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2021/05/27 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 環境委員会 第12号 令和3年5月27日
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2021/05/27 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 環境委員会 第12号 令和3年5月27日

#1
令和三年五月二十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     丸川 珠代君
     三浦  靖君     松山 政司君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     松山 政司君     滝波 宏文君
     丸川 珠代君     豊田 俊郎君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     豊田 俊郎君     進藤金日子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                徳永 エリ君
                片山 大介君
    委 員
                石井 準一君
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                進藤金日子君
                関口 昌一君
                滝波 宏文君
                豊田 俊郎君
                芝  博一君
                鉢呂 吉雄君
                竹谷とし子君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   国務大臣
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     小泉進次郎君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣府政策統括
       官        荒木 真一君
       外務省大臣官房
       審議官      池松 英浩君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  新川 達也君
       経済産業省大臣
       官房審議官    三浦 章豪君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    山本 和徳君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       茂木  正君
       環境省大臣官房
       長        正田  寛君
       環境省地球環境
       局長       小野  洋君
       環境省水・大気
       環境局長     山本 昌宏君
       環境省自然環境
       局長       鳥居 敏男君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        松澤  裕君
       環境省総合環境
       政策統括官    和田 篤也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (東京電力福島第一原子力発電所におけるAL
 PS処理水の処分に係る問題に関する件)
 (G7首脳会合及びCOP26に向けた政府の気
 候変動対策への取組方針に関する件)
 (フードバンクの継続的な経営のための支援に
 関する件)
 (地方公共団体による災害廃棄物処理への支援
 に関する件)
 (二〇三〇年度温室効果ガス削減目標達成に向
 けた地方公共団体への支援策に関する件)
 (石狩湾で計画されている洋上風力発電事業に
 よる環境への影響に関する件)
 (気候変動対策における気候正義の位置付けに
 関する件)
 (香りに着目した地域循環共生圏の構築に関す
 る件)
○プラスチックに係る資源循環の促進等に関する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────

#2
○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、三浦靖君及び清水真人君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君及び豊田俊郎君が選任されました。
    ─────────────

#3
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官時澤忠君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#4
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────

#5
○委員長(長浜博行君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

#6
○滝波宏文君 自民党、福井県選出の滝波宏文です。
 本日は、当環境委員会で質問の機会をいただき、委員長、理事、委員の先生方に感謝申し上げます。
 まず、福島第一発電所ALPS処理水の海洋放出について質問します。
 本件については、アメリカやオーストラリア、インドネシア、そしてIAEA、国際原子力機関等が日本の海洋放出の方針を支持していますが、中国や韓国は反対しております。
 まず、韓国についてですが、そもそも昨年十月には韓国政府内で、海洋水産部など関係省庁による作業部会が処理水の安全性に問題がないとの報告書をまとめていたことが報じられております。配付の資料一にあるように、同報告書は、処理水が数年後に韓国周辺海域に到達しても、海流に乗って拡散、希釈され、有害な影響はないとし、トリチウムについても、水産物摂取等による被曝の可能性は非常に低いと報告したとのことであります。よって、今年四月十九日に韓国の外交部長官が国会で、IAEAの手続に従うのであれば問題ないと考えると答弁をしたのは自然なことであったでしょう。
 ところが、翌日、四月二十日には同長官は、汚染水の放出には断固反対と突如答弁を変更。この一日での答弁変更も、また昨年の報告書との関係も、自己矛盾と言わざるを得ません。
 さらに、そのように韓国政府が海洋放出に反対に転じたそのさなか、四月二十六日には、今度は韓国の原子力学会が、福島第一原発で貯蔵されているALPS処理水を一年間で放出しても、韓国国民の被曝線量は無視できる水準である旨の報告書を出しています。
 これら韓国の反応について、我が国政府の見解を伺います。

#7
○政府参考人(池松英浩君) お答えさせていただきます。
 委員御指摘のとおり、韓国国内において、ALPS処理水の処分につき様々な反応があると認識しております。
 ALPS処理水の処分についてはこれまでも、韓国を含む国際社会に対し、高い透明性を持って積極的に情報提供を行ってきております。韓国に対しては、在韓日本大使館ホームページへの韓国語特設ページの開設、韓国報道機関に対する説明会等も行ってきております。
 本件に関しては、科学的根拠に基づき、また国際機関であるIAEAなどとも協力して、客観性、信頼性の高い発信をしていくことが重要と考えております。
 このような認識の下、委員御指摘の韓国の状況も踏まえながら、国際的な理解の醸成に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

#8
○滝波宏文君 次に、大陸中国についてです。資料二を御覧ください。
 衆議院の質疑で立憲民主党の福島出身の先生も強く非難をされたと承知しておりますが、中国外交部の報道官がツイッターに、あろうことか、葛飾北斎の代表作である富嶽三十六景の浮世絵を模倣した絵を投稿しました。処理水放出をやゆする内容で、我が国の誇りである芸術作品をおとしめ、また福島を始め我が国の風評被害をあおるものであり、全く許し難い行為であります。外務省は抗議をしたと承知しておりますが、残念ながら、同報道官は今でもこの絵を自分のアカウントのトップ投稿に固定したままであります。
 政府は、改めて一段高い対応をすべきではないでしょうか。そして、別途、資料三にあるように、そういう中国も、また韓国も、自国の原子力施設からトリチウム等の液体を海洋放出しているのではないでしょうか。それぞれ政府に伺います。

#9
○政府参考人(池松英浩君) お答え申し上げます。
 中国外交部報道官によるツイートは、科学的根拠が全くないままに感情をあおろうとするものであり、中国政府の問題として、外交ルートを通じて直ちに厳重に抗議し削除を求めましたが、現時点で削除されていないと、極めて遺憾であると考えております。
 我々といたしましては、中国側の不適切な対外発信には断固として対応しつつ、先ほども申し上げたとおり、ALPS処理水の処分に関して、科学的根拠に基づき、また、IAEA等とも協力して、客観性、信頼性の高い発信していくことを重視して、国際的な理解の醸成に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

#10
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。
 中国、韓国を含む世界中の原子力施設においても、各国の規制基準に沿って、トリチウムを含む液体廃棄物を放出しているものと承知をしております。
 直近で比較可能な二〇一九年度のトリチウムの液体放出量について申し上げれば、日本の原子力発電所からのトリチウムの液体放出量が百七十五兆ベクレルであったのに対し、中国においては、中国核能行業協会の公表しているデータによれば九百七兆ベクレルが液体で放出されており、韓国においては、韓国水力・原子力の公表しているデータによれば二百五兆ベクレルが液体で放出されているものと承知をしております。

#11
○滝波宏文君 大陸中国も韓国も自己矛盾極まりなく、反対のための反対と言わざるを得ないと思いますが、言語が違い、話が通じない国に対しては、済みません、言葉が通じない国に対しては、科学的、合理的に話すしかない。この点、我が国国内においても、科学的、合理的な説明、対応に徹するということが十分できていなかったのではないか、そしてその結果、国益を損ねることになってしまったのではないかと苦言申し上げたいと思います。最後、御苦労をなさるのは、風評被害を受ける福島を始めとする我が国の漁業者や農業者等の皆様なのです。
 さて、中韓を始め世界に対しては、このような科学的な根拠に基づき、第三者の目を入れながら議論していくことが重要だと考えます。特にIAEAと協力すると聞いていますが、具体的にはどのような協力をしていくのか、伺います。

#12
○政府参考人(新川達也君) ALPS処理水を海洋放出する際には国際基準に準拠した規制基準を遵守することが当然であり、IAEA等による第三者の確認を入れることで、客観性、透明性を確保しつつ実施していくことが大切と認識をしております。
 IAEAとの具体的な協力につきましては、新型コロナの状況も考慮する必要がありますが、随時レビューチームを受け入れ、処分開始前に処分に係る施設や処分方法の適切さについて確認をいただくこと、処分開始後には処分の実施状況について随時確認をいただくこと、日本での海洋モニタリングの方法や内容の適正さを評価いただくこと、また、こうした取組により得られた情報やデータを随時公表することを予定をしております。

#13
○滝波宏文君 よろしくお願いします。
 次に、今年の三月十一日、福島事故から十年に当たっての、更田原子力規制委員会委員長が述べられた規制庁職員に対する訓示についてただします。
 更田委員長は、資料四のとおり、訓示の中で規制のとりこ論について言及されています。規制当局が被規制事業者にとらわれて逆にコントロールされてしまうという規制のとりこ、レギュラトリーキャプチャー論は有名な学説ですし、私も行政学の授業で学生時代に学んだことがありまして、それ自体には異論はございません。
 ところが、訓示の中で更田委員長は、その規制のとりこ論をかざしながら、いつの間にか独自説に勝手に持っていってしまっているところがあります。具体的には、資料の下線部分でありますけれども、事業者の不始末について規制当局が常に一定の責任を負うと考えてしまうと、それこそ規制のとりこです、規制のとりこに陥らないためには、事業者の不始末は事業者の責任として突き放す姿勢が規制当局には必要とし、規制当局が一定の場合に免責されることが規制のとりこ論から導かれるかのように主張しています。
 しかし、私自身、日本行政学会等にも所属してございますが、そんな当局免責の説は聞いたことがない。念のため、この部分に関して国会図書館にも調べてもらいましたが、やはり委員長がおっしゃるような規制のとりこ論から当局の免責を認めるような文献も学説も見当たりませんでした。
 それはそうでしょう。何があっても、規制する業界に問題が起きたら当局が責任を負うのは不可避であります。例えば金融機関が問題を起こしたら、小さなことであっても金融当局は監督責任が生じます。だからこそ、問題が起きないように当局は全力を尽くしていただく必要があるし、何よりしっかりと事業者とコミュニケーションを取る必要があるのです。
 残念ながら、委員長のこの下線の部分は、規制のとりこ論の曲解、拡大解釈と言わざるを得ません。学者の一人として独自論を言われるのは御自由ですが、問題は、委員長、あなたが規制当局の責任者だということであります。責任者が自己免責を勝手に言うというのは責任逃れであり、非常に問題なので、この点、撤回を求めます。更田委員長の見解を伺います。

#14
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 御指摘の訓示は、どれだけ独立性に優れた規制当局であったとしても、事業者のとりこになってしまうことへのおそれを常に意識する、し続けるべきであるという旨を規制当局の責任者として職員に注意喚起をしたものであります。
 規制当局が事業者のとりこになってしまうメカニズムは様々なところに潜んでいると考えるべきであって、その一つとして、事業者の不始末について規制当局も常に一定の責任を負うと考えてしまうと、不始末を小さく収めたいといった考えが規制当局に生まれてしまうことへの懸念を述べたものであり、撤回する考えは持っておりません。

#15
○滝波宏文君 委員長も研究者としてやってこられた方なので、自分の専門でもない分野で自分に都合のいい独自説を唱えることがいかに問題であるかは分かると思います。私は、やはり下線部分の発言はおかしいと思いますし、規制当局のトップとして非常に問題ですので、改めて撤回を求めておきます。
 そして、この訓示の問題は、規制委員会の現在の規制姿勢の問題に根差していると考えます。すなわち、本来は規制当局もすべからく責任を負うからこそ、事業者、関係者としっかりコミュニケーションをし、限られた時間、リソースの中でどうしたら現実的な安全対策向上ができるか、とりわけ、現場において実効的な立地住民のリスク軽減をどう確保できるかを詰めなければならないのです。にもかかわらず、規制委員会は、単に玉座に座ってノーと言うばかりで仕事をしたかのように振る舞っており、あまつさえ責任逃れに走っている。早急にこの規制態度を改めていただきたいと、国会の監視機能の発揮として申し上げたいと思います。
 さて、配付の資料五を御覧ください。これは、小泉大臣と元大阪府知事の橋下徹氏との対談記事からの引用であります。
 これを見まして、私、おお、小泉大臣もエネルギーそして原子力に対する理解も多少進んだなと思って、私もリツイートさせていただきました。
 具体的には、小泉大臣は、原発を使わなくて済むならその方がいい、ただし、過渡的な時期、移行期というものも必要だと思っている、一気にゼロは今は無理、大臣になって直面したのは、日本の中では原子力というテーマは物すごく政治的だが、国際社会ではそうではなく、むしろ石炭の方が政治的だというギャップ、日本のエネルギー政策というと原発の問題で、しかもそこにはイデオロギーの議論や科学的ではない議論までが入ってくる、だけど、国際社会の科学的な議論の中では、どうやって化石資源の依存度を下げるかということが気候変動対策につながってくると発言されております。
 おっしゃるとおり、世界的には気候変動対策の最大の政治課題、論点は、ウオー・オン・コールと言われる石炭をめぐる戦いであります。我が国の場合には原子力が一番の政治課題になっていますが、世界では実は二の次になっておりまして、むしろ、脱炭素電源として原子力は気候変動対策という意味でも評価もされている。世界的に有名な若手環境活動家グレタ・トゥンベリ氏も、原子力に関しては一定の評価をしています。
 小泉大臣のこの対談での発言はメディアで言ったことでありまして、是非国会の場で明確に答弁していただきたいのですが、脱炭素という大きな目標を実現するには、まずは石炭火力の問題に取り組み、原子力に関しては脱炭素電源として利用するという認識でよろしいですね。この資料五の発言を読み上げていただくだけで結構ですので、大臣の簡潔な、長くない見解をお伺いします。

#16
○国務大臣(小泉進次郎君) 短くということですから、最優先は再エネです。最優先は再エネです。

#17
○滝波宏文君 最優先は再エネですというふうなお答えでありましたが、多分そのまま答えないと思ったので一応読み上げましたので、そういうふうな発言をこの対談でされたということについて、イエスと答えていただけますか。

#18
○国務大臣(小泉進次郎君) もうどこでも見れますから。

#19
○滝波宏文君 どこでも見れるように、ネットで今出ているように私が読み上げたことを対談でお話をされたということで、イエスというふうに受け取ります。
 それで、エネルギーについては、3EプラスSを考えるのが基本とされています。原子力はその3E、環境、経済、エネルギー安全保障に優れた電源だが、S、安全性が問題だと言われております。では、その確保すべき安全とは一体誰の安全のことか。当然それは、最もリスクの高い原子力発電所近辺の立地住民の安全を第一に考えるべきなのに、中央の議論がそうなっておりません。これが我が国の原子力の議論をゆがめている最大の問題だと考えます。
 具体的に、立地住民の安全を第一に、立地に寄り添うための最大の課題に原子力避難道の整備があります。しかし、十年前にあれだけの事故があったにもかかわらず、全くとは言いませんが、いまだにその整備は十分には進んでおりません。それを阻む壁が様々にあります。整備のために必要不可欠な原子力立地特措法については、今国会の延長に、残念ながら、立民、共産党、両党さんは反対されました。そして、経産省、国交省等の関係省庁の縦割りと、それからBバイC、費用対効果基準を含む財政制約が響いております。また、予算上も、枠組みとしても、実は復興にも、そして国土強靱化にもこの原子力避難道は対象に入っておりません。
 言わば鬼っ子のようになっているこの原子力避難道整備でありますが、今、政府がグリーン化を強く推し進める中で、まさに脱炭素電源として重要な原子力についてしっかりと進めなきゃいけない中で、小泉大臣は、原子力防災担当大臣として、この経産省、国交省等も統括、相互調整をして原子力避難道を整備し、立地の安心、安全に取り組まれる立場であります。
 このいまだ十分に進んでいない原子力避難道の整備について、国が責任を持って、期限を切って集中的に、BバイCも関係なく別枠で予算も設けて早期に整備する必要があると思いますが、小泉原子力防災担当大臣の御決意を伺います。

#20
○国務大臣(小泉進次郎君) もちろん、円滑な避難に資する避難道を含めたこの体制の充実強化、これは不可欠であります。しっかりと取り組んでいきたいと思いますし、万が一のことを考えたら、原子力防災に終わりや完璧というものはありませんので、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 なお、先ほどの御質問に対する答弁にちょっと補足をさせていただきますが、私は、あれだけの福島の事故を踏まえれば、どのように残せるかではなくて、どのようにしたらなくせるかという立場であります。それは滝波先生とは違うと思います。よく自分たちの推進をしたい方向に誰かの発言をそのように曲解をすることはやめていただきたいというふうに思いますね。
 石炭は世界的な課題なのはもちろんです。しかし、あれだけの事故を起こした日本にとって、脱炭素電源と位置付けられているからという一つを用いてやみくもに突き進むということはあってはならないと思います。それは、幾ら世界の中で政治的には石炭だとはいえ、日本として忘れてはならないことがあるのは私は多くの方と共有しなければいけないと思っていますし、グレタさんの話ありましたが、気候変動に対して懐疑的な人はよくグレタさんを批判をしたりしますが、逆に、使えそうなことを言ってくれたときはグレタさんのを補強の論理として使うことは私は違うのではないかというふうにも思います。

#21
○滝波宏文君 議論の相手が認めたものを使うというのは、普通、論戦の場合当然のことだと思いますので、私はそれはありだと思いますが、大分時間も迫ってきたので、一つお話をさせていただきます。
 私は、議員になって一つすごく忘れられない事件がありまして、それは原子力いじめの問題であります。もう五年ぐらい前になるかと思いますが、福島から逃げてきた子供が横浜で、中学生ですけれども、名前に菌を付けられて呼ばれて、殴られたり蹴られたりして、十名ぐらいの人間から一回五万から十万円、十回ぐらいですね、東電から金もらっているだろうと言われていじめられたというふうに裁判にもなった事件があります。
 この話の問題は、福島にリスクを負わせて、事故も、実害まで負わせて安定、安価な電力を享受してきた大消費地の横浜で起きたと、東電管内の横浜で起きたということであります。そこに、立地が負ってきた安定、安価な電力を供給してきたリスクに対する感謝というものはどうなったのかということであります。もしこれが、福井が供給をしている大阪ですとか京都とか兵庫で起きたら自分はどんな思いになるだろうと思って、胸が詰まる思いであります。
 そこに大人、もちろん、子供のしたことですからという話あるかもしれませんが、子供は大人の鏡です。大人たちの中に原子力を菌のように忌避する気持ちがあったのではないか、そこにやはり立地に対する感謝、立地に対して報いていく仕組み、それがなければ社会は動かないということを申し上げたいと思いますし、私はもちろん、先ほどお話ありましたが、立場としては推進でありますけれども、それ以前に立地派であると思っています。立地に対してしっかり向き合う、立地に寄り添う、そのための原子力避難道整備、本当に難しい課題でありますので、小泉大臣の政治力でしっかり前に進めていただきたいと思います。
 質問を終わります。

#22
○鉢呂吉雄君 おはようございます。立憲民主党の鉢呂です。今日もまた、大臣、よろしくお願い申し上げます。
 昨日は、地球温暖化対策法案、全会一致で参議院で成立をして、誠に意義深い成立だと。まだ、私自身も含めて、国民の皆さんにその大きな意義は評価をされていないのか、今日の新聞は、一面トップで日経新聞が出した程度であります。
 私も、環境委員会、去年からですから、勉強させていただいて、我々の世代が一九八〇年代以降に、この今一・二度、産業革命以来の上昇が急速に進んでいると、三十年、四十年でと。こういう形で、私自身も振り返れば、やっぱり子供の頃はこんな時代ではなかったんですけど、今は大量生産、大量消費、大量廃棄、全てのものがプラスチックで包まれて売られておると。こういう中で、地球にこういった過剰な気温の変動をもたらしておると。このことをやっぱり、なかなかこれは、頭で、書物で読んでの実感であります。
 ただ、この関係の法案の衆議院の環境委員会の参考人質疑で、鹿児島種子島御出身の若い鹿児島大学の女性の若者が参考人に立ちまして、四六%の政府のCO2の削減も我々絶望したと言うんですね。二〇三〇年まで六十数%に行かなければ、もう地球はとんでもない形で、このまま行けば一・五度は二〇三〇年には行ってしまうというような話で、やっぱりこの絶望を、何とか若い世代、地球全体に、我々が責任を持って希望に変えることが必要ではないかなと、こう思って、まだまだこれが出発点でありますから、大臣も四十歳、若い、早く健康を治して先頭に立っていただきたいと、こういうふうに思います。
 大臣もおっしゃっています。端的に言えば、例えば本委員会でも柳田先生が、鉄鋼やマツダ自動車の製造業の皆さんと対話をして、急速に経済界は、再エネの電気でなければ使わない時代、これに対応しなければならないというような危機感を持っておるというお話を、私も驚いたところであります。
 そういう中で、大臣も、再エネの悪いところ、コストが高いとかいろんなことを言うけれども、再エネの重要性について、やっぱり自分はそこに可能性を見出していきたいとか、再エネはコストが高いと言われるけれども、原子力推進の見えないコストについては言わないと。私の質問に対しても、先ほどと同じように、いかにやっぱり再エネを伸ばして、原子力を使わない、そういったものを目指したいということを、私は何回か質問する中でぶれないで明瞭に答えていただいておりますから、私は希望を見出せると。
 CO2は、地球温暖化、気候を高めるためには、やっぱり脱炭素化、そして同時に、やっぱりクリーンさといえど、福島で一度経験したあのものを二度経験したのではこれはもう大変、地球環境のクリーンさというのは、やっぱり原子力は危ういと、こういうふうに思いますので、まあ今日は応援団に成り代わるような形でありますけれども、頑張っていただきたいと。
 そこで、大臣もこの委員会でも言ったんですが、この大きな事業を進めるには今の環境省でいいのか、人員や体制、そういったものを含めていいのかという御発言があったと思います。私はまさにそうだと思うんですね。
 今回のG7環境・気候大臣会合になぜ経産大臣が出ていくのか。私はいいんですよ。両方で出ていく、今現状、日本は。しかし、やっぱりこれから日本の経済や社会が地球環境抜きに語れないとすれば、やっぱり経産省と環境省がもう一体となって、そこで、これからの十年間、二〇五〇年の三十年間を進める、その行政が必要ではないかなと思うんです。
 今はやっぱり、日本は省庁が分かれたら、もうそこでいろいろの協議に時間を取られてなかなか思い切ったものに行かない。先ほど言った鹿児島大学の中村さんは、是非若者の意見を取り入れる仕組みをつくってほしいと。どの審議会でも、相変わらず昔の学者とか、何とか団体の、団体というかそこの責任者と、本当の生の声というか若者の声が入っていないというふうに、これは一番強く言っていますね。
 そういう意味も含めて、体制の整備、人員のこのきちっとした形、あるいは予算の仕組みについても、今見ても、経産省は二兆円取ったけれども、あの中には洋上風力までは入っているけれども、一番必要な、今十年間でやらなければならない再エネについてはほとんど書き込まれておりません。未来の投資についてあれは書いてあるんだと思いますけれども、やっぱりそういう中では予算も必要です。今の経産省の予算では私は駄目だと思うんですね。
 そして、国際会議のときは一本で、地球経済担当大臣が、環境担当大臣が出席して統一的な迫力のあることをおっしゃると、これが必要だと思いますけれども、この環境省の体制について、もう少し具体的に御答弁いただければ有り難いと思います。

#23
○国務大臣(小泉進次郎君) 体制については、幾ら人がいてももう足りないことはないぐらい、本当に今後の環境省の業務遂行においては、与野党の皆さんの御協力も仰ぎながら、体制強化を実現をしていきたいと考えております。政府内でも、既に私からそういった思いを伝えてあります。
 今、デジタル庁とかこども庁とか何とか庁という話が様々出ますが、カーボンニュートラル庁か脱炭素推進庁なのか分かりませんが、それぐらいのことをやらなければ今後目標は達成できないと私は思いますし、あらゆる省庁がこの脱炭素と絡みます。
 ただ、その中で、体制として今それぞれの省庁でやっている中でも非常に有り難いことは、カーボンニュートラル宣言をしたのは総理であり、高い意欲的な目標を二〇三〇年打ち上げたのも総理であり、長年経産省が一緒になって議論ができなかったカーボンプライシングを一緒に議論をせよと言ったのも総理であり、この政権のトップである総理がこの問題に対してリーダーシップを発揮し続けていただいているということが政府全体としての脱炭素に対する大きな求心力になっていること、その中で、縦割りを排除するという菅政権のこの一丁目一番地の思いが最も現れている分野がこのカーボンニュートラルの分野でもあると思います。そういった中で、しっかりと役割を果たしていきたいと思います。

#24
○鉢呂吉雄君 私は賛意を示しますけれども、いつまでも総理大臣が替わらないというものでもありません。
 やっぱり体制整備というのは、この際、鉄は熱いうちにしっかりと造ることが必要だと、こういうふうに思いますので、まあ、我々は野党ですから余り力はありませんが、応援はします。与党の皆さんに是非、滝沢筆頭に頑張ってもらう必要が、私は、いや本当に、笑い事でなくて、このまま行けば九年間でこれは四六%削減はできませんよ、このままでは。そう思うからこそ、大臣自らああいうふうに言ったことは、やっぱりそれを実現することが必要ではないでしょうか。そう思います。
 そこで、G7の環境大臣会議で、前回、共産党の山下さんから逐次話がありました。私も注目したのは、あの全文見ますと、石炭火力発電が世界の気温上昇の唯一最大の原因であると、こういうふうにわざわざ、英文原文まで持ってきたら、ザ・シングル・ビッゲスト・コースと。だから、最大の原因は、いろいろあるけれども、だけれども、いや、最大でないやつはあるんだけれども、最大のものは唯一石炭火力発電だよと、ここまで冒頭に言っているんですね。
 そういう中で、日本がいろいろ、事務段階の交渉もあったんでしょう。海外に輸出するものについても、排出削減対策が講じられていない火力発電所は駄目ですよと、それは経産省に聞きました。高効率なものであっても、排出削減対策が取られてなければこれは駄目ですよと。あくまでも、高効率であっても、高効率はよく分かりませんが、そのCO2の排出削減対策をきちっと取ったものですよという形の決めのようですが。
 私は一番懸念するのは、その後に、後先逆だと思うんですけれども、二十日、二十一日にこの国際会議があって、五月二十四日にこの気候変動対策推進の有識者会議、経産大臣も小泉大臣も、ここで演説をしていますね。そして、締めくくりに菅総理が演説をしたんです。もちろん学識経験者からも御意見を聞いた後、こういうふうに述べているんですね、総理大臣は。来月中旬のG7サミット、これは首脳会談のことを言っている、総理が出席する。その中では、世界全体の脱炭素化に向けたG7の結束を更に強化します、日本のリーダーシップを示す機会としたいと思います、その後です、そのための具体策の検討を進めたいと、そのための具体的な具体策の検討を進めたいと、こういうふうに言ったんです。まずは皆さんの大臣会合を越えて、何ができるかの具体策を検討を進めたいというような表現でありましたから、私はそこに希望を持ちます。石炭火力のやっぱり最低限輸出は全廃をすると、この方向をG7の首脳会談で言わなければ。
 そこで、大臣に聞くんですけれども、各この世界的なマスメディアも、日本に対して大変厳しい反応、これに対して、目立っていますね。大臣は、COP26にも、この秋のイギリスに行かれるんでしょうが、各国政府、NGO、国連あるいは金融資本、柳田先生の話によれば、そういった金融資本とか投資家、こういった形の批判を日本は一身に受けてしまうのではないか、こう思うから言うんでありますが、先ほどの総理大臣のこの締めくくりの言葉等を含めてどのように考えるか、お願いをいたしたいと思います。

#25
○国務大臣(小泉進次郎君) 来月、G7の首脳会合に向けた日本の具体的な打ち出しを含めては政府全体として検討をしている、そういったところではあります。
 そして、COP26に向けて、先生が御心配のような日本が集中砲火を浴びるのではないかということに対しては、まさに私が二年前にCOP25で石炭批判を一身に浴びましたが、あのときから私は訴えていることは変わりありません。とにかく、日本の中だと、さっき滝波先生とのやり取りもありましたが、石炭ってあのときまで全く国会で議論にならなかったんですよね。そして、あたかも高効率な石炭はクリーンコールだという、これ海外で全く通用しません。こういうことを気付いていただく機会にもなったんじゃないでしょうか。ああ、これだけ石炭って批判されるんだなと。あれから私はずっと石炭政策の見直し、取り組んでいました。そして今、厳格化しました。
 そして、今回G7で、もう先進国は、化石燃料依存型の経済から脱却しようというワンボイスのメッセージが出たんですよね。総理はその具体策を検討するというふうに言っておられますので、そういった方向で日本が揺るぎない意思を示していけるように、政府一丸となって今年の様々な国際会合の場を捉えてやっていきたいと思います。
 ちなみに、G7のことで一点申し上げれば、今年はイギリスが主催国ですが、来年はドイツです。そして、二年後は日本が主催国です。この気候変動は、今年COP26があるから今年だけ盛り上がっているわけではなくて、私は、G7、これから毎年気候変動のテーマを、主催国はどのテーマで自国に有利なものをやるかという大きなテーマが出てくると思います。いつまでも日本が気候変動はディフェンシブな課題として何とかしのぐというようなスタンスでいたら、私は二年後のG7を有効に使えるというようには思えませんので、そういったことも見据えながら、気候変動政策の国内での強化も含めて汗をかいていきたいと考えております。

#26
○鉢呂吉雄君 昨日の参議院の本会議でいろいろ質問が出ていて、経産大臣は、この石炭のG7での協議を踏まえて、やっぱり地域の石炭火力が、火力発電が地域の産業になっているとか、あるいは雇用の問題があるので、いろいろゴールは様々あっていいというような表現をされたわけです。
 先ほどの中村さんは何を言ったかというと、やっぱり日本は内部の既得権益とそれから海外の圧力でしか物事が進まないと、こういうふうに二十歳の若い方は言っておるわけですけれども。どっちかというと、やっぱり我々もそういう形で今日まで来たなと、やっぱりその産業がそこにあって、それをフェードアウトするというのは、やっぱりそこにいろいろな雇用とかありますから、それを全く考えないということになって。
 ただ、世界のいわゆるこれからのエネルギーどういうふうにしていくんだという、経産省でこの二兆円のあれを出したやつ、ほかの各国は全て、例えば水素開発をしていくためには雇用が五十万生まれますよとか、必ず雇用の指数を書いています。残念ながら日本だけがどこを見ても、水素は日本では一番有利性になっておると言いながらそのことが書いていないもんだから、勢い、やっぱり働いている人を含めて前に進んでいけない、今の職場、雇用が失われてしまうと。これがやっぱり日本のリーダーシップを取れない悪い面だと。変わらざるを得ないときはやっぱり変えるけれども、じゃ、どういうふうにしていくんだということを、梶山経産大臣は、むしろそのことでやめるというふうに言ったわけでなくて、そのことを十分考えて、地域の雇用とか地域の産業を担っているので考えなきゃならないという意味合いで言ったんですけれども、それが往々にして既得権益という形で足引っ張りになっていくと。この形をやっぱりしっかりと変える必要があると、こういうふうに思います。
 大臣も五月二十四日の有識者会議で演説をしていまして、こういうふうに言っていますね、小泉大臣ですよ。世界の、最後の方です、脱炭素化を牽引するため、牽引するため、海外での排出削減をどのように進めるべきか。これは発展途上国も含めて言っている意味合いだと思いますが、と述べたのであります。
 ですから、リーダーシップを取りたいと。私は来年のドイツまでは聞いていましたけれども、再来年が日本であれば、なおさら石炭だけでなくて、この地球温暖化についてやっぱりリーダーシップを取れるようなそういう姿を、ただ言葉でしゃべったからってリーダーシップにならないので、これだけ日本は変わってきている中で二年後を迎えたという姿を是非取っていただきたいと、こう思うものですから、この意味合いはそういうふうに受け止めてよろしいでしょうか、この有識者会議における。

#27
○国務大臣(小泉進次郎君) 例えば、今回、G7の中の環境・気候大臣コミュニケ、このコミュニケの中に日本からも主導して位置付けた文言の一つは、G7でサーキュラーエコノミー原則をしっかりと確立をすべきだという、これに向けて動いていくことが入っています。今回プラスチック新法も御議論いただいていますが、私はずっと、サーキュラーエコノミー新法とも言ってもいいと言っています。まさにこの取組を、日本の企業は物すごい技術を持っています。ですから、国際社会の中で日本が何を気候変動のテーマで売りにするのかといったときに、一つの可能性としては、私はサーキュラーエコノミーの分野というのはあると思っています。
 そしてまた、自治体も、これだけ急速に自治体が、むしろ国よりも前に出て意欲的な宣言と対策をやっているというのも日本の強みです。これは、日米の気候パートナーシップの中にも入れています。さらに、今回のG7の中にも入れました。
 ですから、こういったこともしっかり考えた上で、日本としての強みをしっかりと発揮をするための準備、そして議論、政策の強化、そこの先を見据えてやっていきたいと思います。

#28
○鉢呂吉雄君 環境省ですから、地方の、地方自治体のこの脱炭素化に向けての取組。ただ、これはもう、あれだけよく宣言を出してくれたと、こういう面では評価していますけれども、まだまだこれからの段階だと。
 北海道でも、例えばニセコ町は、皆さん御案内かどうか分かりませんが、外国資本がもうすごいホテルを建てたり様々な遊戯施設。私もあそこの衆議院議員だったものですからよく分かるんですけれども、半年行かなかったらもう町がすっかり変わるぐらい、そういう中であそこの自治体は、もう一つ、脱炭素化で五割今の現状よりも減らすと。まあ一〇〇%減らせればそれはいいんですが、その減らす具体的な、町が先陣を組んで、今までは大資本がほとんどいろいろなものを、三百億円だとかと、こうやってきたんですけれども、町がそういうホテルとか様々なものを造って、模範的な。
 北海道は、何も自然環境がいいなんといっても、冬たく燃料は全部灯油、化石燃料ですから、ほとんどがですね、一〇〇%近く、これはなかなか問題あるんですけれども、それを五割に下げるという具体的な取組をやってくる自治体も出てきています。
 ですから、その支援をするためにも、是非環境省の予算的な仕組みを変えていただきたいと。これなかなか、口は言うのは簡単ですけれども、国交省も様々今この二〇五〇年に向けての脱炭素化の具体的な、運輸も持っていますし、住宅なんかもあるわけですけれども、数字を出しているというのはやっぱり評価はできると思いますが、しかし、全体的なものがよく分からない。やっぱり環境省がきちっとそれをまとめるぐらいのものがなければ、てんでばらばらやっているようなふうに国民には見えかねませんので、そこはよろしくお願いいたしたいと思います。
 あと半分になってしまったんですが、地元課題若干お話をして、実情を聞いていただいて大臣の所感をいただければと。
 テレビ等でも出ているかも分かりません核のごみの問題、いわゆる高レベル廃棄処分場設置の問題で、北海道で二か所、二町村手を挙げました、寿都町と神恵内村と。神恵内村は若干遅れましたから、国民の記憶には少しないかも分かりません。
 やっぱり問題が多過ぎると。議員各位にももう分かっていることですが、原子力発電を稼働すれば必ずこの使用済みの廃棄物が出ると、その燃料を再処理して、青森で再処理をしたりしてプルトニウムとウランを除去して、そして残ったものが高レベルの放射性廃棄物と、こういうふうに言われて、この処理を、処分をどうするかと。これで、トイレなきマンションだと、こういうふうに言われておるわけです。
 経産省からそのまま聞いたことをお話をすると、五十年程度これを、発熱が伴いますからそのまま放置をして、そしてその以降に冷却をされたものを一時貯蔵管理するためにガラスを流し込んで固化をすると、ガラス固化体にするという形で、現在フランスでやってもらったものが二千五百本、一本一トン弱のものですが、もう既にあるんだそうです。それから、いわゆるまだそういう加工していないものが一万九千トン余り。ですから、固化体に直せば二万六千本ぐらい。一本約七百三十キロぐらいの固形物にして保管するためのものと。
 しかし、よく言われているように、生物、人類に無毒化するためには十万年掛かると、十万年掛かると。十万年といったら、滝沢先生、今日、北海道と北東北の縄文式遺跡群がユネスコで世界文化遺産に七月に登録されるめどが付いたと。これ、私の北海道も入っているんです。あの寒い北海道で、だから、一万三千年ぐらい前、縄文式集落群が一万年続いたというんです、一万年。農耕ではなくて狩猟をしながらですよね。一万年。だけれども、それ、一万年なんです。十万年といったら、人間が生きているかどうか。過去の十万年は、人間は、人類はいなかったんですね。人類が出てきた、だから、北海道もいろんな、洞爺湖だとかいろいろな観光施設ありますけれども、大体四、五万年前にできた。
 十万年後まで人類が責任持てるかどうか。この中村さんは、二一〇〇年になったら人類の危機になると、人間が住めるかどうか、下手すると、地球が四度も上がったら人類は生き延びることができないのではないかと。八十年後ですよ。十万年後までそれを管理しなければこの高レベルの廃棄物は安全なものにならないということなんですね。
 で、世界で唯一この建設に着手、まだ完成はしていないけど着手しているのがフィンランドのみで、あとはいろいろ経産省から見せてもらいましたけれども、フランス、イギリス、アメリカ、全てまだ調査中かそれ以前の、ですから、ドイツとか二か所ぐらいはもう、韓国と、原子力発電はやめたというところも出てきております。
 なかなか、だから人が責任を持って管理できる代物でないだけに、今、北海道の寿都町と神恵内村が手を挙げましたけど、まずこの責任が持てないと。いろいろ、文献調査、概要調査、そして本格的な調査と、こう行く段階がある。今、最初の文献、この机上での調査だけ。文献調査、これだけで地方公共団体に二十億交付金が入ると。これが大変魅力だということで、まあ寿都町の町長は、いや、理由があったら、住民の理解が得られなかったら文献調査でやめるよと、文献調査の次の概要調査に行った場合は都道府県知事の賛同が要るという形ですから、今は、文献調査はもう入りました。これは、地方自治体のゴーサインでやれるわけです。
 この問題は、我々は責任あります。もちろん、その電気で享受、受けているのに、その廃棄物の処理を全然考えないのは無責任だと、こういう見方も私も受けざるを得ません。だけれども、これをずっと、さらに原子力を再稼働してこの廃棄物を延々と作るという形に、今、私どもの世代で責任が持てるのかと。ここに私、やっぱり根元は原子力発電というものを中止をすると。そうでなかったら延々と廃棄物ができて、それがどんなに、いや、方法はいろいろあるんだそうです。海底の底に埋める、これも国際条約でそれは駄目だと。それから、氷河の下に埋める。そして、地層三百メートルぐらいの地下に貯蔵すると。あともう一つあるんだそうです。ロケットで宇宙に発射して、宇宙の空間でそれを。だけれども、宇宙って発射するときのリスクは、万が一そこで失敗したらもうそれをまき散らすわけですから、これはもう百年たってもなかなか難しいかとは思いますが、そういう段階で、解決策がないのは事実なわけです。
 法律まで作って、そういう貯蔵、処分場を造るということは日本の法律ではなっていますけれども。小泉大臣に、担当でもないのに直接聞いてもこれは申し訳ない気持ちもありますけれども、私は、本当は経産大臣にもここに来てもらって、地球温暖化の問題も含めて合同審査をやってほしいぐらいなんですけれども、もう個別分かれていますけれども、大臣のこの問題についてのお考えを聞かせていただければ有り難いと思います。

#29
○国務大臣(小泉進次郎君) この最終処分場の課題は、私や滝波先生のように仮に原子力に対する立場が違ったところで、この問題に関して立場を異にする方はいないと思います。
 いずれにしても、イデオロギーとか考え方を超えて必ずこの課題を解決しなければ、日本は次世代に対して責任が持てない課題でもありますので。今、北海道で二つの自治体が手を挙げていただいている中で、これが地域の分断にならずに、多くの方とともにどうやったらこれを解決できるのかをやらなければいけない課題だと思っています。そして、そのためには、環境省だって政府の一員としてどのように課題解決に資するかをやらなければいけないと思います。
 それで、原子力についても、私はやはり、電源をどうやってつくるかを考えたら、やはり再生可能エネルギーをどこまで生めるかという具体的な施策を、そして導入量を増やしていかなければその次が描けないと思っているんですね。
 なので、私は様々政策を見ていたときに、この再エネを増やさなかったら、トヨタが言っているように、百万の雇用が失われかねないと言っているのもあるんだから、何とか再エネをと言っているときに、再エネばっかり国民負担と言われることを変えたいと思っているんです、再エネに対するネガティブキャンペーンのようなことを。
 先生言ったように、原子力で文献調査で二十億ですよ。そして、この前、福井の話ありましたけど、再稼働すると二十五億ですよ。再エネは、発電所を造ったってそんなお金降ってきませんよ。一方で、コストばっかり言われて。じゃ、同じように再エネ発電所を造ったら、動いたら予算が付くような、こういった形も含めて徹底的にやっていかなければ、再エネ主力電源化や、原子力に頼らない、また、政府の見解でいえば依存度を下げていくということが私は具体的に進まないと思うので、そこに全力を尽くしていきたいと思います。

#30
○鉢呂吉雄君 ちょっと時間がなくなりましたので、エネルギー基本計画というのが策定して、四六%の基礎数字はどうなんだと、これはこの委員会でもありましたから触れません。しかしながら、九年以内には達成しなきゃならないものですから、部門ごとに目標数字というものを出すんだろうと。僕も初めてですから、例えば運輸とか業務とか家庭とか産業とか電力、これごとにどのぐらい下げれるのか、削減できるのか、こういう形だと思うんですね。
 今、エネルギー調査会、私も議事録全部読もうと思ったんだけれども読み切れぬで、その概要も見させていただきました。原子力の再稼働に対してはもう九九%、あらゆる識者が、あそこの審議委員が話しています。それに比べると、今大臣言われた再エネについてのそういう見解は、これまたまばらでほとんどない。むしろ、再エネの不安定さといいますかマイナス点が散見される、こういう状況です。合同会議でやっていくという能書きにはなっていますけれども、中央環境審議会審議会長の高村さんも出ていますけれども。今、六月中にでも出るのではないかとか言われていますけれども、先般、その一研究所、経産省直下の研究所、RITEといいますか、そこのあれが出て、原子力は現状維持というか、要するに前回の計画の目標の現状維持、ですから二〇から二二%のシェア、今九%かもっと低いんですけれども、原子力ですね。そして再エネは、二二とか二六を倍にするかとかしないかとか、新聞によってはもう三八だとか、再エネですよ。
 これは、電源、原子力じゃなくて電力の、電力の電源構成でそういうふうになっているんですね。最終的にはそれも含めて、家庭から産業界から、いわゆる自動車とかそういうのも関係ありますから作っていくんでしょうが、やっぱり司令塔というか、やっぱり一つの大きな方向性のものがなくててんでばらばらというのは良くない、いつまでもできないと思うんですね。
 私はやっぱり、小泉大臣のその方向であれば、その方向できちんとやっていくという、そういうものがまだ作られていないのではないかと。もちろん、官邸での有識者会議を含めた地球温暖化対策本部というのがあるんですから、そこでまとめるんでしょうが、遅きに失する可能性があるのではないか。どういう形でこれ大臣、出していくのか、そこだけは聞かせていただきたいと思う。

#31
○国務大臣(小泉進次郎君) 非常に有り難いのは、総理は一貫してずっと言っているのは、再エネ最優先ですと。これ、総理、四六%打ち出した官邸のぶら下がり、あのときの、そこで、じゃ、原子力はどうするんですかと言われても、総理は、いや、まず最優先は再エネですと。
 この総理の一貫した姿勢を反映するのが政府としての政策ですから、私としても同じ思いで、今、経産省が議論を進めている、我々環境省もかんでいますが、このエネルギー基本計画、この改定に向けて、何よりも再エネが生み出されるだけしっかりと入っていくように、新しいルールも含めて必要な主張を申し上げていきたいと考えております。

#32
○鉢呂吉雄君 皆さん御案内のとおり、前回のエネルギー基本計画では、原発は重要なベースロード電源、しかし、依存度は限りなく可能な限り低減させていくと、これは今も生きていると。与党の中には、いや、この可能な限り低減するというようなことは削除せいとか、だから、滝沢筆頭の役割は非常に重いんだよ。二〇―二二はそのまま存続だと。今、こういう流れではないですか。
 大臣は、この委員会でも、三月二十二日、私の質問に対して、原子力の電源構成は第一に再エネがどのくらい入るか、今言われたとおりです。今までの根雪のように、北海道だから根雪という表現はよく分かります、根雪のように、最初に原発のベースロードがあって、その根雪の上に、解けないでまた根雪の上に雪降りますから北海道は、その上にまた再エネだという考えではないと、まず再エネがどのくらい入るか、発想を変えていく時代だと。この認識は変わらないと思うけれども、一応聞いておきますね。

#33
○国務大臣(小泉進次郎君) 全く変わりません。

#34
○鉢呂吉雄君 時間がないので。そこで、自民党、与党、公明党は違うんですね、公明党は違いますよ、滝沢先生、与党自民党の方で様々原発推進の議連が出ているけれども、再エネの議連はあるかどうか。あるようですけれども、滝沢先生、頑張ってくださいね、原発依存度の低減の文言を削除したり、新増設、建て替え、六十年運転、今休んでいるんだから、その六十年、一度はできる六十年延長なんだけれども、いやいや、その十年休んでいるから更にその上前をというような意見が飛び交っていると。
 私は、これはやっぱり、大臣、頑張らなきゃならないですよ。総理大臣が上にいるけれども、やっぱりきちっと時代の方向として間違った方向を取らずにやっていってもらいたい。滝沢筆頭理事にも頑張ってもらいたい。滝沢理事に発言を求めるわけにいかぬから、大臣、お願い申し上げます。

#35
○国務大臣(小泉進次郎君) 自民党の中の議論はいつも自由闊達でありますし、全ての政策が同じ考えの人もまたいないと思います、同じ政党であっても。そういう中で、最終的に内閣の方向性と政府・与党一体で進めていく中で、何よりも我々、私が自民党の立場で申し上げれば、自民党が選んだ総裁が今の菅総裁であり菅総理であります。その菅総理が、何を聞かれてもまずは最優先は再エネだと。その下に政策を遂行する、与党として当然のことだと思います。

#36
○鉢呂吉雄君 終わります。

#37
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。
 本日は一般質疑ということで、予算の使い方、大事な国民の税金の使い方について、有効な使い方をしていっていただきたいという観点から質問をさせていただきます。是非大臣にも御理解をいただきたいところでございますので、大臣に質問はいたしませんけれども、是非聞いていただければというふうに思っております。
 環境省では様々な補助事業を行っております。この補助事業について、当然分配をするための事務等も掛かりますので、そのお金も掛かった上で実際に国民や事業者の方々に補助金が行くわけでございますけれども、それに関して伺います。
 直近の決算における環境省所管の間接補助事業に関して教えていただきたいと思います。総額、このうち補助対象者に実際に配分された金額と件数、委託事務等に掛かった金額、一件当たりの平均委託事務費を伺いたいと思います。

#38
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。
 環境省所管の令和元年度の間接補助事業の総額につきましては約七百十億円でございます。このうち補助対象者に実際に配分されました金額は約六百七十五億円、件数といたしましては一万四千六百七十五件でございます。また、委託事務等に掛かった金額は約三十五億円となってございます。御指摘ございました一件当たりの平均の委託事務費につきましては、今お答えいたしました金額、件数を基に割り算をいたしますと、約二十三万八千円となっておるところでございます。

#39
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 この今御答弁をいただきましたものというのは、自公政権において行政事業レビューをやっております。一つ一つの事業について、既に公開をされたそうした数値を環境省の会計課さんが正田官房長の下しっかりと集計をしてくださいました。こういう数字を出していただいたことにまずは感謝をいたしたいと思います。是非大臣も褒めてあげていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それで、これ委託事務に三十五億円近く掛かっていますねと、結構な金額だと思うんですね。国民とすれば、できるだけ委託事務費は下げてもらいたいというふうに思うと思います。ただ、値切ればいいというものではなくて、適切に掛かったお金というのは掛けるべきであるというふうには思っております。
 一方で、これが高いのか安いのかということもありますので、次のページでございますけれども、あらかじめ経産省さんにも同様に資料要求をいたしまして、出てきたのが次のページにございます。経産省さんは桁が一桁大きい規模の補助事業を持っておられますので、それによりますと、件数も十六万八千件ほど、また補助配分事業も二千九百億円程度で、委託事務に掛かった金額というのは三百二十億円程度ということで、非常に大きいわけでございます。
 こうしたことにつきまして、以前、私、決算委員会で問題を指摘をさせていただきまして、次のページにございますけれども、経産省といたしましては、こうした補助金の事務手続を効率化するJグランツというシステムを開発をされまして、運用をしておられるところでございます。
 この補助事業をやる場合に、数千件単位でやるようなものについては、委託先で大概システムで管理をされています。システムを開発したり、あるいは何らかのシステムの利用料を払ったりということをやっておられるので、こうしたところに共通化をしていくことによってその業務自体が効率化されて委託費も下がっていくと、理論的にはそう考えられます。
 今後、カーボンニュートラルの実現に向けてこうした補助金事業も増えていくのかどうなっていくのか。価格メカニズムや規制によってやっていく場合もあるし、補助金によってやっていく場合もあるのではないかというふうに思いますけれども、こうしたシステム、できるだけ環境省としても利用できる部分は利用していくべきではないかと、そして、事務委託費の経費削減を図っていくべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

#40
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。
 今委員から御指摘ございました補助金の電子申請システムでございますJグランツにつきましては、環境省におきましてもその利用の推進に努めておるところでございます。具体的に申し上げますと、昨年度におきましては三件の間接補助事業でJグランツが使用されてございました。今年度につきましては、まだ現時点では未定ではございますが、昨年度、入力の簡素化などのシステムの改修が行われてシステムの利便性が向上しております。こういったことを踏まえますと、昨年度より利用が増えていくんじゃないかと見込んでおるところでございます。引き続き、導入が進むように努力をしてまいりたいと考えております。

#41
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。
 本日は、経産省の参考人の方にも今日お願いをして来ていただいております。
 こうした共通業務を標準化をして、そして集約化をしていくという方向性は非常に有用なものであるというふうに思っております。
 Jグランツの構成を見させていただきますと、振り込み業務までができないということで、振り込みというのは非常に重要な機能でありますので、そこがないとやはり委託先としては、また振り込みのためのシステムを持たなければいけないということで二重投資に今でもそこはなってしまうということを思っております。この振り込み業務までやれば乗ってくる事業も増えてくる可能性があると思いますが、こちら、対応していく予定はありますでしょうか。

#42
○政府参考人(三浦章豪君) お答え申し上げます。
 汎用的な補助金申請システムJグランツ、これ昨年の一月に運用開始してございますけれども、運用開始後も利用者や補助金事務局の皆様の利便性を向上させるために、これまでに利用画面の改善でありますとか様々な補助金申請に柔軟に対応するための機能追加といった改修を進めてきてございます。委員御指摘の銀行口座への振り込み機能の追加でございますが、来年度中の運用開始を目指して、本年度、銀行など関連システムとの連携機能の開発を行う予定としてございます。
 今後も利用者や補助金事務局の皆様にとってより使いやすいものとなるよう機能改善を進め、利便性の向上、利用促進に努めてまいりたいと考えております。

#43
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 こちらのシステムにつきましては、経済産業省さんが開発されたものですので、GビズIDという法人共通認証基盤から登録、ログインをするということがベースになっております。経産省がやっておられるので、事業者が対象となっていると認識をしております。一方で、環境省の補助金業務においては、事業者だけではなくて、例えば住宅とか自動車とか、ほかの省とも所管しながら脱炭素化していくための製品やサービス等の購入に補助をする場合に、家庭も対象になってくる、個人も対象になってくるという場合には、このJグランツ、経産省のJグランツには乗ってこないということになります。
 今後、このJグランツなどの府省の共通システムにつきましては、九月に発足をする、先日法律が成立をいたしましたけれども、デジタル庁の所管になっていくものというふうに認識をしております。
 本日は、内閣官房の内閣審議官、こちらの御担当にも来ていただいております。
 今後、このJグランツをデジタル庁に移管したときに、現在経産省が事業者だけに限定しているものというのも、個人にも対象を広げる可能性も出てくるのではないかというふうにも思います。あるいは、このJグランツを機能拡張したり改善をしたり、あるいは、必要に応じて見直しを行ってまた別な仕組みをつくるということも考えられるかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、いろんな補助金事業があると。
 それぞれに、もう単純に車一台に補助金を入れるというものもあれば、様々な案件形成の段階からアドバイスをしていくような、非常に相談やアドバイス業務も含んだ形の補助金というものもあるので、一概に全部同じような仕組みにはできなくても、共通部分だけ取り出してここにできるだけ乗せていこうというビジネス・プロセス・リエンジニアリングと言われている手法、業務改革もセットで行っていくということが重要であると思っております。こちらをしっかりと各府省の補助金の担当者に徹底をしていくということが重要であるというふうに思っております。
 そこで、内閣官房の内閣審議官に対して、こちらのような府省共通システムを導入推進を図っていくべきこと、そしてBPRをしっかりと行っていくべきであるということについて御所見を伺いたいと思います。

#44
○政府参考人(時澤忠君) お答えいたします。
 先ほど委員からお話のありましたJグランツを始めとして、人事給与システム、電子調達システムなど、各府省が共通して利用する基盤的なシステム等につきましてはデジタル庁が自ら整備すると、こういうことになります。デジタル化に当たりましては、デジタル化自体を目的とせずに、利用者の利便性向上、業務の効率化等を目指して、業務改革を事前に徹底することが使い勝手の向上のために重要というふうに認識をしております。
 具体的に申し上げますと、システムを整備するに当たりましては、対面原則や書面原則などの制度そのものをまず見直しをすると。そして、利用者と行政機関間のフロント部分だけではなくて、バックオフィスも含めましたエンド・ツー・エンドでデジタルを前提として業務プロセスを再構築する業務改革を実施した上で、スマートフォン対応やデジタル化に苦手意識がある方にも分かりやすいUI、UXによる申請を可能とすることで行政サービスの刷新を徹底する必要があるというふうに考えております。
 Jグランツを始めといたしまして、デジタル庁が自ら整備を行う各府省が共通して利用するシステムにつきましては、民間の方々もたくさんデジタル庁に入っていただきますので、そういった方々の知見も活用しながら、徹底した利用者目線で業務改革を進めた上で必要な機能拡張、機能改善等に取り組みまして利便性向上に努め、利用促進につなげてまいりたいと考えております。

#45
○竹谷とし子君 ありがとうございます。
 BPRによる業務の効率化、経費の削減というのは、国民の痛みを伴わない税金の無駄削減でありますので、非常に重要な取組であると思っておりますので、是非、今後とも府省挙げて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 最後に、フードバンクの持続可能な運営と循環型経済に関して大臣に質問をさせていただきます。
 未利用の食品を廃棄せずに必要な人に利用してもらうために、フードバンクは、持続可能な社会と環境のために重要な役割を果たしていると考えております。しかしながら、多くのフードバンクは運営費を寄附やあるいは運営者個人の持ち出しに頼っている状況で、運営の継続に御苦労されているところも少なくないと聞いております。
 所管をしているのが主に農水省ということに今はなっておりますけれども、農水省においては、単発の補助金というのはあるのですが、継続的な補助はないという状況でございます。
 食の支援を行っている方々から、企業が食品を廃棄をするときにはかなりのコストが掛かっている、フードバンクに食べられる状態のうちに寄附をすればそれが浮くわけでありますので、せめてその半分でもフードバンク団体に食品を渡すときにお金を払うようにしていただければ運営費に充てることができて運営を継続することができる、そうしていただきたいという御要望があります。
 大臣に伺います。
 循環型経済の中で廃棄物ゼロを目指す観点から、食品ロス、食品廃棄物をなくしていくためにフードバンクは必要な役割だと考えられますでしょうか。また、フードバンクが事業者からの食品の取扱いの際、運営に使えるお金を受け取ることができるように後押しを御検討いただけないでしょうか。あるいは、消費者庁、農水省と連携して、フードバンクが運営を継続できるような支援を御検討いただきたいと思います。

#46
○国務大臣(小泉進次郎君) 非常に重要なテーマだと思っています。特に、環境省は、先ほどフードバンクは農水省が担当だという話ありましたが、我々、フードドライブの方で支援なども今やっています。
 フードバンクに対しては、最近、環境省の災害用の備蓄の食料をフードバンクに寄附をしたと、こういったこともやっておりますし、フードドライブについては、民間企業と自治体を連携をやっていただいて、その中の実証で得た様々な知見や教訓などを今後のフードバンクやフードドライブの運営にも支えになるように生かしていきたいとも考えています。
 先生の問題意識は、金銭的な部分で何らかの支援を必要ではないかという御指摘だと思いますが、そういった可能性についても、今後、環境省としても、消費者庁や農水省含めて、関係の食ロスとやっているところと連携をする形で何ができるか、引き続きよく考えていきたいと思います。

#47
○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。
 フードバンクという存在を知ると、もうほとんどの方がそういう活動いいよねというふうにおっしゃるんですけれども、やっている当事者からすると、本当に運営費で御苦労をされているということでございます。
 以前、食品を企業が寄附するときに税制上損金算入ではなくて寄附金扱いになってしまう可能性があるので税金が増えてしまうと、企業にとっては負担が、そういう問題があって、国税庁、農水省と検討をして、損金扱いしてもいい、そのために掛かるコストも合わせて損金算入してもいいという、そういうQアンドAを出していただいたということがありました。それも、すぐ出たんじゃなくて、検討を重ねてそういう形になったわけでございます。
 また、今、未利用の食品を購入をしていただいてポイントを付けたりという、そういうことをやっていますけれども、買っていただいたら、それに応じてフードバンクなどに寄附をするという仕組みをつくっていただくことができれば、それも非常に一助となるというふうに思います。いろんな方法が考えられるかもしれませんが、フードバンクが運営可能な、持続的に運営できるような形に是非後押しをお願いしたいと思います。
 時間ですので終わります。ありがとうございました。

#48
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、間もなく梅雨に入って大雨にも警戒する季節が来ますので、災害廃棄物、災害ごみについて聞きたいと思います。
 この災害ごみについては、私はおととしも実は質問をしているんですが、そのときには、ちょうど台風十九号などの被害があって、全国で百五十四万トンの災害ごみが発生したと、それで、このうちの宮城県で出たごみ、二十万トンぐらいだったんですが、それの処理が今年の三月で終わったというのがこの前ニュースになっていたんですよね。
 だけど、ほかではまだ残っている地域もあって、おととしのその百五十四万トン、これが全て処理終わるのはいつ頃になりそうなのか、まず教えていただけますか。

#49
○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘の令和元年房総半島台風、東日本台風では百五十四万トン災害廃棄物が発生いたしましたが、発災自治体以外における自治体における処理、広域的な処理でございますけれども、これを含めて処理を進めてまいりました。
 例えば、令和元年の年末は、まず身近な仮置場を全て空にする、で、生活圏でないところに災害廃棄物を移動して、そこで仕分をして処理をしていく、あるいは広域的な処理を引き受けていただいている処理施設でストックして処理していくと、こういうことを進めてきたところでございます。
 先生の御指摘あった宮城県も含めまして、被害が大きかったのは福島、長野、千葉の四県でございまして、この四県で合わせて約百万トンぐらい災害廃棄物が発生しております。そのうち、御指摘の宮城県、それから千葉県については今年の三月までに処理を完了しましたが、福島県、こちらは三月末の段階で九七・六%が完了と、最も長く掛かる長野県も今年の九月までに全量の処理が完了するというふうに見込んでおります。
 このように時間が掛かりますのは、やっぱり被災が大きかった地域では、家屋の解体という別のフェーズの仕事も必要になってまいりまして、こうした解体撤去については特に一定の期間を要しているというふうに考えております。

#50
○片山大介君 そうなんですね。だから時間が、結構こういう大規模な災害では時間が掛かるということなので、だけど、復興とか復旧にはやっぱりこれをできるだけ短くしていく必要があって、じゃ、そのために何をしていけばいいのかという話をちょっとしていきたいんですが。
 まずは、その自治体の事前の備えになる災害廃棄物処理計画の策定ですよね。これ、最新だと、今年の三月で市町村の策定率が六四%になったというんですね。だけど、これ元々は、これ二年前の二〇一八年度にこれを計画達成する予定だったんだけど、二〇一六年時点で二四%で、もうかなり低かったので先延ばしにして、今年達成が、この三月に達成できたということなんですよね。
 だから、相当環境省としてはお尻をたたいたのかなとも思うんですけれども、ただ、一つ一つの中身が、本当にこれが実効性あるものなのかどうか、ここはなかなか把握できていないと思いますが、ここら辺どのように考えていますか。

#51
○国務大臣(小泉進次郎君) 計画、実効性あるものにしなければいけないのはそのとおりで、そのためには、実際に被災をした自治体が、この計画作ったけれども実際被災してみてどんな課題があったかという、このヒアリングなどを我々もやっています。
 その課題として、例えば、処理計画の中に災害廃棄物処理の全体像や段取りが一目で分かる資料が必要だったんじゃないかという声や、また、仮置場候補地の選定だけではなくて、土地の形状に合った仮置場のレイアウトを事前に考えておく必要があったと、こういった課題なども上がってきていますので、この上がってきた課題を、被災をしていない、そしてまだ未策定のところに対しても、我々としてもしっかりハンズオンで助言をするなどしてこの計画の策定を広げていくと同時に、その中身をより充実をさせて、被災しないことが一番ですけど、もはやどこが被災してもおかしくない状況になっていますから、しっかりと対応してまいりたいと思います。

#52
○片山大介君 おっしゃるとおりで、これ、既にこうして災害起きたところの教訓というのはみんなで共有しなきゃいけないんですよね。だから、それによってこの計画の策定がより精度の高いもの、処理量がどれぐらいなのか、あとはその発生はどれぐらいなのかと、地域によっても、土地の形状とかによっても違うので、それでそれを作っていってもらうという感じなんですが。
 それで、助言とかを今大臣言われたんですけど、これ、自治体の中ではなかなかそれができない自治体もあるわけで、実際の問題、今六四%ということなんだから、策定率が、ここに対しては具体的にどのように支援をしていくつもりなのか、これ教えてもらえますか。

#53
○政府参考人(松澤裕君) 実際にその災害廃棄物処理計画を作る、あるいは発災時に対応するそのときの実行計画を作ると、初動の対応をしていくというところで、自治体に対していろいろな人材育成ということを進めていく必要があると思っております。
 そういうために、環境省では、地方環境事務所において災害廃棄物対策推進のモデル事業というのを実施しております。これまでは、先生、主に処理計画策定というモデル事業を実施してまいりました。ただ、大臣申し上げましたとおり、どこで災害が発生してもおかしくない状況でございますので、今後は、特に発災時を想定したシミュレーションですとか、こういったことにつながる人材育成、これをモデル事業の中で力を入れてまいりたいと思います。
 あわせまして、災害廃棄物担当者向けの教育用ツールといったことも現在開発も進めております。今後、こうしたツール、これも使って地方自治体における研修などで活用していただいて、人材育成を進めていきたいと思います。

#54
○片山大介君 人材育成まで言っていただいてありがとうございます。そのとおりなんですね。計画と、それから実際にそれをきちんと対応できる人材育成、この両方が大切なんですよね。
 それで、あと、実際に発災したときなんですけど、これ、計画もう一つあるんですよね。これ、災害廃棄物処理計画という、これによってまずは災害が発生したときの初動を対応する。そして、その後の長期的なことに対しては災害廃棄物処理実行計画というのを作るんですよね。だから、処理計画と処理実行計画、二つあるんだけど、その実行計画の方の策定率って、これもうほとんど作られていないんですよね。だから、やっぱりこれが、その長期的なごみの処理においてはすごく大切なんだと思うんですけど。
 それで、災害廃棄物の対策指針においては、これ、市町村が作るときには都道府県が技術的な支援もしなきゃいけないとかって書いているんですけど、現状的に、現状の問題としてなかなかその処理実行計画が作られていないんですけど、ここはどうするんでしょうかね。ここはどのように考えていますか。

#55
○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘のとおり、地方自治体は災害廃棄物処理計画に基づいて適切に初動対応を実施する。これに併せまして、処理スケジュール、それから処理方法、処理のフロー、こういったことを盛り込んだ処理実行計画を策定することになります。こうした災害廃棄物処理実行計画を策定いただくことは、実際の災害において廃棄物処理の全体像や見通しを被災地域の住民の皆さんに示す上でも重要だと考えております。
 このため、まずは根元になる、対応の根元になります地方自治体の災害廃棄物処理計画、これ自体の策定を促すことにより、発災時の災害廃棄物処理実行計画の策定につなげてまいりたいと思います。
 それから、私ども、被災した段階では、環境省の地方事務所の職員が県庁を含めまして現地に入ります。こうした職員が現地でこの実行計画策定の支援も行ってまいりますので、そういった形で、事前防災とそれから発災時、二段階で災害廃棄物処理実行計画策定につながるように対応してまいりたいと思います。

#56
○片山大介君 だから、まず処理計画の方は平時に作るものだから、これ頑張って作ってもらわなきゃ困るなと思うんですけど、処理実行計画のときは、発災してからその処理計画を基に更に具体的なやり方を落とし込んでいくという計画ですよね。
 だから、その自治体にとってみれば、実際に発災して被害を受けながらその実行計画の方は作らなきゃいけないわけなんですけど、これが本当、現実的に可能なのかどうなのか、ここら辺はどうなんでしょうか。これ、おととしの災害のときもそんなに処理実行計画の方を作っていないんですよね、自治体ね。どんなふうにお考えですか。

#57
○政府参考人(松澤裕君) 私自身、西日本豪雨のときに倉敷市に応援に市役所に入らさせていただきました。このとき市長さんにお願いもして、市役所の中で廃棄物担当部局以外の人も含めて市役所内の応援体制もつくって、それで、倉敷市においては、大体何年ぐらい掛けて処理を終えるのかという全体像をなるべく早くつくっていこうということで、発災から数か月以内にはこの実行計画というのを策定されております。
 これは非常に、先生御指摘のとおり大変な仕事になりますので、その市役所内、あるいは町役場とか村役場内だけでは到底できないケースが多いと思います。そういう場合にも、本当に発災時に、現地に環境省の職員、それから、今年から立ち上げました人材バンクという、地方自治体の経験豊富な職員に人材バンクに登録していただいて、発災時にほかの地域を助けに行っていただくと、こういう仕組みも今年から稼働しておりますので、そういった他自治体のベテラン職員が現地に入って応援をしていくと、こういう形でその処理実行計画を作っていくというところをサポートしていくのが実際には重要になってくると思います。
 あわせて、繰り返しになりますけれども、やっぱり事前防災が大事ですので、事前防災の段階で、処理実行計画が作れるような人材育成ですとか体制というのを用意していきたいというふうに考えております。

#58
○片山大介君 いや、これ、今もう大切なことを全部まとめて言っていただいたんですけど、だからそれは本当にやっていただきたいなというふうに思う。もうこれからは、いつどこで災害が、大規模災害が起きるか分からない時代になってきていますからね。
 それで、今支援の話もされて、あと、じゃ、広域な応援体制って自治体ごとにどうなっているのかと、ちょっとこっちも聞きたいんですけど。先ほど最初に冒頭で言った宮城県のケースだと、総量が二十万トンのごみが出たらしいんですけど、そのうち一割の二万トンを青森から神奈川までの一都十県で広域処理というか、事業組合にお願いしたりだとか清掃工場にお願いをして引き受けてもらったというんですよね。
 だから、こういう広域処理がどこまで今できているのかというのも事前に環境省に聞いたら、やろうとはしているけど、できたりできていなかったりとか、中部ブロック、ブロックごとに何かいろいろ協議会を立ち上げて、協議会があるので、そこできちんとそういうことをやらせましょうという話らしいんですけど、できているブロックとできていないブロックもあるみたいですけど、これ、もうちょっときちんとやらせた方がいいのかなというふうにも思いますけど、いかがお考えですか。

#59
○政府参考人(松澤裕君) 私ども、全国八つの地域ブロックごとに地域ブロック協議会というのをつくりまして、こちらの都道府県、それから関係する市町村がメンバーになっております。そこでブロックごとの災害廃棄物対策行動計画を作って、地域の災害廃棄物対策の強化というのを進めております。
 御指摘の中部ブロックでは、あらかじめこの行動計画の中で、被災県に対して応援する応援県というのを順番を決めています。台風時の応援県は富山県が一番になっていましたので、富山県が仕切っていただいて広域処理というのを進めていただきました。こういった形で所属する自治体に御協力いただいて、あらかじめ大規模災害を想定した演習を実施するというようなことを中部ブロックでは行っておられます。
 この地域ブロックにおける取組をほかの地域ブロックにもグッドプラクティスとして共有しながら、それから各地域のやり方といいますか特性もあると思いますので、できるだけ事前に広域連携、こういうやり方をやっていこうということが備えとして取れるようにしてまいりたいと思います。

#60
○片山大介君 なかなか簡単ではないかもしれないですけど、是非それはやっていただきたいなと思いますね。
 それで、これからやっぱり南海トラフの巨大地震のもう何か予想をされていますもんね。それで、環境省のその有識者会議でこの三月に、南海トラフ巨大地震が起きた場合のその被害、ごみの量がどれくらいかという想定をしているんですけど、これがどれくらいかというと、こっちで言いますと、三十二の都府県でおよそ二億四千万トンのごみが発生するという。これがどれくらいすごいかというと、東日本大震災で発生した量のおよそ十二倍に当たるというんですよね。だからもう、ちょっと想像を超える規模なんですけど。
 その有識者会議では、これを三年で処理しようというシミュレーションを立てているようなんですが、これなかなか三年で実際問題無理だとは思いますけど、ただ、三年でやろうとすると物すごくいろんな課題が出てきているようですが、そこの課題はどういうものがあるのか、教えてもらえますか。

#61
○政府参考人(松澤裕君) 先生御指摘のとおり、南海トラフの場合の想定、一定の試算でございますけれども、二・四億トン出てまいります。これは本当に膨大な量ですので、震源に近いエリアは大量の災害廃棄物が発生して、その域内での早期処理というのは非常に難しいというふうに想定しております。
 したがいまして、周辺地域から被災地域への支援、それから災害廃棄物を域外に輸送して処理する、もう本当に本格的な広域処理ということになると思いますけれども、こういったことを実施する必要があると思いますので、これはもう本当に未曽有の災害という形なので、どういう広域処理を実施するのかというのを全国的にある程度見通しをつくって用意していく必要があると思っております。

#62
○片山大介君 だから、こういったそのシミュレーションの結果を是非広く共用して情報発信するとともに、これまでちょっと、今日話をした内容がその基本となるやっぱり災害の備えなので、是非それを、環境省、自治体にも指導しながら、支援しながら是非進めていってほしいと思います。
 これで終わります。ありがとうございました。
    ─────────────

#63
○委員長(長浜博行君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、豊田俊郎君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。
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#64
○柳田稔君 お疲れさまです。
 今日は、先日の温対法の質疑の残りがありましたので、それをやらせてもらいたいと思います。
 先日は、地方自治体の温暖化への取組ということで話をさせてもらいましたけれども、地方自治体というのは千差万別ですよと、一律にこうしてくれと言ったって動きませんよと。今回の温対法についても、地方にとっては、まず人材がいない、お金がない、技術がないと。まあ大きな市においてはあるのかもしれませんけれども、大方の市町にはないですよねと、ここに対する援助をどう考えているのかと。
 一方では、十年で四六%削減ですからね、途方もない目標を掲げましたので、相当地方自治体にも頑張ってもらわないといけないと。そうして考えると、相当なことをやらなきゃならないと思うんですが、どのように考えておりますか。

#65
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、四六%削減というものが発信、掲げられた中で、地方自治体の役割が極めて重要だというふうに考えてございます。
 他方で、とりわけ小規模な自治体にはそのような制約があるわけですけれども、いわゆる専門的な知識の観点での制約、それから体制の問題、先生御指摘のように予算の問題であります。いわゆる人、物、金、多方面にわたって課題が指摘されているところでございます。環境省としても、このような制約を十分認識した上で、自治体の取組をしっかり後押ししていくといったことが必要かなと思っております。
 具体的には、予算面の関連で申しますと、令和二年度の補正予算、それから令和三年度の予算で支援パッケージを盛り込んで鋭意推進しているところでございまして、自治体の計画策定、合意形成、設備の導入に至るまで、多様な側面で支援をしてまいりたいと、かように考えているところでございます。

#66
○柳田稔君 そうなんでしょうけど、十年ですからね、言っておきますけど。ということは、二、三年でやらないといけないということじゃないですか、今おっしゃったことは。本当にやらないと、十年先四六%、夢のまた夢ですよ。そのときに国際社会で日本が何と言われるか。どれほどのことをやらないといけないとか、私は全然分かりませんけれども、相当な覚悟ですよ、これ。二、三年でやるように頑張ってください。
 思ったのは、市町によっては首長、この意向が相当いろんな施策に利いてきますよね。答弁の中で、あるところは進んでいますよという答弁もありましたよね。ところが、大方はそうでもないので、この首長に対する、理解というかやる気を引き出すというか、何かやってもらったらいいんじゃないかなと。選挙になって環境問題を言う首長さんは余りいませんからね。どちらかというと、金を持ってきます、道路を造ります、こんなものですから。だけど、その中にやはり環境ということを首長の選挙で声高らかにしゃべってくれるような人もつくらなきゃならないので、何か策はないですかね。事前に何も言っていませんでしたけど。

#67
○国務大臣(小泉進次郎君) 環境省が候補者擁立するわけにいきませんので、そういった対策ではありませんが、やはり首長のリーダーシップがこのゼロカーボンシティを動かしているのは間違いないと思います。
 知事会の皆さんに心から感謝を申し上げたいのは、知事会がゼロカーボンプロジェクトチームを立ち上げていただいて、例えば、そのリーダーは長野県の阿部知事がやられておりますが、長野県で二〇五〇年までに再エネを三倍にする、この下に、さらに千曲川の氾濫などの災害も受けて、もうもはや気候変動対策は、県民の命を守るためにも、県民の経済や雇用を守るためにも不可欠だと。さらに、長野県の場合はすばらしいのは、県のGDPとして、気候変動対策を進めながらGDPは上がっているというこのデカップリングをちゃんとデータに出してそれを示しておられるんですね。
 ですので、こういった自治体が報われるようにしっかり後押しをしていきたいと思いますし、先生おっしゃったように、選挙で気候変動が争点になるような国が、ヨーロッパで、若者も含めて突き上げるんですね。日本は残念ながら選挙でその突き上げがまだ弱いと思いますから、その突き上げが出てきて、気候変動が選挙の争点になるくらいしっかりと盛り上げていかなければいけない、そのスタートがようやく最近始まってきたかなというふうに思っております。

#68
○柳田稔君 スタートなんですよ。それも一歩も進んでいないという。大変ですね、十年で。本当にいろんなことをやらないといけないかなと思うんですが。
 先ほど鉢呂先生の方から、強力に進めるために、中央に庁というか何というか、進めるものをつくったらどうかと言ったら、大臣の方から、いや、総理が言っているからしっかりやりますという答弁だったんですけれども。鉢呂先生もおっしゃっていましたけど、総理は替わりますからね、ずっといるわけじゃないんですから、十年間も、何かの仕組みつくっておかないと続かないんじゃないかなと。その時々、折々でいろんなテーマが浮上してきますよね。すると、温暖化はどこかにやられると。となったら困るわけですから、何かの仕組みをつくっておかないといけないんじゃないかと、それも早急に、そんな感じがしていますので、まあこれはその程度で。
 もう一つ、今、県の話もありましたけど、県の役割というのは何かないのかなと。規模の小さい市町は大体が県に相談行きますから。県の役割というのはこの法案に余りないので、何か県の役割について考えがあれば教えていただきたい。

#69
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、いわゆる脱炭素化に向けて、県の役割というものは非常に重要であると考えてございます。
 具体的な例などなど申し上げますと、全国知事会のワーキンググループとして、ゼロカーボン社会構築推進プロジェクトチームというのが設置されておりまして、先進的な取組の共有でありますとか、国への提言といったことを行うなどの地域の脱炭素化に関する議論を主導していただいているという県のアクションがございます。
 現在御審議いただいております改正法案に、御審議いただきました法案につきましては、新たに国、都道府県については、市町村に対し、地方公共団体実行計画の策定及びその円滑かつ確実な実施に関して必要な情報提供、助言その他の援助を行うよう努めるものとするという規定を設けたところでございます。
 県がいわゆる市町村への支援を行っている取組の例としても、多様なものはございますけれども、愛知県なんかでも計画策定塾なんかというものも既に出てきているところでございます。このようなものがさらに仕組みとして、先生御指摘のような仕組みとしてより加速化していくようなことについて、優良事例の発信でありますとかマニュアルなどを通じて、より仕組みにつながるような取組として発展させていきたいと考えてございます。

#70
○柳田稔君 次はカーボンプライシングについてお伺いしますけれども、日本国内における本格導入は今後のことですというふうなお話でございます。いつまでにどういうふうな方向で決着するつもりなんですか。

#71
○国務大臣(小泉進次郎君) 今、経産省とそれぞれやっていますが、夏頃の中間整理も見据えて議論を更に深め、年内に一定の取りまとめを行いたい、そのように考えております。

#72
○柳田稔君 決して私は温暖化のこの法案に抵抗するつもりは何にもないんです。進めないといけないという思いがあるんですが、一方では、製造業から見たときに、これは大変頭が痛い問題なんです。
 何年か前、カーボンプライシング導入で炭素税の話が盛り上がりました。鉄鋼業界は、業界挙げてこぞって、そんな炭素税を入れられたら会社がなくなってしまうといっていろんなことをやりました、経産省に対してね。ただ、今回はそのとき以上に危機感があります。なぜなら、やるとおっしゃっているから、それも本格導入すると。となると、国際的に見ても遜色のないものをやるのかなと思いますよね。
 なぜこの炭素税が気になるかというと、特に製鉄所はやり玉に上がっていますけれども、今の炭素税でもまあまあ大変なことなんですが、それが相当上がったときに、場合によっては、もうこれ以上製鉄はやっていられない、もう工場の存続問題が出てくると、ひいては雇用にもなるわけですけれども、その前に、温暖化に向けて技術開発しなくちゃならないというのもあるわけですよ。そこで税金で炭素税でがっぽり取られていったら、会社としては研究開発に金回しませんよね、予算を、といった問題も当面出てくるかと思うんですけれども、その辺についてどのように考えていらっしゃるのかなと思います。

#73
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、私は、鉄鋼を含めて、むしろカーボンプライシングに対して今様々御議論をいただく中で、国際情勢の変化を含めて同じような認識が深まりつつあるんじゃないかと思っています。
 というのも、先生が誰よりも鉄鋼業界お詳しいかもしれませんが、今後間違いなく水素還元製鉄というこの技術を世界が競争する中で、水素を活用するんですよね。水素をコスト安くするにはカーボンプライシングなんですよ、世界の一つの共通は。なぜなら、化石燃料と水素や再エネと比べたときにその価格競争力をイコールにしていくためには、化石燃料に対して負荷を掛けて、水素、再エネを価格競争力を付けていくためにはカーボンプライシングなどが必要だというのは基本的に世界の理解です。
 で、今の状況で日本がカーボンプライシングをこれ以上上げないでいると、EUなどが国境調整措置をやって、日本は炭素に対する負荷が低いから、我々の国に入ってくるときはその低い分を埋めるために課しますよとなれば、仮に日本の中でカーボンプライシングが低いままであったとしても、海外とビジネスやるときにはその負荷が掛かってくる。外で取るか内で取るかの違いだけですから、こういった状況の変化が、多くの産業界、御理解いただき始めていると思います。
 さらに、EUは、彼らの排出量取引の制度の中で、鉄鋼や化石燃料依存型のところには事実上の無償割当てをやって、負担がないような形で彼らは制度を仕組んでいるところあるんですね。我々だってそれは学んでいます。
 ですので、そういったことも含めて、日本が不利益を被ることがないように脱炭素の方向に移行できる重要な推進力となるのがカーボンプライシングでありますので、なかなかまだ、水素社会を実現をするんだという議員さん多いんですけど、その水素社会を実現するにはカーボンプライシングが必要なんだという方が少ないことが私は残念で、それセットですから。ですから、そういう認識が広がっていくように我々はしっかり旗を振らなきゃいかぬなと思っているところです。

#74
○柳田稔君 技術が開発しないと従来のままのことでやらないといけないので、そういう点からしても、各企業がしっかり頑張ってよと、実現してよという方向性でこの炭素税というのも考えてもらいたいし、またいろんな支援もしてもらいたいと、そう思いますので、よろしくお願いをいたします。
 終わります。

#75
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 私はかねてより、再エネの飛躍的普及のためには住民の納得と合意が得られるルールが必要だと主張してまいりました。今日は、そのことを示す具体的な事例を幾つか紹介したいと思います。
 資料一にあるのは北海道石狩市ですけれども、現在、石狩湾新港周辺の陸上部で、風力発電が三か所、十九基稼働しております。風力発電では低周波音による耳鳴りや睡眠障害などの健康被害が各地から報告されておりますけれども、石狩市でも、風車が動いているときに不快感を訴える方たちがおられます。そこに、新たに一か所、国内最大級の洋上風力発電が建設されており、住民に健康不安が広がっております。
 この資料は、北海道大学工学院が、石狩湾新港周辺の風力発電、既設、新設合わせて四事業から発生する低周波音による累積的影響を研究し、圧迫感、振動感を感じる地域の予測を示した図であります。それによりますと、影響は半径十二キロ、石狩市、札幌市、小樽市にまたがる約四十万人が居住するエリアに及びます。圧迫感、振動感を感じる人は約四千人、最も距離が近い工業団地では百二十人が頭痛になり、十人以上の住民が睡眠障害を発症すると予測されています。
 そこで、環境省に二点伺います。
 第一は、環境省はこれまで、風力発電施設から発生する超低周波音、低周波音と健康影響については明らかな関連を示す知見は確認できないとしていますけれども、石狩でも全国でも現に健康被害が発生しております。改めて知見を集め、認識を再検討すべきではないか。
 二点。建設中の石狩湾新港洋上風力発電では、直径が百六十七メートル、単機の出力八千キロワットの巨大な風車が十四基建つことになります。巨大風車が既存の風車とともに集積する地域が生まれることになると。環境省として、巨大化し、集積した風力発電施設の累積的影響を調査し、新たな指針を策定すべきではありませんか。

#76
○政府参考人(山本昌宏君) まず、風力発電施設から発生する低周波音による健康影響についてお答えいたします。
 環境省におきましては、風力発電施設から発生する騒音について、有識者での検討会での議論を経て、二〇一七年に指針を取りまとめております。この段階では、風力発電施設から発生する低周波音と健康影響について明らかな関連を示す知見は確認できていないという状況です。ただ一方で、風力発電施設から発生する騒音には煩わしさを増加させる音が含まれておることから、このような形で指針をまとめ、その影響を未然に防止するという観点で指針を出しておるところでございます。
 その後の新しい知見ということで、二〇一九年度におきまして、二〇一六年以降に発表された内外の知見を更に集めまして検討を行いましたが、低周波音と健康影響の明らかな関連を示す知見は得られなかったという状況であります。
 委員から御指摘のありました大型化や設置台数の増加ということもありますので、引き続き知見の収集に努めてまいりたいと考えております。

#77
○山下芳生君 風車を大型化すればするほど羽根の先端部分の速度が大きくなって低周波音の音域の音圧が増すと、遠くまで届くというふうに言われております。
 それから、石狩の洋上風力に対する知事意見でも累積的な影響を懸念するという言葉が出ておりますので、既に三か所、十九基、六万キロワット、その上に巨大な風車十四基、十万キロワットが累積するので、これ、なすがままにしておいていいのかなということなので、直ちに知見の集積と対応をお願いしたいと思います。
 知事意見では、国内において洋上風力発電事業は先例がないと、適切な事後調査が必要だということもおっしゃられていますが、事業者は、株式会社グリーンパワーインベストメントなんですけれども、健康への影響はない、事後調査は実施しないとしていると。私は、こんな姿勢では、これから再エネが普及するのかなと疑念を抱かざるを得ません。
 経産省に二点聞きます。
 一つは、ちゃんと事後調査をやって、住民や自治体の納得と合意を得ながら事業を進めるよう事業者を指導すべきではないか。二点目、風力発電所のアセスにおいて、低周波音の影響も評価に入れるべきではないか。いかがでしょうか。

#78
○政府参考人(茂木正君) 石狩湾の新港の洋上風力発電事業、こちらの港湾管理者である石狩湾新港管理組合、これが二〇一五年に公募手続によって事業者を選定して、港湾区域内で占用を許可した案件でございます。
 この事業、環境影響評価の手続は評価書の確定を終えて、騒音や低周波音による環境負荷は実行可能な範囲で低減されて既存の値をほぼ上回らないことを確認しておりますが、地域の住民の方々からは、事業者による説明が不十分であるということについて懸念の声が上がっているということについては承知をしております。
 再エネの主力電源化を進めていくに当たりまして、地域の信頼を獲得しながら地域に根差した再エネ導入拡大というのを進めていくことが重要でありますので、FITの制度の中では、発電事業者が地域住民と適切なコミュニケーションを図ることを努力義務としておりまして、これを怠っている場合には、再エネ特措法に基づく指導というのを行うということにしております。地域住民の方々とのコミュニケーション、これが図られていないということが確認された場合には、地域と共生した事業が実施されるように適切に対応してまいりたいというふうに考えています。

#79
○山下芳生君 累積影響について、この事業者は、自らの増加分は少ない、影響は小さいと言うんですね、自分ところは少ないんだと。しかし、これ、累積したら影響が出るというのが新しい北大の研究ですので、自分のところは小さいよというふうに言っちゃうのは、これはやはり住民の理解得られないと思いますので、そういう観点から見ていただきたいと思います。
 資料二枚目に、石狩湾は、実は環境省のゾーニングモデル事業において、生物多様性の観点から重要度の高い海域としてモデル地域に抽出されている地域なんです。環境調査を行い、漁業関係者や自然保護団体の意見を聞いて、パブリックコメントなどもやって、この地図のピンク色の部分、陸域と海岸から八百メートルまでの海域を環境保全エリアとしました。
 資料三は、その後、石狩市は、再エネ海域利用法の促進区域として指定される希望区域として、地図の黄色いエリアを情報提供しています。しかし、この黄色いエリアは、先ほどのピンク色の環境保全エリアと重なります。
 せっかく市民の意見を聞いて設定した環境保全エリアが、再エネ事業の開発促進区域として情報提供されている。私はこれはゆゆしき事態だと思うんですが、小泉大臣、環境省として、これ今後、協議会などでちょっと待ったと意見を述べる必要があるんじゃないでしょうか。

#80
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、この石狩市沖、今のことですけど、現時点においては、先生御指摘の再エネ海域利用法の促進区域の候補地として公表されていない段階だというふうにも聞いています。
 ただ、再エネ海域利用法の中では、経産大臣、国交大臣、この二者による促進区域の指定に当たっては環境大臣に協議がなされる仕組みとなっています。同協議がなされた場合には、環境の保全に十分配慮できるように適切に意見を述べてまいります。
 そして、石狩市沖に関しては、環境省は、自治体が環境の保全と両立した形で円滑な風力発電導入を促進できるようにゾーニング事業を実施しています。石狩市は、この事業を活用してゾーニングマップを作成をして、平成三十一年の三月に公表しているところです。
 今後、仮に再エネ海域利用法に基づくプロセスが進む場合には、この石狩市のゾーニングマップの趣旨を踏まえて、法律に基づく環境大臣協議で意見を述べるほか、必要に応じて協議会への参加、助言などを行うことによって、環境に適正に配慮して地域と共生する洋上風力発電の導入を支援していきたいと考えています。

#81
○山下芳生君 資料四に、この石狩湾が今おっしゃった再エネ海域推進法の促進区域に指定されることを前提に、洋上風力発電の事業計画が今集中しております。これ合わせて、これ全部もし建ったとしたら八百三十四基になるんですね。もう洋上風力発電銀座に石狩湾がされようとしております。
 資料五、見ていただきますと、日本の洋上風力発電事業は、海岸からの距離が大体もう二キロ以内と極めて近い場所で行われています。対して右側、ドイツでは、海岸から二十キロ以上離れているわけですね。これは遠浅ということもあるでしょうけど。
 先ほどの北大の研究では、半径十二キロ以内で低周波音による影響が予測されているわけですから、したがって、日本においては、洋上風力発電の健康への影響について、より厳密にこれ対処する必要があると思います。大臣、一言、どうでしょう。

#82
○国務大臣(小泉進次郎君) 再エネ全般で申し上げれば、課題となっているのは、いかに地域の合意を得られるか。その下に、今般成立をした温対法の改正の中で、地域の合意形成が促進されるような再エネを後押しをしたいと、それが地域に経済的にも貢献をする形を実現をしたいと、この思いありますから、再エネ事業者の皆さんには、是非信頼ある再エネの案件を生んでいくような姿勢で取り組んでもらいたいと考えております。

#83
○山下芳生君 大事な御答弁なんですけどね。新しい事態が、巨大な風車が集中して立地されようとしているわけです、しかも近場にね。これはよく見ていく必要があると思います。
 資料六枚目で、これは埼玉県飯能市の阿須山中で進行中のメガソーラーの事業の計画図であります。元々、阿須山中は自然が豊かで、乱開発を防ぐ目的で飯能市が土地開発公社に購入させ、自然公園としてきました。ところが、サッカーによる地方創生を名目にした開発が進んで、尾根を削って谷を埋め立てて、十一ヘクタールに及ぶメガソーラーが建設されようとしております。その右上、調整池、池として掘り下げられた場所に、本来メーンとなるはずのサッカーのグラウンドが〇・九ヘクタール計画されているわけです。これ、大雨が降ったら水没するサッカー場ということで、これ看板に偽りありだと思いますが。
 資料七枚目に、私の事務所で現地を調査した写真を付けておきました。自然の木々が伐採されて、メガソーラー用地が大規模に造成されています。埼玉県レッドデータブック掲載種、県内希少野生動植物種に指定されているコクランの自生が、開発地域内で確認されましたが、その場所も開発されました。
 資料八、これに対し、貴重な自然を壊すなと多くの市民が反対しております。これはイラストのチラシですけれども、よく分かるチラシなんです。飯能市の人口は七万九千人余りですけれども、反対する一万三千五百筆の署名が提出されております。
 もう、ちょっと時間ありませんから、次の事例も併せて大臣の見解を伺いたいと思います。
 資料九は、これは奈良県平群町におけるメガソーラー事業の概況を示す図であります。山林を切り開いて四十八ヘクタール、甲子園球場の十二倍の面積に六万枚のパネルを設置しようというものなんですが、この計画が事前に知らされたのはメガソーラーが建設される山間部の櫟原という地区だけで、隣接する地域に知らされたのは町と業者が協定書を締結した後でした。この隣接地域は、メガソーラーから引かれる二万五千ボルトの高圧送電線が生活道路の真下に敷設されることになっているんです、この赤いラインですけれども、これ非常に不安だという声が出ております。また、パネル設置による保水力の低下で、下流部の洪水も心配だという声も出ております。
 高圧線の道路埋設に当たっては、地元合意なしに町が道路工事を許可してしまって、住民が反発しております。ここでは、人口一万八千人の町で千人が集団訴訟を起こす事態となっております。
 この事業を進めているのは、米国の資産運用会社からの出資を受けた地域外の資本金十万円のペーパーカンパニーなんですね。そういうことで、この事業がある。これ一体住民にとってどんな利益があるのか、誰のための事業なのかということになっちゃっているんですが。
 大臣、二つの事例を紹介しました。私は、再エネ事業の在り方が問われているんじゃないかと。やはり再エネ事業は、地域外資本の利益のためではなくて、しっかり環境を保全し、再生可能エネルギーの地産地消など、住民の豊かな暮らしに資する、そういう地域主体で行われるように誘導していく、それを促す、そういう仕組みが非常に大事なんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

#84
○国務大臣(小泉進次郎君) 今御紹介のあった個別の事例に限らず、全国の中で、事業者の進め方、また地域の皆さんの思いがうまくまとまらず、再エネ全般に対するイメージが悪くなっている、こういったことは危機感を持っています。
 今回成立をした温対法の改正を機に我々環境省が後押しをしたいと思っているのは、元々、今全国の自治体の九割でエネルギー収支が赤字で、域外に資金が出ていっている状況を転換をさせて、地域の資源が活用されて地域の皆さんが恵みを受ける、そういった地域の地産地消型のエネルギーをいかに生んでいくかということが主眼であります。
 地域新電力の取組なども、我々、今環境省の予算を使って設立の後押しなどもやっています。是非、そういった形の事業が一個一個進むことと併せ、自然を破壊せずに太陽光や再生可能エネルギーが進むためには、この都市の使える屋根の屋根置きや、また、ため池も話題になっていますけど、水面の活用を含めて、未利用地のもう徹底的な有効活用を進めていくことも併せて大事だと考えております。

#85
○山下芳生君 時間が参りました。
 今、本当にゆゆしき事態が全国で起ころうとしている、再エネ促進という名の下に起ころうとしている。やはり新たなルールの検討が必要だということを申し上げて、終わります。

#86
○寺田静君 よろしくお願いいたします。
 今日、まず冒頭、動物愛護法に関する質問を一問聞かせていただきたいと思います。
 動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の変更が行われ、来月一日から施行されます。そこで、職員一人につき二十頭飼育をする、犬については二十頭、猫については三十頭というふうに定められましたけれども、この勤務形態の一例というものが先日示されまして、尾辻先生会長の犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議連の方で幾つか質問が出ました。
 そもそも、この決まりの趣旨としては、職員の一人当たり飼育保管頭数が多くなると、個体の飼養管理や保管、また施設の維持管理などが行き届かない傾向があるからだということで一人当たり二十頭だと、犬については定められたと思うんですけれども、今日、お手元に資料を配らせていただきましたけれども、この二枚目の方、これが先日月曜日に議連に示された配付資料でしたけれども、例えば職員の方が三人いらして、一人が常勤、二人の方が非常勤であるというときに、結局、一週間にならすとほぼ一・五人体制で、月曜日については一人体制になっていると。このような中で四十頭の飼育が可能になる、結局は常勤当たりでいくと二人の職員がいるので四十頭の飼育が可能になるということで、これはちょっと動物愛護の、動物を愛する方たちが思い描いていた体制と少し違うんじゃないかということで、議連の方で意見がかなり出たというところでした。
 それを受けて翌日公表されたものでは、一枚目、今日お配りをした資料の一枚目のように月曜日のところに四時間足されまして、結局、この非常勤のBの方の勤務時間が四時間増えて月曜日も一・五人体制になるという形で示されたんですけれども。結局、ただ、基準でいけば、この月曜日はなくてもいいということになるんだと思うんですね。この例としては四時間増えて、こういう例がありますということで示されましたけれども、ただ、基準としては、この四時間はなくてもいい、月曜日は一人体制になるということが相変わらず可能であるということで、やっぱりこれは動物を愛する人たちが素朴に性善説で描いていたイメージとはちょっと違うんではないかなと私自身も思いました。
 そこで、大臣にお伺いをしたいんですけれども、この職員二人体制で、職員が二人いて四十頭の飼育が可能だということ、ただ、このような勤務表にしてみるとこういうふうになってしまうということは、大臣が描いていたイメージとはそごはないんでしょうか。

#87
○国務大臣(小泉進次郎君) まず、今回、議連でお示しをした例示の中で、我々の動物愛護の精神に立脚した飼養管理基準に対する考え方に誤解が生まれたとしたら、それは心から申し訳なく思いますし、その例示は改めなければいけないと考えたからこそ、今回まず改めたということでもあります。真摯にこういった御指摘を受け止めたいと思います。
 一方で、一人当たりこのように、例えば効率的に少ない人数でもこんな形だったら大丈夫ですよなんということを言いたい気持ちは全くありません。むしろしっかりと一頭一頭に向き合って接していただきたい、その思いであります。
 今回のこの一人当たり頭数、この基準の規定では、例えば犬は一人二十頭を上限と定めていますが、これを少しでも超えれば、さらに常勤職員一名に相当する職員を確保する必要があります。具体的には、販売する犬を二十頭より一頭だけ多く飼う場合でも職員は二人必要です。また、複数の非常勤職員の場合は、勤務時間の合計が常勤の方の法定労働時間上限である週四十時間から一時間不足するだけでも常勤職員一名相当とみなすことはできません。
 このように、犬、猫の飼養管理を行う職員の数を確実に確保することを求める厳格な基準となっていることを改めて御理解いただけるように、我々もしっかりと、この例示の在り方も含めて、今後、職員の意識もしっかりと正していきたいと思っております。

#88
○寺田静君 ありがとうございます。
 この間、動物愛護部会の方に、私も審議会見せていただいて、室長が参加されていたかと思いますけれども、その御発言を聞いたりして、すごく動物愛護の熱心に取り組まれる方たちの意向に沿って数値基準を今回きっちり定めるんだという方向でまとめたいというような意思がすごく感じられて、この間の御尽力に大変感謝をしております。
 ただ、いずれ、私たちもきちんと分かっていなかったんですけれども、労働基準法に沿えばこういう形になるんだということが示されて、あれっ、常に二人いてやっぱり四十頭が見られるんじゃなかったのかというところには思いが至っていなかったなというところを感じているんです。恐らく、私は、愛犬家である大臣の抱いていたイメージともちょっと違ったんではないかなと想像をしているところです。
 ですので、また今後、見直しも行われると思いますので、そのときには、やっぱり私が、犬とか猫とかたくさん飼ってきましたけれども、自分のことだけ想像しても、やっぱり一人で二十頭を見るということだけでも結構苦しいと思うんですね。目だとか毛艶だとか体調とか、いつもの様子と変化がないかということに気を配るというのは、二十頭でもやっぱり限界以上だと私は感じるんです。なので、この一・五人体制で四十頭を見るというようなことが次回の変更のときにはきちんと改められるように御指導いただければというふうに思っております。
 次に、先日から、この環境問題を考えるときに若者の意向を取り入れていただきたいということを何度かお話をしてきておりますけれども、今日は気候正義という考え方について取り上げさせていただきたいと思います。
 私も、若者団体の皆さんとお話をしましたら、この気候正義という考え方は国会の中でどれぐらい広がっていますかということを聞かれました。それを広げる意味も含めて、大臣から、この気候正義とは何かというところをお話しいただければと思います。

#89
○国務大臣(小泉進次郎君) この気候正義、国際社会ではクライメットジャスティスという言葉でよく言われますし、バイデン大統領や海外のリーダーからも言われることもあります。
 その定まった定義が国際的にあるかと言われれば、気候正義の定まった定義はまだありません。ただ、一般的には、気候変動問題は因果関係を踏まえた加害者と被害者が存在する問題であって、この不正義を正そうとする考えであるというふうに理解をしています。
 例えば、IPCCの一・五度特別報告書の用語集というのがあるんですが、その用語集でどういうふうに書かれているかというと、開発と人権を結び付け、気候変動に対処し、最も脆弱な人々の権利を保護し、気候変動とその影響の負担と利益を公平かつ公正に共有するための人間中心のアプローチを実現する正義、これが気候正義というふうにされています。

#90
○寺田静君 ありがとうございます。
 この気候正義ということを、中央環境審議会と産業構造審議会の合同部会でもフライデーズ・フォー・フューチャーの若者たちが語ったというふうにありましたけれども、やっぱりこの元々のところ、今大臣もおっしゃっていましたけれども、CO2を排出していない途上国の人たちが激甚化する災害により苦しんでいるところとか、あるいは同じ国の中であっても、国内でも、災害時の弱者は結局所得水準の低い方たちや女性に掛かってくるというところ、また、気候変動でより深刻な被害を被るのはこれからの世代なんだというところ、そして、にもかかわらず対策を定めるのは、意思決定、その意思決定をしているのは大人たちなんだというところにすごく不正義があるんじゃないかというところを語られていたかというふうに思っています。
 その便利な生活をしてCO2を空気中にばんばん捨て続けることというのは静かな暴力なんだというところを、先日、参考人質疑の方で、我々の世代は若者世代から糾弾をされているというふうに参考人の一人の方はおっしゃっていました。
 この気候正義ですけれども、大臣はこの気候正義という概念そのものをどういうふうに思われているでしょうか。

#91
○国務大臣(小泉進次郎君) なかなか日本の中で、気候変動の議論も今まで余り認知度と浸透がなかった中で、この気候正義というのは率直に言って更に難しいテーマだなというふうに思っています。
 ただ、私なりに、この気候正義のような考え方を、世界で今広がる議論を日本の中でどうやって共に向き合っていくのかを考えれば、一つのやはり気候正義の中のテーマとしては世代というのがあると思います。特に、このまま気候変動対策が実らなければ、間違いなく我々の子供の世代、孫の世代が日本で生活をする環境は、我々の世代よりも過酷な環境で生きることになります。
 環境省は、二一〇〇年の天気予報というツールで、二一〇〇年にはこういう日本の状況になっていますというのを示しています。四十度が当たり前です、気温が、そして桜の開花などももっと早まるでしょうし、私が度々言っているように、日本中の砂浜の八割、九割がなくなり、サンゴ礁は死滅をします。
 今、我々が例えば沖縄に行ってきれいなサンゴをスキューバダイビングで見たとか、そして砂浜で、きれいな砂浜で、観光地に行って遊ぶとか、もはや次の世代、次の次の世代は、日本から砂浜を見ることがなくなるかもしれません。そのときに、いや、我々のときはあそこはきれいな砂浜だったんだ、沖縄に観光で行けばきれいなサンゴで熱帯魚いっぱい見たんだとか、そういったことは我々の世代しか味わえないことだったということにならないようにしなければいけないし、そうなることが、実感として危機感を持っている次の世代が、何とかそれを食い止めてもらいたいという叫びだと思っています。それを受け止めて、少しでも気候変動対策の強化を実現をしていくために汗をかきたいと思っています。

#92
○寺田静君 ありがとうございます。
 私も、この国会の中でそういう意識が、もっと考え方の理解が広がっていくといいなというふうに思っているんですね。ただ、まだ総理からはこの気候正義ということが語られたことは恐らくないのではないかというふうに思います。国立の環境研究所の研究員の方も、この気候正義の考え方が気候変動問題を語るときにベースとしてなければ薄っぺらい議論だというふうに思われてしまうのではないかと、なので、国際会議の場などで、総理にこの気候正義について発信をしていただきたいというようなことを述べられています。
 私は、これ、国会の中でももっと理解が広がってほしいなというふうに思うんですが、大臣は、現時点で国会の中でこの気候正義というところがどれほど広まっているというふうにお考えでしょうか。また、浸透させていく必要があるというふうに思われますでしょうか。

#93
○国務大臣(小泉進次郎君) 残念ながら、ほとんどこの言葉すら認識されていないと思っていますし、気候正義について問われたのは寺田先生の質問が初めてじゃないでしょうか。ですので、今日、新たにきっかけに、この委員会でいる先生方や聞いている方は、ああ、気候正義という言葉ってあったんだと、世界の気候変動のコミュニティーでは当たり前に使われている言葉なんだということが今日から始まって、総理からまだないということもありましたが、そのような発信が総理からも、国際社会と同じこのコミュニケーションの中で、日本も考えていることしっかりと伝わるように、私からも働きかけをしていきたいと思います。

#94
○寺田静君 求めていた以上の御答弁をいただきまして、ありがとうございます。是非、総理からもそうした発信があるようにと願っております。
 午前中の、今まだ午前中ですけれども、今日の質疑の中で滝波先生の方から、グレタさんは気候変動に関して原発の一定の評価をしているというような御発言がありましたけれども、少なくとも日本のフライデーズ・フォー・フューチャーの若者たちは、原発のスタンスはノーです。三〇年に向けて使うべきではないというふうに述べております。そのところも申し添えたいというふうに思います。
 寿都町のお話が鉢呂先生からありましたけれども、これは秋田県も無縁ではありませんで、進藤先生、秋田でいらっしゃいますけれども、二〇〇七年に上小阿仁村という秋田県の村でも文献調査に手を挙げて、拒否権を持っている知事が、義理の父がまだ知事をしていた時代でしたけれども、知事がノーと言って、結局その話がなくなったということがありました。その記憶が恐らく濃かったからだと思いますけれども、義理の父はオンカロも一度見に行っています。
 この十万年やっぱり管理し続けなければいけないものを使い続ける、たとえ今の現時点でやめたとしても、この先十万年管理しなければいけないものを使い続けるということは、やっぱり後々の子々孫々に対してすごく不正義だと私は考えています。
 また、今、もう間もなく時間が来ますから終わりたいと思いますけれども、この考え方にのっとりますと、四六%で本当に一・五度以内に抑えることができるのかというところ、本当にこの目的、目標のところから逆算をして数値を出していただきたいと思いますし、それに向かって全力でやるべきではないかと。この逆算をして目標を立てるというところを大臣はどういうふうに思われますでしょうか。

#95
○国務大臣(小泉進次郎君) そういった新たな発想がなければ総理は今回このような発表はしていないと思いますから、まさにそのプロセスを転換をしたという意味においても非常に重要な一歩をしるしたと思っています。
 そして、日本だけでは一・五度は達成できません。その意味で、G7で大幅に強化をした目標を、共にG7が一つの意見として、メッセージとして、国際社会、そのほかG7以外の主要排出国に対してより対策の強化を求める、その土台を築いたという意味で、G7の今回のコミュニケ、そして各国の引き上げた目標、それが私は大きな意味を持つと思いますので、今後もしっかり国際的に全体として気候変動対策が強化されるように、日本の果たすべき役割を担っていきたいと思います。

#96
○寺田静君 ありがとうございました。終わります。

#97
○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。
 私は、まずはテレワーク、ワーケーションなどの働き方の変化について伺ってまいりたいと思います。
 生産性本部が先月実施した調査を見ますと、テレワークの実施率は一九・二%、これは去年五月に行われた調査と比較すると一二・三%低下でした。低迷の背景としましては、もちろんテレワークをしたくてもできないという業界や業種があったり、また、コミュニケーションとか労務管理といった点で双方、労使ですね、双方の課題があったりということが挙げられているということでした。それを考えますと、職場でもやはりしっかりと快適に仕事ができるように、企業側が社員に向けて健康面にも配慮するということなどもテレワークの推進とともにやっぱり大切になってくると思っています。
 こうして企業が従業員の健康に配慮することが経営面においても大きな成果が期待できるといった考え方を健康経営といいますが、従業員の健康管理、それから健康づくりの推進は、単に医療費という経費の節減だけではなくて、今後、生産性の向上ですとか企業のイメージの向上など多くの効果があって、さらに、企業におけるリスクマネジメントとしても重要だと考えます。
 コロナ禍でも、このコロナ禍でのリモートワーク、ワーケーションなどを通して、企業が持つ健康経営への意識、また働く方々の意識はどのような変化があったと考えていらっしゃるか、今後に向けての考えと併せて経産省に伺わせていただきます。

#98
○政府参考人(山本和徳君) お答えいたします。
 今委員に御指摘いただきました健康経営でございますけれども、企業が経営的な視点で従業員の健康の維持向上につながる取組を実践することを通じまして、従業員のやる気や職場の魅力向上、さらには企業の価値を高めることを目指すものであります。健康経営を実践する企業では、生活習慣病やストレス関連疾患など、従業員の健康上の課題を把握して、課題解決に向けた取組を積極的に実施しています。
 今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を契機としまして健康への意識が変化したと七割が回答した、そのような調査結果もあるなど、自身の健康を意識する機会が国民全体に増えております。
 企業においては、ホワイトカラーを中心にリモートワークが拡大する中で、従業員の健康に関する新たな問題も出てきております。例えば、リモートワークによって生じる肩凝りや腰痛、孤立や不安を感じる心の不調など、これらも起きています。このため、従業員の多様な働き方への対応として各企業が様々な施策を講じておりまして、例えば、椅子などの備品の購入支援やオンラインを活用した独自の健康相談窓口を設置する、このような取組が行われているところでございます。
 経済産業省といたしましては、企業による健康経営の取組結果の公表やグッドプラクティスの情報発信などを通じまして、健康経営が多くの企業で多様な働き方にも対応できる形で実践されていくよう、引き続き支援を行ってまいる所存でございます。

#99
○平山佐知子君 このコロナ、収束が見えない中でもう一年以上がたっているわけで、目の前のことの不安もそうですけれども、相当なストレスと、また先行きの不透明感の増す中で、やっぱりもう限界だという声が本当にあちらこちらから私も伺っているところでございます。経済面の支援ももちろんそうなんですけれども、やっぱり国はそうした声にもしっかりと耳を傾けて、健康そして心のストレスのケア、サポート、しっかりとこれは省庁横断でやっていかなくてはいけないと思っています。
 その中で、経済産業省が提言している健康経営の要素の一つとしても挙げられている香りについて、ここから伺っていきたいと思います。
 香りが健康とどう結び付いているのか、ぴんとこないという方もいらっしゃると思いますけれども、その香りのメリットに着目をして、例えば、ハウスキーピングで使われていたり、医療分野、それから福祉分野でも一部使われたり現在もしています。
 そして、香りといえば、環境省では平成十三年に、かおり風景百選を全国から選定されています。ホームページを私も拝見しましたけれども、選ばれた自治体のホームページなどにもその選ばれた場所の魅力が掲載されたりしていますが、かおり風景百選、これ実際どのように活用されているのか、教えてください。

#100
○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。
 今お尋ねいただきましたかおり風景百選、これは、身近にある良い香りを再発見し、良好な香りとその源となる自然や文化を保全、創出しようとする地域の取組を支援するために選定したものでございます。実際に選定された香りについては、花や木、温泉、ミカン、カボス、リンゴ等の自然の香りや、にかわ、墨、線香、お茶などの伝統工芸や地域の特産品に関するものなど、多彩なものが選ばれております。
 環境省としては、これを、この選定を契機にいたしまして、香り環境に取り組もうとする自治体や国民の関心を高めるために、当時、かおり風景フォーラムとして、平成十四年から二十年にかけて四回ほど開催をしております。
 こうした取組によりまして、先生御指摘のように、地域の特産品や観光資源をPRする際にかおり風景百選に選定されていることを積極的に紹介する、こういうホームページを通じたりとかですね、そういったことで地域資源の魅力向上等に活用されていると承知してございます。

#101
○平山佐知子君 この香り、やっぱり今、このコロナ禍でストレスがたまっている中で、改めて自然の中で五感を働かせてリラックスしたいという、そういう思いの方がたくさんいらっしゃるのかなというふうに思っています。
 経済産業省の資料によりますと、株式会社iCAREによる企業向け健康管理システムのオンライン相談内容の調査では、このウイズコロナ期に増えた相談の一位がメンタルヘルス、ストレス、そして二位が睡眠という結果でした。
 そして、そうした中で関心が高まったのがアロマスプレーでありまして、例えば、新型コロナで毎日皆さんマスクを着けている中で少しでも快適にしたいということでアロマスプレーをシュッと吹きかけたりとか、家での生活が増える中で、少しでもやっぱり快適に室内で過ごしたいということでアロマスプレーを使ったりということが背景にあるのかなというふうに思っています。
 しかし、こうした関心が高まっているアロマオイルですけれども、これを精製する精油産業に目を向けてみると、課題も見えてきます。例えば、樹木から精油を製造する場合ですが、急激に採取することによって植物の香りが変化して、植物に付く昆虫などの生態系に大きな影響を与える可能性も指摘されています。
 それを防ぐには、この精油原料を採取する人材として、木の種類を見分けられる目とともに、生態系の維持といった視点も併せ持つ森の専門家が必要になってきますが、このような森の専門家は、林業の担い手の減少によって高齢化が進んでいたり、さらには、地方で個人や家族経営ということで経営基盤も決して強いとは言えないということもあるなど、需要が増加したとしても、すぐには供給を増やすこと、これは厳しいという現実があるということです。
 今の状況だからこそ、先ほどからも申し上げていますけれども、この香りという更に魅力的なコンテンツでもあり、健康という意味でも注目をされる中、心身共に健康に過ごすためにも、やはり良いというものは積極的に進めていくべきだと考えます。
 これを機会に、環境省も以前から香りに着目しているわけですから、もう一度目を向けて、例えば、農水省と連携した林業の新しい可能性であったり、厚労省と連携をしたアロマの効能の再発見であったり、他省庁と連携することで更に大きな可能性の道が開けるのではないかと考えていますが、これについて、大臣、いかがでしょうか。

#102
○国務大臣(小泉進次郎君) 平山先生のおかげで、環境省が、水のきれいなところの百選とか、こういったことは有名ですけど、実はかおり百選もやっているということを発信をしていただいて、ありがとうございます。
 先生の御地元では、例えば浜松のウナギとかもこのかおり百選には選ばれていますし、例えば北海道などでいえばラベンダー、富良野のラベンダーなどもこの百選の中にも入っております。
 そういった中で、今後、関係省庁との連携は、例えば、林野庁や農水省の話ありましたが、環境省、農水省、林野庁と連携の合意も結んでいますし、最近、私と野上大臣の方で、これは特に国立公園関係の動きなんですが、林野庁と環境省の職員を合同研修のような形で、共にこれからお互いの学び合いを重ねていくことも合意をしています。
 今日いただいたこのかおり百選を連携をして、より良い地域貢献や町づくりをできないかということも含めて、お互いの施策をしっかりと共有して前に進めていきたいと思います。

#103
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 是非、これからまた、新たな香りという、元々あったものですけど、また発信をしていければなと、本当に私も注目をしているんですけれども、今、国立公園というお話、合同研修もされているとお話もいただきました。かおり風景百選では、この国立公園内の風景も選定されています。
 先日、自然公園法の審議でもありましたけれども、これから国立公園の利用促進を図る上でも、それから自然保護との相乗効果も期待できるという面でも、やはりここでも香りの効果に目を向けるのはどうかなと思っています。
 このワーケーションとかおり風景百選を連携させることについての大臣のお考えが何かあれば、伺わせていただきたいと思います。

#104
○国務大臣(小泉進次郎君) 先生から御指摘いただいた国立公園とかおり百選、この関係でいうと、かおり風景百選のうち四十三のかおり風景が国立公園の関係市町村から選定をされています。例えば、私の地元神奈川県でいえば、箱根大涌谷硫黄の香り、こういったこともそうですし、九州でいうと、くじゅうがありますね。このくじゅうの野焼きの香り、こういったこともそうです。
 ですので、こういった国立公園とかおり百選、そして地域の観光振興の取組など、ワーケーションも含めて、連携の可能性は大いにあると思っていますので、しっかりとそういったところも周知徹底させていきたいと思います。

#105
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 やっぱりこの香りという観点で見ると、幅広い世代というか、若い方も興味を持っている方も多いと思いますので、是非この香りからまた自然環境とか地球環境を考えるという、そのきっかけにもなるかなと思っています。
 この環境省が進める、さらに、地域循環共生圏の構築という観点からも、香りという資源を生かしていくのはいいんじゃないかなと思います。例えば、北海道下川町では、それまで利用していなかったトドマツの葉を使ってアロマオイルを開発するなどの取組を進めたということも伺っています。
 こういう香りという自然の素材に注目して、これまでは利用されていなかったものを生かしていくというような地域循環共生圏を構築していくという観点での考えについて、大臣、何かあれば教えてください。

#106
○国務大臣(小泉進次郎君) もう今日は、先生、委員の方々の御地元の紹介とかおり風景がかなり重なるところがあるんですけど、地域循環共生圏の目指す活動をしている団体を環境省は支援をしています。その中の一つが、例えば三木先生の御地元の徳島県で、上勝町の阿波番茶、これも実はかおり風景百選に選ばれていまして、そういった団体がかおり百選にもなっていますので、しっかりとこの地域循環共生圏と香り、この風景の活用で地域が活性化するようなこともあるのではないかと思います。
 そして、環境省では、地域のSDGs、このローカルSDGsの考え方で行われている取組を表彰するグッドライフアワードというものを実施をしているんですが、過去の受賞の取組の中には、新潟県内において、耕作放棄地を活用して農福連携で障害者を雇用しながらラベンダーを栽培して、精油や乾燥ラベンダーとして活用しているような取組もあります。
 こういった取組、これからもしっかりと支援をしてまいりたいと思います。

#107
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 今日はもう香りをテーマに伺ってまいりましたけれども、やっぱりかおり風景百選が選ばれたのは平成十三年ということで二十年たっていますので、今と随分社会情勢も変わってきていますので、また改めて、この香りというものに注目して、香りと健康であったり、香りと自然であったり、また地域と、先ほどからあるように結び付けて地域活性化にも結び付けるなど、様々取り組んでいただければ有り難いなと思って今日は質問をさせていただきました。
 ありがとうございました。

#108
○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────

#109
○委員長(長浜博行君) プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。小泉環境大臣。

#110
○国務大臣(小泉進次郎君) ただいま議題となりましたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法案は、初めてプラスチックという素材に着目した、言わばサーキュラーエコノミー新法というべきものであります。
 循環経済が世界の潮流となる中、我が国は、金属、紙、建設資材などの大半が循環する経済社会をつくり上げてきました。さらに、自動車の部品を再生して新たな自動車を生産するカー・ツー・カーリサイクルの実現に向けた取組も始まっています。しかし、プラスチックをめぐっては、循環型への取組を主として、脱炭素や、二〇五〇年には海洋プラスチックごみが魚の重量を超えるとも言われており、対策が急務となっています。
 本法律案は、これらを踏まえ、プラスチック使用製品の設計から廃棄物処理に至るまでのライフサイクル全般であらゆる主体のリデュース、リユース、リサイクル、素材代替の取組を包括的に促進する措置を講じ、資源循環の高度化に向けた環境整備を行い、サーキュラーエコノミーへの移行を進めるものであります。
 次に、本法律案の内容の概要を、製品ライフサイクルの三つの段階に沿って御説明申し上げます。
 第一に、設計、製造段階においては、製造事業者等向けのプラスチック使用製品設計指針、いわゆる環境配慮設計指針を策定するとともに、指針に適合したプラスチック使用製品の設計を認定し、認定製品の調達や使用が促進されるように国等が率先して調達するよう十分配慮するなどの措置を講じます。
 第二に、コンビニ等でのスプーン、フォークなどのワンウエープラスチックのリデュースを促進する必要があります。このため、販売、提供段階においては、ワンウエープラスチックの提供事業者に対し、ポイント還元や代替素材への転換などの使用の合理化を求める措置を講じます。
 第三に、排出段階においては、回収、リサイクルを促進すべく、三つの仕組みを整備してまいります。
 一つ目に、市町村の行うプラスチック資源の分別収集、リサイクルについては、容器包装プラスチックリサイクルの仕組みを活用するなど効率化します。二つ目に、使用済プラスチックについて、製造事業者等の計画を国が認定することで廃棄物処理法上の許可を不要とする特例を設けます。三つ目に、プラスチック製品の産業廃棄物等について、排出抑制や分別、リサイクルの徹底等、排出事業者が取り組むべき判断基準を策定するとともに、排出事業者等の計画を国が認定することで廃棄物処理法上の許可を不要とする特例を設けます。
 以上が、本法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

#111
○委員長(長浜博行君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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