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2021/06/14 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第3号 令和3年6月14日
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2021/06/14 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第3号 令和3年6月14日

#1
令和三年六月十四日(月曜日)
   午後三時五十八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     二之湯 智君
     滝沢  求君     柘植 芳文君
     馬場 成志君     三浦  靖君
     宮本 周司君     中西 祐介君
     打越さく良君     青木  愛君
     安江 伸夫君     里見 隆治君
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     藤末 健三君     馬場 成志君
     里見 隆治君     安江 伸夫君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     宮崎 雅夫君
     吉川 沙織君     岸 真紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松村 祥史君
    理 事
                岩本 剛人君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                西田 昌司君
                小西 洋之君
                谷合 正明君
                石井  章君
    委 員
                石井 正弘君
                柘植 芳文君
                徳茂 雅之君
                中西 健治君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                舞立 昇治君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                森屋  宏君
                山下 雄平君
                山谷えり子君
                青木  愛君
                岸 真紀子君
                真山 勇一君
                牧山ひろえ君
                森屋  隆君
                石川 博崇君
                西田 実仁君
                安江 伸夫君
                片山 大介君
                柴田  巧君
                足立 信也君
                浜野 喜史君
                井上 哲士君
                山下 芳生君
   衆議院議員
       発議者      逢沢 一郎君
       発議者      岩屋  毅君
       発議者      佐藤 茂樹君
       発議者      浦野 靖人君
   国務大臣
       総務大臣     武田 良太君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
       常任委員会専門
       員        青木勢津子君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局選挙部長    森  源二君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特
 例に関する法律案(衆議院提出)
    ─────────────

#2
○委員長(松村祥史君) ただいまから政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一日までに、足立敏之君、滝沢求君、宮本周司君、打越さく良君及び藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として二之湯智君、三浦靖君、柘植芳文君、中西祐介君及び青木愛君が選任されました。
 また、本日、吉川沙織君が委員を辞任され、その補欠として岸真紀子君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(松村祥史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────

#5
○委員長(松村祥史君) 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案を議題といたします。
 まず、発議者衆議院議員逢沢一郎君から趣旨説明を聴取いたします。衆議院議員逢沢一郎君。

#6
○衆議院議員(逢沢一郎君) ただいま議題となりました特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 まず、本法律案の趣旨について御説明を申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の患者等で宿泊療養や自宅療養をしておられる方々は、外出自粛要請等を受けており、投票所において投票することができないという問題が生じております。そして、そのような方々の数は、現在、約五万人にも上るということを伺っております。
 本法律案は、このような状況を踏まえ、選挙権が議会制民主主義の根幹を成すものであることに鑑み、選挙の公正を確保しつつ、外出自粛要請等を受けて投票所に足を運ぶことができない方々について、特例的な郵便等投票制度を創設することにより、その投票機会を確保しようとするものであります。
 次に、本法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、定義でございます。新型コロナウイルス感染症の患者又は入国後の待機者であって、外出自粛要請や隔離、停留の措置を受けたものを特定患者等とし、特例郵便等投票の対象者とすることといたしております。
 第二に、特例郵便等投票でございます。特定患者等の投票については、郵便等により送付する方法により行わせることができることとしております。特例郵便等投票をしようとする者は、外出自粛要請等の期間が選挙期間に掛かると見込まれるときは、原則として、外出自粛要請等に係る書面を提示して、投票用紙等を請求することとしております。
 第三に、特定患者等である選挙人は、特例郵便等投票を行うに当たっては、新型コロナウイルス感染症の感染の拡大防止に努めなければならないこととしております。
 第四に、特例郵便等投票について、選挙の公正を確保する観点から、投票干渉罪など、所要の罰則が適用されるよう整理をいたしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して五日を経過した日から施行し、それ以降に公示され又は告示される選挙から適用することとしております。
 以上が本法律案の趣旨及び内容でございます。
 何とぞ速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。

#7
○委員長(松村祥史君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#8
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之でございます。質疑の機会に御礼を申し上げます。
 まず、各会派、各党の政治的な立場を離れ、今、逢沢発議者の方から趣旨説明をいただきましたけれども、逢沢発議者、また岩屋発議者、佐藤発議者、また浦野発議者、先生方の、コロナ禍で自宅療養などを余儀なくされている国民のこの投票権、人権の中でも一番大切なものであり、参政権でございますので、もう民主制の核心そのものでございますけれども、その投票権を確保するためのこうした取組に党派の立場を超えて敬意を表させていただきたいというふうに思います。
 と申しますのは、配付資料で配らさせていただいておりますけれども、実は我が立憲民主党も同じような法案を検討させていただいておりました。少しお話をさせていただきたいと思うんですが、総務委員会の、このコロナ禍のおけるこの自宅療養あるいは宿泊施設の療養によって投票権を行使できない国民の皆さんがいるという問題については、もう今第四波でございますので、この各緊急事態宣言、昨年以来、各党各会派において問題意識を、また国民においても持たれていたものだというふうにも承知しております。
 国会の会議録を調査室に調べてもらったんですが、実は、三月十六日の参議院の総務委員会で、筆頭理事である那谷屋先生でございます、我が会派の、この那谷屋先生が初めて国会で、この問題、何らかの郵便投票の仕組みを用いた法的措置を講ずるのではないかという質問を初めてなさっておりました。
 実は私、那谷屋先生から指示を受けまして、立憲の政治部会の役員をしているんですが、この法案、何か仕組みを講じることができないのか検討せいということでございまして、当然、我が政治改革部会の公式なミッションにもいたしまして検討を進めておりまして、実は、五月の十七日にはもう法案の形で部会で法案登録を政調の方にはして、法案提出の準備も進めておりました。それに当たっては総務省や厚労省の皆さんとも議論させていただいて、今回御提案いただいている法案の基本的な仕組みですね、自宅療養やあるいは宿泊療養の、国民は保健所からそうした求めを受けるんですが、その求めという保健所の公式な文書、それを選挙管理委員会に提出することによって、しっかりとした本人確認、例外制度である郵便投票における、ほかの制度と、ほかの郵便投票と並ぶようなしっかりとした本人確認はできるであろうという基本的な仕組みもそのときから講じをさせていただいていたところでございます。
 西田理事には是非参法でというようなことも実は内々御相談をさせていただいていたんですが、その後、発議者の先生方の着実な取組によりまして各党協議会が開かれて、実は私も各党協議会出席をさせていただきまして、五月二十七日、取りまとめにもそれなりの貢献をさせていただいたのではないかと思うところなんでございますけれども、まあ政治の世界はいろんなことが起きるということで、故あって我が会派は反対をさせていただくところでございますが。
 しかし、冒頭申し上げました、国民にとって投票権を確保しなければいけない、これは各党各派を超えた我々の使命でございますので、今日はそうした運用に何か少しでも資することがこの質疑の中で出せればと、引き出せればということで、そうした思いで質問をさせていただきます。
 初め、総務省の政府参考人から質問させていただきますが、この法案については公布から五日後の施行ということになっているわけでございますけど、これが、いわゆる各地域の選挙管理委員会の周知期間ですとか、あるいは選管やあるいは保健所のこの準備ですね、特に選管の準備などに十分な時間なのかというような問題意識もあったわけでございますけれども。
 私もかつて総務省で働いていたことがあるんですが、普通、役所としては、国会で法案の動きが、法案の成立する動きが見えて、特に与党の政党が法案の立法に向けて公的な強い意思を示すとか、そういう段階で、霞が関としては関係の自治体に、こういう法案が国会に出て成立される公算というのが非常に高いと、場合によっては、かくかくしかじかの理由で施行期間が非常に短くなる可能性、施行までのですね、なる必要があるので、しっかりした準備を今のうちから総務省と意見交換しながらやっていきましょうというふうなことを普通やると思うんですが、この本法案に当たってもそういう適切な取組をなさっているのかどうか、そのことの確認をお願いします。

#9
○政府参考人(森源二君) お答え申し上げます。
 特例郵便等投票法案につきましては、御指摘のとおり、成立後の実務は地方公共団体が担うことから、その動向につきまして総務省から地方公共団体に対して報道ベースでございますが情報提供を行いましたほか、議員提出法案が国会に提出された際には当該法律案等についても直ちに情報提供を行うなど、逐次連絡をしてきたところでございます。
 また、直近に選挙の執行が予定されている東京都選管や兵庫県選管などには個別に連絡を行いまして、法案が成立すれば直ちに対応できるよう保健福祉部局等と必要な調整等を進める必要があることについて説明するとともに、運用上の留意点について伺っているところでございます。
 これらの情報提供を受けまして、例えば東京都選管では、六月九日に選挙管理委員会を開催をし、法律案が成立した場合の対応や啓発の在り方について方針を定め、東京都議選での実施に向け、各市区町村の選管と保健所等の保健福祉部局が連携し、必要な準備を進めていると承知をしております。
 今回の法案は、現行の公職選挙法に基づく郵便等投票と基本的に同じスキームとしておりまして、選管の大幅な負担増にはならないと考えておりますけれども、厚生労働省とも連携をしまして、法案が成立した際には、速やかに地方公共団体に対し事務執行に当たっての留意事項を具体的に示すなど、地方公共団体における事務の円滑な管理執行が可能となるよう引き続き努めてまいりたいと存じます。

#10
○小西洋之君 一定の取組をされていたということでございますけれども、施行に当たって混乱がないように引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。
 我が会派には、選挙管理委員会で働かれていた、岸先生はかつて働かれていたということで、党内でもそういう建設的な御意見をたくさんいただいていたんですけれども、しっかりとした取組をお願いしたいと思います。
 では、次の質問でございますが、配付資料の二ページを御覧いただきたいと思います。
 これは、与野党協議の中でも一番確認をされた、保健所についてはどんな事務負担が生じるのかということですが、ただ、今総務省の答弁にもありましたけれども、基本はこの選管の側においては従前やっている郵便投票の仕組みで対応をすると。保健所の方も感染症法の本来の、保健、感染症法の本来業務の中で、先ほど申し上げた自宅療養などのこの求めの通知を行うことになっておりますので、基本、保健所に新しい事務は発生しないということなんだと思うんですが。
 今御覧いただいている特措法の附帯決議、この二月の三日の、先ほど終わりました隣の内閣委員会での附帯決議なんですが、実は私が起草させていただいたものなんですが、これは何かといいますと、一言で言うと、今第四波ですから、第三波の反省を踏まえて、今度こそ感染を最大限に封じ込める、そうした検査や保健所、あるいは崩壊しない医療の提供体制というものを戦略的につくりましょうと、それをするために、国としての基本的な方針、それに基づく都道府県の取組、その実施の状況というのも徹底したPDCAサイクルを回しながら国民に公表していくと。
 実は、我が国には、このコロナの医療に対するこうした体制構築の法律がないんです。実は、コロナ以外の法律には、医療、病気には全部法律があるんですけれども、医療法という一般法がありまして、一昨年に参議院で成立した脳卒中や心臓病の特別法、基本法といったようなものがあるんですが、この国難であるコロナについて、この検査やあるいは保健所、医療、こうしたものを戦略的に構築していくための法律がない。本当は新型コロナ等医療体制確保法という法律が必要ではなかったのかという問題提起を実はさせていただいて、必要ではないかという問題提起をさせていただいていたんですが、残念ながら成案に至りませんでしたので、代わりに附帯決議でお願いをしたということでございます。
 これについて、次のページですけど、菅総理は、国の基本方針をしっかり作ってしっかり頑張りますというようなことを言ってくれているところでございます。
 厚労省に質問でございますが、この附帯決議に基づいて、この間、どういう国の基本方針を作り、その下で都道府県にどのような計画的な取組を国として確保するため頑張っていらっしゃってきているのか、保健所ですけれども、検査、医療についてもまた答弁をお願いいたします。

#11
○政府参考人(宮崎敦文君) お答え申し上げます。
 小西委員におかれましては、このロジックモデル等の活用ですとか、あるいはPDCAの徹底ということで、かねてより御提言いただいておりまして、そうした観点につきましては、厚生労働省全体としても、あるいは内閣官房全体のいろんな方針の中で沿って、厚生労働省としてもいろいろ取組を進めているところですが、特にコロナ対策に関しては、今御紹介いただきました参議院内閣委員会における附帯決議の中でこのような御指摘をいただいておりまして、それに沿いまして各種の対策を二月以降も取組を行っているところでございます。こうした保健所、検査、医療の体制始めとして各般の対策につきまして方針を示して、都道府県、自治体とともに進めていくこと、大変重要だと考えております。
 保健所体制について申し上げますと、各保健所設置自治体に対しまして全庁的な応援体制の構築等について要請を行って取り組んでいただいておりますほか、今年度から令和四年度の二年間で感染症対応業務に従事する保健師の増員のための地方財政措置、これを講じることとなりました。これに併せまして、早急にその強化に取り組んでいただくようお願いをしているところでございまして、今後、さらにその各地域での対応状況を踏まえつつ、新たな感染拡大も想定した戦略的な取組を促していくこととしております。
 検査につきましては、感染した場合に重症化しやすい高齢者等のいる高齢者施設等への定期的な検査の実施につきまして三月以降新たな取組を行っておりまして、これにつきましては、検査体制整備計画というものを策定をいたしまして、体制の整備に努めているところでございます。
 また、特に御指摘のありました医療体制、これにつきましては、新型コロナ患者を実際に受け入れられる病床を最大限に確保するために、三月末に各都道府県に対しまして、確実に機能する医療提供体制を構築するための病床・宿泊療養施設確保計画の見直しをお願いをいたしました。また同時に、計画の見直しに先立ちまして、感染拡大が短期間で急速に生じる場合に備えまして、感染者数の大幅増を想定した緊急的な患者対応方針の策定も行っていただいたところでございます。
 また、医療体制に関して申しますと、今国会におきまして医療法の改正を行いまして、地域医療計画の中で新興感染症に対する備えにつきましても事項として加えるというような形の取組も行ってきているところでございまして、引き続き、まさに現在進行形の取組でございますので、引き続き、委員の御指摘等も踏まえながら取り組んでまいりたいと考えております。

#12
○小西洋之君 ありがとうございました。
 今の答弁の中で少し触れていただいたんですが、三ページに、今度は別の附帯決議なんですが、五月の二十日に、今答弁の中にあったんですが、医療法に感染症、医療法の医療計画に感染症対策を追加することになったんですが、二〇二三年から新しい計画を作り直すんですけど、各都道府県ですね、感染症も含めた、その中で、このロジックモデルというやり方を是非やってくださいというのを附帯決議でやらさせて、まあ実はこれも私が起草させていただいたんですが。
 ロジックモデルというのは、今回の、今のこの法案にも、全ての行政の取組に関わることでございますけれども、例えば、どれぐらいの郵便投票、コロナの療養者の方の郵便投票の需要があるかというふうに予測を立てて、じゃ、その需要に対処し得るだけの、行政の選挙管理委員会ですとか、あるいは先ほど答弁のありました保健所の人員の体制ですとか、そういうのを逆算して、絵に描いた餅ではなくて、一定の行政需要、行政目的を達成するためには、それを論理的に因数分解していくと、こういう人員、あるいはこういう新しい業務の効率、あるいは新しいこういう業務の負荷といったようなことをやっていく、まさに感染症対策こそロジックモデルが必要なんですが。
 厚労省、簡潔で結構なんですが、このロジックモデル、医療法の医療計画で頑張ってもらうことになっているんですけれども、当然、ロジックモデルがない行政政策なんてあり得ないと思うんですが、先ほど答弁いただいた保健所の体制づくり、あるいは検査や医療などをしっかりとロジックモデルで頑張っていくと、都道府県含めですね、厚労省含めということでよろしいでしょうか。

#13
○政府参考人(宮崎敦文君) 委員御指摘のように、まさにそうした観点を踏まえて、需要をしっかり踏まえて計画を立てていき、政策を進めていくということが大事だというふうに考えております。そうした方向で進めたいと思っております。

#14
○小西洋之君 ありがとうございました。
 では、その関係で、総務省の方に、選挙管理委員会と保健所の連携が重要なんですが、それについて総務省としてどのように頑張っていくか、これちょっと簡潔にお願いいたします。

#15
○政府参考人(森源二君) お答えいたします。
 特例郵便等投票に関する事務執行に当たりましては、選挙の管理執行を担う選管と特定患者等の情報を保有している保健所が、御指摘のように緊密に連携して対応することが極めて重要でございます。
 具体的には、市区町村選管において対象者の確認をする際に、原則として書面が必要となることから、あらかじめ書面の交付状況について選管と保健所の間で情報共有を図る必要があるわけでございますけれども、このタイムラグなく書面を保健所が交付することが困難な場合に、保健所から情報提供を受けて対象者であることを確認することから、円滑な情報提供がなされるよう情報提供の方法について選管と保健所の間で調整する必要があるわけでございます。
 また、特例郵便等投票を利用しようとする方が円滑かつ確実にその手続を進められるように、選管、保健所と都道府県の保健福祉部局等が連携をしまして、外出自粛要請の書面交付などの際の啓発の実施や宿泊療養施設等における周知、必要な請求書などの配付、またホームページにおける制度周知などについてしっかりと取り組んでいただきたいというふうに考えておるところでございます。

#16
○小西洋之君 ちょっと岸さんが、頑張れよというような、大丈夫かというような表情ありましたけれども、どうかよろしく頑張っていただきたいというふうに思います。
 では、発議者を代表して岩屋先生に、今の、もう十分、岩屋先生、この問題について誰よりも深く、役所にも事情をヒアリングされ、御承知のことではありますけれども、この法律を適正に円滑に運用していくに当たって、総務省、厚労省あるいは自治体に発議者として求めることなどについて、また法案の意義などについて答弁をお願いいたします。

#17
○衆議院議員(岩屋毅君) お答えする前に、小西先生には本法案の立案の段階で様々御示唆を賜り、御尽力をいただいたことに対して厚く御礼を申し上げたいと思います。
 本法案の意義は、もう先ほど先生がおっしゃったとおりでございまして、国民にとって一番大事なこの参政権、選挙権、これが議会制民主主義の根幹を成すものでございますので、外出自粛要請を受けて投票所に行けないという方々であっても、是非その選挙権を行使していただけるように、特例的な郵便投票制度を認めようとするものでございます。
 私どもとしては、役所にしっかりと関係省庁が連携することを求めていきたいと思っております。郵便投票そのものは現行の公選法に基づく郵便投票と基本的に同じスキームでございますけれども、コロナ対応で業務が逼迫している保健所などもございますので、法案成立後は速やかに、関係省庁が連携して、特に直近に選挙が予定されている地方公共団体に対して事務執行に当たっての留意事項を示すと、迅速な書面交付のために地方公共団体が全庁体制で対応できるようにしっかりと支援をするなど、地方公共団体における事務の円滑な管理執行が可能となるように政府としてもしっかり支援をしてもらいたいというふうに思っております。
 また、新しいこの特例郵便投票という仕組みを創設するに当たって、この特例郵便投票を利用しようとする人が円滑にその手続を進められるように、短い準備期間ではありますけれども、可能な限り選挙人にしっかりと周知をしていくことを期待をしているところでございます。

#18
○小西洋之君 それでは、時間となりましたので終わらせていただきます。円滑な施行をまたお願いしたいと思います。

#19
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
 菅総理が戻られるのを待って、何か与野党とも浮き足立っているような気がしないでもないですが、落ち着いて議論をしたいと思います。
 まず、発議者にお聞きしたいんですけど、第一条です。新型コロナウイルス感染症の定義です。僕、いちゃもん付けるわけじゃないんですが、これは極めて大事だと思って、予算委員会、厚生労働委員会でずっと質問してきた内容なんですね。これ、第一条に新型コロナウイルス感染症の定義のようなものを書いていますね。特に大事なのは二番目の括弧、コロナウイルスの説明のところで、「令和二年一月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。」と、こう書いてあるわけです。今、この中国から最初に感染が見付かったものに感染している人は世界中ほとんどいないと私は思っていますが。
 これは、去年の一月二十八日の感染症法上の指定感染症に指定するための政令の定義なんです。これはもう既に廃止されているんですよ。今年の二月、衆参僅か二日ずつで特措法と感染症法の改正しましたね。そのときに、新型コロナウイルス感染症の定義というのがまたできて、この政令は廃止されているんですよ。で、感染症法の第六条七項に新型インフルエンザ等感染症の一類型として定義されました。「新型コロナウイルス感染症(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったコロナウイルスを病原体とする感染症であって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)」というふうに変わったんですよ。
 お聞きしたいのは、去年の事の発端になった政令の文言を利用し、それはもう既に廃止されていて、新たに条文上に定義されたことをなぜ用いないのか、この理由を教えてください。

#20
○衆議院議員(逢沢一郎君) 質疑者に答弁をさせていただきます。
 本法律案は、申し上げるまでもないことでございますけれども、今般の新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置によりまして、外出自粛要請を受け、投票所において投票することができない方々が数多くいるという問題に早急に対処するため、当分の間の措置という形で特例的な郵便等投票制度を創設すると、考え方、議論を整理をさせていただきました。
 委員からその後の経緯等についての御発言もあったわけでございますが、そのように考え方を整理をいたしたものですから、本法案の新型コロナウイルス感染症の定義につきましては、感染症法で定める一般的な新型コロナウイルス感染症ではなくて、原点でございます、令和二年にWHOに報告された今般のコロナウイルス感染症に限定して定めることといたしております。そのように議論を整理をした、考え方を整理をさせていただいたということにつきまして、是非御理解をいただきたいと存じます。

#21
○足立信也君 余りしつこくは言いませんが、その政令で指定された政令の文言は廃止されているんですよ。その後、その政令の文言を利用した法律は確かに今でもあります。特措法、予防接種法、検疫法です。
 ただ、感染症法の条文がそう変わったわけですから、私はそれを用いるべきだと思いますし、今はもう御存じだと思いますけど、六月からWHOも国名はできるだけ使わないということで、いわゆるイギリス株はアルファ、それから南アフリカはベータ、ブラジルはガンマ、今話題のインドはデルタ株というふうになっていて、これはまたその国で二番目、三番目の変異が起きるだろうという想定もあるわけですよ。国名を使わないということもあってね。六月一日に、ちょうどそのときに厚生労働委員会で質問しました、大臣に。これは、感染症法上の定義が変わっているんだから変えるべきじゃないですかということを、ほかの法律、全部一遍にですね。そうしたら、専門家の皆さんに諮りますと答えられました。
 その前のもう廃止された感染症法の中の政令の文言を今更用いる理由がどこにあるのかということです。これ以上、この問題をやってもしようがないとは思うので、大きな問題点として私は指摘したいと思います。二週間に一回、三万ある塩基のうちの二週間に一回が変異してどんどんどんどん変わっていく中で、一番最初に中国から出たものというものをずっと使い続けるというのは、新型コロナウイルス感染症の定義として私はふさわしくないと思います。
 次に、総務省にお聞きします。
 これ、収束ですね、束が収まる収束までにはかなり掛かると思いますけれども、少なくとも年内に今予定されている各級選挙はどれぐらいあるんですか。

#22
○政府参考人(森源二君) お答え申し上げます。
 年内に執行が予定されている国政選挙の方でございますが、衆議院議員総選挙及び参議院静岡県選挙区選出議員補欠選挙の二件であると承知をしております。
 また、年内に執行が予定されております地方選挙につきましては、公選法上、任期が終わる日前三十日以内に行うこととされておりまして、今後、選挙の期日を決定する団体もございますので、年内に任期が満了する団体の数ということでお答えをいたしますと、本年七月以降に選挙期日を迎えることになるものは合計三百六十六件、内訳として、都道府県議会議員一件、道府県知事四件、市区町村議会議員百四十六件、市区町村長二百十五件であると承知をしております。

#23
○足立信也君 三百六十六ですね。これ、特に小さなところというのは、この後質問しますけれども、かなり私は、発議者は行政に対する新たな負担はないとおっしゃるけれども、私は相当あると思いますよ。
 条文のことについてもう一回聞きますけど、第十条に「この法律の施行に関し必要な事項は、命令で定める。」と、こうなっているんですが、この命令者は誰のことを指すんですか。

#24
○衆議院議員(浦野靖人君) お答えいたします。
 第十条の命令とは、内閣の定める政令及び総務大臣の定める総務省令を想定しております。

#25
○足立信也君 ということは、これから地方の方でも三百六十六あるわけですけれども、政省令、これは早めに出ていないと、とてもとても現場は対応できないということになると思いますから、そこら辺は留意していただきたいと思います。
 小西理事はおっしゃいませんでしたが、濃厚接触者のことですけど、私は、実は大分県は、無症状者、軽症者は原則ホテル療養ずっとやってきたんですね。でも、やっぱり自宅で療養されている方はいらっしゃる、それは何かと県の担当者にずっと聞いていたんですが、お子さんだと。お子さんを一人でホテルに入れるわけにいかないと。家庭なんですね。
 去年、一斉休校になったときに、子供がいきなり家にいるということで、両親の職場に対する影響は限りないものがあったわけですね。そんな中で、お子さんが家庭にいるということは、クラスターの発生、また発生経路から考えても、濃厚接触者に両親あるいは保護者がなる可能性は極めて高いわけです。
 今、東京都は積極的疫学調査といいながら濃厚接触者を余り調べていませんが、田舎の方ほど、さっき三百六十六あると言いましたが、田舎の方ほどきちっと調べていますよ。お子さんが感染されて自宅にいる場合、必ず家族は濃厚接触者という認識です、マスクに関係なく。
 この人たちが今回対象になっていないということは、私は対象にすべき、可能なところはすべきだと思いますが、例えばお子さんが感染者でいて、家庭にいて、そこの御両親、そう簡単に出かけられませんよ。周りの目は厳しいですよ。そんな環境の中で、郵便投票ができるんであればそうしてあげたいですよ、投票機会を増やすためにも。
 これを入れないということは、発議者としては、そういう濃厚接触者、定義、認定できないにしても、その濃厚接触者は投票に行ってくれということをおっしゃりたい、そういうことですか。

#26
○衆議院議員(岩屋毅君) 私どもも当初は、是非、濃厚接触者も対象にしたいというふうに考えました。しかし、濃厚接触者と患者というのはかなり様相が違っております。
 患者はHER―SYSという統一的なデータ管理が行われているわけですが、濃厚接触者はそうではございません。また、濃厚接触者の判定は、今先生も御指摘あったように、保健所によって個別具体になされるものですから、必ずしも全国が統一的にその判定を行っているということではないと。
 また、患者の場合は外出しないように要請をしているわけですが、これに従わないときには、制度上、入院勧告、措置、さらにそれに従わない場合には罰則の対象ともなり得るわけですが、濃厚接触者の場合は、基本的には検査をして陰性だから濃厚接触者なわけですけれども、したがって不要不急の外出はお控えするようにお願いしておりますけれども、これに従わなかった場合に、制度上、強制的な措置は設けられておりません。
 こういう事情を勘案いたしますと、なかなか濃厚接触者を今回対象にするのは非常に困難だという判断をするに至ったところでございます。
 濃厚接触者は、投票は議会制民主主義の根幹ですから、不要不急の外出には当たりませんので、投票所ももちろん感染予防に十分な対策を取ってくれておりますが、さらに、投票者としても十分な対策を取って投票に行っていただくことができるというふうに考えておりますので、この点についてもしっかり周知徹底を図っていくことが必要だと考えております。

#27
○足立信也君 昨今、低下する投票率の中で、何としても投票率を上げる、投票に行っていただく、その投票しやすい環境づくりに是非とも皆さんと取り組んでいきたいと、そのように思います。
 以上で終わります。

#28
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 全ての有権者に投票権を保障することは極めて重要であり、コロナ感染者の方々に感染リスクを減らしながら投票権を保障するにはどうしたらいいのかが問われております。入院の方にはその病院での不在者投票があります。それから、宿泊療養者は宿泊療養施設での期日前投票や不在者投票が現に行われております。自宅療養者も一時的に宿泊療養施設に入れば投票は可能だと、そのことを我が党は主張してまいりました。
 これ、ちょっと順番を変えて質問をいたします。
 まず、総務省にお聞きしますが、新型コロナ対応として総務省からの事務連絡が行われました。宿泊療養施設での期日前投票所や不在者投票の記載台の、記載場所の設置、その際の留意事項も丁寧に連絡をされております。衆議院での答弁で、従事者への感染の懸念など宿泊療養施設での対応が困難という一部選管の声を紹介をして、宿泊療養施設でも特定郵便投票が適用されることを説明し、そちらにシフトしていくのではないかと、こういう答弁でありました。
 現場での不安、よく分かるんです。しかし、だからこそ、総務省の事務連絡では選管事務の従事者は宿泊療養施設の現地スタッフの併任も可能だと、こうしているわけですね。こうした併任も含めて、総務省の事務連絡に基づく実施状況及びその検証というのはどうなっているでしょうか。

#29
○政府参考人(森源二君) 新型コロナウイルス感染症の感染者の投票につきましては、本年三月に、宿泊療養施設に期日前投票所等を設けた場合には投票が可能である旨を通知をし、さらに四月、具体的な留意事項等について通知をしたところでございます。その結果、四月二十五日に国政選挙の補欠選挙、再選挙を執行した北海道、長野、広島県において、計九か所に期日前投票所等を設置をし、計二十二名の方が投票を行ったものと承知をしております。他方、五月二十三日に執行されたさいたま市長選挙では、宿泊療養施設二か所に期日前投票所等を設置し、投票を行った方はいなかったものと聞いております。
 宿泊療養施設における期日前投票所の運営に当たっては、宿泊療養施設の運営を受託する民間の事業者の職員に立会人を依頼した例もあり、各選管において工夫して取り組んでいただいたと承知をしておりますが、看護師等の併任というものは特になかったというふうに聞いておるところでございます。
 また、感染防止対策の観点から、感染者の投票を時間的に分離する、いわゆるレッドゾーンに投票記載台を設け、立会人がグリーンシート等で隔てたグリーンゾーンから確認する、投票記載台を屋外に設けるなどの取組も行っていただいたところでございます。
 宿泊療養施設に期日前投票所等を設置した団体からは、先ほど御指摘のとおり、従事者等の感染の懸念のほか、総選挙などの大規模な選挙が行われる場合の、これまで以上の数の有権者や投票に対応することは困難であるとの声も上がっておりまして、地域の一部の選管から郵便等投票の導入要望が届いていたと、こうした事情が考慮されまして、本法案においては、自宅療養者と同様、宿泊療養者についても特例郵便等投票の対象とすることがされていると理解をしております。
 繰り返しになりますが、今後、本法案が成立した場合には、各選管の判断によりまして宿泊療養施設への期日前投票所等の設置も可能でありますが、宿泊療養者の対応は特例郵便等投票により対応されるのではないかと考えております。
 特例郵便等投票が行われることになりますれば、その施行状況を見つつ、選挙における新型コロナウイルス感染症対策全般の実施状況について現場の選管の声を聞き、選挙人の投票機会確保の在り方を考えてまいりたいと存じます。

#30
○井上哲士君 従業者への感染の懸念ということの対応としてこの宿泊療養所の現地スタッフの併任というのがあったのに、今行われなかったという答弁でしたけど、これ、なぜ行われなかったんですか。

#31
○政府参考人(森源二君) 特段の理由という形では聞いてはおりませんけれども、それぞれの施設の運営を受託する民間の事業者と選管との関係においてそういった形になっていったのではないかというふうに考えております。

#32
○井上哲士君 郵便投票は、手続上、請求期限は投票日の四日前になるわけですね。ですから、投票日直前に感染した場合には間に合わないわけです。一方、宿泊療養所では投票日ぎりぎりに設置をすることで直前に感染した方も投票可能になりますし、点字投票とか障害者の代理記載も可能なわけで、私はより投票権の保障が可能になると思うんですよ。
 ですから、今、なぜ併任がされなかったか、つかんでいらっしゃらないようですけど、やっぱり事務連絡に基づいてきちんとそこを検証して、問題があれば人やお金の手当ても含めて改善するということを私やるべきだと思うんですね。それもやらずに、事実上、宿泊療養者でも郵便投票だけになれば、今の投票機会のむしろ後退になるということを指摘をしなくちゃいけません。
 続いて、提案者にお聞きしますけど、郵便投票制度は、過去に不正の横行が問題となって、一九五二年に一旦廃止をされました。七四年に一定の重度障害者に限定して再び導入されて、その後、要介護五の方も対象に加えられましたけれども、極めて限定的にし、かつ不正防止のための厳正な運用がされております。
 共同通信が今回の特例郵便投票の導入に対して全国都道府県の選挙管理委員会に尋ねたら、六割弱の二十七が賛意を示す一方で、複数の選管から成り済ましなどの不正についての懸念が示されたと、こう報道されました。私、現場からの懸念は非常に重いと思うんですね。
 郵便投票において公正が確保されることへの認識、及び本法案ではどのように担保されているのか、いかがでしょうか。

#33
○衆議院議員(浦野靖人君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、特に公平、公正確保に留意することが重要と我々も考えております。
 特例郵便等投票の手続においては、公平確保のために、公正確保のため、自書主義を取るとともに、投票用紙等の請求時及び投票の記載時の各段階で本人の署名を求め、第三者による不正投票を防止する、投票用紙等を同居の親族等の第三者に交付せず、郵便等によって本人に送付する、投票行為に対する干渉や氏名を詐称する等、詐偽の方法による投票について、投票干渉罪や詐偽投票罪などの罰則を整備するといった措置を講ずることとしております。

#34
○井上哲士君 先ほど、従来の郵便投票と今回は基本的に同じスキームだという答弁もありました。今のお話も、今の郵便投票制度で行われていることなんですね。それであっても、公正性担保するために極めて限定的にしているんですよ。今回は、しかも前提が違います。現行の郵便投票は、重度障害者や要介護五の方として、該当者はあらかじめ特定されている。ですから、事前に該当者である書類を添付して申請を行って郵便投票証明書の交付を受ける、この証明書を提示して投票用紙、封筒を請求するという、複雑で厳格な手続で公正性を確保しています。
 ところが、コロナ感染者については、新規感染するのも回復するのも、性質上、日時は特定できません。ですから、本案では事前の証明書の交付は必要ないとしております。そのため、選管は特例郵便投票者が誰であるか請求が来るまでは判明しないという、大きく前提が違うと思うんですね。そうであれば、例えば外出自粛証明書の偽造への規制がこの特例法で手当てをされるべきだと思いますが、こうなっていないと。そういう点で、私はやはり不正ということの疑念が拭えないということを指摘をしておきたいと思います。
 それから、この制度では投票用紙の請求と投票、二度のポストの投函が必要ですけれども、誰が投函するのかというのは必ずしも明確ではありません。結局、本人が投函をするということが生じるおそれもあると思うんですけれども、これ、いかがでしょうか。

#35
○衆議院議員(浦野靖人君) お答えいたします。
 自宅療養者は患者であることから、感染症法上、感染拡大防止、病状急変リスクの観点からポストまでであっても外出しないことを求められており、自宅療養者の投票については、感染防止策を講じた上で同居人や知人等に依頼してポストまで投函してもらうことを考えております。
 なお、該当同居人が濃厚接触者である場合であっても、ポストへの投函は不要不急の外出に当たらず、感染防止策を講じた上で可能と考えております。
 独居の自宅療養者は、同居人に投票してもらうことができないため、家族、知人などに依頼して投函してもらうことが考えられております。家族、知人などに依頼して投函をしてもらう際には、封筒をドアの前に置いてもらうなど、自宅療養者と接触せず受渡しを行うこと、依頼された者は、マスクの着用とともに、作業前後で手洗い等の手指衛生を行うことが必要であり、さらに使い捨て手袋の着用が望ましいと考えており、その旨の周知を徹底していただくことにしております。
 また、宿泊療養者については、宿泊療養施設の職員に代わりに投函していただくよう、都道府県の保健福祉部局等と選挙管理委員会との間で調整をお願いをする予定であります。

#36
○井上哲士君 本当に独り暮らしの自宅療養者の方が今言われたようなことができるんだろうかと、投函が可能なのかと、担保がないままだと思うんですね。
 もう一点、施行期日が余りにも短いんじゃないかと。刑罰を伴う法律で五日後というのは、過去、入場法の改正法案があったという説明されていますけど、これは、それまで地方税だったのを国税に変えたというものだけでありますから、実際上の現場の事態は変わらないわけですね。しかも、対象者が極めて限定をされておりまして、今回とは全く違うと思います。十八歳選挙権の際は周知期間は一年でした。洋上投票の場合は約九か月でした。
 今回、やはり周知すべき対象者の規模として格段に短いと、都議選ありきになっているのではないかという指摘もありますが、あらかじめ投票対象者が特定できる従来の郵便投票制度と違って、突如患者等になった場合、この制度を知らなければ投票できないということになるわけで、知っている人のみ得をすると、こういう制度になってしまうんじゃないかという懸念がありますけれども、その点いかがでしょうか。

#37
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 井上先生の御質問にお答えをいたします。
 今御指摘のとおり、十八歳選挙権の際の法律の公布の日から施行期日までの間に比べると、本法案というのは、施行期日が、御指摘のとおり、公布の日から起算して五日を経過した日とされておりまして、具体的適用は六月二十五日告示の都議選以降の選挙を想定しているため、短い期間となっております。その中でも、特例郵便等投票という新しい制度を創設する以上、特例郵便等投票を利用しようとする人が円滑にその手続を進められるよう、関係機関が連携して可能な限り選挙人に周知していくことを提案者としては期待をしているところでございます。
 具体的には、選挙管理委員会と保健所が連携して、特例郵便等投票の対象者に対しまして外出自粛要請の書面を交付する際に制度や手続の周知チラシ等を活用した啓発の実施、さらに宿泊療養施設への特例郵便等投票の周知チラシの配置、さらには各都道府県の宿泊・自宅療養者向けのホームページや選挙の案内に関するホームページにおける周知などの対応により周知を図るものと、そのように考えております。
 また、特例郵便等投票の対象者のみならず、住民に広く特例郵便等投票制度について周知するため、選挙管理委員会や保健所においてホームページなどの各種媒体を活用し周知啓発に努めていただきたいと、そのように考えているところです。

#38
○井上哲士君 終わります。

#39
○委員長(松村祥史君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────

#40
○委員長(松村祥史君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────

#41
○委員長(松村祥史君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

#42
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表し、特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案に反対の討論を行います。
 選挙権の保障は憲法上の要請であり、新型コロナ患者、感染者を含め、全ての有権者の投票権が確保されなければなりません。新型コロナ感染症の拡大のリスクを減らしつつ、公正な選挙と投票機会の確保を図っていくことが必要です。
 しかし、法案には問題が多々あります。
 まず、特例郵便投票制度の問題です。
 郵便投票が宿泊療養施設で療養するコロナ感染者にも拡大されることから、現在、各地の選挙管理委員会が取り組んでいる現行制度の下での宿泊療養施設での期日前投票所、不在者投票記載場所、移動期日前投票所、屋外テント投票所など、投票権を確保するための取組がストップし、特例郵便投票の普及しか取り組まれなくなるおそれがあります。
 特例郵便投票は、選挙人からの請求期間が投票日の四日前であり、感染が投票日に近いほど投票ができなくなります。期日前不在者投票所であれば、投票日の前日まで投票を呼びかけることができ、その場にいれば投票ができます。点字投票や代理記載も可能です。特例郵便投票のみ普及が進めば、コロナ患者の投票機会の確保が後退します。
 さらに、現行の郵便投票制度とは前提が異なり、突然の感染により対象者となるため、あらかじめ対象者を特定できないのが特例郵便制度です。投票用紙の請求と郵便投票の二回のポスト投函を誰が行うのか明確になっておらず、外出自粛要請証明書の偽造など、不正のおそれも払拭できません。
 次に、保健所への影響です。
 外出自粛証明書の発行若しくは選挙管理委員会の感染者の情報提供により、逼迫している保健所に更なる負担を強いるのは問題です。
 最後に、周知期間の問題です。
 法案の施行日が公布の日から五日間となっており、新しい制度の周知期間として短過ぎて問題です。十一日後に告示が予定されている東京都議選において、知らなくて投票できなかったという現象も生じかねません。
 以上、反対理由を述べて、討論を終わります。

#43
○委員長(松村祥史君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#44
○委員長(松村祥史君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、小西君から発言を求められておりますので、これを許します。小西洋之君。

#45
○小西洋之君 私は、ただいま可決されました特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案に対する附帯決議(案)
 一、本法律は、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛要請等により、選挙権の行使の機会が実質的に制限されている者が多数に上ることから、特例的に当分の間、郵便等投票を認めるものであり、その必要性及び合理性において真にやむを得ないと認められた異例の措置であることに留意する。
 二、政府は、本法律の公布から施行までの期間が短いことを踏まえ、特例郵便等投票を利用しようとする者が円滑にその手続を進められるよう、その手続、制度内容について、国民に対し迅速かつ十分な周知徹底を図るものとする。
 三、特例郵便等投票の対象者は、新型コロナウイルスによる感染の都度生じていくところ、有資格者への的確な周知を確保することが本制度が有権者の投票権確保のために機能する前提となることから、政府は、選挙管理委員会と保健所が緊密に連携し、請求すれば特例郵便等投票ができることを含めた本制度の周知を徹底するように努めるものとする。
 四、政府は、郵便等投票には過去に不正の問題があったことに留意し、特例郵便等投票の対象者が新型コロナウイルス感染症関係者に厳に限定され、なおかつ本人確認が確実になされることに最大限に留意するものとする。
 五、政府は、特定患者等の特例郵便等投票により保健所の業務が増えないように配慮するとともに、今後に備えるため保健所の体制整備等に努めるものとする。
 六、政府は、今後も新型コロナウイルス感染症と同様の感染症のまん延が起こった場合に備え、外出自粛時の投票権の確保についてどのような対応をすべきか、長期的視点に立って検討するものとする。
 七、特例郵便等投票は、選挙管理委員会と療養者の間で投票用紙が行き来することや、一人暮らしの自宅療養者などの場合は投票用紙の投函等に援助が必要であることから、政府は地方自治体と連携し、本制度の運用に係る関係者が新型コロナウイルスに感染することがないよう、十分な予防措置が講じられるように周知徹底するものとする。
 八、PCR検査等行政検査により陰性となった濃厚接触者は、宿泊療養者・自宅療養者と同様に外出自粛が求められるものの、投票は不要不急の外出に当たらないため可能ではあるが、人間関係が濃密な地域社会においては事実上困難となる場合もあると想定されることから、本委員会は、特例郵便等投票に係る濃厚接触者の取扱いについて、地方自治体の負担にも配慮しつつ、実施状況の検証も踏まえて引き続き検討を行うものとする。
 九、本委員会は、選挙の公平を確保しつつ、あらゆる特定患者等の投票の機会が確保されるよう、特例郵便等投票に係る代理記載制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて適切な措置を講ずるものとする。
 十、政府は、本法律が最初に適用される東京都議会議員選挙等や衆議院議員選挙における特例郵便等投票の実施状況について検証を行うとともに、その後も本法律の施行状況について適宜に検証を行い、本委員会においても、当該検証の結果を受けて、検討を行うものとする。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

#46
○委員長(松村祥史君) ただいま小西君から提出されました附帯決議案を議題といたしまして、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

#47
○委員長(松村祥史君) 多数と認めます。よって、小西君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、武田総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武田総務大臣。

#48
○国務大臣(武田良太君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

#49
○委員長(松村祥史君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#50
○委員長(松村祥史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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