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2021/06/03 第204回国会 参議院 第204回国会 参議院 議院運営委員会 第33号 令和3年6月3日
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2021/06/03 第204回国会 参議院

第204回国会 参議院 議院運営委員会 第33号 令和3年6月3日

#1
令和三年六月三日(木曜日)
   午後五時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                高橋 克法君
                長谷川 岳君
                山下 雄平君
                森本 真治君
                吉川 沙織君
                竹谷とし子君
                東   徹君
                浜野 喜史君
                倉林 明子君
    委 員
                岩本 剛人君
                加田 裕之君
                清水 真人君
                本田 顕子君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                森 まさこ君
                山田 太郎君
                木戸口英司君
                鉢呂 吉雄君
                横沢 高徳君
                下野 六太君
                高橋 光男君
                石井  章君
                田村 まみ君
        ─────
       議長       山東 昭子君
       副議長      小川 敏夫君
        ─────
   事務局側
       事務総長     岡村 隆司君
       事務次長     小林 史武君
       議事部長     金子 真実君
       委員部長     金澤 真志君
       記録部長     中内 康夫君
       警務部長     大蔵  誠君
       庶務部長    加賀谷ちひろ君
       管理部長     伊藤 文靖君
       国際部長     三澤  康君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に
 関する件
    ─────────────

#2
○委員長(水落敏栄君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。
 本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。
 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案の趣旨説明を明四日の本会議において聴取することについてお諮りいたします。
 本件につき御意見のある方は御発言願います。

#3
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織です。
 私は、会派を代表いたしまして、明四日、重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案の審議入りに反対の立場から意見表明を行います。
 まず、本議案は、本年一月十五日、内閣が自ら定めた閣議決定の付議期限に間に合わず、当議院運営委員会理事会において提出遅延報告がなされた議案です。
 一月十五日の閣議議事録によれば、官房長官は、閣議決定の期限について、円滑な国会審議に資する観点から、できる限り早く閣議決定ができるよう準備を進める旨述べておられるにもかかわらず、同一月十五日の議院運営委員会理事会において内閣から提出予定として説明された議案のうち、唯一の提出遅延議案が今回の議案でございます。つまり、それだけ手続に時間を要し、与党内でも意見の隔たりのあった議案であることの証左です。
 一月十八日に召集された今次常会の会期末は六月十六日であり、会期末まで二週間を切っています。与党内でも協議が難航したために閣議付議期限に間に合わず、提出遅延となるほど課題が多い議案を、会期末まで二週間を切った中、本院の審議入りを認めることは、十分な審議時間の確保の観点からも問題であると考えます。
 現在、山東議長の下に参議院改革協議会が設置をされ、明日、第二回目の参改協が行われると承知しております。
 これまでの参議院改革の実績の中に、審議期間の確保についての申入れ、歴代の議長がなさっております。
 例えば、昭和四十八年三月十九日、当時の議長は、各会派代表者懇談会の論議を踏まえ、衆議院に対し二十日間の参議院の審議期間の確保についての配慮方を口頭で申し入れ、また、昭和四十九年五月十日にも同様の申入れを行っておられます。
 平成八年十二月十六日には、参議院制度改革検討会報告書において、やはり同じように当時の議長が、「充実した審査及び調査を行うには、審議時間を十分に確保すべきである。特に重要議案については、これまでも二十日間の審議日数の確保を衆議院に申し入れてきたところであるが、改めて衆議院にこの旨の確認を求める必要がある。」とされております。
 今回の議案は重要でございます。今回、二週間を切ってから審議入りを認めるということは、後議の院であることが多い本院の軽視そのものに違いありません。
 ただ一方で、本議案の趣旨と必要性について理解はいたします。今この委員会室におられる委員のほとんどの方は御存じないことですが、平成二十三年、今から十年前、当時の民主党は、外国人による土地取得に関するPTを設置し、外国人や外国資本による土地買収について規制策を検討し、実際に法改正を行っている経験があるからであり、規制の必要性については同意するところです。
 もっとも、法律の目的のためには実効性を確保する必要性があること、これらの規制が私権制限を伴う以上、規制対象を明示し、内容を最小限にとどめる必要があることは言うまでもありません。しかしながら、本議案においては、土地等の利用規制の実効性が乏しい上、衆院段階の審議において政府答弁は法的安定性を欠き、条文を読んでも法で規定すべきことがほとんど書かれていないのです。
 私は、唯一の立法機関である国会の立法行為、そして国会による行政統制という観点から、立法府と行政府の関係について、これまで、束ね法案と包括委任規定を問題として、五年半前から、議運理事会、本会議や予算委員会、質問主意書等で再三にわたり指摘してきました。
 具体的な細目的事項を掲げない形で実施命令の根拠規定を法律に設けようとする包括委任規定については、国民の権利義務に関わらない細目的事項を定める実施命令の体裁で制定されたものが、実際の行政運営の中において実質的に国民の権利を制限したり、国民に義務を課したりする場合があるのではないか、法律による行政の原理がないがしろにされるおそれがあるのではないかという懸念を強く持っています。
 しかしながら、本議案には典型的な包括委任規定が含まれており、私は、立法府に身を置く議会人として看過することができません。
 本議案は、詳細を政令に委任する事項や、法施行後に閣議決定される基本方針で定めることとされている内容が余りにも多く、原案のとおり成立すれば、政令や基本方針は行政府の裁量の範囲で変更することができることになってしまいます。ただただ行政府の裁量で規制の対象となる区域や調査対象、調査で収集される個人情報、調査手法、刑事罰の対象となり得る行為が広がっていくとの懸念は、立法の段階で払拭する必要があると考えます。
 立法府は、内閣提出議案について条文を基に議論し、運用上の課題や懸念を払拭し、より良い行政運営につなげていく役割を担っています。しかしながら、本議案は余りにも条文に書き込まれていないことが多過ぎて、法律による行政の原理がないがしろにされています。
 本議案の必要性を理解するからこそ、条文に明記すべき項目は明記し、包括委任規定ではない形で議案の提出し直しを求め、私の意見表明といたします。

#4
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 私は、会派を代表し、重要土地利用規制法案の趣旨説明を明日の本会議で聴取することに反対する意見を述べます。
 同法案は、米軍、自衛隊基地など重要施設周辺や国境離島等で暮らす住民を調査、監視の対象にし、土地、建物の利用を規制し、処罰をもって対処するものです。沖縄を始め、基地があるゆえに苦しめられている住民を政府の監視と処罰の対象にするなど、決して容認できるものではありません。
 さらに、衆議院の審議で、政府・与党が必要性を挙げてきた情報は事実をねじ曲げたものであることが浮き彫りになり、立法事実が存在しないことは明らかです。
 また、法案の核心部分がことごとく政府に白紙委任されていることも明らかになりました。重要施設のうち生活関連施設とは何を指すのか、どのような調査をするのか、重要施設の機能を阻害する行為とはいかなる行為かなど、全て政府の判断次第です。これでは、国民のプライバシー権、市民活動の自由が侵害されるおそれがあります。刑罰まで科す立法においてあり得ないことです。
 加えて、指定される区域内の不動産価格の下落を招くなど、国民の財産権を侵害し、民間の経済活動にも影響を与える懸念があることです。この指摘に対し、政府も否定できませんでした。
 こうした憲法と国民の権利に関わる重大な法案であるにもかかわらず、衆議院で野党が求めた連合審査や参考人質疑も行われず、参議院に送付されてきたものです。再考の府である参議院において、残り僅かな短期間で審議し成立を図ろうとするなど、断じて認めることはできません。
 参議院は、「重要議案の参議院における審議期間は、原則として最低二十日間を確保する。」と、二十日間ルールを掲げました。改革協の答申に盛り込まれた与野党合意の原則です。参議院として、土地利用規制法は審議あたわずという意思を示すべきです。
 今何よりも力を傾注すべきは、コロナ対策です。国民の命、暮らし、基本的人権を守ることだと強調しまして、意見表明といたします。

#5
○委員長(水落敏栄君) 他に御発言ございませんか。──他に御発言がなければ、これより採決を行います。
 本法律案につき、明四日の本会議において趣旨説明を聴取することに賛成の諸君の起立を願います。
   〔賛成者起立〕

#6
○委員長(水落敏栄君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。
 ただいま趣旨説明を聴取することに決定いたしました法律案につき、明四日の本会議において、自由民主党・国民の声一人十分、立憲民主・社民一人十五分、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党各々一人十分の質疑を順次行うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

#7
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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