参考人(長谷川直之君) お答え申し上げます。
 お話のございました顕著な大雨に関する気象情報でございますけれども、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況について、線状降水帯というキーワードを使って危機感をお伝えするものでございます。
 この情報は六月十七日から提供開始を予定しておりまして、客観的な基準を設定して、線状降水帯が発生していることを迅速に判断して発表することとしております。具体的に申し上げますと、雨域の形状が線状であること、それから前三時間の積算降水量が百ミリ以上の領域が五百平方キロメートル以上に広がっていること、それから大雨警戒レベル4相当以上と災害の危険度が高まっていることなどの条件を満たした場合に発表することとしてございます。
 お話のございました五月二十日から二十一日の大雨につきましては、この顕著な大雨に関する気象情報の発表基準を満たすような線状降水帯に該当するものではございませんでした。

#57
○杉久武君 顕著な大雨に関する気象情報については、今御答弁ありましたが、六月の中旬からの運用ということになりますが、線状降水帯というのは近年の豪雨災害でもとりわけクローズアップをされておりますので、危機意識を高めてもらうためにも新たな気象情報について広く周知をしていただきたいというふうに思います。
 次に、今年も出水期に入ってまいりましたので、各地では豪雨災害や洪水への警戒が強まっておりますが、特に今年の課題となっているのが、先般の災対法の改正によって避難情報が変更されたことに伴う新たな対応でございます。具体的には、先月の本委員会でも質問をいたしましたとおり、レベル3はこれまでの避難準備の情報から高齢者等避難に変わり、レベル4は避難勧告を廃止して避難指示に一本化するなど、新たな運用に即した対応が求められるわけであります。
 そこで、内閣府に質問いたしますが、災害対策基本法の改正により五月の二十日から新たな運用が開始されましたが、自治体や国民への周知徹底等の現状について確認をしたいと思います。

#58
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 新たな避難情報の周知につきましては、災対法に基づきます指定公共機関等の協力もいただいて、例えばこれまでに全国のイトーヨーカドー、JRの鉄道駅でのポスター掲示や、全国でのコンビニエンスストアのレジのディスプレーの表示を開始したほか、政府広報としてヤフーのバナー広告での表示も始めているところでございます。今後、できるだけ速やかに郵便局でのポスター掲示等も速やかに行っていく予定でございます。さらに、関係省庁、市町村とも連携をいたしまして、自治体庁舎だけでなく、学校や病院、社会福祉施設での掲示も進めておりまして、関係者一体となって周知、普及啓発を行っているところでございます。
 また、市町村における避難情報の適切な運用が図られるように、各市町村が避難情報の発令基準を見直す際の参考とします避難情報に関するガイドラインを改定をして先月公表したところでございますけれども、三月のガイドラインの改定案の段階で市町村向けのオンライン説明会の動画を作っておりまして、これは現在でも視聴可能としておりますので、改めて視聴して理解を深めてもらうように働きかけているところでございます。
 引き続き、改正法の施行による避難情報が適切に運用されて住民の理解が促進されるように、周知、普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

#59
○杉久武君 この新たな避難情報が国民の皆様に正しく伝わり十分生かされるように、内閣府には引き続き万全の対応をお願いしたいと思います。
 次に、個別避難計画について確認いたしますが、三月の予算委員会、また先々月の本委員会でも質問いたしましたが、全ての自治体で個別避難計画が円滑に策定できるよう、作成に必要な経費については、地方交付税措置に加えて国交省の防災・安全交付金など、活用の可能性がある各省の補助金制度の周知徹底をお願いしているところです。
 そこで、内閣府に確認いたしますが、この個別避難計画策定のための各種補助金制度の活用の周知に向けた準備状況について教えていただければと思います。

#60
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 先月の本委員会で、内閣府が厚労省と連名で各自治体の福祉部局に事務連絡を発出するなどして、個別避難計画の策定には防災・安全交付金の活用が可能であることを是非周知徹底していただきたいという御指摘をいただいたところでございます。
 これまでに内閣府では、自治体の防災担当部局に対しましては、個別避難計画の作成に関して所要経費について地方交付税措置を講じていることや、策定手順を明示した具体的な取組指針の提示など、通知を発出して関係部局で連携を促しているところでございますけれども、さらに、自治体の福祉部局への周知を徹底するために、内閣府と厚生労働省が連携をして福祉部局と防災部局に対して改めて、個別避難計画の作成に関する地方交付税措置を講じていること、あるいは防災・安全交付金を始めとする活用の可能性がある既存の補助制度を紹介すること、こういった内容とする通知を発出することとしておりまして、現在、既存の補助制度を活用する場合の考え方について自治体の参考となる活用可能な例も含めて整理を行っているところでございます。
 関係省庁と連携して準備を進めているところで、準備整い次第、できるだけ早く速やかに周知をしてまいりたいと考えております。

#61
○杉久武君 これ非常に大事なところでありますので、この個別避難計画が順調に策定できるよう、内閣府には引き続き自治体のサポートをお願いをしたいというふうに思います。
 ちょっと質問の順番を変えまして、次に、国税庁に今日来ていただいておりますのでお伺いをさせていただきたいと思います。
 二〇一八年六月十八日に発生をいたしました大阪北部地震から間もなく丸三年を迎えることとなりますが、この大阪北部地震では、大阪で震度六弱という、一九二三年に気象庁が地震観測を始めて以来初となる大きな地震となったわけであります。しかも、同じ年の九月には台風二十一号が大阪に上陸し、大阪は更に大きな被害を受けましたが、こうした災害が重なったことによりまして、大阪ではいわゆる復興特需というものが発生し、被災家屋の修繕によって売上げが急増した工務店が多数あったわけでありますが、報道によりますと、一部の業者では売上げを過少申告しているケースがあったと指摘がございました。
 そこで、国税庁に質問いたしますが、この大阪北部地震等で売上げが急増した業者の一部に過少申告があったとの報道について確認をするとともに、こうした過少申告に対し国税庁としてどのような対策を講じているのか、確認をしたいと思います。

#62
○政府参考人(重藤哲郎君) お答えいたします。
 まず、委員御指摘のような報道があったということは承知してございます。
 私ども、個別の調査に関する事項についてはちょっとお答えは差し控えさせていただきたいのですが、一般論として申し上げますと、我々国税当局におきましては、納税者の適正、公平な課税を実現するという観点から、あらゆる機会を通じて課税上有効な各種資料情報の収集に努めるとともに、提出された申告書や各種資料情報を十分に分析した上で、その上で、例えば今御指摘ございましたが、災害等による復興特需に関して売上げが過少に申告されていると思われる者など、課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めているところでございます。

#63
○杉久武君 近年、国税庁による個人納税者の実調率は一%程度で推移しておりまして、このコロナ禍の影響で今後も実調率が更に下がるのではないかと危惧をしているところであります。国税庁の職員の皆様も様々な制約の中で今調査を行っていただいておりますが、こうした不当な焼け太りを許すことなく、今後も適正で公正な課税の徴収に向けて御尽力をいただければというように思います。
 国税庁の皆さんには質問は以上ですので、御退室いただいて結構です。

#64
○委員長(新妻秀規君) 重藤課税部長におかれましては御退席いただいて結構でございます。

#65
○杉久武君 次に、小此木大臣にお伺いをいたします。
 内閣府では、広報誌「ぼうさい」を発行しており、省庁再編後の二〇〇一年の一月の創刊から今年でちょうど百号を迎えました。この広報誌「ぼうさい」では、国や自治体などの防災に関する取組事例の紹介を始め災害関連法制の説明など、安心、安全な国土や地域経済社会構築に役立つチップスが満載となっておりまして、こうした情報発信によって地域防災力の向上と防災行政の推進に大きく貢献をしていただいております。編さんに携わってこられたスタッフの皆様には心から感謝を申し上げたいと思います。
 現下のコロナ禍においては、感染症対策を念頭に置いたより高度な災害対応が求められる中で、激甚化、頻発化する水災害や地震、火山災害などあらゆる自然災害に対して、国民の命と暮らしを守り、持続可能な経済成長を確実なものとするためには、抜本的かつ総合的な防災・減災対策を間断なく講じ続けることが不可欠でありますので、こうした対策について有効性がある具体的事例を広く発信することができる広報誌の役割、その使命は大変重要であると改めて認識をしております。
 そこで、もう時間になりますので最後に大臣に質問いたしますが、防災・減災が主流となる社会構築のためにも、こうした広報誌「ぼうさい」の活用を始め、常に最新の情報や知見、課題を収集し、それらを広く発信して共有する広報活動は大変重要であるというように考えておりますが、大臣の御見解を伺えればと思います。

#66
○国務大臣(小此木八郎君) 今おっしゃいました防災に関して、最新の情報、知見をしっかりと、自助、共助、公助の中で、それぞれじゃなくて組合せの中で認識をして防災対策に当たっていくということは重要なところであると思います。
 委員が言っていただきました「ぼうさい」という広報誌が、二〇〇一年が創刊で、もう二十年になります。そういう中で、例えば災害からの避難について、防災の気象情報とかこういったものの読み方などを、最新情報について情報を発する行政だけじゃなくて、様々な国民の皆さんがもう理解を共通にしてもらうということが大事だと思います。
 このため、その広報誌「ぼうさい」による周知啓発のほか、内閣府の防災情報のホームページ「みんなで減災」と、こういうものがありますけれども、これらの国の防災行政の最新情報の提供、ホームページ上での全国各地の様々な防災の取組等のまとめ、地域での防災活動の参考情報を提供するTEAM防災ジャパンという取組がございます、地域防災担い手の集まりでありますが、こういったものがしっかりと一堂に会して様々な防災情報に国民誰もが触れられる防災推進国民大会の実施など、有用な防災情報を広く発信して、官民の様々な方々が共有できる広報活動に取り組んでいるところであります。ますます充実させて広めていきたいと、こういうふうに思っております。

#67
○杉久武君 是非今後ともしっかり取り組んでいただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

#68
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
 今日はちょっと時間が限られておりますので、細かな論点についていろいろ今日は議論していきたいと思っていますが、冒頭一問、ちょっと大きな問いもしてみたいと思っております。
 バイデン政権がアメリカで発足をして以来、気候変動に関連した施策というのを加速化させております。今月、失礼しました、五月の二十日ですね、関連した大統領令の署名も行われまして、今日はその点に関連して、まず小此木大臣と議論を少しさせていただきたいと思っておりますが、この背景として、やはり気候変動というものが国土ですとか経済、生活に及ぼす損害、これが大変深刻になっているという認識が米国においてもあるということなわけであります。
 最近よく引き合いに出される数字が、これは前政権、アメリカのトランプ政権時代の二〇一七年から一九年、このたった三年間で、米国では四十四の異常気象によって合計四千六百億ドル、日本円に直すとおよそ五十兆円を超す損害が発生をしたということが繰り返し言われているようでありまして、これに基づいて、現バイデン政権においても、この気候変動に対応しないことで起こる被害コストというのはどんどん膨らんでいってしまっているんだと、これをしっかりやはり手当てしなければいけないということで、先ほど申し上げた五月二十日の大統領令というのは、これ実に広範なんですけど、CIAを含む十八の情報機関に対して、この気候変動というものを軸に、その損害ですとか安全保障に与える影響といったものを調査するように命じたというふうに言われております。
 ある意味、ハリケーンが上陸した後どういう勢力を保つのかみたいな、より自然災害にストレートに関連をした調査項目からもっと広げて、例えば米国の住宅価格にどういう影響を与えそうかとか、あるいは退職金の価値、いろんなところで運用しているわけですけど、これがどういう影響を受けるのか、あるいは国際的な金融システムの安定性をどう脅かすのか、こんなところも含めて、広く自然災害あるいは気候変動というものが与える影響についてある意味定量化して取り組もうとしているということであります。
 そこで、ちょっと小此木大臣に、まずは、この米国の場合、二〇一七年から一九年、三年間で五十兆円を超す損害があったということであります。同期間、日本においても大変災害が大きかった期間でもありますが、この三年間、認識をされているだけで、我が国におけるこの損害、自然災害ですとか気候変動による損害ってどのくらいあったのか、これを是非お示しいただきたいということと、あわせて、米国は結局この気候変動対策というものをある意味安全保障という観点から捉え直して、防災・減災、国土強靱化にしっかり取り組むんだということを今明確にしているわけでありますが、国土強靱化担当大臣として、この気候変動対策にどう取り組みになるのか、お伺いしたいと思います。

#69
○国務大臣(小此木八郎君) まず、前段の御質問ですけれども、我が国において、二〇一七年から二〇一九年、三年間、災害による被害額は、まあ水害に限ったものでありますけれども、国土交通省の水害統計調査によると、水害被害額の総額は約四・一兆円となっております。このうち、二〇一九年の被害額は約二・二兆円で、一九六一年の統計開始以来、東日本大震災の津波被害を除いて、一年間の水害被害額では最大となっております。
 続いて、やっぱり何といってもこれは、国土強靱化、平時からの私たちの思いとして、災害に対する対応として、非常に重要なものというものは繰り返し申し上げます。
 今、前段でお答えをしたような状況を見れば、国民の生命、財産を守り、社会の重要な機能を維持する、申し上げました国土強靱化の推進は喫緊の課題であり、小さな投資で大きな被害を防ぐ事前防災の取組を進めることが重要と。
 この委員会でも、東日本台風で阿武隈川が決壊、堤防が決壊いたしまして七千億円の費用が掛かりましたが、事前にそれを整備しておけば千七百億円で済んだという試算をしております。これらを踏まえ、失礼しました、千三百億円で済んだという試算をしております。
 これらを踏まえ、昨年十二月には、おおむね十五兆円程度を追加的な事業規模の目途とする五か年加速化対策、これを閣議決定いたしました。この中で、気候変動の影響により激甚化、頻発化する気象災害等への対策について、中長期的な目標の下、更なる加速化、深化を図ることといたしました。
 今後も、国土強靱化基本計画に基づき、気候変動の影響も踏まえた治水対策を始め、ソフト対策とハード対策とが一体となった各種の自然災害に対応する総合的な事前防災対策を推進し、災害に屈しない強さとしなやかさ、これらを備えた安全、安心な国づくり、国土づくりを取り組んでまいりたいと思います。

#70
○平木大作君 今、三年間で、米国では五十兆円超だったという期間、日本だと四兆円余りじゃないかということでありましたが、あくまでも水害に限定したものということでありまして、これ、やはり、米国の数字、いろんなものも多分含んでいるんだろうと思っています。先ほどの金融システムに与える影響とかですね、調査項目自体も大変大きいというものでありますから、アップル・ツー・アップルで同じものを比べているわけではないんだろうとは思いますが、より、ある意味、日本においてもこういったいわゆる広範な視点でより大きな数字をつかんでおくということは大事なんじゃないかなということを今御答弁お伺いしながら改めて実感をいたしました。
 そして、やはり、近年、これはもう日本や米国のみならず、この気候変動ですとかあるいは自然災害というものが直接的に与えるダメージということのみならず、やはり、その結果としてサプライチェーンが寸断されてしまう、様々な影響が経済ですとか生活、安全保障の在り方まで影響を及ぼしてくるということについては世界中で認識は高まっているんだろうというふうに思っています。
 あえて申し上げさせていただくならば、私、自分で言っておいてなんなんですけれども、このいわゆる最近いろんなものを安全保障という言い方、これは国の安全保障だみたいな言い方をして、だから国内回帰しようとか国内でやるべきだみたいな話があって、私はそこはどっちかというとちょっと懐疑的な見方をしております。結局、これ、様々な産業も含めて、これまで経済的な合理性が国内でなくなってしまって、ある意味、外に持っていかざるを得なかった、国内でどうしても維持できなかったというものを、ただその重要性に着目をしてこれは安全保障だと言うことが多いわけでありますけれども、改めて国内に持ってくるなら持ってくるで、これ一回で済む話じゃありませんから、じゃ、誰がコストを負担して、ある意味、経済的な合理性を失ったものを国内でやり続けるか、維持し続けるかみたいなことも含めて、より慎重な議論がこういったものは必要なんだろうと思っています。
 ただ、今大臣から御答弁いただいたように、事この気候変動ですとか自然災害で失われるものをある意味事前に洗い出しておいて、それに対して、数値化して、どう取り組むのかということ、方針の下にこれから取り組んでいくということにおいては、やはり事前防災、これについては、もう財務省も含めて、事後的な対処よりも事前防災の方がやっぱり圧倒的に経済的な合理性が高いということは分かり切っているわけでありまして、改めて、ただ、分かっているのに十分な防災投資、まだまだできていないんだろうというふうに思っております。是非この点、大臣にリーダーシップを発揮していただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 次の質問に移りたいと思いますが、もうあっという間に時間がなくなってしまったんですが、今日も線状降水帯という言葉が何度も同僚の議員の方から上がっております。ニュース等でもよく聞くようになったんですが、先ほどもちょっと御答弁の中で気象庁からあったとおりで、線状降水帯の発生自体を今の技術では予測するのが難しいということでありました。なので、今、方針としては、二〇三〇年に、半日前に予測をして危険度分布という形で提示するというものを今目指して日々取り組まれているということでありますが。
 ただ、現時点で、じゃ、何もしないんではなくて、発生したものについて、六月の十七日からですね、この出水期、本年度の出水期については実際に発生した線状降水帯の情報提供を行うということで御答弁があったわけですが、これ、発生してしまったものについて、先ほど、どういう意味でいわゆる伝えていくのか、大雨による災害への危機感を高めていただくための情報提供だということで、若干その受け手としてはどう捉えていいのか分かりづらいところがあります。
 改めて、これ、どういう趣旨で今現在情報提供していただけるのかということ、ちょっと分かりやすく御説明いただきたいのとともに、今年は梅雨がどうしても早く始まってしまったということがあって、できることならば六月十七日まで待たずに前倒しでこれやっていただきたいと思っておりますが、この点についていかがでしょうか。

#71
○政府参考人(長谷川直之君) お答え申し上げます。
 今お話ございましたとおり、線状降水帯、現状で予測が難しいということで、予測向上にも懸命に取り組んでいるところではございますが、そうした中でということで、お話ございましたとおり、六月十七日から顕著な大雨に関する気象情報ということで取り組んでまいります。
 この情報ですけれども、大雨による災害の発生の危険度が非常に高まっているという中で、線状降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているという状況について、線状降水帯というキーワードを用いることで多くの方々に大雨災害に関する危機感を高めていただきたいというものでございます。この情報が発表されたときには、既に大雨による災害の発生の危険が高まっていて、場所によっては避難指示なども発出されている状況でございます。そうした中で、まだその避難をちゅうちょしておられる方あるいは避難指示の発出について迷っておられる自治体、そういった方々には危険度が急激に高まっているのだということを是非読み取っていただいて、そのような迅速な対応を取っていただきたいというふうに考えているところでございます。
 この情報ですけれども、線状降水帯を自動的に検知いたしまして情報を迅速に発表するためのシステムの開発を今鋭意進めているところでございまして、六月十七日には運用を開始できるというふうに考えているところでございます。なお、システムの運用開始前であっても、線状降水帯が発生していると判断できた場合には、気象情報などで線状降水帯というキーワードを使って解説を行うなど、しっかりと警戒を呼びかけていくこととしております。

#72
○平木大作君 ありがとうございます。
 そして、やはりこの予測精度、二〇三〇年というのを一つ目標には置いているわけでありますけれども、システムの開発ですとか、まあ開発に至らない段階でも、情報提供も含めて様々お取り組みいただけるということでありました。
 改めて、これはやはり、当然、どうやってこの我々の身を守るのか、国民の皆さんの身を守るのかというところにつなげるところが一番大事なんだろうというふうに思っております。ある意味、技術の進歩を待っているということではなくて、今あるものに随時合わせて災害対応にリンクをさせていくというところが何よりも大事だと思っております。
 小此木大臣にお伺いしますが、こういった発生リスクに、線状降水帯のですね、発生リスクに対する予測精度の向上というものを、災害対策本部の設置ですとか、あるいは避難情報の発令、リンク、どうお取り組みになるのかについてお伺いをしたいと思います。

#73
○国務大臣(小此木八郎君) 線状降水帯だけではなくて、あらゆる気象情報について住民の皆さん、国民の皆さんが知ることによって、動きやすくなるというか、避難の仕方がそういう情報を基に動けるということは重要なことだと思います。
 数日前も長官と意見交換をさせていただく機会ありました。今答弁されたようなこともお話をしていただいて、そういう向上のために常に努力を行っているというお話も私、認識いたしました。しかし、要は、やはりその情報によって国民の命が助からなきゃいけないということが重要、一番重要なことでありまして、冒頭申し上げたように、そういったその向上が生活にも利便性につながって、あるいは、そういう災害のときにどう、どう逃げれば、どう行動すれば命が、一人でも多くの命が助かるかということを常に模索をしながら、そういう何月何日と決められたところだけじゃなくて、その前にもできることはやるんだよと、こういう姿勢で臨んでいきたいものですねということをお話ししたところでありますので、そういう姿勢をしっかりと前に進めていきたいと存じます。

#74
○平木大作君 本格的な出水期、関東地方にももう間もなく迫っているということでありますので、大臣のリーダーシップ御期待を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#75
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。
 私の質問は、地震災害時に、災害の対応力の向上といいますか、いかに対応していくかということが非常に大事ではないのかな、こういう点で大臣に御質問をしたいと思います。
 まずは、この防災対策は、担い手の違いからよく出ております自助、共助、公助に分かれておりますが、我が国の少子高齢化、人口減少の進展を踏まえると、特にこの自助と共助をいかに強化していくかが重要なポイントになる、このように感じております。
 今後の防災を考えていく上で、そういう観点から、防災の基本は、災害時の様々な状況を踏まえた上で、時間経過に伴って自分の周辺で何が起こるのかと、こういう正しい具体的なイメージできる人を多く増やしていくということがこれも非常に大事なことだと思っておりまして、近年のこの頻発化、激甚化、広域化する豪雨災害は想定外の被害をもたらしております。南海トラフ地震、首都直下地震等の切迫性が高まる中、巨大地震の発生により何が起こるのかという想像の付かない人がほとんどではないかと思います。当然のことだと思うんですが。
 どのような状況に立たされても災害状況を理解し、状況を判断し対応することのできる能力というのが非常に大事になってくるわけでありまして、そういう観点からそういうトレーニングをしておく、効果的な防災対策の基本と考えて、被災住民の効果的な避難行動にもつながる、このように考えておるわけでありますが、大臣の所見をお聞きをしたいなと、このように思っております。

#76
○国務大臣(小此木八郎君) 今、室井委員がおっしゃったことが自助の基本になるお考えかというふうに思いまして、こういったものを高めて持っていただくということは重要なことだと思います。例えば地域の防災訓練に自ら参加して災害時の対応を習得すること、これは基本的なことでもあり、極めて重要なことだと思います。
 このため、先月、中央防災会議が決定した令和三年度総合防災訓練大綱においては、地域住民が自らの命は自ら守るという意識を持つことが重要である旨を盛り込んでおりまして、具体的には、町内会などを中心として地域住民が自ら訓練を実施すること、訓練においては災害の種類や規模に応じて住民それぞれが避難経路や避難場所を確認することなどを促しております。
 また、津波防災の日、これは十一月五日ですが、その前後の期間において、内閣府と希望する地方公共団体の共催により地震・津波防災訓練を実施しておりまして、令和二年度には全国六か所において地域住民が安全確保行動の確認や避難場所への避難を行ったほか、勉強会を開催して避難計画の作成を行っております。
 今後とも、このような取組により、災害対策の主役である地域住民が被災時において適切に行動できるように平時より支援し、地域の災害対応力の向上を図ってまいりたいと存じます。

#77
○室井邦彦君 私も阪神・淡路大震災の被災者なんですけれども、あの地震でどのようなことが後に起きるのかということは全くもう想定もしておりませんし、向かいのおばちゃんが、きゃあ、ガスが漏れているというような大声出されて、私も一瞬うろがきまして、そして、何回もお話ししている話かも分かりませんが、すぐに、火が出たらいかぬと思って寝室から廊下に出ようと思ったら、今度は家がゆがんでいるものでドアが開かないと、またそこに焦りが出てもう自分が何しているか分からないと、最終的にはドアを蹴飛ばして廊下に出たら、廊下一帯ガラスの破片で前へ進めないという。もう何が起きるか分からないという、まあ私も一旦それ、地震でそういう経験しましたから。ああいう阪神・淡路大震災のことが二度と起きてはいけないし、だけど自然のことですから、またいつ災害が来るかも分からない。そのときには、その経験、体験をやはり生かしていかないかぬなと思うんですけれども、とっさの判断でなかなか落ち着いた行動はできない。
 そこで、私、感心したのは、やはり女性というのはすごいなと。ある警察署長が、そのような私と同じような状況になったときに、廊下も歩けない状態だけれども、やっぱり母親というのは下に子供が寝ているとそんなこと平気でばりばりばあっと廊下を走っていったと。もう警察署長はそれを唖然として見ていただけのことでね。そういうこともあったということで、まあ余計なこと言いましたけれども、こういうとっさの判断である程度そういうことも訓練しておかないかぬなと、このことを感じました。ひとつよろしく、また御指導、また御参考にしていただいて、今後に生かしていただきたいと思います。
 次の質問は、この二次災害の抑止に向けた住居の耐震化についてお聞きしたいと思います。
 阪神・淡路大震災では、地震直後の十四分以内で亡くなった方、全体の八割以上。また、最終的には、被災地全体で少なくとも三万五千人以上の方が被災、建物の下敷きになったと、このような状況でありました。そして、地震による二次災害となった建物被害は、全壊十万四千九百六戸、半壊十四万四千二百七十四戸、こういうことであります。特に、老朽化した木造住宅の倒壊を始め、建物の甚大な被害が主たる要因となり、多くの死者を出す人的被害をもたらしたと記録があります。
 そこで、この災害の連鎖が被害を拡大させ、阪神・淡路大震災を教訓に、耐震改修促進法や地震防火対策特別措置法が平成七年に制定されました。その対策の結果として、防災拠点となる公共施設等の耐震化が促進され、この平成二十九年には耐震化率九三・一%まで達成できております。
 地震に伴い建物被害をもたらした災害連鎖を断ち切るには、公共施設ばかりではなく、この住居の倒壊を防止する対策が重要と考えるところであります。住居の耐震化の実態、そしてその耐震化に向けた取組は今どうなっておるのか、お聞かせを願います。

#78
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 住宅の耐震化率につきましては、総務省が五年に一回実施している住宅・土地統計調査の結果に基づいて国土交通省において推計を行っておりますけれども、直近の平成三十年の推計値で、公共施設で若干低い約八七%となっているところです。
 住宅の耐震化に向けた取組といたしましては、基本的に国交省の施策でございますけれども、防災・安全交付金等の基幹事業でございます住宅・建築物耐震改修事業において、補強設計、耐震改修を一つのパッケージとして一件当たり百万円を補助する等、地方公共団体を通じて耐震診断・改修への支援を行っております。また、耐震改修工事について住宅金融支援機構の融資による支援、低利融資を行うとともに、耐震改修工事を行った住宅について固定資産税の軽減などの税制による支援も行っているところです。
 あわせて、耐震改修促進法に基づき指定された耐震改修支援センターのホームページ上におきまして、耐震診断・改修を適切に行える事業者、この情報提供を行っているというところでございまして、今後とも、内閣府としても、国土交通省と連携しながら住宅の耐震化をしっかり進めてまいりたいと考えております。

#79
○室井邦彦君 よろしくお願いを申し上げます。
 続いて、地震による火災の自主火災対策、あっ、自主消火対策ですね、の延焼対策についてお聞かせを願いますが、地震災害、火災発生から延焼火災という第二次災害を、発生を生む、発生が、生むわけであるわけでありますけれども、阪神・淡路大震災の場合、地震発生の五時四十六分から六時までの最初の十四分間に神戸市内だけで五十三件の火災が発生したと。
 そして、一坪以下の小さな火災では市民による自主火災が、これが一番効果的であると、このように聞いております。そして、常設消防団の人たちによる消火活動、効率的なのは百平方メートルから三百平方メートル、言ってみれば家一軒、家二軒というレベルだと理解をしております。
 地震の後、同時多発の火災は公的消防力の能力を超えてしまうという、もう出火直後の規模の小さいときにこそ自主消火対策が重要であるということが考えられるわけでありますが、この阪神・淡路大震災の神戸では、市民の自主消火がうまくできなかった、延焼火災に更につながったと考えられております。崩れた家の下敷きになっている人が多数発生したので、そちらの救助の方を優先をするという、こういう現状でありました。初期火災は後回しにせざるを得なかったという現状があります。
 壊れた建物の中や下から出火では素人では簡単に対応できない、こういう状況の中で、こうした教訓を踏まえたとき、地震の後の初期消火を市民に全てを求めるという、現実的ではないと思いますが、地震によるこの火災発生にどう対応していくべきなのか、この点をまずお聞きをしたいと思います。
 もう一点、ごめんなさい。もう一点は、都市においての延焼火災、甚大な被害をもたらすと想定されておりますが、この延焼火災に対しての対応をどのように考えておられるのか、指導されるのか、この点も併せて質問をいたします。

#80
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 市民による初期消火等につきましては、消防法に基づくと、住民は消防隊が到着するまで消火活動を行うということになっておるわけですけれども、御指摘のとおり、阪神・淡路大震災のような大規模地震が発生した場合には、市民による初期消火のみでは防ぎ切れない事態は当然想定されるわけでございます。
 このために、火災発生を抑制するための感震ブレーカーの設置の促進、あるいは消防などの緊急車両の通行が確保されるよう、緊急輸送道路やその沿道建築物の耐震化の促進を行っていく、更に加えまして、消防庁におきまして、各地域の消防体制強化のための支援や緊急消防援助隊の整備、充実強化などを行っているところでございます。
 まずは、関係省庁と連携しながら、地震時の火災被害の軽減、これに努めてまいりたいと考えております。
 それから、都市の延焼火災対策についてでございますけれども、都市の延焼火災の対策として、いわゆる木造密集市街地の安全性を確保することが重要な課題であると考えてございます。
 国土交通省におきましては、延焼遮断帯あるいは避難路となる道路の整備、避難場所となる公園等の整備や火災の原因となる老朽建築物の除却や建て替え等に総合的に取り組んできたところでございまして、本年三月に閣議決定した住生活基本計画においては、令和十二年度までに地震時等に著しく危険な密集市街地をおおむね解消するといった従来からの目標に加えまして、今般新たに防災備蓄倉庫の設置や防災マップの作成、訓練の実施といったソフト対策の実施率を令和七年度までに一〇〇%にする目標を加えたところでございます。
 危険な密集市街地も、現在は二千二百十九ヘクタールまで、一時は六千ヘクタールぐらいあったわけですけれども減少をしているところでございまして、今後も国土交通省等関係省庁と連携しつつ、ハード、ソフトの両面から対策を促進して、地震時等に著しく危険な密集市街地の一層の安全性の確保を図ってまいりたいと考えております。

#81
○室井邦彦君 最後の質問になりますけれども、地震に伴う二次災害として懸念される生活インフラの耐震化の質問でありますが、この地震防災緊急事業五箇年計画等を通じて、避難地、消防用施設、そして緊急輸送道路、港湾施設、医療機関、学校等の地震防災対策に資する施設等の設備の促進が図られてきたと理解をしております。
 そこで、この地震の発生は電力、通信、水道、ガス等の生活インフラの施設に影響を及ぼし、災害や火災や人的被害をもたらし、復旧復興時においても様々な問題を引き起こす要因になると懸念をしておるところでありますが、公共の施設としての生活インフラについても老朽化対策、併せて耐震化等の整備が非常に重要になる、このように思っておりますが、その点どのように取り組んでおられるのか、お聞かせいただけますか。

#82
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 南海トラフ地震や日本海溝・千島海溝周辺海溝型の地震、あるいは首都直下地震などの大規模地震の発生が切迫する中で、電気、ガス、水道、通信などライフラインの管路や施設の耐震化は大変重要なところでございます。
 昨年十二月に閣議決定をいたしました防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策においては、激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策などの分野について、更なる加速化、深化を図ることとしているほか、各ライフライン事業者と連携しながら耐震化が進むように取り組んでいるところでございます。
 例えば、一点だけ、ガス管の耐震化について申し上げますと、高圧、中圧のガス管は既に耐震化完了しておりまして、低圧ガス管についても二〇二五年までに全国平均で九〇%耐震化を目標としていたところ、事業者の積極的な取組により、二〇一九年末現在で九〇・三%ということで前倒しで目標を達成し、今年度からは二〇三〇年末に九五%の耐震化を目標に、更なる耐震化を進めているというところでございます。
 内閣府としても、関係省庁と連携しながら地震の際のライフラインの途絶を未然に防いで、万一の場合にも早期の復旧が図られるよう引き続き耐震化対策を進めてまいります。

#83
○室井邦彦君 終わります。
    ─────────────

#84
○委員長(新妻秀規君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、本田顕子さんが委員を辞任され、その補欠として滝沢求さんが選任されました。
    ─────────────

#85
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。よろしくお願いしたいと思います。
 今日、私はまず最初に、災害時の電動車の活用ということについてお伺いしたいと思います。電動車、これは自動車の電動車は、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、そしてEV、電気自動車、FCV、燃料電池車、これが日本でいう電動車のカテゴリーに入ります。
 電動車は、かなり容量の大きい蓄電池、バッテリーを搭載しているものですから、災害が発生したとき、停電等が起こったときに、被災地の避難所等の非常電源として活用が期待されている部分もあります。非常に災害時に有効に活用できるのが電動車だというふうに思っております。
 そうした観点からすると、国や地方自治体の公用車についてこの電動車をやはり増やしていく、そして災害のときにその公用車をうまく活用していく、このことがこれから災害対策という観点からも非常に重要ではないかなというふうに思っております。
 そこで、三点お伺いしたいと思います。まず一点目は、国、地方自治体において、公用車の中で電動車の導入状況がどうなっているのかということ。そして、今後、公用車において、国も地方自治体も電動車の導入をどういう方針で対応していこうとされているのか、これ二点目です。あと三点目として、やっぱり国は地方自治体の公用車の電動車導入をやっぱりしっかり後押ししていく、支援していく必要があるんではないかなというふうに思っておりますので、その支援策について現状どのような対応をされているのか。以上三点、まずはお伺いしたいと思います。

#86
○政府参考人(山本昌宏君) お答えいたします。
 まず、国における普及状況と方針につきましてですが、まず、環境省の調査によりますと、政府が令和元年度末時点で保有している全公用車数が二万六千六百五十五台となっておりまして、そのうち御指摘のありました電動車につきましては合計五千二百七十五台ということで、全体に占める割合は一九・八%ということとなっております。
 政府といたしまして、今現在、地球温暖化対策推進法に基づく政府実行計画の見直しの検討を進めておりますので、この中で、御指摘の政府公用車における電動車の更なる導入拡大も含めてしっかりと対応したいと考えております。
 次に、地方公共団体の普及状況につきましては、先生から以前も御指摘いただきましたが、現時点では、公用車の数や全公用車数に占める電動車の割合について実態を把握していないという状況でございます。ただ、昨年十月時点の調査によりますと、地方公共団体におきまして、次世代自動車の導入ということで電動車を含むこういった取組を具体的にしているというお答えのあった地方公共団体は全体の約三割という状況でございます。
 今後、より具体的に地方公共団体における公用車の電動車の導入実態というのはきっちり把握していきたいと考えております。
 それから、支援策ということでございますが、こちらの公用車につきまして、まず一つは、地球温暖化対策推進法に基づく地方公共団体実行計画ということがございますので、この中でしっかりと位置付けていただくということが一つあります。
 それから、環境省が令和二年度三次補正予算にて再エネと掛け合わせた電動車の普及ということで予算を計上させていただいておりますが、この事業もしっかり活用しながら、自治体における電動車の導入を促してまいりたいと考えております。

#87
○浜口誠君 ありがとうございます。
 まだ国においても二割切っているという状況ですので、環境面というのももちろんありますけれども、災害対策という意味でも非常に電動車の普及を図っていくというのは大事な視点だと思いますので、まずは国、そして地方自治体も含めて公用車の電動車比率をしっかりと上げていく、で、災害時にはその電動車を活用して災害対策に有効に利用していく、このことを改めて求めておきたいと思います。
 一方で、企業が持っている電動車も、これうまく災害時には企業から協力を得るということも大事な視点だというふうに思っております。現状も、自治体と例えば自動車販売会社との間で包括的な連携協定を結んでいるというような事例もあるというふうに思っております。国としてもこういった企業が持っている電動車と自治体との連携を強化していく、その後押しをしっかり国としてもやっていただきたいなというふうに思います。
 そこで、三点お伺いしますけれども、現状、災害時に電動車を活用するということについて自治体と企業で包括連携協定を結んでおられる事例がどれぐらいあるのかということと、あと、国として、そうした企業と自治体との電動車に関する災害時の連携強化を図るための支援策としてどのような対応を行っているのか。あともう一点が、個人が持たれている、個人ユーザーが持っている電動車についても、災害時、停電等で個人の皆さんからも協力を得るような仕組みもこれしっかりつくっておくということも大変重要ではないかなというふうに思っておりますので、個人の電動車を持たれているユーザーの方への協力体制の構築という点でどのような対応をされているのか。以上三点、お伺いしたいと思います。

#88
○政府参考人(福永哲郎君) お答えいたします。
 まず、御質問いただきました一点目、協定の関係でございますが、自動車メーカーと地方自治体との間で災害時の相互協力を定めた協定が現在全国で二百数件、二百を超えて二百数件ございまして、百九十二の自治体がこういう形で協定を持っております。
 もう一つ、二点目の御質問、国としての連携支援策ということでございますが、経済産業省では、国土交通省とともに、自動車メーカーと地方自治体による災害時の連携事例を掲載した電動車活用総合ガイドブックというものを昨年九月に作成いたしました。このガイドブックを活用する地方自治体や企業に配付することによって、災害時の連携事例の各地域への横展開、促進しようということで取り組んでおります。
 また、最後、個人、三点目御質問がございましたが、電動車を所有する個人ユーザーに対しては、電動車の購入時に国からの補助金を交付させていただきますが、その受ける要件として、災害時に電動車や外部給電器等の貸与、充放電設備の利用について、国や地方自治体から要請があった場合には可能な範囲で協力することというのを補助金交付の要件として求めております。
 こういったことを使いまして、先生御指摘のとおり、災害時における自動車メーカーや個人ユーザーの協力を促していきたいと思っております。

#89
○浜口誠君 ありがとうございます。
 実際あれですかね、個人ユーザーの方にその協力要請をされている事例というのはこれまでも結構あるんですかね、個人に対して災害時、その辺は分かりますか。まあ分からなきゃまた後で結構なので、これまであったのかどうかという点を教えていただきたいと思います。
 広く国民の皆さんにその電動車というのはいわゆる給電機能、住宅等に車から電気を供給することができるんだということをやっぱり知らない国民の皆さん多いんですね。
 お手元に、ある企業の電動車から住宅に、お手元の資料ですね、ちょっと一枚紙お配りしましたけれども、こういう電動車から住宅に、バッテリーに蓄電した電気が供給できるということを広く国民の皆さんにも知っていただくということがすごく大事なんですね。いざとなって、災害が起こって停電になったと、で、電動車が御自宅にあればそこから電気を自宅の方に引き込めることができると。電気を停電になっても家の中で使うことができるということになりますので、非常に、災害があったとき、自宅で避難する場合においても安心して自宅で避難ができるということになります。
 一般的な家庭で災害時の使用電力を基準にしたとき、ある車種のプラグインハイブリッドでは車から住宅に四・五日分の電力が供給できます。したがって、一台あればそれぐらいの期間が過ごせると。もっと大きな容量の蓄電池を備えた車であれば、もう十日以上も自宅に電気が供給できるということも可能になります。
 こうした給電機能があるんだということについては、メーカーサイドも国民の皆さんにそういう機能がありますよということをしっかりと使用方法なども含めて周知を図る、認知度を上げるような取組をやっているんですけれども、是非国としても広く国民の皆さんにこの電動車については、災害時もそうですけれども、車から家に電気を供給することができる、そういう仕組みがしっかりあるんだということを周知する、活用事例も含めて展開をしていただきたいなというふうに思っておるんですけれども、この点に対してどのような対応を国として考えておられるのか、お伺いします。

#90
○政府参考人(福永哲郎君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、災害時における電動車の活用は非常に重要だと思っておりまして、例えば、二〇一九年の台風十五号による千葉県を中心に発生した停電時には避難所での携帯充電や灯火の確保、明かりの確保ですね、更に言えば、乳幼児、高齢者等がいる個人宅や老人ホームでの給電等の必要な電源確保に電動車が貢献したという実績がございます。
 先生御質問の点はまた後ほど詳細調べますが、個人用、個人の電動車が活用されたかどうかは後ほど解説させていただきますが、経済産業省としては、先ほど御紹介のガイドブックと合わせまして、特に災害時のこうしたベストプラクティスを横展開できるよう、国土交通省と連携して災害時における電動車の活用促進マニュアルというのを作らせていただいておりまして、昨年新たに作成しまして、七月に公表し、全都道府県に配付したところでございます。
 このマニュアルでは、電動車の種類及び給電機能、給電方法、使用時の注意事項、過去の災害時の使用例等を分かりやすい形で絵を使いながら記載しておりますので、こうしたマニュアルも活用しながら、引き続き災害時における電動車の活用について国民一般にしっかりと周知してまいりたいと思っております。

#91
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非マニュアル等も、作って終わりではありませんので、多くの皆さんに知っていただくことが大変重要だと思っておりますので、よく各省庁さんすばらしいマニュアルとか作っていただくんですけれども、そこで終わっているというケースもありますので、是非広く国民の皆さんに知っていただくための取組を引き続き強力に推進していただきたいなというふうに思います。
 次に、自治体の中には、よりこの電動車を効率的に災害時に使っていただくためのITツールを使った仕組みづくりということで、避難所とかで給電が必要だと、電気が必要だと、停電のときにですね、そういった施設と実際に被災した近隣の地域で給電可能な電動車とをITツールを使ってマッチングする、こういった仕組みをつくろうという今取組をやっているところもございます。
 こうした事例というのは是非ほかの自治体にも横展開していただいて、こういったものをやっぱり仕組みとして広げていく必要があるのではないかなというふうに思っていますし、こうした仕組み、システムをつくっている自治体に対しては国としても何らかの支援策でそのシステムづくりを応援していく、このことも非常に重要ではないかなというふうに思っております。
 こうした自治体におけるより災害時の停電等が発生したときの電動車の有効な、効率的な配車に向けたシステム対応という点について政府としてどのような支援策を考えておられるのか、この点についてお伺いしたいと思います。

#92
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 災害によって停電が発生した際に、委員、これまで経産省、環境省からもお話がありましたけれども、動く蓄電池という形で電気自動車は有効な手段の一つとなるということでございまして、令和元年の房総半島台風においても、経産省さんからお話ありましたとおり、複数の自動車メーカー、電気自動車を派遣して電気の供給を行ったと。さらに、御指摘のとおり、豊田市さんの方でも、外部給電機能を持つ電気自動車を避難所等に最適配車する配車サポートシステムの開発、また訓練にも取り組んで、実証実験にも取り組んでいこうというふうにしていると承知をいたしております。
 ただ、ちょっと電気自動車の能力についてはよく関係者は認識をしておかなくちゃいけない部分もあろうかなというのは、実は房総半島台風の際に、電源車と異なって電気自動車では、ある自治体で避難所の電源としては容量不足だよというような声があったというような話も聞いておるところでございます。
 いずれにしても、こういったシステムの開発なども有効な手段になり得るということで、好事例の展開も検討してまいりたいですし、支援の在り方についても関係省庁、国交省さんや経産省さんともよくまずしっかり勉強していきたいと考えております。

#93
○浜口誠君 ありがとうございます。
 是非、内閣府さんとしても、今後そういった取組は広がっていくんではないかなというふうに思っています。二〇三五年、日本もカーボンニュートラル二〇五〇年に向けて国内の新車販売全て電動車に切り替えていくという大方針も菅政権の中で掲げておられますので、今後どんどん電動車は広がっていくというふうに思いますので、より多くの電動車が災害時にもしっかり活用できる体制を今からしっかり構築していくということは非常に災害対策という面でも有用だというふうに思っておりますので、是非その点はよろしくお願いしたいと思います。
 では、続きまして、福祉避難所に関連してお伺いしたいと思います。
 今、福祉避難所については、まずは最初、災害が起こって避難指示等が出たときに、要支援者の方、障害者、あるいは高齢者の方含めて、本来は福祉避難所に最初に避難できるのが一番いいんですけれども、現状、多くのパターンは、一回一般避難所に避難されてから、その後、福祉避難所が開設されてからまた一般避難所から移動してもらうという、そういうケースも結構あるというふうに聞いております。
 この場合は、やはり要支援者の方からすると、一般避難所では大変負担が大きいという点ですとか、あるいは、もう一回一般避難所から福祉避難所に再度移動しないといけないと、そこのやっぱり負担も大きいというようなことも声として上がっております。そうした、最初から福祉避難所に行けないんだったらもう避難するのをためらおうと、もうやめようというような、そんな要因にもなっているというふうに伺っております。
 今後、内閣府さんが出されている方針としては、個別避難計画の状況なんかも踏まえつつ、もう最初から福祉避難所に避難できる、そういった体制をこれからしっかり整えていこうと、こういう方針が示されているというふうに承知をしております。非常に重要な対応だなというふうに思っております。
 そこで、今後、どういったスケジュール感でどのような対応をすることによって、もう最初から福祉避難所に要支援者の方に避難していただくか、この体制をどのようにつくろうと考えておられるのか、この点は小此木大臣にお答えいただきたいというふうに思います。

#94
○国務大臣(小此木八郎君) 内閣府におきまして、昨年、有識者会議を開催いたしまして、その最終取りまとめにおきまして、障害のある方などについては福祉避難所への直接の避難を促進していくことが適当であるということ、福祉避難所の受入れ対象者を特定できる制度を創設することが適当であることということが示されました。
 こうしたことを踏まえて、要支援者の福祉避難所への直接避難を促進するため、本年五月の災害対策基本法施行規則を改正して、福祉避難所を指定する際に受入れ対象者を特定して公示する制度を創設したところでございます。
 また、福祉避難所の確保・運営ガイドラインをこれまた改正しまして、個別避難計画の作成等も通じて要配慮者の意向や地域の実情を踏まえつつ直接の避難を可能とするよう、自治体の取組を促しているところであります。
 加えて、今年度実施する個別避難計画作成のモデル事業におきましても、福祉避難所への直接避難への取組を自治体と協働して実施することとしており、創出した先進的な具体的事例を全国に展開をすることなどによって福祉避難所への直接の避難の実現を推進してまいります。

#95
○浜口誠君 ありがとうございます。是非、要支援者の方、最初から福祉避難所に避難できるというのは、これはもう目指す姿だというふうに思っておりますので、しっかりその点、取り組んでいただきたいと思います。
 そのときに課題となるのが、福祉避難所の中で障害者の方等の支援をする専門的な職員の方がなかなか確保できない、配置できないというのが大きな課題として各自治体が直面するというふうに聞いております。この点に関して、国として専門的な職員の方の確保、配置についてしっかりとした支援をお願いしたいと思っているんですけれども、どのような対応をするのか、その点、お伺いしたいと思います。

#96
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 本年五月に改定をしました福祉避難所の確保・運営ガイドラインにおいては、平時における取組として、医療、保健、福祉の有資格者や専門家等の協力を得られるように、自治体間の相互応援協定や社会福祉協議会等との協定を締結するなど連携を確保しておくこと、また、専門的人材については、常駐は必ずしも必要ではなくて、要配慮者の状態に応じて確保することなどを自治体に促しているところでございます。また、災害時の専門的人材の確保については、DWAT、災害派遣福祉チームの福祉避難所への派遣や、避難者に障害福祉・介護サービスを提供している専門職による福祉避難所での支援なども行われているところでございます。
 災害時においては、災害救助法が適用された自治体においては生活相談員の配置に要する経費について国庫負担の対象としているところでございます。福祉避難所に避難されてきた方が適切な支援を受けられるように、自治体あるいは厚生労働省など関係省庁と連携しながら、専門職員の確保や配置に取り組んでまいります。

#97
○委員長(新妻秀規君) おまとめください。

#98
○浜口誠君 ありがとうございました。
 福祉避難所への体制整備、しっかりと取り組んでいただくことを最後に求めて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#99
○武田良介君 日本共産党の武田良介です。よろしくお願いいたします。
 災害救助事務取扱要領が、今年の、先月ですね、五月、改定をされました。これは、この間の災害対策基本法の改正ですとか、あるいは応急修理と応急仮設の併用ですね、こういったことが可能になったことを受けて改定されたものと、そういったものを反映しているというふうに承知をしております。各県、各市町村はこの事務取扱要領を見ながら災害対応に当たられるというふうに思いますので、この改定内容について確認をしたいというふうに思っております。
 昨年末から今年にかけて豪雪被害が発生をいたしました。そこで、災害救助法における障害物の除去、豪雪の場合ですから除雪について、どう記載されているのだろうかということで、私もこれを見てみました。今回の事務取扱要領の改定に際して、災害救助法による障害物の除去実施要領(案)、これが新たに作成をされたと。この事務取扱要領の中に参考資料として添付されているわけであります。これを例に自治体に実施要領定めてくださいというふうに促す内容が本文、その事務取扱要領本文の方に書いてあるということなわけですが、なぜこの障害物の除去実施要領を作成することになったのか、その理由についてまずお聞きをしたいと思います。

#100
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、五月に改定した災害救助事務取扱要領においては、災害救助法による障害物の除去実施要領案というものを盛り込んでおりまして、これ、近年というか、大雪による災害など災害救助法に基づく救助として障害物の除去を実施する事例が多く発生しているということで、できるだけ実際に運用される都道府県等で円滑、迅速に障害物除去が行われるように実施要領の案というものを盛り込ませていただいたところでございます。

#101
○武田良介君 これ、質問していきますけれども、障害物の除去については、資力要件ですとか、あるいは写真の撮影、実際にどこをどういうふうに除去したのかということを確認するための写真の撮影ということが必要になってくるというふうに思います。この後、もう少し聞かせていただきたいと思うんですが。
 まず、写真撮影についてちょっと冒頭聞かせていただきたいと思うんです。これ、ちょっと明確に通告していなかったかもしれませんけれども。
 以前も少し言いましたが、この冬の新潟県上越市などにも私行ってお話聞きましたけれども、写真を撮影していなかったと、除雪をする前の状況を写真を撮っていなかった。その後の写真と比べて、こういうふうに除去しましたということを証明するわけですけれども、十分それを撮っていなかったということで、事業者の方が災害救助の対象にならないのではないかと、そういう声を上越の方からたくさんいただいたわけですが、こういうケースがあった場合に、写真はないんですけれども、例えばそれに代わるような書類、後で言いますけれども、スタディーケースというのが出てきます。今日、配付資料で配らせていただきました。例えば、ああいうケースが見られたんだとか、あるいは各自治体によっては、それぞれの基準を条例などで持っているところもあります。このぐらいの雪が降れば、何センチ降ればこう考えましょうだとか、それぞれの自治体によって違いますけれども、そういった状況にあったんだとか、そういったことを記した書類を付けるだとか、そういうことが行われれば、写真に代わって写真撮影を行ったというふうに扱っていく、そういうこともできるのかどうかということについて伺いたいと思います。

#102
○政府参考人(青柳一郎君) 通告はしていなかったと言っていただいているんで、この場でちょっとお答えをさせていただきますけれども。
 写真撮影については、一般的に災害救助は現物給付ということもございまして、いわゆる使用前、使用後の状態を明らかにしておかないと、実際に本当にそれが必要であったのかどうか分からないというところがあるので、いわゆる応急修理、あるいは応急修理などでも、原状の、元の被災した状況と、それから修理を行った後の状態を写真撮影をしていただくということでございます。
 ただ、委員が今お話をしているように、雪の場合というのは、あるエリアである箇所だけ雪全然降っていないということはなくて、情況証拠のような形で保管される可能性ももしかしたらあるのかなと思われるところも感じてはおります。ちょっとよく勉強させていただきたいなと思います。

#103
○武田良介君 よく勉強させていただきたいと、情況証拠のようなという話もありましたけれども、是非柔軟に対応されるということが非常に重要だと思います。やっぱり雪ですから、後でも言おうと思っていましたけど、今のこの状況が現にその被災されている方、まあ被災というか、おそれの段階でもう判断して始めなければならないという緊急性も一方でありますので、この写真の話というのも状況状況に応じて柔軟にやられる必要があるだろうということで、この問題、一点質問というか指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 それからもう一つ、資力要件ですね、この障害物の除去における。先ほど言いました事務取扱要領でも、障害物除去の対象は、自らの資力では障害物を除去できない世帯であるということはもちろん記載をされております。
 一方で、事務要領(案)、これ、今日、配付資料の一枚目に配付させていただいておりますけれども、障害物の除去に関する申込書というのがあるんですね。障害物の除去に関する資力確認(申出)という項目がありまして、世帯の収入の状況、資力が不足する理由を具体的に記入してくださいというふうになっているわけです。
 この項目が置かれた趣旨というのは何なのか。その自らの資力では障害物を除去できない者であることを申出によって確認するものというふうに理解していいんでしょうか、確認をさせていただきたいと思います。

#104
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 障害物の除去については、災害救助法のそのほかの応急修理あるいは応急仮設住宅などと同様に、災害救助法に基づき現に救助を必要とする者に対する救助ということで、この意味合いとしては、やはり自らの資力をもってしては障害物を除去することができない者に対して行うということで、この申込書でも資力確認の欄を設けさせていただいております。
 ただ、資力の確認に当たって、弾力的な運用を図るという観点から、昔は所得証明書とかという話ございましたけれども、現在は被災者からの申出で足りるということにしておりまして、そこは柔軟に対応してまいりたいと思います。

#105
○武田良介君 昔はあったけれどもと、明確なものがですね、今柔軟に対応するということだと思うんですが、今答弁された趣旨というのはこの実施要領の本文にはどのように記載されているんでしょうか。

#106
○政府参考人(青柳一郎君) 災害救助事務取扱要領の本文では、障害物の除去の対象者については、自らの資力をもってしては障害物の除去を実施し得ない者をその対象としているところというふうに記載をさせていただいております。

#107
○武田良介君 私が聞かせていただいたのは、今答弁いただいたのは、資力要件は昔は課していたけれども、今は柔軟に対応すると。だから、私が示した欄のところ、申出によって資力確認をしているということだと思うんですね。
 だから、資力要件、もちろん一般には自らの資力では除去できないんだけれども、この申出を書くことにどういう意味があるのかと。どういう趣旨でこの項目ですね、申出の部分を入れていただいたのか。その趣旨については事務取扱要領の本文にはどう書いてあるのかということを聞かせていただいた。

#108
○政府参考人(青柳一郎君) まだちょっと委員の御趣旨が明確に理解できていないかもしれませんけれども、救助法というのは、一般的に飲料水とか食料の供給とかは資力とかは関係なく、必要とされる被災者は皆提供を受けるということになりますけれども、応急修理あるいは障害物の除去、さらには仮設住宅というようなものについて、大富豪が被災をして、セカンドハウスとかサードハウスに行けば大丈夫という人に応急修理やみなし仮設を提供するというのは問題というか現実的ではないということもあって、現に救助を要する者ということで、自らの資力をもってしては実施し得ない者ということで対応させていただいて、それを本文では書かせていただいているというところでございます。
 そういう意味で、それを自ら申出を行っていただくことによって、我々としては資力ないんですねということを確認させていただいているということでございます。

#109
○武田良介君 最後のところで、資力の申出を書いていただくことで、あっ、資力がないんですねと確認をしていると、行政の方でですね、ということの発言がありました。そういうことを私も確認をしたかったんです。
 事前にこの事務取扱要領の本文の方にせっかく資料のところで新たに実施要領(案)というのを作成されたんだけれども、その趣旨は何なのかと。しかも、この申出の部分ですね、今最後に御答弁いただいた部分、本文にどう記載されているのかということをお聞きしましたら、その部分がなかったと、直接はですね、いうことだったので、是非記載いただきたいというふうに私御要望させていただきたいというふうに思うんです。
 今もう確認をさせていただきましたけれども、私も事前に聞きました、熊本地震のときに、先ほどもお話がありました資力要件という意味では、同じように応急修理をどうするのかというときに、これまでは年収幾ら幾らの場合はこうしますだとかあったものを、実際には、申出によって資力要件を、あなたは資力がないんですねと行政の方で確認することにしたと。これが応急修理の方にはあったけれども、障害物の除去の方にはなかったということをお聞きをいたしました。
 だから、今回は、新たにこの実施要領(案)、これも含めて、申出の欄もその中に入れて、これを書くことによって資力がないことを確認するんだということをこれから行政の方で始めていくんだと。これを見ながら、各県、市町村、被災自治体が災害対応に当たられるわけですから、その趣旨を十分に踏まえて、現に救助を必要としている方が障害物の除去がされないことによって命の危険にさらされるということがないように、是非これ運用していただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 障害物の除去で、これ除雪を考える場合、資料の二枚目のところに付けておきましたけれども、除雪が可能である住宅として、参考としてスタディーケースというのを今回新たに記載をされたということでありました。これ、十一ケース記載されているんですけれども、軒先の折損ですとか、軒先の変形、折れ曲がり、あるいは屋根の一部損壊、こういうのはどういう状況なのかというのがちょっと分かりにくかったので、これについて教えていただきたいということと、この十一ケースに当てはまらなければ障害物の除去として対象にならないというような固定化した理解になったらまたこれはいけないかなというふうに思っておりますので、その点について御答弁いただければと思います。

#110
○政府参考人(青柳一郎君) お答えいたします。
 御指摘の、資料にも、配付資料にもございますけれども、軒先の折損、変形、折れ曲がり、屋根の一部破損は、いずれも屋根雪の重みによって軒先が途中で折れたり変形したり、根元から折れ曲がる状態であったり、屋根の一部が陥没する状態を示しているということで、これは専門家の、建築の専門家であります日本建築協会の北海道支部に提供していただいた資料を参考に、まさに例示をさせていただいたものでございます。
 これ、趣旨としては、屋根雪放置すれば住家が倒壊するおそれがあるために、いわゆる生命、身体に危害を受けるおそれがある場合に当たるということで、ある意味では分かりやすい例示として示しているところでございますけれども、このケーススタディーに限らず、当然、当てはまらないからもう該当しないということではないということはしっかり自治体へ助言を、固定化した理解を生まないような助言をちょっとやっていきたいと思います。

#111
○武田良介君 答弁の中にもありました、この基の資料ですね、日本建築協会北海道支部、ここの平成二十五年の、何ですか、建物の倒壊危険度判定方法の策定と、私もこれ見させていただきましたけれども、この中身を見ても、この判定方法は目安として活用していただきたいというふうにも記載されておりましたので、あくまでこれは目安なんだと、これ以外も含めてあり得るんだということを是非徹底いただきたいというふうに思いますし、やっぱりその必要性判断するというのは現場だと思うんですね。現場の方がどう判断されるのか、現場で実際に救助が必要な方に救助が行われるということを何より大切にしていきたいというふうに思います。
 雪害の関係で、担い手の確保について聞かせていただきたいというふうに思います。
 二〇二〇年十二月二十一日に国交省の国土政策局がまとめました豪雪地帯対策における施策の実施状況等、これ見ましたら、共助除排雪体制の整備に関わって指摘されている課題、これ行政の方から見ても、住民の側から見ても、人材不足がトップでありました。コーディネーターやリーダーを担う人材の不足、これも課題として挙げられているんですけれども、それを上回って人材不足というのが課題だというふうにされておりました。
 そもそもこれ、高齢化ですとか人口減少が進んでいる下で、農業だとか林業だとか、やっぱりこういったなりわい、あるいは医療や教育、こういったものが充実がなければ前向きな展望を見出すことはできないのではないだろうかというふうに思いますけれども、この点の大臣の御認識を伺いたいというふうに思います。

#112
○国務大臣(小此木八郎君) 地域における除雪の担い手を確保していくという観点から、農業、林業等、地域産業の振興による雇用機会の確保、医療施設、教育施設の整備による生活環境の充実などを図ることで持続可能な地域づくりを行って現役世代の定着を図っていくことは有効と考える一方で、豪雪地帯においては現実に人口減少、高齢化で除雪の担い手が不足していることから、広域から除雪ボランティア等雪の処理の担い手を円滑に受け入れる仕組みの構築や、公助による道路除雪あるいは雪下ろしの支援を行う体制をしっかり整えることも重要であると考えます。

#113
○武田良介君 雪下ろしの体制なんということも今触れていただきましたけれども、国交省の克雪体制支援調査という事業があるんですね。これ見ましたけれども、予算は二〇一八年二千百万円、一九年も二千百万円、二〇二〇年一千八百万円、活動地域は二〇一八年十か所、二〇一九年十か所、二〇二〇年七か所と。支援の上限額は一か所五十万円なんですね。ちなみに、二〇二〇年は七か所で上限五十万ですから三百五十万円でありまして、残りの一千四百五十万円はコンサルタント会社への委託料だということでありました。その予算のうち八〇%が委託料ですから、もう少し違う除雪体制ができる、支援ができることもあるんじゃないだろうかというふうに思うわけですが。
 ちょっと時間もありませんので飛ばさせていただきたいと思いますけれども、国交省はそういうことで一方で担い手が不足しているというふうに認識はされておりますけれども、こういった事業を通じて一定対応してきたんだというふうにおっしゃりますが、実際には、国交省も認めているように、コーディネーターという方たちが不足していると、その除雪体制を担う上でですね。コーディネーターというんですが、このコーディネーターというのは行政職員として位置付けられているものなんでしょうか。

#114
○政府参考人(田邊靖夫君) お答えいたします。
 共助除排雪体制の整備に向けては、除排雪を実施する人材の不足、地域のコーディネーターの不足が課題というのはまさにおっしゃるとおり、そういう認識をしております。また、豪雪地帯を対象とした令和元年度のアンケートでも、地域コーディネーター、リーダー不足を課題とした市町村が約五割もありました。
 こうしたことから、国土交通省では、除雪ボランティアと地域をつなぐコーディネーターがますます重要になると考えておりまして、克雪体制支援調査によってその養成と活動への支援を行っております。具体的な事例でございますけれども、青森市……(発言する者あり)

#115
○武田良介君 国交省の今言われたそのコーディネーターだとか、これ位置付けられているわけじゃないんですよね。整理としても共助の世界の話であります。これでいいんだろうかと。
 私、長野県栄村の雪害対策救助員事業というのを見ました。これは、救助を受ける世帯は栄村に対して救助認定を申請して、栄村が救助員に対して作業を指示し報酬も支払うということですから、除雪者探しが不要で、作業員に公務の災害補償があると、除雪費用が安定的であると、こういうことを栄村でも訴えております。
 共助を必要とする方に対してこういう体制での支援こそ必要ではないかというふうに私思っておりまして、ちょっと時間来ておりますけれども、もし委員長のお許しいただければ、大臣に最後御認識伺いたいというふうに思いますけれども、よろしくお願いします。

#116
○委員長(新妻秀規君) じゃ、大臣、手短にお願いします。

#117
○国務大臣(小此木八郎君) はい。
 御指摘の長野県栄村の雪害対策救助員事業において、自力では住宅等の雪下ろしが困難な世帯に対して、村が村民の中から雪下ろしの担い手となる雪害対策救助員を非常勤の公務員として任用し、地域における雪除等の支援を行うものであり、除雪の担い手不足に対する好事例として承知しています。
 一方で、この事業には、救助が必要な世帯が今後増加して、救助員の人材不足も懸念されるといった課題が指摘されているものとも承知しております。
 降雪状況、人口等の地域ごとの特性も踏まえて、除雪体制の確保に向けどのような仕組みが有効なのか、関係省庁とも連携をして研究してまいりたいと存じます。

#118
○武田良介君 好事例だというふうに思いますので、是非こういう支援が必要だということを重ねて訴えて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

#119
○委員長(新妻秀規君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#120
○委員長(新妻秀規君) 自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律案を議題といたします。
 まず、提出者衆議院災害対策特別委員長金子恭之さんから趣旨説明を聴取いたします。金子衆議院災害対策特別委員長。

#121
○衆議院議員(金子恭之君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 我が国は、その自然的条件から、地震、豪雨等各種の災害が発生しやすい特性を有しており、特に、近年は気候変動の影響等により災害が頻発化、激甚化する傾向にあります。これらの災害により、被災者の中には住居や事業所が損壊し、生活基盤に大きな打撃を受ける方も少なくありません。
 被災者に対する経済的な支援等としては、被災者生活再建支援金、災害弔慰金、災害障害見舞金といった公的な制度と併せ、義援金も大きな役割を果たしています。義援金は、寄附者が被災者を支援するために拠出したものであり、生活を再建するための資金として被災者自らが使用することを期待されているものであります。その義援金を、被災者に対する債権の強制的な取立てとして差押え等の対象とすることは、寄附者が義援金を拠出した趣旨に反するものであります。
 災害に関連する義援金については、これまで五回、東日本大震災、平成二十八年熊本地震による災害、平成三十年七月豪雨等による災害、令和元年房総半島台風、東日本台風等による災害及び令和二年七月豪雨による災害の際に、被害の甚大さに鑑み、これらの災害に関連する義援金に限り、差押えを禁止すること等を内容とする法律を制定してまいりました。一方で、都度の立法措置によるのでは、特に国会の閉会中の迅速な対応が困難であること、また、対象となる災害の範囲が限定的となることなどの懸念も各方面より示されてきたところであります。
 本案は、そのような経緯等を踏まえ、災害関連義援金に係る差押えの禁止等に関する法律を一般法とするもので、自然災害の被災者等の生活を支援し、被災者等を慰藉する等のため自発的に拠出された金銭を原資として、都道府県又は市町村が一定の配分の基準に従って被災者等に交付する金銭を自然災害義援金とし、その拠出の趣旨に鑑み、被災者等が自ら義援金を使用することができるよう、同義援金について、義援金の交付を受ける権利の差押え等の禁止及び義援金として交付を受けた金銭の差押えの禁止をしようとするものであります。
 なお、本案は、令和三年一月一日以降に発生した自然災害に係る義援金について適用することとしておりますが、施行前に確定した差押命令等に関しては、その効力を妨げないこととしております。
 以上が、本法律案の提案の趣旨であります。
 何とぞ、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

#122
○委員長(新妻秀規君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#123
○委員長(新妻秀規君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#124
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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