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2021/06/04 第204回国会 衆議院 第204回国会 衆議院 経済産業委員会 第16号 令和3年6月4日
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2021/06/04 第204回国会 衆議院

第204回国会 衆議院 経済産業委員会 第16号 令和3年6月4日

#1
令和三年六月四日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 富田 茂之君
   理事 鬼木  誠君 理事 佐藤ゆかり君
   理事 関  芳弘君 理事 武藤 容治君
   理事 山際大志郎君 理事 斉木 武志君
   理事 山岡 達丸君 理事 中野 洋昌君
      畦元 将吾君    穴見 陽一君
      石川 昭政君    上野 宏史君
      神山 佐市君    神田  裕君
      工藤 彰三君    小林 鷹之君
      佐々木 紀君    鈴木 淳司君
      武部  新君    辻  清人君
      冨樫 博之君    西村 明宏君
      福田 達夫君    穂坂  泰君
      星野 剛士君    三原 朝彦君
      宗清 皇一君    八木 哲也君
      落合 貴之君    菅  直人君
      日吉 雄太君    松平 浩一君
      宮川  伸君    山崎  誠君
      高木美智代君    笠井  亮君
      美延 映夫君    浅野  哲君
      石崎  徹君
    …………………………………
   経済産業大臣       梶山 弘志君
   外務副大臣        鷲尾英一郎君
   経済産業大臣政務官    宗清 皇一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  冨安泰一郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  岡本  宰君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 曽根 健孝君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 大鶴 哲也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 有馬  裕君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           三浦 章豪君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            広瀬  直君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局長)          飯田 陽一君
   経済産業委員会専門員   宮岡 宏信君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月四日
 辞任         補欠選任
  逢坂 誠二君     日吉 雄太君
同日
 辞任         補欠選任
  日吉 雄太君     逢坂 誠二君
    ―――――――――――――
五月二十八日
 新型コロナ危機打開のため持続化給付金の再給付の実施に関する請願(奥野総一郎君紹介)(第一〇四八号)
 同(清水忠史君紹介)(第一一三三号)
 原発からの撤退に関する請願(本村伸子君紹介)(第一一五六号)
 原発ゼロ、石炭火力発電廃止、再生エネルギー普及等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一一九六号)
 同(笠井亮君紹介)(第一一九七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一一九八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一一九九号)
 同(清水忠史君紹介)(第一二〇〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一二〇一号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一二〇二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二〇三号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一二〇四号)
 同(藤野保史君紹介)(第一二〇五号)
 同(宮本徹君紹介)(第一二〇六号)
 同(本村伸子君紹介)(第一二〇七号)
 同(横光克彦君紹介)(第一二〇八号)
六月一日
 原発ゼロ、石炭火力発電廃止、再生エネルギー普及等に関する請願(生方幸夫君紹介)(第一三八四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)
     ――――◇―――――

#2
○富田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官冨安泰一郎君、内閣官房内閣審議官岡本宰君、外務省大臣官房審議官曽根健孝君、外務省大臣官房参事官大鶴哲也君、外務省大臣官房参事官有馬裕君、経済産業省大臣官房審議官三浦章豪君、経済産業省通商政策局長広瀬直君及び経済産業省貿易経済協力局長飯田陽一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#3
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――

#4
○富田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮川伸君。

#5
○宮川委員 おはようございます。立憲民主党の宮川伸でございます。
 本日は、北朝鮮の輸出入全面禁止措置の延長に関して質問をさせていただきます。
 拉致、核、ミサイル、この問題は、我が国においても、安全保障上、極めて重要な問題だというように認識をしております。
 これを平和的にしっかりと解決をしていくためにこの経済制裁が必要だということであると思いますが、前回、二年前に同じような延長がありましたけれども、そのとき、我が党は賛成をさせていただいております。
 あれから二年がたっておりますけれども、この二年の間でこの経済制裁がどのような効果を示しているのか。これは、漫然と単に延長していく、こういうことにならないようにしなければいけないと思います。それとともに、逆に、経済制裁が強過ぎて、北朝鮮が、私たちがイメージしているような状況とは異なる形で暴発していくようなことがないかどうか、こういったところも注意をしなきゃいけないと思います。
 こういった視点から、今日、御質問させていただければというふうに思っております。
 最初に大臣にちょっとお伺いをしますけれども、安倍政権のときの二〇一七年頃、北朝鮮に対する対応として、対話より圧力、あるいは最大限の圧力をかける、こういったことがニュースでもにぎわったわけでありますけれども、その後、方針が少しずつ変わってきたというように私は認識をしておりますが、現在、菅政権において、北朝鮮に対してどのような方針を取っていらっしゃるんでしょうか。

#6
○梶山国務大臣 北朝鮮との関係につきましては、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指すという日本政府の基本方針に全く変わりはないと承知をしております。
 日本政府の基本的な方針は、対話一辺倒でもなく、圧力一辺倒でもなく、対話と圧力の両方をもって北朝鮮の前向きな反応を引き出すというものであります。これまで一貫してこの方針で臨んできたものと理解をしております。

#7
○宮川委員 対話より圧力というのがかなり上がったわけですが、今の御答弁だと、それとは異なると、対話もしっかりしていくというように聞こえたわけでありますけれども。
 その上で、最近の、近年の北朝鮮の核とミサイルの開発状況がどういうような状況で今推移しているのか、特に二〇一九年、二〇年、二一年の弾道ミサイルの発射と核実験の回数について教えていただけますでしょうか。

#8
○曽根政府参考人 お答えします。
 北朝鮮は、累次の国連安保理決議に従った、全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの放棄をいまだ行っておりません。
 弾道ミサイルの発射につきましては、二〇一九年に十一回、二〇二〇年に四回、二〇二一年には現在までに一回、ミサイルの発射を行ってきているところであります。
 また、核実験につきましては、お尋ねの期間の間については行っていないというふうに承知しております。

#9
○宮川委員 今のお話ですと、弾道ミサイルに関しては数が減ってきているというように思いますが、ちょっと大臣にお伺いしたいんですが、これは一つ、輸出入全面禁止の効果も影響しているというようにお考えでしょうか。措置の有効性について、コメントいただければと思います。

#10
○梶山国務大臣 経済産業省においては、平成十八年に輸入を、平成二十一年に輸出を、それぞれ禁止をいたしました。第三国経由での迂回取引も禁止の対象となっております。輸出入禁止措置を講じる前の平成十七年の北朝鮮からの輸入額は百五十億円、北朝鮮への輸出額は約七十億円でありました。輸出入禁止措置をそれぞれ導入して以降、北朝鮮との間の輸出も輸入も原則として行われておりません。
 また、これまでに、警察当局が四十一件の違法な輸出入等を摘発し、経済産業省として三十四件について輸出又は輸入を禁止する行政処分を行うなど、厳格な執行に取り組んでいるところであります。
 このように、日本独自の対北朝鮮措置や安保理決議に基づく制裁は、日本からの物資の調達や資金獲得の阻止に寄与しており、北朝鮮の厳しい経済状況と併せて考えた場合、一定の効果を及ぼしてきたと認識をしているところであります。

#11
○宮川委員 ちょっと今、少し不明確だったんですが、経済制裁がある程度効いているんじゃないかということは分かりましたが、これが核やミサイルの開発の抑止につながってきているかというところはどのように思われますでしょうか。

#12
○飯田政府参考人 お答えいたします。
 この輸出入禁止措置は両面ございまして、輸出については、今御指摘のございましたような核、ミサイルなどに転用され得る物品の、あるいは技術の輸出を阻止する。それから、その開発には資金が必要でございまして、大臣が答弁いただきましたように、そうした資金調達、日本への輸出を通じて資金を得る、こういった道を狭めているというふうに考えております。

#13
○宮川委員 今、日本の今の経済制裁が核やミサイルの開発抑止に貢献しているのではないかということだというふうに思います。
 その次に、もう一つ、やはり我が国にとって非常に重要なのが拉致の問題だというふうに思います。この二年間で、拉致問題、どのような具体的な取組をされてきたか、お答えいただけますでしょうか。

#14
○梶山国務大臣 拉致問題は菅内閣の最重要課題であります。菅総理自身、金正恩委員長と条件をつけずに直接向き合う決意を示しております。
 拉致被害者の御家族も御高齢となる中、二〇〇二年に五人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の帰国も実現していないことは大変残念に思っております。
 拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、政府一丸となって、経済産業省としても全力を尽くしてまいりたいと考えております。

#15
○宮川委員 この拉致の問題ですけれども、横田滋さんがお亡くなりになって一年がたったということで、その病室に飾っていた横田めぐみさんの写真を川崎駅で展示をされたというようなニュースも流れているんですが、やはり、その家族の方々、多くの国民がこの拉致の問題をしっかり解決をしてほしいというふうに思っていると思いますが、今大臣御答弁いただいたように、是非これが前に進んでいくように取り組んでいただければということをお願いをしたいというふうに思います。
 次の質問に行きたいんですけれども、先ほど、経済制裁の効果が出ているというような御答弁があったわけですが、その一方で、前回、二年前に、瀬取りだとか、あるいはほかの国から密輸のような形でいろいろなものが入っていて、経済制裁の効果が薄いんじゃないかというような議論もあったわけであります。それが今どのような状況になっているのかということがちょっと知りたいんですけれども。
 特に、この瀬取りの実態について、海上で船と船がくっついて、船から船に物資を移して入れていくということでありますが、二〇一九年、二〇二〇年、二一年の確認されている回数についてお答えいただけますでしょうか。

#16
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の瀬取りの確認された回数を含めまして、瀬取りの実態につきまして我が国政府として網羅的にお答えすることは必ずしも可能ではございませんけれども、二〇一八年以降、これまでに、国連安保理決議で禁止されているところの瀬取りの実態が強く疑われる二十四回の行為を公表してきております。
 このうち、お尋ねのありました期間におきまして、我が国政府として公表した二十四回のうち、二〇一九年は十三回、二〇二〇年に一回、今年に入りまして公表事案というのはございません。

#17
○宮川委員 今、日本で確認されたということで、この数が大分減ってきているというようなことを受けておりますが、これは実は、日本以外の、国連の方でも確認をしているものがあると思うんですが、ちょっとその国連の方のこともお答えいただけませんでしょうか。

#18
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 本年三月に公表されました安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネルの報告書におきましては、北朝鮮船籍への瀬取りですとか、第三国船籍によります直接輸送によりまして、北朝鮮への石油精製品の不正輸出が継続していること、二〇二〇年一月から九月までの間の輸送量は最大四百万バレル以上と想定されること、また、上海南方沖での石炭の瀬取りの実施があること、中国籍及びその他第三国籍船の大型船舶利用によります輸送の効率化など、手口が巧妙化してきているというような点が指摘されております。

#19
○宮川委員 今お話あったように、やはり、まだかなり瀬取りのようなものはあるのではないかというように思います。この経済制裁がしっかり効いているのかどうかというところを、しっかり、国際関係、各国連携して進めていただければというように思うんですが、そういう中で、今、この国連の方のものは朝鮮国連軍が中心になって警戒監視活動を行っているというように私は聞いているんですけれども、この朝鮮国連軍が、現在、我が国の基地を使っているのかどうか、どのような国がどのような目的で使っているのか、御説明いただけますでしょうか。

#20
○有馬政府参考人 お答え申し上げます。
 いわゆる朝鮮国連軍は、北朝鮮による武力攻撃を撃退し、地域における国際の平和と安全を回復することを目的として一九五〇年に創設され、その後、一九五三年の朝鮮戦争休戦協定の締結を経て、現在は、朝鮮における平和と安全の保持を目的として活動しております。
 国連軍地位協定の締約国の軍隊は、国連軍として、国連軍地位協定に基づき、我が国国内の七つの在日米軍施設・区域を使用することができることとされております。本年には、瀬取り対処のための警戒監視活動に従事することを目的とした、オーストラリア、ニュージーランド、フランスの国連軍の航空機、艦艇が、国連軍地位協定に基づき、嘉手納飛行場、ホワイトビーチ地区の在日米軍施設・区域を使用しております。

#21
○宮川委員 皆様に資料をお配りして、一番上のものですが、ここにこうまとめてあるということですが、かなりいろいろな幾つかの国が、日本の中にある在日米軍基地を使用しているということだと思います。
 その上で、この活動が、今、瀬取りの警戒監視活動で使うというような御説明でありましたが、これは、実際にこの目的どおりに使われているかどうかというのは、日本政府はどのように確認をしているんでしょうか。

#22
○有馬政府参考人 お答え申し上げます。
 国連軍地位協定の締約国の軍隊が、国連軍として国連軍地位協定に基づき在日米軍の施設・区域を使用する際には、事前に日本政府と調整を行っており、その際に国連軍との間で様々なやり取りを行っております。その中で、朝鮮における平和と安全の保持という活動の目的の範囲内で活動することを確認しております。

#23
○宮川委員 事前の調整ということでありましたが、もう少し具体的に、どのような会議体、あるいはどのようなメンバーで、そういった調整をされているんでしょうか。

#24
○有馬政府参考人 繰り返しでございますけれども、国連軍として活動する国連軍地位協定の締約国の軍隊が、国連軍として在日米軍の施設・区域を使用する際には、事前に日本政府と調整を行っておりますが、外務省が窓口となっております。
 個別具体的なやり取りについては、外交上のやり取りであることから、お答えすることは差し控えさせていただきます。

#25
○宮川委員 ある報道によると、執行調整所というのが、ECCとかというものがあって、ここで、各国軍の艦艇や哨戒機、衛星が集めた情報の共有や活動調整を行っていると。これは、日本も連絡員が入っているというように聞いていますが、事実でしょうか。

#26
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど御説明申し上げましたとおり、定期、不定期に各朝鮮国連軍参加国との間で連絡調整を行っておりまして、その中には、当然、私ども外務省が窓口となる形で、連絡調整を行う人間が入っております。

#27
○宮川委員 ちょっと質問をもう少し前に進めますが、瀬取りの警戒監視活動ということでありますが、今、数が日本の方では減ってきているということでありますが、今後、これは、どのような状況になったら、どのような手続に基づいてこの警戒監視活動は中止になるような形になるんでしょうか。

#28
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 瀬取り対処のための警戒監視活動につきましては、関係国と緊密に連絡調整してきておりまして、その中で、今お尋ねのような活動の期間、終了等も含めて、調整をしてきております。
 具体的には、各国国連軍との間で様々なやり取りを行う中で、朝鮮における平和と安全という活動の目的の範囲内で活動するということが確認されているところでありまして、それ以上の詳細につきましては、各国軍隊の運用の詳細に関わることから、お答えは差し控えさせていただいております。

#29
○宮川委員 いろいろマスコミ報道もあるんですけれども、いろいろな国が日本にある在日米軍基地を使用しているということでありますが、我が国であるのですが、我が国がどのようにそれをコントロールできているのか、あるいはどういう活動をしているのか知っているのかということでありますが、ちょっと今の答弁だとよく分からない感じなわけです。
 例えば、日米地位協定に関して言えば、日米関係でいえば日米合同会議があって、この日米合同会議の中身はなかなか分からないのでいろいろな批判もありますが、少なくとも、この日米合同会議の中でいろいろな話がされて決まっていっているということが分かるわけでありますが、この朝鮮国連軍の場合は、何か外務省が窓口でやっているみたいな今答弁でしたが、こういう合同会議とか、きちっとした場で、日本国として交渉あるいは話はしていないんでしょうか。

#30
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど委員から御指摘のございましたような調整のスキームも含めまして、様々な場で、適宜この参加国との間の連絡調整を行っております。
 窓口は外務省がやっているというふうに申し上げましたけれども、当然、関係省庁を含めまして調整した上で、情報も共有した上で調整に当たっております。

#31
○宮川委員 この地位協定の中にこういう合同会議を開くというような文言があると私は聞いているんですが、しっかり開かれていないように認知をしておりますが、外務省さんはもうちょっとしっかり、我が国の基地を使っているわけですから、しっかりやっていただきたい、対応していただきたいというふうに思います。
 その上で、もちろん各国連携して協力して対応していくというのは重要ですので、そこはそれでやればいいですけれども、何か勝手にいろいろな国が日本を使っているというような状況ではなくて、しっかり日本がイニシアチブを取ってやっていけるように、外交努力、交渉をしっかりしていただきたいというふうに、外務省にはお願いをしたいというふうに思います。
 その上で、次の質問ですけれども、先ほど、日本の経済制裁がかなり今効いているということですが、その一方で瀬取り等のことも起こっていると。
 では、実際に、北朝鮮の国内で、今どういうような経済状況なのかということが気になるわけでありますが、ちょっとこれは大臣に質問通告していたんですが、大臣、お答えできますでしょうか。お願いします。

#32
○広瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国として、北朝鮮をめぐる動向につきましては、重大な関心を持って平素から分析に努めているところでございますけれども、その具体的な内容につきましては、事柄の性質上、お答えすることは差し控えるべきだと考えております。

#33
○宮川委員 やはり経済制裁をかけているわけでありますから、ちょっと今の答弁では、もう少し説明をいただきたいなというふうに私は思います。ちゃんと効いている、向こうが、国内がどういうふうになっているのかということを、それはもちろん出せない部分もあるかもしれませんが、ちょっと今の答弁は余りにも少ないんじゃないかなと思います。
 そういう中で、ちょっとこれはインターネットの最近の記事なのでどのぐらい正しいかどうか分かりませんが、記事として、物資不足と経済活動の沈滞で生活悪化はひどい状況だ、中国から薬品輸入が止まって治療できずに亡くなる人も各地で続出、現金収入を失った脆弱層の中には餓死する人も出ているというような話も出ています。
 これは二枚目に資料をつけたんですが、コロナの影響で北朝鮮の方が中国との国境を閉じたということで、中国からの輸入がほぼほぼゼロに近いような状況が続いていて、かなり国内も厳しい状況が続いているんじゃないかなというふうに認識しているんですが、もう少しちょっと、説明できる部分をお願いできますでしょうか。

#34
○広瀬政府参考人 事柄の性質上、ちょっとお答えすることは差し控えたいと思いますが、いろいろな報道が出ておりますけれども、北朝鮮の経済状況につきましては、ちなみに、今年の一月に行われた党大会では、金正恩委員長自身が、制裁、自然災害、世界的な保健危機によって、二〇一六年から二〇二〇年までの経済発展五か年計画で掲げた経済目標、これがほとんど全ての部門で未達成となったというふうに述べております。
 引き続き状況を注視してまいりたいと思います。

#35
○宮川委員 余りにもひどい、人道的な問題が出た場合に、我が国が人道支援としてやるのかどうするのか、そういったことも、経済制裁が物すごく厳しい場合は検討する必要があるのではないかと思います。
 最後に、拉致、核、ミサイル、この問題がしっかり平和的に前に進んで解決していくように、大臣にも全力を尽くしていただくようにお願いをしまして、今日、私からの質問を終わりにいたします。
 ありがとうございました。

#36
○富田委員長 次に、笠井亮君。

#37
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。
 本件は、二〇〇六年七月の北朝鮮による弾道ミサイル発射及び同年十月の核実験を契機に実施されてきた我が国独自の北朝鮮への制裁措置の延長につき、国会承認を求めるものであります。
 前回、二〇一九年四月の本措置延長後も、北朝鮮は、今年三月まで十九回、三十五発もの弾道ミサイル等を発射しております。これは国連安保理決議に違反するものであります。北朝鮮は、核戦争抑止力を更に強化し、最強の軍事力を育てると公言しており、弾道ミサイル発射は、核兵器開発と結びついた軍事行動であります。
 本措置は、北朝鮮を六か国協議など対話の道に復帰させ、平和的、外交的解決を図る手段として引き続き必要であり、我が党は賛成いたします。
 そこで、まず外務省に伺います。米新政権の対北朝鮮政策に関連してであります。
 今年五月二十一日にバイデン米大統領と文在寅韓国大統領が発表した共同声明は、二〇一八年に南北首脳会談で署名した板門店宣言やシンガポールでの米朝共同声明など、これまでに南北間や米朝間で結ばれた合意を基礎とした外交と対話こそが、朝鮮半島の完全な非核化の実現と平和の確立のために不可欠だと再確認したと強調しております。
 そこで、鷲尾副大臣、日米韓で緊密に連携するという日本政府も、当然同じ立場ということでよろしいんでしょうか。

#38
○鷲尾副大臣 まず、米韓首脳会談の共同声明、そこにおける板門店宣言でありますとかシンガポール米朝共同声明でありますけれども、これは第三国間のやり取りでありますので、これについてコメントする立場ではありませんけれども、委員も御指摘のとおり、北朝鮮への対応につきましては、これまでも日米、日米韓で緊密に連携をしてきております。
 例えば、先月の日米韓外相会合につきましては、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認いたしまして、北朝鮮に対して国連安保理決議の下での義務に従うことを求めることで一致をしているところです。
 政府としては、北朝鮮が過去に約束したことを踏まえまして、完全な非核化に向けて具体的な行動を取るように求めていくことが重要であると認識しておりまして、引き続き、日米、日米韓で緊密に連携をしてまいりたいと存じます。

#39
○笠井委員 二〇一八年六月十二日のシンガポールでの米朝首脳会談共同声明で、長年にわたり厳しく敵対してきた米国と北朝鮮が、初の首脳会談で、朝鮮半島の非核化と平和体制構築を進め、両国関係を敵対から友好へと転換させるために努力することで合意したことは重要だと考えます。
 二〇一八年四月二十七日の文字どおり歴史的な南北首脳会談で、板門店宣言には朝鮮戦争の終結や完全な非核化などが盛り込まれて、これは北東アジアの平和体制の構築に向けた前進であると考えております。
 そこで、鷲尾副大臣に伺いますが、外務省はこの二つの合意の重要性についてはどのように見ているでしょうか。

#40
○鷲尾副大臣 先ほども申し上げましたが、シンガポール共同声明及び板門店宣言につきまして、我が国としては、当事者ではないことから、その詳細につきましてはお答えする立場にありませんけれども、委員も御指摘されましたけれども、これらの声明におきまして、金正恩国務委員長自らが完全な非核化を文書の形で約束したという意義は大きいと考えております。

#41
○笠井委員 梶山大臣に伺いますが、バイデン大統領は質疑応答の中で、米韓の首脳会談ですね、私たちの目標は朝鮮半島の完全な非核化だ、過去の政策の効果性を検討し、これを土台としてアプローチするというふうに発言をしております。
 これら板門店宣言、シンガポールでの米朝共同声明など、南北間や米朝間で結ばれた合意を基礎とした外交と対話、これを土台とする、外交と対話を土台とするということが今こそ求められているんじゃないかと思うんですけれども、菅内閣の閣僚としてどのようにお考えでしょうか。

#42
○梶山国務大臣 先ほど鷲尾外務副大臣からも答弁がありましたように、第三国間のやり取りについてコメントする立場にはありませんけれども、北朝鮮への対応については、これまでも日米、そして日米韓で緊密に連携をしてきております。
 北朝鮮が過去に約束したことを踏まえ、完全な非核化に向けて具体的な行動を取るよう求めていくことが重要であり、引き続き、日米、日米韓で緊密に連携していくというのが政府の方針ということであります。

#43
○笠井委員 前回、我が国の独自措置を延長した二〇一九年四月以降の対北朝鮮制裁の効果について、先ほども議論がありましたが、改めて大臣に伺います。
 国際社会では、国連制裁が強力な影響を与えていることが改めて確認されたとする一方で、北朝鮮が海上で積荷を移し替える、いわゆる瀬取りで石炭、石油精製品の密輸を続けてきたとされております。この下で、日本による独自制裁の効果についてはどのように見ているんでしょうか。

#44
○梶山国務大臣 経済産業省においては、平成十八年に輸入を、平成二十一年に輸出を、それぞれ禁止しており、第三国経由での迂回取引も禁止の対象としております。輸出入禁止措置を講じる前の平成十七年の北朝鮮からの輸入額は約百五十億円、北朝鮮への輸出額は約七十億円でありました。輸出入禁止措置をそれぞれ導入して以降、北朝鮮との間の輸出も輸入も原則として行われておりません。
 また、これまでに、警察当局が四十一件の違法な輸出入等を摘発し、経済産業省として三十四件について輸出又は輸入を禁止する行政処分を行うなど、厳格な執行に取り組んでいるところであります。
 このように、日本独自の対北朝鮮措置や安保理決議に基づく制裁は、日本からの物資の調達や資金獲得の阻止に寄与をしていると考えております。北朝鮮の厳しい経済状況と併せて考えた場合、一定の効果を及ぼしてきたと認識をしているところであります。

#45
○笠井委員 我が国は厳格な執行を実施してきたということでありますが、では、国連による制裁措置が実施されている下で、対北朝鮮の貿易、いわゆる輸出入のシェアが最も高い国というのはどこでしょうか。

#46
○梶山国務大臣 ジェトロが発表しているビジネス短信、二〇二〇年八月の記録でありますけれども、これによりますと、対北朝鮮輸出入のシェアが最も高い国は中国となっております。
 具体的には、北朝鮮の貿易相手国の中で、中国の輸出入総額のシェアは九五・四%となっております。

#47
○笠井委員 国連安保理北朝鮮制裁委員会議長のホイスゲン・ドイツ国連大使は、昨年十一月十七日、安保理制裁決議で規制している北朝鮮の輸入監視を中国とロシアが妨害していると批判しております。
 今年三月三十日の国連安保理は、北朝鮮による弾道ミサイル発射をめぐって非公開で対応を協議しておりますけれども、外交筋によりますと、大半の国がミサイル発射を非難しましたが、常任理事国である中国とロシアが制裁緩和を求めて、一致した対応が取れなかったということであります。
 我が国の制裁措置を延長しようというときに、梶山大臣に伺いますが、関係国のこのような態度についてはどのように見ているでしょうか。

#48
○梶山国務大臣 我が国は安保理のメンバーではありません。したがって、安保理北朝鮮制裁委員会のメンバーでもないため、安保理及び同制裁委員会における議論についてお答えする立場にないというのが現状であります。
 その上で申し上げれば、我が国は、安保理北朝鮮制裁委員会の作業に積極的に協力するとともに、中国、ロシアを含む関係国に対して様々なレベルで安保理決議の完全な履行を働きかけるなど、安保理決議の実効性の向上に取り組んできているところであります。
 我が国としては、引き続き、日米、日米韓で緊密に連携をし、中国、ロシアを始めとする国際社会と協力しながら、関連安保理決議の実効性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

#49
○笠井委員 四月五日の茂木・王毅電話会談では、非核化に向けた連携を確認するとともに、安保理決議の完全履行の重要性で一致しております。一方で、五月二十七日の中国の王毅外相と北朝鮮の李竜男北京駐在大使との会談で、引き続き北朝鮮にできる限りの援助を提供したいと約束を発表していると。
 しかし、非核化に向けて今求められているのは、大臣も言われましたけれども、国連安保理決議の完全履行であります。国際社会は、日本を含む東アジアや世界の平和と安全への脅威となる核開発と関連活動の中止、放棄を求めて、やはり結束して北朝鮮に働きかけを強めるべきだ、このことは強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、累次の国連安保理決議は、北朝鮮に対する制裁措置の完全履行とともに、六か国協議について、北朝鮮が無条件で協議に復帰することを拒否してきたことを遺憾とし、直ちに無条件で六か国協議に復帰すること、その再開ということを累次にわたって呼びかけてきております。
 日本政府として、日米韓で緊密に連携して、中国、ロシアを含む国際社会とも協力して北朝鮮の非核化を目指していきたいというのであれば、この六か国協議の枠組みですね、枠組みをどう活用して北朝鮮に働きかけていくか、これは大事なことではないかと思うんですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

#50
○鷲尾副大臣 まず、米国は、バイデン政権発足直後から対北朝鮮政策のレビューを行っておりまして、その結果として、北朝鮮との対話を通じて完全な非核化を目指す方針を明らかにしているところであります。
 六者会合の再開の可能性を含めまして、今後の対北朝鮮政策に関する国際的な取組の進め方について検討するに当たっては、まずは、米国との連携の下、北朝鮮から具体的な行動を引き出していけるかどうかを見極める必要があると思っておりまして、いずれにせよ、日米、日米韓三か国で緊密に連携しながら、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取組を進める上で何が最も効果的かという観点から、今後の対応を検討していきたいと存じます。

#51
○笠井委員 六か国協議をめぐっては、北朝鮮が二〇〇九年四月に協議からの離脱を表明して以降、今すぐ再開できる状況にはないというのは確かだと思うんです。
 しかし、そうした状況にあるからこそ日本政府の立場が問われているんじゃないかと思うんですが、大臣、この点で、今、鷲尾副大臣から答弁ありましたけれども、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

#52
○梶山国務大臣 外務省と連携をしながらしっかりと進めてまいりたいと思っておりますし、そういった決議が完全に履行されるような形というのは、やはりどの国においても、どの部署においてもしっかりと協力をしていくということだと思っております。

#53
○笠井委員 これは、対話ということで、バイデン政権もそういう形で今レビューをしている、見直しをしているというので、対北朝鮮政策の話もありました。
 そして、日米韓で連携ということで、先ほど来、日本政府としての立場も言われたわけですが、実際に、じゃ、どうやってこれを前に進めるかということになれば、六か国協議ということで枠組みができてきた、それに対して北朝鮮は離脱しているという状況の中で、三、四の国でスタートしても、やはり六か国が最良の枠組みということになるんじゃないかと。最後はやはりそこに行き着くべきだと思うんですね。それは国連安保理決議で求めていることですし、一番安定して事が進むのがやはり六か国協議になると。相手がいて、そこに関係国がいる、日米韓があって、中国、ロシアがいるという形だということで、やはりこれが最良の枠組みだと思うんです。
 ただ、起こっている動きからすると、南北があって、米朝があって、この三つの国でまずスタートして、四つぐらいになっていったということでやってきたこともある経過がありますし、そういうことでスタートすることもあるでしょうが、それがまた今の段階でどうするのか。しかし、やはり六か国で保障していくようにしないと、やはり安定的にこれは進まないということになると思うんですけれども、この点では、ちょっと改めて、どうでしょうか。

#54
○鷲尾副大臣 六か国協議について国連安保理決議が言及しているのは、当然、これまで委員も御指摘のとおりなのではありますけれども、ただ、やはり、これは北朝鮮に具体的に行動を求めていかなければいけませんので、具体的に行動をし、それがどういう結果をもたらすかということ、それに対して何が効果的かというところを検討しないことには、じゃ、すぐに六か国協議がいいんだという形にもならないと思いますので。
 まず、結果としてしっかりと北朝鮮の行動をもたらすものは何なのかというところで、今はしっかりと、米朝も対話をするという話もしております、対話を通じてやるんだということを原則としておりますので、米国との連携の下で、日米それから日米韓というのをベースに、私どもも何が効果的かということを検討してまいりたいと思っております。

#55
○笠井委員 まあ、六か国協議の枠組みということについては大事だということも先ほど来あったわけで、そういう点では、北朝鮮を六か国協議などの対話の道に復帰をさせて、平和的、外交的解決を図るために日本政府としてイニシアチブの発揮が求められているということだと思います。
 このことを強く申し上げて、質問を終わります。

#56
○富田委員長 次に、美延映夫君。

#57
○美延委員 日本維新の会の美延映夫でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の制裁延長措置について、政府は、諸般の事情を総合的に勘案したものとしておりますが、今回の具体的な措置内容を見ておりますと、二年前の措置をそのまま継続しているにとどまっているものとお見受けをいたします。
 この二年間の北朝鮮をめぐる動向の変化について、政府はどのように認識し、措置の内容の見直しをなぜ行わなかったのか、今後どうしていくのか、まず大臣に伺います。

#58
○梶山国務大臣 国連安保理決議では、北朝鮮に対して、全ての大量破壊兵器、弾道ミサイルの廃棄を求めているにもかかわらず、北朝鮮はこの二年間もこれに応じない上に、短距離弾道ミサイル等の発射を繰り返してきております。
 また、菅政権の最重要課題であります拉致問題については、北朝鮮に対して一日も早い全ての拉致被害者の帰国を強く求めてきておりますけれども、この二年を経てもなお解決に至っていないということであります。
 こうした北朝鮮をめぐる諸般の情勢を総合的に勘案し、政府として、輸出入については、最大限の措置である輸出入全面禁止措置を緩めることなく、二年間延長することとしたものであります。引き続き、対北朝鮮措置を厳格に実施をしてまいりたいと思っております。

#59
○美延委員 そこはもうしっかり、大臣、よろしくお願いいたします。
 これまで、この委員会でも各委員から、本承認案件による制裁措置の実効性についても指摘がなされて、政府からの答弁においても、国際社会のみならず個別の国に対しても今後とも働きかけを強めて、国連安保理決議の着実かつ全面的な履行を求めていきたいとの答弁がされております。
 国連安保理決議の履行という点から見ると、日本貿易振興機構の発表によれば、コロナ禍前の北朝鮮の二〇一九年対外貿易額は、前年比の一四・一%増の三十二億四千五百万ドルと推計され、先ほど梶山大臣からの答弁もありましたが、最大の相手国である中国のシェアは九五・四%に達しているということになっております。
 また、北朝鮮は、コロナ禍で国境や港を封鎖していましたが、今年三月に入って海上の交易を再開し、その中には、国連安保理決議で輸出が禁じられた鉄鉱石を積んだ船もあるという報道があります。やはり国連安保理決議の実効性確保のためには、中国、ロシアといった、北朝鮮との貿易額の大きな国の協力が不可欠であると思います。
 そこで、北朝鮮による国連安保理決議の履行の確保に向けて、政府として、アメリカや韓国のみならず、最大の貿易相手国であります中国を含めた関係国とどのような協力関係を構築し、実効性のあるような働きかけを北朝鮮に対して行っていく必要があると認識されているのか、伺わせていただきます。

#60
○大鶴政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国は、北朝鮮に対しまして、国連安保理決議の下での義務に従うことを求めてきておりますが、これに加えまして、国連安保理北朝鮮制裁委員会ですとか、同委員会の専門家パネルの作業に積極的に協力するとともに、関係国に対し、様々なレベルでの決議の完全な履行を働きかけて、安保理決議の実効性の向上に取り組んでまいっております。
 まさに今委員から御指摘ございましたとおり、北朝鮮と緊密な経済関係にあります中国によります安保理制裁の履行は重要であるというふうに考えておりまして、四月に行われました日中外相電話会談を含めまして、関連安保理決議の完全な履行の重要性を中国との間で確認してきております。
 また、引き続き、日米、日米韓も含めまして、また、中国、ロシアを始めとする国際社会とも協力しながら、関連安保理決議の実効性の向上に取り組んでまいります。

#61
○美延委員 そこはもうしっかり、本当に実効性を上げていただきたいと思います。
 次に、北朝鮮による拉致問題についてお伺いをいたします。
 前回の輸出入禁止措置の延長の閣議決定からこの二年間で、本当に残念なことでありますが、有本恵子さんのお母様、横田めぐみさんのお父様がお亡くなりになりました。その他の拉致被害者の家族の皆さんも御高齢でいらっしゃいます。拉致問題の解決には一刻の猶予も許されません。
 菅内閣においては、政権発足以来、拉致問題を政権の最重要課題にあると位置づけ、今国会の施政方針演説においても、先ほど梶山大臣の答弁もございましたが、金正恩委員長と条件をつけずに直接向き合う決意に変わりはなく、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指すということになっております。
 しかし、平成二十八年二月に北朝鮮が日朝合意に基づく日本人拉致被害者等を含む全ての日本人に関する包括的な調査の全面中止及び特別調査委員会の解体を発表して以降、拉致問題の解決に向けた動きは事実上ストップしてしまっているように見えます。
 そこで、まず、拉致問題の現状及び解決に向けた道筋について、政府の見解を伺います。

#62
○岡本政府参考人 お答えいたします。
 二〇〇二年に五人の拉致被害者が帰国して以来、一人の拉致被害者の帰国も実現しないまま、ただいま委員がおっしゃいましたように、この二年間に、有本嘉代子さんと、そして、明日六月五日は横田滋さんの御命日ですけれども、このお二人が御逝去されました。お二人の御存命中に恵子さん、めぐみさんとの再会を実現できなかったこと、政府として本当に申し訳なく思っております。
 拉致問題は、菅内閣の最重要課題です。菅総理自身、累次の機会において、条件をつけずに金正恩委員長と直接向き合う決意を述べているところであります。
 引き続き、菅総理、加藤官房長官兼拉致問題担当大臣の下、関係省庁と連携して、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組んでまいります。

#63
○美延委員 もちろん、一日でも早く全員の帰国というのは、これはもう是非お願いしたいと思います。
 そこで、拉致問題の解決のためには、米国を始めとした国際社会の協力が不可欠であると思います。本年四月に行われた日米首脳会談では、菅総理から拉致問題の即時の解決に向けた引き続きの理解と協力を求められ、バイデン大統領から拉致問題の即時解決を求める米国のコミットメントが改めて示されたと伺っておりますが、この会談の内容を含め、バイデン政権の拉致問題に対する姿勢をどのように捉えているか、政府の認識を伺います。

#64
○曽根政府参考人 お答えいたします。
 バイデン政権との間でも、拉致問題を始めとする対北朝鮮政策について極めて緊密に連携してきているところでございます。
 委員御指摘のとおり、四月に行われた首脳会談におきましては、菅総理から拉致問題の即時解決に向けて引き続き理解と協力を求めたのに対し、バイデン大統領から拉致問題の即時解決への米国のコミットメントが改めて示されたところでございます。また、その後、五月の日米外相会談、G7外相会合の折に行われた日米の外相会談におきましても、茂木大臣から拉致問題の即時解決に向けて引き続き理解と協力を求め、ブリンケン国務長官からも支持をいただいているところでございます。
 そういう観点で、アメリカ政府としても、この問題、拉致問題についてしっかり取り組んでいくということが確認されているというふうに考えております。
 拉致問題は、菅内閣の最重要課題であります。引き続き、米国を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。

#65
○美延委員 この拉致問題は与党も野党もないと思いますので、一日も早い皆さんの帰国を実現させていかなければならないと思います。
 ありがとうございました。終わります。

#66
○富田委員長 次に、浅野哲君。

#67
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。
 本日は、北朝鮮に対する輸出入禁止措置について法案審議でございます。冒頭、まずこの法案について質問させていただきたいと思いますが、これまでほかの委員の皆様がるる御質疑されておりましたので、私からはシンプルに一問、伺わせていただきたいと思います。
 この輸出入禁止措置についてなんですが、そもそもスタートしたのは平成十八年以降となっております。初めは半年ごとに延長措置を確認し、延長してきた。そして、平成二十一年からはこの延長の間隔が少し長くなり、一年ごとの延長措置となりました。さらに、平成二十五年からは現在のような二年ごとの延長措置というふうになってきております。
 ただ、その間も、北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射実験が毎年のように行われております。我が国に対する安全保障上の問題というものは、現状、改善の傾向が見られていない状況にございます。
 こういった期間がずっと続いている中で、この措置の内容については、これまでの質疑でもありましたように、特段の変更や見直しがされてはきておりませんし、二年前、この委員会でその確認をした際も、これまでと同様の措置を継続するという内容でありました。今回も同様であります。
 こういったことを考えると、この二年ごとの延長措置というものについて、果たして妥当なのかというところについて確認をしたいと思います。措置事由が変更あるいは解消した時点で見直せば、見直すことも現状可能となっておりまして、二年ごとにわざわざ延長措置を行う必要性が本当にあるのか、この点について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

#68
○梶山国務大臣 北朝鮮に対する制裁措置につきましては、措置を講じている間に、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた前向きで具体的な行動を取るよう強く求めるといった観点から、その内容、期間を含めて政府全体で総合的に検討した上で、二年間という期間を定めた措置として実施をしているものであります。
 今後も、政府全体として、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するために何が効果的かという観点から、措置の期間も含めて、不断に検討していかなければならないと考えております。

#69
○浅野委員 ありがとうございます。
 これまでも何回か間隔の見直しというのが行われてまいりました。やはり、ここは状況に合わせて臨機応変に、機動的に対応できる形が望ましいとは思うんですけれども、状況が何も変わらない中で、じゃ、この国会で何を議論するのかというところも含めて、是非政府内で御検討いただきたいと思います。また、この経産委員会以外でも、外交、安全保障問題を議論する委員会もございますので、幅広い視野でこの問題は議論していかなければいけないと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。
 続いての質問はちょっとテーマを変えますが、今回、今国会でデジタル関連法案が成立したことを受けて、今後、地方の自治体の情報システムの改修作業が行われていくことになります。ちょっと、産業現場からいろいろな声が私のところに届いておりますので、その確認も含めてさせていただきたいと思いますが、まず、自治体の情報システム仕様の統一化、これを踏まえた改修作業の全体的なスケジュール感、どういった内容になっているのか、まず政府にお伺いしたいと思います。

#70
○冨安政府参考人 御答弁いたします。
 行政サービスの提供の多くを担っていただいている地方自治体の情報システムにつきまして、統一、標準化を進めることで、個別に開発することによる人的あるいは財政的な負担の軽減、あるいは迅速な行政サービスの提供等を図ることといたしております。
 具体的には、住民記録や地方税等の地方自治体の十七の基幹業務につきまして、各地方自治体が利用しているシステムから、令和七年度末までにガバメントクラウド上で提供される標準準拠システムに移行することを目指しております。
 また、標準仕様書の作成につきましては、現在、各制度所管府省において進めていただいておりますけれども、これにつきましては、令和四年夏までに十七の基幹業務に係る標準仕様書を作成することといたしております。
 こうした順次作成される標準仕様書に基づきまして、事業者が標準準拠システムを構築する期間を約一年と見込んでおりまして、令和五年度から令和七年度までを標準準拠システムへの本格的移行期間としているところでございます。

#71
○浅野委員 ありがとうございます。
 令和四年の夏までに標準仕様を決めて、令和七年度までに導入をするという全体的なスケジュール感なんですけれども、今、全国の自治体の情報システムで、今回、クラウドの導入というのを進めていくわけですけれども、私の方で少し調べさせていただきましたら、自治体のクラウド導入状況にはかなり今ばらつきがあるということなんです。
 例えば、人口二十万人以上の比較的大きな自治体では三分の二がまだ導入していない、五万人以上二十万人未満のやや中規模の自治体では二分の一が導入していない、そして、五万人未満の比較的小規模な自治体では三分の一が導入していないという状況で、一言で言ってしまうと、規模が大きい自治体ほど導入が進んでいないという現状があることが分かりました。
 これから標準仕様が決まって、令和七年度までに導入をしようといったときに、この大きな自治体ほど導入がされていない現状を考えると、最終盤で一気に作業が集中して、産業現場に過剰な負担がかかるのではないか、そんな懸念が持たれております。こういった産業界の懸念に対して、現状、どのように認識されているか、そのことを把握しているかどうかも含めて御答弁いただきたいと思います。

#72
○梶山国務大臣 官公庁や自治体等の情報システム改修について、短期間に多くの改修作業が集中した場合には、IT業界における負荷が高まる可能性があると認識をしております。産業界からも、今後の改修作業の過密化についての懸念の声があることを承知をしております。
 こうした状況を踏まえて、システム改修に当たっては、システムの仕様やスケジュールについての詳細な情報を早い段階から周知しつつ、移行期間の中で作業が集中しないようにすることが重要であります。
 このため、経済産業省としては、関係業界と意見交換を進めながら、改修に係る仕様やスケジュール等について業界に速やかな周知を行うとともに、関係府省庁等にも業界の声を伝えて、システム改修作業が円滑に進むように対応をしてまいりたいと考えております。

#73
○浅野委員 ありがとうございます。
 平成から令和に元号が変わるときも、私、この委員会で同様な質疑をさせていただいたんですが、当時は、やはり経済産業省も迅速に動いていただいて、産業界からのヒアリングや、あるいは、切り替わる瞬間に全部変えなさいという話ではなくて、一定の移行期間を設けていただくなど、いろいろ御配慮をいただいたというふうに聞いております。
 今回は更に規模が大きな話になりますので、中長期的な取組にもなりますけれども、是非とも、産業現場に混乱を来さないように、また作業する方々の過剰な負担が生じないように、是非御配慮をいただきたいということを申し上げさせていただきます。
 時間も、残り、もうほとんどありませんので、今日の質疑は以上で終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

#74
○富田委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――

#75
○富田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件について採決いたします。
 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

#76
○富田委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#77
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――

#78
○富田委員長 次回は、来る十一日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前九時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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